JP2004299470A - 鉄道車両の床面高さ制御装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気ばね付台車12を有し、空気ばね13の空気を給排して床面FLの高さが調節可能な鉄道車両の床面高さを制御する。車両の速度を検出し、車両速度が第1の所定速度以下であり、車両の駅プラットホームへの進入が検出されたとき、車両の床面と駅プラットホームの上面との間が第1の段差となる迄、空気ばね13の空気を第1及び第2の排気弁SV1およびSV2を開いて第1の減圧速度で排気させ、車両速度が第1の所定速度より低い第2の所定速度以下となったとき、第1の段差より小さい第2の段差が検出される迄、空気ばね13の空気を第1の排気弁SV1のみを開いて第1の減圧速度より遅い第2の減圧速度で排気させる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両の床面高さ制御装置及び方法に関し、特に、鉄道車両が駅に停車した際、乗客の乗降の安全のために、車両床面とプラットホームとの段差を緩和するようにした鉄道車両の床面高さ制御装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気ばね付台車を有する鉄道車両は、個々の空気ばねの高さをレバーと連結棒によるリンク機構を用いて機械的に検知し、その動きを高さ調整弁に伝えて弁の開閉を行い、空気ばねの高さ調整や内圧の調整を行っている。かかる高さ調整弁による空気ばね高さの制御目標は、走行中も駅停車中も変わりなく同じであり、車輪の摩耗や軸ばねの撓みを考慮して、常に車両床面がプラットホームから高い位置となるように設定されている。
【0003】
ところで、異なる規格を有する線区や異なる規格を持つ他社線区に乗り入れする車両では、一般的に最も高いプラットホームの高さ位置に合わせて車両の床面高さが設定されるので、プラットホームの高さが低い線区では、車両床面とプラットホームとの高さ位置とに大きな段差が生じざるを得ない。このような段差は、一般の健常者の乗降には支障が少ないが、肢体不自由者や車椅子を使用した乗客には大きな障害となる。
【0004】
そこで、このような列車が駅に停車した際の車両床面とプラットホームとの段差を小さくするために、例えば、特許文献1に開示の車体制御方法が知られている。この制御方法は、車体側に非接触型位置センサーを設けると共に、駅の乗降用ホームに感応目印を設置し、鉄道車両が所定低速以下で進入したとき、上記位置センサーが感応して発する検出信号を制御器に入力して車体床面高さとホーム高さとの高低差を設定許容高低差値と比較して、外れているときは制御信号を出力して給気弁および排気弁を操作して車体床面高さをホーム高さに適合させている。
【0005】
また、特許文献2に開示の鉄道車両床面の高さ制御方法が知られており、この制御方法では、車両が駅に停車した際、空気ばねから排気する時間を測定し、所定時間経過したときに車体が所定高さに下降したとして排気を停止するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特公平7−57605号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平11−321647号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示された車体制御方法では、駅の乗降用ホームに感応目印を設置する必要があるため、全ての駅の乗降用ホームの全長に亘ってその感応目印を設置するとなると、その工事に要する手間およびコストが無視し得ず、また、各駅毎のその高さ位置の設置誤差に対応させて、車体側に感応可能幅の大きな非接触型位置センサーを用いざるを得ず、制御を確実に行うには大幅なコストの上昇を免れ得ないものである。
【0009】
また、上記特許文献2に開示された鉄道車両床面の高さ制御方法では、車両が駅に停車した際、空気ばねから排気する時間を測定し、所定時間経過したときに車体が所定高さに下降したとして排気を停止するようにしているので、車両が停車してから制御が開始される結果、車両の到着後直ぐに乗降口を開くことができず、時間のロスを伴わざるを得ない。さらに、単に、所定時間経過したときに車体が所定高さに下降したとしているので、全ての駅に対し適切に対応できるか否か確実でない。プラットホームの高さは各駅で異なるからである。
【0010】
本発明の目的は、上述の諸問題を解消するためになされたものであり、駅の乗降用ホームに特別な感応目印等を設けることなく、迅速で確実に全てのプラットホームと車両床面との段差を小さくすることが可能な鉄道車両床面の高さ制御装置及び方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための、本発明の一形態になる鉄道車両の床面高さ制御装置は、空気ばね付台車を有し、空気ばねの空気を給排して床面の高さが調節可能な鉄道車両であって、車両の速度を検出する速度検出手段と、車両の駅プラットホームへの進入を検出するプラットホーム進入検出手段と、車両の床面と駅プラットホームの上面との間の第1の段差を検出する第1の段差検出手段と、車両の床面と駅プラットホームの上面との間の、前記第1の段差より小さい第2の段差を検出する第2の段差検出手段と、車両速度が第1の所定速度以下であり、車両の駅プラットホームへの進入が検出されたとき、前記第1の段差が検出される迄、前記空気ばねの空気を第1の減圧速度で排気させる第1の制御手段と、車両速度が前記第1の所定速度より低い第2の所定速度以下となったとき、前記第2の段差が検出される迄、前記空気ばねの空気を前記第1の減圧速度より遅い第2の減圧速度で排気させる第2の制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
ここで、前記プラットホーム進入検出手段、前記第1の段差検出手段および前記第2の段差検出手段は光電スイッチを含み、それぞれの光電スイッチが前記車両の車体側部に順に高さを異ならせて設けられていることが好ましい。
【0013】
また、上記目的を達成するための、本発明の他の形態になる鉄道車両の床面高さ制御方法は、空気ばね付台車を有し、空気ばねの空気を給排して床面の高さが調節可能な鉄道車両の床面高さ制御方法であって、車両の速度を検出し、車両速度が第1の所定速度以下であり、車両の駅プラットホームへの進入が検出されたとき、車両の床面と駅プラットホームの上面との間が第1の段差となる迄、前記空気ばねの空気を第1の減圧速度で排気させ、車両速度が前記第1の所定速度より低い第2の所定速度以下となったとき、前記第1の段差より小さい第2の段差が検出される迄、前記空気ばねの空気を前記第1の減圧速度より遅い第2の減圧速度で排気させることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0015】
図において、10は、プラットホーム上面と車両床面との段差を緩和する本発明が適用される車両であり、この車両10に搭載された床面高さ制御装置は、以下のように構成されている。すなわち、11は車体、12は空気ばね付台車であり、車体11と空気ばね付台車12との間に設けられた空気ばね13を有している。なお、この空気ばね13は台車当り複数個が設けられ、その内部には、車体11の下向きの動きを制限する不図示のストッパが内蔵されている。
【0016】
さらに、各空気ばね13当りの空気の給排を制御するための空気回路15が設けられており、該空気回路15は、図3に示すように、元空気溜16と空気ばね13との間に介設されている。SVは、空気ばね13内部から空気を排出するための排気弁であり、本実施の形態では、並列に配置された第1の排気弁SV1と第2の排気弁SV2とから構成されている。Vaは空気ばね13の給排気時に後述する自動高さ調整機構のレベリングバルブLVと元空気溜16との間の流路を開閉制御する遮断弁であり、Vbは空気ばね13内部に給気する給気弁である。
【0017】
これらの排気弁SV、給気弁VbおよびレベリングバルブLVは、一方が空気ばね13へ接続された配管Pに接続されており、また、レベリングバルブLVの他方は遮断弁Vaの一方に接続されている。さらに、排気弁SVの他方は解放状態とされ、遮断弁Vaおよび給気弁Vbは、他方が元空気溜16へ接続されている。
【0018】
なお、レベリングバルブLVを有する自動高さ調整機構は、車体11の下降又は上昇移動に伴って不図示のレバーが傾動し、かかるレバーの傾動量に応じてレベリングバルブLVを開閉し、空気ばね13における給排気を調整してレバーを水平に戻すことで、車体11を所定高さに調整するものであり、その機構自体は周知であるから、ここでの詳細説明は省略する。
【0019】
次に、Cは、車体11を上昇又は下降させるために空気ばね13の空気の給排を制御するコントローラであり、マイクロコンピュータ等により構成されている。コントローラCには、車両の速度を検出する速度検出器からの出力信号としての速度信号Vが入力されると共に、後述する第1乃至第3のセンサ21〜23からの出力信号S1〜S3が入力される。なお、この速度検出器は、例えば、車両駆動用電動機からの出力信号に基いて検出するものでもよい。
【0020】
ここで、第1乃至第3のセンサ21〜23の設置形態につき、図1および図2に戻って説明する。第1のセンサ21は、車両10が駅のプラットホームPHへ進入したことを検出するためのものであり、プラットホームPHの進入側の立縁部から始まる側面部を検出できるように、車両10の車体11の側部に設けられている。詳述すると、通常の走行中において、高さ調整機構により車両床面FLがプラットホームPHより高い位置となるように設定されている空気ばね13の高さ状態で、車両10が駅のプラットホームPHへ進入した場合でも、その検出が可能となる車体11の高さ位置に設けられている。
【0021】
図5に図解するように、第2のセンサ22は、車両の床面FLと駅のプラットホームPHの上面との間の第1の段差h1を検出するためのものであり、第1のセンサ21と同じく、車両10の車体11の側部に設けられている。但し、第1のセンサ21より高い位置に設けられている。
【0022】
第3のセンサ23は、車両の床面FLと駅のプラットホームPHの上面との間の、前記第1の段差h1より小さい第2の段差h2を検出するためのものであり、第1および第2のセンサ21および22と同じく、車両10の車体11の側部に設けられている。但し、第1および第2のセンサ21および22より高い位置に設けられている。
【0023】
ここで、上述の第1乃至第3のセンサ21乃至23は、非接触センサであればその形式が特に限定されるわけではないが、本実施の形態では、図6に図解するような、価格的に有利な光電スイッチを用いている。なお、これらの第1乃至第3の光電スイッチ(21乃至23)は、それぞれが車両の車体11の側部に順に高さを異ならせて設けられており、図1に示す実施形態では、車体11のほぼ中央部側面に設けたが、その取付位置は側面に限定されず、それらの検出部を側方に向けて設ける限り車体11の前部または後部であってもよい。
【0024】
なお、本実施の形態で用いられている光電スイッチは、図6に図解される拡散反射形光電スイッチPSであり、電源回路PS0、投光部PS1、受光部PS2および電気信号出力回路PS3を一つのケース内に備え、投光部PS1から赤外線の照射光を発し、検出体P0からの拡散反射光を受光部PS2で受光し、その受光強度を電気信号出力回路で処理し、その受光強度に応じて「ON」、「OFF」の電気信号を出力するものである。駅のプラットホームPHの上面ないしは上縁部を精度よく検出するために、投光部PS1からの照射光はビームの細いものを使用するのが好ましい。
【0025】
次に、上記構成になる床面高さ制御装置における制御手順の一例について、図4のフローチャートを参照して説明する。制御がスタートすると、ステップS1において、車両10が駅のプラットホームPHに進入したか否かが検出される。詳述すると、第1のセンサである光電スイッチ21がプラットホームPHの進入側の立縁部を通過することによりON(またはOFF)動作し、立縁部から始まる側面部を通過中にそのON(またはOFF)動作が維持されることで、プラットホームPHへの進入が検出される。ステップS1においては、このON(またはOFF)動作による進入信号S1がコントローラCに送られたとき、「YES」であるとして、次のステップS2に進む。なお、ステップS1においては、プラットホームPHへの進入が検出される迄、「NO」として待機状態が維持されている。
【0026】
そして、ステップS2において、車両10の速度Vが第1の所定速度V1、例えば、25km/h、以下であるか否かが判断される。ここで、速度Vが第1の所定速度V1より大きいときは、単なる通過駅を走行中である、「NO」としてステップS1に戻る。速度Vが第1の所定速度V1以下のときは、車両10が停車準備段階にある「YES」としてステップS3乃至S5に進む。
【0027】
すなわち、ステップS3乃至S5では、順に、元空気溜16からの空気供給を遮断すべく遮断弁Vaが閉じられ、第1の排気弁SV1および第2の排気弁SV2が開かれる。このように、遮断弁Vaが閉じられ、第1の排気弁SV1および第2の排気弁SV2が開かれると、空気ばね13の空気が第1の減圧速度で排気されることになり、車体11は、図5(A)に示す車両の床面FLと駅のプラットホームPHの上面との間が段差h0(例えば、30mm)の状態から、比較的速やかに下降することになる。
【0028】
そこで、ステップS6において、上記下降の結果、車両の床面FLと駅のプラットホームPHの上面との間が、図5(B)に示すように、第1の段差h1(例えば、20mm)となったか否かが判断される。この判断は、第2のセンサである光電スイッチ22がプラットホームPHの上縁部の側方を下向きに通過することによりON(またはOFF)動作したか否かにより行われる。この判断の結果、「YES」である場合、すなわち、第1の段差h1となったときには、ステップS7およびS8に進み、第1の排気弁SV1および第2の排気弁SV2が共に閉じられ、車体11の下降が一旦停止される。
【0029】
なお、上述のステップS2乃至S8においては、本発明における、車両10の速度が第1の所定速度V1以下であり、車両の駅のプラットホームPHへの進入が検出されたとき、車両の床面FLと駅のプラットホームPHの上面との間が第1の段差h1となる迄、空気ばね13の空気を第1の減圧速度で排気させる制御が行われることを意味している。
【0030】
次に、ステップS9に進み、車両10の速度Vが第2の所定速度V2(例えば、第1の所定速度V1の1/10である2.5km/h)以下に減速されたか否かが判断される。ステップS9において、車両10の速度Vが前記第1の所定速度V1より十分に低い停車直前の第2の所定速度V2以下となったと判断されると、ステップS10に進み、第1の排気弁SV1のみが開かれる。このように、第1の排気弁SV1のみが開かれると、空気ばね13の空気が第1の減圧速度より遅い第2の減圧速度で排気されることになり、車体11は、図5(B)に示す車両の床面FLと駅のプラットホームPHの上面との間が段差h1の状態から、比較的緩やかに下降することになる。
【0031】
そこで、ステップS11において、上記下降の結果、車両の床面FLと駅のプラットホームPHの上面との間が、図5(C)に示すように、第2の段差h2(例えば、0〜10mm)となったか否かが判断される。この判断は、第3のセンサである光電スイッチ23がプラットホームPHの上縁部の側方を下向きに通過することによりON(またはOFF)動作したか否かにより行われる。この判断の結果、「YES」である場合、すなわち、第2の段差h2となったときには、ステップS12に進み、第1の排気弁SV1が閉じられ、車体11の下降が完全に停止される。
【0032】
なお、上述のステップS9乃至S12においては、本発明における、車両10の速度が第1の所定速度V1より低い第2の所定速度V2以下となったとき、第1の段差h1より小さい第2の段差h2が検出される迄、空気ばね13の空気を前記第1の減圧速度より遅い第2の減圧速度で排気させる制御が行われることを意味している。
【0033】
このようにして、車体11が第2の段差h2が検出される迄降下することにより、プラットホームPHの上面部と車体11の床面FLとの段差が緩和されることとなる。この後、コントローラCは、乗降ドアを開くように命令を発するようにしてもよい。なお、上述の如く車体11が降下した状態では、自動高さ調整機構は、レバーの一端側が下方に傾斜した状態となっており、本発明による段差を緩和する制御が完了し、通常走行に移行する際は、遮断弁Vaおよび給気弁Vbが開かれ、車体11は所定の高さに上昇される。
【0034】
なお、上述の実施の形態では、車体の下降速度を変えるのに、第1および第2の排気弁SV1およびSV2を選択的に用いたが、これは、1個の排気弁の有効絞り面積を変えることにより段階的に行ってもよい。
【0035】
上述の実施の形態によれば、第1のセンサで車両10が駅のプラットホームPHに進入したことを検出した後、車両10が第1の所定速度V1以下であれば、車体11の床面FLをプラットホームPHの上面部より所定の高さ(段差)に速やかに降下させ、続いて、車両10の速度が第2の所定速度V2以下になったとき、車体11の床面FLを緩やかに降下させるので、時間的ロスを伴わず速く精度よく車体11の床面FLをプラットホームPHの上面部に近づけることができる。
【0036】
また、鉄道車両10が第2の所定速度V2よりも大きな速度で走行しているときは、線路の状態等にもよるが、車体11の床面FLの振動の程度は大きく、また、排気中の空気ばね13の特性を考慮すると、車体11の床面FLは複雑に振動することが予想される。しかしながら、第2の所定速度V2以下ではその振動の程度は小さくなり、かかる状態で車体11の床面FLを緩やかに降下させることで、車体11の床面FLを停車位置におけるプラットホームPHの上面部高さに合わせて確実に近づけることができる。
【0037】
さらに、このような制御を行うことで、車両10に多くの乗客が乗車している場合や、乗降口付近に多くの乗客が集中した場合にも、車体11の床面FLがプラットホームPHの上面部高さより低くなるのを確実に防止でき、乗降客のより安全な乗降を可能とする。
【0038】
また、第1乃至第3のセンサとして、拡散反射形の光電スイッチを用いることにより、駅プラットホームの状況の影響を受けにくい安定した検出が可能である。すなわち、車両と駅プラットホームとの間の距離が変動しても、多少の感度が変動するのみで、車両の駅プラットホームへの進入および駅プラットホームの上面の上縁部の信頼性の高い検出を迅速に行うことができる。さらに、第2および第3のセンサとしては、それぞれ1個のセンサに限らず、複数個のセンサを用いるようにしてもよい。このようにすると、さらに精度のよい検出が可能となる。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明かなように、本発明によれば、駅の乗降用ホームに特別な目印等を設けることなく、迅速で確実に全てのプラットホームと車両床面との段差を小さくすることが可能な鉄道車両床面の高さ制御装置及び方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により制御される鉄道車両の実施の形態を示し、(A)はその側面図および(B)はそのE部拡大図である。
【図2】図1の鉄道車両の駅プラットホームとの関係を示す一部断面図である。
【図3】本発明による制御回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の制御手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態の制御に伴う鉄道車両の駅プラットホームとの位置関係を示す説明図であり、(A)は段差h0の状態、(B)は段差h1の状態、(C)は段差h2の状態を示している。
【図6】本発明の実施の形態に用いる光電スイッチの概要を説明する図解図である。
【符号の説明】
10 鉄道車両
11 車体
12 空気ばね付台車
13 空気ばね
16 元空気溜
21 第1センサ
22 第2センサ
23 第3センサ
Va 遮断弁
Vb 給気弁
SV1 第1排気弁
SV2 第2排気弁
LV レベリングバルブ
C コントローラ
PH プラットホーム
PS 光電スイッチ
Claims (3)
- 空気ばね付台車を有し、空気ばねの空気を給排して床面の高さが調節可能な鉄道車両であって、
車両の速度を検出する速度検出手段と、
車両の駅プラットホームへの進入を検出するプラットホーム進入検出手段と、
車両の床面と駅プラットホームの上面との間の第1の段差を検出する第1の段差検出手段と、
車両の床面と駅プラットホームの上面との間の、前記第1の段差より小さい第2の段差を検出する第2の段差検出手段と、
車両速度が第1の所定速度以下であり、車両の駅プラットホームへの進入が検出されたとき、前記第1の段差が検出される迄、前記空気ばねの空気を第1の減圧速度で排気させる第1の制御手段と、
車両速度が前記第1の所定速度より低い第2の所定速度以下となったとき、前記第2の段差が検出される迄、前記空気ばねの空気を前記第1の減圧速度より遅い第2の減圧速度で排気させる第2の制御手段と、
を備えることを特徴とする鉄道車両の床面高さ制御装置。 - 前記プラットホーム進入検出手段、前記第1の段差検出手段および前記第2の段差検出手段は光電スイッチを含み、それぞれの光電スイッチが前記車両の車体側部に順に高さを異ならせて設けられていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両の床面高さ制御装置。
- 空気ばね付台車を有し、空気ばねの空気を給排して床面の高さが調節可能な鉄道車両の床面高さ制御方法であって、
車両の速度を検出し、
車両速度が第1の所定速度以下であり、車両の駅プラットホームへの進入が検出されたとき、車両の床面と駅プラットホームの上面との間が第1の段差となる迄、前記空気ばねの空気を第1の減圧速度で排気させ、
車両速度が前記第1の所定速度より低い第2の所定速度以下となったとき、前記第1の段差より小さい第2の段差が検出される迄、前記空気ばねの空気を前記第1の減圧速度より遅い第2の減圧速度で排気させることを特徴とする鉄道車両の床面高さ制御方法。
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