JP2004295229A - 電子回路装置およびそのテスト方法、並びにテスト装置 - Google Patents
電子回路装置およびそのテスト方法、並びにテスト装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004295229A JP2004295229A JP2003083416A JP2003083416A JP2004295229A JP 2004295229 A JP2004295229 A JP 2004295229A JP 2003083416 A JP2003083416 A JP 2003083416A JP 2003083416 A JP2003083416 A JP 2003083416A JP 2004295229 A JP2004295229 A JP 2004295229A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chip
- terminal
- arithmetic circuit
- input
- memory chip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Tests Of Electronic Circuits (AREA)
- Test And Diagnosis Of Digital Computers (AREA)
- For Increasing The Reliability Of Semiconductor Memories (AREA)
Abstract
【課題】電子回路装置の全体動作のテストと、演算回路チップの単体動作テストと、メモリチップの単体動作テストを容易に行うことができる電子回路装置のテスト方法、およびテスト装置を提供する。
【解決手段】双方向信号以外の演算回路チップ3からメモリチップ4への信号の伝送は切断されている状態にあり、また、双方向に信号を入出力する入出力線を介して演算回路チップ3とメモリチップ4との接続を行っている部分は入出力線に対してハイインピーダンス状態とすることにより、互いに電気的に切り離された状態とすることが可能となっている。従って、1パッケージ化した後にも、各チップからの出力信号を直接モニタし、かつ各チップへ直接テスト信号を入力することができる。
【選択図】図6
【解決手段】双方向信号以外の演算回路チップ3からメモリチップ4への信号の伝送は切断されている状態にあり、また、双方向に信号を入出力する入出力線を介して演算回路チップ3とメモリチップ4との接続を行っている部分は入出力線に対してハイインピーダンス状態とすることにより、互いに電気的に切り離された状態とすることが可能となっている。従って、1パッケージ化した後にも、各チップからの出力信号を直接モニタし、かつ各チップへ直接テスト信号を入力することができる。
【選択図】図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子回路装置およびそのテスト方法、並びにテスト装置に関し、特に、演算回路チップと、メモリチップとを搭載した電子回路装置のテスト方法、並びにテスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、大容量の画像データを扱うICとして、ユーザの要求に基づく信号処理回路を組み込んだ特定用途IC(ASIC:Application Specific IntegratedCircuit)が使用されており、この場合に、外付けのメモリとしてDRAM(Dynamic Random Access Memory)を配置して、そのメモリをアクセスさせることによりメモリ容量を拡大することができる。
【0003】
ここで、外付けのメモリであるDRAMを例えば配線基板上に2次元方向に搭載する方法が知られている(特許文献2参照)。ASICに外付けでDRAMを配線基板に2次元的に搭載する場合には、ASICとDRAMとの間の接続は配線基板の配線によって行われる。
【0004】
ASICの性質上、ユーザ側で配線基板上に外付けのDRAMを配置した状態で、特定用途のためのASICの単体テスト、DRAMの単体テスト、および全体のテストを行うことができるとユーザ側の要求に応えることができる。さらには、ユーザによっては、配線基板上に外付けするDRAMは、他の信号処理回路のメモリとしても共有する場合があり得ることから、この場合にも他の信号処理回路とDRAMとの全体のテストを行いたい場合があり、様々なテストへの自由度が求められる。
【0005】
テストの観点からは、二次元に外付けのDRAMを配置する場合には、配線基板に搭載する前に、テストボード上で、ASIC単体のテストと、メモリ単体のテストと、メモリをアクセスするASICのシステム全体のテストを行うことができ、様々なテストへの自由度を維持することができる。
【0006】
しかしながら、平面的なチップの配置では、広い実装面積を必要とするため、小型、軽量化を狙った製品に対応することが困難となる。さらに、ASICと外付けのDRAMとを接続する配線基板上の配線方法によって信号の伝播遅延を招いてしまうことから、高速アクセスが要求される場合に基板配線を極力短くするといった配慮が必要となる。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−190758号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、上記の問題を解決すべく、チップを積み上げて、スタック構造のシステムインパッケージとする方法が考えられる。システムインパッケージとは、複数のチップを単一のパッケージに封止してシステム化を実現したものである。スタック構造のシステムインパッケージでは、2次元にチップを配置するのに比べて、平面方向の実装面積を縮小できることから、さらなる素子の高集積化および高密度化の要求に応えることができる。
【0009】
しかしながら、ASICと外付けのDRAMを積み上げて1パッケージ化する場合には、パッケージング前にそれぞれの単体テストを行い良品のみを選別した後、パッケージングを行うが、このパッケージング後にも全体のテストの他にそれぞれの単体テストを行う必要がある。これは、パッケージングの際の組み立てに起因する不良が少なからずあるためである。
【0010】
パッケージングした後には、ASICとDRAMとの間の電気的接続がパッケージ内部で行われていることから、DRAM単体の試験を行う場合には、ASICを介して行う必要がある。
【0011】
しかしながら、特にDRAMのようなメモリの試験は、複雑なテストパターンを使って行うことから、このような複雑かつ特殊なテストパターンを発生する性能をもっていないASICを介してDRAM単体のテストを行うことは困難であり、テスト時間の増大にも繋がる。
【0012】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、第1の目的は、電子回路装置の全体動作のテストと、演算回路チップの単体動作テストと、メモリチップの単体動作テストを容易に行うことができ、信頼性のある電子回路装置を提供することができる電子回路装置のテスト方法を提供することにある。
【0013】
本発明の第2の目的は、電子回路装置の全体の動作テスト、メモリチップの単体動作テスト、演算回路チップの単体動作テストを一つの装置で容易に行うことができるテスト装置を提供することにある。
【0014】
本発明の第3の目的は、演算回路チップとメモリチップの単体テストと電子回路装置全体のテストを容易に行うことができるように構成された電子回路装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の第1の目的を達成するため、本発明の電子回路装置のテスト方法は、演算回路チップと、メモリチップと、前記演算回路チップへの第1の入出力線が接続される第1の端子と、前記メモリチップへの第2の入出力線が接続される第2の端子とを有し、前記演算回路チップと前記メモリチップとの間の接続が前記第1の端子および前記第2の端子を介して外部で行われる電子回路装置のテスト方法であって、前記第1の端子あるいは前記第2の端子を介して前記演算回路チップあるいは前記メモリチップへの前記入出力線にのみ電気的接続を行った状態で、前記演算回路チップあるいは前記メモリチップの単体の動作テストを行う単体テスト工程と、前記第1の端子と前記第2の端子を介して前記演算回路チップと前記メモリチップの前記入出力線間の電気的接続を行った状態で、前記電子回路装置の全体の動作テストを行う全体テスト工程とを有する。
【0016】
上記の本発明の電子回路装置のテスト方法では、単体テスト工程において、例えば第1の端子を介して演算回路チップへの第1の入出力線にのみ電気的接続を行った状態で演算回路チップの動作テストを行う。また、例えば第2の端子を介してメモリチップへの第2の入出力線にのみ電気的接続を行った状態でメモリチップの動作テストを行う。
本発明のテスト方法に使用される電子回路装置は、演算回路チップとメモリチップとの間の接続が第1の端子および第2の端子を介して外部で行われることから、直接に演算回路チップあるいはメモリの入出力線への接続が可能となる。
そして、全体テスト工程では、第1の端子と第2の端子を介して演算回路チップとメモリチップの入出力線間の電気的接続を行った状態で、電子回路装置の全体の動作テストを行う。
【0017】
さらに、上記の第2の目的を達成するため、本発明のテスト装置は、演算回路チップと、メモリチップと、前記演算回路チップへの第1の入出力線が接続される第1の端子と、前記メモリチップへの第2の入出力線が接続される第2の端子とを有し、前記演算回路チップと前記メモリチップとの間の接続が前記第1の端子および前記第2の端子を介して外部で行われる電子回路装置をテストするテスト装置であって、前記電子回路装置の前記第1の端子と前記第2の端子間を接続あるいは非接続状態にして、前記演算回路チップと前記メモリチップとの前記入出力線間の電気的接続を制御するスイッチ手段と、前記スイッチ手段により前記第1の端子と前記第2の端子間が非接続にされた状態で前記演算回路チップあるいは前記メモリチップの単体での動作テストを行い、前記スイッチ手段により前記第1の端子と前記第2の端子間が接続された状態で前記電子回路装置の全体の動作テストを行うテスト手段とを有する。
【0018】
上記の本発明のテスト装置によれば、スイッチ手段により第1の端子と第2の端子間が非接続状態とされ、テスト手段により、例えば第1の端子を介して演算回路チップに電気的に接続され、演算回路チップの単体の動作テストが行われる。
また、スイッチ手段により第1の端子と第2の端子間が非接続状態とされ、テスト手段により、例えば第2の端子を介してメモリチップに電気的に接続され、メモリチップの単体の動作テストが行われる。
さらに、スイッチ手段により第1の端子と第2の端子間が接続された状態で、テスト手段により、電子回路装置の全体の動作テストが行われる。
【0019】
さらに、上記の第3の目的を達成するため、本発明の電子回路装置は、ユーザの要求に基づく信号処理回路が内蔵された演算回路チップと、前記演算回路チップに重ねて搭載されたメモリチップと、前記演算回路チップへの第1の入出力線が接続される第1の端子と、前記メモリチップへの第2の入出力線が接続される第2の端子とを有し、前記演算回路チップと前記メモリチップとの間の接続が前記第1の端子および前記第2の端子を介して外部で行われるものである。
【0020】
上記の本発明の電子回路装置によれば、演算回路チップとメモリチップとの間の接続が第1の端子および第2の端子を介して外部で行われることから、第1の端子を介して直接演算回路チップに電気的に接続され、第2の端子を介して直接メモリチップに電気的に接続される。
従って、第1の端子に接続することにより、演算回路チップの単体の動作テストが行われ、第2の端子に接続することによりメモリチップの単体の動作テストが行われ、第1の端子と第2の端子とを外部で接続することにより電子回路装置の全体の動作テストが行われる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の電子回路装置およびそのテスト方法、並びにテスト装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本実施形態に係るテスト方法の対象となる電子回路装置の構成の一例を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電子回路装置では、インターポーザ2上に2つのチップ、すなわち例えばASICからなる演算回路チップ3と、例えばDRAMからなるメモリチップ4が搭載されている。
【0023】
インターポーザ2は、例えばガラスエポキシ基板等からなり、チップ3,4を搭載する面に、配線21が形成されており、配線21は基板内部を通って裏面側に引き出されて、外部端子22に接続されている。なお、インターポーザ2は、シリコン基板からなるいわゆるシリコンインターポーザであってもよい。インターポーザとは、チップを搭載し、チップとマザーボード(配線基板)との間に介在する中間実装基板をいう。
【0024】
例えばASICからなる演算回路チップ3には、ユーザの要求に基づく機能をもつ専用演算回路が内蔵されており、当該専用演算回路に接続された図示しないパッドが複数配置されている。演算回路チップ3のパッドには、金スタッドバンプ等のバンプ5が形成されており、インターポーザ2の配線21とバンプ5とが、異方性導電膜6を介して電気的に接続されている。すなわち、演算回路チップ3は、電子回路形成面をインターポーザ2に向けた、いわゆるフリップチップ実装されている。
【0025】
図2は、図1のA部の詳細を示す拡大断面図である。
図2に示すように、異方性導電膜6は、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなる樹脂バインダ6a中に導電性ボール6bを分散して、フィルム状に加工したものである。異方性導電膜6をバンプ5とインターポーザ2の配線21により押しつぶすと導電性ボール6bがバンプ5および配線21の表面に接触して、電極間が電気的に接続される。そして、インターポーザ2側の配線21と、バンプ5間の電気的接続が得られた状態で、樹脂バインダ6aが固化されることにより、インターポーザ2上に演算回路チップ3が固着される。
【0026】
メモリチップ4は、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂等のボンディング材7により、一方の面が演算回路チップ3に固着されている。メモリチップ4には、演算回路チップ3に固着された面とは反対側の面に、内蔵されたメモリに接続されたワイヤ接続用のパッド8が複数配置されている。
【0027】
メモリチップ4のパッド8とインターポーザ2の配線21とが、例えば金線等からなるワイヤ9により接続されている。インターポーザ2上には、チップ3,4を被覆して、チップ3,4を保護するための封止樹脂10が形成されている。封止樹脂10により覆われていないインターポーザ2の裏面の外部端子22と配線基板(マザーボード)とが接続されて使用される。
【0028】
図3は、インターポーザの下面図である。
図3に示すように、インターポーザ2には、複数の外部端子22が配列されており、各外部端子22は、基板内部を通る配線21によりそれぞれ演算回路チップ3やメモリチップ4に接続されている。図示する例では、パッドからなる外部端子22が裏面に複数形成されたLGA(Land Grid Array) 型を採用しているが、裏面に複数のバンプが形成されたBGA(Ball Grid Array)型を採用してもよい。
【0029】
本実施形態に係る電子回路装置は、パッケージ化した後においても、演算回路チップ3と、メモリチップ4の単体テストを容易に行えるように、パッケージ内部の演算回路チップ3とメモリチップ4との電気的な接続に工夫がなされている。
【0030】
図4は、電子回路装置の内部における演算回路チップ3と、メモリチップ4との電気的接続関係を説明するための構成図である。なお、電子回路装置は、実際には、図1に示したように演算回路チップ3とメモリチップ4とが積層されているが、図4では、電気的接続関係の説明のため平面的に表してある。また、図4では、演算回路チップ3がASICであり、メモリチップ4がDRAMの例を示している。
【0031】
図4に示すように、電子回路装置1の裏面の外部端子22は、接続先が3つに大別され、演算回路チップ3への入出力線(第1の入出力線)のみに接続される第1の端子22a−0〜22a−3と、メモリチップ4への入出力線(第2の入出力線)のみに接続される第2の端子22b−1〜22b−3と、演算回路チップ3とメモリチップ4との双方に接続された入出力線(第3の入出力線)に接続される第3の端子22cとを有する。
【0032】
第1の端子22a−0は、演算回路チップ3へリセット信号XRSTが入力される入力線に接続されている。第1の端子22a−1は、演算回路チップ3からクロック信号SDCKが出力される出力線に接続されている。第1の端子22a−2は、演算回路チップ3から行アドレスストローブ信号SDRASが出力される出力線に接続されている。複数の第1の端子22a−3は、演算回路チップ3からアドレス信号SDADR0〜SDADR10が出力される複数の各出力線にそれぞれ接続されている。
【0033】
第2の端子22b−1は、メモリチップ4へクロック信号CLKが入力される入力線に接続されている。第2の端子22b−2は、メモリチップ4へ行アドレスストローブ信号RASが入力される入力線に接続されている。複数の第2の端子22b−3は、メモリチップ4へアドレス信号A0〜A10が入力される複数の各入力線にそれぞれ接続されている。
【0034】
第3の端子22cは、演算回路チップ3とメモリチップ4との間で双方向にデータを伝送する入出力線に接続されている。第3の端子22cに接続される複数の入出力線は、演算回路チップ3から出力されるデータSDDT0〜SDDT31をメモリチップ4へ伝送し、メモリチップ4から出力されるデータDQ0〜DQ31を演算回路チップ3へ伝送する。
【0035】
演算回路チップ3には、データSDDT0〜SDDT31を双方向に伝送する入出力線と内蔵する演算回路との間に双方向バッファが設けられている。また、メモリチップ4にも、データDQ0〜DQ31を双方向に伝送する入出力線と内蔵するメモリとの間に双方向バッファが設けられている。
なお、データSDDT0〜SDDT31あるいはデータDQ0〜DQ31は、例えば、それぞれメモリチップ4への書き込みデータあるいはメモリチップ4からの読み出しデータである。
【0036】
上記の電子回路装置では、通常、演算回路チップ3からクロック信号SDCK、行アドレスストローブ信号SDRASおよびアドレス信号SDADR0〜SDADR10が出力される出力線と、メモリチップ4へクロック信号CLK(SDCK)、行アドレスストローブ信号RAS(SDRAS)およびアドレス信号A0〜A10(SDADR0〜SDADR10)が入力される入力線とを内部で繋ぐが、本実施形態では、それぞれ外部の端子22a−1〜22a−3、22b−1〜22b−3に引き出している。
【0037】
従って、双方向信号以外の演算回路チップ3からメモリチップ4への信号の伝送は切断されている状態にある。また、双方向にデータの授受が行われる入出力線は演算回路チップ3とメモリチップ4との間で内部で接続されているが、双方向バッファを介していることから、入出力線に対してハイインピーダンス状態とすることにより、互いに電気的に切り離された状態とすることが可能となっている。
【0038】
本実施形態に係る演算回路チップ3の仕様では、例えば、リセット信号XRSTとして0を入力した場合には、第3の端子22cに接続された入出力線に対して演算回路の入出力端子がハイインピーダンス状態となる。
また、本実施形態に係るメモリチップ4の仕様では、例えば、メモリチップ4への入力線に接続する第2の端子22b−1,22b−2,22b−3に固定値入力(例えば1入力)した場合には、第3の端子22cに接続された入出力線に対してメモリチップ4の入出力端子がハイインピーダンス状態となる。
【0039】
電子回路装置の最終的な接続は、第1の端子22a−1と第2の端子22b−1、第1の端子22a−2と第2の端子22b−2、第1の端子22a−3と第2の端子22b−3とを配線基板の配線により繋ぐことにより、行われる。
【0040】
次に、上記のテスト容易化設計がなされた電子回路装置のテスト方法について説明する。図5は、本実施形態に係るテスト方法を実現するためのテスト装置の概略構成図である。
【0041】
図5に示すように、電子回路装置1とテスター30との間に、電子回路装置1の各端子22a−0〜22a−3,22b−1〜22bー3,22cに接続する配線32をもつテスト用ボード31が設置される。
【0042】
テスト用ボード31は、電子回路装置1の全ての端子22a−0〜22a−3,22b−1〜22bー3,22cをテスター30へ接続させる配線32と、第1の端子22a−1と第2の端子22b−1、第1の端子22a−2と第2の端子22b−2、および第1の端子22a−3と第2の端子22b−3との電気的接続をスイッチングし得るスイッチ回路33とを有する。スイッチ回路33は、例えば電気的な接点をもち機械的に駆動されるリレーにより構成される。
【0043】
テスター30は、テスト用ボード31を介して電子回路装置の演算回路チップ3およびメモリチップ4のそれぞれに接続され、スイッチ回路33に接続される。テスター30は、演算回路チップ3およびメモリチップ4の動作に必要な各種テスト信号を発生し、演算回路チップ3およびメモリチップ4から出力される出力信号の正常あるいは異常の判定を行う等の機能を有する。また、テスト内容に応じてスイッチ回路33のスイッチ動作を制御する。
【0044】
図6は、上記のスイッチ回路による、演算回路チップ3とメモリチップ4を有する電子回路装置の電気的接続関係を説明するための図である。
【0045】
すなわち、スイッチ回路33の各スイッチSW1,SW2,SW3がオフ状態においては、演算回路チップ3から出力されるクロック信号SDCK、行アドレスストローブ信号SDRAS、およびアドレス信号SDADR0〜SDADR10は、メモリチップ4には入力されずに、テスター30にモニタされる。
また、テスター30から出力されたテスト信号としてのクロック信号CLK、行アドレスストローブ信号RASおよびアドレス信号A0〜A10が演算回路チップ3を介さずにメモリチップ4へ直接入力される。
【0046】
スイッチ回路33の各スイッチSW1,SW2,SW3がオン状態においては、演算回路チップ3から出力されるクロック信号SDCK、行アドレスストローブ信号SDRAS、およびアドレス信号SDADR0〜SDADR10は、テスター30にモニタされるとともに、メモリチップ4にも入力されることとなり、演算回路チップ3によるメモリチップ4のアクセスが可能となる。
【0047】
次に、電子回路装置の全体テスト、演算回路チップ3の単体テスト、メモリチップ4の単体テストについてスイッチ動作とともに説明する。
【0048】
電子回路装置の全体の動作テストを行う際には、図7に示すようにスイッチ回路33の全てのスイッチSW1,SW2,SW3をオン状態とする。これにより、上述したように演算回路チップ3によるメモリチップ4のアクセスが可能となる。
【0049】
電子回路装置の通常動作として、例えば読み出し動作の場合、演算回路チップ3から入力されるアドレス信号SDADR0〜SDADR10が、同じく演算回路チップ3から入力されるクロック信号SDCKおよび行アドレスストローブ信号SDRASに同期して入力されることにより、メモリチップ4のメモリセルがアクセスされる。アクセスされたメモリセルのデータ信号DQ0〜DQ31は、入出力線を経て演算回路チップ3へ入力される。
【0050】
このとき、テスター側では、メモリチップ4をアクセスするために演算回路チップ3から出力されるアドレス信号SDADR0〜SDADR10,クロック信号SDCK,行アドレスストローブ信号SDRASがモニタされてアクセス動作が正常か異常かの判定がなされる。また、上記のアクセス動作を受けてメモリチップ4から読み出されるデータ信号DQ0〜DQ31もテスター30によりモニタされる。
【0051】
電子回路装置の通常動作として、例えば書き込み動作の場合、演算回路チップ3から入力されるアドレス信号SDADR0〜SDADR10が、同じく演算回路チップ3から入力されるクロック信号SDCKおよび行アドレスストローブ信号SDRASに同期して入力されることにより、メモリチップ4のメモリセルがアクセスされる。アクセスされたメモリセルへ書き込むデータ信号SDDT0〜SDDT31が、入出力線を経てメモリチップ4へ入力される。
【0052】
このとき、テスター30側では、メモリチップ4をアクセスするために演算回路チップ3から出力されるアドレス信号SDADR0〜SDADR10,クロック信号SDCK,行アドレスストローブ信号SDRASがモニタされてアクセス動作が正常か異常かの判定がなされる。また、メモリチップ4のメモリセルに書き込まれるデータ信号SDDT0〜SDDT031もテスター30によりモニタされる。
【0053】
演算回路チップ3の単体の動作テストを行う際には、図8に示すようにスイッチ回路の全てのスイッチSW1,SW2,SW3をオフ状態とする。これにより、双方向に伝送されるデータ以外の演算回路チップ3からのメモリチップ4への信号は断線される。
【0054】
また、演算回路チップ3とメモリチップ4とで双方向のデータ信号が衝突することを避ける必要がある。このため、データ信号DQ0〜DQ31の入出力線に対するメモリチップ4側の入出力端子をハイインピーダンス状態(Hiz)とし、入出力線とは電気的に切り離された状態とし、演算回路チップ3の単体の動作テストに影響を与えないようにする。ハイインピーダンス状態とするため、例えばメモリチップ4への全ての入力信号を固定値入力(この場合は1入力)とする。
【0055】
これにより、演算回路チップ3から出力されるアドレス信号SDADR0〜SDADR10、クロック信号SDCK、行アドレスストローブ信号SDRAS、およびデータ信号SDDT0〜SDDT31がテスター30によりモニタされて、単体動作が正常か異常かのテストが行われる。
【0056】
メモリチップ4の単体の動作テストを行う際には、図9に示すようにスイッチ回路33の全てのスイッチSW1,SW2,SW3をオフ状態とする。これにより、双方向に伝送されるデータ以外の演算回路チップ3からのメモリチップ4への信号は断線される。
【0057】
また、演算回路チップ3とメモリチップ4とで双方向のデータ信号が衝突することを避ける必要がある。このため、データ信号SDDT0〜SDDT31の入出力線に対する演算回路チップ3側の入出力端子をハイインピーダンス状態(Hiz)とし、入出力線とは電気的に切り離された状態とし、メモリチップの単体の動作テストに影響を与えないようにする。ハイインピーダンス状態とするために、例えばリセット信号XRSTとして0を入力する。
【0058】
これにより、テスター30から出力されたテスト信号としてのクロック信号CLK、行アドレスストローブ信号RASおよびアドレス信号A0〜A10が演算回路チップ3を介さずにメモリチップ4へ直接入力され、メモリチップ4から出力されたデータ信号DQ0〜DQ31がテスターによりモニタされて、単体動作が正常か異常かのテストが行われる。
【0059】
上記の本実施形態に係る電子回路装置によれば、双方向信号以外の演算回路チップ3からメモリチップ4への信号の伝送は切断されている状態にあり、また、双方向に信号を入出力する入出力線を介して演算回路チップ3とメモリチップ4との接続を行っている部分は入出力線に対してハイインピーダンス状態とすることにより、互いに電気的に切り離された状態とすることが可能となっている。
従って、1パッケージ化した後にも、各チップからの出力信号を直接モニタし、かつ各チップへ直接テスト信号を入力することができることから、メモリチップ4の単体動作テストおよび演算回路チップ3の単体動作テストを容易に行うことができる。その結果、パッケージングの際の組み立てに起因する不良をも排除することができることから、電子回路装置の信頼性を向上させることができる。
【0060】
また、インターポーザ2上に演算回路チップ3とメモリチップ4とを積層することにより、実装面積を削減することができ、小型化を図ることができる。さらに、演算回路チップ3とメモリチップ4との最終的な電気的な接続は、電子回路装置の外部端子間をマザーボードの配線で接続させればよく、基板配線を極力短くすることができることから、信号の伝播遅延を抑制して、高速アクセスに対応することができる。
【0061】
また、上記構成の電子回路装置のテスト方法によれば、1パッケージ化した後にも、各チップからの出力信号を直接モニタし、かつ各チップへ直接テスト信号を入力することができることから、メモリチップ4の単体動作テストおよび演算回路チップ3の単体動作テストを容易に行うことができる。このため、パッケージングの際の組み立てに起因する不良を排除することができ、電子回路装置の信頼性を向上させることができる。
【0062】
また、上記構成の電子回路装置のテスト装置によれば、電子回路装置の特定の端子間の接続をオンオフするスイッチ回路を有するテスト用ボードを使用することにより、電子回路装置の全体の動作テスト、メモリチップ4の単体動作テスト、演算回路チップ3の単体動作テストを容易に行うことができる。そして、各チップの単体テストにおいて、各チップからの出力信号を直接モニタし、かつ各チップへ直接テスト信号を入力することができることから、パッケージング前の単体テストに用いたテストプログラムをそのまま単体テストプログラムとして使用することができ、テスト時間を削減することができる。
【0063】
本発明は、上記の実施形態の説明に限定されない。
例えば、本実施形態では、1つのメモリチップを搭載した例について説明したが、2つ以上のメモリチップを搭載した電子回路装置についても適用可能である。また、演算回路チップの例として、ASICを挙げて説明したがこれに限られるものでなく、例えばCPU等の他の演算回路チップであってもよい。また、メモリチップとしてDRAMを例に説明したが、SRAM等の他のメモリチップであってもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明の電子回路装置のテスト方法によれば、電子回路装置の全体動作のテストと、演算回路チップの単体動作テストと、メモリチップの単体動作テストを容易に行うことができ、組み立て不良の電子回路装置を排除することができ、信頼性のある電子回路装置を提供することができる。
【0065】
本発明のテスト装置によれば、電子回路装置の特定の端子間の接続をオンオフするスイッチ手段により、電子回路装置の全体の動作テスト、メモリチップの単体動作テスト、演算回路チップの単体動作テストを一つの装置で容易に行うことができる。
【0066】
本発明の電子回路装置によれば、内蔵した演算回路チップとメモリチップの単体試験と電子回路装置全体のテストを容易に行うことができる。また、演算回路チップとメモリチップとが積み重ねられていることにより、小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るテスト方法の対象となる電子回路装置の構成の一例を示す断面図である。
【図2】図1のA部の詳細を示す拡大断面図である。
【図3】本実施形態に係る電子回路装置のインターポーザの下面図である。
【図4】電子回路装置の内部における演算回路チップと、メモリチップとの電気的接続関係を説明するための構成図である。
【図5】本実施形態に係る電子回路装置のテスト方法を実現するためのテスト装置の概略構成図である。
【図6】本実施形態に係るテスト装置のスイッチ回路による、電子回路装置を構成する演算回路チップとメモリチップとの電気的接続関係を説明するための図である。
【図7】電子回路装置の全体の動作テストを行う方法を説明するための図である。
【図8】演算回路チップの単体の動作テストを行う方法を説明するための図である。
【図9】メモリチップの単体の動作テストを行う方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1…電子回路装置、2…インターポーザ、3…演算回路チップ、4…メモリチップ、5…バンプ、6…異方性導電膜、6a…樹脂バインダ、6b…導電性ボール、7…ダイボンド材、8…パッド、9…ワイヤ、10…封止樹脂、21…配線、22…端子、22a−0,22a−1,22a−2,22a−3…第1の端子、22b−1,22b−2,22b−3…第2の端子、22c…第3の端子、30…テスター、31…テスト用ボード、32…配線、33…スイッチ回路、SW1,SW2,SW3…スイッチ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子回路装置およびそのテスト方法、並びにテスト装置に関し、特に、演算回路チップと、メモリチップとを搭載した電子回路装置のテスト方法、並びにテスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、大容量の画像データを扱うICとして、ユーザの要求に基づく信号処理回路を組み込んだ特定用途IC(ASIC:Application Specific IntegratedCircuit)が使用されており、この場合に、外付けのメモリとしてDRAM(Dynamic Random Access Memory)を配置して、そのメモリをアクセスさせることによりメモリ容量を拡大することができる。
【0003】
ここで、外付けのメモリであるDRAMを例えば配線基板上に2次元方向に搭載する方法が知られている(特許文献2参照)。ASICに外付けでDRAMを配線基板に2次元的に搭載する場合には、ASICとDRAMとの間の接続は配線基板の配線によって行われる。
【0004】
ASICの性質上、ユーザ側で配線基板上に外付けのDRAMを配置した状態で、特定用途のためのASICの単体テスト、DRAMの単体テスト、および全体のテストを行うことができるとユーザ側の要求に応えることができる。さらには、ユーザによっては、配線基板上に外付けするDRAMは、他の信号処理回路のメモリとしても共有する場合があり得ることから、この場合にも他の信号処理回路とDRAMとの全体のテストを行いたい場合があり、様々なテストへの自由度が求められる。
【0005】
テストの観点からは、二次元に外付けのDRAMを配置する場合には、配線基板に搭載する前に、テストボード上で、ASIC単体のテストと、メモリ単体のテストと、メモリをアクセスするASICのシステム全体のテストを行うことができ、様々なテストへの自由度を維持することができる。
【0006】
しかしながら、平面的なチップの配置では、広い実装面積を必要とするため、小型、軽量化を狙った製品に対応することが困難となる。さらに、ASICと外付けのDRAMとを接続する配線基板上の配線方法によって信号の伝播遅延を招いてしまうことから、高速アクセスが要求される場合に基板配線を極力短くするといった配慮が必要となる。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−190758号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、上記の問題を解決すべく、チップを積み上げて、スタック構造のシステムインパッケージとする方法が考えられる。システムインパッケージとは、複数のチップを単一のパッケージに封止してシステム化を実現したものである。スタック構造のシステムインパッケージでは、2次元にチップを配置するのに比べて、平面方向の実装面積を縮小できることから、さらなる素子の高集積化および高密度化の要求に応えることができる。
【0009】
しかしながら、ASICと外付けのDRAMを積み上げて1パッケージ化する場合には、パッケージング前にそれぞれの単体テストを行い良品のみを選別した後、パッケージングを行うが、このパッケージング後にも全体のテストの他にそれぞれの単体テストを行う必要がある。これは、パッケージングの際の組み立てに起因する不良が少なからずあるためである。
【0010】
パッケージングした後には、ASICとDRAMとの間の電気的接続がパッケージ内部で行われていることから、DRAM単体の試験を行う場合には、ASICを介して行う必要がある。
【0011】
しかしながら、特にDRAMのようなメモリの試験は、複雑なテストパターンを使って行うことから、このような複雑かつ特殊なテストパターンを発生する性能をもっていないASICを介してDRAM単体のテストを行うことは困難であり、テスト時間の増大にも繋がる。
【0012】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、第1の目的は、電子回路装置の全体動作のテストと、演算回路チップの単体動作テストと、メモリチップの単体動作テストを容易に行うことができ、信頼性のある電子回路装置を提供することができる電子回路装置のテスト方法を提供することにある。
【0013】
本発明の第2の目的は、電子回路装置の全体の動作テスト、メモリチップの単体動作テスト、演算回路チップの単体動作テストを一つの装置で容易に行うことができるテスト装置を提供することにある。
【0014】
本発明の第3の目的は、演算回路チップとメモリチップの単体テストと電子回路装置全体のテストを容易に行うことができるように構成された電子回路装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の第1の目的を達成するため、本発明の電子回路装置のテスト方法は、演算回路チップと、メモリチップと、前記演算回路チップへの第1の入出力線が接続される第1の端子と、前記メモリチップへの第2の入出力線が接続される第2の端子とを有し、前記演算回路チップと前記メモリチップとの間の接続が前記第1の端子および前記第2の端子を介して外部で行われる電子回路装置のテスト方法であって、前記第1の端子あるいは前記第2の端子を介して前記演算回路チップあるいは前記メモリチップへの前記入出力線にのみ電気的接続を行った状態で、前記演算回路チップあるいは前記メモリチップの単体の動作テストを行う単体テスト工程と、前記第1の端子と前記第2の端子を介して前記演算回路チップと前記メモリチップの前記入出力線間の電気的接続を行った状態で、前記電子回路装置の全体の動作テストを行う全体テスト工程とを有する。
【0016】
上記の本発明の電子回路装置のテスト方法では、単体テスト工程において、例えば第1の端子を介して演算回路チップへの第1の入出力線にのみ電気的接続を行った状態で演算回路チップの動作テストを行う。また、例えば第2の端子を介してメモリチップへの第2の入出力線にのみ電気的接続を行った状態でメモリチップの動作テストを行う。
本発明のテスト方法に使用される電子回路装置は、演算回路チップとメモリチップとの間の接続が第1の端子および第2の端子を介して外部で行われることから、直接に演算回路チップあるいはメモリの入出力線への接続が可能となる。
そして、全体テスト工程では、第1の端子と第2の端子を介して演算回路チップとメモリチップの入出力線間の電気的接続を行った状態で、電子回路装置の全体の動作テストを行う。
【0017】
さらに、上記の第2の目的を達成するため、本発明のテスト装置は、演算回路チップと、メモリチップと、前記演算回路チップへの第1の入出力線が接続される第1の端子と、前記メモリチップへの第2の入出力線が接続される第2の端子とを有し、前記演算回路チップと前記メモリチップとの間の接続が前記第1の端子および前記第2の端子を介して外部で行われる電子回路装置をテストするテスト装置であって、前記電子回路装置の前記第1の端子と前記第2の端子間を接続あるいは非接続状態にして、前記演算回路チップと前記メモリチップとの前記入出力線間の電気的接続を制御するスイッチ手段と、前記スイッチ手段により前記第1の端子と前記第2の端子間が非接続にされた状態で前記演算回路チップあるいは前記メモリチップの単体での動作テストを行い、前記スイッチ手段により前記第1の端子と前記第2の端子間が接続された状態で前記電子回路装置の全体の動作テストを行うテスト手段とを有する。
【0018】
上記の本発明のテスト装置によれば、スイッチ手段により第1の端子と第2の端子間が非接続状態とされ、テスト手段により、例えば第1の端子を介して演算回路チップに電気的に接続され、演算回路チップの単体の動作テストが行われる。
また、スイッチ手段により第1の端子と第2の端子間が非接続状態とされ、テスト手段により、例えば第2の端子を介してメモリチップに電気的に接続され、メモリチップの単体の動作テストが行われる。
さらに、スイッチ手段により第1の端子と第2の端子間が接続された状態で、テスト手段により、電子回路装置の全体の動作テストが行われる。
【0019】
さらに、上記の第3の目的を達成するため、本発明の電子回路装置は、ユーザの要求に基づく信号処理回路が内蔵された演算回路チップと、前記演算回路チップに重ねて搭載されたメモリチップと、前記演算回路チップへの第1の入出力線が接続される第1の端子と、前記メモリチップへの第2の入出力線が接続される第2の端子とを有し、前記演算回路チップと前記メモリチップとの間の接続が前記第1の端子および前記第2の端子を介して外部で行われるものである。
【0020】
上記の本発明の電子回路装置によれば、演算回路チップとメモリチップとの間の接続が第1の端子および第2の端子を介して外部で行われることから、第1の端子を介して直接演算回路チップに電気的に接続され、第2の端子を介して直接メモリチップに電気的に接続される。
従って、第1の端子に接続することにより、演算回路チップの単体の動作テストが行われ、第2の端子に接続することによりメモリチップの単体の動作テストが行われ、第1の端子と第2の端子とを外部で接続することにより電子回路装置の全体の動作テストが行われる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の電子回路装置およびそのテスト方法、並びにテスト装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本実施形態に係るテスト方法の対象となる電子回路装置の構成の一例を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電子回路装置では、インターポーザ2上に2つのチップ、すなわち例えばASICからなる演算回路チップ3と、例えばDRAMからなるメモリチップ4が搭載されている。
【0023】
インターポーザ2は、例えばガラスエポキシ基板等からなり、チップ3,4を搭載する面に、配線21が形成されており、配線21は基板内部を通って裏面側に引き出されて、外部端子22に接続されている。なお、インターポーザ2は、シリコン基板からなるいわゆるシリコンインターポーザであってもよい。インターポーザとは、チップを搭載し、チップとマザーボード(配線基板)との間に介在する中間実装基板をいう。
【0024】
例えばASICからなる演算回路チップ3には、ユーザの要求に基づく機能をもつ専用演算回路が内蔵されており、当該専用演算回路に接続された図示しないパッドが複数配置されている。演算回路チップ3のパッドには、金スタッドバンプ等のバンプ5が形成されており、インターポーザ2の配線21とバンプ5とが、異方性導電膜6を介して電気的に接続されている。すなわち、演算回路チップ3は、電子回路形成面をインターポーザ2に向けた、いわゆるフリップチップ実装されている。
【0025】
図2は、図1のA部の詳細を示す拡大断面図である。
図2に示すように、異方性導電膜6は、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなる樹脂バインダ6a中に導電性ボール6bを分散して、フィルム状に加工したものである。異方性導電膜6をバンプ5とインターポーザ2の配線21により押しつぶすと導電性ボール6bがバンプ5および配線21の表面に接触して、電極間が電気的に接続される。そして、インターポーザ2側の配線21と、バンプ5間の電気的接続が得られた状態で、樹脂バインダ6aが固化されることにより、インターポーザ2上に演算回路チップ3が固着される。
【0026】
メモリチップ4は、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂等のボンディング材7により、一方の面が演算回路チップ3に固着されている。メモリチップ4には、演算回路チップ3に固着された面とは反対側の面に、内蔵されたメモリに接続されたワイヤ接続用のパッド8が複数配置されている。
【0027】
メモリチップ4のパッド8とインターポーザ2の配線21とが、例えば金線等からなるワイヤ9により接続されている。インターポーザ2上には、チップ3,4を被覆して、チップ3,4を保護するための封止樹脂10が形成されている。封止樹脂10により覆われていないインターポーザ2の裏面の外部端子22と配線基板(マザーボード)とが接続されて使用される。
【0028】
図3は、インターポーザの下面図である。
図3に示すように、インターポーザ2には、複数の外部端子22が配列されており、各外部端子22は、基板内部を通る配線21によりそれぞれ演算回路チップ3やメモリチップ4に接続されている。図示する例では、パッドからなる外部端子22が裏面に複数形成されたLGA(Land Grid Array) 型を採用しているが、裏面に複数のバンプが形成されたBGA(Ball Grid Array)型を採用してもよい。
【0029】
本実施形態に係る電子回路装置は、パッケージ化した後においても、演算回路チップ3と、メモリチップ4の単体テストを容易に行えるように、パッケージ内部の演算回路チップ3とメモリチップ4との電気的な接続に工夫がなされている。
【0030】
図4は、電子回路装置の内部における演算回路チップ3と、メモリチップ4との電気的接続関係を説明するための構成図である。なお、電子回路装置は、実際には、図1に示したように演算回路チップ3とメモリチップ4とが積層されているが、図4では、電気的接続関係の説明のため平面的に表してある。また、図4では、演算回路チップ3がASICであり、メモリチップ4がDRAMの例を示している。
【0031】
図4に示すように、電子回路装置1の裏面の外部端子22は、接続先が3つに大別され、演算回路チップ3への入出力線(第1の入出力線)のみに接続される第1の端子22a−0〜22a−3と、メモリチップ4への入出力線(第2の入出力線)のみに接続される第2の端子22b−1〜22b−3と、演算回路チップ3とメモリチップ4との双方に接続された入出力線(第3の入出力線)に接続される第3の端子22cとを有する。
【0032】
第1の端子22a−0は、演算回路チップ3へリセット信号XRSTが入力される入力線に接続されている。第1の端子22a−1は、演算回路チップ3からクロック信号SDCKが出力される出力線に接続されている。第1の端子22a−2は、演算回路チップ3から行アドレスストローブ信号SDRASが出力される出力線に接続されている。複数の第1の端子22a−3は、演算回路チップ3からアドレス信号SDADR0〜SDADR10が出力される複数の各出力線にそれぞれ接続されている。
【0033】
第2の端子22b−1は、メモリチップ4へクロック信号CLKが入力される入力線に接続されている。第2の端子22b−2は、メモリチップ4へ行アドレスストローブ信号RASが入力される入力線に接続されている。複数の第2の端子22b−3は、メモリチップ4へアドレス信号A0〜A10が入力される複数の各入力線にそれぞれ接続されている。
【0034】
第3の端子22cは、演算回路チップ3とメモリチップ4との間で双方向にデータを伝送する入出力線に接続されている。第3の端子22cに接続される複数の入出力線は、演算回路チップ3から出力されるデータSDDT0〜SDDT31をメモリチップ4へ伝送し、メモリチップ4から出力されるデータDQ0〜DQ31を演算回路チップ3へ伝送する。
【0035】
演算回路チップ3には、データSDDT0〜SDDT31を双方向に伝送する入出力線と内蔵する演算回路との間に双方向バッファが設けられている。また、メモリチップ4にも、データDQ0〜DQ31を双方向に伝送する入出力線と内蔵するメモリとの間に双方向バッファが設けられている。
なお、データSDDT0〜SDDT31あるいはデータDQ0〜DQ31は、例えば、それぞれメモリチップ4への書き込みデータあるいはメモリチップ4からの読み出しデータである。
【0036】
上記の電子回路装置では、通常、演算回路チップ3からクロック信号SDCK、行アドレスストローブ信号SDRASおよびアドレス信号SDADR0〜SDADR10が出力される出力線と、メモリチップ4へクロック信号CLK(SDCK)、行アドレスストローブ信号RAS(SDRAS)およびアドレス信号A0〜A10(SDADR0〜SDADR10)が入力される入力線とを内部で繋ぐが、本実施形態では、それぞれ外部の端子22a−1〜22a−3、22b−1〜22b−3に引き出している。
【0037】
従って、双方向信号以外の演算回路チップ3からメモリチップ4への信号の伝送は切断されている状態にある。また、双方向にデータの授受が行われる入出力線は演算回路チップ3とメモリチップ4との間で内部で接続されているが、双方向バッファを介していることから、入出力線に対してハイインピーダンス状態とすることにより、互いに電気的に切り離された状態とすることが可能となっている。
【0038】
本実施形態に係る演算回路チップ3の仕様では、例えば、リセット信号XRSTとして0を入力した場合には、第3の端子22cに接続された入出力線に対して演算回路の入出力端子がハイインピーダンス状態となる。
また、本実施形態に係るメモリチップ4の仕様では、例えば、メモリチップ4への入力線に接続する第2の端子22b−1,22b−2,22b−3に固定値入力(例えば1入力)した場合には、第3の端子22cに接続された入出力線に対してメモリチップ4の入出力端子がハイインピーダンス状態となる。
【0039】
電子回路装置の最終的な接続は、第1の端子22a−1と第2の端子22b−1、第1の端子22a−2と第2の端子22b−2、第1の端子22a−3と第2の端子22b−3とを配線基板の配線により繋ぐことにより、行われる。
【0040】
次に、上記のテスト容易化設計がなされた電子回路装置のテスト方法について説明する。図5は、本実施形態に係るテスト方法を実現するためのテスト装置の概略構成図である。
【0041】
図5に示すように、電子回路装置1とテスター30との間に、電子回路装置1の各端子22a−0〜22a−3,22b−1〜22bー3,22cに接続する配線32をもつテスト用ボード31が設置される。
【0042】
テスト用ボード31は、電子回路装置1の全ての端子22a−0〜22a−3,22b−1〜22bー3,22cをテスター30へ接続させる配線32と、第1の端子22a−1と第2の端子22b−1、第1の端子22a−2と第2の端子22b−2、および第1の端子22a−3と第2の端子22b−3との電気的接続をスイッチングし得るスイッチ回路33とを有する。スイッチ回路33は、例えば電気的な接点をもち機械的に駆動されるリレーにより構成される。
【0043】
テスター30は、テスト用ボード31を介して電子回路装置の演算回路チップ3およびメモリチップ4のそれぞれに接続され、スイッチ回路33に接続される。テスター30は、演算回路チップ3およびメモリチップ4の動作に必要な各種テスト信号を発生し、演算回路チップ3およびメモリチップ4から出力される出力信号の正常あるいは異常の判定を行う等の機能を有する。また、テスト内容に応じてスイッチ回路33のスイッチ動作を制御する。
【0044】
図6は、上記のスイッチ回路による、演算回路チップ3とメモリチップ4を有する電子回路装置の電気的接続関係を説明するための図である。
【0045】
すなわち、スイッチ回路33の各スイッチSW1,SW2,SW3がオフ状態においては、演算回路チップ3から出力されるクロック信号SDCK、行アドレスストローブ信号SDRAS、およびアドレス信号SDADR0〜SDADR10は、メモリチップ4には入力されずに、テスター30にモニタされる。
また、テスター30から出力されたテスト信号としてのクロック信号CLK、行アドレスストローブ信号RASおよびアドレス信号A0〜A10が演算回路チップ3を介さずにメモリチップ4へ直接入力される。
【0046】
スイッチ回路33の各スイッチSW1,SW2,SW3がオン状態においては、演算回路チップ3から出力されるクロック信号SDCK、行アドレスストローブ信号SDRAS、およびアドレス信号SDADR0〜SDADR10は、テスター30にモニタされるとともに、メモリチップ4にも入力されることとなり、演算回路チップ3によるメモリチップ4のアクセスが可能となる。
【0047】
次に、電子回路装置の全体テスト、演算回路チップ3の単体テスト、メモリチップ4の単体テストについてスイッチ動作とともに説明する。
【0048】
電子回路装置の全体の動作テストを行う際には、図7に示すようにスイッチ回路33の全てのスイッチSW1,SW2,SW3をオン状態とする。これにより、上述したように演算回路チップ3によるメモリチップ4のアクセスが可能となる。
【0049】
電子回路装置の通常動作として、例えば読み出し動作の場合、演算回路チップ3から入力されるアドレス信号SDADR0〜SDADR10が、同じく演算回路チップ3から入力されるクロック信号SDCKおよび行アドレスストローブ信号SDRASに同期して入力されることにより、メモリチップ4のメモリセルがアクセスされる。アクセスされたメモリセルのデータ信号DQ0〜DQ31は、入出力線を経て演算回路チップ3へ入力される。
【0050】
このとき、テスター側では、メモリチップ4をアクセスするために演算回路チップ3から出力されるアドレス信号SDADR0〜SDADR10,クロック信号SDCK,行アドレスストローブ信号SDRASがモニタされてアクセス動作が正常か異常かの判定がなされる。また、上記のアクセス動作を受けてメモリチップ4から読み出されるデータ信号DQ0〜DQ31もテスター30によりモニタされる。
【0051】
電子回路装置の通常動作として、例えば書き込み動作の場合、演算回路チップ3から入力されるアドレス信号SDADR0〜SDADR10が、同じく演算回路チップ3から入力されるクロック信号SDCKおよび行アドレスストローブ信号SDRASに同期して入力されることにより、メモリチップ4のメモリセルがアクセスされる。アクセスされたメモリセルへ書き込むデータ信号SDDT0〜SDDT31が、入出力線を経てメモリチップ4へ入力される。
【0052】
このとき、テスター30側では、メモリチップ4をアクセスするために演算回路チップ3から出力されるアドレス信号SDADR0〜SDADR10,クロック信号SDCK,行アドレスストローブ信号SDRASがモニタされてアクセス動作が正常か異常かの判定がなされる。また、メモリチップ4のメモリセルに書き込まれるデータ信号SDDT0〜SDDT031もテスター30によりモニタされる。
【0053】
演算回路チップ3の単体の動作テストを行う際には、図8に示すようにスイッチ回路の全てのスイッチSW1,SW2,SW3をオフ状態とする。これにより、双方向に伝送されるデータ以外の演算回路チップ3からのメモリチップ4への信号は断線される。
【0054】
また、演算回路チップ3とメモリチップ4とで双方向のデータ信号が衝突することを避ける必要がある。このため、データ信号DQ0〜DQ31の入出力線に対するメモリチップ4側の入出力端子をハイインピーダンス状態(Hiz)とし、入出力線とは電気的に切り離された状態とし、演算回路チップ3の単体の動作テストに影響を与えないようにする。ハイインピーダンス状態とするため、例えばメモリチップ4への全ての入力信号を固定値入力(この場合は1入力)とする。
【0055】
これにより、演算回路チップ3から出力されるアドレス信号SDADR0〜SDADR10、クロック信号SDCK、行アドレスストローブ信号SDRAS、およびデータ信号SDDT0〜SDDT31がテスター30によりモニタされて、単体動作が正常か異常かのテストが行われる。
【0056】
メモリチップ4の単体の動作テストを行う際には、図9に示すようにスイッチ回路33の全てのスイッチSW1,SW2,SW3をオフ状態とする。これにより、双方向に伝送されるデータ以外の演算回路チップ3からのメモリチップ4への信号は断線される。
【0057】
また、演算回路チップ3とメモリチップ4とで双方向のデータ信号が衝突することを避ける必要がある。このため、データ信号SDDT0〜SDDT31の入出力線に対する演算回路チップ3側の入出力端子をハイインピーダンス状態(Hiz)とし、入出力線とは電気的に切り離された状態とし、メモリチップの単体の動作テストに影響を与えないようにする。ハイインピーダンス状態とするために、例えばリセット信号XRSTとして0を入力する。
【0058】
これにより、テスター30から出力されたテスト信号としてのクロック信号CLK、行アドレスストローブ信号RASおよびアドレス信号A0〜A10が演算回路チップ3を介さずにメモリチップ4へ直接入力され、メモリチップ4から出力されたデータ信号DQ0〜DQ31がテスターによりモニタされて、単体動作が正常か異常かのテストが行われる。
【0059】
上記の本実施形態に係る電子回路装置によれば、双方向信号以外の演算回路チップ3からメモリチップ4への信号の伝送は切断されている状態にあり、また、双方向に信号を入出力する入出力線を介して演算回路チップ3とメモリチップ4との接続を行っている部分は入出力線に対してハイインピーダンス状態とすることにより、互いに電気的に切り離された状態とすることが可能となっている。
従って、1パッケージ化した後にも、各チップからの出力信号を直接モニタし、かつ各チップへ直接テスト信号を入力することができることから、メモリチップ4の単体動作テストおよび演算回路チップ3の単体動作テストを容易に行うことができる。その結果、パッケージングの際の組み立てに起因する不良をも排除することができることから、電子回路装置の信頼性を向上させることができる。
【0060】
また、インターポーザ2上に演算回路チップ3とメモリチップ4とを積層することにより、実装面積を削減することができ、小型化を図ることができる。さらに、演算回路チップ3とメモリチップ4との最終的な電気的な接続は、電子回路装置の外部端子間をマザーボードの配線で接続させればよく、基板配線を極力短くすることができることから、信号の伝播遅延を抑制して、高速アクセスに対応することができる。
【0061】
また、上記構成の電子回路装置のテスト方法によれば、1パッケージ化した後にも、各チップからの出力信号を直接モニタし、かつ各チップへ直接テスト信号を入力することができることから、メモリチップ4の単体動作テストおよび演算回路チップ3の単体動作テストを容易に行うことができる。このため、パッケージングの際の組み立てに起因する不良を排除することができ、電子回路装置の信頼性を向上させることができる。
【0062】
また、上記構成の電子回路装置のテスト装置によれば、電子回路装置の特定の端子間の接続をオンオフするスイッチ回路を有するテスト用ボードを使用することにより、電子回路装置の全体の動作テスト、メモリチップ4の単体動作テスト、演算回路チップ3の単体動作テストを容易に行うことができる。そして、各チップの単体テストにおいて、各チップからの出力信号を直接モニタし、かつ各チップへ直接テスト信号を入力することができることから、パッケージング前の単体テストに用いたテストプログラムをそのまま単体テストプログラムとして使用することができ、テスト時間を削減することができる。
【0063】
本発明は、上記の実施形態の説明に限定されない。
例えば、本実施形態では、1つのメモリチップを搭載した例について説明したが、2つ以上のメモリチップを搭載した電子回路装置についても適用可能である。また、演算回路チップの例として、ASICを挙げて説明したがこれに限られるものでなく、例えばCPU等の他の演算回路チップであってもよい。また、メモリチップとしてDRAMを例に説明したが、SRAM等の他のメモリチップであってもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明の電子回路装置のテスト方法によれば、電子回路装置の全体動作のテストと、演算回路チップの単体動作テストと、メモリチップの単体動作テストを容易に行うことができ、組み立て不良の電子回路装置を排除することができ、信頼性のある電子回路装置を提供することができる。
【0065】
本発明のテスト装置によれば、電子回路装置の特定の端子間の接続をオンオフするスイッチ手段により、電子回路装置の全体の動作テスト、メモリチップの単体動作テスト、演算回路チップの単体動作テストを一つの装置で容易に行うことができる。
【0066】
本発明の電子回路装置によれば、内蔵した演算回路チップとメモリチップの単体試験と電子回路装置全体のテストを容易に行うことができる。また、演算回路チップとメモリチップとが積み重ねられていることにより、小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るテスト方法の対象となる電子回路装置の構成の一例を示す断面図である。
【図2】図1のA部の詳細を示す拡大断面図である。
【図3】本実施形態に係る電子回路装置のインターポーザの下面図である。
【図4】電子回路装置の内部における演算回路チップと、メモリチップとの電気的接続関係を説明するための構成図である。
【図5】本実施形態に係る電子回路装置のテスト方法を実現するためのテスト装置の概略構成図である。
【図6】本実施形態に係るテスト装置のスイッチ回路による、電子回路装置を構成する演算回路チップとメモリチップとの電気的接続関係を説明するための図である。
【図7】電子回路装置の全体の動作テストを行う方法を説明するための図である。
【図8】演算回路チップの単体の動作テストを行う方法を説明するための図である。
【図9】メモリチップの単体の動作テストを行う方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1…電子回路装置、2…インターポーザ、3…演算回路チップ、4…メモリチップ、5…バンプ、6…異方性導電膜、6a…樹脂バインダ、6b…導電性ボール、7…ダイボンド材、8…パッド、9…ワイヤ、10…封止樹脂、21…配線、22…端子、22a−0,22a−1,22a−2,22a−3…第1の端子、22b−1,22b−2,22b−3…第2の端子、22c…第3の端子、30…テスター、31…テスト用ボード、32…配線、33…スイッチ回路、SW1,SW2,SW3…スイッチ。
Claims (6)
- 演算回路チップと、メモリチップと、前記演算回路チップへの第1の入出力線が接続される第1の端子と、前記メモリチップへの第2の入出力線が接続される第2の端子とを有し、前記演算回路チップと前記メモリチップとの間の接続が前記第1の端子および前記第2の端子を介して外部で行われる電子回路装置のテスト方法であって、
前記第1の端子あるいは前記第2の端子を介して前記演算回路チップあるいは前記メモリチップへの前記入出力線にのみ電気的接続を行った状態で、前記演算回路チップあるいは前記メモリチップの単体の動作テストを行う単体テスト工程と、
前記第1の端子と前記第2の端子を介して前記演算回路チップと前記メモリチップの前記入出力線間の電気的接続を行った状態で、前記電子回路装置の全体の動作テストを行う全体テスト工程と
を有する電子回路装置のテスト方法。 - 前記電子回路装置は、前記演算回路チップと前記メモリチップとの間が双方向に信号を授受する第3の入出力線により接続されており、
前記単体テスト工程において、前記第3の入出力線に対し前記演算回路チップあるいは前記メモリチップのいずれかをハイインピーダンス状態とし、前記第3の入出力線による前記演算回路チップと前記メモリチップの電気的接続を切り離して前記単体の動作テストを行う
請求項1記載の電子回路装置のテスト方法。 - 前記演算回路チップには、ユーザの要求に基づく信号処理回路が内蔵されている
請求項1記載の電子回路装置のテスト方法。 - 演算回路チップと、メモリチップと、前記演算回路チップへの第1の入出力線が接続される第1の端子と、前記メモリチップへの第2の入出力線が接続される第2の端子とを有し、前記演算回路チップと前記メモリチップとの間の接続が前記第1の端子および前記第2の端子を介して外部で行われる電子回路装置をテストするテスト装置であって、
前記電子回路装置の前記第1の端子と前記第2の端子間を接続あるいは非接続状態にして、前記演算回路チップと前記メモリチップとの前記入出力線間の電気的接続を制御するスイッチ手段と、
前記スイッチ手段により前記第1の端子と前記第2の端子間が非接続にされた状態で前記演算回路チップあるいは前記メモリチップの単体での動作テストを行い、前記スイッチ手段により前記第1の端子と前記第2の端子間が接続された状態で前記電子回路装置の全体の動作テストを行うテスト手段と
を有するテスト装置。 - ユーザの要求に基づく信号処理回路が内蔵された演算回路チップと、
前記演算回路チップに重ねて搭載されたメモリチップと、
前記演算回路チップへの第1の入出力線が接続される第1の端子と、
前記メモリチップへの第2の入出力線が接続される第2の端子とを有し、
前記演算回路チップと前記メモリチップとの間の接続が前記第1の端子および前記第2の端子を介して外部で行われる
電子回路装置。 - 前記演算回路チップと前記メモリチップとの間で双方向にデータを伝送する第3の入出力線が接続される第3の端子をさらに有する
請求項5記載の電子回路装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003083416A JP2004295229A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 電子回路装置およびそのテスト方法、並びにテスト装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003083416A JP2004295229A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 電子回路装置およびそのテスト方法、並びにテスト装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004295229A true JP2004295229A (ja) | 2004-10-21 |
Family
ID=33398896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003083416A Pending JP2004295229A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 電子回路装置およびそのテスト方法、並びにテスト装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004295229A (ja) |
-
2003
- 2003-03-25 JP JP2003083416A patent/JP2004295229A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8780647B2 (en) | Semiconductor device | |
US20180358332A1 (en) | Multi-chip semiconductor apparatus | |
US7675181B2 (en) | Planar multi semiconductor chip package and method of manufacturing the same | |
JP4910512B2 (ja) | 半導体装置および半導体装置の製造方法 | |
US9548102B2 (en) | Multi-die DRAM banks arrangement and wiring | |
KR20120110451A (ko) | 반도체 패키지 | |
TWI398939B (zh) | 用於耦接信號至堆疊之半導體晶粒及或自堆疊之半導體晶粒耦接信號之結構及方法 | |
US12009043B2 (en) | Integrated circuit chip and die test without cell array | |
US8493765B2 (en) | Semiconductor device and electronic device | |
US20070069361A1 (en) | Chip package and substrate thereof | |
JP2000332192A (ja) | マルチチップ型半導体装置 | |
KR102295895B1 (ko) | 반도체 장치 및 시스템 | |
JP2004295229A (ja) | 電子回路装置およびそのテスト方法、並びにテスト装置 | |
TWI621227B (zh) | 具有通孔的半導體裝置 | |
US20030183925A1 (en) | Semiconductor module | |
JP3718370B2 (ja) | マルチチップ型半導体装置 | |
US20210231732A1 (en) | Semiconductor device having micro-bumps and test method thereof | |
KR20160041330A (ko) | 반도체 패키지 | |
KR20060118098A (ko) | 본딩패드 수를 극대화한 반도체 메모리 장치 |