JP2004296847A - 半導体ウェハ装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェハレベル試験において同時に測定可能な半導体チップの数を増大する。
【解決手段】Y方向に整列する半導体チップ(CH11−CH31,CH12−CH32,CH13−CH33)のチップセレクトパッド(PY1)を第1のテスト配線(Y11,Y21,Y31)で共通に接続し、また残りのパッド(PX1−PX7)をX方向に延在する第2のテスト配線(X11−X17,X21−X27,X31−X37)で共通に接続する。第1のテスト配線のチップセレクト信号を制御することにより、各列単位で半導体チップの動作を制御することができ、またX方向に整列する半導体チップ単位でその動作モードを設定することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】Y方向に整列する半導体チップ(CH11−CH31,CH12−CH32,CH13−CH33)のチップセレクトパッド(PY1)を第1のテスト配線(Y11,Y21,Y31)で共通に接続し、また残りのパッド(PX1−PX7)をX方向に延在する第2のテスト配線(X11−X17,X21−X27,X31−X37)で共通に接続する。第1のテスト配線のチップセレクト信号を制御することにより、各列単位で半導体チップの動作を制御することができ、またX方向に整列する半導体チップ単位でその動作モードを設定することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路装置および半導体装置の製造方法に関し、特に、ウェハレベルの半導体集積回路装置(半導体ウェハ装置)の構成に関する。より特定的には、この発明は、ウェハレベルでの半導体集積回路装置のテストを一括して行なうための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体回路装置においては、製造後に製品の信頼性を確保するためにさまざまな試験が行なわれる。この製造後の試験においては、半導体ウェハの半導体チップ(半導体装置)へのダイシング前に、ウェハレベルで複数の半導体チップが同時に試験される。半導体チップにおいては所望の機能を実現する半導体装置が形成される。従って、試験対象は、半導体チップに形成されたデアル半導体装置であるが、以下では、単に半導体チップとして説明する。ダイシング工程によりチップに分離された半導体回路装置が不良品の場合、その不良品がパッケージに実装されるのを防止し、製品歩留まりを改善する。このようなウェハレベルでの試験テストにおいては、半導体チップに設けられたボンディングパッドにプロービングを行なうことにより試験が行なわれる。ここで、「プロービング」は、テスタ(試験装置)からのプローブをパッドに接触させて、チップとテスタとの間で信号/データ/電圧を送受する動作を示す。
【0003】
半導体ウェハ上には複数の半導体チップが形成される。これらの半導体チップを個々に試験した場合、試験時間が長くなる。このため、複数の半導体チップに対して同時に試験が行なわれる。この同時に測定される(試験される)半導体チップの数をm、ウェハ上に形成される半導体チップの数をMとすると、1ウェハ当りの測定回数は、m/Mとなる。
【0004】
近年の微細化技術の進展およびウェハの大口径化により、ウェハ当りのチップの数が増大し、ウェハ当りの測定回数が増大し、応じて試験時間が長くなる。このような試験時間を短縮するために、従来から、テストパターンの最適化によるウェハレベルテスト時間の短縮またはデータ入出力端子の縮退等による試験時間の短縮などの対策がとられていた。ここで、「データ入出力端子の縮退」は、半導体記憶装置において複数のメモリセルに対して同時にアクセスし、読出データの縮退または、読出データと期待値の判定結果の縮退を行なって、複数のメモリセルの良/不良を同時に識別する方法を示す。
【0005】
しかしながら、ウェハ径の大口径化および半導体チップの微細化が進むにつれ、この1ウェハ当りの半導体チップ数が増大し、応じて測定回数が増大するため、このような対策を取っても、ウェハあたりの試験時間が増大する事は避けられない。
【0006】
このようなウェハレベルでの試験時間を短縮するための構成が、特開平6−140486号公報(特許文献1)、特開平8−335616号公報(特許文献2)、および特開2000−124278号公報(特許文献3)などにおいて示されている。これらの特許文献1から3においては、同時に測定する半導体チップ数を増大して、応じて試験時間の短縮を図る。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−140486号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平8−335616号公報
【0009】
【特許文献3】
特開2000−124278号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1においては、複数の半導体チップの対応するパッドを相互接続し、1つの半導体チップに対しプローブを接触させることにより、複数の半導体チップを同時に機能検査する。しかしながら、この構成の場合、複数の半導体チップの対応のパッドが相互接続され、同時にプロービングが行なわれる。したがって、たとえば半導体記憶装置の場合、データの書込を行なうような場合には同一データの書込を行なうことができるものの、データ読出時、読出データの衝突が生じ、これらの同時に測定される複数の半導体チップの良/不良を正確に識別することができないという問題が生じる。このデータの衝突はデータを入出力する一般のロジックなどの半導体集積回路においても生じる。
【0011】
特に、出力データが期待値と異なる場合、同時に測定される半導体チップの対応のパッドが相互接続されているため、不良チップを特定する事ができないのみならず、不良が発生したチップを個別に試験することができない。したがって、この特許文献1の構成の場合、バーンインテストなどのエイジングテストにその用途が限定され、個々の半導体チップの良/不良を判定する機能試験に対しては、適用することができず、ウェハレベルでの試験時間の短縮を効果的に行なうことはできない。
【0012】
特許文献2に示す構成においては、ウェハ上にテスト専用のパッドを設け、このテスト専用のパッドをダイシングライン領域に配設される配線を介してウェハ上の半導体チップの対応のパッドと接続する。この特許文献2の構成の場合、ウェハ一端にテスト専用パッドを配置しており、このための領域が必要となり、ウェハの面積利用効率が低下する。特に、スタティックなバーンインテストのように電源電圧レベルを変更する試験の場合には、テスト用パッドの数が少なく、ウェハ上でのテスト専用領域の占有面積の増加は抑制することができるものの、半導体チップの動作不良を識別するためにデータ入出力を行なう場合およびダイナミックなバーンインなどにおいて半導体チップを動作させる場合、テスト用パッドの数が多くなり、ウェハ上のテスト専用回路の占有面積が増大し、ウェハ面積利用効率が低下する。
【0013】
また、テスト用のパッドがウェハ上の半導体チップに対し共通に設けられているため、このテスト用パッドを配置するためのマスクが余分に必要となり、製造工程が増大する。半導体チップおよびダイシングライン領域のパターンと異なるパターンを、テスト専用領域に形成する必要があるためである。
【0014】
したがって、この特許文献2の構成においても、必要とされる信号の配線の数が少ないスタティックなバーンインなどのエイジング試験にその試験内容が限定され、種々の機能テストを複数の半導体チップに対し効率的に同時に行なうことができない。
【0015】
特許文献3においては、ダイシングライン領域に、試験用パッドおよび試験用配線に加えて、測定半導体チップの良否を判定するための制御回路と、この制御回路を制御する信号を入力する制御用パッドが配置される。この特許文献3に示される構成においては、隣接半導体チップを同時に試験し、応じて、1つの半導体チップを中心として、4辺に配置される半導体チップを同時に試験することを図る。しかしながら、この特許文献3の構成の場合、ダイシングライン領域にテスト用の制御回路および制御回路の動作制御用の制御用パッドを、テスト用パッドに加えてさらに配置する必要があり、このダイシングライン領域の面積が増大し、ウェハ上に形成される半導体チップの数を増大することができず、ウェハ面積利用効率が低下するという問題が生じる。
【0016】
【課題を解決するための手段】
それゆえ、この発明の目的は、半導体ウェハの面積利用効率を低下させることなくウェハレベルでの試験を短時間で行なうことのできる半導体集積回路装置を提供することである。
【0017】
この発明の他の目的は、ウェハレベルでの試験時に同時に測定することのできる半導体チップ数を簡易な構成で大幅に増大させることのできる半導体集積回路装置を提供することである。
【0018】
この発明の係る半導体ウェハ装置は、第1および第2の方向に沿って整列して配置される複数の半導体装置と、これらの半導体装置に対応して、それぞれ1つの半導体装置当り複数個配置されるパッドと、第1の方向に整列して配置される半導体装置のの対応するパッドを相互接続する複数の第1の配線と、第2の方向に整列して配置される半導体装置の対応するパッドをそれぞれ相互接続する複数の第2の配線とを含む。第1および第2の配線は、互いに分離される。
【0019】
この発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体ウェハ上に形成される複数の半導体装置を第1および第2の配線で相互接続する工程を含む。第1の配線は、第1の方向に整列する半導体装置の対応のパッドを相互接続する。第2の配線は、第1の配線と分離して配置されかつ第1の方向と異なる第2の方向に配置され、第2の方向に整列する半導体装置の対応のパッドを相互接続する。
【0020】
この発明に係る半導体装置の製造方法は、さらに、第1および第2の配線に信号または電位を与えて各半導体装置を動作させる工程と、半導体ウェハ上の半導体装置を各半導体装置毎に切り離す工程とを備える。
【0021】
半導体装置の対応のパッドを、第1および第2の方向に延在する互いに分離される第1および第2の配線で相互接続する。これらの第1および第2の配線を個別に駆動することにより、試験対象の半導体装置を正確にかつ選択的に動作させることができる。したがって、データ読出時において出力データが衝突するのを防止することができ、正確に半導体装置の機能試験を行なうことができる。
【0022】
また、第1および第2の配線を選択的に駆動することにより、少ないプローブ端子数で試験対象の半導体チップを動作させることができ、応じて測定単位領域内の試験対象チップの数を増大させることができ、ウェハレベルでの試験に要する時間を短縮することができる。
【0023】
また、単に配線を用いてチップの対応のパッドが相互接続されるだけであり、ダイシングライン領域のレイアウトが複雑化するのを防止することができ、また、テスト専用領域は不要であり、ウェハの面積利用効率の低下を防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1(A)および(B)は、この発明が対象とするウェハレベルの半導体集積回路装置、すなわち半導体ウェハ装置の配置を概略的に示す図である。図1(A)において、半導体ウェハ1上に、半導体チップCHがX方向およびY方向に配置される。Y方向およびX方向が、それぞれ、第1の方向および第2の方向に対応する。XおよびY方向は、互いに直行し、これらの方向に沿って半導体チップが整列して配置されればよい。これらのXおよびY方向は説明の便宜上、命名されており、半導体チップが半導体メモリチップの場合に、そのチップ内のメモリアレイのXおよびY方向とは特に関係しない。
【0025】
これらの半導体チップCHは、ダイシングライン2によりその領域が規定される。このダイシングライン2に沿って切断(ダイシング)が行なわれ、半導体チップCHが個別の半導体ダイに分離される。通常、「半導体チップ」は、1つの個別のダイシング後のチップを示すが、本明細書においては、半導体チップCH1は、ウェハ上に形成された状態の、ダイシングライン2によりその領域が規定された半導体回路装置の領域を示す。
【0026】
このウェハ1において、各半導体チップCHに同一パターンの半導体回路装置が製造される。この半導体回路装置の製造工程完了後、ウェハ1上に形成された半導体チップCHの試験が行なわれる。この半導体チップCHの試験時においては、複数の半導体チップCHを1つのテスト単位(1ショット)3として、試験が行なわれる。すなわち、テスト単位3に含まれる半導体チップに対し同時に試験(測定)が行なわれる。図1(A)においては、一例として、1ショット3において、9個の半導体チップCHが含まれ、9個の半導体チップCHに対し同時に試験(測定)が行なわれる構成を、一例として示す。ここで、測定は、1ショット3の半導体チップに対して実行される試験内容全体を示し、この測定時において、種々の個別試験が実行される。
【0027】
図1(B)は、図1(A)に示す1ショット内の半導体チップのボンディングパッドの配置を概略的に示す図である。図1(B)において、半導体チップCHは、XY方向およびY方向にそれぞれ延在するダイシング領域2aおよび2bによりその領域が分離される。このダイシング領域2aおよび2bは、図1(A)に示すダイシングラインに相当する。
【0028】
半導体チップCH上には、ボンディングパッド群PDGが形成される。このボンディングパッド群PDGにおいては、ウェハレベルの試験時に使用されるボンディングパッド(以下、単にパッドと称す)PDuと、ウェハレベルでの試験時において使用されない未使用パッドPDeを含む。未使用パッドPDeは、ウェハレベルでの試験時、たとえば、この半導体チップCHが半導体メモリチップの場合、マルチビットテストより、入出力データの縮退が行なわれる場合に使用されないパッドであり、パッケージ実装時には、対応のリード端子にボンディングパッドを介して接続される。図1(B)において矢印で示す使用パッドPDuに対し、ウェハレベルでの試験時、信号またはデータまたは電圧が印加される。
【0029】
図1(A)および(B)に示すように、1ショット3内に9個の半導体チップCHが含まれ、これらの9個の半導体チップCHを同時に測定する場合、使用パッドPDuに並行して、信号、データまたは電圧を供給する必要がある。従来は、使用パッドPDu個々にテスタからのプローブ端子を接触させる。この場合、図1(B)に示すように1つの半導体チップCHにおいて使用パッドPDuが8個存在する場合、合計72個のプローブ端子が必要となる。実際には、この半導体チップCHがたとえば半導体メモリチップの場合、アドレス信号および制御信号を入力または出力するパッドが存在し、ウェハレベルでの試験時において使用されるパッドPDuの数は、より多くなり、さらに、必要とされるプローブ端子の数が増大する。このような場合、また、微細化によりパッド間ピッチが小さくなった場合、プローブ端子を正確に、使用パッドPDuに接触させることが困難となる。
【0030】
本発明においては、これらの1ショット3の半導体チップCHを、半導体チップCHの対応のパッドをウェハ1上ですべて相互接続することにより、1ショット3の半導体チップを、少ないプローブ端子で同時に試験する。これにより、テスタの許容プローブ端子数を利用して同時に測定される半導体チップの数を増大させ、ウェハレベルでの試験時間を短縮する。この全半導体チップの試験完了後、不良救済のためのレーザトリミング等が行なわれた後に、半導体チップがダイシングラインに沿って切り離される。
【0031】
すなわち、チップレベルの半導体装置の製造時においては、まず、半導体ウェハ上に形成される複数の半導体装置を互いに異なる方向に延在して配置される第1および第2のテスト配線で相互接続する。これらの第1のテスト配線で、第1の方向に整列する半導体装置の対応のパッドを相互接続し、第2のテスト配線で第1の方向と異なる第2の方向に整列して配置される半導体装置の対応のパッドを相互接続する。この近く配線に信号または電位を供給して各半導体装置を動作させる。動作結果に従って不良を判定する。全半導体装置の動作および必要な処置の後、半導体ウェハを半導体装置毎に切り離す。
【0032】
図2は、この発明に従う半導体集積回路装置の構成を概略的に示す図である。この図2においては、図1に示す構成と同様、半導体ウェハ1上に、X方向およびY方向に整列して複数の半導体チップCHが配列される。半導体チップCHは、ダイシングライン2により、その領域が分離される。
【0033】
X方向に整列して配置される半導体チップCHの対応のパッドは、テスト配線LXにより相互接続され、またY方向に沿って整列する半導体チップCHの対応のパッドが、テスト配線PYにより相互接続される。図2においては、X方向に延在するテスト配線LXa、LXbおよびLXcと、Y方向に延在するテスト配線LYa、LYbおよびLYcを代表的に示す。テスト配線LXa−LXcは、それぞれ、対応の半導体チップCHにおける同一機能を有するパッドPxをそれぞれ相互接続し、テスト配線LYa−LYcの各々は、対応の半導体チップの同一機能のパッドPyを相互接続する。
【0034】
図2に示す配置の場合、X方向に延在するテスト配線LXに接続するパッドとY方向に延在するテスト配線LYに接続するパッドにプローブ端子を接触させることにより、ウェハ1上の半導体チップCHに対し同時にプロービングを行なうことができる。したがって、半導体ウェハ1上の半導体チップCHに対し試験を一括して行なうことができ、ウェハレベルでの試験に要する時間を大幅に短縮することができる。また、単に、X方向に整列する半導体チップおよびY方向に整列する半導体チップ(1行の半導体チップと1列の半導体チップ)に対しプローブ端子を接触させることが要求されるだけであり、全半導体チップに対しプローブ端子を接触させる必要はない。したがって、プローブ端子の増大を抑制して、一括して半導体チップのウェハレベルでの測定を行なうことができる。
【0035】
また、各半導体チップのパッドに対してプローブを接触させる場合、多数回にわたるプローブ端子の使用等のために、プローブ端子の高さがばらつくことがある。このようなプローブ端子の高さにばらつきが生じた場合、各半導体チップのパッドとプローブ端子との接触抵抗などのパッドに対する影響が半導体チップ毎に異なり、正確な試験を保証することができなくなる恐れがある。これを避けるためには、プローブ端子を強くパッドに接触させる必要が生じ、パッドによっては、プローブ端子が強く当てられダメージを受けることが考えられる。このようなダメージが生じた場合、ダメージを受けたパッドを有する半導体チップが動作不良を起こす原因となり、製造歩留まりを低下させる。テスト配線を配置することにより、プローブ端子数を低減することができ、上述の歩留まりの問題を解消することができる。
【0036】
図3は、この発明に従う半導体集積回路装置の構成をより詳細に示す図である。図3においては、図1(A)に示す1ショット3の領域に配置される9個の半導体チップCH11−CH33のパッド配置およびテスト配線を一例として示す。
【0037】
これらの半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33は、XおよびY方向に整列して配置され、Y方向に延在するダイシング領域2aおよびX方向に延在するダイシング領域2bにより、それぞれの領域が分離される。
【0038】
X方向に整列する半導体チップCH11−CH13に対し、X方向に延在するテスト配線X11−X17が配設される。これらのテスト配線X11−X17は、半導体チップCH11−CH13と同じ機能を有するパッドPX1−PX7にそれぞれ結合される。
【0039】
同様、半導体チップCH21−CH23がX方向に整列して配置され、また半導体チップCH31−CH33がX方向に整列して配置される。半導体チップCH21−23に対しては、テスト配線X21−X27が配設され、これらのテスト配線X21−X27は、半導体チップCH21−CH23の対応のパッドPX1−PX7をそれぞれ相互接続する。
【0040】
半導体チップCH31−CH33に対して、テスト配線X31−X37がX方向に延在して配置される。これらのテスト配線X31−X37は、それぞれ、半導体チップCH31−CH33のパッドPX1−PX7を相互接続する。
【0041】
半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33は、一例として、半導体メモリチップである。したがって、パッドPX1−PX7は、動作モードを指定する制御信号入力パッド、アドレス信号入力パッド、およびデータ入出力パッド、および電源電圧および接地電圧を受ける電源パッドを含む。
【0042】
テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37は、それぞれ、図2に示すテスト配線LXに対応し、テスト配線Y11、Y21およびY31は、それぞれ、図2に示すテスト配線LYに対応する。
【0043】
この半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33は、また、半導体メモリチップであるため、この半導体メモリチップを選択状態、すなわちアクセス状態に置くためのチップセレクト信号/CSを受けるチップセレクトパッドPY1を含む。
【0044】
Y方向に整列する半導体チップCH11−CH31に対して、テスト配線Y11がY方向に連続的に延在して配置され、テスト配線Y11が、それぞれ半導体チップCH11−CH31のチップセレクトパッドPY1に接続される。
【0045】
同様、Y方向に整列する半導体チップCH12−CH32に対して、テスト配線Y21が配設され、また、半導体チップCH13−CH33に対し、テスト配線Y31が、それぞれ、Y方向に延在して配置される。これらのテスト用配設Y21およびY31は、対応の半導体チップのチップセレクトパッドに接続される。
【0046】
[プロービング方法]
ウェハレベルでの試験工程において、いま、9個の半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33に対し同時に測定を行なうことを考える。プローブ端子の接触が、半導体チップCH12−CH32のパッドPX1−PX7と、半導体チップCH21−CH23のチップセレクトパッドPY1に対して行なわれる。半導体チップCH12に対するプローブ端子の接触により、テスト配線X11−X17により、この半導体チップCH12とX方向に整列する半導体チップCH11およびCH13およびそれらの外部に整列して配置される半導体チップに対してプローブ端子が接触された状態が実現される。同様、半導体チップCH22に対して、プローブ端子を接触することにより、テスト配線X21−X27を介して、このX方向に半導体チップCH22と整列して配置される半導体チップCH21、CH23、…に対し、共通にプローブ端子の接触が行なわれた状態が実現される。また、半導体チップCH32のパッドPX1−PX7へのプローブ端子の接触により、テスト配線X31−X37が、X方向に整列する半導体チップCH31、CH33、…に対し、共通に、信号/データを伝達する。
【0047】
また、テスト配線Y11、Y21、Y31が、半導体チップCH21、CH22およびCH23のチップセレクトパッドPY1に接続されており、それぞれ、Y方向に整列する半導体チップのチップセレクトパッドPY1へ、チップセレクト信号/CSを共通に伝達する。
【0048】
したがって、半導体チップCH12、CH22およびCH32のパッドPX1−PX7と半導体チップCH21、CH22およびCH23のチップセレクトパッドPY1に対するプローブ端子の接触だけで、半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33に対し、すべてプローブ端子を接触させた状態を実現でき、これらの半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33に対し同時に測定を行なうことができる。この場合、プローブ端子の数は、7・3+3=24であり、1ショット内の9個の半導体チップを同時に測定する際に要求されるプローブ端子数を大幅に低減することができる。
【0049】
なお、当然、テスタからは、電源電圧および接地電圧も供給される。したがって、パッドPX1−PX7は、電源パッドおよび接地パッドを含む。
【0050】
[試験動作の信号の状態]
(1) 書込動作時の信号の状態:
半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33が、それぞれ、半導体メモリチップであり、機能試験時においては、データの書込および読出を行ない、図示しないテスタにより、読出データにしたがって半導体チップの量/不良が判定される。図示しないテスタにおいて読み出されたメモリセルデータと期待値との比較が行なわれて、パス/フェイルの判定が行われても良い。半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33それぞれにおいてマルチビットテストが行なわれ、そのマルチビット判定結果が出力されてもよい。半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33の実際の入出力信号/データは、これらの半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33の具体的構成に応じて適宜定められる。
【0051】
また、半導体チップCH21−CH23のチップセレクトパッドPY1をLレベルに設定する。応じて、テスト配線Y11−Y31がLレベルに設定され、半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33のチップセレクトパッドPY1が、すべてLレベルに設定される。この半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33は、半導体メモリチップであり、チップセレクト信号/CSがLレベルとなると、外部から与えられるコマンドを受付け、コマンドが指定される動作を実行する。チップセレクト信号/CSがHレベルのときには、非選択状態であり、コマンドの受付は禁止されるため、動作はしない。
【0052】
したがって、図3に示す配置においては、テスト配線Y11、Y21およびY31がすべてLレベルに設定され、半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33がすべて選択状態に設定される。また、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37には、書込動作を指定するライトコマンドを印加させるように、それぞれ各テスト配線に組において同じ状態の信号を印加する。したがって、この状態においては、半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33に対し、同じデータを書込むことができる。
【0053】
[データ読出時の動作]
半導体チップCH21−CH23のうちの特定のチップセレクトパッドPY1をLレベルに設定し、残りのチップセレクトパッドPY1にHレベルの信号を印加する。すなわち、テスト配線Y11−Y31のいずれかはLレベルに設定され、残りのテスト配線が、Hレベルに設定される。この状態では、Lレベルに設定されたテスト配線に接続する半導体チップが選択状態(アクセス可能状態)に設定され、残りの半導体チップは非選択状態に維持される。たとえば、半導体チップCH21のチップセレクトパッドPY1をLレベルに設定し、半導体チップCH22およびCH23のチップセレクトパッドをHレベルに設定した場合、半導体チップCH11、CH21およびCH31がアクセス可能状態に設定され、残りの半導体チップCH12−CH32およびCH13−CH33はスタンバイ状態に維持される。この状態で、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37に、データ読出を指示するリードコマンドおよびメモリセル指定用のアドレス信号等のデータ読出に必要な信号/電圧を与える。
【0054】
この状態では、半導体チップCH11からのデータは、テスト配線X11−X17のうちのデータ出力パッドに接続されるテスト配線に読出され、半導体チップCH21からの読出データは、テスト配線X21−X27のうちのデータ出力パッドに接続されるテスト配線に読出され、また半導体チップCH31からの読出データは、テスト配線X31−X37のうちのデータ出力パッドに接続されるテスト配線に読出される。これらのテスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37の組それぞれにおけるデータ出力パッドに対応するテスト配線上のデータを、図示しないテスタで読出す。したがって、半導体チップCH11、CH21およびCH31からの読出データは、異なるパッドに転送されるため、読出データの衝突は生じず、正確に、半導体チップのパス/フェイル(良/不良)判定を正常に行なうことができる。
【0055】
この動作を、Y方向に整列する半導体チップにおいて各列単位で実行する。すなわち、テスト配線Y21およびY31を、順次、Lレベルに設定して、データ読出を行なうようにテスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37に必要な信号/電圧を印加する。
【0056】
上述のように、半導体チップの同一機能のパッドをテスト配線で相互接続することにより、少ないプローブ端子数で多数の半導体チップを同時に測定することができる。たとえば、この図3に示す配置において、半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33個々に、プローブ端子を接触させる場合、1つの半導体チップ当り8個のプローブ端子が必要であるため、合計72個のプローブ端子が必要となる。一方、図3に示すようにテスト配線を利用して同一機能のパッドをX方向およびY方向それぞれにおいて共通接続する場合、テスト配線の数に対応して、7・3+3=24個のプローブ端子が必要となるだけである。したがって、72−24=48個のプローブ端子が余るため、さらに、X方向およびY方向にプローブ端子数を増大させることができ、測定範囲を拡張することができ、同時に測定することのできる半導体チップの数を増大させることができる。
【0057】
これにより、1ショット当りの半導体チップの数を増加させることができ、応じてウェハレベルでの試験に要する時間を短縮することができる。
【0058】
図4は、このテスト時におけるウェハ上のチップの状態を概略的に示す図である。テスト対象の1ショット3には、半導体チップCHaが含まれる。この半導体チップCHaとX方向に整列して半導体チップCHbが配置され、半導体チップCHaとY方向に整列して半導体チップCHcが配置される。この半導体チップCHcとX方向に整列して半導体チップCHdが配置される。
【0059】
半導体チップCHaおよびCHbにはテスト配線LXaが共通に配設され、半導体チップCHaおよびCHbのパッドPXが、このテスト配線LXaに共通に接続される。半導体チップCHcおよびCHdに対しては共通にテスト配線LXbが配設され、これらの半導体チップCHcおよびCHdのパッドPXが共通に、テスト配線LXbに接続される。
【0060】
半導体チップCHaおよびCHcに対しては共通に、テスト配線Yaが共通に接続され、これらの半導体チップCHaおよびCHcのチップセレクトパッドPY1が共通に接続される。同様、半導体チップCHbおよびCHdに対して、テスト配線Ybが配設され、それぞれの、チップセレクトパッドPY1が共通にこのテスト配線Ybに接続される。
【0061】
試験動作時においては、テスト配線LXaに、試験動作に必要な信号/データ/電圧が供給される。テスト配線Yaには、この試験動作時に、チップセレクト信号がHレベルまたはLレベルに設定される。
【0062】
テスト配線YbおよびLXbは、半導体チップCHb−CHdがテスト対象外であり、プローブ端子が接触されないため、フローティング状態となる。ワンショット3においてはテスト実行時において、テスト配線Yaのチップセレクト信号/CSがLレベルに設定された場合、テスト対象外の半導体チップCHcも動作状態となる。この場合、テスト配線LXbに対しては、プローブ端子の接触が行なわれていないため、その状態は変化せず、接地電圧レベルに維持される。たとえこの半導体チップCHcにおいてテスト配線LXb上の電圧の浮き上がりが生じ半導体チップCHbが動作しても、その動作結果は、何らテスト状態の1ショット3内の半導体チップCHaに対して影響は及ぼさない。
【0063】
テスト配線Ybもフローティング状態である。X方向に整列する半導体チップが全てテスト対象であり、全てのチップセレクト信号の状態をテスタにより設定することができる場合には、特に問題は生じない。しかしながら、プローブ端子数などの制約により、X方向に整列する半導体チップのうちの一部がテスト対象とされ、残りがテスト対象外とされてプローブ端子の接触がY方向配線Ybに対して行なわれない場合、以下に説明するような問題が生じる可能性がある。
【0064】
この場合、フローティング状態のテスト配線Yb上のチップセレクト信号/CSがLレベルと判定された場合、半導体チップCHbにおいては、テスト配線LXa上の信号/データ/電圧に従って動作が行なわれ、テスト状態の半導体チップCHaに半導体チップCHbの動作が影響を及ぼすことが考えられる。すなわち、データ読出時、半導体チップCHaおよびCHbが同時にデータ読出状態となると、半導体チップCHaの読出データに影響を及ぼすことが考えられる。この誤動作の可能性を防止するために、以下の構成をとることが考えられる。すなわち、Y方向に延在するテスト配線YaおよびYb(図3のY11−Y31)を、電源電圧に終端する。この終端は、単に、ダイシング領域内に高抵抗を介して対応の半導体チップの電源パッドに接続する事により実現する。この場合、非テスト対象の半導体チップCHbおよびCHdに対するテスト配線Ybを確実にHレベルに維持することができる。したがって、半導体チップCHbを、非動作状態に設定することができ、確実にテスト対象の1ショット3の半導体チップの測定を正確に行なうことができる。
【0065】
これに代えて、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線YaおよびYbと平行に、電源パッドに接続されるテスト配線を配設する。テスト対象の半導体チップに対してのみ、電源パッドに対しプローブ端子を接触する。たとえ、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線が終端されず、接地電圧レベルに維持される場合においても、このY方向に延在するテスト用電源線(VCC線)への電源電圧供給を停止する(電源電圧を伝達するプローブ端子の接触を行わない)ことにより、半導体チップCHbは非動作状態に設定することができる。これにより、終端抵抗を配置することなく、正確にテスト対象の半導体チップの測定を行なうことができる。
【0066】
[変更例]
図5は、この発明の実施の形態1の変更例の配置を概略的に示す図である。図5において、一例として、半導体チップCH1−CH4が、2行2列に配置される。これらの半導体チップCH1−CH4それぞれにおいては、パッドPX1−PX7およびPY1が配置される。これらの半導体チップCH1−CH4を分離するためのダイシング領域2aおよび2bに、テスト用パッドが配置される。図5においては、X方向に延在するダイシング領域2bにおいて、テストパッドTY1が半導体チップCH1−CH4それぞれに対応して配置される。また、Y方向に延在するダイシング領域2aにおいては、半導体チップCH1−CH4にそれぞれ対応して、テストパッドTX1−TX6の組が配置される。
【0067】
半導体チップCH1およびCH2に対応して配置されるテストパッドTX1−TX6は、X方向に延在するテスト配線X1a−X7aにより相互接続される。半導体チップCH3およびCH4に対応して配置されるテストパッドTX1−TX7は、テスト配線X1b−X7bにより相互接続される。
【0068】
テストパッドTY1は、図5において破線で示す配線を介して、対応の半導体チップのチップセレクトパッドPY1に電気的に接続される。テストパッドTX1−TX7は、対応の半導体チップのパッドPX1−PX7に、破線で示す配線により電気的に接続される。
【0069】
ダイシング領域2aおよび2bにテスト用パッドを配置し、各テスト配線によりX方向およびY方向において同一の機能を有するテストパッドを相互接続する。これにより、実施の形態1と同様のプロービングを実現することができる。また、ダイシング領域2aおよび2bは、ダイシング工程において切断される。したがって、テストパッドTX1−TX7およびTY1は、何ら、半導体チップCH1−CH4のパッケージ実装に影響は及ぼさない。
【0070】
また、テスト配線X1a−X7aおよびX1b−X7bは、テスト用パッドに接続される。したがって、ダイシング工程完了後、半導体チップCH1−CH4それぞれにおけるパッドPX1−PX7には、対応のテストパッドとの間の接続用の配線が接続されるだけであり、テスト配線がX1a−X7aおよびX1b−X7bが直接、パッドPX1−PX7に接続される場合に比べて、このパッドの寄生容量を低減することができる。これは、テストパッドTY1についても同様である。
【0071】
なお、ダイシング領域2bにテストパッドTX1−TX7が配置され、ダイシング領域2aに、テストパッドTY1が配置されてもよい。
【0072】
[チップ内テスト配線の配置]
図6は、この発明に従う半導体集積回路装置の半導体チップ内のテスト配線の配置を概略的に示す図である。図6において、半導体チップCHは、中央領域に配置されるパッド領域10と、このパッド領域10のX方向についての両側に配置される内部回路11aおよび11bを含む。この半導体チップCHにおいては、いわゆるLOC(リード・オン・チップ)構造が用いられる。この半導体チップCHの内部回路11aおよび11bは、たとえば、メモリアレイおよびその周辺回路を含む。内部回路11aおよび11bにおいては、配線の空き領域が存在する。このような配線空き領域を利用して、内部回路11aおよび11bの形成時に用いられる内部配線と同一配線層の配線を用いて、テスト配線Xa−XnおよびYを配設する。このテスト配線Xa−Xnとテスト配線Yは、別の配線層の配線である。このテスト配線Xa−XnおよびYを、内部配線と同一配線層の配線を用いて形成することにより、半導体チップCH製造工程と同一製造工程で、テスト配線Xa−XnおよびYを配設することができ、製造工程数(マスク数)を増大させることなく、ウェハ上の半導体チップの対応のパッドを相互接続するテスト配線を配設することができる。
【0073】
テスト配線Xa−Xnは、ダイシング工程におけるダイシング領域の切断により切断される。テスト配線Xa−XnおよびYは、パッド領域10に含まれるパッドに接続されてもよく、またダイシング領域内に形成されるパッドに接続され、このダイシング領域内のパッドからパッド領域10への内部配線が配設されてもよい。
【0074】
[チップ内テスト配線の配置2]
図7は、この発明の実施の形態1に従う半導体集積回路装置のチップ内テスト配線の配置の変更例を示す図である。図7において、半導体チップCHの周辺に沿ってパッドPXおよびPYが配置される。これらのパッドPXおよびPYが配置される領域内部に、内部回路15が配設される。この図7に示す半導体チップCHにおいては、いわゆる「周辺パッド配置」が用いられている。この場合においても、内部回路15の空き領域を利用して、この内部回路15を形成するのに用いられる内部配線と同一配線層の配線を用いてテスト配線群LXGの各テスト配線Xおよびテスト配線Yを配設する。テスト配線群LXGの各テスト配線Xは、対応のパッドPXに接続され、テスト配線Yが、パッドPYに接続される。このような周辺パッド配置においても、同様、内部回路15の配線空き領域を利用して、内部回路の内部配線と同一配線層の配線をテスト配線として利用することにより、半導体チップCHの内部回路製造工程と同一製造工程で、テスト配線XおよびYを形成することができる。
【0075】
この図7に示す周辺パッド配置の場合、X方向およびY方向に、テスト配線を分散させ、チップセレクト信号以外のパッドに対しても、Y方向に延在するテスト配線を配置することにより、効率的にテスト配線を配置することができる。この場合、たとえば、半導体チップCHの左側に配置されるパッドPXに対してはX方向に延在するテスト配線を利用し、パッドPYおよび半導体チップCHの右側に配設されるパッドPXに対しては、Y方向に延在するテスト配線を配設することにより、テスト配線を効率的に内部回路15の配線空き領域を利用して配設することができる。
【0076】
また、この図7に示す配置においても、テストパッドはダイシング領域に配設されてもよい。
【0077】
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、X方向およびY方向にテスト配線を配置し、それぞれ各半導体チップの対応のパッドを電気的に接続している。したがって、少ないプローブ端子数で数多くの半導体チップを同時に測定することができ、応じて1回に測定することのできる半導体チップの数を増大させることができ、ウェハテスト時間を短縮することができる。
【0078】
なお、上述の説明において、半導体チップは、半導体メモリチップであり、チップセレクト信号/CSを用いて、動作制御を行なっている。しかしながら、この半導体チップとしては、半導体メモリチップに限定されず、ロジック回路等の演算処理を行なう回路装置であってもよい。このような演算処理回路装置の場合にはデータ入力モードとデータ出力モードとが別々に設定することができることが要求される。バウンダリスキャンパスを内蔵するようなロジック回路であればこのような条件は満たされる。また、このようなロジック回路の場合、チップセレクト信号のような選択信号を用いられないため、電源電圧VCCを、チップセレクト信号/CSに代えて利用することができる。
【0079】
また、Y方向のテスト配線の数は1本に限定されず、テスト配線のレイアウトを考慮して、テスト配線は、X方向およびY方向それぞれに分散して、適当な数が配置されてもよい。テスト配線のレイアウトを、半導体チップの内部の配線のレイアウトに応じて効率的に行なうことができる。
【0080】
また、このテスト配線は、テスタのプローブ端子の配置に応じて、その配置が定められてもよい。
【0081】
[実施の形態2]
図8は、この発明の実施の形態2に従う半導体集積回路装置の配置を概略的に示す図である。図8においては、X方向に沿って2行に配列される半導体チップCHA1−CHAnおよびCHB1−CHBnを代表的に示す。半導体チップCHA1−CHAnに共通に、テスト配線XAおよびテスト配線LXAが配置される。テスト配線XAは、予備チップセレクト信号/CS2を伝達する。テスト配線LXAは、実施の形態1と同様、データ、電源電圧、または信号を伝達する。複数のテスト配線を1本のテスト配線LXAにより代表的に示す。
【0082】
半導体チップCHB1−CHBnに対し、共通に、同様、テスト配線XBおよびテスト配線LXBが配置される。このテスト配線XBは、同様、予備チップセレクト信号/CS2を伝達し、テスト配線LXBは、テスト配線LXAと同様の信号または電圧を伝達する。したがって、このテスト配線LXBも、複数のテスト配線を代表的に示す。
【0083】
このテスト配線LXAおよびLXBは、ダイシング領域2aにより、Y方向に延在する配線DLXにより相互接続される。テスト配線XAおよびXBは、それぞれ、互いに分離してX方向に延在し、個々に、予備チップセレクト信号/CS2を伝達する。
【0084】
Y方向に、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Yが、各半導体チップ列に対応して配設される。テスト配線Yは、Y方向に整列する半導体チップCHA1、…、CHB1の組、CHA2、…、CHB2の組、およびCHAn、…、CHBnの組それぞれに対応して配置され、対応の半導体チップの組のチップのチップセレクトパッドに接続される。
【0085】
この図8に示す配置の場合、テスト配線LXAの信号は、Y方向に延在する補助配線DLXを介してテスト配線LXBに伝達される。したがって、テスト配線XAおよびXBおよびYとテスト配線LXAとを、所定状態に設定した場合、このテスト配線LXBもテスト配線LXAと同様の状態に設定され、ウェハ上の全チップを選択状態に設定することができる。したがって、より少ないプローブ端子数で、より多くの半導体チップを選択状態に設定して、測定を行なうことができる。
【0086】
半導体チップCHA1−CHAnおよびCHB1−CHBnが、半導体メモリチップの場合、同時にデータ読出を行なった場合、データの衝突が生じる。したがって、チップセレクト信号/CSと予備チップセレクト信号/CS2を用いて1つの半導体チップを選択し、データ読出を、半導体チップ単位で実行する。これにより、データ書込時においては、チップセレクト信号/CSおよび予備チップセレクト信号/CS2で規定される領域の半導体チップに対し同時にデータ書込を行ない、かつデータ読出時においては、このテスト対象の領域内の半導体チップを1つずつ読出すことにより、より少ないプローブ数で、テストを行なうことができる。
【0087】
また、後に説明するように、必要とされるプローブ端子の数がさらに低減されるため、ウェハ上の全半導体チップを同時に測定することもできる。
【0088】
図9は、この発明の実施の形態2に従う半導体集積回路装置のより詳細な構成を示す図である。図9においては、3行3列に配置される半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33を代表的に示す。
【0089】
半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33の各々は同一構成を有し、それぞれ、パッドPX1−PX7およびチップセレクトパッドPY1に加えて、さらに、予備セレクト信号/CS2を受けるパッドPZ1を含む。このチップセレクト信号/CSと予備チップセレクト信号/CS2により、半導体チップを動作状態に設定するために、各半導体チップにおいて、パッドPZ1上の予備チップセレクト信号/CS2とパッドPY1上のチップセレクト信号/CSを受けるゲートG1と、ゲートG1の出力信号に従って内部チップセレクト信号を生成するチップセレクトゲートG2とが設けられる。図9においては、図面の煩雑さを防止するために、ゲートG1およびG2は、チップCH12に対してのみそれらの符号を示す。
【0090】
すなわち、チップセレクト信号/CSおよび予備チップセレクト信号/CS2がともにLレベルに設定されたときに、ゲートG1の出力信号がLレベルとなり、チップセレクトゲートG2からの内部チップセレクト信号がLレベルとなり、対応の半導体チップが、選択状態に設定される。
【0091】
半導体チップCH11−CH13に対し、X方向に延在するテスト配線X11−X18が配置され、これらのテスト配線は、それぞれ対応の半導体チップのパッドPX1−PX7およびPZ1に接続される。半導体チップCH21−CH23に対し、X方向に延在するテスト配線X21−X28が設けられ、同様、対応の半導体チップのパッドPX1−PX7およびPZ1に接続される。
【0092】
半導体チップCH31−CH33に対し、X方向に延在するテスト配線X31−X38が設けられ、同様、対応の半導体チップのパッドPX1−PX3およびPZ1にそれぞれ接続される。
【0093】
Y方向に整列する半導体チップCH11−CH31に対し、チップセレクト信号CSを伝達するテスト配線Y11が配置され、半導体チップCH12−CH32に対しては、同様、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Y21が配置され、半導体チップCH13−CH33に対しては、Y方向に延在して、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Y31が設けられる。
【0094】
Y方向に延在するダイシング領域2aにおいて、補助テスト配線AX11−AX14の組およびAX15−AX17の組が交互に配設される。これらの補助テスト配線AX11−AX17は、それぞれ対応のダイシング領域において、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37にそれぞれ接続される。ダイシング領域2aの補助テスト配線AX11−AX17を利用することにより、半導体チップ上の配線を錯綜させることなく、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37を、それぞれ、相互接続することができる。
【0095】
[プローブ端子の接触]
ウェハレベルの試験実行時において、プローブ端子とパッドPX1−PX7との接触については、1つの半導体チップに対してのみプローブ端子を接触する。予備チップセレクト信号/CS2については、Y方向に整列する半導体チップの各パッドPZ1に対しプローブ端子を接触する。
【0096】
チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Yについては、テスト対象範囲の領域のチップセレクト信号を選択状態に設定するためのプローブ端子接触を行なう。したがって、たとえば、図9において、半導体チップCH22において、パッドPX1−PX7に対し、信号、データおよび電圧を伝達するプローブ端子の接触が行なわれる。半導体チップCH22とパッドPX1−PX7のプローブ端子の接触により、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37が、補助テスト配線AX11−AX17により、それぞれ、相互接続されるため、すべての半導体チップに、半導体チップCH22のパッドPX1−PX7に伝達された信号/電圧が伝達される。
【0097】
また、Y方向に整列する半導体チップCH12、CH22およびCH32のパッドPZ1に対しプローブ端子を接触する。したがって、テスト配線X18、X28およびX38にそれぞれ接続される半導体チップに、予備チップセレクト信号/CS2がそれぞれ伝達される。チップセレクト信号/CSについては、X方向に整列する半導体チップCH21、CH22およびCH23にプローブ端子を接触する。したがって、テスト配線Y11、Y21およびY31にチップセレクト信号/CSが伝達され、これらのテスト配線Y11、Y21およびY31に接続される半導体チップにチップセレクト信号/CSが伝達される。半導体チップは、チップセレクト信号/CSおよび予備チップセレクト信号/CS2がともに選択状態のLレベルとなったときに、与えられたコマンドを受付けて指定された動作を実行する。
【0098】
上述の場合、用いられるプローブ端子の数は、7+3+3=13である。したがって、実施の形態1に比べてさらに少ないプローブ端子数で、半導体チップの同時測定を行なうことができる。
【0099】
[テストデータ書込動作]
試験対象の半導体チップのチップセレクトパッドおよびPY1および予備チップセレクトパッドPZ1にLレベルの信号を印加する。したがって、テスト配線X18、X28、X38およびY11、Y21およびY31がすべてLレベルとなり、これらのテスト配線の交点に存在する半導体チップが、動作状態に設定される。
【0100】
この状態で、半導体チップCH22のパッドPX1−PX7にデータ書込に必要な信号およびデータを伝達する。
【0101】
X方向に整列する半導体チップに共通に、信号/データが伝達されるため、チップセレクト信号/CSについては、全列のチップセレクト信号/CSを同時に選択状態に設定することにより、ウェハ上の全半導体チップを選択状態に設定してデータの書込を行なうことができる。
【0102】
[テストデータ読出動作]
特定の半導体チップの1つのチップセレクトパッドPY1をLレベルに設定し、残りの半導体チップのチップセレクトパッドPY1にHレベルの信号を印加する。たとえば、半導体チップCH21のチップセレクトパッドPY1をLレベルに設定し、残りの半導体チップCH22およびCH23のチップセレクトパッドPY1をHレベルに設定する。これにより、テスト配線Y11に接続される半導体チップに対してアクセス可能となる。
【0103】
また、予備チップセレクト信号/CS2について、1つの半導体チップのパッドPZ1をLレベルに、残りの半導体チップのパッドPZ1をHレベルに設定する。たとえば、半導体チップCH12のパッドPZ1をLレベルに設定し、残りの半導体チップCH22およびCH32のパッドPZ1をHレベルに設定する。この場合、テスト配線X18上の予備チップセレクト信号/CS2がLレベル、テスト配線X28およびX38の予備チップセレクト信号/CS2がHレベルとなる。したがって、チップセレクト信号/CSおよび予備チップセレクト信号/CS2がともにLレベルである半導体チップCH11において、そのゲートG2からの内部チップセレクト信号がLレベルとなり、残りの半導体チップにおいては、内部チップセレクト信号がすべてHレベルである。したがって、半導体チップCH11に対してのみアクセス可能となる。
【0104】
この状態で、半導体チップCH22のパッドPX1−PX7を介してデータ読出に必要な信号を印加する。この場合、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37の信号は、データ読出を行なう状態に設定される。しかしながら、半導体チップCH11のみが内部チップセレクト信号が活性状態であり、データ読出を指示するリードコマンドを受付けてデータの読出動作を実行する。これにより、読出データの衝突を生じることなく正確に、半導体チップCH11からの読出データを、半導体チップCH22に接触されたプローブを介してテスタへ伝達することができる。
【0105】
ついで、予備チップセレクト信号/CS2について、テスト配線X28およびX38を順次Lレベルとし、半導体チップCH21およびCH31に対しデータの読出を実行する。この後、テスト配線Y21およびY31を順次Lレベルに設定した後、同様に、テスト配線X18、X28およびX38を順次Lレベルに設定する。このように、テスト対象の半導体チップからのデータを読出して、半導体チップの良/不良判定を半導体チップ単位で行なうことができる。
【0106】
[従来との比較]
9個の半導体チップを1ショットとして測定を行ない、各パッドにプローブを接触させる場合、前述のように、72個のプローブ端子が必要となる。しかしながら、図9に示す構成の場合、7+3+3=13のプローブ端子が要求されるだけであり、59個のプローブ端子は余分となる。したがって、これらの59個のプローブ端子を用いてさらにX方向およびY方向の半導体チップに試験を行なうことができる。特に、X方向に沿ってチップセレクト信号/CSの設定可能範囲を多くすることにより、ウェハ上の全半導体チップに対し同時に測定を行なうことができる。
【0107】
また、より少ないプローブ端子数で試験を行うことができ、パッドのピッチ条件が厳しくなる場合においても、プローブ端子をパッドのピッチ条件よりもゆるい条件で配置することができ、プローブ端子を余裕を持ってプローブカードに配置することができる。
【0108】
ここで、X方向に沿って整列する半導体チップのうちの一部の半導体チップが同時に測定される場合、先の実施の形態1と同様、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Y11、Y21、Y31を、プルアップ抵抗を介して電源に接続する、または電源電圧を伝達するテスト電源線をY方向に沿って配置することにより、正確に、測定対象外の半導体チップを非動作状態に設定して、半導体チップ単位でデータの読出を行なって試験を行なうことができる。
【0109】
図8および図9に示す配置の場合、より少ないプローブ端子数で、従来と同数の1ショットの半導体チップを同時に測定することができ、応じて、従来と同数のプローブ端子数のプローブカードを利用することにより、より多くの半導体チップを同時に測定でき、ウェハ試験に要する時間を短縮することができる。
【0110】
図10は、図9に示すゲートG1およびG2の構成の一例を示す図である。図10において、ゲートG1は、パッドPZ1からの予備チップセレクト信号/CS2とパッドPY1からのチップセレクト信号/CSを受けるORゲート20で構成される。
【0111】
ゲートG2は、このORゲート20の出力信号を受けるバッファ21で構成される。ゲートG2からの内部チップセレクト信号int/CSが内部回路のたとえばコマンドデコーダへ与えられ、クロック信号等に同期してコマンドの状態がデコードされる。このバッファ21は、従来の半導体メモリチップにおけるパッドに接続されるチップセレクト入力初段のバッファ回路に対応する。
【0112】
したがって、試験時において予備チップセレクト信号/CS2およびチップセレクト信号/CSをともにLレベルに設定することにより、内部チップセレクト信号int/CSをLレベルに設定することができる。
【0113】
ダイシング後のチップのパッケージ実装時、予備チップセレクト信号/CS2は、チップセレクト信号/CSに従って内部チップセレクト信号int/CSが生成される状態に設定される。たとえば、パッドPZ1が接地端子にボンディングワイヤを介して接続される。または、パッドPZ1が、チップセレクト入力端子にボンディングされる。
【0114】
なお、この実施の形態2において、ダイシング領域2aに、補助テスト配線AX11−AX17が配設されている。しかしながら、半導体チップ上に配線空き領域が存在する場合には、これらの補助テスト配線AX11−AX17のすべてまたは一部が、半導体チップ上に配設されてもよい。
【0115】
また、補助テスト配線AX11−AX17は、テスト配線X11−X17、X21−X27、X31−X37およびY11、Y21およびY31と同様、半導体チップ内の内部配線と同一の配線層の配線を用いて形成される。
【0116】
なお、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Y11、Y21およびY31と並行に、電源電圧VCCを伝達する電源線が配設されてもよい。テスト対象の半導体チップに対してのみ電源電圧を供給する。これにより、X方向に整列する1行の半導体チップのうち所定数の半導体チップのみにテストが行なわれる場合、テスト対象外の半導体チップを確実に非動作状態に維持して、正確にテスト対象の半導体チップのデータの読出を行なうことができる。
【0117】
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、半導体チップに対する信号/データを伝達するビット配線を相互接続しており、より少ないプローブ端子数で、数多くの半導体チップを同時に測定することができ、応じて、1回に測定することのできる半導体チップの数を増大させることができ、ウェハレベルの試験の時間を短縮することができる。
【0118】
なお、上述の説明において、半導体チップとしては、半導体メモリチップが示されている。しかしながら、通常のロジック処理を行なう半導体集積回路であっても、チップセレクト信号に代えて電源電圧を伝達するテスト配線を利用することにより、データ入力とデータ出力を行う動作モードを個別に設定することができる場合には、同様の効果を得ることができる。
【0119】
【発明の効果】
以上のように、この発明に従えば、X方向に配列される半導体チップの特定のパッド以外のパッドを相互接続し、またY方向に配列される半導体チップのこの特定のパッドを相互接続しており、プローブ端子数が同じ場合、同時に特定することのできる半導体チップの数を増大させることができ、応じて、ウェハレベルの試験に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0120】
また、少ない数のプローブ端子で、従来と同程度の数の半導体チップを同時に測定することができ、半導体チップが微細化され、そのパッドのピッチが小さくなっても、余裕を持ってプローブ端子を配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、この発明に従う半導体集積回路装置の全体の構成を概略的に示し、(B)は、図1(A)の測定単位領域の構成を概略的に示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1に従う半導体集積回路装置のテスト配線のレイアウトを概略的に示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に従う半導体集積回路装置の要部の構成をより具体的に示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1における半導体集積回路装置のテスト時の信号印加状態を概略的に示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1の変更例の構成を概略的に示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1における半導体集積回路装置のチップ上テスト配線の配置を概略的に示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1における半導体集積回路装置のテスト配線の配置の変更例を概略的に示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2に従う半導体集積回路装置のテスト配線の接続を概略的に示す図である。
【図9】この発明の実施の形態2に従う半導体集積回路装置の要部の構成を具体的に示す図である。
【図10】図9に示すゲートの構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体ウェハ、2 ダイシングライン、2a,2b ダイシング領域、31ショット、CH 半導体チップ、LXa−LXc,LYa−LYc テスト配線、Px,Py パッド、CH11−CH13,CH21−CH23,CH31−CH33 半導体チップ、PX1−PX7 パッド、PY1 チップセレクトパッド、X11−X18,X21−X28,X31−X38,Y11,Y21,Y31 テスト配線、AX11−AX17 補助テスト配線、G1,G2 ゲート。
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路装置および半導体装置の製造方法に関し、特に、ウェハレベルの半導体集積回路装置(半導体ウェハ装置)の構成に関する。より特定的には、この発明は、ウェハレベルでの半導体集積回路装置のテストを一括して行なうための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体回路装置においては、製造後に製品の信頼性を確保するためにさまざまな試験が行なわれる。この製造後の試験においては、半導体ウェハの半導体チップ(半導体装置)へのダイシング前に、ウェハレベルで複数の半導体チップが同時に試験される。半導体チップにおいては所望の機能を実現する半導体装置が形成される。従って、試験対象は、半導体チップに形成されたデアル半導体装置であるが、以下では、単に半導体チップとして説明する。ダイシング工程によりチップに分離された半導体回路装置が不良品の場合、その不良品がパッケージに実装されるのを防止し、製品歩留まりを改善する。このようなウェハレベルでの試験テストにおいては、半導体チップに設けられたボンディングパッドにプロービングを行なうことにより試験が行なわれる。ここで、「プロービング」は、テスタ(試験装置)からのプローブをパッドに接触させて、チップとテスタとの間で信号/データ/電圧を送受する動作を示す。
【0003】
半導体ウェハ上には複数の半導体チップが形成される。これらの半導体チップを個々に試験した場合、試験時間が長くなる。このため、複数の半導体チップに対して同時に試験が行なわれる。この同時に測定される(試験される)半導体チップの数をm、ウェハ上に形成される半導体チップの数をMとすると、1ウェハ当りの測定回数は、m/Mとなる。
【0004】
近年の微細化技術の進展およびウェハの大口径化により、ウェハ当りのチップの数が増大し、ウェハ当りの測定回数が増大し、応じて試験時間が長くなる。このような試験時間を短縮するために、従来から、テストパターンの最適化によるウェハレベルテスト時間の短縮またはデータ入出力端子の縮退等による試験時間の短縮などの対策がとられていた。ここで、「データ入出力端子の縮退」は、半導体記憶装置において複数のメモリセルに対して同時にアクセスし、読出データの縮退または、読出データと期待値の判定結果の縮退を行なって、複数のメモリセルの良/不良を同時に識別する方法を示す。
【0005】
しかしながら、ウェハ径の大口径化および半導体チップの微細化が進むにつれ、この1ウェハ当りの半導体チップ数が増大し、応じて測定回数が増大するため、このような対策を取っても、ウェハあたりの試験時間が増大する事は避けられない。
【0006】
このようなウェハレベルでの試験時間を短縮するための構成が、特開平6−140486号公報(特許文献1)、特開平8−335616号公報(特許文献2)、および特開2000−124278号公報(特許文献3)などにおいて示されている。これらの特許文献1から3においては、同時に測定する半導体チップ数を増大して、応じて試験時間の短縮を図る。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−140486号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平8−335616号公報
【0009】
【特許文献3】
特開2000−124278号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1においては、複数の半導体チップの対応するパッドを相互接続し、1つの半導体チップに対しプローブを接触させることにより、複数の半導体チップを同時に機能検査する。しかしながら、この構成の場合、複数の半導体チップの対応のパッドが相互接続され、同時にプロービングが行なわれる。したがって、たとえば半導体記憶装置の場合、データの書込を行なうような場合には同一データの書込を行なうことができるものの、データ読出時、読出データの衝突が生じ、これらの同時に測定される複数の半導体チップの良/不良を正確に識別することができないという問題が生じる。このデータの衝突はデータを入出力する一般のロジックなどの半導体集積回路においても生じる。
【0011】
特に、出力データが期待値と異なる場合、同時に測定される半導体チップの対応のパッドが相互接続されているため、不良チップを特定する事ができないのみならず、不良が発生したチップを個別に試験することができない。したがって、この特許文献1の構成の場合、バーンインテストなどのエイジングテストにその用途が限定され、個々の半導体チップの良/不良を判定する機能試験に対しては、適用することができず、ウェハレベルでの試験時間の短縮を効果的に行なうことはできない。
【0012】
特許文献2に示す構成においては、ウェハ上にテスト専用のパッドを設け、このテスト専用のパッドをダイシングライン領域に配設される配線を介してウェハ上の半導体チップの対応のパッドと接続する。この特許文献2の構成の場合、ウェハ一端にテスト専用パッドを配置しており、このための領域が必要となり、ウェハの面積利用効率が低下する。特に、スタティックなバーンインテストのように電源電圧レベルを変更する試験の場合には、テスト用パッドの数が少なく、ウェハ上でのテスト専用領域の占有面積の増加は抑制することができるものの、半導体チップの動作不良を識別するためにデータ入出力を行なう場合およびダイナミックなバーンインなどにおいて半導体チップを動作させる場合、テスト用パッドの数が多くなり、ウェハ上のテスト専用回路の占有面積が増大し、ウェハ面積利用効率が低下する。
【0013】
また、テスト用のパッドがウェハ上の半導体チップに対し共通に設けられているため、このテスト用パッドを配置するためのマスクが余分に必要となり、製造工程が増大する。半導体チップおよびダイシングライン領域のパターンと異なるパターンを、テスト専用領域に形成する必要があるためである。
【0014】
したがって、この特許文献2の構成においても、必要とされる信号の配線の数が少ないスタティックなバーンインなどのエイジング試験にその試験内容が限定され、種々の機能テストを複数の半導体チップに対し効率的に同時に行なうことができない。
【0015】
特許文献3においては、ダイシングライン領域に、試験用パッドおよび試験用配線に加えて、測定半導体チップの良否を判定するための制御回路と、この制御回路を制御する信号を入力する制御用パッドが配置される。この特許文献3に示される構成においては、隣接半導体チップを同時に試験し、応じて、1つの半導体チップを中心として、4辺に配置される半導体チップを同時に試験することを図る。しかしながら、この特許文献3の構成の場合、ダイシングライン領域にテスト用の制御回路および制御回路の動作制御用の制御用パッドを、テスト用パッドに加えてさらに配置する必要があり、このダイシングライン領域の面積が増大し、ウェハ上に形成される半導体チップの数を増大することができず、ウェハ面積利用効率が低下するという問題が生じる。
【0016】
【課題を解決するための手段】
それゆえ、この発明の目的は、半導体ウェハの面積利用効率を低下させることなくウェハレベルでの試験を短時間で行なうことのできる半導体集積回路装置を提供することである。
【0017】
この発明の他の目的は、ウェハレベルでの試験時に同時に測定することのできる半導体チップ数を簡易な構成で大幅に増大させることのできる半導体集積回路装置を提供することである。
【0018】
この発明の係る半導体ウェハ装置は、第1および第2の方向に沿って整列して配置される複数の半導体装置と、これらの半導体装置に対応して、それぞれ1つの半導体装置当り複数個配置されるパッドと、第1の方向に整列して配置される半導体装置のの対応するパッドを相互接続する複数の第1の配線と、第2の方向に整列して配置される半導体装置の対応するパッドをそれぞれ相互接続する複数の第2の配線とを含む。第1および第2の配線は、互いに分離される。
【0019】
この発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体ウェハ上に形成される複数の半導体装置を第1および第2の配線で相互接続する工程を含む。第1の配線は、第1の方向に整列する半導体装置の対応のパッドを相互接続する。第2の配線は、第1の配線と分離して配置されかつ第1の方向と異なる第2の方向に配置され、第2の方向に整列する半導体装置の対応のパッドを相互接続する。
【0020】
この発明に係る半導体装置の製造方法は、さらに、第1および第2の配線に信号または電位を与えて各半導体装置を動作させる工程と、半導体ウェハ上の半導体装置を各半導体装置毎に切り離す工程とを備える。
【0021】
半導体装置の対応のパッドを、第1および第2の方向に延在する互いに分離される第1および第2の配線で相互接続する。これらの第1および第2の配線を個別に駆動することにより、試験対象の半導体装置を正確にかつ選択的に動作させることができる。したがって、データ読出時において出力データが衝突するのを防止することができ、正確に半導体装置の機能試験を行なうことができる。
【0022】
また、第1および第2の配線を選択的に駆動することにより、少ないプローブ端子数で試験対象の半導体チップを動作させることができ、応じて測定単位領域内の試験対象チップの数を増大させることができ、ウェハレベルでの試験に要する時間を短縮することができる。
【0023】
また、単に配線を用いてチップの対応のパッドが相互接続されるだけであり、ダイシングライン領域のレイアウトが複雑化するのを防止することができ、また、テスト専用領域は不要であり、ウェハの面積利用効率の低下を防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1(A)および(B)は、この発明が対象とするウェハレベルの半導体集積回路装置、すなわち半導体ウェハ装置の配置を概略的に示す図である。図1(A)において、半導体ウェハ1上に、半導体チップCHがX方向およびY方向に配置される。Y方向およびX方向が、それぞれ、第1の方向および第2の方向に対応する。XおよびY方向は、互いに直行し、これらの方向に沿って半導体チップが整列して配置されればよい。これらのXおよびY方向は説明の便宜上、命名されており、半導体チップが半導体メモリチップの場合に、そのチップ内のメモリアレイのXおよびY方向とは特に関係しない。
【0025】
これらの半導体チップCHは、ダイシングライン2によりその領域が規定される。このダイシングライン2に沿って切断(ダイシング)が行なわれ、半導体チップCHが個別の半導体ダイに分離される。通常、「半導体チップ」は、1つの個別のダイシング後のチップを示すが、本明細書においては、半導体チップCH1は、ウェハ上に形成された状態の、ダイシングライン2によりその領域が規定された半導体回路装置の領域を示す。
【0026】
このウェハ1において、各半導体チップCHに同一パターンの半導体回路装置が製造される。この半導体回路装置の製造工程完了後、ウェハ1上に形成された半導体チップCHの試験が行なわれる。この半導体チップCHの試験時においては、複数の半導体チップCHを1つのテスト単位(1ショット)3として、試験が行なわれる。すなわち、テスト単位3に含まれる半導体チップに対し同時に試験(測定)が行なわれる。図1(A)においては、一例として、1ショット3において、9個の半導体チップCHが含まれ、9個の半導体チップCHに対し同時に試験(測定)が行なわれる構成を、一例として示す。ここで、測定は、1ショット3の半導体チップに対して実行される試験内容全体を示し、この測定時において、種々の個別試験が実行される。
【0027】
図1(B)は、図1(A)に示す1ショット内の半導体チップのボンディングパッドの配置を概略的に示す図である。図1(B)において、半導体チップCHは、XY方向およびY方向にそれぞれ延在するダイシング領域2aおよび2bによりその領域が分離される。このダイシング領域2aおよび2bは、図1(A)に示すダイシングラインに相当する。
【0028】
半導体チップCH上には、ボンディングパッド群PDGが形成される。このボンディングパッド群PDGにおいては、ウェハレベルの試験時に使用されるボンディングパッド(以下、単にパッドと称す)PDuと、ウェハレベルでの試験時において使用されない未使用パッドPDeを含む。未使用パッドPDeは、ウェハレベルでの試験時、たとえば、この半導体チップCHが半導体メモリチップの場合、マルチビットテストより、入出力データの縮退が行なわれる場合に使用されないパッドであり、パッケージ実装時には、対応のリード端子にボンディングパッドを介して接続される。図1(B)において矢印で示す使用パッドPDuに対し、ウェハレベルでの試験時、信号またはデータまたは電圧が印加される。
【0029】
図1(A)および(B)に示すように、1ショット3内に9個の半導体チップCHが含まれ、これらの9個の半導体チップCHを同時に測定する場合、使用パッドPDuに並行して、信号、データまたは電圧を供給する必要がある。従来は、使用パッドPDu個々にテスタからのプローブ端子を接触させる。この場合、図1(B)に示すように1つの半導体チップCHにおいて使用パッドPDuが8個存在する場合、合計72個のプローブ端子が必要となる。実際には、この半導体チップCHがたとえば半導体メモリチップの場合、アドレス信号および制御信号を入力または出力するパッドが存在し、ウェハレベルでの試験時において使用されるパッドPDuの数は、より多くなり、さらに、必要とされるプローブ端子の数が増大する。このような場合、また、微細化によりパッド間ピッチが小さくなった場合、プローブ端子を正確に、使用パッドPDuに接触させることが困難となる。
【0030】
本発明においては、これらの1ショット3の半導体チップCHを、半導体チップCHの対応のパッドをウェハ1上ですべて相互接続することにより、1ショット3の半導体チップを、少ないプローブ端子で同時に試験する。これにより、テスタの許容プローブ端子数を利用して同時に測定される半導体チップの数を増大させ、ウェハレベルでの試験時間を短縮する。この全半導体チップの試験完了後、不良救済のためのレーザトリミング等が行なわれた後に、半導体チップがダイシングラインに沿って切り離される。
【0031】
すなわち、チップレベルの半導体装置の製造時においては、まず、半導体ウェハ上に形成される複数の半導体装置を互いに異なる方向に延在して配置される第1および第2のテスト配線で相互接続する。これらの第1のテスト配線で、第1の方向に整列する半導体装置の対応のパッドを相互接続し、第2のテスト配線で第1の方向と異なる第2の方向に整列して配置される半導体装置の対応のパッドを相互接続する。この近く配線に信号または電位を供給して各半導体装置を動作させる。動作結果に従って不良を判定する。全半導体装置の動作および必要な処置の後、半導体ウェハを半導体装置毎に切り離す。
【0032】
図2は、この発明に従う半導体集積回路装置の構成を概略的に示す図である。この図2においては、図1に示す構成と同様、半導体ウェハ1上に、X方向およびY方向に整列して複数の半導体チップCHが配列される。半導体チップCHは、ダイシングライン2により、その領域が分離される。
【0033】
X方向に整列して配置される半導体チップCHの対応のパッドは、テスト配線LXにより相互接続され、またY方向に沿って整列する半導体チップCHの対応のパッドが、テスト配線PYにより相互接続される。図2においては、X方向に延在するテスト配線LXa、LXbおよびLXcと、Y方向に延在するテスト配線LYa、LYbおよびLYcを代表的に示す。テスト配線LXa−LXcは、それぞれ、対応の半導体チップCHにおける同一機能を有するパッドPxをそれぞれ相互接続し、テスト配線LYa−LYcの各々は、対応の半導体チップの同一機能のパッドPyを相互接続する。
【0034】
図2に示す配置の場合、X方向に延在するテスト配線LXに接続するパッドとY方向に延在するテスト配線LYに接続するパッドにプローブ端子を接触させることにより、ウェハ1上の半導体チップCHに対し同時にプロービングを行なうことができる。したがって、半導体ウェハ1上の半導体チップCHに対し試験を一括して行なうことができ、ウェハレベルでの試験に要する時間を大幅に短縮することができる。また、単に、X方向に整列する半導体チップおよびY方向に整列する半導体チップ(1行の半導体チップと1列の半導体チップ)に対しプローブ端子を接触させることが要求されるだけであり、全半導体チップに対しプローブ端子を接触させる必要はない。したがって、プローブ端子の増大を抑制して、一括して半導体チップのウェハレベルでの測定を行なうことができる。
【0035】
また、各半導体チップのパッドに対してプローブを接触させる場合、多数回にわたるプローブ端子の使用等のために、プローブ端子の高さがばらつくことがある。このようなプローブ端子の高さにばらつきが生じた場合、各半導体チップのパッドとプローブ端子との接触抵抗などのパッドに対する影響が半導体チップ毎に異なり、正確な試験を保証することができなくなる恐れがある。これを避けるためには、プローブ端子を強くパッドに接触させる必要が生じ、パッドによっては、プローブ端子が強く当てられダメージを受けることが考えられる。このようなダメージが生じた場合、ダメージを受けたパッドを有する半導体チップが動作不良を起こす原因となり、製造歩留まりを低下させる。テスト配線を配置することにより、プローブ端子数を低減することができ、上述の歩留まりの問題を解消することができる。
【0036】
図3は、この発明に従う半導体集積回路装置の構成をより詳細に示す図である。図3においては、図1(A)に示す1ショット3の領域に配置される9個の半導体チップCH11−CH33のパッド配置およびテスト配線を一例として示す。
【0037】
これらの半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33は、XおよびY方向に整列して配置され、Y方向に延在するダイシング領域2aおよびX方向に延在するダイシング領域2bにより、それぞれの領域が分離される。
【0038】
X方向に整列する半導体チップCH11−CH13に対し、X方向に延在するテスト配線X11−X17が配設される。これらのテスト配線X11−X17は、半導体チップCH11−CH13と同じ機能を有するパッドPX1−PX7にそれぞれ結合される。
【0039】
同様、半導体チップCH21−CH23がX方向に整列して配置され、また半導体チップCH31−CH33がX方向に整列して配置される。半導体チップCH21−23に対しては、テスト配線X21−X27が配設され、これらのテスト配線X21−X27は、半導体チップCH21−CH23の対応のパッドPX1−PX7をそれぞれ相互接続する。
【0040】
半導体チップCH31−CH33に対して、テスト配線X31−X37がX方向に延在して配置される。これらのテスト配線X31−X37は、それぞれ、半導体チップCH31−CH33のパッドPX1−PX7を相互接続する。
【0041】
半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33は、一例として、半導体メモリチップである。したがって、パッドPX1−PX7は、動作モードを指定する制御信号入力パッド、アドレス信号入力パッド、およびデータ入出力パッド、および電源電圧および接地電圧を受ける電源パッドを含む。
【0042】
テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37は、それぞれ、図2に示すテスト配線LXに対応し、テスト配線Y11、Y21およびY31は、それぞれ、図2に示すテスト配線LYに対応する。
【0043】
この半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33は、また、半導体メモリチップであるため、この半導体メモリチップを選択状態、すなわちアクセス状態に置くためのチップセレクト信号/CSを受けるチップセレクトパッドPY1を含む。
【0044】
Y方向に整列する半導体チップCH11−CH31に対して、テスト配線Y11がY方向に連続的に延在して配置され、テスト配線Y11が、それぞれ半導体チップCH11−CH31のチップセレクトパッドPY1に接続される。
【0045】
同様、Y方向に整列する半導体チップCH12−CH32に対して、テスト配線Y21が配設され、また、半導体チップCH13−CH33に対し、テスト配線Y31が、それぞれ、Y方向に延在して配置される。これらのテスト用配設Y21およびY31は、対応の半導体チップのチップセレクトパッドに接続される。
【0046】
[プロービング方法]
ウェハレベルでの試験工程において、いま、9個の半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33に対し同時に測定を行なうことを考える。プローブ端子の接触が、半導体チップCH12−CH32のパッドPX1−PX7と、半導体チップCH21−CH23のチップセレクトパッドPY1に対して行なわれる。半導体チップCH12に対するプローブ端子の接触により、テスト配線X11−X17により、この半導体チップCH12とX方向に整列する半導体チップCH11およびCH13およびそれらの外部に整列して配置される半導体チップに対してプローブ端子が接触された状態が実現される。同様、半導体チップCH22に対して、プローブ端子を接触することにより、テスト配線X21−X27を介して、このX方向に半導体チップCH22と整列して配置される半導体チップCH21、CH23、…に対し、共通にプローブ端子の接触が行なわれた状態が実現される。また、半導体チップCH32のパッドPX1−PX7へのプローブ端子の接触により、テスト配線X31−X37が、X方向に整列する半導体チップCH31、CH33、…に対し、共通に、信号/データを伝達する。
【0047】
また、テスト配線Y11、Y21、Y31が、半導体チップCH21、CH22およびCH23のチップセレクトパッドPY1に接続されており、それぞれ、Y方向に整列する半導体チップのチップセレクトパッドPY1へ、チップセレクト信号/CSを共通に伝達する。
【0048】
したがって、半導体チップCH12、CH22およびCH32のパッドPX1−PX7と半導体チップCH21、CH22およびCH23のチップセレクトパッドPY1に対するプローブ端子の接触だけで、半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33に対し、すべてプローブ端子を接触させた状態を実現でき、これらの半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33に対し同時に測定を行なうことができる。この場合、プローブ端子の数は、7・3+3=24であり、1ショット内の9個の半導体チップを同時に測定する際に要求されるプローブ端子数を大幅に低減することができる。
【0049】
なお、当然、テスタからは、電源電圧および接地電圧も供給される。したがって、パッドPX1−PX7は、電源パッドおよび接地パッドを含む。
【0050】
[試験動作の信号の状態]
(1) 書込動作時の信号の状態:
半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33が、それぞれ、半導体メモリチップであり、機能試験時においては、データの書込および読出を行ない、図示しないテスタにより、読出データにしたがって半導体チップの量/不良が判定される。図示しないテスタにおいて読み出されたメモリセルデータと期待値との比較が行なわれて、パス/フェイルの判定が行われても良い。半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33それぞれにおいてマルチビットテストが行なわれ、そのマルチビット判定結果が出力されてもよい。半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33の実際の入出力信号/データは、これらの半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33の具体的構成に応じて適宜定められる。
【0051】
また、半導体チップCH21−CH23のチップセレクトパッドPY1をLレベルに設定する。応じて、テスト配線Y11−Y31がLレベルに設定され、半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33のチップセレクトパッドPY1が、すべてLレベルに設定される。この半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33は、半導体メモリチップであり、チップセレクト信号/CSがLレベルとなると、外部から与えられるコマンドを受付け、コマンドが指定される動作を実行する。チップセレクト信号/CSがHレベルのときには、非選択状態であり、コマンドの受付は禁止されるため、動作はしない。
【0052】
したがって、図3に示す配置においては、テスト配線Y11、Y21およびY31がすべてLレベルに設定され、半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33がすべて選択状態に設定される。また、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37には、書込動作を指定するライトコマンドを印加させるように、それぞれ各テスト配線に組において同じ状態の信号を印加する。したがって、この状態においては、半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33に対し、同じデータを書込むことができる。
【0053】
[データ読出時の動作]
半導体チップCH21−CH23のうちの特定のチップセレクトパッドPY1をLレベルに設定し、残りのチップセレクトパッドPY1にHレベルの信号を印加する。すなわち、テスト配線Y11−Y31のいずれかはLレベルに設定され、残りのテスト配線が、Hレベルに設定される。この状態では、Lレベルに設定されたテスト配線に接続する半導体チップが選択状態(アクセス可能状態)に設定され、残りの半導体チップは非選択状態に維持される。たとえば、半導体チップCH21のチップセレクトパッドPY1をLレベルに設定し、半導体チップCH22およびCH23のチップセレクトパッドをHレベルに設定した場合、半導体チップCH11、CH21およびCH31がアクセス可能状態に設定され、残りの半導体チップCH12−CH32およびCH13−CH33はスタンバイ状態に維持される。この状態で、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37に、データ読出を指示するリードコマンドおよびメモリセル指定用のアドレス信号等のデータ読出に必要な信号/電圧を与える。
【0054】
この状態では、半導体チップCH11からのデータは、テスト配線X11−X17のうちのデータ出力パッドに接続されるテスト配線に読出され、半導体チップCH21からの読出データは、テスト配線X21−X27のうちのデータ出力パッドに接続されるテスト配線に読出され、また半導体チップCH31からの読出データは、テスト配線X31−X37のうちのデータ出力パッドに接続されるテスト配線に読出される。これらのテスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37の組それぞれにおけるデータ出力パッドに対応するテスト配線上のデータを、図示しないテスタで読出す。したがって、半導体チップCH11、CH21およびCH31からの読出データは、異なるパッドに転送されるため、読出データの衝突は生じず、正確に、半導体チップのパス/フェイル(良/不良)判定を正常に行なうことができる。
【0055】
この動作を、Y方向に整列する半導体チップにおいて各列単位で実行する。すなわち、テスト配線Y21およびY31を、順次、Lレベルに設定して、データ読出を行なうようにテスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37に必要な信号/電圧を印加する。
【0056】
上述のように、半導体チップの同一機能のパッドをテスト配線で相互接続することにより、少ないプローブ端子数で多数の半導体チップを同時に測定することができる。たとえば、この図3に示す配置において、半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33個々に、プローブ端子を接触させる場合、1つの半導体チップ当り8個のプローブ端子が必要であるため、合計72個のプローブ端子が必要となる。一方、図3に示すようにテスト配線を利用して同一機能のパッドをX方向およびY方向それぞれにおいて共通接続する場合、テスト配線の数に対応して、7・3+3=24個のプローブ端子が必要となるだけである。したがって、72−24=48個のプローブ端子が余るため、さらに、X方向およびY方向にプローブ端子数を増大させることができ、測定範囲を拡張することができ、同時に測定することのできる半導体チップの数を増大させることができる。
【0057】
これにより、1ショット当りの半導体チップの数を増加させることができ、応じてウェハレベルでの試験に要する時間を短縮することができる。
【0058】
図4は、このテスト時におけるウェハ上のチップの状態を概略的に示す図である。テスト対象の1ショット3には、半導体チップCHaが含まれる。この半導体チップCHaとX方向に整列して半導体チップCHbが配置され、半導体チップCHaとY方向に整列して半導体チップCHcが配置される。この半導体チップCHcとX方向に整列して半導体チップCHdが配置される。
【0059】
半導体チップCHaおよびCHbにはテスト配線LXaが共通に配設され、半導体チップCHaおよびCHbのパッドPXが、このテスト配線LXaに共通に接続される。半導体チップCHcおよびCHdに対しては共通にテスト配線LXbが配設され、これらの半導体チップCHcおよびCHdのパッドPXが共通に、テスト配線LXbに接続される。
【0060】
半導体チップCHaおよびCHcに対しては共通に、テスト配線Yaが共通に接続され、これらの半導体チップCHaおよびCHcのチップセレクトパッドPY1が共通に接続される。同様、半導体チップCHbおよびCHdに対して、テスト配線Ybが配設され、それぞれの、チップセレクトパッドPY1が共通にこのテスト配線Ybに接続される。
【0061】
試験動作時においては、テスト配線LXaに、試験動作に必要な信号/データ/電圧が供給される。テスト配線Yaには、この試験動作時に、チップセレクト信号がHレベルまたはLレベルに設定される。
【0062】
テスト配線YbおよびLXbは、半導体チップCHb−CHdがテスト対象外であり、プローブ端子が接触されないため、フローティング状態となる。ワンショット3においてはテスト実行時において、テスト配線Yaのチップセレクト信号/CSがLレベルに設定された場合、テスト対象外の半導体チップCHcも動作状態となる。この場合、テスト配線LXbに対しては、プローブ端子の接触が行なわれていないため、その状態は変化せず、接地電圧レベルに維持される。たとえこの半導体チップCHcにおいてテスト配線LXb上の電圧の浮き上がりが生じ半導体チップCHbが動作しても、その動作結果は、何らテスト状態の1ショット3内の半導体チップCHaに対して影響は及ぼさない。
【0063】
テスト配線Ybもフローティング状態である。X方向に整列する半導体チップが全てテスト対象であり、全てのチップセレクト信号の状態をテスタにより設定することができる場合には、特に問題は生じない。しかしながら、プローブ端子数などの制約により、X方向に整列する半導体チップのうちの一部がテスト対象とされ、残りがテスト対象外とされてプローブ端子の接触がY方向配線Ybに対して行なわれない場合、以下に説明するような問題が生じる可能性がある。
【0064】
この場合、フローティング状態のテスト配線Yb上のチップセレクト信号/CSがLレベルと判定された場合、半導体チップCHbにおいては、テスト配線LXa上の信号/データ/電圧に従って動作が行なわれ、テスト状態の半導体チップCHaに半導体チップCHbの動作が影響を及ぼすことが考えられる。すなわち、データ読出時、半導体チップCHaおよびCHbが同時にデータ読出状態となると、半導体チップCHaの読出データに影響を及ぼすことが考えられる。この誤動作の可能性を防止するために、以下の構成をとることが考えられる。すなわち、Y方向に延在するテスト配線YaおよびYb(図3のY11−Y31)を、電源電圧に終端する。この終端は、単に、ダイシング領域内に高抵抗を介して対応の半導体チップの電源パッドに接続する事により実現する。この場合、非テスト対象の半導体チップCHbおよびCHdに対するテスト配線Ybを確実にHレベルに維持することができる。したがって、半導体チップCHbを、非動作状態に設定することができ、確実にテスト対象の1ショット3の半導体チップの測定を正確に行なうことができる。
【0065】
これに代えて、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線YaおよびYbと平行に、電源パッドに接続されるテスト配線を配設する。テスト対象の半導体チップに対してのみ、電源パッドに対しプローブ端子を接触する。たとえ、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線が終端されず、接地電圧レベルに維持される場合においても、このY方向に延在するテスト用電源線(VCC線)への電源電圧供給を停止する(電源電圧を伝達するプローブ端子の接触を行わない)ことにより、半導体チップCHbは非動作状態に設定することができる。これにより、終端抵抗を配置することなく、正確にテスト対象の半導体チップの測定を行なうことができる。
【0066】
[変更例]
図5は、この発明の実施の形態1の変更例の配置を概略的に示す図である。図5において、一例として、半導体チップCH1−CH4が、2行2列に配置される。これらの半導体チップCH1−CH4それぞれにおいては、パッドPX1−PX7およびPY1が配置される。これらの半導体チップCH1−CH4を分離するためのダイシング領域2aおよび2bに、テスト用パッドが配置される。図5においては、X方向に延在するダイシング領域2bにおいて、テストパッドTY1が半導体チップCH1−CH4それぞれに対応して配置される。また、Y方向に延在するダイシング領域2aにおいては、半導体チップCH1−CH4にそれぞれ対応して、テストパッドTX1−TX6の組が配置される。
【0067】
半導体チップCH1およびCH2に対応して配置されるテストパッドTX1−TX6は、X方向に延在するテスト配線X1a−X7aにより相互接続される。半導体チップCH3およびCH4に対応して配置されるテストパッドTX1−TX7は、テスト配線X1b−X7bにより相互接続される。
【0068】
テストパッドTY1は、図5において破線で示す配線を介して、対応の半導体チップのチップセレクトパッドPY1に電気的に接続される。テストパッドTX1−TX7は、対応の半導体チップのパッドPX1−PX7に、破線で示す配線により電気的に接続される。
【0069】
ダイシング領域2aおよび2bにテスト用パッドを配置し、各テスト配線によりX方向およびY方向において同一の機能を有するテストパッドを相互接続する。これにより、実施の形態1と同様のプロービングを実現することができる。また、ダイシング領域2aおよび2bは、ダイシング工程において切断される。したがって、テストパッドTX1−TX7およびTY1は、何ら、半導体チップCH1−CH4のパッケージ実装に影響は及ぼさない。
【0070】
また、テスト配線X1a−X7aおよびX1b−X7bは、テスト用パッドに接続される。したがって、ダイシング工程完了後、半導体チップCH1−CH4それぞれにおけるパッドPX1−PX7には、対応のテストパッドとの間の接続用の配線が接続されるだけであり、テスト配線がX1a−X7aおよびX1b−X7bが直接、パッドPX1−PX7に接続される場合に比べて、このパッドの寄生容量を低減することができる。これは、テストパッドTY1についても同様である。
【0071】
なお、ダイシング領域2bにテストパッドTX1−TX7が配置され、ダイシング領域2aに、テストパッドTY1が配置されてもよい。
【0072】
[チップ内テスト配線の配置]
図6は、この発明に従う半導体集積回路装置の半導体チップ内のテスト配線の配置を概略的に示す図である。図6において、半導体チップCHは、中央領域に配置されるパッド領域10と、このパッド領域10のX方向についての両側に配置される内部回路11aおよび11bを含む。この半導体チップCHにおいては、いわゆるLOC(リード・オン・チップ)構造が用いられる。この半導体チップCHの内部回路11aおよび11bは、たとえば、メモリアレイおよびその周辺回路を含む。内部回路11aおよび11bにおいては、配線の空き領域が存在する。このような配線空き領域を利用して、内部回路11aおよび11bの形成時に用いられる内部配線と同一配線層の配線を用いて、テスト配線Xa−XnおよびYを配設する。このテスト配線Xa−Xnとテスト配線Yは、別の配線層の配線である。このテスト配線Xa−XnおよびYを、内部配線と同一配線層の配線を用いて形成することにより、半導体チップCH製造工程と同一製造工程で、テスト配線Xa−XnおよびYを配設することができ、製造工程数(マスク数)を増大させることなく、ウェハ上の半導体チップの対応のパッドを相互接続するテスト配線を配設することができる。
【0073】
テスト配線Xa−Xnは、ダイシング工程におけるダイシング領域の切断により切断される。テスト配線Xa−XnおよびYは、パッド領域10に含まれるパッドに接続されてもよく、またダイシング領域内に形成されるパッドに接続され、このダイシング領域内のパッドからパッド領域10への内部配線が配設されてもよい。
【0074】
[チップ内テスト配線の配置2]
図7は、この発明の実施の形態1に従う半導体集積回路装置のチップ内テスト配線の配置の変更例を示す図である。図7において、半導体チップCHの周辺に沿ってパッドPXおよびPYが配置される。これらのパッドPXおよびPYが配置される領域内部に、内部回路15が配設される。この図7に示す半導体チップCHにおいては、いわゆる「周辺パッド配置」が用いられている。この場合においても、内部回路15の空き領域を利用して、この内部回路15を形成するのに用いられる内部配線と同一配線層の配線を用いてテスト配線群LXGの各テスト配線Xおよびテスト配線Yを配設する。テスト配線群LXGの各テスト配線Xは、対応のパッドPXに接続され、テスト配線Yが、パッドPYに接続される。このような周辺パッド配置においても、同様、内部回路15の配線空き領域を利用して、内部回路の内部配線と同一配線層の配線をテスト配線として利用することにより、半導体チップCHの内部回路製造工程と同一製造工程で、テスト配線XおよびYを形成することができる。
【0075】
この図7に示す周辺パッド配置の場合、X方向およびY方向に、テスト配線を分散させ、チップセレクト信号以外のパッドに対しても、Y方向に延在するテスト配線を配置することにより、効率的にテスト配線を配置することができる。この場合、たとえば、半導体チップCHの左側に配置されるパッドPXに対してはX方向に延在するテスト配線を利用し、パッドPYおよび半導体チップCHの右側に配設されるパッドPXに対しては、Y方向に延在するテスト配線を配設することにより、テスト配線を効率的に内部回路15の配線空き領域を利用して配設することができる。
【0076】
また、この図7に示す配置においても、テストパッドはダイシング領域に配設されてもよい。
【0077】
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、X方向およびY方向にテスト配線を配置し、それぞれ各半導体チップの対応のパッドを電気的に接続している。したがって、少ないプローブ端子数で数多くの半導体チップを同時に測定することができ、応じて1回に測定することのできる半導体チップの数を増大させることができ、ウェハテスト時間を短縮することができる。
【0078】
なお、上述の説明において、半導体チップは、半導体メモリチップであり、チップセレクト信号/CSを用いて、動作制御を行なっている。しかしながら、この半導体チップとしては、半導体メモリチップに限定されず、ロジック回路等の演算処理を行なう回路装置であってもよい。このような演算処理回路装置の場合にはデータ入力モードとデータ出力モードとが別々に設定することができることが要求される。バウンダリスキャンパスを内蔵するようなロジック回路であればこのような条件は満たされる。また、このようなロジック回路の場合、チップセレクト信号のような選択信号を用いられないため、電源電圧VCCを、チップセレクト信号/CSに代えて利用することができる。
【0079】
また、Y方向のテスト配線の数は1本に限定されず、テスト配線のレイアウトを考慮して、テスト配線は、X方向およびY方向それぞれに分散して、適当な数が配置されてもよい。テスト配線のレイアウトを、半導体チップの内部の配線のレイアウトに応じて効率的に行なうことができる。
【0080】
また、このテスト配線は、テスタのプローブ端子の配置に応じて、その配置が定められてもよい。
【0081】
[実施の形態2]
図8は、この発明の実施の形態2に従う半導体集積回路装置の配置を概略的に示す図である。図8においては、X方向に沿って2行に配列される半導体チップCHA1−CHAnおよびCHB1−CHBnを代表的に示す。半導体チップCHA1−CHAnに共通に、テスト配線XAおよびテスト配線LXAが配置される。テスト配線XAは、予備チップセレクト信号/CS2を伝達する。テスト配線LXAは、実施の形態1と同様、データ、電源電圧、または信号を伝達する。複数のテスト配線を1本のテスト配線LXAにより代表的に示す。
【0082】
半導体チップCHB1−CHBnに対し、共通に、同様、テスト配線XBおよびテスト配線LXBが配置される。このテスト配線XBは、同様、予備チップセレクト信号/CS2を伝達し、テスト配線LXBは、テスト配線LXAと同様の信号または電圧を伝達する。したがって、このテスト配線LXBも、複数のテスト配線を代表的に示す。
【0083】
このテスト配線LXAおよびLXBは、ダイシング領域2aにより、Y方向に延在する配線DLXにより相互接続される。テスト配線XAおよびXBは、それぞれ、互いに分離してX方向に延在し、個々に、予備チップセレクト信号/CS2を伝達する。
【0084】
Y方向に、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Yが、各半導体チップ列に対応して配設される。テスト配線Yは、Y方向に整列する半導体チップCHA1、…、CHB1の組、CHA2、…、CHB2の組、およびCHAn、…、CHBnの組それぞれに対応して配置され、対応の半導体チップの組のチップのチップセレクトパッドに接続される。
【0085】
この図8に示す配置の場合、テスト配線LXAの信号は、Y方向に延在する補助配線DLXを介してテスト配線LXBに伝達される。したがって、テスト配線XAおよびXBおよびYとテスト配線LXAとを、所定状態に設定した場合、このテスト配線LXBもテスト配線LXAと同様の状態に設定され、ウェハ上の全チップを選択状態に設定することができる。したがって、より少ないプローブ端子数で、より多くの半導体チップを選択状態に設定して、測定を行なうことができる。
【0086】
半導体チップCHA1−CHAnおよびCHB1−CHBnが、半導体メモリチップの場合、同時にデータ読出を行なった場合、データの衝突が生じる。したがって、チップセレクト信号/CSと予備チップセレクト信号/CS2を用いて1つの半導体チップを選択し、データ読出を、半導体チップ単位で実行する。これにより、データ書込時においては、チップセレクト信号/CSおよび予備チップセレクト信号/CS2で規定される領域の半導体チップに対し同時にデータ書込を行ない、かつデータ読出時においては、このテスト対象の領域内の半導体チップを1つずつ読出すことにより、より少ないプローブ数で、テストを行なうことができる。
【0087】
また、後に説明するように、必要とされるプローブ端子の数がさらに低減されるため、ウェハ上の全半導体チップを同時に測定することもできる。
【0088】
図9は、この発明の実施の形態2に従う半導体集積回路装置のより詳細な構成を示す図である。図9においては、3行3列に配置される半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33を代表的に示す。
【0089】
半導体チップCH11−CH13からCH31−CH33の各々は同一構成を有し、それぞれ、パッドPX1−PX7およびチップセレクトパッドPY1に加えて、さらに、予備セレクト信号/CS2を受けるパッドPZ1を含む。このチップセレクト信号/CSと予備チップセレクト信号/CS2により、半導体チップを動作状態に設定するために、各半導体チップにおいて、パッドPZ1上の予備チップセレクト信号/CS2とパッドPY1上のチップセレクト信号/CSを受けるゲートG1と、ゲートG1の出力信号に従って内部チップセレクト信号を生成するチップセレクトゲートG2とが設けられる。図9においては、図面の煩雑さを防止するために、ゲートG1およびG2は、チップCH12に対してのみそれらの符号を示す。
【0090】
すなわち、チップセレクト信号/CSおよび予備チップセレクト信号/CS2がともにLレベルに設定されたときに、ゲートG1の出力信号がLレベルとなり、チップセレクトゲートG2からの内部チップセレクト信号がLレベルとなり、対応の半導体チップが、選択状態に設定される。
【0091】
半導体チップCH11−CH13に対し、X方向に延在するテスト配線X11−X18が配置され、これらのテスト配線は、それぞれ対応の半導体チップのパッドPX1−PX7およびPZ1に接続される。半導体チップCH21−CH23に対し、X方向に延在するテスト配線X21−X28が設けられ、同様、対応の半導体チップのパッドPX1−PX7およびPZ1に接続される。
【0092】
半導体チップCH31−CH33に対し、X方向に延在するテスト配線X31−X38が設けられ、同様、対応の半導体チップのパッドPX1−PX3およびPZ1にそれぞれ接続される。
【0093】
Y方向に整列する半導体チップCH11−CH31に対し、チップセレクト信号CSを伝達するテスト配線Y11が配置され、半導体チップCH12−CH32に対しては、同様、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Y21が配置され、半導体チップCH13−CH33に対しては、Y方向に延在して、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Y31が設けられる。
【0094】
Y方向に延在するダイシング領域2aにおいて、補助テスト配線AX11−AX14の組およびAX15−AX17の組が交互に配設される。これらの補助テスト配線AX11−AX17は、それぞれ対応のダイシング領域において、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37にそれぞれ接続される。ダイシング領域2aの補助テスト配線AX11−AX17を利用することにより、半導体チップ上の配線を錯綜させることなく、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37を、それぞれ、相互接続することができる。
【0095】
[プローブ端子の接触]
ウェハレベルの試験実行時において、プローブ端子とパッドPX1−PX7との接触については、1つの半導体チップに対してのみプローブ端子を接触する。予備チップセレクト信号/CS2については、Y方向に整列する半導体チップの各パッドPZ1に対しプローブ端子を接触する。
【0096】
チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Yについては、テスト対象範囲の領域のチップセレクト信号を選択状態に設定するためのプローブ端子接触を行なう。したがって、たとえば、図9において、半導体チップCH22において、パッドPX1−PX7に対し、信号、データおよび電圧を伝達するプローブ端子の接触が行なわれる。半導体チップCH22とパッドPX1−PX7のプローブ端子の接触により、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37が、補助テスト配線AX11−AX17により、それぞれ、相互接続されるため、すべての半導体チップに、半導体チップCH22のパッドPX1−PX7に伝達された信号/電圧が伝達される。
【0097】
また、Y方向に整列する半導体チップCH12、CH22およびCH32のパッドPZ1に対しプローブ端子を接触する。したがって、テスト配線X18、X28およびX38にそれぞれ接続される半導体チップに、予備チップセレクト信号/CS2がそれぞれ伝達される。チップセレクト信号/CSについては、X方向に整列する半導体チップCH21、CH22およびCH23にプローブ端子を接触する。したがって、テスト配線Y11、Y21およびY31にチップセレクト信号/CSが伝達され、これらのテスト配線Y11、Y21およびY31に接続される半導体チップにチップセレクト信号/CSが伝達される。半導体チップは、チップセレクト信号/CSおよび予備チップセレクト信号/CS2がともに選択状態のLレベルとなったときに、与えられたコマンドを受付けて指定された動作を実行する。
【0098】
上述の場合、用いられるプローブ端子の数は、7+3+3=13である。したがって、実施の形態1に比べてさらに少ないプローブ端子数で、半導体チップの同時測定を行なうことができる。
【0099】
[テストデータ書込動作]
試験対象の半導体チップのチップセレクトパッドおよびPY1および予備チップセレクトパッドPZ1にLレベルの信号を印加する。したがって、テスト配線X18、X28、X38およびY11、Y21およびY31がすべてLレベルとなり、これらのテスト配線の交点に存在する半導体チップが、動作状態に設定される。
【0100】
この状態で、半導体チップCH22のパッドPX1−PX7にデータ書込に必要な信号およびデータを伝達する。
【0101】
X方向に整列する半導体チップに共通に、信号/データが伝達されるため、チップセレクト信号/CSについては、全列のチップセレクト信号/CSを同時に選択状態に設定することにより、ウェハ上の全半導体チップを選択状態に設定してデータの書込を行なうことができる。
【0102】
[テストデータ読出動作]
特定の半導体チップの1つのチップセレクトパッドPY1をLレベルに設定し、残りの半導体チップのチップセレクトパッドPY1にHレベルの信号を印加する。たとえば、半導体チップCH21のチップセレクトパッドPY1をLレベルに設定し、残りの半導体チップCH22およびCH23のチップセレクトパッドPY1をHレベルに設定する。これにより、テスト配線Y11に接続される半導体チップに対してアクセス可能となる。
【0103】
また、予備チップセレクト信号/CS2について、1つの半導体チップのパッドPZ1をLレベルに、残りの半導体チップのパッドPZ1をHレベルに設定する。たとえば、半導体チップCH12のパッドPZ1をLレベルに設定し、残りの半導体チップCH22およびCH32のパッドPZ1をHレベルに設定する。この場合、テスト配線X18上の予備チップセレクト信号/CS2がLレベル、テスト配線X28およびX38の予備チップセレクト信号/CS2がHレベルとなる。したがって、チップセレクト信号/CSおよび予備チップセレクト信号/CS2がともにLレベルである半導体チップCH11において、そのゲートG2からの内部チップセレクト信号がLレベルとなり、残りの半導体チップにおいては、内部チップセレクト信号がすべてHレベルである。したがって、半導体チップCH11に対してのみアクセス可能となる。
【0104】
この状態で、半導体チップCH22のパッドPX1−PX7を介してデータ読出に必要な信号を印加する。この場合、テスト配線X11−X17、X21−X27およびX31−X37の信号は、データ読出を行なう状態に設定される。しかしながら、半導体チップCH11のみが内部チップセレクト信号が活性状態であり、データ読出を指示するリードコマンドを受付けてデータの読出動作を実行する。これにより、読出データの衝突を生じることなく正確に、半導体チップCH11からの読出データを、半導体チップCH22に接触されたプローブを介してテスタへ伝達することができる。
【0105】
ついで、予備チップセレクト信号/CS2について、テスト配線X28およびX38を順次Lレベルとし、半導体チップCH21およびCH31に対しデータの読出を実行する。この後、テスト配線Y21およびY31を順次Lレベルに設定した後、同様に、テスト配線X18、X28およびX38を順次Lレベルに設定する。このように、テスト対象の半導体チップからのデータを読出して、半導体チップの良/不良判定を半導体チップ単位で行なうことができる。
【0106】
[従来との比較]
9個の半導体チップを1ショットとして測定を行ない、各パッドにプローブを接触させる場合、前述のように、72個のプローブ端子が必要となる。しかしながら、図9に示す構成の場合、7+3+3=13のプローブ端子が要求されるだけであり、59個のプローブ端子は余分となる。したがって、これらの59個のプローブ端子を用いてさらにX方向およびY方向の半導体チップに試験を行なうことができる。特に、X方向に沿ってチップセレクト信号/CSの設定可能範囲を多くすることにより、ウェハ上の全半導体チップに対し同時に測定を行なうことができる。
【0107】
また、より少ないプローブ端子数で試験を行うことができ、パッドのピッチ条件が厳しくなる場合においても、プローブ端子をパッドのピッチ条件よりもゆるい条件で配置することができ、プローブ端子を余裕を持ってプローブカードに配置することができる。
【0108】
ここで、X方向に沿って整列する半導体チップのうちの一部の半導体チップが同時に測定される場合、先の実施の形態1と同様、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Y11、Y21、Y31を、プルアップ抵抗を介して電源に接続する、または電源電圧を伝達するテスト電源線をY方向に沿って配置することにより、正確に、測定対象外の半導体チップを非動作状態に設定して、半導体チップ単位でデータの読出を行なって試験を行なうことができる。
【0109】
図8および図9に示す配置の場合、より少ないプローブ端子数で、従来と同数の1ショットの半導体チップを同時に測定することができ、応じて、従来と同数のプローブ端子数のプローブカードを利用することにより、より多くの半導体チップを同時に測定でき、ウェハ試験に要する時間を短縮することができる。
【0110】
図10は、図9に示すゲートG1およびG2の構成の一例を示す図である。図10において、ゲートG1は、パッドPZ1からの予備チップセレクト信号/CS2とパッドPY1からのチップセレクト信号/CSを受けるORゲート20で構成される。
【0111】
ゲートG2は、このORゲート20の出力信号を受けるバッファ21で構成される。ゲートG2からの内部チップセレクト信号int/CSが内部回路のたとえばコマンドデコーダへ与えられ、クロック信号等に同期してコマンドの状態がデコードされる。このバッファ21は、従来の半導体メモリチップにおけるパッドに接続されるチップセレクト入力初段のバッファ回路に対応する。
【0112】
したがって、試験時において予備チップセレクト信号/CS2およびチップセレクト信号/CSをともにLレベルに設定することにより、内部チップセレクト信号int/CSをLレベルに設定することができる。
【0113】
ダイシング後のチップのパッケージ実装時、予備チップセレクト信号/CS2は、チップセレクト信号/CSに従って内部チップセレクト信号int/CSが生成される状態に設定される。たとえば、パッドPZ1が接地端子にボンディングワイヤを介して接続される。または、パッドPZ1が、チップセレクト入力端子にボンディングされる。
【0114】
なお、この実施の形態2において、ダイシング領域2aに、補助テスト配線AX11−AX17が配設されている。しかしながら、半導体チップ上に配線空き領域が存在する場合には、これらの補助テスト配線AX11−AX17のすべてまたは一部が、半導体チップ上に配設されてもよい。
【0115】
また、補助テスト配線AX11−AX17は、テスト配線X11−X17、X21−X27、X31−X37およびY11、Y21およびY31と同様、半導体チップ内の内部配線と同一の配線層の配線を用いて形成される。
【0116】
なお、チップセレクト信号/CSを伝達するテスト配線Y11、Y21およびY31と並行に、電源電圧VCCを伝達する電源線が配設されてもよい。テスト対象の半導体チップに対してのみ電源電圧を供給する。これにより、X方向に整列する1行の半導体チップのうち所定数の半導体チップのみにテストが行なわれる場合、テスト対象外の半導体チップを確実に非動作状態に維持して、正確にテスト対象の半導体チップのデータの読出を行なうことができる。
【0117】
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、半導体チップに対する信号/データを伝達するビット配線を相互接続しており、より少ないプローブ端子数で、数多くの半導体チップを同時に測定することができ、応じて、1回に測定することのできる半導体チップの数を増大させることができ、ウェハレベルの試験の時間を短縮することができる。
【0118】
なお、上述の説明において、半導体チップとしては、半導体メモリチップが示されている。しかしながら、通常のロジック処理を行なう半導体集積回路であっても、チップセレクト信号に代えて電源電圧を伝達するテスト配線を利用することにより、データ入力とデータ出力を行う動作モードを個別に設定することができる場合には、同様の効果を得ることができる。
【0119】
【発明の効果】
以上のように、この発明に従えば、X方向に配列される半導体チップの特定のパッド以外のパッドを相互接続し、またY方向に配列される半導体チップのこの特定のパッドを相互接続しており、プローブ端子数が同じ場合、同時に特定することのできる半導体チップの数を増大させることができ、応じて、ウェハレベルの試験に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0120】
また、少ない数のプローブ端子で、従来と同程度の数の半導体チップを同時に測定することができ、半導体チップが微細化され、そのパッドのピッチが小さくなっても、余裕を持ってプローブ端子を配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、この発明に従う半導体集積回路装置の全体の構成を概略的に示し、(B)は、図1(A)の測定単位領域の構成を概略的に示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1に従う半導体集積回路装置のテスト配線のレイアウトを概略的に示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に従う半導体集積回路装置の要部の構成をより具体的に示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1における半導体集積回路装置のテスト時の信号印加状態を概略的に示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1の変更例の構成を概略的に示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1における半導体集積回路装置のチップ上テスト配線の配置を概略的に示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1における半導体集積回路装置のテスト配線の配置の変更例を概略的に示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2に従う半導体集積回路装置のテスト配線の接続を概略的に示す図である。
【図9】この発明の実施の形態2に従う半導体集積回路装置の要部の構成を具体的に示す図である。
【図10】図9に示すゲートの構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体ウェハ、2 ダイシングライン、2a,2b ダイシング領域、31ショット、CH 半導体チップ、LXa−LXc,LYa−LYc テスト配線、Px,Py パッド、CH11−CH13,CH21−CH23,CH31−CH33 半導体チップ、PX1−PX7 パッド、PY1 チップセレクトパッド、X11−X18,X21−X28,X31−X38,Y11,Y21,Y31 テスト配線、AX11−AX17 補助テスト配線、G1,G2 ゲート。
Claims (8)
- 第1および第2の方向に沿って整列して配置される複数の半導体装置、および
前記複数の半導体装置に対応して配置されるパッドを備え、前記パッドは1つの半導体装置当り複数個配置され、
前記第1の方向に整列して配置される半導体装置の対応するパッドを相互接続する複数の第1の配線、および
前記複数の第1の配線と分離して配置され、各々が前記第2の方向に整列して配置される半導体装置の対応するパッドを相互接続する複数の第2の配線を備える、半導体ウェハ装置。 - 前記1つの半導体装置当り配置される複数のパッドは、対応の半導体装置を動作指示受付可能状態とする制御信号を入力する第1のパッドと、対応の半導体装置の動作モードを指定する信号およびデータを転送する複数の第2のパッドとを含み、
前記第1の配線は、それぞれ、対応の半導体装置の第1のパッドを相互接続し、
前記第2の配線は、対応の半導体装置の第2のパッドの対応のパッドを相互接続する、請求項1記載の半導体ウェハ装置。 - 前記複数の半導体装置を分離するダイシング領域と、
前記ダイシング領域において前記第1の方向に沿って配置される複数の第3の配線をさらに備え、
前記複数の第3の配線の各々は、対応のダイシング領域において、前記複数の第2の配線の互いに対応する第2の配線と相互接続される、請求項2記載の半導体ウェハ装置。 - 前記半導体装置に対応して配置される第3のパッドと、
各々が、前記第2の方向に沿って配置され、対応の半導体装置の第3のパッドに接続される第4の配線をさらに備え、
各前記半導体装置は、前記第1の配線および第4の配線の信号を合成して内部信号を生成するゲート回路を含む、請求項2記載の半導体ウェハ装置。 - 前記パッドは、対応の半導体装置に配置される、請求項1記載の半導体ウェハ装置。
- 前記複数の半導体装置を分離するダイシング領域をさらに備え、
前記パッドは、前記ダイシング領域に配置される、請求項1記載の半導体ウェハ装置。 - 前記複数の第1の配線は、前記第2の方向に沿って、前記第1の方向に沿って整列して配置される半導体チップの列に対応して繰り返し配置される信号配線を備え、
前記第2の配線は、前記第2の方向に沿って整列して配置される半導体装置の行に対応してそれぞれ配置される複数の配線の組を備え、各前記第2の配線の組は、同一の機能の信号を伝達する、請求項1記載の半導体ウェハ装置。 - 半導体ウェハ上に形成される複数の半導体装置を相互接続する様に第1および第2の配線を形成する工程を備え、前記第1の配線は、第1の方向に整列する半導体装置の対応のパッドを相互接続し、かつ前記第2の配線は、前記第1の配線と分離して配置されかつ前記第1の方向と異なる第2の方向に配置されて半導体装置の第2の方向に整列する対応のパッドを相互接続し、
前記第1および第2の配線の一端に信号または電位を与えて前記半導体ウェハ上の半導体装置を動作させる工程と、
前記半導体ウェハ上の半導体装置を各半導体装置毎に切り離す工程とを備える、半導体装置の製造方法。
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JP2003088187A JP2004296847A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 半導体ウェハ装置および半導体装置の製造方法 |
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CN102593117A (zh) * | 2011-01-14 | 2012-07-18 | 上海华虹Nec电子有限公司 | 一种芯片衬垫的设计方法 |
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2003
- 2003-03-27 JP JP2003088187A patent/JP2004296847A/ja not_active Withdrawn
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