JP2004306082A - 金属膜用レーザートリミング装置及びその方法 - Google Patents

金属膜用レーザートリミング装置及びその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基材を焼損させずに導電膜等の金属膜を焼除させてトリミング欠除部を形成でき、しかも必要とされるトリミング欠除部の幅寸法を確保できる金属膜用レーザートリミング装置及びその方法を提供すること。
【解決手段】レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を分割反射手段で2個の分割ビーム光に分割して反射し、これらの分割ビーム光を集光手段で集光させてトリミング欠除部を形成すべき導電膜に照射することにより、導電膜においてX方向に重複して並んだ2つの分割ビーム光8C,8Dから重複ビーム光50を形成する。分割ビーム光8C、8Dで導電膜におけるレーザービーム光のエネルギはX方向へ分散され、導電膜が設けられているワークピースのY方向移動により、大きな幅寸法となった線状のトリミング欠除部が形成される。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属膜をレーザービーム光でトリミング加工するための装置及びその方法に係り、例えば、タッチパネル、プラズマディスプレイ、電子ペーパー、有機EL(エレクトリック ルミネッセンス)等のためのITO(Indium Tin Oxide、インジウムスズ酸化物)、さらには、太陽電池パネルの表面に設けられる膜等の金属膜に、線状のトリミング欠除部を形成するために利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
指やペン等で触ることにより電気が導通するタッチパネルは、金属膜となっているITO製の導電膜が基材に被覆された構造部分を有しており、この導電膜が設けられた範囲に互いに電気的に絶縁された複数の絶縁箇所を設けるために、導電膜に線状のトリミング欠除部を形成する作業が行われる。従来、この作業は、導電膜上にエッチングレジストインキで所定形状のパターンを印刷又は転写で形成した後、硫酸又は塩酸で不要部分を除去するという湿式のエッチング法によって行われていたが、下記の特許文献1には、レーザービーム光を用いて行う技術が開示されている。
【0003】
この従来技術のための装置は、レーザー発振器と、このレーザー発振器から発振されたレーザービーム光をトリミング加工すべき導電膜を備えたワークピースの側へ反射するためのミラーと、このミラーで反射されたレーザービーム光を集光するためのレンズとを備えている。レーザー発振器からレンズまでで構成されるレーザービーム光照射系装置に対してワークピースが送り移動されることにより、レンズで集光されたレーザービーム光によって導電膜に線状のトリミング欠除部が形成される。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−37314(要約、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来装置において、導電膜に照射されるレーザービーム光は1個のビーム光、すなわち、単一のビーム光であり、光軸と直交する平面におけるこのレーザービーム光の形状は、図21に示されているとおり、真円形である。図22は、図21で示されたレーザービーム光100の幅方向、言い換えると直径方向におけるレーザービーム光100のエネルギ密度の分布曲線Nを表したグラフである。曲線Nは、レーザービーム光100の中心でエネルギ密度が最大値となる正規分布曲線となっている。L1は、導電膜を焼除させて前記トリミング欠除部を形成できるエネルギ密度の最低レベル値であり、L2は、導電膜が表面に被覆されている前記基材をも焼損させてしまうエネルギ密度の最低レベル値である。
【0006】
導電膜に設けなければならないトリミング欠除部は、確実な電気的絶縁性を確保するために所定値以上の幅寸法となっていることが求められる。従来装置では、この所定値の幅寸法を超えるW10の幅寸法を確保しようとすると、エネルギ密度のピーク値はL2を超えることになり、この結果、基材を焼損させてしまうことになる。一方、レーザー発振器の出力を低下させることにより、曲線N’で示したように、エネルギ密度のピーク値をL2とL1の間とすることはできるが、トリミング欠除部の幅寸法はW10よりも小さいW11となってしまう。この結果、幅寸法が上記の所定値以上となったトリミング欠除部を導電膜に形成することは難しくなる。
【0007】
本発明の目的は、基材を焼損させずに導電膜等の金属膜を焼除させてトリミング欠除部を形成できることと、必要とされるトリミング欠除部の幅寸法を確保することとの両方を達成できる金属膜用レーザートリミング装置及びその方法を提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る金属膜用レーザートリミング装置は、レーザー発振器と、このレーザー発振器から発振されたレーザービーム光をトリミング加工すべき金属膜を備えたワークピースの側へ反射するための反射手段と、この反射手段で反射された前記レーザービーム光を集光するための集光手段と、前記レーザー発振器からこの集光手段までで構成されるレーザービーム光照射系装置と前記ワークピースとのうちの一方を他方に対して送り移動させ、この送り移動により、前記集光手段によって集光された前記レーザービーム光で前記金属膜に線状のトリミング欠除部を形成するための送り移動手段と、を含んで構成されている金属膜用レーザートリミング装置において、前記反射手段は、前記レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を2つの分割ビーム光に分割して反射するための分割反射手段になっているとともに、前記集光手段で集光されたこれらの分割ビーム光は前記金属膜において互いに一部が重複して並んだ重複ビーム光となり、前記送り移動手段は、前記一方を前記他方に対して前記2個の分割ビーム光の並び方向と角度をなす方向へ送り移動させるための手段になっていることを特徴とするものである。
【0009】
この金属膜用レーザートリミング装置によると、レーザー発振器から発振されたレーザービーム光は、2つの分割ビーム光に分割され、これらの分割ビーム光は、互いに一部が重複して並んだ重複ビーム光となってワークピースの金属膜に照射されることになる。このため、金属膜上におけるレーザービーム光のエネルギは分割方向に分散されることになり、これにより、エネルギ密度の分布曲線は正規分布曲線とならず、トップフラットの曲線やこれに近似した曲線となる。
【0010】
したがって、送り移動手段によってレーザービーム光照射系装置とワークピースとのうちの一方が他方に対して2個の分割ビーム光の並び方向と角度をなす方向へ送り移動されると、基材を焼損させずに導電膜等の金属膜を焼除させることができて線状のトリミング欠除部を形成できるとともに、このトリミング欠除部を必要とされる幅寸法が確保されたものとすることができる。
【0011】
前記分割反射手段は、2つの分割ビーム光のうちの少なくとも一方を他方に対してこれらの分割ビーム光の重複量を変更する方向へ移動させるための装置を備えていることが好ましい。
【0012】
これによると、2つの分割ビーム光の重複量を変更することが可能になる。この重複量は、前記重複ビーム光の最大エネルギ密度とトリミング欠除部の幅寸法とに関係しており、重複量の変更によりこれらを調整できることになる。
【0013】
分割反射手段の構造は、レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を2つの分割ビーム光に分割できる機能を有していれば、任意であり、例えば、段差を有する1個のミラーを用いたものでもよく、複数個のミラーを用いたものでもよく、半反射のミラーと全反射のミラーを用いたものでもよく、1個又は2個のプリズムを用いたものでもよく、少なくとも1個ずつのミラーとプリズムを用いたものでもよい。
【0014】
分割反射手段を複数個のミラーを用いて構成する場合の一例は、分割反射手段を、レーザー発振器から発振されるレーザービーム光に対してそれぞれが傾斜して対面しかつこのレーザービーム光の進行方向にずれて配置されている2個のミラーを有する構造とし、これらのミラーに跨る照射面積を有してレーザー発振器から発振されたレーザービーム光をこれらのミラーで分割することである。
【0015】
分割反射手段をこのように構成した場合には、この分割反射手段には、2個のミラーのうちの少なくとも一方を、レーザー発振器から発振されるレーザービーム光に対する進退方向であって他方に対する揺動方向へ変位させるための揺動変位装置を設けることが好ましい。
【0016】
これによると、揺動変位装置によって2つの分割ビーム光の重複量を調整することが可能になる。
【0017】
また、分割反射手段には、2個のミラーの境界部の位置を、レーザー発振器から発振されるレーザービーム光に対して傾斜角度を有する方向へ移動させるための傾斜移動装置を設けることが好ましい。
【0018】
これによると、傾斜移動装置により、2個のミラーの境界部の位置をレーザービーム光の光軸と直交する成分を有する方向へ移動させることができるため、2つ分割ビーム光の分割割合を適正な割合に変更できるなど、その分割割合を調整することが可能になる。
【0019】
前記送り移動によって前記レーザービーム光照射系装置と前記ワークピースとのうちの一方を他方に送り移動させる方向は、1つの方向でもよく、複数の方向でもよい。
【0020】
また、この1つの送り移動方向、又は、送り移動方向が複数の方向である場合における1つの送り移動方向は、2個の分割ビーム光の並び方向と直角をなす方向とすることが好ましい。
【0021】
これによると、2個の分割ビーム光からなる前記重複ビーム光の最大幅寸法を利用してトリミング欠除部を形成できることになり、大きな幅寸法となったトリミング欠除部を得られる。
【0022】
送り移動手段を、レーザービーム光照射系装置とワークピースとのうちの一方を他方に対して直角をなす2つの方向へ送り移動させるための手段とする場合には、ワークピースに対するレーザービーム光照射系装置の向きを、前記2つの分割ビーム光の並び方向が直角をなす前記2つの方向に対して角度をなす方向となる向きにすることが好ましい。
【0023】
これによると、金属膜に直角をなす2つの方向へ線状のトリミング欠除部を形成できるとともに、これらのトリミング欠除部のそれぞれの幅寸法を大きくできることになる。
【0024】
この場合において、2つの分割ビーム光の並び方向が直角をなす2つの方向に対して角度をなす方向とは、例えば、直角をなす2つの方向のそれぞれに対して45度の角度をなす方向でもよく、30度と60度の角度をなす方向でもよく、40度と50度の角度をなす方向でもよい。
【0025】
本発明に係る金属膜用レーザートリミング方法は、レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を2つの分割ビーム光に分割するための工程と、これらの分割ビーム光を、互いの一部が重複して並んだ重複ビーム光としてワークピースのトリミング加工すべき金属膜に照射するための工程と、前記重複ビーム光と前記ワークピースとのうちの一方を、他方に対して前記2つの分割ビーム光の並び方向と角度をなす方向へ移動させることにより、前記重複ビーム光によって前記金属膜に線状のトリミング欠除部を形成するための工程と、を有していることを特徴とするものである。
【0026】
この金属膜用レーザートリミング方法によると、レーザー発振器から発振されたレーザービーム光は、2つの分割ビーム光に分割された後、これらの分割ビーム光の互いの一部が重複して並んだ重複ビーム光となってワークピースのトリミング加工すべき金属膜に照射される。このため、金属膜上におけるレーザービーム光のエネルギは、レーザービーム光の分割方向に分散されることになり、エネルギ密度の分布曲線はトップフラットの曲線やこれに近似した曲線となる。また、重複ビーム光とワークピースとのうちの一方は、他方に対して2つの分割ビーム光の並び方向と角度をなす方向へ移動するため、必要とされる幅寸法が確保された線状のトリミング欠除部を形成できる。
【0027】
この金属膜用レーザートリミング方法において、重複ビーム光とワークピースとのうちの一方を他方に対して移動させる方向は、2つの分割ビーム光の並び方向と角度をなす方向であれば、1つの方向でもよく、複数の方向でもよい。
【0028】
また、本発明に係る金属膜用レーザートリミング装置は、レーザー発振器と、このレーザー発振器から発振されたレーザービーム光をトリミング加工すべき金属膜を備えたワークピースの側へ反射するための反射手段と、この反射手段で反射された前記レーザービーム光を集光するための集光手段と、前記レーザー発振器からこの集光手段までで構成されるレーザービーム光照射系装置と前記ワークピースとのうちの一方を他方に対して送り移動させ、この送り移動により、前記集光手段によって集光された前記レーザービーム光で前記金属膜に線状のトリミング欠除部を形成するための送り移動手段と、を含んで構成されている金属膜用レーザートリミング装置において、前記反射手段は、前記レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を2つの分割ビーム光に分割して反射するための第1分割反射手段と、これらの分割ビーム光のそれぞれをさらに2つに分割して反射し、前記レーザービーム光を合計4個の小分割ビーム光とするための第2分割反射手段とを備えており、これらの第1及び第2分割反射手段には、前記金属膜における前記4個の小分割ビーム光の位置関係を変更するための位置関係変更装置が設けられ、前記送り移動手段は、前記一方を前記他方に対して少なくとも直角をなす2つの方向へ送り移動させるための手段になっていることを特徴とするものである。
【0029】
この金属膜用レーザートリミング装置によると、レーザー発振器から発振されたレーザービーム光は第1及び第2分割反射手段によって合計4個の小分割ビーム光に分割される。第1及び第2分割反射手段には、金属膜における4個の小分割ビーム光の位置関係を変更するための位置関係変更装置が設けられているため、この位置関係変更装置により、集光手段で集光されたこれらの小分割ビーム光を金属膜において四角形に配置できるとともに、これらの小分割ビーム光を、金属膜において少なくとも直角をなす2つの方向における2個ずつの小分割ビーム光が互いに一部が重複して並んだ重複ビーム光とすることができる。そして、送り移動手段により、直角をなす2つの方向へ前記一方を前記他方に対して送り移動させることにより、金属膜には直角をなす2つの方向へ延びる線状のトリミング欠除部が形成される。
【0030】
特に、この金属膜用レーザートリミング装置によると、金属膜における前記重複ビーム光を、4個の分割ビーム光が四角形に配置されて形成されたものとすることができ、この四角形の2つの辺を、送り移動手段による直角をなす2つの送り移動方向と一致させることができる。これにより、金属膜に直角をなす2つの方向へ延びる線状のトリミング欠除部が形成されたとき、これらのトリミング欠除部の端部同士が接続している直角の屈曲部の形状は、斜めの欠落部がない良好な形状となる。
【0031】
この金属膜用レーザートリミング装置における第1及び第2分割反射手段のそれぞれの構造も、それぞれの分割反射手段に照射されるビーム光を2つの分割ビーム光に分割できる機能を有していれば、任意であり、例えば、段差を有する1個のミラーを用いたものでもよく、複数個のミラーを用いたものでもよく、半反射のミラーと全反射のミラーを用いたものでもよく、1個又は2個のプリズムを用いたものでもよく、少なくとも1個ずつのミラーとプリズムを用いたものでもよい。
【0032】
第1及び第2分割反射手段のそれぞれを複数個のミラーを用いて構成する場合の一例は、第1分割反射手段を、レーザー発振器から発振されるレーザービーム光に対してそれぞれが傾斜して対面しかつこのレーザービーム光の進行方向にずれて配置されている2個のミラーを有する構造とし、第2分割反射手段を、第1分割反射手段で分割されて反射される2個の分割ビーム光に対してそれぞれが傾斜して対面しかつこれらの分割ビーム光の進行方向にずれて配置されている2個のミラーを有する構造とすることである。
【0033】
また、本発明に係る金属膜用レーザートリミング方法は、レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を4つの分割ビーム光に分割するための工程と、これらの分割ビーム光をワークピースのトリミング加工すべき金属膜に四角形に配置するとともに、これらの分割ビーム光のうち、少なくとも直角をなす2つの方向における2個ずつの分割ビーム光を互いに一部が重複して並んだ重複ビーム光として前記金属膜に照射するための工程と、前記重複ビーム光と前記ワークピースとのうちの一方を他方に対して直角をなす前記2つの方向へ移動させることにより、前記重複ビーム光によって前記金属膜に直角をなす複数の線状のトリミング欠除部を形成するための工程と、を有していることを特徴とするものである。
【0034】
この金属膜用レーザートリミング方法によると、小分割ビーム光は金属膜において四角形に配置されるとともに、これらの小分割ビーム光により、金属膜において、少なくとも直角をなす2つの方向における2個ずつの小分割ビーム光が互いに一部が重複して並んだ重複ビーム光を形成することができる。そして、送り移動手段により、直角をなす2つの方向へ前記一方を前記他方に対して送り移動させることにより、金属膜に、直角をなす2つの方向へ延びる線状のトリミング欠除部を形成できる。また、これらのトリミング欠除部が金属膜に形成されたとき、これらのトリミング欠除部の端部同士が接続している直角の屈曲部の形状は、斜めの欠落部がない良好な形状となっている。
【0035】
以上の本発明において、金属膜に照射されるビーム光は連続ビーム光でもよく、レーザー発振器のQスイッチによるパルスビーム光でもよい。
【0036】
また、レーザー発振器から発振されるレーザービーム光は、その光軸と直交する平面での形状が真円形のものでもよく、楕円形のものでもよく、その形状は任意である。
【0037】
さらに、レーザー発振器からワークピースまでの光路中に、例えば、前記集光手段とワークピースとの間に、1個又は複数個のシリンドリカルレンズや、ズームレンズを配置し、これにより金属膜に照射されるビーム光の形状を変形させ、金属膜に形成されるトリミング欠除部の幅寸法を一層大きくするようにしてもよい。
【0038】
また、金属膜が設けられているワークピースは、任意な装置、手段、部材のためのものでよく、そのワークピースは、例えば、タッチパネルのためのものでもよく、プラズマディスプレイのためのものでもよく、電子ペーパーのためのものでもよく、有機ELのためのものでもよく、太陽電池パネルのためのものでもよい。そして、金属膜はITO等の導電膜でもよく、導電特性以外の特性を有するものでもよい。
【0039】
また、導電膜等の金属膜が設けられるワークピースの基材は任意な材料からなるものでよく、ワークピースがタッチパネルのためのものである場合には、その基材の材料は、ガラスでもよく、PET(ポリエチレンテレフタレート)を含むプラスチックでもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1には、本実施形態に係る金属膜用レーザートリミング装置の全体の正面図が示され、図2には、その平面図が示されている。これらの図において、X方向及びY方向は水平方向の直交2方向であり、Z方向は、X方向及びY方向のそれぞれと直交する上下方向である。そして、本実施形態の装置は、タッチパネルを構成するワークピースに設けられている導電膜にトリミング欠除部を形成するための装置であるため、導電膜用レーザートリミング装置となっている。その導電膜は、ガラス製の基材に被覆されたITOである。
【0041】
図1に示されているとおり、装置の台座1の上にはコンピュータで制御される送り移動手段3が配置されている。この送り移動手段3は、X方向送り装置4の上にY方向送り装置5が設置されたものである。X方向送り装置4は、サーボモータ4Aで駆動されるボールねじによりX方向へ移動するテーブル4Bを備えており、このテーブル4Bに取り付けられているY方向送り装置5は、サーボモータ5Aで駆動されるボールねじによりY方向へ移動するテーブル5Bを備えている。このテーブル5Bに、板状の受け部材6を介してワークピース7が載せられている。このため、テーブル5Bに図示しないクランプ装置でクランプされるワークピース7は、テーブル4Bの移動によりX方向へ移動し、テーブル5Bの移動によりY方向へ移動し、さらに、両方のテーブル4Bと5Bの同時移動により、X方向とY方向と両方に対して角度をなす方向へ移動する。
【0042】
なお、ワークピース7の下にステージ台として配置される受け部材6は、アセタール樹脂(商品名:ジュラコン)製である。
【0043】
台座1には送り移動手段3を跨ぐブリッジ台2が設置されている。このブリッジ台2には、レーザー発振器10と、レーザー発振器10からX方向へ発振されたレーザービーム光8を下向きのZ方向へ反射するための反射手段11と、この反射手段11からのレーザービーム光8を集光するための集光手段12とが取り付けられている。集光手段12で集光されたレーザービーム光8はワークピース7の導電膜7A(図3参照)に照射されるため、レーザー発振器10と反射手段11と集光手段12とにより、レーザービーム光を導電膜7Aに照射するためのレーザービーム光照射系装置13が構成されている。
【0044】
図3には、図1における反射手段11と集光手段12の部分の拡大図が示されており、図4には、図3における矢視S4の方向から見た反射手段11が示されている。図3に示されているように、反射手段11はブリッジ台2にブラケット14を介して取り付けられているとともに、図4に示されているように、ブラケット14と反射手段11との間には、ベース部材15とスライド部材17とが介在されている。ベース部材15はブラケット14に結合され、スライド部材17は反射手段11の基部材16に結合され、この基部材16には補強部16A,16B,16Cが設けられている。
【0045】
図3で示されているとおり、反射部材11の基部材16には、レーザー発振器10から発振されるレーザービーム光8に対してそれぞれが傾斜して対面する第1ミラー18と第2ミラー19とが組み付けられている。第1ミラー18は、レーザー発振器10から発振されるレーザービーム光8の進行方向へ第2ミラー19に対してずれている。
【0046】
基部材16への第1ミラー18の組み付けのために、基部材16にブロック部材20が取り付けられ、このブロック部材20に板ばね21を介して揺動部材22が連結され、この揺動部材22に第1ミラー18が取り付けられている。基部材16に設けられたホルダー23には第1マイクロメーター24が保持され、このマイクロメーター24におけるシンブル24Aの回転操作によって前後進するスピンドル24Bは、揺動部材22に設けられている受け部材25にその先端が当接している。基部材16と揺動部材22との間には引っ張りばね26が架設されている。
【0047】
このため、第1マイクロメーター24のスピンドル24Bをシンブル24Aの回転操作によって前後進させると、揺動部材22は板ばね21を中心に揺動し、第1ミラー18も揺動する。第1ミラー18が揺動したときの状態が、図3の2点鎖線18’で示されている。
【0048】
基部材16への第2ミラー19の組み付け構造は、以上の基部材16への第1ミラー18の組み付け構造と同様であり、基部材16に取り付けられたブロック部材27に板ばね28で揺動部材29が連結され、この揺動部材29に第2ミラー19が取り付けられている。基部材16には第2マイクロメーター30がホルダー31を介して取り付けられているとともに、このマイクロメーター30のスピンドルの先端は揺動部材29に設けられた受け部材に当接し、基部材16と揺動部材29との間には引っ張りばねが架設されている。
【0049】
このため、第2マイクロメーター30のシンブル30Aを回転操作すると、このマイクロメーター30の前後進するスピンドルによって揺動部材29は板ばね28を中心に揺動し、第2ミラー19も揺動する。
【0050】
第1マイクロメーター24による第1ミラー18の揺動方向は、図3の2点鎖線18’から分かるように、レーザー発振器10から発振されるレーザービーム光8に対する進退方向であって第2ミラー19に対して揺動する方向である。このため、板ばね21や揺動部材22、第1マイクロメーター24等により、この揺動方向へ第1ミラー18を変位させるための第1揺動変位装置32が構成されている。
【0051】
このような第1揺動変位装置32の板ばね21に対し、板ばね28は板ばね21と直角をなす方向に配置されているため、第2マイクロメーター30による第2ミラー19の揺動方向は、第1ミラー18の揺動方向と直交する方向になっている。そして、この揺動方向へ第2ミラー19を変位させるための第2揺動変位装置33が、板ばね28や揺動部材29、第2マイクロメーター30等により構成されている。
【0052】
また、図4で説明したベース部材15とスライド部材17との間には、クロスローラーガイド等によるガイド装置34が介在され、このガイド装置34により、ベース部材15に対してスライド部材17及び反射手段11はスライド自在となっている。このスライド方向は、レーザー発振器10から発振されるレーザービーム光8に対して45度の上下の傾斜角度を有する図3で示したα方向である。スライド部材17の下端には図3で示したホルダー35で第3マイクロメーター36が保持され、このマイクロメーター36のスピンドル36Bの先端は、ベース部材15の下端に取り付けられている図3の受け部材37に当接している。また、図4で示したガイド装置34には、受け部材37とスピンドル36Bとを当接させる方向へスライド部材17をベース部材15に対して常時弾性付勢しているばねが設けられている。
【0053】
図4で示されているとおり、ベース部材15には長孔38Aが形成された板部材38が結合され、長孔38Aには、止めねじ39の頭部39Aから延びるねじ軸が挿入され、このねじ軸は、スライド部材17に形成されているねじ穴に螺入されている。止めねじ39の回転操作によって頭部39Aが板部材38に押圧されることにより、スライド部材17と反射手段11は、ベース部材15に対して不動の固定状態となる。このため、止めねじ39を緩めてから、第3マイクロメーター36のスピンドル36Bをシンブル36Aの回転操作で前後進させると、反射手段11はα方向へ移動する。
【0054】
このα方向への反射手段11の移動によって第1ミラー18と第2ミラー19との境界部の位置もα方向へ移動するため、反射手段11は、この境界部の位置を、レーザー発振器10から発振されるレーザービーム光8に対して45度の上下の傾斜角度を有する方向へ移動させるための図3で示した傾斜移動装置40を備えていることになる。
【0055】
図3で示されているレーザービーム光8は、第1及び第2ミラー18,19に跨る照射面積を有してレーザー発振器10からX方向の反射手段11側へ発振される。このため、レーザービーム光8は、反射手段11において第1及び第2ミラー18、19で2つに分割されるとともに、Z方向の下向きに反射される。このため、反射手段11は、レーザービーム光8を2つの分割ビームに分割するための分割反射手段となっている。
【0056】
図5は、分割反射手段11に達する前における図3のS5−S5線でのレーザービーム光8の形状を示し、図6は、分割反射手段11のミラー18,19で反射された後における図3のS6−S6線でのレーザービーム光の形状を示している。図5で円形であったレーザービーム光8は、図6では、それぞれが半円形となった2つの分割ビーム光8A,8Bに分割されている。
【0057】
第3マイクロメーター36を操作することによって傾斜移動装置40を作動させると、2個のミラー18と19の境界部の位置が、レーザー発振器10から発振されるレーザービーム光8に対して傾斜している方向へ変更されるため、X方向に分割されているこれらの分割ビーム光8A,8Bの分割割合は、変化する。
【0058】
また、第1マイクロメーター24を操作することで作動する第1揺動変位装置32により、図6における2つの分割ビーム光8Aと8BのX方向の間隔が変化する。さらに、第2マイクロメーター30を操作することで作動する第2揺動変位装置33により、図6における2つの分割ビーム光8Aと8BのY方向の位置関係が変化し、これらの分割ビーム光8A,8Bが正確にX方向に対面するように調整することができる。
【0059】
2つの分割ビーム光8A,8Bは、図3で示した集光手段12の集光レンズ41で集光されてから、ワークピース7の基材7Bに被覆されている導電膜7Aに照射される。この導電膜7Aにおける分割ビーム光8A,8Bは、集光レンズ41による例えば回折や非点収差等の理由のため、半円形とならず、例えば、図7で示されているように、X方向に長い楕円形の分割ビーム光8C,8Dとなり、X方向に並んだこれらの分割ビーム光8C,8Dは、互いに一部が重複した重複ビーム光50を形成する。
【0060】
図8には、導電膜7Aに照射されるレーザービーム光のX方向についてのエネルギ密度の分布が示されている。図8における曲線A,Bは分割ビーム光8C,8Dのエネルギ密度の分布を示す。分割ビーム光8C,8Dは一部が重複しながらX方向に分割されているため、これらの曲線A,Bで表されているとおり、これらの分割ビーム光8C、8DのエネルギはX方向に分散されている。分割ビーム光8C,8Dからなる重複ビーム光50のエネルギ密度の分布は、図8のCで示され、この重複ビーム光50のエネルギ密度は、分割ビーム光8C,8Dのエネルギ密度の合計となるため、Cで示されているように、導電膜7Aにおけるレーザービーム光のエネルギ密度の分布は、トップフラット又はこれに近似したものなる。
【0061】
そして、重複ビーム光50のエネルギ密度のピーク値は、導電膜7Aを焼除させてトリミング欠除部を形成できるエネルギ密度の最低レベル値L1と、導電膜7Aが表面に被覆されている基材7Bをも焼損させてしまうエネルギ密度の最低レベル値L2との間の値となる。
【0062】
また、導電膜7Aは、重複ビーム光50におけるレベル値L1以上のエネルギ密度となっている部分で焼除されるため、導電膜7Aを有しているワークピース7を、分割ビーム光8C,8Dの並び方向であるX方向と90度の角度をなすY方向へ移動させた場合には、レベル値L1における重複ビーム光50の幅寸法W1と同じ幅寸法となったトリミング欠除部を導電膜7Aに形成できることになる。図7で示されている分割ビーム光8C,8Dと重複ビーム光50は、レベル値L1以上のエネルギ密度を有している範囲内でのビーム光である。
【0063】
図7の点線8’は、分割反射手段11が用いられず、したがって、レーザー発振器10から発振されたレーザービーム光8が通常の反射手段で反射されて集光手段12で集光され、そして導電膜7Aに照射されたと仮定した場合における仮想ビーム光を示している。この仮想ビーム光8’も、レベル値L1以上のエネルギ密度を有している範囲内でのビーム光である。仮想ビーム光8’の面積は、分割ビーム光8C,8Dの合計面積と同じである。重複ビーム光50はX方向に長い楕円形の分割ビーム光8C,8Dによって形成されているため、幅寸法W1は、仮想ビーム光8’の幅寸法よりも大きい。
【0064】
図9は、図6の分割ビーム光8A,8Bが集光レンズ41による例えば回折や非点収差等の理由のため、導電膜7Aにおいて真円形の分割ビーム光8E,8Fとなった場合を示す。図10は、分割ビーム光8E,8Fのエネルギ密度の分布曲線D,Eと、互いに一部がX方向に重複した分割ビーム光8E,8Fで形成される重複ビーム光51のエネルギ密度の分布曲線Fとを示す。
【0065】
図9及び図10の場合においても、導電膜7Aにおける分割ビーム光8E,9FのエネルギはX方向に分散される。また、ワークピース7をY方向へ送り移動させた場合において、重複ビーム光51によって導電膜7Aに形成できるトリミング欠除部の幅寸法はW2となる。この幅寸法W2は、仮想ビーム光8’の幅寸法よりも大きい。
【0066】
図3で示したワークピース7の導電膜7AにY方向に延びる線状のトリミング欠除部42を形成するためには、レーザー発振器10からレーザービーム光8を発振させながら、前述した送り移動手段3のY方向送り装置5を駆動させ、ワークピース7をY方向へ送り移動させる。これにより、導電膜7Aに、図8の場合には幅寸法がW1となったトリミング欠除部42が、図10の場合には幅寸法がW2となったトリミング欠除部42がそれぞれ形成される。また、レーザー発振器10からのレーザービーム光8の発振を停止させているときに、送り移動手段3のY方向送り装置5の停止とX方向送り装置4の駆動とによってワークピース7をX方向へ所定距離移動させ、この後、レーザー発振器10からレーザービーム光8を発振させながらY方向送り装置5を再度駆動させ、そして、これを繰り返すことにより、導電膜7AにY方向へ延びる複数本のトリミング欠除部42を形成できる。
【0067】
以上の説明から分かるように、本実施形態によると、レーザー発振器10から発振されたレーザービーム光8は分割反射手段11でX方向に分割された分割ビーム光8A,8Bとなり、これらの分割ビーム光8A,8Bは集光レンズ41を経て導電膜7Aに照射されるため、導電膜7Aにおいて、レーザービーム光のエネルギをX方向に分散できる。このため、導電膜7Aにおけるレーザービーム光のエネルギ密度の分布曲線をトップフラット又はこれに近似したものにできる。そして、送り移動手段3でワークピース7を2個の分割ビーム光の並び方向と角度をなすY方向へ送り移動することにより、基材7Bを焼損させずに導電膜7Aを焼除させることによって線状のトリミング欠除部42を形成できるとともに、このトリミング欠除部42を必要とされる幅寸法が確保されたものとすることができる。
【0068】
また、送り移動手段3によるワークピース7の送り方向は、導電膜7Aにおける2つの分割ビーム光の並び方向と直角をなす方向であるため、導電膜7Aにおける重複ビーム光の最大幅寸法を利用して大きな幅寸法となったトリミング欠除部42を形成することができる。
【0069】
また、分割反射手段11には、2つのミラー18,19のうちの一方のミラー18を、レーザー発振器10から発振されるレーザービーム光8に対する進退方向であって他方のミラー19に対する揺動方向へ変位させることができる第1揺動変位装置32が設けられているため、この揺動変位装置32により、導電膜7Aにおける2つの分割ビーム光の重複量を変更でき、この結果、これらの分割ビーム光からなる重複ビーム光のエネルギ密度のピーク値を調整できる。また、2つの分割ビーム光の重複量を変更することにより、X方向における重複ビーム光の幅寸法は変更されるため、導電膜7Aに形成できるトリミング欠除部42の幅寸法の調整を、重複ビーム光のエネルギ密度のピーク値の調整と併せて行える。
【0070】
また、分割反射手段11には、2つのミラー18,19のうちのミラー19を、第1揺動変位装置32によるミラー18の変位方向と直角をなす方向へ変位させることができる第2揺動変位装置33が設けられているため、この揺動変位装置33により、導電膜7Aにおける2つの分割ビーム光のY方向のずれを矯正してこれらの分割ビーム光を正確にX方向に対面させることができるなど、2つの分割ビーム光のY方向の位置関係を調整できる。
【0071】
また、これらの第1及び第2揺動変位装置32,33により、分割反射手段11における2つのミラー18,19の取付位置精度の誤差を解消できるため、分割反射手段11へのミラー18,19の取付作業を容易に行える。
【0072】
さらに、分割反射手段11には、2つのミラー18と19の境界部の位置を、レーザー発振器10からX方向へ発振されるレーザービーム光8に対して、Z方向から傾斜したα方向に移動させることができる傾斜移動装置40が設けられているため、この傾斜移動装置40により、導電膜7Aにおける2つの分割ビーム光の分割割合を変更できる。このため、例えば、レーザー発振器10と分割反射手段11との間に設置位置の誤差があっても、導電膜7Aにおける2つの分割ビーム光についての半分ずつの適正な分割割合を実現できる。
【0073】
さらに、本実施形態によると、ワークピース7の下にステージ台として配置されている図1で示した受け部材6は、前述したとおり、アセタール樹脂製であり、このアセタール樹脂は、結晶質と非結晶質とが混在した構造になっている。このため、たとえ、導電膜7Aに照射されたレーザービーム光の一部が受け部材6の内部に入射することがあっても、このレーザービーム光は結晶質と非結晶質の界面部で反射、散乱されるため、この後はエネルギ密度を低下させていく。このため、受け部材6の下に送り移動手段3のための部材や機器が存在していても、これらの部材や機器がレーザービーム光のエネルギで損傷するのを防止できる。
【0074】
図11は、前記台座1の上に設置されるブリッジ台45の向きを、図2の実施形態と異なり、台座1に対してX方向とY方向に45度ずつの傾き角を有する向きとした場合の実施形態を示す。この実施形態によると。ブリッジ台45に取り付けられるレーザー発振器10と分割反射手段11と集光手段12とで構成されるレーザービーム光照射系装置13の向きは、送り移動手段3の上にセットされるワークピース7に対してX方向とY方向から45度の傾き角度をなす向きとなっている。
【0075】
これにより、導電膜7Aにおける2つの分割ビーム光が図7の場合と同じ楕円形の分割ビーム光8C,8Dとなっている図12の場合でも、図9の場合と同じ真円形の分割ビーム光8E,8Fとなっている図13の場合でも、これらの分割ビーム光8Cと8D、8Eと8Fの並び方向は、送り移動手段3によるワークピース7の直角をなすX方向とY方向の2つの送り移動方向に対して角度をなす方向となる。
【0076】
そして、分割ビーム光8Cと8D、8Eと8Fの並び方向は、X方向とY方向の両方に対して45度の傾き角度をなしているため、レーザー発振器10からレーザービーム光8を発振しながら、送り移動手段3のX方向送り装置4とY方向送り装置5とを順番に駆動させることにより、導電膜7AにX方向とY方向とにそれぞれ線状に延びるトリミング欠除部42を、図12の場合にはそれぞれの幅寸法をW3として、図13の場合にはそれぞれの幅寸法をW4として、形成できることになる。
【0077】
図14は、分割反射手段11で分割された図6の2つの分割ビーム光8A,8Bが、集光レンズ41による例えば回折や非点収差等の影響をそれ程受けず、このため、導電膜7Aにおける分割ビーム光8G,8Hの形状が、図6で示した分割ビーム光8A,8Bとほぼ同じ半円形になっている場合を示す。
【0078】
導電膜7Aにおける分割ビーム光8G,8Hがこのように半円形又はほぼ半円形となる場合には、分割反射手段11に設けられている第1揺動変位装置32により、分割ビーム光8G,8Hの直径辺同士が互いに反対側となるように、これらの分割ビーム光8Gと8Hの位置関係を変更させ、かつ分割ビーム光8Gと8Hの互いの一部を重複させる。分割ビーム光8G,8Hの位置関係をこのようにしてから、ワークピース7を送り移動手段3によって順番にX方向とY方向とに送り移動させる。
【0079】
これによって導電膜7AにはX方向とY方向に線状に延びるトリミング欠除部42が形成され、これらのトリミング欠除部42の幅寸法は共に同じW5であって、この幅寸法W5は仮想ビーム光8’の幅寸法よりも大きい。
【0080】
なお、以上の図12、図13及び図14のように、2つに分割ビーム光を導電膜7Aにおいて互いの一部が重複する重複ビーム光とし、この重複ビーム光における2つの分割ビーム光の並び方向といずれも角度をなす2つの方向へワークピース7を送り移動させることは、レーザー発振器10から集光手段12までで構成されるレーザービーム光照射系装置13の送り移動手段3に対する向きを、図2で示されている向きとし、送り移動手段3のX方向送り装置4とY方向送り装置5とを同時に同量ずつ駆動させ、この駆動を交互に正逆反転させて行うことによっても達成できる。
【0081】
図15及び図16は、導電膜7Aに照射される分割ビーム光を4個とする場合の実施形態に係る装置を示す。図15は、装置全体の正面図であり、図16は、その平面図である。
【0082】
この装置の台座1には送り移動手段3が配置され、また、台座1にはブリッジ台46が設置されている。ブリッジ台46には、レーザー発振器10と、第1分割反射手段61と、第2分割反射手段62と、集光手段12とが取り付けられ、また、第1分割反射手段61と第2分割反射手段62との間には、反射手段63がブリッジ台46に取り付けられて配置されている。レーザー発振器10からX方向へ発振されたレーザービーム光8は、第1分割反射手段61でY方向へ反射されてから反射手段63でX方向へ反射される。この後、レーザービーム光8は第2分割反射手段62で下向きのZ方向へ反射され、そして集光手段12で集光されてワークピース7の導電膜7Aに照射される。
【0083】
第1分割反射手段61と第2分割反射手段62は、図3及び図4で示した分割反射手段11と同じ部材により同じ構造で構成されている。したがって、これらの分割反射手段61,62には、前述した2つのミラー18,19が組み付けられ、さらには、分割反射手段61,62には、第1及び第2揺動変位装置32,33と傾斜移動装置40とが設けられている。それぞれの分割反射手段61,62における2つのミラー18,19は、これらの分割反射手段61,62に向かって進行してくるレーザービーム光に対し傾斜して対面しているとともに、ミラー18は、ミラー19に対してレーザービーム光の進行方向にずれて配置されている。
【0084】
また、第1分割反射手段61のブリッジ台46への取り付けは、図3及び図4の分割反射手段11と異なり、2つのミラー18,19の向きがX方向とY方向とに対して傾き角度をなす向きにして行われている。また、第2分割反射手段62のブリッジ台46への取り付けは、図3及び図4の分割反射手段11と同じく、2つのミラー18,19の向きがX方向とZ方向とに対して傾き角度をなす向きにして行われている。
【0085】
この実施形態では、図17で示したようにレーザー発振器10から真円形の形状をなして発振されたレーザービーム光8は、第1分割反射手段61により、図18で示すように半円形の2個の分割ビーム光8I,8Jに分割され、さらに、第2分割反射手段62により、これらの分割ビーム光8I,8Jは、図19で示すように4分の1の円形となった4個の小分割ビーム光8K,8L,8M,8Nに分割される。言い換えると、レーザービーム光8は、第1及び第2分割反射手段61,62の合計4個のミラー18,19に跨る照射面積を有してレーザー発振器10から発振される。
【0086】
図20は、集光手段12を経た小分割ビーム光8K,8L,8M,8Nが、導電膜7Aにおいて4個の楕円形の小分割ビーム光8O,8P,8Q,8Rとなっているとともに、これらの小分割ビーム光8O,8P,8Q,8Rを、X方向とY方向に一致するそれぞれ2つの辺からなる四角形47を形成するように配置した場合を示す。このように小分割ビーム光8O,8P,8Q,8Rが四角形47を形成するように配置することは、第1及び第2分割反射手段61,62のそれぞれに設けられている第1及び第2揺動変位装置32,33を操作することにより行える。
このため、この実施形態では、第1及び第2分割反射手段61,62のそれぞれに設けられている第1及び第2揺動変位装置32,33により、導電膜7Aにおける4個の小分割ビーム光8O,8P,8Q,8Rの位置関係を変更するための位置関係変更装置が構成されている。
【0087】
この位置関係変更装置によって4個の小分割ビーム光8O,8P,8Q,8Rを導電膜7Aにおいて図20で示されているように配置した後、すなわち、小分割ビーム光8Oと8P、8Qと8Rを、互いの一部をX方向に重複させてX方向に並ばせ、小分割ビーム光8Oと8Q、8Pと8Rを、互いの一部をX方向と直角をなすY方向に重複させてY方向に並ばせた後、ワークピース7がセットされている送り移動手段3のX方向送り装置4とY方向送り装置5とを順番に駆動させる。図20には、これによってX方向とY方向へ線状に延びるトリミング欠除部42が導電膜7Aに形成される。
【0088】
図12及び図13の実施形態の場合には、直角をなすX方向とY方向へ延びる線状のトリミング欠除部42が形成されたとき、これらのトリミング欠除部42の端部同士が接続している直角の屈曲部には、トリミング欠除部42が形成されていない斜めの欠落部48が存在する屈曲部42Aが存在する。しかし、図20の実施形態によると、それぞれの直角の屈曲部42Aは、斜めの欠落部48が存在しない形状となり、このため、それぞれの直角の屈曲部42Aにおいて、充分の幅寸法となったトリミング欠除部42を形成できる。
【0089】
これと同様の作用効果は、導電膜7Aにおける4個の小分割ビーム光の形状が真円形や4分1の円形となっている場合でも達成できる。
【0090】
【発明の効果】
本発明によると、基材を焼損させずに導電膜等の金属膜を焼除させてトリミング欠除部を形成できることと、必要とされるトリミング欠除部の幅寸法を確保することとの両方を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る導電膜用レーザートリミング装置の全体を示す正面図である。
【図2】図1の装置の平面図である。
【図3】図1における分割反射手段と集光手段との部分の拡大図である。
【図4】分割反射手段を図3における矢視S4の方向から見た図である。
【図5】図1のレーザー発振器から発振されたレーザービーム光についての図3のS5−S5線における形状を示す図である。
【図6】図2の分割反射手段で分割された分割ビーム光についての図3のS6−S6線における形状を示す図である。
【図7】図3で示されている導電膜における2つの分割ビーム光の形状を示す図である。
【図8】図7で示された2つの分割ビーム光のエネルギ密度の分布と、これらの分割ビーム光からなる重複ビーム光のエネルギ密度の分布を示すグラフである。
【図9】図6とは異なる形状となっている導電膜における2つの分割ビーム光を示す図である。
【図10】図9で示された2つの分割ビーム光のエネルギ密度と、これらの分割ビーム光からなる重複ビーム光のエネルギ密度を示すグラフである。
【図11】レーザー発振器から集光手段まで構成されるレーザービーム光照射系装置の向きを、ワークピースの直角をなす2つの送り移動方向に対して傾き角度をなす向きとした実施形態を示す図2と同様の図である。
【図12】図11の実施形態において、導電膜における2つの分割ビーム光が図7の分割ビーム光と同じ形状になっている場合に、ワークピースを直角をなす2つの方向に送り移動させたときに形成されるトリミング欠除部を示す図である。
【図13】図11の実施形態において、導電膜における2つの分割ビーム光が図9の分割ビーム光と同じ形状になっている場合に、ワークピースを直角をなす2つの方向に送り移動させたときに形成されるトリミング欠除部を示す図である。
【図14】図11の実施形態において、導電膜における2つの分割ビーム光が半円形となっている場合に、ワークピースを直角をなす2つの方向に送り移動させたときに形成させるトリミング欠除部を示す図である。
【図15】レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を導電膜における4個の小分割ビーム光に分割するための実施形態に係る装置の全体を示す正面図である。
【図16】図15の装置の平面図である。
【図17】図15及び図16の実施形態において、レーザー発振器から発振されたレーザビーム光の形状を示す図である。
【図18】図15及び図16の実施形態において、レーザー発振器から発振されたレーザビーム光が第1分割反射手段で2個の分割ビーム光に分割されることを示す図である。
【図19】図15及び図16の実施形態において、レーザー発振器から発振されたレーザビーム光が第2分割反射手段で4個の小分割ビーム光に分割されることを示す図である。
【図20】4個の小分割ビーム光が導電膜において四角形に配置されて、ワークピースが直角をなす2つの方向に送り移動させたときに形成できるトリミング欠除部を示す図である。
【図21】従来例を示す図であって、トリミング欠除部を形成すべき金属膜に照射されるレーザービーム光が単一のビーム光であることを示す図である。
【図22】図21のレーザービーム光が有するエネルギ密度の分布を示すグラフである。
【符号の説明】
7 ワークピース
7A 金属膜である導電膜
7B ワークピースの基材
8 レーザービーム光
8A〜8J 分割ビーム光
8K〜8R 小分割ビーム光
10 レーザー発振器
11 分割反射手段
12 集光手段
13 レーザービーム光照射系装置
18,19 ミラー
32,33 揺動変位装置
40 傾斜移動装置
42 トリミング欠除部
47 四角形
50,51 重複ビーム光
61 第1分割反射手段
62 第2分割反射手段

Claims (11)

  1. レーザー発振器と、このレーザー発振器から発振されたレーザービーム光をトリミング加工すべき金属膜を備えたワークピースの側へ反射するための反射手段と、この反射手段で反射された前記レーザービーム光を集光するための集光手段と、前記レーザー発振器からこの集光手段までで構成されるレーザービーム光照射系装置と前記ワークピースとのうちの一方を他方に対して送り移動させ、この送り移動により、前記集光手段によって集光された前記レーザービーム光で前記金属膜に線状のトリミング欠除部を形成するための送り移動手段と、を含んで構成されている金属膜用レーザートリミング装置において、
    前記反射手段は、前記レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を2つの分割ビーム光に分割して反射するための分割反射手段になっているとともに、前記集光手段で集光されたこれらの分割ビーム光は前記金属膜において互いに一部が重複して並んだ重複ビーム光となり、前記送り移動手段は、前記一方を前記他方に対して前記2個の分割ビーム光の並び方向と角度をなす方向へ送り移動させるための手段になっていることを特徴とする金属膜用レーザートリミング装置。
  2. 請求項1に記載の金属膜用レーザートリミング装置において、前記分割反射手段は、前記2つの分割ビーム光のうちの少なくとも一方を他方に対してこれらの分割ビーム光の重複量を変更する方向へ移動させるための装置を備えていることを特徴とする金属膜用レーザートリミング装置。
  3. 請求項1に記載の金属膜用レーザートリミング装置において、前記分割反射手段は、前記レーザー発振器から発振されるレーザービーム光に対してそれぞれが傾斜して対面しかつこのレーザービーム光の進行方向にずれて配置されている2個のミラーを有し、これらのミラーに跨る照射面積を有して前記レーザー発振器から発振された前記レーザービーム光は、これらのミラーで分割されることを特徴とする金属膜用レーザートリミング装置。
  4. 請求項3に記載の金属膜用レーザートリミング装置において、前記分割反射手段には、前記2個のミラーのうちの少なくとも一方を、前記レーザー発振器から発振されるレーザービーム光に対する進退方向であって他方に対する揺動方向へ変位させるための揺動変位装置が設けられていることを特徴とする金属膜用レーザートリミング装置。
  5. 請求項3又は4に記載の金属膜用レーザートリミング装置において、前記分割反射手段には、前記2個のミラーの境界部の位置を、前記レーザー発振器から発振されるレーザービーム光に対して傾斜角度を有する方向へ移動させるための傾斜移動装置が設けられていることを特徴とする金属膜用レーザートリミング装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の金属膜用レーザートリミング装置において、前記送り移動手段は、前記レーザービーム光照射系装置と前記ワークピースとのうちの一方を他方に対して少なくとも1つの方向へ送り移動させるための手段になっているとともに、この1つの送り移動方向は、前記2個の分割ビーム光の並び方向と直角をなす方向であることを特徴とする金属膜用レーザートリミング装置。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の金属膜用レーザートリミング装置において、前記送り移動手段は、前記レーザービーム光照射系装置と前記ワークピースとのうちの一方を他方に対して直角をなす2つの方向へ送り移動させるための手段になっており、前記ワークピースに対する前記レーザービーム光照射系装置の向きは、前記2つの分割ビーム光の並び方向が直角をなす前記2つの方向に対して角度をなす方向となる向きとなっていることを特徴とする金属膜用レーザートリミング装置。
  8. レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を2つの分割ビーム光に分割するための工程と、これらの分割ビーム光を、互いの一部が重複して並んだ重複ビーム光としてワークピースのトリミング加工すべき金属膜に照射するための工程と、前記重複ビーム光と前記ワークピースとのうちの一方を、他方に対して前記2つの分割ビーム光の並び方向と角度をなす方向へ移動させることにより、前記重複ビーム光によって前記金属膜に線状のトリミング欠除部を形成するための工程と、を有していることを特徴とする金属膜用レーザートリミング方法。
  9. レーザー発振器と、このレーザー発振器から発振されたレーザービーム光をトリミング加工すべき金属膜を備えたワークピースの側へ反射するための反射手段と、この反射手段で反射された前記レーザービーム光を集光するための集光手段と、前記レーザー発振器からこの集光手段までで構成されるレーザービーム光照射系装置と前記ワークピースとのうちの一方を他方に対して送り移動させ、この送り移動により、前記集光手段によって集光された前記レーザービーム光で前記金属膜に線状のトリミング欠除部を形成するための送り移動手段と、を含んで構成されている金属膜用レーザートリミング装置において、
    前記反射手段は、前記レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を2つの分割ビーム光に分割して反射するための第1分割反射手段と、これらの分割ビーム光のそれぞれをさらに2つに分割して反射し、前記レーザービーム光を合計4個の小分割ビーム光とするための第2分割反射手段とを備えており、これらの第1及び第2分割反射手段には、前記金属膜における前記4個の小分割ビーム光の位置関係を変更するための位置関係変更装置が設けられ、前記送り移動手段は、前記一方を前記他方に対して少なくとも直角をなす2つの方向へ送り移動させるための手段になっていることを特徴とする金属膜用レーザートリミング装置。
  10. 請求項9に記載の金属膜用レーザートリミング装置において、前記第1分割反射手段は、前記レーザー発振器から発振されるレーザービーム光に対してそれぞれが傾斜して対面しかつこのレーザービーム光の進行方向にずれて配置されている2個のミラーを有し、前記第2分割反射手段は、前記第1分割反射手段で分割されて反射される2個の分割ビーム光に対してそれぞれが傾斜して対面しかつこれらの分割ビーム光の進行方向にずれて配置されている2個のミラーを有し、これらの4個のミラーに跨る照射面積を有して前記レーザー発振器から発振された前記レーザービーム光は、これらのミラーで4つに分割されることを特徴とする金属膜用レーザートリミング装置。
  11. レーザー発振器から発振されたレーザービーム光を4つの分割ビーム光に分割するための工程と、これらの分割ビーム光をワークピースのトリミング加工すべき金属膜に四角形に配置するとともに、これらの分割ビーム光のうち、少なくとも直角をなす2つの方向における2個ずつの分割ビーム光を互いに一部が重複して並んだ重複ビーム光として前記金属膜に照射するための工程と、前記重複ビーム光と前記ワークピースとのうちの一方を他方に対して直角をなす前記2つの方向へ移動させることにより、前記重複ビーム光によって前記金属膜に直角をなす複数の線状のトリミング欠除部を形成するための工程と、を有していることを特徴とする金属膜用レーザートリミング方法。
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