JP2004309580A - 楽器演奏教習用楽譜 - Google Patents
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Abstract
【課題】楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏する際に、指導者用パートと生徒用パートとを直感的に判別しやすくした楽器演奏教習用楽譜。
【解決手段】1は、鍵盤楽器を対象として生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用楽譜において、左手および右手の指のトレーニングを行う頁の楽器演奏教習用楽譜シートである。指導者用パートの譜表2,4と生徒用パートの譜表3,5とを容易に判別できるように、表示態様を異ならせている。指導者用パートの譜表2,4の線間隔は、生徒用パートの譜表3、5の線間隔よりも狭くされている。また、指導者用パート2,4の譜表の色は、生徒用パートの譜表3,5の色よりも薄くされている。
【選択図】 図1
【解決手段】1は、鍵盤楽器を対象として生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用楽譜において、左手および右手の指のトレーニングを行う頁の楽器演奏教習用楽譜シートである。指導者用パートの譜表2,4と生徒用パートの譜表3,5とを容易に判別できるように、表示態様を異ならせている。指導者用パートの譜表2,4の線間隔は、生徒用パートの譜表3、5の線間隔よりも狭くされている。また、指導者用パート2,4の譜表の色は、生徒用パートの譜表3,5の色よりも薄くされている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽器演奏教習用楽譜に関するものである。特に、大人の生徒に対して効率的に個人レッスンを行うのに適した楽器演奏教習用楽譜である。
【0002】
【従来の技術】
従来、ピアノ等の鍵盤楽器の個人レッスンは、子供を対象としていたこともあり、自宅で学習してきた曲を弾かせてみて、正しい演奏を指導するというものであった。
これに対し、最近では大人を対象とした、グループ教習を基本としたレッスンが行われるようになっているが、これをさらに発展させて、大人を対象とした個人レッスンが検討されている。
大人を対象とした場合は、既に音楽的知識があり、楽曲も知っている場合が多いことから、レッスンで扱われる項目の目的を明確化し、指導者も生徒も目的を意識して、指導者が生徒に積極的に働きかけて行けば、効率的に習熟度のステップアップを図ることができる。
その一つの方法として、指導者が生徒ともに連弾演奏をして指導することが効果的である。
【0003】
ところが、連弾に使用する楽譜は通常の楽譜であり、上下2つのパートに分けて表記されてはいるものの、いずれが指導者用でいずれが生徒用であるかまでは指示されていなかった。
しかし、連弾を行う場合に、指導者が演奏するパートと生徒が演奏するパートとは、その時々において音楽的な役割が異なる場合がある。
そのため、生徒によっては、楽譜が満足に読めないため、自分がどのパートを演奏すべきであるのか、楽譜からは容易に判別できない場合がある。また、楽譜を読める生徒であっても、初見では自身が演奏すべきパートを判別することはむずかしい。
また、生徒用のパートを理解した後においても、指導者用のパートの譜表は目に入ることから、生徒用のパートの譜表に注意を集中しにくいという問題もある。
従って、従来の連弾用の楽譜を用いたままでは、高い教習効果が望めないケースがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏する際に、指導者用パートと生徒用パートとを直感的に判別しやすくした楽器演奏教習用楽譜を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、請求項1に記載の発明においては、楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用楽譜であって、前記生徒が演奏する生徒用パートの譜表と前記指導者が演奏する指導者用パートの譜表とが上下に隣接して配列され、前記生徒用パートの譜表の線間隔と前記指導者用パートの譜表の線間隔とを異ならせたものである。
従って、指導者用パートと生徒用パートとでは、譜表の線間隔の相違により、異なる態様で提示されていることから、生徒にとって、自分が演奏すべきパートが直感的に判別しやすくなる。
【0006】
請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の楽器演奏教習用楽譜において、前記指導者用パートの譜表の線間隔は、前記生徒用パートの譜表の線間隔よりも狭くされている。
従って、指導者用パートの譜表は生徒用パートと演奏位置を合わせたまま、高さが小さくされて目立たなくなるので、生徒にとって、自分が演奏すべきパートが容易に判別できるだけでなく、指導者用パートが目障りにならなくなる。
【0007】
請求項3に記載の発明においては、楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用楽譜であって、前記生徒が演奏する生徒用パートの譜表と前記指導者が演奏する指導者用パートの譜表とが上下に隣接して配列され、前記生徒用パートの譜表の色と前記指導者用パートの譜表の色とを異ならせたものである。
従って、指導者用パートと生徒用パートとでは、譜表の色の相違により、異なる態様で提示されていることから、生徒にとって、自分が演奏すべきパートが直感的に判別しやすくなる。
【0008】
請求項4に記載の発明においては、請求項3に記載の楽器演奏教習用楽譜において、前記指導者用パートの譜表の色は、前記生徒用パートの譜表の色よりも薄くされている。
従って、指導者用パートの譜表は目立たなくなるので、生徒にとって、自分が演奏すべきパートが容易に判別できるだけでなく、指導者用パートが目障りではなくなる。
【0009】
なお、楽器演奏教習用楽譜に関連して、左右の手のレッスンポイント(教習課題)を表示することができる。
すなわち、楽器演奏の教習において生徒が演奏するために使用される楽器演奏教習用楽譜であって、楽譜上部左寄りの位置に生徒の左手パートの教習ポイントが表記され、前記楽譜上部右寄りの位置に生徒の右手パートの教習ポイントが表記される。
上述した請求項1〜4に記載の楽器演奏教習用楽譜に、このようなレッスンポイントの表示を適用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態を示す楽器演奏教習用楽譜シートの説明図である。
図中、1は、鍵盤楽器を対象として生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用教本において、左手および右手の指のトレーニング(フィジカルトレーニング)を行う頁の楽器演奏教習用楽譜シートである。
この楽器演奏教習用楽譜シート1には、第1,第2の楽譜が印刷されて表示されている。
第1の楽譜において、2は指導者用の演奏パートを表示する指導者用パートの譜表であり、図示の例では、高音部譜表である。3は生徒用の演奏パートを表示する生徒用パートの譜表であり、図示の例では、低音部譜表と高音部譜表とからなる大譜表である。同様に、第2の楽譜において、4は指導者用パートの譜表であり、5は生徒用パートの譜表である。
従って、指導者用パートの譜表2,4と生徒用パートの譜表3,5とが上下に隣接して配列されている。
生徒用パートにおいては、左手で低音部譜表を弾き、右手で高音部譜表を弾く。各音符に付された数字は、1番の親指から順に5番の小指までを示す指番号であり、指番号は左手右手とも同じ割り当てである。
【0011】
図示の例では、指導者用パートの譜表2,4が上段に配置されている。この配置は、指導者が生徒の右側に座って連弾を行い、生徒よりも高い音域を弾く場合である。
指導者は、高音部譜表に従って、生徒用パートよりも高い音域で、拍をしっかりと感じやすい「合いの手」の演奏を入れることにより、生徒の演奏を導く。指導者は、また、フィジカルトレーニングのための生徒用パートの演奏のみでは退屈になりがちな演奏に色を添え、音楽的に広がりが出るようにする。
しかし、フィジカルトレーニングのテーマによっては、指導者が生徒の左側に座って連弾を行い、生徒よりも低い音域を弾くのがふさわしい場合もある。このような場合、教師用パートの譜表2,4が下段に配置される場合がある。
上述したように、連弾を行う場合に、指導者が演奏するパートと生徒が演奏するパートとは、その時々において音楽的な役割が異なる場合があることから、いずれが生徒用パートの譜表であるのかを判別しにくい。また、生徒は、指導者用のパートの譜表が目障りでもある。
【0012】
従って、指導者用パートの譜表2,4と生徒用パートの譜表3,5とを容易に判別できるように、次の3つの方法で表示態様を異ならせている。
第1に、指導者用パート2,4には、それが指導者用のパートであることを示す人型のマーク(TEACHER)2a,4aが表示されている。
第2に、指導者用パートの譜表2,4の線間隔は、生徒用パートの譜表3、5の線間隔とを異ならせ、より具体的には、指導者用パートの譜表2,4の線間隔は、生徒用パートの譜表3、5の線間隔よりも小さく(狭く)されている。
第3に、指導者用パート2,4の譜表の色と生徒用パートの譜表3,5の色とを異ならせ、より具体的には、指導者用パート2,4の譜表の色は、生徒用パートの譜表3,5の色よりも薄くされている。図示のものは、指導者用パートの譜表2,4を灰色表示とし、生徒用パートの譜表3,5を黒色表示をしている。
ここで、色とは、有彩色だけでなく無彩色も含み、色の相違は色相の相違だけでなく明度や彩度の相違の場合を含む。
以上の表示態様の相違を1つ以上与えることにより、生徒用パートが判別しやすくなるとともに、特に、第2、第3に示したより具体的な表示態様では、指導者用パートが目障りでなくなる。
【0013】
また、図1に示した楽器演奏教習用楽譜シート1は、レッスンポイントを印刷して表示している。レッスン時に、指導者は口頭で、演奏を行う際に留意すべき点(すなわち、楽器演奏の習熟度を向上させようとする音楽的・演奏技術的なポイント)の指示などを行っている。しかし、生徒が意図する音楽的・演奏技術的ポイントを理解しないままに、レッスンが進行することがある。このような場合は、高い教習効果が望めない。
そこで、楽器演奏教習用楽譜シート1は、第1,第2の楽譜に関連して、第1,第2の楽譜の上部左寄りの位置に左手教習ポイント表記部6が、また、これらの上部右寄りの位置に右手教習ポイント表記部7が設けられている。すなわち、左右の手と表記部の左右とが対応するように考慮されている。
【0014】
左手教習ポイント表記部6においては、左手マークの下に生徒用パート3,5における左手パート(低音部譜表)の教習ポイントが表記されている。
同様に、右手教習ポイント表記部7において、右手マークの下に生徒用パート3,5における右手パートの教習ポイントが表記されている。
加えて、図1に示した楽器演奏教習用楽譜シート1は、第1,第2の楽譜のそれぞれの下部にも、第1,第2の教習ポイント表記部8,9が設けられて、トレーニングの意図する音楽的・演奏技術的ポイントを表記している。
上述した左手教習ポイント表記部6,右手教習ポイント表記部7,第1,第2の教習ポイント表記部8,9という複数の表記部の記述内容によって、大人の生徒に目的意識を持たせるようにしている。
【0015】
図2は、本発明の第2の実施形態を示す楽器演奏教習用楽譜シートの説明図である。
図中、11は、鍵盤楽器を対象として生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用教本において、「ニューエレメンツ」の頁の楽器演奏教習用楽譜シートである。あるいは、製本されていない1枚のシートであっても良い。
図示を省略したが、「ニューエレメンツ」の楽譜が印刷された頁に続いて、「レパートリー」の楽譜が印刷された頁がある。この「レパートリー」は、楽器演奏の教習の進度に対応して、生徒の演奏レベルと教習課題を想定して選曲された教習曲である。一方、「ニューエレメンツ」は、上述した演奏レベルが想定された生徒が、「レパートリー」の教習を受ける前に指導者から予め受けておく教習(個人レッスン時間内での予習ともいえる)のために用意され、想定された上述の教習課題の、演奏技法およびまたは楽譜記号を含むなどにより、教習課題の、演奏技法およびまたは楽譜記号を予習させることを目的とした教習曲である。
生徒は、「ニューエレメンツ」の楽譜を用いて、「レパートリー」の教習を受ける前に、指導者から、想定された教習課題の、演奏技法およびまたは楽譜記号を含んだ「ニューエレメンツ」の教習を予め受けることができるため、前もって「レパートリー」の理解が高まることから、「レパートリー」の自宅での予習時や「レパートリー」の個人レッスン中における教習効果が高まる。
【0016】
この楽器演奏教習用楽譜シート11には、第1,第2の楽譜が印刷されている。
第1の楽譜において、12は生徒用の演奏パートを表示する生徒用パートの譜表であり、図示の例では、高音部譜表である。13は指導者用の演奏パートを表示する指導者用パートの譜表であり、図示の例では、低音部譜表と高音部譜表とからなる大譜表である。同様に、第2の楽譜において、14は生徒用パートの譜表であり、15は指導者用パートの譜表である。
従って、生徒用パートの譜表12,14と指導者用パートの譜表13、15とが、それぞれ、上下に隣接して配列されている。
【0017】
図示の第1の楽譜においては、どちらかといえば例外的に、指導者が指導者用パートの譜表13に従って弾く音高が、生徒の弾く生徒用パートの音高よりも高くなっている。
しかし、「ニューエレメンツ」の楽器演奏教習用楽譜シート11においては、生徒用パートの譜表12が、常に上段に配置されるようにして、生徒の読み違いを起こさないようにしている。
図1に示した楽器演奏教習用楽譜シート1の場合と、配置の原則が異なっているが、これは、指導の目的が「フィジカルトレーニング」の場合とは異なっているからである。
【0018】
生徒は、個人レッスンの最後に、指導者から「ニューエレメンツ」の教習を受ける。この「ニューエレメンツ」は、次回の個人レッスンにおいて「レパートリー」の教習を受ける前に、事前に教習を受けておくものである。個人レッスンの時間内で、短時間ではあるが、指導者が、「ニューエレメンツ」の指導者用のパートを弾いて聞かせ、生徒はそれを聞きながら、初見で生徒用のパートを弾いてみる。このような連弾演奏により、次回の「レパートリー」の教習課題のポイントを、生徒に体感してもらう。従って、「ニューエレメンツ」は、指導者との連弾により、初見で一度演奏してしまえば、再び演奏する必要はない性質のものであって、独習書教本におけるいわゆる課題曲とは性質を異にするものである。
「ニューエレメンツ」では、指導者が弾く指導者用パートの音高と生徒の弾く生徒用パートの音高との上下関係が一定しない。そこで、一律に生徒用パートの譜表12が、常に上段に配置されるようにしている。
【0019】
しかし、図2の場合でも、生徒用パートの譜表12,14と指導者用パートの譜表13,15とを容易に判別できるように、図1の場合と同様に、表示態様を異ならせている。その結果、図1に示した場合とは、指導者用パートの譜表と生徒用パートの譜表の上下関係が異なっていても生徒用パートの譜表12,14が容易に判別できるし、また、生徒にとって、指導者用の譜表が目障りにならないようにすることができる。
なお、図2に示した楽器演奏教習用楽譜シート11においては、第1,第2の楽譜のそれぞれの下部に、第1,第2の教習ポイント表記部16,17が設けられて、「ニューエレメンツ」の意図する教習課題の音楽的・演奏技術的ポイントを表記して、大人の生徒に目的意識を持たせるようにしている。
【0020】
上述した説明では、楽器演奏教習用楽譜は、楽器演奏教習用楽譜シート1,11に印刷されたものである。楽器演奏教習用楽譜シート1,11は、楽器演奏教習用教本のページシートあるいは1枚のシートである。シートは、紙に限らず、インクあるいは静電複写式等で印刷可能な物理的な印刷記録媒体であればよい。最近では、「電子ペーパ」と呼ばれる、電気信号によるディスプレイ表示の原理でシート記録媒体に表示させるものも多数知られており、このようなシートも含む。
また、上述した楽器演奏教習用楽譜は、ディスプレイに表示させた場合にも同様の作用効果を奏する。従って、単に楽器演奏教習用楽譜シート1,11ではなく、楽器演奏教習用楽譜表示データがコンピュータからディスプレイに供給されることにより表示される楽器演奏教習用楽譜である場合を含む。
【0021】
図3は、図1に示した楽器演奏教習用楽譜シート1,11を電子楽譜として、ディスプレイ上に表示させる、楽器演奏教習用楽譜の表示制御装置としてのパーソナルコンピュータのハードウエア構成図である。
図中、21は楽器演奏教習用楽譜記録媒体であって、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disk)であり、楽器演奏教習用楽譜1,11を表示させるためのデータファイルが記憶されている。
パーソナルコンピュータの内部構成として、22はバスライン、23はCPU(Central Processing Unit)、24はメモリであって、ROM(Read Only Memory)あるいはRAM(Random Access Memory)である。楽器演奏教習用楽譜の表示は、CPU23により実行される。
【0022】
25は入力部であって、キーボードやマウス等のポインティングデバイスである。
26はディスプレイ、音源、スピーカ、プリンタ等の出力部である。27は外部記憶装置であって、楽器演奏教習用楽譜記録媒体21が装填される外部記憶装置に加えて、ハード磁気ディスク装置(HDD)、その他の外部記憶装置の場合がある。
楽器演奏教習用楽譜記録媒体21に記録されたデータファイルを用いて、出力部(ディスプレイ)26に、楽器演奏教習用楽譜1を表示させるためのコンピュータプログラムは、オペレーティングシステムの制御下で動作するアプリケーションプログラムとして、楽器演奏教習用楽譜記録媒体21、その他の記録媒体、あるいは、サーバから、予めハード磁気ディスク装置(HDD)にインストールされている。
【0023】
このアプリケーションプログラムとしては、楽譜表示専用のアプリケーションプログラムであってもよいが、印刷およびディスプレイ表示用の一般的なものも使用できる。
例えば、アドビシステムズ社のソフトウエア製品「Acrobat(TM)」があり、この場合、データファイルとして、PDF(Portable Document Format)ファイルを用いればよい。
あるいは、SMF(Standard MIDI File)形式などの曲データを入力して自動演奏するシーケンサソフトウエアプログラムでも、演奏データを音符やその他の楽譜情報に変換し、次に、出力部(ディスプレイ)26のための楽譜表示データに変換する楽譜表示機能を備えている。従って、この楽譜表示機能に、図2,図3に示した楽器演奏教習用楽譜シート1,11を電子楽譜として、出力部(ディスプレイ)26に表示させる機能を組み込んでもよい。
【0024】
28は通信部であって、通信ネットワーク29を介して外部装置との間でデータの送受信を行う。LAN接続または公衆通信回線を経由して、教習センタのサーバに接続される場合もある。
生徒が鍵盤を弾いている様子を入力部(カメラ)25で撮影し、生徒が鍵盤を弾くことにより得られる演奏データとともに、教習センタに送るようにし、一方、教習センタから、指導者の演奏場面の映像と演奏データを受信して再生するシステムとすれば、個人レッスンを遠隔教習で行うことも可能である。
楽器演奏教習用楽譜記録媒体21に記憶されたものと同様なデータファイルを、教習センタのサーバからHDDにダウンロードしておき、これをメモリ24にロードして再生することもできる。
上述したパーソナルコンピュータに代えて、CPUを内蔵し、楽譜が表示できるディスプレイを有する電子鍵盤楽器等の電子音楽装置を用いることも可能である。
【0025】
上述した説明では、ピアノ等の鍵盤楽器の教習を前提に説明したので、指導者と演奏者とは連弾による教習を行った。しかし、必ずしも鍵盤楽器でなくてもよく、同様にして指導者が積極的に生徒の演奏に関与する教習が考えられるから、このような指導による教習に際して使用する楽器演奏教習用楽譜、あるいは、楽器演奏教習用楽譜シートにおいても本発明を適用可能である。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、上述した説明から明らかなように、楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用されるものであって、指導者用パートと生徒用パートとを直感的に判別しやすくして高い教習効果が望めるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す楽器演奏教習用楽譜シートの説明図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す楽器演奏教習用楽譜シートの説明図である。
【図3】図1に示した楽器演奏教習用楽譜シートを電子楽譜として、ディスプレイ上に表示させる、楽器演奏教習用楽譜の表示制御装置としてのパーソナルコンピュータのハードウエア構成図である。
【符号の説明】
1,11…楽器演奏教習用楽譜シート、2,4,13,15…指導者用パートの譜表、3,5,12,14…生徒用パートの譜表、6…左手教習ポイント表記部、7…右手教習ポイント表記部
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽器演奏教習用楽譜に関するものである。特に、大人の生徒に対して効率的に個人レッスンを行うのに適した楽器演奏教習用楽譜である。
【0002】
【従来の技術】
従来、ピアノ等の鍵盤楽器の個人レッスンは、子供を対象としていたこともあり、自宅で学習してきた曲を弾かせてみて、正しい演奏を指導するというものであった。
これに対し、最近では大人を対象とした、グループ教習を基本としたレッスンが行われるようになっているが、これをさらに発展させて、大人を対象とした個人レッスンが検討されている。
大人を対象とした場合は、既に音楽的知識があり、楽曲も知っている場合が多いことから、レッスンで扱われる項目の目的を明確化し、指導者も生徒も目的を意識して、指導者が生徒に積極的に働きかけて行けば、効率的に習熟度のステップアップを図ることができる。
その一つの方法として、指導者が生徒ともに連弾演奏をして指導することが効果的である。
【0003】
ところが、連弾に使用する楽譜は通常の楽譜であり、上下2つのパートに分けて表記されてはいるものの、いずれが指導者用でいずれが生徒用であるかまでは指示されていなかった。
しかし、連弾を行う場合に、指導者が演奏するパートと生徒が演奏するパートとは、その時々において音楽的な役割が異なる場合がある。
そのため、生徒によっては、楽譜が満足に読めないため、自分がどのパートを演奏すべきであるのか、楽譜からは容易に判別できない場合がある。また、楽譜を読める生徒であっても、初見では自身が演奏すべきパートを判別することはむずかしい。
また、生徒用のパートを理解した後においても、指導者用のパートの譜表は目に入ることから、生徒用のパートの譜表に注意を集中しにくいという問題もある。
従って、従来の連弾用の楽譜を用いたままでは、高い教習効果が望めないケースがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏する際に、指導者用パートと生徒用パートとを直感的に判別しやすくした楽器演奏教習用楽譜を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、請求項1に記載の発明においては、楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用楽譜であって、前記生徒が演奏する生徒用パートの譜表と前記指導者が演奏する指導者用パートの譜表とが上下に隣接して配列され、前記生徒用パートの譜表の線間隔と前記指導者用パートの譜表の線間隔とを異ならせたものである。
従って、指導者用パートと生徒用パートとでは、譜表の線間隔の相違により、異なる態様で提示されていることから、生徒にとって、自分が演奏すべきパートが直感的に判別しやすくなる。
【0006】
請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の楽器演奏教習用楽譜において、前記指導者用パートの譜表の線間隔は、前記生徒用パートの譜表の線間隔よりも狭くされている。
従って、指導者用パートの譜表は生徒用パートと演奏位置を合わせたまま、高さが小さくされて目立たなくなるので、生徒にとって、自分が演奏すべきパートが容易に判別できるだけでなく、指導者用パートが目障りにならなくなる。
【0007】
請求項3に記載の発明においては、楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用楽譜であって、前記生徒が演奏する生徒用パートの譜表と前記指導者が演奏する指導者用パートの譜表とが上下に隣接して配列され、前記生徒用パートの譜表の色と前記指導者用パートの譜表の色とを異ならせたものである。
従って、指導者用パートと生徒用パートとでは、譜表の色の相違により、異なる態様で提示されていることから、生徒にとって、自分が演奏すべきパートが直感的に判別しやすくなる。
【0008】
請求項4に記載の発明においては、請求項3に記載の楽器演奏教習用楽譜において、前記指導者用パートの譜表の色は、前記生徒用パートの譜表の色よりも薄くされている。
従って、指導者用パートの譜表は目立たなくなるので、生徒にとって、自分が演奏すべきパートが容易に判別できるだけでなく、指導者用パートが目障りではなくなる。
【0009】
なお、楽器演奏教習用楽譜に関連して、左右の手のレッスンポイント(教習課題)を表示することができる。
すなわち、楽器演奏の教習において生徒が演奏するために使用される楽器演奏教習用楽譜であって、楽譜上部左寄りの位置に生徒の左手パートの教習ポイントが表記され、前記楽譜上部右寄りの位置に生徒の右手パートの教習ポイントが表記される。
上述した請求項1〜4に記載の楽器演奏教習用楽譜に、このようなレッスンポイントの表示を適用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態を示す楽器演奏教習用楽譜シートの説明図である。
図中、1は、鍵盤楽器を対象として生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用教本において、左手および右手の指のトレーニング(フィジカルトレーニング)を行う頁の楽器演奏教習用楽譜シートである。
この楽器演奏教習用楽譜シート1には、第1,第2の楽譜が印刷されて表示されている。
第1の楽譜において、2は指導者用の演奏パートを表示する指導者用パートの譜表であり、図示の例では、高音部譜表である。3は生徒用の演奏パートを表示する生徒用パートの譜表であり、図示の例では、低音部譜表と高音部譜表とからなる大譜表である。同様に、第2の楽譜において、4は指導者用パートの譜表であり、5は生徒用パートの譜表である。
従って、指導者用パートの譜表2,4と生徒用パートの譜表3,5とが上下に隣接して配列されている。
生徒用パートにおいては、左手で低音部譜表を弾き、右手で高音部譜表を弾く。各音符に付された数字は、1番の親指から順に5番の小指までを示す指番号であり、指番号は左手右手とも同じ割り当てである。
【0011】
図示の例では、指導者用パートの譜表2,4が上段に配置されている。この配置は、指導者が生徒の右側に座って連弾を行い、生徒よりも高い音域を弾く場合である。
指導者は、高音部譜表に従って、生徒用パートよりも高い音域で、拍をしっかりと感じやすい「合いの手」の演奏を入れることにより、生徒の演奏を導く。指導者は、また、フィジカルトレーニングのための生徒用パートの演奏のみでは退屈になりがちな演奏に色を添え、音楽的に広がりが出るようにする。
しかし、フィジカルトレーニングのテーマによっては、指導者が生徒の左側に座って連弾を行い、生徒よりも低い音域を弾くのがふさわしい場合もある。このような場合、教師用パートの譜表2,4が下段に配置される場合がある。
上述したように、連弾を行う場合に、指導者が演奏するパートと生徒が演奏するパートとは、その時々において音楽的な役割が異なる場合があることから、いずれが生徒用パートの譜表であるのかを判別しにくい。また、生徒は、指導者用のパートの譜表が目障りでもある。
【0012】
従って、指導者用パートの譜表2,4と生徒用パートの譜表3,5とを容易に判別できるように、次の3つの方法で表示態様を異ならせている。
第1に、指導者用パート2,4には、それが指導者用のパートであることを示す人型のマーク(TEACHER)2a,4aが表示されている。
第2に、指導者用パートの譜表2,4の線間隔は、生徒用パートの譜表3、5の線間隔とを異ならせ、より具体的には、指導者用パートの譜表2,4の線間隔は、生徒用パートの譜表3、5の線間隔よりも小さく(狭く)されている。
第3に、指導者用パート2,4の譜表の色と生徒用パートの譜表3,5の色とを異ならせ、より具体的には、指導者用パート2,4の譜表の色は、生徒用パートの譜表3,5の色よりも薄くされている。図示のものは、指導者用パートの譜表2,4を灰色表示とし、生徒用パートの譜表3,5を黒色表示をしている。
ここで、色とは、有彩色だけでなく無彩色も含み、色の相違は色相の相違だけでなく明度や彩度の相違の場合を含む。
以上の表示態様の相違を1つ以上与えることにより、生徒用パートが判別しやすくなるとともに、特に、第2、第3に示したより具体的な表示態様では、指導者用パートが目障りでなくなる。
【0013】
また、図1に示した楽器演奏教習用楽譜シート1は、レッスンポイントを印刷して表示している。レッスン時に、指導者は口頭で、演奏を行う際に留意すべき点(すなわち、楽器演奏の習熟度を向上させようとする音楽的・演奏技術的なポイント)の指示などを行っている。しかし、生徒が意図する音楽的・演奏技術的ポイントを理解しないままに、レッスンが進行することがある。このような場合は、高い教習効果が望めない。
そこで、楽器演奏教習用楽譜シート1は、第1,第2の楽譜に関連して、第1,第2の楽譜の上部左寄りの位置に左手教習ポイント表記部6が、また、これらの上部右寄りの位置に右手教習ポイント表記部7が設けられている。すなわち、左右の手と表記部の左右とが対応するように考慮されている。
【0014】
左手教習ポイント表記部6においては、左手マークの下に生徒用パート3,5における左手パート(低音部譜表)の教習ポイントが表記されている。
同様に、右手教習ポイント表記部7において、右手マークの下に生徒用パート3,5における右手パートの教習ポイントが表記されている。
加えて、図1に示した楽器演奏教習用楽譜シート1は、第1,第2の楽譜のそれぞれの下部にも、第1,第2の教習ポイント表記部8,9が設けられて、トレーニングの意図する音楽的・演奏技術的ポイントを表記している。
上述した左手教習ポイント表記部6,右手教習ポイント表記部7,第1,第2の教習ポイント表記部8,9という複数の表記部の記述内容によって、大人の生徒に目的意識を持たせるようにしている。
【0015】
図2は、本発明の第2の実施形態を示す楽器演奏教習用楽譜シートの説明図である。
図中、11は、鍵盤楽器を対象として生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用教本において、「ニューエレメンツ」の頁の楽器演奏教習用楽譜シートである。あるいは、製本されていない1枚のシートであっても良い。
図示を省略したが、「ニューエレメンツ」の楽譜が印刷された頁に続いて、「レパートリー」の楽譜が印刷された頁がある。この「レパートリー」は、楽器演奏の教習の進度に対応して、生徒の演奏レベルと教習課題を想定して選曲された教習曲である。一方、「ニューエレメンツ」は、上述した演奏レベルが想定された生徒が、「レパートリー」の教習を受ける前に指導者から予め受けておく教習(個人レッスン時間内での予習ともいえる)のために用意され、想定された上述の教習課題の、演奏技法およびまたは楽譜記号を含むなどにより、教習課題の、演奏技法およびまたは楽譜記号を予習させることを目的とした教習曲である。
生徒は、「ニューエレメンツ」の楽譜を用いて、「レパートリー」の教習を受ける前に、指導者から、想定された教習課題の、演奏技法およびまたは楽譜記号を含んだ「ニューエレメンツ」の教習を予め受けることができるため、前もって「レパートリー」の理解が高まることから、「レパートリー」の自宅での予習時や「レパートリー」の個人レッスン中における教習効果が高まる。
【0016】
この楽器演奏教習用楽譜シート11には、第1,第2の楽譜が印刷されている。
第1の楽譜において、12は生徒用の演奏パートを表示する生徒用パートの譜表であり、図示の例では、高音部譜表である。13は指導者用の演奏パートを表示する指導者用パートの譜表であり、図示の例では、低音部譜表と高音部譜表とからなる大譜表である。同様に、第2の楽譜において、14は生徒用パートの譜表であり、15は指導者用パートの譜表である。
従って、生徒用パートの譜表12,14と指導者用パートの譜表13、15とが、それぞれ、上下に隣接して配列されている。
【0017】
図示の第1の楽譜においては、どちらかといえば例外的に、指導者が指導者用パートの譜表13に従って弾く音高が、生徒の弾く生徒用パートの音高よりも高くなっている。
しかし、「ニューエレメンツ」の楽器演奏教習用楽譜シート11においては、生徒用パートの譜表12が、常に上段に配置されるようにして、生徒の読み違いを起こさないようにしている。
図1に示した楽器演奏教習用楽譜シート1の場合と、配置の原則が異なっているが、これは、指導の目的が「フィジカルトレーニング」の場合とは異なっているからである。
【0018】
生徒は、個人レッスンの最後に、指導者から「ニューエレメンツ」の教習を受ける。この「ニューエレメンツ」は、次回の個人レッスンにおいて「レパートリー」の教習を受ける前に、事前に教習を受けておくものである。個人レッスンの時間内で、短時間ではあるが、指導者が、「ニューエレメンツ」の指導者用のパートを弾いて聞かせ、生徒はそれを聞きながら、初見で生徒用のパートを弾いてみる。このような連弾演奏により、次回の「レパートリー」の教習課題のポイントを、生徒に体感してもらう。従って、「ニューエレメンツ」は、指導者との連弾により、初見で一度演奏してしまえば、再び演奏する必要はない性質のものであって、独習書教本におけるいわゆる課題曲とは性質を異にするものである。
「ニューエレメンツ」では、指導者が弾く指導者用パートの音高と生徒の弾く生徒用パートの音高との上下関係が一定しない。そこで、一律に生徒用パートの譜表12が、常に上段に配置されるようにしている。
【0019】
しかし、図2の場合でも、生徒用パートの譜表12,14と指導者用パートの譜表13,15とを容易に判別できるように、図1の場合と同様に、表示態様を異ならせている。その結果、図1に示した場合とは、指導者用パートの譜表と生徒用パートの譜表の上下関係が異なっていても生徒用パートの譜表12,14が容易に判別できるし、また、生徒にとって、指導者用の譜表が目障りにならないようにすることができる。
なお、図2に示した楽器演奏教習用楽譜シート11においては、第1,第2の楽譜のそれぞれの下部に、第1,第2の教習ポイント表記部16,17が設けられて、「ニューエレメンツ」の意図する教習課題の音楽的・演奏技術的ポイントを表記して、大人の生徒に目的意識を持たせるようにしている。
【0020】
上述した説明では、楽器演奏教習用楽譜は、楽器演奏教習用楽譜シート1,11に印刷されたものである。楽器演奏教習用楽譜シート1,11は、楽器演奏教習用教本のページシートあるいは1枚のシートである。シートは、紙に限らず、インクあるいは静電複写式等で印刷可能な物理的な印刷記録媒体であればよい。最近では、「電子ペーパ」と呼ばれる、電気信号によるディスプレイ表示の原理でシート記録媒体に表示させるものも多数知られており、このようなシートも含む。
また、上述した楽器演奏教習用楽譜は、ディスプレイに表示させた場合にも同様の作用効果を奏する。従って、単に楽器演奏教習用楽譜シート1,11ではなく、楽器演奏教習用楽譜表示データがコンピュータからディスプレイに供給されることにより表示される楽器演奏教習用楽譜である場合を含む。
【0021】
図3は、図1に示した楽器演奏教習用楽譜シート1,11を電子楽譜として、ディスプレイ上に表示させる、楽器演奏教習用楽譜の表示制御装置としてのパーソナルコンピュータのハードウエア構成図である。
図中、21は楽器演奏教習用楽譜記録媒体であって、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disk)であり、楽器演奏教習用楽譜1,11を表示させるためのデータファイルが記憶されている。
パーソナルコンピュータの内部構成として、22はバスライン、23はCPU(Central Processing Unit)、24はメモリであって、ROM(Read Only Memory)あるいはRAM(Random Access Memory)である。楽器演奏教習用楽譜の表示は、CPU23により実行される。
【0022】
25は入力部であって、キーボードやマウス等のポインティングデバイスである。
26はディスプレイ、音源、スピーカ、プリンタ等の出力部である。27は外部記憶装置であって、楽器演奏教習用楽譜記録媒体21が装填される外部記憶装置に加えて、ハード磁気ディスク装置(HDD)、その他の外部記憶装置の場合がある。
楽器演奏教習用楽譜記録媒体21に記録されたデータファイルを用いて、出力部(ディスプレイ)26に、楽器演奏教習用楽譜1を表示させるためのコンピュータプログラムは、オペレーティングシステムの制御下で動作するアプリケーションプログラムとして、楽器演奏教習用楽譜記録媒体21、その他の記録媒体、あるいは、サーバから、予めハード磁気ディスク装置(HDD)にインストールされている。
【0023】
このアプリケーションプログラムとしては、楽譜表示専用のアプリケーションプログラムであってもよいが、印刷およびディスプレイ表示用の一般的なものも使用できる。
例えば、アドビシステムズ社のソフトウエア製品「Acrobat(TM)」があり、この場合、データファイルとして、PDF(Portable Document Format)ファイルを用いればよい。
あるいは、SMF(Standard MIDI File)形式などの曲データを入力して自動演奏するシーケンサソフトウエアプログラムでも、演奏データを音符やその他の楽譜情報に変換し、次に、出力部(ディスプレイ)26のための楽譜表示データに変換する楽譜表示機能を備えている。従って、この楽譜表示機能に、図2,図3に示した楽器演奏教習用楽譜シート1,11を電子楽譜として、出力部(ディスプレイ)26に表示させる機能を組み込んでもよい。
【0024】
28は通信部であって、通信ネットワーク29を介して外部装置との間でデータの送受信を行う。LAN接続または公衆通信回線を経由して、教習センタのサーバに接続される場合もある。
生徒が鍵盤を弾いている様子を入力部(カメラ)25で撮影し、生徒が鍵盤を弾くことにより得られる演奏データとともに、教習センタに送るようにし、一方、教習センタから、指導者の演奏場面の映像と演奏データを受信して再生するシステムとすれば、個人レッスンを遠隔教習で行うことも可能である。
楽器演奏教習用楽譜記録媒体21に記憶されたものと同様なデータファイルを、教習センタのサーバからHDDにダウンロードしておき、これをメモリ24にロードして再生することもできる。
上述したパーソナルコンピュータに代えて、CPUを内蔵し、楽譜が表示できるディスプレイを有する電子鍵盤楽器等の電子音楽装置を用いることも可能である。
【0025】
上述した説明では、ピアノ等の鍵盤楽器の教習を前提に説明したので、指導者と演奏者とは連弾による教習を行った。しかし、必ずしも鍵盤楽器でなくてもよく、同様にして指導者が積極的に生徒の演奏に関与する教習が考えられるから、このような指導による教習に際して使用する楽器演奏教習用楽譜、あるいは、楽器演奏教習用楽譜シートにおいても本発明を適用可能である。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、上述した説明から明らかなように、楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用されるものであって、指導者用パートと生徒用パートとを直感的に判別しやすくして高い教習効果が望めるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す楽器演奏教習用楽譜シートの説明図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す楽器演奏教習用楽譜シートの説明図である。
【図3】図1に示した楽器演奏教習用楽譜シートを電子楽譜として、ディスプレイ上に表示させる、楽器演奏教習用楽譜の表示制御装置としてのパーソナルコンピュータのハードウエア構成図である。
【符号の説明】
1,11…楽器演奏教習用楽譜シート、2,4,13,15…指導者用パートの譜表、3,5,12,14…生徒用パートの譜表、6…左手教習ポイント表記部、7…右手教習ポイント表記部
Claims (4)
- 楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用楽譜であって、
前記生徒が演奏する生徒用パートの譜表と前記指導者が演奏する指導者用パートの譜表とが上下に隣接して配列され、
前記生徒用パートの譜表の線間隔と前記指導者用パートの譜表の線間隔とを異ならせた、
ことを特徴とする楽器演奏教習用楽譜。 - 前記指導者用パートの譜表の線間隔は、前記生徒用パートの譜表の線間隔よりも狭くされている、
ことを特徴とする請求項1に記載の楽器演奏教習用楽譜。 - 楽器演奏の教習において生徒と指導者とが一緒に演奏するために使用される楽器演奏教習用楽譜であって、
前記生徒が演奏する生徒用パートの譜表と前記指導者が演奏する指導者用パートの譜表とが上下に隣接して配列され、
前記生徒用パートの譜表の色と前記指導者用パートの譜表の色とを異ならせた、
ことを特徴とする楽器演奏教習用楽譜。 - 前記指導者用パートの譜表の色は、前記生徒用パートの譜表の色よりも薄くされている、
ことを特徴とする請求項3に記載の楽器演奏教習用楽譜。
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