JP2004302166A - 露光方法および光学素子形成基板 - Google Patents

露光方法および光学素子形成基板 Download PDF

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Abstract

【課題】複数ショットの露光により複数の光学素子が形成された基板であって、各光学素子相互間の位置関係を精度良く安定的に求めることができるような基板と、そのような基板を実現する露光方法とを提供することを課題とする。
【解決手段】露光方法は、基板を第1の露光位置に配置する工程と、基板に第1の光学素子および第1の位置指示パターンを形成する第1の露光工程を有している。更に、露光方法は、基板を第2の露光位置に配置する工程と、基板に第2の光学素子および第2の位置指示パターンを形成する第2の露光工程と、を備えている。第1の位置指示パターンと第2の位置指示パターンとは相互に対応するようにして設けられており、両者間の距離は対応する第1の光学素子と第2の光学素子とのX方向、Y方向およびθ方向に関する相対位置を示している。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、RGBカラーフィルターのブラックマトリクス層のような光学素子が露光形成されている光学素子形成基板に係り、特に、複数の光学素子を基板に露光形成するための露光方法と、複数の光学素子が露光形成されている光学素子形成基板とに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶光学素子(LCD)やプラズマディスプレイ等の流通の活性化に伴って、LCD等に利用されているカラーフィルターのブラックマトリクス層のような光学素子を精度良く生産することが強く望まれている。このため、1枚の基板に複数の光学素子を露光形成した後に複数の光学素子を形成した基板のまま(又は、個々の光学素子に切断し)、例えばカラーフィルターの場合にはアレイ基板に当該カラーフィルターを貼り合わせることによって、生産性を向上させる手法が広く一般的に行われている。
【0003】
このような手法によって光学素子を生産する場合、精度の良い光学素子を確実に得るためには、個々の光学素子を基板に対して正確に配置することが重要である。このためには、基板に露光形成されている各光学素子相互間の相対位置を正確に把握することが重要である。特に、複数ショット(複数回)の露光によって1枚の基板に複数の光学素子を形成する場合には、各露光により形成される光学素子の間で相対距離、相対位置が変動しやすい。このため、基板に露光形成されている各光学素子相互間の位置関係を正確に把握することは極めて重要である。そして、各光学素子相互間の相対位置を把握することによって、基板と露光装置との相対位置を調整して基板に対する光学素子の露光形成位置を調節したり、各光学素子の切断位置を調整したりすることが可能となり、個々の光学素子をより正確に基板に配置することができる。これにより、精度の良い光学素子を確実に提供することができる。
【0004】
ところで、基板に形成された各光学素子間の相対位置の関係を検知するための手法として、例えば図10に示されているような手法が広く一般的に用いられている。これは、複数の光学素子75a、75bが形成された基板65であって所定目盛りを有するバーニアパターン85a、85bが各光学素子75a、75bと対応するようにして露光形成された図10に示すような基板65を使用する。そして、所謂「ノギスの原理」を利用して、測定員が目視により各バーニアパターン85a、85b同士を比較することによって、対応する各光学素子75a、75b相互間の位置関係(位置ズレ)を検知する手法である。図10に示す基板65では、第1の露光ショットによって第1の光学素子75aおよび第1のバーニアパターン85aが露光形成され、第2の露光ショットによって第2の光学素子75bおよび第2のバーニアパターン85bが露光形成されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
1枚の基板に形成された複数の光学素子相互間の位置関係を検知するために、上述のノギスの原理を利用した検知方法を用いることが可能である。しかしながら、このようなノギスの原理を利用した検知方法を用いた場合、バーニアパターンや測定員によって検知精度が左右されるので、精度の高い検知結果を安定的に提供することが難しい。
【0006】
すなわち、ノギスの原理を利用するために基板に形成されるバーニアパターンの有する所定目盛りは、一般的には1μm単位程度の間隔で設けられ、それよりも小さな間隔で所定目盛りを設けることは難しい。これは感光材及び露光装置によるパターン解像力には一定の限界があるためであり、1μmよりも小さい単位のズレを目視により測定することは非常に困難である。従って、このようなバーニアパターンに基づいて各光学素子相互間の位置関係を検知する場合、1μm単位程度の精度でしか各光学素子相互間の位置関係を検知することができず、それ以上の細かい精度で各光学素子相互間の位置関係を検知することができない。
【0007】
また、ノギスの原理を利用した検知方法は非常に複雑な技術を伴うため、画像処理装置等を含む自動的な検知システムによって当該検知方法を実現させることが難しく、専ら測定員の目視を利用することによって当該検知方法が実現されている。従って、ノギスの原理を利用した検知方法では、各測定員によって検知精度にバラツキが出るとともに、測定員の疲労等によって検知精度が悪化するため、一定の精度で各光学素子相互間の位置関係を検知することが難しかった。
【0008】
本発明は上述の事項を考慮してなされたものであり、複数ショットの露光により複数の光学素子が形成された基板であって、各光学素子相互間の位置関係を精度良く安定的に求めることができるような基板と、そのような基板を実現する露光方法とを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定の露光位置に配置された感光材付きの基板に対して複数回の露光を行うことにより、複数の光学素子と各光学素子に対応する位置指示パターンとを当該基板に形成する露光方法であって、感光材付きの基板を第1の露光位置に配置する工程と、第1の露光位置に配置された感光材付き基板を露光して、第1の光学素子と、Y方向に延びる第1X方向位置指示部およびX方向に延びる第1Y方向位置指示部を有する第1の位置指示パターンであって第1の光学素子に対し所定の位置に配置された第1の位置指示パターンと、を形成する第1の露光工程と、第1の光学素子および第1の位置指示パターンが形成された感光材付きの基板を第2の露光位置に配置する工程と、第2の露光位置に配置された感光材付きの基板を露光して、第2の光学素子と、Y方向に延びる第2X方向位置指示部およびX方向に延びる第2Y方向位置指示部を有する第2の位置指示パターンであって第2の光学素子に対し所定の位置に第1の位置指示パターンと対応させるように配置された第2の位置指示パターンと、を形成する第2の露光工程と、を備え、第1X方向位置指示部と第2X方向位置指示部との距離は、第1の光学素子と第2の光学素子とのX方向に関する相対位置を示し、第1Y方向位置指示部と第2Y方向位置指示部との間の距離は、第1の光学素子と第2の光学素子とのY方向に関する相対位置を示すことを特徴とする露光方法である。
【0010】
本発明によれば、第1の位置指示パターンと第2の位置指示パターンとの間の距離に基づいて第1の光学素子および第2の光学素子の相対位置を検知することができるような位置指示パターンおよび光学素子を感光材付きの基板に対して露光することができる。
【0011】
なお、本発明の光学素子とは露光によってはじめに形成される素子を指し、例えば、カラーフィルターを構成するブラックマトリクス素子やこれに類するものを含む概念である。
【0012】
この場合、第1の位置指示パターンは、第1X方向位置指示部と第1Y方向位置指示部とが結合した状態で基板に形成され、第2の位置指示パターンは、第2X方向位置指示部と第2Y方向位置指示部とが結合した状態で基板に形成されることが好ましい。特に、第1の位置指示パターンは、第1X方向位置指示部と第1Y方向位置指示部とがL字状に結合した状態で基板に形成され、第2の位置指示パターンは、第2X方向位置指示部と第2Y方向位置指示部とがL字状に結合した状態で基板に形成されることが好ましい。なお、L字状には、通常のL字状の他に上下反転したL字状、左右反転したL字状、および所定の傾きを有するL字状が含まれる。また、第1の位置指示パターンおよび/又は第2の位置指示パターンを十字状やT字状に結合した状態で基板に形成することも可能である。
【0013】
また、第1の位置指示パターンと当該第1の位置指示パターンに対応する第2の位置指示パターンとは、相互に対称的に配置されるようにして基板に形成されることが好ましい。このような場合には、第1の位置指示パターンと当該第1の位置指示パターンに対応する第2の位置指示パターンとを比較し易い。なお、ここでいう対称とは、点対称や線対称等、各種の対称を含むものである。
【0014】
また、第1の露光工程では、複数の第1の位置指示パターンを基板に形成し、第2の露光工程では、第2の位置指示パターンを各第1の位置指示パターンに対応させるようにして基板に複数形成することが好ましい。この場合には、相互に対応する第1の位置指示パターンおよび第2の位置指示パターンの組み合わせが複数形成され、当該複数の組み合わせに基づいて、第1の位置指示パターンに対応する光学素子と第2の位置指示パターンに対応する光学素子との回転方向の相対位置関係をも検知しうるような基板を提供しうることとなる。
【0015】
本発明は、複数の光学素子と各光学素子に対応する位置指示パターンとが露光形成されている光学素子形成基板であって、第1の光学素子および第2の光学素子が形成されている光学素子形成領域と、Y方向に延びる第1X方向位置指示部およびX方向に延びる第1Y方向位置指示部とを有する第1の位置指示パターンであって、第1の光学素子に対して所定の位置に配置された第1の位置指示パターンと、Y方向に延びる第2X方向位置指示部およびX方向に延びる第2Y方向位置指示部とを有する第2の位置指示パターンであって、第2の光学素子に対して所定の位置に第1の位置指示パターンと対応させるように配置された第2の位置指示パターンと、が形成されている位置指示パターン形成領域と、を備え、第1X方向位置指示部と第2X方向位置指示部との距離は、第1の光学素子と第2の光学素子とのX方向に関する相対位置を示し、第1Y方向位置指示部と第2Y方向位置指示部との間の距離は、第1の光学素子と第2の光学素子とのY方向に関する相対位置を示すことを特徴とする光学素子形成基板である。
【0016】
この場合、第1の位置指示パターンは、第1X方向位置指示部と第1Y方向位置指示部とが結合した状態で指示パターン形成領域に形成され、第2の位置指示パターンは、第2X方向位置指示部と第2Y方向位置指示部とが結合した状態で位置指示パターン形成領域に形成されていることが好ましい。特に、第1の位置指示パターンは、第1X方向位置指示部と第1Y方向位置指示部とがL字状に結合した状態で位置指示パターン形成領域に形成され、第2の位置指示パターンは、第2X方向位置指示部と第2Y方向位置指示部とがL字状に結合した状態で位置指示パターン形成領域に形成されていることが好ましい。また、第1の位置指示パターンおよび/又は第2の位置指示パターンを十字状やT字状に結合した状態で基板に形成することも可能である。
【0017】
また、第1の位置指示パターンと当該第1の位置指示パターンに対応する第2の位置指示パターンとは、相互に対称的な配置を有するようにして位置指示パターン形成領域に形成されていることが好ましい。なお、ここでいう対称とは、点対称や線対称等、各種の対称を含むものである。
【0018】
また、複数の第1の位置指示パターンが位置指示パターン形成領域に形成されており、第2の位置指示パターンが各第1の位置指示パターンと対応するようにして複数形成されていることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図9を参照して本発明の一実施の形態を説明する。なお本実施の形態では、RGBカラーフィルターを構成する各ブラックマトリクス素子(BM素子)70を、本発明の光学素子として適用した場合について説明する。
【0020】
カラーフィルターを製造するためのライン(カラーフィルター製造ライン1)(図示せず)は、一般に、水平な設置面上において直線的に延びるように設置され複数の基板出し入れ位置(基板搬入位置3および基板搬出位置5)を有するコア装置7と、各基板出し入れ位置に接続された処理ラインと、を備えている(図1参照)。各処理ラインでは、コア装置7によって搬送されてくるガラス基板65に対して所望のカラーフィルターを製造するために必要とされる各種処理が施されるようになっており、例えば図1に示されているようなブラックマトリクス素子形成処理ライン(BM素子形成処理ライン)9が当該処理ラインの一つとして採用されうる。
【0021】
図1に示されているBM素子形成処理ライン9は、ガラス基板65上にBM素子を形成するための処理ラインであり、コア装置7の基板出し入れ位置に接続されている。BM素子形成処理ライン9を構成する各種機器類は逆U字状に配設されており、具体的には、洗浄機構11、感光材塗布装置13、感光材乾燥装置15、露光装置17、現像装置19、検査機構21およびオーブン機構23が、コア装置7の基板搬入位置3から基板搬出位置5に向かって順次配設されている。
【0022】
洗浄機構11は、コア装置7の基板搬入位置3から搬入されたガラス基板65を洗浄するための機構であって、本実施の形態では脱水IR11aを含んで構成されている。
【0023】
感光材塗布装置13は、コールドプレート(CP)13aを具備しており、所定の感光材(本実施の形態ではBM素子用の感光材)を基板の所定箇所に塗布するようになっている。
【0024】
感光材乾燥装置15は、コールドプレート(CP)15aとホットプレート(HP)15bとを具備しており、ガラス基板65に塗布されている感光材を乾燥させて当該ガラス基板65に定着させるようになっている。
【0025】
露光装置17は、ガラス基板65に塗布されている感光材を露光して、複数のBM素子70と各BM素子70に対応する複数の位置指示パターン80とを当該ガラス基板65に形成するようになっている。このような露光装置17は、例えば図2に示されているような構成を有している。すなわち露光装置17は、感光材乾燥装置15から送られてきたガラス基板65を載置するための露光ステージ25と、露光ステージ25の上方に設置された光源27と、光源27と露光ステージ25との間に設置され、光源27から発せられた光のうち所定箇所の光のみを透過させるマスク29と、を具備している。露光ステージ25は上下左右に移動可能な機構を有しているのに対し、光源27及びマスク29は固定された状態で設けられている。
【0026】
光源27は、図2に示されるようにして設けられており、超高圧水銀灯31、パラボラミラー33、コールドミラー34、シャッター35、インテグレータレンズ37および球面鏡39を有している。このような構成を有する光源27は、超高圧水銀灯31から発せられた光が、光源27の各種機器により調整されてマスク29や露光位置に配置されたガラス基板65に対して垂直に入射、照射するような構成を有している。
【0027】
一方、マスク29は、マスクステージ30を介して固定されており、図3に示すように、横方向(X方向)に設けられた2つ(複数)のブラックマトリクス素子形成光透過部(BM素子形成光透過部)41と、各BM素子形成光透過部41に対して所定の位置に配置された4つ(複数)のL字状の位置指示パターン形成光透過部43と、を有している。本実施の形態では、1つのBM素子形成光透過部41に2つの位置指示パターン形成光透過部43が対応するようにして当該マスク29が設けられており、各位置指示パターン形成光透過部43は、各BM素子形成光透過部41の上側及び下側に形成されている(図3参照)。各BM素子形成光透過部41の上側及び下側に形成されている位置指示パターン形成光透過部43は、横方向(X方向)の位置が略同一となるように設けられると共に、上下方向(Y方向)のL字状形状が相互に反対となるように(点対称となるように)設けられている。このようなマスク29を用いた場合、1ショット当たりの露光で、2つのBM素子形成光透過部41および4つの位置指示パターン形成光透過部43を通過した光源27からの光によって、2つのBM素子70と各BM素子70に対応する4つの位置指示パターン80とがガラス基板65に露光形成されることとなる。なお、本実施の形態の露光装置17では、後述する露光方法により、1枚のガラス基板65に対して4つのBM素子70と各BM素子70に対応する8つの位置指示パターン80とが最終的に露光形成されるようになっている。
【0028】
現像装置19は、ガラス基板65に露光形成されたBM素子70および位置指示パターン80を所定の現像液により現像するようになっている。これにより、図4に示されているような縦横2×2に配置された4つのBM素子70が形成されている光学素子形成領域と、各位置指示パターン80が形成されている位置指示パターン形成領域81と、を有するガラス基板65(光学素子形成基板)がもたらされることとなる。
【0029】
検査機構21は、図5に示すような構成を有しており、送られてきた基板を中央に載置する検査ステージ45と、検査検査ステージ45の位置を調整するステージコントローラ47と、検査検査ステージ45に載置されたガラス基板65に形成されているBM素子形成領域71および位置指示パターン形成領域81を画像情報として取得するための画像取得機構49と、画像取得機構49で取得した画像情報の画像処理を行う画像処理装置51と、ステージコントローラ47、画像取得機構49及び画像処理装置51を制御するための検査制御部53と、を備えている。
【0030】
画像取得機構49は、レンズ57と、レンズ57を介して画像を取得するCCDカメラ55と、レンズ57に接続されたAFユニット59と、反射照明機61と、透過照明機63とを有しており、位置調整された検査検査ステージ45に載置されているガラス基板65のBM素子形成領域71及び位置指示パターン形成領域81の画像情報をCCDカメラ55で取得し、当該画像情報をCCDカメラ55から画像処理装置51へ送るようになっている。
【0031】
画像処理装置51は、画像取得機構49(CCDカメラ55)から送られてきた各BM素子形成領域71及び位置指示パターン形成領域81の画像情報に基づいて、後述する検知方法によりBM素子形成領域71の相互間の位置関係を検知するようになっている。
【0032】
オーブン機構23は、ガラス基板65に熱を加えて乾燥させるようになっており、現像されたBM素子70および位置指示パターン80をガラス基板65上に定着させるようになっている。
【0033】
次に、本実施の形態の作用について説明する。
【0034】
上述のカラーフィルター製造ライン1において、コア装置7によって搬送されてきたガラス基板65は、コア装置7の各基板搬入位置3から各処理ラインに搬入され、各処理ラインで各種の処理が施される。そして、ガラス基板65は、各種の処理が施された後に当該処理ラインからコア装置7の基板搬出位置5に搬出され、コア装置7によって更に後段へと送られる。このようなガラス基板65に対する一連の処理が、コア装置7の上流側から下流側に配設された各処理ラインで行われることにより、当該ガラス基板65には所望のRGBカラーフィルターが複数形成されることとなる。
【0035】
ところで、このような各処理ラインのうち図1に示すBM素子形成処理ライン9では、以下のようにしてガラス基板65にBM素子70が形成される。
【0036】
まず、ガラス基板65は、コア装置7の基板搬入位置3からBM素子形成処理ライン9の洗浄機構11に送られて、脱水IR11aによる脱水処理を含む所定の洗浄が行われる。これによりガラス基板65は洗浄され、ゴミ等の不純物が当該ガラス基板65上に付着していないクリーンな状態が確保されることとなる。
【0037】
そして、洗浄されたガラス基板65は、洗浄機構11から感光材塗布装置13に送られ、当該感光材塗布装置13において所定の感光材が塗布される。この時、所定の感光材は、後述する露光工程において露光形成されることとなるBM素子70および位置指示パターン80の位置に対応したガラス基板65上の所定箇所に塗布されるようになっている。本実施の形態では、少なくとも、4つのBM素子70を縦横2×2の所定位置に露光形成することができるようにすると共に、8つの位置指示パターン80を各BM素子70の上側および下側の所定位置に露光形成することができるように(図4参照)、ガラス基板65上の所定箇所に感光材が塗布される。
【0038】
そして、所定の感光材が塗布されたガラス基板65は、感光材塗布装置13から感光材乾燥装置15に送られ、当該感光材乾燥装置15において塗布された感光材が乾燥させられる。これにより、ガラス基板65に塗布された感光材を当該ガラス基板65に定着させることができる。
【0039】
そして、塗布された感光材が乾燥させられたガラス基板65は、感光材乾燥装置15から露光装置17に送られ、当該露光装置17において複数ショット(2ショット)の露光(露光工程)が行われる。これにより、ガラス基板65には、複数(4つ)のBM素子70と各BM素子70に対応する複数(8つ)の位置指示パターン80とが露光形成される。具体的には以下の露光方法に従って、ガラス基板65に対する露光が行われる。
【0040】
まず、感光材が塗布されているガラス基板65(感光材付の基板)は、露光ステージ25の中心に載置され、当該露光ステージ25とともに所定の位置(第1の露光位置)に配置される(図6のSTEP A1)。本実施の形態における第1の露光位置は、ガラス基板65に形成される予定である縦横2×2のBM素子70のうちY方向上側に配置される2つのBM素子70(図4参照)が、マスク29のBM素子形成光透過部41を通過した光源27からの光によって露光形成されるような位置を指す。
【0041】
そして、第1の露光位置に配置されたガラス基板65を、光源27からの光によって露光する(第1の露光工程)(STEP A2)。この時、光源27から発せられた光は、マスク29を介して当該ガラス基板65に照射されるため、マスク29のBM素子形成光透過部41および位置指示パターン形成光透過部43を通過した光のみがガラス基板65に照射されることとなり、他の光はマスク29によって遮られることとなる。従って、マスク29のBM素子形成光透過部41を通過した光によって露光される2つのBM素子70(第1のBM素子70a)と、マスク29の位置指示パターン形成光透過部43を通過した光によって露光される4つの位置指示パターン80(第1の位置指示パターン80a)とが、ガラス基板65に形成される。この第1の露光工程で露光形成される第1のBM素子70aは、ガラス基板65に形成される予定である縦横2×2のBM素子70のうち縦方向上側に配置される2つのBM素子70に対応し、一方、第1の露光工程で形成される4つの第1の位置指示パターン80aは、これらの各BM素子70の上側および下側に形成される(図4参照)。
【0042】
なお、ガラス基板65に露光形成される第1の位置指示パターン80aは、マスク29の位置指示パターン形成光透過部43の形状に対応した形状を持っている。すなわち、各第1の位置指示パターン80aは、Y方向に延びる第1X方向位置指示部83aとX方向に延びる第1Y方向位置指示部83bとを有しており、第1X方向位置指示部83aと第1Y方向位置指示部83bとがL字状に結合した状態でガラス基板65に露光形成される。また、当該露光工程において形成されたこれらの第1の位置指示パターン80aの各々は、第1のBM素子70aに対して所定の位置に配置されている。また、各BM素子70の上側および下側に形成される位置指示パターン80同士は、点対称的に上下が反転した配置を有している(図4参照)。
【0043】
そして、第1のBM素子70aおよび第1の位置指示パターン80aが形成されたBM用の感光材付きのガラス基板65は、露光ステージ25とともに移動させられ、第1の露光位置から第2の露光位置に配置される(STEP A3)。本実施の形態における第2の露光位置は、ガラス基板65に形成される予定である縦横2×2のBM素子70のうちY方向下側に配置される2つのBM素子70(図4参照)が、マスク29のBM素子形成光透過部41を通過した光源27からの光によって露光形成されるような位置を指す。
【0044】
そして、第2の露光位置に配置されたガラス基板65を、光源27からの光によって露光する(第2の露光工程)(STEP A4)。第2の露光工程においても、第1の露光工程と同様に、マスク29およびガラス基板65に対して略垂直に入射する光源27からの光が、マスク29を介してガラス基板65に照射され、マスク29のBM素子形成光透過部41および位置指示パターン形成光透過部43を通過した光のみがガラス基板65に照射される。従って、マスク29のBM素子形成光透過部41を通過した光によって露光される2つのBM素子70(第2のBM素子70b)と、マスク29の位置指示パターン形成光透過部43を通過した光によって露光される4つの位置指示パターン80(第2の位置指示パターン80b)とが、ガラス基板65に形成される。この第2の露光工程で露光形成される第2のBM素子70bは、ガラス基板65に形成される予定である縦横2×2のBM素子70のうち縦方向下側に配置される2つのBM素子70に対応し、一方、第2の露光工程で形成される4つの第2の位置指示パターン80bは、これらの各BM素子70の上側および下側に形成される(図4参照)。
【0045】
なお、ガラス基板65に露光形成される第2の位置指示パターン80bも、マスク29の位置指示パターン形成光透過部43の形状に対応する形状を持っている。すなわち、各第2の位置指示パターン80bは、Y方向に延びる第2X方向位置指示部85aとX方向に延びる第2Y方向位置指示部85bとを有し、第2X方向位置指示部85aと第2Y方向位置指示部85bとがL字状に結合した状態でガラス基板65に露光形成される。また、当該露光工程において形成されたこれらの第2の位置指示パターン80bの各々は、第2のBM素子70bに対して所定の位置に配置されている。また、各BM素子70の上側および下側に形成される位置指示パターン80同士は、点対称的に上下が反転した配置を有している(図4参照)。また、第2のBM素子70bの上側に形成された第2の位置指示パターン80bと、第1のBM素子70aの下側に形成された第1の位置指示パターン80aとが、相互に対応して対称的(点対称)に配置されるように、各位置指示パターン80は形成されている(図4参照)。
【0046】
そして、上述の第2の露光工程が終了した後、露光ステージ25が移動させられて、当該露光ステージ25に載置されているガラス基板65は、露光装置17から後段に設置されている現像装置19に送られる(STEP A5)。
【0047】
現像装置19に送られてきたガラス基板65は、当該現像装置19において所定の現像液が用いられ、露光装置17において露光形成されたBM素子70および位置指示パターン80が現像される。本実施の形態では、ガラス基板65上に縦横2×2の配置で形成されたBM素子70と各BM素子70に対応する位置指示パターン80とが現像され、図4に示すようなガラス基板65(光学素子形成基板)が得られるようになっている。
【0048】
上述のような露光、現像を経て得られたガラス基板65は、4つ(複数)のBM素子70と各BM素子70に対応する位置指示パターン80とが形成されたガラス基板65であって、第1のBM素子70aおよび第2のBM素子70b(第1の光学素子および第2の光学素子)が形成されているBM素子形成領域71(光学素子形成領域)と、位置指示パターン80(第1の位置指示パターン80aおよび第2の位置指示パターン80b)が形成されている位置指示パターン形成領域81と、を有している。そして、第1の位置指示パターン80aおよび第2の位置指示パターン80bは、対応するBM素子70に対し所定の位置に形成されているので、対応するBM素子70から必ず所定の距離だけ隔てて配置されている。このため、第1X方向位置指示部83aと第2X方向位置指示部85aとの距離は、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとのX方向に関する相対位置を示し、第1Y方向位置指示部83bと第2Y方向位置指示部85bとの間の距離は、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとのY方向に関する相対位置を示すこととなる。更に、本実施の形態では、相互に対応する上記の第1の位置指示パターン80aおよび上記第2の位置指示パターン80bによって構成される位置指示パターン80の複数の組み合わせ90がガラス基板65に対しX方向に沿って形成されており、これらの組み合わせ90同士の相対位置関係が、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの回転方向の相対位置(θ)を示すこととなる。すなわち、第1のBM素子70aおよび第2のBM素子70bが理想的な位置に配置され回転方向の位置ズレが生じていない場合、これらの位置指示パターン80の各組み合わせ90の間にX方向のズレ、Y方向のズレは生じない。一方、第1のBM素子70aおよび第2のBM素子70bの間に回転方向の位置ズレが生じている場合、これらの位置指示パターン80の各組み合わせ90の間にはX方向のズレ、Y方向のズレが生じることとなる。従って、これらの位置指示パターン80の各組み合わせ90同士の位置関係(X方向、Y方向の位置ズレ)に基づいて、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの回転方向の相対位置(θ)を検知することができる。
【0049】
そして、BM素子70および位置指示パターン80が露光・現像されたガラス基板65は、現像装置19から検査機構21に送られて、当該ガラス基板65に形成された各BM素子70の位置関係が検知される。具体的には以下のような検知方法に従って、ガラス基板65に形成された各BM素子70の位置関係が検知されることとなる。
【0050】
まず、ガラス基板65は、図6に示す検査機構21の検査検査ステージ45に載置される。そして、ステージコントローラ47により検査検査ステージ45の位置を調整して、当該検査検査ステージ45に載置されたガラス基板65を所定の検査位置に配置する。
【0051】
そして、検査位置に配置されたガラス基板65のBM素子形成領域71および位置指示パターン形成領域81を、画像取得機構49(CCDカメラ55)により画像情報として取得する。そして、当該画像情報が、画像取得機構49(CCDカメラ55)から画像処理装置51に送られる。
【0052】
画像処理装置51は、画像取得機構49から送られてきた画像情報に基づいて、ガラス基板65に形成された各BM素子70同士の相対位置関係を検知する。本実施の形態では上述のように、第1の位置指示パターン80aと第2の位置指示パターン80bとの相対位置関係が、第1のBM素子70aおよび第2のBM素子70bの相対位置関係を示すこととなる。すなわち、上述のように、ガラス基板65のBM素子形成領域71に実際に形成されている第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの相対位置関係(X方向、Y方向、θ方向の相対位置)は、ガラス基板65の位置指示パターン形成領域81に形成されている位置指示パターン80の相対位置関係に基づいて検知される。一方、BM素子形成領域71のうち当初予定していた理想的な位置に各BM素子70が形成されている場合には、各位置指示パターン80と各位置指示パターン80に対応するBM素子70との間隔は一定に保たれることとなる。本実施の形態の画像処理装置51は、このような関係を利用して、以下の方法に従って各BM素子70相互間の相対位置関係を検知する。
【0053】
まず、画像処理装置51は、画像取得機構49から送られてきた画像情報に基づいて、相互に対応するようにして形成されている第1の位置指示パターン80aおよび第2の位置指示パターン80bの第1X方向位置指示部83aと第2X方向位置指示部85aとの実際の距離(間隔)を画像処理によって求める。そして、画像処理装置51は、当該画像処理によって求めた第1X方向位置指示部83aと第2X方向位置指示部85aとの実際の距離と、各BM素子70が理想的な位置に形成されている場合の第1X方向位置指示部83aと第2X方向位置指示部85aとの距離と、を比較して、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの間のX方向に関する相対位置を求める。具体的には、第1X方向位置指示部83aと第2X方向位置指示部85aとの間の実際の間隔と理想的な間隔との差ΔXに基づいて、第1の位置指示パターン80aと第2の位置指示パターン80bとのX方向に関する相対位置(理想的な状態に対するズレ)を求める。そして、画像処理装置51は、このようにして求めた第1の位置指示パターン80aと第2の位置指示パターン80bとのX方向に関する相対位置に基づいて、各位置指示パターン80に対応する第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとのX方向に関する相対位置関係を求める。
【0054】
同様に、画像処理装置51は、画像取得機構49から送られてきた画像情報に基づいて、相互に対応するようにして形成されている第1の位置指示パターン80aおよび第2の位置指示パターン80bの第1Y方向位置指示部83bと第2Y方向位置指示部85bとの実際の距離を画像処理によって求める。そして、第1Y方向位置指示部83bおよび第2Y方向位置指示部85bのY方向に関する実際の間隔と各BM素子70が理想的な位置に形成されている場合の両者の間の理想的な間隔とを比較して、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの間のY方向に関する相対位置を求める。具体的には、第1Y方向位置指示部83bと第2Y方向位置指示部85bとの間の実際の間隔と理想的な間隔との差ΔYに基づいて、第1の位置指示パターン80aと第2の位置指示パターン80bとのY方向に関する相対位置(理想的な状態に対するズレ)を検知する。画像処理装置51は、このようにして求めた第1の位置指示パターン80aと第2の位置指示パターン80bとのY方向に関する相対位置に基づいて各位置指示パターン80に対応する第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとのY方向に関する相対位置関係を求める。
【0055】
更に、画像処理装置51は、相互に対応する第1の位置指示パターン80aおよび第2の位置指示パターン80bによって構成される複数の組み合わせ90同士を比較することによって、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの回転方向の相対位置(θ)を、検知する。本実施の形態では、例えば、図4に示すようにX方向に2組設けられている、相互に対応する第1の位置指示パターン80aと第2の位置指示パターン80bとの組み合わせ90同士が比較される。すなわち、これらの組み合わせ90のうち、一方の組み合わせ90に基づいて求められる第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとのX方向に関する相対位置(位置ズレ=ΔX’1)及びY方向に関する相対位置(位置ズレ=ΔY’1)と、他方の組み合わせ90に基づいて求められる第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとのX方向に関する相対位置(位置ズレ=ΔX’2)およびY方向に関する相対位置(位置ズレ=ΔY’2)と、を比較する。第1のBM素子70aおよび第2のBM素子70bが当初予定されていた理想的な位置に形成されている場合には、両者の間に回転方向のズレは発生せず、ΔX’1=ΔX’2、ΔY’1=ΔY’2、という関係が成立する。一方、両者の間に回転方向のズレが発生している場合には、ΔX’1≠ΔX’2、ΔY’1≠ΔY’2、という関係が成立することとなる。画像処理装置51は、このような関係に基づいて、相互に対応する位置指示パターン80の組み合わせ90相互間のX方向のズレであるΔX’1とΔX’2との差(ΔX’3=ΔX’1−ΔX’2)、及びY方向のズレであるΔY’1とΔY’2との差(ΔY’3=ΔY’1−ΔY’2)を求めてる。そして、画像処理装置51は、このようにして求められた、X方向およびY方向のズレ(ΔX’3、ΔY’3)に基づいて、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの回転方向の相対位置(θ)を検知する。
【0056】
そして、上述のようにして各BM素子70相互間の相対位置(X方向、Y方向、θ方向の相対位置)が検知されたガラス基板65は、検査機構21からオーブン機構23に送られる。オーブン機構23に送られたガラス基板65は加熱されて、現像されたガラス基板65の各BM素子70及び位置指示パターン80が乾燥させられてガラス基板65に定着させられる。
【0057】
そして、ガラス基板65は、その後、オーブン機構23からコア装置7の基板搬出位置5に搬出され、カラーフィルター製造ライン1の後段へ送られる。
【0058】
以上説明したように、本実施の形態において採用されている上記露光方法によれば、ガラス基板65上のBM素子形成領域71の所定位置に複数(4つ)のBM素子70を確実に形成することができるとともに、ガラス基板65上の位置指示パターン形成領域81の所定位置に各BM素子70相互間の位置関係を示唆する位置指示パターン80を確実に形成することができる。そして、このようなガラス基板65によれば、各位置指示パターン80相互間の位置関係に基づいて、ガラス基板65に形成された各BM素子70相互間の位置関係、位置ズレを確実に検知することができる。
【0059】
このため、上述のようにして検知した各BM素子70相互間の位置関係を考慮して、例えばガラス基板65に形成された複数のBM素子70を個々のBM素子70に分離(切断等)したり、各露光工程におけるガラス基板65の露光位置の微調整を行ったりすることができる。従って、このような露光方法およびガラス基板65(光学素子形成基板)を利用することにより、BM素子70(光学素子)を効率良く多数製造することができるだけでなく、所望の形状、大きさを有するBM素子70を精度良く製造することができる。特に、本実施の形態のような位置指示パターン80によれば、非常に微少な位置ズレをも検知することができ、例えば1μm以下の単位で各BM素子70相互間の位置ズレを検知することもできるため、非常に精度の高いBM素子を製造しうることとなる。
【0060】
また、本実施の形態のような位置指示パターン80に基づく各BM素子70相互間の位置関係の検知方法は、画像処理技術を用いることによって比較的簡単に実現することができ、このような画像処理技術を利用した検知方法を自動的に行わさせるシステムを構築することができる。従って、本実施の形態によれば、測定員の目視等に基づいて基板に形成された各BM素子70相互間の位置関係を検知する場合に比べて、迅速かつ正確に、多数の各BM素子70相互間の位置関係を検知することができる。
【0061】
また、各位置指示パターン80はX方向位置指示部83a、85aおよびY方向位置指示部83b、85bを含んで構成されているので、X方向およびY方向のうちの一方向のみならず両方向に関して、各位置指示パターン80相互間の位置関係を求めることができるとともに、各位置指示パターン80に対応する各BM素子70相互間の位置関係を検知することができる。更に、複数の第1の位置指示パターン80a及びこれらに対応する第2の位置指示パターン80bをガラス基板65に形成することによって、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの間における回転方向(θ方向)の位置関係をも検知することができる。従って、本発明のガラス基板65(光学素子形成基板)によれば、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの間における位置関係を、より正確かつ詳細に検知することができる。
【0062】
また、各位置指示パターン80はX方向位置指示部83a、85aおよびY方向位置指示部83b、85bが結合した状態でガラス基板65に形成されているので、位置指示パターン80を形成するための領域を縮小させて、コンパクトなものにすることができる。特に、X方向位置指示部83a、85aおよびY方向位置指示部83b、85bをL字状に結合させることによって、また、第1の位置指示パターン80aと当該第1の位置指示パターン80aに対応する位置指示パターン80とを相互に対称的(点対称的)に配置することによって、位置指示パターン80を形成するための領域を更にコンパクトなものにすることができる。
【0063】
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて各種の設計変更等を加えることも可能である。
【0064】
例えば、X方向位置指示部83a、85aおよびY方向位置指示部83b、85bの結合状態は、L字状に限定されるものではなく、図7(a)に示すようなT字状(逆T字状を含む)、図7(b)に示すような十字状、その他必要に応じた形状とすることができる。また、各位置指示パターン80のX方向位置指示部およびY方向位置指示部を、図7(c)に示すように分離させた状態でガラス基板65に設けることも可能である。
【0065】
また、相互に対応する第1の位置指示パターン80aと第2の位置指示パターン80bとの間の間隔は任意の距離に設定することができる。また、相互に対応する第1の位置指示パターン80aおよび第2の位置指示パターン80bの対称性は、点対称に限定されるものではなく、図8に示すような線対称、その他各種の対称を含むものである。
【0066】
また、第1の位置指示パターン80a及び第2の位置指示パターン80bによって構成される位置指示パターン80の複数の組み合わせ90の各々をX方向に沿って設けたものだけでなく、このような複数の組み合わせ90の各々をY方向に沿って設けることもできる(図9参照)。更に、X方向やY方向だけでなく様々な方向に沿ってこのような複数の組み合わせ90のそれぞれを設けることもできる。このような場合にも、これらの組み合わせ90相互間の位置関係が、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの回転方向の相対位置(θ)を示唆することとなる。なお、このような複数の組み合わせ90の各々をX方向或いはY方向に沿って設けた場合には、第1のBM素子70aと第2のBM素子70bとの回転方向の相対位置(θ)を比較的簡単に求めることができる。
【0067】
また、1枚のガラス基板65に形成されるBM素子70の数は4つに限定されるものではない。また、1枚のガラス基板65に対する露光(露光工程)は2ショットに限定されるものではない。複数ショットの露光(露光工程)によって1枚の基板に複数のBM素子を形成するような場合であれば、本発明に基づく露光方法を好適に適用することができる。
【0068】
また、以上の説明はRGBカラーフィルターの1stレイヤーであるBM素子に関してなされているが、本発明は光学素子全般を対象としたものである。従って、本発明の対象には、カラーフィルターのBM素子の形成時の他に、例えばプラズマディスプレイやTFTディスプレイのフォトリソ工程における1stレイヤー形成時に、分割露光方式によって光学素子をパターン形成するような場合における各パターン間の位置精度測定に関連する事項も含まれうる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の露光方法によれば、複数ショットの露光により複数の光学素子が形成された基板であって、各光学素子相互間の位置関係を精度良く安定的に求めることができるような光学素子形成基板を提供することができる。
【0070】
また本発明の光学素子形成基板によれば、複数の光学素子と各光学素子に対応する位置指示パターンとが光学素子形成基板に形成されているため、各位置指示パターン相互間の距離に基づいて各光学素子相互間の位置関係を精度良く求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーフィルター製造ラインを構成するブラックマトリクス層形成処理ラインの全体構成の概略を示す図である。
【図2】露光装置の概略を示す構成図である。
【図3】露光装置のマスクの概略を示す図である。
【図4】BM素子形成領域および位置指示パターン形成領域を有するガラス基板を示す図である。
【図5】検査機構の概略を示す構成図である。
【図6】感光材付きのガラス基板に対する露光方法を示すフローチャートである。
【図7】位置指示パターンの変形例を示す図であって、(a)は第1の変形例を示し、(b)は第2の変形例を示し、(c)は第3の変形例を示す。
【図8】第1の位置指示パターン及び第2の位置指示パターンの組み合わせの一変形例を示す図である。
【図9】BM素子形成領域および位置指示パターン形成領域を有するガラス基板の一変形例を示す図である。
【図10】従来の光学素子形成基板を示す概略図である。
【符号の説明】
1 カラーフィルター製造ライン
7 コア装置
9 BM素子形成処理ライン
11 洗浄機構
13 感光材塗布装置
15 感光材乾燥装置
17 露光装置
19 現像装置
21 検査機構
23 オーブン機構
27 光源
29 マスク
41 BM素子形成光透過部
43 位置指示パターン形成光透過部
49 画像取得機構
51 画像処理装置
65 ガラス基板
70 BM素子
71 BM素子形成領域
80 位置指示パターン
81 位置指示パターン形成領域

Claims (10)

  1. 所定の露光位置に配置された感光材付きの基板に対して複数回の露光を行うことにより、複数の光学素子と各光学素子に対応する位置指示パターンとを当該基板に形成する露光方法であって、
    感光材付きの基板を第1の露光位置に配置する工程と、
    第1の露光位置に配置された感光材付き基板を露光して、第1の光学素子と、Y方向に延びる第1X方向位置指示部およびX方向に延びる第1Y方向位置指示部を有する第1の位置指示パターンであって第1の光学素子に対し所定の位置に配置された第1の位置指示パターンと、を形成する第1の露光工程と、
    第1の光学素子および第1の位置指示パターンが形成された感光材付きの基板を第2の露光位置に配置する工程と、
    第2の露光位置に配置された感光材付きの基板を露光して、第2の光学素子と、Y方向に延びる第2X方向位置指示部およびX方向に延びる第2Y方向位置指示部を有する第2の位置指示パターンであって第2の光学素子に対し所定の位置に第1の位置指示パターンと対応させるように配置された第2の位置指示パターンと、を形成する第2の露光工程と、を備え、
    第1X方向位置指示部と第2X方向位置指示部との距離は、第1の光学素子と第2の光学素子とのX方向に関する相対位置を示し、第1Y方向位置指示部と第2Y方向位置指示部との間の距離は、第1の光学素子と第2の光学素子とのY方向に関する相対位置を示すことを特徴とする露光方法。
  2. 第1の位置指示パターンは、第1X方向位置指示部と第1Y方向位置指示部とが結合した状態で基板に形成され、
    第2の位置指示パターンは、第2X方向位置指示部と第2Y方向位置指示部とが結合した状態で基板に形成されることを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 第1の位置指示パターンは、第1X方向位置指示部と第1Y方向位置指示部とがL字状に結合した状態で基板に形成され、
    第2の位置指示パターンは、第2X方向位置指示部と第2Y方向位置指示部とがL字状に結合した状態で基板に形成されることを特徴とする請求項2に記載の露光方法。
  4. 第1の位置指示パターンと当該第1の位置指示パターンに対応する第2の位置指示パターンとは、相互に対称的に配置されるようにして基板に形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の露光方法。
  5. 第1の露光工程では、複数の第1の位置指示パターンを基板に形成し、
    第2の露光工程では、第2の位置指示パターンを各第1の位置指示パターンに対応させるようにして基板に複数形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の露光方法。
  6. 複数の光学素子と各光学素子に対応する位置指示パターンとが露光形成されている光学素子形成基板であって、
    第1の光学素子および第2の光学素子が形成されている光学素子形成領域と、
    Y方向に延びる第1X方向位置指示部およびX方向に延びる第1Y方向位置指示部とを有する第1の位置指示パターンであって、第1の光学素子に対して所定の位置に配置された第1の位置指示パターンと、Y方向に延びる第2X方向位置指示部およびX方向に延びる第2Y方向位置指示部とを有する第2の位置指示パターンであって、第2の光学素子に対して所定の位置に第1の位置指示パターンと対応させるように配置された第2の位置指示パターンと、が形成されている位置指示パターン形成領域と、を備え、
    第1X方向位置指示部と第2X方向位置指示部との距離は、第1の光学素子と第2の光学素子とのX方向に関する相対位置を示し、第1Y方向位置指示部と第2Y方向位置指示部との間の距離は、第1の光学素子と第2の光学素子とのY方向に関する相対位置を示すことを特徴とする光学素子形成基板。
  7. 第1の位置指示パターンは、第1X方向位置指示部と第1Y方向位置指示部とが結合した状態で指示パターン形成領域に形成され、
    第2の位置指示パターンは、第2X方向位置指示部と第2Y方向位置指示部とが結合した状態で位置指示パターン形成領域に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の光学素子形成基板。
  8. 第1の位置指示パターンは、第1X方向位置指示部と第1Y方向位置指示部とがL字状に結合した状態で位置指示パターン形成領域に形成され、
    第2の位置指示パターンは、第2X方向位置指示部と第2Y方向位置指示部とがL字状に結合した状態で位置指示パターン形成領域に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の光学素子形成基板。
  9. 第1の位置指示パターンと当該第1の位置指示パターンに対応する第2の位置指示パターンとは、相互に対称的な配置を有するようにして位置指示パターン形成領域に形成されていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の光学素子形成基板。
  10. 複数の第1の位置指示パターンが位置指示パターン形成領域に形成されており、第2の位置指示パターンが各第1の位置指示パターンと対応するようにして複数形成されていることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の光学素子形成基板。
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