JP2004309341A - 光ファイバ型表面プラズモンセンサおよびそれを用いた測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る測定装置は、光ファイバ部20a,20bに融着接合され、光ファイバ部20a,20bが伝送する光の少なくとも一部をコア21の外部に導くヘテロ・コア部3と、ヘテロ・コア部3の表面に設けられ、この表面におけるヘテロ・コア部3内の光の反射により表面プラズモンを発生する金属膜50と、金属膜50の表面側に設けられ、測定対象物の分子を選択的に識別する分子識別媒体60とを有し、分子識別媒体60が識別した分子に応じた表面プラズモンを発生する光ファイバ型表面プラズモンセンサと、このセンサに入射した光の強度変化に基づいて、測定対象物の濃度を測定する測定手段とを有する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバを用いて表面プラズモンを発生させ、この表面プラズモンを利用して測定対象を検出する光ファイバ型表面プラズモンセンサ、および、この光ファイバ型表面プラズモンセンサを用いた測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
測定対象の検出に表面プラズモン現象を利用した表面プラズモンセンサが知られている。
表面プラズモンセンサの一種として、クレッチマン型の表面プラズモンセンサが知られている。クレッチマン型表面プラズモンセンサは、ガラス製の平板に金属膜を設け、この金属膜を測定対象試料に接触させる構成になっている。そして、ガラスを介して金属膜に光を入射させると、金属膜に対する光の入射角と金属膜に接触している測定対象試料の屈折率とが所定の関係を満たすときに、表面プラズモン共鳴が発生して反射光の強度が低下する。したがって、反射光が減衰する入射角を検出することによって得られる測定対象試料の屈折率を、測定対象の測定に利用することができる。
【0003】
ところが、上述のクレッチマン型表面プラズモンセンサは、ガラス板に光を入射させて、反射光が減衰するときの入射角を調べる必要があるため、たとえば遠隔地におけるin situ測定(その場測定)は困難であり、小型化も難しい。そのため、光ファイバを用いた表面プラズモンセンサも開発されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1においては、光ファイバの中途部に、コア径が異なるヘテロ・コア部と呼ばれる部分を融着接合して設け、ヘテロ・コア部の表面に表面プラズモンを発生させるための金属膜を設けたセンサが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−350335号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クレッチマン型および光ファイバ型のいずれの表面プラズモンセンサにおいても、従来は感度が比較的低かった。金属膜の部分の面積を広くすれば感度は向上するが、センサを小型化・微小化することが困難になる。
また、従来の光ファイバ型表面プラズモンセンサに特定の測定対象物を検出する選択性を付与することは困難であった。
【0006】
本発明の目的は、選択性を向上させて高感度に測定対象物を検出して測定可能であり、かつ、小型化も可能な光ファイバ型表面プラズモンセンサを提供することにある。また、この光ファイバ型表面プラズモンセンサを用いた、選択性を向上させて高感度に測定対象物を検出して測定可能であり、かつ、センサ部の小型化も可能な測定装置を提供することも本発明の目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光ファイバ型表面プラズモンセンサは、コア中で光を伝送する光ファイバ部と、該光ファイバ部の中途部に融着接合され、前記光ファイバ部が伝送する光の少なくとも一部を前記コアの外部に導く光透過部材と、該光透過部材の表面に設けられ、該表面における前記光透過部材中の光の反射により表面プラズモンを発生する金属膜と、該金属膜の表面側に設けられ、測定対象物の分子を選択的に識別する分子識別媒体とを有し、前記分子識別媒体が識別した前記分子に応じた前記表面プラズモンを発生する。
【0008】
また、本発明に係る測定装置は、コア中で光を伝送する光ファイバ部と、当該光ファイバ部の中途部に融着接合され、前記光ファイバ部が伝送する光の少なくとも一部を前記コアの外部に導く光透過部材と、該光透過部材の表面に設けられ、該表面における前記光透過部材中の光の反射により表面プラズモンを発生する金属膜と、該金属膜の表面側に設けられ、測定対象物の分子を選択的に識別する分子識別媒体とを有し、前記分子識別媒体が識別した前記分子に応じた前記表面プラズモンを発生する光ファイバ型表面プラズモンセンサと、前記光ファイバ型表面プラズモンセンサに入射して前記表面プラズモンを発生させる測定用の光の所定の特性の変化に基づいて、前記測定対象物に関する所定の情報を測定する測定手段とを有する。
【0009】
本発明においては、光ファイバ部が、入射された光をコア中において伝送する。光ファイバ部の中途部に融着接合されている光透過部材は、コア中の光の少なくとも一部をコアの外部に導く。また、金属膜の表面側に設けられた分子識別媒体は、測定対象物の分子を選択的に識別する。コアの外部に導かれた光が光透過部材とその表面に設けられた金属膜との境界において反射することにより、分子識別媒体が識別した分子に応じた表面プラズモンが金属膜に発生する。
分子識別媒体が識別した分子に応じた表面プラズモンを発生させる光の所定の特性の変化に基づいて、測定対象物に関する所定の情報を測定する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら述べる。
【0011】
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係る光ファイバ型表面プラズモンセンサを用いた測定装置の概略構成図である。
図1に示す測定装置10は、光源6と、分光器7と、光ファイバ20と、測定手段としての光検出器25とを有する。
光源6は分光器7に接続される。分光器7に光ファイバ20の一方の端部が接続され、光ファイバ20の他方の端部は光検出器25に接続される。
【0012】
光源6としては、たとえば、全ての波長の光を含む白色光を発する光源を用いる。
分光器7は、光源6が放射する光を回折格子によって分光し、これを回転することによって任意の単色光を取り出す。
【0013】
分光器7から発せられた単色光は光ファイバ20に入射する。分光器7から発せられた単色光の光の強度は、図示しないディテクタ等の強度測定手段によって測定しておく。
光ファイバ20は、使用状況に応じてその長さが適宜定められる。たとえば、研究室や実験室において測定対象試料中の測定対象物の定量を行なう場合では、数十cmの長さにすればよい。また、たとえば化学プラントの配管からの漏れを測定する場合には、数百mの長さとすることも可能である。
【0014】
光ファイバ20は、その中途部にセンサ部SPを有する。
図2は、第1実施形態に係るセンサ部SPの構成を示すための、光ファイバ20のセンサ部SP近傍での長手方向の断面図である。
光ファイバ20は、コア21と、その周りに積層されるクラッド22とを有する。分光器7からの光はコア21に入射される。
また、本実施形態に係るセンサ部SPは、ヘテロ・コア部3と、金属膜50と、分子識別媒体60とを有する。
【0015】
ヘテロ・コア部3は、本発明における光透過部材の一実施態様である。
本実施形態においては、たとえば、光ファイバ20を中途部において切断し、その一方の光ファイバ部20aと他方の光ファイバ部20bとの間に、数mmから数cmの微小なヘテロ・コア部3を挟装している。
【0016】
図2には、光ファイバ20と同じく、コア31と、その周りに積層されたクラッド32とを有するヘテロ・コア部3が示されている。
図2に示すヘテロ・コア部3においては、コア31の径blは光ファイバ20のコア21の径alよりも十分に小さく、例えば、al=50μm、bl=3μmであるとする。このように、コア31の径blが光ファイバ20のコア21の径alと異なっているため、コア31およびクラッド32とはヘテロ・コア部と呼ばれる。
また、ヘテロ・コア部3の長さclは、例えば5mmであるとする。
光ファイバ部20a,20bとヘテロ・コア部3は、長手方向に直交する界面4においてコア同士が接触するように同軸に接合されている。この接合には、好適には、汎用化されている放電による融着手法を用いる。
なお、光ファイバ20およびヘテロ・コア部3としては、シングル・モード光ファイバおよびマルチ・モード光ファイバのどちらをも使用可能であり、これらを組み合わせて使用してもよい。
【0017】
金属膜50は、ヘテロ・コア部3の外側を被覆するように任意の方法によってコーティングする。本実施形態においては、たとえば、金を蒸着によりヘテロ・コア部3のクラッド32の外側表面に直接コーティングする。金製の金属膜50の膜厚は、たとえば、50nmである。
【0018】
分子識別媒体60は、金属膜50のさらに外部の表面側に設ける。
分子識別媒体60は、それ自体の構造に応じた所定の対象物質の分子に対して選択的に反応または結合することによって、対象物質の分子を識別する。
分子識別媒体60の一例として、たとえば、リン酸結合タンパク質を挙げることができる。
【0019】
遺伝子レベルで改変してN末にHis(ヒスチジン)のタグ(Tag)とCys(システイン)とを導入したリン酸結合タンパク質を生成する。このリン酸結合タンパク質は、Cysが備えるチオール基によって金製の金属膜50の表面と反応して金−システアミン(Au−S)結合を形成する。これにより、金製の金属膜50の表面にリン酸結合タンパク質の単分子膜が形成されて、リン酸結合タンパク質が金属膜50に固定される。
【0020】
以上のように、チオール基を有する分子識別媒体60であれば、Au−S結合によって金製の金属膜50の表面に単分子膜として分子識別媒体60を容易に形成することができる。
チオール基を持たない分子識別媒体60を用いる場合には、金属膜50に分子識別媒体60を固定化するために、分子識別媒体60に化学的または遺伝子工学的にチオール基を導入する。
【0021】
図2において、△印がリン酸分子PMを表わし、○および□印が他の物質の分子OMを表わしているとする。
リン酸結合タンパク質は、図2に示すようにリン酸分子PMに選択的に結合し、他の分子OMとは結合しない。このため、リン酸結合タンパク質を用いればリン酸を選択的に識別することができる。
【0022】
光検出器25は、光ファイバ20に入射され、センサ部SPを通過した光を受光する。
光検出器25には、たとえば、光電子倍増管を用いる。光電子倍増管は、受光した光量に応じて1μs以下の応答速度で光電流を発生する。この光電流を増幅して、測定における信号処理に利用する。
【0023】
ここで、表面プラズモンを利用した測定対象物の従来の検出・測定の原理について図8を参照しながら述べる。図8において、(a)はクレッチマン型とよばれる従来の表面プラズモンセンサの概略構成を示す図であり、(b)は(a)に示す表面プラズモンセンサによって得られる測定結果の一例を示すグラフである。
【0024】
クレッチマン型表面プラズモンセンサにおいては、表面に金属の薄膜50を貼り付けたガラスGRの板に、光源71から光を入射させる。光源71から出射された光は、プリズムPRを介してガラスGRに入射する。ガラスGRに入射した光は、ガラスGRと金属薄膜50との界面において反射する。ガラスGRおよびプリズムPRを透過した反射光を、光電子倍増管等の光学系検出器72によって検出する。
【0025】
ガラスGRに入射した光がガラスGRと金属薄膜50との界面において全反射するときに、エバネッセント波と呼ばれる、界面のみを伝わる波が非常にわずかに発生する。一方、金属薄膜50の表面にも、表面プラズモンと呼ばれる表面波が生じ得る。
ここで、エバネッセント波の波数ke、および表面プラズモンの波数kspはそれぞれ下記式によって表わすことができる。
【0026】
【数1】
【0027】
上式において、λはガラスGRへの入射光の波長であり、θはガラスGRと金属薄膜50との界面への入射光の入射角である。また、ωは角振動数、cは光速度、εは金属薄膜50の誘電率、nは金属薄膜50に接している媒質の屈折率である。
【0028】
エバネッセント波の波数keと表面プラズモンの波数kspとが一致するときには共鳴が起こり、光のエネルギーの一部が表面プラズモンを励起するために使われるため、反射光が減少する。したがって、反射光の強度を測定し、反射光が減少するときの入射角θを求めることによって、入射角θと媒質の屈折率nとの関係から、屈折率nを得ることができる。
【0029】
実際には、図8(a)に示すように、光源71からくさび型の入射光LTIを入射させ、様々な方向への反射光LTRの強度を光学系検出器72によって一括して測定する。反射光LTRの強度を一括して測定することにより、ある入射角に対して谷を持った反射光強度曲線が得られる。図8(b)が、この反射光強度曲線の一例を示すグラフである。
図8(b)において、横軸は入射角θを表わし、縦軸は反射光LTRの強度を表わしている。たとえば、図8(b)におけるプロットPI,PIIは、最も低い強度を示す反射光が図8(a)における位置I,IIに位置する場合の反射光強度曲線をそれぞれ表わしている。
図8(b)のグラフに示すように反射光強度曲線の谷がずれたならば、金属薄膜50に触れている媒質の濃度が変化したことが分かる。
【0030】
表面プラズモン共鳴は金属薄膜50の表面における現象であるため、金属薄膜50から非常に近い位置(たとえば、金属薄膜50の表面から1μm以内)にある媒質からしか影響を受けない。金属薄膜50に非常に近い位置においてたとえば媒質の濃度変化が起きると、この濃度変化が屈折率に反映し、反射光強度を減少させる入射角θが変化する。したがって、測定対象とする媒質の濃度と反射光強度を減少させる入射角θとの関係を予め既知にしておけば、反射光強度を減少させる入射角θから媒質の濃度を測定することができる。
【0031】
ここで、図1および図2に戻り、本実施形態に係る測定装置10における、表面プラズモンの原理を利用した測定の手順について述べる。以下では、リン酸の濃度を測定する場合を一例として挙げる。
本実施形態に係るセンサ部SPは、たとえば、測定容器11中の、測定対象物質としてのリン酸が含有されている測定対象溶液12中に浸漬される。
この形態に限らず、たとえば配管からの漏れなどを検出したい場合には、配管のその測定希望位置にセンサ部SPは設置される。
【0032】
光ファイバ20のコア21中を進行する光は、光ファイバ部20a,20bの部分では、コア21とクラッド22との境界で実質的に全反射してコア21中をそのまま進行する。しかし、図2に示すように、光ファイバ部20a,20bのコア21とヘテロ・コア部3のコア31の径とが異なっていると、光の一部が界面4においてヘテロ・コア部3のクラッド32にリークする。その結果、クラッド32と金属膜50との境界において、前述したエバネッセント波が発生する。また、金属膜50と分子識別媒体としてのリン酸結合タンパク質の単分子膜60との境界において、表面プラズモンが発生する。
【0033】
前述のように、表面プラズモンには金属膜50に非常に近い位置における媒質の濃度に係る屈折率が反映される。そして、金属膜50に固着している単分子膜60はリン酸と選択的に結合する。このため、測定対象溶液12中のリン酸の濃度変化に起因する屈折率の変化のみを、表面プラズモンの波数kspに反映させることができる。
ヘテロ・コア部3にリークして表面プラズモンを発生させた光は、再び光ファイバ部20aまたは20bのコア21内に入射し、光検出器25側に伝播する。
【0034】
センサ部SPを含む光ファイバ20内においては、光の屈折角度はほぼ一定であり、ヘテロ・コア部3のクラッド32と金属膜50との境界への光の入射角θもほぼ一定である。したがって、式(1)および式(2)に示すエバネッセント波の波数keおよび表面プラズモンの波数kspが一致する共鳴条件において、入射角θが一定であるとして、媒質の屈折率nと入射光の波長λとの関係から屈折率nを求める。詳細には、光ファイバ20に入射させる測定用の光の波長を分光器7によって変化させて掃引し、各波長の光の強度を光検出器25によって検出する。図示しないディテクタによって予め測定しておいた、光ファイバ20へ入射する前の光強度と、検出した光強度とを、波長の異なる光毎に比較することによって、表面プラズモン共鳴に起因して減衰が生じた光の波長を判別することができる。これにより、屈折率nとして反映される測定対象溶液12中のリン酸の濃度と、強度が減少する光の波長との関係を予め既知にしておけば、減衰が生じた波長からリン酸の濃度を測定し、定量することができる。
【0035】
第1実施形態においては、センサ部SPが有するヘテロ・コア部3に、金属膜50を介してたとえばリン酸結合タンパク質を分子識別媒体60として固着させている。リン酸結合タンパク質がリン酸に選択的に結合することにより、リン酸の濃度のみを高い選択性で高精度に測定することができる。このように、本実施形態によれば、光ファイバ型の表面プラズモンセンサにおいて高い選択性を持たせることができる。また、リン酸結合タンパク質の単分子膜60がリン酸と結合することによる屈折率の変化に基づいてリン酸の濃度を測定するため、センサ部SPにはリン酸結合タンパク質の単分子膜60がある程度固着していればよく、センサ部SPを小型化することが可能である。
本実施形態においては、チオール基を導入したリン酸結合タンパク質を用いて、Au−S結合を利用して金製の金属膜50にリン酸結合タンパク質の単分子膜60を固定化している。Au−S結合により、均一な単分子膜60を容易に固着させることができる。また、汎用化されている融着手法によりヘテロ・コア部3を光ファイバ20a,20bに接合するため、安価かつ容易な製造が可能である。細いコア31だけでなく、その周りのクラッド32も存在し、センサ部SPの太さを光ファイバ部20a,20bの太さと同じにできるため、光ファイバ20の強度も高くなる。以上のことから、センサ部SPの精度にばらつきが少なく高品質で、配管における漏れや破断のin situ測定等の使用に耐え得る実用的な光ファイバ型表面プラズモンセンサ、およびこのセンサを用いた測定装置を、安価に提供することができる。
【0036】
変形形態
図3(a),(b)は、本発明の第1実施形態に係るセンサ部SPの変形形態の構成を示す断面図である。
図3(a)は、図2を参照して述べたヘテロ・コア部3のコア径blを、光ファイバ部20a,20bのコア径alよりも大きくした構造のセンサ部SPを示している。また、図3(b)は、たとえば、光ファイバ20のクラッド22と同等の屈折率を持つ光伝送部材30を、ヘテロ・コア部3の代わりの光透過部材として用いた構造のセンサ部SPを示している。
図3(a),(b)に示すセンサ部SPの上記以外の点は、図2に示す第1実施形態に係るセンサ部SPと同じであるため、同一構成要素には同一符号を付し、詳細な記述は省略する。
【0037】
上述の変形形態に示すように、本発明に係る光ファイバ型表面プラズモンセンサの構造には、種々の形態を採用することが可能である。これにより、測定対象物や測定用途等の種々の条件に応じて適宜最適なセンサ部SPを構成することができ、測定条件に対応して高い測定能力を実現することができる。
【0038】
第2実施形態
図4は、本発明の第2実施形態に係る光ファイバ型表面プラズモンセンサを用いた測定装置の概略構成図である。
第2実施形態に係る測定装置100は、センサ部SPを有する光ファイバ20を複数本束ねた光ファイバ束を有する構成の測定装置である。測定装置100のそれ以外の点は第1実施形態に係る測定装置10と同じであるため、同一構成要素には同一符号を付し、詳細な記述は省略する。
【0039】
光ファイバ束として束ねられる複数の光ファイバ20は、その一端が分光器7を介して光源6に個々に接続される。
また、光ファイバ束の各光ファイバ20の他端は、光検出器25に個々に接続される。
光ファイバ束は、各光ファイバ20のセンサ部SPを集めたセンサ群部SPGを除き、ほぼ全体的に被覆70によって覆うことが、取り扱い性を向上させる点から好ましい。被覆70には、たとえば、ビニール等の樹脂を用いる。
センサ群部SPGが、本発明におけるセンサ束の一実施態様である。
センサ群部SPGが、測定容器や配管の測定希望位置等の、測定対象物との接触を可能とする位置に配置される。
【0040】
図5は、図4に示すセンサ群部SPGの部分の拡大図である。センサ群部SPGの各センサ部SPも、第1実施形態のセンサ部SPと同様に、光ファイバ部20a,20bの間に融着接合されたヘテロ・コア部3を有する。そして、ヘテロ・コア部3の外側に、金属膜50および分子識別媒体60を有する。
センサ群部SPGの各センサ部SPに設けられる分子識別媒体60は、全て同じ分子を識別するものであってもよいし、異なる分子を識別するものであってもよい。図5には、4つのセンサ部SPのうちの2つに同じ分子を識別する分子識別媒体60aを用い、残りの2つのセンサ部SPに分子識別媒体60aが識別する分子とは異なる分子をそれぞれ識別する分子識別媒体60bおよび60cをそれぞれ用いた例を挙げている。
【0041】
分子識別媒体としては、第1実施形態において述べたリン酸結合タンパク質の他に、核酸、糖、あるいはクラウンエーテル等の分子識別能力を持つ物質を適宜用いることができる。これらの分子識別媒体は識別する分子をそれぞれ異ならせることができるため、これらの分子識別媒体を用いることにより、センサ群部SPGの各センサ部SPに、異なる分子を識別する機能を与えることができる。
なお、これら種々の分子識別媒体は、前述のように、分子識別媒体自体が有するチオール基、または、分子識別媒体に化学的または遺伝子工学的に導入したチオール基によって、金製の金属膜50に固着させることができる。
【0042】
センサ群部SPGの各センサ部SPにおいては、備える分子識別媒体の種類に応じて、これらの分子識別媒体が識別する分子の濃度に起因する屈折率に応じた表面プラズモンが発生する。光ファイバ束を構成する各光ファイバ20からの測定用の光の出力強度を、光検出器25を用いて検出することによって、第1実施形態において述べた原理から、各分子識別媒体が識別する分子の濃度をそれぞれ測定することができる。
【0043】
表面プラズモン共鳴によって生じる測定用の光の減衰の程度は、金属膜50および分子識別媒体を備えるヘテロ・コア部3の表面積および長さに依存する。第2実施形態のように複数のセンサ部SPを有する場合に、同じ分子識別媒体を用いれば、ヘテロ・コア部3の表面積が実質的に大きくなり、センサ群部SPG全体としての測定用の光の減衰量が大きくなる。このため、反射強度曲線の谷を捉え易くなり、感度が向上する。
同じ分子識別媒体を用いてヘテロ・コア部3の表面積を実質的に増やすことによって、同じ感度を得る場合のヘテロ・コア部3の長さを小さくすることができる。このため、センサ群部SPGを小型化することが可能である。
以上により、コンパクトかつ高感度な光ファイバ型表面プラズモンセンサ、およびそれを用いた測定装置を提供することができる。
【0044】
異なる分子を識別する複数の分子識別媒体を用いる場合には、1つのセンサ群部SPGによって複数の測定対象物を測定することが可能になる。このため、センサ群部SPGおよび測定装置100の小型化が可能である。
また、複数の測定対象物を同時に測定することができるため、多成分測定に要する測定時間の短縮に効果的である。
さらに、第2実施形態のように光ファイバ20を束ねて光ファイバ束とし、光ファイバ20毎に個々に測定用の光の入射および強度測定を行なうことにより、汎用的な光源6を用いて測定に必要な光の強度を確保し易くなり、測定装置100のコスト上昇を抑制可能である。
【0045】
第3実施形態
図6は、本発明の第3実施形態に係る光ファイバ型表面プラズモンセンサ、およびそれを用いた測定装置の概略構成図である。
第3実施形態に係る測定装置200は、一本の光ファイバ20から分岐した複数のセンサ部SPを有する構造の測定装置である。測定装置200のそれ以外の点は第1実施形態に係る測定装置10と同じであるため、同一構成要素には同一符号を付し、詳細な記述は省略する。
【0046】
複数のセンサ部SPに分岐した光ファイバ20は、分岐後再び一本に戻る。分岐により形成された複数のセンサ部SPを中途部に有する光ファイバ20の一端は分光器7に接続され、他端は光検出器25に接続される。
【0047】
図7は、一本の光ファイバ20から分岐した複数のセンサ部SPの構造を示す部分拡大断面図である。
図7に示すように、センサ部SPを各々備える複数の分岐部20pが、一本の光ファイバ20から分岐して設けられている。
分岐部20pと光ファイバ20との接続には、センサ部SPにおけるヘテロ・コア部3の接続と同様に融着手法を用いてもよいし、慣用されている光コネクタ等の接続装置を用いてもよい。
【0048】
複数の分岐部20pのセンサ部SPに用いる分子識別媒体は、第2実施形態と同様に、全て同じ分子を識別するものであってもよいし、異なる分子を識別するものであってもよい。図7においては、図示されている3つのセンサ部SPのうち、2つに同じ分子を識別する分子識別媒体60aを用い、残りの1つのセンサ部SPに分子識別媒体60aが識別する分子とは異なる分子を識別する分子識別媒体60bを用いた例を挙げている。
【0049】
第3実施形態においても、第2実施形態と同様に複数のセンサ部SPを設けてそれぞれのセンサ部SPに同じ分子、または異なる分子を識別する分子識別媒体を設ける。このため、第2実施形態と同様に、光ファイバ型表面プラズモンセンサおよびそれを用いた測定装置の高感度化、小型化、および多成分測定の測定時間の短縮等の効果がある。
さらに、第3実施形態においては、光ファイバ20の中途部に複数のセンサ部SPを分岐させて設けるため、必要とする光ファイバの増加を抑制可能であるという効果がある。
【0050】
なお、本発明は上記の実施形態ならびに図面に記載の内容に限定されず、特許請求の範囲内において様々な変更が可能である。
たとえば、第2実施形態および第3実施形態に係るセンサ部SPに、図3に示す第1実施形態の変形形態に係るセンサ部SPの構造を適用してもよい。
また、第1実施形態において一本の光ファイバ20の中途部に複数のセンサ部SPを設けてもよいし、第2、第3実施形態に係るセンサ群部SPGおよび分岐した複数のセンサ部SPは、複数個設けてもよい。第2実施形態の光ファイバ束に含まれる各光ファイバ20に、第3実施形態に示す分岐した複数のセンサ部SPを設けてもよい。このように複数のセンサ部SPを設けると、たとえば、工場や化学プラントの配管からの化学物質の漏れなどを検出する場合に、簡便な構造の測定装置で広い範囲における測定を統合的に行なうことができる。
【0051】
さらに、光ファイバ20に白色光を入射し、センサ部SPを通過した白色光を分光器によって分光して、減衰が生じる波長を検出する構造にしてもよい。
OTDR(Optical Time−Domain Reflectometer)を用いて光の入射と受光を1つの装置によって行なうこともできる。この形態では、OTDRからの光を分光器で分光して光ファイバ20に入射し、光検出器25を用いることなく、センサ部SPにおいて表面プラズモンを発生させた光の後方散乱光を再びOTDRで受光する。OTDRを用いる場合には、光ファイバ20の端部を光検出器25に接続する必要がなく、センサ部SPを含んでいれば光ファイバ20を任意の位置で切断したままでよい。従って、測定装置の構造がさらに簡単、かつ取り扱いが簡便になり、たとえば持ち運びが可能になるなど、測定装置の利用範囲が広がる。
また、表面プラズモンを発生させるための金属膜50としては、チオール基と結合する金属であれば、金以外の銀やその他の金属を用いることも可能である。ただし、反射光強度曲線の谷の鋭さを表わす共鳴角特性や、空気中における耐酸化性等の安定性などの諸条件を鑑みると、実用的には金が優れている。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、選択性を向上させて高感度に測定対象物を検出して測定可能であり、かつ、小型化も可能な光ファイバ型表面プラズモンセンサを提供することができる。
また、この光ファイバ型表面プラズモンセンサを用いた、選択性を向上させて高感度に測定対象物を検出して測定可能であり、かつ、センサ部の小型化も可能な測定装置を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光ファイバ型表面プラズモンセンサを用いた測定装置の概略構成図である。
【図2】第1実施形態に係るセンサ部の構成を示す長手方向の断面図である。
【図3】第1実施形態に係るセンサ部の変形形態の構成を示す断面図であり、(a)はへテロ・コア部のコア径が光ファイバ部のコア径よりも大きい場合を示しており、(b)は光ファイバのクラッドと同等の屈折率を持つ光伝送部材をヘテロ・コア部の代わりの光透過部材として用いた構造を示している。
【図4】本発明の第2実施形態に係る光ファイバ型表面プラズモンセンサを用いた測定装置の概略構成図である。
【図5】図4に示すセンサ群部の拡大図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る光ファイバ型表面プラズモンセンサを用いた測定装置の概略構成図である。
【図7】図6に示す一本の光ファイバから分岐した複数のセンサ部の構造を示す部分拡大断面図である。
【図8】(a)は従来のクレッチマン型表面プラズモンセンサの概略構成を示す図であり、(b)は(a)に示す表面プラズモンセンサによって得られる測定結果の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
10,100,200…測定装置
3…ヘテロ・コア部
6…光源
7…分光器
20…光ファイバ
21,31…コア
22,32…クラッド
25…光検出器
50…金属膜
60,60a,60b,60c…分子識別媒体
SP…センサ部
SPG…センサ群部
Claims (10)
- コア中で光を伝送する光ファイバ部と、
前記光ファイバ部の中途部に融着接合され、前記光ファイバ部が伝送する光の少なくとも一部を前記コアの外部に導く光透過部材と、
前記光透過部材の表面に設けられ、該表面における前記光透過部材中の光の反射により表面プラズモンを発生する金属膜と、
前記金属膜の表面側に設けられ、測定対象物の分子を選択的に識別する分子識別媒体と
を有し、
前記分子識別媒体が識別した前記分子に応じた前記表面プラズモンを発生する
光ファイバ型表面プラズモンセンサ。 - 前記分子識別媒体自体が有するチオール基、または、前記分子識別媒体に化学的または遺伝子工学的に導入したチオール基によって前記分子識別媒体を前記金属膜に固定した
請求項1に記載の光ファイバ型表面プラズモンセンサ。 - 複数の前記光ファイバ部を束ねた光ファイバ束を有し、
前記光ファイバ束の各光ファイバ部にそれぞれ前記光透過部材と、前記金属膜と、前記分子識別媒体とを設けた
請求項1または2に記載の光ファイバ型表面プラズモンセンサ。 - 一本の光ファイバから分岐した複数の前記光ファイバ部を有し、当該光ファイバ部のそれぞれに前記光透過部材と、前記金属膜と、前記分子識別媒体とを設けた
請求項1または2に記載の光ファイバ型表面プラズモンセンサ。 - 前記複数の光ファイバ部に対して、識別する前記分子が異なる複数の前記分子識別媒体を設けた
請求項3または4に記載の光ファイバ型表面プラズモンセンサ。 - コア中で光を伝送する光ファイバ部と、
前記光ファイバ部の中途部に融着接合され、前記光ファイバ部が伝送する光の少なくとも一部を前記コアの外部に導く光透過部材と、
前記光透過部材の表面に設けられ、該表面における前記光透過部材中の光の反射により表面プラズモンを発生する金属膜と、
前記金属膜の表面側に設けられ、測定対象物の分子を選択的に識別する分子識別媒体と
を有し、前記分子識別媒体が識別した前記分子に応じた前記表面プラズモンを発生する光ファイバ型表面プラズモンセンサと、
前記光ファイバ型表面プラズモンセンサに入射して前記表面プラズモンを発生させる測定用の光の所定の特性の変化に基づいて、前記測定対象物に関する所定の情報を測定する測定手段と
を有する測定装置。 - 前記分子識別媒体自体が有するチオール基、または、前記分子識別媒体に化学的または遺伝子工学的に導入したチオール基によって前記分子識別媒体を前記金属膜に固定した
請求項6に記載の測定装置。 - 複数の前記光ファイバ型表面プラズモンセンサを束ねたセンサ束を有する
請求項6または7に記載の測定装置。 - 一本の光ファイバから分岐した複数の前記光ファイバ型表面プラズモンセンサを有する
請求項6または7に記載の測定装置。 - 前記複数の光ファイバ型表面プラズモンセンサの前記分子識別媒体は、異なる前記分子を識別する
請求項8または9に記載の測定装置。
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JP2003104116A JP2004309341A (ja) | 2003-04-08 | 2003-04-08 | 光ファイバ型表面プラズモンセンサおよびそれを用いた測定装置 |
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010084523A1 (ja) * | 2009-01-20 | 2010-07-29 | 学校法人創価大学 | 湿度センサ及び湿度測定装置 |
CN111122456A (zh) * | 2019-12-25 | 2020-05-08 | 桂林电子科技大学 | 一种错位异质结构光纤表面等离子体共振传感器 |
-
2003
- 2003-04-08 JP JP2003104116A patent/JP2004309341A/ja active Pending
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