JP2004300442A - 粘着シートおよび粘着シートの製造方法 - Google Patents

粘着シートおよび粘着シートの製造方法 Download PDF

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春平 渡辺
Takeshi Ikeda
剛 池田
Shin Koizumi
伸 小泉
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Abstract

【課題】 基材の特性にかかわらず、耐ブリスター性に優れる粘着シートおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の粘着シート1は、基材フィルム3と基材フィルム3に積層された薄膜4から構成される基材2と、粘着剤層5と、離型シート6とから構成されている。粘着層5は、主成分として粘着剤成分と硬化性成分とを含む。硬化性成分は、放射線硬化性を有するものが好ましい。このような放射線硬化性成分として、アクリル系モノマーまたはオリゴマーを含むものが使用できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、粘着シート、特に、例えばCRTやLCDのようなディスプレイに貼着して使用される粘着シートおよびその製造方法に関するものである。
従来、CRTやLCDのディスプレイには、粘着シートで構成されている保護フィルムが貼着されている。この粘着シートの基材フィルムは、通常、樹脂材料で構成されているが、PET(ポリエチレンテレフタレート)のように紫外線が照射されると分解してガスを発生し易い材料で構成されている場合、この発生したガスの気泡によって粘着層に膨れ(ブリスター)が発生する。
また、近年、外光の反射を抑制し、視認性を向上させる等の種々の目的で、前述の粘着シートの基材フィルム上に薄膜を積層したフィルム、例えば、AR(アンチリフレクション)フィルム、その他、金属あるいは金属酸化物等の薄膜を多層積層したものがある。これらの積層フィルムは、薄膜の存在により気体の透過性が極めて低く、前記基材フィルムの分解等により発生するガスが粘着剤層を通過して揮散し難くい。したがって、粘着剤層中や粘着剤層と基材フィルムとの界面に発生したガスが蓄積し易くなり、ガスの気泡によって粘着層に膨れ(ブリスター)が生じる。
このような欠点を解決するために、マクロモノマーを混合した粘着剤成分を使用した耐ブリスター性粘着シートが知られている。しかし、この粘着シートは、一層の基材フィルムの場合には粘着層の膨れを効果的に抑制できるが、上記のような基材フィルム上に薄膜を積層した場合には、十分に膨れを抑制することができなかった。
本発明の目的は、基材の特性にかかわらず耐ブリスター性に優れる粘着シートおよびその製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(16)の本発明により達成される。
(1) 基材と、粘着剤層を有する粘着シートにおいて、
前記粘着剤層が主成分として粘着剤成分と硬化性成分とを含み、
前記基材は、気体不透過性を有するものであることを特徴とする粘着シート。
(2) 前記基材は、気体難透過性の樹脂フィルムに、少なくとも1層の薄膜を積層したものであり、これにより、気体不透過性が発現するものである上記(1)に記載の粘着シート。
(3) 前記薄膜は、気相成膜法により積層されたものである上記(2)に記載の粘着シート。
(4) 前記薄膜は、反射防止膜である上記(2)または(3)に記載の粘着シート。
(5) 前記薄膜は、主として、ITO、SiO2、TiO2よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物により構成されたものである上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の粘着シート。
(6) 前記粘着剤層は、網目構造を呈する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の粘着シート。
(7) 前記粘着剤成分の重量平均分子量が30万〜300万である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の粘着シート。
(8) 前記粘着剤成分は(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の粘着シート。
(9) 前記硬化性成分は放射線硬化性を有するものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の粘着シート。
(10) 前記硬化性成分はアクリル系モノマーまたはオリゴマーを含むものである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の粘着シート。
(11) 前記アクリル系モノマーまたはオリゴマーはアクリロイル基を有する反応性モノマーまたはオリゴマーである上記(10)に記載の粘着シート。
(12) 前記硬化性成分の含有量は、前記粘着剤成分100重量部に対し、0.05〜50重量部である上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の粘着シート。
(13) 気体不透過性を有する基材の表面に、主成分として粘着剤成分と硬化性成分とを含む組成物を付与する付与工程と、
前記硬化性成分を硬化させる硬化工程とを有することを特徴とする粘着シートの製造方法。
(14) 前記硬化性成分の硬化は、放射線を照射することにより行う上記(13)に記載の粘着シートの製造方法
(15) 前記放射線の照射は、不活性ガス中において行う上記(14)に記載の粘着シートの製造方法。
(16) 前記硬化工程の後、エージングする上記(13)ないし(15)のいずれかに記載の粘着シートの製造方法。
本発明の粘着シートは、粘着剤層が強固で凝集力に富むので、例えば、基材に薄膜が設けられているような気体透過性が低いものであっても、粘着シートの基材等から発生するガスによる膨れ防止(耐ブリスター)効果が十分に発揮される。
また、本発明の粘着シートは粘着性にも優れるため、被着体に対する優れた接着性を有し、貼付後も経時的な劣化等がない。特に、被着体が例えば、ブラウン管のような曲面であっても、曲面への追従性に優れ、優れた接着性を発揮する。
以下、本発明の粘着シートを添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の粘着シートの概略断面図である。この図に示すように、本発明の粘着シート1は、基材2と、粘着剤層5と、必要に応じて該粘着剤層5に貼着された離型シート6とから構成されている。
基材2は、基材フィルム3と薄膜4から構成されている。粘着剤層5は、基材フィルム3の薄膜4が積層されている面と反対側の面に設けられている。
以下、これらの各構成要素について順次説明する。
基材フィルム3は、薄膜4および粘着剤層5を支持する機能を有する。かかる基材フィルム3はそれ自体、環境条件、すなわち温度、湿度等の変化に対する寸法安定性に優れたものが好ましく、また、可撓性(柔軟性)を有し、貼付時における曲面追従性をもち、加工時における裁断または打ち抜き等に適したものが好ましい。
このような基材フィルム3としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン(PP)、ポリアリレート、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド等の樹脂で構成されたものが挙げられるが、なかでもPETフィルムが好ましい。
しかし、このPETフィルムは気体難透過性であり、また、紫外線により分解しガスを発生する。
基材2は、少なくとも1層の薄膜4を有しているのが好ましい。このような薄膜4としては、例えば、粘着シート1が光の反射防止、遮光、減光、偏光等を目的として、基材フィルム3上に金属あるいは金属酸化物等の薄膜を多層積層したものが挙げられる。
具体的には、光の反射防止を目的とした粘着シートでは、基材フィルムに例えばITO、SiO2、TiO2よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物で構成された薄膜を、蒸着、スパッタリング、CVD等の気相成膜法により積層したAR(アンチリフレクション)処理が施されたものがある。このようなAR処理された粘着シートを光学器機のディスプレイ画面に貼付すると、蛍光灯、白熱灯、外光等の光がディスプレイ画面で反射することを防止し、防眩効果が発揮される。
かかる薄膜4は、単層構造であっても多層構造であってもよい。なお、単層構造の場合、例えばAlのような金属薄膜を形成する。
このような薄膜4を形成したことにより、基材2は気体透過性がさらに低くなり、すなわち、実質的に気体不透過性を有するものとなる。このような場合でも、耐ブリスター性を十分に維持することができる。
粘着剤層5は、粘着剤成分と硬化性成分とを含む。
粘着剤層5の中の粘着剤成分により被着体へ貼着したときの十分な粘着力が得られる。また、硬化性成分を添加することにより、粘着剤の凝集力をより向上させることができ、基材2等から発生するガスによって膨れ(ブリスター)を生じない程度の強度を得ることができる。
また、粘着剤層5は、網目構造を呈するのが好ましい。これにより、凝集性がさらに向上し、良好な粘着剤層となる。
粘着剤成分としては、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等いずれのものでもよいが、中でもアクリル系粘着剤が特に好ましい。これにより、粘着剤層5の耐候性を良好に維持することができる。
このような粘着剤成分の1つとして挙げられるアクリル系粘着剤としては、粘着性を与える低Tgの主モノマー、接着性や凝集力を与える高Tgのコモノマー、架橋や接着性改良のための官能基含有モノマー(モノエチレン性不飽和モノマー)等から成るものが用いられる。
主モノマーとしては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アルキルエステルが挙げられ、これらのものを1種または2種以上を混合して用いることができる。
コモノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルエーテル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニル基含有化合物が挙げられる。
官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、N−メチロールアクリルアミド、アリルアルコール等のヒドロキシル基含有モノマー、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有モノマー、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド等のN−置換アミド基含有モノマー、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノマーが挙げられる。
このような材料を用いることにより、粘着性や凝集性、耐久性に優れ、また、モノマーの種類や組合せの選択により用途に応じた任意の品質、特性を得ることができる。
粘着剤成分の重量平均分子量は、30万〜300万が好ましく、50万〜200万がより好ましい。粘着剤成分の分子量が小さ過ぎると、粘着剤の粘着力や凝集力が劣り、耐ブリスター性が十分に得られず、分子量が大き過ぎると粘着剤が硬くなり、粘着性が不十分となって貼着の作業性が悪くなる。
また、粘着剤成分のガラス転移点(Tg)は、−20℃以下であるのが好ましい。ガラス転移点が−20℃を超える場合、使用温度によっては粘着剤が硬くなり、粘着性を維持できなくなることがある。
以上のような粘着剤は、架橋型、非架橋型のいずれのものも使用できる。架橋型の場合、エポキシ系化合物、イソシアナート系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩、アミン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド系化合物等の各種架橋剤を用いる方法等が挙げられ、これらは、それぞれの有する官能基により適宜選択される。
粘着剤層5に含まれる硬化性成分は、特に限定されないがエポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性を有するもの、または後述する放射線硬化性を有するもの等が挙げられるが、特に放射線硬化性を有するものが好ましい。これにより、硬化性成分を常温や低温下で、かつ非常に短時間で硬化を進行させることができ取扱性に優れる。
ここでいう、放射線硬化性とは、例えば、紫外線、レーザー光線、α線、β線、γ線、X線、電子線の照射により分子鎖の成長や架橋反応が誘起され、硬化性成分が硬化する性質のことを意味する。
このような放射線硬化性成分としては、特に限定されないが、例えばアクリル系モノマーまたはオリゴマーを有するものが好ましい。これにより耐候性の優れた粘着剤層を形成することができる。
このような放射線硬化性のアクリル系モノマーまたは/およびオリゴマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられ、これらを1種または2種以上を混合して用いてもよい。
さらに、上記アクリル系モノマーまたはオリゴマーは、アクリロイル基を有する反応性モノマーまたはオリゴマーを含むものが好ましく、アクリロイル基を2以上有するものがより好ましい。アクリロイル基を2以上含むことにより、網目構造の形成が十分に行われ、粘着剤の凝集性がさらに向上し、良好な粘着剤層が得られる。
上記放射線硬化性成分等の硬化性成分の含有量は、前記粘着剤成分100重量部に対し、0.05〜50重量部が好ましく、0.1〜20重量部がより好ましい。硬化性成分の量が少な過ぎると粘着剤の凝集力との関係で、発生したガスによる発泡や膨れの抑制効果が十分に得られない場合がある。一方、硬化性成分の量が多すぎると、粘着剤層5が硬くなり過ぎて粘着力が低下するおそれが生じる。
硬化性成分は粘着剤成分とブレンドする場合、粘着剤成分との相溶性が良いものが好ましい。その他、硬化性成分を粘着剤成分の主ポリマーとの共重合体として用いることも可能である。
放射線硬化性成分を紫外線照射等により硬化させる場合、粘着剤層5は光透過性を有するものが好ましく、例えば、実質的に透明または半透明(無色または有色)であるものがよく、これにより、粘着剤層5の硬化を容易に行うことができる。
また、放射線硬化性成分を紫外線照射等により硬化させる場合、重合開始剤を添加してもよく、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、o−ベンゾイル安息香酸メチル−p−ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイン等のベンゾイン類、ジメチルベンジルケタール、トリクロルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン類、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−4’−イソプロピル−2−メチルプロピオフェノン等のプロピオフェノン類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、p−クロルベンゾフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、2−クロルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、ベンジル、ジベンゾスベロン、α−アシルオキシムエステル等が挙げられる。
このような重合開始剤の添加量は、上記放射線硬化性成分100重量部に対し、0.5〜30重量部程度とするのが好ましく、1〜20重量部程度とするのがより好ましい。
一方、上記放射線硬化性成分を電子線照射により硬化させる場合には、前記重合開始剤の添加は不要であるが、この場合、酸素の存在により硬化反応が著しく阻害されるため、窒素等の不活性ガス雰囲気下で行う必要がある。あるいは、離型シート6を貼着した状態で、または粘着シート1を被着体に貼付した状態で行うのが好ましい。
また、上記重合開始剤ともに、重合促進剤を用いることもでき、このような重合促進剤としては、例えば、4,4’−ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジメチルエタノールアミン、グリシン等が挙げられる。
なお、以上のような重合開始剤および重合促進剤は、保存時の安定性を向上するために、マイクロカプセル化して添加することもできる。
さらに、必要に応じて他の添加剤として、例えば、紫外線吸収剤、粘着付与剤、軟化剤(可塑剤)、充填剤、老化防止剤、顔料、染料、シランカップリング剤等の各種添加剤を添加することができる。
粘着付与剤としては、例えば、ロジンおよびその誘導体、ポリテルペン、テルペンフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂、スチレン樹脂、キシレン樹脂が挙げられる。
軟化剤としては、例えば、液状ポリエーテル、グリコールエステル、液状ポリテルペン、液状ポリアクリレート、フタル酸エステル、トリメリット酸エステル等が挙げられる。
以上のような粘着剤層5は、主成分として粘着剤成分と硬化性成分とを含む組成物を基材2の表面に付与し(付与工程)、硬化性成分を硬化させる(硬化工程)ことにより形成される。付与する方法としては、例えば、ダイまたはコンマコーター等による、転写または直塗工等が挙げられる。また、塗布の方法としては、例えば、フローコーター、ナイフコータ、ロールコーター、ディッピング等が挙げられる。
また、硬化性成分は、放射線を照射等することにより硬化させることができる。
放射線としては、例えば、紫外線、レーザー光線、α線、β線、γ線、X線、電子線等が挙げられる。
また、後述する実施例のように、主成分として粘着剤成分と硬化性成分とを含む組成物を基材2の表面に付与し、硬化性成分を硬化させた後に、所定条件でエージングし、粘着剤層5を安定させてもよい。
粘着剤層5の厚さ(乾燥膜厚さ)は、特に限定されないが、5〜100μm程度、特に10〜60μm程度とするのが好ましい。
本発明の粘着シートに使用する離型シート6は、公知のいずれのものを使用してもよく、例えば、離型シート6の基材の粘着剤層5との接合面に離型コート層、例えばシリコーン層が形成されたものを用いることができる。離型シート6の基材としては、例えば、グラシン紙のような紙材や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等よりなる樹脂フィルムが挙げられる。
また、本発明の粘着シート1(離型シート6を除く)は、特に用途は限定されないが、光透過性を必要とする場合は実質的に透明または半透明であることが好ましい。これにより、例えば光学機器のディスプレイや車窓等に貼着しても視認性が損なわれない。
以上、本発明の粘着シートを図示の実施例について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、例えば、用途に応じて、さらに機能性の膜が積層されたものであってもよい。また、基材フィルム3、薄膜4、粘着剤層5の各層内に任意の層が設けられていてもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
(実施例1)
1.粘着シートの作製
反射防止薄膜(AR層)を積層したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基材のAR層の反対側の面に、下記[2]の各成分を混合し調製した粘着剤溶液からなる粘着剤層を形成した。
次いで、該粘着剤層に離型シートを貼着して、図1に示す構造の粘着シートを作製した。
各層の成分および構成は、以下の通りである。
[1]基材(AR−PETフィルム)
基材フィルム:ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
(厚さ:188μm)
AR層:4層構造(ITO/SiO2 /TiO2 /SiO2 の各薄層をスパッタリングにより積層)
(合計厚さ:0.2μm)
[2]粘着剤層
粘着剤成分:アクリル酸エステル系共重合体;100重量部(Mw=60万)
アクリル酸ブチル;95量部、
アクリル酸;5重量部、
硬化性成分:トリメチロールプロパントリアクリレートモノマー;5重量部
添加剤:
(光重合開始剤)1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
;0.6重量部
(架橋剤)トリメチロールプロパントリレンジイソシアナート;1重量部
厚さ:25μm
[3]離型シート
基材:透明ポリエステルフィルム(片面にシリコーン処理したもの)
(SP PET38、リンテック社製)
厚さ:38μm
得られた粘着シートに、離型シート面側から紫外線を照射し、その後、常温で1週間エージングし、粘着シートを得た。
(実施例2)
実施例1において硬化性成分をペンタエリスリトールトリアクリレートとした以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
(実施例3)
実施例1において硬化性成分をジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとした以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
(実施例4)
実施例1において粘着剤成分であるアクリル酸エステル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を120万とした以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
(実施例5)
実施例1において光重合開始剤を添加せず、また、紫外線の代わりに電子線照射を行った以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
(実施例6)
実施例1においてAR−PETフィルムの代わりに、薄膜が設けられていないPETフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
(比較例1)
実施例1において硬化性成分および光重合開始剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
(比較例2)
実施例4において硬化性成分および光重合開始剤を添加しなかった以外は、実施例4と同様にして粘着シートを得た。
(比較例3)
実施例6において硬化性成分および光重合開始剤を添加しなかった以外は、実施例6と同様にして粘着シートを得た。
2.耐ブリスター性試験
上記実施例1〜6および比較例1〜3で得られた各粘着シートを曲面ガラス板に貼付し、フェードメータによる耐久条件に投入して膨れの発現状態を目視で観察した。なお、フェードメータによる試験条件は、JIS B 7751に従って行った。
膨れの判定基準は、次のとおりである。
○:粘着剤層に発泡・膨れが全く発生しない。
△:粘着剤層に微小な発泡が発生した。
×:粘着剤層に発泡が発生した。
××:粘着剤層に膨れが発生。
Figure 2004300442
表1に示すとおり、実施例1〜6の各粘着シートは、被着体の曲面への追従性、密着性が良好であり、厳しい環境下においても基材から発生するガスによる発泡・膨れが全くみられなかった。
これに対し、比較例1〜3の各粘着シートにはガスによる発泡・膨れが観察された。
また、遮光下で70℃、dry条件下で500時間、および60℃、90%RHの条件下で500時間放置し、粘着シートの状態を観察した。その結果、実施例1〜6の各粘着シートには発泡・膨れがみられず、極めて良好な状態であった。
本発明の粘着シートの概略断面図である。
符号の説明
1 粘着シート
2 基材
3 基材フィルム
4 薄膜
5 粘着剤層
6 離型シート

Claims (16)

  1. 基材と、粘着剤層を有する粘着シートにおいて、
    前記粘着剤層が主成分として粘着剤成分と硬化性成分とを含み、
    前記基材は、気体不透過性を有するものであることを特徴とする粘着シート。
  2. 前記基材は、気体難透過性の樹脂フィルムに、少なくとも1層の薄膜を積層したものであり、これにより、気体不透過性が発現するものである請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記薄膜は、気相成膜法により積層されたものである請求項2に記載の粘着シート。
  4. 前記薄膜は、反射防止膜である請求項2または3に記載の粘着シート。
  5. 前記薄膜は、主として、ITO、SiO2、TiO2よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物により構成されたものである請求項2ないし4のいずれかに記載の粘着シート。
  6. 前記粘着剤層は、網目構造を呈する請求項1ないし5のいずれかに記載の粘着シート。
  7. 前記粘着剤成分の重量平均分子量が30万〜300万である請求項1ないし6のいずれかに記載の粘着シート。
  8. 前記粘着剤成分は(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする請求項1ないし7のいずれかに記載の粘着シート。
  9. 前記硬化性成分は放射線硬化性を有するものである請求項1ないし8のいずれかに記載の粘着シート。
  10. 前記硬化性成分はアクリル系モノマーまたはオリゴマーを含むものである請求項1ないし9のいずれかに記載の粘着シート。
  11. 前記アクリル系モノマーまたはオリゴマーはアクリロイル基を有する反応性モノマーまたはオリゴマーである請求項10に記載の粘着シート。
  12. 前記硬化性成分の含有量は、前記粘着剤成分100重量部に対し、0.05〜50重量部である請求項1ないし11のいずれかに記載の粘着シート。
  13. 気体不透過性を有する基材の表面に、主成分として粘着剤成分と硬化性成分とを含む組成物を付与する付与工程と、
    前記硬化性成分を硬化させる硬化工程とを有することを特徴とする粘着シートの製造方法。
  14. 前記硬化性成分の硬化は、放射線を照射することにより行う請求項13に記載の粘着シートの製造方法
  15. 前記放射線の照射は、不活性ガス中において行う請求項14に記載の粘着シートの製造方法。
  16. 前記硬化工程の後、エージングする請求項13ないし15のいずれかに記載の粘着シートの製造方法。
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