JP2004301553A - 圧力検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン吸気圧と大気圧との測定可能な圧力検出装置を提供する。
【解決手段】ケース30の気密室32及び非気密室34に吸気圧センサチップ20A、大気圧センサチップ20Bをそれぞれ備える。気密室32へポート42を介してエンジンの吸気圧を導入することで吸気圧センサチップ20Aにて吸気圧を測定し、非気密室34に大気圧を導入することで大気圧センサチップ20Bにて大気圧を測定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガソリン、ディーゼルエンジンの吸気圧と大気圧とを測定する圧力検出装置に関し、特に、ガソリン、ディーゼルエンジンでの空燃比を最適に保つための燃料噴射装置に好適に用い得る吸気圧と大気圧との圧力検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料噴射装置によるエンジンの電子制御においては、空燃比を最適化することで排気ガスの無害化と、燃料消費の低減とを実現している。ここで、空燃比を最適化するためには、エンジンのシリンダー内の空気量を推測し、空気量に対応させ燃料の噴射量を調整する必要がある。このため、吸気管等のエンジンの吸気圧発生部位に吸気圧センサが置かれ、測定したエンジンの吸気圧に基づきシリンダー内の空気量を推測している。ここで、エンジンの吸気圧のみでは、正確に空気量を推定できないため、更に、大気圧センサにより測定した大気圧によって吸気圧を補正することで、空気量の推定を正確に行えるようにしている。即ち、エンジン電子制御において、吸気圧センサと大気圧センサとの2つのセンサが用いられていた。
【0003】
上述したように、吸気圧センサは吸気管等のエンジンルーム内に配置されている。一方、大気圧センサは、車室内に配置されるエンジン制御用のECU内のプリント配線板上に組み込まれている。
【特許文献1】
特開平9−138173号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、エンジン制御を更にきめ細かく行えるようにECUを、エンジンから遠い車室内ではなく、エンジンルーム内に配置することが検討されている。即ち、エンジンの近傍にECUを置くことで、通信速度を高めるとの要請がある。ここで、ECUをエンジンルーム内に配置するためには、雨水等の影響を避けるため気密構造を採用する必要があるが、ECUを気密にすると、大気圧センサを内蔵することができなくなる。
【0005】
特許文献1には、複数の圧力を同時に検出できる半導体圧力センサが開示されているが、この構造では、車両に応用することが不可能である。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、エンジン吸気圧と大気圧との測定可能な圧力検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段、および発明の作用・効果】
上述した課題を解決するため、請求項1の圧力検出装置は、エンジンの吸気圧発生部位に連通するための連通管を介してエンジンの吸気圧が導入される気密室と、開口を介して大気圧が導入される非気密室とを備える1の筐体と、
前記気密室と前記非気密室とにそれぞれ配置された2個の同一圧力センサとからなり、
前記気密室に収容した圧力センサを吸気圧センサとして用い、
前記非気密室に収容した圧力センサを大気圧センサとして用いることを技術的特徴とする。
【0008】
請求項1では、1の筐体に設けた気密室及び非気密室に圧力センサをそれぞれ備え、気密室へエンジンの吸気圧発生部位に連通するための連通管を介してエンジンの吸気圧を導入することで一方の圧力センサにて吸気圧を測定し、非気密室へ大気圧を導入することで他方の圧力センサにて大気圧を測定する。このため、1つの圧力検出装置で、エンジン吸気圧と大気圧とが測定可能である。また、1の圧力検出装置内に吸気圧測定用圧力センサと大気圧測定用圧力センサとを備えるため、両者を同じ温度保つことができ、温度の違いによる測定誤差を無くすことができる。更に、吸気圧用圧力測定装置と大気圧用圧力測定装置とを別々に備えるのに比べて、コンパクトにでき、取り付けが容易になる。
【0009】
請求項2の圧力検出装置は、エンジンの吸気圧発生部位に連通するための連通管を介してエンジンの吸気圧が導入される気密室と、開口を介して大気圧が導入される非気密室とを備える1の筐体と、
前記気密室と前記非気密室とにそれぞれ配置された2個の同一圧力センサチップとからなり、
前記気密室に収容した圧力センサチップを吸気圧センサとして用い、
前記非気密室に収容した圧力センサチップを大気圧センサとして用いることを技術的特徴とする。
【0010】
請求項2では、1の筐体に設けた気密室及び非気密室に圧力センサチップをそれぞれ備え、気密室へエンジンの吸気圧発生部位に連通するための連通管を介してエンジンの吸気圧を導入することで一方の圧力センサチップにて吸気圧を測定し、非気密室へ大気圧を導入することで他方の圧力センサチップにて大気圧を測定する。このため、1つの圧力検出装置で、エンジン吸気圧と大気圧とが測定可能である。また、1の圧力検出装置内に吸気圧測定用圧力センサチップと大気圧測定用圧力センサチップとを備えるため、両者を同じ温度保つことができ、温度の違いによる測定誤差を無くすことができる。更に、吸気圧用圧力測定装置と大気圧用圧力測定装置とを別々に備えるのに比べて、コンパクトにでき、取り付けが容易になる。
【0011】
請求項3では、気密室内の圧力センサチップ及び非気密室内の圧力センサチップを充填剤(例えば、ゲル状充填剤)で覆うことで、圧力センサチップを水密にし、エンジンルームに収容した際にも、雨水等による故障を防ぐことができる。また、充填剤(例えばゲル状充填剤)の大気との界面が下方を向くように、非気密室内の圧力センサチップを配置し、非気密室の開口を、非気密室内の充填剤(例えばゲル状充填剤)の界面よりも下側に配置することで、開口を介して非気密室へ入った雨水等が、自重により排出される。このため、雨水が圧力検出装置内で凍結し、大気圧が正確に測れなくなる事態を防ぐことができる。なお、ここで言う「ゲル」とは、液状樹脂配合物を硬化させる前に生じる半固体状態、または、樹脂溶液において不溶性成分が生じたゼリー状態、或いは、樹脂溶液において有限の弾性率を示すに至った状態を意味する。
【0012】
請求項4では、非気密室の開口と、非気密室内の充填剤(例えばゲル状充填剤)の界面とを連通する部位に傾斜を設けてあるため、開口を介して非気密室へ入り込んだ雨水等が、傾斜を伝わって自重により落下し、開口から滴下する。このため、雨水が圧力検出装置内で凍結し、大気圧が正確に測れなくなる事態を防ぐことができる。
【0013】
請求項5では、気密室と非気密室とを背中合わせに形成し、気密室内の圧力センサチップ及び非気密室内の圧力センサチップを充填剤(例えばゲル状充填剤)で覆ってある。このため、気密室又は非気密室の一方を上向ければ、他方が下を向く。上向きに配置された圧力センサチップは充填剤(例えばゲル状充填剤)の影響を上側から受ける。また、下向きに配置された圧力センサチップは充填剤(例えばゲル状充填剤)の影響を下側へ引っ張る方向に受ける。即ち、2つの圧力センサチップは充填剤(例えばゲル状充填剤)による影響の受け方が異なるため、充填剤(例えばゲル状充填剤)による影響を測定でき、この測定した値を補正することで、非常に正確に吸気圧及び大気圧を測定することができる。
【0014】
請求項6では、2個の同一圧力センサチップが電力線及びアース線を共用しているため、片側の圧力センサチップ用の電力線及びアース線を無くすことができ、廉価にできると共に、配線重量を軽減することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の圧力検出装置の実施形態について図を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1(A)は、本発明の第1実施形態に係る圧力検出装置の断面図であり、図1(B)は、圧力検出装置の平面図である。図1(A)は、図1(B)のA1−A1断面に相当する。図4(A)は、第1実施形態の圧力検出装置の吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bの構成を示す回路図である。
圧力検出装置10は、同一構成の吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bと、吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bを収容する筐体を構成するケース30と、ポート付き蓋体40と、雌型端子ケース50とからなる。吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bは、圧力センサ20aと、圧力センサ20aの出力を増幅するアンプ及び圧力センサ20aの固体間誤差を補正するための補正量を記憶するメモリからなるチップ20αとを内蔵してなる。
【0016】
ケース30は、PPS、LCP等の熱可塑性樹脂で形成されている。該ケース30には、吸気圧センサチップ20Aを収容するための凹部から成る気密室32と、大気圧センサチップ20Bを収容するための凹部から成る非気密室34とが形成されている。更に、ケース30には、図1(B)に示すように側方へ延在する一対の固定片36が設けられ、固定片36の通孔38にネジを挿通してエンジンの吸気圧発生部位に固定される。
【0017】
ポート付き蓋体40は、ケース30と同材質の熱可塑性樹脂で形成され、エンジンの吸気圧発生部位に連通するための連通管を構成するポート42と、平板上の蓋部44とが形成されている。ポート42のほぼ中央位置には、外周溝42Bが穿設され、Oリング14が取り付けられている。Oリングにより、圧力検出装置10が取り付けられた状態で、外気のエンジン側への流入が防がれる。蓋部44には、上述した吸気圧センサチップ20Aを収容するための気密室32及びポート42内の管路42Aとを連通させるための凹部46と、上述した大気圧センサチップ20Bを収容するための非気密室34と連通する溝部48とが設けられている。溝部48の側端は、非気密室34へ大気圧を導くための開口16を構成している。ケース30に対して、ポート付き蓋体40は接着剤12を介して固定される。即ち、該接着剤12により、ケース30の気密室32に対して、ポート付き蓋体40の凹部46が密着され、該気密室32への大気の浸入が防がれている。
【0018】
吸気圧センサチップ20Aは、気密室32の底部(図中上側に示す)に、軟接着剤28により固定されている。ここで、軟接着剤28を用いケースに固定することで、エンジン等の熱や振動による吸気圧センサチップ20Aへの影響を低減してある。吸気圧センサチップ20Aと、気密室32の底部に設けられた端子24とは、ワイヤ22により接続されている。端子24と、雌型端子ケース50に設けられた端子52とは、リード18を介して接続されている。該気密室32内には、ゲル状充填剤26が充填され、吸気圧センサチップ20Aを封止している。同様に、大気圧センサチップ20Bは、非気密室34底部(図中上側に示す)に、軟接着剤28により固定されている。吸気圧センサチップ20Aと、気密室32の底部に設けられた端子24とは、ワイヤ22により接続されている。端子24と、雌型端子ケース50に設けられた図示しない端子とは、図示しないリードを介して接続されている。該非気密室34内にはゲル状充填剤26が充填されている。ここで「ゲル」とは、液状樹脂配合物を硬化させる前に生じる半固体状態、または、樹脂溶液において不溶性成分が生じたゼリー状態、或いは、樹脂溶液において有限の弾性率を示すに至った状態を意味する。
【0019】
図4(A)は、第1実施形態の圧力検出装置10の吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bの結線を示す回路図である。上述したように吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bは、同一の圧力センサ20aと増幅器及び補正量を記憶するメモリとを搭載するチップ20αとからなる。吸気圧センサチップ20Aと大気圧センサチップ20Bとは、ECUから供給される5Vの電源線Vccと、アース線GNDとを共用し、吸気圧センサチップ20Aは測定した圧力を出力Aとして出力し、大気圧センサチップ20Bは、測定した圧力を出力Bとして出力するように構成されている。即ち、圧力検出装置10は、電源線Vccと、アース線GND、出力A、出力B、調整端子A、調整端子Bの6本のリードを有し、図1(A)に示す雌型端子ケース50の雄型端子ケース50の嵌入口54内に、6本のリード(図中1本のみ示す)52を備えており、この雄型端子ケース嵌入口54に、ECU側からの雄型端子ケースが嵌入されるようになっている。第1実施形態では、2個の同一の吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bが電力線及びアース線を共用しているため、図4(C)に示す吸気圧センサチップ120Aと大気圧センサチップ120Bとを別々に配置する従来技術の構成と比べて、片側のセンサチップ用の電力線及びアース線を無くすことができ、廉価にできると共に、配線重量を軽減することが可能である。
【0020】
図5(A)に、圧力検出装置10の取り付けられるエンジンルームを示す。エアクリーナ60及びスロットルボックス62を介して吸気された空気は、サージタンク64から、吸気管66を通りエンジン68へ送られる。圧力検出装置10は、吸気圧発生部位の1つであるサージタンク64の上部に置かれ、雄型端子ケース72を備えるハーネス74を介してECU70に接続されている。ECU70は、圧力検出装置10の吸気圧センサチップ20Aにより吸気圧を検出し、これを大気圧センサチップ20Bにて検出した大気圧で補正することで、エンジン68のシリンダ内の空気量を推定し、理想空燃比量のガソリンを、エンジン68側に内蔵された燃料噴射装置76から噴射する。
【0021】
第1実施形態では、圧力検出装置10側に大気圧センサチップ20Bを備えるため、ECU70を気密構造にすることが可能になる。これにより、ECU70をエンジンルーム内、即ち、エンジン68に近接して配置することで、通信速度を高め、ECU70によるきめ細かい制御が実現できる。ここで、第1実施形態の圧力検出装置10は、1のケース30に設けた気密室32及び非気密室34に吸気圧センサチップ20A、大気圧センサチップ20Bをそれぞれ備え、気密室32へエンジンの吸気圧発生部位(サージタンク64)に連通するためのポート42を介してエンジンの吸気圧を導入することで吸気圧センサチップ20Aにて吸気圧を測定し、非気密室34へ大気圧を導入することで大気圧センサチップ20Bにて大気圧を測定する。このため、1つの圧力検出装置10で、エンジン吸気圧と大気圧とが測定可能である。また、1の圧力検出装置10内に吸気圧センサチップ20Aと大気圧センサチップ20Bとを備えるため、両者を同じ温度保つことができ、温度の違いによる測定誤差を無くすことができる。即ち、従来技術において、吸気圧測定装置をエンジンルームに配置し、大気圧測定装置を車室内のECUに搭載した際には、吸気圧測定装置がエンジンからの熱で高温下に晒され、温度差が測定誤差の原因となっていたのを解消することができる。更に、従来技術のように、吸気圧用圧力測定装置と大気圧用圧力測定装置とを別々に備えるのに比べて、コンパクトにでき、取り付けが容易になる。更に、吸気圧センサチップ20Aと大気圧センサチップ20Bとが同一であるため、組み付け間違いが生じず、管理、取り付けも容易である。特に、第1実施形態では、気密室32と非気密室34とが、隣接して設けられているため、吸気圧センサチップ20Aと大気圧センサチップ20Bとの組み付けが1度の工程で行え、製造が容易である。
【0022】
更に、第1実施形態の圧力検出装置10では、気密室32内の圧力センサチップ及び非気密室34内の圧力センサチップを充填剤(例えば、ゲル状充填剤)26で覆うことで、吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bを水密にし、エンジンルームに収容した際にも、雨水等による故障を防ぐことができる。また、充填剤(例えばゲル状充填剤)26の大気との界面が下方を向くように、非気密室34内の大気圧センサチップ20Bを配置し、非気密室34の開口16を、非気密室34内の充填剤(例えばゲル状充填剤)34の界面よりも下側に配置することで、開口16を介して非気密室34へ入った雨水等が、自重により排出される。このため、雨水が圧力検出装置10内で凍結し、大気圧が正確に測れなくなる事態を防ぐことができる。更に、吸気圧センサチップ20Aと大気圧センサチップ20Bとが同一方向に併設されているため、エンジンからの熱や振動によりゲル状充填剤26から受ける影響が、同一の大きさで且つ同時であるため、吸気圧センサチップ20Aの出力と大気圧センサチップ20Bの出力との差分には影響を与えない。従って、この差分に基づき、吸気圧センサチップ20Aの出力を補正する際に、ゲル状充填剤26から受ける影響を最小限に留めることができる。
【0023】
[第1実施形態の改変例]
図2(A)は、第1実施形態の改変例に係る圧力検出装置の断面図であり、図2(B)は、圧力検出装置の平面図である。図2(A)は、図2(B)のA2−A2断面に相当する。
圧力検出装置10は、図1(A)及び図1(B)を参照して上述した第1実施形態と同様である。但し、第1実施形態の改変例では、ポート付き蓋体40において、大気圧センサ(圧力センサ)20aを収容するためのケース30の非気密室34と開口16とを連通する部位を構成する溝部48に、開口16へ向かう下り勾配が付けられている。即ち、非気密室34の開口16と、ゲル状充填剤26の界面とを連通する溝部48に傾斜を設けてあるため、開口16を介して非気密室34へ入り込んだ雨水等が、溝部48の傾斜を伝わって自重により落下し、開口16から滴下する。このため、雨水が圧力検出装置10内で凍結し、大気圧が正確に測れなくなる事態を防ぐことができる。
【0024】
図4(B)は、第1実施形態の改変例に係る吸気圧センサ及び大気圧センサチップの結線を示す回路図である。図4(A)を参照して上述した第1実施形態では、圧力センサ20a、チップ(集積回路)20αとを組み込んだ吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bを用いた。これに対して、第1実施形態の改変例では、図4(B)に示すように、大気圧センサ(圧力センサ)20aと吸気圧センサチップ20Aとを用い、大気圧センサ(圧力センサ)20aからの出力の増幅、補正を吸気圧センサチップ20A側に搭載されたチップ(集積回路)20αで行い、大気圧センサ(圧力センサ)20aで検出された出力が、吸気圧センサチップ20Aを介して出力BとしてECUへ送られるように構成されている。なお、第1実施形態及び第1実施形態の改変例では、圧力センサと集積回路とが搭載された圧力センサチップが用いられているが、圧力センサとは別の場所に、増幅、補正用の集積回路を設けることも可能である。
【0025】
[第2実施形態]
図3(A)は、本発明の第2実施形態に係る圧力検出装置の断面図であり、図3(B)は圧力検出装置の平面図である。図3(A)は、図3(B)のA3−A3断面に相当する。
第2実施形態の圧力検出装置10では、ケース30に気密室32と非気密室34とが背中合わせに形成されている。気密室32側には、ポート付き蓋体40が接着剤12により取り付けられ、非気密室34側では、カバー56が接着剤58によりケース30に固定されている。カバー56と非気密室34との間の隙間が、大気圧を導入するための開口16を形成する。なお、他の部材に関しては、図1を参照して上述した第1実施形態と同様であるため、同一の符号を用いると共に説明を省略する。なお、この第2実施形態では、気密室32と非気密室34とが背中合わせに形成されているため、第1実施形態の圧力検出装置10よりも小型化できる利点がある。
【0026】
図5(B)は、第2実施形態の圧力検出装置10の取り付け位置を示している。第2実施形態の圧力検出装置10は、スロットルボックス62の上面側取り付けられ、気密室32側が下向きになるように配置してある。しかし、スロットルボックス62の下面面に取り付けることで、非気密室34が下向きになるように配置することもできる。この場合には、開口16が非気密室34の下側に位置するので、非気密室34の水抜きが容易である利点がある。
【0027】
第2実施形態では、非気密室34が上向きに配置されると、気密室32は下向きに配置される。即ち、図3(A)中のサークルCを拡大して示す図3(C)のように、上向きに配置された大気圧センサチップ20Bはゲル状充填剤26の影響を上側から受ける。また、下向きに配置された吸気圧センサチップ20Aはゲル状充填剤26の影響を下側へ引っ張る方向に受ける。即ち、2つの大気圧センサチップ20B及び吸気圧センサチップ20Aは、ゲル状充填剤26による影響の受け方が異なるため、ゲル状充填剤26による影響を測定することが可能である。即ち、ゲル状充填剤26は、重量による影響は一定であるものの、経年変化により徐々に堅くなって行き、堅さの変化が測定誤差につながる。第2実施形態の圧力検出装置10では、ゲル状充填剤26の影響を測定し、測定値で補正を行うことで、非常に正確に吸気圧及び大気圧を測定することができる。
【0028】
このゲル状充填剤26による影響の測定処理について、当該処理のサブルーチンを示す図6を参照して説明する。
ECU70は、運転者によりエンジンの始動が成された際には(S102)、エンジンが始動して負圧が発生する前、即ち、吸気圧センサチップ20Aと大気圧センサチップ20Bとに等しい圧力が加わっている状態で、それぞれ圧力を測定する(S104)。そして、両者の測定値の差からゲル状充填剤26による影響量を演算し(S106)、両吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bとの測定値の差に対応する補正量、即ち、ゲル状充填剤26の影響変化の補正量をマップから検索する(S108)。その後、検索した補正量を図示しないメモリに書き込み(S110)、処理を終了する。以降、吸気圧センサチップ20A及び大気圧センサチップ20Bの出力をメモリの補正量で補正してエンジンシリンダ内の空気量を推定する。
【0029】
上述した実施形態では、ガソリンエンジンを例示したが、ディゼルエンジン等の内燃機関にも本発明の圧力検出装置が適用可能であることは言うまでもない。更に、上述した実施形態では、圧力検出装置をスロットルボックス62又はサージタンク64に取り付ける例を挙げたが、吸気管66等の他の吸気圧発生部にも取り付け可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本発明の第1実施形態に係る圧力検出装置の断面図であり、図1(B)は、該圧力検出装置の平面図である。
【図2】図2(A)は、本発明の第1実施形態の改変例に係る圧力検出装置の断面図であり、図2(B)は、該圧力検出装置の平面図である。
【図3】図3(A)は、本発明の第2実施形態に係る圧力検出装置の断面図であり、図3(B)は該圧力検出装置の平面図であり、図3(C)は図3(A)中のサークルCの拡大図である。
【図4】図4(A)は、第1実施形態及び第2実施形態の吸気圧センサチップ及び大気圧センサチップの結線を示す回路図であり、図4(B)は、第1実施形態の改変例に係る吸気圧センサ及び大気圧センサチップの結線を示す回路図であり、図4(C)は、従来技術の吸気圧センサ及び大気圧センサの結線を示す回路図である。
【図5】図5(A)は、第1実施形態に係る圧力検出装置の取り付け位置を示す説明図であり、図5(B)は、第2実施形態に係る圧力検出装置の取り付け位置を示す説明図である。
【図6】ECUによる第2実施形態に係る圧力検出装置の吸気圧センサチップ及び大気圧センサチップの補正処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 圧力検出装置
16 開口
18 リード
20A 吸気圧センサチップ
20B 大気圧センサチップ
26 ゲル状充填剤
30 ケース(筐体)
32 気密室
34 非気密室
40 ポート付き蓋体
42 ポート(連通管)
42A 管路
44 蓋部
46 凹部
48 溝部(連通する部位)
56 カバー
62 スロットルボックス
64 サージタンク
68 エンジン
70 ECU

Claims (6)

  1. エンジンの吸気圧発生部位に連通するための連通管を介してエンジンの吸気圧が導入される気密室と、開口を介して大気圧が導入される非気密室とを備える1の筐体と、
    前記気密室と前記非気密室とにそれぞれ配置された2個の同一圧力センサとからなり、
    前記気密室に収容した圧力センサを吸気圧センサとして用い、
    前記非気密室に収容した圧力センサを大気圧センサとして用いることを特徴とする圧力検出装置。
  2. エンジンの吸気圧発生部位に連通するための連通管を介してエンジンの吸気圧が導入される気密室と、開口を介して大気圧が導入される非気密室とを備える1の筐体と、
    前記気密室と前記非気密室とにそれぞれ配置された2個の同一圧力センサチップとからなり、
    前記気密室に収容した圧力センサチップを吸気圧センサとして用い、
    前記非気密室に収容した圧力センサチップを大気圧センサとして用いることを特徴とする圧力検出装置。
  3. 前記気密室内の圧力センサチップ、及び、前記非気密室内の圧力センサチップを充填剤で覆い、
    前記充填剤の大気との界面が下方を向くように、前記非気密室内の圧力センサチップを配置し、
    前記非気密室の開口を、前記非気密室内の前記充填剤の大気との界面よりも下側に配置したことを特徴とする請求項2の圧力検出装置。
  4. 前記非気密室の開口と、前記非気密室内の前記充填剤の大気との界面とを連通する部位に、傾斜を設けたことを特徴とする請求項3の圧力検出装置。
  5. 前記気密室と前記非気密室とを背中合わせに形成し、
    前記気密室内の圧力センサチップ、及び、前記非気密室内の圧力センサチップを充填剤で覆ったことを特徴とする請求項2の圧力検出装置。
  6. 前記2個の同一圧力センサチップが、電力線及びアース線を共用することを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか1の圧力検出装置。
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