JP2004304418A - カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できるカメラを提供する。
【解決手段】カメラのリングバッファでは、最も古い画像データを削除しつつ、撮像部で順次に生成される最新の画像データを追加して記憶する。トリガ検出部のトリガ検出により、リングバッファはトリガ検出以降の所定時間分の画像データを追加する。フレーム間引き部は、トリガ検出時刻Toからの相対時間に応じた間引きパターン(トリガ検出前後の時間帯tm0は間引きなし、時間帯tm0以前・以後の時間帯tm1、tm2は1/4に間引く)に基づき、リングバッファ内画像データMv1に対してフレームFLを間引き動画クリップMv2を生成する。これにより、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【選択図】 図2
【解決手段】カメラのリングバッファでは、最も古い画像データを削除しつつ、撮像部で順次に生成される最新の画像データを追加して記憶する。トリガ検出部のトリガ検出により、リングバッファはトリガ検出以降の所定時間分の画像データを追加する。フレーム間引き部は、トリガ検出時刻Toからの相対時間に応じた間引きパターン(トリガ検出前後の時間帯tm0は間引きなし、時間帯tm0以前・以後の時間帯tm1、tm2は1/4に間引く)に基づき、リングバッファ内画像データMv1に対してフレームFLを間引き動画クリップMv2を生成する。これにより、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレームの画像データを順次に生成する撮像手段を有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
監視カメラにおいては、侵入者検知などのトリガ検出が行われた時点の前後における動画クリップを撮影するものがある。
【0003】
例えば、特許文献1では、侵入者が検知されない場合には、フレームレートを下げて映像データを圧縮する監視カメラが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−262273号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の技術では、侵入者が検知されない場合にフレームレートを下げ、検知された場合にはフレームレートを上げる制御を行うため、トリガ検出後の動画の品質は良いが、トリガ検出直前における重要度の高い動画の品質が低下するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できるカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、カメラであって、(a)フレームの画像データを順次に生成する撮像手段と、(b)前記フレームの画像データに基づき、動画クリップを生成する動画生成手段と、(c)所定の条件を満足する状況の発生を、トリガとして検出するトリガ検出手段とを備え、前記動画生成手段は、前記動画クリップについて、前記トリガの検出時点に対応する基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更する変更手段を有する。
【0008】
また、請求項2の発明は、カメラであって、(a)フレームの画像データを順次に生成する撮像手段と、(b)前記フレームの画像データに基づき、動画クリップを生成する動画生成手段と、(c)所定の条件を満足する状況の発生を、トリガとして検出するトリガ検出手段とを備え、前記動画生成手段は、前記動画クリップについて、前記トリガの検出時点から所定時間だけずれた時点を基準時刻として当該基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更する変更手段を有する。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係るカメラにおいて、前記変更手段は、前記動画クリップのうち前記基準時刻の直前および直後に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記特定時間帯を除く動画データについては前記基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる手段を有する。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係るカメラにおいて、前記動画生成手段は、前記基準時刻より前の時間範囲の動画クリップを生成する手段、を有するとともに、前記変更手段は、前記時間範囲の動画クリップのうち前記基準時刻直前に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記時間範囲のうち前記特定時間帯を除く動画データについては前記基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる手段を有する。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係るカメラにおいて、前記動画生成手段は、前記基準時刻より後の時間範囲の動画クリップを生成する手段、を有するとともに、前記変更手段は、前記時間範囲の動画クリップのうち前記基準時刻直後に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記時間範囲のうち前記特定時間帯を除く動画データについては前記基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる手段を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るカメラ1の要部構成を示すブロック図である。
【0013】
カメラ1は、例えば特定の場所に固定して設置される監視カメラとして構成され、自律的なデジタル動画撮影が可能である。このカメラ1は、撮像部10と、撮像部10とデータ伝送可能に接続する画像圧縮部11と音声取得部12とトリガ検出部13とを備えている。また、カメラ1は、画像圧縮部11および音声取得部12からの出力データを記録する2つのリングバッファ14(14a、14b)を備えるとともに、フレーム間引き部15と映像記録部16とを有している。なお、図示は省略しているが、カメラ1には、例えばCPUおよびメモリで構成され、上記の各部を統括的に制御する制御部が設けられている。
【0014】
撮像部10は、例えば撮影レンズで構成される光学系と、CCDなどの撮像素子と、A/D変換器とで構成されている。この撮像部10では、撮像素子で生成された被写体のアナログ画像信号を、A/D変換器によりデジタル画像データに変換して画像圧縮部11に出力する。そして、撮像部10は、所定のフレームレート、例えば30フレーム/秒のフレームレートでフレームの画像データを順次に生成して出力する。また、撮像部10は、フレーム画像を撮像するたびに音声取得部12にタイミング信号を出力する。
【0015】
画像圧縮部11は、撮像部10から出力された画像データを、フレーム単位でデジタル処理による圧縮を行うとともに、フレーム単位に時刻データを付加する。
【0016】
音声取得部12は、マイクを有しており、このマイクで取得される音声信号をA/D変換して音声データを生成する。また、音声取得部12は、撮像部10から送信されるタイミング信号(時刻データ)を音声データに付加して、リングバッファ14bに送る。
【0017】
トリガ検出部13は、所定の条件を満足する場合にはトリガとして検出するトリガ検出手段として機能する。具体的には、撮像部10から入力される画像データに基づき、画像処理によって画像に特定の変化があるか否かを検出する。この特定の変化としては、例えばカメラ1の画角内に侵入者が侵入した場合などが挙げられる。そして、特定の変化がある場合には、トリガとして検出されることとなる。
【0018】
リングバッファ14aは、画像圧縮部11から出力されたフレーム単位の画像データを、例えば1800フレーム分記録可能な構成となっている。この1800フレームとは、撮像部10により30フレーム/秒で撮影された画像データを60秒間記憶できる容量で、1フレームを10kBとすると18MBの容量となる。すなわち、リングバッファ14aでは、撮像部10が出力する映像データのフレームレートと、リングバッファ14aが記録可能なフレーム数により、過去の映像データの記録時間が決定されることとなる。
【0019】
また、リングバッファ14aでは、トリガ検出部13でトリガが検出されるまで、過去の最も古いフレームの画像データを削除しつつ、撮像部10で順次に生成される最新のフレームの画像データを追加して記憶する処理が繰り返される。そして、トリガ検出部13でトリガが検出され、その旨がリングバッファ14bに通知されると、リングバッファ14aは、トリガ発生以降の画像データであって予め設定された時間分(例えば30秒分)の動画データを追加して記憶する。これにより、トリガ検出以前と以後との動画データをバッファリングできることとなる。
【0020】
リングバッファ14bについても、リングバッファ14aと同様に音声取得部12から出力される音声データを、例えば60秒間記録できる容量を有している。そして、リングバッファ14bでは、過去の最も古い音声データを削除し、音声取得部12で順次に生成される最新の音声データを追加して記憶する処理が繰り返される。
【0021】
フレーム間引き部15は、撮像部10で生成されるフレームの画像データに基づき動画クリップを生成する。すなわち、フレーム間引き部15は、予め設定された間引きパターンに基づきリングバッファ14aに記録された画像データを間引いて映像記録部16に動画クリップを出力する。
【0022】
図2は、フレーム間引き部15におけるフレーム間引きの概念を説明するための図である。
【0023】
リングバッファ14aには、基準時刻となるトリガ検出時刻Toの前後のフレームFLで構成される画像データMv1が保存されている。なお、トリガ検出時刻Toの直前および直後の特定時間帯tm0に撮像された各フレームを平行斜線で示している。
【0024】
フレーム間引き部15では、リングバッファ14aに記憶されている画像データMv1に対して、フレームを等間隔に間引く処理を行いフレームレートを下げて、動画クリップMv2を生成する。この動画クリップMv2においては、トリガ検出直前および直後の特定時間帯tm0ではフレームの間引きを行なわず、特定時間帯tm0以後の時間帯tm1、および特定時間帯tm0以前の時間帯tm2では、例えば1/4にフレームが間引かれている。すなわち、トリガの検出時点に対応する基準時刻Toからの相対時間に応じてフレームレートが変更されている。これにより、トリガの発生時点付近の重要な動画データ(図2の平行斜線部)の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【0025】
上述したフレーム間引き部15の間引きパターンの例を、次の表1に示す。この表内には、トリガ検出部13で検出されたトリガ発生時刻からの相対時間(秒)に対して、間引き(圧縮)後のフレームの比率(換言すれはフレームレート)が分数表記で表されている。なお、リングバッファ14aは、60秒分のフレームの画像データを記録可能であるため、トリガ発生時刻に対して−30秒以前および30秒以後の画像データは保存されていない。また、間引きパターンにおいては、少なくとも3段階以上に間引きの比率を変化させることが好ましい。
【0026】
【表1】
【0027】
パターン1では、トリガ発生時刻を中心に−10〜10秒の特定時間帯の間は1/1で間引く、つまり間引せずに動画データを生成する。一方、−20〜−10秒および10〜20秒の間は1/4に間引き、−30〜−20秒および20〜30秒の間は1/8に間引く処理を行う。すなわち、動画クリップのうちトリガ検出時刻前後の動画データについては最高のフレームレート、つまり撮像部10で生成される画像データのフレームレート(30フレーム/秒)に設定するとともに、トリガ検出時刻前後を除く動画データについてはトリガ検出時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させている。
【0028】
パターン2は、トリガ発生以前の時間範囲について画像データを一律に多く間引くパターンである。具体的には、0〜10秒の間は間引きなし、10〜20秒の間は1/2に、20〜30秒の間は1/4に間引くのに対して、−30〜0秒の間では、これより低い1/8に間引いている。
【0029】
パターン3は、パターン2に類似しているが、トリガ発生以前の時間範囲、つまり−30〜0秒の間の画像データを記録しない。すなわち、トリガ検出以後の動画クリップのうちトリガ検出時刻直後(0〜10秒)の特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、トリガ検出時刻よりも後の時間範囲のうちトリガ検出時刻直後を除く動画データ(10〜30秒)についてはトリガ検出時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させている。このパターン3に関しては、トリガ発生以前の画像データが必要でない場合、例えばトリガ発生によってカメラの画角が変化した場合などに有効である。これにより、映像記録部16に記録する動画クリップのデータサイズの削減に寄与することとなる。
【0030】
パターン4は、パターン2をトリガ発生時点を中心に時間反転させたパターンで、トリガ発生以降の画像を一律に多く間引くパターンである。具体的には、−10〜0秒の間は間引きなし、−20〜−10秒の間は1/2に、−30〜−20秒の間は1/4に間引くのに対して、0〜30秒の間では、これにより低い1/8で間引いている。
【0031】
パターン5は、パターン3をトリガ発生時点を中心に時間反転させたパターンで、トリガ発生以降の画像を記録しないパターンである。すなわち、トリガ検出以前の時間範囲の動画クリップのうちトリガ検出時刻直前(−10〜0秒)の特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、トリガ検出時刻よりも前の時間範囲のうちトリガ検出時刻直前の特定時間帯を除く動画データ(−30〜−10秒)についてはトリガ検出時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させている。このパターン3に関しては、トリガ発生以後の画像データが必要でない場合、例えば撮像部10が遮蔽され、これをトリガとして検出する場合などに有効である。これにより、映像記録部16に記録する動画クリップのデータサイズの削減に寄与することとなる。
【0032】
パターン6は、トリガ発生の直前や直後ではなく、トリガ発生時刻に対して一定時間離隔した特定時間帯の画像データについての間引きを行わず、この特定時間帯から遠ざかるほど多くの間引きを行うパターンである。具体的には、トリガ発生時刻に対して10〜20秒の間は間引きせず、0〜10秒の間および20〜30秒の間は1/4に間引きするとともに、−30〜0秒の間は1/8に間引いている。すなわち、トリガの検出時点から所定時間だけ後にずれた時点に対応する基準時刻からの相対時間に応じて動画クリップのフレームレートを変更している。このパターン6については、トリガ発生から一定時間経過後の時間帯に映像の重要度が高くなる場合、例えばドアが開いたことをトリガとする場合などに有効である。
【0033】
パターン7は、パターン6をトリガ発生時点を中心に時間反転させたパターンで、−20〜−10秒の特定時間帯における画像の間引きを行わず、この時間帯から遠ざかるほど多くの間引きを行うパターンである。すなわち、トリガの検出時点から所定時間だけ前にずれた時点に対応する基準時刻からの相対時間に応じて動画クリップのフレームレートを変更している。
【0034】
図1に戻って説明を続ける。
【0035】
映像記録部16は、フレーム間引き部15でフレームを間引いた後の動画クリップを、例えば半導体メモリや磁気媒体で構成される記録媒体に記録する。
【0036】
この映像記録部16に記録される動画クリップは、フレーム間引き部15で間引きが行われても、上述したように画像圧縮部11でフレーム毎に時刻データが付加されているため、この時刻データに基づき撮影された時間間隔で再生表示が可能である。
【0037】
映像記録部16に記録された動画クリップを再生することにより、トリガ発生時点の前後30秒間の映像を視認できるが。この場合、フレームの時刻データに基づき撮影時の時系列に同期させるように各フレームの切替え時間間隔を調整する制御を行う方法(以下では「時間間隔調整再生」という)や、間引きの有無に関わらず一定の時間間隔でフレームを切替える方法(以下では「時間間隔一定再生」という)で動画クリップを再生できる。なお、動画クリップの再生時には、時間間隔調整再生と時間間隔一定再生とを選択できるようにするのが好ましい。
【0038】
時間間隔調整再生では、撮影した時間間隔で動画が表示されるのに対して、時間間隔一定再生では、フレームが間引かれている動画部分は、撮影時より早送りで表示される。これらの場合、フレームが間引かれた時間帯の動画データでは、音声データに付加された時刻データに基づく音声の再生が困難であるため、この時間帯の動画データは予め音声データを付加させないことが好ましい。すなわち、動画クリップのうち、所定のフレームレート(例えば30フレーム/秒)以上のフレームレートを有する動画データのみに音声データを付加する。これにより、間引かれていない重要な動画データの表示に同期して、音声データに付加された時刻データに基づく音声の再生を行えるとともに、正確に再現されない音声の再生を防止できることとなる。
【0039】
以上のようなカメラ1の構成により、フレーム間引き部15においてトリガ検出時刻やその時刻近傍の時点からの相対時間に応じて間引きの比率、つまりフレームレートを変更するため、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減でき、長時間の動画を記録できる。
【0040】
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2実施形態に係るカメラ2の要部構成を示すブロック図である。
【0041】
カメラ2は、例えば監視カメラとして構成されており、撮像部20と、撮像部20とデータ伝送可能に接続する画像圧縮部21と音声取得部22とトリガ検出部23とを備えている。また、カメラ2は、画像圧縮部21および音声取得部12からの出力データを記録する2つのリングバッファ24(24a、24b)を備えるとともに、フレーム間引き部25と映像記録部26とを有している。
【0042】
これらのカメラ2の各部は、第1実施形態のカメラ1の各部と同様の機能を有している。なお、図示は省略しているが、カメラ2には、例えばCPUおよびメモリで構成され、上記の各部を統括的に制御する制御部が設けられている。
【0043】
また、カメラ2は、第1実施形態と異なり、フレーム間引き部25が画像圧縮部21に接続されるとともに、リングバッファ24aの出力データが映像記録部26に直接入力される構成となっている。このようなカメラ2の構成により、以下で説明する第1実施形態と異なる処理が行われる。
【0044】
リングバッファ24aでは、第1実施形態と同様に、トリガ検出部23でトリガを検出するまで、過去の最も古い画像データを削除し、撮像部10で順次に生成される最新の画像データを追加して記憶する処理が繰り返される。しかし、トリガ検出部23でトリガが検出された後は、第1実施形態と異なり、画像圧縮部21からリングバッファ24aへのデータ入力を停止し、リングバッファ24aに新たな画像データを追加しない。
【0045】
そして、トリガ検出された後には、リングバッファ24a内のフレームの画像データ、すなわちトリガ発生時刻以前の動画データが間引きされることなく映像記録部26に記録されるとともに、画像圧縮部21からフレーム間引き部25を経由して送られた間引き後の動画データが映像記録部26に記録される。このフレーム間引き部25でのフレーム間引きパターンは、上記の表1のように、トリガ発生時刻から時間が経過するほど多く間引くパターンとなる。すなわち、リングバッファ24aおよびフレーム間引き部25により生成された動画クリップにおいては、トリガ検出時刻以前の動画データについては最高のフレームレートに設定されるとともに、トリガ検出時刻以後の動画データについてはトリガ検出時刻からの相対時間に応じてフレームレートが変更される。
【0046】
以上のようなカメラ2の構成により、第1実施形態と同様に、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【0047】
なお、カメラ2においては、リングバッファ24aから映像記録部26に送られるトリガ発生以前の動画データに対して間引き処理を施さないのは必須でなく、例えば表1のパターン1のように、トリガ発生以前(0秒以前)についてもフレームの間引きを行うようにしても良い。
【0048】
<第3実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態に係るカメラ3の要部構成を示すブロック図である。
【0049】
カメラ3は、例えば監視カメラとして構成されており、撮像部30と、撮像部30とデータ伝送可能に接続する画像圧縮部31とトリガ検出部32とを備えている。また、カメラ3は、画像圧縮部31からの出力データを記録する第1〜第3リングバッファ33a〜33cを備えるとともに、フレーム間引き部34と映像記録部35とを有している。
【0050】
これらのカメラ3の各部は、第2実施形態のカメラ1の各部と同様の機能を有している。なお、図示は省略しているが、カメラ3には、例えばCPUおよびメモリで構成され、上記の各部を統括的に制御する制御部が設けられている。また、カメラ3は、第2実施形態に対してカメラ2の音声取得部22およびリングバッファ24bが削除されているが、これらをカメラ3に付加しても良い。
【0051】
カメラ3は、第1リングバアファ33aに画像圧縮部31が接続されるが、第2実施形態と異なり、第1リングバッファ33aに第2リングバッファ33bが接続されるとともに、第2リングバッファ33bに第3リングバッファ33cが接続されている。また、第1〜第3リングバッファ33a〜33cの各出力データが、映像記録部35に直接入力される構成となっている。このようなカメラ3の構成により、カメラ3では以下で説明する第2実施形態と異なる処理が行われる。
【0052】
すなわち、第1リングバッファ33aに画像圧縮部31から1フレーム分の画像データが入力されると、この新しい画像データを第1リングバッファ33aで記録する。次に、第1リングバッファ33aの最も古い画像データを、第2リングバッファ33bに送る。そして、第2リングバッファ33bでは、第1リングバッファ33aからフレームの画像データが入力されると、この画像データを2回に1回の割合で第2リングバッファ33bに記録するとともに、この記録の際には第2リングバッファ33bの最も古い画像データを第3リングバッファ33cに送り、この古い画像データを第2リングバッファ33bから削除する。
【0053】
第3リングバッファ33cでは、第2リングバッファ33bからフレームの画像データが入力されると、この画像データを2回に1回の割合で第3リングバッファ33cに記録するとともに、この記録の際には第3リングバッファ33c内の最も古い画像データを削除する。
【0054】
このような処理がカメラ3で行うことにより、第1リングバッファ33aでは、最高のフレームレート(30フレーム/秒)で動画データを記録できるとともに、第2リングバッファ33bでは1/2のフレームレートで、また第3リングバッファ33cでは1/4のフレームレートで画像データを記録できる。すなわち、トリガ検出時刻との時間差が拡大するほど、動画クリップのフレームレートを1/2の比率でステップ状に減少できる。
【0055】
これにより、第2リングバッファ33bでは、第1リングバッファ33aより過去の動画データをフレームレートを低下させて記憶できる。また、第3リングバッファ33cでは、第2リングバッファ33bより過去の動画データをフレームレートを低下させて記憶できる。その結果、第1〜第3リングバッファ33a〜33cの各記憶容量を最大限に利用しつつ、トリガ検出以前の動画データについて過去の画像ほど低いフレームレートで動画データを映像記録部35に記録できる。
【0056】
また、トリガ検出以後の動画データについては、第2実施形態と同様に画像圧縮部31からフレームの画像データがフレーム間引き部34に入力され、表1のような間引きパターンで間引き処理が行われる。
【0057】
以上のようなカメラ3の構成により、第2実施形態と同様に、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【0058】
なお、カメラ3はリングバッファを3つ備えているが、これに限らずリングバッファを2つ備えても4つ以上備えても良い。
【0059】
また、カメラ3では、2回に1回の割合で次のリングバッファにフレーム画像を記録するが、これに限らず3回に1回の割合で記録するようにしても良い。例えば、第1リングバッファ33aから第2リングバッファ33bへのフレーム比率を1/2に、第2リングバッファ33bから第3リングバッファ33cへのフレーム比率を1/3に設定する場合には、第1リングバッファ33aは最高のフレームレート、第2リングバッファ33bは最高の1/2のフレームレート、第3リングバッファ33cは最高の1/6のフレームレートで動画データを記録できることとなる。
【0060】
<変形例>
◎上記の各実施形態のトリガ検出部においては、撮像部から出力される画像データに基づく動体検知によりトリガ検出するのは必須でなく、カメラへの外部信号に基づいたり、音声入力(音の入力)に基づいてトリガ検出しても良い。これらのトリガ検出方法について、以下で具体的に説明する。
【0061】
図5は、本発明の変形例に係るトリガ検出方法を説明するための図である。
【0062】
カメラへの外部入力に基づくトリガ検出を行う場合には、例えば図5(a)に示すように、トリガ検出部13に外部信号インタフェース17が接続されており、この外部信号インタフェース17を介して外部信号が与えられる。そして、この外部信号の立上り、または立下りのタイミングでトリガが検出される。
【0063】
音声入力に基づくトリガ検出を行う場合には、例えば図5(b)に示すようにトリガ検出部13に閾値処理部181が接続され、閾値処理部181にはA/D変換部182を介してマイク183が接続されている。このマイク183から入力された音声がA/D変換部182でデジタル信号に変換された後、閾値処理部181において予め設定されたレベル以上の音圧であるか否かが判定される。そして、所定のレベル以上の音圧である場合には、その旨を閾値処理部181が通知し、トリガ検出部13でトリガとして検出されることとなる。
【0064】
さらに、トリガ検出部においては、例えば明るい状態から暗い状態に変化するなど照度変化に基づいてトリガ検出を行うようにしても良い。
【0065】
◎上記の第1実施形態においては、表1に示す段階的なフレーム間引きパターン1〜7に限定されず、これらと異なるパターンを採用しても良い。また、表1においては、1/8など、多くの間引きを行う時間帯では、画像の圧縮率をさらに増加させても良い。これにより、映像記録部16で記録されるファイルサイズを一層減少できることとなる。
【0066】
◎上記の第1・第2実施形態においては、音声取得部およびそれに接続するリングバッファが設けられているが、カメラで音声を取得しない場合には、これらを削除しても良い。
【0067】
◎上記の各実施形態においては、映像記録部を備えるのは必須でなく、フレーム間引き部などでフレームが間引かれた動画クリップを、インターネットなどのネットワークを通じて他の情報処理装置に送信するようにしても良い。
【0068】
◎上述した具体的実施形態には、以下の構成を有する発明が含まれている。
【0069】
(1)請求項1または請求項2に記載のカメラにおいて、前記所定の条件は、動体検知に関する条件、照度変化に関する条件、音に関する条件、および前記カメラへの外部信号に関する条件からなる群から選択される少なくとも1の条件であることを特徴とするカメラ。
【0070】
これにより、適切にトリガを検出できる。
【0071】
(2)請求項1または請求項2に記載のカメラにおいて、前記変更手段は、前記動画クリップのうち前記基準時刻以前の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記動画クリップのうち前記基準時刻以後の動画データについては前記基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更する手段を有することを特徴とするカメラ。
【0072】
これにより、内部処理の点で必ずしも容易でないトリガ検出以前のフレームレートの変更を省略できる。
【0073】
(3)請求項1または請求項2に記載のカメラにおいて、音声を取得して音声データを生成する音声取得手段をさらに備え、前記動画生成手段は、前記動画クリップのうち、所定のフレームレート以上のフレームレートを有する動画データのみに前記音声データを付加する手段を有することを特徴とするカメラ。
【0074】
これにより、困難な処理である音声のデータレートの変更が不要となる。
【0075】
(4)請求項1または請求項2に記載のカメラにおいて、前記変更手段は、前記基準時刻との時間差が拡大するほど、前記動画クリップのフレームレートを1/2の比率でステップ状に減少させる手段を有することを特徴とするカメラ。
【0076】
これにより、バッファリング処理が容易となり、動画データを簡易に生成できる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1および請求項3ないし請求項5の発明によれば、動画クリップについてトリガの検出時点に対応する基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更するため、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【0078】
また、請求項2ないし請求項5の発明によれば、動画クリップについてトリガの検出時点から所定時間だけずれた時点を基準時刻として当該基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更するため、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【0079】
また、請求項3の発明においては、動画クリップのうち基準時刻の直前および直後に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、特定時間帯を除く動画データについては基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる。その結果、重要度の高い動画の品質を向上できるとともに、動画クリップのデータサイズを適切に削減できる。
【0080】
また、請求項4の発明においては、基準時刻より前の時間範囲の動画クリップのうち基準時刻直前に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記時間範囲のうち特定時間帯を除く動画データについては基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる。その結果、例えば基準時刻を境に急に暗くなった場合などにおいて、動画クリップのデータサイズを適切に削減できる。
【0081】
また、請求項5の発明においては、基準時刻より後の時間範囲の動画クリップのうち基準時刻直後に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記時間範囲のうち特定時間帯を除く動画データについては基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる。その結果、例えば基準時刻を境に暗い状態から急に明るくなった場合などにおいて、動画クリップのデータサイズを適切に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカメラ1の要部構成を示すブロック図である。
【図2】フレーム間引き部15におけるフレーム間引きの概念を説明するための図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るカメラ2の要部構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るカメラ3の要部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の変形例に係るトリガ検出方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1、2、3 カメラ
13、23、32 トリガ検出部
14、14a、14b、24、24a、24b リングバッファ
15、25、34 フレーム間引き部
16、26、35 映像記録部
33a 第1リングバッファ
33b 第2リングバッファ
33c 第3リングバッファ
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレームの画像データを順次に生成する撮像手段を有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
監視カメラにおいては、侵入者検知などのトリガ検出が行われた時点の前後における動画クリップを撮影するものがある。
【0003】
例えば、特許文献1では、侵入者が検知されない場合には、フレームレートを下げて映像データを圧縮する監視カメラが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−262273号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の技術では、侵入者が検知されない場合にフレームレートを下げ、検知された場合にはフレームレートを上げる制御を行うため、トリガ検出後の動画の品質は良いが、トリガ検出直前における重要度の高い動画の品質が低下するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できるカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、カメラであって、(a)フレームの画像データを順次に生成する撮像手段と、(b)前記フレームの画像データに基づき、動画クリップを生成する動画生成手段と、(c)所定の条件を満足する状況の発生を、トリガとして検出するトリガ検出手段とを備え、前記動画生成手段は、前記動画クリップについて、前記トリガの検出時点に対応する基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更する変更手段を有する。
【0008】
また、請求項2の発明は、カメラであって、(a)フレームの画像データを順次に生成する撮像手段と、(b)前記フレームの画像データに基づき、動画クリップを生成する動画生成手段と、(c)所定の条件を満足する状況の発生を、トリガとして検出するトリガ検出手段とを備え、前記動画生成手段は、前記動画クリップについて、前記トリガの検出時点から所定時間だけずれた時点を基準時刻として当該基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更する変更手段を有する。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係るカメラにおいて、前記変更手段は、前記動画クリップのうち前記基準時刻の直前および直後に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記特定時間帯を除く動画データについては前記基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる手段を有する。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係るカメラにおいて、前記動画生成手段は、前記基準時刻より前の時間範囲の動画クリップを生成する手段、を有するとともに、前記変更手段は、前記時間範囲の動画クリップのうち前記基準時刻直前に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記時間範囲のうち前記特定時間帯を除く動画データについては前記基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる手段を有する。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係るカメラにおいて、前記動画生成手段は、前記基準時刻より後の時間範囲の動画クリップを生成する手段、を有するとともに、前記変更手段は、前記時間範囲の動画クリップのうち前記基準時刻直後に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記時間範囲のうち前記特定時間帯を除く動画データについては前記基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる手段を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るカメラ1の要部構成を示すブロック図である。
【0013】
カメラ1は、例えば特定の場所に固定して設置される監視カメラとして構成され、自律的なデジタル動画撮影が可能である。このカメラ1は、撮像部10と、撮像部10とデータ伝送可能に接続する画像圧縮部11と音声取得部12とトリガ検出部13とを備えている。また、カメラ1は、画像圧縮部11および音声取得部12からの出力データを記録する2つのリングバッファ14(14a、14b)を備えるとともに、フレーム間引き部15と映像記録部16とを有している。なお、図示は省略しているが、カメラ1には、例えばCPUおよびメモリで構成され、上記の各部を統括的に制御する制御部が設けられている。
【0014】
撮像部10は、例えば撮影レンズで構成される光学系と、CCDなどの撮像素子と、A/D変換器とで構成されている。この撮像部10では、撮像素子で生成された被写体のアナログ画像信号を、A/D変換器によりデジタル画像データに変換して画像圧縮部11に出力する。そして、撮像部10は、所定のフレームレート、例えば30フレーム/秒のフレームレートでフレームの画像データを順次に生成して出力する。また、撮像部10は、フレーム画像を撮像するたびに音声取得部12にタイミング信号を出力する。
【0015】
画像圧縮部11は、撮像部10から出力された画像データを、フレーム単位でデジタル処理による圧縮を行うとともに、フレーム単位に時刻データを付加する。
【0016】
音声取得部12は、マイクを有しており、このマイクで取得される音声信号をA/D変換して音声データを生成する。また、音声取得部12は、撮像部10から送信されるタイミング信号(時刻データ)を音声データに付加して、リングバッファ14bに送る。
【0017】
トリガ検出部13は、所定の条件を満足する場合にはトリガとして検出するトリガ検出手段として機能する。具体的には、撮像部10から入力される画像データに基づき、画像処理によって画像に特定の変化があるか否かを検出する。この特定の変化としては、例えばカメラ1の画角内に侵入者が侵入した場合などが挙げられる。そして、特定の変化がある場合には、トリガとして検出されることとなる。
【0018】
リングバッファ14aは、画像圧縮部11から出力されたフレーム単位の画像データを、例えば1800フレーム分記録可能な構成となっている。この1800フレームとは、撮像部10により30フレーム/秒で撮影された画像データを60秒間記憶できる容量で、1フレームを10kBとすると18MBの容量となる。すなわち、リングバッファ14aでは、撮像部10が出力する映像データのフレームレートと、リングバッファ14aが記録可能なフレーム数により、過去の映像データの記録時間が決定されることとなる。
【0019】
また、リングバッファ14aでは、トリガ検出部13でトリガが検出されるまで、過去の最も古いフレームの画像データを削除しつつ、撮像部10で順次に生成される最新のフレームの画像データを追加して記憶する処理が繰り返される。そして、トリガ検出部13でトリガが検出され、その旨がリングバッファ14bに通知されると、リングバッファ14aは、トリガ発生以降の画像データであって予め設定された時間分(例えば30秒分)の動画データを追加して記憶する。これにより、トリガ検出以前と以後との動画データをバッファリングできることとなる。
【0020】
リングバッファ14bについても、リングバッファ14aと同様に音声取得部12から出力される音声データを、例えば60秒間記録できる容量を有している。そして、リングバッファ14bでは、過去の最も古い音声データを削除し、音声取得部12で順次に生成される最新の音声データを追加して記憶する処理が繰り返される。
【0021】
フレーム間引き部15は、撮像部10で生成されるフレームの画像データに基づき動画クリップを生成する。すなわち、フレーム間引き部15は、予め設定された間引きパターンに基づきリングバッファ14aに記録された画像データを間引いて映像記録部16に動画クリップを出力する。
【0022】
図2は、フレーム間引き部15におけるフレーム間引きの概念を説明するための図である。
【0023】
リングバッファ14aには、基準時刻となるトリガ検出時刻Toの前後のフレームFLで構成される画像データMv1が保存されている。なお、トリガ検出時刻Toの直前および直後の特定時間帯tm0に撮像された各フレームを平行斜線で示している。
【0024】
フレーム間引き部15では、リングバッファ14aに記憶されている画像データMv1に対して、フレームを等間隔に間引く処理を行いフレームレートを下げて、動画クリップMv2を生成する。この動画クリップMv2においては、トリガ検出直前および直後の特定時間帯tm0ではフレームの間引きを行なわず、特定時間帯tm0以後の時間帯tm1、および特定時間帯tm0以前の時間帯tm2では、例えば1/4にフレームが間引かれている。すなわち、トリガの検出時点に対応する基準時刻Toからの相対時間に応じてフレームレートが変更されている。これにより、トリガの発生時点付近の重要な動画データ(図2の平行斜線部)の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【0025】
上述したフレーム間引き部15の間引きパターンの例を、次の表1に示す。この表内には、トリガ検出部13で検出されたトリガ発生時刻からの相対時間(秒)に対して、間引き(圧縮)後のフレームの比率(換言すれはフレームレート)が分数表記で表されている。なお、リングバッファ14aは、60秒分のフレームの画像データを記録可能であるため、トリガ発生時刻に対して−30秒以前および30秒以後の画像データは保存されていない。また、間引きパターンにおいては、少なくとも3段階以上に間引きの比率を変化させることが好ましい。
【0026】
【表1】
【0027】
パターン1では、トリガ発生時刻を中心に−10〜10秒の特定時間帯の間は1/1で間引く、つまり間引せずに動画データを生成する。一方、−20〜−10秒および10〜20秒の間は1/4に間引き、−30〜−20秒および20〜30秒の間は1/8に間引く処理を行う。すなわち、動画クリップのうちトリガ検出時刻前後の動画データについては最高のフレームレート、つまり撮像部10で生成される画像データのフレームレート(30フレーム/秒)に設定するとともに、トリガ検出時刻前後を除く動画データについてはトリガ検出時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させている。
【0028】
パターン2は、トリガ発生以前の時間範囲について画像データを一律に多く間引くパターンである。具体的には、0〜10秒の間は間引きなし、10〜20秒の間は1/2に、20〜30秒の間は1/4に間引くのに対して、−30〜0秒の間では、これより低い1/8に間引いている。
【0029】
パターン3は、パターン2に類似しているが、トリガ発生以前の時間範囲、つまり−30〜0秒の間の画像データを記録しない。すなわち、トリガ検出以後の動画クリップのうちトリガ検出時刻直後(0〜10秒)の特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、トリガ検出時刻よりも後の時間範囲のうちトリガ検出時刻直後を除く動画データ(10〜30秒)についてはトリガ検出時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させている。このパターン3に関しては、トリガ発生以前の画像データが必要でない場合、例えばトリガ発生によってカメラの画角が変化した場合などに有効である。これにより、映像記録部16に記録する動画クリップのデータサイズの削減に寄与することとなる。
【0030】
パターン4は、パターン2をトリガ発生時点を中心に時間反転させたパターンで、トリガ発生以降の画像を一律に多く間引くパターンである。具体的には、−10〜0秒の間は間引きなし、−20〜−10秒の間は1/2に、−30〜−20秒の間は1/4に間引くのに対して、0〜30秒の間では、これにより低い1/8で間引いている。
【0031】
パターン5は、パターン3をトリガ発生時点を中心に時間反転させたパターンで、トリガ発生以降の画像を記録しないパターンである。すなわち、トリガ検出以前の時間範囲の動画クリップのうちトリガ検出時刻直前(−10〜0秒)の特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、トリガ検出時刻よりも前の時間範囲のうちトリガ検出時刻直前の特定時間帯を除く動画データ(−30〜−10秒)についてはトリガ検出時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させている。このパターン3に関しては、トリガ発生以後の画像データが必要でない場合、例えば撮像部10が遮蔽され、これをトリガとして検出する場合などに有効である。これにより、映像記録部16に記録する動画クリップのデータサイズの削減に寄与することとなる。
【0032】
パターン6は、トリガ発生の直前や直後ではなく、トリガ発生時刻に対して一定時間離隔した特定時間帯の画像データについての間引きを行わず、この特定時間帯から遠ざかるほど多くの間引きを行うパターンである。具体的には、トリガ発生時刻に対して10〜20秒の間は間引きせず、0〜10秒の間および20〜30秒の間は1/4に間引きするとともに、−30〜0秒の間は1/8に間引いている。すなわち、トリガの検出時点から所定時間だけ後にずれた時点に対応する基準時刻からの相対時間に応じて動画クリップのフレームレートを変更している。このパターン6については、トリガ発生から一定時間経過後の時間帯に映像の重要度が高くなる場合、例えばドアが開いたことをトリガとする場合などに有効である。
【0033】
パターン7は、パターン6をトリガ発生時点を中心に時間反転させたパターンで、−20〜−10秒の特定時間帯における画像の間引きを行わず、この時間帯から遠ざかるほど多くの間引きを行うパターンである。すなわち、トリガの検出時点から所定時間だけ前にずれた時点に対応する基準時刻からの相対時間に応じて動画クリップのフレームレートを変更している。
【0034】
図1に戻って説明を続ける。
【0035】
映像記録部16は、フレーム間引き部15でフレームを間引いた後の動画クリップを、例えば半導体メモリや磁気媒体で構成される記録媒体に記録する。
【0036】
この映像記録部16に記録される動画クリップは、フレーム間引き部15で間引きが行われても、上述したように画像圧縮部11でフレーム毎に時刻データが付加されているため、この時刻データに基づき撮影された時間間隔で再生表示が可能である。
【0037】
映像記録部16に記録された動画クリップを再生することにより、トリガ発生時点の前後30秒間の映像を視認できるが。この場合、フレームの時刻データに基づき撮影時の時系列に同期させるように各フレームの切替え時間間隔を調整する制御を行う方法(以下では「時間間隔調整再生」という)や、間引きの有無に関わらず一定の時間間隔でフレームを切替える方法(以下では「時間間隔一定再生」という)で動画クリップを再生できる。なお、動画クリップの再生時には、時間間隔調整再生と時間間隔一定再生とを選択できるようにするのが好ましい。
【0038】
時間間隔調整再生では、撮影した時間間隔で動画が表示されるのに対して、時間間隔一定再生では、フレームが間引かれている動画部分は、撮影時より早送りで表示される。これらの場合、フレームが間引かれた時間帯の動画データでは、音声データに付加された時刻データに基づく音声の再生が困難であるため、この時間帯の動画データは予め音声データを付加させないことが好ましい。すなわち、動画クリップのうち、所定のフレームレート(例えば30フレーム/秒)以上のフレームレートを有する動画データのみに音声データを付加する。これにより、間引かれていない重要な動画データの表示に同期して、音声データに付加された時刻データに基づく音声の再生を行えるとともに、正確に再現されない音声の再生を防止できることとなる。
【0039】
以上のようなカメラ1の構成により、フレーム間引き部15においてトリガ検出時刻やその時刻近傍の時点からの相対時間に応じて間引きの比率、つまりフレームレートを変更するため、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減でき、長時間の動画を記録できる。
【0040】
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2実施形態に係るカメラ2の要部構成を示すブロック図である。
【0041】
カメラ2は、例えば監視カメラとして構成されており、撮像部20と、撮像部20とデータ伝送可能に接続する画像圧縮部21と音声取得部22とトリガ検出部23とを備えている。また、カメラ2は、画像圧縮部21および音声取得部12からの出力データを記録する2つのリングバッファ24(24a、24b)を備えるとともに、フレーム間引き部25と映像記録部26とを有している。
【0042】
これらのカメラ2の各部は、第1実施形態のカメラ1の各部と同様の機能を有している。なお、図示は省略しているが、カメラ2には、例えばCPUおよびメモリで構成され、上記の各部を統括的に制御する制御部が設けられている。
【0043】
また、カメラ2は、第1実施形態と異なり、フレーム間引き部25が画像圧縮部21に接続されるとともに、リングバッファ24aの出力データが映像記録部26に直接入力される構成となっている。このようなカメラ2の構成により、以下で説明する第1実施形態と異なる処理が行われる。
【0044】
リングバッファ24aでは、第1実施形態と同様に、トリガ検出部23でトリガを検出するまで、過去の最も古い画像データを削除し、撮像部10で順次に生成される最新の画像データを追加して記憶する処理が繰り返される。しかし、トリガ検出部23でトリガが検出された後は、第1実施形態と異なり、画像圧縮部21からリングバッファ24aへのデータ入力を停止し、リングバッファ24aに新たな画像データを追加しない。
【0045】
そして、トリガ検出された後には、リングバッファ24a内のフレームの画像データ、すなわちトリガ発生時刻以前の動画データが間引きされることなく映像記録部26に記録されるとともに、画像圧縮部21からフレーム間引き部25を経由して送られた間引き後の動画データが映像記録部26に記録される。このフレーム間引き部25でのフレーム間引きパターンは、上記の表1のように、トリガ発生時刻から時間が経過するほど多く間引くパターンとなる。すなわち、リングバッファ24aおよびフレーム間引き部25により生成された動画クリップにおいては、トリガ検出時刻以前の動画データについては最高のフレームレートに設定されるとともに、トリガ検出時刻以後の動画データについてはトリガ検出時刻からの相対時間に応じてフレームレートが変更される。
【0046】
以上のようなカメラ2の構成により、第1実施形態と同様に、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【0047】
なお、カメラ2においては、リングバッファ24aから映像記録部26に送られるトリガ発生以前の動画データに対して間引き処理を施さないのは必須でなく、例えば表1のパターン1のように、トリガ発生以前(0秒以前)についてもフレームの間引きを行うようにしても良い。
【0048】
<第3実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態に係るカメラ3の要部構成を示すブロック図である。
【0049】
カメラ3は、例えば監視カメラとして構成されており、撮像部30と、撮像部30とデータ伝送可能に接続する画像圧縮部31とトリガ検出部32とを備えている。また、カメラ3は、画像圧縮部31からの出力データを記録する第1〜第3リングバッファ33a〜33cを備えるとともに、フレーム間引き部34と映像記録部35とを有している。
【0050】
これらのカメラ3の各部は、第2実施形態のカメラ1の各部と同様の機能を有している。なお、図示は省略しているが、カメラ3には、例えばCPUおよびメモリで構成され、上記の各部を統括的に制御する制御部が設けられている。また、カメラ3は、第2実施形態に対してカメラ2の音声取得部22およびリングバッファ24bが削除されているが、これらをカメラ3に付加しても良い。
【0051】
カメラ3は、第1リングバアファ33aに画像圧縮部31が接続されるが、第2実施形態と異なり、第1リングバッファ33aに第2リングバッファ33bが接続されるとともに、第2リングバッファ33bに第3リングバッファ33cが接続されている。また、第1〜第3リングバッファ33a〜33cの各出力データが、映像記録部35に直接入力される構成となっている。このようなカメラ3の構成により、カメラ3では以下で説明する第2実施形態と異なる処理が行われる。
【0052】
すなわち、第1リングバッファ33aに画像圧縮部31から1フレーム分の画像データが入力されると、この新しい画像データを第1リングバッファ33aで記録する。次に、第1リングバッファ33aの最も古い画像データを、第2リングバッファ33bに送る。そして、第2リングバッファ33bでは、第1リングバッファ33aからフレームの画像データが入力されると、この画像データを2回に1回の割合で第2リングバッファ33bに記録するとともに、この記録の際には第2リングバッファ33bの最も古い画像データを第3リングバッファ33cに送り、この古い画像データを第2リングバッファ33bから削除する。
【0053】
第3リングバッファ33cでは、第2リングバッファ33bからフレームの画像データが入力されると、この画像データを2回に1回の割合で第3リングバッファ33cに記録するとともに、この記録の際には第3リングバッファ33c内の最も古い画像データを削除する。
【0054】
このような処理がカメラ3で行うことにより、第1リングバッファ33aでは、最高のフレームレート(30フレーム/秒)で動画データを記録できるとともに、第2リングバッファ33bでは1/2のフレームレートで、また第3リングバッファ33cでは1/4のフレームレートで画像データを記録できる。すなわち、トリガ検出時刻との時間差が拡大するほど、動画クリップのフレームレートを1/2の比率でステップ状に減少できる。
【0055】
これにより、第2リングバッファ33bでは、第1リングバッファ33aより過去の動画データをフレームレートを低下させて記憶できる。また、第3リングバッファ33cでは、第2リングバッファ33bより過去の動画データをフレームレートを低下させて記憶できる。その結果、第1〜第3リングバッファ33a〜33cの各記憶容量を最大限に利用しつつ、トリガ検出以前の動画データについて過去の画像ほど低いフレームレートで動画データを映像記録部35に記録できる。
【0056】
また、トリガ検出以後の動画データについては、第2実施形態と同様に画像圧縮部31からフレームの画像データがフレーム間引き部34に入力され、表1のような間引きパターンで間引き処理が行われる。
【0057】
以上のようなカメラ3の構成により、第2実施形態と同様に、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【0058】
なお、カメラ3はリングバッファを3つ備えているが、これに限らずリングバッファを2つ備えても4つ以上備えても良い。
【0059】
また、カメラ3では、2回に1回の割合で次のリングバッファにフレーム画像を記録するが、これに限らず3回に1回の割合で記録するようにしても良い。例えば、第1リングバッファ33aから第2リングバッファ33bへのフレーム比率を1/2に、第2リングバッファ33bから第3リングバッファ33cへのフレーム比率を1/3に設定する場合には、第1リングバッファ33aは最高のフレームレート、第2リングバッファ33bは最高の1/2のフレームレート、第3リングバッファ33cは最高の1/6のフレームレートで動画データを記録できることとなる。
【0060】
<変形例>
◎上記の各実施形態のトリガ検出部においては、撮像部から出力される画像データに基づく動体検知によりトリガ検出するのは必須でなく、カメラへの外部信号に基づいたり、音声入力(音の入力)に基づいてトリガ検出しても良い。これらのトリガ検出方法について、以下で具体的に説明する。
【0061】
図5は、本発明の変形例に係るトリガ検出方法を説明するための図である。
【0062】
カメラへの外部入力に基づくトリガ検出を行う場合には、例えば図5(a)に示すように、トリガ検出部13に外部信号インタフェース17が接続されており、この外部信号インタフェース17を介して外部信号が与えられる。そして、この外部信号の立上り、または立下りのタイミングでトリガが検出される。
【0063】
音声入力に基づくトリガ検出を行う場合には、例えば図5(b)に示すようにトリガ検出部13に閾値処理部181が接続され、閾値処理部181にはA/D変換部182を介してマイク183が接続されている。このマイク183から入力された音声がA/D変換部182でデジタル信号に変換された後、閾値処理部181において予め設定されたレベル以上の音圧であるか否かが判定される。そして、所定のレベル以上の音圧である場合には、その旨を閾値処理部181が通知し、トリガ検出部13でトリガとして検出されることとなる。
【0064】
さらに、トリガ検出部においては、例えば明るい状態から暗い状態に変化するなど照度変化に基づいてトリガ検出を行うようにしても良い。
【0065】
◎上記の第1実施形態においては、表1に示す段階的なフレーム間引きパターン1〜7に限定されず、これらと異なるパターンを採用しても良い。また、表1においては、1/8など、多くの間引きを行う時間帯では、画像の圧縮率をさらに増加させても良い。これにより、映像記録部16で記録されるファイルサイズを一層減少できることとなる。
【0066】
◎上記の第1・第2実施形態においては、音声取得部およびそれに接続するリングバッファが設けられているが、カメラで音声を取得しない場合には、これらを削除しても良い。
【0067】
◎上記の各実施形態においては、映像記録部を備えるのは必須でなく、フレーム間引き部などでフレームが間引かれた動画クリップを、インターネットなどのネットワークを通じて他の情報処理装置に送信するようにしても良い。
【0068】
◎上述した具体的実施形態には、以下の構成を有する発明が含まれている。
【0069】
(1)請求項1または請求項2に記載のカメラにおいて、前記所定の条件は、動体検知に関する条件、照度変化に関する条件、音に関する条件、および前記カメラへの外部信号に関する条件からなる群から選択される少なくとも1の条件であることを特徴とするカメラ。
【0070】
これにより、適切にトリガを検出できる。
【0071】
(2)請求項1または請求項2に記載のカメラにおいて、前記変更手段は、前記動画クリップのうち前記基準時刻以前の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記動画クリップのうち前記基準時刻以後の動画データについては前記基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更する手段を有することを特徴とするカメラ。
【0072】
これにより、内部処理の点で必ずしも容易でないトリガ検出以前のフレームレートの変更を省略できる。
【0073】
(3)請求項1または請求項2に記載のカメラにおいて、音声を取得して音声データを生成する音声取得手段をさらに備え、前記動画生成手段は、前記動画クリップのうち、所定のフレームレート以上のフレームレートを有する動画データのみに前記音声データを付加する手段を有することを特徴とするカメラ。
【0074】
これにより、困難な処理である音声のデータレートの変更が不要となる。
【0075】
(4)請求項1または請求項2に記載のカメラにおいて、前記変更手段は、前記基準時刻との時間差が拡大するほど、前記動画クリップのフレームレートを1/2の比率でステップ状に減少させる手段を有することを特徴とするカメラ。
【0076】
これにより、バッファリング処理が容易となり、動画データを簡易に生成できる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1および請求項3ないし請求項5の発明によれば、動画クリップについてトリガの検出時点に対応する基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更するため、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【0078】
また、請求項2ないし請求項5の発明によれば、動画クリップについてトリガの検出時点から所定時間だけずれた時点を基準時刻として当該基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更するため、トリガの検出時刻付近における重要度の高い動画の品質を低下させずに、動画クリップのデータサイズを削減できる。
【0079】
また、請求項3の発明においては、動画クリップのうち基準時刻の直前および直後に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、特定時間帯を除く動画データについては基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる。その結果、重要度の高い動画の品質を向上できるとともに、動画クリップのデータサイズを適切に削減できる。
【0080】
また、請求項4の発明においては、基準時刻より前の時間範囲の動画クリップのうち基準時刻直前に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記時間範囲のうち特定時間帯を除く動画データについては基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる。その結果、例えば基準時刻を境に急に暗くなった場合などにおいて、動画クリップのデータサイズを適切に削減できる。
【0081】
また、請求項5の発明においては、基準時刻より後の時間範囲の動画クリップのうち基準時刻直後に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記時間範囲のうち特定時間帯を除く動画データについては基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる。その結果、例えば基準時刻を境に暗い状態から急に明るくなった場合などにおいて、動画クリップのデータサイズを適切に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカメラ1の要部構成を示すブロック図である。
【図2】フレーム間引き部15におけるフレーム間引きの概念を説明するための図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るカメラ2の要部構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るカメラ3の要部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の変形例に係るトリガ検出方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1、2、3 カメラ
13、23、32 トリガ検出部
14、14a、14b、24、24a、24b リングバッファ
15、25、34 フレーム間引き部
16、26、35 映像記録部
33a 第1リングバッファ
33b 第2リングバッファ
33c 第3リングバッファ
Claims (5)
- カメラであって、
(a)フレームの画像データを順次に生成する撮像手段と、
(b)前記フレームの画像データに基づき、動画クリップを生成する動画生成手段と、
(c)所定の条件を満足する状況の発生を、トリガとして検出するトリガ検出手段と、
を備え、
前記動画生成手段は、
前記動画クリップについて、前記トリガの検出時点に対応する基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更する変更手段、
を有することを特徴とするカメラ。 - カメラであって、
(a)フレームの画像データを順次に生成する撮像手段と、
(b)前記フレームの画像データに基づき、動画クリップを生成する動画生成手段と、
(c)所定の条件を満足する状況の発生を、トリガとして検出するトリガ検出手段と、
を備え、
前記動画生成手段は、
前記動画クリップについて、前記トリガの検出時点から所定時間だけずれた時点を基準時刻として当該基準時刻からの相対時間に応じてフレームレートを変更する変更手段、
を有することを特徴とするカメラ。 - 請求項1または請求項2に記載のカメラにおいて、
前記変更手段は、
前記動画クリップのうち前記基準時刻の直前および直後に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記特定時間帯を除く動画データについては前記基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる手段、
を有することを特徴とするカメラ。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のカメラにおいて、
前記動画生成手段は、
前記基準時刻より前の時間範囲の動画クリップを生成する手段、
を有するとともに、
前記変更手段は、
前記時間範囲の動画クリップのうち前記基準時刻直前に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記時間範囲のうち前記特定時間帯を除く動画データについては前記基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる手段、
を有することを特徴とするカメラ。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のカメラにおいて、
前記動画生成手段は、
前記基準時刻より後の時間範囲の動画クリップを生成する手段、
を有するとともに、
前記変更手段は、
前記時間範囲の動画クリップのうち前記基準時刻直後に相当する特定時間帯の動画データについては最高のフレームレートに設定するとともに、前記時間範囲のうち前記特定時間帯を除く動画データについては前記基準時刻との時間差が拡大するほどフレームレートを減少させる手段、
を有することを特徴とするカメラ。
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