JP2004308563A - ブロワ及びブースタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吐出管3は、回転ファンの回転軸線Xの一端側においてファンケース1に接続され、回転軸線Xと直交する方向Yに導かれている。吸入管4は、回転ファンの回転軸線の他端側においてファンケース1に接続され、回転軸線Xと直交する方向Yに導かれている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロワ及びブースタに関する。本発明は、主として、真空圧発生に好適なブロワに係るものであり、ブースタは、このブロワに組み合わせて用いる場合に、真空圧を飛躍的に上昇させる手段となり得るものである。
【0002】
【従来の技術】
真空圧の利用分野は、例えば粉粒体の搬送、板状物体もしくはシート、フィルム等の吸着、脱気、真空パックまたは真空ピンセット等のように、非常に広い産業分野に亙っている。従来の真空圧発生装置としては、液封式真空ポンプ、ロータリーエキゾースタ、ナッシュポンプまたは高風圧排気専用の多段ブロワ等が知られている。
【0003】
しかしながら、液封式真空ポンプ、ロータリーエキゾースタまたはナッシュポンプにおいては、気密性保持手段として、水或いは油による液封構造が必須であるため、構造が複雑になること、粉塵等の異物の混入は絶対に避けなければならないこと、高い吸引圧は得られるが、排気量が少ないため、大きな排気量を必要とするもには使用できないこと等の問題点がある。
【0004】
ブロワを用いた場合には、上述したような問題点は回避できるが、高圧化を図る程に多段化が進み、構造が複雑化すること、重量が増すと共に大型化し取扱いにくくなること、高価になること、多段化する程に内部発熱が増大し損失が増すため、段数を増加させた程には吸引圧力が増大せず、効率が極端に低下してしまうこと等の難点がある。
【0005】
上述する問題点を解決する手段として、特許文献1は、ブロワにブースタを組み合わせ、ブロワの段数増加を抑えたままで、真空吸引力を飛躍的に上昇させた吸引装置を開示している。
【0006】
この吸引装置では、ブースタの吸入口、第1のノズル、第2のノズル、直管部及び拡大部でなる第1の空気流路を通って、ブロワの空気吸入口に空気が吸入される。第1の空気流路のうち、第1のノズルから第2のノズルを経て直管部及び拡大部に至る空気流によって、空洞部内に負圧が発生する。空洞部には第2の空気流路の一端を開口させてあるので、第2の空気流路に負圧による吸引力が発生する。従って、第2の空気流路の他端を吸引端とすることにより、負圧による吸引力を得ることができる。これにより、第2の空気流路の他端に接続された外部被真空圧発生装置に大きな吸引力を与えることができる。この場合、吸引端となる第2の空気流路の他端側で得られる吸引圧は、ブロワ自体の吸引圧力よりも著しく大きくなる。しかも、吸引端で排気すべき空気量が大きくなっても、高い吸引圧を維持できる。
【0007】
また、吸引端となる第2の空気流路の他端部を締切っても、第1の空気流路の吸入口は開放されたままとなるので、ブロワの負担は、殆ど変化しない状態に維持される。このため、駆動源たる電動機を含めたブロワの発熱が減少し、効率が高くなる。
【0008】
更に、ブースタは一種の管体で構成でき、液封構造等は不要であるから、構造が簡単になると共に、粉塵等の異物が混入しても影響を受けない。
【0009】
ところで、ブロワでは、一般に、吸入管を、回転軸線と一致する軸方向に配置し、回転軸に沿って空気を流入させ、吸入された空気を、ブロワ内で、流入方向とは90度異なる回転方向の流れに変換する構造となっている。特許文献1で用いられているブロワも、この一般型である。
【0010】
この従来タイプのブロワの問題点は、空気流の方向を90度変換する構造を持つため、効率向上の面から好ましくないこと、吸入管及び吐出管の取付構造が複雑化することなどの問題点がある。
【0011】
多段ブロワでは、吐出管を、回転軸線と直交する方向、つまり、回転ファンの回転外周に対して接線方向となるような方向に配置したものも知られている。しかし、このタイプでも、吸入管は、回転ファンの回転軸上に設けられ、回転面に対して直交する関係になる。
【0012】
しかも、吸入管と吐出管の取付方向が異なるため、ファンケースが、吐出管を取付ける側と、吸入管を取付ける側とで、異なる構造とならざるを得ないから、ファンケース構成部品の部品点数が増え、コスト削減に限界を生じる。また、吸入管が回転軸線に突出することになるため、小型化の障害ともなる。
【0013】
さらに、特許文献1で示されるブースタを取付けた場合、電動機を含めたブロワの発熱を減少させ得ることは前述したとおりであるが、熱風等を吸引せざるを得ないような用途では、上述した作用効果をもってしても、温度上昇を回避することができず、場合によっては、ベアリングの焼き付き事故を生じることがある。
【0014】
【特許文献1】
特許第2731145号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、吸入空気流の方向が回転ファンの回転方向とマッチする高効率のブロワを提供することである。
【0016】
本発明のもう1つの課題は、ファンケースの製造コストを低減し、コストダウンを図ったブロワを提供することである。
【0017】
本発明のさらにもう1つの課題は、回転軸受けの温度上昇を回避し得るブロワを提供することである。
【0018】
本発明のさらにもう1つの課題は、比較的大きな排気量を確保しつつ、高い吸引圧力が得られ、しかも効率の高い真空発生装置として用い得るブロワを提供することである。
【0019】
本発明のさらにもう1つの課題は、真空発生装置を構成するのに好適なブースタを提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係るブロワは、ファンケースと、電動機と、吐出管と、吸入管とを含む。前記ファンケースは、回転ファンを内蔵している。
【0021】
前記吐出管は、前記回転ファンの回転軸線の一端側において前記ファンケースに接続され、前記回転軸線と直交する方向に導かれている。前記吸入管は、前記回転ファンの回転軸線の他端側において前記ファンケースに接続され、前記回転軸線と直交する方向に導かれている。
【0022】
上述したように、本発明に係るブロワは、ファンケースを含んでおり、ファンケースは回転ファンを内蔵しているから、回転ファンの段数に応じた送風作用を得ることができる。
【0023】
また、本発明に係るブロワは、吐出管と、吸入管とを含んでおり、吐出管は回転ファンの回転軸線の一端側においてファンケースに接続され、吸入管は回転ファンの回転軸線の他端側においてファンケースに接続されているから、吸入管から吸入された空気を、回転ファンの段数に応じた送風作用を経て、吐出管に送出し、吐出管から外部に排出することができる。
【0024】
吸入管は、従来と異なって、回転軸線と直交する方向に導かれているから、吸入空気流の方向が回転ファンの回転方向に一致する。このため、高効率のブロワを得ることができる。
【0025】
吐出管も、回転軸線と直交する方向に導かれているから、結局、吸入管及び吐出管は、ファンケースに対する関係では、互いに同一の接続構造を取り得ることになる。従って、ファンケースの製造コストを低減し、コストダウンを図ることができる。具体的には、ファンケースの両側を封止する両側面板を同一の形状構造とし、一方を吸入管用として用い、他方を吐出管用として用いることができる。
【0026】
好ましくは、電動機とは反対側にある回転軸受けは、ファンケースの外部に設ける。このような構造であると、熱風等を吸引せざるを得ないような用途においても、ベアリングなどで構成される回転軸受けの温度上昇を回避することができ、ベアリングの焼き付き事故等を回避することができる。
【0027】
本発明に係るブロワは、ブースタを含むことができる。このブースタは吸入管の内部に挿入されるものであって、第1の空気流路と、空洞部と、第2の空気流路とを含む。
【0028】
第1の空気流路は、第1のノズル、第2のノズル、直管部及び拡大部を一連に配置して構成されている。第1のノズルは、後端部に大気に開放させた吸入口を有し、口径が吸入口で最も広く、先端に向かうほど狭くなる形状を有する。第2のノズルは、第1のノズルの先端を間隔を隔てて包囲するように配置され、口径が先端に向かうほど狭くなる形状を有する。
【0029】
直管部は、第2のノズルの先端に連続し、全長にわたってほぼ一定の口径を有する。拡大部は、直管部の先端に連続し、先端に向かうほど内径が次第に拡大されている。空洞部は、第1のノズルの後方において、第1のノズルを包囲するように形成されている。第2の空気流路は、一端が空洞部に開口し、他端が外部接続端を構成している。第1の空気流路は、拡大部の先端がファンケースの空気吸入口に連通されている。
【0030】
ブロワの空気吸入作用に伴い、ブースタの吸入口、第1のノズル、第2のノズル、直管部及び拡大部でなる第1の空気流路を通って、ブロワの空気吸入口に空気が吸入される。第1の空気流路のうち、第1のノズルから第2のノズルを経て直管部及び拡大部に至る空気流によって、空洞部内に負圧が発生する。空洞部には第2の空気流路の一端を開口させてあるので、第2の空気流路に負圧による吸引力が発生する。従って、第2の空気流路の他端を吸引端とすることにより、前記負圧による吸引力を得ることができる。これにより、第2の空気流路の他端に接続された外部被真空圧発生装置に大きな吸引力を与えることができる。この場合、吸引端となる第2の空気流路の他端側で得られる吸引圧は、ブロワ自体の吸引圧力よりも著しく大きくなる。しかも、吸引端で排気すべき空気量が大きくなっても、高い吸引圧を維持できる。
【0031】
また、吸引端となる第2の空気流路の他端部を締切っても、第1の空気流路の吸入口は開放されたままとなるので、ブロワの負担は殆ど変化しない状態に維持される。このため、駆動源たる電動機を含めたブロワの発熱が減少し、効率が高くなる。
【0032】
更に、ブースタは一種の管体で構成でき、液封構造等は不要であるから、構造が簡単になると共に、粉塵等の異物が混入しても影響を受けない。
【0033】
拡大部は、内径の内壁面の拡大角度α°が1.8°以上4°以下であることが好ましい。この範囲であれば、高い真空性能を確保できる。
【0034】
内径の内壁面の拡大角度α°が1.8°以上4°以下の範囲に選定された場合、拡大部は、その長さLが、直管部の管径Dの6倍以上であることが好ましい。長さLがこのような寸法条件を満たすと、高い安定した真空増加分を確保することができる。
【0035】
本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面は、単なる例示に過ぎない。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るブロワの外観斜視図である。図示されたブロワは、ファンケース1と、電動機2と、吐出管3と、吸入管4とを含む。ファンケース1は、図示しない回転ファンを内蔵している。ブロワとしては、翼を放射状に配列した一般的なファンや側溝式環状ブロワ、多段ブロワ等、各種のブロワが使用できる。
【0037】
吐出管3は、回転ファンの回転軸線Xに沿った一端側においてファンケース1に接続され、回転軸線Xと直交する方向Yに導かれている。吸入管4は、回転ファンの回転軸線Xに沿った他端側においてファンケース1に接続され、回転軸線Xと直交する方向Yに導かれている。より具体的には、吸入管4は、回転軸線Xの方向でみて、ファンケース1の側面に設けられた側面板12の内面に、渦巻き状の空気流入路121を設け、空気流入路に連続するように、側面板12と一体化してある。図示はされていないが、吐出管3も、吸入管4と同様の構造となるように、側面板11と一体化されている。
【0038】
電動機2は、ファンケース1の内部に内蔵された回転ファンを回転駆動するものである。電動機2を連結した一端側とは反対側にある回転軸の他端は、吸入管4を有する側面板12のほぼ中心部に設けられた軸受け122によって支持されている。
【0039】
上述したように、本発明に係るブロワは、ファンケース1を含んでおり、ファンケース1は回転ファンを内蔵しているから、回転ファンの段数に応じた送風作用を得ることができる。回転ファンの構造は周知である。
【0040】
また、ブロワは、吐出管3と、吸入管4とを含んでおり、吐出管3は回転ファンの回転軸線Xに沿う一端側において、ファンケース1の側面板11と一体化され、吸入管4は回転ファンの回転軸線Xに沿う他端側において、ファンケース1の側面板12と一体化されているから、吸入管4から吸入された空気を、回転ファンの段数に応じた送風作用を経て、吐出管3に送出し、吐出管3から外部に矢印Cで示す如く排出することができる。
【0041】
吸入管4は、従来と異なって、回転軸線Xと直交する方向Yに導かれているから、吸入空気流方向Bが回転ファンの回転方向Aに一致する。このため、高効率のブロワを得ることができる。
【0042】
吐出管3も、回転軸線Xと直交する方向Yに導かれているから、結局、吸入管4及び吐出管3は、ファンケース1に対する関係では、互いに同一の構造を取り得ることになる。従って、ファンケース1の製造コストを低減し、コストダウンを図ることができる。具体的には、ファンケース1の両側を封止する両側面板11、12を同一の形状構造とし、一方を吸入管4のための側面板12として用い、他方を吐出管3のための側面板11として用いることができる。
【0043】
図2は本発明に係るブロワの別の実施例を示す外観斜視図である。図において、図1に表れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。この実施例の特徴は、電動機2とは反対側にある回転軸受け122を、ファンケース1の外部に設けたことである。回転軸受け122の支持にあたって、この実施例では、3〜4本程度の放射状支持腕124を持つリング状ステー123を、ボルト.ナット125などの手段によって、側面板12の外面に突出して設け、放射状支持腕124の集合箇所である中心部に、ベアリングなどを内蔵する回転軸受け122を取付けてある。ファンケース1の内部に内蔵された回転ファンの回転軸126は、その一端が、回転軸受け122によって支持されている。
【0044】
このような構造であると、熱風等を吸引せざるを得ないような用途においても、ベアリングなどで構成される回転軸受け122の温度上昇を回避することができ、ベアリングの焼き付き事故等を回避することができる。
【0045】
図3は本発明に係るブロワの別の実施例を示す外観斜視図である。図において、図1及び図2に表れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。この実施例の特徴は、電動機2とは反対側にある回転軸受け122を、ファンケース1の外部に設けた上で、リング状ステー123と側面板12の外面との間に、回転軸126を包囲するように、筒状の多孔部材127を配置したことである。この実施例の場合も、図2に示した実施例と同様の作用効果を奏することは明らかである。
【0046】
図4は高真空圧発生装置として使用するのに適したブロワの実施例を示す外観斜視図である。この実施例に示したブロワは、ブースタ5を含む。ブースタ5は、少なくとも、一部が吸入管4の内部に挿入されている。ブロワ本体部は、図1に示したものである。図において、図1に表れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。
【0047】
図1に示すブロワの場合も、真空圧発生装置として利用できるのであるが、高い真空圧を得るのには限界がある。図4の実施例によれば、図1〜図3に示した実施例との対比において、著しく高い真空圧を得ることができる。
【0048】
図5はブースタ5の平面断面図である。図示されたブースタ5は、大気に開放された吸入口501と、吸入口501に連なる第1のノズル502と、第1のノズル502の先端部を包囲するように位置させた第2のノズル503と、第2のノズル503の先端に連なる直管部504と、直管部504に連なる拡大部505とを含み、これらは、第1の空気流路を形成している。
【0049】
第1のノズル502は、吸入口501が最も広く、出口側に向かうほど狭くなり、出口端で最も狭くなる、いわゆる漏斗状である。第2のノズル503の後方には、第1のノズル502を包囲するように、空洞部506を形成してある。直管部504は第2のノズル503の先端に連続し、全長にわたってほぼ一定の口径を有する。拡大部505は、直管部504の先端に連続している。拡大部505は先端に向かうほど口径が次第に拡大されている。
【0050】
ブースタ5は、更に、第2の空気流路507を含んでいる。この第2の空気流路507の一端は空洞部506に開口させてある。第2の空気流路507の他端は、空気配管3等によって、例えば板状物体もしくはシート、フィルム等の吸着、脱気、真空パックまたは真空ピンセット等における吸引端に接続される端部を構成している。
【0051】
ブロワを駆動した場合、ブロワの空気吸入作用に伴い、ブースタ5の吸入口501、第1のノズル502、第2のノズル503、直管部504及び拡大部505でなる第1の空気流路を通って、1次空気流が流れる。そして、第1のノズル502から第2のノズル503を経て直管部504に至る空気流によって、空洞部506内に負圧が発生する。
【0052】
空洞部506には第2の空気流路507の一端を開口させてあるので、第2の空気流路507に負圧による吸引力が発生し、2次空気流が生じる。従って、第2の空気流路507の他端を吸引端とすることにより、負圧による吸引力を得ることができる。
【0053】
この場合、吸引端となる第2の空気流路507の他端側で得られる吸引圧力は、第1の空気流路の吸入口501における吸引圧力よりも著しく大きくなる。
【0054】
また、吸引端となる第2の空気流路507の他端部を締切っても、第1の空気流路の吸入口501は開放されたままとなるので、ブロワの負担は殆ど変化しない状態に維持される。このため、2次吸引圧力を真空圧として利用した場合でも、電動機2を含めたブロワの発熱が減少し、効率が高くなる。
【0055】
拡大部505は、内径の内壁面の拡大角度α°が1.8°以上4°以下であることが好ましい。この範囲であれば、高い真空性能を確保できる。
【0056】
図6は拡大角度α°と真空性能との関係を示す実験データである。図示するように、拡大角度α°が1.8°以上4°以下の範囲では、74(kPa)の高い真空性能を得ることができる。
【0057】
内径の内壁面の拡大角度α°が1.8°以上4°以下の範囲に選定された場合、拡大部505の長さLが、直管部504の管径Dの6倍以上であることが好ましい。長さLがこのような寸法条件を満たすと、高い安定した真空増加分を確保することができる。
【0058】
図7は、拡大部505の長さLと、直管部504の管径Dとの倍率(L/D)と真空増加分(kPa)との関係を示す実験データである。図示するように、拡大部505の長さLが管径Dの6倍以上であると、20(kPa)以上の高い安定した真空圧増加分を確保し得る。
【0059】
図8は高真空圧発生装置として使用するのに適したブロワの別の実施例を示す外観斜視図である。図において、ブロワ本体部は、図2に示したものであり、図2に表れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。この実施例に示したブロワも、ブースタ5を含む。ブースタ5は吸入管4の内部に挿入されている。
【0060】
図9は高真空圧発生装置として使用するのに適したブロワの別の実施例を示す外観斜視図である。図において、ブロワ本体部は、図3に示したものであり、図3に表れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。この実施例に示したブロワも、ブースタ5を含む。ブースタ5は吸入管4の内部に挿入されている。
【0061】
図8及び図9に示したブロワによれば、図2及び図3に示した実施例の作用効果に加えて、ブースタ5による前述した作用効果を奏する。
【0062】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば次のような効果が得られる。
(a)吸入空気流の方向が回転ファンの回転方向とマッチするような高効率のブロワを提供することができる。
(b)ファンケースの製造コストを低減し、コストダウンを図ったブロワを提供することができる。
(c)回転軸受けの温度上昇を回避し得るブロワを提供することができる。
(d)比較的大きな排気量を確保しつつ、高い吸引圧力が得られ、しかも効率の高い真空発生装置として用い得るブロワを提供することができる。
(e)真空発生装置を構成するのに好適なブースタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブロワの外観斜視図である。
【図2】本発明に係るブロワの別の実施例を示す外観斜視図である。
【図3】本発明に係るブロワの別の実施例を示す外観斜視図である。
【図4】高真空圧発生装置として使用するのに適したブロワの実施例を示す外観斜視図である。
【図5】ブースタの平面断面図である。
【図6】拡大角度α°と真空性能との関係を示す実験データである。
【図7】拡大部の長さLと、直管部の管径Dとの倍率(L/D)と真空増加分(kPa)との関係を示す実験データである。
【図8】高真空圧発生装置として使用するのに適したブロワの別の実施例を示す外観斜視図である。
【図9】高真空圧発生装置として使用するのに適したブロワの別の実施例を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 ファンケース
2 電動機
3 吐出管
4 吸入管
X 回転ファンの回転軸線
Y 回転軸線Xと直交する方向
Claims (8)
- ファンケースと、吐出管と、吸入管とを含むブロワであって、
前記ファンケースは、回転ファンを内蔵しており、
前記吐出管は、前記回転ファンの回転軸線の一端側において前記ファンケースに接続され、前記回転軸線と直交する方向に導かれており、
前記吸入管は、前記回転ファンの回転軸線の他端側において前記ファンケースに接続され、前記回転軸線と直交する方向に導かれている
ブロワ。 - 請求項1に記載されたブロワであって、前記電動機とは反対側にある回転軸受けは、前記ファンケースの外部に設けられているブロワ。
- 請求項1または2に記載されたブロワであって、ブースタを含んでおり、
前記ブースタは、前記吸入管の内部に挿入されており、前記ブースタは、第1の空気流路と、空洞部と、第2の空気流路とを含んでおり、
前記第1の空気流路は、第1のノズル、第2のノズル、直管部及び拡大部を一連に配置して構成されており、
前記第1のノズルは、後端部に大気に開放させた吸入口を有し、口径が前記吸入口で最も広く、先端に向かうほど狭くなる形状を有しており、
前記第2のノズルは、前記第1のノズルの先端を間隔を隔てて包囲するように配置され、口径が先端に向かうほど狭くなる形状を有しており、
前記直管部は、前記第2のノズルの先端に連続し、全長にわたってほぼ一定の口径を有しており、
前記拡大部は、前記直管部の先端に連続し、先端に向かうほど内径が次第に拡大されており、
前記空洞部は、前記第2のノズルの後方において、前記第1のノズルを包囲するように形成されており、
前記第2の空気流路は、一端が前記空洞部に開口し、他端が外部接続端を構成しており、
前記第1の空気流路は、前記拡大部の先端が前記ファンケースの空気吸入口に連通されている
ブロワ。 - 請求項3に記載されたブロワであって、前記拡大部は、前記内径の内壁面の拡大角度α°が1.8°以上4°以下であるブロワ。
- 請求項4に記載されたブロワであって、前記拡大部は、長さLが前記直管部の管径Dの6倍以上であるブロワ。
- 請求項3乃至5の何れかに記載されたブロワであって、真空圧発生装置として用いられるブロワ。
- 第1の空気流路と、空洞部と、第2の空気流路とを含む真空圧発生装置用ブースタであって、
前記第1の空気流路は、第1のノズル、第2のノズル、直管部及び拡大部を一連に配置して構成されており、
前記第1のノズルは、後端部に大気に開放させた吸入口を有し、口径が前記吸入口で最も広く、先端に向かうほど狭くなる形状を有しており、
前記第2のノズルは、前記第1のノズルの先端を間隔を隔てて包囲するように配置され、口径が先端に向かうほど狭くなる形状を有しており、
前記直管部は、前記第2のノズルの先端に連続し、全長にわたってほぼ一定の口径を有しており、
前記拡大部は、前記直管部の先端に連続し、先端に向かうほど内径が次第に拡大されており、
前記空洞部は、前記第2のノズルの後方において、前記第1のノズルを包囲するように形成されており、
前記第2の空気流路は、一端が前記空洞部に開口し、他端が外部接続端を構成しており、
前記第1の空気流路は、前記拡大部の先端が前記ファンケースの空気吸入口に連通されており、
前記拡大部は、前記内径の内壁面の拡大角度α°が1.8°以上4°以下である
ブースタ。 - 請求項7に記載されたブースタであって、前記拡大部は、長さLが前記直管部の管径Dの6倍以上であるブースタ。
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