JP2004294249A - 測光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】分析素子の測定面の光学変化を測定するについて異なる特性の複数の測定光を測定面に照射する際の構造の簡素化を図るとともに、測定精度を確保する。
【解決手段】分析素子9の測定面9aに照射した測定光の反射光を測光する測光ヘッド2と、分析素子9の測定面9aに対する入射光路20に介装したハーフミラー5と、該ハーフミラー5に対して出射部31,41が互いに共役位置関係にある複数の光源3,4とを備え、各光源からの測定光が、共通の入射光路20を経て分析素子9の測定面9aにそれぞれ照射可能である。ハーフミラー5に代えて、入射光路20に進入した位置と後退した位置とに移動可能な可動ミラーを設置してもよい。フラッシュ光源4を用いる場合に、フラッシュ光を拡散する積分球または拡散板による光量分布を均等化する拡散部材44を設置するのが好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】分析素子9の測定面9aに照射した測定光の反射光を測光する測光ヘッド2と、分析素子9の測定面9aに対する入射光路20に介装したハーフミラー5と、該ハーフミラー5に対して出射部31,41が互いに共役位置関係にある複数の光源3,4とを備え、各光源からの測定光が、共通の入射光路20を経て分析素子9の測定面9aにそれぞれ照射可能である。ハーフミラー5に代えて、入射光路20に進入した位置と後退した位置とに移動可能な可動ミラーを設置してもよい。フラッシュ光源4を用いる場合に、フラッシュ光を拡散する積分球または拡散板による光量分布を均等化する拡散部材44を設置するのが好ましい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分析素子の光学変化を測定するため、分析素子の測定面に測定光を照射し、この測定面から反射された反射光を測光する測光ヘッドを備えた測光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、血液、尿等の検体に含まれる所定の生化学物質との化学反応、生化学反応または免疫反応等により発色し光学濃度変化を生じる試薬層を有する分析素子に検体を点着し、検体と試薬層との反応に伴う発色による光学濃度変化を光学的に測定し、その測定光学濃度に基づいて検体中の物質濃度または活性値を求める生化学分析装置等の分析装置において、上記のような分析素子の光学変化を測定するために、上記分析素子に所定の波長を有する測定光を照射した反射光の光量を受光素子で測光する測光装置が使用されている。
【0003】
上記測光装置においては、ハロゲンランプ等の可視光光源を用い、フィルター等によって所定波長を有する可視光による測定光を分析素子の測定面に照射し、反射光を測光する方式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、他の測光装置では、分析素子の光学濃度の測定を行う際に、紫外光を有するフラッシュ光源(ストロボ光源)を用い、そのフラッシュ光を積分球で拡散させて光量分布を均等化させた測定光を分析素子に照射するようにした技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公平5−77022号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平6−341943号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、分析素子の光学変化の測定に必要とされる測定光が、可視光と紫外光のように特性の異なる複数の光源からの光が必要とされる場合に、この測光装置をコンパクトにかつ良好な測定精度を確保できるように構成することが困難である。
【0008】
例えば、1つの光源からの測定光を分析素子に照射する測光ヘッドを各光源に対応してそれぞれ複数設置し、分析素子を順次測光ヘッドに移動させて測定するように構成したものでは、測光装置が大型化してコストが高くなるとともに、測光ヘッド間の測定誤差が小さくなるように測光ヘッドを精度よく構成しなければならない。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、分析素子の測定面の光学変化を測定するについて異なる特性の複数の測定光を測定面に照射する際の構造の簡素化を図るとともに、測定精度を確保するようにした測光装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の測光装置は、分析素子の測定面に測定光を照射し、該測定面から反射された反射光を測光する測光ヘッドを備えた測光装置において、
前記分析素子の測定面に対する入射光路に介装したハーフミラーと、前記ハーフミラーに対して出射部が互いに共役位置関係にある複数の光源とを備え、前記各光源からの測定光が、共通の入射光路を経て前記測光ヘッドにおける分析素子の測定面にそれぞれ照射可能であることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の他の測光装置は、分析素子の測定面に測定光を照射し、該測定面から反射された反射光を測光する測光ヘッドを備えた測光装置において、
前記分析素子の測定面に対する入射光路に進入した位置と後退した位置とに移動可能な可動ミラーと、前記入射光路に進入した位置にある前記可動ミラーに対して出射部が互いに共役位置関係にある複数の光源とを備え、前記各光源からの測定光が、共通の入射光路を経て前記測光ヘッドにおける分析素子の測定面にそれぞれ照射可能であることを特徴とするものである。
【0012】
前記複数の光源の一部にフラッシュ光源を含み、該フラッシュ光源はフラッシュ光を拡散する積分球または拡散板による光量分布を均等化する拡散部材を経て前記入射光路に測定光を入射するのが好適である。
【0013】
前記測定光の一部を受光して、その光量を検出する光量モニタをさらに備え、光量変化を補正するようにしてもよい。
【0014】
【発明の効果】
上記のような本発明では、入射光路に介装したハーフミラーまたは可動ミラーに対して出射部が互いに共役位置関係にある複数の光源からの測定光が共通の入射光路を経て測光ヘッドにおける分析素子の測定面にそれぞれ照射可能であることにより、測光ヘッドの共通化による構造の簡素化、コストの低減、および、異なる光源であっても共役位置関係にあるので投影像が同一になり、光源によるヘッド誤差が生じないで良好な測定精度が確保できる。
【0015】
また、強度分布が安定しないフラッシュ光源はフラッシュ光を拡散する積分球または拡散板による光量分布を均等化する拡散部材を経て測定光を入射させると、強度分布が均一化され、測定毎のばらつきが低減でき、測定精度が高まる。
【0016】
測定光の一部を受光して、その光量を検出する光量モニタをさらに備えると、光量変化の補正が行え、発光毎の強度変化が補正でき、測定毎のばらつきが低減でき、測定精度が高まる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。図1は本発明の一つの実施の形態に係る測光装置の概略構成図である。
【0018】
測光装置1は、分析素子9の測定面9aにおける例えば試薬と検体中のアナライトとの呈色反応による光学濃度変化を測定するためのものであり、分析素子9の測定面9aに測定光を照射し測定面9aから反射された反射光を測光する1つの測光ヘッド2と、この測光ヘッド2へ測定光を入射するランプ光源3とフラッシュ光源4の2つの光源と、ハーフミラー5とを備える。
【0019】
そして、ランプ光源3およびフラッシュ光源4は、分析素子9の測定面9aに対する測光ヘッド2の入射光路20に介装したハーフミラー5に対して出射部31,41が互いに共役位置関係にあり、これらの光源3,4からの各測定光が、共通の入射光路20を経て測光ヘッド2における分析素子9の測定面9aにそれぞれ照射可能である。
【0020】
具体的には、前記測光ヘッド2は、分析素子9を測光位置に保持する支持部材21と、分析素子9に対し垂直方向から測定光の入射光路20を構成する入射レンズ22、アパーチャ23と、分析素子9に対し斜めの位置に配置され反射光を受光するフォトダイオード等による受光器24とを備えてなる。
【0021】
そして、上記入射光路20の入射レンズ22と光源3,4との間に、前記ハーフミラー5が傾斜配置されている。このハーフミラー5を透過する入射光路20の延長線上に、ランプ光源3の出射部31が配置されている。このランプ光源3は、ハロゲンランプ等の可視光を発光する不図示のランプを備え、このランプからの光が、必要に応じて干渉フィルタを経て、光ファイバ32で導かれ、出射部31よりスポット状の測定光を出射するようになっている。このランプ光源3からの測定光は、ハーフミラー5を透過して測光ヘッド2の入射光路20に入り、分析素子9の測定面9aに照射される。
【0022】
一方、前記ハーフミラー5で反射した入射光路20の屈曲線上に、フラッシュ光源4の出射部41が配置されている。このフラッシュ光源4は、紫外光を発光する放電灯42を備え、そのフラッシュ光(アーク)が、集光レンズ43、積分球による拡散部材44、出射レンズ46を経て出射部41に結像され、この出射部41(出射窓)よりスポット状の測定光を出射するようになっている。
【0023】
フラッシュ光源4の出射部41は、ハーフミラー5に対して前記ランプ光源3の出射部31と共役位置関係にあり、このフラッシュ光源4からの測定光は、ハーフミラー5で反射されて測光ヘッド2の共通の入射光路20に入り、分析素子9の測定面9aに同様に照射される。
【0024】
上記拡散部材44としての積分球は、集光レンズ43で集光された放電灯42のアーク像がその内面に拡散され、この拡散によってフラッシュ光の光量分布が均等化され、その一部の内面が出射レンズ46で出射部41にスポット状に結像される。
【0025】
さらに、フラッシュ光源4の出射部41の延長上でハーフミラー5の透過部位には、フラッシュ光による測定光の一部を受光して、その光量を検出する光量モニタ8が設置されている。この光量モニタ8により放電灯42の発光強度変化(光量変化)を検出し、その光量検出に応じて受光器24で受光した光量を補正し、発光毎の強度変化による測定誤差を解消する。
【0026】
なお、上記光量モニタ8はランプ光源3についても光量検出による補正が同様に行えるが、そのランプの発光量の変動はフラッシュ光源4に比較すると非常に小さいものである。また、フラッシュ光源4の発光量はランプ光源3に比べて大きいものであり、両者の発光量に応じてハーフミラー5の反射率が設定される。
【0027】
上記のような本実施形態によれば、測光ヘッド2の共用化により、構造の簡素化、測定誤差の低減が図れる。
【0028】
次に、図2は上記図1の実施形態の変形例を示す測光装置1の概略構成図である。この例では、フラッシュ光源4における光量分布を均等化するための拡散部材として、積分球に代えて拡散板を用いている。その他は、図1と同様であり、同一部品には同一符号を付してその説明を省略する。
【0029】
この例のフラッシュ光源4は、放電灯42のフラッシュ光(アーク)が、集光レンズ43、拡散板による拡散部材45、出射レンズ46を経て出射部41に結像され、この出射部41(出射窓)よりスポット状の測定光を出射するようになっている。拡散部材45としての拡散板は、集光レンズ43の結像位置からずれて配置されるとともに表面で拡散され、フラッシュ光の光量分布が均等化され、その表面の一部が出射レンズ46で出射部41にスポット状に結像される。拡散板45を用いると、部材コストの低減化が図れる。なお、図示の拡散部材45は反射型であるが、透過型を光路上に設けることもできる。
【0030】
図3(a)および(b)は他の実施形態を示す測光装置10の要部機構の概略図である。この実施形態の測光ヘッド2およびランプ光源3、フラッシュ光源4の基本構成は実質的に図1または図2と同様であり、同一符号を付して説明を省略する。
【0031】
そして、本実施形態では、前実施形態の固定式のハーフミラー5に代えて可動ミラー6,7を用いている。つまり、可動ミラー6,7は測光ヘッド2における入射光路20に進入した位置と後退した位置とに移動可能であり、可動ミラー6,7が入射光路20に進入した位置ではフラッシュ光源4による測定光を測光ヘッド2に入射するものであり、後退した位置ではランプ光源3による測定光を測光ヘッド2に入射するものである。
【0032】
図3(a)に示す例では、回動(起伏動)式の可動ミラー6を設置した例であり、測光ヘッド2の入射光路20の入射レンズ22と光源3,4との間に、一端が軸支されて他端が起伏回動するように可動ミラー6が設置されている。
【0033】
そして、実線で示すように、可動ミラー6が入射光路20内に進入した状態では、フラッシュ光源4からの測定光を反射するために傾斜配置される。また、鎖線で示すように、可動ミラー6が入射光路20外に後退した状態では、ランプ光源3からの測定光を阻害しないように入射光路20を開放している。
【0034】
図3(b)に示す例では、スライド式の可動ミラー7を設置した例であり、測光ヘッド2の入射光路20の入射レンズ22と光源3,4との間に、傾斜した状態で進退方向に平行移動するように可動ミラー7が設置されている。
【0035】
そして、同様に、実線で示すように、可動ミラー7が入射光路20内に進入した状態では、フラッシュ光源4からの測定光を反射するために傾斜配置される。また、鎖線で示すように、可動ミラー7が入射光路20外に後退した状態では、ランプ光源3からの測定光を阻害しないように入射光路20を開放している。
【0036】
上記可動ミラー6,7は全反射ミラーで構成するか、光量モニタ8を背面部に設置する場合にはハーフミラーで構成する。また、その他の可動ミラーの後退位置への移動方式としては、反射面に垂直な方向の軸を中心として旋回するように構成してもよい。
【0037】
本実施形態では、測定光の光量損失が低減でき、特にランプ光源3からの測定光の光量増大が図れる。また、可動ミラー6,7をハーフミラーとし、フラッシュ光源4からの測定光を光量モニタ8で検出する場合にも、光量検出のための透過光量は少なくてよく、反射率を高めることができる。
【0038】
なお、前述の実施形態では2つの光源3,4の場合について示したが、光源は3つ以上でもよく、この光源の数に応じて1つ以上のハーフミラーまたは可動ミラーが設置される。その際、固定式ハーフミラーと可動ミラーとを組み合わせて用いてもよい。
【0039】
また、前述の実施形態では、ハーフミラー5または可動ミラー6,7で反射する位置側にフラッシュ光源4を、透過方向にランプ光源3を配置しているが、これは互換可能であり、反射方向にランプ光源3を透過方向にフラッシュ光源4を設置するようにしてもよい。
【0040】
さらに、前述の実施形態では、分析素子9の測定面9aに垂直方向より測定光を照射し、斜め方向への反射光を受光器24で測定するように構成しているが、逆に、分析素子9の測定面9aに斜め方向より測定光を照射し、垂直方向への反射光を受光器24で測定するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る測光装置の概略構成図
【図2】図1の変形例を示す測光装置の概略構成図
【図3】他の実施形態を示す測光装置の要部機構の概略図
【符号の説明】
1,10 測光装置
2 測光ヘッド
3 ランプ光源
4 フラッシュ光源
5 ハーフミラー
6,7 可動ミラー
8 光量モニタ
9 分析素子
9a 測定面
20 入射光路
24 受光器
31,41 出射部
44,45 拡散部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、分析素子の光学変化を測定するため、分析素子の測定面に測定光を照射し、この測定面から反射された反射光を測光する測光ヘッドを備えた測光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、血液、尿等の検体に含まれる所定の生化学物質との化学反応、生化学反応または免疫反応等により発色し光学濃度変化を生じる試薬層を有する分析素子に検体を点着し、検体と試薬層との反応に伴う発色による光学濃度変化を光学的に測定し、その測定光学濃度に基づいて検体中の物質濃度または活性値を求める生化学分析装置等の分析装置において、上記のような分析素子の光学変化を測定するために、上記分析素子に所定の波長を有する測定光を照射した反射光の光量を受光素子で測光する測光装置が使用されている。
【0003】
上記測光装置においては、ハロゲンランプ等の可視光光源を用い、フィルター等によって所定波長を有する可視光による測定光を分析素子の測定面に照射し、反射光を測光する方式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、他の測光装置では、分析素子の光学濃度の測定を行う際に、紫外光を有するフラッシュ光源(ストロボ光源)を用い、そのフラッシュ光を積分球で拡散させて光量分布を均等化させた測定光を分析素子に照射するようにした技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公平5−77022号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平6−341943号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、分析素子の光学変化の測定に必要とされる測定光が、可視光と紫外光のように特性の異なる複数の光源からの光が必要とされる場合に、この測光装置をコンパクトにかつ良好な測定精度を確保できるように構成することが困難である。
【0008】
例えば、1つの光源からの測定光を分析素子に照射する測光ヘッドを各光源に対応してそれぞれ複数設置し、分析素子を順次測光ヘッドに移動させて測定するように構成したものでは、測光装置が大型化してコストが高くなるとともに、測光ヘッド間の測定誤差が小さくなるように測光ヘッドを精度よく構成しなければならない。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、分析素子の測定面の光学変化を測定するについて異なる特性の複数の測定光を測定面に照射する際の構造の簡素化を図るとともに、測定精度を確保するようにした測光装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の測光装置は、分析素子の測定面に測定光を照射し、該測定面から反射された反射光を測光する測光ヘッドを備えた測光装置において、
前記分析素子の測定面に対する入射光路に介装したハーフミラーと、前記ハーフミラーに対して出射部が互いに共役位置関係にある複数の光源とを備え、前記各光源からの測定光が、共通の入射光路を経て前記測光ヘッドにおける分析素子の測定面にそれぞれ照射可能であることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の他の測光装置は、分析素子の測定面に測定光を照射し、該測定面から反射された反射光を測光する測光ヘッドを備えた測光装置において、
前記分析素子の測定面に対する入射光路に進入した位置と後退した位置とに移動可能な可動ミラーと、前記入射光路に進入した位置にある前記可動ミラーに対して出射部が互いに共役位置関係にある複数の光源とを備え、前記各光源からの測定光が、共通の入射光路を経て前記測光ヘッドにおける分析素子の測定面にそれぞれ照射可能であることを特徴とするものである。
【0012】
前記複数の光源の一部にフラッシュ光源を含み、該フラッシュ光源はフラッシュ光を拡散する積分球または拡散板による光量分布を均等化する拡散部材を経て前記入射光路に測定光を入射するのが好適である。
【0013】
前記測定光の一部を受光して、その光量を検出する光量モニタをさらに備え、光量変化を補正するようにしてもよい。
【0014】
【発明の効果】
上記のような本発明では、入射光路に介装したハーフミラーまたは可動ミラーに対して出射部が互いに共役位置関係にある複数の光源からの測定光が共通の入射光路を経て測光ヘッドにおける分析素子の測定面にそれぞれ照射可能であることにより、測光ヘッドの共通化による構造の簡素化、コストの低減、および、異なる光源であっても共役位置関係にあるので投影像が同一になり、光源によるヘッド誤差が生じないで良好な測定精度が確保できる。
【0015】
また、強度分布が安定しないフラッシュ光源はフラッシュ光を拡散する積分球または拡散板による光量分布を均等化する拡散部材を経て測定光を入射させると、強度分布が均一化され、測定毎のばらつきが低減でき、測定精度が高まる。
【0016】
測定光の一部を受光して、その光量を検出する光量モニタをさらに備えると、光量変化の補正が行え、発光毎の強度変化が補正でき、測定毎のばらつきが低減でき、測定精度が高まる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。図1は本発明の一つの実施の形態に係る測光装置の概略構成図である。
【0018】
測光装置1は、分析素子9の測定面9aにおける例えば試薬と検体中のアナライトとの呈色反応による光学濃度変化を測定するためのものであり、分析素子9の測定面9aに測定光を照射し測定面9aから反射された反射光を測光する1つの測光ヘッド2と、この測光ヘッド2へ測定光を入射するランプ光源3とフラッシュ光源4の2つの光源と、ハーフミラー5とを備える。
【0019】
そして、ランプ光源3およびフラッシュ光源4は、分析素子9の測定面9aに対する測光ヘッド2の入射光路20に介装したハーフミラー5に対して出射部31,41が互いに共役位置関係にあり、これらの光源3,4からの各測定光が、共通の入射光路20を経て測光ヘッド2における分析素子9の測定面9aにそれぞれ照射可能である。
【0020】
具体的には、前記測光ヘッド2は、分析素子9を測光位置に保持する支持部材21と、分析素子9に対し垂直方向から測定光の入射光路20を構成する入射レンズ22、アパーチャ23と、分析素子9に対し斜めの位置に配置され反射光を受光するフォトダイオード等による受光器24とを備えてなる。
【0021】
そして、上記入射光路20の入射レンズ22と光源3,4との間に、前記ハーフミラー5が傾斜配置されている。このハーフミラー5を透過する入射光路20の延長線上に、ランプ光源3の出射部31が配置されている。このランプ光源3は、ハロゲンランプ等の可視光を発光する不図示のランプを備え、このランプからの光が、必要に応じて干渉フィルタを経て、光ファイバ32で導かれ、出射部31よりスポット状の測定光を出射するようになっている。このランプ光源3からの測定光は、ハーフミラー5を透過して測光ヘッド2の入射光路20に入り、分析素子9の測定面9aに照射される。
【0022】
一方、前記ハーフミラー5で反射した入射光路20の屈曲線上に、フラッシュ光源4の出射部41が配置されている。このフラッシュ光源4は、紫外光を発光する放電灯42を備え、そのフラッシュ光(アーク)が、集光レンズ43、積分球による拡散部材44、出射レンズ46を経て出射部41に結像され、この出射部41(出射窓)よりスポット状の測定光を出射するようになっている。
【0023】
フラッシュ光源4の出射部41は、ハーフミラー5に対して前記ランプ光源3の出射部31と共役位置関係にあり、このフラッシュ光源4からの測定光は、ハーフミラー5で反射されて測光ヘッド2の共通の入射光路20に入り、分析素子9の測定面9aに同様に照射される。
【0024】
上記拡散部材44としての積分球は、集光レンズ43で集光された放電灯42のアーク像がその内面に拡散され、この拡散によってフラッシュ光の光量分布が均等化され、その一部の内面が出射レンズ46で出射部41にスポット状に結像される。
【0025】
さらに、フラッシュ光源4の出射部41の延長上でハーフミラー5の透過部位には、フラッシュ光による測定光の一部を受光して、その光量を検出する光量モニタ8が設置されている。この光量モニタ8により放電灯42の発光強度変化(光量変化)を検出し、その光量検出に応じて受光器24で受光した光量を補正し、発光毎の強度変化による測定誤差を解消する。
【0026】
なお、上記光量モニタ8はランプ光源3についても光量検出による補正が同様に行えるが、そのランプの発光量の変動はフラッシュ光源4に比較すると非常に小さいものである。また、フラッシュ光源4の発光量はランプ光源3に比べて大きいものであり、両者の発光量に応じてハーフミラー5の反射率が設定される。
【0027】
上記のような本実施形態によれば、測光ヘッド2の共用化により、構造の簡素化、測定誤差の低減が図れる。
【0028】
次に、図2は上記図1の実施形態の変形例を示す測光装置1の概略構成図である。この例では、フラッシュ光源4における光量分布を均等化するための拡散部材として、積分球に代えて拡散板を用いている。その他は、図1と同様であり、同一部品には同一符号を付してその説明を省略する。
【0029】
この例のフラッシュ光源4は、放電灯42のフラッシュ光(アーク)が、集光レンズ43、拡散板による拡散部材45、出射レンズ46を経て出射部41に結像され、この出射部41(出射窓)よりスポット状の測定光を出射するようになっている。拡散部材45としての拡散板は、集光レンズ43の結像位置からずれて配置されるとともに表面で拡散され、フラッシュ光の光量分布が均等化され、その表面の一部が出射レンズ46で出射部41にスポット状に結像される。拡散板45を用いると、部材コストの低減化が図れる。なお、図示の拡散部材45は反射型であるが、透過型を光路上に設けることもできる。
【0030】
図3(a)および(b)は他の実施形態を示す測光装置10の要部機構の概略図である。この実施形態の測光ヘッド2およびランプ光源3、フラッシュ光源4の基本構成は実質的に図1または図2と同様であり、同一符号を付して説明を省略する。
【0031】
そして、本実施形態では、前実施形態の固定式のハーフミラー5に代えて可動ミラー6,7を用いている。つまり、可動ミラー6,7は測光ヘッド2における入射光路20に進入した位置と後退した位置とに移動可能であり、可動ミラー6,7が入射光路20に進入した位置ではフラッシュ光源4による測定光を測光ヘッド2に入射するものであり、後退した位置ではランプ光源3による測定光を測光ヘッド2に入射するものである。
【0032】
図3(a)に示す例では、回動(起伏動)式の可動ミラー6を設置した例であり、測光ヘッド2の入射光路20の入射レンズ22と光源3,4との間に、一端が軸支されて他端が起伏回動するように可動ミラー6が設置されている。
【0033】
そして、実線で示すように、可動ミラー6が入射光路20内に進入した状態では、フラッシュ光源4からの測定光を反射するために傾斜配置される。また、鎖線で示すように、可動ミラー6が入射光路20外に後退した状態では、ランプ光源3からの測定光を阻害しないように入射光路20を開放している。
【0034】
図3(b)に示す例では、スライド式の可動ミラー7を設置した例であり、測光ヘッド2の入射光路20の入射レンズ22と光源3,4との間に、傾斜した状態で進退方向に平行移動するように可動ミラー7が設置されている。
【0035】
そして、同様に、実線で示すように、可動ミラー7が入射光路20内に進入した状態では、フラッシュ光源4からの測定光を反射するために傾斜配置される。また、鎖線で示すように、可動ミラー7が入射光路20外に後退した状態では、ランプ光源3からの測定光を阻害しないように入射光路20を開放している。
【0036】
上記可動ミラー6,7は全反射ミラーで構成するか、光量モニタ8を背面部に設置する場合にはハーフミラーで構成する。また、その他の可動ミラーの後退位置への移動方式としては、反射面に垂直な方向の軸を中心として旋回するように構成してもよい。
【0037】
本実施形態では、測定光の光量損失が低減でき、特にランプ光源3からの測定光の光量増大が図れる。また、可動ミラー6,7をハーフミラーとし、フラッシュ光源4からの測定光を光量モニタ8で検出する場合にも、光量検出のための透過光量は少なくてよく、反射率を高めることができる。
【0038】
なお、前述の実施形態では2つの光源3,4の場合について示したが、光源は3つ以上でもよく、この光源の数に応じて1つ以上のハーフミラーまたは可動ミラーが設置される。その際、固定式ハーフミラーと可動ミラーとを組み合わせて用いてもよい。
【0039】
また、前述の実施形態では、ハーフミラー5または可動ミラー6,7で反射する位置側にフラッシュ光源4を、透過方向にランプ光源3を配置しているが、これは互換可能であり、反射方向にランプ光源3を透過方向にフラッシュ光源4を設置するようにしてもよい。
【0040】
さらに、前述の実施形態では、分析素子9の測定面9aに垂直方向より測定光を照射し、斜め方向への反射光を受光器24で測定するように構成しているが、逆に、分析素子9の測定面9aに斜め方向より測定光を照射し、垂直方向への反射光を受光器24で測定するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る測光装置の概略構成図
【図2】図1の変形例を示す測光装置の概略構成図
【図3】他の実施形態を示す測光装置の要部機構の概略図
【符号の説明】
1,10 測光装置
2 測光ヘッド
3 ランプ光源
4 フラッシュ光源
5 ハーフミラー
6,7 可動ミラー
8 光量モニタ
9 分析素子
9a 測定面
20 入射光路
24 受光器
31,41 出射部
44,45 拡散部材
Claims (4)
- 分析素子の測定面に測定光を照射し、該測定面から反射された反射光を測光する測光ヘッドを備えた測光装置において、
前記分析素子の測定面に対する入射光路に介装したハーフミラーと、前記ハーフミラーに対して出射部が互いに共役位置関係にある複数の光源とを備え、
前記各光源からの測定光が、共通の入射光路を経て前記測光ヘッドにおける分析素子の測定面にそれぞれ照射可能であることを特徴とする測光装置。 - 分析素子の測定面に測定光を照射し、該測定面から反射された反射光を測光する測光ヘッドを備えた測光装置において、
前記分析素子の測定面に対する入射光路に進入した位置と後退した位置とに移動可能な可動ミラーと、前記入射光路に進入した位置にある前記可動ミラーに対して出射部が互いに共役位置関係にある複数の光源とを備え、
前記各光源からの測定光が、共通の入射光路を経て前記測光ヘッドにおける分析素子の測定面にそれぞれ照射可能であることを特徴とする測光装置。 - 前記複数の光源の一部にフラッシュ光源を含み、該フラッシュ光源はフラッシュ光の光量分布を均等化する拡散部材を経て前記入射光路に測定光を入射することを特徴とする請求項1または2に記載の測光装置。
- 前記測定光の一部を受光して、その光量を検出する光量モニタをさらに備えたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の測光装置。
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
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CN102384889A (zh) * | 2011-08-03 | 2012-03-21 | 长春迪瑞医疗科技股份有限公司 | 一种全自动便潜血分析仪的积分球式光学系统 |
JP2016156662A (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | コニカミノルタ株式会社 | 照明機構及び光学特性測定装置 |
CN106198359A (zh) * | 2016-07-05 | 2016-12-07 | 长春迪瑞医疗科技股份有限公司 | 一种使用积分球的白细胞分类计数仪用光学系统 |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003086687A patent/JP2004294249A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106198359B (zh) * | 2016-07-05 | 2019-08-06 | 迪瑞医疗科技股份有限公司 | 一种使用积分球的白细胞分类计数仪用光学系统 |
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