JP2004303082A - 広域車両管理装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の管理区域内で車両の情報を収集し、これらの情報をデータベースに基づいて分析して処理をすることで広域な区域における車両の種々の管理を行うことができる広域車両管理装置を提供すること。
【解決手段】広域車両管理システム1では、デジタルビデオカメラ(DVC11)により車両を管理区域内の所定の計測地点で所定時間撮影し、この車両のナンバープレートの画像より登録番号認識手段20により文字認識で車両の登録番号を認識する。メインサーバ装置30では、この登録番号を含む計測情報を記憶した計測情報マスタ、DPFの装着情報が記憶されたDPF取付車両マスタ、車両情報の記憶された車両マスタ、違反車両の記憶された違反車両マスタ、地図ソフトDBなどのデータベースを利用して管理区域内でDPF未装着で走行している違反車両に対して自動的に警告書の発行を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】広域車両管理システム1では、デジタルビデオカメラ(DVC11)により車両を管理区域内の所定の計測地点で所定時間撮影し、この車両のナンバープレートの画像より登録番号認識手段20により文字認識で車両の登録番号を認識する。メインサーバ装置30では、この登録番号を含む計測情報を記憶した計測情報マスタ、DPFの装着情報が記憶されたDPF取付車両マスタ、車両情報の記憶された車両マスタ、違反車両の記憶された違反車両マスタ、地図ソフトDBなどのデータベースを利用して管理区域内でDPF未装着で走行している違反車両に対して自動的に警告書の発行を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、広域車両管理装置及びプログラムに係り、詳しくは、所定の管理区域内で車両の情報を収集し、これらの情報をデータベースに基づいて分析して処理をすることで広域な区域における車両の種々の管理を行うことができる広域車両管理装置及びプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年大都市では、外部から流入する自動車等の車両の排気ガスに由来する大気汚染や交通渋滞の問題が顕在化している。例えば、大気中の浮遊粒子状物質(SPM)は、大半がディーゼル車から排出される粒子状物質(PM(Paticulate Matter))に由来するが、発ガン性や気管支喘息との関係が問題となっている。また、交通渋滞はこのPMの排出をさらに増加させる結果となっている。そして、これらの問題を解決する方法も種々提案されている。例えば、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)は、ディーゼル車の排気管等に装着されて当該自動車が排出するPMを捕集し、PM排出量を減少させる装置である。このDPFを都市内で走行するディーゼル車等に装着すれば大気中のSPMを減少させることができる。そのため、車両の管理者に対してこの装置を義務づけるようにしている。また、一定の管理区域に流入する車両のナンバープレートから文字情報を読みとって、流入車両の特定を行ない(例えば、特許文献1参照)、これらを用いてDPF未装着の車両を管理する方法も考えられる。また、TDM(交通需要マネジメント、Transportation Demand Management)の視点からはロードプライシング(Road Pricing)等が提案されている。ロードプライシングとは、管理区域に流入する車両をナンバープレートにより特定しこれらの車両に課金することで管理区域内の車両数を減少させて渋滞を緩和しようとするものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−260165号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際にDPFの装着を義務づけることはできてもこれを管理することには相当の困難を伴っていた。
【0005】
また、ナンバープレートなどを認識する方法で管理区域に流入する車両を特定しても、単にその管理区域に車両が流入したかどうかが分かるだけで、広域の管理区域の大気汚染や渋滞の原因を解明することはできず、大気汚染や渋滞に対する有効な対策をとることができないという問題があった。
【0006】
さらに、従来より空気中の汚染物質を直接計測し大気汚染を定点観測するようなものがあり、結果としてその地点の大気汚染は分かるが、その発生源が車両なのか地域の工場なのか分からず、やはり、大気汚染の原因を解明することはできないという問題もあった。
【0007】
また、ロードプライシングにより流入車両の総数は減少させることはできるが、管理区域内の各地点での交通渋滞の原因を動的に解明することはできず、交通渋滞に対する効率的な解決策をとることもできないという問題があった。
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、所定の管理区域内で車両の情報を収集し、この情報を種々のデータベースに基づいて分析して処理をすることで広域な区域における車両の種々の管理を行うことができる広域車両管理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る広域車両管理装置では、入力手段と、表示手段と、出力手段とを有したコンピュータを備えた広域車両管理装置であって、前記コンピュータを所定の管理区域内の所定地点における計測手段による計測に基づいて特定した車両の登録番号と計測の条件とを含む計測に関する情報である計測情報を前記入力手段から計測情報記憶手段に入力し記憶する計測情報記憶手段と、入力された車両の所有者若しくは使用者の氏名若しくは名称、及び住所を含む車両情報を車両の登録番号毎に記憶手段である車両マスタに記憶する車両マスタ記憶手段と、入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタに記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶手段と、前記計測情報記憶手段に記憶された車両の登録番号により特定された車両を、前記装着義務機器取付車両マスタを参照して、前記装着義務機器の装着の有無を判断し、装着義務機器の取付けがない車両を違反車両として抽出する違反車両抽出手段と、前記違反車両抽出手段により抽出された違反車両の登録番号と、前記車両マスタを参照して抽出された当該登録番号の車両情報とを関連付けて、記憶手段である違反車両マスタに記憶する違反車両マスタ記憶手段と、前記違反車両マスタを参照して、所定条件で警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出する警告対象車両抽出手段として機能させることを要旨とする。
【0010】
また、請求項2に係る広域車両管理プログラムでは、入力手段と、表示手段と、出力手段とを備えたコンピュータに、所定の管理区域内の所定地点における計測手段による計測に基づいて特定した車両の登録番号と計測の条件とを含む計測に関する情報である計測情報を前記入力手段から計測情報記憶手段に入力し記憶する計測情報記憶のステップと、入力された車両の所有者若しくは使用者の氏名若しくは名称、及び住所を含む車両情報を車両の登録番号毎に記憶手段である車両マスタに記憶する車両マスタ記憶のステップと、入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタに記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップと、前記計測情報記憶手段に記憶された車両の登録番号により特定された車両を、前記装着義務機器取付車両マスタを参照して、前記装着義務機器の装着の有無を判断し、装着義務機器の取付けがない車両を違反車両として抽出する違反車両抽出のステップと、前記違反車両抽出のステップにより抽出された違反車両の登録番号と、前記車両マスタを参照して抽出された当該登録番号の車両情報とを関連付けて、記憶手段である違反車両マスタに記憶する違反車両マスタ記憶のステップと、前記違反車両マスタを参照して、所定条件で警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出する警告対象車両抽出のステップとを実行させることを要旨とする。
【0011】
この構成に係る広域車両管理装置及びプログラムでは、計測情報記憶のステップにより入力され記憶された計測情報と、車両マスタ記憶のステップにより記憶された車両情報と、装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップにおいて記憶された装着義務機器の装着された車両の登録番号により、違反車両抽出のステップにおいて装着義務機器の取付がない車両を違反車両として抽出し、違反車両マスタ記憶のステップで記憶するとともに、警告対象車両抽出のステップで警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出することができるという効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の広域車両管理装置及びプログラムを具体化した一実施形態である広域車両管理システム(以下システム1と略記する。)を図1〜図6に従って説明する。
【0013】
本願で「広域」とは、車両が自由に流入流出でき走行できる道路或いは区域をいい、駐車場など閉鎖された空間は含まない趣旨である。「車両」とは、公道を自走する各種の交通手段をいうが、本実施形態では、特にディーゼルエンジンを搭載した貨物自動車を中心に説明する。ここでいう「管理」とは、広域にわたり車両の位置や種類などを検出して、各種データベースを参照しながら排気ガス規制に関する取締をはじめ、大気汚染や交通渋滞に対する原因分析や対策にわたる各種の行為を広く含むものである。
【0014】
(システム概略)図1は、システム1のハード構成を示す図である。図2〜図4は、広域車両管理システム1の処理を示すブロック図である。システム1は、機能的には、大きく分けて「データ検出部/認識部」と、「データ解析処理部」で構成される。これらの機能を達成するため、「データ検出部/認識部」では、撮影手段10、登録番号認識手段20を備える。また、「データ解析処理部」では、入力手段、表示手段を備えたコンピュータであるメインサーバ装置30を備える。また、これらを操作、表示し、出力させる各端末を備える。また、共通の「出力手段」として、ネットワークプリンタであるプリンタ41が共用されている。また、これらは、LANとして相互に通信可能に接続されている。さらに、Webサーバ装置50を介して外部のLAN60と通信可能に構成されている。
【0015】
(ハード構成)「データ検出部/認識部」では、まず、撮影手段10の一例である可搬カメラであるデジタルビデオカメラレコーダ(DVC11)で任意の計測地点で走行車両Sのナンバープレートが動画として撮影される(図5参照)。ここで撮影された映像は、光学レンズを介してCCDから入力されデジタル信号に変換される。ここで撮影された走行車両の映像は、計測情報の基礎となる計測画像データとしてデジタル信号でビデオテープ12に収録される。
【0016】
この撮影には、熟練した技術を要さず現場作業者が簡単に最適位置に設置できるように、例えば、特開平10−021491号公報に記載されたような「車両ナンバー読取装置」等が好適に使用できる。この車両ナンバー読取装置では、図5に示すように、視野内に進入する車両Sのナンバープレートを撮像する撮像カメラの映像データを画像処理してナンバープレートの外形及び表示記号を認識する。その画像認識により得られたナンバープレートの外形を計測してその縦横比を算出し、そのナンバープレートの縦横比について実測値と正規の基準値とを比較した結果に基づいて、撮像カメラの設置位置の良否を報知可能とした。そのため、その撮像カメラが十分な性能を発揮するように調整しながらセッティングする際に、技術に熟練しない現場作業者でも簡単に撮像カメラを任意の場所で最適な位置に設置することが可能となっている。従って、歩道橋の上ばかりか、ロードサイドなどにも設置でき、後述するように、最適な計測位置を地図上で推定し、所望の位置で計測を容易に実行できる。
【0017】
このように撮影した計測画像データを収録したビデオテープ12によって、登録番号認識手段20の入力手段であるデジタルビデオカセットレコーダ(DVW21)にデータを入力する。DVW21から入力された計測画像データは、ナンバープレート検出部22に入力され、車両のナンバープレートが検出され、動画から画像認識可能なナンバープレートの静止画がキャプチャーされる。続いて車両ナンバー認識部23でナンバープレートの静止画から数値と文字の認識を行う。ここで抽出された文字データは、読取データ管理サーバ25に一旦蓄積されて、必要に応じてメインサーバ装置30に入力される。この読取データ管理サーバ25は、表示手段と入力手段を備えた読取データ管理サーバ操作端末26により監視・操作ができる。
【0018】
読取データ管理サーバ25には、複数の車両ナンバー認識部23が接続されている。また、各車両ナンバー認識部23には、複数のナンバープレート検出部22が接続されている。さらに、各ナンバープレート検出部22には、複数のDVW21が接続されている。したがって、各DVC11で撮影されたビデオテープ12は、次々に回収され、空いているDVW21によりデータ入力される。このナンバープレート検出部22、車両ナンバー認識部23の一連のナンバー読取操作は、ナンバー読取り操作端末27により一括管理できるようになっている。また、読取データ管理サーバ25に記憶される読取データは、読取データ管理端末28により一括管理することができる。そのため、膨大な情報を一時に同時処理し、その結果も集中管理することができる。
【0019】
入力されたナンバープレートから読取った車両の登録番号のデータは、本発明の計測情報記憶手段及び計測履歴マスタである読取データ管理サーバ25の計測情報マスタ25a及び計測履歴マスタ25b(図3参照)に入力される。ここには、計測地点(住所、緯度経度)、担当者、計測時間、天候、渋滞情報(VICS)などのデータと共に計測情報及び計測履歴が記憶・蓄積され、一括管理される。この手順が本発明の計測情報記憶のステップ及び計測履歴記憶のステップに対応する。このデータが、本発明の車両の登録番号と計測条件を含む計測情報である。これらの計測情報は、読取データ管理端末28により一括管理される。そして、必要に応じてメインサーバ装置30に読み出され、メインサーバ31で処理される。
【0020】
図5は、計測地点においてDVC11により車両Sの計測を行っている状態を示す図である。本実施形態では、機動性を重視し、軽量な三脚を用いてDVC11のみで車両Sの撮影を行う。したがって、跨橋タイプの歩道橋の上や、立体交差、ロードサイドなど場所を選ばず計測画像データを取得することができる。そして、ビデオテープ12により計測画像データをDVW21を介してナンバープレート検出部22に入力しているが、DVC11から記録媒体を介さず直接有線あるいは無線でナンバープレート検出部22に入力するようにしてもよい。また、DVC11からナンバープレート検出部22、車両ナンバー認識部23に直接入力され、文字データ化したものを記録媒体に入力したり、メインサーバ装置30に送信してもよい。
【0021】
なお、このDVC11は、Nシステムやオービスシステムのように道路上を跨ぐ門形の梁部分に固定的にDVC11を照明装置やセンサと共に設置したものとしても構成できる(例えば、特許文献1参照)。この場合は、撮影された計測画像データは、DVC11から直接DVC11の近傍に設置された車両ナンバー読取り装置のナンバープレート検出部22に入力されてナンバープレートが検出され、車両ナンバー認識部23で数字を含む文字データとして認識される。文字データとすれば画像データに比べ著しくデータが小さくなるため、有線あるいは無線で大量のデータを搬送したり蓄積するのに都合がよい。なお、警察/道路公団/JH/自治体が設営しているカメラからの情報の提供を受けるようにすることもできることはもちろんである。
【0022】
また、図2に示すように、人間がKB24等のキーボードのようなシリアル入力手段(本願においては、ポインティドデバイス、タッチパネル、手書き入力、音声入力等キーボードと同等のシリアル入力が可能な手段を含むものとする。)を介してデータを入力することもできる。これは、監視員が目視で違反車を発見した場合、DVC11の視界外で発見した場合、読取エラーが予測される場合等、DVC11からの入力を補完する目的で有効である。また、DVC11は動画を撮影しているが、デジタルスチールカメラにより静止画として車両を撮影してもよい。この場合、キーボードから入力してもよいが、実施形態のビデオデータからキャプチャーされた静止画から文字認識するのと同様に扱うことで、車両ナンバーを自動認識するようにしてもよい。
【0023】
「データ解析処理部」となるメインサーバ装置30のメインサーバ31は、CPU、RAM、ROMを備えた周知のコンピュータである。記憶手段であるハードディスクドライブ(HDD)を備え、「DPF取付車両マスタ31a」、「車両マスタ31b」、「規制年次マスタ31c」、「違反車両マスタ31d」、「未登録車両マスタ31e」をデータベースとして記憶する。
【0024】
「DPF取付車両マスタ31a」は、DPFの装着に関するデータのデータベースである。ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)は、本発明の管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の例として挙げるもので、特定の地方自治内を走行するディーゼル貨物車両に装着が義務付けられているものである。DPFを装着した車両は、当該地方自治体の管理地域(例えば、特定の環状道路内部)に進入が許される。車両の所有者又は使用者は、このDPFを装着すると、当該地方自治体に、「車両の登録番号」、「規制を受けるカテゴリーの種別」、「DPF形式」、「取付年月日」、「所有者/使用者に関する事項」が届けられ、電子的な管理台帳が作成される。ここでは、そのデータを入力し、データベース化している。
【0025】
「車両マスタ31b」は、道路運送車両法で定められた国土交通省陸運支局・検査登録事務所の発行する自動車検査証に記載された情報が記憶される。この情報は、例えば「車両の登録番号」、「車名」、「形式」、「車台番号」、「原動機の形式」、「登録年月日」、「所有者/使用者に関する事項」、「仕様(自動車の大きさ、重量、排気量等)」等に基づいた情報が挙げられる。
【0026】
「規制年次マスタ31c」は、「排ガス規制値DB」と、「NOx、PM係数DB」とを含む規制に関する情報を記憶したデータベースである。本実施形態では、DPFの規制に関するデータは、DPF取付車両マスタ31aに記憶されているが、記憶されるデータベースは便宜上の分類であり、いずれに記憶されているかは問題ではない。「排ガス規制値DB」には、「エンジン形式」、「規制年度」、規制の対象となる汚染物質「一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)、非メタル炭化水素(NMHC)」の最新の規制値が更新されて記憶されている。
【0027】
また、「NOx、PM係数DB」には、規制年度、車両の種類、エンジン形式により排出する汚染物質の量を推定するための計算式が記憶されている。この計算式は、例えば、排出窒素酸化物の排出量であれば、「排出窒素酸化物の排出量=NOx排出係数×車両総重量×走行距離」として、車種毎に条件を付して定めている。また、排出粒子状物質の排出量であれば、「排出粒子状物質の排出量=PM排出係数×車両総重量×走行距離」として、対象車種の限定、車種毎の条件を付して定めている。これ自体は、規制内容ではないが規制の基礎データとなる。特に本願では計測された車両の排出ガスの量を推定するための根拠となる。
【0028】
「違反車両マスタ31d」は、管理区域内での走行が計測により検出され、かつDPF取付車両マスタ31aにDPF取付車両として登録されていない車両の登録番号が、違反車両として違反日時・場所と共に記憶される。複数回違反車両として検出された場合は、同じレコードに累積的に履歴が記憶される。このレコードには、車両マスタ31bから当該車両の所有者/使用者の住所などのデータが抽出されて、記憶される。
【0029】
「未登録車両マスタ31e」は、違反車両として検出されたが、車両マスタ31bに該当する車両の所有者の住所等のデータがない場合は警告ができないため、違反車両マスタ31dではなく、未登録車両としてここに記憶される。
【0030】
「地図ソフトDB31f」には、管理区域内での計測を表示するため、デジタル地図の表示データが記憶される。ここには、住所、緯度経度等の情報が関係付けられて記憶されている。したがって、計測情報に含まれる計測地点の住所、緯度・経度により表示画面上や印刷物に表示された地図上に計測地点の位置を図示できる。
【0031】
メインサーバ装置30には、表示手段であるCRT32及び入力手段であるキーボード33が備えられ、広域車両管理システム1での分析や処理が行われる。また、分析結果等はプリンタ41により葉書などの紙媒体にプリントアウトされる。また、表示手段であるCRT52、入力手段であるキーボード(KB53)を備えたWebサーバ装置50を備え、VPN(Vitual PrivateNetwork)を用いたインターネット、或いは専用線を介して外部のLAN60に通信可能に接続されている。従って、LAN60の端末などからWebサーバ装置50にアクセスし、必要な情報をリモート操作でメインサーバ装置30等から取得することもできる。
【0032】
以下図2〜図4に従って、広域車両管理システム1が実行する処理を説明する。まず、図5に示すように、所定の計測地点で移動カメラであるDVC11により通行する車両Sの撮影を行う(S1)。次に、ここで撮影した映像をビデオテープ12を介して登録番号認識手段20(図1参照)により撮影画像を認識し、車両登録番号を文字データとして抽出し(S2)、計測情報マスタ25aに記憶する。また、現場でのデジタルカメラによる撮影(S3)から得た静止画像による文字認識をおこなってもよい。この場合は、広域車両管理システム1のLANに直接接続して車両ナンバー読取装置にデータを入力する。あるいはインターネットを介して電子メールの添付ファイルやHTTP、FTP転送によりWebサーバ装置50経由で車両ナンバー読取装置に入力する。また、デジタルカメラに代えて、デジタルカメラ付きの携帯電話を利用することもできる。この場合も同様に携帯電話網を利用して撮影した静止画像を転送する。路上検査または静止画像からの目視での違反摘出(S4)を行い、KB24から文字データを入力することもできる。もちろん、撮影した静止画像若しくは動画から目視で文字を認識して文字入力できることはもちろんである。
【0033】
図3に示すように、計測情報マスタ25aに入力された計測情報は、計測履歴マスタ25bに蓄積される。このとき、既に計測履歴マスタ25bに入力された計測履歴データが車両の登録番号をキーに検索され、同一の登録番号は同一のレコードに蓄積されて記憶され、特定の登録番号の車両の過去の計測履歴が分かるようになっている。
【0034】
メインサーバ装置30では、DPF装着車両登録のステップ(S5)が行われる。ここでは、装着義務機器取付車両マスタであるDPF取付車両マスタ31aに、予め前述のDPFの装着に関する最新のデータを入力して最新のデータに更新する。この処理が装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップに対応し、このステップを実行するメインサーバ31が装着義務機器取付車両マスタ記憶手段に対応する。
【0035】
また、メインサーバ装置30では、車両情報登録のステップ(S6)を行う。ここでは、管轄官庁から提供を受けた自動車検査証に基づいたデータを車両の登録番号をキーとしてデータ入力し車両マスタ31bの記録を更新する。また、同様に最新の「排ガス規制値」と、「NOx、PM係数」に関するデータを、規制年次マスタ31cに記憶し更新する。これらの処理が車両マスタ記憶のステップに対応し、このステップを実行するメインサーバ31が車両マスタ記憶手段に対応する。
【0036】
ここで、違反車両抽出処理(S7)について説明する。ここでは、計測情報マスタ25aに記憶された計測情報を読出し、このデータに含まれる車両の登録番号をDPF取付車両マスタ31aを参照して同一の登録番号の検索を行って取付情報突き合わせを行う。当該計測情報の登録番号の車両がDPFを未装着と判断した場合には、この登録番号の車両を装着義務機器の取付がない違反車両として抽出する。この処理が違反車両抽出のステップに対応し、このステップを実行するメインサーバ31が違反車両抽出手段に対応する。
【0037】
なお、この場合、規制自体が変更される場合もあり、規制年次マスタ31cを参照して、装着がある場合でも車種に適合し、有効期限が満了していないかなど規制に適合した適法な装着か判断し、装着が無い場合でも規制を受けない車両かどうかを判断する。
【0038】
次に、違反車両として抽出された車両の登録番号を、車両マスタ31bを参照して、警告書の送付先となる当該車両の所有者/使用者の住所、ファクシミリ番号等の車両情報を抽出する。そして、違反車両の登録番号と、この車両の車両情報とを関係付けて違反車両マスタ31dに記憶する。この処理が、違反車両マスタ記憶のステップに対応し、このステップを実行するメインサーバ31が違反車両マスタ記憶手段に対応する。
【0039】
なお、違反車両として抽出されたが、違反車両として抽出された車両の登録番号を、車両マスタ31bを参照しても、当該車両の車両情報を抽出できなかったときは、当該車両の登録番号を未登録車両として未登録車両マスタ31eに記憶し、違反車両マスタ31dには記憶しない。この処理が未登録車両記憶のステップに対応する。
【0040】
また、DPF装着車両登録の処理で、DPFを新たに装着した車両の登録番号を入力したとき、この車両の登録番号により違反車両マスタ31dを検索し、同一の登録番号があった場合は、この車両は違反車両ではなくなったと判断し、当該登録番号のレコードを違反車両マスタ31dから削除する。この処理が違反車両削除のステップに対応する。
【0041】
また、車両情報登録の処理(S6)において、新たに自動車検査証に基づく情報の登録があった場合は、入力される車両の登録番号により、未登録車両マスタ31eを検索する。そして同一の登録番号があった場合は、この登録番号の車両のレコードを未登録車両マスタ31eから削除するとともに、入力された車両情報をこの車両の登録番号、計測情報とともに関係付けて新たなレコードを違反車両マスタ31dに生成する。
【0042】
次に、図4に示す違反車両警告書発行の処理(S8)、警告文書出力の処理(S9)を説明する。管理者が所定の条件の違反車に警告を行う場合、この条件をメインサーバ装置30から入力する。そうするとメインサーバ装置30のCPUは、接続子αを介して違反車両マスタ31dを指定された条件で検索する。そして、ここに記憶されている違反車の車両情報から所有者/使用者の氏名/名称と住所を抽出する。このとき、この登録番号の車両のレコードに警告の履歴を記憶する。したがって、警告を行うたびにこの登録番号の車両のレコードには警告の履歴が記録されていく。
【0043】
そして、警告対象車両抽出の処理が行われると、このデータが一旦メインサーバ装置30の記憶手段に記憶され、予め複数作成されている文案を条件に応じて選択し、警告対象車両の所有者/使用者の氏名/名称と住所宛に葉書を作成してプリンタ41からプリントアウトする(S10)。この文案は、例えば、「注意文」、「厳重注意文」、「警告文」、「最重要警告文1」、「最重要警告文2」のように警告回数に応じたものが考えられる。また、違反の態様、例えば、違反の頻度、車種、未装着と期限徒過等々により異なるものとすることもできる。このS9が警告対象車両抽出のステップに、S9〜S10の処理が警告書発行のステップにそれぞれ対応する。また、S9のステップを実行するメインサーバ31が警告対象車両抽出手段に対応する。
【0044】
したがって、3回以上累積的に違反をしている違反車両、最近1ヶ月以内での違反車両、特に排出ガスに問題が大きいと推定される車種等を条件として抽出することもできる。このような場合、管理者がメインサーバ装置30から所定の条件、例えば、警告が過去3回以上行われているという条件を入力する。そうすれば、メインサーバ装置30は、違反車両マスタ31dから条件に応じたデータを抽出し、予め複数作成されている文案を条件に応じて選択し、警告対象車両の所有者/使用者の氏名/名称と住所宛のみに警告書を発行する。
【0045】
次に、計測処理・統計の処理(S11〜S13)を説明する。本実施形態の広域車両管理システム1では、車両の計測手段と複数のデータベースを備えるため、多様な集計、分析、決定を行うことができる。例えば、計測情報には、車両の登録番号とそのときの計測条件が入力されている。そのため、登録番号からは、管轄陸運支局の場所と、種別・用途を示す2桁または3桁の数字、ひらがな1文字、4桁の一連番号から構成されている。このうち用途・種別では、乗用/貨物の違いや、排気量の違いなどが分かる。このため、計測された車両をこのようなグループに分けて把握することで、より詳細に把握することができる。さらに、本実施形態では、車両マスタ31bがあり、自動車検査証に記載された車体、原動機についての仕様が詳細に分かる。このため、計測地点を通過した車両の車種を判別して、より詳細なグルーピングにより車種別の交通量などの正確な統計を得ることができる。この処理が分析のステップの一例であり、グルーピングのステップ、グループ別通行量算出のステップに対応する。
【0046】
また、装着判断のステップによればDPF取付車両マスタ31aに記憶されたデータから通過車両のDPFの装着の有無が分かる。このことから通過車両が排出するPMの量が推定できる。また、車両マスタ31bからは、車体の大きさ、重量や、原動機の排気量、排出ガスの規制レベルも分かる。ここで、例えば、環境庁などから検出された車両の排出ガスを推定する計算式が公表され、この式は本実施形態の規制年次マスタ31cに記憶されている。このような計算式を用いることで、計測情報に含まれる車種に応じた車両が排出する汚染物質の量がメインサーバ装置30で推定できる。この分析で、大気汚染の程度が実測に依らずとも推定できる。この処理が汚染物質排出量推定のステップに対応する。さらに、実測値と比較することで、固定的な排出源である工場などの排出ガスと、交通量により変化する排出ガスとの関係を分析することができる。
【0047】
図6は、メインサーバ装置30のCRT32の画面上に表示された地図を示す。計測情報は、計測地点の位置情報を含んでいるため、計測情報から解明できた数値情報を地図上に示すことができる。本実施形態では、地図ソフトDB31fに位置情報を持った地図のデジタルデータが記憶されているため、図6に示すA、B、C、Dの各点のように計測地点を地図上に示すことができる。さらに、上述のように各計測地点での通行量を車種別に計測することもできる。この場合、例えば計測地点Dを通過するディーゼルエンジンを搭載した貨物車は、計測地点Cにおいて計測地点Aに向かうのか、計測地点Bに向かうのかという車種別の分析も詳細にできる。
【0048】
また、その路線で発生する大気汚染の程度も推定できる。また、これらの交通量や大気汚染の発生の程度を円の大きさ、色彩などで視覚的に表示することもできる。また、路線の交通量も推定できるため、路線の太さや色で交通量の大きさを表示することもできる。例えば、図6では、計測地点Cでは他の計測地点より交通量が大きいと分かる。また、計測地点CD間の路線の交通量が一番大きく、計測地点AC間がその次で、計測地点BC間が最も交通量が小さいことを示している。計測地点また、VICS情報による渋滞箇所を地図上に表示し、渋滞と大気汚染の関係を分析するような利用も可能である。また、交通量や排出ガスの量を計測地点で定点的に計測し、別画面で折れ線グラフや棒グラフで時系列で表示することも有用である。
【0049】
地図上で、計測地点を円で表示し、複数の計測地点を通過する経路を予測することも可能である。予測した経路より主要交差点及び分岐点等を計測候補地点として表示する。この計測候補地点では、住所、流入角度、流出角度、道路番号、道路種別、道幅などの情報や、計測に適した歩道橋の有無などを表示する。予測経路作成は、計測履歴データと時間帯、交通量等の「しきい値」を設定し予測を行う。また、車種別等の選択も可能とする。
【0050】
本発明の産業上の利用については、DPFの未装着の車両がどの路線から流入するかを実際に計測し、その路線を重点的に取り締まるといような計測地点の適正配置にも利用できる。
【0051】
さらに、本発明は、実施形態においては、DPFの装着の監視に利用しているが、その他機動性を活かして、新たな地点での交通量の細かい分析を通じて、道路計画や交通規制の計画などにも好適に利用できる。
【0052】
・ 上記実施形態の広域車両管理システムによれば、以下のような効果がある。計測情報記憶のステップにより入力され記憶された計測情報と、車両マスタ記憶のステップにより記憶された車両情報と、装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップにおいて記憶された装着義務機器の装着された車両の登録番号を相互に参照する。そして違反車両抽出のステップにおいて装着義務機器の取付がない車両を違反車両として抽出する。これを違反車両マスタ記憶のステップで記憶するとともに、警告対象車両抽出のステップで警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出することができるという効果がある。
【0053】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 本実施形態では、複数のコンピュータによって広域車両管理システムが構成されているが、本発明は、すべてを1つのコンピュータで構成してもよいし、さらに多くのコンピュータで分散処理してもよい。
【0054】
○ 本発明で「車両の登録番号」とは、自動車検査協会、陸運局が発行する自動車検査証及びナンバープレートに記載された記号数字をいう。ただし、車両の特定方法は、ナンバープレートの文字認識に限定されないため、例えば、スマートナンバープレートのように、スマートナンバープレートから発信する信号を道路に埋め込まれたセンサ等で受信し、この信号から車両を特定する場合は、この特定に用いられるコードなどを車両の登録番号とする。同様にETC(Erectronic Tool Collection system)において車両を識別するためのコードも本発明の車両の登録番号たり得る。
【0055】
○ 撮影画像を記録する記録媒体は、ビデオテープを一例に挙げたが、これ以外でも、電気的、磁気的、光磁気的、光学的、静電的な記録を行うテープ、ディスク、カード、アレー等映像を記録できる媒体であれば種類を問わない。
【0056】
○ 警告は、葉書に限らず、ファクシミリ、電子メール、電話等の媒体を適宜選択できることは言うまでもない。
次に上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
【0057】
付記1に係る広域車両管理方法では、入力手段と、表示手段と、出力手段とを備えたコンピュータが、所定の管理区域内の所定地点における計測手段による計測に基づいて特定した車両の登録番号と計測の条件とを含む計測に関する情報である計測情報を前記入力手段から計測情報記憶手段に入力し記憶する計測情報記憶のステップと、入力された車両の所有者若しくは使用者の氏名若しくは名称、及び住所を含む車両情報を車両の登録番号毎に記憶手段である車両マスタに記憶する車両マスタ記憶のステップと、入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタ(=DPF取付車両マスタ)に記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップと、前記計測情報記憶手段に記憶された車両の登録番号により特定された車両を、前記装着義務機器取付車両マスタを参照して、前記装着義務機器の装着の有無を判断し、装着義務機器の取付けがない車両を違反車両として抽出する違反車両抽出のステップと、前記違反車両抽出のステップにより抽出された違反車両の登録番号と、前記車両マスタを参照して抽出された当該登録番号の車両情報とを関連付けて、記憶手段である違反車両マスタに記憶する違反車両マスタ記憶のステップと、前記違反車両マスタを参照して、所定条件で警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出する警告対象車両抽出のステップとを実行することを要旨とする。
【0058】
この構成に係る広域車両管理方法では、計測情報記憶のステップにより入力され記憶された計測情報と、車両マスタ記憶のステップにより記憶された車両情報と、装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップにおいて記憶された装着義務機器の装着された車両の登録番号により、違反車両抽出のステップにおいて装着義務機器の取付がない車両を違反車両として抽出し、違反車両マスタ記憶のステップで記憶するとともに、警告対象車両抽出のステップで警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出することができるという効果がある。
【0059】
付記2に係る広域車両管理方法では、付記1に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記違反車両マスタ記憶のステップにおいて、前記違反車両抽出のステップで違反車両と判断された車両について、前記車両マスタから車両情報を抽出できなかった場合は、当該車両の登録番号を未登録車両として記憶手段である未登録車両マスタに記憶する未登録車両記憶のステップをさらに実行することを要旨とする。
【0060】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1に記載の広域車両管理方法の作用に加え、未登録車両記憶のステップにおいて、違反車両と判断された車両について、車両マスタから車両情報を抽出できなかった場合は、当該車両の登録番号を未登録車両として記憶手段である未登録車両マスタに記憶することができるという作用がある。そのため、データベースの更新のためのラグタイムでも処理することができるという効果がある。
【0061】
付記3に係る広域車両管理方法では、付記1又は付記2に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップにおいて入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を装着義務機器取付車両マスタに記憶する際に、前記違反車両マスタから当該車両の登録番号に関連するレコードを削除する違反車両削除のステップをさらに実行することを要旨とする。
【0062】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1又は付記2に記載の広域車両管理方法の作用に加え、新たに車両に装着義務機器を装着した場合は、この車を違反車として抽出される不都合がないという効果がある。
【0063】
付記4に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記3のいずれか1項に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記警告対象車両抽出のステップにおいて抽出された違反車両について、前記違反車両マスタを参照して所有者若しくは使用者の住所を抽出し、通知用の文書とともに出力をする警告書発行のステップを実行することを要旨とする。
【0064】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記3のいずれか1項に記載の広域車両管理方法の作用に加え、警告書発行のステップにおいて違反車両マスタを参照して所有者若しくは使用者の住所を抽出し、通知用の文書とともに出力することができるという作用がある。そのため、警告書の発送が迅速かつ正確に行うことができるという効果がある。
【0065】
付記5に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記4のいずれか1項に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記警告対象車両抽出のステップにおいて、警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出する所定条件は、違反回数の累積数に基づいて抽出することを要旨とする。
【0066】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記4のいずれか1項に記載の広域車両管理方法の作用に加え、警告対象車両抽出のステップにおいて、違反回数の累積数に基づいて警告すべき違反車両を抽出できるという作用がある。そのため、警告の必要性の高い違反車両を重点的に警告することができるという効果がある。
【0067】
付記6に係る広域車両管理方法では、入力手段と、表示手段と、出力手段とを備えたコンピュータが、所定の管理区域内の所定地点における計測手段による計測に基づいて特定した車両の登録番号と計測の条件とを含む計測に関する情報である計測情報を前記入力手段から計測情報記憶手段に入力し記憶する計測情報記憶のステップと、前記計測情報を蓄積する記憶手段である計測履歴マスタに記憶する計測履歴記憶のステップと入力された自動車の属性を含む車両情報を車両の登録番号毎に記憶手段である車両マスタに記憶する車両マスタ記憶のステップと、前記計測履歴マスタに記憶された計測情報と、前記車両マスタに記憶された車両情報とから、当該計測情報により特定される計測地点における車両を分析する分析のステップとを実行することを要旨とする。
【0068】
この構成に係る広域車両管理方法では、計測情報記憶のステップ記憶された計測情報を計測履歴記憶のステップで蓄積し、車両マスター記憶のステップで記憶された車両情報を参照することで、計測情報を時系列或いは車両の属性別に詳細な分析が可能になるという効果がある。
【0069】
付記7に係る広域車両管理方法では、付記6に記載の広域車両管理方法の構成に加え、入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタに記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップをさらに実行し、前記分析のステップにおいて、当該装着義務機器取付車両マスタを参照して前記計測情報により特定される計測地点における車両を分析することを要旨とする。
【0070】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記6に記載の広域車両管理方法の作用に加え、装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップにより記憶された装着義務機器の装着された車両の登録番号を参照することで、当該装着義務機器の有無による種々の分析が可能になるという効果がある。
【0071】
付記8に係る広域車両管理方法では、付記6又は付記7に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記分析のステップにおいて、前記計測情報に含まれる複数の車両の登録番号を、当該登録番号に基づいてグループ分けを行うグルーピングのステップを備え、当該グループの属性に基づいて分析することを要旨とする。
【0072】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記6又は付記7に記載の広域車両管理方法の作用に加え、計測情報に含まれる複数の車両の登録番号を、例えば車種、車両重量、長さ、排気量、住所、等のグループに分けることで、それぞれの属性による環境への違いなどが分析できるという効果がある。
【0073】
付記9に係る広域車両管理方法では、付記8に記載の広域車両管理方法の構成に加え、入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタに記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップと、前記計測情報記憶手段に記憶された車両の登録番号により特定された車両を、前記装着義務機器取付車両マスタを参照して、前記装着義務機器の装着の有無を判断する装着判断のステップとを備え、前記グループ分けは、装着義務機器取付車両マスタに記憶された車両番号か否かに基づいてグループ分けを行うことを要旨とする。
【0074】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記8に記載の広域車両管理方法の作用に加え、装着義務機器の装着の有無によりグループ分けができるため、装着義務機器の装着の影響などが詳細かつ動的に分析することができるという効果がある。
【0075】
付記10に係る広域車両管理方法では、付記8又は付記9に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記分析のステップは、前記グルーピングのステップによりグループ分けされた車両を前記車両情報に基づいて、計測時間内の車種別の通行量を算出するグループ別通行量算出のステップを実行することを要旨とする。
【0076】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記8又は付記9に記載の広域車両管理方法の作用に加え、グループ別通行量算出のステップにおいて、グループ分けされた車両を車両情報に基づいて、計測時間内の車種別の通行量を算出することができるという効果がある。
【0077】
付記11に係る広域車両管理方法では、付記8乃至付記10のいずれかに記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記分析のステップは、前記グルーピングのステップによりグループ分けされた車両を、前記車両情報及び前記装着義務機器の装着の有無に基づいて、大気の汚染物質の排出を所定の計算式により推定し、当該計測地点における計測時間内に排出された汚染物質の排出量を推定する汚染物質排出量推定のステップを実行することを要旨とする。
【0078】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記8乃至付記10のいずれかに記載の広域車両管理方法の作用に加え、計測情報に基づいて分析のステップで汚染物質排出量推定のステップでグループ分けされた車両を、例えば、排気量や車両重量などの車両情報、及び装着義務機器の装着の有無に基づいて、大気の汚染物質の排出を所定の計算式により推定する。そして計測地点における計測時間内に排出された汚染物質の排出量を実測に基づかず推定することができるという効果がある。
【0079】
付記12に係る広域車両管理方法では、付記10又は付記11に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記分析のステップは、前記車種別通行量算出のステップにおいて算出された通行量若しくは前記汚染物質排出量推定のステップにおいて推定された汚染物質の排出量を、地図上で当該計測が行われた計測地点に表示するマップ表示のステップを実行することを要旨とする。
【0080】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記10乃至付記11のいずれかに記載の広域車両管理方法の作用に加え、マップ表示のステップにより車種別通行量算出のステップにおいて算出された通行量若しくは汚染物質排出量推定のステップにおいて推定された汚染物質の排出量を、地図上で当該計測が行われた計測地点に表示することができるという効果がある。
【0081】
付記13に係る広域車両管理方法では、付記12に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記マップ表示のステップは、複数の計測地点における前記グルーピングのステップにより前記車両情報に基づいてグループ分けされた車両について、グループ別の通行量を地図の道路上に表示する道路動態表示のステップを実行することを要旨とする。
【0082】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記12に記載の広域車両管理方法の作用に加え、道路動態表示のステップにより、複数の計測地点における車両情報に基づいてグループ分けされた車両について、グループ別の通行量を地図の道路上に表示することができるという効果がある。
【0083】
付記14に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記13のいずれかに記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記計測手段は、撮影手段と、当該撮影手段により撮影された車両のナンバープレートの画像から車両の登録番号を画像認識する登録番号認識手段とを備え、所定の条件で通過車両の車両の登録番号を収集することを要旨とする。
【0084】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記13のいずれかに記載の広域車両管理方法の作用に加え、計測手段は、撮影手段と、当該撮影手段により撮影された車両のナンバープレートの画像から車両の登録番号を画像認識する登録番号認識手段とを備え、所定の条件で通過車両の車両の登録番号を収集することができるという効果がある。
【0085】
付記15に係る広域車両管理方法では、付記14に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記撮影手段は可搬カメラを備え、前記管理区域内の任意の場所で計測できることを要旨とする。
【0086】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記14に記載の広域車両管理方法の作用に加え、前記撮影手段は可搬カメラを備え、管理区域内の任意の場所で計測できるため、計測の結果の分析に基づいて最適な場所で計測を行うことができるという効果がある。
【0087】
付記16に係る広域車両管理方法では、付記14又は付記15に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記撮影手段は、記録媒体に画像を入力し、当該記録媒体を介して登録番号認識手段に画像が入力されることを要旨とする。
【0088】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記14又は付記15に記載の広域車両管理方法の作用に加え、撮影手段は、記録媒体に画像を入力し、この記録媒体を介して登録番号認識手段に画像が入力されるため、計測されたデータの保存、運搬が極めて容易になるという効果がある。
【0089】
付記17に係る広域車両管理方法では、付記14乃至付記16にいずれかに記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記画像が動画であることを要旨とする。
この構成に係る広域車両管理方法では、付記14乃至付記16のいずれかに記載の広域車両管理方法の作用に加え、撮影手段により撮影された画像が動画であるため、簡易に計測データを収集でき、かつ計測の漏れもないものとすることができるという効果がある。
【0090】
付記18に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記13のいずれかに記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記計測手段は、キーボード等のシリアル入力手段により入力車両の登録番号、計測条件が入力されることを要旨とする。
【0091】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記13のいずれかに記載の広域車両管理方法の作用に加え、計測手段が、キーボード等のシリアル入力手段により入力車両の登録番号、計測条件が入力されるため、撮影手段が不要で加入、修正も容易にできるという効果がある。
【0092】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本願発明では、所定の管理区域内で車両の情報を収集し、これらの情報をデータベースに基づいて分析して処理をすることで広域な区域における車両の種々の管理を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】広域車両管理システム1のハード構成を示す図である。
【図2】図3,4とともに広域車両管理システム1の処理を示すブロック図である。
【図3】図2,4とともに広域車両管理システム1の処理を示すブロック図である。
【図4】図2,3とともに広域車両管理システム1の処理を示すブロック図である。
【図5】計測地点においてDVC11により車両Sの計測を行っている状態を示す図である。
【図6】メインサーバ装置30のCRT32の画面上に表示された地図を示す。
【符号の説明】
1…広域車両管理システム、10…撮影手段、11…DVC、12…ビデオテープ、20…登録番号認識手段、21…DVW、22…ナンバープレート検出部、23…車両ナンバー認識部、25…読取データ管理サーバ、25a…計測情報マスタ、25b…計測履歴マスタ、27…ナンバー読取り操作端末、28…読取データ管理端末、30…メインサーバ装置、31a…DPF取付車両マスタ、31b…車両マスタ、31c…規制年次マスタ、31d…違反車両マスタ、31e…未登録車両マスタ、31f…地図ソフトDB、41…プリンタ、50…Webサーバ装置、S…車両
【発明の属する技術分野】
本発明は、広域車両管理装置及びプログラムに係り、詳しくは、所定の管理区域内で車両の情報を収集し、これらの情報をデータベースに基づいて分析して処理をすることで広域な区域における車両の種々の管理を行うことができる広域車両管理装置及びプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年大都市では、外部から流入する自動車等の車両の排気ガスに由来する大気汚染や交通渋滞の問題が顕在化している。例えば、大気中の浮遊粒子状物質(SPM)は、大半がディーゼル車から排出される粒子状物質(PM(Paticulate Matter))に由来するが、発ガン性や気管支喘息との関係が問題となっている。また、交通渋滞はこのPMの排出をさらに増加させる結果となっている。そして、これらの問題を解決する方法も種々提案されている。例えば、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)は、ディーゼル車の排気管等に装着されて当該自動車が排出するPMを捕集し、PM排出量を減少させる装置である。このDPFを都市内で走行するディーゼル車等に装着すれば大気中のSPMを減少させることができる。そのため、車両の管理者に対してこの装置を義務づけるようにしている。また、一定の管理区域に流入する車両のナンバープレートから文字情報を読みとって、流入車両の特定を行ない(例えば、特許文献1参照)、これらを用いてDPF未装着の車両を管理する方法も考えられる。また、TDM(交通需要マネジメント、Transportation Demand Management)の視点からはロードプライシング(Road Pricing)等が提案されている。ロードプライシングとは、管理区域に流入する車両をナンバープレートにより特定しこれらの車両に課金することで管理区域内の車両数を減少させて渋滞を緩和しようとするものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−260165号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際にDPFの装着を義務づけることはできてもこれを管理することには相当の困難を伴っていた。
【0005】
また、ナンバープレートなどを認識する方法で管理区域に流入する車両を特定しても、単にその管理区域に車両が流入したかどうかが分かるだけで、広域の管理区域の大気汚染や渋滞の原因を解明することはできず、大気汚染や渋滞に対する有効な対策をとることができないという問題があった。
【0006】
さらに、従来より空気中の汚染物質を直接計測し大気汚染を定点観測するようなものがあり、結果としてその地点の大気汚染は分かるが、その発生源が車両なのか地域の工場なのか分からず、やはり、大気汚染の原因を解明することはできないという問題もあった。
【0007】
また、ロードプライシングにより流入車両の総数は減少させることはできるが、管理区域内の各地点での交通渋滞の原因を動的に解明することはできず、交通渋滞に対する効率的な解決策をとることもできないという問題があった。
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、所定の管理区域内で車両の情報を収集し、この情報を種々のデータベースに基づいて分析して処理をすることで広域な区域における車両の種々の管理を行うことができる広域車両管理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る広域車両管理装置では、入力手段と、表示手段と、出力手段とを有したコンピュータを備えた広域車両管理装置であって、前記コンピュータを所定の管理区域内の所定地点における計測手段による計測に基づいて特定した車両の登録番号と計測の条件とを含む計測に関する情報である計測情報を前記入力手段から計測情報記憶手段に入力し記憶する計測情報記憶手段と、入力された車両の所有者若しくは使用者の氏名若しくは名称、及び住所を含む車両情報を車両の登録番号毎に記憶手段である車両マスタに記憶する車両マスタ記憶手段と、入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタに記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶手段と、前記計測情報記憶手段に記憶された車両の登録番号により特定された車両を、前記装着義務機器取付車両マスタを参照して、前記装着義務機器の装着の有無を判断し、装着義務機器の取付けがない車両を違反車両として抽出する違反車両抽出手段と、前記違反車両抽出手段により抽出された違反車両の登録番号と、前記車両マスタを参照して抽出された当該登録番号の車両情報とを関連付けて、記憶手段である違反車両マスタに記憶する違反車両マスタ記憶手段と、前記違反車両マスタを参照して、所定条件で警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出する警告対象車両抽出手段として機能させることを要旨とする。
【0010】
また、請求項2に係る広域車両管理プログラムでは、入力手段と、表示手段と、出力手段とを備えたコンピュータに、所定の管理区域内の所定地点における計測手段による計測に基づいて特定した車両の登録番号と計測の条件とを含む計測に関する情報である計測情報を前記入力手段から計測情報記憶手段に入力し記憶する計測情報記憶のステップと、入力された車両の所有者若しくは使用者の氏名若しくは名称、及び住所を含む車両情報を車両の登録番号毎に記憶手段である車両マスタに記憶する車両マスタ記憶のステップと、入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタに記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップと、前記計測情報記憶手段に記憶された車両の登録番号により特定された車両を、前記装着義務機器取付車両マスタを参照して、前記装着義務機器の装着の有無を判断し、装着義務機器の取付けがない車両を違反車両として抽出する違反車両抽出のステップと、前記違反車両抽出のステップにより抽出された違反車両の登録番号と、前記車両マスタを参照して抽出された当該登録番号の車両情報とを関連付けて、記憶手段である違反車両マスタに記憶する違反車両マスタ記憶のステップと、前記違反車両マスタを参照して、所定条件で警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出する警告対象車両抽出のステップとを実行させることを要旨とする。
【0011】
この構成に係る広域車両管理装置及びプログラムでは、計測情報記憶のステップにより入力され記憶された計測情報と、車両マスタ記憶のステップにより記憶された車両情報と、装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップにおいて記憶された装着義務機器の装着された車両の登録番号により、違反車両抽出のステップにおいて装着義務機器の取付がない車両を違反車両として抽出し、違反車両マスタ記憶のステップで記憶するとともに、警告対象車両抽出のステップで警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出することができるという効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の広域車両管理装置及びプログラムを具体化した一実施形態である広域車両管理システム(以下システム1と略記する。)を図1〜図6に従って説明する。
【0013】
本願で「広域」とは、車両が自由に流入流出でき走行できる道路或いは区域をいい、駐車場など閉鎖された空間は含まない趣旨である。「車両」とは、公道を自走する各種の交通手段をいうが、本実施形態では、特にディーゼルエンジンを搭載した貨物自動車を中心に説明する。ここでいう「管理」とは、広域にわたり車両の位置や種類などを検出して、各種データベースを参照しながら排気ガス規制に関する取締をはじめ、大気汚染や交通渋滞に対する原因分析や対策にわたる各種の行為を広く含むものである。
【0014】
(システム概略)図1は、システム1のハード構成を示す図である。図2〜図4は、広域車両管理システム1の処理を示すブロック図である。システム1は、機能的には、大きく分けて「データ検出部/認識部」と、「データ解析処理部」で構成される。これらの機能を達成するため、「データ検出部/認識部」では、撮影手段10、登録番号認識手段20を備える。また、「データ解析処理部」では、入力手段、表示手段を備えたコンピュータであるメインサーバ装置30を備える。また、これらを操作、表示し、出力させる各端末を備える。また、共通の「出力手段」として、ネットワークプリンタであるプリンタ41が共用されている。また、これらは、LANとして相互に通信可能に接続されている。さらに、Webサーバ装置50を介して外部のLAN60と通信可能に構成されている。
【0015】
(ハード構成)「データ検出部/認識部」では、まず、撮影手段10の一例である可搬カメラであるデジタルビデオカメラレコーダ(DVC11)で任意の計測地点で走行車両Sのナンバープレートが動画として撮影される(図5参照)。ここで撮影された映像は、光学レンズを介してCCDから入力されデジタル信号に変換される。ここで撮影された走行車両の映像は、計測情報の基礎となる計測画像データとしてデジタル信号でビデオテープ12に収録される。
【0016】
この撮影には、熟練した技術を要さず現場作業者が簡単に最適位置に設置できるように、例えば、特開平10−021491号公報に記載されたような「車両ナンバー読取装置」等が好適に使用できる。この車両ナンバー読取装置では、図5に示すように、視野内に進入する車両Sのナンバープレートを撮像する撮像カメラの映像データを画像処理してナンバープレートの外形及び表示記号を認識する。その画像認識により得られたナンバープレートの外形を計測してその縦横比を算出し、そのナンバープレートの縦横比について実測値と正規の基準値とを比較した結果に基づいて、撮像カメラの設置位置の良否を報知可能とした。そのため、その撮像カメラが十分な性能を発揮するように調整しながらセッティングする際に、技術に熟練しない現場作業者でも簡単に撮像カメラを任意の場所で最適な位置に設置することが可能となっている。従って、歩道橋の上ばかりか、ロードサイドなどにも設置でき、後述するように、最適な計測位置を地図上で推定し、所望の位置で計測を容易に実行できる。
【0017】
このように撮影した計測画像データを収録したビデオテープ12によって、登録番号認識手段20の入力手段であるデジタルビデオカセットレコーダ(DVW21)にデータを入力する。DVW21から入力された計測画像データは、ナンバープレート検出部22に入力され、車両のナンバープレートが検出され、動画から画像認識可能なナンバープレートの静止画がキャプチャーされる。続いて車両ナンバー認識部23でナンバープレートの静止画から数値と文字の認識を行う。ここで抽出された文字データは、読取データ管理サーバ25に一旦蓄積されて、必要に応じてメインサーバ装置30に入力される。この読取データ管理サーバ25は、表示手段と入力手段を備えた読取データ管理サーバ操作端末26により監視・操作ができる。
【0018】
読取データ管理サーバ25には、複数の車両ナンバー認識部23が接続されている。また、各車両ナンバー認識部23には、複数のナンバープレート検出部22が接続されている。さらに、各ナンバープレート検出部22には、複数のDVW21が接続されている。したがって、各DVC11で撮影されたビデオテープ12は、次々に回収され、空いているDVW21によりデータ入力される。このナンバープレート検出部22、車両ナンバー認識部23の一連のナンバー読取操作は、ナンバー読取り操作端末27により一括管理できるようになっている。また、読取データ管理サーバ25に記憶される読取データは、読取データ管理端末28により一括管理することができる。そのため、膨大な情報を一時に同時処理し、その結果も集中管理することができる。
【0019】
入力されたナンバープレートから読取った車両の登録番号のデータは、本発明の計測情報記憶手段及び計測履歴マスタである読取データ管理サーバ25の計測情報マスタ25a及び計測履歴マスタ25b(図3参照)に入力される。ここには、計測地点(住所、緯度経度)、担当者、計測時間、天候、渋滞情報(VICS)などのデータと共に計測情報及び計測履歴が記憶・蓄積され、一括管理される。この手順が本発明の計測情報記憶のステップ及び計測履歴記憶のステップに対応する。このデータが、本発明の車両の登録番号と計測条件を含む計測情報である。これらの計測情報は、読取データ管理端末28により一括管理される。そして、必要に応じてメインサーバ装置30に読み出され、メインサーバ31で処理される。
【0020】
図5は、計測地点においてDVC11により車両Sの計測を行っている状態を示す図である。本実施形態では、機動性を重視し、軽量な三脚を用いてDVC11のみで車両Sの撮影を行う。したがって、跨橋タイプの歩道橋の上や、立体交差、ロードサイドなど場所を選ばず計測画像データを取得することができる。そして、ビデオテープ12により計測画像データをDVW21を介してナンバープレート検出部22に入力しているが、DVC11から記録媒体を介さず直接有線あるいは無線でナンバープレート検出部22に入力するようにしてもよい。また、DVC11からナンバープレート検出部22、車両ナンバー認識部23に直接入力され、文字データ化したものを記録媒体に入力したり、メインサーバ装置30に送信してもよい。
【0021】
なお、このDVC11は、Nシステムやオービスシステムのように道路上を跨ぐ門形の梁部分に固定的にDVC11を照明装置やセンサと共に設置したものとしても構成できる(例えば、特許文献1参照)。この場合は、撮影された計測画像データは、DVC11から直接DVC11の近傍に設置された車両ナンバー読取り装置のナンバープレート検出部22に入力されてナンバープレートが検出され、車両ナンバー認識部23で数字を含む文字データとして認識される。文字データとすれば画像データに比べ著しくデータが小さくなるため、有線あるいは無線で大量のデータを搬送したり蓄積するのに都合がよい。なお、警察/道路公団/JH/自治体が設営しているカメラからの情報の提供を受けるようにすることもできることはもちろんである。
【0022】
また、図2に示すように、人間がKB24等のキーボードのようなシリアル入力手段(本願においては、ポインティドデバイス、タッチパネル、手書き入力、音声入力等キーボードと同等のシリアル入力が可能な手段を含むものとする。)を介してデータを入力することもできる。これは、監視員が目視で違反車を発見した場合、DVC11の視界外で発見した場合、読取エラーが予測される場合等、DVC11からの入力を補完する目的で有効である。また、DVC11は動画を撮影しているが、デジタルスチールカメラにより静止画として車両を撮影してもよい。この場合、キーボードから入力してもよいが、実施形態のビデオデータからキャプチャーされた静止画から文字認識するのと同様に扱うことで、車両ナンバーを自動認識するようにしてもよい。
【0023】
「データ解析処理部」となるメインサーバ装置30のメインサーバ31は、CPU、RAM、ROMを備えた周知のコンピュータである。記憶手段であるハードディスクドライブ(HDD)を備え、「DPF取付車両マスタ31a」、「車両マスタ31b」、「規制年次マスタ31c」、「違反車両マスタ31d」、「未登録車両マスタ31e」をデータベースとして記憶する。
【0024】
「DPF取付車両マスタ31a」は、DPFの装着に関するデータのデータベースである。ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)は、本発明の管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の例として挙げるもので、特定の地方自治内を走行するディーゼル貨物車両に装着が義務付けられているものである。DPFを装着した車両は、当該地方自治体の管理地域(例えば、特定の環状道路内部)に進入が許される。車両の所有者又は使用者は、このDPFを装着すると、当該地方自治体に、「車両の登録番号」、「規制を受けるカテゴリーの種別」、「DPF形式」、「取付年月日」、「所有者/使用者に関する事項」が届けられ、電子的な管理台帳が作成される。ここでは、そのデータを入力し、データベース化している。
【0025】
「車両マスタ31b」は、道路運送車両法で定められた国土交通省陸運支局・検査登録事務所の発行する自動車検査証に記載された情報が記憶される。この情報は、例えば「車両の登録番号」、「車名」、「形式」、「車台番号」、「原動機の形式」、「登録年月日」、「所有者/使用者に関する事項」、「仕様(自動車の大きさ、重量、排気量等)」等に基づいた情報が挙げられる。
【0026】
「規制年次マスタ31c」は、「排ガス規制値DB」と、「NOx、PM係数DB」とを含む規制に関する情報を記憶したデータベースである。本実施形態では、DPFの規制に関するデータは、DPF取付車両マスタ31aに記憶されているが、記憶されるデータベースは便宜上の分類であり、いずれに記憶されているかは問題ではない。「排ガス規制値DB」には、「エンジン形式」、「規制年度」、規制の対象となる汚染物質「一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)、非メタル炭化水素(NMHC)」の最新の規制値が更新されて記憶されている。
【0027】
また、「NOx、PM係数DB」には、規制年度、車両の種類、エンジン形式により排出する汚染物質の量を推定するための計算式が記憶されている。この計算式は、例えば、排出窒素酸化物の排出量であれば、「排出窒素酸化物の排出量=NOx排出係数×車両総重量×走行距離」として、車種毎に条件を付して定めている。また、排出粒子状物質の排出量であれば、「排出粒子状物質の排出量=PM排出係数×車両総重量×走行距離」として、対象車種の限定、車種毎の条件を付して定めている。これ自体は、規制内容ではないが規制の基礎データとなる。特に本願では計測された車両の排出ガスの量を推定するための根拠となる。
【0028】
「違反車両マスタ31d」は、管理区域内での走行が計測により検出され、かつDPF取付車両マスタ31aにDPF取付車両として登録されていない車両の登録番号が、違反車両として違反日時・場所と共に記憶される。複数回違反車両として検出された場合は、同じレコードに累積的に履歴が記憶される。このレコードには、車両マスタ31bから当該車両の所有者/使用者の住所などのデータが抽出されて、記憶される。
【0029】
「未登録車両マスタ31e」は、違反車両として検出されたが、車両マスタ31bに該当する車両の所有者の住所等のデータがない場合は警告ができないため、違反車両マスタ31dではなく、未登録車両としてここに記憶される。
【0030】
「地図ソフトDB31f」には、管理区域内での計測を表示するため、デジタル地図の表示データが記憶される。ここには、住所、緯度経度等の情報が関係付けられて記憶されている。したがって、計測情報に含まれる計測地点の住所、緯度・経度により表示画面上や印刷物に表示された地図上に計測地点の位置を図示できる。
【0031】
メインサーバ装置30には、表示手段であるCRT32及び入力手段であるキーボード33が備えられ、広域車両管理システム1での分析や処理が行われる。また、分析結果等はプリンタ41により葉書などの紙媒体にプリントアウトされる。また、表示手段であるCRT52、入力手段であるキーボード(KB53)を備えたWebサーバ装置50を備え、VPN(Vitual PrivateNetwork)を用いたインターネット、或いは専用線を介して外部のLAN60に通信可能に接続されている。従って、LAN60の端末などからWebサーバ装置50にアクセスし、必要な情報をリモート操作でメインサーバ装置30等から取得することもできる。
【0032】
以下図2〜図4に従って、広域車両管理システム1が実行する処理を説明する。まず、図5に示すように、所定の計測地点で移動カメラであるDVC11により通行する車両Sの撮影を行う(S1)。次に、ここで撮影した映像をビデオテープ12を介して登録番号認識手段20(図1参照)により撮影画像を認識し、車両登録番号を文字データとして抽出し(S2)、計測情報マスタ25aに記憶する。また、現場でのデジタルカメラによる撮影(S3)から得た静止画像による文字認識をおこなってもよい。この場合は、広域車両管理システム1のLANに直接接続して車両ナンバー読取装置にデータを入力する。あるいはインターネットを介して電子メールの添付ファイルやHTTP、FTP転送によりWebサーバ装置50経由で車両ナンバー読取装置に入力する。また、デジタルカメラに代えて、デジタルカメラ付きの携帯電話を利用することもできる。この場合も同様に携帯電話網を利用して撮影した静止画像を転送する。路上検査または静止画像からの目視での違反摘出(S4)を行い、KB24から文字データを入力することもできる。もちろん、撮影した静止画像若しくは動画から目視で文字を認識して文字入力できることはもちろんである。
【0033】
図3に示すように、計測情報マスタ25aに入力された計測情報は、計測履歴マスタ25bに蓄積される。このとき、既に計測履歴マスタ25bに入力された計測履歴データが車両の登録番号をキーに検索され、同一の登録番号は同一のレコードに蓄積されて記憶され、特定の登録番号の車両の過去の計測履歴が分かるようになっている。
【0034】
メインサーバ装置30では、DPF装着車両登録のステップ(S5)が行われる。ここでは、装着義務機器取付車両マスタであるDPF取付車両マスタ31aに、予め前述のDPFの装着に関する最新のデータを入力して最新のデータに更新する。この処理が装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップに対応し、このステップを実行するメインサーバ31が装着義務機器取付車両マスタ記憶手段に対応する。
【0035】
また、メインサーバ装置30では、車両情報登録のステップ(S6)を行う。ここでは、管轄官庁から提供を受けた自動車検査証に基づいたデータを車両の登録番号をキーとしてデータ入力し車両マスタ31bの記録を更新する。また、同様に最新の「排ガス規制値」と、「NOx、PM係数」に関するデータを、規制年次マスタ31cに記憶し更新する。これらの処理が車両マスタ記憶のステップに対応し、このステップを実行するメインサーバ31が車両マスタ記憶手段に対応する。
【0036】
ここで、違反車両抽出処理(S7)について説明する。ここでは、計測情報マスタ25aに記憶された計測情報を読出し、このデータに含まれる車両の登録番号をDPF取付車両マスタ31aを参照して同一の登録番号の検索を行って取付情報突き合わせを行う。当該計測情報の登録番号の車両がDPFを未装着と判断した場合には、この登録番号の車両を装着義務機器の取付がない違反車両として抽出する。この処理が違反車両抽出のステップに対応し、このステップを実行するメインサーバ31が違反車両抽出手段に対応する。
【0037】
なお、この場合、規制自体が変更される場合もあり、規制年次マスタ31cを参照して、装着がある場合でも車種に適合し、有効期限が満了していないかなど規制に適合した適法な装着か判断し、装着が無い場合でも規制を受けない車両かどうかを判断する。
【0038】
次に、違反車両として抽出された車両の登録番号を、車両マスタ31bを参照して、警告書の送付先となる当該車両の所有者/使用者の住所、ファクシミリ番号等の車両情報を抽出する。そして、違反車両の登録番号と、この車両の車両情報とを関係付けて違反車両マスタ31dに記憶する。この処理が、違反車両マスタ記憶のステップに対応し、このステップを実行するメインサーバ31が違反車両マスタ記憶手段に対応する。
【0039】
なお、違反車両として抽出されたが、違反車両として抽出された車両の登録番号を、車両マスタ31bを参照しても、当該車両の車両情報を抽出できなかったときは、当該車両の登録番号を未登録車両として未登録車両マスタ31eに記憶し、違反車両マスタ31dには記憶しない。この処理が未登録車両記憶のステップに対応する。
【0040】
また、DPF装着車両登録の処理で、DPFを新たに装着した車両の登録番号を入力したとき、この車両の登録番号により違反車両マスタ31dを検索し、同一の登録番号があった場合は、この車両は違反車両ではなくなったと判断し、当該登録番号のレコードを違反車両マスタ31dから削除する。この処理が違反車両削除のステップに対応する。
【0041】
また、車両情報登録の処理(S6)において、新たに自動車検査証に基づく情報の登録があった場合は、入力される車両の登録番号により、未登録車両マスタ31eを検索する。そして同一の登録番号があった場合は、この登録番号の車両のレコードを未登録車両マスタ31eから削除するとともに、入力された車両情報をこの車両の登録番号、計測情報とともに関係付けて新たなレコードを違反車両マスタ31dに生成する。
【0042】
次に、図4に示す違反車両警告書発行の処理(S8)、警告文書出力の処理(S9)を説明する。管理者が所定の条件の違反車に警告を行う場合、この条件をメインサーバ装置30から入力する。そうするとメインサーバ装置30のCPUは、接続子αを介して違反車両マスタ31dを指定された条件で検索する。そして、ここに記憶されている違反車の車両情報から所有者/使用者の氏名/名称と住所を抽出する。このとき、この登録番号の車両のレコードに警告の履歴を記憶する。したがって、警告を行うたびにこの登録番号の車両のレコードには警告の履歴が記録されていく。
【0043】
そして、警告対象車両抽出の処理が行われると、このデータが一旦メインサーバ装置30の記憶手段に記憶され、予め複数作成されている文案を条件に応じて選択し、警告対象車両の所有者/使用者の氏名/名称と住所宛に葉書を作成してプリンタ41からプリントアウトする(S10)。この文案は、例えば、「注意文」、「厳重注意文」、「警告文」、「最重要警告文1」、「最重要警告文2」のように警告回数に応じたものが考えられる。また、違反の態様、例えば、違反の頻度、車種、未装着と期限徒過等々により異なるものとすることもできる。このS9が警告対象車両抽出のステップに、S9〜S10の処理が警告書発行のステップにそれぞれ対応する。また、S9のステップを実行するメインサーバ31が警告対象車両抽出手段に対応する。
【0044】
したがって、3回以上累積的に違反をしている違反車両、最近1ヶ月以内での違反車両、特に排出ガスに問題が大きいと推定される車種等を条件として抽出することもできる。このような場合、管理者がメインサーバ装置30から所定の条件、例えば、警告が過去3回以上行われているという条件を入力する。そうすれば、メインサーバ装置30は、違反車両マスタ31dから条件に応じたデータを抽出し、予め複数作成されている文案を条件に応じて選択し、警告対象車両の所有者/使用者の氏名/名称と住所宛のみに警告書を発行する。
【0045】
次に、計測処理・統計の処理(S11〜S13)を説明する。本実施形態の広域車両管理システム1では、車両の計測手段と複数のデータベースを備えるため、多様な集計、分析、決定を行うことができる。例えば、計測情報には、車両の登録番号とそのときの計測条件が入力されている。そのため、登録番号からは、管轄陸運支局の場所と、種別・用途を示す2桁または3桁の数字、ひらがな1文字、4桁の一連番号から構成されている。このうち用途・種別では、乗用/貨物の違いや、排気量の違いなどが分かる。このため、計測された車両をこのようなグループに分けて把握することで、より詳細に把握することができる。さらに、本実施形態では、車両マスタ31bがあり、自動車検査証に記載された車体、原動機についての仕様が詳細に分かる。このため、計測地点を通過した車両の車種を判別して、より詳細なグルーピングにより車種別の交通量などの正確な統計を得ることができる。この処理が分析のステップの一例であり、グルーピングのステップ、グループ別通行量算出のステップに対応する。
【0046】
また、装着判断のステップによればDPF取付車両マスタ31aに記憶されたデータから通過車両のDPFの装着の有無が分かる。このことから通過車両が排出するPMの量が推定できる。また、車両マスタ31bからは、車体の大きさ、重量や、原動機の排気量、排出ガスの規制レベルも分かる。ここで、例えば、環境庁などから検出された車両の排出ガスを推定する計算式が公表され、この式は本実施形態の規制年次マスタ31cに記憶されている。このような計算式を用いることで、計測情報に含まれる車種に応じた車両が排出する汚染物質の量がメインサーバ装置30で推定できる。この分析で、大気汚染の程度が実測に依らずとも推定できる。この処理が汚染物質排出量推定のステップに対応する。さらに、実測値と比較することで、固定的な排出源である工場などの排出ガスと、交通量により変化する排出ガスとの関係を分析することができる。
【0047】
図6は、メインサーバ装置30のCRT32の画面上に表示された地図を示す。計測情報は、計測地点の位置情報を含んでいるため、計測情報から解明できた数値情報を地図上に示すことができる。本実施形態では、地図ソフトDB31fに位置情報を持った地図のデジタルデータが記憶されているため、図6に示すA、B、C、Dの各点のように計測地点を地図上に示すことができる。さらに、上述のように各計測地点での通行量を車種別に計測することもできる。この場合、例えば計測地点Dを通過するディーゼルエンジンを搭載した貨物車は、計測地点Cにおいて計測地点Aに向かうのか、計測地点Bに向かうのかという車種別の分析も詳細にできる。
【0048】
また、その路線で発生する大気汚染の程度も推定できる。また、これらの交通量や大気汚染の発生の程度を円の大きさ、色彩などで視覚的に表示することもできる。また、路線の交通量も推定できるため、路線の太さや色で交通量の大きさを表示することもできる。例えば、図6では、計測地点Cでは他の計測地点より交通量が大きいと分かる。また、計測地点CD間の路線の交通量が一番大きく、計測地点AC間がその次で、計測地点BC間が最も交通量が小さいことを示している。計測地点また、VICS情報による渋滞箇所を地図上に表示し、渋滞と大気汚染の関係を分析するような利用も可能である。また、交通量や排出ガスの量を計測地点で定点的に計測し、別画面で折れ線グラフや棒グラフで時系列で表示することも有用である。
【0049】
地図上で、計測地点を円で表示し、複数の計測地点を通過する経路を予測することも可能である。予測した経路より主要交差点及び分岐点等を計測候補地点として表示する。この計測候補地点では、住所、流入角度、流出角度、道路番号、道路種別、道幅などの情報や、計測に適した歩道橋の有無などを表示する。予測経路作成は、計測履歴データと時間帯、交通量等の「しきい値」を設定し予測を行う。また、車種別等の選択も可能とする。
【0050】
本発明の産業上の利用については、DPFの未装着の車両がどの路線から流入するかを実際に計測し、その路線を重点的に取り締まるといような計測地点の適正配置にも利用できる。
【0051】
さらに、本発明は、実施形態においては、DPFの装着の監視に利用しているが、その他機動性を活かして、新たな地点での交通量の細かい分析を通じて、道路計画や交通規制の計画などにも好適に利用できる。
【0052】
・ 上記実施形態の広域車両管理システムによれば、以下のような効果がある。計測情報記憶のステップにより入力され記憶された計測情報と、車両マスタ記憶のステップにより記憶された車両情報と、装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップにおいて記憶された装着義務機器の装着された車両の登録番号を相互に参照する。そして違反車両抽出のステップにおいて装着義務機器の取付がない車両を違反車両として抽出する。これを違反車両マスタ記憶のステップで記憶するとともに、警告対象車両抽出のステップで警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出することができるという効果がある。
【0053】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 本実施形態では、複数のコンピュータによって広域車両管理システムが構成されているが、本発明は、すべてを1つのコンピュータで構成してもよいし、さらに多くのコンピュータで分散処理してもよい。
【0054】
○ 本発明で「車両の登録番号」とは、自動車検査協会、陸運局が発行する自動車検査証及びナンバープレートに記載された記号数字をいう。ただし、車両の特定方法は、ナンバープレートの文字認識に限定されないため、例えば、スマートナンバープレートのように、スマートナンバープレートから発信する信号を道路に埋め込まれたセンサ等で受信し、この信号から車両を特定する場合は、この特定に用いられるコードなどを車両の登録番号とする。同様にETC(Erectronic Tool Collection system)において車両を識別するためのコードも本発明の車両の登録番号たり得る。
【0055】
○ 撮影画像を記録する記録媒体は、ビデオテープを一例に挙げたが、これ以外でも、電気的、磁気的、光磁気的、光学的、静電的な記録を行うテープ、ディスク、カード、アレー等映像を記録できる媒体であれば種類を問わない。
【0056】
○ 警告は、葉書に限らず、ファクシミリ、電子メール、電話等の媒体を適宜選択できることは言うまでもない。
次に上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
【0057】
付記1に係る広域車両管理方法では、入力手段と、表示手段と、出力手段とを備えたコンピュータが、所定の管理区域内の所定地点における計測手段による計測に基づいて特定した車両の登録番号と計測の条件とを含む計測に関する情報である計測情報を前記入力手段から計測情報記憶手段に入力し記憶する計測情報記憶のステップと、入力された車両の所有者若しくは使用者の氏名若しくは名称、及び住所を含む車両情報を車両の登録番号毎に記憶手段である車両マスタに記憶する車両マスタ記憶のステップと、入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタ(=DPF取付車両マスタ)に記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップと、前記計測情報記憶手段に記憶された車両の登録番号により特定された車両を、前記装着義務機器取付車両マスタを参照して、前記装着義務機器の装着の有無を判断し、装着義務機器の取付けがない車両を違反車両として抽出する違反車両抽出のステップと、前記違反車両抽出のステップにより抽出された違反車両の登録番号と、前記車両マスタを参照して抽出された当該登録番号の車両情報とを関連付けて、記憶手段である違反車両マスタに記憶する違反車両マスタ記憶のステップと、前記違反車両マスタを参照して、所定条件で警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出する警告対象車両抽出のステップとを実行することを要旨とする。
【0058】
この構成に係る広域車両管理方法では、計測情報記憶のステップにより入力され記憶された計測情報と、車両マスタ記憶のステップにより記憶された車両情報と、装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップにおいて記憶された装着義務機器の装着された車両の登録番号により、違反車両抽出のステップにおいて装着義務機器の取付がない車両を違反車両として抽出し、違反車両マスタ記憶のステップで記憶するとともに、警告対象車両抽出のステップで警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出することができるという効果がある。
【0059】
付記2に係る広域車両管理方法では、付記1に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記違反車両マスタ記憶のステップにおいて、前記違反車両抽出のステップで違反車両と判断された車両について、前記車両マスタから車両情報を抽出できなかった場合は、当該車両の登録番号を未登録車両として記憶手段である未登録車両マスタに記憶する未登録車両記憶のステップをさらに実行することを要旨とする。
【0060】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1に記載の広域車両管理方法の作用に加え、未登録車両記憶のステップにおいて、違反車両と判断された車両について、車両マスタから車両情報を抽出できなかった場合は、当該車両の登録番号を未登録車両として記憶手段である未登録車両マスタに記憶することができるという作用がある。そのため、データベースの更新のためのラグタイムでも処理することができるという効果がある。
【0061】
付記3に係る広域車両管理方法では、付記1又は付記2に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップにおいて入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を装着義務機器取付車両マスタに記憶する際に、前記違反車両マスタから当該車両の登録番号に関連するレコードを削除する違反車両削除のステップをさらに実行することを要旨とする。
【0062】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1又は付記2に記載の広域車両管理方法の作用に加え、新たに車両に装着義務機器を装着した場合は、この車を違反車として抽出される不都合がないという効果がある。
【0063】
付記4に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記3のいずれか1項に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記警告対象車両抽出のステップにおいて抽出された違反車両について、前記違反車両マスタを参照して所有者若しくは使用者の住所を抽出し、通知用の文書とともに出力をする警告書発行のステップを実行することを要旨とする。
【0064】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記3のいずれか1項に記載の広域車両管理方法の作用に加え、警告書発行のステップにおいて違反車両マスタを参照して所有者若しくは使用者の住所を抽出し、通知用の文書とともに出力することができるという作用がある。そのため、警告書の発送が迅速かつ正確に行うことができるという効果がある。
【0065】
付記5に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記4のいずれか1項に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記警告対象車両抽出のステップにおいて、警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出する所定条件は、違反回数の累積数に基づいて抽出することを要旨とする。
【0066】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記4のいずれか1項に記載の広域車両管理方法の作用に加え、警告対象車両抽出のステップにおいて、違反回数の累積数に基づいて警告すべき違反車両を抽出できるという作用がある。そのため、警告の必要性の高い違反車両を重点的に警告することができるという効果がある。
【0067】
付記6に係る広域車両管理方法では、入力手段と、表示手段と、出力手段とを備えたコンピュータが、所定の管理区域内の所定地点における計測手段による計測に基づいて特定した車両の登録番号と計測の条件とを含む計測に関する情報である計測情報を前記入力手段から計測情報記憶手段に入力し記憶する計測情報記憶のステップと、前記計測情報を蓄積する記憶手段である計測履歴マスタに記憶する計測履歴記憶のステップと入力された自動車の属性を含む車両情報を車両の登録番号毎に記憶手段である車両マスタに記憶する車両マスタ記憶のステップと、前記計測履歴マスタに記憶された計測情報と、前記車両マスタに記憶された車両情報とから、当該計測情報により特定される計測地点における車両を分析する分析のステップとを実行することを要旨とする。
【0068】
この構成に係る広域車両管理方法では、計測情報記憶のステップ記憶された計測情報を計測履歴記憶のステップで蓄積し、車両マスター記憶のステップで記憶された車両情報を参照することで、計測情報を時系列或いは車両の属性別に詳細な分析が可能になるという効果がある。
【0069】
付記7に係る広域車両管理方法では、付記6に記載の広域車両管理方法の構成に加え、入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタに記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップをさらに実行し、前記分析のステップにおいて、当該装着義務機器取付車両マスタを参照して前記計測情報により特定される計測地点における車両を分析することを要旨とする。
【0070】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記6に記載の広域車両管理方法の作用に加え、装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップにより記憶された装着義務機器の装着された車両の登録番号を参照することで、当該装着義務機器の有無による種々の分析が可能になるという効果がある。
【0071】
付記8に係る広域車両管理方法では、付記6又は付記7に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記分析のステップにおいて、前記計測情報に含まれる複数の車両の登録番号を、当該登録番号に基づいてグループ分けを行うグルーピングのステップを備え、当該グループの属性に基づいて分析することを要旨とする。
【0072】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記6又は付記7に記載の広域車両管理方法の作用に加え、計測情報に含まれる複数の車両の登録番号を、例えば車種、車両重量、長さ、排気量、住所、等のグループに分けることで、それぞれの属性による環境への違いなどが分析できるという効果がある。
【0073】
付記9に係る広域車両管理方法では、付記8に記載の広域車両管理方法の構成に加え、入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタに記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップと、前記計測情報記憶手段に記憶された車両の登録番号により特定された車両を、前記装着義務機器取付車両マスタを参照して、前記装着義務機器の装着の有無を判断する装着判断のステップとを備え、前記グループ分けは、装着義務機器取付車両マスタに記憶された車両番号か否かに基づいてグループ分けを行うことを要旨とする。
【0074】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記8に記載の広域車両管理方法の作用に加え、装着義務機器の装着の有無によりグループ分けができるため、装着義務機器の装着の影響などが詳細かつ動的に分析することができるという効果がある。
【0075】
付記10に係る広域車両管理方法では、付記8又は付記9に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記分析のステップは、前記グルーピングのステップによりグループ分けされた車両を前記車両情報に基づいて、計測時間内の車種別の通行量を算出するグループ別通行量算出のステップを実行することを要旨とする。
【0076】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記8又は付記9に記載の広域車両管理方法の作用に加え、グループ別通行量算出のステップにおいて、グループ分けされた車両を車両情報に基づいて、計測時間内の車種別の通行量を算出することができるという効果がある。
【0077】
付記11に係る広域車両管理方法では、付記8乃至付記10のいずれかに記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記分析のステップは、前記グルーピングのステップによりグループ分けされた車両を、前記車両情報及び前記装着義務機器の装着の有無に基づいて、大気の汚染物質の排出を所定の計算式により推定し、当該計測地点における計測時間内に排出された汚染物質の排出量を推定する汚染物質排出量推定のステップを実行することを要旨とする。
【0078】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記8乃至付記10のいずれかに記載の広域車両管理方法の作用に加え、計測情報に基づいて分析のステップで汚染物質排出量推定のステップでグループ分けされた車両を、例えば、排気量や車両重量などの車両情報、及び装着義務機器の装着の有無に基づいて、大気の汚染物質の排出を所定の計算式により推定する。そして計測地点における計測時間内に排出された汚染物質の排出量を実測に基づかず推定することができるという効果がある。
【0079】
付記12に係る広域車両管理方法では、付記10又は付記11に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記分析のステップは、前記車種別通行量算出のステップにおいて算出された通行量若しくは前記汚染物質排出量推定のステップにおいて推定された汚染物質の排出量を、地図上で当該計測が行われた計測地点に表示するマップ表示のステップを実行することを要旨とする。
【0080】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記10乃至付記11のいずれかに記載の広域車両管理方法の作用に加え、マップ表示のステップにより車種別通行量算出のステップにおいて算出された通行量若しくは汚染物質排出量推定のステップにおいて推定された汚染物質の排出量を、地図上で当該計測が行われた計測地点に表示することができるという効果がある。
【0081】
付記13に係る広域車両管理方法では、付記12に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記マップ表示のステップは、複数の計測地点における前記グルーピングのステップにより前記車両情報に基づいてグループ分けされた車両について、グループ別の通行量を地図の道路上に表示する道路動態表示のステップを実行することを要旨とする。
【0082】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記12に記載の広域車両管理方法の作用に加え、道路動態表示のステップにより、複数の計測地点における車両情報に基づいてグループ分けされた車両について、グループ別の通行量を地図の道路上に表示することができるという効果がある。
【0083】
付記14に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記13のいずれかに記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記計測手段は、撮影手段と、当該撮影手段により撮影された車両のナンバープレートの画像から車両の登録番号を画像認識する登録番号認識手段とを備え、所定の条件で通過車両の車両の登録番号を収集することを要旨とする。
【0084】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記13のいずれかに記載の広域車両管理方法の作用に加え、計測手段は、撮影手段と、当該撮影手段により撮影された車両のナンバープレートの画像から車両の登録番号を画像認識する登録番号認識手段とを備え、所定の条件で通過車両の車両の登録番号を収集することができるという効果がある。
【0085】
付記15に係る広域車両管理方法では、付記14に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記撮影手段は可搬カメラを備え、前記管理区域内の任意の場所で計測できることを要旨とする。
【0086】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記14に記載の広域車両管理方法の作用に加え、前記撮影手段は可搬カメラを備え、管理区域内の任意の場所で計測できるため、計測の結果の分析に基づいて最適な場所で計測を行うことができるという効果がある。
【0087】
付記16に係る広域車両管理方法では、付記14又は付記15に記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記撮影手段は、記録媒体に画像を入力し、当該記録媒体を介して登録番号認識手段に画像が入力されることを要旨とする。
【0088】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記14又は付記15に記載の広域車両管理方法の作用に加え、撮影手段は、記録媒体に画像を入力し、この記録媒体を介して登録番号認識手段に画像が入力されるため、計測されたデータの保存、運搬が極めて容易になるという効果がある。
【0089】
付記17に係る広域車両管理方法では、付記14乃至付記16にいずれかに記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記画像が動画であることを要旨とする。
この構成に係る広域車両管理方法では、付記14乃至付記16のいずれかに記載の広域車両管理方法の作用に加え、撮影手段により撮影された画像が動画であるため、簡易に計測データを収集でき、かつ計測の漏れもないものとすることができるという効果がある。
【0090】
付記18に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記13のいずれかに記載の広域車両管理方法の構成に加え、前記計測手段は、キーボード等のシリアル入力手段により入力車両の登録番号、計測条件が入力されることを要旨とする。
【0091】
この構成に係る広域車両管理方法では、付記1乃至付記13のいずれかに記載の広域車両管理方法の作用に加え、計測手段が、キーボード等のシリアル入力手段により入力車両の登録番号、計測条件が入力されるため、撮影手段が不要で加入、修正も容易にできるという効果がある。
【0092】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本願発明では、所定の管理区域内で車両の情報を収集し、これらの情報をデータベースに基づいて分析して処理をすることで広域な区域における車両の種々の管理を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】広域車両管理システム1のハード構成を示す図である。
【図2】図3,4とともに広域車両管理システム1の処理を示すブロック図である。
【図3】図2,4とともに広域車両管理システム1の処理を示すブロック図である。
【図4】図2,3とともに広域車両管理システム1の処理を示すブロック図である。
【図5】計測地点においてDVC11により車両Sの計測を行っている状態を示す図である。
【図6】メインサーバ装置30のCRT32の画面上に表示された地図を示す。
【符号の説明】
1…広域車両管理システム、10…撮影手段、11…DVC、12…ビデオテープ、20…登録番号認識手段、21…DVW、22…ナンバープレート検出部、23…車両ナンバー認識部、25…読取データ管理サーバ、25a…計測情報マスタ、25b…計測履歴マスタ、27…ナンバー読取り操作端末、28…読取データ管理端末、30…メインサーバ装置、31a…DPF取付車両マスタ、31b…車両マスタ、31c…規制年次マスタ、31d…違反車両マスタ、31e…未登録車両マスタ、31f…地図ソフトDB、41…プリンタ、50…Webサーバ装置、S…車両
Claims (2)
- 入力手段と、表示手段と、出力手段とを有したコンピュータを備えた広域車両管理装置であって、
前記コンピュータを
所定の管理区域内の所定地点における計測手段による計測に基づいて特定した車両の登録番号と計測の条件とを含む計測に関する情報である計測情報を前記入力手段から計測情報記憶手段に入力し記憶する計測情報記憶手段と、
入力された車両の所有者若しくは使用者の氏名若しくは名称、及び住所を含む車両情報を車両の登録番号毎に記憶手段である車両マスタに記憶する車両マスタ記憶手段と、
入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタに記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶手段と、
前記計測情報記憶手段に記憶された車両の登録番号により特定された車両を、前記装着義務機器取付車両マスタを参照して、前記装着義務機器の装着の有無を判断し、装着義務機器の取付けがない車両を違反車両として抽出する違反車両抽出手段と、
前記違反車両抽出手段により抽出された違反車両の登録番号と、前記車両マスタを参照して抽出された当該登録番号の車両情報とを関連付けて、記憶手段である違反車両マスタに記憶する違反車両マスタ記憶手段と、
前記違反車両マスタを参照して、所定条件で警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出する警告対象車両抽出手段として機能させることを特徴とする広域車両管理装置。 - 入力手段と、表示手段と、出力手段とを備えたコンピュータに、
所定の管理区域内の所定地点における計測手段による計測に基づいて特定した車両の登録番号と計測の条件とを含む計測に関する情報である計測情報を前記入力手段から計測情報記憶手段に入力し記憶する計測情報記憶のステップと、
入力された車両の所有者若しくは使用者の氏名若しくは名称、及び住所を含む車両情報を車両の登録番号毎に記憶手段である車両マスタに記憶する車両マスタ記憶のステップと、
入力された前記管理区域内で装着が義務付けられている装着義務機器の装着された車両の登録番号を記憶手段である装着義務機器取付車両マスタに記憶する装着義務機器取付車両マスタ記憶のステップと、
前記計測情報記憶手段に記憶された車両の登録番号により特定された車両を、前記装着義務機器取付車両マスタを参照して、前記装着義務機器の装着の有無を判断し、装着義務機器の取付けがない車両を違反車両として抽出する違反車両抽出のステップと、
前記違反車両抽出のステップにより抽出された違反車両の登録番号と、前記車両マスタを参照して抽出された当該登録番号の車両情報とを関連付けて、記憶手段である違反車両マスタに記憶する違反車両マスタ記憶のステップと、
前記違反車両マスタを参照して、所定条件で警告すべき違反車両を警告対象車両として抽出する警告対象車両抽出のステップと
を実行させることを特徴とする広域車両管理プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003097251A JP2004303082A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 広域車両管理装置及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003097251A JP2004303082A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 広域車両管理装置及びプログラム |
Publications (1)
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ID=33409089
Family Applications (1)
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102118397B1 (ko) * | 2019-11-25 | 2020-06-04 | (주)씨프로 | 복수의 카메라를 이용한 카운팅 라인 기반의 광역의 방문객 동선 흐름 추출 방법 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003097251A patent/JP2004303082A/ja active Pending
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