JP2004298659A - 水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法及び原位置混合処理装置 - Google Patents

水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法及び原位置混合処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】港湾、河川、湖沼などの水底を形成する汚染土壌等を、原位置で汚染物質ができるだけ拡散しないように地盤安定材と攪拌混合して固化処理する原位置混合処理工法及び装置を提供する。
【解決手段】原位置混合処理装置の複数の攪拌混合軸を設置した下向きに開口する混合処理ケーシングを水底の汚染土壌等に向かって下降させ、前記攪拌混合軸が汚染土壌等の層内に位置する深さに設定し、前記の設定状態を保って前記攪拌混合軸を混合処理ケーシング内で自転及び公転運動させると共にセメント系固化材料その他のPH値の低い地盤安定材を注入して攪拌混合することにより、水底の汚染土壌等を原位置で固化処理する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ダイオキシン類や鉛、水銀等の重金属、或いはポリ塩化ビフィニール(通例pcbと略す。)等々に汚染された港湾、河川、湖沼などの水底を形成する底泥地盤(以下、汚染土壌等という。)を、原位置で前記の汚染物質ができるだけ拡散しないように地盤安定材と攪拌混合して固化処理する原位置混合処理工法と、同工法の実施に使用する原位置混合処理装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、ダイオキシン類や鉛、水銀等の重金属、或いはポリ塩化ビフィニール(pcb)等による汚染は内海や港湾部に多い。汚染された海域、河川、湖沼等におけるダイオキシン類等対策の考えは、先ず発生源対策を行い、汚染範囲の拡大を抑制することである。本来はダイオキシン類等で汚染された底泥(汚染土壌等)を浚渫して除去することが望ましい。しかし、底泥の層厚は通常30cm〜100cm程度、平均的には50cm程度と非常に薄く堆積している場合が多く、現在はこれをきれいに除去するのに適切な機械や作業船がないのが実状である。また、仮に除去できたとしても、浚渫及び除去底泥の無害化処理に多額の費用と多くの手間が発生するし、最終処分する場所の確保などに困難な場合が多いのが現状である。
【0003】
従来、汚染された底泥の上に適度な層厚で砂をまき(敷き砂という。)、汚染土壌等を覆う所謂覆砂を形成して底泥を閉じ込める方法を実施することもある。しかし、ダイオキシン類等の水中への拡散を恒久的に完全には防止できない欠点がある。
【0004】
そこで、汚染物質が拡散しないように水中の原位置で地盤安定材により固化処理することを目的として、本出願人は、特願2002−117844号に係る発明「水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法及び原位置混合処理装置」を提案している。底泥のダイオキシン類等の汚染濃度が底質環境基準値以上の値である場合には、固化処理することが特に有効と考えられるからである。ダイオキシン類等に汚染されている底泥を固化処理しても、ダイオキシンの含有量が低減化される訳ではない。しかし、ダイオキシン類等は水に溶解し難く、浮遊物質又は懸濁物質(いわゆるSS)に付着して移動、拡散すると考えられているので、底泥地盤を固化処理することでSSの発生を抑制できる。ひいてはダイオキシン類等に汚染された底泥の移動を起こり難くし、拡散を防止できる効果を期待できるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記先願発明の場合も、原位置の汚染物質ができるだけ拡散しないように工夫した構成になっているが、いまだ十分とは言えないものがある。例えば攪拌混合軸の軸数は必要最少限度に少なくし、また、攪拌羽根の直径を出来るだけ小さくし、しかも回転速度が低いほど汚染物質の拡散は少ないと考えられる。しかし、そのように構成すると、一度に固化処理可能な面積が小さくなって作業効率が悪くなる。また、攪拌混合のミキシング効果も悪くなって、固化処理に多くの時間が掛かる。のみならず隣接する攪拌混合軸の間に必ず発生する未処理部分の存在によって、均一で品質の良い固化処理を望み難いので、これらの点をどう解決するかが問題である。
【0006】
また、大径の攪拌混合軸を多数使用すると、処理中に水底の汚染物質を拡散する度合いが大きいばかりでなく、攪拌混合軸の回転駆動に必要な動力が大きくなって、高価で大型の駆動装置が要求されるので、この点も解決課題である。
【0007】
本発明の目的は、ダイオキシン類や重金属、或いはポリ塩化ビフィニール等々に汚染された港湾、河川、湖沼などの水底を形成する底泥地盤(汚染土壌等)を原位置で前記の汚染物質ができるだけ拡散しないように固化処理し、必要に応じて重金属類を閉じ込める不溶化処理も行う工法と、同工法の実施に使用する原位置混合処理装置を提供することである。
【0008】
本発明の次の目的は、複数の攪拌混合軸は、自転させつつ公転も行わせることにより攪拌混合の範囲を拡大し、且つミキシング効果を十分高めると共に、隣接する攪拌混合軸の相互間に必ず発生する未処理部分を解消して、均一で品質の高い固化処理をすること、および固化処理に要する時間を可及的に短縮し、工期の短縮を図ることが可能な、水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法と、同工法の実施に使用する原位置混合処理装置を提供することである。
【0009】
本発明の更なる目的は、上記のように複数の攪拌混合軸を自転させつつ公転も行わせる動作に加え、更に一定ストロークの水平移動も組合わせることにより、一度に固化処理可能な面積を連続的に拡大できて作業効率に優れ、相対的に攪拌混合軸の軸数を少なくでき、また、攪拌羽根の直径も小さくでき、しかも回転速度も可及的に低くして汚染物質の拡散を可及的に少なくでき、ひいては攪拌混合軸の自転及び公転に必要な動力が小さくて済み、安価で小型の駆動装置で用が足りる原位置混合処理工法と、同工法の実施に使用する原位置混合処理装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法は、
原位置混合処理装置の複数の攪拌混合軸を設置した下向きに開口する混合処理ケーシングを水底の汚染土壌等に向かって下降させ、前記攪拌混合軸が汚染土壌等の層内に位置する深さに設定し、前記の設定状態を保って前記攪拌混合軸を混合処理ケーシング内で自転及び公転運動させると共にセメント系固化材料その他のPH値の低い地盤安定材を注入して攪拌混合することにより、水底の汚染土壌等を原位置で固化処理することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法において、
混合処理ケーシング内の複数の攪拌混合軸を自転及び公転させることにより水底の汚染土壌等を原位置で攪拌混合して固化処理を行う段階と、その後、攪拌混合軸を低速で自転及び公転運動させつつ混合処理ケーシングと共に一定方向へ一定のストロークだけほぼ水平に移動させ、水平移動した位置においても水底の汚染土壌等を原位置で攪拌混合して固化処理を行う段階とにより固化処理範囲を連続的に拡大することを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法において、
水底の汚染土壌等の上に適度な層厚で敷き砂を行い、混合処理ケーシングは少なくとも覆砂の層を垂直に仕切り、攪拌混合軸が汚染土壌等の層内に位置する深さに設定して水底の汚染土壌等を原位置で攪拌混合して固化処理を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法において、
混合処理ケーシング内に設置された複数の攪拌混合軸は、各々の攪拌羽根の外径円が相互にラップする状態で、又は攪拌羽根の外径円が相互に接する状態で水底の汚染土壌等を原位置で攪拌混合し、更に前記の各攪拌混合軸の攪拌羽根が公転して描く公転外径円同士が相互にラップして汚染土壌の攪拌混合を進め固化処理を行うことを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載した発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法において、
混合処理ケーシングは、同ケーシング内の水をケーシング外へ排水しながら水底の汚染土壌等に向かって下降させ、同混合処理ケーシングで汚染土壌等を又は覆砂の層厚を限度として仕切り、攪拌混合軸で汚染土壌等を攪拌混合して固化処理を行った後は、混合処理ケーシング内へ外の水を給水しながら同混合処理ケーシングを攪拌混合軸と共に上昇させることを特徴とする。
【0015】
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5のいずれか一に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法において、
地盤安定材に、水底の汚染土壌等の汚染物質の不溶化を高める溶出防止剤を含ませることを特徴とする。
【0016】
請求項7に記載した発明に係る水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置は、
下向きに開口する箱形構造の混合処理ケーシングの中に複数の攪拌混合軸が垂直下向きに配置され、一組をなす複数の攪拌混合軸の上部は共通な公転用軸受ボックスに回転自在に支持されていること、
前記混合処理ケーシングとその上方の水面上に位置する上部架台とは水平剛性が十分に大きい垂直な支柱で剛結されていること、
前記の公転用軸受ボックスの公転中心に位置する垂直な自転用駆動軸は、混合処理ケーシングおよび上部架台にそれぞれ設置した軸受で上下を回転自在に支持され、この自転用駆動軸を回転する自転用駆動装置が設けられていること、
前記自転用駆動軸の前記回転を前記公転用軸受ボックスに支持された各攪拌混合軸の自転として伝達する伝動機構が設けられていること、
前記の自転用駆動軸の外周へ回転自在に設置された回転軸によって前記公転用軸受ボックスが支持されており、前記の回転軸を通じて公転用軸受ボックスを公転させる公転用駆動装置が設置されていること、
各公転用軸受ボックスをそれぞれ一定の位相差で公転させる回転位相調節機構が設置されていること、
上部架台は、土壌改良機のタワーガイドに沿って上下方向へ移動自在なクランプ機構により支持されていること、
前記の上部架台と混合処理ケーシングをほぼ水平姿勢のままタワーガイドに沿って上昇又は下降させる手段、および前記自転用駆動装置等を運転制御する手段、並びに攪拌混合軸へ地盤安定材スラリー等を供給する手段がそれぞれ設けられていること、
を特徴とする。
【0017】
請求項8に記載した発明は、請求項7に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置において、
タワーガイドに沿って上下方向へ移動自在なクランプ機構と上部架台とは、水平方向へ一定のストローク往復動作する水平移動装置で連結されており、水平移動装置の駆動手段が設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項9に記載した発明は、請求項7に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置において、
混合処理ケーシングを形成する略垂直な側板は複数に分割され、各側板は個別に上下方向へスライド可能に設置されており、各側板のスライド駆動手段が設けられていることを特徴とする。
【0019】
請求項10に記載した発明は、請求項7に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置において、
自転用駆動装置と公転用駆動装置はそれぞれ個別の動力源で駆動されることを特徴とする。
【0020】
請求項11に記載した発明は、請求項7に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置において、
自転用駆動装置と公転用駆動装置はそれぞれ上部架台上に設置された共通の動力源で駆動される構成であることを特徴とする。
【0021】
請求項12に記載した発明は、請求項7に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置において、
混合処理ケーシングの上部枠に、下降時に同混合処理ケーシング内の水を外部へ排水し、又は上昇時に混合処理ケーシング内へ外部の水を給水する水中ポンプが設置されていることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施形態】
以下に、図示した本発明の実施形態を説明する。
図1と図2は、請求項7に記載した発明に係る原位置混合処理装置により、請求項1に記載した発明に係る水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法の実施形態を示している。
図中の符号100が水底地盤で、101は前記水底地盤100の上に堆積した汚染土壌等の層(底泥)であり、102は前記汚染土壌等101の上に敷き砂をして形成した覆砂を指す。但し、後述するように、覆砂102は本発明に係る原位置混合処理工法の必須条件ではない。
【0023】
請求項7に記載した発明に係る原位置混合処理装置は、図1と図2に示すとおり、複数の攪拌混合軸18…が垂直下向きに設置された下向きに開口する混合処理ケーシング8と、水面上方の上部架台6とが主要部をなし、両者は水平剛性が十分に大きい鋼管支柱9で一体的に剛結されている。
図1と図2に示す通り、水面1上に浮かべた専用作業船2上に設備した土壌改良機3に垂直なタワーガイド4が設けられ、このタワーガイド4に沿って滑り上下方向へ移動自在なクランプ機構5、5によって上部架台6が支持されている。上部架台6は更に、昇降手段である2本のクレーンワイヤ7、7によって吊られており、図示省略のウインチにより垂直な上昇、下降操作が行われる。
【0024】
上部架台6の直下約10数mの位置(水中)に混合処理ケーシング8が配置され、混合処理ケーシング8の上部枠8aと上部架台6の下部枠6aとが、水平剛性が十分に大きい鋼管支柱9で剛結されている(図8参照)。従って、港湾等における水深が10m前後の水底における汚染土壌等101の原位置混合処理を行うことができる。その場合、上部架台6は図1のように常時水面1の上方に位置し、下方の混合処理ケーシング8の攪拌混合軸18が水底の汚染土壌等101に到達して、原位置の混合処理を行う構成とされている。
【0025】
上記混合処理ケーシング8の上部枠8aと上部架台6の上部枠6bとの間に、長い自転用駆動軸10が、前記鋼管支柱9と平行な配置で、しかも図7に示すように正方形の各頂点に位置する如く相互に等距離の配置で合計4本設置されている。各自転用駆動軸10は、図8に示すように、混合処理ケーシング8の上部枠8aに設置された軸受11、11及び上部架台6の上部枠6bに設置された軸受12、12により回転自在に支持されている。そして、自転用駆動装置として上部架台6の上部枠6bの上に1本の自転用駆動軸10に1台の割合で自転用電動機30(又は油圧モータなども可)が設置され、その出力軸に取り付けた原動歯車31と、自転用駆動軸10に固定した従動歯車32とが上部枠6bの箱形ケーシング内で噛み合わされ、自転用電動機30が自転用駆動軸10を所要の自転速度で回転駆動する構成とされている。各自転用駆動軸10の中間部位は、前記鋼管支柱9の途中に放射状の腕を出して設置された中間軸受15によっても支持されている(図6等参照)。
【0026】
各自転用駆動軸10の上端部にスイベルジョイント13が設けられ、図示を省略したが、専用作業船2上に設備された地盤安定材スラリーの製造・供給装置から導かれたホースが接続される。各自転用駆動軸10の下端部にも公転用軸受ボックス16に付属する構成でスイベルジョイント14が設けられており、管体で製作された自転用駆動軸10の中空部内を送られた地盤安定材スラリーは、下端のスイベルジョイント14へ至る構成とされている。前記自転用駆動軸10の下端部のスイベルジョイント14と、各自転用駆動軸10を公転中心とする公転用軸受ボックス16に支持された各攪拌混合軸18の上端に設けたスイベルジョイント28とがフレキシブルホースで接続され、管体として製作された攪拌混合軸18の下端部付近に設けられた注出口(下部吐出口)、又は攪拌羽根18aに沿って設けられた注出口(上部吐出口)のいずれか一方、又は両方から攪拌土壌中へ地盤安定材スラリーを注入する構成とされている。地盤安定材スラリーの注入管理は、船上の運転管理(制御)装置(図示は省略した)により行われる。
【0027】
公転用軸受ボックス16は、混合処理ケーシング8の上部枠8aに設置された上下の軸受11、11で回転可能に支持された中空回転軸17の下端部と結合して一体的に支持されている(図8参照)。つまり、自転用駆動軸10の下部は、前記中空回転軸17の中へ挿入されており、両軸は相対的に回転自在な関係に組み合わされている。自転用駆動軸10と公転用軸受ボックス16は、各々の上下を軸受で相互に回転自在な関係に組み合わされている。
【0028】
上記公転用軸受ボックス16を回転(公転)させる公転用駆動装置として、混合処理ケーシング8の上部枠8aの上に完全防水型の公転用電動機20(又は油圧モータなどでも可)が、中空回転軸17の1本につき1台の割合で合計4台設置されている。各公転用電動機20の出力軸に取り付けた原動歯車21と、中空回転軸17へ固定した従動歯車22とが、上部枠8aとして形成された箱形中空部内で噛み合わされ、公転用軸受ボックス16へ所要速度の回転(いわゆる公転)を付与する構成とされている。また、回転位相調節機構として各中空回転軸17へ別途取り付けた連動歯車23、23が相互に噛み合わされている。これにより各中空回転軸17に支持された公転用軸受ボックス16は、隣接するもの同士が相互に約90°の位相差を保って干渉を起こすことなく回転(公転)する構成とされている(図3を参照)。
【0029】
本実施形態の場合、1個の公転用軸受ボックス16に、2本を一組とする攪拌混合軸18、18の上端部が、自転用駆動軸10を中心として左右対称な配置で垂直下向きに設置され、同公転用軸受ボックス16の上下に設置された軸受19、19により回転自在に支持されている。上記したように、自転用駆動軸10は4本設置されているから、攪拌混合軸18は合計8本設置されている(図3)。もっとも、1個の公転用軸受ボックス16に支持される攪拌混合軸18の組は2本の限りではない。下記する太陽歯車25と噛み合う遊星歯車26に必要なスペースが確保されるかぎり、更に多数設置しても良く、上記左右対称な配置には限らない。各攪拌混合軸18の下部には、下端から上方へ、水中の処理すべき汚染土壌等101の層厚(既述したように通常30cm〜100cm程度)の範囲内に集中して複数の攪拌羽根18aが、上下方向に90°ずつ向きを異ならせて設けられている。
【0030】
上記のようにして公転用軸受ボックス16に回転自在に支持された各攪拌混合軸18は、公転用軸受ボックス16の中空部内の中心に位置する自転用駆動軸10へ取付けた太陽歯車25と噛み合う遊星歯車26を備えている(図8)。
従って、上部架台6上の上記自転用電動機30により自転用駆動軸10を通じて回転される太陽歯車25の回転(回転の向き及び速度)に対して、混合処理ケーシング8の上部枠8aに設置された公転用電動機20により中空回転軸17を通じて公転用軸受ボックス16が回転される向きと速度に従い、同公転用軸受ボックス16に支持された各攪拌混合軸18、18は、いうなれば太陽歯車25の回りを周回する公転を行う。その結果、同太陽歯車25と噛み合う遊星歯車26は公知の遊星歯車装置の原理により、各攪拌混合軸18、18に一定方向に一定速度の回転(自転)が付与される。各電動機20と30への電力の供給、及び回転の駆動制御は、専用作業船2に搭載した図示省略の発電機、及び運転管理(制御)装置により行われる。
【0031】
したがって、図3のように混合処理ケーシング8の中に配置された複数の攪拌混合軸18、18…は、先ずはその自転に伴い、個々の攪拌羽根18aの回転外径円直径(例えば1100mm、但し、回転外径円相互間のラップ長100mmを含む。)に等しい大きさの円柱状Aに、原位置の水底に堆積した汚染土壌等101を攪拌し、セメント系固化材料その他のPH値の低い地盤安定材と混合して固化処理する。
【0032】
と同時に、各攪拌混合軸18、18…は、公転用軸受ボックス16に支持された組毎の単位で、公転用軸受ボックス16の回転にしたがい公転もするので、前記攪拌羽根18aの回転外径円直径(1100mm)に、その公転円直径が加わって、例えば直径2000mm程度の大きな円柱状Bに固化処理する。その固化処理の状況を具体的に示したのが図4aである。4本の自転用駆動軸10を中心に形成される4個の前記円柱状Bは、攪拌羽根の公転外径円直径の相互間で必要十分なラップ長が確保されている。前記攪拌混合軸18、18…が公転される結果、個々の円柱状Bの範囲内に未処理部分は決して発生しない。その上、自転と公転による二重の攪拌混合処理が行われるから、ミキシング効果に優れ、均一で品質の良い固化処理を可能とする。図4aに示すように、前記4個の円柱状Bの中心部Cに理論上未処理部分が発生するが、この中心部Cは、周囲4個の円柱状Bの攪拌混合動作により切り崩されて充分に攪拌混合の実効が奏され、実質未処理部分とはならない。
【0033】
上記のとおりであるから、公転用軸受ボックス16に支持された各攪拌混合軸18、18…の配置は、図3に示すように、個々の攪拌羽根18aの回転外径円が相互間でラップする構成である必要はない。図4bに示したように、公転用軸受ボックス16に支持された各攪拌混合軸18、18…の攪拌羽根18aの回転外径円が相互に接する構成でも、全く同様に優れたミキシング効果が得られ、均一で品質の良い固化処理が可能である(請求項4に記載した発明)。
【0034】
その上、本発明の自転、公転併用方式によれば、上記8軸の攪拌混合軸18、18を用いて図4a、bのように固化処理される4個の円柱状Bの総面積(いわゆる改良面積)は約11m強に及ぶほど大きなものとなるから、固化処理の能力と、効率に優れ、処理時間(工期)の短縮を図ることが出来る。逆説的に言えば、個々の攪拌混合軸18、18の攪拌羽根18aの回転円外径は比較的小さくても、公転円外径は充分大きなものとなるから、固化処理の能力、効率にさして悪影響はない。攪拌羽根18aの回転円外径が小さな構成にすると、その攪拌混合軸18、18を自転及び公転させる軸トルクもそれなりに小さくて良く、電動機20及び30の出力を小型、小容量(例えば4馬力から6馬力程度)で安価なものにできる。攪拌混合の回転速度に関しても、例えば公転速度は3〜15rpm程度、自転速度も5〜25rpm程度の低速運転で十分用が足りる。こうして低速運転が出来る結果、攪拌混合部分における汚染土壌等の乱れや濁りを可及的に抑制可能であり、汚染物質が水中に拡散することの抑制に大きな効果が得られる。
【0035】
上記したように、水底に堆積した原位置の汚染土壌等101は、混合処理ケーシング8によって限定された閉鎖空間内で、複数の攪拌混合軸18…によりセメント系固化材料その他のPH値の低い地盤安定材と攪拌混合して固化処理する作業を行うので、汚染物質や濁りが水中に拡散することが可及的に抑制される。こうした目的を十分達成するため、混合処理ケーシング8は、その四辺を取り囲む略垂直な側板8bを備え、もって下向きに開口を有する構成とされている。因みに、前記開口の大きさ、形状は、図3において、一辺の内法寸法が3.5m程度の正方形に形成されている。
【0036】
しかも、混合処理ケーシング8を形成する上記側板8bは、図示の実施形態の場合、正方形の各辺毎の単位で4個に分割されており、各分割側板8bは個別に上下方向へのスライドが可能に設置され、各側板8bを個別に上下方向へスライドさせる駆動手段が設けられている(請求項9記載の発明)。なお、図示の実施形態の場合、前記各側板8bを個別に上下方向へスライドさせる駆動手段について具体的に図示することを省略したが、油圧シリンダ等で駆動されるリンク機構方式、或いは完全防水型の電動機又は油圧モータで回転駆動するピニオンラック機構等の手段を実施することができる。
【0037】
次に、上述したタワーガイド4に沿って上下に移動自在なクランプ機構5と上部架台6との関係は、図示した実施形態の場合、水平方向へ一定のストロークで往復動作する水平移動装置で連結されている。図8に示す通り、上部架台6の下部枠6a及び上部枠6bそれぞれに固定して設けられた滑り軸受36によって、剛強な中空鋼管構造の移動部材35が2本ずつ水平移動可能に支持されている。各移動部材35は、各々の前端を各クランプ機構5と剛結されている。一端を下部枠6a、又は上部枠6bに固定して設けられたトラニオン軸受37により上下方向への揺動が可能に支持された油圧シリンダ38が、水平移動の駆動手段として設置されている(図6、7)。各油圧シリンダ38の前半部は前記移動部材35の中空部内に配置され、同油圧シリンダ38の出力軸38aが、前記クランプ機構5とピン連結されている(請求項8に記載した発明)。
【0038】
したがって、各油圧シリンダ38…を同期して一斉に伸縮させる制御を行うことにより、専用作業船2上で相対的静止を保つタワーガイド4及びクランプ機構5に対して、可動な上部架台6およびこれと鋼管支柱9で一体的に剛結された混合処理ケーシング8が、前記油圧シリンダ38の伸縮ストローク(例えば約1m程度)の範囲内で移動部材35と共に水平方向へ等しく移動される。
なお、図6に示したように、前記滑り軸受36の上に例えばポテンショメータの如き移動距離計(ストロークセンサ)39が設置され、その計測ワイヤ40の先端が前記クランプ機構5に止着されている。従って、前記移動部材35の移動ストロークは、前記移動距離計39によってリアルタイムに正確に計測され、専用作業船2上に用意された原位置混合処理の運転制御装置へ入力され、記録表示されると共に、水平移動の運転制御に利用される。
【0039】
上記構成の原位置混合処理装置を前提として、請求項1に記載した発明に係る水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法は、次のように実施される。
通例は先ず、処理対象の範囲にある水底の汚染土壌等101の上に適度な層厚となるように敷き砂を行い、原位置混合処理工法の実施予定範囲に覆砂102を形成する。かくすると、混合処理作業時の汚染土壌等101の攪乱、散乱、飛散を可及的に抑制できるし、固化処理時に砂が混入して固化物の強度が高まるので好都合である(請求項3記載の発明)。しかし、汚染土壌等101の安定性が高いとき、或いは砂成分が多いときは、必ずしも敷き砂及び覆砂102は必須条件とならない(請求項1記載の発明)。
【0040】
原位置混合処理装置は、専用作業船2を上記原位置混合処理工法の実施予定海域の作業位置へ移動させ、同専用作業船2上のウインチ(図示省略)を運転することにより、2本のクレーンワイヤ7、7を緩めた自重作用により、上部架台6のクランプ機構5をタワーガイド4に沿って滑らせ下降させる手法により、同上部架台6と鋼管支柱9で一体的に剛結された混合処理ケーシング8を合一に垂直下方へ水底の汚染土壌等101に向かって下降させる。
【0041】
こうして複数の攪拌混合軸18…を設置した下向きに開口する混合処理ケーシング8は、その各側板8bで少なくとも上記覆砂102の層を垂直に仕切る高さ位置に設定する。このとき混合処理ケーシング8内の各攪拌混合軸18…は、覆砂102の下の汚染土壌等101の層内に位置するように設定される。その手段としては、各攪拌混合軸18…の軸長さと攪拌羽根18aの取付位置(側板8bの下縁より突き出る位置)を予め前記2条件を満たすように適正に設計、製作しておく手法のほか、各攪拌混合軸18…の軸長さと攪拌羽根18aの位置の設計、製作の寸法を前提として、混合処理ケーシング8の各側板8bの高さ位置を、スライド駆動手段により昇降させて調節する方法等を選択的に又は併合して実施することが出来る。
【0042】
上記した位置の設定が確定した段階で、原位置混合処理装置の運転を開始し、各攪拌混合軸18…を混合処理ケーシング8内で所定の速度及び向きに自転及び公転運動させると共にセメント系固化材料その他のPH値の低い地盤安定材を船上の製造・供給装置から送り、各攪拌混合軸18の先端部の下部吐出口、上部吐出口から地盤中へ注入して水底の汚染土壌等101と攪拌混合することにより、水底の汚染土壌等101を原位置において、各攪拌混合軸18…の自転と公転によるミキシング効果で念入りに攪拌混合して固化処理する。具体的には図4aのように、大径の円柱状Bに固化処理することになる(上記したように、一度の固化処理面積は11m強)。
【0043】
セメント系固化材料その他のPH値の低い地盤安定材は、上記段落番号[0026]において説明した下部吐出口、及び上部吐出口の双方から注入するのが、均一な固化処理に有効的である。また、水底の汚染土壌等101の含有成分に応じて、より具体的には重金属成分が多く含まれている場合には、地盤安定材に、重金属の回りを高分子化合物で囲み不溶化するキレート反応が高い溶出防止剤(キレート剤)を含ませることも有効的である(請求項6記載の発明)。
【0044】
本発明の原位置混合処理工法は、図4a又はbのように、一定位置における攪拌混合の固化処理が一応完了した後、攪拌混合軸18…の自転及び公転を停止させ、混合処理ケーシング8をその攪拌混合軸18…が覆砂102より上方へ抜け出るまで一旦垂直に上昇させ、次に専用作業船2ごと次工程の作業区域にまで前進させ、再び混合処理ケーシング8を水底位置まで下降させて汚染土壌等101を原位置において攪拌混合し固化処理する手順を、次々と繰り返して実施することができる。
或いは他の手順として、攪拌混合軸18による固化処理が一段落した後に、混合処理ケーシング8を攪拌混合軸18…と共に上記のように垂直に上昇させることなく、一定の高さ位置に保ったまま、先ず上部架台6の移動部材35の移動方向の前後に位置する側板8b、8bのみを覆砂102の上面へ抜け出る位置程度まで上昇させる。そして、各攪拌混合軸18…の自転及び公転の速度を、汚染物質の拡散が生じない程度の低速、例えば通常の固化処理運転時の半分以下の低速回転に減速し(回転を止めると横移動の抵抗が逆に大きくなるので)、そのままの状態で上記水平移動装置の油圧シリンダ38を伸長動作させ、移動距離計39の計測値を確認しつつ移動部材35の移動方向へ例えば1m前後のストロークだけほぼ水平にゆっくりと移動させる。こうして水平移動の限度位置へ達した段階で再び、各攪拌混合軸18…の自転及び公転の速度を通常の固化処理速度に増速して、汚染土壌等101を連続的に固化処理して処理領域を拡大する手順を実施することができる(請求項2に記載した発明)。
【0045】
かくすると、図5に施工状態図を例示したように、円柱状Bの固化処理が長円形状B’のように連続的に拡大され、一箇所でおよそ15m弱程度まで拡大した範囲の固化処理を連続状態に行うことができ、施工の効率がすこぶる高い。しかも攪拌混合処理のムラが無く、高品質な固化処理物が得られる。
図5のように1工区の連続固化処理を完了した後は、やはり船上のウインチで原位置混合処理装置の全体を垂直上方へ上昇させ、そのまま専用作業船2を次の作業位置まで前進させ、その位置で再び次工区の固化処理工程を順次実行することに変わりない。
【0046】
もっとも、上記図5のように固化処理領域を連続状態に拡大する手法としては、上記水平移動装置による操作に限らない。例えば専用作業船2上に設備された土壌改良機3が、同船上に敷設された軌道に沿ってタワーガイド4ごと一定ストローク往復移動する構成として同様に実施することができる。或いは専用作業船2自体を操船し進ませることにより固化処理領域を連続的に拡大することができる。こうした手法の移動方向は、縦、横いずれの方向であっても良い。
【0047】
上記何れの固化処理手順を実施するかはさておき、直前工区の固化物と次順工区の境界部分の関係は、各攪拌羽根18aの公転円外径Bが必ず設計上のラップ長を確保したラップ部分を、図9の符号Dで示すように共有する状態に固化処理を行い、未処理部分の解消及び固化物の一体化を図ることが肝要である。図9中の符号Cの部分は、実質固化処理の効果を生ずることは上述した(段落番号[0032])。
図9はまた、図中にEで指す部位に固化処理の未処理部分が発生しないように、(I)で示す行列と(II)で示す行列とは、1/2ピッチだけずらして施工する実施例を示している。
【0048】
なお、下向きに開口を有するものの、その他は密閉した箱形構造である混合処理ケーシング8を、水中で垂直下方へ水底の汚染土壌等101に向かって下降させ、その各側板8bが少なくとも上記覆砂102の層を垂直に仕切る高さ位置へ設定する場合には、水の抵抗を大きく受けるし、その結果として水流や渦流を生じさせて汚染物質の拡散を招く懸念がある。
その対策として、本発明は、予め混合処理ケーシング8の上部枠8aの上に、同混合処理ケーシング8内の水を排水して同混合処理ケーシング8の下降に伴う水の抵抗を可及的に軽減し、或いは混合処理ケーシング8を上昇させる際に一種の負圧現象を生じて周辺の水及び水底の汚染土壌等101などを吸い込まない程度に混合処理ケーシング8内へ外の水を給水する水中ポンプ(図示は省略した)を混合処理ケーシング8へ設置する(請求項12に記載した発明)。
【0049】
上記の水中ポンプによれば、下向きに開口を有するが、その他は密閉した箱形構造の混合処理ケーシング8を、水中で垂直下方へ水底の汚染土壌等101に向かって下降させる際には、前記水中ポンプで混合処理ケーシング8内の水をケーシング外へ排水することにより、水の抵抗を軽減しながら静かに、乱れを生じさせることなく水底の汚染土壌等101に向かって下降させることができる。また、各攪拌混合軸18…で汚染土壌等101を攪拌混合して固化処理した後には、逆に前記水中ポンプで混合処理ケーシング8内へ外の水を給水して所謂負圧現象を生じさせないようにすると、同混合処理ケーシング8と攪拌混合軸18を、周辺の水及び水底の汚染土壌等101を吸い上げる不都合を回避しつつ静かに上昇させることが出来る(請求項5に記載した発明)。
なお、上述した水底の汚染土壌等の原位置処理工法を実施するに当たり、原位置混合処理装置に要求される運転、制御は全て、専用作業船2上に設備した運転管理(制御)装置を通じて行う。
【0050】
次に、図10は、上部架構6の異なる実施形態を示す。本実施形態では、上部架構6は下部枠6aと上部枠6bとが上下に完全に分離した構造とされている。鋼管支柱9は下部枠6aを貫通し、その上端は上部枠6bに剛結されている。自転用駆動軸10の上部も、上部枠6bに設置した軸受で支持されている。一方、下部枠6aは、中間軸受15よりも低い水中位置に配置され、そのクランプ機構5は、専用作業船2の船体下部から水中に突き出された支持腕50に支持されるように水中深くまで延長されたタワーガイド4に滑動自在に支持されている。要するに、鋼管支柱9は、その上部を上下に大きく間隔を開けた下部枠6aと上部枠6bとの2点で支持されているので、下方の混合処理ケーシング8を支持する状態がすこぶる安定である。特に段落番号[0044]で説明したように、水平移動装置で、又は上記段落番号[0046]のように専用作業船2の操船による方法などで混合処理ケーシング8を水中で水平移動させて固化処理領域を連続的に拡大する手法を実施する場合に、鋼管支柱9の負担を軽減して安定な水平移動を実現することに有効的である。
【0051】
最後に、図11は、上記自転用駆動装置の動力源(電動機30)と、公転用駆動装置の動力源(電動機20)を一つに共通化すると共に、常に水面上に位置する上部架台6の上に設置した電動機30のみで駆動可能に構成した原位置混合処理装置の実施形態を示している。前記電動機30の出力軸へ取り付けた原動歯車31と、自転用駆動軸10へ固定した従動歯車32とを噛み合わせている点は、図8の実施形態と同じである。公転用軸受ボックス16の回転位相調節機構として各自転用駆動軸10へ固定した連動歯車23、23同士が上部架台6の位置で相互に噛み合わされ、各自転用駆動軸10の回転位相が確定されている。
【0052】
一方、混合処理ケーシング8内には、自転用駆動軸10の下端部外周に、公転用軸受ボックス16を支持する中空回転軸17が設置され、混合処理ケーシング8の上部枠8aに設置された上下の軸受11、11で回転可能に支持されている。この中空回転軸17の下端部に公転用軸受ボックス16が一体的に支持された構成は、図8の実施形態と同じである。自転用駆動軸10の下部は、前記中空回転軸17の中へ挿入されており、両軸は相対的に回転自在な関係に組み合わされている。前記の中空回転軸17を回転させる手段として、本実施形態の場合は、自転用駆動軸10に固定した主歯車61から、中空回転軸17へ固定した従歯車62との間に、混合処理ケーシング8の上部枠8aに垂直に支持された中間軸63の歯車64、65を連結した歯車列が構成され、中空回転軸17へ一定方向に一定速度の回転が伝達される構成が、図8の実施形態とは異なっている。
【0053】
公転用軸受ボックス16に回転自在に支持された各攪拌混合軸18は、中心に位置する自転用駆動軸10の太陽歯車25と噛み合う遊星歯車26を備え、自転用駆動軸10と共に回転される太陽歯車25の回転(回転の向き及び速度)に対して、同じ自転用駆動軸10から主・従の歯車列61、62を通じて回転される中空回転軸17により公転用軸受ボックス16が回転される向きと速度に従い、同公転用軸受ボックス16に支持された各攪拌混合軸18、18が、太陽歯車25の回りを周回し公転して、同太陽歯車25と噛み合う遊星歯車26が遊星歯車装置の原理により各攪拌混合軸18、18に一定方向に一定速度の回転(自転)が付与される構成は、図8の実施形態と実質同じである。
【0054】
図11の実施形態によれば、水中で運転される電動機が無く、電気配線も含めてメンテナンスが容易となる。また、電動機20が省略された分だけコストダウンが図れる。
図11中の符号70は鉛直精度を計測する傾斜計であり、その出力はやはり運転管理装置へ入力される。
【0055】
【発明の効果】
請求項7〜12に記載した発明によれば、ダイオキシン類や重金属、或いはポリ塩化ビフィニール等々に汚染された港湾、河川、湖沼などの水底の底泥地盤(汚染土壌等)を、原位置で、前記の汚染物質ができるだけ拡散しないように混合処理ケーシングで閉じられた空間内で固化処理する工法の実施に好適な原位置混合処理装置が提供される。
即ち、前記の原位置混合処理装置を使用すると、請求項1〜6に記載した発明に係る原位置混合処理工法の通り、水底の汚染土壌等は、原位置で有害物質を封じ込めるように固化処理され、汚染物質による懸濁、拡散の心配がない。勿論、固化処理後に水域に汚染物質が溶出したり、拡散する二次汚染も確実に防止できる。固化体は劣化することがなく長期的に安定しているからである。
【0056】
本発明の原位置混合処理装置は、混合処理ケーシング内の各攪拌混合軸を自転させつつ公転も行わせるので、攪拌混合のミキシング効果が高く、ミキシング時間を短縮できる。そして、隣接する攪拌混合軸の相互間に大なり小なり発生する未処理部分を解消して、均一で品質の高い固化処理を可能にする。
【0057】
本発明によれば、複数の攪拌混合軸を自転させつつ公転も行わせるので、攪拌羽根の外径は小さくても、公転円外径が大きく、一度に固化処理可能な固化面積は大きくなり、作業効率に優れる。その結果、工期の短縮が図れるだけでなく、相対的に攪拌混合軸の軸数を少なくでき、また、攪拌羽根の直径も小さくでき、しかも回転速度も可及的に低速にできるから、汚染物質の拡散を少なくできる。その上、攪拌混合軸の回転駆動に必要な動力が小さくて済み、安価で小型の駆動装置で用が足り、工期の短縮と共にトータルコストを安価にできるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法の実施形態を示した立面図である。
【図2】図1における原位置混合処理装置を示す側面図である。
【図3】混合処理ケーシング部分の底面図である。
【図4】a、bは混合処理ケーシング内の固化処理の状態を示した説明図である。
【図5】混合処理ケーシング内の固化処理領域を横移動により拡大した状態を示す説明図である。
【図6】原位置混合処理装置の上部架台と混合処理ケーシング部分を少し拡大して示した立面図である。
【図7】図6の上部架台の平面図である。
【図8】原位置混合処理装置の構造を拡大して示す縦断面図である。
【図9】汚染土壌等の原位置固化処理の進捗例を示した説明図である。
【図10】原位置混合処理装置の異なる実施形態を示した立面図である。
【図11】原位置混合処理装置の異なる実施形態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
101 汚染土壌等
102 覆砂
18 攪拌混合軸
8 混合処理ケーシング
16 公転用軸受ボックス
10 自転用駆動軸
8a 混合処理ケーシングの上部枠
6 上部架台
11、12 軸受
30 自転用電動機
20 公転用電動機
9 鋼管支柱
3 土壌改良機
4 タワーガイド
5 クランプ機構
7 クレーンワイヤ
35 移動部材(横移動装置)
36 滑り軸受
38 油圧シリンダ

Claims (12)

  1. 原位置混合処理装置の複数の攪拌混合軸を設置した下向きに開口する混合処理ケーシングを水底の汚染土壌等に向かって下降させ、前記攪拌混合軸が汚染土壌等の層内に位置する深さに設定し、前記の設定状態を保って前記攪拌混合軸を混合処理ケーシング内で自転及び公転運動させると共にセメント系固化材料その他のPH値の低い地盤安定材を注入して攪拌混合することにより、水底の汚染土壌等を原位置で固化処理することを特徴とする、水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法。
  2. 混合処理ケーシング内の複数の攪拌混合軸を自転及び公転させることにより水底の汚染土壌等を原位置で攪拌混合して固化処理を行う段階と、その後、攪拌混合軸を低速で自転及び公転運動させつつ混合処理ケーシングと共に一定方向へ一定のストロークだけほぼ水平に移動させ、水平移動した位置においても水底の汚染土壌等を原位置で攪拌混合して固化処理を行う段階とにより固化処理範囲を連続的に拡大することを特徴とする、請求項1に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法。
  3. 水底の汚染土壌等の上に適度な層厚で敷き砂を行い、混合処理ケーシングは少なくとも覆砂の層を垂直に仕切り、攪拌混合軸が汚染土壌等の層内に位置する深さに設定して水底の汚染土壌等を原位置で攪拌混合して固化処理を行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法。
  4. 混合処理ケーシング内に設置された複数の攪拌混合軸は、各々の攪拌羽根の外径円が相互にラップする状態で、又は攪拌羽根の外径円が相互に接する状態で水底の汚染土壌等を原位置で攪拌混合し、更に前記の各攪拌混合軸の攪拌羽根が公転して描く公転外径円同士が相互にラップして汚染土壌の攪拌混合を進め固化処理を行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法。
  5. 混合処理ケーシングは、同ケーシング内の水をケーシング外へ排水しながら水底の汚染土壌等に向かって下降させ、同混合処理ケーシングで汚染土壌等を又は覆砂の層厚を限度として仕切り、攪拌混合軸で汚染土壌等を攪拌混合して固化処理を行った後は、混合処理ケーシング内へ外の水を給水しながら同混合処理ケーシングを攪拌混合軸と共に上昇させることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法。
  6. 地盤安定材に、水底の汚染土壌等の汚染物質の不溶化を高める溶出防止剤を含ませることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理工法。
  7. 下向きに開口する箱形構造の混合処理ケーシングの中に複数の攪拌混合軸が垂直下向きに配置され、一組をなす複数の攪拌混合軸の上部は共通な公転用軸受ボックスに回転自在に支持されていること、
    前記混合処理ケーシングとその上方の水面上に位置する上部架台とは水平剛性が十分に大きい垂直な支柱で剛結されていること、
    前記の公転用軸受ボックスの公転中心に位置する垂直な自転用駆動軸は、混合処理ケーシングおよび上部架台にそれぞれ設置した軸受で上下を回転自在に支持され、この自転用駆動軸を回転する自転用駆動装置が設けられていること、
    前記自転用駆動軸の前記回転を前記公転用軸受ボックスに支持された各攪拌混合軸の自転として伝達する伝動機構が設けられていること、
    前記の自転用駆動軸の外周へ回転自在に設置された回転軸によって前記公転用軸受ボックスが支持されており、前記の回転軸を通じて公転用軸受ボックスを公転させる公転用駆動装置が設置されていること、
    各公転用軸受ボックスをそれぞれ一定の位相差で公転させる回転位相調節機構が設置されていること、
    上部架台は、土壌改良機のタワーガイドに沿って上下方向へ移動自在なクランプ機構により支持されていること、
    前記の上部架台と混合処理ケーシングをほぼ水平姿勢のままタワーガイドに沿って上昇又は下降させる手段、および前記自転用駆動装置等を運転制御する手段、並びに攪拌混合軸へ地盤安定材スラリー等を供給する手段がそれぞれ設けられていること、
    を特徴とする、水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置。
  8. タワーガイドに沿って上下方向へ移動自在なクランプ機構と上部架台とは、水平方向へ一定のストローク往復動作する水平移動装置で連結されており、水平移動装置の駆動手段が設けられていることを特徴とする、請求項7に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置。
  9. 混合処理ケーシングを形成する略垂直な側板は複数に分割され、各側板は個別に上下方向へスライド可能に設置されており、各側板のスライド駆動手段が設けられていることを特徴とする、請求項7に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置。
  10. 自転用駆動装置と公転用駆動装置はそれぞれ個別の動力源で駆動されることを特徴とする、請求項7に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置。
  11. 自転用駆動装置と公転用駆動装置はそれぞれ上部架台上に設置された共通の動力源で駆動される構成であることを特徴とする、請求項7に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置。
  12. 混合処理ケーシングの上部枠に、下降時に同混合処理ケーシング内の水を外部へ排水し、又は上昇時に混合処理ケーシング内へ外部の水を給水する水中ポンプが設置されていることを特徴とする、請求項7に記載した水底の汚染土壌等の原位置混合処理装置。
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