JP2004312564A - パケット変換方法、パケット変換装置およびパケット経路制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチキャストアプリケーションをユニキャストネットワークで通信できるよう、マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換する。
【解決手段】マルチキャストパケット30Aをユニキャストパケット40に変換する方法であって、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、前記マルチキャストパケット30Aに含まれるマルチキャストアドレス310を、前記マルチキャストアドレス310が示す1以上のユニキャストアドレス410、420、450に置き換え、前記1以上のユニキャストアドレス410、420、450を含んだ拡張ユニキャストパケット40A、40Bに変換する構成とした。
【選択図】 図8
【解決手段】マルチキャストパケット30Aをユニキャストパケット40に変換する方法であって、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、前記マルチキャストパケット30Aに含まれるマルチキャストアドレス310を、前記マルチキャストアドレス310が示す1以上のユニキャストアドレス410、420、450に置き換え、前記1以上のユニキャストアドレス410、420、450を含んだ拡張ユニキャストパケット40A、40Bに変換する構成とした。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチキャストパケットとユニキャストパケットとの相互交換を行うパケット変換方法、パケット変換装置およびパケット経路制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、同一内容のパケットを複数の受信ノードに送信する方法には、ユニキャストを用いる方法と、マルチキャストを用いる方法の2つがあった。
【0003】
複数のユニキャスト通信(1対1通信)を用いた通信では、送信元のコンピュータが送信すべきデータの量が、送信先のコンピュータの数に比例して大きくなり、データの送信処理負荷が大きくなってしまう。このため、送信元のコンピュータが必要とするデータ通信回線の帯域幅(データ転送速度)も、大きくしなければならない。一方、マルチキャストの送信ノードは、1つのパケットだけを送信し、そのパケットは、途中の適切なルータによって複製され、受信ノードに配送される。途中のルータは、マルチキャストの受信者が異なるインターフェースに存在している場合だけ、パケットの複製を行う。このため、同一内容のパケットは、必要な場所に1つだけしか流れない。したがって、ネットワークを効率的に利用することができる。また、サーバで受信ノードの数のパケットを複製せずに、分散しているルータでパケットを複製するので、負荷が分散される。
しかし、マルチキャストを行うには、マルチキャスト経路制御(Multicast Routing)ができるM−Bone(マルチキャスト・バックボーン)などのマルチキャストネットワークを経由しなければならない。また、現在マルチキャストパケットを処理できるインターネット・サービス・プロバイダも殆どない。
また、マルチキャストでデータを送信する場合、データを送信する送信先を適宜限定して送信することが困難であった。
そこで、従来からユニキャストネットワーク上をマルチキャストパケットが通信できるようにすることで、ネットワークを効率的に利用する(データ転送処理を効率化する)技術が研究されてきた。
ユニキャストネットワーク上をマルチキャストパケットが通信できるようにするためには、マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換する技術が必要であるが、従来からマルチキャストパケットからユニキャストパケットへの変換方法として、以下の方法がある。
【0004】
例えば、1)マルチキャストアドレスとユニキャストアドレスとの変換表を用いて、マルチキャストパケットに含まれるマルチキャストアドレスから1以上のユニキャストアドレスを作成し、得られたユニキャストアドレスごとにパケットを作成する方法(例えば特許文献1、非特許文献3)や、2)ユニキャストパケットに拡張ヘッダを設け、その拡張ヘッダ部分に複数のユニキャストアドレスを格納するエックスキャスト技術(例えば非特許文献1)や、3)マルチキャストパケットをカプセリングして、ユニキャストネットワークで通信可能なパケットに加工する方法(例えば、非特許文献2参照)などである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−225163号公報([0019]〜[0030])
【非特許文献1】
R.Boivie、他5名、Explicit Multicast (Xcast) Basic Specification 、[online]、2002年6月、[平成15年3月19日検索]、インターネット <URL:http://www.ietf.org/internet−drafts/draft−ooms−xcast−basic−spec−03.txt>
【非特許文献2】
R.Finlayson、The UDP Multicast Tunneling Protcol 、[online]、2002年9月、[平成15年3月19日検索]、インターネット<URL: http://www.ietf.org/internet−drafts/draft− finlayson−umtp −07.txt>
【非特許文献3】
Tarik.i.i.他、Unicast Extensions to IP Multicast 、2002年10月
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術、例えば前記した1)の方法ではサーバがアドレス変換表から得られたユニキャストアドレスごとにパケットを作成するため、パケットの効率的送信(データの効率的転送)ができない。また前記3)の方法も、パケットのカプセル化処理等のためパケット(データ)の転送効率が低くなる。
また、前記2)の方法は、現在エックスキャスト技術においてパケットのフラグメント(パケットの分割)に関する定義がされていないため、例えば拡張ヘッダに大量のユニキャストアドレスを格納した場合など、所定のパケットサイズを超えてしまった場合に、このパケットを分割するなどして送信することができない。
また、エックスキャスト技術によりデータの送受信・再生を行う場合、各端末は従来からあるマルチキャスト用のアプリケーション(マルチキャストアプリケーション)を利用できず、エックスキャスト用のアプリケーションを用意しなければならないといった問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、前記課題に鑑み、ユニキャストネットワーク上でパケットの転送速度を効率的に行うため、マルチキャストパケットとユニキャストパケットとの相互変換をすることができる、パケット変換方法、パケット変換装置およびパケット経路制御装置を提供することを主たる課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明のうち、請求項1に係る発明は、マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換する方法である。そして、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、前記マルチキャストパケットに含まれるマルチキャストアドレスを、前記マルチキャストアドレスが示す1以上のユニキャストアドレスに置き換え、前記1以上のユニキャストアドレスを含んだ拡張ユニキャストパケットに変換することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、マルチキャスト(マルチキャスト通信)先のグループに属する1以上のユニキャストアドレス宛に、マルチキャストパケットに含まれるデータを送信することができる。また、このマルチキャストパケットに含まれるデータは、マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換することによりユニキャストネットワークで送信可能になる。また、1の拡張ユニキャストパケットが複数のユニキャストアドレスを格納することにより、パケットの転送を効率よく行うことができる。
マルチキャストパケットとは、インターネット上をマルチキャストで送信可能なマルチキャストアドレスを格納したパケットである。図8(a)のマルチキャストパケット30Aは、マルチキャストパケットの構成を例示したものである。
後記する図8(a)のマルチキャストパケット30Aに例示されるように、マルチキャストパケット30Aは、マルチキャストアドレス310とアプリケーションデータ320から構成される。
【0010】
ユニキャストパケットとは、ユニキャストで送信可能なユニキャストアドレス(アドレス情報)を格納したパケットである。ユニキャストアドレスとは、端末同士が1対1の通信を行うためのアドレスのことをいう。マルチキャストアドレスとは、特定のグループに属する端末に対してデータを転送する(1対n通信をする)ためのアドレスのことをいう。
【0011】
マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報とは、マルチキャスアドレスとユニキャストアドレスとの対応関係を示した情報である。後記する図3は、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報を例示したものである。図3に例示されるように、対応情報は、マルチキャストアドレスとこのアドレスにひもづくユニキャストアドレスと、ハッシュ値とを含んで構成される。ハッシュ値については後記する。
図3に例示されるように、マルチキャストアドレスAは、ユニキャストアドレスBとユニキャストアドレスCとユニキャストアドレスDとに対応する。
【0012】
したがって、マルチキャストパケットに含まれるマルチキャストアドレスを、前記マルチキャストアドレスが示す1以上のユニキャストアドレスに置き換えるとは、前記の例によればマルチキャストアドレスAを、ユニキャストアドレスBとユニキャストアドレスCとユニキャストアドレスDとに置き換えることをいう。
【0013】
また、1以上のユニキャストアドレスを含んだ拡張ユニキャストパケットとは1以上のユニキャストアドレスを含んだユニキャストネットワークで通信可能なパケットのことをいう。後記する図8(c)の拡張ユニキャストパケット40Aと拡張ユニキャストパケット40Bは、拡張ユニキャストパケットの構成を例示したものである。
図8(b)の拡張ユニキャストパケット40Aと拡張ユニキャストパケット40Bに例示されるように、拡張ユニキャストパケットはそれぞれ1以上のユニキャストアドレス(ユニキャストアドレスBとユニキャストアドレスC、ユニキャストアドレスD)と変換元のマルチキャストパケット30AのアプリケーションデータAを保持している。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の逆の手順となっている。すなわち、ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する方法であり。具体的には、マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、前記ユニキャストパケットに含まれるユニキャストアドレスを、前記ユニキャストアドレスが属するマルチキャストアドレスに置き換え、前記マルチキャストアドレスを含んだマルチキャストパケットに変換することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、請求項1でマルチキャストパケットから変換された拡張ユニキャストパケットトを、マルチキャストパケットに変換(復元)することができる。したがって、各端末は、従来のマルチキャストアプリケーションを用いてマルチキャストパケット(データ)の再生等を行うことができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換する方法である。そして、マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、マルチキャストパケットに含まれるマルチキャストアドレスを、前記マルチキャストアドレスが示す1以上のユニキャストアドレスに置き換え、1以上のユニキャストアドレスを含んだ拡張ユニキャストパケットに変換し、前記した拡張ユニキャストパケットが送信可能なパケットサイズを超える場合、この拡張ユニキャストパケットを分割し、送信可能なパケットサイズ以内の拡張ユニキャストパケットにすることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、例えば拡張ヘッダに大量のユニキャストアドレスを格納した場合など、所定のパケットサイズ(ネットワークを経由して送信可能なパケットの最大サイズ)を超えてしまう場合に、このパケットを分割することにより送信することができる。
拡張ユニキャストパケットが送信可能なパケットサイズを超える場合とは、マルチキャストパケットを1の拡張ユニキャストパケットに変換したとき、拡張ユニキャストパケットが送信できるパケットサイズを超えることをいう。
図8はマルチキャストパケットと、これを変換した拡張ユニキャストパケットを例示した図である。図8(a)と(b)に例示されるように、マルチキャストパケット30Aを1の拡張ユニキャストパケット40Cに変換したところ、このパケットのサイズが拡張ユニキャストパケット最大サイズXを超えた場合、拡張ユニキャストパケット40Cを、アプリケーションデータAを保有した拡張ユニキャストパケット最大サイズ以内の拡張ユニキャストパケット40Aと拡張ユニキャストパケット40Bとに分割する。
したがって、多数のユニキャストアドレスを含む拡張ユニキャストパケットも送信可能になる。
【0018】
請求項4の発明は、対応情報に基づき、ユニキャストアドレスをマルチキャストアドレスに置き換えるため、ユニキャストパケットに含まれるハッシュ値を用いることを特徴とする。
【0019】
請求項8の発明は、請求項7に記載のパケット変換装置の変換部が拡張ユニキャストパケットに含まれるハッシュ値を読み込み、対応情報から、拡張ユニキャストパケットのユニキャストアドレスが属するマルチキャストアドレスを検索する手段を備えることを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、拡張ユニキャストアドレスをマルチキャストアドレスに置き換えるため、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報から、ユニキャストアドレスが属するマルチキャストアドレスを検索する際、高速で検索することができる。
ハッシュ値とは、ハッシュ法によるデータベース処理などで、レコードの検索を高速に行なうためのキーとなる値である。
図3はマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報を例示したものである。図3に例示されるように、対応情報は、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとマルチキャストアドレスとの対応情報のほか、マルチキャストアドレスにひもづくハッシュ値との対応情報を含んで構成されている。
例えば、マルチキャストアドレスAのハッシュ値は「11111」であり、マルチキャストアドレスBのハッシュ値は「22222」であることを示している。
また、このハッシュ値は拡張ユニキャストパケットのヘッダ情報に含まれており、図8(c)に例示されるように、ハッシュ値430およびハッシュ値460は、拡張ユニキャストパケット40Aおよび拡張ユニキャストパケット40Bに格納されている。
このハッシュ値を変換装置のハッシュ値処理部が読み込むことにより、各拡張ユニキャストパケットがどのマルチキャストアドレスのグループに属するかが高速に検索できる。
【0021】
請求項5の発明は、マルチキャストパケットとユニキャストパケットとを相互に変換する装置である。そして、マルチキャスト用データを作成し、再生するマルチキャストデータ処理部と、前記マルチキャストパケットと1以上のユニキャストアドレスを有する拡張ユニキャストパケットとを相互に変換する変換部と、マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報を格納する対応情報DB部と、を備えることを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、マルチキャストパケットをユニキャストネットワークで送信可能なユニキャストパケット(拡張ユニキャストパケット)に変換し、ユニキャストパケット(拡張ユニキャストパケット)をマルチキャストパケットに変換することができる。
マルチキャスト用データを作成し、再生するとは、マルチキャストパケットからなるデータを作成し、再生することをいう。マルチキャストデータ処理部は、マルチキャスト用データを作成し、再生するためのマルチキャストアプリケーションを含む。マルチキャストアプリケーションとは、例えば動画像配信をインターネットを介して送受信するためのDVTS(Digital Video Transport System)やテレビ会議用アプリケーションなどである。
【0023】
請求項6の発明は、請求項5のパケット変換装置の変換部が、拡張ユニキャストパケットが送信可能なパケットサイズを超える場合、拡張ユニキャストパケットを送信可能なパケットサイズ以内の複数の拡張ユニキャストパケットに変換する手段を備えることを特徴とする。
【0024】
この構成によれば、変換装置は拡張ユニキャストパケットをネットワークで送信可能なパケットサイズに変換することができる。
【0025】
請求項7の発明は、請求項5または請求項6に記載のパケット変換装置の変換部が、拡張ユニキャストパケットのユニキャストアドレスを前記マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスに変換するためのハッシュ値を格納した拡張ユニキャストパケットを作成する手段を備えることを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、パケットを送信する側のパケット変換装置が、拡張ユニキャストパケットにハッシュ値を格納するので、拡張ユニキャストパケットを受信したパケット変換装置が、高速にこの拡張ユニキャストパケットのユニキャストアドレスの属するマルチキャストアドレスを検索し、この拡張ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換することができる。
マルチキャストアドレスに変換するためのハッシュ値は、前記した対応情報を参照して選択される。例えば、パケット変換装置の変換部は、後記する図8(a)に例示されるマルチキャストパケット30Aを拡張ユニキャストパケットに変換する場合、図3に例示される対応情報に基づき、マルチキャストアドレスAに対応するユニキャストアドレス「ユニキャストアドレスB、C、D」とハッシュ値「11111」とを検索する。
そして図8(c)に例示される拡張ユニキャストパケット40Aにはユニキャストアドレス「ユニキャストアドレスB」「ユニキャストアドレスC」とハッシュ値「11111」を格納し、拡張ユニキャストパケット40Bにはユニキャストアドレス「ユニキャストアドレスD」とハッシュ値「11111」を格納する。
なおハッシュ値自体の選択は、変換部がハッシュ関数(ハッシュテーブル)に基づき行う。マルチキャストアドレスとハッシュ値との組み合わせは1対1で説明したが、ハッシュテーブルを用いて複数のハッシュ値が1のマルチキャストアドレスを示す(マルチキャストアドレスとユニキャストアドレスとの組み合わせが1対nとなる)ようにしてもよい。
【0027】
請求項9の発明は、パケット変換装置のマルチキャストデータ処理部が、ネットワークを介して、対応情報DB部の対応情報を更新する手段を備えることを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、対応情報に更新があった場合に、各変換装置は対応情報を即座に更新することができ、対応情報の更新が遅れたことによるパケットの送信先の誤りなどを防止することができる。
ここで対応情報は、この変換装置を有するいずれか1の端末で対応情報の更新があった場合には、その端末から更新された対応情報を受信し、自己の端末が対応情報の更新をした場合は、他の各端末に更新された対応情報を送信する。
また、マスタとなる対応情報は、対応情報用サーバなどで管理して、各端末(変換装置)がマルチキャストデータ処理部のマルチキャストアプリケーションを用いて、ネットワーク上のサーバに定期的にアクセスして、更新された対応情報を送受信してもよい。
利用者が入力した対応情報(更新された対応情報)にマルチキャストデータ処理部のマルチキャストアプリケーションが処理し、自己の端末の対応情報を更新し、この更新情報を物理インターフェースから送信する。更新された対応情報を受信した他の各端末は、自己の端末の対応情報DB部で保持している対応情報を、受信した対応情報(最新の対応情報)に置き換える。
【0029】
請求項10の発明は、パケットの経路制御を行うパケット経路制御装置である。そして、このパケット経路制御装置マルチキャストパケットと1以上のユニキャストアドレスを有する拡張ユニキャストパケットとを相互に変換する変換部と、マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報を格納する対応情報DB部と、パケットの経路制御を行うパケット転送部とを備えることを特徴とする。
【0030】
この構成によれば、各端末がパケット変換装置を持たなくても、各端末からマルチキャストパケットの送受信を行うことができる。
パケットの経路制御とは、パケットのヘッダ情報からこのパケットを送信すべきネットワークや端末を読み取り、そのネットワークや端末へパケットを送信することである。したがって、パケット経路制御装置は、パケットのヘッダ情報から、このパケットが自己のネットワーク宛てのパケットであれば、自己のネットワーク内の各端末宛てにパケットを複製(作成)し、送信する。そして、他のネットワーク宛てのアドレスであれば、そのネットワークのパケット制御装置に転送(送信)する。
【0031】
請求項11の発明は、パケットの経路制御を行うパケット経路制御装置である。このパケット経路制御装置のパケット転送部は、ネットワークを介して、前記対応情報DB部の前記対応情報を更新する手段を備えることを特徴とする。
【0032】
この構成によれば、対応情報に更新があった場合に、パケット経路制御装置は対応情報を即座に更新することができる。
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
≪第1実施形態≫
まず、本発明の第1実施形態を説明する。この第1実施形態に係るパケット変換方法は、送信側の端末のマルチキャストアプリケーションで作成されたマルチキャストデータ(マルチキャストパケット)をユニキャストネットワークで送信可能なユニキャストパケット(拡張ユニキャストパケット)に変換し、このパケットを送信する。そして、受信側の端末がネットワークを介して、この拡張ユニキャストパケットを受信すると、このパケットをマルチキャストパケットに変換することを特徴とする。
【0034】
図1は、第1実施形態のパケット変換方法が行われるシステムの全体構成図である。この図1に示されるように、第1実施形態のシステムは、送受信装置
100(100A、100B)を有する端末10(10A、10B)とユニキャストネットワーク20とを含んで構成される。
送受信装置100Aのマルチキャストアプリケーションにより作成されたマルチキャストパケットは、端末10Aでマルチキャストパケットから拡張ユニキャストパケットに変換して、ユニキャストネットワーク20を介して送信される。
そして、この拡張ユニキャストパケットを受信した送受信装置100Bは、この拡張ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換し、端末10Bのマルチキャスト用アプリケーション(マルチキャストアプリケーション)で再生する。
【0035】
(送受信装置)
図2は、送受信装置100の構成を示した図である。前記した通り、送受信装置100はマルチキャストパケットとユニキャストパケットとを相互に変換し、このパケットを送信する機能を有する。したがって、パケットの変換を行うパケット変換装置101とパケットの送受信を行う物理インターフェース140とから構成される。
【0036】
(パケット変換装置)
図1によりパケット変換装置101は、マルチキャストアプリケーションにより作成されたマルチキャスト用データに、そのマルチキャストデータの送信先の情報であるマルチキャストアドレスを格納してマルチキャストパケットを作成する。そして、このマルチキャストパケットをマルチキャスト先(マルチキャストアドレス)のグループに属するユニキャストアドレスに置き換えて、拡張ユニキャストパケットに変換する機能を有する。
また、拡張ユニキャストパケットを受信した場合には、この拡張ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する機能を有する。
【0037】
したがって、パケット変換装置101はマルチキャストデータ処理部110と、マルチキャストパケットと拡張ユニキャストパケットとの相互変換を行う変換部120と、マルチキャストアドレスとユニキャストアドレスとの対応情報を格納する対応情報DB部130と、から構成される。
【0038】
変換部120は、マルチキャストデータ処理部110により作成されたマルチキャストパケットを、物理インターフェース140を介して送信できる拡張ユニキャストパケットに変換する。
マルチキャストパケットとは、前記した通りインターネット上をマルチキャストで送信可能なマルチキャストアドレスを格納したパケットである。
図8(a)のマルチキャストパケット30Aは、マルチキャストパケットの構成を例示したものである。図8(a)のマルチキャストパケット30Aに例示されるように、マルチキャストパケット30Aは、マルチキャストアドレス310とアプリケーションデータ320から構成される。
【0039】
変換部120は、前記した通り、このマルチキャストパケットのマルチキャストアドレス310を読み込み、対応情報DB部130の対応情報を検索して、マルチキャストアドレスが示す1以上のユニキャストアドレスに置き換える。そして、後記するハッシュ値を加えた拡張ユニキャストパケットに変換する。
また、物理インターフェース140を介して拡張ユニキャストパケットを受信すると、このパケットのハッシュ値を読み込み、対応情報DB部130の対応情報を検索して、この拡張ユニキャストパケットのユニキャストアドレスをマルチキャストアドレスに置き換え、マルチキャストパケットに変換する機能を有する。
【0040】
図8(a)はマルチキャストパケットであり、(b)は拡張ユニキャストパケットの最大サイズ(所定サイズ)を超える拡張ユニキャストパケットであり、(c)は(b)を分割した拡張ユニキャストパケットを例示した図である。図8(b)に例示されるように、拡張ユニキャストパケット40CはユニキャストアドレスB、C、Dとハッシュ値とアプリケーションデータAを含んで構成される。
なお、このアプリケーションデータAは、図8(a)のアプリケーションデータ320(アプリケーションデータA)と同じデータである。
また、図8(b)のようにこの拡張ユニキャストパケットが拡張ユニキャストパケットの最大サイズを超える場合は、図8(c)のように拡張ユニキャストパケット最大サイズ以内の複数の拡張ユニキャストパケット(拡張ユニキャストパケット40Aと拡張ユニキャストパケット40B)に分割する機能を有する。
【0041】
また、物理インターフェース140が受信した拡張ユニキャストパケットが、例えば図8(c)に例示される拡張ユニキャストパケット40Aであった場合、変換部120は、前記した通り拡張ユニキャストパケット40Aのハッシュ値430を読み込んだ上で、対応情報DB部130の対応情報に基づき、ユニキャストアドレス410とユニキャストアドレス420をマルチキャストアドレス310に置き換え、図8(a)のマルチキャストパケット30Aに変換する機能を有する。
【0042】
したがって、変換部120は、マルチキャストアドレスとユニキャストアドレスとの相互の変換機能のみならずハッシュ値処理機能も有する。したがって、変換部120は、ハッシュ値処理部121を含んで構成される(図2参照)。
【0043】
ハッシュ値処理部121が処理するハッシュ値とは、前記した通り、ハッシュ関数により決められる値であり、本実施形態においてはマルチキャストアドレスにひもづく(対応する)値である。
ハッシュ値処理部121は、マルチキャストパケットから拡張ユニキャストパケットに変換する場合、対応情報DB部130の対応情報から、このマルチキャストパケットのマルチキャストアドレスにひもづくハッシュ値を検索する。そして変換部120はこのハッシュ値を格納した拡張ユニキャストパケットに変換する。
また、拡張ユニキャストパケットからマルチキャストパケットに変換する場合は、ハッシュ値処理部121がハッシュ値を読み込んで、対応情報DB部130の対応情報からこのハッシュ値にひもづくマルチキャストアドレスを選択する。
そして変換部120は、このマルチキャストアドレスを含んだマルチキャストパケットに変換する。
図3は、対応情報DB部130に格納される対応情報を例示したものである。
例えば、マルチキャストアドレスが「マルチキャストアドレスA」であればハッシュ値は「11111」であり、逆にハッシュ値が「11111」であれば、マルチキャストアドレスは「マルチキャストアドレスA」となる。
なお、前記した通り、マルチキャストアドレスとハッシュ値との組み合わせは必ずしも1対1でなくてもよく、ハッシュテーブルを用いて複数のハッシュ値が1のマルチキャストアドレスを示す(マルチキャストアドレスとユニキャストアドレスとの組み合わせが1対nとなる)ようにしてもよい。
【0044】
対応情報DB部130は、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報(以下対応情報とする)を格納している。対応情報は、前記した通り、ユニキャストアドレスと、マルチキャスアドレスと、ハッシュ値との対応関係を示した情報である。図3に例示されるように、対応情報はマルチキャストアドレスと、これにひもづくユニキャストアドレスと、ハッシュ値とを含んで構成される。
【0045】
マルチキャストデータ処理部110は、マルチキャストアプリケーションにより作成されたマルチキャスト用データに、そのマルチキャストデータの送信先であるマルチキャストアドレスを格納してマルチキャストパケットを作成する。また受信したマルチキャストパケットからマルチキャストデータを再生する。
またマルチキャストデータ処理部110は、定期的にユニキャストネットワーク20を介して他の端末10(図1参照)にコマンド等を送ることにより、対応情報DB部130の対応情報を最新の情報に更新し、端末10同士が拡張ユニキャストパケットによる通信を行えるようにする機能を有する。
したがって、図2に示すようにマルチキャストデータ処理部110は、定期的にユニキャストネットワーク20を介して他の端末10(図1参照)にコマンド等を送り、対応情報DB部130の対応情報を最新の情報に更新する対応情報更新部111を含んで構成される。
【0046】
以上、第1実施形態のパケット変換方法が行われるシステムの各構成要素について説明した。
【0047】
次に、第1実施形態のパケット変換方法を図1を参照にしつつ、図4に沿って説明する。図4は、端末間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
ここでは、図1の端末10Aから端末10Bへデータ(パケット)を送信する場合を例にして説明する。
【0048】
ステップS101では、変換部120Aは、端末10Aのマルチキャストデータ処理部110で作成された端末10B宛てのマルチキャストパケットを受信する。
【0049】
ステップS102では、変換部120Aは、ステップS101で受信したマルチキャストデータのマルチキャストアドレスを読み込み、対応情報DB部130Aの対応情報から、このマルチキャストアドレスのグループに属するユニキャストアドレスの情報と、このマルチキャストアドレスに対応するハッシュ値を検索する。
【0050】
ステップS103では、変換部120Aは、ステップS102の検索結果(このマルチキャストアドレスのグループに属するユニキャストアドレスとハッシュ値)を受信する。
【0051】
ステップS104では、変換部120Aは、ステップS103で得られたユニキャストアドレスと、ハッシュ値と、ステップS101で受信したマルチキャストパケットのアプリケーションデータとから、拡張ユニキャストパケットを作成し、この拡張ユニキャストパケットを物理インターフェース140Aからユニキャストネットワーク20を介して端末10Bへ送信する。
【0052】
ステップS105では、端末10Bの変換部120Bは、ユニキャストネットワーク20を介して物理インターフェース140Bから、ステップS104で送信された拡張ユニキャストパケットを受信する。
【0053】
ステップS106では、変換部120Bは、ステップS105で受信した拡張ユニキャストパケットに格納されたハッシュ値を読み込み、対応情報DB部130Bの対応情報を検索して、このハッシュ値に対応するマルチキャストアドレスの情報を検索する。
【0054】
ステップS107では、変換部120Bは、ステップS106の検索結果(ハッシュ値に対応するマルチキャストアドレス)を受信する。
【0055】
ステップS108では、変換部120Bは、ステップS106で受信した検索結果(ハッシュ値に対応するマルチキャストアドレス)と、ステップS105で受信した拡張ユニキャストパケットのアプリケーションデータとからマルチキャストパケットを作成(変換)し、このマルチキャストパケットをマルチキャストデータ処理部110Bに送信する。マルチキャストパケット(データ)を受信したマルチキャストデータ処理部110Bは、マルチキャストアプリケーションによりマルチキャストデータを再生する。
【0056】
次に、拡張ユニキャストパケットに複数のユニキャストアドレスが含まれている場合のパケット変換方法について図5を参照にしつつ、図6に沿って説明する。
ここでは、図5の端末10Aから端末10Bと端末10Cへデータ(パケット)を送信する場合を例にして説明する。図5は、第1実施形態のパケットの送信側の端末とパケットの受信側の複数端末をブロック図で例示した図である。図6は、第1実施形態の端末の間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
【0057】
ステップS201からステップS204までの変換部120Aの動作は、マルチキャストパケットの送信先が端末10Bと端末10Cの複数の端末であること以外は、ステップS101からステップS104までの動作と同様であるので、説明を省略し、ステップS205から説明する。
【0058】
ステップS205では、変換部120Bは、ユニキャストネットワーク20を介して、物理インターフェース140Bから拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10Bと端末10C)を受信する。
【0059】
ステップS206では、変換部120Bは、この拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10Bと端末10C)のアドレス情報を読み込み、この拡張ユニキャストパケットのアプリケーションデータとハッシュ値とを含んだ拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10B)と拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10C)を作成する。
【0060】
ステップS207では、変換部120Bは、物理インターフェース140からユニキャストネットワーク20を介して、ステップS206で作成した拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10C)を送信する。
【0061】
ステップS208では、変換部120Bは、ステップS206で作成した拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10B)に格納されたハッシュ値を読み込み、対応情報DB部130Bの対応情報を検索して、このハッシュ値に対応するマルチキャストアドレスの情報を検索する。
【0062】
ステップS209からステップS210までの動作は、ステップS107からステップS108までの動作と同様であるので説明を省略する。
【0063】
以上のようにして、複数のユニキャストアドレスを格納した拡張ユニキャストパケットの場合でも、それぞれの端末にマルチキャストパケットを送信することができる。
【0064】
次に、マルチキャストパケットから1の拡張ユニキャストパケットに変換した場合に、このパケットのサイズが拡張ユニキャストパケットの最大サイズ以上のとき、マルチキャストパケットを複数の拡張ユニキャストパケットに変換する方法について図5と図8を参照にしつつ、図7に沿って説明する。
ここでは、図5の端末10Aから、端末10Bと端末10Cと端末10Dへデータ(パケット)を送信する場合を例にして説明する。図7は、各端末の間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
【0065】
ステップS301からステップS303までの動作は、マルチキャストパケットの送信先が端末10Bと端末10Cと端末10Dの複数であること以外は、ステップS101からステップS103までの動作と同様であるので、説明を省略し、ステップS304から説明する。
【0066】
ステップS304では、変換部120Aは、対応情報DB部130Aの検索結果から、マルチキャストパケットから拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10B、端末10C、10D)を作成する。図8(a)のマルチキャストパケット30Aは変換前のマルチキャストパケットを例示したものであり、図8(b)の拡張ユニキャストパケット40Cは、ユニキャストパケット30Aを1の拡張ユニキャストパケットに変換したものを例示したものである。ユニキャストアドレスBは端末10Bのアドレス、ユニキャストアドレスCは端末10Cのアドレス、ユニキャストアドレスDは端末10Dのアドレスを示す。
【0067】
ステップS305では、ステップS304で作成された拡張ユニキャストパケット40Cが拡張ユニキャストパケットの最大サイズ(制限値)以下である場合には、ステップS306に進む。ステップS304で作成された拡張ユニキャストパケット40Cが拡張ユニキャストパケットの最大サイズ(制限値)を超えている場合には、ステップS307へ進む。
【0068】
ステップS306では、変換部120Aは、拡張ユニキャストパケット40Cを物理インターフェース140Aからユニキャストネットワーク20を介して送信する。
【0069】
ステップS307では、変換部120Aは、ステップS304で作成した拡張ユニキャストパケットを、拡張ユニキャストパケットの最大サイズ(制限値)以下の複数の拡張ユニキャストパケットに変換(分割)する。図8(c)において拡張ユニキャストパケット40Aと拡張ユニキャストパケット40Bは、拡張ユニキャストパケット40Cを分割した拡張ユニキャストパケットを例示した図である。図8(c)に例示されるように、拡張ユニキャストパケット40CのユニキャストアドレスBとCとDとのうち、ユニキャストアドレスBとCを拡張ユニキャストパケット40Aに割り振り、ユニキャストアドレスDを拡張ユニキャストパケット40Bに割り振ることにより、それぞれのパケットは拡張ユニキャストパケットの最大サイズ以内のパケットに変換されている。なお、前記した通り、拡張ユニキャストパケット40A〜40Cのハッシュ値とアプリケーションデータは共通のハッシュ値およびアプリケーションデータである。
【0070】
ステップS308では、変換部120Aは、ステップS307で分割(変換)した拡張ユニキャストパケット40A、40Bを、物理インターフェース140Aからユニキャストネットワーク20を介して送信する。
以上、第1実施形態の変換方法について説明した。この方法によれば、マルチキャストパケットをユニキャストネットワークで送受信可能なユニキャストパケット(拡張ユニキャストパケット)に変換し、またこの拡張ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換することができる。また変換された拡張ユニキャストパケットの最大値を超える場合も、このパケットを分割することによりネットワークを介して送信することができる。
【0071】
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態は、前記した第1実施形態のパケット変換装置をパケット経路制御装置(ルータ)に実装したことを特徴とする。
【0072】
図9は、第2実施形態のパケット経路制御装置(ルータ)を含むシステムの全体構成図である。図9に示されるように、第2実施形態のシステムは、端末10(10H、10E、10F、10G)とルータ50(50A、50B、50C)とを含んで構成される。なお、図中にルータ50の各構成要素の符号の末尾に付されたアルファベットについては、特定のルータ50や特定の構成要素に言及する場合以外は、省略して説明することとする。
【0073】
図9と図11はルータ50の構成を例示した図である。ルータ50は、経路制御部510と、変換部520と、対応情報DB部530と、物理インターフェース540とから構成される。
変換部520は変換部120と、対応情報DB部530は対応情報DB部130と、物理インターフェース540は物理インターフェース140と同様の機能を有しているので説明を省略する。また、対応情報更新部511は対応情報更新部111と、ハッシュ値処理部521はハッシュ値処理部121と同様の機能を有しているので説明を省略する。
【0074】
経路制御部510は、拡張ユニキャストパケットに所定の処理を行い経路を制御する機能を有するが、この動作については次の動作の説明で明らかにする。
【0075】
次に、第2実施形態におけるルータの動作を図9を参照にしつつ、図10に沿って説明する。図10は第2実施形態におけるルータの動作を示したシーケンス図である。
【0076】
ステップS401では、ルータ50Aは、端末10Hからマルチキャストパケット(データ)を受信する。
【0077】
ステップS402からステップS404までの動作は、ステップS202からステップS204までの動作と同様であるので、説明を省略する。
【0078】
ステップS405では、ルータ50Bは、ネットワークを介して拡張ユニキャストパケット70Aを受信する。
【0079】
ステップS406では、ルータ50Bの経路制御部510Bは、ステップS405で受信した拡張ユニキャストパケット70Aのアドレス情報を読み込む。そして、1)このユニキャストアドレスG(端末10Gのアドレス)を含んだ拡張ユニキャストパケット70Cと、2)ユニキャストアドレスE(端末10Eのアドレス)とユニキャストアドレスF(端末10Fのアドレス)を含んだ拡張ユニキャストパケット70Bとを作成する。
【0080】
ステップS407では、ルータ50Bの経路制御部510Bは、ステップS406で作成した拡張ユニキャストパケット70Cを、ルータ50Cに送信(転送)する。
ここで、ルータ50Bがルータ50Cに転送する拡張ユニキャストパケット70Cは、図9に例示されるように、アドレス情報としてユニキャストアドレスGのみを有するパケットとしたが、このパケットは拡張ユニキャストパケット70Aそのものであってもよい。すなわち、ステップS406では、ルータ50Bの経路制御部510Bは拡張ユニキャストパケット70Cを作成せず、ステップS405でルータ50Bが受信した拡張ユニキャストパケット70Aを、そのままルータ50Cへ送信してもよい。
【0081】
ステップS408では、ルータ50Bの変換部520Bは、拡張ユニキャストパケット70Bのハッシュ値に基づき、対応情報DB部530Bの対応情報から、マルチキャストアドレスを検索する。
【0082】
ステップS409では、変換部520Bは、ステップS408で検索したマルチキャストアドレスを受信する。
【0083】
ステップS410では、変換部120Bは、ステップS409で受信したマルチキャストアドレスからマルチキャストパケット60Bを作成し、このパケットを宛先のアドレス数の数だけ複製する(ここでは端末10Eのアドレスと端末10Fのアドレス宛てなので複製するパケットの数は、2となる)。
【0084】
ステップS411では、ルータ50Bは、ステップS410で複製されたマルチキャストパケット60Bを端末10Eと端末10Fへ送信する。
【0085】
以上、第2実施形態のパケット経路制御装置(ルータ)の動作について説明した。
第2実施形態によれば、各端末へパケット変換装置を実装しなくても、マルチキャストパケットと拡張ユニキャストパケットとの相互の変換を行うことができる。
【0086】
以上、本発明について好適な実施形態について一例を示したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、各実施形態において、変換部がマルチキャストパケットを拡張ユニキャストパケットに変換するときは、拡張ユニキャストパケットにハッシュ値を格納することとしたが、変換後の1の拡張ユニキャストパケットのパケットサイズが拡張ユニキャストパケットの最大サイズを超える場合にのみ、拡張ユニキャストパケットにハッシュ値を格納するようにしてもよい。つまり、分割が必要ない拡張ユニキャストパケットにはハッシュ値を格納しないようにしてもよい。したがって、分割されず送信されてきた拡張ユニキャストパケット(ハッシュ値を含まない拡張ユニキャストパケット)を受信した変換部は、このパケットのユニキャストアドレスからマルチキャストアドレスを検索する際も、対応情報のユニキャストアドレスとマルチキャストアドレスとの対応情報のみから、マルチキャストアドレスを検索するようにしてもよい。
また、第1実施形態の端末(送受信装置)や第2実施形態のルータは、ユニキャストネットワークのみへの接続を前提としたが、ユニキャストネットワークとマルチキャストネットワークの両方に接続できるように構成してもよい。
また、各実施形態の端末の台数は、説明のため最大で4台しか描かれていないが、4台以上の台数の端末間でデータの送受信をできるようにしてもよい。第2実施形態におけるルータも、同様に3台以上のルータでパケットの経路制御を行うようにしてもよい。
また、本発明の実施形態に係るパケット変換装置およびパケット経路制御装置はコンピュータ及びプログラムによって実現することができ、そのプログラムをコンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録することでその記録媒体によって提供することが可能である。また、そのプログラムをネットワークを通して提供することも可能である。
【0087】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、マルチキャストパケットに含まれるデータをユニキャストネットワークを介して送信することができる。また、1の拡張ユニキャストパケットが複数のユニキャストアドレスを格納することができるので、パケットの転送を効率よく行うことができる。
【0088】
請求項2に係る発明によれば、従来のマルチキャストアプリケーションを用いてマルチキャストパケット(データ)の再生等を行うことができる。
【0089】
請求項3および請求項6に係る発明によれば、パケットのヘッダに大量のユニキャストアドレスを格納した場合でもデータ(パケット)を送信することができるため、データの受信側端末の数(受信者数)が多い場合でも、データ(パケット)を効率よく送信できる。
【0090】
請求項4、請求項7および請求項8に係る発明によれば、拡張ユニキャストパケットからマルチキャストパケットへの変換を高速にすることができるため、端末間のデータの転送効率を向上することができる。
【0091】
請求項5に係る発明によれば、拡張ユニキャストパケットとマルチキャストパケットを相互に変換することができるため、効率的なマルチキャスト通信を行うことができる。
【0092】
請求項9および請求項11に係る発明によれば、各変換装置の対応情報を即座に更新することができ、対応情報の更新が遅れたことによるパケットの送信先の誤りなどを防止することができる。
【0093】
請求項10に係る発明によれば、各端末がパケット変換装置を持たなくても、各端末からマルチキャストパケットの送受信を行うことができる。また、経路制御装置で、拡張ユニキャストパケットとマルチキャストパケットの複製を行うのでデータ(パケット)の効率的転送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるパケット変換方法が行われるシステムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態における送受信装置の構成を示した図である。
【図3】本発明の各実施形態における対応情報を例示した図である。
【図4】本発明の第1実施形態において端末の間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
【図5】本発明の第1実施形態におけるパケットの送信側の端末とパケットの受信側の複数端末をブロック図で例示した図である。
【図6】本発明の第1実施形態において端末の間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
【図7】本発明の第1実施形態において端末の間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
【図8】本発明の各実施形態におけるユニキャストパケットと拡張ユニキャストパケットとを例示した図である。(a)は、本発明の各実施形態におけるマルチキャストパケットを例示した図であり、(b)は拡張ユニキャストパケット最大サイズを超える拡張ユニキャストパケットを例示した図であり、(c)は(b)の拡張ユニキャストパケットを分割した拡張ユニキャストパケットを例示した図である。
【図9】本発明の第2実施形態におけるパケット経路制御装置(ルータ)を含むシステムの全体構成図である。
【図10】本発明の第2実施形態におけるルータの動作を例示したシーケンス図である。
【図11】本発明の第2実施形態におけるルータの構成を例示した図である。
【符号の説明】
101・・・パケット変換装置
110・・・マルチキャストデータ処理部
111・・・対応情報更新部
120・・・変換部
121・・・ハッシュ値処理部
130・・・対応情報DB部
30、30A・・・マルチキャストパケット
310・・・マルチキャストアドレス
40、40A 、40B、40C・・・拡張ユニキャストパケット
410、420、450・・・ユニキャストアドレス
430、450・・・ハッシュ値
50・・・ルータ
511・・・対応情報更新部
520・・・変換部
530・・・対応情報DB部
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチキャストパケットとユニキャストパケットとの相互交換を行うパケット変換方法、パケット変換装置およびパケット経路制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、同一内容のパケットを複数の受信ノードに送信する方法には、ユニキャストを用いる方法と、マルチキャストを用いる方法の2つがあった。
【0003】
複数のユニキャスト通信(1対1通信)を用いた通信では、送信元のコンピュータが送信すべきデータの量が、送信先のコンピュータの数に比例して大きくなり、データの送信処理負荷が大きくなってしまう。このため、送信元のコンピュータが必要とするデータ通信回線の帯域幅(データ転送速度)も、大きくしなければならない。一方、マルチキャストの送信ノードは、1つのパケットだけを送信し、そのパケットは、途中の適切なルータによって複製され、受信ノードに配送される。途中のルータは、マルチキャストの受信者が異なるインターフェースに存在している場合だけ、パケットの複製を行う。このため、同一内容のパケットは、必要な場所に1つだけしか流れない。したがって、ネットワークを効率的に利用することができる。また、サーバで受信ノードの数のパケットを複製せずに、分散しているルータでパケットを複製するので、負荷が分散される。
しかし、マルチキャストを行うには、マルチキャスト経路制御(Multicast Routing)ができるM−Bone(マルチキャスト・バックボーン)などのマルチキャストネットワークを経由しなければならない。また、現在マルチキャストパケットを処理できるインターネット・サービス・プロバイダも殆どない。
また、マルチキャストでデータを送信する場合、データを送信する送信先を適宜限定して送信することが困難であった。
そこで、従来からユニキャストネットワーク上をマルチキャストパケットが通信できるようにすることで、ネットワークを効率的に利用する(データ転送処理を効率化する)技術が研究されてきた。
ユニキャストネットワーク上をマルチキャストパケットが通信できるようにするためには、マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換する技術が必要であるが、従来からマルチキャストパケットからユニキャストパケットへの変換方法として、以下の方法がある。
【0004】
例えば、1)マルチキャストアドレスとユニキャストアドレスとの変換表を用いて、マルチキャストパケットに含まれるマルチキャストアドレスから1以上のユニキャストアドレスを作成し、得られたユニキャストアドレスごとにパケットを作成する方法(例えば特許文献1、非特許文献3)や、2)ユニキャストパケットに拡張ヘッダを設け、その拡張ヘッダ部分に複数のユニキャストアドレスを格納するエックスキャスト技術(例えば非特許文献1)や、3)マルチキャストパケットをカプセリングして、ユニキャストネットワークで通信可能なパケットに加工する方法(例えば、非特許文献2参照)などである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−225163号公報([0019]〜[0030])
【非特許文献1】
R.Boivie、他5名、Explicit Multicast (Xcast) Basic Specification 、[online]、2002年6月、[平成15年3月19日検索]、インターネット <URL:http://www.ietf.org/internet−drafts/draft−ooms−xcast−basic−spec−03.txt>
【非特許文献2】
R.Finlayson、The UDP Multicast Tunneling Protcol 、[online]、2002年9月、[平成15年3月19日検索]、インターネット<URL: http://www.ietf.org/internet−drafts/draft− finlayson−umtp −07.txt>
【非特許文献3】
Tarik.i.i.他、Unicast Extensions to IP Multicast 、2002年10月
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術、例えば前記した1)の方法ではサーバがアドレス変換表から得られたユニキャストアドレスごとにパケットを作成するため、パケットの効率的送信(データの効率的転送)ができない。また前記3)の方法も、パケットのカプセル化処理等のためパケット(データ)の転送効率が低くなる。
また、前記2)の方法は、現在エックスキャスト技術においてパケットのフラグメント(パケットの分割)に関する定義がされていないため、例えば拡張ヘッダに大量のユニキャストアドレスを格納した場合など、所定のパケットサイズを超えてしまった場合に、このパケットを分割するなどして送信することができない。
また、エックスキャスト技術によりデータの送受信・再生を行う場合、各端末は従来からあるマルチキャスト用のアプリケーション(マルチキャストアプリケーション)を利用できず、エックスキャスト用のアプリケーションを用意しなければならないといった問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、前記課題に鑑み、ユニキャストネットワーク上でパケットの転送速度を効率的に行うため、マルチキャストパケットとユニキャストパケットとの相互変換をすることができる、パケット変換方法、パケット変換装置およびパケット経路制御装置を提供することを主たる課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明のうち、請求項1に係る発明は、マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換する方法である。そして、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、前記マルチキャストパケットに含まれるマルチキャストアドレスを、前記マルチキャストアドレスが示す1以上のユニキャストアドレスに置き換え、前記1以上のユニキャストアドレスを含んだ拡張ユニキャストパケットに変換することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、マルチキャスト(マルチキャスト通信)先のグループに属する1以上のユニキャストアドレス宛に、マルチキャストパケットに含まれるデータを送信することができる。また、このマルチキャストパケットに含まれるデータは、マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換することによりユニキャストネットワークで送信可能になる。また、1の拡張ユニキャストパケットが複数のユニキャストアドレスを格納することにより、パケットの転送を効率よく行うことができる。
マルチキャストパケットとは、インターネット上をマルチキャストで送信可能なマルチキャストアドレスを格納したパケットである。図8(a)のマルチキャストパケット30Aは、マルチキャストパケットの構成を例示したものである。
後記する図8(a)のマルチキャストパケット30Aに例示されるように、マルチキャストパケット30Aは、マルチキャストアドレス310とアプリケーションデータ320から構成される。
【0010】
ユニキャストパケットとは、ユニキャストで送信可能なユニキャストアドレス(アドレス情報)を格納したパケットである。ユニキャストアドレスとは、端末同士が1対1の通信を行うためのアドレスのことをいう。マルチキャストアドレスとは、特定のグループに属する端末に対してデータを転送する(1対n通信をする)ためのアドレスのことをいう。
【0011】
マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報とは、マルチキャスアドレスとユニキャストアドレスとの対応関係を示した情報である。後記する図3は、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報を例示したものである。図3に例示されるように、対応情報は、マルチキャストアドレスとこのアドレスにひもづくユニキャストアドレスと、ハッシュ値とを含んで構成される。ハッシュ値については後記する。
図3に例示されるように、マルチキャストアドレスAは、ユニキャストアドレスBとユニキャストアドレスCとユニキャストアドレスDとに対応する。
【0012】
したがって、マルチキャストパケットに含まれるマルチキャストアドレスを、前記マルチキャストアドレスが示す1以上のユニキャストアドレスに置き換えるとは、前記の例によればマルチキャストアドレスAを、ユニキャストアドレスBとユニキャストアドレスCとユニキャストアドレスDとに置き換えることをいう。
【0013】
また、1以上のユニキャストアドレスを含んだ拡張ユニキャストパケットとは1以上のユニキャストアドレスを含んだユニキャストネットワークで通信可能なパケットのことをいう。後記する図8(c)の拡張ユニキャストパケット40Aと拡張ユニキャストパケット40Bは、拡張ユニキャストパケットの構成を例示したものである。
図8(b)の拡張ユニキャストパケット40Aと拡張ユニキャストパケット40Bに例示されるように、拡張ユニキャストパケットはそれぞれ1以上のユニキャストアドレス(ユニキャストアドレスBとユニキャストアドレスC、ユニキャストアドレスD)と変換元のマルチキャストパケット30AのアプリケーションデータAを保持している。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の逆の手順となっている。すなわち、ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する方法であり。具体的には、マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、前記ユニキャストパケットに含まれるユニキャストアドレスを、前記ユニキャストアドレスが属するマルチキャストアドレスに置き換え、前記マルチキャストアドレスを含んだマルチキャストパケットに変換することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、請求項1でマルチキャストパケットから変換された拡張ユニキャストパケットトを、マルチキャストパケットに変換(復元)することができる。したがって、各端末は、従来のマルチキャストアプリケーションを用いてマルチキャストパケット(データ)の再生等を行うことができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換する方法である。そして、マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、マルチキャストパケットに含まれるマルチキャストアドレスを、前記マルチキャストアドレスが示す1以上のユニキャストアドレスに置き換え、1以上のユニキャストアドレスを含んだ拡張ユニキャストパケットに変換し、前記した拡張ユニキャストパケットが送信可能なパケットサイズを超える場合、この拡張ユニキャストパケットを分割し、送信可能なパケットサイズ以内の拡張ユニキャストパケットにすることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、例えば拡張ヘッダに大量のユニキャストアドレスを格納した場合など、所定のパケットサイズ(ネットワークを経由して送信可能なパケットの最大サイズ)を超えてしまう場合に、このパケットを分割することにより送信することができる。
拡張ユニキャストパケットが送信可能なパケットサイズを超える場合とは、マルチキャストパケットを1の拡張ユニキャストパケットに変換したとき、拡張ユニキャストパケットが送信できるパケットサイズを超えることをいう。
図8はマルチキャストパケットと、これを変換した拡張ユニキャストパケットを例示した図である。図8(a)と(b)に例示されるように、マルチキャストパケット30Aを1の拡張ユニキャストパケット40Cに変換したところ、このパケットのサイズが拡張ユニキャストパケット最大サイズXを超えた場合、拡張ユニキャストパケット40Cを、アプリケーションデータAを保有した拡張ユニキャストパケット最大サイズ以内の拡張ユニキャストパケット40Aと拡張ユニキャストパケット40Bとに分割する。
したがって、多数のユニキャストアドレスを含む拡張ユニキャストパケットも送信可能になる。
【0018】
請求項4の発明は、対応情報に基づき、ユニキャストアドレスをマルチキャストアドレスに置き換えるため、ユニキャストパケットに含まれるハッシュ値を用いることを特徴とする。
【0019】
請求項8の発明は、請求項7に記載のパケット変換装置の変換部が拡張ユニキャストパケットに含まれるハッシュ値を読み込み、対応情報から、拡張ユニキャストパケットのユニキャストアドレスが属するマルチキャストアドレスを検索する手段を備えることを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、拡張ユニキャストアドレスをマルチキャストアドレスに置き換えるため、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報から、ユニキャストアドレスが属するマルチキャストアドレスを検索する際、高速で検索することができる。
ハッシュ値とは、ハッシュ法によるデータベース処理などで、レコードの検索を高速に行なうためのキーとなる値である。
図3はマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報を例示したものである。図3に例示されるように、対応情報は、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとマルチキャストアドレスとの対応情報のほか、マルチキャストアドレスにひもづくハッシュ値との対応情報を含んで構成されている。
例えば、マルチキャストアドレスAのハッシュ値は「11111」であり、マルチキャストアドレスBのハッシュ値は「22222」であることを示している。
また、このハッシュ値は拡張ユニキャストパケットのヘッダ情報に含まれており、図8(c)に例示されるように、ハッシュ値430およびハッシュ値460は、拡張ユニキャストパケット40Aおよび拡張ユニキャストパケット40Bに格納されている。
このハッシュ値を変換装置のハッシュ値処理部が読み込むことにより、各拡張ユニキャストパケットがどのマルチキャストアドレスのグループに属するかが高速に検索できる。
【0021】
請求項5の発明は、マルチキャストパケットとユニキャストパケットとを相互に変換する装置である。そして、マルチキャスト用データを作成し、再生するマルチキャストデータ処理部と、前記マルチキャストパケットと1以上のユニキャストアドレスを有する拡張ユニキャストパケットとを相互に変換する変換部と、マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報を格納する対応情報DB部と、を備えることを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、マルチキャストパケットをユニキャストネットワークで送信可能なユニキャストパケット(拡張ユニキャストパケット)に変換し、ユニキャストパケット(拡張ユニキャストパケット)をマルチキャストパケットに変換することができる。
マルチキャスト用データを作成し、再生するとは、マルチキャストパケットからなるデータを作成し、再生することをいう。マルチキャストデータ処理部は、マルチキャスト用データを作成し、再生するためのマルチキャストアプリケーションを含む。マルチキャストアプリケーションとは、例えば動画像配信をインターネットを介して送受信するためのDVTS(Digital Video Transport System)やテレビ会議用アプリケーションなどである。
【0023】
請求項6の発明は、請求項5のパケット変換装置の変換部が、拡張ユニキャストパケットが送信可能なパケットサイズを超える場合、拡張ユニキャストパケットを送信可能なパケットサイズ以内の複数の拡張ユニキャストパケットに変換する手段を備えることを特徴とする。
【0024】
この構成によれば、変換装置は拡張ユニキャストパケットをネットワークで送信可能なパケットサイズに変換することができる。
【0025】
請求項7の発明は、請求項5または請求項6に記載のパケット変換装置の変換部が、拡張ユニキャストパケットのユニキャストアドレスを前記マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスに変換するためのハッシュ値を格納した拡張ユニキャストパケットを作成する手段を備えることを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、パケットを送信する側のパケット変換装置が、拡張ユニキャストパケットにハッシュ値を格納するので、拡張ユニキャストパケットを受信したパケット変換装置が、高速にこの拡張ユニキャストパケットのユニキャストアドレスの属するマルチキャストアドレスを検索し、この拡張ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換することができる。
マルチキャストアドレスに変換するためのハッシュ値は、前記した対応情報を参照して選択される。例えば、パケット変換装置の変換部は、後記する図8(a)に例示されるマルチキャストパケット30Aを拡張ユニキャストパケットに変換する場合、図3に例示される対応情報に基づき、マルチキャストアドレスAに対応するユニキャストアドレス「ユニキャストアドレスB、C、D」とハッシュ値「11111」とを検索する。
そして図8(c)に例示される拡張ユニキャストパケット40Aにはユニキャストアドレス「ユニキャストアドレスB」「ユニキャストアドレスC」とハッシュ値「11111」を格納し、拡張ユニキャストパケット40Bにはユニキャストアドレス「ユニキャストアドレスD」とハッシュ値「11111」を格納する。
なおハッシュ値自体の選択は、変換部がハッシュ関数(ハッシュテーブル)に基づき行う。マルチキャストアドレスとハッシュ値との組み合わせは1対1で説明したが、ハッシュテーブルを用いて複数のハッシュ値が1のマルチキャストアドレスを示す(マルチキャストアドレスとユニキャストアドレスとの組み合わせが1対nとなる)ようにしてもよい。
【0027】
請求項9の発明は、パケット変換装置のマルチキャストデータ処理部が、ネットワークを介して、対応情報DB部の対応情報を更新する手段を備えることを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、対応情報に更新があった場合に、各変換装置は対応情報を即座に更新することができ、対応情報の更新が遅れたことによるパケットの送信先の誤りなどを防止することができる。
ここで対応情報は、この変換装置を有するいずれか1の端末で対応情報の更新があった場合には、その端末から更新された対応情報を受信し、自己の端末が対応情報の更新をした場合は、他の各端末に更新された対応情報を送信する。
また、マスタとなる対応情報は、対応情報用サーバなどで管理して、各端末(変換装置)がマルチキャストデータ処理部のマルチキャストアプリケーションを用いて、ネットワーク上のサーバに定期的にアクセスして、更新された対応情報を送受信してもよい。
利用者が入力した対応情報(更新された対応情報)にマルチキャストデータ処理部のマルチキャストアプリケーションが処理し、自己の端末の対応情報を更新し、この更新情報を物理インターフェースから送信する。更新された対応情報を受信した他の各端末は、自己の端末の対応情報DB部で保持している対応情報を、受信した対応情報(最新の対応情報)に置き換える。
【0029】
請求項10の発明は、パケットの経路制御を行うパケット経路制御装置である。そして、このパケット経路制御装置マルチキャストパケットと1以上のユニキャストアドレスを有する拡張ユニキャストパケットとを相互に変換する変換部と、マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報を格納する対応情報DB部と、パケットの経路制御を行うパケット転送部とを備えることを特徴とする。
【0030】
この構成によれば、各端末がパケット変換装置を持たなくても、各端末からマルチキャストパケットの送受信を行うことができる。
パケットの経路制御とは、パケットのヘッダ情報からこのパケットを送信すべきネットワークや端末を読み取り、そのネットワークや端末へパケットを送信することである。したがって、パケット経路制御装置は、パケットのヘッダ情報から、このパケットが自己のネットワーク宛てのパケットであれば、自己のネットワーク内の各端末宛てにパケットを複製(作成)し、送信する。そして、他のネットワーク宛てのアドレスであれば、そのネットワークのパケット制御装置に転送(送信)する。
【0031】
請求項11の発明は、パケットの経路制御を行うパケット経路制御装置である。このパケット経路制御装置のパケット転送部は、ネットワークを介して、前記対応情報DB部の前記対応情報を更新する手段を備えることを特徴とする。
【0032】
この構成によれば、対応情報に更新があった場合に、パケット経路制御装置は対応情報を即座に更新することができる。
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
≪第1実施形態≫
まず、本発明の第1実施形態を説明する。この第1実施形態に係るパケット変換方法は、送信側の端末のマルチキャストアプリケーションで作成されたマルチキャストデータ(マルチキャストパケット)をユニキャストネットワークで送信可能なユニキャストパケット(拡張ユニキャストパケット)に変換し、このパケットを送信する。そして、受信側の端末がネットワークを介して、この拡張ユニキャストパケットを受信すると、このパケットをマルチキャストパケットに変換することを特徴とする。
【0034】
図1は、第1実施形態のパケット変換方法が行われるシステムの全体構成図である。この図1に示されるように、第1実施形態のシステムは、送受信装置
100(100A、100B)を有する端末10(10A、10B)とユニキャストネットワーク20とを含んで構成される。
送受信装置100Aのマルチキャストアプリケーションにより作成されたマルチキャストパケットは、端末10Aでマルチキャストパケットから拡張ユニキャストパケットに変換して、ユニキャストネットワーク20を介して送信される。
そして、この拡張ユニキャストパケットを受信した送受信装置100Bは、この拡張ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換し、端末10Bのマルチキャスト用アプリケーション(マルチキャストアプリケーション)で再生する。
【0035】
(送受信装置)
図2は、送受信装置100の構成を示した図である。前記した通り、送受信装置100はマルチキャストパケットとユニキャストパケットとを相互に変換し、このパケットを送信する機能を有する。したがって、パケットの変換を行うパケット変換装置101とパケットの送受信を行う物理インターフェース140とから構成される。
【0036】
(パケット変換装置)
図1によりパケット変換装置101は、マルチキャストアプリケーションにより作成されたマルチキャスト用データに、そのマルチキャストデータの送信先の情報であるマルチキャストアドレスを格納してマルチキャストパケットを作成する。そして、このマルチキャストパケットをマルチキャスト先(マルチキャストアドレス)のグループに属するユニキャストアドレスに置き換えて、拡張ユニキャストパケットに変換する機能を有する。
また、拡張ユニキャストパケットを受信した場合には、この拡張ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する機能を有する。
【0037】
したがって、パケット変換装置101はマルチキャストデータ処理部110と、マルチキャストパケットと拡張ユニキャストパケットとの相互変換を行う変換部120と、マルチキャストアドレスとユニキャストアドレスとの対応情報を格納する対応情報DB部130と、から構成される。
【0038】
変換部120は、マルチキャストデータ処理部110により作成されたマルチキャストパケットを、物理インターフェース140を介して送信できる拡張ユニキャストパケットに変換する。
マルチキャストパケットとは、前記した通りインターネット上をマルチキャストで送信可能なマルチキャストアドレスを格納したパケットである。
図8(a)のマルチキャストパケット30Aは、マルチキャストパケットの構成を例示したものである。図8(a)のマルチキャストパケット30Aに例示されるように、マルチキャストパケット30Aは、マルチキャストアドレス310とアプリケーションデータ320から構成される。
【0039】
変換部120は、前記した通り、このマルチキャストパケットのマルチキャストアドレス310を読み込み、対応情報DB部130の対応情報を検索して、マルチキャストアドレスが示す1以上のユニキャストアドレスに置き換える。そして、後記するハッシュ値を加えた拡張ユニキャストパケットに変換する。
また、物理インターフェース140を介して拡張ユニキャストパケットを受信すると、このパケットのハッシュ値を読み込み、対応情報DB部130の対応情報を検索して、この拡張ユニキャストパケットのユニキャストアドレスをマルチキャストアドレスに置き換え、マルチキャストパケットに変換する機能を有する。
【0040】
図8(a)はマルチキャストパケットであり、(b)は拡張ユニキャストパケットの最大サイズ(所定サイズ)を超える拡張ユニキャストパケットであり、(c)は(b)を分割した拡張ユニキャストパケットを例示した図である。図8(b)に例示されるように、拡張ユニキャストパケット40CはユニキャストアドレスB、C、Dとハッシュ値とアプリケーションデータAを含んで構成される。
なお、このアプリケーションデータAは、図8(a)のアプリケーションデータ320(アプリケーションデータA)と同じデータである。
また、図8(b)のようにこの拡張ユニキャストパケットが拡張ユニキャストパケットの最大サイズを超える場合は、図8(c)のように拡張ユニキャストパケット最大サイズ以内の複数の拡張ユニキャストパケット(拡張ユニキャストパケット40Aと拡張ユニキャストパケット40B)に分割する機能を有する。
【0041】
また、物理インターフェース140が受信した拡張ユニキャストパケットが、例えば図8(c)に例示される拡張ユニキャストパケット40Aであった場合、変換部120は、前記した通り拡張ユニキャストパケット40Aのハッシュ値430を読み込んだ上で、対応情報DB部130の対応情報に基づき、ユニキャストアドレス410とユニキャストアドレス420をマルチキャストアドレス310に置き換え、図8(a)のマルチキャストパケット30Aに変換する機能を有する。
【0042】
したがって、変換部120は、マルチキャストアドレスとユニキャストアドレスとの相互の変換機能のみならずハッシュ値処理機能も有する。したがって、変換部120は、ハッシュ値処理部121を含んで構成される(図2参照)。
【0043】
ハッシュ値処理部121が処理するハッシュ値とは、前記した通り、ハッシュ関数により決められる値であり、本実施形態においてはマルチキャストアドレスにひもづく(対応する)値である。
ハッシュ値処理部121は、マルチキャストパケットから拡張ユニキャストパケットに変換する場合、対応情報DB部130の対応情報から、このマルチキャストパケットのマルチキャストアドレスにひもづくハッシュ値を検索する。そして変換部120はこのハッシュ値を格納した拡張ユニキャストパケットに変換する。
また、拡張ユニキャストパケットからマルチキャストパケットに変換する場合は、ハッシュ値処理部121がハッシュ値を読み込んで、対応情報DB部130の対応情報からこのハッシュ値にひもづくマルチキャストアドレスを選択する。
そして変換部120は、このマルチキャストアドレスを含んだマルチキャストパケットに変換する。
図3は、対応情報DB部130に格納される対応情報を例示したものである。
例えば、マルチキャストアドレスが「マルチキャストアドレスA」であればハッシュ値は「11111」であり、逆にハッシュ値が「11111」であれば、マルチキャストアドレスは「マルチキャストアドレスA」となる。
なお、前記した通り、マルチキャストアドレスとハッシュ値との組み合わせは必ずしも1対1でなくてもよく、ハッシュテーブルを用いて複数のハッシュ値が1のマルチキャストアドレスを示す(マルチキャストアドレスとユニキャストアドレスとの組み合わせが1対nとなる)ようにしてもよい。
【0044】
対応情報DB部130は、マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報(以下対応情報とする)を格納している。対応情報は、前記した通り、ユニキャストアドレスと、マルチキャスアドレスと、ハッシュ値との対応関係を示した情報である。図3に例示されるように、対応情報はマルチキャストアドレスと、これにひもづくユニキャストアドレスと、ハッシュ値とを含んで構成される。
【0045】
マルチキャストデータ処理部110は、マルチキャストアプリケーションにより作成されたマルチキャスト用データに、そのマルチキャストデータの送信先であるマルチキャストアドレスを格納してマルチキャストパケットを作成する。また受信したマルチキャストパケットからマルチキャストデータを再生する。
またマルチキャストデータ処理部110は、定期的にユニキャストネットワーク20を介して他の端末10(図1参照)にコマンド等を送ることにより、対応情報DB部130の対応情報を最新の情報に更新し、端末10同士が拡張ユニキャストパケットによる通信を行えるようにする機能を有する。
したがって、図2に示すようにマルチキャストデータ処理部110は、定期的にユニキャストネットワーク20を介して他の端末10(図1参照)にコマンド等を送り、対応情報DB部130の対応情報を最新の情報に更新する対応情報更新部111を含んで構成される。
【0046】
以上、第1実施形態のパケット変換方法が行われるシステムの各構成要素について説明した。
【0047】
次に、第1実施形態のパケット変換方法を図1を参照にしつつ、図4に沿って説明する。図4は、端末間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
ここでは、図1の端末10Aから端末10Bへデータ(パケット)を送信する場合を例にして説明する。
【0048】
ステップS101では、変換部120Aは、端末10Aのマルチキャストデータ処理部110で作成された端末10B宛てのマルチキャストパケットを受信する。
【0049】
ステップS102では、変換部120Aは、ステップS101で受信したマルチキャストデータのマルチキャストアドレスを読み込み、対応情報DB部130Aの対応情報から、このマルチキャストアドレスのグループに属するユニキャストアドレスの情報と、このマルチキャストアドレスに対応するハッシュ値を検索する。
【0050】
ステップS103では、変換部120Aは、ステップS102の検索結果(このマルチキャストアドレスのグループに属するユニキャストアドレスとハッシュ値)を受信する。
【0051】
ステップS104では、変換部120Aは、ステップS103で得られたユニキャストアドレスと、ハッシュ値と、ステップS101で受信したマルチキャストパケットのアプリケーションデータとから、拡張ユニキャストパケットを作成し、この拡張ユニキャストパケットを物理インターフェース140Aからユニキャストネットワーク20を介して端末10Bへ送信する。
【0052】
ステップS105では、端末10Bの変換部120Bは、ユニキャストネットワーク20を介して物理インターフェース140Bから、ステップS104で送信された拡張ユニキャストパケットを受信する。
【0053】
ステップS106では、変換部120Bは、ステップS105で受信した拡張ユニキャストパケットに格納されたハッシュ値を読み込み、対応情報DB部130Bの対応情報を検索して、このハッシュ値に対応するマルチキャストアドレスの情報を検索する。
【0054】
ステップS107では、変換部120Bは、ステップS106の検索結果(ハッシュ値に対応するマルチキャストアドレス)を受信する。
【0055】
ステップS108では、変換部120Bは、ステップS106で受信した検索結果(ハッシュ値に対応するマルチキャストアドレス)と、ステップS105で受信した拡張ユニキャストパケットのアプリケーションデータとからマルチキャストパケットを作成(変換)し、このマルチキャストパケットをマルチキャストデータ処理部110Bに送信する。マルチキャストパケット(データ)を受信したマルチキャストデータ処理部110Bは、マルチキャストアプリケーションによりマルチキャストデータを再生する。
【0056】
次に、拡張ユニキャストパケットに複数のユニキャストアドレスが含まれている場合のパケット変換方法について図5を参照にしつつ、図6に沿って説明する。
ここでは、図5の端末10Aから端末10Bと端末10Cへデータ(パケット)を送信する場合を例にして説明する。図5は、第1実施形態のパケットの送信側の端末とパケットの受信側の複数端末をブロック図で例示した図である。図6は、第1実施形態の端末の間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
【0057】
ステップS201からステップS204までの変換部120Aの動作は、マルチキャストパケットの送信先が端末10Bと端末10Cの複数の端末であること以外は、ステップS101からステップS104までの動作と同様であるので、説明を省略し、ステップS205から説明する。
【0058】
ステップS205では、変換部120Bは、ユニキャストネットワーク20を介して、物理インターフェース140Bから拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10Bと端末10C)を受信する。
【0059】
ステップS206では、変換部120Bは、この拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10Bと端末10C)のアドレス情報を読み込み、この拡張ユニキャストパケットのアプリケーションデータとハッシュ値とを含んだ拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10B)と拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10C)を作成する。
【0060】
ステップS207では、変換部120Bは、物理インターフェース140からユニキャストネットワーク20を介して、ステップS206で作成した拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10C)を送信する。
【0061】
ステップS208では、変換部120Bは、ステップS206で作成した拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10B)に格納されたハッシュ値を読み込み、対応情報DB部130Bの対応情報を検索して、このハッシュ値に対応するマルチキャストアドレスの情報を検索する。
【0062】
ステップS209からステップS210までの動作は、ステップS107からステップS108までの動作と同様であるので説明を省略する。
【0063】
以上のようにして、複数のユニキャストアドレスを格納した拡張ユニキャストパケットの場合でも、それぞれの端末にマルチキャストパケットを送信することができる。
【0064】
次に、マルチキャストパケットから1の拡張ユニキャストパケットに変換した場合に、このパケットのサイズが拡張ユニキャストパケットの最大サイズ以上のとき、マルチキャストパケットを複数の拡張ユニキャストパケットに変換する方法について図5と図8を参照にしつつ、図7に沿って説明する。
ここでは、図5の端末10Aから、端末10Bと端末10Cと端末10Dへデータ(パケット)を送信する場合を例にして説明する。図7は、各端末の間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
【0065】
ステップS301からステップS303までの動作は、マルチキャストパケットの送信先が端末10Bと端末10Cと端末10Dの複数であること以外は、ステップS101からステップS103までの動作と同様であるので、説明を省略し、ステップS304から説明する。
【0066】
ステップS304では、変換部120Aは、対応情報DB部130Aの検索結果から、マルチキャストパケットから拡張ユニキャストパケット(ユニキャストアドレスは端末10B、端末10C、10D)を作成する。図8(a)のマルチキャストパケット30Aは変換前のマルチキャストパケットを例示したものであり、図8(b)の拡張ユニキャストパケット40Cは、ユニキャストパケット30Aを1の拡張ユニキャストパケットに変換したものを例示したものである。ユニキャストアドレスBは端末10Bのアドレス、ユニキャストアドレスCは端末10Cのアドレス、ユニキャストアドレスDは端末10Dのアドレスを示す。
【0067】
ステップS305では、ステップS304で作成された拡張ユニキャストパケット40Cが拡張ユニキャストパケットの最大サイズ(制限値)以下である場合には、ステップS306に進む。ステップS304で作成された拡張ユニキャストパケット40Cが拡張ユニキャストパケットの最大サイズ(制限値)を超えている場合には、ステップS307へ進む。
【0068】
ステップS306では、変換部120Aは、拡張ユニキャストパケット40Cを物理インターフェース140Aからユニキャストネットワーク20を介して送信する。
【0069】
ステップS307では、変換部120Aは、ステップS304で作成した拡張ユニキャストパケットを、拡張ユニキャストパケットの最大サイズ(制限値)以下の複数の拡張ユニキャストパケットに変換(分割)する。図8(c)において拡張ユニキャストパケット40Aと拡張ユニキャストパケット40Bは、拡張ユニキャストパケット40Cを分割した拡張ユニキャストパケットを例示した図である。図8(c)に例示されるように、拡張ユニキャストパケット40CのユニキャストアドレスBとCとDとのうち、ユニキャストアドレスBとCを拡張ユニキャストパケット40Aに割り振り、ユニキャストアドレスDを拡張ユニキャストパケット40Bに割り振ることにより、それぞれのパケットは拡張ユニキャストパケットの最大サイズ以内のパケットに変換されている。なお、前記した通り、拡張ユニキャストパケット40A〜40Cのハッシュ値とアプリケーションデータは共通のハッシュ値およびアプリケーションデータである。
【0070】
ステップS308では、変換部120Aは、ステップS307で分割(変換)した拡張ユニキャストパケット40A、40Bを、物理インターフェース140Aからユニキャストネットワーク20を介して送信する。
以上、第1実施形態の変換方法について説明した。この方法によれば、マルチキャストパケットをユニキャストネットワークで送受信可能なユニキャストパケット(拡張ユニキャストパケット)に変換し、またこの拡張ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換することができる。また変換された拡張ユニキャストパケットの最大値を超える場合も、このパケットを分割することによりネットワークを介して送信することができる。
【0071】
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態は、前記した第1実施形態のパケット変換装置をパケット経路制御装置(ルータ)に実装したことを特徴とする。
【0072】
図9は、第2実施形態のパケット経路制御装置(ルータ)を含むシステムの全体構成図である。図9に示されるように、第2実施形態のシステムは、端末10(10H、10E、10F、10G)とルータ50(50A、50B、50C)とを含んで構成される。なお、図中にルータ50の各構成要素の符号の末尾に付されたアルファベットについては、特定のルータ50や特定の構成要素に言及する場合以外は、省略して説明することとする。
【0073】
図9と図11はルータ50の構成を例示した図である。ルータ50は、経路制御部510と、変換部520と、対応情報DB部530と、物理インターフェース540とから構成される。
変換部520は変換部120と、対応情報DB部530は対応情報DB部130と、物理インターフェース540は物理インターフェース140と同様の機能を有しているので説明を省略する。また、対応情報更新部511は対応情報更新部111と、ハッシュ値処理部521はハッシュ値処理部121と同様の機能を有しているので説明を省略する。
【0074】
経路制御部510は、拡張ユニキャストパケットに所定の処理を行い経路を制御する機能を有するが、この動作については次の動作の説明で明らかにする。
【0075】
次に、第2実施形態におけるルータの動作を図9を参照にしつつ、図10に沿って説明する。図10は第2実施形態におけるルータの動作を示したシーケンス図である。
【0076】
ステップS401では、ルータ50Aは、端末10Hからマルチキャストパケット(データ)を受信する。
【0077】
ステップS402からステップS404までの動作は、ステップS202からステップS204までの動作と同様であるので、説明を省略する。
【0078】
ステップS405では、ルータ50Bは、ネットワークを介して拡張ユニキャストパケット70Aを受信する。
【0079】
ステップS406では、ルータ50Bの経路制御部510Bは、ステップS405で受信した拡張ユニキャストパケット70Aのアドレス情報を読み込む。そして、1)このユニキャストアドレスG(端末10Gのアドレス)を含んだ拡張ユニキャストパケット70Cと、2)ユニキャストアドレスE(端末10Eのアドレス)とユニキャストアドレスF(端末10Fのアドレス)を含んだ拡張ユニキャストパケット70Bとを作成する。
【0080】
ステップS407では、ルータ50Bの経路制御部510Bは、ステップS406で作成した拡張ユニキャストパケット70Cを、ルータ50Cに送信(転送)する。
ここで、ルータ50Bがルータ50Cに転送する拡張ユニキャストパケット70Cは、図9に例示されるように、アドレス情報としてユニキャストアドレスGのみを有するパケットとしたが、このパケットは拡張ユニキャストパケット70Aそのものであってもよい。すなわち、ステップS406では、ルータ50Bの経路制御部510Bは拡張ユニキャストパケット70Cを作成せず、ステップS405でルータ50Bが受信した拡張ユニキャストパケット70Aを、そのままルータ50Cへ送信してもよい。
【0081】
ステップS408では、ルータ50Bの変換部520Bは、拡張ユニキャストパケット70Bのハッシュ値に基づき、対応情報DB部530Bの対応情報から、マルチキャストアドレスを検索する。
【0082】
ステップS409では、変換部520Bは、ステップS408で検索したマルチキャストアドレスを受信する。
【0083】
ステップS410では、変換部120Bは、ステップS409で受信したマルチキャストアドレスからマルチキャストパケット60Bを作成し、このパケットを宛先のアドレス数の数だけ複製する(ここでは端末10Eのアドレスと端末10Fのアドレス宛てなので複製するパケットの数は、2となる)。
【0084】
ステップS411では、ルータ50Bは、ステップS410で複製されたマルチキャストパケット60Bを端末10Eと端末10Fへ送信する。
【0085】
以上、第2実施形態のパケット経路制御装置(ルータ)の動作について説明した。
第2実施形態によれば、各端末へパケット変換装置を実装しなくても、マルチキャストパケットと拡張ユニキャストパケットとの相互の変換を行うことができる。
【0086】
以上、本発明について好適な実施形態について一例を示したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、各実施形態において、変換部がマルチキャストパケットを拡張ユニキャストパケットに変換するときは、拡張ユニキャストパケットにハッシュ値を格納することとしたが、変換後の1の拡張ユニキャストパケットのパケットサイズが拡張ユニキャストパケットの最大サイズを超える場合にのみ、拡張ユニキャストパケットにハッシュ値を格納するようにしてもよい。つまり、分割が必要ない拡張ユニキャストパケットにはハッシュ値を格納しないようにしてもよい。したがって、分割されず送信されてきた拡張ユニキャストパケット(ハッシュ値を含まない拡張ユニキャストパケット)を受信した変換部は、このパケットのユニキャストアドレスからマルチキャストアドレスを検索する際も、対応情報のユニキャストアドレスとマルチキャストアドレスとの対応情報のみから、マルチキャストアドレスを検索するようにしてもよい。
また、第1実施形態の端末(送受信装置)や第2実施形態のルータは、ユニキャストネットワークのみへの接続を前提としたが、ユニキャストネットワークとマルチキャストネットワークの両方に接続できるように構成してもよい。
また、各実施形態の端末の台数は、説明のため最大で4台しか描かれていないが、4台以上の台数の端末間でデータの送受信をできるようにしてもよい。第2実施形態におけるルータも、同様に3台以上のルータでパケットの経路制御を行うようにしてもよい。
また、本発明の実施形態に係るパケット変換装置およびパケット経路制御装置はコンピュータ及びプログラムによって実現することができ、そのプログラムをコンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録することでその記録媒体によって提供することが可能である。また、そのプログラムをネットワークを通して提供することも可能である。
【0087】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、マルチキャストパケットに含まれるデータをユニキャストネットワークを介して送信することができる。また、1の拡張ユニキャストパケットが複数のユニキャストアドレスを格納することができるので、パケットの転送を効率よく行うことができる。
【0088】
請求項2に係る発明によれば、従来のマルチキャストアプリケーションを用いてマルチキャストパケット(データ)の再生等を行うことができる。
【0089】
請求項3および請求項6に係る発明によれば、パケットのヘッダに大量のユニキャストアドレスを格納した場合でもデータ(パケット)を送信することができるため、データの受信側端末の数(受信者数)が多い場合でも、データ(パケット)を効率よく送信できる。
【0090】
請求項4、請求項7および請求項8に係る発明によれば、拡張ユニキャストパケットからマルチキャストパケットへの変換を高速にすることができるため、端末間のデータの転送効率を向上することができる。
【0091】
請求項5に係る発明によれば、拡張ユニキャストパケットとマルチキャストパケットを相互に変換することができるため、効率的なマルチキャスト通信を行うことができる。
【0092】
請求項9および請求項11に係る発明によれば、各変換装置の対応情報を即座に更新することができ、対応情報の更新が遅れたことによるパケットの送信先の誤りなどを防止することができる。
【0093】
請求項10に係る発明によれば、各端末がパケット変換装置を持たなくても、各端末からマルチキャストパケットの送受信を行うことができる。また、経路制御装置で、拡張ユニキャストパケットとマルチキャストパケットの複製を行うのでデータ(パケット)の効率的転送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるパケット変換方法が行われるシステムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態における送受信装置の構成を示した図である。
【図3】本発明の各実施形態における対応情報を例示した図である。
【図4】本発明の第1実施形態において端末の間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
【図5】本発明の第1実施形態におけるパケットの送信側の端末とパケットの受信側の複数端末をブロック図で例示した図である。
【図6】本発明の第1実施形態において端末の間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
【図7】本発明の第1実施形態において端末の間でやり取りされるデータ(パケット)を例示したシーケンス図である。
【図8】本発明の各実施形態におけるユニキャストパケットと拡張ユニキャストパケットとを例示した図である。(a)は、本発明の各実施形態におけるマルチキャストパケットを例示した図であり、(b)は拡張ユニキャストパケット最大サイズを超える拡張ユニキャストパケットを例示した図であり、(c)は(b)の拡張ユニキャストパケットを分割した拡張ユニキャストパケットを例示した図である。
【図9】本発明の第2実施形態におけるパケット経路制御装置(ルータ)を含むシステムの全体構成図である。
【図10】本発明の第2実施形態におけるルータの動作を例示したシーケンス図である。
【図11】本発明の第2実施形態におけるルータの構成を例示した図である。
【符号の説明】
101・・・パケット変換装置
110・・・マルチキャストデータ処理部
111・・・対応情報更新部
120・・・変換部
121・・・ハッシュ値処理部
130・・・対応情報DB部
30、30A・・・マルチキャストパケット
310・・・マルチキャストアドレス
40、40A 、40B、40C・・・拡張ユニキャストパケット
410、420、450・・・ユニキャストアドレス
430、450・・・ハッシュ値
50・・・ルータ
511・・・対応情報更新部
520・・・変換部
530・・・対応情報DB部
Claims (11)
- マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換する方法であって、
マルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、前記マルチキャストパケットに含まれるマルチキャストアドレスを、前記マルチキャストアドレスが示す1以上のユニキャストアドレスに置き換え、
前記1以上のユニキャストアドレスを含んだ拡張ユニキャストパケットに変換することを特徴とするパケット変換方法。 - ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する方法であって、
マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、前記ユニキャストパケットに含まれるユニキャストアドレスを、前記ユニキャストアドレスが属するマルチキャストアドレスに置き換え、
前記マルチキャストアドレスを含んだマルチキャストパケットに変換することを特徴とするパケット変換方法。 - マルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換する方法であって、
マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報に基づき、マルチキャストパケットに含まれるマルチキャストアドレスを、前記マルチキャストアドレスが示す1以上のユニキャストアドレスに置き換え、
前記1以上のユニキャストアドレスを含んだ拡張ユニキャストパケットに変換し、
前記拡張ユニキャストパケットが送信可能なパケットサイズを超える場合、
この拡張ユニキャストパケットを分割し、送信可能なパケットサイズ以内の拡張ユニキャストパケットにすることを特徴とするパケット変換方法。 - 前記対応情報に基づき、ユニキャストアドレスをマルチキャストアドレスに置き換えるため、
前記拡張ユニキャストパケットに含まれるハッシュ値を用いることを特徴とする請求項3に記載のパケット変換方法。 - マルチキャストパケットとユニキャストパケットとを相互に変換する装置であって、
マルチキャスト用データを作成し、再生するマルチキャストデータ処理部と、前記マルチキャストパケットと1以上のユニキャストアドレスを有する拡張ユニキャストパケットとを相互に変換する変換部と、
マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報を格納する対応情報DB部と、を備えることを特徴とするパケット変換装置。 - 前記変換部は、
前記拡張ユニキャストパケットが送信可能なパケットサイズを超える場合、前記拡張ユニキャストパケットを送信可能なパケットサイズ以内の複数の拡張ユニキャストパケットに変換する手段を備えることを特徴とする請求項5に記載のパケット変換装置。 - 前記変換部は、
前記拡張ユニキャストパケットのユニキャストアドレスを前記マルチキャストパケットのマルチキャストアドレスに変換するためのハッシュ値を格納した拡張ユニキャストパケットを作成する手段を備えることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のパケット変換装置。 - 前記変換部は、
前記拡張ユニキャストパケットに含まれるハッシュ値を読み込み、前記対応情報から、前記拡張ユニキャストパケットのユニキャストアドレスが属するマルチキャストアドレスを検索する手段を備えることを特徴とする請求項7に記載のパケット変換装置。 - 前記マルチキャストデータ処理部は、
ネットワークを介して、前記対応情報DB部の対応情報を更新する手段を備えることを特徴とする請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載のパケット変換装置。 - パケットの経路制御を行うパケット経路制御装置であって、
マルチキャストパケットと1以上のユニキャストアドレスを有する拡張ユニキャストパケットとを相互に変換する変換部と、
マルチキャストアドレスとマルチキャスト先のグループに属する1以上のユニキャストアドレスとの対応情報を格納する対応情報DB部と、
パケットの経路制御を行う経路制御部と、を備えることを特徴とするパケット経路制御装置。 - 前記経路制御部は、
ネットワークを介して、前記対応情報DB部の前記対応情報を更新する手段を備えることを特徴とする請求項10に記載のパケット経路制御装置。
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JP2003105823A JP2004312564A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | パケット変換方法、パケット変換装置およびパケット経路制御装置 |
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- 2003-04-09 JP JP2003105823A patent/JP2004312564A/ja active Pending
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