JP2004294138A - 光線方向測定装置および測定方法 - Google Patents

光線方向測定装置および測定方法 Download PDF

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JP2004294138A JP2003084088A JP2003084088A JP2004294138A JP 2004294138 A JP2004294138 A JP 2004294138A JP 2003084088 A JP2003084088 A JP 2003084088A JP 2003084088 A JP2003084088 A JP 2003084088A JP 2004294138 A JP2004294138 A JP 2004294138A
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Abstract

【課題】光線照射装置から照射される複数光線の照射方向を測定する際に、同時に2点以上の投影点を各光線毎に計測する方法では、高い精度で設置した大掛かりな専用装置が必要になる。
【解決手段】複数光線の照射方向を測定するために、照射される各光線を投影する平面スクリーンと、そのスクリーンに投影される投影点の位置を計測する光線投影位置計測手段と、計測された投影位置情報から各光線方向を算出する光線方向算出手段を用意する。光線照射装置を任意の異なる位置および方向に動かし、スクリーンへの投影と投影点の位置の測定を3回以上行う。このときに得られる投影点の位置情報から、光線方向算出手段により各光線の方向が算出される。なおここで各光線方向算出手段では、複数回の光線投影からある組み合わせを選び、それから各光線方向に関する拘束条件を複数求め、それを統合し光線方向を求める。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボット制御、計測、実写CG合成などの様々な分野で利用される、光線照射装置の位置や姿勢を測定し、自己位置同定するための光線方向測定装置および光線方向測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特徴点となるマーカを撮影した画面から、カメラの位置や姿勢を推定するカメラの自己位置同定は、ロボット制御、計測、実写CG合成など、様々な分野で利用される基本技術である。
【0003】
その基礎となる手法に、透視3点問題と呼ばれるものがある。
カメラの内部パラメータが既知のとき、3つの特徴点の3次元位置とその撮影画面から4次方程式を導き、これを解くことでカメラ位置・姿勢が算出できることが知られている。
【0004】
特徴点数が3つであることは、この推定を行うための必要十分な観測数であるが、計算を簡略化できる、多次方程式の解を一意に定める、カメラ内部パラメータも同時に求める、あるいは誤差を削減させる、といった目的のため、特徴点数をそれ以上に増やして冗長性を持たせる方法も提案されている[非特許文献1参照]。
【0005】
これらの原理は、カメラの自己位置同定だけでなく、他のアプリケーションにも適用可能である。
【0006】
カメラの自己位置同定では、図11(a)に示すように、被写体の3次元位置と、映像から求められる各光軸方向(視点と被写体を結ぶ直線方向:{m0},{m1},{m2})が既知のとき、カメラ10の位置・姿勢を求めることができる。
【0007】
これに対して、図3に示すように複数の光線を、照射装置に対してあらかじめ固定された方向に照射する光線照射装置1を考える。
【0008】
この光線照射装置1を任意の位置・方向に動かし、ここから照射される光線(光線照射方向ベクトル:{m1}、{m2}、{m3}、{m4})をある場所に投影させる。この投影点の3次元位置を何らかの手段で計測すれば、図11(b)に示すように、得られる情報と、その幾何学的拘束は図11(a)とまったく同じ条件となり、カメラ10の自己位置同定と同様の方法で、照射装置12の位置・姿勢を求めることができる。
【0009】
その具体例として照射装置をVR(バーチャルリアリティー)における3次元位置姿勢センサに適用しようという試みがされている[非特許文献2参照]。
【0010】
図2(b)にアプリケーション実現例を示す。
【0011】
超大画面スクリーンに向かった体験者は、このデバイス(光線照射装置7)をスクリーン2に向かって自由に動かすことで、位置と姿勢の合計6パラメータをシステムに対して入力することができる。
【0012】
例えばこのデバイス7を体験者の頭部に取り付け、また光線として非可視光を用いることで、体験者の視点位置や視線方向を自動的に検知し、それによって表示する映像を動的に変化させる、といったVRアプリケーションへの適用が想定される。
【0013】
大型ディスプレイにおけるポインティングデバイスとしてこの原理を用いる手法が下記特許文献1において開示されている
さて、以上述べたアプリケーションでは図3に示すように、照射装置1から照射される各光線の相対方向があらかじめ分かっていなければならないため、その測定方法が問題となる。
【0014】
その最も分かり易い方法が、図4に示す方法である。
【0015】
平行な面など、互いの位置関係が既知な2つの投影面(9、91)を設定し、これに投影される2つの投影点(例えば{p1}、{p’1})の位置を測定し両者を結ぶことで光線の方向を求めることができる。しかしこの方法では、2つの投影点が同一の座標系の値として読み取れるように、高い精度で2つの投影面(9、9’)を設置した大掛かりな装置が必要となり、装置そのもののキャリブレーションも要求される。
【0016】
【非特許文献1】L. Quan and Z. Lan,“Linear N ≧ 4−point pose determination,” Proc. ICCV, pp. 778−782, 1998
【非特許文献2】鈴木尚亨、高橋裕樹、中嶋正之、“大型VRシステムのための能動型3次元位置センサAMUSE”、日本VR学会誌、Vol. 4、No. 3、pp. 511−520、1999
【特許文献1】特開2003−36142号公報
【発明が解決しようとする課題】
光線照射装置1から照射される各光線の相対方向を測定する方法としては図4に示した光線方向測定装置のように、平行なスクリーン面など、互いの位置関係が既知な2つの投影面を設定し、これに投影される2つの投影点の位置を同一の座標系の値として読み取り、この値から方向を求める方法が考えられる。しかしこの方法では、2回の投影を厳密な関係の下に行うために高い精度で設置した大掛かりな装置が必要となる。さらに、装置そのものの高度なキャリブレーションも要求される。
【0017】
そこで本発明では、このような大掛かりな装置を必要としない光線方向測定手段を実現する。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、同時に複数の方向に光線を照射する光線照射手段と、該光線照射手段によって照射される各光線を投影する平面スクリーンと、該平面スクリーンに投影された各光線の投影位置を計測する光線投影位置計測手段と、該光線投影位置計測手段で計測された各光線の投影位置情報から各光線方向を算出する光線方向算出手段を構成する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例の構成を図1に示す。
【0020】
図からわかるように、光線照射手段1によって照射される各光線を投影する平面スクリーン2と、その平面スクリーン2に投影された各光線の投影位置を計測する光線投影位置計測手段3と、
計測された各光線の投影位置情報から各光線方向を算出する光線方向算出手段4から構成される。
【0021】
光線照射装置1は図3に示すように、同時に複数の方向に光線を照射し、照射される光線の数が4本以上で、各光線の照射方向が固定されている(各光線の相対方向は未知)。
【0022】
平面スクリーン2は、光線照射手段1によって照射される各光線が投影される。
【0023】
光線投影位置計測手段3は、平面スクリーン2に投影された各光線の投影位置を複数台のカメラ(51,52,53,54)で撮影した画像情報から各光線の投影位置情報(各投影点の3次元座標値)を計測する。
【0024】
光線投影位置計測手段3の実施例として、図1に示す平面スクリーン2を4台のカメラで撮影するときの状況を図12に示す。
【0025】
図12において、カメラ(51)〜カメラ(54)は平面スクリーン2を撮像するカメラで、このカメラはスクリーンの表示画面が撮像できる表面に設置される。また透過式スクリーンの場合はスクリーンの裏側が撮像できる場所でもよい。
【0026】
各々のカメラはスクリーン2の一部を撮像しているが、各カメラの撮像領域を統合すると画像表示領域全体を余すことなく撮像できる位置に配置されている。もちろんこれらのカメラが撮像する領域は互いに重複していても良い。
【0027】
なおこのときスクリーン2の位置と、投影点計測用の各カメラ間のキャリブレーションをあらかじめ行っておき、その関係を不動とすることで、各投影点は3次元座標値として読み取ることができる。
【0028】
これにより光線投影位置計測手段3は、平面スクリーン2上に投影された光線照射装置1の各光線の投影点({p1}、{p2}、{p3}、{p4})位置を3次元位置データとして測定し、各光線の投影点の座標情報として出力する。
【0029】
光線方向算出手段4は、該光線投影位置計測手段3で計測された各光線の投影点位置情報から各光線方向を算出する。
【0030】
次に、光線照射装置1の各光線方向を算出する手順を図5に示す。
【0031】
従来の技術で説明したアプリケーションシステムを用いることで、図5aにおいて任意の場所{b(1)}から光線を照射させたときの各光線の投影点({p1(1)}、{p2(1)}、{p3(1)}、{p4(1)})を測定することができる。
【0032】
もちろんこのときは照射装置1のそれぞれの光線方向が分かっていないので、照射点{b(1)}の位置や姿勢を求めることはできないし、またこの投影点の情報だけから光線方向を推定することもできない。しかしながら、照射装置1を別の任意の位置に動かし、同様の測定を複数回行えば、(図5(b)、図5(c)、・・・・、図5(d))、それぞれで得られる投影点({p1(1)}、{p2(1)}、・・・、{p1(2)}、・・・、{p4(2)}、{p1(N)}、・・・、{p4(N)})の位置情報から幾何学的な拘束条件を用いて、照射装置から照射される各光線の方向が算出でき、また同時に、各照射時の照射装置の位置・姿勢を求めることができる。
【0033】
なおここで、各照射点、投影点の位置情報{b}、{pi}はともに、ワールド座標系で表現された3次元位置を示す3−Dベクトルであらわされる。
【0034】
第1回の測定(図5(a))と第2回の測定(図5(b))の組み合わせを例に具体的な計算方法を説明する。
【0035】
図5(a)、(b)に示したとおり、第1回の測定と第2回の測定では、照射装置1の位置、姿勢は異なっているが、同一の投影面(平面スクリーン2)に対して投影している。この関係は、図6に示すように、照射装置1の位置・姿勢を同一のものとし、異なる投影面{Π(1)}、{Π(2)}に対して投影するのと等価である。
【0036】
なおここで、図5における各測定回の照射装置の位置・姿勢の相対関係は未知なので、図6における各平面の位置と法線方向の相対関係も未知となる。
【0037】
ここで、座標系について考える。図5では、各測定においてすべて同じ投影面を用いるため、各投影点({p1(1)}、{p2(1)}、・・・、{p1(2)}、・・・、{p4(2)}、{p1(N)}、・・・、{p4(N)})の位置情報は同じ座標系(ワールド座標系)であらわせられる。これに対して図6では、第2回の測定時に照射装置と投影面を移動・回転させることとなるので、投影点座標値{p´i}をあらわす座標系の座標原点、座標軸ともに、同様の移動・回転をさせることとなる。すなわち図6では、各投影点は第1回の測定で用いられる座標値{b}、{pi}と第2回の測定で用いられる座標値{b´}、{p´i}は異なる座標系で表されるものと解釈しなければならない(ただし、照射点{b(1)}と{b(2)}の位置情報{b}、{b´}は空間内で同じ点を示していることに注意する)。そこで、第1回の測定で用いられる座標系を{U(1)}座標系、第2回の測定で用いられる座標を{U(2)}座標系、以下、{U(3)}座標系、{U(N)}座標系と呼ぶことにする。
【0038】
図6における2つの投影面への投影点の関係を式であらわす。
第1回の測定における、照射装置の位置を{b}、光線{mi}の平面1(Π(1))への投影点を{pi}とし、それぞれ{U(1)}座標系で表される3次元ベクトルとする。同様に第2回の測定における、照射装置の位置を{b´}、光線{mi}の平面2({Π(2)})への投影点を{p´i}とし、それぞれ{U(2)}座標系で表される3次元ベクトルとする。それぞれの関係は
【0039】
【数1】
Figure 2004294138
【0040】
【数2】
Figure 2004294138
【0041】
と表すことができる。
【0042】
この数式(1)数式(2)から
【0043】
【数3】
Figure 2004294138
【0044】
【数4】
Figure 2004294138
【0045】
が得られる。
【0046】
以上の条件より、数式(3)、数式(4)(i=1,2,・・・,I)における既知パラメータ{pi}、{p´i}から、未知パラメータ{mi}、{α´i}、{R´}、{b}、{b´}を推定する。数式(3)(4)より{mi}を消去すると
【0047】
【数5】
Figure 2004294138
【0048】
が得られる。
【0049】
なおここで、測定方法の定義より、各投影点{pi}、{p´i} はそれぞれ同一の平面上にある。そこで数式(5)をこの条件を考慮したものに書き換える。
【0050】
いま、図6における2つの平面{Π(1)}、{Π(2)}を、それぞれ法線ベクトル{h}、{h´}と、各座標原点から平面までの距離{d}、{d´}で表すことにする。平面上に存在する3つ以上の点({p1(1)}、{p2(1)}、{p3(1)}、{p4(1)})、({p1(2)}、{p2(2)}、{p3(2)}、{p4(2)})の3次元位置がそれぞれ既知なので、各平面のパラメータ{h}、{d}、{h´}、{d´}はそこから一意に算出可能である。なお、{h}、{d}は{U(1)}座標系で、{h´}、{d´}は{U(2)}座標系で表されたものである。
【0051】
平面{Π(1)}上に存在する任意の点{pi}と、平面{Π(2)}に存在する任意の点{p´i}の満たすべき数式は
【0052】
【数6】
Figure 2004294138
【0053】
【数7】
Figure 2004294138
【0054】
である。これらの式で、(・,・)はベクトルの内積を示す。
【0055】
数式(6)(7)を数式(5)に代入して
【0056】
【数8】
Figure 2004294138
【0057】
ここで、
【0058】
【数81】
Figure 2004294138
【0059】
で表されるテンソル積の関係を用いると、数式(8)は
【0060】
【数82】
Figure 2004294138
【0061】
と書き換えられ、これより
【0062】
【数9】
Figure 2004294138
【0063】
と置いたときに{pi}と{p´i}の関係を
【0064】
【数10】
Figure 2004294138
【0065】
の形式で表すことができる。
【0066】
この数式(10)を本問題における基本方程式と定義する。
【0067】
数式(10)における変換行列{A´}を、観測パラメータより求めていくことにする。数式(10)では両辺にスカラー倍の自由度があるので、
【0068】
【数101】
Figure 2004294138
【0069】
とおくことができる。これより、
【0070】
【数102】
Figure 2004294138
【0071】
として数式(10)に代入すると、
【0072】
【数11】
Figure 2004294138
【0073】
なる2式が得られる。未知パラメータ({aij})の数は8つなので、4組(i=1,2,3,4)の数式(10)より行列{A´}は一意に求まる。
【0074】
ある光軸iが2つの異なる平面上に投影され、それぞれ個別の座標系による座標表現で、{p}、{p´i}として観測されたとき、{pi}と{p´i}の関係が数式(10)の基本方程式で表されることがわかった。また、そこで用いられる未知パラメータ{A´}が、4組(i=1、2、3、4)の観測点{p1}、{p2}、{p3}、{p4}、{p´1}、{p´2}、{p´3}、{p´4}から求めることができることがわかった。
【0075】
数式(3)(4)における{mi}(i=1、2、・・・,I)を求めるには、{A´}を分解することにより数式(5)における未知パラメータ{b}、{b´}、{R´}を求める必要がある。
【0076】
{A´}は前述のように実質的に8つのパラメータで表現され、これに対して、{b}、{b´}、{R´}には合計9つのパラメータがある。
【0077】
図5に示すように観測回数を増やし、例えば3回の観測を行うと、第1回の観測と第2回の観測、および、第1回の観測と第3回の観測、の組み合わせにより、2つの変換行列、{A´}、{A´´}が得られる。よってここでの拘束パラメータ数は、8×2=16に増える。これに対して未知パラメータは、{b}、{b´}、{R´}に{b}、{b´´}、{R´´}が加わるが、ここで{b}は共通なので結局、{b}、{b´}、{R´}、{b´´}、{R´´}の合計15となる。これにより未知パラメータ数は拘束数より少なくなるので、それぞれの未知パラメータを求めることができる。
【0078】
まず第1回の観測と第2回の観測の組み合わせによる変換行列{A´}において、未知パラメータ{b}、{b´}、{R´}のなかの{b}が取るべき値に関する条件({b}に関する条件式)を求める。
【0079】
いま、ある光線方向{mv}を考える。この光線は、平面{Π(1)}上のある無限遠の位置に投影され、また、同時に平面{Π(2)}上のある無限遠の位置に投影されるものとする。このような光線{mv}の条件は、図7に示すように光線方向が平面{Π(1)}と平面{Π(2)}の交線方向{l}に等しくなる場合のみ成り立つ。
【0080】
以上の条件を満たす方向{mv}を実際に求める。
【0081】
平面上の無限遠点を、方向を示す単位ベクトル{c}で表現すると、実際の無限遠点は
【0082】
【数111】
Figure 2004294138
【0083】
となるが、数式(10)におけるホモグラフイーでは、定数倍の自由度があり、2平面間の変換も問題なく行えるので、投影点を考える上でスケール定数{z}については省略することができる。
【0084】
このような考えから、光線{mv}の平面{Π(1)}上の無限遠投影点と、平面{Π(2)}上の無限遠投影点を、それぞれ単位方向ベクトル{pv}、{p´v}と表現する。
図7に示すように{pv}、{p´v}は方向{mv}、すなわち2平面の交線{l}の方向を表すことになる。なお{pv}、{p´v}はそれぞれ別の座標系({U(1)}、{U(2)}座標系)で表現されていることに注意する。
【0085】
このような条件を満たす{pv}、{p´v}を求めると、平面{Π(2)}の法線が{h´}だから、平面{Π(2)}の無限遠方向{p´v}は、
【0086】
【数12】
Figure 2004294138
【0087】
を満たす。
【0088】
同様に、平面{Π(1)}の法線が{h}であるから{pv}は、({h},{pv})=0を満たす。
数式(10)より{pv}と{p´v}の関係は
【0089】
【数121】
Figure 2004294138
【0090】
だから、
【0091】
【数13】
Figure 2004294138
【0092】
を満たす。
【0093】
数式(12)、数式(13)より{p´v}は
【0094】
【数14】
Figure 2004294138
【0095】
によって求まる。なおここで normalize[・]はベクトルのノルムが1となるような正規化操作を、×はベクトルの外積を表す。
【0096】
以上より、2平面の交線方向が、{U(2)}座標系によって表されるベクトル{p´v}として求まった。
【0097】
次に図8に示すように{p´v}(交線{l}の方向)に直交し、平面{Π(2)}上の無限遠点に投影する光線方向を{nv}とする。この無限遠投影点を{q´v}と表す。
【0098】
平面{Π(2)}の法線が{h´}だから、
【0099】
【数15】
Figure 2004294138
【0100】
である。よって{q´v}は{p´v}と{h´}の両方に直交することになる。{p´v}は数式(14)で求められるので、
【0101】
【数16】
Figure 2004294138
【0102】
となる。
【0103】
光線{nv}が平面{Π(1)}上に投影する点を{qv}とおく。数式(10)より
【0104】
【数161】
Figure 2004294138
【0105】
となる。ここで{qv}は無限遠点ではないので、単位ベクトルではなく、平面{Π(1)}上の実際の点として求める必要がある。よってスケール係数を特定する必要がある。平面の式より({h},{qv})={d}だから、
【0106】
【数17】
Figure 2004294138
【0107】
となる。
【0108】
以上より、{qv}が特定された。図8に示すように照射位置{b}から{qv}に向かう方向({qv}−{b})は{l}(={pv})に直交する。よって、{b}は点{qv}を通り、{l}に直交する平面{Π(q)}上になければならないことが分かる。
【0109】
次に図9に示すように、平面{Π(2)}上の無限遠点に投影点を投影する2つの光線{uqv},{uv}を考えて、さらに条件を絞り込んでいくことにする。なお{uqv}は前述点{qv}に投影点を投影する光線とする。
【0110】
2つの光線の平面{Π(1)}上の投影点{qv},{cv}と照射点{b}のつくる角度{θ}は、それらの光線が平面{Π(2)}上に投影する点{q´v}、{c´v}と照射点{b´}がつくる角度{θ´}となることに注意する。
【0111】
図9からわかるように、光線{uv}が、平面{Π(1)}に投影する点{cv}は、{qv}をとおり方向{l}(={pv})に平行な直線{L}上にあることから、この点を
【0112】
【数18】
Figure 2004294138
【0113】
と表すことができる。同じ光線{uv}が平面{Π(2)}上に投影する無限遠点{c´v}は数式(10)より
【0114】
【数19】
Figure 2004294138
【0115】
である。
【0116】
ここで、数式(121)かつ|{pv}|=1だから
【0117】
【数191】
Figure 2004294138
【0118】
であり、また数式(17)より
【0119】
【数192】
Figure 2004294138
【0120】
だから、これを数式(19)に代入すると
【0121】
【数20】
Figure 2004294138
【0122】
となる。
【0123】
さて、ここで、照射装置から投影点{qv}に向かう光線{uqv}、すなわち数式(18)において、{λ}=0とおいた場合の光線と、数式(18)において{λ}=0以外の場合での光線{uv}のつくる角度{θ}に着目する。
【0124】
照射位置{b}から{qv}までの距離は|{b}−{qv}|だから
【0125】
【数21】
Figure 2004294138
【0126】
となる。
【0127】
一方、これらの2つの光線は平面{Π(2)}上の無限遠点に投影されるが、それらを{q´v}、{c´v}と方向ベクトルであらわし、これらがつくる角度{θ´}をもとめると、
【0128】
【数22】
Figure 2004294138
【0129】
となる。{θ}={θ´}となるので、数式(21)と数式(22)をひとつにまとめて、数式(20)を代入すると、
【0130】
【数23】
Figure 2004294138
【0131】
が得られる。
【0132】
任意の{λ}について数式(23)が満たされるためには
【0133】
【数231】
Figure 2004294138
【0134】
でなければならない。これは照射位置{b}と点{qv}との距離{r}が常に、
【0135】
【数24】
Figure 2004294138
【0136】
すなわち点{qv}を中心とした半径{r}の球上に{b}が存在しなければならないことを示している。
【0137】
なおここで{p´v}、{q´v}、{qv}はそれぞれ数式(14)(16)(17)より求められるものである。
【0138】
以上をまとめると、照射位置bは図10(a)に示すように、平面{Π(q)}上の、点{qv}を中心とする半径{r}の円{Ω(1)}上に存在しなければいけないことがわかった。
【0139】
以上、ホモグラフィー{A´}が与えられたときに照射位置{b}が取るべき条件について考えてきたので、上記の結論は{b}の位置に関する必要条件ということができる。証明は省略するが、これは十分条件にもなっている。
【0140】
以上より、任意の2つの平面{Π(1)}、{Π(2)}に光線を照射したとき、それぞれの投影位置から互いの変換行列{A´}が得られ、その際に、照射位置{b}が空間内のある円{Ω(1)}に存在することが必要十分条件となることがわかった。
しかしながら、これだけでは{b}を一意に特定できず、目的となる光軸方向{mi}を求めることができない。
【0141】
そこで、もう一つの平面{Π(3)}を考えることにする。この第3の平面{Π(3)}と、第1の平面{Π(1)}の組み合わせにより、別の変換行列{A´´}を得ることができ、これから{A´}のときと全く同じように、図10(b)に示すように照射位置bの存在する円{Ω(2)}を求めることができる。
【0142】
円{Ω(1)}、円{Ω(2)}のどちらも平面{Π(1)}を表す座標系、すなわち{U}座標系によって表現されているので、図10(c)に示すように、この2つの円が交わる点を直接計算すればこれが照射位置{b}の存在点となる。
【0143】
ここにおいて、目的となる光軸方向{mi}を一意に算出することが可能になった。具体的には{b}を数式(5)に代入し、順次未知パラメータを求めていった後にこれを数式(3)に代入すれば計算される。
【0144】
なお2つの円はそれぞれ平面{Π(1)}に直交する平面上にあり、その中心も平面{Π(1)}上にあるので、どちらの円も3次元空間内で平面{Π(1)}を中心とした面対称の位置にある。よって、その交点も平面{Π(1)}の表側と裏側の2つ存在するが、どちらを考えても平面{Π(1)}との相対的な関係は変わらない。
【0145】
以上の計算は、例えば図14に示した自動計算装置(300)によって実現される。自動計算装置は、データ転送を行うシステムバス(330)、あらかじめ決められたプログラムやその時の状況に応じて、各種演算処理を行うCPU等の中央演算装置(340)、プログラムや数値データを保存するメモリ等の主記憶装置(350)、同じくプログラムや数値データを保存するハードディスク等の外部記憶装置(360)から構成される。本装置には光線方向算出プログラム(385)が記録されており、このプログラムがいったん主記憶装置(350)に読み出された後に、光線投影位置計測手段から入力される各投影点の位置情報を用いて計算を行い、各光線方向を算出し、外部記憶装置(360)に計算結果(390)を記録する。
【0146】
以上述べてきた本発明の実施例における処理の手順を図14に示す。任意の位置、方向に光線照射装置を動かす(1510)。次に平面スクリーンに光線を照射する(1520)。次に平面スクリーン上の投影点位置を計測する(1530)。これを任意の回数(ただし3回以上)繰り返す。次に光線方向を算出する。光線方向算出部(1540)では、複数回の投影からある組み合わせを選びそれから得られた投影点位置情報から各光線に関する拘束上件を求め(1550)、これを異なる組み合わせで複数回行い、その結果得られる複数の拘束条件を統合し、光線方向を求める(1560)。
【0147】
以上の手順をとることで、複数光線の照射方向が算出される。
【0148】
【発明の効果】
本発明によれば、1つのスクリーンを用いて測定が行われるため、高精度・大掛かりな専用装置を用意することなく、光線照射装置の光線方向を測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の形態を示す構成図
【図2】カメラの自己位置同定を用いた3次元位置姿勢センサ(a)と光線照射装置を用いた3次元位置姿勢センサ(b)
【図3】光線照射装置と各光線の方向
【図4】2つの投影点の絶対位置測定による光線方向推定方向
【図5】光線方向測定方法(a)(b)(c)(d)
【図6】2回の測定における光線照射装置の位置および姿勢を一致させた場合の各投影平面の関係
【図7】ある照射光線{mv}の2平面{Π(1)}、{Π(2)}上の無限遠点に向かったときの、無限遠方向を示すベクトル{pv}、{p´v}と{mv}の関係
【図8】ベクトル{l}、点{qv}と{b}の存在する平面{Π(q)}の関係
【図9】平面{Π(2)}上の無限遠点方向に投影点を持つ2つの光線{uqv}、{uv}のつくる角度{θ}と各投影点の関係
【図10】(a)は{b}の存在する円{Ω(1)}、(b)は{b}の存在する円{Ω(2)}、(c)は3つの平面{Π(1)}、{Π(2)}、{Π(3)}を用いて{b}を一意に決定していく過程。
【図11】(a)カメラの自己位置推定方法と(b)光線照射装置の位置・姿勢推定方法
【図12】平面スクリーン2を4台のカメラで撮影するときの状況
【図13】光線方向算出手段を実現する装置構成例
【図14】実施例における処理手順
【符号の説明】
1.光線照射装置
2.平面スクリーン
3.光線投影位置計測手段
4.光線方向算出手段
51.〜54.光線投影位置計測撮影用カメラ
6.マーカ撮影カメラ
7.光線照射装置
9.91.平行な平面スクリーン
10.カメラ
11.平面スクリーン
12.光線照射装置
13.平面スクリーン

Claims (4)

  1. 同時に複数の方向に光線を照射する光線照射手段の各光線方向を測定するための光線方向測定装置において、
    該光線方向測定装置は、該光線照射手段によって照射される各光線を投影する平面スクリーンと、
    該平面スクリーンに投影された各光線の投影位置を計測する光線投影位置計測手段と、
    該光線投影位置計測手段で計測された各光線の投影位置情報から各光線方向を算出する光線方向算出手段から構成されることを特徴とする。
  2. 同時に複数の方向に光線を照射する光線照射手段の、各光線方向を測定するための光線方向測定方法に関し、
    該光線方向測定方法は、該光線照射手段によって照射される各光線を平面スクリーンに投影するステップと、
    該平面スクリーンに投影された各光線の投影位置を計測するステップと、
    計測された各光線の投影位置情報から各光線方向を算出するステップからなることを特徴とする。
  3. 請求項2記載の光線方向測定方法において、
    各光線を平面スクリーンに投影するステップでは、該光線照射手段を任意の位置および任意の方向に移動させ、複数回投影を行うことを特徴とする。
  4. 請求項2又は請求項3記載の光線方向測定方法において、該各光線方向を算出するステップは、
    複数回の投影からある組み合わせを選びそれから得られた位置情報から各光線方向に関する拘束条件を求めるステップと、該拘束条件を求めるステップを異なる組み合わせの投影を選び複数回行うステップと、その結果得られる複数の拘束条件を統合し光線方向を求めるステップからなることを特徴とする。
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