JP2004298259A - 高位脛骨骨切り術用治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は高位脛骨骨切り術用治具に関し、理想的な状態での骨切りを確実に行いうるようにすることを目的とする。
【解決手段】高位脛骨骨切り術用治具は、近位骨切り面設定治具と遠位骨切り面設定治具12とカッタ案内治具とから構成される。近位骨切り面より高位側において脛骨に挿入される基準ワイヤにより近位骨切り面設定治具を支持しつつ、第1のガイドワイヤW1を近位骨切り面設定治具のガイド孔を介して脛骨に刺入する。遠位骨切り面設定治具12を挿入孔23にて第1のガイドワイヤW1に挿入し、遠位骨切り面設定治具12の回動部材22を骨切角度分回動させ、この際治具12の回動中心は近位骨切り面と遠位骨切り面の交線である脛骨の対向側の内側面に接する位置とする。第2のガイドワイヤW2を挿入孔26を介して脛骨に刺入する。カッタ案内治具14を第1のガイドワイヤW1又は第2のガイドワイヤW1に装着し、脛骨のカットを行う。
【選択図】 図10
【解決手段】高位脛骨骨切り術用治具は、近位骨切り面設定治具と遠位骨切り面設定治具12とカッタ案内治具とから構成される。近位骨切り面より高位側において脛骨に挿入される基準ワイヤにより近位骨切り面設定治具を支持しつつ、第1のガイドワイヤW1を近位骨切り面設定治具のガイド孔を介して脛骨に刺入する。遠位骨切り面設定治具12を挿入孔23にて第1のガイドワイヤW1に挿入し、遠位骨切り面設定治具12の回動部材22を骨切角度分回動させ、この際治具12の回動中心は近位骨切り面と遠位骨切り面の交線である脛骨の対向側の内側面に接する位置とする。第2のガイドワイヤW2を挿入孔26を介して脛骨に刺入する。カッタ案内治具14を第1のガイドワイヤW1又は第2のガイドワイヤW1に装着し、脛骨のカットを行う。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
変形性関節症においては大腿骨に対して脛骨が内側若しくは外側に傾き、膝関節に局部的な過重負荷がかかり、軟骨が消耗し痛みが出るため正常な歩行が困難となる。変形性関節症の治療のため高位脛骨骨切り術が実施される。この高位脛骨骨切り術においては、骨軸に直交した近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部が楔状に切除され、これにより大腿骨に対して脛骨が適正な角度になるように矯正している。従って、所期の矯正が達成されるように、近位骨切り面に対して遠位骨切り面を所定の骨切り角度で切断する必要がある。脛骨の正確な切断を行なうための治具として、治具本体と、円弧状の支持プレートを備えた治具本体と、治具本体の支持プレートの円弧状の長孔に沿って周方向に移動可能でかつ支持プレートに対して着脱自在な円弧状の移動プレートとから成るものが提案されている。移動プレートには近位骨切り面に挿入され、近位骨切り面に沿った骨切りのガイドとなるガイドワイヤを挿入する円筒部材が固定され、移動プレートには遠位骨切り面に沿った骨切りのガイドとなるガイドワイヤを挿入する円筒部材が固定される。支持プレートに対して移動プレートは両者の円筒部材間の角度が骨切り角度になるように移動され、この状態で止めねじによって移動プレートは支持プレートに対して固定される。そして、支持プレートの円筒部材を介して第2のガイドワイヤを脛骨に刺入し、移動プレートの円筒部材を介して第2のガイドワイヤを脛骨に刺入する。脛骨への第1及び第2のガイドワイヤの刺入後に治具を除去し、第2のガイドワイヤに沿って骨切り具(カッタ)を移動させることにより近位端に沿っての脛骨の切断が行なわれ、第2のガイドワイヤに沿って骨切り具を移動させることにより遠位端に沿っての脛骨の切断が行なわれ、このようにして所定の骨切り角度にての高位脛骨の楔状の骨切りを行なうことができる(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−272753号公報
【発明が解決しようとする課題】
従来技術においては、移動プレートを支持プレートの円弧状長孔に沿って移動させることにより支持プレートに対する回動を行なわせ、骨切り角度の設定を行なうものであり、骨切り角度としてはいつも正確な設定が可能である。しかしながら、従来技術では治具を片側より脛骨に当てるだけであるため治具の当て具合によって治具自体が傾きやすく、この場合正確な骨切りが行なえなかった。即ち、骨切りに際しては骨軸に対し直交する近位骨切り面と骨軸に対し傾斜する遠位骨切り面が骨切り具の導入側と反対側における脛骨の外面に丁度接した水平方向の交線にて交差させることにより楔形状の骨切りを行なう必要があるが、従来技術の治具は骨切り具の導入側における脛骨の片側に当てるだけの構造であるため、骨切り具が正しい姿勢にあるか否かのチェックがし難かった。そのため、理想的な状態で楔状の骨切りを行ない得ないことがあったのである。
【0004】
この発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、理想的な状態での骨切りを確実に行いうる高位脛骨骨切り術用治具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、前記近位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた回動体と、ガイドワイヤの挿入側と反対側に位置され、前記本体と回動体とを中心線の回りを回動自在に連結する連結手段とを備えたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0006】
請求項1の発明の作用・効果を説明すると、第1のガイドワイヤは脛骨の近位骨切り面に穿刺され、第2のガイドワイヤに本体がそのガイドワイヤ挿入孔にて保持される。回動体を本体に対し連結手段によって回動させることにより回動体の本体に対する角度を骨切り角度に応じた角度に設定する。そして、回動体のガイドワイヤ挿入孔に第2のガイドワイヤを刺入する。連結手段はガイドワイヤの刺入側と反対側に位置しているため、連結手段の回動中心線を近位骨切り面と遠位骨切り面との交線と合致させる簡単な操作だけで、治具による正確な位置設定を行うことができ、その後のガイドワイヤに沿ってカッタを移動させることにより正確な骨切りを実施することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明において、前記連結手段は、前記本体から延びる第1の筒状部と、前記回動体から延びる第2の筒状部と、第1及び第2の筒状部間を挿通される中空ピンとから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0008】
請求項2の発明の作用・効果を説明すると、連結手段による本体と回動体との回動軸を中空ピンとすることにより理想的な骨切りを行うための治具の位置設定を骨切り時に随時行われるX線等の透視画像の観察との併用によって効率的に行うことかできる。即ち、骨切りは透視画像による監視下で実施され、治具自体もX線撮影装置の視野に入る。治具自体はステンレスなどの金属性であるため透過性はないが、中空部はそのまま透過し視野に入りうる。従って、中空部は近位骨切り面と遠位骨切り面との交線の位置をそのまま表しており、治具が水平あれば中空部は真円形状として視野に出現する。従って、X線撮影装置で観測しながら脛骨に対し中空部が所定の位置となるように治具の調節を行うことにより、治具の所期の位置が得られ、その後の骨切りを正確に実施することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1若しくは2に記載の発明において、前記回動体は前記本体に前記連結手段にて連結された基部と、該基部とは別体に構成され、第2のガイドワイヤ用の前記挿入孔を形成したガイドワイヤ挿入部と、該ガイドワイヤ挿入部を前記基部に対して着脱自在に締結する締結具を備えたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0010】
請求項3の発明の作用・効果を説明すると、回動体における第2のガイドワイヤ用の挿入孔を形成したガイドワイヤ挿入部を基部に対して離脱可能に構成することにより、脛骨に対する第2のガイドワイヤの刺入後に、治具を解体・除去し、骨切り具による骨切りを円滑に行うことができる。
【0011】
請求項4に記載の発明によれば、近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、近位骨切り面設定治具と遠位骨切り面設定治具とを具備しており、前記近位骨切り面設定治具は前記近位骨切り面より高位側において脛骨に挿入される基準ワイヤ用の挿入孔及び前記近位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を形成した近位骨切り面ガイドブロックから構成され、前記遠位骨切り面設定治具は、前記遠位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備え、ガイドワイヤの挿入側と反対側における中心線の回りを前記本体に対して回動自在な回動体とから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0012】
請求項4の発明の作用・効果を説明すると、近位骨切り面より高位側における脛骨の部位に基準ワイヤが刺入され、この基準ワイヤに近位骨切り面設定治具がその基準ワイヤ用の挿入孔にて挿入保持される。その後は、請求項1の発明と同様に第1のガイドワイヤに遠位骨切り面設定治具の本体がその第1のガイドワイヤ用の挿入孔にて挿入保持され、次いで本体に対する回動体の角度を骨切り角度に一致するように調節し、第2のガイドワイヤが回動体の第2のガイドワイヤ用の挿入孔に挿入され、脛骨に刺入される。そして、第1のガイドワイヤ用の挿入孔に第1のガイドワイヤが挿入され、脛骨に刺入される。請求項4に記載の発明によれば、近位骨切り面設定治具により高位骨切り面のガイドとなる第1のガイドワイヤを所期の位置に確実に刺入することができるため、その後の第2のガイドワイヤの位置もより正確となり、所期の位置への骨切りをより確実に実施することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明において、近位骨切り面設定治具における基準ワイヤ用の挿入孔は第1のガイドワイヤ用の挿入孔に対して傾斜していることを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0014】
請求項5の発明の作用・効果を説明すると、近位骨切り面設定治具における基準ワイヤ用の挿入孔は第1のガイドワイヤ用の挿入孔に対して傾斜しているため、規準ワイヤを脛骨の近位端付近の対角線領域に位置させることができ、脛骨近位端における硬質な部分への挿入長が最大となり、確実な支持を行うことができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、請求項4若しくは5に記載の発明において、近位骨切り面ガイドブロックは第1のガイドワイヤ挿入用孔を他段、他列に形成していることを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0016】
請求項6の発明の作用・効果を説明すると、第1のガイドワイヤ挿入用孔を他段・他列に形成することにより適当な孔の選択により最適な脛骨位置への第1のガイドワイヤへの刺入を簡便確実に行うことができる。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、遠位骨切り面設定治具とカッタ案内治具とを具備しており、前記遠位骨切り面設定治具は、前記遠位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備え、ガイドワイヤの挿入側と反対側における中心線の回りを前記本体に対して回動自在な回動体とから構成され、前記カッタ案内治具は前記第1のガイドワイヤ又は第2のガイドワイヤ用の挿入孔を形成したカッタ案内ブロックと、前記カッタ案内ブロックへ挿入されたピンの係止用のねじ具とから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0018】
請求項7の発明の作用・効果を説明すると、遠位骨切り面設定治具により請求項1の発明及び請求項4の発明と同様に近位骨切り面及び遠位骨切り面の設定を正確かつ確実に行うことかできる。そして、その後に第1のガイドワイヤ若しくは第2のガイドワイヤにカッタ案内ブロックを挿入し、ねじ具によりカッタ案内ブロックを第1のガイドワイヤ若しくは第2のガイドワイヤに止着し、カッタ案内ブロックに沿って骨切り具(カッタ)による骨切りを正確かつ確実に実施することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載の発明において、ガイドワイヤを挿入するためカッタ案内ブロックに形成された前記挿入孔はその上縁がカッタ案内ブロックと実質的に面一に形成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0020】
請求項8の発明の作用・効果を説明すると、カッタ案内ブロックにおけるガイドワイヤ挿入孔はカッタ案内ブロックの骨切り具案内面と実質的に面一となっているため、カッタ案内ブロックに沿ってカッタにより近位骨切り面及び遠位骨切り面の骨切りを正確に実施することができる。
【0021】
請求項9に記載の発明によれば、近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、近位骨切り面設定治具と遠位骨切り面設定治具とカッタ案内治具とを具備しており、前記近位骨切り面設定治具は前記近位骨切り面より高位側において脛骨に挿入される基準ワイヤ用の挿入孔と、前記近位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔とを形成した近位骨切り面ガイドブロックから構成され、前記遠位骨切り面設定治具は、前記遠位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備え、ガイドワイヤの挿入側と反対側における中心線の回りを前記本体に対して回動自在な回動体とから構成され、前記カッタ案内治具は前記第1のガイドワイヤ又は第2のガイドワイヤ用の挿入孔を形成したカッタ案内ブロックと、前記カッタ案内ブロックへ挿入されたピンとの係止用のねじ具とから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0022】
請求項9の発明の作用・効果を説明すると、近位骨切り面設定治具と遠位骨切り面設定治具とカッタ案内治具との組み合わせにより、所期の高位骨切りを簡便かつ確実に実施することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態を説明すると、図1(イ)(ロ)は右側の脛骨Tの近位端を模式的に示しており、高位脛骨骨切り術においては骨軸に直交した近位骨切り面S1と、近位骨切り面S1に対して傾斜する遠位骨切り面S2と間の楔状の部分の切除が行われ、この面S1, S2間の角度αが骨切り角度となる。近位骨切り面S1と遠位骨切り面S2との交線をaにて表し、この交線aは図1(ロ)の紙面において直交する直線であり、脛骨Tに内側面にて接することになる。交線aの位置は所期の手術結果を得るため重要であるが、この発明では交線aの位置を正確とするため治具に工夫を加えている。また、図1において直線bは近位骨切り面S1より更に近位側(大腿骨側)に位置した基準ラインである。この発明の治具は近位骨切り面設定治具10(図2)と遠位骨切り面設定治具12(図4)とカッタ案内治具14(図8)とからなり、図1(イ)に示すように基準ラインbは脛骨の断面を対角線方向に延びており、この基準ラインbに沿って穿刺装着される基準ワイヤVに近位骨切り面設定治具10を装着し、近位骨切り面設定治具10によって近位骨切り面S1において近位骨切り用ガイドワイヤW1を穿刺し、次いで近位骨切り用ガイドワイヤW1に遠位骨切り面設定治具12を装着し、遠位骨切り面設定治具12により遠位骨切り面S2において遠位骨切り用ガイドワイヤW2を穿刺し、そして、カッタ案内治具14をガイドワイヤW1若しくはW2に装着し、骨切り具(カッタ)による骨切りを実施する。
【0024】
先ず、近位骨切り面設定治具10について説明すると、図2に示すように、近位骨切り面設定治具10はステンレスなどの金属製のブロックとして構成され、近位骨切り面設定治具10は近位骨切り面S1より高位側において脛骨Tに挿入される基準ワイヤ(V)用の挿入孔16と、近位骨切り面内において脛骨Tに挿入される第1のガイドワイヤ(W1)用の他段他列の挿入孔18とを形成している。基準ワイヤ(V)用の挿入孔16とガイドワイヤ(W1)用の他段他列の挿入孔18とはその中心線は水平面内には位置しているが交差する位置関係にある。孔16によって基準ワイヤVを脛骨の断面における対角線方向(図1(イ)の直線b)に刺入することができる。孔18によって脛骨の断面における長手方向に第1のガイドワイヤW1の刺入が行われる。基準ワイヤ(V)用の挿入孔16に対して第1のガイドワイヤ(W1)用の挿入孔18は高さが低くなっている。孔18は図2の例では縦方向に3段、幅方向に3列に形成され、縦方向の1つの段の孔18を選択し、選択された孔18に第1のガイドワイヤW1を刺入することにより近位骨切り面S1の高さを所望に設定することができる。また、幅方向においては適当な一つ若しくは複数の孔18を選択することができるようになっている。
【0025】
図4において、遠位骨切り面設定治具12は本体20と、回動部材22と、本体20と回動部材22とを相互に回動自在に連結する蝶番24と、から構成される。本体20は第1のガイドワイヤW1への挿入のための孔23を備え、孔23は幅方向に3列設けられる。本体20の片側において近位骨切り面と平行にアーム20−1が一体に延設され、同じく本体20の片側において本体から下向きに弓状ガイド20−2が延びている。回動部材22は、別体のガイドワイヤ挿入部25とねじ締結具27とを備えている。回動部材22と、ガイドワイヤ挿入部25と、ねじ締結具27とでこの発明の回動体を構成する。回動部材22は片側に遠位骨切り面と水平に延びるアーム22−1を備えている。ガイドワイヤ挿入部25は第2のガイドワイヤW2の挿入のための孔26を備え、孔26は幅方向に3列設けられる。回動部材22の組立のため、ねじ締結具27は図6に示すようにそのねじ部27−1がガイドワイヤ挿入部25を介して回動部材22の端面にねじ込まれ、ねじ部27−1の先端が回動部材22の対向面に当接し、これにより回動部材22に対しガイドワイヤ挿入部25は固定される。また、回動部材22の解体のため、ねじ締結具27を弛緩することにより回動部材22からガイドワイヤ挿入部25を離脱させることができる。回動部材22は本体20から延びてくる弓状ガイド20−2を受け入れる案内溝22A(図4)を備えており、蝶番24による本体20と回動部材22との回動運動が可能となる。
【0026】
図7に示すように第1のガイドワイヤW1の挿入用の本体20の孔23の下面及び第2のガイドワイヤW2の挿入用のガイドワイヤ挿入部25の孔26の上面は部分的に途切れている。そのため、ガイドワイヤW1, W2の挿入状態で第1のガイドワイヤW1の下面は本体20の下面と面一となり、第2のガイドワイヤW2の上面はガイドワイヤ挿入部25の上面と面一となる。
【0027】
蝶番24は本体20のアーム20−1の自由端の筒状耳部30と、回動体回動部材22から延設されるアーム22−1の自由端の筒状部32と、貫通軸孔を形成した支持ピン34とから構成され、筒状耳部30間に筒状部32を整列位置させ、支持ピン34を挿通することにより組立られる。蝶番24により本体20と回動部材22とは支持ピン34の中心線の回りを回動自在となり、骨切り角度αの調整を行うことができる。また、ねじ締結具36は図6に示すようにそのねじ部36−1が回動部材22の開口を介して回動部材22側の弓状ガイド20−2の側面に当接せしめられ、骨切り角度αの設定後に本体20と回動部材22とは相互にロックされる。図5に示すように弓状ガイド20−2の面上には目盛38が刻印され、回動部材22の上面が面一となる目盛38の数値により骨切り角度αの直読が可能である。
【0028】
図8及び図9はカッタ案内治具14を示しており、カッタ案内治具14はカッタ案内ブロック40とねじ締結具41とから構成され、カッタ案内ブロック40はガイドワイヤの挿入孔42を備え、孔42は幅方向に間隔をおいて3個形成される。挿入孔42は図9に示すようにブロック40の片面側において途切れており、ワイヤW1, W2の挿入時にワイヤW1, W2がブロック40を実質的に面一とさせ、骨切り具を正しくガイドすることができるようになっている。ねじ締結具41は挿入孔42の途切れ部分と対向したブロック40の面側(図9では下面側)から螺合され、ねじ42の先端が内側からガイドワイヤW1, W2に係合することによりガイドワイヤW1, W2は孔42の内周に押し付けられ、ブロック40はガイドワイヤW1, W2上に固定される。そして、骨切り具はブロック40の上面を案内されることにより骨切りが実施される。そして、孔42はその上部42−1がブロック40の上面に開口しており、そのため、ガイドワイヤW1, W2の挿入・固定時にガイドワイヤW1, W2の上面はブロック40のカッタ案内面と面一となり、ガイドワイヤに沿って正確な骨切りを実施することができる。
【0029】
次に、この発明の治具による高位骨切りの方法を説明すると、図1において、その患者のX線正面透視画像より近位骨切り面S1の位置及び近位骨切り面S1に対する遠位骨切り面の角度α(骨切り角度)が決定される。この骨切り角度αは術後のFTA角度(Femoral−Tibial Angle)を所定角度とするものである。そして、基準ワイヤVが近位骨切り面S1より上方(脛骨の近位端側)における脛骨断面における対角線方向(図1(イ)(ロ)の直線b)に水平に刺入され(図3(イ)も参照)、その結果、脛骨近位端における硬質部分に脛骨断面における対角線方向に孔100(図2参照)が穿孔される。そして、基準ワイヤVに対して図2に示すように近位骨切り面設定治具10が孔16にて挿入され、基準ワイヤVに近位骨切り面設定治具10が懸架保持される。そして、近位骨切り面設定治具10を水平に保持しながら、第1のガイドワイヤW1が近位骨切り面設定治具10の孔18に挿入される。孔18は上下方向に複数段(図では3段)設けられ、X線透視画像から決定された近位骨切り面S1に合致する高さの孔18が選定され、この選定された高さの孔18に第1のガイドワイヤW1が挿入され、脛骨Tに刺入される。ガイドワイヤW1の刺入方向は図3に示すように脛骨の横断面における長手方向(脛骨の左右方向)であり、ガイドワイヤW1は中央に一本刺入されている。そのため、この例の場合においてガイドワイヤW1により脛骨の横断面における長手方向(脛骨の左右方向)に一本の孔102が開けられる。場合によっては幅方向に複数の孔18を使用しガイドワイヤW1を平行に複数本刺入するようにすることもできる。このように高位骨切り面に第1のガイドワイヤW1を装着後に基準ワイヤVは抜去され、近位骨切り面設定治具10は取り外される。
【0030】
次に、遠位骨切り面設定治具12はその本体20と回動部材22とを蝶番24により回動させ、目盛38の支持角度がその患者の骨切り角度αに合致するように設定され、ねじ締結具36を締め付けることにより本体20と回動部材22とをその角度位置にロックする。そして、図4に示すように、遠位骨切り面設定治具12は第1のガイドワイヤW1に本体20の孔23にて装着される。図4では第1のガイドワイヤW1の装着のため中間の孔23が選択された状態を示す。そして、蝶番24の回動中心である中空ピン34の中心線が図1における近位骨切り面と遠位骨切り面との交線aに一致するように脛骨に対する遠位骨切り面設定治具12の位置決めが行われる。この位置決めは手術中における正面からのX線等の透視画像により容易に確認することができる。即ち、遠位骨切り面設定治具12の正しい位置決め状態においては、近位骨切り面S1は脛骨と直交して位置し、遠位骨切り面S2は近位骨切り面S1に対して骨切り角度αにて位置し、近位骨切り面S1と遠位骨切り面S2の交線aは骨切り具の導入側と反対側(脛骨の内側)面に接している。この状態においては蝶番24の支持ピン34の中心は図10に示すように脛骨Tの内側面に接するように位置され、かつは支持ピン34は水平位置するためは中空部34´は端から端まで見通すことができる。そして、X線透視画像にも支持ピン34の中空部34´が出現するため脛骨Tとの位置関係から遠位骨切り面設定治具12が所期の骨切りを実施するため正しく設置しているか否か即座に正確に判断することができる。この状態において遠位骨切り面設定治具12を保持し、第2のガイドワイヤW2をガイドワイヤ挿入部25における適当な孔26(図4の場合は真中の孔26)に挿入し、そのまま脛骨Tに刺入することにより脛骨に孔104が穿孔される。その結果、第1のガイドワイヤW1に対して第2のガイドワイヤW2は所期の骨切り角度αにて刺入位置される。脛骨Tに対する第1及び第2のガイドワイヤW1, W2のW1の刺入後に、ねじ27を弛緩することにより回動部材22からガイドワイヤ挿入部25が分離され、ガイドワイヤ挿入部25を第2のガイドワイヤW2から抜去することができる。また、ガイドワイヤ挿入部25の取外しが行われていることから、回動部材22及びこれに蝶番24にて連結された本体20についても第1のガイドワイヤW1から抜去することができる。
【0031】
脛骨Tに対する第1及び第2のガイドワイヤW1, W2の刺入がこのように完了した後にカッタ案内治具14を使用した骨切りが実施される。即ち、図8に示すようにブロック40はその一つ若しくは複数の孔42(図8の例では真中の一つの孔42)で第1のガイドワイヤW1に挿入され、適当な挿入位置でねじ42が螺合され、ねじ41の先端が第1のガイドワイヤW1に当接することにより、ブロック40は水平となるようにかつ孔42の開口部42−1が下向きとなるように第1のガイドワイヤW1に固定される。この固定状態では前述のように第1のガイドワイヤW1はブロック40の下面に対し面一とされる。その後にブロック40の下面に沿って図示しない骨切り具(カッタ)を移動させ、近位骨切り面に沿った骨切りを実施する。孔42はその下面がブロック40の下面と面一であるため、ブロック40の上面に沿って骨切り具をガイドすることにより第1のガイドワイヤW1に沿った近位骨切り面に沿った骨切りを正確にかつ確実に行うことができる。
【0032】
第1のガイドワイヤW1に沿った近位骨切り面での骨切り後に、カッタ案内治具14を第1のガイドワイヤW1から抜去し、同様の方法により、カッタ案内治具14のブロック40を第2のガイドワイヤW2に装着し、ブロック40の上面に沿って図示しない骨切り具を移動させ、遠位骨切り面に沿った骨切りを実施することができる。図8において想像線14´は、遠位骨切り面に沿った骨切りの際のカッタ案内治具14の装着状態を示し、挿入孔42は今度は開口部42−1が上向きであり、第2のガイドワイヤW2は開口部42−1の部位でブロック40の上面と面一とされ、ブロック40の上面に沿って骨切り具を移動させ、近位骨切り面に沿った骨切りを実施する。その結果、近位骨切り面と遠位骨切り面との間の骨切り角度αの楔状領域を脛骨から正確に切除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明による高位骨切り時における基準位置に対する近位骨切り面及び遠位骨切り面の設定方法を説明する概略的平面図(イ)及び側面図(ロ)である。
【図2】図2はこの発明の近位骨切り面の設定治具を示す概略的斜視図である。
【図3】図3は図2の治具による基準孔及び第1のガイドワイヤ挿入孔の穿孔方法を示す概略的平面図(イ)及び側面図(ロ)である。
【図4】図4はこの発明の遠位骨切り面の設定治具を示す概略的斜視図である。
【図5】図5はこの発明の遠位骨切り面の設定治具の正面図である。
【図6】図6はこの発明の遠位骨切り面の設定治具の平面図(図5のVI線方向の矢視図)である。
【図7】図7はこの発明の遠位骨切り面の設定治具の側面図(図5のVII線方向の矢視図)である。
【図8】図8はこの発明のカッタ案内治具を示す概略的斜視図である。
【図9】図9は図8のIX−IX線に沿って表される矢視断面図である。
【図10】図10は図4の治具による第2のガイドワイヤ挿入孔の穿孔方法を示す概略的側面図である。
【符号の説明】
10…近位骨切り面設定治具
12…遠位骨切り面設定治具
14…カッタ案内治具
16…基準ワイヤ(V)用の挿入孔
18…ガイドワイヤ(W1)用の挿入孔18
20…本体
22…回動部材
24…蝶番
25…ガイドワイヤ挿入部
27…ねじ締結具
30…筒状耳部
32…筒状部
34…支持ピン
38…目盛
40…カッタ案内ブロック
41…ねじ締結具
42…ガイドワイヤの挿入孔
a…近位骨切り面と遠位骨切り面との交線
b…基準ライン
S1…近位骨切り面
S2…遠位端骨切り面
T…脛骨
V…基準ワイヤ
W1…近位骨切り用ガイドワイヤ
W2…遠位骨切り用ガイドワイヤ
α…骨切角度
【発明の属する技術分野】
この発明は近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
変形性関節症においては大腿骨に対して脛骨が内側若しくは外側に傾き、膝関節に局部的な過重負荷がかかり、軟骨が消耗し痛みが出るため正常な歩行が困難となる。変形性関節症の治療のため高位脛骨骨切り術が実施される。この高位脛骨骨切り術においては、骨軸に直交した近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部が楔状に切除され、これにより大腿骨に対して脛骨が適正な角度になるように矯正している。従って、所期の矯正が達成されるように、近位骨切り面に対して遠位骨切り面を所定の骨切り角度で切断する必要がある。脛骨の正確な切断を行なうための治具として、治具本体と、円弧状の支持プレートを備えた治具本体と、治具本体の支持プレートの円弧状の長孔に沿って周方向に移動可能でかつ支持プレートに対して着脱自在な円弧状の移動プレートとから成るものが提案されている。移動プレートには近位骨切り面に挿入され、近位骨切り面に沿った骨切りのガイドとなるガイドワイヤを挿入する円筒部材が固定され、移動プレートには遠位骨切り面に沿った骨切りのガイドとなるガイドワイヤを挿入する円筒部材が固定される。支持プレートに対して移動プレートは両者の円筒部材間の角度が骨切り角度になるように移動され、この状態で止めねじによって移動プレートは支持プレートに対して固定される。そして、支持プレートの円筒部材を介して第2のガイドワイヤを脛骨に刺入し、移動プレートの円筒部材を介して第2のガイドワイヤを脛骨に刺入する。脛骨への第1及び第2のガイドワイヤの刺入後に治具を除去し、第2のガイドワイヤに沿って骨切り具(カッタ)を移動させることにより近位端に沿っての脛骨の切断が行なわれ、第2のガイドワイヤに沿って骨切り具を移動させることにより遠位端に沿っての脛骨の切断が行なわれ、このようにして所定の骨切り角度にての高位脛骨の楔状の骨切りを行なうことができる(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−272753号公報
【発明が解決しようとする課題】
従来技術においては、移動プレートを支持プレートの円弧状長孔に沿って移動させることにより支持プレートに対する回動を行なわせ、骨切り角度の設定を行なうものであり、骨切り角度としてはいつも正確な設定が可能である。しかしながら、従来技術では治具を片側より脛骨に当てるだけであるため治具の当て具合によって治具自体が傾きやすく、この場合正確な骨切りが行なえなかった。即ち、骨切りに際しては骨軸に対し直交する近位骨切り面と骨軸に対し傾斜する遠位骨切り面が骨切り具の導入側と反対側における脛骨の外面に丁度接した水平方向の交線にて交差させることにより楔形状の骨切りを行なう必要があるが、従来技術の治具は骨切り具の導入側における脛骨の片側に当てるだけの構造であるため、骨切り具が正しい姿勢にあるか否かのチェックがし難かった。そのため、理想的な状態で楔状の骨切りを行ない得ないことがあったのである。
【0004】
この発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、理想的な状態での骨切りを確実に行いうる高位脛骨骨切り術用治具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、前記近位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた回動体と、ガイドワイヤの挿入側と反対側に位置され、前記本体と回動体とを中心線の回りを回動自在に連結する連結手段とを備えたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0006】
請求項1の発明の作用・効果を説明すると、第1のガイドワイヤは脛骨の近位骨切り面に穿刺され、第2のガイドワイヤに本体がそのガイドワイヤ挿入孔にて保持される。回動体を本体に対し連結手段によって回動させることにより回動体の本体に対する角度を骨切り角度に応じた角度に設定する。そして、回動体のガイドワイヤ挿入孔に第2のガイドワイヤを刺入する。連結手段はガイドワイヤの刺入側と反対側に位置しているため、連結手段の回動中心線を近位骨切り面と遠位骨切り面との交線と合致させる簡単な操作だけで、治具による正確な位置設定を行うことができ、その後のガイドワイヤに沿ってカッタを移動させることにより正確な骨切りを実施することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明において、前記連結手段は、前記本体から延びる第1の筒状部と、前記回動体から延びる第2の筒状部と、第1及び第2の筒状部間を挿通される中空ピンとから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0008】
請求項2の発明の作用・効果を説明すると、連結手段による本体と回動体との回動軸を中空ピンとすることにより理想的な骨切りを行うための治具の位置設定を骨切り時に随時行われるX線等の透視画像の観察との併用によって効率的に行うことかできる。即ち、骨切りは透視画像による監視下で実施され、治具自体もX線撮影装置の視野に入る。治具自体はステンレスなどの金属性であるため透過性はないが、中空部はそのまま透過し視野に入りうる。従って、中空部は近位骨切り面と遠位骨切り面との交線の位置をそのまま表しており、治具が水平あれば中空部は真円形状として視野に出現する。従って、X線撮影装置で観測しながら脛骨に対し中空部が所定の位置となるように治具の調節を行うことにより、治具の所期の位置が得られ、その後の骨切りを正確に実施することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1若しくは2に記載の発明において、前記回動体は前記本体に前記連結手段にて連結された基部と、該基部とは別体に構成され、第2のガイドワイヤ用の前記挿入孔を形成したガイドワイヤ挿入部と、該ガイドワイヤ挿入部を前記基部に対して着脱自在に締結する締結具を備えたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0010】
請求項3の発明の作用・効果を説明すると、回動体における第2のガイドワイヤ用の挿入孔を形成したガイドワイヤ挿入部を基部に対して離脱可能に構成することにより、脛骨に対する第2のガイドワイヤの刺入後に、治具を解体・除去し、骨切り具による骨切りを円滑に行うことができる。
【0011】
請求項4に記載の発明によれば、近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、近位骨切り面設定治具と遠位骨切り面設定治具とを具備しており、前記近位骨切り面設定治具は前記近位骨切り面より高位側において脛骨に挿入される基準ワイヤ用の挿入孔及び前記近位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を形成した近位骨切り面ガイドブロックから構成され、前記遠位骨切り面設定治具は、前記遠位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備え、ガイドワイヤの挿入側と反対側における中心線の回りを前記本体に対して回動自在な回動体とから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0012】
請求項4の発明の作用・効果を説明すると、近位骨切り面より高位側における脛骨の部位に基準ワイヤが刺入され、この基準ワイヤに近位骨切り面設定治具がその基準ワイヤ用の挿入孔にて挿入保持される。その後は、請求項1の発明と同様に第1のガイドワイヤに遠位骨切り面設定治具の本体がその第1のガイドワイヤ用の挿入孔にて挿入保持され、次いで本体に対する回動体の角度を骨切り角度に一致するように調節し、第2のガイドワイヤが回動体の第2のガイドワイヤ用の挿入孔に挿入され、脛骨に刺入される。そして、第1のガイドワイヤ用の挿入孔に第1のガイドワイヤが挿入され、脛骨に刺入される。請求項4に記載の発明によれば、近位骨切り面設定治具により高位骨切り面のガイドとなる第1のガイドワイヤを所期の位置に確実に刺入することができるため、その後の第2のガイドワイヤの位置もより正確となり、所期の位置への骨切りをより確実に実施することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明において、近位骨切り面設定治具における基準ワイヤ用の挿入孔は第1のガイドワイヤ用の挿入孔に対して傾斜していることを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0014】
請求項5の発明の作用・効果を説明すると、近位骨切り面設定治具における基準ワイヤ用の挿入孔は第1のガイドワイヤ用の挿入孔に対して傾斜しているため、規準ワイヤを脛骨の近位端付近の対角線領域に位置させることができ、脛骨近位端における硬質な部分への挿入長が最大となり、確実な支持を行うことができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、請求項4若しくは5に記載の発明において、近位骨切り面ガイドブロックは第1のガイドワイヤ挿入用孔を他段、他列に形成していることを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0016】
請求項6の発明の作用・効果を説明すると、第1のガイドワイヤ挿入用孔を他段・他列に形成することにより適当な孔の選択により最適な脛骨位置への第1のガイドワイヤへの刺入を簡便確実に行うことができる。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、遠位骨切り面設定治具とカッタ案内治具とを具備しており、前記遠位骨切り面設定治具は、前記遠位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備え、ガイドワイヤの挿入側と反対側における中心線の回りを前記本体に対して回動自在な回動体とから構成され、前記カッタ案内治具は前記第1のガイドワイヤ又は第2のガイドワイヤ用の挿入孔を形成したカッタ案内ブロックと、前記カッタ案内ブロックへ挿入されたピンの係止用のねじ具とから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0018】
請求項7の発明の作用・効果を説明すると、遠位骨切り面設定治具により請求項1の発明及び請求項4の発明と同様に近位骨切り面及び遠位骨切り面の設定を正確かつ確実に行うことかできる。そして、その後に第1のガイドワイヤ若しくは第2のガイドワイヤにカッタ案内ブロックを挿入し、ねじ具によりカッタ案内ブロックを第1のガイドワイヤ若しくは第2のガイドワイヤに止着し、カッタ案内ブロックに沿って骨切り具(カッタ)による骨切りを正確かつ確実に実施することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載の発明において、ガイドワイヤを挿入するためカッタ案内ブロックに形成された前記挿入孔はその上縁がカッタ案内ブロックと実質的に面一に形成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0020】
請求項8の発明の作用・効果を説明すると、カッタ案内ブロックにおけるガイドワイヤ挿入孔はカッタ案内ブロックの骨切り具案内面と実質的に面一となっているため、カッタ案内ブロックに沿ってカッタにより近位骨切り面及び遠位骨切り面の骨切りを正確に実施することができる。
【0021】
請求項9に記載の発明によれば、近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、近位骨切り面設定治具と遠位骨切り面設定治具とカッタ案内治具とを具備しており、前記近位骨切り面設定治具は前記近位骨切り面より高位側において脛骨に挿入される基準ワイヤ用の挿入孔と、前記近位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔とを形成した近位骨切り面ガイドブロックから構成され、前記遠位骨切り面設定治具は、前記遠位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備え、ガイドワイヤの挿入側と反対側における中心線の回りを前記本体に対して回動自在な回動体とから構成され、前記カッタ案内治具は前記第1のガイドワイヤ又は第2のガイドワイヤ用の挿入孔を形成したカッタ案内ブロックと、前記カッタ案内ブロックへ挿入されたピンとの係止用のねじ具とから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具が提供される。
【0022】
請求項9の発明の作用・効果を説明すると、近位骨切り面設定治具と遠位骨切り面設定治具とカッタ案内治具との組み合わせにより、所期の高位骨切りを簡便かつ確実に実施することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態を説明すると、図1(イ)(ロ)は右側の脛骨Tの近位端を模式的に示しており、高位脛骨骨切り術においては骨軸に直交した近位骨切り面S1と、近位骨切り面S1に対して傾斜する遠位骨切り面S2と間の楔状の部分の切除が行われ、この面S1, S2間の角度αが骨切り角度となる。近位骨切り面S1と遠位骨切り面S2との交線をaにて表し、この交線aは図1(ロ)の紙面において直交する直線であり、脛骨Tに内側面にて接することになる。交線aの位置は所期の手術結果を得るため重要であるが、この発明では交線aの位置を正確とするため治具に工夫を加えている。また、図1において直線bは近位骨切り面S1より更に近位側(大腿骨側)に位置した基準ラインである。この発明の治具は近位骨切り面設定治具10(図2)と遠位骨切り面設定治具12(図4)とカッタ案内治具14(図8)とからなり、図1(イ)に示すように基準ラインbは脛骨の断面を対角線方向に延びており、この基準ラインbに沿って穿刺装着される基準ワイヤVに近位骨切り面設定治具10を装着し、近位骨切り面設定治具10によって近位骨切り面S1において近位骨切り用ガイドワイヤW1を穿刺し、次いで近位骨切り用ガイドワイヤW1に遠位骨切り面設定治具12を装着し、遠位骨切り面設定治具12により遠位骨切り面S2において遠位骨切り用ガイドワイヤW2を穿刺し、そして、カッタ案内治具14をガイドワイヤW1若しくはW2に装着し、骨切り具(カッタ)による骨切りを実施する。
【0024】
先ず、近位骨切り面設定治具10について説明すると、図2に示すように、近位骨切り面設定治具10はステンレスなどの金属製のブロックとして構成され、近位骨切り面設定治具10は近位骨切り面S1より高位側において脛骨Tに挿入される基準ワイヤ(V)用の挿入孔16と、近位骨切り面内において脛骨Tに挿入される第1のガイドワイヤ(W1)用の他段他列の挿入孔18とを形成している。基準ワイヤ(V)用の挿入孔16とガイドワイヤ(W1)用の他段他列の挿入孔18とはその中心線は水平面内には位置しているが交差する位置関係にある。孔16によって基準ワイヤVを脛骨の断面における対角線方向(図1(イ)の直線b)に刺入することができる。孔18によって脛骨の断面における長手方向に第1のガイドワイヤW1の刺入が行われる。基準ワイヤ(V)用の挿入孔16に対して第1のガイドワイヤ(W1)用の挿入孔18は高さが低くなっている。孔18は図2の例では縦方向に3段、幅方向に3列に形成され、縦方向の1つの段の孔18を選択し、選択された孔18に第1のガイドワイヤW1を刺入することにより近位骨切り面S1の高さを所望に設定することができる。また、幅方向においては適当な一つ若しくは複数の孔18を選択することができるようになっている。
【0025】
図4において、遠位骨切り面設定治具12は本体20と、回動部材22と、本体20と回動部材22とを相互に回動自在に連結する蝶番24と、から構成される。本体20は第1のガイドワイヤW1への挿入のための孔23を備え、孔23は幅方向に3列設けられる。本体20の片側において近位骨切り面と平行にアーム20−1が一体に延設され、同じく本体20の片側において本体から下向きに弓状ガイド20−2が延びている。回動部材22は、別体のガイドワイヤ挿入部25とねじ締結具27とを備えている。回動部材22と、ガイドワイヤ挿入部25と、ねじ締結具27とでこの発明の回動体を構成する。回動部材22は片側に遠位骨切り面と水平に延びるアーム22−1を備えている。ガイドワイヤ挿入部25は第2のガイドワイヤW2の挿入のための孔26を備え、孔26は幅方向に3列設けられる。回動部材22の組立のため、ねじ締結具27は図6に示すようにそのねじ部27−1がガイドワイヤ挿入部25を介して回動部材22の端面にねじ込まれ、ねじ部27−1の先端が回動部材22の対向面に当接し、これにより回動部材22に対しガイドワイヤ挿入部25は固定される。また、回動部材22の解体のため、ねじ締結具27を弛緩することにより回動部材22からガイドワイヤ挿入部25を離脱させることができる。回動部材22は本体20から延びてくる弓状ガイド20−2を受け入れる案内溝22A(図4)を備えており、蝶番24による本体20と回動部材22との回動運動が可能となる。
【0026】
図7に示すように第1のガイドワイヤW1の挿入用の本体20の孔23の下面及び第2のガイドワイヤW2の挿入用のガイドワイヤ挿入部25の孔26の上面は部分的に途切れている。そのため、ガイドワイヤW1, W2の挿入状態で第1のガイドワイヤW1の下面は本体20の下面と面一となり、第2のガイドワイヤW2の上面はガイドワイヤ挿入部25の上面と面一となる。
【0027】
蝶番24は本体20のアーム20−1の自由端の筒状耳部30と、回動体回動部材22から延設されるアーム22−1の自由端の筒状部32と、貫通軸孔を形成した支持ピン34とから構成され、筒状耳部30間に筒状部32を整列位置させ、支持ピン34を挿通することにより組立られる。蝶番24により本体20と回動部材22とは支持ピン34の中心線の回りを回動自在となり、骨切り角度αの調整を行うことができる。また、ねじ締結具36は図6に示すようにそのねじ部36−1が回動部材22の開口を介して回動部材22側の弓状ガイド20−2の側面に当接せしめられ、骨切り角度αの設定後に本体20と回動部材22とは相互にロックされる。図5に示すように弓状ガイド20−2の面上には目盛38が刻印され、回動部材22の上面が面一となる目盛38の数値により骨切り角度αの直読が可能である。
【0028】
図8及び図9はカッタ案内治具14を示しており、カッタ案内治具14はカッタ案内ブロック40とねじ締結具41とから構成され、カッタ案内ブロック40はガイドワイヤの挿入孔42を備え、孔42は幅方向に間隔をおいて3個形成される。挿入孔42は図9に示すようにブロック40の片面側において途切れており、ワイヤW1, W2の挿入時にワイヤW1, W2がブロック40を実質的に面一とさせ、骨切り具を正しくガイドすることができるようになっている。ねじ締結具41は挿入孔42の途切れ部分と対向したブロック40の面側(図9では下面側)から螺合され、ねじ42の先端が内側からガイドワイヤW1, W2に係合することによりガイドワイヤW1, W2は孔42の内周に押し付けられ、ブロック40はガイドワイヤW1, W2上に固定される。そして、骨切り具はブロック40の上面を案内されることにより骨切りが実施される。そして、孔42はその上部42−1がブロック40の上面に開口しており、そのため、ガイドワイヤW1, W2の挿入・固定時にガイドワイヤW1, W2の上面はブロック40のカッタ案内面と面一となり、ガイドワイヤに沿って正確な骨切りを実施することができる。
【0029】
次に、この発明の治具による高位骨切りの方法を説明すると、図1において、その患者のX線正面透視画像より近位骨切り面S1の位置及び近位骨切り面S1に対する遠位骨切り面の角度α(骨切り角度)が決定される。この骨切り角度αは術後のFTA角度(Femoral−Tibial Angle)を所定角度とするものである。そして、基準ワイヤVが近位骨切り面S1より上方(脛骨の近位端側)における脛骨断面における対角線方向(図1(イ)(ロ)の直線b)に水平に刺入され(図3(イ)も参照)、その結果、脛骨近位端における硬質部分に脛骨断面における対角線方向に孔100(図2参照)が穿孔される。そして、基準ワイヤVに対して図2に示すように近位骨切り面設定治具10が孔16にて挿入され、基準ワイヤVに近位骨切り面設定治具10が懸架保持される。そして、近位骨切り面設定治具10を水平に保持しながら、第1のガイドワイヤW1が近位骨切り面設定治具10の孔18に挿入される。孔18は上下方向に複数段(図では3段)設けられ、X線透視画像から決定された近位骨切り面S1に合致する高さの孔18が選定され、この選定された高さの孔18に第1のガイドワイヤW1が挿入され、脛骨Tに刺入される。ガイドワイヤW1の刺入方向は図3に示すように脛骨の横断面における長手方向(脛骨の左右方向)であり、ガイドワイヤW1は中央に一本刺入されている。そのため、この例の場合においてガイドワイヤW1により脛骨の横断面における長手方向(脛骨の左右方向)に一本の孔102が開けられる。場合によっては幅方向に複数の孔18を使用しガイドワイヤW1を平行に複数本刺入するようにすることもできる。このように高位骨切り面に第1のガイドワイヤW1を装着後に基準ワイヤVは抜去され、近位骨切り面設定治具10は取り外される。
【0030】
次に、遠位骨切り面設定治具12はその本体20と回動部材22とを蝶番24により回動させ、目盛38の支持角度がその患者の骨切り角度αに合致するように設定され、ねじ締結具36を締め付けることにより本体20と回動部材22とをその角度位置にロックする。そして、図4に示すように、遠位骨切り面設定治具12は第1のガイドワイヤW1に本体20の孔23にて装着される。図4では第1のガイドワイヤW1の装着のため中間の孔23が選択された状態を示す。そして、蝶番24の回動中心である中空ピン34の中心線が図1における近位骨切り面と遠位骨切り面との交線aに一致するように脛骨に対する遠位骨切り面設定治具12の位置決めが行われる。この位置決めは手術中における正面からのX線等の透視画像により容易に確認することができる。即ち、遠位骨切り面設定治具12の正しい位置決め状態においては、近位骨切り面S1は脛骨と直交して位置し、遠位骨切り面S2は近位骨切り面S1に対して骨切り角度αにて位置し、近位骨切り面S1と遠位骨切り面S2の交線aは骨切り具の導入側と反対側(脛骨の内側)面に接している。この状態においては蝶番24の支持ピン34の中心は図10に示すように脛骨Tの内側面に接するように位置され、かつは支持ピン34は水平位置するためは中空部34´は端から端まで見通すことができる。そして、X線透視画像にも支持ピン34の中空部34´が出現するため脛骨Tとの位置関係から遠位骨切り面設定治具12が所期の骨切りを実施するため正しく設置しているか否か即座に正確に判断することができる。この状態において遠位骨切り面設定治具12を保持し、第2のガイドワイヤW2をガイドワイヤ挿入部25における適当な孔26(図4の場合は真中の孔26)に挿入し、そのまま脛骨Tに刺入することにより脛骨に孔104が穿孔される。その結果、第1のガイドワイヤW1に対して第2のガイドワイヤW2は所期の骨切り角度αにて刺入位置される。脛骨Tに対する第1及び第2のガイドワイヤW1, W2のW1の刺入後に、ねじ27を弛緩することにより回動部材22からガイドワイヤ挿入部25が分離され、ガイドワイヤ挿入部25を第2のガイドワイヤW2から抜去することができる。また、ガイドワイヤ挿入部25の取外しが行われていることから、回動部材22及びこれに蝶番24にて連結された本体20についても第1のガイドワイヤW1から抜去することができる。
【0031】
脛骨Tに対する第1及び第2のガイドワイヤW1, W2の刺入がこのように完了した後にカッタ案内治具14を使用した骨切りが実施される。即ち、図8に示すようにブロック40はその一つ若しくは複数の孔42(図8の例では真中の一つの孔42)で第1のガイドワイヤW1に挿入され、適当な挿入位置でねじ42が螺合され、ねじ41の先端が第1のガイドワイヤW1に当接することにより、ブロック40は水平となるようにかつ孔42の開口部42−1が下向きとなるように第1のガイドワイヤW1に固定される。この固定状態では前述のように第1のガイドワイヤW1はブロック40の下面に対し面一とされる。その後にブロック40の下面に沿って図示しない骨切り具(カッタ)を移動させ、近位骨切り面に沿った骨切りを実施する。孔42はその下面がブロック40の下面と面一であるため、ブロック40の上面に沿って骨切り具をガイドすることにより第1のガイドワイヤW1に沿った近位骨切り面に沿った骨切りを正確にかつ確実に行うことができる。
【0032】
第1のガイドワイヤW1に沿った近位骨切り面での骨切り後に、カッタ案内治具14を第1のガイドワイヤW1から抜去し、同様の方法により、カッタ案内治具14のブロック40を第2のガイドワイヤW2に装着し、ブロック40の上面に沿って図示しない骨切り具を移動させ、遠位骨切り面に沿った骨切りを実施することができる。図8において想像線14´は、遠位骨切り面に沿った骨切りの際のカッタ案内治具14の装着状態を示し、挿入孔42は今度は開口部42−1が上向きであり、第2のガイドワイヤW2は開口部42−1の部位でブロック40の上面と面一とされ、ブロック40の上面に沿って骨切り具を移動させ、近位骨切り面に沿った骨切りを実施する。その結果、近位骨切り面と遠位骨切り面との間の骨切り角度αの楔状領域を脛骨から正確に切除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明による高位骨切り時における基準位置に対する近位骨切り面及び遠位骨切り面の設定方法を説明する概略的平面図(イ)及び側面図(ロ)である。
【図2】図2はこの発明の近位骨切り面の設定治具を示す概略的斜視図である。
【図3】図3は図2の治具による基準孔及び第1のガイドワイヤ挿入孔の穿孔方法を示す概略的平面図(イ)及び側面図(ロ)である。
【図4】図4はこの発明の遠位骨切り面の設定治具を示す概略的斜視図である。
【図5】図5はこの発明の遠位骨切り面の設定治具の正面図である。
【図6】図6はこの発明の遠位骨切り面の設定治具の平面図(図5のVI線方向の矢視図)である。
【図7】図7はこの発明の遠位骨切り面の設定治具の側面図(図5のVII線方向の矢視図)である。
【図8】図8はこの発明のカッタ案内治具を示す概略的斜視図である。
【図9】図9は図8のIX−IX線に沿って表される矢視断面図である。
【図10】図10は図4の治具による第2のガイドワイヤ挿入孔の穿孔方法を示す概略的側面図である。
【符号の説明】
10…近位骨切り面設定治具
12…遠位骨切り面設定治具
14…カッタ案内治具
16…基準ワイヤ(V)用の挿入孔
18…ガイドワイヤ(W1)用の挿入孔18
20…本体
22…回動部材
24…蝶番
25…ガイドワイヤ挿入部
27…ねじ締結具
30…筒状耳部
32…筒状部
34…支持ピン
38…目盛
40…カッタ案内ブロック
41…ねじ締結具
42…ガイドワイヤの挿入孔
a…近位骨切り面と遠位骨切り面との交線
b…基準ライン
S1…近位骨切り面
S2…遠位端骨切り面
T…脛骨
V…基準ワイヤ
W1…近位骨切り用ガイドワイヤ
W2…遠位骨切り用ガイドワイヤ
α…骨切角度
Claims (9)
- 近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、前記近位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた回動体と、ガイドワイヤの挿入側と反対側に位置され、前記本体と回動体とを中心線の回りを回動自在に連結する連結手段とを備えたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具。
- 請求項1に記載の発明において、前記連結手段は、前記本体から延びる第1の筒状部と、前記回動体から延びる第2の筒状部と、第1及び第2の筒状部間を挿通される中空ピンとから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具。
- 請求項1若しくは2に記載の発明において、前記回動体は前記本体に前記連結手段にて連結された基部と、該基部とは別体に構成され、第2のガイドワイヤ用の前記挿入孔を形成したガイドワイヤ挿入部と、該ガイドワイヤ挿入部を前記基部に対して着脱自在に締結する締結具を備えたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具。
- 近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、近位骨切り面設定治具と遠位骨切り面設定治具とを具備しており、前記近位骨切り面設定治具は前記近位骨切り面より高位側において脛骨に挿入される基準ワイヤ用の挿入孔及び前記近位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を形成した近位骨切り面ガイドブロックから構成され、前記遠位骨切り面設定治具は、前記遠位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備え、ガイドワイヤの挿入側と反対側における中心線の回りを前記本体に対して回動自在な回動体とから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具。
- 請求項4に記載の発明において、近位骨切り面設定治具における基準ワイヤ用の挿入孔は第1のガイドワイヤ用の挿入孔に対して傾斜していることを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具。
- 請求項4若しくは5に記載の発明において、近位骨切り面ガイドブロックは第1のガイドワイヤ挿入用孔を他段、他列に形成していることを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具。
- 近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、遠位骨切り面設定治具とカッタ案内治具とを具備しており、前記遠位骨切り面設定治具は、前記遠位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備え、ガイドワイヤの挿入側と反対側における中心線の回りを前記本体に対して回動自在な回動体とから構成され、前記カッタ案内治具は前記第1のガイドワイヤ又は第2のガイドワイヤ用の挿入孔を形成したカッタ案内ブロックと、前記カッタ案内ブロックへ挿入されたピンの係止用のねじ具とから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具。
- 請求項7に記載の発明において、ガイドワイヤを挿入するためカッタ案内ブロックに形成された前記挿入孔はその上縁がカッタ案内ブロックと実質的に面一に形成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具。
- 近位骨切り面と近位骨切り面に対して傾斜した遠位骨切り面との間の脛骨の高位部を楔状に切除するために使用される高位脛骨骨切り術用治具であって、近位骨切り面設定治具と遠位骨切り面設定治具とカッタ案内治具とを具備しており、前記近位骨切り面設定治具は前記近位骨切り面より高位側において脛骨に挿入される基準ワイヤ用の挿入孔と、前記近位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔とを形成した近位骨切り面ガイドブロックから構成され、前記遠位骨切り面設定治具は、前記遠位骨切り面内において脛骨に挿入される第1のガイドワイヤ用の挿入孔を備えた本体と、前記遠位骨切り面において脛骨に挿入される第2のガイドワイヤ用の挿入孔を備え、ガイドワイヤの挿入側と反対側における中心線の回りを前記本体に対して回動自在な回動体とから構成され、前記カッタ案内治具は前記第1のガイドワイヤ又は第2のガイドワイヤ用の挿入孔を形成したカッタ案内ブロックと、前記カッタ案内ブロックへ挿入されたピンとの係止用のねじ具とから構成されたことを特徴とする高位脛骨骨切り術用治具。
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