JP2004300926A - 斜板式圧縮機 - Google Patents
斜板式圧縮機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004300926A JP2004300926A JP2003091362A JP2003091362A JP2004300926A JP 2004300926 A JP2004300926 A JP 2004300926A JP 2003091362 A JP2003091362 A JP 2003091362A JP 2003091362 A JP2003091362 A JP 2003091362A JP 2004300926 A JP2004300926 A JP 2004300926A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- swash plate
- resin
- shoe
- alloy layer
- compressor according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】回転可能な斜板と、シューを介して斜板に係合し斜板の回転に伴って往復動するピストンとを備え、斜板のシューとの摺接面に金属の焼結層が形成された斜板式圧縮機であって、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が長期に亘って確保される斜板式圧縮機を提供する。
【解決手段】回転可能な斜板と、シューを介して斜板に係合し斜板の回転に伴って往復動するピストンとを備える斜板式圧縮機であって、斜板のシューとの摺接面が、銅系又はアルミ系の合金層であって表面に微少凹凸が形成された合金層と、前記合金層の微細凹凸が形成された表面に形成された樹脂層とから成り、樹脂層表面が研削されて合金層が露出している。
【選択図】 図3
【解決手段】回転可能な斜板と、シューを介して斜板に係合し斜板の回転に伴って往復動するピストンとを備える斜板式圧縮機であって、斜板のシューとの摺接面が、銅系又はアルミ系の合金層であって表面に微少凹凸が形成された合金層と、前記合金層の微細凹凸が形成された表面に形成された樹脂層とから成り、樹脂層表面が研削されて合金層が露出している。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、斜板式圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回転可能な斜板と、シューを介して斜板に係合し斜板の回転に伴って往復動するピストンとを備える斜板式圧縮機であって、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性を確保すべく、斜板のシューとの摺接面に、金属の焼結層が形成され、焼結層の表面に樹脂層が形成された斜板式圧縮機が特許文献1に開示されている。
特許文献1の斜板式圧縮機においては、焼結層表面の微視的な凹凸によって樹脂層が焼結層に強固につなぎ止められるので、焼結層と樹脂層との結合力が強い。この結果、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−180961
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
樹脂層の耐摩耗性能は高くないので、特許文献1の斜板式圧縮機には、樹脂層が摩耗により早期に消滅し、斜板とシューとの間の油膜形成のためのクリアランスが過度に大きくなってシューのばたつきを惹起し、最悪の場合斜板とシューとの摺接部に焼き付きを生ずるという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、回転可能な斜板と、シューを介して斜板に係合し斜板の回転に伴って往復動するピストンとを備え、斜板のシューとの摺接面に金属の焼結層が形成された斜板式圧縮機であって、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が長期に亘って確保される斜板式圧縮機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、回転可能な斜板と、シューを介して斜板に係合し斜板の回転に伴って往復動するピストンとを備える斜板式圧縮機であって、斜板のシューとの摺接面が、銅系又はアルミ系の合金層であって表面に微少凹凸が形成された合金層と、前記合金層の微細凹凸が形成された表面に形成された樹脂層とから成り、樹脂層表面が研削されて合金層が露出していることを特徴とする斜板式圧縮機を提供する。
本発明に係る斜板式圧縮機においては、樹脂層表面が研削されて合金層が露出しているので、合金と樹脂とが同時にシューに摺接する。樹脂がシューに摺接することにより、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。樹脂は合金層表面に形成された微少凹凸の凹部に充填されており、周囲を合金層で囲まれているので、容易に摩耗消滅しない。従って、本発明に係る斜板式圧縮機においては、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が長期に亘って確保される。
一般にシューは鉄系合金により形成されている。合金層を形成する合金は銅系合金又はアルミ系合金なので、樹脂を囲む合金層とシューとの摺接は異種金属同士の摺接となり、斜板のシューとの摺接部の焼き付きが抑制される。
合金層表面の微少凹凸によって樹脂層が合金層に強固につなぎ止められるので、合金層と樹脂層との結合力が強い。この結果、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。
【0006】
本発明の好ましい態様においては、斜板は鉄系合金から成り、斜板表面に銅系又はアルミ系の合金層が形成されている。
本発明の好ましい態様においては、斜板はアルミ系合金から成り、斜板表面に微少凹凸が形成されている。
斜板が鉄系合金から成る場合には、同種金属同士の摺接を防止するために斜板表面に銅系又はアルミ系の合金層を形成するのが望ましい。斜板がアルミ系合金から成る場合には、斜板表面に直接微少凹凸を形成しても良い。
【0007】
本発明の好ましい態様においては、微少凹凸は、径方向に互いに微少間隔を隔てて同心に配設された微少周溝である。
シューは斜板に対して周方向へ相対運動するので、合金層表面に形成する微少凹凸を径方向に互いに微少間隔を隔てて同心に配設された微少周溝とすれば、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
【0008】
本発明の好ましい態様においては、前記合金層を形成する合金に固体潤滑剤が添加されている。
合金層を形成する合金に固体潤滑剤が添加されることにより、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
【0009】
本発明の好ましい態様においては、前記固体潤滑剤はグラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせである。
グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、合金層を形成する合金に添加される固体潤滑剤として好適である。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、前記樹脂は熱硬化性樹脂である。
熱硬化性樹脂は耐熱性、機械的強度に優れるので、斜板のシューとの摺接部に使用するのに適している。
【0011】
本発明の好ましい態様においては、前記樹脂は熱可塑性樹脂である。
熱可塑性樹脂は耐熱性に優れるので、斜板のシューとの摺接部に使用するのに適している。
【0012】
本発明の好ましい態様においては、前記樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂から選択された一種又は二種以上の組み合わせである。
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、合金層表面に形成される樹脂層を形成する樹脂として好適である。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、前記樹脂に固体潤滑剤が添加されている。樹脂に固体潤滑剤が添加されることにより、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
【0014】
本発明の好ましい態様においては、前記固体潤滑剤はポリテトラフルオロエチレン樹脂、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせである。
ポリテトラフルオロエチレン樹脂、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、樹脂に添加される固体潤滑剤として好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例に係る斜板式圧縮機を説明する。
図1に示すように、斜板式圧縮機100は、複数のシリンダボア1aとセンターボア1bとが形成されたシリンダブロック2と、シリンダブロック2と共働してクランク室3を形成するフロントハウジング4とを備えている。
シリンダヘッド5がシリンダブロック2と共働して吸入弁6と弁板7と吐出弁8とを挟持している。シリンダヘッド5内に吸入室9と吐出室10とが形成されている。吸入室9は吸入ポートに連通し、吐出室10は吐出ポートに連通している。
【0016】
斜板式圧縮機100は更にクランク室3内で延在する駆動軸11を備えている。駆動軸11の一端はフロントハウジング4を貫通してフロントハウジング4外へ延び、他端は軸受を介してシリンダブロック2のセンターボアに嵌合している。
【0017】
クランク室3内に配設された鉄系合金製の斜板12が駆動軸11に固定されている。斜板12の周縁部に、斜板12を挟んで一対の鉄系合金製シュー13が摺動可能に当接している。複数対のシュー13が、周方向に互いに間隔を隔てて配設されている。各一対のシュー13は、それぞれピストン14の尾部14aに形成されたシュー保持部により保持されている。ピストン14の頭部14bはシリンダボア1aに摺動可能に挿入されている。
【0018】
図2に示すように、斜板12のシュー13との摺接面に、表面被膜15が形成されている。
図3に示すように、表面被膜15は、溶射又は焼結により斜板12の表面に形成された銅系又はアルミ系の合金層であって、表面に微少凹凸16aが形成された合金層16と、合金層16の微少凹凸16aが形成された表面に形成されたエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂から選択された一種又は二種以上の組み合わせからなる樹脂層17とから成り、樹脂層17表面が研削されて合金層16の頂部が露出している。
【0019】
斜板式圧縮機100においては、駆動軸11が外部駆動源により回転駆動され、駆動軸11の回転に伴って斜板12が回転し、シュー13を介して斜板12によりピストン14が往復駆動される。外部冷却回路から圧縮機100へ還流した冷媒ガスが、吸入ポートを介して吸入室9へ流入し、弁板7に形成された吸入穴と吸入弁6とを介してシリンダボア1a内へ吸引され、ピストン14により加圧圧縮され、弁板7に形成された吐出穴と吐出弁8とを介して吐出室10へ吐出し、吐出ポートを介して外部冷却回路へ還流する。
【0020】
斜板式圧縮機100においては、図3に示すように、樹脂層17の表面が研削され合金層16の頂部が露出しているので、樹脂層17と合金層16とが同時にシュー13に摺接する。樹脂層17がシュー13に摺接することにより、斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。樹脂層17は合金層16に形成された微少凹凸16aの凹部に充填されており、周囲を合金層16で囲まれているので、容易に摩耗消滅しない。従って、斜板式圧縮機100においては、斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が長期に亘って確保される。
合金層16は銅系合金又はアルミ系合金から成るので、合金層16とシュー13との摺接が異種金属同士の摺接となり、斜板12のシュー13との摺接部の焼き付きが抑制される。
合金層16表面の微少凹凸16aによって樹脂層17が合金層16に強固につなぎ止められるので、合金層16と樹脂層17との結合力が強い。この結果、斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。
【0021】
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂共に樹脂層17を形成する樹脂として好適である。熱硬化性樹脂は耐熱性、機械的強度に優れ、熱可塑性樹脂は耐熱性に優れるので、斜板12のシュー13との摺接部に使用するのに適している。具体例として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、樹脂層17を形成する樹脂として好適である。
【0022】
合金層16を形成する合金に固体潤滑剤を添加しても良い。斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、合金層16を形成する合金に添加される固体潤滑剤として好適である。
【0023】
樹脂層17を形成する樹脂に固体潤滑剤を添加しても良い。斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
ポリテトラフルオロエチレン樹脂、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、樹脂層17を形成する樹脂に添加される固体潤滑剤として好適である。
【0024】
斜板12がアルミ系合金から成る場合には、斜板12の表面に直接微少凹凸を形成し、次いで樹脂層を形成し、樹脂層を研削して前記凹凸の頂部を露出させても良い。斜板12の表面近傍部が図3の合金層16として機能する。
合金層16の表面に形成する微少凹凸は、ショットブラスト等によって形成したランダムな凹凸でもよいが、径方向に互いに微少間隔を隔てて同心に配設された微少周溝としても良い。シュー13は斜板12に対して周方向へ相対運動するので、合金層16表面に形成する微少凹凸16aを径方向に互いに微少間隔を隔てて同心に配設された微少周溝とすれば、斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
【0025】
表面被膜15は、必ずしも斜板12の両面に形成する必要は無い。片面に表面被膜15を形成し、他面に合金層16のみを形成しても良く、或いは、片面に表面被膜15を形成し、他面に樹脂層17を形成しても良く、或いは、片面に表面被膜15を形成し、他面に耐焼付性、摺接性を向上させる他の任意の処理を施しても良い。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明に係る斜板式圧縮機においては、樹脂層表面が研削されて合金層が露出しているので、合金と樹脂とが同時にシューに摺接する。樹脂がシューに摺接することにより、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。樹脂は合金層表面に形成された微少凹凸の凹部に充填されており、周囲を合金層で囲まれているので、容易に摩耗消滅しない。従って、本発明に係る斜板式圧縮機においては、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が長期に亘って確保される。
一般にシューは鉄系合金により形成されている。合金層を形成する合金は銅系合金又はアルミ系合金なので、樹脂を囲む合金層とシューとの摺接は異種金属同士の摺接となり、斜板のシューとの摺接部の焼き付きが抑制される。
合金層表面の微少凹凸によって樹脂層が合金層に強固につなぎ止められるので、合金層と樹脂層との結合力が強い。この結果、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る斜板式圧縮機の断面図である。
【図2】本発明の実施例に係る斜板式圧縮機が備える斜板の周縁部の断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る斜板式圧縮機が備える斜板のシューとの摺接部の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 シリンダボア
2 シリンダブロック
3 クランク室
4 フロントハウジング
5 シリンダヘッド
11 駆動軸
12 斜板
14 ピストン
15 表面被膜
16 合金層
17 樹脂層
【発明の属する技術分野】
本発明は、斜板式圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回転可能な斜板と、シューを介して斜板に係合し斜板の回転に伴って往復動するピストンとを備える斜板式圧縮機であって、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性を確保すべく、斜板のシューとの摺接面に、金属の焼結層が形成され、焼結層の表面に樹脂層が形成された斜板式圧縮機が特許文献1に開示されている。
特許文献1の斜板式圧縮機においては、焼結層表面の微視的な凹凸によって樹脂層が焼結層に強固につなぎ止められるので、焼結層と樹脂層との結合力が強い。この結果、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−180961
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
樹脂層の耐摩耗性能は高くないので、特許文献1の斜板式圧縮機には、樹脂層が摩耗により早期に消滅し、斜板とシューとの間の油膜形成のためのクリアランスが過度に大きくなってシューのばたつきを惹起し、最悪の場合斜板とシューとの摺接部に焼き付きを生ずるという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、回転可能な斜板と、シューを介して斜板に係合し斜板の回転に伴って往復動するピストンとを備え、斜板のシューとの摺接面に金属の焼結層が形成された斜板式圧縮機であって、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が長期に亘って確保される斜板式圧縮機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、回転可能な斜板と、シューを介して斜板に係合し斜板の回転に伴って往復動するピストンとを備える斜板式圧縮機であって、斜板のシューとの摺接面が、銅系又はアルミ系の合金層であって表面に微少凹凸が形成された合金層と、前記合金層の微細凹凸が形成された表面に形成された樹脂層とから成り、樹脂層表面が研削されて合金層が露出していることを特徴とする斜板式圧縮機を提供する。
本発明に係る斜板式圧縮機においては、樹脂層表面が研削されて合金層が露出しているので、合金と樹脂とが同時にシューに摺接する。樹脂がシューに摺接することにより、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。樹脂は合金層表面に形成された微少凹凸の凹部に充填されており、周囲を合金層で囲まれているので、容易に摩耗消滅しない。従って、本発明に係る斜板式圧縮機においては、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が長期に亘って確保される。
一般にシューは鉄系合金により形成されている。合金層を形成する合金は銅系合金又はアルミ系合金なので、樹脂を囲む合金層とシューとの摺接は異種金属同士の摺接となり、斜板のシューとの摺接部の焼き付きが抑制される。
合金層表面の微少凹凸によって樹脂層が合金層に強固につなぎ止められるので、合金層と樹脂層との結合力が強い。この結果、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。
【0006】
本発明の好ましい態様においては、斜板は鉄系合金から成り、斜板表面に銅系又はアルミ系の合金層が形成されている。
本発明の好ましい態様においては、斜板はアルミ系合金から成り、斜板表面に微少凹凸が形成されている。
斜板が鉄系合金から成る場合には、同種金属同士の摺接を防止するために斜板表面に銅系又はアルミ系の合金層を形成するのが望ましい。斜板がアルミ系合金から成る場合には、斜板表面に直接微少凹凸を形成しても良い。
【0007】
本発明の好ましい態様においては、微少凹凸は、径方向に互いに微少間隔を隔てて同心に配設された微少周溝である。
シューは斜板に対して周方向へ相対運動するので、合金層表面に形成する微少凹凸を径方向に互いに微少間隔を隔てて同心に配設された微少周溝とすれば、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
【0008】
本発明の好ましい態様においては、前記合金層を形成する合金に固体潤滑剤が添加されている。
合金層を形成する合金に固体潤滑剤が添加されることにより、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
【0009】
本発明の好ましい態様においては、前記固体潤滑剤はグラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせである。
グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、合金層を形成する合金に添加される固体潤滑剤として好適である。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、前記樹脂は熱硬化性樹脂である。
熱硬化性樹脂は耐熱性、機械的強度に優れるので、斜板のシューとの摺接部に使用するのに適している。
【0011】
本発明の好ましい態様においては、前記樹脂は熱可塑性樹脂である。
熱可塑性樹脂は耐熱性に優れるので、斜板のシューとの摺接部に使用するのに適している。
【0012】
本発明の好ましい態様においては、前記樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂から選択された一種又は二種以上の組み合わせである。
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、合金層表面に形成される樹脂層を形成する樹脂として好適である。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、前記樹脂に固体潤滑剤が添加されている。樹脂に固体潤滑剤が添加されることにより、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
【0014】
本発明の好ましい態様においては、前記固体潤滑剤はポリテトラフルオロエチレン樹脂、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせである。
ポリテトラフルオロエチレン樹脂、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、樹脂に添加される固体潤滑剤として好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例に係る斜板式圧縮機を説明する。
図1に示すように、斜板式圧縮機100は、複数のシリンダボア1aとセンターボア1bとが形成されたシリンダブロック2と、シリンダブロック2と共働してクランク室3を形成するフロントハウジング4とを備えている。
シリンダヘッド5がシリンダブロック2と共働して吸入弁6と弁板7と吐出弁8とを挟持している。シリンダヘッド5内に吸入室9と吐出室10とが形成されている。吸入室9は吸入ポートに連通し、吐出室10は吐出ポートに連通している。
【0016】
斜板式圧縮機100は更にクランク室3内で延在する駆動軸11を備えている。駆動軸11の一端はフロントハウジング4を貫通してフロントハウジング4外へ延び、他端は軸受を介してシリンダブロック2のセンターボアに嵌合している。
【0017】
クランク室3内に配設された鉄系合金製の斜板12が駆動軸11に固定されている。斜板12の周縁部に、斜板12を挟んで一対の鉄系合金製シュー13が摺動可能に当接している。複数対のシュー13が、周方向に互いに間隔を隔てて配設されている。各一対のシュー13は、それぞれピストン14の尾部14aに形成されたシュー保持部により保持されている。ピストン14の頭部14bはシリンダボア1aに摺動可能に挿入されている。
【0018】
図2に示すように、斜板12のシュー13との摺接面に、表面被膜15が形成されている。
図3に示すように、表面被膜15は、溶射又は焼結により斜板12の表面に形成された銅系又はアルミ系の合金層であって、表面に微少凹凸16aが形成された合金層16と、合金層16の微少凹凸16aが形成された表面に形成されたエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂から選択された一種又は二種以上の組み合わせからなる樹脂層17とから成り、樹脂層17表面が研削されて合金層16の頂部が露出している。
【0019】
斜板式圧縮機100においては、駆動軸11が外部駆動源により回転駆動され、駆動軸11の回転に伴って斜板12が回転し、シュー13を介して斜板12によりピストン14が往復駆動される。外部冷却回路から圧縮機100へ還流した冷媒ガスが、吸入ポートを介して吸入室9へ流入し、弁板7に形成された吸入穴と吸入弁6とを介してシリンダボア1a内へ吸引され、ピストン14により加圧圧縮され、弁板7に形成された吐出穴と吐出弁8とを介して吐出室10へ吐出し、吐出ポートを介して外部冷却回路へ還流する。
【0020】
斜板式圧縮機100においては、図3に示すように、樹脂層17の表面が研削され合金層16の頂部が露出しているので、樹脂層17と合金層16とが同時にシュー13に摺接する。樹脂層17がシュー13に摺接することにより、斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。樹脂層17は合金層16に形成された微少凹凸16aの凹部に充填されており、周囲を合金層16で囲まれているので、容易に摩耗消滅しない。従って、斜板式圧縮機100においては、斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が長期に亘って確保される。
合金層16は銅系合金又はアルミ系合金から成るので、合金層16とシュー13との摺接が異種金属同士の摺接となり、斜板12のシュー13との摺接部の焼き付きが抑制される。
合金層16表面の微少凹凸16aによって樹脂層17が合金層16に強固につなぎ止められるので、合金層16と樹脂層17との結合力が強い。この結果、斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。
【0021】
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂共に樹脂層17を形成する樹脂として好適である。熱硬化性樹脂は耐熱性、機械的強度に優れ、熱可塑性樹脂は耐熱性に優れるので、斜板12のシュー13との摺接部に使用するのに適している。具体例として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、樹脂層17を形成する樹脂として好適である。
【0022】
合金層16を形成する合金に固体潤滑剤を添加しても良い。斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、合金層16を形成する合金に添加される固体潤滑剤として好適である。
【0023】
樹脂層17を形成する樹脂に固体潤滑剤を添加しても良い。斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
ポリテトラフルオロエチレン樹脂、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせは、樹脂層17を形成する樹脂に添加される固体潤滑剤として好適である。
【0024】
斜板12がアルミ系合金から成る場合には、斜板12の表面に直接微少凹凸を形成し、次いで樹脂層を形成し、樹脂層を研削して前記凹凸の頂部を露出させても良い。斜板12の表面近傍部が図3の合金層16として機能する。
合金層16の表面に形成する微少凹凸は、ショットブラスト等によって形成したランダムな凹凸でもよいが、径方向に互いに微少間隔を隔てて同心に配設された微少周溝としても良い。シュー13は斜板12に対して周方向へ相対運動するので、合金層16表面に形成する微少凹凸16aを径方向に互いに微少間隔を隔てて同心に配設された微少周溝とすれば、斜板12のシュー13との摺接部の耐焼付性、摺接性が向上する。
【0025】
表面被膜15は、必ずしも斜板12の両面に形成する必要は無い。片面に表面被膜15を形成し、他面に合金層16のみを形成しても良く、或いは、片面に表面被膜15を形成し、他面に樹脂層17を形成しても良く、或いは、片面に表面被膜15を形成し、他面に耐焼付性、摺接性を向上させる他の任意の処理を施しても良い。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明に係る斜板式圧縮機においては、樹脂層表面が研削されて合金層が露出しているので、合金と樹脂とが同時にシューに摺接する。樹脂がシューに摺接することにより、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。樹脂は合金層表面に形成された微少凹凸の凹部に充填されており、周囲を合金層で囲まれているので、容易に摩耗消滅しない。従って、本発明に係る斜板式圧縮機においては、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が長期に亘って確保される。
一般にシューは鉄系合金により形成されている。合金層を形成する合金は銅系合金又はアルミ系合金なので、樹脂を囲む合金層とシューとの摺接は異種金属同士の摺接となり、斜板のシューとの摺接部の焼き付きが抑制される。
合金層表面の微少凹凸によって樹脂層が合金層に強固につなぎ止められるので、合金層と樹脂層との結合力が強い。この結果、斜板のシューとの摺接部の耐焼付性、摺接性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る斜板式圧縮機の断面図である。
【図2】本発明の実施例に係る斜板式圧縮機が備える斜板の周縁部の断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る斜板式圧縮機が備える斜板のシューとの摺接部の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 シリンダボア
2 シリンダブロック
3 クランク室
4 フロントハウジング
5 シリンダヘッド
11 駆動軸
12 斜板
14 ピストン
15 表面被膜
16 合金層
17 樹脂層
Claims (11)
- 回転可能な斜板と、シューを介して斜板に係合し斜板の回転に伴って往復動するピストンとを備える斜板式圧縮機であって、斜板のシューとの摺接面が、銅系又はアルミ系の合金層であって表面に微少凹凸が形成された合金層と、前記合金層の微細凹凸が形成された表面に形成された樹脂層とから成り、樹脂層表面が研削されて合金層が露出していることを特徴とする斜板式圧縮機。
- 斜板は鉄系合金から成り、斜板表面に銅系又はアルミ系の合金層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の斜板式圧縮機。
- 斜板はアルミ系合金から成り、斜板表面に微少凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の斜板式圧縮機。
- 微少凹凸は、径方向に互いに微少間隔を隔てて同心に配設された微少周溝であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の斜板式圧縮機。
- 前記合金層を形成する合金に固体潤滑剤が添加されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の斜板式圧縮機。
- 前記固体潤滑剤はグラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項5に記載の斜板式圧縮機。
- 前記樹脂は、熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の斜板式圧縮機。
- 前記樹脂は、熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の斜板式圧縮機。
- 前記樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂から選択された一種又は二種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の斜板式圧縮機。
- 前記樹脂に固体潤滑剤が添加されていることを特徴とする請求項9に記載の斜板式圧縮機。
- 前記固体潤滑剤はポリテトラフルオロエチレン樹脂、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、酸化アンチモン、インジウム、スズ、銀、鉛から選択された一種又は二種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項10に記載の斜板式圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003091362A JP2004300926A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 斜板式圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003091362A JP2004300926A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 斜板式圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004300926A true JP2004300926A (ja) | 2004-10-28 |
Family
ID=33404747
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003091362A Pending JP2004300926A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 斜板式圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004300926A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007091564A1 (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Ntn Corporation | 斜板式コンプレッサの斜板および斜板式コンプレッサ |
JP2007239866A (ja) * | 2006-03-08 | 2007-09-20 | Daido Metal Co Ltd | すべり軸受 |
EP2878820A4 (en) * | 2012-06-07 | 2016-05-11 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | WASHER DISC FOR WASTE DISC COMPRESSOR, METHOD FOR THE MANUFACTURE THEREOF AND WASTE DISC COMPRESSOR |
EP2264316A4 (en) * | 2008-12-25 | 2017-03-22 | Taiho Kogyo Co., Ltd | Swash plate and method of manufacturing same |
-
2003
- 2003-03-28 JP JP2003091362A patent/JP2004300926A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007091564A1 (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Ntn Corporation | 斜板式コンプレッサの斜板および斜板式コンプレッサ |
JP2007239866A (ja) * | 2006-03-08 | 2007-09-20 | Daido Metal Co Ltd | すべり軸受 |
EP2264316A4 (en) * | 2008-12-25 | 2017-03-22 | Taiho Kogyo Co., Ltd | Swash plate and method of manufacturing same |
EP2878820A4 (en) * | 2012-06-07 | 2016-05-11 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | WASHER DISC FOR WASTE DISC COMPRESSOR, METHOD FOR THE MANUFACTURE THEREOF AND WASTE DISC COMPRESSOR |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2004300926A (ja) | 斜板式圧縮機 | |
JP2004251256A (ja) | 斜板式圧縮機 | |
WO2010089865A1 (ja) | 往復動圧縮機の弁板と吸入弁及び/又は吐出弁との当接部の加工方法及び往復動圧縮機 | |
JP2002317757A (ja) | 容量可変型斜板式圧縮機における斜板 | |
EP2290239B1 (en) | Shoe | |
RU2597323C2 (ru) | Элементы скольжения и поршневой насос/двигатель | |
JP2003172254A (ja) | 斜板式圧縮機 | |
JP2008138545A (ja) | 球冠状シュー | |
JP6706184B2 (ja) | コンプレッサ用斜板 | |
US20020046646A1 (en) | Compressors | |
JP2017141709A (ja) | コンプレッサー用斜板および斜板式コンプレッサー | |
JP5229576B2 (ja) | 斜板式コンプレッサ | |
JP6313683B2 (ja) | 斜板式コンプレッサの半球シューおよび斜板式コンプレッサ | |
JP5607754B2 (ja) | 斜板式コンプレッサ | |
JP4514599B2 (ja) | ラジアルピストンポンプ | |
JP6706185B2 (ja) | コンプレッサ用斜板 | |
JP2005133593A (ja) | 斜板式コンプレッサの斜板 | |
EP1188923A2 (en) | Coating for a swash plate of a swash plate compressor | |
JP2001317453A (ja) | 斜板式圧縮機 | |
KR20020074404A (ko) | 스크롤압축기 | |
JP6654056B2 (ja) | コンプレッサー用斜板および斜板式コンプレッサー | |
JP2020118090A (ja) | ピストン型液圧装置及びその製造方法 | |
JP6379381B2 (ja) | 斜板式コンプレッサ | |
JP5771266B2 (ja) | シュー | |
JP2008075628A (ja) | 斜板式圧縮機用の斜板および斜板式圧縮機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050725 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080512 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080515 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080911 |