JP2004293929A - 超低温単段圧縮式冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】凝縮器2を出た液冷媒の一部を前記スクロール圧縮機1の圧縮過程の中間圧力部に注入する第2回路7を設けると共に、前記第2回路7に液インジェクション量制御手段5を設けた超低温単段圧縮式冷凍装置において、前記スクロール圧縮機1により圧縮され、かつ前記電動機1bを冷却した後の冷媒の温度を温度センサ9bにより検知し、得られた検知温度に応じて前記液インジェクション量制御手段5を制御するようにしたもので、単段式のスクロール圧縮機1を使用して−40℃以下の超低温の蒸発温度を発生させることができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、単段式のスクロール圧縮機を使用して−40℃以下の超低温の蒸発温度を発生させる超低温単段圧縮式冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の冷凍装置では、蒸発温度が低くなると吸入圧力が低下し、これに伴い圧縮比が増大すると、断熱圧縮した冷媒の温度は高くなる上、圧縮機の体積効率や圧縮効率も低下するため、所要動力が増加すると共に、吐出ガス温度が著しく高くなり、その結果潤滑油が劣化したり、密閉形圧縮機の場合は、内蔵する電動機の絶縁が劣化する等の問題が発生する。
このため、これらの傾向が顕著となる−40℃〜−70℃の超低温の蒸発温度では、圧縮作用を二段階に分けて行なう二段圧縮式の圧縮機を採用することにより、前記問題を解決している。
一方単段のスクロール圧縮機を使用した冷凍装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが公知である。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−159288号公報(段落0009、0012)
【0004】
前記冷凍装置は、単段スクロール圧縮機から吐出されたガスを凝縮器で凝縮し、凝縮器から出た高圧冷媒の一部を第1バイパス回路によりスクロール圧縮機における圧縮過程の中間圧室へ注入し、また凝縮器から出た高圧冷媒の一部を第2バイパス回路によりスクロール圧縮機の吸入部位へ導入するように構成されていて、スクロール圧縮機の吐出ガス温度が一定以上になったときに、第1、第2バイパス回路に設けられた電磁弁を開閉して、第1バイパス回路による中間液インジェクション制御と、第2バイパス回路によるサクション液インジェクション制御を併用した二段階の温度制御を行っており、高圧力比での圧縮条件においても、信頼性、効率及び製品コストを確保して運転可能な冷凍装置が得られる効果がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前記二段圧縮式の圧縮機を使用した冷凍装置の場合、蒸発温度−40℃〜−70℃の超低温を得ることはできるが、二段圧縮式の圧縮機は、圧縮機構部を二対必要としたり、二段圧縮するための機構が複雑となることから、製造コストが高くなるなどの欠点があるため、二段圧縮式の圧縮機は小容量の冷凍装置には適用できない等の問題がある。
また前記特許文献1に記載された冷凍装置のように単段のスクロール圧縮機を使用したものでは、一時的に蒸発温度−40℃〜−70低温の低温を発生させることはできるものの、著しく効率が悪い上、冷媒や潤滑油が早期に劣化する等の問題があるため、まだ実用化されていないのが実情である。
【0006】
本発明はかかる従来の問題を改善するためになされたもので、単段式のスクロール圧縮機を使用して−40℃以下の超低温の蒸発温度を発生させることができる超低温単段圧縮式冷凍装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の超低温単段圧縮式冷凍装置は、電動機を内蔵した単段のスクロール圧縮機と、前記スクロール圧縮機より吐出されたガスを凝縮する凝縮器と、前記凝縮器を出た液冷媒を膨張させる膨張弁と、前記膨張弁を出た液冷媒を気化させる蒸発器とを順次閉回路により結合し、かつ前記凝縮器を出た液冷媒の一部を前記スクロール圧縮機の圧縮過程の中間圧力部に注入する第2回路を設けると共に、前記第2回路に液インジェクション量制御手段を設けた超低温単段圧縮式冷凍装置において、前記スクロール圧縮機により圧縮され、かつ前記電動機を冷却した後の冷媒の温度を温度センサにより検知し、得られた検知温度に応じて前記液インジェクション量制御手段を制御するようにしたものである。
【0008】
前記目的を達成するため本発明の超低温単段圧縮式冷凍装置は、電動機内の温度を温度センサにより検知し、得られた検知温度に応じて前記液インジェクション量制御手段を制御したものである。
【0009】
前記目的を達成するため本発明の超低温単段圧縮式冷凍装置は、スクロール圧縮機の圧縮部の吐出側温度を温度センサにより検知し、得られた検知温度に応じて前記液インジェクション量制御手段を制御したものである。
【0010】
前記目的を達成するため本発明の超低温単段圧縮式冷凍装置は、スクロール圧縮機の圧縮部の吐出側温度を検知する温度センサの検知温度が概ね110℃以下になるように、液インジェクション量制御手段を制御したものである。
【0011】
前記目的を達成するため本発明の超低温単段圧縮式冷凍装置は、液インジェクション量制御手段を、液インジェクション量を調整するキャピラリチューブ及び開閉弁により構成したものである。
【0012】
前記目的を達成するため本発明の超低温単段圧縮式冷凍装置は、電動機を冷却した後のガス温度が、吐出ガス温度より低いときだけ、吐出ガス温度を110℃になるように液インジェクション量制御手段を制御したものである。
【0013】
前記目的を達成するため本発明の超低温単段圧縮式冷凍装置は、電動機の巻線温度を前記温度センサで検知し、得られた検知温度が前記巻線の許容温度の概ね10℃低い温度以下になるように液インジェクション量制御手段を制御したものである。
【0014】
前記構成により、液インジェクション量制御手段により液インジェクション量を適切に制御することにより、圧縮途中の冷媒が過熱する前に冷却できるため、−40〜−70℃の超低温の蒸発温度を発生させても、冷媒や潤滑油が早期に劣化することがないと共に、蒸発器からスクロール圧縮機に流れ込む冷媒の循環量の減少が少ないため、スクロール圧縮機の吐出冷媒量が増加し、これによってスクロール圧縮機の効率向上が図れる。
また超低温領域では、蒸発器からスクロール圧縮機に流れ込む冷媒の循環量が少ないため、冷媒で冷却される電動機の巻線が過熱しやすいが、前記構成によれば電動機の過熱を検知して、適切に電動機を冷却する圧縮部吐出冷媒量を液インジェクションにより増やすようにしたことにより、本来の蒸発器からの循環量を減らすことなく、電動機巻線の過熱を防止できるようになる。
これらにより単段のスクロール圧縮機により超低温の蒸発温度を発生させることができるため、小容量の超低温単段圧縮式冷凍装置が容易かつ安価に実現できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。
図1は超低温単段圧縮式冷凍装置の基本的な冷凍サイクルを示す系統図で、スクロール圧縮機1、凝縮器2、膨張弁3、蒸発器4、液インジェクション流量制御弁5の主要機器より冷凍サイクルが構成されており、冷媒にはR404A(R125:44%/R143a:52%/R134a:4% 重量比)または、R410A(R32:50%/R125:50% 重量比)を使用している。
【0016】
スクロール圧縮機1の圧縮部1aから吐出された冷媒は、スクロール圧縮機1を駆動する電動機1bをまず冷却し、電動機1bを出た冷媒は凝縮器2で冷却液化された後第1回路6と第2回路7に分岐される。
第1回路6へ分岐された冷媒は膨張弁3を経て蒸発器4を冷却した後、圧縮機1の圧縮部1a吸入口へ導入され、第2回路へ分岐された冷媒は、液インジェクション量調整手段5により流量調整されてスクロール圧縮機1の圧縮過程の中間圧力部に注入され、スクロール圧縮機1により圧縮過程にある冷媒を冷却するようになっている。
【0017】
一方、従来の冷凍サイクルのように吸入側冷媒で電動機を冷却した場合、電動機の冷却により吸入冷媒の温度が高くなり吸入密度が下がるため、体積効率が低下するばかりでなく、吐出ガス温度がさらに高くなる問題がある。
また電動機の仕事量に比べ、蒸発温度が低いため吸入圧力が低く質量流量が著しく少なくなる超低温冷凍装置においては、吸入ガスによる冷却だけでは電動機が過熱するため、これを冷却する手段が別に必要になる。
液インジェクションにより電動機を冷却する方法もあるが、この方法では、吸入ガスの大半がこの液インジェクションのために費やされるため、本来冷凍サイクルを循環するはずの冷媒が吸入されなくなって冷却性能が著しく低下してしまう。
【0018】
特に圧縮比が著しく大きくなる超低温冷凍装置では、レシプロ式の圧縮機を使用した場合、吐出しきれなかった高圧の冷媒ガスが吸入工程で再膨張することにより体積効率が著しく低下するため、本来の冷却性能が著しく低下する。
以上の観点から本発明では、高圧縮比でも体積効率がさほど落ちないスクロール圧縮機1を使用し、圧縮部1aが吸入したガスは電動機1bを冷却することなく、できるだけ温度の低い状態で吸入するよう吸入ガスを直接圧縮部1aへ導入する第1回路6を備え、さらに電動機1bの冷却は圧縮部1aの吐出側の冷媒で冷却し、かつこのために必要な冷媒を、圧縮部1aの吸入工程を妨げることなく圧縮工程の中間圧力部に注入する液インジェクション量を増加させることにより、その量と温度を確保するための液インジェクション回路(第2回路)を備えた構成となっている。
【0019】
前記構成であっても、冷媒、潤滑油、スクロール圧縮機1の電動機1bの信頼性を確保するためには、圧縮部1aでの冷媒圧縮の全工程で冷媒ガス温度が潤滑油や冷媒の分解温度以下である110℃以下にする必要がある上、電動機1bの巻線温度は、その許容温度を超えないために概ね許容温度より10℃以上低い温度である通常120℃以下にしておく必要がある。
また圧縮部1aと電動機1bを収納する容器1c内の温度は、内部で冷媒が凝縮し冷凍機油に溶解することにより油の粘度低下しないように、常に凝縮温度より概ね10℃以上高い温度にする必要がある。
従って本発明の実施の形態では、各部の温度を検知し、液インジェクション量を制御することにより、それぞれの部分の温度が適切な温度となるように制御している。
【0020】
図2は本発明の実施の形態になる超低温単段圧縮式冷凍装置の系統図を示すもので、前述した基本的な冷凍サイクルと同一部分は、同一符号を付しており、また冷媒も同様にR404A(R125:44%/R143a:52%/R134a:4% 重量比)または、R410A(R32:50%/R125:50% 重量比)を使用している。
スクロール圧縮機1の圧縮部1aから吐出された冷媒は、圧縮部1aを駆動する電動機1bを冷却した後、凝縮器2で冷却液化される。
凝縮器2で冷却された液冷媒は、第1回路6と第2回路7とに分岐され、第1回路6に分岐された冷媒は、膨張弁3を経て蒸発器4へ流入され、蒸発器4で蒸発された後スクロール圧縮機1の吸入口に直接導入されている。
【0021】
第2回路7は、例えば3路の分岐路7a,7b,7cにより構成されていて、各分岐路7a,7b,7c,に、液インジェクション量を制御する液インジェクション量制御手段5が設けられている。
液インジェクション量制御手段5は、スクロール圧縮機1の圧縮過程の中間圧力部へ注入する液インジェクション流量をオン、オフ制御する電磁弁よりなる開閉弁5a、5b、5cと、液インジェクション量を制御するキャピラリチューブ8a,8b,8cを直列接続することにより構成されていて、第2回路7に分岐された冷媒は、開閉弁5a、5b、5c及びキャピラリチューブ8a,8b,8cを経てスクロール圧縮機1の圧縮過程の中間圧力部に注入されることにより、圧縮部1aにより圧縮過程にある冷媒を冷却するようになっている。
【0022】
一方スクロール圧縮機1の圧縮部1aの吐出側に温度センサ9aが、スクロール圧縮機1の吐出側には温度センサ9bが、そして電動機1b内には温度センサ9cが設置されている。
圧縮部1aの吐出側設けられた温度センサ9aは、圧縮部1aの吐出ガス温度を検出するもので、検知温度が概ね110℃以上になったときに作動する温度スイッチが使用されており、温度センサ9aで検知した圧縮部1aの吐出ガス温度が概ね110℃より高いときだけ分岐路6aの開閉弁5aを開くことにより、吐出ガスの過熱を防止するようになっている。
【0023】
スクロール圧縮機1の吐出側設けられた温度センサ9bは、電動機1bを冷却した後の吐出ガス温度を検出するもので、検知温度が概ね110℃以上になったときに作動する温度スイッチが使用されており、温度センサ9bで検知した電動機1bを冷却した後の吐出ガス温度が概ね110℃より高い時だけ分岐路7bの開閉弁5bを開くことにより、冷媒ガスの過熱防止と、電動機1bの過熱を防止するようになっている。
電動機1b内に設けられた温度センサ9cは、電動機1bの巻線温度を直接検知するもので、検知温度が概ね120℃以上になったときに作動する温度スイッチが使用されており、温度センサ9cが検知した巻線温度が概ね120℃より高いときだけ開閉弁5cを開くことによって、電動機1bの過熱を防止するようになっており、冷媒の過熱は分岐路7a,7bを流通する冷媒で、そして電動機1bの過熱は分岐路7b,7cを流通する冷媒で個々に防止するようになっている。
【0024】
次に前記構成された超低温単段圧縮式冷凍装置の作用を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
超低温単段圧縮式冷凍装置の運転中は、スクロール圧縮機1に設けられた各温度センサ9a,9b,9cが図3に示すフローによって圧縮部1aの吐出ガス温度、電動機1bを冷却した後の吐出ガス温度、電動機1bの巻線温度を検知しており、圧縮部1aの吐出ガス温度が概ね110℃以上、あるいは電動気1bを冷却した後のスクロール圧縮機1の吐出ガス温度が概ね110℃以上、あるいは巻線温度が概ね120℃以上になったときに液インジェクション量を増加させるように液インジェクション量制御手段5を制御している。
【0025】
すなわち周囲の温度が低いときに起動した直後などのように、電動機1bの温度が低いときには、圧縮部1aの吐出ガス温度を検出する温度センサ9aが検知した温度が110℃より高いかをステップS1で判定し、110℃以下であれば開閉弁5aを閉鎖し、110℃より高い場合はステップS4で開閉弁5aを開放して、冷媒の過熱だけを抑制する量の冷媒を分岐路7aより圧縮部1aの圧縮工程の途中に注入し、吐出ガス温度を必要以上に下げることがないように制御する。
これによってスクロール圧縮機1が過冷却されることがないので、スクロール圧縮機1の温度が速やかに上昇してスクロール圧縮機1の内部で冷媒が凝縮することがないため、スクロール圧縮機1内の油の粘度は低下しない。
【0026】
また電動機1bの内部の温度が高いときは、圧縮部1aより吐出された吐出ガスにより電動機1bを冷却した後の温度を温度センサ9bで検知して、検知した温度が110℃以上かをステップS2で判定し、または電動機1bの巻線温度を温度センサ9cにより検知して、検知した温度が110℃以上かをステップS3で判定する。
そして電動機1bの冷却後のガス温度、または電動機1bの巻線温度が110℃を超えた場合は、ステップS5またはステップS6へ進んで開閉弁5bまたは5cを開放し、圧縮部1aの圧縮工程の途中に注入する液インジェクション量を増加させるため、圧縮部1aから吐出されて電動機1bを冷却する冷媒の量が増加し、これによって電動機1bの温度が低下するため、電動機1bの過熱を防止することができるようになる。
【0027】
なお電動機1bの過熱防止は、電動機1bの巻線温度に応じて制御される冷却ファンにより冷却することでも可能であるが、スクロール圧縮機1の外側からの冷却ファンにより冷却するこの方法では、冷媒により電動機1bを直接冷却する場合に比べて効率が悪い上、別途冷却ファンを必要とするため、設備費が嵩むと共に、冷却ファンを駆動するのに比較的大きな電力が必要なため、ランニングコストも嵩む等の問題があるが、前記実施の形態のように冷媒により電動機1bを直接冷却するようにすれば、この問題を解消することができる。
【0028】
また前記実施の形態では、液インジェクション量制御手段5を電磁弁よりなる開閉弁5a,5b,5cと,キャピラリチューブ8a、8b、8cとの組み合わせにより構成し、かつスクロール圧縮機1の圧縮部1aの吐出ガス温度と、電動機1bの冷却後の冷媒ガス温度及び、電動機1bの巻線温度が設定値、例えば110℃以上になったとき液インジェクション量を追加するように構成したが、液インジェクション量制御手段5に電子膨張弁や感温筒式膨張弁を使用してもよい。
【0029】
さらに前記実施の形態では、スクロール圧縮機1の圧縮部1aの吐出ガス温度と、電動機1bの冷却後の冷媒ガス温度及び、電動機1bの巻線温度が設定値以上になったときに液インジェクション量が増加するように制御したが、電動機1bの巻線温度や吐出ガス温度の上昇に対して段階的に液インジェクション量が増加するように制御すれば、より精度よく電動機1bの巻線温度や吐出ガス温度を制御できるようになる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は以上詳述したように、スクロール圧縮機により圧縮され、かつ前記電動機を冷却した後の冷媒の温度を温度センサにより検知し、得られた検知温度に応じて液インジェクション量制御手段を制御するようにしたことから、液インジェクション量制御手段により液インジェクション量を適切に制御することにより、圧縮途中の冷媒が過熱する前に冷却できるため、−40〜−70℃の超低温の蒸発温度を発生させても、冷媒や潤滑油が早期に劣化することがない。
【0031】
また超低温領域では、蒸発器からスクロール圧縮機に流れ込む冷媒の循環量が少ないため、冷媒で冷却される電動機の巻線が過熱しやすいが、前記構成によれば電動機の過熱を検知して、適切に電動機を冷却する圧縮部吐出冷媒量を液インジェクションにより増やすようにしたことにより、本来の蒸発器からの循環量を減らすことなく、電動機巻線の過熱を防止できるようになる。
これらにより単段のスクロール圧縮機により超低温の蒸発温度を発生させることができるため、小容量の超低温単段圧縮式冷凍装置が容易かつ安価に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態になる超低温単段圧縮式冷凍装置の基本的な冷凍サイクルを示す系統図である。
【図2】本発明の実施の形態になる超低温単段圧縮式冷凍装置の冷凍サイクルを示す系統図である。
【図3】本発明の実施の形態になる超低温単段圧縮式冷凍装置の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 スクロール圧縮機
1a 圧縮部
1b 電動機
2 凝縮器
3 膨張弁
4 蒸発器
5 液インジェクション流量調節手段
5a 開閉弁
5b 開閉弁
5c 開閉弁
7 第2回路
8a キャピラリチューブ
8b キャピラリチューブ
8c キャピラリチューブ
9a 温度センサ
9b 温度センサ
9c 温度センサ
Claims (7)
- 電動機を内蔵した単段のスクロール圧縮機と、前記スクロール圧縮機より吐出されたガスを凝縮する凝縮器と、前記凝縮器を出た液冷媒を膨張させる膨張弁と、前記膨張弁を出た液冷媒を気化させる蒸発器とを順次閉回路により結合し、かつ前記凝縮器を出た液冷媒の一部を前記スクロール圧縮機の圧縮過程の中間圧力部に注入する第2回路を設けると共に、前記第2回路に液インジェクション量制御手段を設けた超低温単段圧縮式冷凍装置において、前記スクロール圧縮機により圧縮され、かつ前記電動機を冷却した後の冷媒の温度を温度センサにより検知し、得られた検知温度に応じて前記液インジェクション量制御手段を制御することを特徴とする超低温単段圧縮式冷凍装置。
- 前記電動機内の温度を温度センサにより検知し、得られた検知温度に応じて前記液インジェクション量制御手段を制御してなる請求項1に記載の超低温単段圧縮式冷凍装置。
- 前記スクロール圧縮機の圧縮部の吐出側温度を温度センサにより検知し、得られた検知温度に応じて前記液インジェクション量制御手段を制御してなる請求項1または2に記載の超低温単段圧縮式冷凍装置。
- 前記スクロール圧縮機の圧縮部の吐出側温度を検知する温度センサの検知温度が概ね110℃以下になるように、前記液インジェクション量制御手段を制御してなる請求項3に記載の超低温単段圧縮式冷凍装置。
- 前記液インジェクション量制御手段を、液インジェクション量を調整するキャピラリチューブ及び開閉弁により構成してなる請求項1ないし4の何れかに記載の超低温単段圧縮式冷凍装置。
- 前記電動機を冷却した後のガス温度が、吐出ガス温度より低いときだけ、吐出ガス温度を110℃になるように液インジェクション量制御手段を制御してなる請求項1ないし5の何れかに記載の超低温単段圧縮式冷凍装置。
- 前記電動機の巻線温度を前記温度センサで検知し、得られた検知温度が前記巻線の許容温度の概ね10℃低い温度以下になるように液インジェクション量制御手段を制御してなる請求項2ないし6の何れかに記載の超低温単段圧縮式冷凍装置。
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