JP2004294076A - Mtf測定装置及び測定方法 - Google Patents

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JP2004294076A JP2003082771A JP2003082771A JP2004294076A JP 2004294076 A JP2004294076 A JP 2004294076A JP 2003082771 A JP2003082771 A JP 2003082771A JP 2003082771 A JP2003082771 A JP 2003082771A JP 2004294076 A JP2004294076 A JP 2004294076A
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Yoshihito Morita
恵仁 森田
Toshiki Kumagai
俊樹 熊谷
Koji Ouchi
孝司 大内
Takeshi Noda
武司 野田
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Abstract

【課題】短時間で正確なMTF値の測定又はMTF−デフォーカス特性の測定を行える。
【解決手段】被検レンズRにより結像された像を拡大するために、被検レンズRの光軸Aに光軸を平行又は一致させて配置された無限遠補正型の対物レンズ10a及び無限遠補正型の結像レンズ10bを備える拡大光学系10と、対物レンズ10aを光軸A方向に移動可能な移動機構20と、結像レンズ10bにより結像した物体像を撮像する固体撮像素子30と、移動機構20により対物レンズ10aを移動させながら固体撮像素子30により撮像された物体像の出力信号に基づいてMTF値を算出する演算部40とを備えたMTF測定装置1を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子を用いたカメラ等に用いられるレンズ等のMTF(伝達関数;Modulation Transfer Function)値を測定するMTF測定装置及び測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、デジタルカメラ等の電子機器は、毎年新たな機能が付加されたり、性能が向上したりして新型式のものが提供されている。特に、近年のデジタルカメラは、小型化と共に高解像度のレンズを搭載している。このような高解像度のレンズを開発するために、レンズのMTF値を測定して解析することが必要である。このMTF値を測定するMTF測定装置は、様々なものが知られているが、その一つとして被検レンズを動かすことなく、十分な光強度を得て、高精度に高周波領域をも含むMTF値を算出することができるMTF測定装置(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【0003】
このMTF測定装置は、基準チャート、光源、無限補正型対物レンズ、無限補正型結像レンズ、移動機構、CCDセンサ及び演算装置で構成されている。
基準チャートは、中央に直径0.2mmの円形開口が設けられており、ハロゲンランプ等の光源に隣接して配置されている。これにより光源は、基準チャートを照射可能である。また、測定される被検レンズは、基準チャートを挟んで光源の反対側に離間して配置されている。また、無限補正型対物レンズ及び無限補正型結像レンズは、被検レンズより生成された基準チャートの縮小像を観察可能な位置であって、光軸を被検レンズの光軸と水平になるように配置されている。また、この無限補正型対物レンズは、ボールネジ付きステージ等の移動機構で光軸方向に移動可能とされている。CCDセンサは、多数の画素が面上に配置された固体撮像素子としての2次元CCDセンサであり、被検レンズ、無限補正型対物レンズ及び無限補正型結像レンズにより生成される基準チャートの像の結像位置に配置されている。また、演算装置は、2次元CCDセンサから得られる電気信号を演算処理して、MTF値を算出する機能を有している。
【0004】
このMTF測定装置により、被検レンズのMTF値を測定する場合、まず、光源から発した光束の一部は、基準チャートに設けられた円形開口を通過し、被検レンズに入射する。入射した光束の一部は、被検レンズの結像作用により、基準チャートに設けられた円形開口の縮小像が生成される。また、被検レンズからの光束は、無限補正型対物レンズ及び無限補正型結像レンズとからなる拡大光学系に入射し、該拡大光学系の結像作用により前記縮小像が拡大する。この拡大した縮小像は、2次元CCDセンサ上で観察像として結像される。
【0005】
この観察像の光強度分布は、2次元CCDセンサ(固体撮像素子)により電気信号に変換され演算装置に送られる。演算装置は、送られてきた12画素データ等の電気信号を基にMTF値を算出する。また、移動機構により、無限補正型対物レンズを光軸方向に動作させ、MTF値の算出を繰り返せば、デフォーカスとMTF値との関連(MTF−デフォーカス特性)も測定可能である。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−50183号公報(段落番号0036−0043、第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のMTF測定装置では、MTF−デフォーカス特性等を測定する際、移動機構により無限補正型対物レンズを光軸方向に動作させ、所定の測定位置において移動機構の作動を停止させた状態でCCDセンサによる画像データの取り込みを行っていたため、MTF−デフォーカス特性の測定に多大な時間を要するという不都合があった。
【0008】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、短時間で正確なMTF値の測定又はMTF−デフォーカス特性の測定を行うことができるMTF測定装置及び測定方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
請求項1に係る発明は、被検レンズにより結像された像を拡大するために、該被検レンズの光軸に光軸を平行又は一致させて配置された無限遠補正型の対物レンズ及び無限遠補正型の結像レンズを備える拡大光学系と、前記対物レンズを前記光軸方向に移動可能な移動機構と、前記結像レンズにより結像した物体像を撮像する固体撮像素子と、前記移動機構により前記対物レンズを移動させながら前記固体撮像素子により撮像された前記物体像の出力信号に基づいてMTF値を算出する演算部とを備えたMTF測定装置を提供する。
【0010】
この発明に係るMTF測定装置においては、移動機構により対物レンズを移動させながら固体撮像素子により物体像を撮像するので、従来のように撮像する毎に対物レンズを停止させる必要はない。即ち、測定開始から終了までの間、対物レンズを停止させることなく、固体撮像素子により物体像を撮像可能である。従って、被検レンズのMTF値測定に掛ける時間を短縮することができ、作業性を向上させることができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のMTF測定装置において、前記演算部が、前記出力信号からノイズ成分を除去するフィルタを備えているMTF測定装置を提供する。
この発明に係るMTF測定装置においては、演算部が、出力信号からノイズ成分を除去するフィルタを備えているので、出力信号からMTF値の算出に必要な信号を取り出せる。即ち、演算部には、例えば対物レンズが移動したときに発した振動等のノイズ成分を含んだ出力信号が入力されるが、フィルタを備えているので、振動等のノイズ成分が除去された有効な信号を高出力状態で得ることが可能である。従って、より正確な被検レンズのMTF値を測定することができる。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のMTF測定装置において、前記フィルタが、複数の前記MTF値を平滑化する平滑化手段と、平滑化した後の前記MTF値を所定の信号レベルまで増幅する増幅手段とを備えているMTF測定装置を提供する。
この発明に係るMTF測定装置においては、フィルタが、複数のMTF値を平滑化する平滑化手段を備えているので、例えば、MTF−デフォーカス特性を測定する場合、測定した複数のMTF値にばらつきが生じていたとしても、MTF値のばらつきが補正されて全体的に平滑化できると共にノイズ成分が除去される。従って、ばらつきがない最適なデータが得られ、MTF−デフォーカス特性の信頼性を向上させることができる。
また、平滑化した後のMTF値を所定の信号レベルまで増幅する増幅手段を備えているので、平滑化により信号レベルが低下したとしても、増幅可能である。従って、平滑化によるレベル低下を低減させることができる。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項2に記載のMTF測定装置において、前記フィルタが、予め記憶していたノイズ成分に基づいた逆位相データを、前記MTF値に乗算して補正する乗算補正手段を備えているMTF測定装置を提供する。
この発明に係るMTF測定装置においては、フィルタが、乗算補正手段を備えているので、例えば、MTF−デフォーカス特性を測定する場合、逆位相データを乗算するだけで、ノイズ成分を除去可能である。これにより、複雑な処理を行うことなくノイズ成分を除去したMTF−デフォーカス特性を得ることができる。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載のMTF測定装置において、前記対物レンズの位置を検出する位置検出部と、前記固体撮像素子の撮像時又は前記演算部の演算時に合わせて、前記位置検出部により検出された前記対物レンズの位置を記憶する記憶部とを備えているMTF測定装置を提供する。
この発明に係るMTF測定装置においては、記憶部が、例えば、固体撮像素子が被検レンズの物体像を撮像する毎に、位置検出部により検出された対物レンズの位置を記憶する。即ち、対物レンズを移動させながら、固体撮像素子により物体像を撮像した際に、対物レンズの位置と撮像データを対応付けることが可能になる。これにより、例えば、MTF−デフォーカス特性を測定した場合において、MTF値と対物レンズとの相互関係を容易に判別可能であるので、測定結果の信頼性を向上させることができる。
【0015】
請求項6に係る発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載のMTF測定装置において、前記対物レンズの位置を検出する位置検出部を備えており、該位置検出部により前記対物レンズが所定位置に達したことを検出したときに、前記固体撮像素子が前記物体像を撮像するMTF測定装置を提供する。
この発明に係るMTF測定装置においては、対物レンズが所定位置に移動したときに、固体撮像素子が撮像した物体像を撮像するので、対物レンズの位置と撮像データとの対応付けが可能である。これにより、例えば、MTF−デフォーカス特性を測定する場合、測定データを希望する対物レンズの位置において、MTF値の測定が可能になる。従って、余分なデータを省略することができ、効率的な測定を行うことができる。
【0016】
請求項7に係る発明は、無限遠補正型の対物レンズ及び無限遠補正型の結像レンズの光軸を被検レンズの光軸に平行又は一致するように、該対物レンズ及び該結像レンズを配置し、移動機構により対物レンズを移動させながら、固体撮像素子により前記結像レンズによって結像した物体像を撮像し、撮像された前記物体像に基づいてMTF値を算出するMTF測定方法を提供する。
この発明に係るMTF測定方法においては、対物レンズを、光軸方向に移動させながら固体撮像素子により物体像を撮像してMTF値を算出する。これにより、従来のように撮像時に対物レンズを停止させる必要がないので、測定に掛ける時間を短縮でき、作業効率を向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るMTF測定装置1の第1実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
本実施形態のMTF測定装置1は、図1に示すように、被検レンズRにより結像された像を拡大するために、該被検レンズRの光軸Aに光軸を一致させて配置された無限遠補正型の対物レンズ10a及び無限遠補正型の結像レンズ10bを備える拡大光学系10と、対物レンズ10aを光軸A方向に移動可能な移動機構20と、結像レンズ10bにより結像した観察像(物体像)を撮像する固体撮像素子30とを備えている。
また、MTF測定装置1は、移動機構20により対物レンズ10aを移動させながら固体撮像素子30により撮像された観察像の出力信号に基づいてMTF値を算出する演算部41を有する測定装置40、光源50及び基準チャート60を備えている。
【0018】
上記基準チャート60は、例えば、ごく薄い金属にエッチングを施したり、ガラス基板にクロムをコーティングしたりして薄板状に形成されており、中央に、微小の大きさ(例えば、直径0.2mm)の円形開口を有している。この基準チャート60は、中心軸が被検レンズRの光軸Aに一致するように、且つ被検レンズRにより例えば、0.01倍の縮小像が生成される位置に配置されている。
また、光源50は、ハロゲンランプや蛍光ランプであり、基準チャート60を照明可能とするように、該基準チャート60の隣接位置に配置されている。なお、光源50が著しく不均一な配光特性を有している場合は、拡散板や照明光学系を含んで構成させても良い。
【0019】
上記拡大光学系10は、被検レンズRを挟んで基準チャート60の反対側の光軸A上であって、被検レンズRにより生成された基準チャート60の縮小像を観察可能な位置に、被検レンズR側から対物レンズ10a、結像レンズ10bの順に配置されている。なお、この拡大光学系10は、例えば、倍率50倍の拡大光学であり、被検レンズRの持つ収差に比べ、良好な収差補正がなされると共に、対物レンズ10aと結像レンズ10bとのレンズ間隔が変化したとしても収差が良好であり、且つ拡大効率が変化しないアフォーカルな拡大光学系である。
【0020】
上記移動機構20は、パルスモータ20a(位置検出部)を有するボールネジ付きステージであり、対物レンズ10aに連結されている。即ち、パルスモータ20aを駆動させてボールネジを回転させることにより、対物レンズ10aを光軸A方向に移動可能に構成している。また、パルスモータ20aのパルス信号は、後述する記憶部45によりモニタされて、対物レンズ10aの移動量が検出されている。
上記固体撮像素子30は、多数の画素が面上に配置(例えば、画素ピッチ0.008mm)された2次元CCDセンサであり、拡大光学系10により生成される基準チャート60の像の結像位置に配置されている。
【0021】
上記測定装置40は、パーソナルコンピュータであり、内部に上記演算部41及びパルスモータ20aのパルス信号をモニタする記憶部45を備えている。演算部41は、固体撮像素子30から送られてきた出力信号からノイズ成分を除去するフィルタ部(フィルタ)42及びMTF値を算出する算出部43を有している。更に、フィルタ部42には、複数のMTF値を平滑化する平滑化回路(平滑化手段)42a及び平滑化した後のMTF値を所定の信号レベルまで増幅する増幅回路(増幅手段)42bが組み込まれている。
また、記憶部45は、固体撮像素子30の撮像タイミングに合わせて、パルスモータ20aのパルス信号を記憶する機能を有している。
【0022】
このように構成されたMTF測定装置1により、被検レンズRのMTF値を測定する場合について図1及び図2により説明する。
まず、光源50から発せられた光束の一部は、基準チャート60の円形開口を通過した後、被検レンズRに入射し、該被検レンズRの結像作用により基準チャート60の円形開口の縮小像が生成される。この縮小像は、0.01倍に縮小された象であるため光強度分布が大きく、且つ、縮小像の大きさは直径0.002mmとなるため300本/mmを超える高周波成分も含んでいる。
また、被検レンズRからの光束は、対物レンズ10a及び結像レンズ10bからなる拡大光学系10に入射し、結像レンズ10bの結像作用により、上記縮小像は拡大されて固体撮像素子30上で観察像として結像される。
【0023】
この観察像の強度分布は、固体撮像素子30により撮像されると共に出力信号に変換されて演算部43に送られる。演算部43は、送られてきた出力信号に基づいてMTF値を算出する。
ここで、このMTF値を算出する際、対物レンズ10aを光軸A方向に移動させながら算出する。即ち、移動機構20のパルスモータ20aを駆動して対物レンズ10aを光軸A方向に移動させる(S70)。次いで、対物レンズ10aを移動させながら、一定時間の間隔で固体撮像素子30により観察像の画像データを順次取り込む(S71)。取り込んだ画像デ−タは、出力信号に変換されて演算部43送られてMTF値に算出される。算出されたMTF値は、順次記憶部45により記憶される。この際、記憶部45は、固体撮像素子30の撮像タイミングに合わせて、パルスモータ20aのパルス信号を記憶(S72)しているので、送られてきたMTF値と対物レンズ10aの位置とを関連付けて記憶している(S73)。次いで、対物レンズ10aが所定距離移動するまでMTF値が順次取れ込まれて、記憶部45に記憶される。対物レンズ10aが所定の距離移動、即ち、所定枚数の画像データが取り込まれたYESの場合(S74)、固体撮像素子30の撮像が停止する。また、記憶部45には、対物レンズ10aの位置に関連付けされた複数のMTF値が記憶されている状態となっている。
【0024】
この複数のMTF値は、平滑化回路42aによる移動平均法、最小2乗法、階差、2分平均法、指数平滑化及び相関関数等によって平滑化されると共に、対物レンズ10aの移動に伴って発生した振動等のノイズ成分が除去される(S75)。これにより、複数のMTF値は、はらつきがなくノイズが除去されたMTF値となる。更に、この平滑化後のMTF値は、増幅回路42bにより平滑化前の信号レベルまで増幅されるので、最適なMTF値となる。従って、正確なMTF−デフォーカス特性が得られる。
【0025】
このMTF測定装置及びMTF測定方法においては、測定開始から終了までの間、対物レンズ10aを停止させることなく、光軸A方向に移動させながら固体撮像素子30により観察像を撮像可能である。従って、被検レンズRのMTF値測定に掛ける時間を短縮することができ、作業性を向上させることができる。
また、平滑化回路42aを備えているので、測定した複数のMTF値にばらつきが生じていたとしても、MTF値のばらつきが補正されて全体的に平滑化できると共にノイズ成分が除去される。従って、ばらつきがない最適なデータが得られ、MTF−デフォーカス特性の信頼性を向上させることができる。更に、増幅回路42bを備えているので、平滑化によるレベル低下を低減させることができる。
また、記憶部45が、対物レンズ10aの位置とMTF値とを対応付けて記憶するので、MTF−デフォーカス特性の測定の際、MTF値と対物レンズ10aとの相互関係を容易に判別可能であるので、測定結果の信頼性を向上させることができる。
【0026】
なお、上記MTF測定装置1において、フィルタ部42は、平滑化回路42a及び増幅回路42bを有した構成としたが、これに限られず予め記憶していたノイズ成分に基づいた逆位相データを、MTF値に乗算して補正する乗算補正手段を有した構成にしても構わない。
この場合では、MTF値に逆位相データを乗算するだけで、ノイズ成分を除去可能であるので、複雑な処理を行うことなく、容易に最適なMTF値を得ることができる。また、平滑化等による信号レベルの低下も防止することができる。
【0027】
次に、本発明に係るMTF測定装置の第2実施形態について、図3及び図4を参照して説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0028】
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、記憶部45が、固体撮像素子30の撮像時に合わせて、対物レンズ10aの位置を記憶していたのに対し、第2実施形態のMTF測定装置100では、対物レンズ10aの位置を測定するレーザスケール110(位置検出部)を備えており、対物レンズ10aが所定位置に達したときに、固体撮像素子30が撮像するように設定されている点である。
【0029】
即ち、上記レーザスケール110は、対物レンズ10aに対してレーザ光を照射して、対物レンズの位置を検出する機能を有している。また、対物レンズ10aが所定位置に達したときに、固体撮像素子30に対してトリガ(信号)を検出するよう設定されている。
【0030】
このように構成されたMTF測定装置100において、被検レンズRのMTF値を測定する場合について説明する。まず、初期設定として、MTF値に対して対応付けを希望する測定ポイントをレーザスケール110に入力すると共に、測定したい範囲の最終測定ポイントを入力させておく。
次いで、移動機構20により対物レンズ10aの移動を開始する(S120)。そして、対物レンズ10aが測定ポイントに達した際、レーザスケール110は、固体撮像素子30にトリガ信号を送る。固体撮像素子30は、トリガ信号が入力される(S121)と、観察像の画像データを取り込む(S122)。取り込んだ画像デ−タは、出力信号に変換されて演算部43送られてMTF値に算出される。算出されたMTF値は、順次記憶部45により記憶される。
【0031】
上述したように、対物レンズ10aを移動させながら、測定ポイントを通過する毎に、画像データを取り込むことを繰り返す。次いで、対物レンズ10aが最終測定ポイントに達した際、即ち、対物レンズ10aの移動が終了したYESの場合(S123)、レーザスケール110は、測定終了の信号を含んだトリガ信号を固体撮像素子30に送る。これを受けて、固体撮像素子30は、最後の撮像を行うと共に演算部43に測定終了の信号を含んだ出力信号を送る。つまり、記憶部45には、対物レンズ10aの測定ポイントに関連付けされた複数のMTF値が記憶されている状態となっている。
【0032】
演算部43が、測定終了の信号を受けると、平滑化回路42aによる移動平均法、最小2乗法、階差、2分平均法、指数平滑化及び相関関数等によって、複数のMTF値から対物レンズ10aの移動に伴って発生した振動等のノイズ成分が除去される(S124)。これにより、複数のMTF値は、はらつきがなくノイズが除去されたMTF値となる。更に、この平滑化後のMTF値は、増幅回路42bにより平滑化前の信号レベルまで増幅されるので、最適なMTF値となる。従って、正確なMTF−デフォーカス特性が得られる。
【0033】
このMTF測定装置においては、対物レンズ10aが測定ポイントに移動したときに、固体撮像素子30が観察像を撮像するので、測定データを希望する対物レンズ10aの位置において、MTF値の測定が可能になる。従って、余分なデータを省略することができ、効率的なMTF−デフォーカス特性の測定を行うことができる。
【0034】
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1実施形態では、記憶部は、固体撮像素子の撮像時に合わせて対物レンズの位置を記憶した構成としたが、演算部の演算時に合わせて対物レンズの位置を記憶するようにしても構わない。
また、上記各実施形態では、移動機構をボールネジ付きステージで対物レンズを光軸方向に移動させたが、これに限られず、光軸方向に移動可能に構成されていれば構わない。
また、対物レンズ及び結像レンズは、その光軸が被検レンズの光軸に一致するように配置したが、被検レンズの光軸に平行するように配置しても構わない。この場合、光源を基準チャートに対して光軸に直交する左右に動かして、MTF値を測定する際にも適用可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るMTF測定装置及び測定方法においては、以下の効果を奏する。
即ち、移動機構により対物レンズを移動させながら固体撮像素子により物体像を撮像するので、測定開始から終了までの間、対物レンズを停止させることなく、固体撮像素子により物体像を撮像可能である。従って、被検レンズのMTF値測定に掛ける時間を短縮することができ、作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るMTF測定装置の構成図である。
【図2】図1に示すMTF測定装置により被検レンズのMTF値を測定する際のフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態に係るMTF測定装置の構成図である。
【図4】図3に示すMTF測定装置により被検レンズのMTF値を測定する際のフローチャートである。
【符号の説明】
A 光軸
R 被検レンズ
1、100 MTF測定装置
10 拡大光学系
10a 対物レンズ
10b 結像レンズ
20 移動機構
20a パルスモータ(位置検出部)
30 固体撮像素子
40 演算部
42 フィルタ部(フィルタ)
42a 平滑化回路(平滑化手段)
42b 増幅回路(増幅手段)
45 記憶部
110 レーザスケール(位置検出部)

Claims (7)

  1. 被検レンズにより結像された像を拡大するために、該被検レンズの光軸に光軸を平行又は一致させて配置された無限遠補正型の対物レンズ及び無限遠補正型の結像レンズを備える拡大光学系と、
    前記対物レンズを前記光軸方向に移動可能な移動機構と、
    前記結像レンズにより結像した物体像を撮像する固体撮像素子と、
    前記移動機構により前記対物レンズを移動させながら前記固体撮像素子により撮像された前記物体像の出力信号に基づいてMTF値を算出する演算部とを備えたことを特徴とするMTF測定装置。
  2. 請求項1に記載のMTF測定装置において、
    前記演算部が、前記出力信号からノイズ成分を除去するフィルタを備えていることを特徴とするMTF測定装置。
  3. 請求項2に記載のMTF測定装置において、
    前記フィルタが、複数の前記MTF値を平滑化する平滑化手段と、
    平滑化した後の前記MTF値を所定の信号レベルまで増幅する増幅手段とを備えていることを特徴とするMTF測定装置。
  4. 請求項2に記載のMTF測定装置において、
    前記フィルタが、予め記憶していたノイズ成分に基づいた逆位相データを、前記MTF値に乗算して補正する乗算補正手段を備えていることを特徴とするMTF測定装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のMTF測定装置において、
    前記対物レンズの位置を検出する位置検出部と、
    前記固体撮像素子の撮像時又は前記演算部の演算時に合わせて、前記位置検出部により検出された前記対物レンズの位置を記憶する記憶部とを備えていることを特徴とするMTF測定装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載のMTF測定装置において、
    前記対物レンズの位置を検出する位置検出部を備えており、
    該位置検出部により前記対物レンズが所定位置に達したことを検出したときに、前記固体撮像素子が前記物体像を撮像することを特徴とするMTF測定装置。
  7. 無限遠補正型の対物レンズ及び無限遠補正型の結像レンズの光軸を被検レンズの光軸に平行又は一致するように、該対物レンズ及び該結像レンズを配置し、
    移動機構により対物レンズを移動させながら、固体撮像素子により前記結像レンズによって結像した物体像を撮像し、
    撮像された前記物体像に基づいてMTF値を算出することを特徴とするMTF測定方法。
JP2003082771A 2003-03-25 2003-03-25 Mtf測定装置及び測定方法 Withdrawn JP2004294076A (ja)

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