JP2004297714A - 多方向光分岐装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】3方向以上について均一なパワーのWDM信号光を出力できる簡易な構成で低コストかつ低損失な多方向光分岐装置を実現する。
【解決手段】本発明の多方向光分岐装置は、N個(N≧3)の光伝送路F1〜FNに対して、2×N個の光多重/分離デバイス11A,11B〜1NA,1NBと、各々のブランチポート間を1対1に接続するブランチポート接続部2とを備え、各光伝送路F1〜FNの入力側光路INから入力されるWDM信号光を波長グループG1〜GN−1にそれぞれ分離した後に、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光伝送路の出力側光路OUTに出力する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の多方向光分岐装置は、N個(N≧3)の光伝送路F1〜FNに対して、2×N個の光多重/分離デバイス11A,11B〜1NA,1NBと、各々のブランチポート間を1対1に接続するブランチポート接続部2とを備え、各光伝送路F1〜FNの入力側光路INから入力されるWDM信号光を波長グループG1〜GN−1にそれぞれ分離した後に、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光伝送路の出力側光路OUTに出力する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長の異なる1波以上の光信号を同一の光ファイバ中に多重化して伝送することにより大容量通信を実現する波長多重(WDM)光伝送システムに利用される多方向光分岐装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
WDM光伝送システムでは、例えば図17に示すように、複数の地点(ここではA〜C地点とする)の各端局間でWDM信号光を送受信するとき、WDM信号光を波長に応じて3つの方向へ分岐して出力する光分岐装置が光分岐ノードに用いられる場合がある。この光分岐装置は、光ブランチユニットやハブノードなどと呼ばれることもある。上記の光分岐装置におけるWDM信号光の分岐方法としては、例えば、入射されたWDM信号光を1波ごとに分離し、各波長の光信号を一度電気信号に変換した後、光信号に再変換して、所定の光ファイバに送出する方法がある。しかしながら、このような分岐方法では、WDM信号光に含まれる各波長の光信号ごとに光電気変換を行う必要があるため、光分岐装置がコスト高になってしまうという欠点がある。
【0003】
上記のような光分岐装置の欠点を解消するための従来技術として、例えば図18に示すような3方向光分岐装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この3方向光分岐装置100では、4つの入出力ポートを持つWDMカプラ101A,101B,101Cを用いることによって、3つの方向に対応した各伝送用光ファイバペアF1,F2,F3から入力されるWDM信号光が、波長に応じて分岐されて他の方向の伝送用光ファイバペアからそれぞれ出力されるようになる。これにより、3つのWDMカプラを組み合わせた簡易な構成で、低コストかつ低損失な光分岐装置が実現されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−116490号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の図18に示したような従来の光分岐装置では、次のような問題点がある。
(1)4つ以上の方向に対するWDM信号光の分岐に対応できない。
(2)WDMカプラを2回通過する光パスと1回しか通過しない光パスが存在するため、それらの光パスを伝搬した光信号を合波した後のWDM信号光にパワーの不均一が生じてしまう。また、構成上の制約から、例えば可変光減衰器や光増幅器等のパワー調整手段を用いたとしても、上記のパワー不均一を補正することが難しい。
(3)WDM信号光を長波長領域と短波長領域で分離するWDMカプラでは、一般に急峻な光フィルタ特性(長波長側および短波長側に対する光通過特性)を実現することが難しいため、WDM信号光の利用可能な波長帯域が制限されてしまう。具体的には、例えば図19の光フィルタ特性に示すように、長波長側および短波長側の各光通過特性が遷移する波長領域には光信号を配置することができないため、長波長領域および短波長領域の間に一定の間隔を確保する必要があり、利用可能な波長帯域が制限されてしまうことになる。
【0006】
本発明は、上記のような(1)〜(3)の問題点に着目してなされたもので、3方向以上について均一なパワーのWDM信号光を出力できる簡易な構成で低コストかつ低損失な多方向光分岐装置を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明にかかる多方向光分岐装置は、例えば図1に示すように、WDM信号光を互いに異なる方向に伝送する上り回線および下り回線に対応した一対の光路を有するN個(N≧3)の光伝送路F1〜FNに接続され、該各光伝送路F1〜FNの入力側光路INから入力されるWDM信号光を、N−1個の波長グループG1〜GN−1にそれぞれ分離した後に、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光伝送路の出力側光路OUTに出力する多方向光分岐装置であって、2×N個の光多重/分離デバイス11A,11B,12A,12B,…,1NA,1NBと、ブランチポート接続部2とを備えて構成されるものである。各光多重/分離デバイス11A,11B,12A,12B,…,1NA,1NBは、それぞれ、N個の光伝送路F1〜FNの入力側光路INおよび出力側光路OUTのいずれかと1対1で接続する1つのコモンポートPCと、N−1個のブランチポートP1〜PN−1とを有し、コモンポートPCに入力されるWDM信号光を各波長グループG1〜GN−1に分離して対応するブランチポートP1〜PN−1から出力すると共に、各ブランチポートP1〜PN−1に入力される各波長グループG1〜GN−1に属する信号光を多重してコモンポートPCから出力することが可能な光通過特性を持つ。また、ブランチポート接続部2は、予め設定した接続ルールに従って、2×N個の光多重/分離デバイス111A,111B〜11NA,11NBの各ブランチポート間を1対1で接続する。
【0008】
また、上記のブランチポート接続部については、次の第1〜第3の接続ルールが同時に満たされるように、2×N個の光多重/分離デバイスの各ブランチポート間を1対1で接続するのがよい。
【0009】
第1の接続ルール:N個の光伝送路のうちの1つの光伝送路の入力側光路にコモンポートが接続された光多重/分離デバイスのブランチポートを、他の光伝送路の出力側光路にコモンポートが接続された光多重/分離デバイスのブランチポートと1対1で接続する。
【0010】
第2の接続ルール:同じ波長グループに対応したブランチポート同士を接続する。
第3の接続ルール:N個の光伝送路のうちのいずれか2つを選択した組み合わせの全てについて、上り回線用の経路および下り回線用の経路がそれぞれ繋がるように各ブランチポート間を接続する。
【0011】
かかる構成の多方向光分岐では、N方向に対応した各光伝送路F1〜FNの入力側光路INから光多重/分離デバイス11A,12A,…,1NAのコモンポートPCに入力されるWDM信号光が波長グループG1〜GN−1ごとに分離されて対応するブランチポートP1〜PN−1に出力される。各光多重/分離デバイス11A,12A,…,1NAのブランチポートP1〜PN−1に出力された各々の波長グループG1〜GN−1に属する光信号は、ブランチポート接続部2により1対1で接続された光多重/分離デバイス11B,12B,…,1NBの各ブランチポートP1〜PN−1に送られて多重され、その光多重/分離デバイス11B,12B,…,1NBのコモンポートPCから各光伝送路F1〜FNの出力側光路OUTに出力されるようになる。
【0012】
これにより、波長グループG1〜GN−1ごとに纏めて光信号を分離および多重できるため、簡易な構成で低コストかつ低損失な光分岐装置が実現されると共に、装置内を伝搬する光信号は必ず2つの光多重/分離デバイスを通過するようになるので、各光伝送路F1〜F3の出力側光路OUTに出力されるWDM信号光のパワーバランスを容易に取ることも可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、全図を通して同一の符号は同一または相当部分を示すものとする。
【0014】
図2は、本発明の第1実施形態による多方向光分岐装置の構成図である。
図2において、本実施形態の多方向光分岐装置10は、例えば、1つのコモンポートPCおよび2つのブランチポートP1,P2を有する6個の光多重/分離デバイス111A,111B,112A,112B,113A,113Bを使用して、3つの方向に対応した光伝送路としての光ファイバペアF1,F2,F3から入力されるWDM信号光を2つの波長グループG1,G2に分離して、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光ファイバペアに出力する。この3方向光分岐装置10は、例えば、前述の図17に示したWDM光伝送システムの光分岐ノードに用いられる。
【0015】
光多重/分離デバイス111A,111Bは、光ファイバペアF1に対応させて設けられ、光多重/分離デバイス111AのコモンポートPCには光ファイバペアF1の入力側光路に該当する入力ファイバINが接続され、光多重/分離デバイス111BのコモンポートPCには光ファイバペアF1の出力側光路に該当する出力ファイバOUTが接続される。これと同様にして、光多重/分離デバイス112A,112Bの各コモンポートPCには、光ファイバペアF2の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続され、光多重/分離デバイス113A,113Bの各コモンポートPCには、光ファイバペアF3の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続される。各光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bの各々のブランチポートP1,P2は、ブランチポート接続部12により前述した第1〜第3の接続ルールに従って1対1で接続される。このブランチポート間の1対1の接続方法については後述する。
【0016】
各光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bは、それぞれ、利用可能な波長帯域にある複数の光信号を含んだWDM信号光がコモンポートPCに入力された場合に、そのWDM信号光を2つの波長グループG1,G2に分離して対応するブランチポートP1,P2から出力する。また、各波長グループG1,G2に属する光信号が当該波長グループに対応するブランチポートP1,P2に入力され場合には、入力された各波長グループG1,G2の光信号を多重してコモンポートPCから出力する。
【0017】
上記のような光多重/分離の機能を備えた具体的なデバイスとしては、例えば、融着型WDMカプラや誘電体多層膜フィルタを用いたバルクタイプのWDMカプラ等を使用することができる。また例えば、マッハツェンダ干渉計またはGT干渉計などを応用した光インターリーバ等を使用することも可能である。
【0018】
図3および図4は、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113BとしてWDMカプラを使用する場合に実現される機能および特性を例示したものである。WDMカプラの各ポート間の光通過特性は、図4に示すように、コモンポートPCおよびブランチポートP1間における損失(実線)が短波長側で小さくなり、コモンポートPCおよびブランチポートP2間における損失(破線)が長波長側で小さくなる。このため、各ブランチポートP1,P2に対応した光通過特性の遷移する領域を境として、短波長側に属する光信号が波長グループG1に設定され、長波長側に属する光信号が波長グループG2に設定される。このような波長グループG1,G2の設定により、図3の左側に示したような波長λ1〜λ6の光信号を含んだWDM信号光がコモンポートPCに入力されると、図3の右下に示したように波長グループG1に属する波長λ1〜λ3の光信号がブランチポートP1から出力されると共に、図3の右上に示したように波長グループG2に属する波長λ4〜λ6の光信号がブランチポートP2から出力される。また、これとは逆に、波長λ1〜λ3の光信号がブランチポートP1に入力され、波長λ4〜λ6の光信号がブランチポートP2に入力されると、波長λ1〜λ6の光信号を多重したWDM信号光がコモンポートPCから出力される。
【0019】
図5および図6は、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bとして光インターリーバを使用する場合に実現される機能および特性を例示したものである。光インターリーバは、図6に示すように、コモンポートPCおよびブランチポートP1間の光通過特性(実線)と、コモンポートPCおよびブランチポートP2間の光通過特性(破線)とが、波長に対して櫛歯状に周期的に変化し、等波長間隔で配置された複数の光信号を交互に多重/分離することができる。このような光インターリーバの特性に対応し、ここでは等間隔に配置された波長λ1〜λ8の光信号について、奇数波長の光信号が波長グループG1に設定され、偶数波長の光信号が波長グループG2に設定される。このような波長グループG1,G2の設定により、図5の左側に示したような波長λ1〜λ8の光信号を含んだWDM信号光がコモンポートPCに入力されると、図5の右下に示したように波長グループG1に属する波長λ1,λ3,λ5,λ7の光信号がブランチポートP1から出力されると共に、図5の右上に示したように波長グループG2に属する波長λ2,λ4,λ6,λ8の光信号がブランチポートP2から出力される。また、これとは逆に、奇数波長の光信号がブランチポートP1に入力され、偶数波長の光信号がブランチポートP2に入力されると、波長λ1〜λ8の光信号を多重したWDM信号光がコモンポートPCから出力される。
【0020】
なお、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113BとしてWDMカプラを使用する場合には、短波長側領域と長波長側領域との間に所要の幅の遷移領域が生じ、この遷移領域内には光信号を配置するができなくなるため、利用可能な波長帯域が制限されるという欠点がある。一方、光インターリーバを使用する場合には、各ポート間の光通過特性が急峻に遷移するので、上記のような波長帯域が制限されるという欠点は解消される。
【0021】
ここで、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bの各ブランチポートP1,P2の接続方法について具体的に説明する。
前述したように、各ブランチポートP1,P2間は、ブランチポート接続部2により第1〜第3の接続ルール(ただし、N=3とする)に従って1対1で接続される。具体的には、第1の接続ルールとして、光ファイバペアF1〜F3のうちのある光ファイバペアFj(j=1〜3)の入力ファイバINに接続された光多重/分離デバイス11jAのブランチポートP1,P2を、他の光ファイバペアFk(k≠j)の出力ファイバOUTに接続された光多重/分離デバイス11kBのブランチポートP1,P2と1対1で接続する。
【0022】
また、第2の接続ルールとして、同じ波長グループに対応したブランチポート同士、すなわち、波長グループG1のインデックス「1」に対応したブランチポートP1同士を接続すると共に、波長グループG2のインデックス「2」に対応したブランチポートP2同士を接続する。これは言い換えると、異なる波長グループインデックスを持つブランチポートP1,P2間は接続禁止とする。
【0023】
さらに、第3の接続ルールとして、光ファイバペアF1〜F3のうちのいずれか2つを選択した組み合わせ(Fl,Fm)(ただし、m≠lおよびl,m=1〜3)の全てについて、上り回線用の経路と、下り回線用の経路とがそれぞれ繋がるようにブランチポート間を接続する。すなわち、コモンポートPcが共に入力ファイバINに接続された光多重/分離デバイス11lA,11mAのブランチポート間、または、コモンポートPcが共に出力ファイバOUTに接続された光多重/分離デバイス11lB,11mBのブランチポート間は接続禁止とする。
【0024】
上記のような第1〜第3の接続ルールが全て満たされるように、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bの合計12個のブランチポートP1,P2間を1対1で接続したときのポート接続表を次の表2に示す。
【0025】
【表1】
上記の表1において、○印は、1対1で接続されるブランチポートを示し、×印は、○印のブランチポートに対応して非接続とされるブランチポートを示し、−印は、接続が禁止されるブランチポートを示している。このようなブランチポート間の接続により、3方向の光ファイバペアF1〜F3に対して形成される光パスについての波長グループG1,G2の割り当ては、次の表2に示すような設定となる。
【0026】
【表2】
表2に示すように、光ファイバペアF1の入力ファイバINからのWDM信号光は、波長グループG1に属する光信号が光ファイバペアF2の出力ファイバOUTに出力され、波長グループG2に属する光信号が光ファイバペアF3の出力ファイバOUTに出力される。また、光ファイバペアF2の入力ファイバINからのWDM信号光は、波長グループG1に属する光信号が光ファイバペアF3の出力ファイバOUTに出力され、波長グループG2に属する光信号が光ファイバペアF1の出力ファイバOUTに出力される。さらに、光ファイバペアF3の入力ファイバINからのWDM信号光は、波長グループG1に属する光信号が光ファイバペアF1の出力ファイバOUTに出力され、波長グループG2に属する光信号が光ファイバペアF2の出力ファイバOUTに出力される。
【0027】
このような波長グループG1,G2の割り当てによって、3方向の光ファイバペアF1〜F3の互いの間で上下回線が確保されるようになる。例えば、光ファイバペアF1から光ファイバペアF2への光パスには波長グループG1が割り当てられ、その逆の光ファイバペアF2から光ファイバペアF1への光パスには波長グループG2が割り当てられることで、光ファイバペアF1,F2の間で波長グループの異なる上下回線が確保される。
【0028】
なお、上記のように光ファイバペアF1〜F3の間で確保される上下回線については、通常、等しい伝送容量を割り当てる必要がある。このため、波長グループG1に含まれる光信号の波長数が波長グループG2に含まれる波長数よりも多く設定されるか、または、少なく設定されると、少ない方の波長数によって全体で利用可能な波長数が制限されることになる。従って、各波長グループG1,G2の設定は、各々に含まれる波長数が等しくなるように行うことが望ましく、これにより波長帯域を最も有効に利用することが可能になる。
【0029】
上述したような第1実施形態の3方向光分岐装置10によれば、6個の光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bを使用して、予め定めた波長グループG1,G2ごとに纏めて光信号を分離および多重することができるようになるので、これまでのようにWDM信号光を1波ごとに分離した後に再多重して所要の方向に送出するといった処理が不要となり、複雑な配線を行う必要がなくなるため、簡易な構成で低コストかつ低損失な光分岐装置を実現することが可能になる。
【0030】
また、上述の図18に示したような3つのWDMカプラを用いた従来の3方向光分岐装置に比べて、本実施形態の3方向光分岐装置10では、装置内の各光パスを通過する光信号は、必ず2つの光多重/分離デバイスを通過して同じ量の損失を受けるため、光ファイバペアF1〜F3の出力ファイバOUTに出力されるWDM信号光のパワーバランス(合波後の波長グループG1の光信号パワーと波長グループG2の光信号パワーと間のバランス)を容易に取ることも可能になる。さらに、各光多重/分離デバイスにおける損失にばらつきがあり、各光パスを通過する光信号が必ずしも同じ量の損失を受けない状態になったとしても、本光分岐装置10の構成上、例えば可変光減衰器や光増幅器などパワー調整手段を設けて、各波長グループG1,G2間の光信号パワーの偏差を補償することも可能である。このパワー調整手段を設けた実施形態については後述することにする。
【0031】
次に、本発明の第2実施形態による多方向光分岐装置について説明する。
図7は、第2実施形態の多方向光分岐装置の構成図である。
図7において、本多方向光分岐装置20は、例えば、1つのコモンポートPCおよび3つのブランチポートP1,P2,P3を有する8個の光多重/分離デバイス211A,211B,212A,212B,213A,213B,214A,214Bを使用して、4つの方向に対応した光ファイバペアF1,F2,F3,F4から入力されるWDM信号光を3つの波長グループG1,G2,G3に分離して、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光ファイバペアに出力する。
【0032】
この4方向光分岐装置20についても、上述した3方向光分岐装置10の構成と同様にして、光多重/分離デバイス211A,211Bの各コモンポートPCには光ファイバペアF1の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続され、光多重/分離デバイス212A,212Bの各コモンポートPCには光ファイバペアF2の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続される。また、光多重/分離デバイス213A,213Bの各コモンポートPCには光ファイバペアF3の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続され、光多重/分離デバイス214A,214Bの各コモンポートPCには光ファイバペアF4の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続される。そして、8個の光多重/分離デバイス211A,211B〜214A,214Bの各ブランチポートP1〜P3(合計24個)は、ブランチポート接続部22により第1〜第3の接続ルールに従って1対1で接続される。
【0033】
各光多重/分離デバイス211A,211B〜214A,214Bは、それぞれ、利用可能な波長帯域にある複数の光信号を含んだWDM信号光がコモンポートPCに入力された場合に、そのWDM信号光を3つの波長グループG1〜G3に分離して対応するブランチポートP1〜P3から出力する。また、各波長グループG1〜G3に属する光信号が当該波長グループに対応するブランチポートP1〜P3に入力され場合には、入力された各波長グループG1〜G3の光信号を多重してコモンポートPCから出力する。
【0034】
上記のような機能を実現するための各光多重/分離デバイス211A,211B〜214A,214Bについては、例えば図8の中央部分に示すように、1つのコモンポートpCと2つのブランチポートp1,p2を有する光インターリーバ21a,21bをカスケード接続することにより実現することが可能である。具体的に、前段の光インターリーバ21aは、そのコモンポートpCが光多重/分離デバイスとしてのコモンポートPCとされ、ブランチポートp1が後段の光インターリーバ21bのコモンポートpCに接続され、ブランチポートp2が光多重/分離デバイスとしてのブランチポートP2とされる。後段の光インターリーバ21bの2つのブランチポートp1,p2は、それぞれ、光多重/分離デバイスとしてのブランチポートP1,P3とされる。
【0035】
前段の光インターリーバ21aは、例えば図9に示すような各ポート間の光通過特性を有し、ブランチポートp1に対して奇数波長の光信号が入出力され、ブランチポートp2に対して偶数波長の光信号が入出力される。一方、後段の光インターリーバ21bは、例えば図10に示すように、前段の光インターリーバ21aの光通過特性に比べて2倍の周期で変化する光通過特性を有し、前段の光インターリーバ21aからの奇数波長の光信号をさらに2つに分離して、波長λ1,λ5の光信号をブランチポートp1に出力し、波長λ3,λ7の光信号をブランチポートp2に出力することが可能である。
【0036】
このような光インターリーバ21a,21bからなる光多重/分離デバイスの特性に対応し、ここでは等間隔に配置された波長λ1〜λ8の光信号について、波長λ1,λ5の光信号が波長グループG1に設定され、偶数波長λ2,λ4,λ6,λ8の光信号が波長グループG2に設定され、波長λ3,λ7の光信号が波長グループG3に設定される。このような波長グループG1〜G3の設定により、図8の左側に示したような波長λ1〜λ8の光信号を含んだWDM信号光が光多重/分離デバイスのコモンポートPCに入力されると、波長グループG1に属する波長λ1,λ5の光信号がブランチポートP1から出力され(図8の右下)、波長グループG2に属する波長λ2,λ4,λ6,λ8の光信号がブランチポートP2から出力され(図8の右上)、さらに、波長グループG3に属する波長λ3,λ7の光信号がブランチポートP3から出力される(図8の右中央)。また、これとは逆に、波長λ1,λ5の光信号がブランチポートP1に入力され、偶数波長の光信号がブランチポートP2に入力され、波長λ3,λ7の光信号がブランチポートP3に入力されると、波長λ1〜λ8の光信号を多重したWDM信号光がコモンポートPCから出力される。
【0037】
各光多重/分離デバイス211A,211B〜214A,214Bの各々のブランチポートP1〜P3間は、ブランチポート接続部22により、第1〜第3の接続ルールに従って1対1で接続され、その具体的な接続方法は、上述した第1実施形態の場合と同様にして考えることができる。このため、ここでは4方向光分岐装置20におけるポート接続表を次の表3に示すと共に、光ファイバペアF1〜F4に対して形成される光パスについての波長グループG1,G2の割り当てを表4に示すことにより、具体的な説明を省略する。
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
上記のように第2実施形態の4方向光分岐装置20によれば、8個の光多重/分離デバイス211A,211B〜214A,214Bを組み合わせることで3つの波長グループG1〜G3ごとに光信号を分離および多重することができるようになるため、4つの方向に対応した構成についても上述した第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。さらに、第2実施形態の4方向光分岐装置20と同様にして、5つ以上の方向に対応した光分岐装置を実現することも可能であり、本発明はN方向(N≧3)に対応した光分岐装置について有効である。
【0040】
なお、上述した各実施形態では、N方向に対応した光分岐装置について、2×N個の光多重/分離デバイスが、1個のコモンポートPCとN−1個のブランチポートP1〜PN−1を持つ場合について説明したが、光多重/分離デバイスが物理的に1つのコモンポートPCとM個(M>N−1)のブランチポートP1〜PMを持つ場合についても、M個のブランチポートP1〜PMをグルーピングして仮想的にN−1個のブランチポートと見なして、各々のブランチポート間を接続することが可能である。
【0041】
図11は、上記のような考え方を前述の図7に示した4方向光分岐装置20について適用した場合の一例を示す構成図である。図11に示す4方向光分岐装置20’では、1つのコモンポートPcと4個のブランチポートP1〜P4を有する8個の光多重/分離デバイス211A’,211B’〜214A’,214B’が使用される。これらの光多重/分離デバイス211A’,211B’〜214A’,214B’は、それぞれ図12の中央部分に示すように、1つのコモンポートpCと2つのブランチポートp1,p2を有する3個の光インターリーバ21a,21b,21cを使用して、光インターリーバ21aと、光インターリーバ21bおよび21cとを2段にカスケード接続して構成される。この構成は、前述の図8に示した光多重/分離デバイスの構成について、光インターリーバ21aのブランチポートP2の先に光インターリーバ21cを追加したものであり、この光インターリーバ21cは、例えば図13に示すように、光インターリーバ21bの光通過特性(図10)と同様の特性を持つものである。
【0042】
このような構成の光多重/分離デバイスでは、光インターリーバ21b,21cの合計4個のブランチポートが物理的に存在することになるが、それら4個のブランチポートのうちの2つ(ここでは、例えば光インターリーバ21cのブランチポートp1,p2)を仮想的に1つのブランチポートP2と見なして(図12)、他の光多重/分離デバイスのブランチポートとの接続を行うことが可能である(図11)。このようなブランチポートの仮想的なグルーピングによるメリットは、例えば、各光ファイバペアF1〜F4の入力ファイバINおよび出力ファイバOUT間の回線容量を調整することができるという自由度が生じる点である。
【0043】
次に、本発明の第3実施形態による多方向光分岐装置について説明する。ここでは、光ファイバペアに出力されるWDM信号光の各波長グループに対応した光信号パワーのバランスが高い精度で均一になるようにした応用例を説明する。
【0044】
図14は、第3実施形態の多方向光分岐装置の構成図である。
図14に示す多方向光分岐装置10’は、例えば、上述の図1に示した第1実施形態の3方向光分岐装置について、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bの各ブランチポートP1,P2間を接続する各々の光路上に、伝搬する光信号のパワーを調整する可変光減衰器(VOA)3111,3112,3121,3122,3131,3132をそれぞれ配置すると共に、各光ファイバペアF1,F2,F3に出力されるWDM信号光のスペクトルをモニタして各可変光減衰器を制御するための光スペクトルアナライザ(OSA)321,322,323および制御回路(CONT)331,332,333をそれぞれ設けたものである。
【0045】
可変光減衰器3111,3112は、光ファイバペアF1の出力ファイバOUTに接続された光多重/分離デバイス111Bの各ブランチポートP1,P2に繋がる光路上に設けられ、各々の光減衰量が光スペクトルアナライザ321のモニタ結果に応じて制御回路331により制御される。光スペクトルアナライザ321は、光多重/分離デバイス111BのコモンポートPCから光ファイバペアF1の出力ファイバOUTに送出されるWDM信号光の一部を取り出して光スペクトルを検出し、その結果を制御回路331に出力する。制御回路331は、光スペクトルアナライザ321からの光スペクトル情報に基づいて、波長グループG1に属する光信号の平均パワーと、波長グループG2に属する光信号の平均パワーとが略等しくなるように、可変光減衰器3111,3112の各光減衰量をフィードバック制御する。
【0046】
可変光減衰器3121,3122は、光ファイバペアF2の出力ファイバOUTに接続された光多重/分離デバイス112Bの各ブランチポートP1,P2に繋がる光路上に設けられ、上記の可変光減衰器3111,3112と同様にして、各々の光減衰量が光スペクトルアナライザ322のモニタ結果に応じて制御回路332によりフィードバック制御される。また、可変光減衰器3131,3132については、光ファイバペアF3の出力ファイバOUTに接続された光多重/分離デバイス113Bの各ブランチポートP1,P2に繋がる光路上に設けられ、各々の光減衰量が光スペクトルアナライザ323のモニタ結果に応じて制御回路333によりフィードバック制御される。光スペクトルアナライザ322,323および制御回路332,333は、前述した光スペクトルアナライザ321および制御回路331と同様のものである。
【0047】
上記のような構成の3方向光分岐装置10’では、6個の光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bにおける損失に有意な誤差が生じていたり、各光ファイバペアF1〜F3の入力ファイバINから光パワーの異なるWDM信号光が光多重/分離デバイス11A〜13Aに入力されるような場合においても、各光多重/分離デバイス11B〜13Bから各光ファイバペアF1〜F3の出力ファイバOUTに送られるWDM信号光を各光スペクトルアナライザ322〜323でモニタして波長グループG1,G2についての平均光パワーのアンバランスを検出し、そのアンバランスが補正されるように対応する可変光減衰器3111,3112〜3131,3132の光減衰量をフィードバック制御することによって、利用可能な波長帯域でパワーの揃ったWDM信号光を光ファイバペアF1〜F3の各出力ファイバOUTに出力することができるようになる。これにより、各方向に対するWDM信号光の伝送を安定して行うことが可能になる。
【0048】
なお、上記の第3実施形態では、可変光減衰器3111,3112〜3131,3132により各波長グループG1,G2の光信号のパワー調整を行う場合を示したが、可変光減衰器に代えて一般的な光増幅器を用いて光信号のパワーを調整するようにしてもよい。この場合、光増幅器の駆動状態が各制御回路331〜333によってフィードバック制御されることになる。
【0049】
また、上記第3実施形態の変形例として、例えば図15に示すように、光ファイバペアF1〜F3の各入力ファイバINと各光多重/分離デバイス11A〜13AのコモンポートPCとの間に光増幅器341〜343をそれぞれ設けて、光分岐装置10’内の各光多重/分離デバイスおよび各可変光減衰器で生じる損失を補償するようにしてもよい。さらに、上記の光増幅器341〜343だけでなく、図15中の点線で示したように、各光多重/分離デバイス11B〜13BのコモンポートPCと光ファイバペアF1〜F3の各出力ファイバOUTとの間にも光増幅器351〜353をそれぞれ設けて、入力側および出力側の双方で損失の補償を行うようにしても構わない。
【0050】
次に、本発明の第4実施形態による多方向光分岐装置について説明する。ここでは、上記第3実施形態の場合と同様に、WDM信号光のパワーバランス制御を行う他の応用例について説明する。
【0051】
図16は、第4実施形態の多方向光分岐装置の構成図である。
図16に示す多方向光分岐装置10”は、例えば、上述の図1に示した第1実施形態の3方向光分岐装置について、光ファイバペアF1〜F3の各入力ファイバINと各光多重/分離デバイス111A〜113AのコモンポートPCとの間に光増幅器411,412,413をそれぞれ設けると共に、各々の光増幅器411〜413から出力されるWDM信号光のトータルパワーをモニタして各光増幅器411〜413の駆動状態を制御するための受光器(PD)421,422,423および制御回路(CONT)431,432,433をそれぞれ設けたものである。
【0052】
各制御回路431〜433は、各受光器421〜423でモニタされるWDM信号光のパワーが各方向に共通な所定のレベルで一定となるように、各々に対応する光増幅器411〜413の駆動状態のフィードバック制御を行う。
【0053】
上記のような構成の光分岐装置10”では、各光ファイバペアF1〜F3からそれぞれ入力されるWDM信号光のトータルパワーが異なる場合であっても、各WDM信号光が対応する光増幅器411〜413で所定のレベルまで増幅されることにより、各々の光多重/分離デバイス111A〜113AのコモンポートPCに与えられるWDM信号光のトータルパワーが略均一となる。光分岐装置10”内の6個の光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bは、前述した第3実施形態の場合のように各々の損失にばらつきが生じる可能性もあるが、基本的には、同一のデバイスを使用可能であるので各々の損失を実質的に等しくすることが容易である。全ての光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bにおいて等しい損失が生じる場合、各光ファイバペアF1〜F3から入力されるWDM信号光のトータルパワーを均一に制御することで、各光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bを通過して各光ファイバペアF1〜F3に出力されるWDM信号光についても、各波長グループG1,G2のパワーバランスを均一にすることができる。また、光増幅器411〜413におけるWDM信号光の増幅により、光分岐装置10”内で発生する損失の補償を行うことも可能である。
【0054】
なお、各光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bにおける損失にばらつきが生じてしまう場合には、前述した第3実施形態の構成を第4実施形態にも適用することで、より高い精度でパワーバランスの制御を行うことが可能となる。また、光分岐装置10”内で発生する損は、入力側に設けた光増幅器411〜413だけでなく、図16中の点線で示したように、各光多重/分離デバイス11B〜13BのコモンポートPCと光ファイバペアF1〜F3の各出力ファイバOUTとの間にも光増幅器441〜443をそれぞれ設けて、入力側および出力側の双方で補償するようにしてもよい。
【0055】
以上、本明細書で開示した主な発明について以下にまとめる。
【0056】
(付記1)波長多重信号光を互いに異なる方向に伝送する上り回線および下り回線に対応した一対の光路を有するN個(N≧3)の光伝送路に接続され、該各光伝送路の入力側光路から入力される波長多重信号光を、N−1個の波長グループにそれぞれ分離した後に、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光伝送路の出力側光路に出力する多方向光分岐装置であって、
前記N個の光伝送路の入力側光路および出力側光路のいずれかと1対1で接続する1つのコモンポートと、N−1個のブランチポートとを有し、コモンポートに入力される波長多重信号光を各波長グループに分離して対応するブランチポートから出力すると共に、各ブランチポートに入力される各波長グループに属する光信号を多重してコモンポートから出力することが可能な2×N個の光多重/分離デバイスと、
予め設定した接続ルールに従って、前記2×N個の光多重/分離デバイスの各ブランチポート間を1対1で接続するブランチポート接続部と、
を備えて構成されたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0057】
(付記2)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記ブランチポート接続部は、前記N個の光伝送路のうちの1つの光伝送路の入力側光路にコモンポートが接続された光多重/分離デバイスのブランチポートを、他の光伝送路の出力側光路にコモンポートが接続された光多重/分離デバイスのブランチポートと1対1で接続する第1の接続ルールと、同じ波長グループに対応したブランチポート同士を接続する第2の接続ルールと、前記N個の光伝送路のうちのいずれか2つを選択した組み合わせの全てについて、上り回線用の経路および下り回線用の経路がそれぞれ繋がるように各ブランチポート間を接続する第3の接続ルールとが同時に満たされるように、前記2×N個の光多重/分離デバイスの各ブランチポート間を1対1で接続することを特徴とする多方向光分岐装置。
【0058】
(付記3)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記N−1個の波長グループは、上り回線に割り当てられる波長グループ内の光信号の波長数と、下り回線に割り当てられる波長グループ内の光信号の波長数とが等しくなるように設定されたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0059】
(付記4) 付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光多重/分離デバイスは、各ブランチポートにそれぞれ対応した光通過特性の各々の通過帯域内に含まれる波長の隣り合う複数の光信号を1つの波長グループとして、光信号の多重/分離を行うWDMカプラを用いたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0060】
(付記5)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光多重/分離デバイスは、各ブランチポートに対応して櫛歯状に周期的に変化する光通過特性を持ち、等波長間隔に配置された光信号を交互に多重/分離する光インターリーバを用いたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0061】
(付記6)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
N≧4としたとき、前記各光多重/分離デバイスは、1つのコモンポートと2つのブランチポートを有する複数のデバイスをカスケード接続することによって、1つのコモンポートとN−1個のブランチポートが形成されるようにしたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0062】
(付記7)付記6に記載の多方向光分岐装置であって、
前記ブランチポート接続部は、前記光多重/分離デバイスのカスケード接続により形成される物理的なブランチポートがM個(M>N−1)となるとき、該M個のブランチポートのうちの2以上のブランチポートをグループ化して仮想的にN個のブランチポートと見なし、各々のブランチポート間の接続を行うことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0063】
(付記8)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光多重/分離デバイスの各々のブランチポート間を接続する光路上にそれぞれ設けられ、該光路を伝搬する光信号のパワーを調整する2×N個のパワー調整デバイスと、
前記各光多重/分離デバイスのコモンポートから前記光伝送路の出力側光路に出力される波長多重信号光の光スペクトルをそれぞれモニタする光スペクトルモニタ部と、
該各光スペクトルモニタ部のモニタ結果に応じて、前記各波長グループに属する光信号の平均パワーが略等しくなるように、前記各パワー調整デバイスをそれぞれ制御する制御部と、
を備えて構成されたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0064】
(付記9)付記8に記載の多方向光分岐装置であって、
前記パワー調整デバイスは、可変光減衰器であることを特徴とする多方向光分岐装置。
【0065】
(付記10)付記8に記載の多方向光分岐装置であって、
前記パワー調整デバイスは、光増幅器であることを特徴とする多方向光分岐装置。
【0066】
(付記11)付記8に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光伝送路の入力側光路と、該入力側光路に接続する前記各光多重/分離デバイスのコモンポートとの間に光増幅器を備えたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0067】
(付記12)付記11に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光伝送路の出力側光路と、該出力側光路に接続する前記各光多重/分離デバイスのコモンポートとの間に光増幅器を備えたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0068】
(付記13)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光伝送路の入力側光路と、該入力側光路に接続する前記各光多重/分離デバイスのコモンポートとの間に設けられたN個の光増幅器と、
該各光増幅器から出力される波長多重信号光のトータルパワーをそれぞれモニタする光パワーモニタ部と、
該各光パワーモニタ部でモニタされる波長多重信号光のトータルパワーが各方向に共通な所定のレベルで一定となるように、前記各光増幅器の駆動状態をそれぞれ制御する制御部と、
を備えて構成されたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0069】
(付記14)付記13に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光伝送路の出力側光路と、該出力側光路に接続する前記各光多重/分離デバイスのコモンポートとの間に光増幅器を備えたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0070】
(付記15)付記13に記載の多方向光分岐装置を光分岐ノードに使用したことを特徴とする波長多重光伝送システム。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の多方向光分岐装置によれば、N方向に対応した光伝送路に対して、2×N個の光多重/分離デバイスを使用してN−1個の波長グループごとに光信号を分離および多重するようにしたことで、複雑な配線を行う必要がなくなるため、簡易な構成で低コストかつ低損失な光分岐装置を実現することが可能になる。また、装置内を伝搬する光信号は必ず2つの光多重/分離デバイスを通過するようになるので、各光伝送路の出力側光路に出力されるWDM信号光のパワーバランスを容易に取ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる多方向光分岐装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態による3方向光分岐装置を示す構成図である。
【図3】上記の第1実施形態においてWDMカプラを使用した光多重/分離デバイスの機能を説明するための図である。
【図4】上記の第1実施形態においてWDMカプラを使用した光多重/分離デバイスの光通過特性の一例を示す図である。
【図5】上記の第1実施形態において光インターリーバを使用した光多重/分離デバイスの機能を説明するための図である。
【図6】上記の第1実施形態において光インターリーバを使用した光多重/分離デバイスの光通過特性の一例を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態による4方向光分岐装置を示す構成図である。
【図8】上記の第2実施形態において光インターリーバを使用した光多重/分離デバイスの機能を説明するための図である。
【図9】上記の第2実施形態において光多重/分離デバイスを構成する前段のインターリーバの光通過特性の一例を示す図である。
【図10】上記の第2実施形態において光多重/分離デバイスを構成する後段のインターリーバの光通過特性の一例を示す図である。
【図11】上記の第2実施形態に関連した他の構成例を示す図である。
【図12】図11の構成例において光インターリーバを使用した光多重/分離デバイスの機能を説明するための図である。
【図13】図11の構成例において光多重/分離デバイスを構成する後段のインターリーバの光通過特性の一例を示す図である。
【図14】本発明の第3実施形態による3方向光分岐装置を示す構成図である。
【図15】上記の第3実施形態に関連した変形例を示す構成図である。
【図16】本発明の第4実施形態による3方向光分岐装置を示す構成図である。
【図17】光分岐ノードを有する一般的なWDM光伝送システムの概略構成を示す図である。
【図18】従来の3方向光分岐装置の構成を示す図である。
【図19】一般的なWDMカプラの光通過特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
11A〜1NB,111A〜113B,211A〜213B 光多重/分離デバイス
2,12,22 ブランチポート接続部
10,10’,10” 3方向光分岐装置
20 4方向光分岐装置
3111〜3132 可変光減衰器(VOA)
321〜323 光スペクトルアナライザ(OSA)
331〜333,431〜433 制御回路(CONT)
341〜343,351〜353,411〜413,441〜443 光増幅器
421〜423 受光器(PD)
F1〜FN 光ファイバペア(光伝送路)
IN 入力ファイバ(入力側光路)
OUT 出力ファイバ(出力側光路)
PC コモンポート
P1〜PN−1 ブランチポート
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長の異なる1波以上の光信号を同一の光ファイバ中に多重化して伝送することにより大容量通信を実現する波長多重(WDM)光伝送システムに利用される多方向光分岐装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
WDM光伝送システムでは、例えば図17に示すように、複数の地点(ここではA〜C地点とする)の各端局間でWDM信号光を送受信するとき、WDM信号光を波長に応じて3つの方向へ分岐して出力する光分岐装置が光分岐ノードに用いられる場合がある。この光分岐装置は、光ブランチユニットやハブノードなどと呼ばれることもある。上記の光分岐装置におけるWDM信号光の分岐方法としては、例えば、入射されたWDM信号光を1波ごとに分離し、各波長の光信号を一度電気信号に変換した後、光信号に再変換して、所定の光ファイバに送出する方法がある。しかしながら、このような分岐方法では、WDM信号光に含まれる各波長の光信号ごとに光電気変換を行う必要があるため、光分岐装置がコスト高になってしまうという欠点がある。
【0003】
上記のような光分岐装置の欠点を解消するための従来技術として、例えば図18に示すような3方向光分岐装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この3方向光分岐装置100では、4つの入出力ポートを持つWDMカプラ101A,101B,101Cを用いることによって、3つの方向に対応した各伝送用光ファイバペアF1,F2,F3から入力されるWDM信号光が、波長に応じて分岐されて他の方向の伝送用光ファイバペアからそれぞれ出力されるようになる。これにより、3つのWDMカプラを組み合わせた簡易な構成で、低コストかつ低損失な光分岐装置が実現されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−116490号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の図18に示したような従来の光分岐装置では、次のような問題点がある。
(1)4つ以上の方向に対するWDM信号光の分岐に対応できない。
(2)WDMカプラを2回通過する光パスと1回しか通過しない光パスが存在するため、それらの光パスを伝搬した光信号を合波した後のWDM信号光にパワーの不均一が生じてしまう。また、構成上の制約から、例えば可変光減衰器や光増幅器等のパワー調整手段を用いたとしても、上記のパワー不均一を補正することが難しい。
(3)WDM信号光を長波長領域と短波長領域で分離するWDMカプラでは、一般に急峻な光フィルタ特性(長波長側および短波長側に対する光通過特性)を実現することが難しいため、WDM信号光の利用可能な波長帯域が制限されてしまう。具体的には、例えば図19の光フィルタ特性に示すように、長波長側および短波長側の各光通過特性が遷移する波長領域には光信号を配置することができないため、長波長領域および短波長領域の間に一定の間隔を確保する必要があり、利用可能な波長帯域が制限されてしまうことになる。
【0006】
本発明は、上記のような(1)〜(3)の問題点に着目してなされたもので、3方向以上について均一なパワーのWDM信号光を出力できる簡易な構成で低コストかつ低損失な多方向光分岐装置を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明にかかる多方向光分岐装置は、例えば図1に示すように、WDM信号光を互いに異なる方向に伝送する上り回線および下り回線に対応した一対の光路を有するN個(N≧3)の光伝送路F1〜FNに接続され、該各光伝送路F1〜FNの入力側光路INから入力されるWDM信号光を、N−1個の波長グループG1〜GN−1にそれぞれ分離した後に、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光伝送路の出力側光路OUTに出力する多方向光分岐装置であって、2×N個の光多重/分離デバイス11A,11B,12A,12B,…,1NA,1NBと、ブランチポート接続部2とを備えて構成されるものである。各光多重/分離デバイス11A,11B,12A,12B,…,1NA,1NBは、それぞれ、N個の光伝送路F1〜FNの入力側光路INおよび出力側光路OUTのいずれかと1対1で接続する1つのコモンポートPCと、N−1個のブランチポートP1〜PN−1とを有し、コモンポートPCに入力されるWDM信号光を各波長グループG1〜GN−1に分離して対応するブランチポートP1〜PN−1から出力すると共に、各ブランチポートP1〜PN−1に入力される各波長グループG1〜GN−1に属する信号光を多重してコモンポートPCから出力することが可能な光通過特性を持つ。また、ブランチポート接続部2は、予め設定した接続ルールに従って、2×N個の光多重/分離デバイス111A,111B〜11NA,11NBの各ブランチポート間を1対1で接続する。
【0008】
また、上記のブランチポート接続部については、次の第1〜第3の接続ルールが同時に満たされるように、2×N個の光多重/分離デバイスの各ブランチポート間を1対1で接続するのがよい。
【0009】
第1の接続ルール:N個の光伝送路のうちの1つの光伝送路の入力側光路にコモンポートが接続された光多重/分離デバイスのブランチポートを、他の光伝送路の出力側光路にコモンポートが接続された光多重/分離デバイスのブランチポートと1対1で接続する。
【0010】
第2の接続ルール:同じ波長グループに対応したブランチポート同士を接続する。
第3の接続ルール:N個の光伝送路のうちのいずれか2つを選択した組み合わせの全てについて、上り回線用の経路および下り回線用の経路がそれぞれ繋がるように各ブランチポート間を接続する。
【0011】
かかる構成の多方向光分岐では、N方向に対応した各光伝送路F1〜FNの入力側光路INから光多重/分離デバイス11A,12A,…,1NAのコモンポートPCに入力されるWDM信号光が波長グループG1〜GN−1ごとに分離されて対応するブランチポートP1〜PN−1に出力される。各光多重/分離デバイス11A,12A,…,1NAのブランチポートP1〜PN−1に出力された各々の波長グループG1〜GN−1に属する光信号は、ブランチポート接続部2により1対1で接続された光多重/分離デバイス11B,12B,…,1NBの各ブランチポートP1〜PN−1に送られて多重され、その光多重/分離デバイス11B,12B,…,1NBのコモンポートPCから各光伝送路F1〜FNの出力側光路OUTに出力されるようになる。
【0012】
これにより、波長グループG1〜GN−1ごとに纏めて光信号を分離および多重できるため、簡易な構成で低コストかつ低損失な光分岐装置が実現されると共に、装置内を伝搬する光信号は必ず2つの光多重/分離デバイスを通過するようになるので、各光伝送路F1〜F3の出力側光路OUTに出力されるWDM信号光のパワーバランスを容易に取ることも可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、全図を通して同一の符号は同一または相当部分を示すものとする。
【0014】
図2は、本発明の第1実施形態による多方向光分岐装置の構成図である。
図2において、本実施形態の多方向光分岐装置10は、例えば、1つのコモンポートPCおよび2つのブランチポートP1,P2を有する6個の光多重/分離デバイス111A,111B,112A,112B,113A,113Bを使用して、3つの方向に対応した光伝送路としての光ファイバペアF1,F2,F3から入力されるWDM信号光を2つの波長グループG1,G2に分離して、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光ファイバペアに出力する。この3方向光分岐装置10は、例えば、前述の図17に示したWDM光伝送システムの光分岐ノードに用いられる。
【0015】
光多重/分離デバイス111A,111Bは、光ファイバペアF1に対応させて設けられ、光多重/分離デバイス111AのコモンポートPCには光ファイバペアF1の入力側光路に該当する入力ファイバINが接続され、光多重/分離デバイス111BのコモンポートPCには光ファイバペアF1の出力側光路に該当する出力ファイバOUTが接続される。これと同様にして、光多重/分離デバイス112A,112Bの各コモンポートPCには、光ファイバペアF2の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続され、光多重/分離デバイス113A,113Bの各コモンポートPCには、光ファイバペアF3の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続される。各光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bの各々のブランチポートP1,P2は、ブランチポート接続部12により前述した第1〜第3の接続ルールに従って1対1で接続される。このブランチポート間の1対1の接続方法については後述する。
【0016】
各光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bは、それぞれ、利用可能な波長帯域にある複数の光信号を含んだWDM信号光がコモンポートPCに入力された場合に、そのWDM信号光を2つの波長グループG1,G2に分離して対応するブランチポートP1,P2から出力する。また、各波長グループG1,G2に属する光信号が当該波長グループに対応するブランチポートP1,P2に入力され場合には、入力された各波長グループG1,G2の光信号を多重してコモンポートPCから出力する。
【0017】
上記のような光多重/分離の機能を備えた具体的なデバイスとしては、例えば、融着型WDMカプラや誘電体多層膜フィルタを用いたバルクタイプのWDMカプラ等を使用することができる。また例えば、マッハツェンダ干渉計またはGT干渉計などを応用した光インターリーバ等を使用することも可能である。
【0018】
図3および図4は、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113BとしてWDMカプラを使用する場合に実現される機能および特性を例示したものである。WDMカプラの各ポート間の光通過特性は、図4に示すように、コモンポートPCおよびブランチポートP1間における損失(実線)が短波長側で小さくなり、コモンポートPCおよびブランチポートP2間における損失(破線)が長波長側で小さくなる。このため、各ブランチポートP1,P2に対応した光通過特性の遷移する領域を境として、短波長側に属する光信号が波長グループG1に設定され、長波長側に属する光信号が波長グループG2に設定される。このような波長グループG1,G2の設定により、図3の左側に示したような波長λ1〜λ6の光信号を含んだWDM信号光がコモンポートPCに入力されると、図3の右下に示したように波長グループG1に属する波長λ1〜λ3の光信号がブランチポートP1から出力されると共に、図3の右上に示したように波長グループG2に属する波長λ4〜λ6の光信号がブランチポートP2から出力される。また、これとは逆に、波長λ1〜λ3の光信号がブランチポートP1に入力され、波長λ4〜λ6の光信号がブランチポートP2に入力されると、波長λ1〜λ6の光信号を多重したWDM信号光がコモンポートPCから出力される。
【0019】
図5および図6は、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bとして光インターリーバを使用する場合に実現される機能および特性を例示したものである。光インターリーバは、図6に示すように、コモンポートPCおよびブランチポートP1間の光通過特性(実線)と、コモンポートPCおよびブランチポートP2間の光通過特性(破線)とが、波長に対して櫛歯状に周期的に変化し、等波長間隔で配置された複数の光信号を交互に多重/分離することができる。このような光インターリーバの特性に対応し、ここでは等間隔に配置された波長λ1〜λ8の光信号について、奇数波長の光信号が波長グループG1に設定され、偶数波長の光信号が波長グループG2に設定される。このような波長グループG1,G2の設定により、図5の左側に示したような波長λ1〜λ8の光信号を含んだWDM信号光がコモンポートPCに入力されると、図5の右下に示したように波長グループG1に属する波長λ1,λ3,λ5,λ7の光信号がブランチポートP1から出力されると共に、図5の右上に示したように波長グループG2に属する波長λ2,λ4,λ6,λ8の光信号がブランチポートP2から出力される。また、これとは逆に、奇数波長の光信号がブランチポートP1に入力され、偶数波長の光信号がブランチポートP2に入力されると、波長λ1〜λ8の光信号を多重したWDM信号光がコモンポートPCから出力される。
【0020】
なお、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113BとしてWDMカプラを使用する場合には、短波長側領域と長波長側領域との間に所要の幅の遷移領域が生じ、この遷移領域内には光信号を配置するができなくなるため、利用可能な波長帯域が制限されるという欠点がある。一方、光インターリーバを使用する場合には、各ポート間の光通過特性が急峻に遷移するので、上記のような波長帯域が制限されるという欠点は解消される。
【0021】
ここで、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bの各ブランチポートP1,P2の接続方法について具体的に説明する。
前述したように、各ブランチポートP1,P2間は、ブランチポート接続部2により第1〜第3の接続ルール(ただし、N=3とする)に従って1対1で接続される。具体的には、第1の接続ルールとして、光ファイバペアF1〜F3のうちのある光ファイバペアFj(j=1〜3)の入力ファイバINに接続された光多重/分離デバイス11jAのブランチポートP1,P2を、他の光ファイバペアFk(k≠j)の出力ファイバOUTに接続された光多重/分離デバイス11kBのブランチポートP1,P2と1対1で接続する。
【0022】
また、第2の接続ルールとして、同じ波長グループに対応したブランチポート同士、すなわち、波長グループG1のインデックス「1」に対応したブランチポートP1同士を接続すると共に、波長グループG2のインデックス「2」に対応したブランチポートP2同士を接続する。これは言い換えると、異なる波長グループインデックスを持つブランチポートP1,P2間は接続禁止とする。
【0023】
さらに、第3の接続ルールとして、光ファイバペアF1〜F3のうちのいずれか2つを選択した組み合わせ(Fl,Fm)(ただし、m≠lおよびl,m=1〜3)の全てについて、上り回線用の経路と、下り回線用の経路とがそれぞれ繋がるようにブランチポート間を接続する。すなわち、コモンポートPcが共に入力ファイバINに接続された光多重/分離デバイス11lA,11mAのブランチポート間、または、コモンポートPcが共に出力ファイバOUTに接続された光多重/分離デバイス11lB,11mBのブランチポート間は接続禁止とする。
【0024】
上記のような第1〜第3の接続ルールが全て満たされるように、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bの合計12個のブランチポートP1,P2間を1対1で接続したときのポート接続表を次の表2に示す。
【0025】
【表1】
上記の表1において、○印は、1対1で接続されるブランチポートを示し、×印は、○印のブランチポートに対応して非接続とされるブランチポートを示し、−印は、接続が禁止されるブランチポートを示している。このようなブランチポート間の接続により、3方向の光ファイバペアF1〜F3に対して形成される光パスについての波長グループG1,G2の割り当ては、次の表2に示すような設定となる。
【0026】
【表2】
表2に示すように、光ファイバペアF1の入力ファイバINからのWDM信号光は、波長グループG1に属する光信号が光ファイバペアF2の出力ファイバOUTに出力され、波長グループG2に属する光信号が光ファイバペアF3の出力ファイバOUTに出力される。また、光ファイバペアF2の入力ファイバINからのWDM信号光は、波長グループG1に属する光信号が光ファイバペアF3の出力ファイバOUTに出力され、波長グループG2に属する光信号が光ファイバペアF1の出力ファイバOUTに出力される。さらに、光ファイバペアF3の入力ファイバINからのWDM信号光は、波長グループG1に属する光信号が光ファイバペアF1の出力ファイバOUTに出力され、波長グループG2に属する光信号が光ファイバペアF2の出力ファイバOUTに出力される。
【0027】
このような波長グループG1,G2の割り当てによって、3方向の光ファイバペアF1〜F3の互いの間で上下回線が確保されるようになる。例えば、光ファイバペアF1から光ファイバペアF2への光パスには波長グループG1が割り当てられ、その逆の光ファイバペアF2から光ファイバペアF1への光パスには波長グループG2が割り当てられることで、光ファイバペアF1,F2の間で波長グループの異なる上下回線が確保される。
【0028】
なお、上記のように光ファイバペアF1〜F3の間で確保される上下回線については、通常、等しい伝送容量を割り当てる必要がある。このため、波長グループG1に含まれる光信号の波長数が波長グループG2に含まれる波長数よりも多く設定されるか、または、少なく設定されると、少ない方の波長数によって全体で利用可能な波長数が制限されることになる。従って、各波長グループG1,G2の設定は、各々に含まれる波長数が等しくなるように行うことが望ましく、これにより波長帯域を最も有効に利用することが可能になる。
【0029】
上述したような第1実施形態の3方向光分岐装置10によれば、6個の光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bを使用して、予め定めた波長グループG1,G2ごとに纏めて光信号を分離および多重することができるようになるので、これまでのようにWDM信号光を1波ごとに分離した後に再多重して所要の方向に送出するといった処理が不要となり、複雑な配線を行う必要がなくなるため、簡易な構成で低コストかつ低損失な光分岐装置を実現することが可能になる。
【0030】
また、上述の図18に示したような3つのWDMカプラを用いた従来の3方向光分岐装置に比べて、本実施形態の3方向光分岐装置10では、装置内の各光パスを通過する光信号は、必ず2つの光多重/分離デバイスを通過して同じ量の損失を受けるため、光ファイバペアF1〜F3の出力ファイバOUTに出力されるWDM信号光のパワーバランス(合波後の波長グループG1の光信号パワーと波長グループG2の光信号パワーと間のバランス)を容易に取ることも可能になる。さらに、各光多重/分離デバイスにおける損失にばらつきがあり、各光パスを通過する光信号が必ずしも同じ量の損失を受けない状態になったとしても、本光分岐装置10の構成上、例えば可変光減衰器や光増幅器などパワー調整手段を設けて、各波長グループG1,G2間の光信号パワーの偏差を補償することも可能である。このパワー調整手段を設けた実施形態については後述することにする。
【0031】
次に、本発明の第2実施形態による多方向光分岐装置について説明する。
図7は、第2実施形態の多方向光分岐装置の構成図である。
図7において、本多方向光分岐装置20は、例えば、1つのコモンポートPCおよび3つのブランチポートP1,P2,P3を有する8個の光多重/分離デバイス211A,211B,212A,212B,213A,213B,214A,214Bを使用して、4つの方向に対応した光ファイバペアF1,F2,F3,F4から入力されるWDM信号光を3つの波長グループG1,G2,G3に分離して、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光ファイバペアに出力する。
【0032】
この4方向光分岐装置20についても、上述した3方向光分岐装置10の構成と同様にして、光多重/分離デバイス211A,211Bの各コモンポートPCには光ファイバペアF1の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続され、光多重/分離デバイス212A,212Bの各コモンポートPCには光ファイバペアF2の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続される。また、光多重/分離デバイス213A,213Bの各コモンポートPCには光ファイバペアF3の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続され、光多重/分離デバイス214A,214Bの各コモンポートPCには光ファイバペアF4の入力ファイバINおよび出力ファイバOUTがそれぞれ接続される。そして、8個の光多重/分離デバイス211A,211B〜214A,214Bの各ブランチポートP1〜P3(合計24個)は、ブランチポート接続部22により第1〜第3の接続ルールに従って1対1で接続される。
【0033】
各光多重/分離デバイス211A,211B〜214A,214Bは、それぞれ、利用可能な波長帯域にある複数の光信号を含んだWDM信号光がコモンポートPCに入力された場合に、そのWDM信号光を3つの波長グループG1〜G3に分離して対応するブランチポートP1〜P3から出力する。また、各波長グループG1〜G3に属する光信号が当該波長グループに対応するブランチポートP1〜P3に入力され場合には、入力された各波長グループG1〜G3の光信号を多重してコモンポートPCから出力する。
【0034】
上記のような機能を実現するための各光多重/分離デバイス211A,211B〜214A,214Bについては、例えば図8の中央部分に示すように、1つのコモンポートpCと2つのブランチポートp1,p2を有する光インターリーバ21a,21bをカスケード接続することにより実現することが可能である。具体的に、前段の光インターリーバ21aは、そのコモンポートpCが光多重/分離デバイスとしてのコモンポートPCとされ、ブランチポートp1が後段の光インターリーバ21bのコモンポートpCに接続され、ブランチポートp2が光多重/分離デバイスとしてのブランチポートP2とされる。後段の光インターリーバ21bの2つのブランチポートp1,p2は、それぞれ、光多重/分離デバイスとしてのブランチポートP1,P3とされる。
【0035】
前段の光インターリーバ21aは、例えば図9に示すような各ポート間の光通過特性を有し、ブランチポートp1に対して奇数波長の光信号が入出力され、ブランチポートp2に対して偶数波長の光信号が入出力される。一方、後段の光インターリーバ21bは、例えば図10に示すように、前段の光インターリーバ21aの光通過特性に比べて2倍の周期で変化する光通過特性を有し、前段の光インターリーバ21aからの奇数波長の光信号をさらに2つに分離して、波長λ1,λ5の光信号をブランチポートp1に出力し、波長λ3,λ7の光信号をブランチポートp2に出力することが可能である。
【0036】
このような光インターリーバ21a,21bからなる光多重/分離デバイスの特性に対応し、ここでは等間隔に配置された波長λ1〜λ8の光信号について、波長λ1,λ5の光信号が波長グループG1に設定され、偶数波長λ2,λ4,λ6,λ8の光信号が波長グループG2に設定され、波長λ3,λ7の光信号が波長グループG3に設定される。このような波長グループG1〜G3の設定により、図8の左側に示したような波長λ1〜λ8の光信号を含んだWDM信号光が光多重/分離デバイスのコモンポートPCに入力されると、波長グループG1に属する波長λ1,λ5の光信号がブランチポートP1から出力され(図8の右下)、波長グループG2に属する波長λ2,λ4,λ6,λ8の光信号がブランチポートP2から出力され(図8の右上)、さらに、波長グループG3に属する波長λ3,λ7の光信号がブランチポートP3から出力される(図8の右中央)。また、これとは逆に、波長λ1,λ5の光信号がブランチポートP1に入力され、偶数波長の光信号がブランチポートP2に入力され、波長λ3,λ7の光信号がブランチポートP3に入力されると、波長λ1〜λ8の光信号を多重したWDM信号光がコモンポートPCから出力される。
【0037】
各光多重/分離デバイス211A,211B〜214A,214Bの各々のブランチポートP1〜P3間は、ブランチポート接続部22により、第1〜第3の接続ルールに従って1対1で接続され、その具体的な接続方法は、上述した第1実施形態の場合と同様にして考えることができる。このため、ここでは4方向光分岐装置20におけるポート接続表を次の表3に示すと共に、光ファイバペアF1〜F4に対して形成される光パスについての波長グループG1,G2の割り当てを表4に示すことにより、具体的な説明を省略する。
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
上記のように第2実施形態の4方向光分岐装置20によれば、8個の光多重/分離デバイス211A,211B〜214A,214Bを組み合わせることで3つの波長グループG1〜G3ごとに光信号を分離および多重することができるようになるため、4つの方向に対応した構成についても上述した第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。さらに、第2実施形態の4方向光分岐装置20と同様にして、5つ以上の方向に対応した光分岐装置を実現することも可能であり、本発明はN方向(N≧3)に対応した光分岐装置について有効である。
【0040】
なお、上述した各実施形態では、N方向に対応した光分岐装置について、2×N個の光多重/分離デバイスが、1個のコモンポートPCとN−1個のブランチポートP1〜PN−1を持つ場合について説明したが、光多重/分離デバイスが物理的に1つのコモンポートPCとM個(M>N−1)のブランチポートP1〜PMを持つ場合についても、M個のブランチポートP1〜PMをグルーピングして仮想的にN−1個のブランチポートと見なして、各々のブランチポート間を接続することが可能である。
【0041】
図11は、上記のような考え方を前述の図7に示した4方向光分岐装置20について適用した場合の一例を示す構成図である。図11に示す4方向光分岐装置20’では、1つのコモンポートPcと4個のブランチポートP1〜P4を有する8個の光多重/分離デバイス211A’,211B’〜214A’,214B’が使用される。これらの光多重/分離デバイス211A’,211B’〜214A’,214B’は、それぞれ図12の中央部分に示すように、1つのコモンポートpCと2つのブランチポートp1,p2を有する3個の光インターリーバ21a,21b,21cを使用して、光インターリーバ21aと、光インターリーバ21bおよび21cとを2段にカスケード接続して構成される。この構成は、前述の図8に示した光多重/分離デバイスの構成について、光インターリーバ21aのブランチポートP2の先に光インターリーバ21cを追加したものであり、この光インターリーバ21cは、例えば図13に示すように、光インターリーバ21bの光通過特性(図10)と同様の特性を持つものである。
【0042】
このような構成の光多重/分離デバイスでは、光インターリーバ21b,21cの合計4個のブランチポートが物理的に存在することになるが、それら4個のブランチポートのうちの2つ(ここでは、例えば光インターリーバ21cのブランチポートp1,p2)を仮想的に1つのブランチポートP2と見なして(図12)、他の光多重/分離デバイスのブランチポートとの接続を行うことが可能である(図11)。このようなブランチポートの仮想的なグルーピングによるメリットは、例えば、各光ファイバペアF1〜F4の入力ファイバINおよび出力ファイバOUT間の回線容量を調整することができるという自由度が生じる点である。
【0043】
次に、本発明の第3実施形態による多方向光分岐装置について説明する。ここでは、光ファイバペアに出力されるWDM信号光の各波長グループに対応した光信号パワーのバランスが高い精度で均一になるようにした応用例を説明する。
【0044】
図14は、第3実施形態の多方向光分岐装置の構成図である。
図14に示す多方向光分岐装置10’は、例えば、上述の図1に示した第1実施形態の3方向光分岐装置について、光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bの各ブランチポートP1,P2間を接続する各々の光路上に、伝搬する光信号のパワーを調整する可変光減衰器(VOA)3111,3112,3121,3122,3131,3132をそれぞれ配置すると共に、各光ファイバペアF1,F2,F3に出力されるWDM信号光のスペクトルをモニタして各可変光減衰器を制御するための光スペクトルアナライザ(OSA)321,322,323および制御回路(CONT)331,332,333をそれぞれ設けたものである。
【0045】
可変光減衰器3111,3112は、光ファイバペアF1の出力ファイバOUTに接続された光多重/分離デバイス111Bの各ブランチポートP1,P2に繋がる光路上に設けられ、各々の光減衰量が光スペクトルアナライザ321のモニタ結果に応じて制御回路331により制御される。光スペクトルアナライザ321は、光多重/分離デバイス111BのコモンポートPCから光ファイバペアF1の出力ファイバOUTに送出されるWDM信号光の一部を取り出して光スペクトルを検出し、その結果を制御回路331に出力する。制御回路331は、光スペクトルアナライザ321からの光スペクトル情報に基づいて、波長グループG1に属する光信号の平均パワーと、波長グループG2に属する光信号の平均パワーとが略等しくなるように、可変光減衰器3111,3112の各光減衰量をフィードバック制御する。
【0046】
可変光減衰器3121,3122は、光ファイバペアF2の出力ファイバOUTに接続された光多重/分離デバイス112Bの各ブランチポートP1,P2に繋がる光路上に設けられ、上記の可変光減衰器3111,3112と同様にして、各々の光減衰量が光スペクトルアナライザ322のモニタ結果に応じて制御回路332によりフィードバック制御される。また、可変光減衰器3131,3132については、光ファイバペアF3の出力ファイバOUTに接続された光多重/分離デバイス113Bの各ブランチポートP1,P2に繋がる光路上に設けられ、各々の光減衰量が光スペクトルアナライザ323のモニタ結果に応じて制御回路333によりフィードバック制御される。光スペクトルアナライザ322,323および制御回路332,333は、前述した光スペクトルアナライザ321および制御回路331と同様のものである。
【0047】
上記のような構成の3方向光分岐装置10’では、6個の光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bにおける損失に有意な誤差が生じていたり、各光ファイバペアF1〜F3の入力ファイバINから光パワーの異なるWDM信号光が光多重/分離デバイス11A〜13Aに入力されるような場合においても、各光多重/分離デバイス11B〜13Bから各光ファイバペアF1〜F3の出力ファイバOUTに送られるWDM信号光を各光スペクトルアナライザ322〜323でモニタして波長グループG1,G2についての平均光パワーのアンバランスを検出し、そのアンバランスが補正されるように対応する可変光減衰器3111,3112〜3131,3132の光減衰量をフィードバック制御することによって、利用可能な波長帯域でパワーの揃ったWDM信号光を光ファイバペアF1〜F3の各出力ファイバOUTに出力することができるようになる。これにより、各方向に対するWDM信号光の伝送を安定して行うことが可能になる。
【0048】
なお、上記の第3実施形態では、可変光減衰器3111,3112〜3131,3132により各波長グループG1,G2の光信号のパワー調整を行う場合を示したが、可変光減衰器に代えて一般的な光増幅器を用いて光信号のパワーを調整するようにしてもよい。この場合、光増幅器の駆動状態が各制御回路331〜333によってフィードバック制御されることになる。
【0049】
また、上記第3実施形態の変形例として、例えば図15に示すように、光ファイバペアF1〜F3の各入力ファイバINと各光多重/分離デバイス11A〜13AのコモンポートPCとの間に光増幅器341〜343をそれぞれ設けて、光分岐装置10’内の各光多重/分離デバイスおよび各可変光減衰器で生じる損失を補償するようにしてもよい。さらに、上記の光増幅器341〜343だけでなく、図15中の点線で示したように、各光多重/分離デバイス11B〜13BのコモンポートPCと光ファイバペアF1〜F3の各出力ファイバOUTとの間にも光増幅器351〜353をそれぞれ設けて、入力側および出力側の双方で損失の補償を行うようにしても構わない。
【0050】
次に、本発明の第4実施形態による多方向光分岐装置について説明する。ここでは、上記第3実施形態の場合と同様に、WDM信号光のパワーバランス制御を行う他の応用例について説明する。
【0051】
図16は、第4実施形態の多方向光分岐装置の構成図である。
図16に示す多方向光分岐装置10”は、例えば、上述の図1に示した第1実施形態の3方向光分岐装置について、光ファイバペアF1〜F3の各入力ファイバINと各光多重/分離デバイス111A〜113AのコモンポートPCとの間に光増幅器411,412,413をそれぞれ設けると共に、各々の光増幅器411〜413から出力されるWDM信号光のトータルパワーをモニタして各光増幅器411〜413の駆動状態を制御するための受光器(PD)421,422,423および制御回路(CONT)431,432,433をそれぞれ設けたものである。
【0052】
各制御回路431〜433は、各受光器421〜423でモニタされるWDM信号光のパワーが各方向に共通な所定のレベルで一定となるように、各々に対応する光増幅器411〜413の駆動状態のフィードバック制御を行う。
【0053】
上記のような構成の光分岐装置10”では、各光ファイバペアF1〜F3からそれぞれ入力されるWDM信号光のトータルパワーが異なる場合であっても、各WDM信号光が対応する光増幅器411〜413で所定のレベルまで増幅されることにより、各々の光多重/分離デバイス111A〜113AのコモンポートPCに与えられるWDM信号光のトータルパワーが略均一となる。光分岐装置10”内の6個の光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bは、前述した第3実施形態の場合のように各々の損失にばらつきが生じる可能性もあるが、基本的には、同一のデバイスを使用可能であるので各々の損失を実質的に等しくすることが容易である。全ての光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bにおいて等しい損失が生じる場合、各光ファイバペアF1〜F3から入力されるWDM信号光のトータルパワーを均一に制御することで、各光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bを通過して各光ファイバペアF1〜F3に出力されるWDM信号光についても、各波長グループG1,G2のパワーバランスを均一にすることができる。また、光増幅器411〜413におけるWDM信号光の増幅により、光分岐装置10”内で発生する損失の補償を行うことも可能である。
【0054】
なお、各光多重/分離デバイス111A,111B〜113A,113Bにおける損失にばらつきが生じてしまう場合には、前述した第3実施形態の構成を第4実施形態にも適用することで、より高い精度でパワーバランスの制御を行うことが可能となる。また、光分岐装置10”内で発生する損は、入力側に設けた光増幅器411〜413だけでなく、図16中の点線で示したように、各光多重/分離デバイス11B〜13BのコモンポートPCと光ファイバペアF1〜F3の各出力ファイバOUTとの間にも光増幅器441〜443をそれぞれ設けて、入力側および出力側の双方で補償するようにしてもよい。
【0055】
以上、本明細書で開示した主な発明について以下にまとめる。
【0056】
(付記1)波長多重信号光を互いに異なる方向に伝送する上り回線および下り回線に対応した一対の光路を有するN個(N≧3)の光伝送路に接続され、該各光伝送路の入力側光路から入力される波長多重信号光を、N−1個の波長グループにそれぞれ分離した後に、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光伝送路の出力側光路に出力する多方向光分岐装置であって、
前記N個の光伝送路の入力側光路および出力側光路のいずれかと1対1で接続する1つのコモンポートと、N−1個のブランチポートとを有し、コモンポートに入力される波長多重信号光を各波長グループに分離して対応するブランチポートから出力すると共に、各ブランチポートに入力される各波長グループに属する光信号を多重してコモンポートから出力することが可能な2×N個の光多重/分離デバイスと、
予め設定した接続ルールに従って、前記2×N個の光多重/分離デバイスの各ブランチポート間を1対1で接続するブランチポート接続部と、
を備えて構成されたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0057】
(付記2)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記ブランチポート接続部は、前記N個の光伝送路のうちの1つの光伝送路の入力側光路にコモンポートが接続された光多重/分離デバイスのブランチポートを、他の光伝送路の出力側光路にコモンポートが接続された光多重/分離デバイスのブランチポートと1対1で接続する第1の接続ルールと、同じ波長グループに対応したブランチポート同士を接続する第2の接続ルールと、前記N個の光伝送路のうちのいずれか2つを選択した組み合わせの全てについて、上り回線用の経路および下り回線用の経路がそれぞれ繋がるように各ブランチポート間を接続する第3の接続ルールとが同時に満たされるように、前記2×N個の光多重/分離デバイスの各ブランチポート間を1対1で接続することを特徴とする多方向光分岐装置。
【0058】
(付記3)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記N−1個の波長グループは、上り回線に割り当てられる波長グループ内の光信号の波長数と、下り回線に割り当てられる波長グループ内の光信号の波長数とが等しくなるように設定されたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0059】
(付記4) 付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光多重/分離デバイスは、各ブランチポートにそれぞれ対応した光通過特性の各々の通過帯域内に含まれる波長の隣り合う複数の光信号を1つの波長グループとして、光信号の多重/分離を行うWDMカプラを用いたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0060】
(付記5)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光多重/分離デバイスは、各ブランチポートに対応して櫛歯状に周期的に変化する光通過特性を持ち、等波長間隔に配置された光信号を交互に多重/分離する光インターリーバを用いたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0061】
(付記6)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
N≧4としたとき、前記各光多重/分離デバイスは、1つのコモンポートと2つのブランチポートを有する複数のデバイスをカスケード接続することによって、1つのコモンポートとN−1個のブランチポートが形成されるようにしたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0062】
(付記7)付記6に記載の多方向光分岐装置であって、
前記ブランチポート接続部は、前記光多重/分離デバイスのカスケード接続により形成される物理的なブランチポートがM個(M>N−1)となるとき、該M個のブランチポートのうちの2以上のブランチポートをグループ化して仮想的にN個のブランチポートと見なし、各々のブランチポート間の接続を行うことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0063】
(付記8)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光多重/分離デバイスの各々のブランチポート間を接続する光路上にそれぞれ設けられ、該光路を伝搬する光信号のパワーを調整する2×N個のパワー調整デバイスと、
前記各光多重/分離デバイスのコモンポートから前記光伝送路の出力側光路に出力される波長多重信号光の光スペクトルをそれぞれモニタする光スペクトルモニタ部と、
該各光スペクトルモニタ部のモニタ結果に応じて、前記各波長グループに属する光信号の平均パワーが略等しくなるように、前記各パワー調整デバイスをそれぞれ制御する制御部と、
を備えて構成されたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0064】
(付記9)付記8に記載の多方向光分岐装置であって、
前記パワー調整デバイスは、可変光減衰器であることを特徴とする多方向光分岐装置。
【0065】
(付記10)付記8に記載の多方向光分岐装置であって、
前記パワー調整デバイスは、光増幅器であることを特徴とする多方向光分岐装置。
【0066】
(付記11)付記8に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光伝送路の入力側光路と、該入力側光路に接続する前記各光多重/分離デバイスのコモンポートとの間に光増幅器を備えたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0067】
(付記12)付記11に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光伝送路の出力側光路と、該出力側光路に接続する前記各光多重/分離デバイスのコモンポートとの間に光増幅器を備えたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0068】
(付記13)付記1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光伝送路の入力側光路と、該入力側光路に接続する前記各光多重/分離デバイスのコモンポートとの間に設けられたN個の光増幅器と、
該各光増幅器から出力される波長多重信号光のトータルパワーをそれぞれモニタする光パワーモニタ部と、
該各光パワーモニタ部でモニタされる波長多重信号光のトータルパワーが各方向に共通な所定のレベルで一定となるように、前記各光増幅器の駆動状態をそれぞれ制御する制御部と、
を備えて構成されたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0069】
(付記14)付記13に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光伝送路の出力側光路と、該出力側光路に接続する前記各光多重/分離デバイスのコモンポートとの間に光増幅器を備えたことを特徴とする多方向光分岐装置。
【0070】
(付記15)付記13に記載の多方向光分岐装置を光分岐ノードに使用したことを特徴とする波長多重光伝送システム。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の多方向光分岐装置によれば、N方向に対応した光伝送路に対して、2×N個の光多重/分離デバイスを使用してN−1個の波長グループごとに光信号を分離および多重するようにしたことで、複雑な配線を行う必要がなくなるため、簡易な構成で低コストかつ低損失な光分岐装置を実現することが可能になる。また、装置内を伝搬する光信号は必ず2つの光多重/分離デバイスを通過するようになるので、各光伝送路の出力側光路に出力されるWDM信号光のパワーバランスを容易に取ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる多方向光分岐装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態による3方向光分岐装置を示す構成図である。
【図3】上記の第1実施形態においてWDMカプラを使用した光多重/分離デバイスの機能を説明するための図である。
【図4】上記の第1実施形態においてWDMカプラを使用した光多重/分離デバイスの光通過特性の一例を示す図である。
【図5】上記の第1実施形態において光インターリーバを使用した光多重/分離デバイスの機能を説明するための図である。
【図6】上記の第1実施形態において光インターリーバを使用した光多重/分離デバイスの光通過特性の一例を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態による4方向光分岐装置を示す構成図である。
【図8】上記の第2実施形態において光インターリーバを使用した光多重/分離デバイスの機能を説明するための図である。
【図9】上記の第2実施形態において光多重/分離デバイスを構成する前段のインターリーバの光通過特性の一例を示す図である。
【図10】上記の第2実施形態において光多重/分離デバイスを構成する後段のインターリーバの光通過特性の一例を示す図である。
【図11】上記の第2実施形態に関連した他の構成例を示す図である。
【図12】図11の構成例において光インターリーバを使用した光多重/分離デバイスの機能を説明するための図である。
【図13】図11の構成例において光多重/分離デバイスを構成する後段のインターリーバの光通過特性の一例を示す図である。
【図14】本発明の第3実施形態による3方向光分岐装置を示す構成図である。
【図15】上記の第3実施形態に関連した変形例を示す構成図である。
【図16】本発明の第4実施形態による3方向光分岐装置を示す構成図である。
【図17】光分岐ノードを有する一般的なWDM光伝送システムの概略構成を示す図である。
【図18】従来の3方向光分岐装置の構成を示す図である。
【図19】一般的なWDMカプラの光通過特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
11A〜1NB,111A〜113B,211A〜213B 光多重/分離デバイス
2,12,22 ブランチポート接続部
10,10’,10” 3方向光分岐装置
20 4方向光分岐装置
3111〜3132 可変光減衰器(VOA)
321〜323 光スペクトルアナライザ(OSA)
331〜333,431〜433 制御回路(CONT)
341〜343,351〜353,411〜413,441〜443 光増幅器
421〜423 受光器(PD)
F1〜FN 光ファイバペア(光伝送路)
IN 入力ファイバ(入力側光路)
OUT 出力ファイバ(出力側光路)
PC コモンポート
P1〜PN−1 ブランチポート
Claims (5)
- 波長多重信号光を互いに異なる方向に伝送する上り回線および下り回線に対応した一対の光路を有するN個(N≧3)の光伝送路に接続され、該各光伝送路の入力側光路から入力される波長多重信号光を、N−1個の波長グループにそれぞれ分離した後に、他の方向からの異なる波長グループの光信号と多重して所定の光伝送路の出力側光路に出力する多方向光分岐装置であって、
前記N個の光伝送路の入力側光路および出力側光路のいずれかと1対1で接続する1つのコモンポートと、N−1個のブランチポートとを有し、コモンポートに入力される波長多重信号光を各波長グループに分離して対応するブランチポートから出力すると共に、各ブランチポートに入力される各波長グループに属する光信号を多重してコモンポートから出力することが可能な2×N個の光多重/分離デバイスと、
予め設定した接続ルールに従って、前記2×N個の光多重/分離デバイスの各ブランチポート間を1対1で接続するブランチポート接続部と、
を備えて構成されたことを特徴とする多方向光分岐装置。 - 請求項1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記ブランチポート接続部は、前記N個の光伝送路のうちの1つの光伝送路の入力側光路にコモンポートが接続された光多重/分離デバイスのブランチポートを、他の光伝送路の出力側光路にコモンポートが接続された光多重/分離デバイスのブランチポートと1対1で接続する第1の接続ルールと、同じ波長グループに対応したブランチポート同士を接続する第2の接続ルールと、前記N個の光伝送路のうちのいずれか2つを選択した組み合わせの全てについて、上り回線用の経路および下り回線用の経路がそれぞれ繋がるように各ブランチポート間を接続する第3の接続ルールとが同時に満たされるように、前記2×N個の光多重/分離デバイスの各ブランチポート間を1対1で接続することを特徴とする多方向光分岐装置。 - 請求項1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記N−1個の波長グループは、上り回線に割り当てられる波長グループ内の光信号の波長数と、下り回線に割り当てられる波長グループ内の光信号の波長数とが等しくなるように設定されたことを特徴とする多方向光分岐装置。 - 請求項1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光多重/分離デバイスの各々のブランチポート間を接続する光路上にそれぞれ設けられ、該光路を伝搬する光信号のパワーを調整する2×N個のパワー調整デバイスと、
前記各光多重/分離デバイスのコモンポートから前記光伝送路の出力側光路に出力される波長多重信号光の光スペクトルをそれぞれモニタする光スペクトルモニタ部と、
該各光スペクトルモニタ部のモニタ結果に応じて、前記各波長グループに属する光信号の平均パワーが略等しくなるように、前記各パワー調整デバイスをそれぞれ制御する制御部と、
を備えて構成されたことを特徴とする多方向光分岐装置。 - 請求項1に記載の多方向光分岐装置であって、
前記各光伝送路の入力側光路と、該入力側光路に接続する前記各光多重/分離デバイスのコモンポートとの間に設けられたN個の光増幅器と、
該各光増幅器から出力される波長多重信号光のトータルパワーをそれぞれモニタする光パワーモニタ部と、
該各光パワーモニタ部でモニタされる波長多重信号光のトータルパワーが各方向に共通な所定のレベルで一定となるように、前記各光増幅器の駆動状態をそれぞれ制御する制御部と、
を備えて構成されたことを特徴とする多方向光分岐装置。
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