JP2004306475A - Liquid droplet non-ejection detecting device and liquid droplet jet device - Google Patents

Liquid droplet non-ejection detecting device and liquid droplet jet device Download PDF

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JP2004306475A
JP2004306475A JP2003104495A JP2003104495A JP2004306475A JP 2004306475 A JP2004306475 A JP 2004306475A JP 2003104495 A JP2003104495 A JP 2003104495A JP 2003104495 A JP2003104495 A JP 2003104495A JP 2004306475 A JP2004306475 A JP 2004306475A
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Yusuke Sakagami
裕介 坂上
Osamu Shinkawa
修 新川
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Seiko Epson Corp
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a liquid droplet non-ejection detecting device that can detect presence or absence of abnormal ejection without precisely setting a positional relationship between an ejection nozzle of a liquid droplet jet head and a liquid droplet detecting section by assuring high reliability even when it is used for a long time or a quantity of an ejected liquid droplet is small, and to provide a liquid droplet jet device. <P>SOLUTION: This liquid droplet non-ejection detecting device 50 detects abnormal ejection of a liquid jet head for ejecting a liquid droplet. The liquid jet droplet non-ejection detecting device 50 comprises a sensor 500 having a piezoelectric member with electrodes and oscillating in a predetermined natural frequency, a driving means for allowing the sensor 500 to oscillate in the natural frequency, and a detecting means that detects presence or absence of abnormal ejection of the liquid droplet jet head based on a detected value obtained by detecting the natural frequency or a physical value corresponding to the natural frequency when the liquid droplet jet head ejects a droplet toward the sensor 500 in a condition that the sensor 500 oscillates in the predetermined normal frequency. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴不吐出検出装置および液滴吐出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェットプリンタなどのインクジェットヘッドのノズル孔が詰まったり、紙粉や異物が付着したり、気泡がインクジェットヘッドのキャビティなどに入った場合には、本来インク滴が吐出されるべき時に吐出されない場合があった。
【0003】
インク滴が吐出されたかどうかを検出するために、主にインク滴を検出する各種センサを用いる方法がある。その中でも、光学式センサを用いてインク滴がノズルから吐出されたことを検出する方法は、インク滴径と光ビーム径を適切に選び且つ精度よく位置合わせを行うことによって確実に検出ができるため多くの提案がされている。
【0004】
この方法は、インクジェットプリンタのインク滴吐出原理(ピエゾ方式、サーマルジェット方式、ソリッドインク方式など)が異なっていても適用できる点で優れている。また、インク滴が真っ直ぐに飛行せずに、曲がって飛行し記録紙上の着弾位置がずれる場合も、インク滴が検出領域を通過しないので、検出することが可能である。
【0005】
図25(a)は、従来の光学式のインク滴検出方法の原理を示す模式図である。
発光素子からの光は発光領域703を出て、フォトトランジスタなどの受光素子が設置されている受光領域704に入る。この発光領域703と受光領域704との間に位置する領域が検出領域707になる。その検出領域707に対して上方からインク滴710が吐出されてくると、インク滴710は染料や顔料などの色材を含んでいるため、光の透過率が低く光を遮ることになる。
【0006】
すると、受光素子に入る光量が減少するため、電気信号に変化された時の電圧が小さくなり、インク滴710が検出できる。検出領域707の断面積と受光領域704の面積とが同じと仮定すると、それらの面積Sとインク滴投影部711の面積Sとから、S/Sがインク滴710の減少分に相当することになる。
【0007】
図25(b)は、キャリッジ軸622上をヘッドユニット708が移動しつつインク滴710をインク滴受け709に向けて吐出されちょうど検出領域707をインク滴710が通過する様子を示す図である。
インク滴710が上方から速度Vで吐出され、ヘッドユニット708が速度Vで移動していると、インク滴710はその合成速度(V+V)となり、検出領域707へ確実に通過させるにはかなりの精度が要求される。検出感度を高めようとすると、S/Sを大きくする即ち検出領域707の面積Sを小さくすればよいが、そうするとインク滴710が検出領域707を通過する検出のタイミングを精度良くしなければならない。
【0008】
逆に、インク滴710が検出領域707を通過する検出のタイミングを緩やかにすれば、検出感度が低下してしまう。この課題を解決しようといくつかの提案がされている。
具体的には、例えば、インクジェットヘッドのインク吐出口の並び方向に対して、インク吐出を検出するフォトセンサの発光素子と受光素子とで決定される検出光軸を相対的に所定角度なすように配置し、フォトセンサによる検出範囲を広くする技術がある(特許文献1)。
【0009】
しかし、特許文献1に記載されている技術は、感度を低下させずに受光領域を斜めにインク滴が透過する分だけ検出タイミングが緩やかになるが、依然としてその改善効果は比較的小さい。また、インク滴が検出領域の対角線上を通過するように、インク吐出口と検出領域との位置関係を高精度に設定しなければ、逆に、検出範囲が狭くなりかねない。
また、別の検出方法として、インクに対する撥水性の高い反射板と、反射光量を検知するセンサとを有し、インク滴を吐出させ、反射板からの反射光量をセンサで検出して吐出インク滴の状態を検出する技術がある(特許文献2)。
【0010】
しかし、特許文献2に記載されている技術は、反射板に着弾したインク滴に浮遊する紙粉やゴミなどが付着すると、反射板の反射率が低下することもあるので、インク滴を反射板に着弾させるという手法では、長期間の使用を考慮すると、信頼性という点では課題がある。
さらに、インクタンク内のインク保持量をモニタするセンサとして圧電振動子を利用することが提案されている(特許文献3)。
【0011】
しかし、特許文献3に記載されている技術は、圧電振動子がインクタンク内にあり、実際にインクと接触している。圧電振動子とインクとの接触する部分の面積が変化すると圧電振動子の固有振動数もそれに連れて変化するという原理を使っており、圧電振動子を使う点が類似しているが、インク量の変化がミリリットルのレベルでないと検出できなかった。そのため、数ピコリットル〜100ピコリットルレベルのインク滴を吐出するインクジェットプリンタではインク滴の吐出異常を検出することができなかった。
【0012】
【特許文献1】
特開平9−94948号公報
【特許文献2】
特開平8−332736号公報
【特許文献3】
特開平7−137276号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルと液滴検知部との位置関係を高精度に設定する必要がなく、長期間の使用に際しても高い信頼性を確保して吐出異常の有無を検出することができ、吐出される液滴の量が少量であっても吐出異常の有無を検出することができる液滴不吐出検出装置および液滴吐出装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の液滴不吐出検出装置は、液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの吐出異常を検出する液滴不吐出検出装置であって、
電極が設けられた圧電部材を有し、所定の固有振動数で発振するセンサと、
前記センサを所定の固有振動数で発振させる駆動手段と、
前記センサが所定の固有振動数で発振している状態で、前記液滴吐出ヘッドが前記センサに向けて液滴を吐出する吐出動作を行った際に、前記センサの固有振動数または当該固有振動数に対応する物理量を検出し、その検出値に基づいて前記液滴吐出ヘッドの吐出異常の有無を検出する検出手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
これにより、センサの略全体を、インク滴を含む液滴の検出領域とすることができ、センサの面積(検出領域)を所定の大きさに設定することにより、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルとセンサとの位置関係を高精度に設定する必要がなく、このため、組み立て・製造が容易であり、また、長期間の使用に際しても高い信頼性を確保して吐出異常の有無を検出することができ、また、吐出される液滴の量が少量であってもそれを検出、すなわち、吐出異常の有無を検出することができる液滴不吐出検出装置を提供することができる。
【0016】
本発明の液滴不吐出検出装置では、前記圧電部材は、板状をなし、該圧電部材の両面に電極が設けられており、
前記検出手段は、前記検出値の変化に基づいて前記吐出異常の有無を検出するのが好ましい。
本発明の液滴不吐出検出装置では、前記駆動手段は、前記センサを所定の固有振動数で発振させ、該センサを含む発振回路を有し、
前記検出手段は、前記発振回路からの出力信号の所定時間内におけるパルス数を計数する計測手段を有するのが好ましい。
本発明の液滴不吐出検出装置では、前記センサの振動モードは、厚みすべり振動であるのが好ましい。
【0017】
本発明の液滴不吐出検出装置は、液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの吐出異常を検出する液滴不吐出検出装置であって、
電極が設けられた圧電部材を有し、表面弾性波を伝播するセンサと、
前記センサを駆動し、該センサに表面弾性波を伝播させる駆動手段と、
前記センサが表面弾性波を伝播している状態で、前記液滴吐出ヘッドが前記センサに向けて液滴を吐出する吐出動作を行った際に、前記伝播した表面弾性波の振幅または当該振幅に対応する物理量を検出し、その検出値に基づいて前記液滴吐出ヘッドの吐出異常の有無を検出する検出手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
これにより、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルとセンサとの位置関係を高精度に設定する必要がなく、このため、組み立て・製造が容易であり、また、長期間の使用に際しても高い信頼性を確保して吐出異常の有無を検出することができ、また、吐出される液滴の量がさらに少ない量であってもそれを検出、すなわち、吐出異常の有無を検出することができる液滴不吐出検出装置を提供することができる。
【0019】
本発明の液滴不吐出検出装置では、前記圧電部材は、板状をなし、該圧電部材の一方の面の一端側に、1対の櫛歯状の第1の電極が設けられ、他端側に、1対の櫛歯状の第2の電極が設けられ、前記センサの前記第1の電極側から前記第2の電極側に表面弾性波が伝播するよう構成されており、
前記液滴吐出ヘッドが前記センサの前記第1の電極と前記第2の電極との間に向けて液滴を吐出する吐出動作を行った際に、前記検出手段は、前記第2の電極に伝播した表面弾性波の振幅または当該振幅に対応する物理量を検出し、その検出値の変化に基づいて前記吐出異常の有無を検出するのが好ましい。
【0020】
本発明の液滴不吐出検出装置では、前記駆動手段は、前記第1の電極側に接続された高周波発振回路を有し、
前記検出手段は、前記第2の電極側に接続されたベクトル電圧計を有するのが好ましい。
本発明の液滴不吐出検出装置では、前記センサは、前記電極を覆う保護膜を有するのが好ましい。
これにより、センサの電極を外気等から遮断することができるので、電極の腐食等を防止することができる。
【0021】
本発明の液滴不吐出検出装置では、前記センサ上に残留した液滴を除去する清掃手段をさらに備えるのが好ましい。
これにより、センサ上に残留した液滴を除去することができるので、吐出異常の有無をより確実に検出することができる。
本発明の液滴不吐出検出装置では、前記センサを覆う位置と覆わない位置とに相対的に移動可能に設置されたカバーをさらに備えるのが好ましい。
これにより、センサにゴミ等が付着するのを防止することができ、よって、ゴミ等の付着による誤検出をより確実に防止することができる。
【0022】
本発明の液滴吐出装置は、駆動回路によりアクチュエータを駆動して液体が充填されたキャビティ内の圧力を変化させることにより前記キャビティに連通するノズルから前記液体を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドと、
本発明の液滴不吐出検出装置とを備えることを特徴とする。
これにより、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルとセンサとの位置関係を高精度に設定する必要がなく、このため、組み立て・製造が容易であり、また、長期間の使用に際しても高い信頼性を確保して吐出異常の有無を検出することができ、また、吐出される液滴の量が少量であってもそれを検出、すなわち、吐出異常の有無を検出することができる液滴不吐出検出装置を備えた液滴吐出装置を提供することができる。
【0023】
本発明の液滴吐出装置では、前記液滴吐出ヘッドに対し、吐出異常の原因を解消させる回復処理を行う回復手段をさらに備え、
前記液滴不吐出検出装置によって吐出異常が検出された場合、前記回復手段による回復処理を行うのが好ましい。
これにより、吐出異常が生じた液滴吐出ヘッドを正常な状態に回復させることができるので、その後の印刷動作において吐出異常(ドット抜け)が発生するのを防止することができる。
【0024】
本発明の液滴吐出装置では、前記回復手段による回復処理を行った後、前記液滴不吐出検出装置による検出を再度行うのが好ましい。
これにより、回復処理によって、液滴吐出ヘッドの異常が解消されたかどうか(正常状態に回復したかどうか)を確認することができ、その後の印刷動作において吐出異常(ドット抜け)が発生するのをより確実に防止することができる。
【0025】
本発明の液滴吐出装置では、前記回復手段は、前記液滴吐出ヘッドのノズルが配列されるノズル面をワイパにより拭き取るワイピング処理を行うワイピング手段を含むのが好ましい。
これにより、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルの出口に紙粉などの異物が付着した場合の吐出異常を回復させるのに好適な回復処理を行うことができる。
【0026】
本発明の液滴吐出装置では、前記回復手段は、前記液滴吐出ヘッドのノズル面を覆うキャップに接続するポンプによりポンプ吸引処理を行うポンピング手段を含むのが好ましい。
これにより、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルが目詰まりした場合や、キャビティ内に気泡が混入した場合の吐出異常を回復させるのに好適な回復処理を行うことができる。
【0027】
本発明の液滴吐出装置では、前記センサを移動させる移動手段をさらに備えるのが好ましい。
これにより、いずれの位置においても液滴吐出ヘッドの吐出異常の検出を行うことができる。
本発明の液滴吐出装置では、前記液滴吐出装置は、インクジェットプリンタであるのが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図25を参照して本発明の液滴吐出装置の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態は例示として挙げるものであり、これにより本発明の内容を限定的に解釈すべきではない。なお、以下、本実施形態では、本発明の液滴吐出装置の一例として、インク(液状材料)を吐出して記録用紙(液滴受容物)に画像をプリントするインクジェットプリンタを用いて説明する。
【0029】
図1は、本発明の実施形態における液滴吐出装置の一種であるインクジェットプリンタ1の構成を示す概略図である。なお、以下の説明では、図1中、上側を「上部」、下側を「下部」という。まず、このインクジェットプリンタ1の構成について説明する。
図1に示すインクジェットプリンタ1は、装置本体2を備えており、上部後方に記録用紙Pを設置するトレイ21と、下部前方に記録用紙Pを排出する排紙口22と、上部面に操作パネル7とが設けられている。
【0030】
操作パネル7は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDランプ等で構成され、エラーメッセージ等を表示する表示部(図示せず)と、各種スイッチ等で構成される操作部(図示せず)とを備えている。この操作パネル7の表示部は、報知手段として機能する。
また、装置本体2の内部には、主に、往復動する印字手段(移動体)3を備える印刷装置(印刷手段)4と、記録用紙Pを印刷装置4に対し供給・排出する給紙装置(液滴受容物搬送手段)5と、印刷装置4および給紙装置5を制御する制御部(制御手段)6とを有している。
【0031】
制御部6の制御により、給紙装置5は、記録用紙Pを1枚ずつ間欠送りする。この記録用紙Pは、印字手段3の下部近傍を通過する。このとき、印字手段3が記録用紙Pの送り方向とほぼ直交する方向に往復移動して、記録用紙Pへの印刷が行われる。すなわち、印字手段3の往復動と記録用紙Pの間欠送りとが、印刷における主走査および副走査となって、インクジェット方式の印刷が行われる。印刷装置4は、印字手段3と、印字手段3を主走査方向に移動(往復動)させる駆動源となるキャリッジモータ41と、キャリッジモータ41の回転を受けて、印字手段3を往復動させる往復動機構42とを備えている。
【0032】
印字手段3は、複数のヘッドユニット35と、各ヘッドユニット35にインクを供給するインクカートリッジ(I/C)31と、各ヘッドユニット35およびインクカートリッジ31を搭載したキャリッジ32とを有している。なお、インクの消費量が多いインクジェットプリンタの場合には、インクカートリッジ31がキャリッジ32に搭載されず別な場所に設置され、チューブでヘッドユニット35と連通されインクが供給されるように構成してもよい(図示せず)。
【0033】
なお、インクカートリッジ31として、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(黒)の4色のインクを充填したものを用いることにより、フルカラー印刷が可能となる。この場合、印字手段3には、各色にそれぞれ対応したヘッドユニット35(この構成については、後に詳述する。)が設けられることになる。ここで、図1では、4色のインクに対応した4つのインクカートリッジ31を示しているが、印字手段3は、その他の色、例えば、ライトシアン、ライトマゼンダ、ダークイエロー、特色インクなどのインクカートリッジ31をさらに備えるように構成されてもよい。
【0034】
往復動機構42は、その両端をフレーム(図示せず)に支持されたキャリッジガイド軸422と、キャリッジガイド軸422と平行に延在するタイミングベルト421とを有している。
キャリッジ32は、往復動機構42のキャリッジガイド軸422に往復動自在に支持されるとともに、タイミングベルト421の一部に固定されている。
【0035】
キャリッジモータ41の作動により、プーリを介してタイミングベルト421を正逆走行させると、キャリッジガイド軸422に案内されて、印字手段3が往復動する。そして、この往復動の際に、印刷されるイメージデータ(印刷データ)に対応して、ヘッドユニット35の各インクジェットヘッド100から適宜インク滴が吐出され、記録用紙Pへの印刷が行われる。
【0036】
給紙装置5は、その駆動源となる給紙モータ(M)51と、給紙モータ51の作動により回転する給紙ローラ52とを有している。
給紙ローラ52は、記録用紙Pの搬送経路(記録用紙P)を挟んで上下に対向する従動ローラ52aと駆動ローラ52bとで構成され、駆動ローラ52bは給紙モータ51に連結されている。これにより、給紙ローラ52は、トレイ21に設置した多数枚の記録用紙Pを、印刷装置4に向かって1枚ずつ送り込んだり印刷装置4から1枚ずつ排出したりするようになっている。なお、トレイ21に代えて、記録用紙Pを収容する給紙カセットを着脱自在に装着し得るような構成であってもよい。
【0037】
さらに給紙モータ51は、印字手段3の往復動作と連動して、画像の解像度に応じて、記録用紙Pの紙送りも行う。給紙動作と紙送り動作については、それぞれ別のモータで行うことも可能であり、また、電磁クラッチなどのトルク伝達の切り替えを行う部品によって同じモータで行うことも可能である。
制御部6は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やディジタルカメラ(DC)等のホストコンピュータ8から入力された印刷データに基づいて、印刷装置4や給紙装置5等を制御することにより記録用紙Pに印刷処理を行うものである。また、制御部6は、操作パネル7の表示部にエラーメッセージ等を表示させ、あるいはLEDランプ等を点灯/点滅させるとともに、操作部から入力された各種スイッチの押下信号に基づいて、対応する処理を各部に実行させるものである。さらに、制御部6は、必要に応じてエラーメッセージや吐出異常などの情報をホストコンピュータ8(図2)に転送することもある。
【0038】
図2は、本発明のインクジェットプリンタの主要部を概略的に示すブロック図である。この図2において、本発明のインクジェットプリンタ1は、ホストコンピュータ8から入力された印刷データなどを受け取るインターフェース部(IF:Interface)9と、制御部6と、キャリッジモータ41と、キャリッジモータ41を駆動制御するキャリッジモータドライバ43と、給紙モータ51と、給紙モータ51を駆動制御する給紙モータドライバ53と、ヘッドユニット35と、ヘッドユニット35を駆動制御するヘッドドライバ33と、回復手段24と、操作パネル7とを備える。なお、回復手段24については、詳細を後述する。
【0039】
この図2において、制御部6は、ヘッドユニット35の各インクジェットヘッド100に対し印刷処理やセンサ500(図7参照)に液滴を吐出するように命令するなどの各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)61と、ホストコンピュータ8からIF9を介して入力される印刷データを図示しないデータ格納領域に格納する不揮発性半導体メモリの一種であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)62と、CPU61が種々の命令を行うデータを含む各種データを一時的に格納し、あるいは印刷処理などのアプリケーションプログラムを一時的に展開するRAM(Random Access Memory)63と、各部を制御する制御プログラム等を格納する不揮発性半導体メモリの一種であるPROM64とを備えている。なお、制御部6の各構成要素は、図示しないバスを介して電気的に接続されている。
【0040】
上述のように、印字手段3は、各色のインクに対応した複数のヘッドユニット35を備える。また、各ヘッドユニット35は、複数のノズル110(図3)と、これらの各ノズル110にそれぞれ対応する静電アクチュエータ120(図3)とを備える。すなわち、ヘッドユニット35は、1組のノズル110および静電アクチュエータ120を有してなるインクジェットヘッド100(液滴吐出ヘッド)を複数個備えた構成になっている。そして、ヘッドドライバ33は、各インクジェットヘッド100の静電アクチュエータ120を駆動して、インクの吐出タイミングを制御する駆動回路(図示せず)を有している。なお、静電アクチュエータ120の構成については後述する。
【0041】
また、制御部6には、図示しないが、例えば、インクカートリッジ31のインク残量、印字手段3の位置、温度、湿度等の印刷環境等を検出可能な各種センサが、それぞれ電気的に接続されている。
制御部6は、IF9を介して、ホストコンピュータ8から印刷データを入手すると、その印刷データをEEPROM62に格納する。そして、CPU61は、この印刷データに所定の処理を実行して、この処理データおよび各種センサからの入力データに基づいて、各ドライバ33、43、53に駆動信号を出力する。各ドライバ33、43、53を介してこれらの駆動信号が入力されると、ヘッドユニット35の複数の静電アクチュエータ120、印刷装置4のキャリッジモータ41および給紙装置5がそれぞれ作動する。これにより、記録用紙Pに印刷処理が実行される。
【0042】
つぎに、印字手段3内の各ヘッドユニット35の構造を説明する。図3は、図1に示すヘッドユニット35(インクジェットヘッド100)の概略的な断面図であり、図4は、1色のインクに対応するヘッドユニット35の概略的な構成を示す分解斜視図であり、図5は、図3および図4に示すヘッドユニット35を適用した印字手段3のノズル面の一例を示す平面図である。なお、図3および図4は、通常使用される状態とは上下逆に示されている。
【0043】
図3に示すように、ヘッドユニット35は、インク取入れ口131、ダンパ室130およびインク供給チューブ311を介して、インクカートリッジ31に接続されている。ここで、ダンパ室130は、ゴムからなるダンパ132を備えている。このダンパ室130により、キャリッジ32が往復走行する際のインクの揺れおよびインク圧の変化を吸収することができ、これにより、ヘッドユニット35に所定量のインクを安定的に供給することができる。
【0044】
また、ヘッドユニット35は、シリコン基板140を挟んで、上側に同じくシリコン製のノズルプレート150と、下側にシリコンと熱膨張率が近いホウ珪酸ガラス基板(ガラス基板)160とがそれぞれ積層された3層構造をなしている。中央のシリコン基板140には、独立した複数のキャビティ(圧力室)141(図4では、7つのキャビティを示す)と、一つのリザーバ(共通インク室)143と、このリザーバ143を各キャビティ141に連通させるインク供給口(オリフィス)142としてそれぞれ機能する溝が形成されている。各溝は、例えば、シリコン基板140の表面からエッチング処理を施すことにより形成することができる。このノズルプレート150と、シリコン基板140と、ガラス基板160とがこの順序で接合され、各キャビティ141、リザーバ143、各インク供給口142が区画形成されている。
【0045】
これらのキャビティ141は、それぞれ短冊状(直方体状)に形成されており、後述する振動板121の振動(変位)によりその容積が可変であり、この容積変化によりノズル110からインク(液状材料)を吐出するよう構成されている。ノズルプレート150には、各キャビティ141の先端側の部分に対応する位置に、ノズル110が形成されており、これらが各キャビティ141に連通している。また、リザーバ143が位置しているガラス基板160の部分には、リザーバ143に連通するインク取入れ口131が形成されている。インクは、インクカートリッジ31からインク供給チューブ311、ダンパ室130を経てインク取入れ口131を通り、リザーバ143に供給される。リザーバ143に供給されたインクは、各インク供給口142を通って、独立した各キャビティ141に供給される。なお、各キャビティ141は、ノズルプレート150と、側壁(隔壁)144と、底壁121とによって、区画形成されている。
【0046】
独立した各キャビティ141は、その底壁121が薄肉に形成されており、底壁121は、その面外方向(厚さ方向)、すなわち、図3において上下方向に弾性変形(弾性変位)可能な振動板(ダイヤフラム)として機能するように構成されている。したがって、この底壁121の部分を、以後の説明の都合上、振動板121と称して説明することもある(すなわち、以下、「底壁」と「振動板」のいずれにも符号121を用いる)。
【0047】
ガラス基板160のシリコン基板140側の表面には、シリコン基板140の各キャビティ141に対応した位置に、それぞれ、浅い凹部161が形成されている。したがって、各キャビティ141の底壁121は、凹部161が形成されたガラス基板160の対向壁162の表面に、所定の間隙を介して対峙している。すなわち、キャビティ141の底壁121と後述するセグメント電極122の間には、所定の厚さ(例えば、0.2ミクロン程度)の空隙が存在する。なお、前記凹部161は、例えば、エッチングなどで形成することができる。
【0048】
ここで、各キャビティ141の底壁(振動板)121は、ヘッドドライバ33から供給される駆動信号によってそれぞれ電荷を蓄えるための各キャビティ141側の共通電極124の一部を構成している。すなわち、各キャビティ141の振動板121は、それぞれ、後述する対応する静電アクチュエータ120の対向電極(コンデンサの対向電極)の一方を兼ねている。そして、ガラス基板160の凹部161の表面には、各キャビティ141の底壁121に対峙するように、それぞれ、共通電極124に対向する電極であるセグメント電極122が形成されている。また、図3に示すように、各キャビティ141の底壁121の表面は、シリコンの酸化膜(SiO)からなる絶縁層123により覆われている。このように、各キャビティ141の底壁121、すなわち、振動板121と、それに対応する各セグメント電極122とは、キャビティ141の底壁121の図3中下側の表面に形成された絶縁層123と凹部161内の空隙とを介し、対向電極(コンデンサの対向電極)を形成
(構成)している。したがって、振動板121と、セグメント電極122と、これらの間の絶縁層123および空隙とにより、静電アクチュエータ120の主要部が構成される。
【0049】
図3に示すように、これらの対向電極の間に駆動電圧を印加するための駆動回路(図示せず)を含むヘッドドライバ33は、制御部6から入力される印字信号(印字データ)に応じて、これらの対向電極間の充放電を行う。ヘッドドライバ(電圧印加手段)33の一方の出力端子は、個々のセグメント電極122に接続され、他方の出力端子は、シリコン基板140に形成された共通電極124の入力端子124aに接続されている。なお、シリコン基板140には不純物が注入されており、それ自体が導電性をもつために、この共通電極124の入力端子124aから底壁121の共通電極124に電圧を供給することができる。また、例えば、シリコン基板140の一方の面に金や銅などの導電性材料の薄膜を形成してもよい。これにより、低い電気抵抗で(効率良く)共通電極124に電圧(電荷)を供給することができる。この薄膜は、例えば、蒸着あるいはスパッタリング等によって形成すればよい。ここで、本実施形態では、例えば、シリコン基板140とガラス基板160とを陽極接合によって結合(接合)させるので、その陽極結合において電極として用いる導電膜をシリコン基板140の流路形成面側(図3に示すシリコン基板140の上部側)に形成している。そして、この導電膜をそのまま共通電極124の入力端子124aとして用いる。なお、本実施形態では、例えば、共通電極124の入力端子124aを省略してもよく、また、シリコン基板140とガラス基板160との接合方法は、陽極接合に限定されない。
【0050】
図4に示すように、ヘッドユニット35は、複数のノズル110が形成されたノズルプレート150と、複数のキャビティ141、複数のインク供給口142、一つのリザーバ143が形成されたシリコン基板140と、絶縁層123とを備え、これらがガラス基板160を含む基体170に収納されている。基体170は、例えば、各種樹脂材料、各種金属材料等で構成されており、この基体170にシリコン基板140が固定、支持されている。
【0051】
なお、ノズルプレート150に形成されたノズル110は、図4では簡潔に示すためにリザーバ143に対して略並行に直線的に配列されているが、ノズルの配列パターンはこの構成に限らず、通常は、例えば、図5に示すノズル配置パターンのように、段をずらして配置される。また、このノズル110間のピッチは、印刷解像度(dpi:dot per inch)に応じて適宜設定され得るものである。なお、図5では、4色のインク(インクカートリッジ31)を適用した場合におけるノズル110の配置パターンを示している。
【0052】
図6は、図3のIII−III断面の駆動信号入力時の各状態を示す。ヘッドドライバ33から対向電極間に駆動電圧が印加されると、対向電極間にクーロン力が発生し、底壁(振動板)121は、初期状態(図6(a))に対して、セグメント電極122側へ撓み、キャビティ141の容積が拡大する(図6(b))。この状態において、ヘッドドライバ33の制御により、対向電極間の電荷を急激に放電させると、振動板121は、その弾性復元力によって図中上方に復元し、初期状態における振動板121の位置を越えて上部に移動し、キャビティ141の容積が急激に収縮する(図2(c))。このときキャビティ141内に発生する圧縮圧力により、キャビティ141を満たすインク(液状材料)の一部が、このキャビティ141に連通しているノズル110からインク滴として吐出される。
【0053】
さて、ヘッドユニット35の各インクジェットヘッド100では、前述したような吐出動作を行ったにもかかわらずノズル110からインク滴が正常に吐出されない現象、すなわち液滴の吐出異常が発生する場合がある。この吐出異常が発生する原因としては、例えば、(1)キャビティ141内への気泡の混入、(2)ノズル110付近でのインクの乾燥・増粘(固着)、(3)ノズル110出口付近への紙粉付着、等が挙げられる。
【0054】
この吐出異常が発生すると、その結果としては、典型的にはノズル110から液滴が吐出されないこと、すなわち液滴の不吐出現象が現れ、その場合、記録用紙Pに印刷(描画)した画像における画素のドット抜けを生じる。また、吐出異常の場合には、ノズル110から液滴が吐出されたとしても、液滴の量が過少であったり、その液滴の飛行方向(弾道)がずれたりして適正に着弾しないので、やはり画素のドット抜けとなって現れる。
【0055】
そして、このようなインクジェットプリンタ1は、ヘッドユニット35(各インクジェットヘッド100)の吐出異常の有無、すなわちヘッドユニット35(各インクジェットヘッド100)からインク滴510が正常に吐出されるかどうかを検出する、図9に示す後述する液滴不吐出検出装置50を備えている。
【0056】
次に、液滴不吐出検出装置50について説明する。
図7(a)は、図1に示すインクジェットプリンタ1が備える液滴不吐出検出装置50のセンサ500の構成を示す平面図、背面図および断面側面図、図7(b)は、センサ500の他の例を示す平面図および背面図、図7(c)は、図7(a)に示すセンサ500の周辺を示す側面図、図8は、図7(a)に示すセンサ500を覆うカバー512を示す断面図、図9(a)は、図1に示すインクジェットプリンタ1が備える液滴不吐出検出装置50の構成を示すブロック図である。
【0057】
なお、図7(a)の平面図および背面図、図7(b)の平面図および背面図では、保護膜を図示せず、また、電極および配線に斜線を付した。
液滴不吐出検出装置50は、図7(a)に示すセンサ500を有している。まず、このセンサ500の構成について説明する。
図7(a)に示すように、センサ500は、圧電材料で形成された板状の圧電部材(圧電素子)501と、この圧電部材501の一方の面(表面)に設けられた電極502と、他方の面(裏面)に設けられた電極503とを有している。
【0058】
これらの電極502および503上には、それぞれ、保護膜504および505が設けられ、各電極502および503は、それぞれ、保護膜504および505で覆われている。この保護膜504および505により、電極502および503の腐食等を防止することができ、高い信頼性が得られる。
なお、保護膜504および505を省略してもよいことは、言うまでもない。
【0059】
このセンサ500(圧電部材501)の平面視での形状は、本実施形態では、図7(a)に示すように、略長方形をなしている。この液滴不吐出検出装置50では、センサ500(長方形)の一部または全部が検出領域となり、この検出領域にインク滴510が付着(着弾)した場合、それを検出することができる。
検出領域の広さは、特に限定されないが、例えば、ヘッドユニット35におけるノズル110が配列されている領域の面積より少し大きい程度とすることができる。これにより、ヘッドユニット35をセンサ500に対し静止したまま、各インクジェットヘッド100について吐出異常の有無の検出を行うことができる。
【0060】
このセンサ500は、例えば、ヘッドユニット35のノズルプレート150(ノズル面)に対して略平行になるように、所定の位置に固定的に設置、または、移動可能に設置される。
なお、本発明では、センサ500(圧電部材501)の形状は、特に限定されず、例えば、その平面視での形状は、図7(b)に示すように略円形であってもよく、また、この他の形状であってもよい。
【0061】
また、使用する圧電材料としては、特に限定されず、例えば、水晶(SiO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ランガサイト(LaGaSiO14)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、酸化亜鉛(ZnO)、ポリ弗化ビニリデン(PVDF)、ペロブスカイト型結晶構造をしている強誘電体のチタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)に少量のLaを添加して得られるチタン酸ジルコン酸ランタン鉛(PLZT)等の各種のものを用いることができる。
【0062】
また、保護膜504および505の構成材料としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、酸化シリコン(SiO)のような酸化物や窒化物、またはポリイミド、感光性フォトレジスト等を用いることができる。
ここで、このセンサ500のような圧電材料で形成された圧電部材501を利用した振動子では、圧電部材501の振動モードによって、固有振動数(発振周波数)の範囲がおおよそ決まる。すなわち、その固有振動数は、厚みすべり振動では、例えば、1〜10MHz程度、とじ込め振動では、例えば、2〜100MHz程度、表面弾性波では、例えば、10〜1000MHz程度となる。
このセンサ500の振動モードは、厚みすべり振動であり、電極502、503間に所定の周波数の交流電圧を印加すると、圧電部材501、すなわち、センサ500は、その厚み方向に固有振動数で振動(発振)する。
【0063】
図9(a)に示すように、液滴不吐出検出装置50は、センサ500を所定の固有振動数で発振させ、そのセンサ500を含む発振回路(駆動手段)520と、この発振回路520の出力側に設けられたカウンタ計測回路(計測手段)530と、このカウンタ計測回路530の出力側に設けられた演算処理判定回路(判定手段)540とを有している。カウンタ計測回路530および演算処理判定回路540により、インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)100の吐出異常の有無を検出(判定)する検出手段の主要部が構成される。なお、これら発振回路520、カウンタ計測回路530および演算処理判定回路540は、前述した制御部6により制御される。
【0064】
次に、液滴不吐出検出装置50によるインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)100の吐出異常の検出の原理(方法)について説明する。
まず、センサ500を用いて図9(b)のコルピッツ型発振回路にすると、センサ500はその厚み方向に固有振動数で振動する。この時、基本的には1次の厚みすべり振動が生じるが、ある条件を満たすと3次の厚みすべり振動へ遷移する。
【0065】
次に、ヘッドユニット35(各インクジェットヘッド100)は、制御部6からの命令に基づき、センサ500に向けてインク滴510を吐出するべく、吐出動作を行う。
この状態で、センサ500の表面にインク滴510が付着すると、センサ500は、そのインク滴510の質量分だけ重くなり、これにより、センサ500の固有振動数は、小さくなる(変化する)。
【0066】
この液滴不吐出検出装置50では、前記センサ500の固有振動数の減少(変化)を捉えて、インクジェットヘッド100からインク滴510が吐出されたか否か(センサ500の表面にインク滴510が付着したか否か)を判別し、インクジェットヘッド100の吐出異常の有無を検出する。
すなわち、液滴不吐出検出装置50は、インクジェットヘッド100がセンサ500に向けてインク滴510を吐出する吐出動作を行った際に、センサ500の固有振動数または当該固有振動数に対応する物理量を検出し、その検出値に基づいて、インクジェットヘッド100の吐出異常の有無を検出する。この場合、検出値が吐出動作の前後で減少(変化)した場合には、センサ500の表面にインク滴510が付着し、インクジェットヘッド100の吐出異常は無し(正常)と判定し、検出値が吐出動作の前後で変化しない場合には、センサ500の表面にインク滴510が付着せず、インクジェットヘッド100の吐出異常と判定する。
【0067】
前記固有振動数に対応する物理量としては、例えば、所定時間内におけるセンサ500の振動の数(回数)、振動の周期、振動の周期のN倍(但し、Nは、2以上の整数)、振動の半周期、振動の半周期のM倍(Mは、3以上の奇数)等が挙げられる。
ここで、センサ500の厚み方向に振動する振動モードでは、センサ500の発振周波数(固有振動数)f0は、圧電部材501の材質、形状から決まる定数N、センサの厚さtによって、
f0=N/t
と表される。
【0068】
インク滴510がセンサ500に付着したときに変化する周波数(振動数)は、センサ500の厚さがΔtだけ厚くなったとして計算できる。センサ500の比重をρ1、付着したインク滴510の比重をρ2、付着したインク滴510の体積をv2、付着したインク滴510がセンサ500全面に付着したと想定したインク滴510の面積をS2とすれば、Δtは、
Δt=(ρ2・v2)/(ρ1・S2)
と表される。
この厚み変化Δtにより、インク滴510が付着した後のセンサ500の発振周波数(固有振動数)fは、
f=N/(t+Δt)
となる。
【0069】
図9(b)は、図9(a)に示す発振回路520の構成例を示す回路図である。
図9(b)に示す発振回路520は、センサ500を含むコルピッツ型発振回路であり、インバータ522に対して、センサ500と、コンデンサ524、525とからなるLC並列共振回路と、抵抗(負荷抵抗)521、523と、インバータ526とを接続することによって構成されている。
【0070】
前述したように、センサ500にインク滴510が付着し、センサ500の固有振動数が減少(変化)すると、LC並列共振回路から反転増幅器に入力される信号の周波数が減少し、インバータ526の出力端子から出力される信号、すなわち、発振回路520の出力信号の発振周波数が減少する。
従って、この発振回路520の出力信号に基づいて、インクジェットヘッド100の吐出異常の有無を検出することができる。
なお、ここでは、発振回路520として、コルピッツ型発振回路を一例として示したが、他の形態のものとしてもよい。
【0071】
図10は、センサ500に付着したインク滴510の数(累積インク滴数)と、センサ500の1次振動の周波数との関係を示すグラフである。なお、横軸にインク滴510の数を示し、縦軸に周波数を示す。
具体的には、図7(b)に示す円形の水晶振動子であって、外径12.4mm、振動モードが厚みすべり振動、1次振動が約5MHzの水晶振動子に対して、ヘッドユニット35のインクジェットヘッド100からインク滴510を100ショットずつ合計1000ショット滴下し、水晶振動子の発振周波数を順次測定した。
測定結果は、図10のグラフに示す通りである。
【0072】
図11は、センサ500に付着したインク滴510の数(累積インク滴数)と、センサ500の3次振動の周波数との関係を示すグラフである。なお、横軸にインク滴510の数を示し、縦軸に周波数を示す。
具体的には、図7(b)に示す円形の水晶振動子であって、外径12.4mm、振動モードが厚みすべり振動、3次振動が約15MHzの水晶振動子に対して、ヘッドユニット35のインクジェットヘッド100からインク滴510を100ショットずつ合計1000ショット滴下し、水晶振動子の発振周波数を順次測定した。
測定結果は、図11のグラフに示す通りである。
【0073】
上記各測定結果から判るように、センサ500に付着したインク滴510の数(体積)が増加すると、水晶振動子の発振周波数は、それに応じて減少し、従って、インク滴510のサイズが変わっても、インク滴がセンサ500に付着した場合と、インク滴がセンサ500に付着しない場合とで、それに応じた周波数変化をすることが判る。
【0074】
ここで、本実施形態の液滴不吐出検出装置50において設定されるセンサ500の固有振動数は、振動モードが厚みすべり振動であれば、特に限定されないが、4〜64MHzの範囲で出来るだけ高い振動数であるのが好ましい。
これにより、高い感度が得られ、インク滴510をより確実に検出することができ、インクジェットヘッド100の吐出異常の有無をより確実に検出することができ、また、量産にも有利である。
液滴不吐出検出装置50は、さらに、センサ500上に残留したインク滴を除去する(センサ500上を清掃する)清掃手段550を有している。
図12は、清掃手段550の構成を示す側面図である。
【0075】
同図に示すように、清掃手段550は、後述する回復手段24のワイパ300のような部材で構成される。すなわち、清掃手段550は、例えば、ヘッドユニット35のノズルプレート150(ノズル面)と、センサ500上面との間の間隔よりもやや長い丈の弾性変形可能な板状の部材(例えば、ゴム部材)である。
この清掃手段550は、ヘッドユニット35のノズルプレート150の端部に取り付けられている(固定されている)。このため、インクジェットヘッド100の吐出異常の検出の際は、その清掃手段550が邪魔になることはない。
【0076】
ヘッドユニット35がキャリッジ軸422に沿って主走査方向に移動すると、清掃手段550は、そのヘッドユニット35と一体的に移動する。そして、清掃手段550が、センサ500上を移動する際、センサ500の上面を撫で、これにより、センサ500上に残留したインク滴510’が除去される。すなわち、センサ500の表面が清掃される。
【0077】
なお、清掃手段550によりセンサ500の清掃を行うタイミングや回数等は、諸条件に応じて適宜設定される。
この液滴不吐出検出装置50では、前記清掃手段550により、センサ500上に残留した液滴を除去することができるので、吐出異常の有無をより確実に検出することができる。
【0078】
なお、清掃手段550は、これに限定されず、例えば、センサ500側に設けられ、センサ500上面を撫でるように移動可能なワイパを有するワイパ機構であってもよい。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、センサ500を移動させる図示しない移動手段を有している。これにより、液滴不吐出検出装置50では、センサ500を図7(c)の紙面に垂直な方向に移動可能になっている。この移動手段の作動により、インクジェットプリンタ1では、ヘッドユニット35(インクジェットヘッド100)の吐出異常の検出を行うときには、例えば、ヘッドユニット35(インクジェットヘッド100)と、後述するキャップ310との間にセンサ500を挿入(移動)する(図7(c)に示す状態)。そして、吐出異常の検出を行わないとき(印刷時や、キャップ310を用いたポンプ吸引時など)には、ヘッドユニット35(インクジェットヘッド100)とキャップ310との間からセンサ500を退避させる。なお、センサ500は、所定の位置に、固定的に設置されていてもよい。
【0079】
また、図8に示すように、本実施形態の液滴不吐出検出装置50は、センサ500を覆う位置と覆わない位置とに相対的に移動可能に設置されたカバー512をさらに備えている。吐出異常の有無の検出を行わないときには、センサ500は、このカバー512に覆われている。これにより、センサ500の各部にゴミ、紙粉、インクミスト等が付着するのを防止することができ、例えば、感度が低下したりするような事態を回避できるので、インクジェットプリンタ1の長期間の使用後でも、液滴不吐出検出装置50の信頼性を維持することができる。
このカバー512は、図示しないカバー移動手段によって移動することにより、センサ500を覆う位置と覆わない位置とに移動する。あるいは、カバー512を固定とし、センサ500が移動するのに伴って、センサ500がカバー512内から出たり入ったりするようになっていてもよい。
【0080】
次に、液滴不吐出検出装置50の動作について説明する。
ヘッドユニット35(各インクジェットヘッド100)の吐出異常の有無を検出する際には、制御部6は、ヘッドユニット35が例えばホームポジションのように液滴不吐出検出装置50の作動可能位置にあるか否かを判定し、作動可能位置に位置していない場合には、キャリッジガイド軸422によってガイドしながら、ヘッドユニット35を作動可能位置(例えば、ホームポジション)に移動させる。
【0081】
次いで、制御部6は、図示しない移動手段によって、センサ500を、ヘッドユニット35の下側、図7(c)に示す例では、ヘッドユニット35とキャップ310との間に移動する。
次いで、制御部6は、発振回路520を駆動する。これにより、センサ500は、その厚み方向に固有振動数で振動(発振)し、発振回路520からの出力信号は、カウンタ計測回路530へ入力される。
【0082】
次いで、カウンタ計測回路530は、発振回路520からの出力信号の計測ゲート時間内におけるパルス数(波数)を計数(計測)する。この計測ゲート時間内における計数値(計測結果)は、センサ500の発振周波数(固有振動数)に対応する物理量である。
ここで、前記「パルス」には、波形整形された矩形波のみならず、例えば、発振回路520から出力された信号(出力信号)そのもの等も含まれる。
【0083】
また、後述する処理では、前記計数値をそのまま用いてもよく、また、計数値からセンサ500の発振周波数を算出し(求め)、その算出値を用いてもよい。
また、前記計測ゲート時間は、特に限定されず、例えば、その計測ゲート時間の調整により、前記カウンタ計測回路530での計数値がセンサ500の発振周波数となるようにすることもできる。
【0084】
カウンタ計測回路530での計測結果は、演算処理判定回路540へ入力され、演算処理判定回路540は、その計測結果を、吐出動作前のセンサ500の固有振動数または固有振動数に対応する物理量(以下、単に「固有振動数」と言う)として、図示しないメモリ(記憶手段)に記憶する。
この状態で、制御部6からヘッドユニット35のインクジェットヘッド100にインク滴510の吐出命令がされると、命令されたインクジェットヘッド100は吐出動作を行い、ノズル詰まり等の吐出異常がなければ、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出され、そのインク滴510は、センサ500の表面に付着する。
【0085】
次いで、カウンタ計測回路530は、発振回路520からの出力信号の計測ゲート時間内におけるパルス数(波数)を計数(計測)する。
カウンタ計測回路530での計測結果は、演算処理判定回路540へ入力され、演算処理判定回路540は、その計測結果を、吐出動作後のセンサ500の固有振動数として、図示しないメモリに記憶する。
【0086】
このようにインク滴510がセンサ500の表面に付着した場合は、前述したように、センサ500の固有振動数は、小さくなる。このため、演算処理判定回路540は、メモリに記憶されている吐出動作前のセンサ500の固有振動数と、吐出動作後のセンサ500の固有振動数とに基づいて、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出されているということを検出(判定)することができる。この検出は、例えば、下記のように行うことができる。
【0087】
演算処理判定回路540は、メモリに記憶されている吐出動作前のセンサ500の固有振動数と、吐出動作後のセンサ500の固有振動数とを比較して、これらの偏差(差)を求め、この偏差が、予め設定されている所定の閾値を超えたことを条件として、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出されているということを検出する。
【0088】
一方、制御部6からインクジェットヘッド100に対してインク滴510の吐出命令がされたときに、当該インクジェットヘッド100に異常があると、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出されず、センサ500の表面には、インク滴510が付着しない。
この場合には、前述したように、センサ500の固有振動数は、吐出動作の前後で変化しない(維持される)。このため、演算処理判定回路540は、メモリに記憶されている吐出動作前のセンサ500の固有振動数と、吐出動作後のセンサ500の固有振動数とに基づいて、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出されているということを検出(判定)することができる。
【0089】
例えば、演算処理判定回路540は、メモリに記憶されている吐出動作前のセンサ500の固有振動数と、吐出動作後のセンサ500の固有振動数とを比較して、これらの偏差を求め、この偏差が、前記閾値以下であることを条件として、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出されていないということを検出する。
このようにして、液滴不吐出検出装置50は、ヘッドユニット35の各インクジェットヘッド100について、吐出異常の有無を検出することができる。
【0090】
以上説明したように、この液滴不吐出検出装置50によれば、センサ500の略全体を、インク滴510の検出領域とすることができ、その検出領域を広くすることができる。このため、ヘッドユニット35(各インクジェットヘッド100)のノズル110と、検出領域との位置関係を高精度に設定(制御)する必要がない、という利点がある。よって、インクジェットプリンタ1は、液滴不吐出検出装置50に関連して、高い組み立て精度や位置精度を要求されないので、容易に組み立て・製造を行うことができ、また、液滴不吐出検出装置50は、長期間の使用に際しても高い信頼性を維持することができる。
【0091】
また、検出領域を容易に広くすることができ、その検出領域の広さを、例えば、ヘッドユニット35におけるノズル110が配列されている領域の面積より少し大きい程度とすることにより、ヘッドユニット35をセンサ500に対し静止したまま、各インクジェットヘッド100について吐出異常の有無の検出を行うことができる。
また、センサ500の構成が簡易であるとともに、吐出されるインク滴510の量が少量であってもそれを検出、すなわち、インクジェットヘッド100の吐出異常の有無を検出することができる。
【0092】
図13(a)は、本発明の液滴不吐出検出装置の他の実施形態におけるセンサを示す平面図および断面側面図、図13(b)は、図5に示すノズルプレート150に対応するセンサ600の構成例を模式的に示す平面図、図14は、本発明の液滴不吐出検出装置の他の実施形態の主腰部を模式的に示す図(一部ブロック図)である。
【0093】
なお、図13(a)の平面図では、保護膜を図示せず(保護膜と圧電部材との境界線のみを図示)、また、櫛歯状電極に斜線を付した。
以下、これらの図に基づいて本発明の液滴不吐出検出装置の他の実施形態について説明するが、前記図7および図9の液滴不吐出検出装置50との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0094】
液滴不吐出検出装置60は、図13(a)に示すセンサ600を有している。まず、このセンサ600の構成について説明する。
図13(a)に示すように、センサ600は、圧電材料で形成された板状の圧電部材(圧電素子)601と、この圧電部材601の一方の面に設けられた1対の櫛歯状の第1の電極(櫛歯状電極)602および1対の櫛歯状の第2の電極(櫛歯状電極)603とを有している。以下、櫛歯状の第1の電極および第2の電極を、それぞれ、単に「櫛歯状電極」と言う。なお、1対の櫛歯状電極は、IDT(Interdigital Transducer)とも呼ばれている。
【0095】
1対の櫛歯状電極602は、入力用であり、圧電部材601の一方の面の一端側に配置され、1対の櫛歯状電極603は、出力用であり、圧電部材601の一方の面の他端側に配置されている。
このセンサ600の振動モードは、表面弾性波であり、1対の櫛歯状電極602間に所定の周波数の交流電圧を印加(入力)すると、圧電部材601に表面弾性波が励振される。この表面弾性波は、圧電部材601の表面を櫛歯状電極602側から櫛歯状電極603側に伝播し、1対の櫛歯状電極603間に、その伝播した表面弾性波に対応する交流電圧が発生する(出力される)。
【0096】
また、これらの櫛歯状電極602および603上には、それぞれ、保護膜606および607が設けられ、各櫛歯状電極602および603は、それぞれ、保護膜606および607で覆われている。なお、保護膜606および607を省略してもよいことは、言うまでもない。
また、センサ600(圧電部材601)の平面視での形状は、本実施形態では、略長方形をなしているが、これに限定されず、他の形状であってもよい。
【0097】
この液滴不吐出検出装置60では、センサ600の櫛歯状電極602(保護膜606)と櫛歯状電極603(保護膜607)との間の領域(表面弾性波608の伝播する領域)の一部または全部が検出領域609となり、この検出領域609にインク滴510が付着(着弾)した場合、それを検出することができる。
また、設定されるセンサ600の固有振動数は、振動モードが表面弾性波であれば、特に限定されないが、106.25MHz〜1.25GHzの範囲で出来るだけ高い振動数であるのが好ましい。
これにより、より高い感度が得られ、インク滴510をより確実に検出することができ、インクジェットヘッド100の吐出異常の有無をより確実に検出することができる。
【0098】
図14に示すように、液滴不吐出検出装置60は、センサ600を所定の固有振動数で発振させ(駆動し)、センサ600に表面弾性波を伝播させる高周波発振回路である高周波発振器(駆動手段)610と、ベクトル電圧計620とを有している。
センサ600の1対の櫛歯状電極602は、入力信号線604を介して、高周波発振器610の出力側に接続されている。また、センサ600の1対の櫛歯状電極603は、出力信号線605を介して、ベクトル電圧計620の入力側に接続されている。
なお、本実施形態では、前記制御部6およびベクトル電圧計620が、インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)100の吐出異常の有無を検出(判定)する検出手段として機能する。
【0099】
次に、液滴不吐出検出装置60によるインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)100の吐出異常の検出の原理(方法)について説明する。
まず、センサ600の1対の櫛歯状電極602間に所定の周波数の交流電圧を印加する。これにより、図13に示すように、圧電部材601に表面弾性波608が励振される。この表面弾性波608は、圧電部材601の表面を櫛歯状電極602側から櫛歯状電極603側に伝播し、1対の櫛歯状電極603間に、その伝播した表面弾性波608に対応する交流電圧が発生する(出力される)。
【0100】
次に、ヘッドユニット35(各インクジェットヘッド100)は、制御部6からの命令に基づき、センサ600の1対の櫛歯状電極602と1対の櫛歯状電極603との間、すなわち、検出領域609に向けてインク滴510を吐出するべく、吐出動作を行う。
この状態で、センサ600の表面(検出領域609)にインク滴510が付着すると、櫛歯状電極603に伝播した表面弾性波608の振幅が、インク滴510が付着しない場合に比べて小さくなる(変化する)。
【0101】
例えば、センサ600の検出領域609にインク滴510が付着していない場合は、表面弾性波608は、圧電部材601の表面を櫛歯状電極602側から櫛歯状電極603側にほとんど減衰せずに伝播するが、検出領域609にインク滴510が付着している場合は、表面弾性波608は、圧電部材601の表面を櫛歯状電極602側から櫛歯状電極603側に略そのインク滴510の質量分だけ減衰して伝播する。すなわち、櫛歯状電極603に伝播した表面弾性波608の振幅は、付着したインク滴510の質量分だけ小さくなる。
【0102】
この液滴不吐出検出装置60では、前記センサ600の櫛歯状電極603に伝播した表面弾性波608の振幅の減少(変化)を捉えて、インクジェットヘッド100からインク滴510が吐出されたか否か(検出領域609にインク滴510が付着したか否か)を判別し、インクジェットヘッド100の吐出異常の有無を検出する。
【0103】
すなわち、液滴不吐出検出装置60は、インクジェットヘッド100が検出領域609に向けてインク滴510を吐出する吐出動作を行った際に、櫛歯状電極603に伝播した表面弾性波608の振幅(振幅量)または当該振幅に対応する物理量を検出し、その検出値に基づいて、インクジェットヘッド100の吐出異常の有無を検出する。この場合、検出値が吐出動作の前後で減少(変化)した場合には、検出領域609にインク滴510が付着し、インクジェットヘッド100の吐出異常は無し(正常)と判定し、検出値が吐出動作の前後で変化しない場合には、検出領域609にインク滴510が付着せず、インクジェットヘッド100の吐出異常と判定する。
前記振幅に対応する物理量としては、例えば、振幅に比例した値等が挙げられる。
【0104】
図13(b)は、図5に示すノズルプレート150に対応するセンサ600の構成例を模式的に示す平面図であり、この図13(b)中左側には、図5に示すノズルプレート150が示されている。
同図に示すように、このセンサ600では、圧電部材601上に、4色のインクの各色のノズル110(ノズル群)毎に、前記1対の櫛歯状電極602および1対の櫛歯状電極603が設けられている。
各検出領域609は、ノズル110から吐出されたインク滴510が、センサ600に到達するまでに許容される飛行曲がりを考慮して、ヘッドユニット35におけるノズル110が配列されている領域の面積より少し大きい面積とされている。
【0105】
次に、液滴不吐出検出装置60の動作について説明する。
ヘッドユニット35(各インクジェットヘッド100)の吐出異常の有無を検出する際には、制御部6は、ヘッドユニット35が例えばホームポジションのように液滴不吐出検出装置50の作動可能位置にあるか否かを判定し、作動可能位置に位置していない場合には、キャリッジガイド軸422によってガイドしながら、ヘッドユニット35を作動可能位置(例えば、ホームポジション)に移動させる。
【0106】
次いで、制御部6は、図示しない移動手段によって、センサ600を、ヘッドユニット35の下側、図7(c)に示す例では、ヘッドユニット35とキャップ310との間に移動する。
次いで、制御部6は、高周波発振器610を駆動する。これにより、センサ600の1対の櫛歯状電極602間に所定の周波数の交流電圧が印加され(高周波信号が入力され)、図13に示すように、圧電部材601に表面弾性波608が励振される。この表面弾性波608は、圧電部材601の表面を櫛歯状電極602側から櫛歯状電極603側に伝播し、1対の櫛歯状電極603間に、その伝播した表面弾性波608に対応する交流電圧が発生する(出力される)。
この1対の櫛歯状電極603から出力された交流電圧(高周波信号)は、ベクトル電圧計620に入力される。ベクトル電圧計620では、その高周波信号(電圧)が検出され、その検出結果は、制御部6へ送出される。
【0107】
図14の下側には、センサ600の入力側(1対の櫛歯状電極602側)における表面弾性波の波形(ベクトル電圧計620での検出値に換算したときの振幅を「振幅A」とする)と、センサ600の出力側(1対の櫛歯状電極603側)における表面弾性波の波形、すなわち、ベクトル電圧計620で検出された振幅A’の高周波信号の波形とが示されている。
【0108】
センサ600の検出領域609にインク滴510が付着していないときにベクトル電圧計620で検出される高周波信号の振幅A’の値は、振幅Aと略等しい。これに対し、センサ600の検出領域609にインク滴510が付着しているときにベクトル電圧計620で検出される高周波信号の振幅A’の値は、振幅Aよりそのインク滴510の質量分だけ小さい。そして、センサ600の検出領域609に付着したインク滴510が増加すると、ベクトル電圧計620で検出される高周波信号の振幅A’の値は、そのインク滴510の増加分に応じて減少する。
【0109】
制御部6は、ベクトル電圧計620による検出結果、すなわち、ベクトル電圧計620により検出された高周波信号(電圧)の振幅A’を、吐出動作前における1対の櫛歯状電極603に伝播した表面弾性波の振幅または振幅に対応する物理量(以下、単に「振幅」と言う)として、EEPROM(記憶手段)62に記憶する。
【0110】
この状態で、制御部6からヘッドユニット35のインクジェットヘッド100にインク滴510の吐出命令がされると、命令されたインクジェットヘッド100は吐出動作を行い、ノズル詰まり等の吐出異常がなければ、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出され、そのインク滴510は、センサ600の検出領域609に付着する。
【0111】
次いで、ベクトル電圧計620により、1対の櫛歯状電極603から出力された高周波信号(電圧)を検出し、その検出結果を、制御部6へ送出する。
制御部6は、ベクトル電圧計620による検出結果、すなわち、ベクトル電圧計620により検出された高周波信号(電圧)の振幅A’を、吐出動作後における1対の櫛歯状電極603に伝播した表面弾性波の振幅として、EEPROM62に記憶する。
【0112】
このようにインク滴510がセンサ600の検出領域609に付着した場合は、前述したように、1対の櫛歯状電極603に伝播した表面弾性波の振幅は、小さくなる。このため、制御部6は、EEPROM62に記憶されている吐出動作前の振幅A’と、吐出動作後の振幅A’とに基づいて、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出されているということを検出(判定)することができる。この検出は、例えば、下記のように行うことができる。
制御部6は、EEPROM62に記憶されている吐出動作前の振幅A’と、吐出動作後の振幅A’とを比較して、これらの偏差(差)を求め、この偏差が、予め設定されている所定の閾値を超えたことを条件として、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出されているということを検出する。
【0113】
一方、制御部6からインクジェットヘッド100に対してインク滴510の吐出命令がされたときに、当該インクジェットヘッド100に異常があると、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出されず、センサ600の検出領域609には、インク滴510が付着しない。
この場合には、前述したように、1対の櫛歯状電極603に伝播した表面弾性波の振幅は、吐出動作の前後で変化しない(維持される)。このため、制御部6は、EEPROM62に記憶されている吐出動作前の振幅A’と、吐出動作後の振幅A’とに基づいて、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出されているということを検出(判定)することができる。
【0114】
例えば、制御部6は、EEPROM62に記憶されている吐出動作前の振幅A’と、吐出動作後の振幅A’とを比較して、これらの偏差を求め、この偏差が、前記閾値以下であることを条件として、ノズル110から所定量のインク滴510が吐出されていないということを検出する。
このようにして、液滴不吐出検出装置60は、ヘッドユニット35の各インクジェットヘッド100について、吐出異常の有無を検出することができる。
【0115】
以上説明したように、この液滴不吐出検出装置60によれば、前記図7および図9の液滴不吐出検出装置50と同様の利点がある。
そして、本実施形態では、センサ600の固有振動数が高い(振動モードが表面弾性波である)ので、感度が高い。これにより、検出精度をより高くすることができ、また、吐出されるインク滴510の量がさらに少ない量であってもそれを検出、すなわち、インクジェットヘッド100の吐出異常の有無を検出することができる。
なお、前述した実施形態では、振動モードが、厚みすべり振動の場合と、表面弾性波の場合とをそれぞれ説明したが、本発明では、振動モードを他の振動モード、例えば、とじ込め振動等に設定してもよい。
【0116】
次に、本発明の液滴吐出装置におけるインクジェットヘッド100(ヘッドユニット35)に対し、吐出異常(ヘッド異常)の原因を解消させる回復処理を実行する構成(回復手段24)について説明する。図15は、図1に示すインクジェットプリンタ1の上部から見た概略的な構造(一部省略)を示す図である。この図15に示すインクジェットプリンタ1は、図1の斜視図で示した構成以外に、インク滴不吐出(ヘッド異常)の回復処理を実行するためのワイパ300とキャップ310とを備える。
【0117】
回復手段24が実行する回復処理としては、各インクジェットヘッド100のノズル110から液滴を予備的に吐出するフラッシング処理と、後述するワイパ300(図16参照)によるワイピング処理と、後述するチューブポンプ320によるポンピング処理(ポンプ吸引処理)が含まれる。すなわち、回復手段24は、チューブポンプ320およびそれを駆動するパルスモータと、ワイパ300およびワイパ300の上下動駆動機構と、キャップ310の上下動駆動機構(図示せず)とを備え、フラッシング処理においてはヘッドドライバ33およびヘッドユニット35などが、また、ワイピング処理においてはキャリッジモータ41などが回復手段24の一部として機能する。フラッシング処理については上述しているので、以降、ワイピング処理およびポンピング処理について説明する。
【0118】
ここで、ワイピング処理とは、ヘッドユニット35のノズルプレート150(ノズル面)に付着した紙粉などの異物をワイパ300により拭き取る処理のことをいう。また、ポンピング処理(ポンプ吸引処理)とは、後述するチューブポンプ320を駆動して、ヘッドユニット35の各ノズル110から、キャビティ141内のインクを吸引して排出する処理をいう。このように、ワイピング処理は、上述のようなインクジェットヘッド100の液滴の吐出異常の原因の一つである紙粉付着の状態における回復処理として適切な処理である。また、ポンプ吸引処理は、前述のフラッシング処理では取り除けないキャビティ141内の気泡を除去し、あるいは、ノズル110付近のインクが乾燥によりまたはキャビティ141内のインクが経年劣化により増粘した場合に、増粘したインクを除去する回復処理として適切な処理である。なお、それほど増粘が進んでおらず粘度がそれほど大きくない場合には、上述のフラッシング処理による回復処理も行われ得る。この場合、排出するインク量が少ないので、スループットやランニングコストを低下させずに適切な回復処理を行うことができる。
【0119】
複数のヘッドユニット35は、キャリッジ32に搭載され、2本のキャリッジガイド軸422にガイドされてキャリッジモータ41により、図中その上端に備えられた連結部34を介してタイミングベルト421に連結して移動する。キャリッジ32に搭載されたヘッドユニット35は、キャリッジモータ41の駆動により移動するタイミングベルト421を介して(タイミングベルト421に連動して)主走査方向に移動可能である。なお、キャリッジモータ41は、タイミングベルト421を連続的に回転させるためのプーリの役割を果たし、他端側にも同様にプーリ44が備えられている。
【0120】
また、キャップ310は、ヘッドユニット35のノズルプレート150(図5参照)のキャッピングを行うためのものである。キャップ310には、その底部側面に孔が形成され、後述するように、チューブポンプ320の構成要素である可撓性のチューブ321が接続されている。なお、チューブポンプ320については、図18において後述する。
【0121】
記録(印字)動作時には、所定のインクジェットヘッド100(液滴吐出ヘッド)の静電アクチュエータ120を駆動しながら、記録用紙Pは、副走査方向、すなわち、図15中下方に移動し、印字手段3は、主走査方向、すなわち、図15中左右に移動することにより、インクジェットプリンタ(液滴吐出装置)1は、ホストコンピュータ8から入力された印刷データ(印字データ)に基づいて所定の画像などを記録用紙Pに印刷(記録)する。
【0122】
図16は、図15に示すワイパ300と印字手段3(ヘッドユニット35)との位置関係を示す図である。この図16において、印字手段3(ヘッドユニット35)とワイパ300は、図15に示すインクジェットプリンタ1の図中下側から上側を見た場合の側面図の一部として示される。ワイパ300は、図16(a)に示すように、印字手段3のノズル面、すなわち、ヘッドユニット35のノズルプレート150と当接可能なように、上下移動可能に配置される。
【0123】
ここで、ワイパ300を利用する回復処理であるワイピング処理について説明する。ワイピング処理を行う際、図16(a)に示すように、ノズル面(ノズルプレート150)よりもワイパ300の先端が上側に位置するように図示しない駆動装置によってワイパ300は上方に移動される。この場合において、キャリッジモータ41を駆動して図中左方向(矢印の方向)に印字手段3を移動させると、ワイピング部材301がノズルプレート150(ノズル面)に当接することになる。
【0124】
なお、ワイピング部材301は可撓性のゴム部材等から構成されるので、図16(b)に示すように、ワイピング部材301のノズルプレート150と当接する先端部分は撓み、その先端部によってノズルプレート150(ノズル面)の表面をクリーニング(拭き掃除)する。これにより、ノズルプレート150(ノズル面)に付着した紙粉などの異物(例えば、紙粉、空気中に浮遊するごみ、ゴムの切れ端など)を除去することができる。また、このような異物の付着状態に応じて(異物が多く付着している場合には)、印字手段3(ヘッドユニット35)にワイパ300の上方を往復移動させることによって、ワイピング処理を複数回実施することもできる。
【0125】
図17は、ポンプ吸引処理時における、ヘッドユニット35と、キャップ310およびポンプ320との関係を示す図である。チューブ321は、ポンピング処理(ポンプ吸引処理)におけるインク排出路を形成するものであり、その一端は、上述のように、キャップ310の底部に接続され、他端は、チューブポンプ320を介して排インクカートリッジ340に接続されている。
【0126】
キャップ310の内部底面には、インク吸収体330が配置されている。このインク吸収体330は、ポンプ吸引処理やフラッシング処理においてインクジェットヘッド100のノズル110から吐出されるインクを吸収して、一時貯蔵する。なお、インク吸収体330によって、キャップ310内へのフラッシング動作時に、吐出された液滴が跳ね返ってノズルプレート150を汚すことを防止することができる。
【0127】
図18は、図17に示すチューブポンプ320の構成を示す概略図である。この図18(B)に示すように、チューブポンプ320は、回転式ポンプであり、回転体322と、その回転体322の円周部に配置された4つのローラ323と、ガイド部材350とを備えている。なお、ローラ323は、回転体322により支持されており、ガイド部材350のガイド351に沿って円弧状に載置された可撓性のチューブ321を加圧するものである。
【0128】
このチューブポンプ320は、軸322aを中心にして回転体322を図18(B)に示す矢印X方向に回転させることにより、チューブ321に当接している一つまたは2つのローラ323が、Y方向に回転しながら、ガイド部材350の円弧状のガイド351に載置されたチューブ321を順次加圧する。これにより、チューブ321が変形し、このチューブ321内に発生した負圧により、各インクジェットヘッド100のキャビティ141内のインク(液状材料)がキャップ310を介して吸引され、気泡が混入し、あるいは乾燥により増粘した不要なインクがノズル110を介して、インク吸収体330に排出され、このインク吸収体330に吸収された排インクがチューブポンプ320を介して排インクカートリッジ340(図17参照)に排出される。
【0129】
なお、このチューブポンプ320は、図示しないパルスモータなどのモータにより駆動される。パルスモータは、制御部6により制御される。チューブポンプ320の回転制御に対する駆動情報、例えば、回転速度、回転数が記述されたルックアップテーブル、シーケンス制御が記述された制御プログラムなどは、制御部6のPROM64などに格納されており、これらの駆動情報に基づいて、制御部6のCPU61によってチューブポンプ320の制御が行われている。
【0130】
さて、このような回復手段24を備えるインクジェットプリンタ1では、液滴不吐出検出装置50や60によりヘッドユニット35の各インクジェットヘッド100に対して吐出異常の有無の検出を行った結果、吐出異常が検出された場合には、回復手段24によって、上述したフラッシング処理、ポンピング処理、ワイピング処理のうちの少なくとも1つの回復処理を行うように作動する。これにより、吐出異常が生じたインクジェットヘッド100を正常な状態に回復させることができ、その後の印刷動作において吐出異常(ドット抜け)が発生するのを防止することができる。
【0131】
また、このようにして回復手段24による回復処理を行った場合には、その後、液滴不吐出検出装置50や60による検出を再度行うことが好ましい。これにより、回復処理によって、インクジェットヘッド100の異常が解消されたかどうか(正常状態に回復したかどうか)を確認することができ、その後の印刷動作において吐出異常(ドット抜け)が発生するのをより確実に防止することができる。なお、この再度の検出によっても吐出異常が検出された場合には、回復手段24によるフラッシング処理、ポンピング処理、ワイピング処理のうちの少なくとも1つの回復処理を行うのが好ましい。
【0132】
次に、本発明における液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)の他の構成例について説明する。本発明における液滴吐出ヘッドは、前述したインクジェットヘッド100のような構成のものに限らず、いかなるものでもよく、例えば、以下に説明するインクジェットヘッド100A〜100Eのような構成のものであってもよい。
【0133】
図19〜図22は、それぞれ、インクジェットヘッド(ヘッドユニット)の他の構成例を示す断面図である。図23および図24は、インクジェットヘッド(ヘッドユニット)のさらに他の構成例を示す斜視図および断面図である。以下、これらの図に基づいて説明するが、前述した実施形態と相違する点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0134】
図19に示すインクジェットヘッド100Aは、圧電素子200の駆動により振動板212が振動し、キャビティ208内のインク(液体)がノズル203から吐出するものである。ノズル(孔)203が形成されたステンレス鋼製のノズルプレート202には、ステンレス鋼製の金属プレート204が接着フィルム205を介して接合されており、さらにその上に同様のステンレス鋼製の金属プレート204が接着フィルム205を介して接合されている。そして、その上には、連通口形成プレート206およびキャビティプレート207が順次接合されている。
ノズルプレート202、金属プレート204、接着フィルム205、連通口形成プレート206およびキャビティプレート207は、それぞれ所定の形状(凹部が形成されるような形状)に成形され、これらを重ねることにより、キャビティ208およびリザーバ209が形成される。キャビティ208とリザーバ209とは、インク供給口210を介して連通している。また、リザーバ209は、インク取入れ口211に連通している。
【0135】
キャビティプレート207の上面開口部には、振動板212が設置され、この振動板212には、下部電極213を介して圧電素子(ピエゾ素子)200が接合されている。また、圧電素子200の下部電極213と反対側には、上部電極214が接合されている。ヘッドドライバ215は、駆動電圧波形を生成する駆動回路を備え、上部電極214と下部電極213との間に駆動電圧波形を印加(供給)することにより、圧電素子200が振動し、それに接合された振動板212が振動する。この振動板212の振動によりキャビティ208の容積(キャビティ内の圧力)が変化し、キャビティ208内に充填されたインク(液体)がノズル203より液滴として吐出する。
液滴の吐出によりキャビティ208内で減少した液量は、リザーバ209からインクが供給されて補給される。また、リザーバ209へは、インク取入れ口211からインクが供給される。
【0136】
図20に示すインクジェットヘッド100Bも前記と同様に、圧電素子200の駆動によりキャビティ221内のインク(液体)がノズルから吐出するものである。このインクジェットヘッド100Bは、一対の対向する基板220を有し、両基板220間に、複数の圧電素子200が所定間隔をおいて間欠的に設置されている。
【0137】
隣接する圧電素子200同士の間には、キャビティ221が形成されている。キャビティ221の図20中前方にはプレート(図示せず)、後方にはノズルプレート222が設置され、ノズルプレート222の各キャビティ221に対応する位置には、ノズル(孔)223が形成されている。
各圧電素子200の一方の面および他方の面には、それぞれ、一対の電極224が設置されている。すなわち、一つの圧電素子200に対し、4つの電極224が接合されている。これらの電極224のうち所定の電極間に所定の駆動電圧波形を印加することにより、圧電素子200がシェアモード変形して振動し(図20において矢印で示す)、この振動によりキャビティ221の容積(キャビティ内の圧力)が変化し、キャビティ221内に充填されたインク(液体)がノズル223より液滴として吐出する。すなわち、インクジェットヘッド100Bでは、圧電素子200自体が振動板として機能する。
【0138】
図21に示すインクジェットヘッド100Cも前記と同様に、圧電素子200の駆動によりキャビティ233内のインク(液体)がノズル231から吐出するものである。このインクジェットヘッド100Cは、ノズル231が形成されたノズルプレート230と、スペーサ232と、圧電素子200とを備えている。圧電素子200は、ノズルプレート230に対しスペーサ232を介して所定距離離間して設置されており、ノズルプレート230と圧電素子200とスペーサ232とで囲まれる空間にキャビティ233が形成されている。
【0139】
圧電素子200の図21中上面には、複数の電極が接合されている。すなわち、圧電素子200のほぼ中央部には、第1電極234が接合され、その両側部には、それぞれ第2の電極235が接合されている。第1電極234と第2電極235との間に所定の駆動電圧波形を印加することにより、圧電素子200がシェアモード変形して振動し(図21において矢印で示す)、この振動によりキャビティ233の容積(キャビティ内の圧力)が変化し、キャビティ233内に充填されたインク(液体)がノズル231より液滴として吐出する。すなわち、インクジェットヘッド100Cでは、圧電素子200自体が振動板として機能する。
【0140】
図22に示すインクジェットヘッド100Dも前記と同様に、圧電素子200の駆動によりキャビティ245内のインク(液体)がノズル241から吐出するものである。このインクジェットヘッド100Dは、ノズル241が形成されたノズルプレート240と、キャビティプレート242と、振動板243と、複数の圧電素子200を積層してなる積層圧電素子201とを備えている。
【0141】
キャビティプレート242は、所定の形状(凹部が形成されるような形状)に成形され、これにより、キャビティ245およびリザーバ246が形成される。キャビティ245とリザーバ246とは、インク供給口247を介して連通している。また、リザーバ246は、インク供給チューブ311を介してインクカートリッジ31と連通している。
【0142】
積層圧電素子201の図22中下端は、中間層244を介して振動板243と接合されている。積層圧電素子201には、複数の外部電極248および内部電極249が接合されている。すなわち、積層圧電素子201の外表面には、外部電極248が接合され、積層圧電素子201を構成する各圧電素子200同士の間(または各圧電素子の内部)には、内部電極249が設置されている。この場合、外部電極248と内部電極249の一部が、交互に、圧電素子200の厚さ方向に重なるように配置される。
【0143】
そして、外部電極248と内部電極249との間にヘッドドライバ33より駆動電圧波形を印加することにより、積層圧電素子201が図22中の矢印で示すように変形して(図22上下方向に伸縮して)振動し、この振動により振動板243が振動する。この振動板243の振動によりキャビティ245の容積(キャビティ内の圧力)が変化し、キャビティ245内に充填されたインク(液体)がノズル241より液滴として吐出する。
液滴の吐出によりキャビティ245内で減少した液量は、リザーバ246からインクが供給されて補給される。また、リザーバ246へは、インクカートリッジ31からインク供給チューブ311を介してインクが供給される。
【0144】
図23および図24に示すヘッドユニット35(インクジェットヘッド100E)は、いわゆる膜沸騰インクジェット方式(サーマルジェット方式)によるもので、支持板410と、基板420と、外壁430および隔壁431と、天板440とが、図23および図24中下側からこの順に接合された構成のものである。
【0145】
基板420と天板440とは、外壁430および等間隔で平行に配置された複数(図示の例では6枚)の隔壁431を介して所定の間隔をおいて設置されている。そして、基板420と天板440との間には、隔壁431によって区画された複数(図示の例では5個)のキャビティ(圧力室:インク室)141が形成されている。各キャビティ141は、短冊状(直方体状)をなしている。
【0146】
また、図23および図24に示すように、各キャビティ141の図24中左側端部(図23中上端)は、ノズルプレート(前板)433により覆われている。このノズルプレート433には、各キャビティ141に連通するノズル(孔)110が形成されており、このノズル110からインク(液状材料)が吐出する。
図23では、ノズルプレート433に対しノズル110が直線的に、すなわち列状に配置されているが、ノズルの配置パターンはこれに限定されないことは言うまでもない。
【0147】
なお、ノズルプレート433を設けず、各キャビティ141の図23中上端(図24中左端)が開放しており、この開放した開口がノズルとなるような構成のものでもよい。
また、天板440には、インク取り入れ口441が形成され、該インク取り入れ口441には、インク供給チューブ311を介して、インクカートリッジ31に接続されている。
【0148】
基板420の各キャビティ141に対応する箇所には、それぞれ、発熱体450が設置(埋設)されている。各発熱体450は、ヘッドドライバ(通電手段)33により、それぞれ別個に通電され、発熱する。ヘッドドライバ33は、制御部6から入力される印刷信号(印刷データ)に応じ、発熱体450の駆動信号として例えばパルス状の信号を出力する。
【0149】
また、発熱体450のキャビティ141側の面は、保護膜(耐キャビテーション膜)451で覆われている。この保護膜451は、発熱体450がキャビティ141内のインクと直接接触するのを防止するために設けられたものである。この保護膜451を設けることにより、発熱体450がインクと接触することによる変質、劣化等を防止することができる。
【0150】
次に、インクジェットヘッド100Eの作用(作動原理)について説明する。
ヘッドドライバ33から駆動信号(パルス信号)が出力されて発熱体450に通電されると、発熱体450は、瞬時に300℃以上の温度に発熱する。これにより、保護膜451上に膜沸騰による気泡(前述した吐出異常の原因となるキャビティ内に混入、発生する気泡とは異なる)480が発生し、該気泡480は瞬時に膨張する。これにより、キャビティ141内に満たされたインク(液状材料)の液圧が増大し、インクの一部がノズル110から液滴として吐出される。
インク滴の吐出によりキャビティ141内で減少した液量は、インク取り入れ口441から新たなインクがキャビティ141内に供給されて補給される。このインクは、インクカートリッジ31からインク供給チューブ311内を通って供給される。
【0151】
以上、本発明の液滴不吐出検出装置および液滴吐出装置を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、液滴不吐出検出装置あるいは液滴吐出装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができ、また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
【0152】
なお、本発明では、液滴吐出ヘッド(上述の実施形態では、インクジェットヘッド100)から吐出する吐出対象液(液滴)としては、特に限定されず、例えば以下のような各種の材料を含む液体(サスペンション、エマルション等の分散液を含む)とすることができる。すなわち、カラーフィルタのフィルタ材料(インク)、有機EL(Electro Luminescence)装置におけるEL発光層を形成するための発光材料、電子放出装置における電極上に蛍光体を形成するための蛍光材料、PDP(Plasma Display Panel)装置における蛍光体を形成するための蛍光材料、電気泳動表示装置における泳動体を形成する泳動体材料、基板Wの表面にバンクを形成するためのバンク材料、各種コーティング材料、電極を形成するための液状電極材料、2枚の基板間に微小なセルギャップを構成するためのスペーサを構成する粒子材料、金属配線を形成するための液状金属材料、マイクロレンズを形成するためのレンズ材料、レジスト材料、光拡散体を形成するための光拡散材料、DNAチップやプロテインチップなどのバイオセンサに利用する各種試験液体材料などである。
また、本発明では、液滴を吐出する対象となる液滴受容物は、記録用紙のような紙に限らず、フィルム、織布、不織布等の他のメディアや、ガラス基板、シリコン基板等の各種基板のようなワークであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液滴吐出装置の一種であるインクジェットプリンタの構成を示す概略図である。
【図2】本発明のインクジェットプリンタ(液滴吐出装置)の主要部を概略的に示すブロック図である。
【図3】図1に示すインクジェットプリンタにおけるヘッドユニット(インクジェットヘッド)の概略的な断面図である。
【図4】図3のヘッドユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図5】4色インクを用いるヘッドユニットのノズルプレートのノズル配置パターンの一例である。
【図6】図3のIII−III断面の駆動信号入力時の各状態を示す状態図である。
【図7】図1に示すインクジェットプリンタが備える液滴不吐出検出装置のセンサの構成を示す図およびセンサの周辺を示す側面図である。
【図8】図7に示すセンサを覆うカバーを示す断面図である。
【図9】図1に示すインクジェットプリンタ1が備える液滴不吐出検出装置の構成を示すブロック図である。
【図10】センサに付着したインク滴の数(累積インク滴数)と、1次振動の周波数との関係を示すグラフである。
【図11】センサに付着したインク滴の数(累積インク滴数)と、3次振動の周波数との関係を示すグラフである。
【図12】清掃手段の構成を示す側面図である。
【図13】本発明の液滴不吐出検出装置の他の実施形態におけるセンサを示す図である。
【図14】本発明の液滴不吐出検出装置の他の実施形態の主腰部を模式的に示す図(一部ブロック図)である。
【図15】図1に示すインクジェットプリンタの上部から見た概略的な構造(一部省略)を示す図である。
【図16】図15に示すワイパとヘッドユニットとの位置関係を示す図である。
【図17】ポンプ吸引処理時における、ヘッドユニットと、キャップおよびポンプとの関係を示す図である。
【図18】図17に示すチューブポンプの構成を示す概略図である。
【図19】本発明におけるインクジェットヘッドの他の構成例の概略を示す断面図である。
【図20】本発明におけるインクジェットヘッドの他の構成例の概略を示す断面図である。
【図21】本発明におけるインクジェットヘッドの他の構成例の概略を示す断面図である。
【図22】本発明におけるインクジェットヘッドの他の構成例の概略を示す断面図である。
【図23】本発明におけるインクジェットヘッドのさらに他の構成例を示す斜視図である。
【図24】図23に示すインクジェットヘッドの断面図である。
【図25】従来の光学式のインク滴検出方法の原理を示す模式図である。
【符号の説明】
1……インクジェットプリンタ 2……装置本体 21……トレイ 22……排紙口 3……印字手段 31……インクカートリッジ 311……インク供給チューブ 32……キャリッジ 33……ヘッドドライバ 34……連結部 35……ヘッドユニット 4……印刷装置 41……キャリッジモータ 42……往復動機構 421……タイミングベルト 422……キャリッジガイド軸 43……キャリッジモータドライバ 44……プーリ 5……給紙装置 51……給紙モータ 52……給紙ローラ 52a……従動ローラ 52b……駆動ローラ 53……給紙モータドライバ 6……制御部 61……CPU 62……EEPROM 63……RAM 64……PROM 7……操作パネル 8……ホストコンピュータ 9……IF 24……回復手段 100、100A〜100E……インクジェットヘッド 110‥‥ノズル 120……静電アクチュエータ 121……振動板(底壁) 122……セグメント電極 123……絶縁層124……共通電極 124a……入力端子 130……ダンパ室 131……インク取入れ口 132……ダンパ 140……シリコン基板 141……キャビティ 142……インク供給口 143……リザーバ 150……ノズルプレート 160……ガラス基板 161……凹部 162……対向壁 200……圧電素子 201……積層圧電素子 202、222、230、240……ノズルプレート 203、223、231、241……ノズル 204……金属プレート 205……接着フィルム 206……連通口形成プレート 207、242……キャビティプレート 208、221、233、245……キャビティ209、246……リザーバ 210、247……インク供給口 211……インク取入れ口 212、243……振動板 213……下部電極 214……上部電極 215……ヘッドドライバ 220……基板 224……電極 232……スペーサ 234……第1電極 235……第2電極 244……中間層248……外部電極 249……内部電極 300……ワイパ 301……ワイピング部材 310……キャップ 320……チューブポンプ(回転式ポンプ) 321……(可撓性)チューブ 322……回転体 322a……軸 323……ローラ 330……インク吸収体 340……排インクカートリッジ 350……ガイド部材 351……ガイド P……記録用紙 50、60……液滴不吐出検出装置 500、600……センサ 501、601……圧電部材 502、503……電極 504、505、606、607……保護膜 510……インク滴 510’……残留したインク滴 512……カバー 520……発振回路 521、523……抵抗 522、526……インバータ 524、525……コンデンサ 530……カウンタ計測回路 540……演算処理判定回路 550……清掃手段 602、603……櫛歯状電極 604……入力信号線 605……出力信号線 608……表面弾性波 609……検出領域 610……高周波発信器 620……ベクトル電圧計
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a droplet non-discharge detection device and a droplet discharge device.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when the nozzle hole of the ink jet head such as an ink jet printer is clogged, paper dust or foreign matter adheres, or when bubbles enter the cavity of the ink jet head, the ink droplets are not ejected when it should be ejected was there.
[0003]
In order to detect whether or not an ink droplet has been ejected, there is a method of using various sensors mainly for detecting the ink droplet. Among them, the method of detecting that an ink droplet has been ejected from a nozzle using an optical sensor can be reliably detected by appropriately selecting an ink droplet diameter and a light beam diameter and performing accurate positioning. Many suggestions have been made.
[0004]
This method is excellent in that it can be applied even if the ink droplet ejection principle (piezo method, thermal jet method, solid ink method, etc.) of the ink jet printer is different. Further, even when the ink droplet does not fly straight, but bends and flies, and the landing position on the recording paper shifts, the ink droplet does not pass through the detection area, and thus can be detected.
[0005]
FIG. 25A is a schematic diagram showing the principle of a conventional optical ink droplet detection method.
Light from the light-emitting element exits the light-emitting region 703 and enters a light-receiving region 704 where a light-receiving element such as a phototransistor is provided. A region located between the light emitting region 703 and the light receiving region 704 is a detection region 707. When the ink droplet 710 is ejected from above to the detection area 707, the ink droplet 710 contains a coloring material such as a dye or a pigment, so that the light transmittance is low and the light is blocked.
[0006]
Then, since the amount of light entering the light receiving element decreases, the voltage when converted into an electric signal decreases, and the ink droplet 710 can be detected. Assuming that the sectional area of the detection region 707 and the area of the light receiving region 704 are the same, their area S 2 And the area S of the ink droplet projection unit 711 1 From, S 1 / S 2 Corresponds to the decrease of the ink droplet 710.
[0007]
FIG. 25B is a diagram illustrating a state in which the ink unit 710 is ejected toward the ink container 709 while the head unit 708 moves on the carriage shaft 622, and the ink unit 710 just passes through the detection area 707.
When the ink drop 710 has a velocity V 1 At the speed V 2 Is moving at a rate equal to the combined speed (V 1 + V 2 ), And considerable accuracy is required to reliably pass through the detection area 707. To increase the detection sensitivity, S 1 / S 2 Ie, the area S of the detection region 707 2 Should be reduced, but the detection timing at which the ink droplet 710 passes through the detection area 707 must be made precise.
[0008]
Conversely, if the timing of the detection of the ink droplet 710 passing through the detection area 707 is made gentle, the detection sensitivity will be reduced. Several proposals have been made to solve this problem.
Specifically, for example, the detection optical axis determined by the light emitting element and the light receiving element of the photo sensor for detecting the ink ejection is set at a predetermined angle relative to the arrangement direction of the ink ejection ports of the inkjet head. There is a technology of disposing the photosensors to widen a detection range by a photosensor (Patent Document 1).
[0009]
However, in the technique described in Patent Document 1, the detection timing becomes gentler by the amount that the ink droplets penetrate the light receiving region obliquely without lowering the sensitivity, but the improvement effect is still relatively small. Unless the positional relationship between the ink ejection port and the detection area is set with high precision so that the ink droplet passes on the diagonal line of the detection area, the detection range may be narrowed.
Further, as another detection method, a reflection plate having high water repellency to ink and a sensor for detecting the amount of reflected light are provided. (Patent Document 2).
[0010]
However, the technique described in Patent Literature 2 is based on the problem that the reflectance of the reflection plate may be reduced if floating paper dust or dust adheres to the ink droplet that has landed on the reflection plate. There is a problem in terms of reliability in the method of landing on the ground, considering long-term use.
Further, it has been proposed to use a piezoelectric vibrator as a sensor for monitoring the amount of ink held in an ink tank (Patent Document 3).
[0011]
However, in the technique described in Patent Literature 3, the piezoelectric vibrator is in the ink tank and actually contacts the ink. The principle is that when the area of the portion where the piezoelectric vibrator comes into contact with the ink changes, the natural frequency of the piezoelectric vibrator also changes accordingly. Was detectable only at the milliliter level. Therefore, an ink jet printer that ejects ink droplets at a level of several picoliters to 100 picoliters could not detect an ink droplet ejection abnormality.
[0012]
[Patent Document 1]
JP-A-9-94948
[Patent Document 2]
JP-A-8-332736
[Patent Document 3]
JP-A-7-137276
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to eliminate the need for setting the positional relationship between a discharge nozzle of a droplet discharge head and a droplet detection unit with high accuracy, and to ensure high reliability even during long-term use to determine whether there is a discharge abnormality. An object of the present invention is to provide a droplet non-discharge detection device and a droplet discharge device capable of detecting the presence or absence of a discharge abnormality even if the amount of discharged droplets is small.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
Such an object is achieved by the present invention described below.
The droplet non-discharge detection device of the present invention is a droplet non-discharge detection device that detects a discharge abnormality of a droplet discharge head that discharges a droplet,
A sensor having a piezoelectric member provided with electrodes and oscillating at a predetermined natural frequency,
Driving means for oscillating the sensor at a predetermined natural frequency,
In a state where the sensor is oscillating at a predetermined natural frequency, when the droplet discharge head performs a discharge operation of discharging droplets toward the sensor, the natural frequency of the sensor or the natural frequency Detecting means for detecting a physical quantity corresponding to the number and detecting the presence or absence of a discharge abnormality of the droplet discharge head based on the detected value.
[0015]
Thus, substantially the entire sensor can be used as a detection region of a droplet including an ink droplet, and by setting the area (detection region) of the sensor to a predetermined size, the area of the sensor can be changed to the discharge nozzle of the droplet discharge head. There is no need to set the positional relationship with the sensor with high precision, which makes assembly and manufacturing easy, and ensures that there is high reliability even during long-term use to detect the presence or absence of abnormal discharge. In addition, it is possible to provide a droplet non-discharge detection device capable of detecting even a small amount of discharged droplets, that is, detecting the presence or absence of a discharge abnormality.
[0016]
In the droplet non-discharge detection device of the present invention, the piezoelectric member has a plate shape, and electrodes are provided on both surfaces of the piezoelectric member.
It is preferable that the detection means detects the presence or absence of the discharge abnormality based on a change in the detection value.
In the droplet non-ejection detection device of the present invention, the driving unit oscillates the sensor at a predetermined natural frequency, and has an oscillation circuit including the sensor.
It is preferable that the detecting means includes a measuring means for counting the number of pulses of the output signal from the oscillation circuit within a predetermined time.
In the droplet ejection failure detection apparatus according to the present invention, it is preferable that the vibration mode of the sensor is a thickness shear vibration.
[0017]
The droplet non-discharge detection device of the present invention is a droplet non-discharge detection device that detects a discharge abnormality of a droplet discharge head that discharges a droplet,
A sensor that has a piezoelectric member provided with electrodes and propagates a surface acoustic wave;
Driving means for driving the sensor and causing the sensor to propagate surface acoustic waves;
When the droplet ejection head performs an ejection operation for ejecting droplets toward the sensor while the sensor is propagating the surface acoustic wave, the amplitude of the propagated surface acoustic wave or the amplitude of the transmitted Detecting means for detecting a corresponding physical quantity and detecting the presence or absence of a discharge abnormality of the droplet discharge head based on the detected value.
[0018]
As a result, there is no need to set the positional relationship between the ejection nozzles of the droplet ejection head and the sensor with high precision, which facilitates assembly and manufacture, and ensures high reliability even during long-term use. In addition, it is possible to detect the presence / absence of a discharge abnormality, and to detect even a smaller amount of the discharged droplet, that is, to detect the presence / absence of a discharge abnormality. A detection device can be provided.
[0019]
In the droplet ejection failure detection device of the present invention, the piezoelectric member has a plate shape, and a pair of comb-shaped first electrodes is provided on one end of one surface of the piezoelectric member. A pair of comb-shaped second electrodes is provided on the side, and a surface acoustic wave is configured to propagate from the first electrode side of the sensor to the second electrode side;
When the droplet discharging head performs a discharging operation of discharging droplets between the first electrode and the second electrode of the sensor, the detecting unit may detect the second electrode. It is preferable that the amplitude of the propagated surface acoustic wave or a physical quantity corresponding to the amplitude is detected, and the presence or absence of the discharge abnormality is detected based on a change in the detected value.
[0020]
In the droplet ejection failure detection device of the present invention, the driving unit has a high-frequency oscillation circuit connected to the first electrode side,
Preferably, the detection means has a vector voltmeter connected to the second electrode.
In the droplet ejection failure detection device according to the aspect of the invention, it is preferable that the sensor has a protective film that covers the electrode.
Thereby, the electrodes of the sensor can be shielded from the outside air and the like, so that corrosion of the electrodes can be prevented.
[0021]
It is preferable that the droplet non-discharge detection device of the present invention further includes a cleaning unit that removes droplets remaining on the sensor.
This makes it possible to remove the liquid droplets remaining on the sensor, so that the presence or absence of a discharge abnormality can be more reliably detected.
It is preferable that the droplet non-discharge detection device of the present invention further includes a cover that is relatively movably provided between a position covering the sensor and a position not covering the sensor.
Accordingly, it is possible to prevent dust and the like from adhering to the sensor, and thus it is possible to more reliably prevent erroneous detection due to the adhesion of dust and the like.
[0022]
The droplet discharge device according to the present invention is a droplet discharge head that discharges the liquid as droplets from a nozzle communicating with the cavity by driving an actuator by a drive circuit to change the pressure in the cavity filled with the liquid. When,
The liquid ejection failure detecting device according to the present invention is provided.
As a result, there is no need to set the positional relationship between the ejection nozzles of the droplet ejection head and the sensor with high precision, which facilitates assembly and manufacture, and ensures high reliability even during long-term use. Droplet non-discharge detection device capable of detecting the presence or absence of a discharge abnormality, and detecting the amount of discharged droplets even if the amount is small, that is, detecting the presence or absence of a discharge abnormality Can be provided.
[0023]
In the droplet discharge device of the present invention, the droplet discharge head further includes a recovery unit that performs recovery processing for eliminating a cause of the discharge abnormality,
When an abnormal discharge is detected by the droplet non-discharge detection device, it is preferable to perform a recovery process by the recovery unit.
This makes it possible to recover the droplet discharge head in which the discharge abnormality has occurred to a normal state, thereby preventing occurrence of a discharge abnormality (missing dot) in a subsequent printing operation.
[0024]
In the droplet discharge device of the present invention, it is preferable that after the recovery processing by the recovery unit is performed, the detection by the droplet non-discharge detection device is performed again.
As a result, it is possible to confirm whether or not the abnormality of the droplet discharge head has been eliminated (whether or not the liquid droplet has been recovered to a normal state) by the recovery process, and it is possible to prevent the occurrence of the discharge abnormality (missing dots) in the subsequent printing operation. This can be more reliably prevented.
[0025]
In the droplet discharge device according to the aspect of the invention, it is preferable that the recovery unit includes a wiping unit that performs a wiping process of wiping a nozzle surface on which nozzles of the droplet discharge head are arranged with a wiper.
Accordingly, it is possible to perform a recovery process suitable for recovering from a discharge abnormality when a foreign substance such as paper dust adheres to the outlet of the discharge nozzle of the droplet discharge head.
[0026]
In the droplet discharge device according to the aspect of the invention, it is preferable that the recovery unit includes a pumping unit that performs a pump suction process using a pump connected to a cap that covers a nozzle surface of the droplet discharge head.
Accordingly, it is possible to perform a recovery process suitable for recovering from a discharge abnormality when the discharge nozzle of the droplet discharge head is clogged or when air bubbles are mixed in the cavity.
[0027]
It is preferable that the droplet discharge device of the present invention further includes a moving unit that moves the sensor.
This makes it possible to detect a discharge abnormality of the droplet discharge head at any position.
In the droplet discharge device of the present invention, it is preferable that the droplet discharge device is an ink jet printer.
[0028]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a preferred embodiment of the droplet discharge device of the present invention will be described in detail with reference to FIGS. This embodiment is given as an example, and the content of the present invention should not be interpreted in a limited manner. Hereinafter, in the present embodiment, an ink jet printer that discharges ink (liquid material) and prints an image on a recording sheet (droplet receptor) will be described as an example of the droplet discharge device of the present invention.
[0029]
FIG. 1 is a schematic diagram showing a configuration of an ink jet printer 1 which is a kind of a droplet discharge device according to an embodiment of the present invention. In the following description, the upper side in FIG. 1 is referred to as “upper”, and the lower side is referred to as “lower”. First, the configuration of the inkjet printer 1 will be described.
The ink jet printer 1 shown in FIG. 1 includes an apparatus main body 2, a tray 21 for placing a recording sheet P in an upper rear portion, a discharge port 22 for discharging the recording sheet P in a lower front portion, and an operation panel in an upper surface. 7 are provided.
[0030]
The operation panel 7 includes, for example, a liquid crystal display, an organic EL display, an LED lamp, and the like, and includes a display unit (not shown) for displaying an error message and the like, and an operation unit (not shown) including various switches. And The display unit of the operation panel 7 functions as a notification unit.
Further, inside the apparatus main body 2, a printing apparatus (printing means) 4 mainly including a reciprocating printing means (moving body) 3 and a paper feeding apparatus for supplying and discharging the recording paper P to and from the printing apparatus 4 It has a (droplet receptor conveying means) 5 and a control unit (control means) 6 for controlling the printing device 4 and the paper feeding device 5.
[0031]
Under the control of the control unit 6, the paper feeding device 5 intermittently feeds the recording paper P one by one. This recording paper P passes near the lower part of the printing means 3. At this time, the printing means 3 reciprocates in a direction substantially orthogonal to the feeding direction of the recording paper P, and printing on the recording paper P is performed. That is, the reciprocating movement of the printing means 3 and the intermittent feeding of the recording paper P constitute the main scanning and the sub-scanning in the printing, and the ink jet printing is performed. The printing device 4 includes a printing unit 3, a carriage motor 41 serving as a driving source for moving (reciprocating) the printing unit 3 in the main scanning direction, and a reciprocating unit that reciprocates the printing unit 3 by receiving the rotation of the carriage motor 41. And a moving mechanism 42.
[0032]
The printing unit 3 includes a plurality of head units 35, an ink cartridge (I / C) 31 that supplies ink to each head unit 35, and a carriage 32 on which each head unit 35 and the ink cartridge 31 are mounted. . In the case of an ink-jet printer that consumes a large amount of ink, the ink cartridge 31 is installed in a different location without being mounted on the carriage 32, and is configured to communicate with the head unit 35 via a tube to supply ink. (Not shown).
[0033]
Note that full-color printing can be performed by using an ink cartridge 31 filled with four color inks of yellow, cyan, magenta, and black (black). In this case, the printing unit 3 is provided with a head unit 35 corresponding to each color (the configuration will be described later in detail). Here, FIG. 1 shows four ink cartridges 31 corresponding to the four color inks. However, the printing unit 3 is an ink cartridge of another color such as light cyan, light magenta, dark yellow, special color ink, or the like. 31 may be further provided.
[0034]
The reciprocating mechanism 42 has a carriage guide shaft 422 whose both ends are supported by a frame (not shown), and a timing belt 421 extending in parallel with the carriage guide shaft 422.
The carriage 32 is reciprocally supported by a carriage guide shaft 422 of the reciprocating mechanism 42 and is fixed to a part of the timing belt 421.
[0035]
When the timing belt 421 runs forward and reverse via a pulley by the operation of the carriage motor 41, the printing means 3 is guided by the carriage guide shaft 422 to reciprocate. Then, during this reciprocation, ink droplets are appropriately ejected from each inkjet head 100 of the head unit 35 in accordance with the image data (print data) to be printed, and printing on the recording paper P is performed.
[0036]
The paper feeding device 5 has a paper feeding motor (M) 51 as a driving source, and a paper feeding roller 52 that is rotated by the operation of the paper feeding motor 51.
The paper feed roller 52 is composed of a driven roller 52 a and a drive roller 52 b that are vertically opposed to each other with a conveyance path (recording paper P) of the recording paper P therebetween. The drive roller 52 b is connected to the paper feed motor 51. Thus, the paper feed roller 52 feeds a large number of recording papers P set in the tray 21 one by one toward the printing device 4 or discharges one by one from the printing device 4. Note that, instead of the tray 21, a configuration in which a sheet cassette that stores the recording paper P may be detachably mounted may be used.
[0037]
Further, the paper feed motor 51 also feeds the recording paper P according to the resolution of the image in conjunction with the reciprocating operation of the printing unit 3. The paper feeding operation and the paper feeding operation can be performed by different motors, respectively, or can be performed by the same motor using a component such as an electromagnetic clutch that switches torque transmission.
The control unit 6 controls the printing device 4 and the paper feeding device 5 based on print data input from a host computer 8 such as a personal computer (PC) or a digital camera (DC), for example. Print processing. The control unit 6 displays an error message or the like on the display unit of the operation panel 7 or turns on / flashes an LED lamp or the like, and performs a corresponding process based on a pressing signal of various switches input from the operation unit. Is executed by each unit. Further, the control unit 6 may transfer information such as an error message and a discharge abnormality to the host computer 8 (FIG. 2) as necessary.
[0038]
FIG. 2 is a block diagram schematically showing a main part of the ink jet printer of the present invention. 2, the inkjet printer 1 of the present invention drives an interface unit (IF: Interface) 9 for receiving print data and the like input from a host computer 8, a control unit 6, a carriage motor 41, and a carriage motor 41. A carriage motor driver 43 for controlling, a paper feeding motor 51, a paper feeding motor driver 53 for driving and controlling the paper feeding motor 51, a head unit 35, a head driver 33 for driving and controlling the head unit 35, and a recovery unit 24. , An operation panel 7. The details of the recovery unit 24 will be described later.
[0039]
2, the control unit 6 executes a CPU (Central) that executes various processes such as instructing each inkjet head 100 of the head unit 35 to perform a printing process and a command to eject a droplet to a sensor 500 (see FIG. 7). Processing Unit) 61, an electrically erasable programmable read-only memory (EEPROM) 62, which is a type of nonvolatile semiconductor memory that stores print data input from the host computer 8 via the IF 9 in a data storage area (not shown), and a CPU 61. (Random Access Memory) 63 for temporarily storing various data including data for performing various instructions, or for temporarily expanding application programs such as print processing. , And a PROM64 which is a kind of nonvolatile semiconductor memory and for storing the control program for controlling each unit. The components of the control unit 6 are electrically connected via a bus (not shown).
[0040]
As described above, the printing unit 3 includes the plurality of head units 35 corresponding to each color ink. Each head unit 35 includes a plurality of nozzles 110 (FIG. 3) and electrostatic actuators 120 (FIG. 3) respectively corresponding to the nozzles 110. That is, the head unit 35 is configured to include a plurality of inkjet heads 100 (droplet ejection heads) each having one set of nozzles 110 and the electrostatic actuator 120. The head driver 33 has a drive circuit (not shown) that drives the electrostatic actuator 120 of each ink jet head 100 to control the ink ejection timing. The configuration of the electrostatic actuator 120 will be described later.
[0041]
Although not shown, various sensors capable of detecting a printing environment such as a remaining amount of ink in the ink cartridge 31, a position of the printing unit 3, temperature, humidity, etc. are electrically connected to the control unit 6, respectively. ing.
When obtaining the print data from the host computer 8 via the IF 9, the control unit 6 stores the print data in the EEPROM 62. Then, the CPU 61 executes a predetermined process on the print data, and outputs a drive signal to each of the drivers 33, 43, 53 based on the processed data and input data from various sensors. When these drive signals are input via the drivers 33, 43, and 53, the plurality of electrostatic actuators 120 of the head unit 35, the carriage motor 41 of the printing device 4, and the paper feeding device 5 operate. Thus, the printing process is performed on the recording paper P.
[0042]
Next, the structure of each head unit 35 in the printing unit 3 will be described. FIG. 3 is a schematic sectional view of the head unit 35 (inkjet head 100) shown in FIG. 1, and FIG. 4 is an exploded perspective view showing a schematic configuration of the head unit 35 corresponding to one color ink. FIG. 5 is a plan view showing an example of the nozzle surface of the printing unit 3 to which the head unit 35 shown in FIGS. 3 and 4 is applied. 3 and 4 are shown upside down from the state of normal use.
[0043]
As shown in FIG. 3, the head unit 35 is connected to the ink cartridge 31 via an ink inlet 131, a damper chamber 130, and an ink supply tube 311. Here, the damper chamber 130 includes a damper 132 made of rubber. The damper chamber 130 can absorb the fluctuation of the ink and the change in the ink pressure when the carriage 32 reciprocates, whereby the predetermined amount of the ink can be stably supplied to the head unit 35.
[0044]
In the head unit 35, a silicon nozzle plate 150, which is also made of silicon, and a borosilicate glass substrate (glass substrate) 160, whose thermal expansion coefficient is close to that of silicon, are laminated on the upper side with the silicon substrate 140 interposed therebetween. It has a three-layer structure. In the central silicon substrate 140, a plurality of independent cavities (pressure chambers) 141 (seven cavities are shown in FIG. 4), one reservoir (common ink chamber) 143, and this reservoir 143 are provided in each cavity 141. Grooves each functioning as an ink supply port (orifice) 142 for communication are formed. Each groove can be formed, for example, by performing an etching process from the surface of the silicon substrate 140. The nozzle plate 150, the silicon substrate 140, and the glass substrate 160 are joined in this order, and each cavity 141, the reservoir 143, and each ink supply port 142 are defined.
[0045]
Each of these cavities 141 is formed in a strip shape (a rectangular parallelepiped shape), and its volume is variable by the vibration (displacement) of the diaphragm 121 described later, and ink (liquid material) is discharged from the nozzle 110 by this volume change. It is configured to discharge. The nozzle 110 is formed in the nozzle plate 150 at a position corresponding to a portion on the tip end side of each cavity 141, and these are communicated with each cavity 141. In addition, an ink inlet 131 communicating with the reservoir 143 is formed in a portion of the glass substrate 160 where the reservoir 143 is located. The ink is supplied from the ink cartridge 31 to the reservoir 143 through the ink supply tube 311, the damper chamber 130, the ink inlet 131, and the like. The ink supplied to the reservoir 143 is supplied to each independent cavity 141 through each ink supply port 142. Each cavity 141 is defined by a nozzle plate 150, side walls (partition walls) 144, and a bottom wall 121.
[0046]
Each of the independent cavities 141 has a thin bottom wall 121, and the bottom wall 121 can be elastically deformed (elastically displaced) in its out-of-plane direction (thickness direction), that is, in the vertical direction in FIG. It is configured to function as a diaphragm (diaphragm). Therefore, the bottom wall 121 may be referred to as a diaphragm 121 for convenience of the following description (that is, hereinafter, the reference numeral 121 is used for both the “bottom wall” and the “diaphragm”). ).
[0047]
On the surface of the glass substrate 160 on the silicon substrate 140 side, shallow concave portions 161 are formed at positions corresponding to the cavities 141 of the silicon substrate 140, respectively. Therefore, the bottom wall 121 of each cavity 141 faces the surface of the opposing wall 162 of the glass substrate 160 in which the concave portion 161 is formed, with a predetermined gap therebetween. That is, a gap having a predetermined thickness (for example, about 0.2 μm) exists between the bottom wall 121 of the cavity 141 and a segment electrode 122 described later. The recess 161 can be formed by, for example, etching.
[0048]
Here, the bottom wall (diaphragm) 121 of each cavity 141 forms a part of the common electrode 124 on each cavity 141 side for accumulating electric charges by a drive signal supplied from the head driver 33. That is, the diaphragm 121 of each cavity 141 also serves as one of the opposing electrodes (opposite electrodes of the capacitor) of the corresponding electrostatic actuator 120 described later. On the surface of the concave portion 161 of the glass substrate 160, a segment electrode 122, which is an electrode facing the common electrode 124, is formed so as to face the bottom wall 121 of each cavity 141. As shown in FIG. 3, the surface of the bottom wall 121 of each cavity 141 has a silicon oxide film (SiO.sub.2). 2 ) Is covered with the insulating layer 123. As described above, the bottom wall 121 of each cavity 141, that is, the diaphragm 121 and the corresponding segment electrode 122 are formed by the insulating layer 123 formed on the lower surface of the bottom wall 121 of the cavity 141 in FIG. A counter electrode (a counter electrode of a capacitor) is formed through the gap and the gap in the recess 161.
(Composition). Therefore, a main part of the electrostatic actuator 120 is constituted by the diaphragm 121, the segment electrode 122, the insulating layer 123 and the gap therebetween.
[0049]
As shown in FIG. 3, a head driver 33 including a drive circuit (not shown) for applying a drive voltage between these opposed electrodes responds to a print signal (print data) input from the control unit 6. Thus, charging and discharging between these opposed electrodes is performed. One output terminal of the head driver (voltage applying means) 33 is connected to each segment electrode 122, and the other output terminal is connected to an input terminal 124 a of a common electrode 124 formed on the silicon substrate 140. Since impurities are implanted into the silicon substrate 140 and the silicon substrate 140 itself has conductivity, a voltage can be supplied from the input terminal 124 a of the common electrode 124 to the common electrode 124 on the bottom wall 121. Further, for example, a thin film of a conductive material such as gold or copper may be formed on one surface of the silicon substrate 140. Thus, a voltage (charge) can be supplied to the common electrode 124 with low electric resistance (efficiently). This thin film may be formed, for example, by vapor deposition or sputtering. Here, in the present embodiment, for example, since the silicon substrate 140 and the glass substrate 160 are bonded (joined) by anodic bonding, a conductive film used as an electrode in the anodic bonding is formed on the flow channel forming surface side of the silicon substrate 140 (FIG. 3) (on the upper side of the silicon substrate 140 shown in FIG. 3). Then, this conductive film is used as it is as the input terminal 124a of the common electrode 124. In the present embodiment, for example, the input terminal 124a of the common electrode 124 may be omitted, and the method of bonding the silicon substrate 140 and the glass substrate 160 is not limited to anodic bonding.
[0050]
As shown in FIG. 4, the head unit 35 includes a nozzle plate 150 in which a plurality of nozzles 110 are formed, a silicon substrate 140 in which a plurality of cavities 141, a plurality of ink supply ports 142, and one reservoir 143 are formed. An insulating layer 123 is provided, and these are housed in a base 170 including a glass substrate 160. The base 170 is made of, for example, various resin materials, various metal materials, and the like, and the silicon substrate 140 is fixed and supported on the base 170.
[0051]
In FIG. 4, the nozzles 110 formed on the nozzle plate 150 are linearly arranged substantially in parallel to the reservoir 143 for simplicity, but the arrangement pattern of the nozzles is not limited to this configuration, and is usually Are arranged at different stages, for example, as in a nozzle arrangement pattern shown in FIG. Further, the pitch between the nozzles 110 can be appropriately set according to the printing resolution (dpi: dot per inch). FIG. 5 shows an arrangement pattern of the nozzles 110 when four colors of ink (ink cartridge 31) are applied.
[0052]
FIG. 6 shows each state at the time of inputting the drive signal in the section taken along the line III-III of FIG. When a driving voltage is applied between the opposing electrodes from the head driver 33, a Coulomb force is generated between the opposing electrodes, and the bottom wall (diaphragm) 121 moves from the initial state (FIG. 6A) to the segment electrode. As a result, the volume of the cavity 141 expands (FIG. 6B). In this state, when the electric charge between the opposing electrodes is rapidly discharged under the control of the head driver 33, the diaphragm 121 is restored upward in the figure by its elastic restoring force, and exceeds the position of the diaphragm 121 in the initial state. Then, the volume of the cavity 141 contracts rapidly (FIG. 2C). At this time, a part of the ink (liquid material) filling the cavity 141 is ejected as an ink droplet from the nozzle 110 communicating with the cavity 141 due to the compression pressure generated in the cavity 141.
[0053]
Now, in each of the inkjet heads 100 of the head unit 35, a phenomenon in which ink droplets are not normally ejected from the nozzles 110 even when the above-described ejection operation is performed, that is, a droplet ejection abnormality may occur. The causes of the discharge abnormality include, for example, (1) mixing of air bubbles into the cavity 141, (2) drying and thickening (fixing) of ink near the nozzle 110, and (3) near the exit of the nozzle 110. Adhesion of paper powder.
[0054]
When this ejection abnormality occurs, as a result, typically, a droplet is not ejected from the nozzle 110, that is, a non-ejection phenomenon of the droplet appears. In this case, in the image printed (drawn) on the recording paper P, Pixel dropout occurs. Further, in the case of a discharge abnormality, even if a droplet is discharged from the nozzle 110, the droplet does not land properly because the amount of the droplet is too small or the flight direction (trajectory) of the droplet is shifted. Also appear as missing pixels in pixels.
[0055]
Then, such an ink jet printer 1 detects whether or not there is a discharge abnormality of the head unit 35 (each ink jet head 100), that is, whether or not the ink droplet 510 is normally discharged from the head unit 35 (each ink jet head 100). , A droplet non-discharge detection device 50 described below shown in FIG.
[0056]
Next, the droplet non-discharge detection device 50 will be described.
FIG. 7A is a plan view, a rear view, and a cross-sectional side view showing a configuration of a sensor 500 of the droplet non-discharge detection device 50 provided in the inkjet printer 1 shown in FIG. 7 (c) is a side view showing the periphery of the sensor 500 shown in FIG. 7 (a), and FIG. 8 is a cover for covering the sensor 500 shown in FIG. 7 (a). FIG. 9A is a block diagram illustrating a configuration of a droplet non-discharge detection device 50 included in the inkjet printer 1 illustrated in FIG. 1.
[0057]
Note that in the plan view and the rear view of FIG. 7A and the plan view and the rear view of FIG. 7B, the protective film is not shown, and the electrodes and wires are hatched.
The droplet non-ejection detecting device 50 has a sensor 500 shown in FIG. First, the configuration of the sensor 500 will be described.
As shown in FIG. 7A, a sensor 500 includes a plate-shaped piezoelectric member (piezoelectric element) 501 formed of a piezoelectric material, and an electrode 502 provided on one surface (front surface) of the piezoelectric member 501. And an electrode 503 provided on the other surface (back surface).
[0058]
Protective films 504 and 505 are provided on these electrodes 502 and 503, respectively, and the electrodes 502 and 503 are covered with protective films 504 and 505, respectively. The protective films 504 and 505 can prevent corrosion and the like of the electrodes 502 and 503, and provide high reliability.
Needless to say, the protective films 504 and 505 may be omitted.
[0059]
In this embodiment, the shape of the sensor 500 (piezoelectric member 501) in plan view is substantially rectangular as shown in FIG. 7A. In the droplet non-discharge detection device 50, a part or the whole of the sensor 500 (rectangle) serves as a detection region, and when the ink droplet 510 adheres (is landed) to this detection region, it can be detected.
The size of the detection region is not particularly limited, but may be, for example, slightly larger than the area of the region in the head unit 35 where the nozzles 110 are arranged. Accordingly, it is possible to detect the presence or absence of the ejection abnormality in each of the inkjet heads 100 while keeping the head unit 35 stationary with respect to the sensor 500.
[0060]
The sensor 500 is fixedly installed at a predetermined position or movably installed so as to be substantially parallel to the nozzle plate 150 (nozzle surface) of the head unit 35, for example.
In the present invention, the shape of the sensor 500 (piezoelectric member 501) is not particularly limited. For example, the shape in a plan view may be substantially circular as shown in FIG. , And other shapes.
[0061]
Further, the piezoelectric material to be used is not particularly limited. 2 ), Lithium tantalate (LiTaO) 3 ), Langasite (La 3 Ga 5 SiO 14 ), Potassium niobate (KNbO) 3 ), Lithium niobate (LiNbO) 3 ), Zinc oxide (ZnO), polyvinylidene fluoride (PVDF), ferroelectric barium titanate (BaTiO) having a perovskite crystal structure 3 ), Lead titanate (PbTiO) 3 ), Various kinds of materials such as lead lanthanum zirconate titanate (PLZT) obtained by adding a small amount of La to lead zirconate titanate (PZT) can be used.
[0062]
The constituent materials of the protective films 504 and 505 are not particularly limited, and may be, for example, silicon oxide (SiO 2). 2 ), Polyimide, photosensitive photoresist, or the like.
Here, in a vibrator using the piezoelectric member 501 formed of a piezoelectric material, such as the sensor 500, the range of the natural frequency (oscillation frequency) is roughly determined by the vibration mode of the piezoelectric member 501. That is, the natural frequency is, for example, about 1 to 10 MHz for the thickness shear vibration, about 2 to 100 MHz for the trapping vibration, and about 10 to 1000 MHz for the surface acoustic wave, for example.
The vibration mode of the sensor 500 is a thickness shear vibration. When an AC voltage having a predetermined frequency is applied between the electrodes 502 and 503, the piezoelectric member 501, that is, the sensor 500 vibrates at a natural frequency in the thickness direction ( Oscillation).
[0063]
As shown in FIG. 9A, the droplet non-ejection detecting device 50 oscillates the sensor 500 at a predetermined natural frequency, and includes an oscillation circuit (driving unit) 520 including the sensor 500, and an oscillation circuit 520 of the oscillation circuit 520. It has a counter measurement circuit (measurement means) 530 provided on the output side, and an arithmetic processing determination circuit (determination means) 540 provided on the output side of the counter measurement circuit 530. The counter measurement circuit 530 and the arithmetic processing determination circuit 540 constitute a main part of detection means for detecting (determining) whether or not there is a discharge abnormality of the inkjet head (droplet discharge head) 100. The oscillation circuit 520, the counter measurement circuit 530, and the arithmetic processing determination circuit 540 are controlled by the control unit 6 described above.
[0064]
Next, the principle (method) of detecting a discharge abnormality of the inkjet head (droplet discharge head) 100 by the droplet non-discharge detection device 50 will be described.
First, when the Colpitts oscillation circuit shown in FIG. 9B is formed using the sensor 500, the sensor 500 vibrates at a natural frequency in the thickness direction. At this time, basically, the primary thickness shear vibration occurs, but when a certain condition is satisfied, the state transits to the tertiary thickness shear vibration.
[0065]
Next, the head unit 35 (each inkjet head 100) performs an ejection operation to eject the ink droplet 510 toward the sensor 500 based on a command from the control unit 6.
In this state, when the ink droplet 510 adheres to the surface of the sensor 500, the sensor 500 becomes heavier by the mass of the ink droplet 510, so that the natural frequency of the sensor 500 decreases (changes).
[0066]
The droplet non-ejection detecting device 50 detects whether the ink droplet 510 is ejected from the ink jet head 100 by detecting the decrease (change) of the natural frequency of the sensor 500 (the ink droplet 510 is attached to the surface of the sensor 500). Is determined, and the presence / absence of ejection abnormality of the inkjet head 100 is detected.
That is, when the inkjet head 100 performs an ejection operation of ejecting the ink droplets 510 toward the sensor 500, the droplet non-ejection detection device 50 determines the natural frequency of the sensor 500 or a physical quantity corresponding to the natural frequency. Then, based on the detected value, the presence / absence of ejection abnormality of the inkjet head 100 is detected. In this case, when the detected value decreases (changes) before and after the ejection operation, the ink droplet 510 adheres to the surface of the sensor 500, and it is determined that there is no ejection abnormality of the inkjet head 100 (normal), and the detected value is changed. If there is no change before and after the ejection operation, the ink droplet 510 does not adhere to the surface of the sensor 500, and it is determined that the ejection of the inkjet head 100 is abnormal.
[0067]
The physical quantity corresponding to the natural frequency includes, for example, the number of vibrations (number of times) of the sensor 500 within a predetermined time, the period of vibration, N times the period of vibration (where N is an integer of 2 or more), the vibration, And M times (M is an odd number of 3 or more) the half cycle of vibration.
Here, in the vibration mode in which the sensor 500 vibrates in the thickness direction, the oscillation frequency (natural frequency) f0 of the sensor 500 is determined by the constant N determined by the material and shape of the piezoelectric member 501 and the thickness t of the sensor.
f0 = N / t
It is expressed as
[0068]
The frequency (frequency) that changes when the ink droplet 510 adheres to the sensor 500 can be calculated assuming that the thickness of the sensor 500 has increased by Δt. The specific gravity of the sensor 500 is ρ1, the specific gravity of the attached ink droplet 510 is ρ2, the volume of the attached ink droplet 510 is v2, and the area of the ink droplet 510 assuming that the attached ink droplet 510 has adhered to the entire surface of the sensor 500 is S2. Then Δt is
Δt = (ρ2 · v2) / (ρ1 · S2)
It is expressed as
Due to this thickness change Δt, the oscillation frequency (natural frequency) f of the sensor 500 after the ink droplet 510 has adhered is
f = N / (t + Δt)
It becomes.
[0069]
FIG. 9B is a circuit diagram illustrating a configuration example of the oscillation circuit 520 illustrated in FIG.
The oscillation circuit 520 shown in FIG. 9B is a Colpitts-type oscillation circuit including the sensor 500. The inverter 522 supplies an LC parallel resonance circuit including the sensor 500, capacitors 524 and 525, and a resistance (load resistance). ), 521, 523 and the inverter 526 are connected.
[0070]
As described above, when the ink droplet 510 adheres to the sensor 500 and the natural frequency of the sensor 500 decreases (changes), the frequency of the signal input from the LC parallel resonance circuit to the inverting amplifier decreases, and the output of the inverter 526 decreases. The oscillation frequency of the signal output from the terminal, that is, the oscillation frequency of the output signal of the oscillation circuit 520 decreases.
Therefore, based on the output signal of the oscillation circuit 520, it is possible to detect the presence / absence of a discharge abnormality of the inkjet head 100.
Although a Colpitts-type oscillation circuit is shown here as an example of the oscillation circuit 520, another type may be used.
[0071]
FIG. 10 is a graph showing the relationship between the number of ink droplets 510 (the cumulative number of ink droplets) attached to the sensor 500 and the frequency of the primary vibration of the sensor 500. The horizontal axis indicates the number of ink droplets 510, and the vertical axis indicates frequency.
More specifically, the head unit for the circular quartz oscillator shown in FIG. 7B, having an outer diameter of 12.4 mm, a vibration mode of thickness shear oscillation, and a primary oscillation of about 5 MHz. A total of 1000 shots of 100 ink drops 510 were dropped from 35 ink jet heads 100, and the oscillation frequency of the quartz oscillator was measured sequentially.
The measurement results are as shown in the graph of FIG.
[0072]
FIG. 11 is a graph showing the relationship between the number of ink droplets 510 (accumulated number of ink droplets) attached to the sensor 500 and the frequency of the tertiary vibration of the sensor 500. The horizontal axis indicates the number of ink droplets 510, and the vertical axis indicates frequency.
More specifically, a head unit is provided for the crystal unit having a circular shape shown in FIG. 7B and having an outer diameter of 12.4 mm, a vibration mode of thickness shear vibration, and a tertiary vibration of approximately 15 MHz. A total of 1000 shots of 100 ink drops 510 were dropped from 35 ink jet heads 100, and the oscillation frequency of the quartz oscillator was measured sequentially.
The measurement results are as shown in the graph of FIG.
[0073]
As can be seen from the above measurement results, as the number (volume) of the ink droplets 510 attached to the sensor 500 increases, the oscillation frequency of the crystal oscillator decreases accordingly, and thus the size of the ink droplet 510 changes. Also, it can be seen that the frequency changes according to the case where the ink droplet adheres to the sensor 500 and the case where the ink droplet does not adhere to the sensor 500.
[0074]
Here, the natural frequency of the sensor 500 set in the droplet non-ejection detection device 50 of the present embodiment is not particularly limited as long as the vibration mode is the thickness shear vibration, but is as high as possible in the range of 4 to 64 MHz. Preferably, it is a frequency.
Accordingly, high sensitivity is obtained, the ink droplets 510 can be more reliably detected, and the presence or absence of the ejection abnormality of the inkjet head 100 can be more reliably detected, which is advantageous for mass production.
The droplet non-discharge detection device 50 further includes a cleaning unit 550 that removes ink droplets remaining on the sensor 500 (cleans the sensor 500).
FIG. 12 is a side view showing the configuration of the cleaning means 550.
[0075]
As shown in the figure, the cleaning unit 550 is configured by a member such as the wiper 300 of the recovery unit 24 described later. That is, the cleaning unit 550 is, for example, an elastically deformable plate-like member (for example, a rubber member) having a length slightly longer than the distance between the nozzle plate 150 (nozzle surface) of the head unit 35 and the upper surface of the sensor 500. It is.
The cleaning unit 550 is attached (fixed) to the end of the nozzle plate 150 of the head unit 35. Therefore, the cleaning unit 550 does not hinder the detection of the ejection abnormality of the inkjet head 100.
[0076]
When the head unit 35 moves in the main scanning direction along the carriage shaft 422, the cleaning unit 550 moves integrally with the head unit 35. Then, when the cleaning unit 550 moves on the sensor 500, the cleaning unit 550 strokes the upper surface of the sensor 500, whereby the ink droplets 510 ′ remaining on the sensor 500 are removed. That is, the surface of the sensor 500 is cleaned.
[0077]
The timing and the number of times of cleaning the sensor 500 by the cleaning unit 550 are appropriately set according to various conditions.
In the droplet non-discharge detection device 50, the droplets remaining on the sensor 500 can be removed by the cleaning means 550, so that the presence or absence of a discharge abnormality can be more reliably detected.
[0078]
The cleaning unit 550 is not limited to this, and may be, for example, a wiper mechanism provided on the sensor 500 side and having a wiper movable to stroke the upper surface of the sensor 500.
Further, the inkjet printer 1 of the present embodiment has a moving unit (not shown) for moving the sensor 500. Thereby, in the droplet non-ejection detecting device 50, the sensor 500 can be moved in a direction perpendicular to the paper surface of FIG. 7C. When the inkjet printer 1 detects an abnormal discharge of the head unit 35 (inkjet head 100) by the operation of the moving unit, for example, a sensor is provided between the head unit 35 (inkjet head 100) and a cap 310 described later. 500 is inserted (moved) (the state shown in FIG. 7C). Then, when the ejection abnormality is not detected (at the time of printing, at the time of pump suction using the cap 310, etc.), the sensor 500 is retracted from between the head unit 35 (inkjet head 100) and the cap 310. Note that the sensor 500 may be fixedly installed at a predetermined position.
[0079]
As shown in FIG. 8, the droplet non-ejection detection device 50 of the present embodiment further includes a cover 512 that is relatively movably installed between a position where the sensor 500 is covered and a position where the sensor 500 is not covered. The sensor 500 is covered with the cover 512 when the detection of the presence or absence of the ejection abnormality is not performed. Accordingly, it is possible to prevent dust, paper dust, ink mist, and the like from adhering to each part of the sensor 500. For example, it is possible to avoid a situation in which the sensitivity is reduced. Even after use, the reliability of the droplet non-discharge detection device 50 can be maintained.
The cover 512 moves to a position covering the sensor 500 and a position not covering the sensor 500 by being moved by cover moving means (not shown). Alternatively, the cover 512 may be fixed, and the sensor 500 may move in and out of the cover 512 as the sensor 500 moves.
[0080]
Next, the operation of the droplet non-discharge detection device 50 will be described.
When detecting the presence / absence of a discharge abnormality of the head unit 35 (each ink jet head 100), the control unit 6 determines whether the head unit 35 is at an operable position of the droplet non-discharge detection device 50, such as a home position. If not, the head unit 35 is moved to an operable position (for example, a home position) while being guided by the carriage guide shaft 422.
[0081]
Next, the control unit 6 moves the sensor 500 to a position below the head unit 35, between the head unit 35 and the cap 310 in the example shown in FIG.
Next, the control unit 6 drives the oscillation circuit 520. Accordingly, the sensor 500 vibrates (oscillates) at a natural frequency in the thickness direction, and an output signal from the oscillation circuit 520 is input to the counter measurement circuit 530.
[0082]
Next, the counter measurement circuit 530 counts (measures) the number of pulses (wave number) of the output signal from the oscillation circuit 520 within the measurement gate time. The count value (measurement result) within the measurement gate time is a physical quantity corresponding to the oscillation frequency (natural frequency) of the sensor 500.
Here, the “pulse” includes not only a rectangular wave whose waveform is shaped, but also a signal (output signal) itself output from the oscillation circuit 520, for example.
[0083]
In the processing described later, the count value may be used as it is, or the oscillation frequency of the sensor 500 may be calculated (determined) from the count value, and the calculated value may be used.
The measurement gate time is not particularly limited. For example, by adjusting the measurement gate time, the count value of the counter measurement circuit 530 may be set to the oscillation frequency of the sensor 500.
[0084]
The measurement result of the counter measurement circuit 530 is input to the arithmetic processing determination circuit 540, and the arithmetic processing determination circuit 540 converts the measurement result into a natural frequency of the sensor 500 before the ejection operation or a physical quantity (corresponding to the natural frequency). Hereinafter, it is simply stored in a memory (storage means) (not shown).
In this state, when the control unit 6 issues a command to eject the ink droplets 510 to the inkjet head 100 of the head unit 35, the commanded inkjet head 100 performs an ejection operation, and if there is no ejection abnormality such as nozzle clogging, A predetermined amount of ink droplet 510 is ejected from 110, and the ink droplet 510 adheres to the surface of sensor 500.
[0085]
Next, the counter measurement circuit 530 counts (measures) the number of pulses (wave number) of the output signal from the oscillation circuit 520 within the measurement gate time.
The measurement result of the counter measurement circuit 530 is input to the arithmetic processing determination circuit 540, and the arithmetic processing determination circuit 540 stores the measurement result in a memory (not shown) as the natural frequency of the sensor 500 after the ejection operation.
[0086]
When the ink droplets 510 adhere to the surface of the sensor 500 as described above, the natural frequency of the sensor 500 decreases as described above. Therefore, the arithmetic processing determination circuit 540 determines a predetermined amount of ink from the nozzle 110 based on the natural frequency of the sensor 500 before the ejection operation and the natural frequency of the sensor 500 after the ejection operation stored in the memory. It can be detected (determined) that the droplet 510 is being ejected. This detection can be performed, for example, as follows.
[0087]
The arithmetic processing determination circuit 540 compares the natural frequency of the sensor 500 before the ejection operation stored in the memory with the natural frequency of the sensor 500 after the ejection operation, and obtains a deviation (difference) between them. It is detected that a predetermined amount of the ink droplet 510 is ejected from the nozzle 110 on condition that this deviation exceeds a predetermined threshold value set in advance.
[0088]
On the other hand, when the control unit 6 instructs the ink-jet head 100 to discharge the ink droplets 510, if there is an abnormality in the ink-jet head 100, a predetermined amount of the ink droplets 510 is not discharged from the nozzle 110, and the sensor 500 The ink droplet 510 does not adhere to the surface of.
In this case, as described above, the natural frequency of the sensor 500 does not change (be maintained) before and after the ejection operation. Therefore, the arithmetic processing determination circuit 540 determines a predetermined amount of ink from the nozzle 110 based on the natural frequency of the sensor 500 before the ejection operation and the natural frequency of the sensor 500 after the ejection operation stored in the memory. It can be detected (determined) that the droplet 510 is being ejected.
[0089]
For example, the arithmetic processing determination circuit 540 compares the natural frequency of the sensor 500 before the ejection operation stored in the memory with the natural frequency of the sensor 500 after the ejection operation, and obtains a deviation between them. It is detected that a predetermined amount of the ink droplet 510 is not ejected from the nozzle 110 on condition that the deviation is equal to or less than the threshold value.
In this manner, the droplet non-discharge detection device 50 can detect the presence or absence of a discharge abnormality for each inkjet head 100 of the head unit 35.
[0090]
As described above, according to the droplet non-ejection detection device 50, substantially the entire sensor 500 can be used as the detection region of the ink droplet 510, and the detection region can be widened. For this reason, there is an advantage that it is not necessary to set (control) the positional relationship between the nozzle 110 of the head unit 35 (each inkjet head 100) and the detection region with high accuracy. Therefore, the ink jet printer 1 does not require high assembling accuracy and positional accuracy in relation to the droplet non-discharge detection device 50, so that the inkjet printer 1 can be easily assembled and manufactured. Can maintain high reliability even during long-term use.
[0091]
In addition, the detection area can be easily enlarged, and the area of the detection area is set to be slightly larger than the area of the area where the nozzles 110 are arranged in the head unit 35, for example. It is possible to detect the presence or absence of the ejection abnormality for each inkjet head 100 while keeping the sensor 500 stationary.
Further, the configuration of the sensor 500 is simple, and even if the amount of the ejected ink droplet 510 is small, it can be detected, that is, the presence or absence of the ejection abnormality of the inkjet head 100 can be detected.
[0092]
FIG. 13A is a plan view and a cross-sectional side view showing a sensor in another embodiment of the droplet non-discharge detection device of the present invention, and FIG. 13B is a sensor corresponding to the nozzle plate 150 shown in FIG. FIG. 14 is a plan view schematically showing an example of the configuration of 600, and FIG. 14 is a diagram (partially a block diagram) schematically showing the main waist of another embodiment of the droplet non-discharge detection device of the present invention.
[0093]
Note that, in the plan view of FIG. 13A, the protective film is not shown (only the boundary between the protective film and the piezoelectric member is shown), and the comb-shaped electrodes are hatched.
Hereinafter, other embodiments of the droplet non-discharge detection device according to the present invention will be described with reference to these drawings. The description will focus on differences from the droplet non-discharge detection device 50 of FIGS. 7 and 9. The description of the same items is omitted.
[0094]
The droplet non-ejection detection device 60 has a sensor 600 shown in FIG. First, the configuration of the sensor 600 will be described.
As shown in FIG. 13A, a sensor 600 includes a plate-shaped piezoelectric member (piezoelectric element) 601 formed of a piezoelectric material, and a pair of comb-shaped members provided on one surface of the piezoelectric member 601. And a pair of comb-shaped second electrodes (comb-shaped electrodes) 603. Hereinafter, each of the comb-shaped first electrode and the second electrode is simply referred to as a “comb-shaped electrode”. Note that the pair of comb-shaped electrodes is also called an IDT (Interdigital Transducer).
[0095]
The pair of comb-shaped electrodes 602 is for input and is disposed on one end side of one surface of the piezoelectric member 601, and the pair of comb-shaped electrodes 603 is for output and one of the piezoelectric members 601. It is located on the other end of the surface.
The vibration mode of the sensor 600 is a surface acoustic wave. When an AC voltage having a predetermined frequency is applied (input) between the pair of comb-shaped electrodes 602, the surface acoustic wave is excited in the piezoelectric member 601. This surface acoustic wave propagates on the surface of the piezoelectric member 601 from the side of the comb-shaped electrode 602 to the side of the comb-shaped electrode 603, and between a pair of comb-shaped electrodes 603, an alternating current corresponding to the propagated surface acoustic wave A voltage is generated (output).
[0096]
Protective films 606 and 607 are provided on these comb-like electrodes 602 and 603, respectively, and the comb-like electrodes 602 and 603 are covered with protective films 606 and 607, respectively. Needless to say, the protective films 606 and 607 may be omitted.
Further, in the present embodiment, the shape of the sensor 600 (piezoelectric member 601) in plan view is substantially rectangular, but is not limited thereto, and may be another shape.
[0097]
In the droplet non-discharge detection device 60, the region between the comb-like electrode 602 (protective film 606) and the comb-like electrode 603 (protective film 607) of the sensor 600 (the region where the surface acoustic wave 608 propagates). A part or the whole becomes the detection region 609, and when the ink droplet 510 adheres (landing) to the detection region 609, it can be detected.
The set natural frequency of the sensor 600 is not particularly limited as long as the vibration mode is a surface acoustic wave. However, it is preferable that the natural frequency be as high as possible in the range of 106.25 MHz to 1.25 GHz.
Accordingly, higher sensitivity can be obtained, the ink droplet 510 can be detected more reliably, and the presence or absence of the ejection abnormality of the inkjet head 100 can be more reliably detected.
[0098]
As shown in FIG. 14, the droplet non-ejection detecting device 60 oscillates (drives) the sensor 600 at a predetermined natural frequency, and transmits a surface acoustic wave to the sensor 600. (Means) 610 and a vector voltmeter 620.
The pair of comb-shaped electrodes 602 of the sensor 600 is connected to the output side of the high-frequency oscillator 610 via the input signal line 604. The pair of comb-shaped electrodes 603 of the sensor 600 is connected to the input side of the vector voltmeter 620 via the output signal line 605.
In the present embodiment, the control unit 6 and the vector voltmeter 620 function as detecting means for detecting (determining) whether or not there is a discharge abnormality of the inkjet head (droplet discharge head) 100.
[0099]
Next, the principle (method) of detecting abnormal ejection of the inkjet head (droplet ejection head) 100 by the droplet non-ejection detection device 60 will be described.
First, an AC voltage having a predetermined frequency is applied between the pair of comb-shaped electrodes 602 of the sensor 600. Thereby, as shown in FIG. 13, the surface acoustic wave 608 is excited in the piezoelectric member 601. The surface acoustic wave 608 propagates from the comb-shaped electrode 602 to the comb-shaped electrode 603 on the surface of the piezoelectric member 601, and corresponds to the propagated surface acoustic wave 608 between the pair of comb-shaped electrodes 603. An alternating voltage is generated (outputted).
[0100]
Next, the head unit 35 (each ink-jet head 100) detects between the pair of comb-shaped electrodes 602 and the pair of comb-shaped electrodes 603 of the sensor 600, that is, based on a command from the control unit 6. An ejection operation is performed to eject the ink droplet 510 toward the region 609.
In this state, when the ink droplet 510 adheres to the surface (detection region 609) of the sensor 600, the amplitude of the surface acoustic wave 608 that has propagated to the comb-shaped electrode 603 becomes smaller than when the ink droplet 510 does not adhere ( Change).
[0101]
For example, when the ink droplet 510 does not adhere to the detection area 609 of the sensor 600, the surface acoustic wave 608 hardly attenuates the surface of the piezoelectric member 601 from the comb-shaped electrode 602 to the comb-shaped electrode 603. When the ink droplet 510 adheres to the detection area 609, the surface acoustic wave 608 causes the surface of the piezoelectric member 601 to move from the comb-shaped electrode 602 to the comb-shaped electrode 603. The light propagates attenuated by the mass of 510. That is, the amplitude of the surface acoustic wave 608 that has propagated to the comb-shaped electrode 603 becomes smaller by the mass of the attached ink droplet 510.
[0102]
The droplet non-discharge detection device 60 detects whether the ink droplet 510 has been discharged from the inkjet head 100 by detecting the decrease (change) in the amplitude of the surface acoustic wave 608 propagated to the comb-shaped electrode 603 of the sensor 600. (Whether or not the ink droplet 510 has adhered to the detection area 609) is determined, and the presence or absence of the ejection abnormality of the inkjet head 100 is detected.
[0103]
That is, when the inkjet head 100 performs an ejection operation for ejecting the ink droplets 510 toward the detection region 609, the droplet non-ejection detection device 60 outputs the amplitude of the surface acoustic wave 608 propagated to the comb-shaped electrode 603 ( (Amplitude amount) or a physical quantity corresponding to the amplitude is detected, and based on the detected value, the presence / absence of ejection abnormality of the inkjet head 100 is detected. In this case, when the detected value decreases (changes) before and after the ejection operation, the ink droplet 510 adheres to the detection area 609, and it is determined that there is no ejection abnormality of the inkjet head 100 (normal), and the detected value is ejected. If there is no change before and after the operation, the ink droplet 510 does not adhere to the detection area 609, and it is determined that the ejection of the inkjet head 100 is abnormal.
The physical quantity corresponding to the amplitude includes, for example, a value proportional to the amplitude.
[0104]
FIG. 13B is a plan view schematically showing a configuration example of the sensor 600 corresponding to the nozzle plate 150 shown in FIG. 5, and the left side in FIG. 13B shows the nozzle plate 150 shown in FIG. It is shown.
As shown in the figure, in this sensor 600, the pair of comb-shaped electrodes 602 and the pair of comb-shaped electrodes 602 are provided on the piezoelectric member 601 for each nozzle 110 (nozzle group) of each color of four colors of ink. An electrode 603 is provided.
Each of the detection areas 609 is smaller than the area of the area where the nozzles 110 are arranged in the head unit 35 in consideration of the flying bend allowed until the ink droplets 510 ejected from the nozzles 110 reach the sensor 600. The area is large.
[0105]
Next, the operation of the droplet non-discharge detection device 60 will be described.
When detecting the presence / absence of a discharge abnormality of the head unit 35 (each ink jet head 100), the control unit 6 determines whether the head unit 35 is at an operable position of the droplet non-discharge detection device 50, such as a home position. If not, the head unit 35 is moved to an operable position (for example, a home position) while being guided by the carriage guide shaft 422.
[0106]
Next, the control unit 6 moves the sensor 600 to the lower side of the head unit 35, between the head unit 35 and the cap 310 in the example shown in FIG.
Next, the control unit 6 drives the high-frequency oscillator 610. As a result, an AC voltage having a predetermined frequency is applied between the pair of comb-shaped electrodes 602 of the sensor 600 (a high-frequency signal is input), and a surface acoustic wave 608 is excited in the piezoelectric member 601 as shown in FIG. Is done. The surface acoustic wave 608 propagates from the comb-shaped electrode 602 to the comb-shaped electrode 603 on the surface of the piezoelectric member 601, and corresponds to the propagated surface acoustic wave 608 between the pair of comb-shaped electrodes 603. An alternating voltage is generated (outputted).
The AC voltage (high-frequency signal) output from the pair of comb-shaped electrodes 603 is input to the vector voltmeter 620. The high-frequency signal (voltage) is detected by the vector voltmeter 620, and the detection result is sent to the control unit 6.
[0107]
In the lower part of FIG. 14, the waveform of the surface acoustic wave on the input side (the pair of comb-shaped electrodes 602) of the sensor 600 (the amplitude when converted to the value detected by the vector voltmeter 620 is “amplitude A”). ), And the waveform of the surface acoustic wave on the output side of the sensor 600 (on the pair of comb-shaped electrodes 603), that is, the waveform of the high-frequency signal of amplitude A ′ detected by the vector voltmeter 620. ing.
[0108]
The value of the amplitude A ′ of the high-frequency signal detected by the vector voltmeter 620 when the ink droplet 510 does not adhere to the detection area 609 of the sensor 600 is substantially equal to the amplitude A. On the other hand, the value of the amplitude A ′ of the high-frequency signal detected by the vector voltmeter 620 when the ink droplet 510 is attached to the detection area 609 of the sensor 600 is smaller than the amplitude A by the mass of the ink droplet 510. small. When the number of the ink droplets 510 attached to the detection area 609 of the sensor 600 increases, the value of the amplitude A ′ of the high-frequency signal detected by the vector voltmeter 620 decreases according to the increase of the ink droplet 510.
[0109]
The control unit 6 transmits the detection result of the vector voltmeter 620, that is, the amplitude A ′ of the high-frequency signal (voltage) detected by the vector voltmeter 620 to the pair of comb-shaped electrodes 603 before the ejection operation. The amplitude of the elastic wave or a physical quantity corresponding to the amplitude (hereinafter, simply referred to as “amplitude”) is stored in the EEPROM (storage means) 62.
[0110]
In this state, when the control unit 6 issues a command to eject the ink droplets 510 to the inkjet head 100 of the head unit 35, the commanded inkjet head 100 performs an ejection operation, and if there is no ejection abnormality such as nozzle clogging, A predetermined amount of ink droplet 510 is ejected from 110, and the ink droplet 510 adheres to the detection area 609 of the sensor 600.
[0111]
Next, the vector voltmeter 620 detects a high-frequency signal (voltage) output from the pair of comb-shaped electrodes 603, and sends the detection result to the control unit 6.
The control unit 6 transmits the detection result of the vector voltmeter 620, that is, the amplitude A ′ of the high-frequency signal (voltage) detected by the vector voltmeter 620 to the pair of comb-shaped electrodes 603 after the ejection operation. The amplitude of the elastic wave is stored in the EEPROM 62.
[0112]
When the ink droplet 510 adheres to the detection area 609 of the sensor 600 as described above, the amplitude of the surface acoustic wave propagated to the pair of comb-shaped electrodes 603 becomes small as described above. For this reason, the control unit 6 states that a predetermined amount of the ink droplet 510 is ejected from the nozzle 110 based on the amplitude A ′ before the ejection operation and the amplitude A ′ after the ejection operation stored in the EEPROM 62. Can be detected (determined). This detection can be performed, for example, as follows.
The control unit 6 compares the amplitude A ′ before the ejection operation stored in the EEPROM 62 with the amplitude A ′ after the ejection operation, and obtains a deviation (difference) between them. This deviation is set in advance. It is detected that a predetermined amount of ink droplet 510 is being ejected from the nozzle 110 on condition that the predetermined threshold value is exceeded.
[0113]
On the other hand, when the control unit 6 instructs the inkjet head 100 to eject the ink droplets 510, if there is an abnormality in the inkjet head 100, a predetermined amount of the ink droplets 510 is not ejected from the nozzles 110, and the sensor 600 The ink droplet 510 does not adhere to the detection area 609 of.
In this case, as described above, the amplitude of the surface acoustic wave propagated to the pair of comb-shaped electrodes 603 does not change (be maintained) before and after the ejection operation. For this reason, the control unit 6 states that a predetermined amount of the ink droplet 510 is ejected from the nozzle 110 based on the amplitude A ′ before the ejection operation and the amplitude A ′ after the ejection operation stored in the EEPROM 62. Can be detected (determined).
[0114]
For example, the control unit 6 compares the amplitude A ′ before the ejection operation stored in the EEPROM 62 with the amplitude A ′ after the ejection operation, and obtains a deviation between the two. The deviation is equal to or smaller than the threshold. Under this condition, it is detected that a predetermined amount of ink droplet 510 has not been ejected from nozzle 110.
In this manner, the droplet non-discharge detection device 60 can detect the presence or absence of a discharge abnormality for each inkjet head 100 of the head unit 35.
[0115]
As described above, the droplet non-discharge detection device 60 has the same advantages as the droplet non-discharge detection device 50 of FIGS. 7 and 9.
In the present embodiment, the sensitivity is high because the natural frequency of the sensor 600 is high (the vibration mode is a surface acoustic wave). As a result, the detection accuracy can be increased, and even if the amount of the ejected ink droplets 510 is even smaller, it can be detected, that is, whether or not there is an abnormal ejection of the inkjet head 100 can be detected. it can.
Note that, in the above-described embodiment, the case where the vibration mode is the thickness shear vibration and the case where the surface acoustic wave is used have been described. However, in the present invention, the vibration mode is set to another vibration mode, for example, the trapping vibration or the like. May be set.
[0116]
Next, a configuration (recovery means 24) for executing a recovery process for eliminating the cause of the discharge abnormality (head abnormality) for the inkjet head 100 (head unit 35) in the droplet discharge apparatus of the present invention will be described. FIG. 15 is a diagram showing a schematic structure (partially omitted) as viewed from above the ink jet printer 1 shown in FIG. The ink jet printer 1 shown in FIG. 15 includes a wiper 300 and a cap 310 for executing a recovery process for ink droplet non-ejection (head abnormality) in addition to the configuration shown in the perspective view of FIG.
[0117]
The recovery process performed by the recovery unit 24 includes a flushing process for preliminary discharging droplets from the nozzles 110 of each inkjet head 100, a wiping process using a wiper 300 described later (see FIG. 16), and a tube pump 320 described later. Pumping process (pump suction process). That is, the recovery unit 24 includes the tube pump 320 and a pulse motor for driving the same, a wiper 300, a vertical drive mechanism for the wiper 300, and a vertical drive mechanism (not shown) for the cap 310. The head driver 33 and the head unit 35 function as a part of the recovery unit 24 in the wiping process. Since the flushing process has been described above, the wiping process and the pumping process will be described below.
[0118]
Here, the wiping process refers to a process of wiping foreign matter such as paper dust adhered to the nozzle plate 150 (nozzle surface) of the head unit 35 with the wiper 300. Further, the pumping process (pump suction process) refers to a process of driving a tube pump 320, which will be described later, to suck and discharge ink in the cavity 141 from each nozzle 110 of the head unit 35. As described above, the wiping process is an appropriate process as a recovery process in a state in which paper dust adheres, which is one of the causes of the abnormal discharge of the droplets of the inkjet head 100 as described above. Further, the pump suction process removes air bubbles in the cavity 141 that cannot be removed by the above-described flushing process, or increases the viscosity of the ink in the vicinity of the nozzle 110 due to drying or the ink in the cavity 141 due to aging. This is an appropriate process as a recovery process for removing viscous ink. When the viscosity has not increased so much and the viscosity is not so large, the above-described recovery process by the flushing process may be performed. In this case, since the amount of ink to be discharged is small, an appropriate recovery process can be performed without reducing the throughput and the running cost.
[0119]
The plurality of head units 35 are mounted on the carriage 32, are guided by two carriage guide shafts 422, and are connected to the timing belt 421 by the carriage motor 41 via the connecting portion 34 provided at the upper end in the drawing. Moving. The head unit 35 mounted on the carriage 32 is movable in the main scanning direction via the timing belt 421 that moves by driving the carriage motor 41 (in conjunction with the timing belt 421). The carriage motor 41 plays a role of a pulley for continuously rotating the timing belt 421, and a pulley 44 is similarly provided on the other end side.
[0120]
The cap 310 is for capping the nozzle plate 150 (see FIG. 5) of the head unit 35. A hole is formed in the bottom surface of the cap 310, and a flexible tube 321 which is a component of the tube pump 320 is connected to the cap 310 as described later. The tube pump 320 will be described later with reference to FIG.
[0121]
During the recording (printing) operation, the recording paper P moves in the sub-scanning direction, that is, downwards in FIG. 15 while driving the electrostatic actuator 120 of the predetermined inkjet head 100 (droplet ejection head). Is moved in the main scanning direction, that is, left and right in FIG. 15, the inkjet printer (droplet discharge device) 1 prints a predetermined image or the like based on print data (print data) input from the host computer 8. Print (record) on the recording paper P.
[0122]
FIG. 16 is a diagram showing a positional relationship between the wiper 300 shown in FIG. 15 and the printing unit 3 (head unit 35). In FIG. 16, the printing unit 3 (head unit 35) and the wiper 300 are shown as a part of a side view of the ink jet printer 1 shown in FIG. As shown in FIG. 16A, the wiper 300 is vertically movably arranged so as to be able to contact the nozzle surface of the printing unit 3, that is, the nozzle plate 150 of the head unit 35.
[0123]
Here, the wiping process which is the recovery process using the wiper 300 will be described. When performing the wiping process, as shown in FIG. 16A, the wiper 300 is moved upward by a driving device (not shown) such that the tip of the wiper 300 is located above the nozzle surface (nozzle plate 150). In this case, when the carriage motor 41 is driven to move the printing unit 3 to the left (in the direction of the arrow) in the figure, the wiping member 301 comes into contact with the nozzle plate 150 (nozzle surface).
[0124]
Since the wiping member 301 is made of a flexible rubber member or the like, as shown in FIG. 16B, a tip portion of the wiping member 301 that contacts the nozzle plate 150 is bent, and the tip portion of the wiping member 301 is bent. The surface of 150 (nozzle surface) is cleaned (wiped). This makes it possible to remove foreign matter (for example, paper dust, dust floating in the air, scraps of rubber, etc.) such as paper dust attached to the nozzle plate 150 (nozzle surface). In addition, according to the state of such foreign matter attachment (when a large amount of foreign matter is attached), the printing means 3 (head unit 35) is reciprocated above the wiper 300 to perform the wiping process a plurality of times. It can also be implemented.
[0125]
FIG. 17 is a diagram illustrating the relationship between the head unit 35, the cap 310, and the pump 320 during the pump suction process. The tube 321 forms an ink discharge path in a pumping process (pump suction process). One end of the tube 321 is connected to the bottom of the cap 310 as described above, and the other end is discharged via the tube pump 320. It is connected to the ink cartridge 340.
[0126]
An ink absorber 330 is arranged on the inner bottom surface of the cap 310. The ink absorber 330 absorbs ink ejected from the nozzles 110 of the inkjet head 100 during a pump suction process or a flushing process, and temporarily stores the ink. Note that the ink absorber 330 can prevent the ejected droplets from splashing and soiling the nozzle plate 150 during the flushing operation into the cap 310.
[0127]
FIG. 18 is a schematic diagram showing the configuration of the tube pump 320 shown in FIG. As shown in FIG. 18B, the tube pump 320 is a rotary pump, and includes a rotating body 322, four rollers 323 arranged on the circumference of the rotating body 322, and a guide member 350. Have. The roller 323 is supported by the rotating body 322, and presses the flexible tube 321 placed in an arc shape along the guide 351 of the guide member 350.
[0128]
The tube pump 320 rotates one or two rollers 323 in contact with the tube 321 in the Y direction by rotating the rotating body 322 in the direction of the arrow X shown in FIG. The tube 321 placed on the arc-shaped guide 351 of the guide member 350 is sequentially pressed while rotating. As a result, the tube 321 is deformed, and the ink (liquid material) in the cavity 141 of each inkjet head 100 is sucked through the cap 310 due to the negative pressure generated in the tube 321, and bubbles are mixed in or dried. Unnecessary ink having increased viscosity is discharged to the ink absorber 330 via the nozzle 110, and the discharged ink absorbed by the ink absorber 330 is transferred to the discharged ink cartridge 340 (see FIG. 17) via the tube pump 320. Is discharged.
[0129]
The tube pump 320 is driven by a motor such as a pulse motor (not shown). The pulse motor is controlled by the control unit 6. Driving information for the rotation control of the tube pump 320, for example, a look-up table in which the rotation speed and the number of rotations are described, a control program in which the sequence control is described, and the like are stored in the PROM 64 of the control unit 6, and the like. The tube pump 320 is controlled by the CPU 61 of the control unit 6 based on the drive information.
[0130]
By the way, in the ink jet printer 1 provided with such a recovery means 24, as a result of detecting whether or not there is a discharge abnormality in each of the ink jet heads 100 of the head unit 35 by the droplet non-discharge detection devices 50 and 60, the discharge abnormality is detected. If detected, the recovery unit 24 operates to perform at least one of the above-described flushing, pumping, and wiping processes. This makes it possible to recover the ink jet head 100 in which the ejection abnormality has occurred to a normal state, and to prevent occurrence of ejection abnormality (missing dots) in a subsequent printing operation.
[0131]
When the recovery process is performed by the recovery unit 24 as described above, it is preferable that the detection by the droplet non-discharge detection devices 50 and 60 is performed again thereafter. Thereby, it is possible to confirm whether or not the abnormality of the ink jet head 100 has been eliminated (whether or not the ink jet head 100 has been restored to the normal state) by the recovery processing, and it is possible to further prevent the occurrence of the ejection abnormality (missing dots) in the subsequent printing operation. It can be reliably prevented. In addition, when the ejection abnormality is detected by this re-detection, it is preferable to perform at least one of the flushing process, the pumping process, and the wiping process by the recovery unit 24.
[0132]
Next, another configuration example of the droplet discharge head (inkjet head) according to the present invention will be described. The droplet discharge head according to the present invention is not limited to the configuration like the above-described inkjet head 100, but may be any configuration. For example, it may be a configuration like the inkjet heads 100A to 100E described below. Good.
[0133]
19 to 22 are cross-sectional views each showing another example of the configuration of the inkjet head (head unit). FIG. 23 and FIG. 24 are a perspective view and a sectional view showing still another configuration example of the ink jet head (head unit). Hereinafter, description will be made based on these drawings, but the description will be focused on the points different from the above-described embodiment, and the description of the same matters will be omitted.
[0134]
In the ink jet head 100A shown in FIG. 19, the vibration plate 212 vibrates by driving the piezoelectric element 200, and the ink (liquid) in the cavity 208 is ejected from the nozzle 203. A stainless steel nozzle plate 202 having a nozzle (hole) 203 formed thereon is joined to a stainless steel nozzle plate 202 via an adhesive film 205, and a similar stainless steel metal plate is further placed thereon. 204 are joined via an adhesive film 205. The communication port forming plate 206 and the cavity plate 207 are sequentially bonded thereon.
The nozzle plate 202, the metal plate 204, the adhesive film 205, the communication port forming plate 206, and the cavity plate 207 are each formed into a predetermined shape (a shape in which a concave portion is formed). A reservoir 209 is formed. The cavity 208 and the reservoir 209 communicate with each other via an ink supply port 210. Further, the reservoir 209 communicates with the ink inlet 211.
[0135]
A vibration plate 212 is provided at an opening on the upper surface of the cavity plate 207, and a piezoelectric element (piezo element) 200 is joined to the vibration plate 212 via a lower electrode 213. Further, an upper electrode 214 is joined to the opposite side of the piezoelectric element 200 from the lower electrode 213. The head driver 215 includes a drive circuit that generates a drive voltage waveform, and applies (supplies) a drive voltage waveform between the upper electrode 214 and the lower electrode 213, so that the piezoelectric element 200 vibrates and is joined thereto. The diaphragm 212 vibrates. The vibration of the vibration plate 212 changes the volume of the cavity 208 (pressure in the cavity), and the ink (liquid) filled in the cavity 208 is ejected from the nozzle 203 as droplets.
The amount of liquid reduced in the cavity 208 due to the ejection of the liquid droplets is supplied from the reservoir 209 to supply ink. Further, the ink is supplied to the reservoir 209 from the ink inlet 211.
[0136]
In the ink jet head 100B shown in FIG. 20, the ink (liquid) in the cavity 221 is ejected from the nozzle by driving the piezoelectric element 200 in the same manner as described above. The inkjet head 100B has a pair of opposed substrates 220, and a plurality of piezoelectric elements 200 are intermittently provided between the two substrates 220 at predetermined intervals.
[0137]
A cavity 221 is formed between adjacent piezoelectric elements 200. In FIG. 20, a plate (not shown) is provided in front of the cavity 221 and a nozzle plate 222 is provided in the rear. A nozzle (hole) 223 is formed at a position corresponding to each cavity 221 of the nozzle plate 222. .
A pair of electrodes 224 is provided on one surface and the other surface of each piezoelectric element 200, respectively. That is, four electrodes 224 are joined to one piezoelectric element 200. When a predetermined driving voltage waveform is applied between predetermined electrodes among these electrodes 224, the piezoelectric element 200 deforms in a shear mode and vibrates (indicated by an arrow in FIG. 20). The pressure (the pressure in the cavity) changes, and the ink (liquid) filled in the cavity 221 is ejected from the nozzle 223 as droplets. That is, in the inkjet head 100B, the piezoelectric element 200 itself functions as a diaphragm.
[0138]
In the ink jet head 100 </ b> C shown in FIG. 21, ink (liquid) in the cavity 233 is ejected from the nozzle 231 by driving the piezoelectric element 200 in the same manner as described above. The inkjet head 100C includes a nozzle plate 230 in which the nozzles 231 are formed, a spacer 232, and the piezoelectric element 200. The piezoelectric element 200 is installed at a predetermined distance from the nozzle plate 230 via a spacer 232, and a cavity 233 is formed in a space surrounded by the nozzle plate 230, the piezoelectric element 200, and the spacer 232.
[0139]
A plurality of electrodes are joined to the upper surface of the piezoelectric element 200 in FIG. That is, the first electrode 234 is joined to almost the center of the piezoelectric element 200, and the second electrodes 235 are joined to both sides thereof. When a predetermined drive voltage waveform is applied between the first electrode 234 and the second electrode 235, the piezoelectric element 200 deforms in a shear mode and vibrates (indicated by an arrow in FIG. 21). The volume (pressure in the cavity) changes, and the ink (liquid) filled in the cavity 233 is ejected from the nozzle 231 as droplets. That is, in the inkjet head 100C, the piezoelectric element 200 itself functions as a diaphragm.
[0140]
The ink jet head 100D shown in FIG. 22 also discharges ink (liquid) in the cavity 245 from the nozzle 241 by driving the piezoelectric element 200 in the same manner as described above. The inkjet head 100D includes a nozzle plate 240 in which nozzles 241 are formed, a cavity plate 242, a vibration plate 243, and a laminated piezoelectric element 201 formed by laminating a plurality of piezoelectric elements 200.
[0141]
The cavity plate 242 is formed into a predetermined shape (a shape that forms a concave portion), whereby the cavity 245 and the reservoir 246 are formed. The cavity 245 and the reservoir 246 communicate with each other via an ink supply port 247. The reservoir 246 is in communication with the ink cartridge 31 via the ink supply tube 311.
[0142]
The lower end in FIG. 22 of the laminated piezoelectric element 201 is joined to the diaphragm 243 via the intermediate layer 244. A plurality of external electrodes 248 and internal electrodes 249 are joined to the laminated piezoelectric element 201. That is, an external electrode 248 is bonded to the outer surface of the laminated piezoelectric element 201, and an internal electrode 249 is provided between the piezoelectric elements 200 constituting the laminated piezoelectric element 201 (or inside each piezoelectric element). ing. In this case, the external electrodes 248 and part of the internal electrodes 249 are alternately arranged so as to overlap in the thickness direction of the piezoelectric element 200.
[0143]
Then, by applying a driving voltage waveform from the head driver 33 between the external electrode 248 and the internal electrode 249, the laminated piezoelectric element 201 is deformed as shown by an arrow in FIG. Then, the vibration plate 243 vibrates. Due to the vibration of the vibration plate 243, the volume (pressure in the cavity) of the cavity 245 changes, and the ink (liquid) filled in the cavity 245 is ejected from the nozzle 241 as droplets.
The amount of liquid reduced in the cavity 245 due to the ejection of the liquid droplets is supplied by supplying ink from the reservoir 246. Further, ink is supplied to the reservoir 246 from the ink cartridge 31 via the ink supply tube 311.
[0144]
The head unit 35 (inkjet head 100E) shown in FIGS. 23 and 24 is based on a so-called film-boiling inkjet method (thermal jet method), and includes a support plate 410, a substrate 420, an outer wall 430 and a partition 431, and a top plate 440. Are joined in this order from the lower side in FIGS. 23 and 24.
[0145]
The substrate 420 and the top plate 440 are installed at predetermined intervals via an outer wall 430 and a plurality (six in the illustrated example) of partition walls 431 arranged in parallel at equal intervals. A plurality of (five in the illustrated example) cavities (pressure chambers: ink chambers) 141 defined by partition walls 431 are formed between the substrate 420 and the top plate 440. Each cavity 141 has a strip shape (a rectangular parallelepiped shape).
[0146]
As shown in FIGS. 23 and 24, the left end (the upper end in FIG. 23) of each cavity 141 in FIG. 24 is covered with a nozzle plate (front plate) 433. In the nozzle plate 433, nozzles (holes) 110 communicating with the cavities 141 are formed, and ink (liquid material) is discharged from the nozzles 110.
In FIG. 23, the nozzles 110 are arranged linearly with respect to the nozzle plate 433, that is, in a row, but it goes without saying that the arrangement pattern of the nozzles is not limited to this.
[0147]
Note that the nozzle plate 433 may not be provided, and the upper end of each cavity 141 in FIG. 23 (the left end in FIG. 24) may be open, and the opening may serve as a nozzle.
In addition, an ink intake port 441 is formed in the top plate 440, and the ink intake port 441 is connected to the ink cartridge 31 via an ink supply tube 311.
[0148]
Heating elements 450 are installed (buried) at locations corresponding to the cavities 141 of the substrate 420, respectively. Each heating element 450 is separately energized by the head driver (energizing means) 33 to generate heat. The head driver 33 outputs, for example, a pulse signal as a drive signal of the heating element 450 in accordance with the print signal (print data) input from the control unit 6.
[0149]
The surface of the heating element 450 on the cavity 141 side is covered with a protective film (anti-cavitation film) 451. The protective film 451 is provided to prevent the heating element 450 from directly contacting the ink in the cavity 141. By providing the protective film 451, it is possible to prevent the heating element 450 from being deteriorated or deteriorated due to contact with the ink.
[0150]
Next, the operation (operation principle) of the inkjet head 100E will be described.
When a drive signal (pulse signal) is output from the head driver 33 and the heating element 450 is energized, the heating element 450 instantaneously generates heat to a temperature of 300 ° C. or higher. As a result, bubbles 480 are generated on the protective film 451 due to film boiling (different from bubbles which are mixed in the cavity causing the above-described discharge abnormality and are generated), and the bubbles 480 are instantaneously expanded. Thereby, the liquid pressure of the ink (liquid material) filled in the cavity 141 increases, and a part of the ink is ejected from the nozzle 110 as a droplet.
The amount of liquid reduced in the cavity 141 due to the ejection of the ink droplets is replenished by supplying new ink from the ink intake port 441 into the cavity 141. This ink is supplied from the ink cartridge 31 through the ink supply tube 311.
[0151]
As described above, the droplet non-discharge detection device and the droplet discharge device of the present invention have been described based on the illustrated embodiments. However, the present invention is not limited to this, and the droplet non-discharge detection device or the liquid Each unit constituting the droplet discharge device can be replaced with an arbitrary configuration capable of exhibiting the same function, and another arbitrary configuration may be added.
[0152]
In the present invention, the liquid to be ejected (droplets) ejected from the droplet ejection head (the inkjet head 100 in the above-described embodiment) is not particularly limited. For example, a liquid containing the following various materials is used. (Including dispersions such as suspensions and emulsions). That is, a filter material (ink) for a color filter, a light emitting material for forming an EL light emitting layer in an organic EL (Electro Luminescence) device, a fluorescent material for forming a phosphor on an electrode in an electron emission device, and a PDP (Plasma). A fluorescent material for forming a phosphor in a display panel device, a migrating material for forming a migrating body in an electrophoretic display device, a bank material for forming a bank on the surface of the substrate W, various coating materials, and forming electrodes A liquid electrode material, a particle material forming a spacer for forming a fine cell gap between two substrates, a liquid metal material for forming a metal wiring, a lens material for forming a microlens, Resist material, light diffusion material for forming light diffuser, DN And the like various tests the liquid material to be used for the biosensor, such as chip and protein chip.
Further, in the present invention, the droplet receiver from which droplets are to be discharged is not limited to paper such as recording paper, but other media such as films, woven fabrics, and nonwoven fabrics, glass substrates, silicon substrates, and the like. Work such as various substrates may be used.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing a configuration of an ink jet printer which is a kind of a droplet discharge device of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram schematically showing a main part of an ink jet printer (droplet discharge device) of the present invention.
FIG. 3 is a schematic sectional view of a head unit (ink jet head) in the ink jet printer shown in FIG.
FIG. 4 is an exploded perspective view showing the configuration of the head unit of FIG.
FIG. 5 is an example of a nozzle arrangement pattern of a nozzle plate of a head unit using four color inks.
6 is a state diagram showing each state at the time of inputting a drive signal in a section taken along line III-III of FIG. 3;
7 is a diagram showing a configuration of a sensor of a droplet non-discharge detection device provided in the ink jet printer shown in FIG. 1 and a side view showing a periphery of the sensor.
8 is a cross-sectional view showing a cover that covers the sensor shown in FIG.
9 is a block diagram illustrating a configuration of a droplet non-discharge detection device provided in the inkjet printer 1 illustrated in FIG.
FIG. 10 is a graph showing a relationship between the number of ink droplets (cumulative number of ink droplets) attached to a sensor and the frequency of primary vibration.
FIG. 11 is a graph showing a relationship between the number of ink droplets (cumulative number of ink droplets) attached to a sensor and the frequency of the tertiary vibration.
FIG. 12 is a side view illustrating a configuration of a cleaning unit.
FIG. 13 is a view showing a sensor in another embodiment of the droplet non-discharge detection device of the present invention.
FIG. 14 is a diagram (partially a block diagram) schematically showing a main waist portion of another embodiment of the droplet non-discharge detection device of the present invention.
15 is a diagram showing a schematic structure (partially omitted) as viewed from above the ink jet printer shown in FIG. 1;
16 is a diagram showing a positional relationship between the wiper and the head unit shown in FIG.
FIG. 17 is a diagram illustrating a relationship between a head unit, a cap, and a pump during a pump suction process.
FIG. 18 is a schematic view showing a configuration of the tube pump shown in FIG.
FIG. 19 is a cross-sectional view schematically illustrating another configuration example of the inkjet head according to the invention.
FIG. 20 is a cross-sectional view schematically illustrating another configuration example of the inkjet head according to the invention.
FIG. 21 is a cross-sectional view schematically illustrating another configuration example of the inkjet head according to the invention.
FIG. 22 is a cross-sectional view schematically illustrating another configuration example of the inkjet head according to the invention.
FIG. 23 is a perspective view showing still another configuration example of the inkjet head according to the present invention.
FIG. 24 is a sectional view of the ink jet head shown in FIG.
FIG. 25 is a schematic view showing the principle of a conventional optical ink droplet detection method.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Ink jet printer 2 ... Device main body 21 ... Tray 22 ... Discharge port 3 ... Printing means 31 ... Ink cartridge 311 ... Ink supply tube 32 ... Carriage 33 ... Head driver 34 ... Connection part 35 Head unit 4 Printing device 41 Carriage motor 42 Reciprocating mechanism 421 Timing belt 422 Carriage guide shaft 43 Carriage motor driver 44 Pulley 5 Paper feeder 51 ... Supply motor 52 ... Supply roller 52a ... Driving roller 52b ... Driving roller 53 ... Supply motor driver 6 ... Control unit 61 ... CPU 62 ... EEPROM 63 ... RAM 64 ... PROM 7 ... ... Operation panel 8 ... Host computer 9 ... IF 24 ... Recovery means 100, 100A 100E Inkjet head 110 Nozzle 120 Electrostatic actuator 121 Vibrating plate (bottom wall) 122 Segment electrode 123 Insulating layer 124 Common electrode 124a Input terminal 130 Damper chamber 131 ...... Ink inlet 132 ... Damper 140 ... Silicon substrate 141 ... Cavity 142 ... Ink supply port 143 ... Reservoir 150 ... Nozzle plate 160 ... Glass substrate 161 ... Concave part 162 ... Opposite wall 200 ... Piezoelectric element 201 ... Laminated piezoelectric element 202,222,230,240 ... Nozzle plate 203,223,231,241 ... Nozzle 204 ... Metal plate 205 ... Adhesive film 206 ... Communication port forming plate 207,242 ... ... Cavity plates 208, 221, 23 3, 245 cavity 209, 246 reservoir 210, 247 ink supply port 211 ink intake port 212, 243 diaphragm 213 lower electrode 214 upper electrode 215 head driver 220 ... Substrate 224 ... Electrode 232 ... Spacer 234 ... First electrode 235 ... Second electrode 244 ... Intermediate layer 248 ... External electrode 249 ... Internal electrode 300 ... Wiper 301 ... Wiping member 310 ... Cap 320 Tube pump (rotary pump) 321 (Flexible) tube 322 Rotator 322a Shaft 323 Roller 330 Ink absorber 340 Drain ink cartridge 350 Guide member 351 ...... Guide P ... Recording paper 50, 60 ... Droplet non-discharge detection device 500, 600 ... Sensors 501 601 Piezoelectric members 502 503 Electrodes 504 505 606 607 Protective film 510 Ink drops 510 ′ Residual ink drops 512 Cover 520 Oscillation circuits 521 523 ... Resistance 522, 526 ... Inverter 524, 525 ... Capacitor 530 ... Counter measurement circuit 540 ... Calculation processing determination circuit 550 ... Cleaning means 602, 603 ... Comb-shaped electrode 604 ... ... output signal line 608 ... surface acoustic wave 609 ... detection area 610 ... high frequency transmitter 620 ... vector voltmeter

Claims (16)

液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの吐出異常を検出する液滴不吐出検出装置であって、
電極が設けられた圧電部材を有し、所定の固有振動数で発振するセンサと、
前記センサを所定の固有振動数で発振させる駆動手段と、
前記センサが所定の固有振動数で発振している状態で、前記液滴吐出ヘッドが前記センサに向けて液滴を吐出する吐出動作を行った際に、前記センサの固有振動数または当該固有振動数に対応する物理量を検出し、その検出値に基づいて前記液滴吐出ヘッドの吐出異常の有無を検出する検出手段とを備えることを特徴とする液滴不吐出検出装置。
A droplet non-discharge detection device that detects a discharge abnormality of a droplet discharge head that discharges a droplet,
A sensor having a piezoelectric member provided with electrodes and oscillating at a predetermined natural frequency,
Driving means for oscillating the sensor at a predetermined natural frequency,
In a state where the sensor is oscillating at a predetermined natural frequency, when the droplet discharge head performs a discharge operation of discharging droplets toward the sensor, the natural frequency of the sensor or the natural frequency A detection unit for detecting a physical quantity corresponding to the number and detecting the presence or absence of a discharge abnormality of the droplet discharge head based on the detected value.
前記圧電部材は、板状をなし、該圧電部材の両面に電極が設けられており、
前記検出手段は、前記検出値の変化に基づいて前記吐出異常の有無を検出する請求項1に記載の液滴不吐出検出装置。
The piezoelectric member has a plate shape, electrodes are provided on both surfaces of the piezoelectric member,
The droplet non-discharge detection device according to claim 1, wherein the detection unit detects the presence or absence of the discharge abnormality based on a change in the detection value.
前記駆動手段は、前記センサを所定の固有振動数で発振させ、該センサを含む発振回路を有し、
前記検出手段は、前記発振回路からの出力信号の所定時間内におけるパルス数を計数する計測手段を有する請求項1または2に記載の液滴不吐出検出装置。
The drive unit oscillates the sensor at a predetermined natural frequency, and has an oscillation circuit including the sensor.
3. The droplet ejection failure detection apparatus according to claim 1, wherein the detection unit includes a measurement unit that counts the number of pulses of the output signal from the oscillation circuit within a predetermined time.
前記センサの振動モードは、厚みすべり振動である請求項1ないし3のいずれかに記載の液滴不吐出検出装置。4. The droplet non-discharge detection device according to claim 1, wherein the vibration mode of the sensor is a thickness shear vibration. 液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの吐出異常を検出する液滴不吐出検出装置であって、
電極が設けられた圧電部材を有し、表面弾性波を伝播するセンサと、
前記センサを駆動し、該センサに表面弾性波を伝播させる駆動手段と、
前記センサが表面弾性波を伝播している状態で、前記液滴吐出ヘッドが前記センサに向けて液滴を吐出する吐出動作を行った際に、前記伝播した表面弾性波の振幅または当該振幅に対応する物理量を検出し、その検出値に基づいて前記液滴吐出ヘッドの吐出異常の有無を検出する検出手段とを備えることを特徴とする液滴不吐出検出装置。
A droplet non-discharge detection device that detects a discharge abnormality of a droplet discharge head that discharges a droplet,
A sensor that has a piezoelectric member provided with electrodes and propagates a surface acoustic wave;
Driving means for driving the sensor and causing the sensor to propagate surface acoustic waves;
In a state where the sensor is propagating a surface acoustic wave, when the droplet discharge head performs a discharge operation of discharging a droplet toward the sensor, the amplitude of the propagated surface acoustic wave or the amplitude of the propagated surface acoustic wave is reduced. A non-discharge detection device, comprising: a detection unit that detects a corresponding physical quantity and detects whether or not there is a discharge abnormality of the droplet discharge head based on the detected value.
前記圧電部材は、板状をなし、該圧電部材の一方の面の一端側に、1対の櫛歯状の第1の電極が設けられ、他端側に、1対の櫛歯状の第2の電極が設けられ、前記センサの前記第1の電極側から前記第2の電極側に表面弾性波が伝播するよう構成されており、
前記液滴吐出ヘッドが前記センサの前記第1の電極と前記第2の電極との間に向けて液滴を吐出する吐出動作を行った際に、前記検出手段は、前記第2の電極に伝播した表面弾性波の振幅または当該振幅に対応する物理量を検出し、その検出値の変化に基づいて前記吐出異常の有無を検出する請求項5に記載の液滴不吐出検出装置。
The piezoelectric member has a plate shape, a pair of comb-shaped first electrodes is provided on one end of one surface of the piezoelectric member, and a pair of comb-shaped first electrodes is provided on the other end. Two electrodes are provided, and the surface acoustic wave is configured to propagate from the first electrode side of the sensor to the second electrode side,
When the droplet discharge head performs a discharge operation of discharging droplets between the first electrode and the second electrode of the sensor, the detecting unit may detect the second electrode. The droplet non-ejection detection device according to claim 5, wherein the amplitude of the propagated surface acoustic wave or a physical quantity corresponding to the amplitude is detected, and the presence or absence of the ejection abnormality is detected based on a change in the detected value.
前記駆動手段は、前記第1の電極側に接続された高周波発振回路を有し、
前記検出手段は、前記第2の電極側に接続されたベクトル電圧計を有する請求項6に記載の液滴不吐出検出装置。
The driving unit has a high-frequency oscillation circuit connected to the first electrode side,
7. The apparatus according to claim 6, wherein the detection unit includes a vector voltmeter connected to the second electrode.
前記センサは、前記電極を覆う保護膜を有する請求項1ないし7のいずれかに記載の液滴不吐出検出装置。The droplet non-discharge detection device according to claim 1, wherein the sensor has a protective film that covers the electrode. 前記センサ上に残留した液滴を除去する清掃手段をさらに備える請求項1ないし8のいずれかに記載の液滴不吐出検出装置。9. The droplet ejection failure detection device according to claim 1, further comprising a cleaning unit that removes droplets remaining on the sensor. 前記センサを覆う位置と覆わない位置とに相対的に移動可能に設置されたカバーをさらに備える請求項1ないし9のいずれかに記載の液滴不吐出検出装置。The droplet non-discharge detection device according to any one of claims 1 to 9, further comprising a cover installed relatively movably between a position covering the sensor and a position not covering the sensor. 駆動回路によりアクチュエータを駆動して液体が充填されたキャビティ内の圧力を変化させることにより前記キャビティに連通するノズルから前記液体を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドと、
請求項1ないし10のいずれかに記載の液滴不吐出検出装置とを備えることを特徴とする液滴吐出装置。
A droplet discharge head that discharges the liquid as droplets from a nozzle communicating with the cavity by driving the actuator by a drive circuit to change the pressure in the cavity filled with the liquid,
A droplet discharge device comprising the droplet non-discharge detection device according to any one of claims 1 to 10.
前記液滴吐出ヘッドに対し、吐出異常の原因を解消させる回復処理を行う回復手段をさらに備え、
前記液滴不吐出検出装置によって吐出異常が検出された場合、前記回復手段による回復処理を行う請求項11に記載の液滴吐出装置。
The droplet discharge head further includes a recovery unit that performs recovery processing for eliminating a cause of the discharge abnormality,
12. The droplet discharge device according to claim 11, wherein when the discharge abnormality is detected by the droplet non-discharge detection device, a recovery process is performed by the recovery unit.
前記回復手段による回復処理を行った後、前記液滴不吐出検出装置による検出を再度行う請求項12に記載の液滴吐出装置。13. The droplet discharge device according to claim 12, wherein after performing the recovery process by the recovery unit, the detection by the droplet non-discharge detection device is performed again. 前記回復手段は、前記液滴吐出ヘッドのノズルが配列されるノズル面をワイパにより拭き取るワイピング処理を行うワイピング手段を含む請求項12または13に記載の液滴吐出装置。14. The droplet discharge device according to claim 12, wherein the recovery unit includes a wiping unit that performs a wiping process of wiping a nozzle surface on which nozzles of the droplet discharge head are arranged with a wiper. 前記回復手段は、前記液滴吐出ヘッドのノズル面を覆うキャップに接続するポンプによりポンプ吸引処理を行うポンピング手段を含む請求項12ないし14のいずれかに記載の液滴吐出装置。15. The droplet discharge device according to claim 12, wherein the recovery unit includes a pumping unit that performs a pump suction process using a pump connected to a cap that covers a nozzle surface of the droplet discharge head. 前記液滴吐出装置は、インクジェットプリンタを含む請求項12ないし15のいずれかに記載の液滴吐出装置。16. The droplet discharge device according to claim 12, wherein the droplet discharge device includes an ink jet printer.
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