JP2004312923A - 小型モータおよび小型モータのステータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータはステータの内径側と外径側の両方の2箇所に配設して大きな出力トルクを得るようにすると共に、空芯コイルでなく巻線された積層鉄芯を磁極とし、所定の数だけ同心円状に等配分した状態で環状の樹脂モールド化構造として形成してモータの効率の向上および作業性の向上を意図した小型モータおよび小型モータのステータの製造方法を提供すること。
【解決手段】ステータ6を設けた中心軸1を有する固定側Aに対し、前記ステータ6と相対向して設けられて中心軸1を中心にして回転する回転側Bより成る小型モータMであって、固定側Aに設けた前記ステータ6に対して、このステータ6を挟んで回転側Bに前記ステータ6の内径側と外径側の双方に永久磁石のロータ11,12を配設して成ることを特徴とする小型モータ。
【選択図】 図1
【解決手段】ステータ6を設けた中心軸1を有する固定側Aに対し、前記ステータ6と相対向して設けられて中心軸1を中心にして回転する回転側Bより成る小型モータMであって、固定側Aに設けた前記ステータ6に対して、このステータ6を挟んで回転側Bに前記ステータ6の内径側と外径側の双方に永久磁石のロータ11,12を配設して成ることを特徴とする小型モータ。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば小型HDD等に使用される小型モータおよび小型モータのステータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の小型軸受モータは、一般にロータは、ステータの内径側か外径側のいずれかであり、またステータの構造は、空芯コイルを樹脂モールドしたもの、或いは電磁コイルで巻線された積層磁極体を所定の数だけ同心円状に等配分したものである(例えば、特許文献1、および特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−213007号公報
【特許文献2】
特開2002−17066号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ロータがステータの内径側か外径側のいずれか一方に設ける場合は、大きなトルクが得られないという問題があり、また空芯コイルを樹脂モールドしたものでは、モータの効率が悪く、また巻線された積層磁極部を所定の数だけ等配分したものはきわめて作業性が悪いという不都合があった。
【0005】
この発明は叙上の点に着目して成されたもので、ロータはステータの内径側と外径側の両方の2箇所に配設して大きな出力トルクを得るようにすると共に、空芯コイルでなく巻線された積層磁極部を磁極部とし、所定の数だけ同心円状に等配分した状態で環状の樹脂モールド構造として形成してモータの効率の向上および作業性の向上を意図した小型モータおよび小型モータのステータの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えることにより上記課題を解決するものである。
【0007】
(1)ステータを設けた中心軸を有する固定側に対し、前記ステータと相対向して設けられて中心軸を中心にして回転する回転側より成る小型モータであって、固定側に設けた前記ステータに対して、このステータを挟んで回転側に前記ステータの内径側と外径側の双方に永久磁石のロータを配設して成ることを特徴とする小型モータ。
【0008】
(2)外周にシャフト部を固着した中心軸を備えた固定側に対し、ハブの内周壁にスラスト上軸受およびスラスト下軸受並びに両上下軸受で挟持されるスリーブを配設し、前記中心軸のシャフト部の上下面および外周面と回転自在に配設して回転側とする共に、前記固定側の基板上に設けたステータに対して回転側のハブの外周で前記ステータを挟んで内径側と外径側との二箇所に永久磁石より成る二つのロータを配設して成ることを特徴とする小型モータ。
【0009】
(3)ステータは、夫々独立して積層した積層磁極体を同心環状に配し、かつ、各積層磁極体に電磁コイルを必要数捲装した多数の磁極部とし、隣り合う磁極部間は、互いに離開して外径側および内径側にスロットオープンを形成して内外の磁極端を残して全体に樹脂モールドを施して成ることを特徴とする前記(1)または(2)記載の小型モータ。
【0010】
(4)ステータを設けた中心軸を備えた固定側に対し、前記ステータと対向して配設されるロータを備えた回転側より成る小型モータに用いるステータであって、外周に多数のスロットオープンを形成し、内周を連続部とした磁極部を極数に応じた数だけ同心環状に配した多数の鉄芯を積層して多数の積層磁極体を有する環状のステータ素体を形成し、ついで電磁コイルを各積層磁極体のコイル巻線部に捲装して磁極部とした後、外側の磁極端を残して全体を合成樹脂で環状にモールド成形して各磁極部に捲装した電磁コイルを樹脂モールドで被覆すると共に、内周壁部の樹脂モールドおよび連続部を切削して各磁極部の内側の磁極端を露呈させて内層にスロットオープンとして得るようにして成ることを特徴とする小型モータのステータの製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の一実施の形態を動圧軸受とした場合の小型モータについて説明する。
【0012】
まず、図1について説明する。
【0013】
1は、中央部分に筒状のシャフト部2を固着した中心軸、3は、所望の基板を示し、各種電子機器の筐体の一部としても形成できる。4は前記中心軸1の下端を挿通固着できる基板3の挿込孔で、一部隆起させた隆起部3aに穿たれており、図示では中心軸1の下端をスペーサ5と共にカシメ止め1aで起立固定させているが、ビスなど他の手段で起立固定させることができる。6は、詳細は後述する環状のステータを示し、基板3上の必要箇所に固定させてある。
【0014】
以上の構成は、所謂、小型モータMの固定側Aに相当する。
【0015】
この固定側Aに対し、回転側Bは以下の構成を備える。
【0016】
7はハブを示し、中央内周壁には頂部7aを残し、スラスト上軸受8、管状のスリーブ9、スラスト下軸受10を固着させて前記中心軸1のシャフト2の上面、外周および下面を抱持できるもので、その際、必要な潤滑性を保持するため作動油を注入すると共に、ハブ7の内周壁の下端部7bを内側に曲折して係止している。なお、スラスト上軸受8、スリーブ9、スラスト下軸受10と、シャフト2の上下両面および外周面のいずれか一方または両面には、ヘリングボーン溝のような回転時における動圧発生機能を持たせる(図示せず)。
【0017】
11は、ハブ7の外周で固着される、前記ステータ6の内径側に添ってこのステータ6と相対向する内側の多数の必要な極性を備えた永久磁石より成るロータ、12は同じくハブ7の内壁で固着される前記ステータ6の外径側に沿って、このステータ6と相対向する前記ロータ11と同様に多数の極性を有する永久磁石より成る外側のロータを示し、したがって、内側のロータ11と外側のロータ12の磁石の極数を同じにしてある。13は、ハブ7の最外周に設けた他の部材などの支持部である。
【0018】
叙上の構成に成るので、固定側Aのステータ6の1個に対し、回転側Bのロータ11,12はステータ6の内径側と外径側の両方に2つ配設されているので、ブラッシュレスの小型モータMに形成しても大きなトルク(出力)が得られる。
【0019】
なお、上記実施の形態では動圧軸受の小型モータ構成を示しているが、それ以外の、例えば玉軸受あるいはすべり軸受、静圧軸受といった構造にも全く同様に実施できる。
【0020】
つぎに、図2ないし図8に基づいて小型モータMのステータ6の製造方法についてその一実施の形態を説明する。
【0021】
まず、始めに外周にスロットオープン20したロータの磁極数に見合った所定の数と、コイル巻線部21を有する磁極部22を同心環状に配し、内周は連続部αとした同形の多数の鉄芯23を積層して9個の積層磁極体28を備えたステータ素体6aを作る(図2,図3参照)。
【0022】
つぎに、各コイル巻線部21には図4および図5に示すように電磁コイル24を必要回数、捲回方向など、求める小型モータMに必要な条件の下に捲装する。
【0023】
なお、図示の電磁コイル24は、各巻線部21に三相の巻線W,V,およびUを必要回数捲装される。ところで、巻線以外の配線の一部が図5では積層磁極体28の外方に突出して示されているが、これは構成を分り易く示しただけで、実際には積層磁極体28の外側より突出することなく、内側に整然と配線されており、各巻線W,V,およびUの巻き始め(Ws),(Vs),および(Us)を互いに一つに結線してコム端子(COM)とすると共に、各巻き終りの端子We,VeおよびUeと共に4個の端子を外部に導出させて、所望の合成樹脂モールディングが行われる。
【0024】
この合成樹脂によるモールド加工は、例えば、金型内に多数配設して多数個取りの射出成形方法などで実施することができ、図6の内外に示される2本の成形線Kまで合成樹脂を被覆することにより、図6および図7に示すようにコイル巻線部21に捲装された電磁コイル24は完全に合成樹脂による樹脂モールド25で被覆させて了うことが可能となる。
【0025】
しかし乍ら、この樹脂モールド25によるステータ素体6bは外径側にはスロットオープン20が形成されて磁極端27が露出して形成されていても内径側にはスロットオープンは形成されおらず、連続部αはそのままであるため、最後に内径を拡大して図6および図7の半径γの切削刃(図示せず)を用いて、1点鎖線部lに沿って内層の樹脂モールド25の一部と共に連続部αを切削し、これによって内径側にも図2および図6に示すようにスロットオープン26を形成でき、かつ磁極端27を露出させて、ここに求めるステータ6を得ることができるものである。なお、成形性の精度を上げるために図示しないが外径も僅かに切削することもある。
【0026】
ところで、鉄芯23において、電磁コイル24のコイル巻線部21に相当する各積層磁極体28では、完全に樹脂モールド25で被覆されているが、各積層磁極体28の内径側および外径側ではそれぞれスロットオープン20,26を形成して積層構造を露出させて内外の磁極端27,27により電磁コイル24の磁力効果を有効に働かせることができる。
【0027】
なお、得られるステータ6には、COM,We,VeおよびUeは既存のFPC線(フレキシブルプリントサーキット)29として導出される。
【0028】
叙上の製造方法によって、ステータ6は、電磁コイル24が捲装され、かつ夫々独立して積層した積層磁極体28を備え、隣り合う磁極部22間は、互いに離開して外径側および内径側にスロットオープン20,26を形成して内外の磁極端27,27を除いて、他の全部を樹脂モールド25に形成してあるので、きわめて効率の高い小型モータMを得ることができる。
【0029】
【発明の効果】
この発明によれば、各種小型モータにあって、ステータの外径側および内径側の両方にロータを設けてあるので、回転トルクをきわめて大きく得られると共に、ステータは、極数の大小に拘らず、その外径側、内径側にはスロットオープンを形成し、かつ磁極部の外径側および内径側の磁極端を残し、他の全体を樹脂モールドしてあるので、ステータの内径側や外径側のいずれか一方だけでも、また内径側や外径側のいずれかの両方でもロータを配設して使用に供し得られると共に、モータの大小に拘らずステータの製造方法も能率的になし得るなどその用途はきわめて大きいと認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る小型モータを軸受構造に用いた場合を示す全体の縦断面側面図で、可成り誇張して示した
【図2】ステータの製造工程を示し、ステータ素体の平面図
【図3】図2のIII−III線断面図
【図4】図3に電磁コイルを模式的に捲装した状態の平面図で、3相の電磁コイルの始端と終端を外部に導出させた状態で示している。
【図5】図4の3相の電磁コイルの始端を結線して、COMとすると共に、それぞれの終端を隣り合う磁極間に配設した状態の樹脂モールド前の模式的に示した平面図
【図6】図5に樹脂モールド加工を施した状態の平面図
【図7】図6の縦断側面図
【図8】完成した状態のステータの模式的縦断側面図
【符号の説明】
1 シャフト部2を有する中心軸
6 ステータ
6a,6b ステータ素体
7 ハブ
11 内側のロータ
12 外側のロータ
A 固定側
B 回転側
α 連続部
M 小型モータ
l カット線
K 2本の成形線
20,26 スロットオープン
21 コイル巻線部
22 磁極部
23 鉄芯
24 電磁コイル
25 樹脂モールド
27 磁極端
28 積層磁極体
29 FPC
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば小型HDD等に使用される小型モータおよび小型モータのステータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の小型軸受モータは、一般にロータは、ステータの内径側か外径側のいずれかであり、またステータの構造は、空芯コイルを樹脂モールドしたもの、或いは電磁コイルで巻線された積層磁極体を所定の数だけ同心円状に等配分したものである(例えば、特許文献1、および特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−213007号公報
【特許文献2】
特開2002−17066号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ロータがステータの内径側か外径側のいずれか一方に設ける場合は、大きなトルクが得られないという問題があり、また空芯コイルを樹脂モールドしたものでは、モータの効率が悪く、また巻線された積層磁極部を所定の数だけ等配分したものはきわめて作業性が悪いという不都合があった。
【0005】
この発明は叙上の点に着目して成されたもので、ロータはステータの内径側と外径側の両方の2箇所に配設して大きな出力トルクを得るようにすると共に、空芯コイルでなく巻線された積層磁極部を磁極部とし、所定の数だけ同心円状に等配分した状態で環状の樹脂モールド構造として形成してモータの効率の向上および作業性の向上を意図した小型モータおよび小型モータのステータの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えることにより上記課題を解決するものである。
【0007】
(1)ステータを設けた中心軸を有する固定側に対し、前記ステータと相対向して設けられて中心軸を中心にして回転する回転側より成る小型モータであって、固定側に設けた前記ステータに対して、このステータを挟んで回転側に前記ステータの内径側と外径側の双方に永久磁石のロータを配設して成ることを特徴とする小型モータ。
【0008】
(2)外周にシャフト部を固着した中心軸を備えた固定側に対し、ハブの内周壁にスラスト上軸受およびスラスト下軸受並びに両上下軸受で挟持されるスリーブを配設し、前記中心軸のシャフト部の上下面および外周面と回転自在に配設して回転側とする共に、前記固定側の基板上に設けたステータに対して回転側のハブの外周で前記ステータを挟んで内径側と外径側との二箇所に永久磁石より成る二つのロータを配設して成ることを特徴とする小型モータ。
【0009】
(3)ステータは、夫々独立して積層した積層磁極体を同心環状に配し、かつ、各積層磁極体に電磁コイルを必要数捲装した多数の磁極部とし、隣り合う磁極部間は、互いに離開して外径側および内径側にスロットオープンを形成して内外の磁極端を残して全体に樹脂モールドを施して成ることを特徴とする前記(1)または(2)記載の小型モータ。
【0010】
(4)ステータを設けた中心軸を備えた固定側に対し、前記ステータと対向して配設されるロータを備えた回転側より成る小型モータに用いるステータであって、外周に多数のスロットオープンを形成し、内周を連続部とした磁極部を極数に応じた数だけ同心環状に配した多数の鉄芯を積層して多数の積層磁極体を有する環状のステータ素体を形成し、ついで電磁コイルを各積層磁極体のコイル巻線部に捲装して磁極部とした後、外側の磁極端を残して全体を合成樹脂で環状にモールド成形して各磁極部に捲装した電磁コイルを樹脂モールドで被覆すると共に、内周壁部の樹脂モールドおよび連続部を切削して各磁極部の内側の磁極端を露呈させて内層にスロットオープンとして得るようにして成ることを特徴とする小型モータのステータの製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の一実施の形態を動圧軸受とした場合の小型モータについて説明する。
【0012】
まず、図1について説明する。
【0013】
1は、中央部分に筒状のシャフト部2を固着した中心軸、3は、所望の基板を示し、各種電子機器の筐体の一部としても形成できる。4は前記中心軸1の下端を挿通固着できる基板3の挿込孔で、一部隆起させた隆起部3aに穿たれており、図示では中心軸1の下端をスペーサ5と共にカシメ止め1aで起立固定させているが、ビスなど他の手段で起立固定させることができる。6は、詳細は後述する環状のステータを示し、基板3上の必要箇所に固定させてある。
【0014】
以上の構成は、所謂、小型モータMの固定側Aに相当する。
【0015】
この固定側Aに対し、回転側Bは以下の構成を備える。
【0016】
7はハブを示し、中央内周壁には頂部7aを残し、スラスト上軸受8、管状のスリーブ9、スラスト下軸受10を固着させて前記中心軸1のシャフト2の上面、外周および下面を抱持できるもので、その際、必要な潤滑性を保持するため作動油を注入すると共に、ハブ7の内周壁の下端部7bを内側に曲折して係止している。なお、スラスト上軸受8、スリーブ9、スラスト下軸受10と、シャフト2の上下両面および外周面のいずれか一方または両面には、ヘリングボーン溝のような回転時における動圧発生機能を持たせる(図示せず)。
【0017】
11は、ハブ7の外周で固着される、前記ステータ6の内径側に添ってこのステータ6と相対向する内側の多数の必要な極性を備えた永久磁石より成るロータ、12は同じくハブ7の内壁で固着される前記ステータ6の外径側に沿って、このステータ6と相対向する前記ロータ11と同様に多数の極性を有する永久磁石より成る外側のロータを示し、したがって、内側のロータ11と外側のロータ12の磁石の極数を同じにしてある。13は、ハブ7の最外周に設けた他の部材などの支持部である。
【0018】
叙上の構成に成るので、固定側Aのステータ6の1個に対し、回転側Bのロータ11,12はステータ6の内径側と外径側の両方に2つ配設されているので、ブラッシュレスの小型モータMに形成しても大きなトルク(出力)が得られる。
【0019】
なお、上記実施の形態では動圧軸受の小型モータ構成を示しているが、それ以外の、例えば玉軸受あるいはすべり軸受、静圧軸受といった構造にも全く同様に実施できる。
【0020】
つぎに、図2ないし図8に基づいて小型モータMのステータ6の製造方法についてその一実施の形態を説明する。
【0021】
まず、始めに外周にスロットオープン20したロータの磁極数に見合った所定の数と、コイル巻線部21を有する磁極部22を同心環状に配し、内周は連続部αとした同形の多数の鉄芯23を積層して9個の積層磁極体28を備えたステータ素体6aを作る(図2,図3参照)。
【0022】
つぎに、各コイル巻線部21には図4および図5に示すように電磁コイル24を必要回数、捲回方向など、求める小型モータMに必要な条件の下に捲装する。
【0023】
なお、図示の電磁コイル24は、各巻線部21に三相の巻線W,V,およびUを必要回数捲装される。ところで、巻線以外の配線の一部が図5では積層磁極体28の外方に突出して示されているが、これは構成を分り易く示しただけで、実際には積層磁極体28の外側より突出することなく、内側に整然と配線されており、各巻線W,V,およびUの巻き始め(Ws),(Vs),および(Us)を互いに一つに結線してコム端子(COM)とすると共に、各巻き終りの端子We,VeおよびUeと共に4個の端子を外部に導出させて、所望の合成樹脂モールディングが行われる。
【0024】
この合成樹脂によるモールド加工は、例えば、金型内に多数配設して多数個取りの射出成形方法などで実施することができ、図6の内外に示される2本の成形線Kまで合成樹脂を被覆することにより、図6および図7に示すようにコイル巻線部21に捲装された電磁コイル24は完全に合成樹脂による樹脂モールド25で被覆させて了うことが可能となる。
【0025】
しかし乍ら、この樹脂モールド25によるステータ素体6bは外径側にはスロットオープン20が形成されて磁極端27が露出して形成されていても内径側にはスロットオープンは形成されおらず、連続部αはそのままであるため、最後に内径を拡大して図6および図7の半径γの切削刃(図示せず)を用いて、1点鎖線部lに沿って内層の樹脂モールド25の一部と共に連続部αを切削し、これによって内径側にも図2および図6に示すようにスロットオープン26を形成でき、かつ磁極端27を露出させて、ここに求めるステータ6を得ることができるものである。なお、成形性の精度を上げるために図示しないが外径も僅かに切削することもある。
【0026】
ところで、鉄芯23において、電磁コイル24のコイル巻線部21に相当する各積層磁極体28では、完全に樹脂モールド25で被覆されているが、各積層磁極体28の内径側および外径側ではそれぞれスロットオープン20,26を形成して積層構造を露出させて内外の磁極端27,27により電磁コイル24の磁力効果を有効に働かせることができる。
【0027】
なお、得られるステータ6には、COM,We,VeおよびUeは既存のFPC線(フレキシブルプリントサーキット)29として導出される。
【0028】
叙上の製造方法によって、ステータ6は、電磁コイル24が捲装され、かつ夫々独立して積層した積層磁極体28を備え、隣り合う磁極部22間は、互いに離開して外径側および内径側にスロットオープン20,26を形成して内外の磁極端27,27を除いて、他の全部を樹脂モールド25に形成してあるので、きわめて効率の高い小型モータMを得ることができる。
【0029】
【発明の効果】
この発明によれば、各種小型モータにあって、ステータの外径側および内径側の両方にロータを設けてあるので、回転トルクをきわめて大きく得られると共に、ステータは、極数の大小に拘らず、その外径側、内径側にはスロットオープンを形成し、かつ磁極部の外径側および内径側の磁極端を残し、他の全体を樹脂モールドしてあるので、ステータの内径側や外径側のいずれか一方だけでも、また内径側や外径側のいずれかの両方でもロータを配設して使用に供し得られると共に、モータの大小に拘らずステータの製造方法も能率的になし得るなどその用途はきわめて大きいと認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る小型モータを軸受構造に用いた場合を示す全体の縦断面側面図で、可成り誇張して示した
【図2】ステータの製造工程を示し、ステータ素体の平面図
【図3】図2のIII−III線断面図
【図4】図3に電磁コイルを模式的に捲装した状態の平面図で、3相の電磁コイルの始端と終端を外部に導出させた状態で示している。
【図5】図4の3相の電磁コイルの始端を結線して、COMとすると共に、それぞれの終端を隣り合う磁極間に配設した状態の樹脂モールド前の模式的に示した平面図
【図6】図5に樹脂モールド加工を施した状態の平面図
【図7】図6の縦断側面図
【図8】完成した状態のステータの模式的縦断側面図
【符号の説明】
1 シャフト部2を有する中心軸
6 ステータ
6a,6b ステータ素体
7 ハブ
11 内側のロータ
12 外側のロータ
A 固定側
B 回転側
α 連続部
M 小型モータ
l カット線
K 2本の成形線
20,26 スロットオープン
21 コイル巻線部
22 磁極部
23 鉄芯
24 電磁コイル
25 樹脂モールド
27 磁極端
28 積層磁極体
29 FPC
Claims (4)
- ステータを設けた中心軸を有する固定側に対し、前記ステータと相対向して設けられて中心軸を中心にして回転する回転側より成る小型モータであって、固定側に設けた前記ステータに対して、このステータを挟んで回転側に前記ステータの内径側と外径側の双方に永久磁石のロータを配設して成ることを特徴とする小型モータ。
- 外周にシャフト部を固着した中心軸を備えた固定側に対し、ハブの内周壁にスラスト上軸受およびスラスト下軸受並びに両上下軸受で挟持されるスリーブを配設し、前記中心軸のシャフト部の上下面および外周面と回転自在に配設して回転側とする共に、前記固定側の基板上に設けたステータに対して回転側のハブの外周で前記ステータを挟んで内径側と外径側との二箇所に永久磁石より成る二つのロータを配設して成ることを特徴とする小型モータ。
- ステータは、夫々独立して積層した積層磁極体を同心環状に配し、かつ、各積層磁極体に電磁コイルを必要数捲装した多数の磁極部とし、隣り合う磁極部間は、互いに離開して外径側および内径側にスロットオープンを形成して内外の磁極端を残して全体に樹脂モールドを施して成ることを特徴とする請求項1または2記載の小型モータ。
- ステータを設けた中心軸を備えた固定側に対し、前記ステータと対向して配設されるロータを備えた回転側より成る小型モータに用いるステータであって、外周に多数のスロットオープンを形成し、内周を連続部とした磁極部を極数に応じた数だけ同心環状に配した多数の鉄芯を積層して多数の積層磁極体を有する環状のステータ素体を形成し、ついで電磁コイルを各積層磁極体のコイル巻線部に捲装して磁極部とした後、外側の磁極端を残して全体を合成樹脂で環状にモールド成形して各磁極部に捲装した電磁コイルを樹脂モールドで被覆すると共に、内周壁部の樹脂モールドおよび連続部を切削して各磁極部の内側の磁極端を露呈させて内層にスロットオープンとして得るようにして成ることを特徴とする小型モータのステータの製造方法。
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JP2003105237A JP2004312923A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | 小型モータおよび小型モータのステータの製造方法 |
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WO2009024080A1 (fr) * | 2007-08-21 | 2009-02-26 | Lu, Hsaio-Ting | Machine électrique rotative polyphasée |
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2003
- 2003-04-09 JP JP2003105237A patent/JP2004312923A/ja not_active Withdrawn
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