JP2004304901A - 電力制御装置および電力制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】DC/DCコンバータによって、所定の負荷へ供給する電力を制御する電源制御装置において、安価に製造することができ、しかも、出力電力の安定性が高い電力制御装置および電力制御方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】DC/DCコンバータによって、所定の負荷へ供給電力を制御する電源制御装置において、負荷電圧を検出する負荷電圧検出手段と、上記負荷電圧検出手段が検出した負荷電圧で、所定の目標電力を割ることによって、目標電流値を演算する目標電流値演算手段と、負荷電流の値を検出する負荷電流値検出手段と、上記目標電流値演算手段が演算した上記目標電流値と、上記負荷電流値検出手段が検出した負荷電流値とが一致するように、上記DC/DCコンバータを制御する制御手段とを有することを特徴とする電力制御装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】DC/DCコンバータによって、所定の負荷へ供給電力を制御する電源制御装置において、負荷電圧を検出する負荷電圧検出手段と、上記負荷電圧検出手段が検出した負荷電圧で、所定の目標電力を割ることによって、目標電流値を演算する目標電流値演算手段と、負荷電流の値を検出する負荷電流値検出手段と、上記目標電流値演算手段が演算した上記目標電流値と、上記負荷電流値検出手段が検出した負荷電流値とが一致するように、上記DC/DCコンバータを制御する制御手段とを有することを特徴とする電力制御装置である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高輝度放電灯のようにインピーダンスが急激に変わる負荷へ電力を供給する電力制御装置および電力制御方法に関する
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来の電力制御装置PSC11を示すブロック図である。
【0003】
この従来の電力制御装置PSC11は、DC/DCコンバータ1と、DC/ACインバータ2と、イグナイタ3と、ランプ4と、負荷電流検出用抵抗5と、負荷電流を増幅する増幅器11と、マイクロコンピュータ16と、DC/DC制御回路17とを有する(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
マイクロコンピュータ16は、負荷電圧と負荷電流とを掛け合わせ、この掛け合わして求めた検出電力が、予め定められている目標電力と一致するように、DC/DC制御回路17が制御している。従来は、このようにして、必要とする負荷へ定電力を供給制御している。
【0005】
【特許文献1】
特表平10−501919号公報
【特許文献2】
特願2002−288693号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例では、負荷電力をマイクロコンピュータ16が演算する場合、電流検出用抵抗5によって得られた負荷電流のレベルが低いので、所定のレベルに上げるために、乗算器11を必要とする。
【0007】
しかし、上記従来例では、乗算器11が高価であるという問題がある。
【0008】
また、上記従来例では、オフセット電圧を調整する必要があり、このオフセット電圧の調整が煩雑であるという問題がある。
【0009】
一方、乗算器11の使用を避けるために、負荷電圧と負荷電流とを、演算増幅器で加算し、負荷電力に近似させ、供給電力を制御する方法が知られているが、この従来方法では、誤差が大きく、電圧変動範囲が大きい負荷へ適用することができないという問題がある。
【0010】
本発明は、DC/DCコンバータによって、所定の負荷へ供給する電力を制御する電源制御装置において、安価に製造することができ、しかも、出力電力の安定性が高い電力制御装置および電力制御方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、DC/DCコンバータによって、所定の負荷へ供給電力を制御する電源制御装置において、負荷電圧を検出する負荷電圧検出手段と、上記負荷電圧検出手段が検出した負荷電圧で、所定の目標電力を割ることによって、目標電流値を演算する目標電流値演算手段と、負荷電流の値を検出する負荷電流値検出手段と、上記目標電流値演算手段が演算した上記目標電流値と、上記負荷電流値検出手段が検出した負荷電流値とが一致するように、上記DC/DCコンバータを制御する制御手段とを有することを特徴とする電力制御装置である。
【0012】
【発明の実施の形態および実施例】
図1は、本発明の一実施例である電力制御装置PSC1を示す図である。
【0013】
電力制御装置PSC1は、DC/DCコンバータ1と、DC/ACインバータ2と、イグナイタ3と、ランプ4と、マイクロコンピュータ6と、マイクロコンピュータ6からの目標電流を受け、DC/DCコンバータ1を駆動するDC/DC制御回路、負荷電流検出用抵抗5とを有する。
【0014】
また、DC/DCコンバータ1の出力端子とDC/ACインバータ2の入力端子とが接続され、DC/ACインバータ2の出力端子とイグナイタ3の入力端子とが接続され、イグナイタ3の出力端子とランプ4とが接続され、DC/DCコンバータ1とDC/ACインバータ2との間に、負荷電流を検出するための負荷電流検出用抵抗5が接続されている。
【0015】
マイクロコンピュータ6には、負荷電圧が入力され、また、負荷(ランプ4)で消費すべき目標とする電力である目標電力の値が予め格納されている。また、マイクロコンピュータ6は、格納されている目標電力の値を、入力した負荷電圧の値で割ることによって、負荷(ランプ4)に目標として流すべき電流の値である目標電流値を演算し、この演算された目標電流値を、DC/DC制御回路7に送る。
【0016】
DC/DC制御回路7は、入力した負荷電流の値と目標電流の値とが一致するように、DC/DCコンバータ1を制御する回路である。
【0017】
つまり、DC/DCコンバータ1の出力電圧を、マイクロコンピュータ6が監視し、これによって、負荷電力が、所望の目標電力になるように、制御する。
【0018】
図2は、本発明の第2の実施例である電力制御回路PSC2を示す回路図である。
【0019】
電力制御回路PSC2は、基本的には、電力制御回路PSC1と同じであり、電力制御回路PSC1において、マイクロコンピュータ6の代わりに、マイクロコンピュータ6aが設けられ、平滑回路を構成する抵抗R1、R2、コンデンサCと、分割回路を構成する抵抗R3、R4、R5と、トランジスタQと、抵抗R6とを有する。
【0020】
マイクロコンピュータ6aは、目標電流の値に対応するPWMパルス信号を出力し、この場合、目標電流の値とパルス幅のデューティ比とを比例させる。このPWMパルス信号を、抵抗R1、R2、コンデンサCで平滑し、分割抵抗R3、R4、R5が、上記平滑された電圧を分割する。トランジスタQが、抵抗R5を短絡・開放とすることによって、目標電流値(指令値)を切り替える。
【0021】
抵抗R3、R4、R5の値を、抵抗R1、R2の値よりも、一桁以上大きな値に設定すれば、抵抗R5を短絡、開放しても、平滑電圧に影響がない。
【0022】
つまり、上記実施例において、マイクロコンピュータ6aは、演算した目標電流値を、PWMパルス信号として出力し、上記PWMパルス信号を、目標電流の値とパルス幅のデューティ比とを比例させる目標電流値演算手段の例であり、上記PWMパルス信号を平滑する平滑手段と、上記平滑された信号の電圧を分割する分割抵抗とを有する。
【0023】
マイクロコンピュータ自体の価格は低下しているが、D/Aコンバータを搭載しているマイクロコンピュータは、D/Aコンバータ非搭載のマイクロコンピュータよりも、高価である。そこで、上記のように、目標電流値(指令値)をPWMパルス信号で出力し、この出力されたPWMパルス信号を平滑すれば、D/Aコンバータ非搭載のマイクロコンピュータを使用することができ、これによって、安価なマイクロコンピュータを使用することができる。
【0024】
上記実施例は、負荷電力を算出せず、目標電力を現在の負荷電圧で割ることによって、目標電流を算出し、この算出された目標電流と検出された負荷電流とを比較し、負荷電力を制御するものであり、マイクロコンピュータ6aへ電流信号を入力しなくても、電力を制御することができる。したがって、検出した電流を増幅する必要がなく、電源装置を安価に製造することができる。
【0025】
ところで、放電灯のように、電圧が大きく急激に変わる負荷である場合、いくつかの課題がある。
【0026】
第1の課題は、ランプ4が点灯した瞬間に、負荷インピーダンスが、無限大からゼロへ、一瞬(100nS以下)にして変化し、負荷電圧は、電力供給装置が出していた電圧から、ほぼゼロに低下する。
【0027】
この場合、マイクロコンピュータ6aが、所定のルーチンで計算し、電圧低下を検出し、目標電流値を変更するためには、所定の時間を必要とする。つまり、プログラムのステップ数と、クロック周波数と、マイクロコンピュータ6aの能力とで変わるが、安価なマイクロコンピュータ6aを使用すると、上記所定の時間として、1mS程度を必要とする。また、目標電流の値がパルス幅である場合、平滑回路の遅れが生じ、数mS程度の遅れが生じる。
【0028】
一方、負荷が放電灯である場合、点灯した瞬間から、2〜3秒間は、電流を流さないと、点灯を維持できない。したがって、負荷への目標電流を、急速に立ち上げなければならない。しかし、制御の遅れが生じると、電流を増加することができず、点灯を維持できず、立ち消えが生じる。
【0029】
この立ち消えを阻止するには、起動時は、出力電圧がゼロであるとみなし、このようにみなした状態で、目標電流を演算することによって、必要な電流を、点灯直後に流すことができ、立ち消えを阻止することができる。
【0030】
または、上記立ち消えを阻止するには、起動時は、出力電圧が、定常状態での変動範囲の最低の電圧であるとみなし(ランプ4の種類で変わるが、一例として定常電圧が60〜100Vまで変わる場合には、出力電圧が60Vであるとみなし)、このようにみなした状態で、目標電流を演算することによって、必要な電流を、点灯直後に流すことができ、立ち消えを阻止することができる。
【0031】
第2の課題は、負荷が放電灯である場合、明るさを変えようとした場合、負荷電力を調整する。この負荷電力を調整する場合、パルス幅を平滑した信号では、命令を出してから明るさが変わるまでに、所定の時間を要し、この所定時間中、明るさを切り替えることができないという問題がある。つまり、明るさを瞬時に切り替えることができない場合があるという問題がある。
【0032】
負荷が放電灯である場合、明るさを瞬時に切り替えることができるようにするには、平滑した電圧の抵抗分割比を変えることによって、目標電流を高速に変えることができる。
【0033】
また、負荷が、インピーダンスが無限大状態からほぼ短絡とみなせる状態へ急激に変化する負荷である場合、負荷インピーダンスが無限大状態であるときに、上記負荷電圧は、通常動作範囲内における最大の負荷電圧値であるとみなして、上記目標電流値演算手段が上記目標電流値を演算してもよい。
【0034】
ランプ4が負荷である場合、負荷電圧が、出力が短絡している場合の電圧であるとみなすか、または、定常電圧の幅のうちで最低の電圧であるとみなして、最初の目標電流値(指令値)を演算することによって、ランプ4を円滑に点灯させることができる。負荷インピーダンスが無限大状態であるときに、負荷電圧をどのようにみるかは、負荷の容量に応じる。つまり、容量が小さい負荷程、電圧が低いとみなすことによって、負荷の立ち上がり寿命等に望ましい。
【0035】
また、PWMパルス制御で指令値を出しても、応答遅れによる弊害を排除することができるので、マイクロコンピュータ6aとして、D/Aコンバータを内蔵していない安価なマイクロコンピュータを使用することができる。
【0036】
なお、上記実施例における負荷は、高輝度放電灯であるが、電熱器、電気炉等の他の負荷に、上記実施例を適用するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、負荷に定電力を供給する電力制御装置において、出力電力の安定性が高く、しかも、電流増幅器を使用しないので、安価に製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電力制御装置PSC1を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例である電力制御回路PSC2を示す回路図である。
【図3】従来の電力制御装置PSC11を示すブロック図である。
【符号の説明】
PSC1、PSC2…電力制御装置、
1…DC/DCコンバータ、
2…DC/ACインバータ、
3…イグナイタ、
4…ランプ、
5…負荷電流検出用抵抗、
6、6a…マイクロコンピュータ、
7…DC/DC制御回路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、高輝度放電灯のようにインピーダンスが急激に変わる負荷へ電力を供給する電力制御装置および電力制御方法に関する
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来の電力制御装置PSC11を示すブロック図である。
【0003】
この従来の電力制御装置PSC11は、DC/DCコンバータ1と、DC/ACインバータ2と、イグナイタ3と、ランプ4と、負荷電流検出用抵抗5と、負荷電流を増幅する増幅器11と、マイクロコンピュータ16と、DC/DC制御回路17とを有する(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
マイクロコンピュータ16は、負荷電圧と負荷電流とを掛け合わせ、この掛け合わして求めた検出電力が、予め定められている目標電力と一致するように、DC/DC制御回路17が制御している。従来は、このようにして、必要とする負荷へ定電力を供給制御している。
【0005】
【特許文献1】
特表平10−501919号公報
【特許文献2】
特願2002−288693号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例では、負荷電力をマイクロコンピュータ16が演算する場合、電流検出用抵抗5によって得られた負荷電流のレベルが低いので、所定のレベルに上げるために、乗算器11を必要とする。
【0007】
しかし、上記従来例では、乗算器11が高価であるという問題がある。
【0008】
また、上記従来例では、オフセット電圧を調整する必要があり、このオフセット電圧の調整が煩雑であるという問題がある。
【0009】
一方、乗算器11の使用を避けるために、負荷電圧と負荷電流とを、演算増幅器で加算し、負荷電力に近似させ、供給電力を制御する方法が知られているが、この従来方法では、誤差が大きく、電圧変動範囲が大きい負荷へ適用することができないという問題がある。
【0010】
本発明は、DC/DCコンバータによって、所定の負荷へ供給する電力を制御する電源制御装置において、安価に製造することができ、しかも、出力電力の安定性が高い電力制御装置および電力制御方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、DC/DCコンバータによって、所定の負荷へ供給電力を制御する電源制御装置において、負荷電圧を検出する負荷電圧検出手段と、上記負荷電圧検出手段が検出した負荷電圧で、所定の目標電力を割ることによって、目標電流値を演算する目標電流値演算手段と、負荷電流の値を検出する負荷電流値検出手段と、上記目標電流値演算手段が演算した上記目標電流値と、上記負荷電流値検出手段が検出した負荷電流値とが一致するように、上記DC/DCコンバータを制御する制御手段とを有することを特徴とする電力制御装置である。
【0012】
【発明の実施の形態および実施例】
図1は、本発明の一実施例である電力制御装置PSC1を示す図である。
【0013】
電力制御装置PSC1は、DC/DCコンバータ1と、DC/ACインバータ2と、イグナイタ3と、ランプ4と、マイクロコンピュータ6と、マイクロコンピュータ6からの目標電流を受け、DC/DCコンバータ1を駆動するDC/DC制御回路、負荷電流検出用抵抗5とを有する。
【0014】
また、DC/DCコンバータ1の出力端子とDC/ACインバータ2の入力端子とが接続され、DC/ACインバータ2の出力端子とイグナイタ3の入力端子とが接続され、イグナイタ3の出力端子とランプ4とが接続され、DC/DCコンバータ1とDC/ACインバータ2との間に、負荷電流を検出するための負荷電流検出用抵抗5が接続されている。
【0015】
マイクロコンピュータ6には、負荷電圧が入力され、また、負荷(ランプ4)で消費すべき目標とする電力である目標電力の値が予め格納されている。また、マイクロコンピュータ6は、格納されている目標電力の値を、入力した負荷電圧の値で割ることによって、負荷(ランプ4)に目標として流すべき電流の値である目標電流値を演算し、この演算された目標電流値を、DC/DC制御回路7に送る。
【0016】
DC/DC制御回路7は、入力した負荷電流の値と目標電流の値とが一致するように、DC/DCコンバータ1を制御する回路である。
【0017】
つまり、DC/DCコンバータ1の出力電圧を、マイクロコンピュータ6が監視し、これによって、負荷電力が、所望の目標電力になるように、制御する。
【0018】
図2は、本発明の第2の実施例である電力制御回路PSC2を示す回路図である。
【0019】
電力制御回路PSC2は、基本的には、電力制御回路PSC1と同じであり、電力制御回路PSC1において、マイクロコンピュータ6の代わりに、マイクロコンピュータ6aが設けられ、平滑回路を構成する抵抗R1、R2、コンデンサCと、分割回路を構成する抵抗R3、R4、R5と、トランジスタQと、抵抗R6とを有する。
【0020】
マイクロコンピュータ6aは、目標電流の値に対応するPWMパルス信号を出力し、この場合、目標電流の値とパルス幅のデューティ比とを比例させる。このPWMパルス信号を、抵抗R1、R2、コンデンサCで平滑し、分割抵抗R3、R4、R5が、上記平滑された電圧を分割する。トランジスタQが、抵抗R5を短絡・開放とすることによって、目標電流値(指令値)を切り替える。
【0021】
抵抗R3、R4、R5の値を、抵抗R1、R2の値よりも、一桁以上大きな値に設定すれば、抵抗R5を短絡、開放しても、平滑電圧に影響がない。
【0022】
つまり、上記実施例において、マイクロコンピュータ6aは、演算した目標電流値を、PWMパルス信号として出力し、上記PWMパルス信号を、目標電流の値とパルス幅のデューティ比とを比例させる目標電流値演算手段の例であり、上記PWMパルス信号を平滑する平滑手段と、上記平滑された信号の電圧を分割する分割抵抗とを有する。
【0023】
マイクロコンピュータ自体の価格は低下しているが、D/Aコンバータを搭載しているマイクロコンピュータは、D/Aコンバータ非搭載のマイクロコンピュータよりも、高価である。そこで、上記のように、目標電流値(指令値)をPWMパルス信号で出力し、この出力されたPWMパルス信号を平滑すれば、D/Aコンバータ非搭載のマイクロコンピュータを使用することができ、これによって、安価なマイクロコンピュータを使用することができる。
【0024】
上記実施例は、負荷電力を算出せず、目標電力を現在の負荷電圧で割ることによって、目標電流を算出し、この算出された目標電流と検出された負荷電流とを比較し、負荷電力を制御するものであり、マイクロコンピュータ6aへ電流信号を入力しなくても、電力を制御することができる。したがって、検出した電流を増幅する必要がなく、電源装置を安価に製造することができる。
【0025】
ところで、放電灯のように、電圧が大きく急激に変わる負荷である場合、いくつかの課題がある。
【0026】
第1の課題は、ランプ4が点灯した瞬間に、負荷インピーダンスが、無限大からゼロへ、一瞬(100nS以下)にして変化し、負荷電圧は、電力供給装置が出していた電圧から、ほぼゼロに低下する。
【0027】
この場合、マイクロコンピュータ6aが、所定のルーチンで計算し、電圧低下を検出し、目標電流値を変更するためには、所定の時間を必要とする。つまり、プログラムのステップ数と、クロック周波数と、マイクロコンピュータ6aの能力とで変わるが、安価なマイクロコンピュータ6aを使用すると、上記所定の時間として、1mS程度を必要とする。また、目標電流の値がパルス幅である場合、平滑回路の遅れが生じ、数mS程度の遅れが生じる。
【0028】
一方、負荷が放電灯である場合、点灯した瞬間から、2〜3秒間は、電流を流さないと、点灯を維持できない。したがって、負荷への目標電流を、急速に立ち上げなければならない。しかし、制御の遅れが生じると、電流を増加することができず、点灯を維持できず、立ち消えが生じる。
【0029】
この立ち消えを阻止するには、起動時は、出力電圧がゼロであるとみなし、このようにみなした状態で、目標電流を演算することによって、必要な電流を、点灯直後に流すことができ、立ち消えを阻止することができる。
【0030】
または、上記立ち消えを阻止するには、起動時は、出力電圧が、定常状態での変動範囲の最低の電圧であるとみなし(ランプ4の種類で変わるが、一例として定常電圧が60〜100Vまで変わる場合には、出力電圧が60Vであるとみなし)、このようにみなした状態で、目標電流を演算することによって、必要な電流を、点灯直後に流すことができ、立ち消えを阻止することができる。
【0031】
第2の課題は、負荷が放電灯である場合、明るさを変えようとした場合、負荷電力を調整する。この負荷電力を調整する場合、パルス幅を平滑した信号では、命令を出してから明るさが変わるまでに、所定の時間を要し、この所定時間中、明るさを切り替えることができないという問題がある。つまり、明るさを瞬時に切り替えることができない場合があるという問題がある。
【0032】
負荷が放電灯である場合、明るさを瞬時に切り替えることができるようにするには、平滑した電圧の抵抗分割比を変えることによって、目標電流を高速に変えることができる。
【0033】
また、負荷が、インピーダンスが無限大状態からほぼ短絡とみなせる状態へ急激に変化する負荷である場合、負荷インピーダンスが無限大状態であるときに、上記負荷電圧は、通常動作範囲内における最大の負荷電圧値であるとみなして、上記目標電流値演算手段が上記目標電流値を演算してもよい。
【0034】
ランプ4が負荷である場合、負荷電圧が、出力が短絡している場合の電圧であるとみなすか、または、定常電圧の幅のうちで最低の電圧であるとみなして、最初の目標電流値(指令値)を演算することによって、ランプ4を円滑に点灯させることができる。負荷インピーダンスが無限大状態であるときに、負荷電圧をどのようにみるかは、負荷の容量に応じる。つまり、容量が小さい負荷程、電圧が低いとみなすことによって、負荷の立ち上がり寿命等に望ましい。
【0035】
また、PWMパルス制御で指令値を出しても、応答遅れによる弊害を排除することができるので、マイクロコンピュータ6aとして、D/Aコンバータを内蔵していない安価なマイクロコンピュータを使用することができる。
【0036】
なお、上記実施例における負荷は、高輝度放電灯であるが、電熱器、電気炉等の他の負荷に、上記実施例を適用するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、負荷に定電力を供給する電力制御装置において、出力電力の安定性が高く、しかも、電流増幅器を使用しないので、安価に製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電力制御装置PSC1を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例である電力制御回路PSC2を示す回路図である。
【図3】従来の電力制御装置PSC11を示すブロック図である。
【符号の説明】
PSC1、PSC2…電力制御装置、
1…DC/DCコンバータ、
2…DC/ACインバータ、
3…イグナイタ、
4…ランプ、
5…負荷電流検出用抵抗、
6、6a…マイクロコンピュータ、
7…DC/DC制御回路。
Claims (12)
- DC/DCコンバータによって、所定の負荷へ供給電力を制御する電源制御装置において、
負荷電圧を検出する負荷電圧検出手段と;
上記負荷電圧検出手段が検出した負荷電圧で、所定の目標電力を割ることによって、目標電流値を演算する目標電流値演算手段と;
負荷電流の値を検出する負荷電流値検出手段と;
上記目標電流値演算手段が演算した上記目標電流値と、上記負荷電流値検出手段が検出した負荷電流値とが一致するように、上記DC/DCコンバータを制御する制御手段と;
を有することを特徴とする電力制御装置。 - 請求項1において、
上記負荷が、インピーダンスが無限大状態からほぼ短絡とみなせる状態へ急激に変化する負荷である場合、
負荷インピーダンスが無限大状態であるときに、上記負荷電圧は、通常動作範囲内における最大の負荷電圧値であるとみなして、上記目標電流値演算手段が上記目標電流値を演算することを特徴とする電力制御装置。 - 請求項1において、
上記負荷が、インピーダンスが無限大状態からほぼ短絡とみなせる状態へ急激に変化する負荷である場合、
負荷インピーダンスが無限大状態であるときに、上記負荷電圧は、定常動作時に変動する範囲における最小の負荷電圧であるとみなして、上記目標電流値演算手段が上記目標電流値を演算することを特徴とする電力制御装置。 - 請求項1において、
上記負荷が、インピーダンスが無限大状態からほぼ短絡とみなせる状態へ急激に変化する負荷である場合、
負荷インピーダンスが無限大状態であるときに、上記負荷電圧は、ゼロであるとみなして、上記目標電流値演算手段が、上記目標電流値が最大であると演算することを特徴とする電力制御装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項において、
上記目標電流値演算手段は、演算した目標電流値を、PWMパルス信号として出力し、上記PWMパルス信号は、目標電流値を、パルス幅のデューティ比に比例させて出力するマイクロコンピュータであり、
上記PWMパルス信号を平滑する平滑手段と;
上記平滑された信号の電圧を分割する分割抵抗と;
を有することを特徴とする電力制御装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項において、
上記負荷は、高輝度放電灯であることを特徴とする電力制御装置。 - DC/DCコンバータによって、所定の負荷へ供給電力を制御する電源制御方法において、
負荷電圧を検出する負荷電圧検出段階と;
上記負荷電圧検出段階で検出した負荷電圧で、所定の目標電力を割ることによって、目標電流値を演算する目標電流値演算段階と;
負荷電流の値を検出する負荷電流値検出段階と;
上記目標電流値演算段階で演算した上記目標電流値と、上記負荷電流値検出段階で検出した負荷電流値とが一致するように、上記DC/DCコンバータを制御する制御段階と;
を有することを特徴とする電源制御方法。 - 請求項7において、
上記負荷が、インピーダンスが無限大状態からほぼ短絡とみなせる状態へ急激に変化する負荷である場合、
負荷インピーダンスが無限大状態であるときに、上記負荷電圧は、通常動作範囲内における最大の負荷電圧値であるとみなして、上記目標電流値演算段階で上記目標電流値を演算することを特徴とする電源制御方法。 - 請求項7において、
上記負荷が、インピーダンスが無限大状態からほぼ短絡とみなせる状態へ急激に変化する負荷である場合、
負荷インピーダンスが無限大状態であるときに、上記負荷電圧は、定常動作時に変動する範囲における最小の負荷電圧であるとみなして、上記目標電流値演算段階で上記目標電流値を演算することを特徴とする電源制御方法。 - 請求項7において、
上記負荷が、インピーダンスが無限大状態からほぼ短絡とみなせる状態へ急激に変化する負荷である場合、
負荷インピーダンスが無限大状態であるときに、上記負荷電圧は、ゼロであるとみなして、上記目標電流値演算段階で、上記目標電流値が最大であると演算することを特徴とする電源制御方法。 - 請求項7〜請求項10のいずれか1項において、
上記目標電流値演算段階は、演算した目標電流値を、PWMパルス信号として出力し、上記PWMパルス信号は、目標電流値を、パルス幅のデューティ比に比例させて出力する段階であり、
上記PWMパルス信号を平滑する平滑段階と;
上記平滑された信号の電圧を分割する分割段階と;
を有することを特徴とする電源制御方法。 - 請求項7〜請求項11のいずれか1項において、
上記負荷は、高輝度放電灯であることを特徴とする電源制御方法。
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