JP2004301073A - 半密閉型多段圧縮機 - Google Patents

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Fumihiko Kurita
文彦 栗田
Hiroshi Nishikawa
弘 西川
Hideyuki Inoue
英之 井上
Shinya Itabashi
真也 板橋
Takashi Inoue
貴至 井上
Takehiro Nishikawa
剛弘 西川
Setsu Hasegawa
説 長谷川
Tetsuya Kato
哲也 加藤
Kosuke Ogasawara
弘丞 小笠原
Daiki Shioaji
大輝 塩味
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Abstract

【課題】モータ2の冷却効率を向上する。
【解決手段】圧縮手段4を前段圧縮部11aと後段圧縮部11bとで形成し、モータ2の動力で各圧縮部のピストン41を駆動して二酸化炭素を圧縮する。このとき、モータ2の冷却を冷凍回路で液化又は液状化した冷媒の一部を抽出してモータ室18に導く液冷媒導入管85を設け、その先にノズル86を設けて、冷媒をモータ2に噴射して冷却する。その際、モータ温度に応じて抽出する冷媒量が調整できるようにこのモータ温度を検出する温度検出器88と、この温度検出器からの信号により制御される流量調整器89を設ける。
【選択図】 図14

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のケーシング部材を密閉状態に組立て、その中にモータ、動力変換手段及び圧縮手段を収納して、二酸化炭素を冷媒として多段圧縮する半密閉型多段圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷凍回路では、冷媒を圧縮する圧縮機が用いられ、当該圧縮機としてロータリ式圧縮機、スクロール式圧縮機、レシプロ式圧縮機等の種々の構成が提案されている。
【0003】
各圧縮機は、回転動力を発生するモータ等のモータ、回転動力を偏心回転動力や往復動力に変換する動力変換手段、該動力変換手段からの動力により運動して冷媒を圧縮する圧縮手段、これらモータ、動力変換手段及び圧縮手段を収納するケーシングとを備えている。
【0004】
主に、ロータリ式圧縮機、スクロール式圧縮機、レシプロ式圧縮機におけるケーシングは、複数のケーシング部材から構成されて、この中にモータ、動力変換手段及び圧縮手段が収納されて溶接等により密閉状態となっている。
【0005】
そしてレシプロ式圧縮機の中には、複数のケーシング部材をボルト締めして組立てられて、この中にモータ、動力変換手段及び圧縮手段等が収納されているものがある。本発明では、このように複数のケーシング部材をボルト締めして組立てられたケーシングを有する圧縮機を半密閉型圧縮機と記載する。
【0006】
このように半密閉型圧縮機では、ケーシングに溶接等の手段が不要になるためコストダウンが図れる利点がある共に、レシプロ式圧縮機はロータリ式圧縮機やスクロール式圧縮機に比べ圧縮能力の大きいものが比較的容易に製造できる利点がある。
【0007】
ところで、冷媒を圧縮すると当該冷媒は高温高圧になり、その熱によりモータの絶縁特性が劣化したりモータ負荷が増大したりすると共に、圧縮効率が低下する問題がある。
【0008】
このような観点から、圧縮効率を向上させるために圧縮手段を複数の圧縮部により構成し、各圧縮部で冷媒を順次圧縮する多段圧縮方式が採用されている(特許文献1〜3参照)。
【0009】
図15はこのような半密閉型多段圧縮機の概略構成を示す図で、当該半密閉型多段圧縮機100は、回転動力を発生するモータ101、モータ軸102に設けられて当該モータ軸102に対して偏心回転するクランク103(103a,103b)及び該クランク103と連結されたコネクティングロッド104(104a,104b)等を備えて回転動力を往復動力に変換する動力変換手段105、コネクティングロッド104に連結されたピストン106(106a,106b)、該ピストン106が往復運動するシリンダ107(107a,107b)、該シリンダ107とピストン106とで囲まれる空間(圧縮室)108(108a,108b)等を備えて冷媒を圧縮する圧縮部111(111a,111b)を複数具備した圧縮手段109とを有して、これらがケーシング110内に収納されている。
【0010】
なお、クランク103が配設されているケーシング110内の部屋をクランク室115という。
【0011】
また、図15では2つの圧縮部111a,111bが設けられている場合を図示しており、一方の圧縮部111aが先に冷媒を圧縮し、この圧縮された冷媒を他方の圧縮部11bがさらに圧縮する構成となっている。
【0012】
以下、最初に冷媒を圧縮する圧縮部111aを前段圧縮部、該前段圧縮部111aで圧縮された冷媒を圧縮する圧縮部111bを後段圧縮部と記載すると共に、この各圧縮部111を構成するピストン106や圧縮室108等も、前段ピストン106a、後段ピストン106b、前段圧縮室108a、後段圧縮室108b等と記載し、これら前段圧縮部111aと後段圧縮部111bを識別する必要がない場合には単に圧縮部、ピストン106、圧縮室108等のように記載する。
【0013】
そして、モータ101が回転すると、クランク103がモータ軸102に対して偏心回転し、これによりコネクティングロッド104が往復運動して、当該コネクティングロッド104に接続されているピストン106が往復運動する。
【0014】
ピストン106が下降すると圧縮室108の空間容積が拡張して、冷媒が当該圧縮室108に吸入され、ピストン106が上昇すると当該圧縮室108の空間容積が縮小して冷媒が圧縮される。
【0015】
このようにして機外からの冷媒は前段圧縮部111aで圧縮されて後段圧縮部111bに送られ、当該後段圧縮部111bでさらに圧縮されて機外に吐出される。なお、図15における前段圧縮部111aに向う矢印は機外から吸入される冷媒を示し、後段圧縮部111bからの矢印は機外に吐出される冷媒を示している。
【0016】
【特許文献1】
特開平7−167057号公報
【特許文献2】
特開平7−127573号公報
【特許文献3】
特開平7−332773号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の環境問題等の観点から冷媒として二酸化炭素を用いる圧縮機が研究開発され、この場合二酸化炭素が従来用いられていたHFC冷媒やHCFC冷媒に比べ冷媒圧や冷媒温度が著しく高くなるため、以下のような問題があった。
【0018】
即ち、二酸化炭素を圧縮すると、従来のHFC冷媒やHCFC冷媒に比べ温度及び圧力が非常に高くなり、ケーシング110の温度が上がると共に、かかる圧力に抗してモータ101はピストン106を往復運動させるため大量の熱が発生するようになる。
【0019】
ところが、モータ101が配置されているクランク室115は密閉空間であるため、熱はけが悪くモータ101の絶縁特性の劣化等をもたらす問題がある。
【0020】
このとき、例えば当該圧縮機が用いられている冷凍回路の途中から冷媒の一部を抽出して、その冷媒によりモータ101を冷却することが考えられるが、このように冷媒を抽出することは、その分冷凍回路で利用できる冷媒量が少なくなることを意味し、結果的には冷凍効率の低下を招いてしまう問題が発生する。
【0021】
そこで、本発明は、冷凍効率の低下を抑制しながらモータを効率的に冷却できるようにした半密閉型多段圧縮機を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、回転動力を発生するモータと、回転動力を往復動力に変換する動力変換手段と、該動力変換手段からの往復動力により往復運動して、冷媒を圧縮する圧縮部を複数具備した圧縮手段と、複数のケーシング部材が密閉状態に組立てられて、モータ、動力変換手段及び圧縮手段を収納するケーシングとを備えて形成されると共に冷凍回路に用いられて、圧縮した冷媒を当該冷凍回路に循環供給する半密閉型多段圧縮機において、冷媒が二酸化炭素であって、かつ、モータの温度を検出する温度検出器と、冷凍回路で放熱することにより液化又は液状化した冷媒を抽出し、その際に温度検出器からの信号に基づき抽出量を調整して抽出する液冷媒抽出器と、該液冷媒抽出器で抽出された冷媒をモータの設けられている部屋に導き、当該モータが冷却されるようにする冷媒導入管とを備えて、冷凍効率の低下を抑制しながらモータを効率的に冷却できるようにしたことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図1は本実施の形態に係る半密閉型多段圧縮機1の断面図であり、図2は図1の矢視AA断面図である。以下、半密閉型多段圧縮機1を適宜圧縮機1と略記する。
【0024】
当該圧縮機1は、回転動力を発生するモータ2、該モータ2で発生した回転動力を往復動力に変換する動力変換手段3、該動力変換手段3により変換された往復動力により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮手段4、これらを収納するケーシング5等を主要構成として、二酸化炭素の冷媒を圧縮する。
【0025】
なお、本実施の形態では、多段圧縮機1として圧縮手段4が前段圧縮部11aと後段圧縮部11bからなる2段圧縮機を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、2以上の圧縮部で二酸化炭素の冷媒を圧縮する圧縮機1に適用することができることを予め付言する。
【0026】
ケーシング5は、球状黒鉛鋳鉄等を材料としてなるケーシング本体5a、モータ側蓋5b、区画板5c、底蓋5d、クランク側蓋5e、軸蓋5f、ヘッドプレート5g、シリンダヘッド5h等を有して、これらモータ側蓋5b等がシール材13を介してケーシング本体5aに複数のボルト14によりボルト締めされて密閉状態に組立てられている。
【0027】
そして、ケーシング本体5aの底部には、当該圧縮機1における各摺動部を潤滑するための潤滑油15が貯留されて、サイトガラス(透視窓)16により油量が確認できるようになっている。
【0028】
区画板5cには複数の貫通孔17(17a,17b)が設けられて、当該区画板5cによりケーシング本体5aの内部空間がモータ室18とクランク室19とに区画され、貫通孔17を介してモータ室18とクランク室19との雰囲気が行き来できるようになっていると共に、潤滑油15が行き来できるようになっている。
【0029】
また、ケーシング本体5aの外側面(特に、モータ室18に対応する外側面)には、多数のケーシングフィン20が形成されて、ケーシング5の熱を効率的に放熱できるようになっている。
【0030】
モータ側蓋5bには潤滑油ポケット21が、区画板5cには主ジャーナル22が、クランク側蓋5eには副ジャーナル23が形成されている。
【0031】
動力変換手段3は、該モータ2のモータ軸24に設けられて、当該モータ軸24の軸心に対して偏心回転することにより回転動力を往復動力に変換するクランク25(25a,25b)、このクランク25に連結されたコネクティングロッド26(26a,26b)等を備えている。
【0032】
なお、クランク25及びコネクティングロッド26は、前段圧縮部11a及び後段圧縮部11bに対応して前段クランク25a,後段クランク25b及び前段コネクティングロッド26a,後段コネクティングロッド26bがある。
【0033】
モータ2は、モータ室18に嵌合して装着されたキャンドモータで、そのモータ軸24の軸心には所定径の孔が穿孔して形成され主潤滑油路28をなし、またコネクティングロッド26の大端部や小端部への潤滑油15の潤滑路をなすと共に、主ジャーナル22や副ジャーナル23への潤滑油15の潤滑路をなす副潤滑油路29が形成されている。
【0034】
そして、このモータ軸24の一端は、潤滑油ポケット21の側面から当該潤滑油ポケット21内に挿通され、他端は主ジャーナル22を挿通してクランク側蓋5eに設けられた副ジャーナル23に係合して、主ジャーナル22と副ジャーナル23とで回動自在に支持されている。
【0035】
さらに、モータ2の回転子には、潤滑油掻上翼30が取付けられて、当該モータ軸24と共に回転するようになっている。
【0036】
これにより、モータ2の回転に伴い潤滑油掻上翼30が回転すると、ケーシング5の底部に貯留されている潤滑油15が潤滑油掻上翼30に付着して掻上げられ、そのとき滴下した潤滑油15は潤滑油ポケット21に溜るようになる。
【0037】
この潤滑油ポケット21にはモータ軸24が挿通し、かつ、このモータ軸24には主潤滑油路28が形成されているので、潤滑油ポケット21に溜った潤滑油15は当該主潤滑油路28に流入し、クランク側蓋5eに向って流動する。
【0038】
主潤滑油路28に流入した潤滑油15は、モータ軸24の回転により遠心力を受けて副潤滑油路29に分流し、主ジャーナル22、副ジャーナル23、コネクティングロッド26の大端部や小端部等の摺動面に供給される。
【0039】
なお、後述するように圧縮手段4におけるピストンとシリンダとの間にも、この潤滑油15が供給されて、圧縮室の機密性を高めている。
【0040】
各摺動部の潤滑に利用されなかった潤滑油15は(余った潤滑油)、クランク側蓋5eに形成された潤滑油戻路31から吐出されて、ケーシング5の底部に戻るようになる。
【0041】
モータ2の上方位置におけるケーシング本体5aには、当該モータ2に電力供給するための接続端子32が収納された接続端子箱33が設けられている。
【0042】
図3は、シール材13として、ヘッドプレート5gとシリンダヘッド5hとの間に装着されるシール材13を例示した図である。なお、図3は当該シール材13の上面図、図4は図3に示すBB矢視断面図、図5は図3に示すCC矢視断面図である。
【0043】
このシール材13は、メタルガスケット35と弾性シートガスケット36とから構成されて、メタルガスケット35は、ステンレス鋼板等の引張り強度が高い材料により形成され、シール面に対応した部分にはビード37(37a,37b)が形成されている。
【0044】
ビード37は、図4に示すようなフルビード37aを原則とするが、ボルト孔27が存在するためフルビード37aをたてるスペースが確保しにくい場所では図5に示すようにハーフビード37bがたてられている。図3における点線は、ビード37の山又は谷の部分を示している。
【0045】
本発明にかかる圧縮機1では、冷媒として二酸化炭素を用いるが、このとき後段圧縮部11bの吐出圧は約12MPaと非常に高圧になり、例えば従来用いられてきた冷間圧延鋼を材料とするメタルガスケット35では、この圧力により押広げられて延びたりして、ケーシング5内を長期間密閉状態を保つことが困難になる。
【0046】
そこで、引張り強度の高いステンレス鋼等を材料にして形成されたメタルガスケット35を用いて、かかる冷媒の圧力によりメタルガスケット35が延びたりしないようにしている。
【0047】
なお、このようなシール材13は、モータ側蓋5b、クランク側蓋5e、底蓋5d等をケーシング本体5aに取付ける際に用いられるが、モータ室18やクランク室19の空間圧力が後段圧縮部11bの吐出圧より低い場合には(例えば、大気圧や前段圧縮部11aの吐出圧等)、メタルガスケット35の材料として冷間圧延鋼を用いてもよい。
【0048】
即ち、シリンダヘッド5h等の高圧になる部分のシールにはステンレス鋼を材料とするメタルガスケット35を用い、それより低い圧力の部分では冷間圧延鋼を材料とするメタルガスケット35を用いてもよい。
【0049】
弾性シートガスケット36は、ニトリルゴム等のように高温高圧に耐性を持つと共に耐油性を持つ弾性部材を材料として形成されて、メタルガスケット35を挟むように上下に配設されている。
【0050】
なお、メタルガスケット35にビード37が形成されていない場合は、メタルガスケット35の面圧が低くなってしまい気密性を保持することが困難となる。
【0051】
しかし、ビード37が形成されていると、このビード37の山谷の部分が起点となり弾力性を持つことにより面圧が大きくなって気密性を高め、かつ、維持することが可能になる。
【0052】
圧縮手段4は、上述したように前段圧縮部11aと後段圧縮部11bとを有し、各圧縮部11はケーシング本体5aを兼ねるシリンダ40(40a,40b)、該シリンダ40内を往復運動するピストン41(41a,41b)、シリンダ40とピストン41とで形成される空間(圧縮室)42(42a,42b)等により構成されている。
【0053】
なお、前段ピストン41aと後段ピストン41bとは、往復運動の位相が180度ずれて、前段ピストン41aが下降した際(冷媒の吸入)には、後段ピストン41bが上昇して冷媒を圧縮するように設定されて、モータ2に加わる負荷の一様化が図られている。
【0054】
また、前段ピストン41aと後段ピストン41bとの直径は、前段ピストン41aの方が大きな寸法に設定されると共に、これら前段ピストン41aと後段ピストン41bとが往復運動する際の距離(ピストン41のストローク)は同じ長さに設定されている。
【0055】
これにより、前段圧縮部11aにおける排除容積は、後段圧縮部11bにおける排除容積より大きくなって多段圧縮が可能になっている。
【0056】
無論、多段圧縮を行う際に必要な要件は、前段圧縮部11aの排除容積が後段圧縮部11bの排除容積より大きいことであるので、例えば前段ピストン41aと後段ピストン41bとの直径を同じ寸法にして、前段圧縮部11aの往復運動距離を後段圧縮部11bの往復運動距離より長くすることで要件を満たすようにしてもよい。
【0057】
ピストン41は、コネクティングロッド26の小端部とピン45によりピン結合されて揺動自在に動くようになっており、その表面側にはリング溝が形成されて、このリング溝48にピストンリング46が挿嵌されるようになっている。
【0058】
そして、圧縮室42のクランク室19に対するシールは、ピストンリング46がシリンダ40に当接して摺動することにより確保されるが、ピストン41の往復運動に対する摺動抵抗を増大させることなくシール特性を高めるため、ピストン41の表面とシリンダ40の表面との距離は非常に小さい寸法(クリアランス)に設定されて、ピストンリング46とピストン41の表面とがラビリンスシール的作用をなすようにしている。
【0059】
また、先に述べたように、コネクティングロッド26の副潤滑油路29を介して、当該コネクティングロッド26とピストン41との連結部に供給された潤滑油15は、ピン45を伝ってピストンリング46を潤滑して、ピストン41とシリンダ40との耐摩耗性を高めている。
【0060】
ところで、後段圧縮部11bでは前段圧縮部11aで圧縮された冷媒を圧縮するため、後段圧縮室42とクランク室19との差圧が、前段圧縮室42aとクランク室19との差圧より大きくなり、前段圧縮室42aからクランク室19に漏れる冷媒量に対して後段圧縮室42bからクランク室19に冷媒が漏れる冷媒量が多くなってしまう。
【0061】
このような場合、後段ピストン41bに装着されているピストンリング46が後段シリンダ40bに当接する当接力を大きくして漏れ量を抑制することも可能であるが、かかる構成の場合には後段ピストン41bを駆動するために大きなトルクが必要になってしまう問題があり、また当接力が増大したことにより摩耗量が多くなってしまう問題がある。
【0062】
そこで、本発明では、図6に示すように、差圧が大きい後段ピストン41bに装着されるピストンリング46の数を、前段ピストン41aに装着されるピストンリング46の数より多くするようにして、モータ2の負荷増大を抑制しながら圧縮室42からクランク室19に漏れる冷媒量の低減を図っている。
【0063】
またピストン41は、コネクティングロッド26の小端部でピン45により揺動自在に連結され、当該コネクティングロッド26からの往復動力により往復運動する。
【0064】
このとき往復動力の作用線は、図7に示すように、コネクティングロッド26の小端部における中心位置p1と大端部の中心位置p2とを結ぶ線上にあり、当該線分はシリンダ40の面に対して完全に並行ではない(図7では、このずれ量をθで示している)。
【0065】
なお、図7(a)は、コネクティングロッド26がシリンダ40の面に対して右側に偏った場合を示し、図7(b)は、コネクティングロッド26がシリンダ40の面に対して左側に偏った場合を示している。また、図7(c)は、コネクティングロッド26がシリンダ40の面に対して右側に偏った場合のピストン41の傾きを示し(点線)、左側に偏った場合のピストン41の傾きを示し(実線)を示している。
【0066】
このようにピストン41は、往路復路で最大2θの傾を持って往復運動するようになり、ピストン41がシリンダ40と直接接触する場合が発生して(図7(c)において丸印の領域)、当該ピストン41に傷が付いたり摩耗したりする場合があり、またシリンダ40に摩耗分が付着したりすることがある。
【0067】
特に、従来、ピストン41は軽量化を目的としてアルミニュームを材料に形成されており、アルミニュームは柔らかく粘性のある金属であるため、かかるピストン41の傷や摩耗、またシリンダ40への摩耗分の付着が容易に発生する問題がある。
【0068】
このようにピストン41やシリンダ40が傷付、摩耗するとピストン41を往復運動させるために大きなトルク(モータ負荷の増大)が必要になったりする。
【0069】
そこで、本発明では、図8に示すように、ピストン41をアルミニュームを母材として形成することにより軽量化を図りながら、かつ、その表面に表面硬化部47を設けて、耐摩耗の向上やモータ負荷の増大を抑制するようにしている。
【0070】
このような表面硬化部47は、アルミニュームからなるピストン41の表面を陽極酸化(例えば、アルマイト処理、二次電解によるモリブデン処理)して形成されたアルミナの酸化皮膜である。
【0071】
なお、アルマイト処理や二次電解によるモリブデン処理は、アルミニウム素地上に多孔質で透明の酸化皮膜(アルミナ被膜)を電解法によって生成させる表面処理方法で、硬質アルマイト処理は通常の陽極酸化より高い電流を流して表面処理する方法であり、アルミニウムの皮膜硬度を高めるとともに耐食性、耐摩耗性が高められる特徴を持っている。
【0072】
無論、ピストン41の表面硬度を高める方法として、例えばピストン41をアルミニュームと珪素との合金で形成する方法も可能である。このアルミニュームと珪素との合金はアルミニューム単体に比べ硬度が高いので、ピストン41の強度が増大されながら表面硬化部47も同時に形成できる利点がある。
【0073】
二酸化炭素を圧縮すると高圧になると共に高温になることは先にも述べたが、かかる圧力によりピストン41には大きな荷重が加わり、当該荷重はコネクティングロッド26を介してクランク25に伝達される。
【0074】
ところが、従来、このコネクティングロッド26をアルミニュームにより形成し、その連結部には軸受が用いられていたため、コストアップの要因になる問題がある。
【0075】
加えて、この軸受が大きな荷重により摩耗すると冷媒により温度上昇したピストン41の熱がコネクティングロッド26やクランク25に熱伝達し難くなり(ピストン41の熱はけが悪くなる)、圧縮室42に吸入された冷媒がこのピストン41の熱により加熱されてしまって、冷媒の吸入量の減少に伴う圧縮効率の低下が起る。
【0076】
そこで、本発明では、連結部に軸受を設けずに、図9に示すように、当該連結部の耐摩耗性を高める耐摩耗部49を設けている。
【0077】
耐摩耗部49としては、コネクティングロッド26を珪素含有量の多いアルミニューム合金とすることにより、コネクティングロッド26の軽量化を図りながら強度や硬度を高め、かつ、耐摩耗部49も同時に形成できる利点がある。
【0078】
このときのコネクティングロッド26の組成比としては、アルミニューム合金と珪素との組成比を10wt%〜12wt%とすることが好ましい。
【0079】
無論、コネクティングロッド26における連結部での摩耗が問題であるので、例えば当該コネクティングロッド26をアルミニュームで形成し、その連結部に対してアルマイト処理等の表面処理を施す方法や、当該連結部にシリコン膜を成膜して熱処理を施すことにより表面層のみをアルミニューム−珪素合金とする方法も可能である。
【0080】
シリンダヘッド5hは皿状の部材で、図2に示すように、その内部空間が仕切板50により仕切られて前段吸入室51、前段吐出室52、後段吸入室53、後段吐出室54が形成されている。
【0081】
前段吸入室51は、機外からの冷媒が供給される部屋で、当該部屋の冷媒が前段圧縮室42aに供給される。前段吐出室52は、前段圧縮部11aで圧縮された冷媒が吐出される部屋である。後段吸入室53は、前段吐出室52からの冷媒が供給されて、当該冷媒を後段圧縮部11bに供給する部屋である。後段吐出室54は、後段圧縮部11bで圧縮された冷媒が吐出される部屋で、当該冷媒が機外に供給される。
【0082】
このとき、前段吸入室51、前段吐出室52、後段吸入室53、後段吐出室54に対応するヘッドプレート5gには、それぞれ前段吸入孔55、前段吐出孔56、後段吸入孔57、後段吐出孔58が設けられ、さらに前段吸入室51には前段吸入口59、前段吐出室52には前段吐出口60、後段吸入室53には後段吸入口61、後段吐出室54には後段吐出口62が形成されている。
【0083】
また、前段吸入孔55には前段吸入弁63が、前段吐出孔56には前段吐出弁64が、後段吸入孔57には後段吸入弁65が、後段吐出孔58には後段吐出弁66がそれぞれの孔を塞ぐように設けられている。
【0084】
これら各弁は、板バネ状の弁で、前段吸入弁63及び後段吸入弁65は圧縮室42側のヘッドプレート5g面に取付けられ、前段吐出弁64及び後段吐出弁66は前段吐出室52及び後段吐出室54側のヘッドプレート5g面に取付けられて、冷媒の流れが1方向になるように逆止弁の作用をなしている。
【0085】
前段吐出室52と後段吸入室53とは、図2に示すように、インタークーラ70により接続されて、前段吐出室52から後段吸入室53に供給される冷媒が当該インタークーラ70で放熱するようになっている。
【0086】
このインタークーラ70は、図10に示すように、管71に多数のフィン72が所定間隔で圧入嵌合されて形成された管で、管内を流動する冷媒が大気と熱交換して放熱できるようになっている。
【0087】
二酸化炭素の冷媒は、前段圧縮部11aから吐出された段階でも高温になるため、そのまま後段圧縮部11bに供給すると、当該後段圧縮部11bに吸入される冷媒量が少なくなり、圧縮効率を向上させることができない。
【0088】
このため前段圧縮部11aからの冷媒をインタークーラ70を介して後段圧縮部11bに供給させるようにして、当該インタークーラ70で放熱させることにより冷媒の温度を下げて圧縮効率の向上を図っている。
【0089】
このような構成で、モータ2が回転することによりモータ軸24に対してクランク25が偏心回転運動して、該クランク25に連結されたコネクティングロッド26が往復運動する。
【0090】
コネクティングロッド26にはピストン41が連結されており、前段ピストン41aと後段ピストン41bとは位相があり往復運動するようになる。
【0091】
そして、前段ピストン41aが下降すると前段圧縮室42aの空間容積が拡張して吸入圧が発生し、この吸入圧により前段吸入弁63が開き機外の冷媒が吸入口から前段吸入室51に入り、そこから前段吸入孔55を介して前段室に流入する。
【0092】
次に、前段ピストン41aが上昇すると、前段室の空間容積が縮小して当該前段室内の冷媒が圧縮される。冷媒の圧力が所定圧に達すると、前段吐出弁64が開いて、前段室の冷媒は前段吐出室52に吐出される。
【0093】
同様に、後段ピストン41bが下降すると後段圧縮室42bの空間容積が拡張し吸入圧が発生して、当該吸入圧により後段吸入弁65が開き前段吐出室52の冷媒が後段吸入室53に入り、そこから後段吸入孔57を介して後段圧縮室42bに流入する。
【0094】
次に、後段ピストン41bが上昇すると、後段圧縮室42bの空間容積が縮小して当該後段圧縮室42b内の冷媒が圧縮される。冷媒の圧力が所定圧に達すると、後段吐出弁66が開いて、後段圧縮室42bの冷媒は後段吐出室54に吐出され、その冷媒が吐出口から機外に吐出される。
【0095】
以上説明したように、コネクティングロッド26に耐摩耗部を設けたので、二酸化炭素を圧縮しても当該コネクティングロッド26の連結部等における摩耗が抑制できるようになり、寿命が延びて信頼性が向上する。
【0096】
また、シール材13におけるメタルガスケット35を引張り強度の高い材料で形成等したので、シール性が向上し信頼性が向上する。
【0097】
また、ピストン41に表面硬化部47を設けたので、圧縮機1の軽量化を図りながら当該ピストン41に傷が付いたりシリンダ40に摩耗分が付着したりする不都合が抑制でき、信頼性が向上する。
【0098】
さらに、後段ピストン41bに装着したピストンリング46の数を前段ピストン41aに装着するピストンリング46の数より多くする等により(ピストンにかかる圧力差に応じて、適正な数量のピストンリングを配置することにより)、後段圧縮室42bからのクランク室19等に漏れる冷媒量が抑制でき圧縮効率が向上する。
【0099】
ところで、このような圧縮機1は冷凍回路において用いられるが、当該冷凍回路では温熱を利用する場合や冷熱を利用する場合があり、特に高温の温熱が大量に要求されるような場合には、インタークーラ70による放熱を行わない方が要求熱量を容易に満せる利点がある。
【0100】
このことを図11に示す冷凍回路を用いて説明する。当該冷凍回路は、本発明にかかる圧縮機1、第1熱交換器80、減圧装置81、第2熱交換器82を主要構成として、温熱を利用する場合と冷熱を利用する場合とで冷媒の循環方向を切換える4方弁83を備えている。以下の説明では、第1熱交換器80から温熱又は冷熱が提供されるものとする。
【0101】
なお、図11は、図1に示す圧縮機1を冷凍回路に用いた際の当該圧縮機1の構成を概略的に示した図で、図11中における実線矢印は第1熱交換器80で冷熱を提供される場合、点線矢印は第1熱交換器80で温熱を提供される場合の冷媒の循環方向を示している。
【0102】
温熱を利用するものとしては暖房機や給湯器が例示でき、冷熱を利用するものとしては冷房機やショーケース等が例示できる。
【0103】
温熱利用の場合は、圧縮されて高温になった冷媒の熱を利用するものであり、空気調和による暖房の場合には30〜40℃、床暖房機器による暖房の場合には20〜35℃、給湯器の場合には50〜90℃の温度が要求され、また冷熱利用の場合は、冷媒の蒸発潜熱を利用するものであり、圧縮機1から吐出される冷媒の温度は低い方が好ましい。
【0104】
このように、暖房機等の熱利用機器の種類により圧縮機1から吐出される冷媒の温度が高い方が好ましい場合と低い方が好ましい場合とがある。
【0105】
特に、連続して多量のお湯が利用されるような給湯器(例えば、レストラン等の大規模厨房で利用される給湯器や風呂のお湯張りに利用される給湯器等)では、冷媒温度が可能な限り高いことが望まれる。
【0106】
そこで、インタークーラ70と並列にバイパス管77が設けられると共に、電磁弁等の冷媒供給路切換器78が設けられて、前段圧縮部11aから後段圧縮部11bに冷媒を供給する際に、インタークーラ70を介して供給するか、バイパス管77を介して供給するかを冷媒供給路切換器78により制御するようになっている。
【0107】
これにより高温の冷媒が必要な場合には、前段圧縮部11aからの冷媒をバイパス管77を介して後段圧縮部11bに供給し、高温の冷媒が必要でない場合には、前段圧縮部11aからの冷媒をインタークーラ70を介して後段圧縮部11bに供給する。
【0108】
冷媒をバイパス管77を介して後段圧縮部11bに供給する場合は、インタークーラ70を介して後段圧縮部11bに供給する場合に比べ、例えば、20℃の温度上昇が見込まれる。
【0109】
そして、冷熱を利用する場合には、前段圧縮部11aで圧縮された冷媒はインタークーラ70で放熱して後段圧縮部11bの供給されて圧縮される。
【0110】
後段圧縮部11bで圧縮された冷媒は、4方弁83を介して第2熱交換器82に供給され、この第2熱交換器82で外気等と熱交換して減圧装置81で減圧され、第1熱交換器80で蒸発した後、4方弁83を介して圧縮機1に戻る。
【0111】
冷媒が第1熱交換器80で熱交換する相手は、冷熱利用機器が空気調和機の場合には室内空気であり、ショーケースのような場合には庫内空気であり、その際の蒸発潜熱はこれら室内空気等が与え、これにより室内空気等の温度が下がり冷房等が行われる。
【0112】
一方、空気調和機による暖房、床暖房機器による暖房、短時間だけ使用され、また少量だけ使用される給湯器の場合には、前段圧縮部11aで圧縮された冷媒は、インタークーラ70を介して後段圧縮部11bに供給され、当該後段圧縮部11bで圧縮された冷媒が、4方弁83を介して第1熱交換器80に供給される。
【0113】
冷媒は、第1熱交換器80で室内空気等と熱交換して、この室内空気等を加熱し、減圧装置81に供給されて減圧される。その後、冷媒は第2熱交換器82で外気と熱交換して蒸発し、4方弁83を介して圧縮機1に戻る。
【0114】
また、大量にお湯が使われるような場合には、前段圧縮部11aで圧縮された冷媒は、直接後段圧縮部11bに供給され、当該後段圧縮部11bで圧縮された冷媒が、4方弁83を介して第1熱交換器80に供給される。
【0115】
冷媒は、第1熱交換器80で市水等と熱交換して、この市水等を加熱し、減圧装置81に供給されて減圧される。その後、冷媒は第2熱交換器82で外気と熱交換して蒸発し、4方弁83を介して圧縮機1に戻る。
【0116】
以上説明したように、熱利用機器の種類等に応じて圧縮機1からの冷媒の温度を調整できるようになるため、温熱や冷熱を効率的に供給できるようになる。
【0117】
なお、図13に示す構成において、冷凍回路から液化又は液状化した冷媒の抽出は、第1熱交換器80と、減圧装置81との間だの冷媒配管に液冷媒導入管85を接続して抽出している。
【0118】
ところが、熱利用機器が冷熱を利用する場合には、当該領域を流動する冷媒は凝縮しているが、熱利用機器が温熱を利用する場合には、超臨界状態となっており、液体、気体の区別が付かない状態である。
【0119】
しかし、第1熱交換器80で放熱した際の冷媒は、気体に比べ液体に近い状態又はその一部が凝縮した状態であるため、本明細書ではこのような状態の冷媒を液状化した冷媒と記載している。
【0120】
このように冷媒の熱力学的状態が異なるため、熱利用機器が冷熱利用か温熱利用かにより、冷媒導入管を介してモータ室18に導入される冷媒量が変化してしまう。
【0121】
また、熱利用機器が温熱利用の場合には、第1熱交換器80で放熱して熱利用機器に温熱を与える作用が行われた後の冷媒が抽出されるが、熱利用機器が冷熱利用の場合には、第1熱交換器80で熱利用機器に冷熱を与える前の冷媒が抽出されるため冷凍効率の低下が起る。
【0122】
このような場合に対応するには、図14に示すように、図13に示す構成に加え、モータ2の温度を検出する温度検出器88を設けると共に、この温度検出器88からの信号に基づき抽出する冷媒量を調整する流量調整器89を冷媒導入管に設けている。
【0123】
なお、バイメタル等の温度検出器88は、モータ2の上方位置のケーシング本体5aに設けられた接続端子箱33内に設けられている。
【0124】
そして、モータ2の温度が所定温度以上になったことを温度検出器88が検出すると、モータ室18に導く冷媒量を増大させ、当該温度以下になると冷媒量を少なくするように、流量調整器89が流量を調整するようにする。
【0125】
これにより、モータ室18等を低圧にしながら、熱利用機器が温熱利用であるか冷熱利用であるかに関わらず、最適量の冷媒でモータ2の冷却を行うことができ、かつ、モータ室18等を形成するケーシング5に高耐圧が要求されることなく、モータ2やコネクティングロッド26等の寿命を延すことが可能になる。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、冷媒が二酸化炭素であって、かつ、モータの温度を検出する温度検出器と、冷凍回路で放熱することにより液化又は液状化した冷媒を抽出し、その際に温度検出器からの信号に基づき抽出量を調整して抽出する液冷媒抽出器と、該液冷媒抽出器で抽出された冷媒をモータの設けられている部屋に導き、当該モータが冷却されるようにする冷媒導入管とを備えたので、冷凍効率の低下を抑制しながらモータを効率的に冷却できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態の説明に適用される半密閉型多段圧縮機の詳細断面図である。
【図2】図1におけるAA矢視断面図である。
【図3】シール材の上面図である。
【図4】フルビードが形成されたシール材の部分断面図である。
【図5】ハーフビードが形成されたシール材の部分断面図である。
【図6】前段圧縮部と後段圧縮部とでのピストンリングの装着数の相違を説明する図である。
【図7】ピストンの揺動を説明する図である。
【図8】表面硬化部を設けたピストンの模式断面図である。
【図9】耐摩耗部をコネクティングロッドに設けた際の模式断面図である。
【図10】インタークーラの構成を示す図である。
【図11】熱利用機器側の種類に応じて前段圧縮部から後段圧縮部に供給する冷媒の供給路を変える場合の冷凍回路図である。
【図12】図11に代る図で、前段圧縮室に供給される冷媒をモータ室等を介して供給する場合の冷凍回路図である。
【図13】図11に代る図で、冷凍回路で液化又は液状化した冷媒の一部を前段圧縮室に供給される冷媒をモータ室等を介して供給する場合の冷凍回路図である。
【図14】図13に代る図で、冷凍回路で液化又は液状化した冷媒の一部を抽出する際に、抽出量を制御して前段圧縮室に供給される冷媒をモータ室等を介して供給する場合の冷凍回路図である。
【図15】従来の技術の説明に適用される半密閉型多段圧縮機の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 半密閉型多段圧縮機
2 モータ
3 動力変換手段
4 圧縮手段
5 ケーシング
5h シリンダヘッド
11(11a,11b) 圧縮部
18 モータ室
19 クランク室
25(25a,25b) クランク
26(26a,26b) コネクティングロッド
41(41a,41b) ピストン
42(42a,42b) 圧縮室
51 前段吸入室
52 前段吐出室
53 後段吸入室
54 後段吐出室
75 冷媒戻管
78 冷媒供給路切換器
85 液冷媒導入管
86 ノズル
88 温度検出器
89 流量調整器

Claims (1)

  1. 回転動力を発生するモータと、前記回転動力を往復動力に変換する動力変換手段と、該動力変換手段からの往復動力により往復運動して、冷媒を圧縮する圧縮部を複数具備した圧縮手段と、複数のケーシング部材が密閉状態に組立てられて、前記モータ、動力変換手段及び圧縮手段を収納するケーシングとを備えて形成されると共に冷凍回路に用いられて、圧縮した冷媒を当該冷凍回路に循環供給する半密閉型多段圧縮機において、
    前記冷媒が二酸化炭素であって、かつ、
    前記モータの温度を検出する温度検出器と、
    前記冷凍回路で放熱することにより液化又は液状化した前記冷媒を抽出し、その際に前記温度検出器からの信号に基づき抽出量を調整して抽出する液冷媒抽出器と、
    該液冷媒抽出器で抽出された前記冷媒を前記モータの設けられている部屋に導き、当該モータが冷却されるようにする冷媒導入管とを備えることを特徴とする半密閉型多段圧縮機。
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