JP2004291187A - 静電マイクロバルブ及びマイクロポンプ - Google Patents

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博昭 中西
Masao Washizu
正夫 鷲津
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Abstract

【課題】構造が単純で、試料流体を選ばず、ストロークを大きくすることができ、基板上に集積可能なマイクロ化学分析システム用のマイクロバルブ・マイクロポンプを得る。
【解決手段】弾性変形可能な膜6に電極5bをつけ、これと対向するもう一つの電極5aとの間に絶縁物の作動流体を満たした加圧槽7を基板に設ける。一方、同じ基板には試料流路3の壁面も弾性変形可能な膜2で作製し、この膜2をはさんで反対側に設けた駆動槽4に加圧槽7からの作動流体が流れ込める構造とする。電極5a,5bに電圧を印加すると、静電引力で電極5a,5bが引き合い、これにより作動流体が加圧されて試料流路3を圧迫し、試料流路3の流体の流れを止めるバルブとして、あるいは試料流体を送り出すポンプとして働く。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばμTAS(Micro Total Analysis Systems)分野のような、チップ上で微量な試料を用いて化学分析や化学反応を行う際に、微量な試料の流れを制御するために用いられるマイクロバルブとマイクロポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ化学分析システムは、化学分析に必要な試料の前処理、試薬との反応、後処理、分離分析、検出などの一連の単位操作を、流路によりつながれた1枚の基板上の微小素子により連続的に行うものである。マイクロ化学分析システムは装置の小型化のみならず、分析の高速化、低価格化、ディスポーザブル化、マイクロセンサや信号処理回路の集積化などに適するため、オンサイト分析、環境モニタリング、ベッドサイド診断などの新しい技術として期待されている。
【0003】
マイクロ化学分析システムにおける最大の開発要素の一つは、ポンプやバルブなどの流体制御・駆動手段である。
従来、微量流体を対象としたマイクロバルブについて、いくつかの研究グループにより開発が行われており、特に近年多くの発表がなされている。
【0004】
ダイアフラムを用いたものとして、シリコンゴム製のダイアフラム部を平らな面に押し当てて液体を止める構造のもの(非特許文献1参照。)、シリコン製のダイアフラム部をシリコン製の台座に押し当てて液体を止める構造のもの(非特許文献2参照。)等がある。
また、微小なボールを円形のシリコンの台座に押し当てて液体を止める構造のもの(非特許文献3参照。)もある。
【0005】
マイクロバルブの駆動方法としては、ピエゾ素子を用いるもの、電磁駆動を用いるもの、外部におかれたコンプレッサーからのエアーを用いるもの、加熱による流体の膨張又は相変化を用いるものなどが開発されているが、ピエゾ、電磁駆動、エアー駆動はいずれも装置が大型化するという欠点があり、熱的なものには、発熱による試料の温度上昇や、駆動のエネルギー効率が悪いという問題点がある。
【0006】
一方、静電力を原理とする静電アクチュエータ方式もある。静電アクチュエータ方式は、試料液を流す試料流路を駆動するダイヤフラムなどの駆動部材を静電力により直接駆動するものであり、構造が簡単で小型化にも向くが、一般にストロークが小さいという欠点がある。また、電気力線が液体の中に入るようなタイプの静電アクチュエータでは、試料液体が絶縁物であるときしか動作しないという問題点がある。
【0007】
【非特許文献1】
Micro Total Analysis Systems 2000, pp.335−338
【非特許文献2】
Transducers ’01, pp.924−927
【非特許文献3】
Micro Total Analysis Systems ’98, pp.399−402
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、静電アクチュエータ方式のマイクロバルブとマイクロポンプにおいて、ストロークを大きくすることができ、また試料液体の種類によらず使用できるようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の静電マイクロバルブは、基板に形成され試料流体を流すための試料流路と、前記基板に形成され、前記試料流路との間が弾性膜で隔てられ、作動流体を介して前記弾性膜を変形させることにより前記試料流路を開閉する駆動槽と、前記基板に形成され前記駆動槽に流路で接続された加圧槽であって、この加圧槽の容積を変化させて前記作動流体の加圧を変化させる駆動弾性膜、並びにその駆動弾性膜に支持されて駆動弾性膜とともに変形可能な電極及びその電極に対向して固定された電極からなる一対の電極を備え、その一対の電極間の静電力により前記駆動弾性膜を変形させる加圧槽とを備えている。
【0010】
本発明では、試料流路が設けられているのと同一の基板に、静電駆動のための加圧槽を設け、ここで発生した圧力を流路を通じて作動流体により駆動槽で試料流路上の弾性膜に伝え、この弾性膜により試料流路を閉鎖することにより試料流路の流体の流れを制御する。すなわち、静電駆動を行う場所と流体制御を行う場所を分離し、両者の間を流路で結んで作動流体により圧力を伝達する構造をとる。この構造によれば、加圧槽の駆動弾性膜の面積を大きくとることにより、駆動槽で任意の大きさのストロークが実現できる。また、駆動槽では試料流体に電気力線が作用しないので、扱う試料流体の種類は制約を受けない。
【0011】
本発明のマイクロポンプは、この静電マイクロバルブを利用したものであり、その一態様はこの静電マイクロバルブ3個が、それらの試料流路が直列につながる状態に配置され、両端の静電マイクロバルブの開閉のタイミングを異ならせ、中央の静電マイクロバルブの開閉制御により試料流路の送液を行なうようにしたものである。
【0012】
本発明のマイクロポンプの他の態様は、この静電マイクロバルブが複数個、それらの試料流路が直列につながる状態に配置され、試料流路に沿って静電マイクロバルブを順次閉じていくように静電マイクロバルブを開閉制御することにより前記試料流路の送液を行なうようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
静電マイクロバルブにおいて、加圧槽の一対の電極は、そのうちの少なくとも一方が平面状でなく、両電極に電圧を印加しない状態で両電極間に絶縁膜を介在させて一部で接触しており、電圧の印加によりその部分から電極間が閉じていくものとしてもよい。その場合、小さい印加電圧でも加圧槽を駆動できるようになる。
【0014】
電極を複数の部分に分割しておき、電圧が印加される電極部分の数の調節により、一部閉状態から全閉状態までの閉状態を制御できるようにしてもよい。
【0015】
一態様の静電マイクロポンプにおいて、中央の静電マイクロバルブの電極を複数の部分に分割しておき、電圧が印加される電極部分の数の調節により送液流量を制御できるようにしてもよい。
【0016】
以下に、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は一実施例の静電マイクロバルブを示す図である、(A)は概略平面図、(B)は(A)のX−X’線位置での断面図である。
基板は下側基板1aと上側基板1bとが接合されたものであり、材質としては合成石英ガラス基板、パイレックス(登録商標)ガラス基板、その他のガラス基板、シリコン基板などを用いることができる。
【0017】
下側基板1aの表面には試料流路3が凹部として形成されており、試料流路に試料液を導入する導入口10と、排出する排出口11が流路3から基板1aの裏面につながる貫通穴として設けられている。
【0018】
試料流路3上には上側基板1bにより駆動槽4が形成されており、駆動槽4と試料流路3の間が弾性膜2で隔てられている。駆動槽4は上側基板1bに形成された凹部により構成されている。弾性膜2は、作動流体により加圧されていないときは平面状となっていて試料流路3の試料の流れを妨害せず、作動流体により加圧されて試料流路3を閉じるように変形し試料流路3の試料の流れを停止する。このようにして、弾性膜2により試料流路3の開閉がなされる。
【0019】
試料流路3及び駆動槽4から離れた位置には加圧槽7が上側基板1bの凹部と下側基板1aの表面により形成されている。加圧槽7には加圧槽7の容積を変化させることができるように弾性膜6が設けられており、弾性膜6の内側には弾性膜6とともに変形可能な薄膜電極5bが設けられている。15は電極5bにつながる端子であり、端子15を介して外部の電源装置に接続される。電極5bに対向して加圧槽7の壁面、すなわち下側基板1aの表面には他方の薄膜電極5aが固定されており、電極5aの上部、すなわち加圧槽7の内側になる面は絶縁膜8で覆われている。この絶縁膜8があることにより、弾性膜6が変形して電極5bが電極5a側に変形しても両電極5a,5b間の電気的接触が防がれる。電極5aを外部の電源装置に接続するための端子は図示されていないが、例えば基板1aと1bの接合面を介して外部に取り出したり、基板1aに貫通穴を開けることにより端子を取りだすことができる。
【0020】
弾性膜2,6としては、厚さが数十μm〜数百μmのシリコーン樹脂膜、フッ素アモルファス樹脂(例えば、CYTOP:旭硝子株式会社製)や、PDMS(ポリジメチルシロキサン)などを用いることができる。弾性膜2,6以外の構造材料は、弾性変形が小さいことが望ましいが、例えば、弾性膜2,6と同じ材料で、厚さを厚くして弾性膜2,6と一体で製作することも可能である。
電極5a,5bとしては金や白金などを、厚さ数十nm〜数百nmの薄膜として用いることができる。
【0021】
加圧槽7は流路9により駆動槽4に接続されており、駆動槽4、加圧槽7及びその間を結ぶ流路9には作動流体13が充填されている。作動流体13としては、シリコーンオイルなどの絶縁性液体が好ましい。
【0022】
次にこの実施例の動作について説明する。
図2(A)は加圧槽7の電極5a,5bに電圧が印加されず、試料流路3を試料が流れうる状態を示している。図2(B)は加圧槽7の電極5a,5bに電源装置12から電圧が印加されたときの状態を表わしたものである。電極5a,5bへの電圧印加により電極5a,5b間に静電引力が働き、弾性膜6が変形し、加圧槽7の容積が縮小する。これにより作動流体13が加圧槽7から流路を経て駆動槽4に送り出され、駆動槽4の容積が膨張し、弾性膜2を変形させる。これにより試料流路3が閉塞されることになる。なお、電極5a,5b間には絶縁層8が存在するので、電極5a,5b間は短絡しない。
【0023】
次に、この実施例のマイクロバルブを製造する方法について図3と図4を参照して説明する。
図3は上側基板1bを製作する工程を示したものである。
【0024】
(A)上側基板1bとして厚さ200μmのシリコン基板を使用し、その一方の面に膜厚1μm程度のSiO膜(シリコン酸化膜)20をスパッタ法により成膜する。そのSiO膜20上及び反対側の基板表面にフォトレジスト層22を塗布する。
【0025】
(B)SiO膜20上のフォトレジスト層22にフォトリソグラフィーにより試料流路、加圧槽及びその間を結ぶ流路が形成される領域のレジスト層を除去するようにパターン化を施す。
そのレジストパターンをマスクとしてRIE(反応性イオンエッチング)法によりSiO膜20をエッチングし、さらに続けてそのSiO膜20のパターンをマスクにして基板1bを5μm程度掘り込む。
その後、フォトレジスト層22とSiO膜20を除去する。SiO膜の除去には、例えば50%のフッ酸溶液を用いる。
【0026】
(C)基板1bの凹部を形成した面とは反対側の表面に白金又は金をスパッタ成膜する。その金属膜をフォトリソグラフィーとエッチングによりパターン化して電極5bを形成する。この電極5bは加圧槽7における一方の電極である。
基板1bの表面で電極5bを形成した側の面に、シリコーン樹脂膜、フッ素アモルファス樹脂膜、PDMS膜などの絶縁樹脂層6をコーティングし、加熱硬化させる。その後、電極5bのリード部分が露出するように、絶縁樹脂層6をパターン化する。
【0027】
(D)基板1bの裏面側(電極5bのある側の反対側)の表面に膜厚1μm程度のSiO膜24をスパッタ法により成膜する。
【0028】
(E)SiO膜24上にフォトリソグラフィーによりレジストパターンを形成し、それをマスクにしてSiO膜24と基板1bをRIEにより電極5bが露出するまで貫通エッチングを行なう。
【0029】
(F)その後、SiO膜24を例えば50%のフッ酸溶液を用いて除去する。
これで上側基板1bが完成する。
【0030】
図4は下側基板1aの製作工程を示したものである。
(A)下側基板1aとしてはパイレックス(登録商標)ガラス基板又は石英ガラス基板を用い、その表面に白金や金をスパッタ成膜し、リソグラフィーとエッチングによりパターン化して電極5aを形成する。この電極5aは、加圧槽7において上側基板1bに形成した一方の電極5bに対向する他方の電極である。
【0031】
(B)基板1aの表面のうち、電極5aが設けられている側の基板表面にフォトレジスト層30を塗布する。
【0032】
(C)そのフォトレジスト層30に対し、試料流路を形成する位置に開口を設けるようにフォトリソグラフィーによりパターン化を施し、そのパターン化されたフォトレジスト層30をマスクにして基板1aをウエットエッチングする。このウエットエッチングのエッチング液としてはバッファドフッ酸(BHF)を用い、等方的にエッチングする。
【0033】
(D)フォトレジスト層30を除去した後、電極5aが設けられている側の基板表面に厚さ1μm程度のSiO膜8をスパッタ法により成膜する。
基板1aの裏面側(電極5aが設けられている側とは反対側)にもSiO膜をスパッタ法により成膜し、そのSiO膜上にフォトレジスト層を形成し、試料流路の導入口と排出口となる貫通穴を開けるためにそのフォトレジスト層をフォトリソグラフィーによりパターン化する。そして、そのレジストパターンをマスクにしてRIEによりSiO膜をエッチングし、続いて基板1aを貫通エッチングして貫通穴10,11を形成する。
【0034】
(E)フォトレジスト層を除去した後、基板1aの裏面側に保護テープを張り、試料流路3となる部分に犠牲層32となるフォトレジスト又はワックスを滴下する。
犠牲層32が固化するのを待って、フッ素アモルファス樹脂をスピンコートする。その後ホットプレート上で加熱しフッ素アモルファス樹脂を乾燥させて弾性膜2とする。ここでの加熱の条件は、例えば120℃、1時間である。
【0035】
(F)次に、保護テープを剥がし、犠牲層32を除去する。犠牲層32の除去には、例えば犠牲層32としてフォトレジストを用いた場合はアセトン等の有機溶媒、犠牲層32としてワックスを用いた場合は専用の除去液等を用いる。
以上の工程で下基板1aが完成する。
【0036】
このようにして得られた上基板1bと下基板1aを図1(B)に示すように密着し、接合すると実施例のマイクロバルブとなる。その接合方法を示すと、上基板1bと下基板1aを位置合わせする。位置合わせは基板1a,1bの外形であわせてもよいし、あらかじめ両基板1a,1bに位置合わせ用の目印をいれておいてもよい。接合には、例えば希フッ酸を用いた接合法(フッ酸接合法)を用いることができる。フッ酸接合法では、例えば1%のフッ酸水溶液を接合しようとする両基板1a,1bの界面に介在させ、必要に応じて1MPa程度の荷重を印加しつつ、室温で24時間程度放置する。
【0037】
図5は他の実施例である。
この実施例では、加圧槽7における一方の電極5aは基板21bに固定されていて平面状であるが、弾性膜6に設けられた他方の電極5bは両電極5a,5bに電圧を印加しない状態で平面状ではなく、湾曲した形状になっている。両電極5a,5bは一端側において両電極5a,5b間に絶縁膜である弾性膜6を介在させて接触している。両電極5a,5bに電圧が印加されると、その接触部分から電極5a,5b間が閉じていくように動作する。これにより、電極間隙が短くなるので、低い電圧での駆動が可能になる。
【0038】
このような湾曲した弾性膜6と電極5bを形成するには、基板21aの該当する部分に凹部を形成し、その凹部に電極5bと弾性膜6を形成した後、基板21aの裏面側から電極5bを露出させるような開口をエッチングにより形成すればよい。
【0039】
これらのマイクロバルブにおいて、試料流路3を全閉とするのみならず、印加電圧を調整することにより、あるいは電極を複数の部分に分割しておき、電圧を印加する部分の数を変えることにより、流量の制御をすることも可能である。
【0040】
図6は本発明のマイクロバルブを試料流路に沿って3個配列することによりマイクロポンプを構成した実施例を示したものである。ここでは試料流路3は基板面に沿って液が流れるように形成されており、その試料流路3に沿って直列に3つの駆動槽4a,4b,4cが配置されている。各駆動槽槽4a,4b,4cには流路9a,9b,9cにより加圧槽7a,7b,7cがそれぞれ接続されており、駆動槽4a,4b,4c、加圧槽7a,7b,7c及びそれらの間を結ぶ流路9a,9b,9cによりそれぞれのマイクロバルブが構成されている。駆動槽4a,4b,4c及び加圧槽7a,7b,7cの構造は図1に示したものと同じである。
【0041】
このマイクロポンプでは、両端のマイクロバルブの開閉のタイミングを異ならせ、中央のマイクロバルブの開閉制御により試料流路3の送液を行なうことができる。
【0042】
中央のマイクロバルブの電極を複数の部分に分割しておき、電圧が印加される電極部分の数の調節により送液流量を制御するようにしてもよい。
また、中央のマイクロバルブの電極への印加電圧の大きさによって送液流量を制御するようにしてもよい。
【0043】
また、図6のマイクロポンプにおいて、マイクロバルブを試料流路3に沿って順次圧迫していくことにより、ペリスタリティックポンプとしての働きを行うこともできる。
【0044】
【発明の効果】
本発明では、試料流路が設けられているのと同一の基板に、静電駆動のための加圧槽を設け、ここで発生した圧力を流路を通じて作動流体により駆動槽で試料流路上の弾性膜に伝え、この弾性膜により試料流路を閉鎖することにより試料流路の流体の流れを制御するようにしたので、構造が単純で、試料流体を選ばず、ストロークを大きくすることもでき、基板上に集積可能なマイクロ化学分析システム用のマイクロバルブが得られる。
また、本発明のマイクロバルブを複数個組み合わせることにより、基板上に集積可能なマイクロ化学分析システム用のマイクロポンプが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の静電マイクロバルブを示す図であり、(A)は概略平面図、(B)は(A)のX−X’線位置での断面図である。
【図2】同実施例の動作を示す断面図である。
【図3】同実施例の静電マイクロバルブの製造工程における上側基板の加工工程を示す工程断面図である。
【図4】同実施例の静電マイクロバルブの製造工程における下側基板の加工工程を示す工程断面図である。
【図5】他の実施例の静電マイクロバルブを示す概略平面図である。
【図6】一実施例の静電マイクロポンプを示す概略平面図である。
【符号の説明】
1a,1b,21a,21b 基板
2,6 弾性膜
3 試料流路
4,4a,4b,4c 駆動槽
5a,5b 電極
7,7a,7b,7c 加圧槽
8 絶縁層
9,9a,9b,9c 駆動槽と加圧槽をつなぐ流路
10 試料流路入口
11 試料流路出口
13 作動流体

Claims (6)

  1. 基板に形成され試料流体を流すための試料流路と、
    前記基板に形成され、前記試料流路との間が弾性膜で隔てられ、作動流体を介して前記弾性膜を変形させることにより前記試料流路を開閉する駆動槽と、
    前記基板に形成され前記駆動槽に流路で接続された加圧槽であって、この加圧槽の容積を変化させて前記作動流体の加圧を変化させる駆動弾性膜、並びにその駆動弾性膜に支持されて駆動弾性膜とともに変形可能な電極及びその電極に対向して固定された電極からなる一対の電極を備え、その一対の電極間の静電力により前記駆動弾性膜を変形させる加圧槽とを備えたことを特徴とする静電マイクロバルブ。
  2. 前記一対の電極は、そのうちの少なくとも一方が平面状でなく、両電極に電圧を印加しない状態で両電極間に絶縁膜を介在させて一部で接触しており、電圧の印加によりその部分から電極間が閉じていくものである請求項1に記載の静電マイクロバルブ。
  3. 前記電極が複数の部分に分割されており、電圧が印加される電極部分の数の調節により閉状態が制御される請求項1又は2に記載の静電マイクロバルブ。
  4. 請求項1又は2に記載の静電マイクロバルブ3個が、それらの試料流路が直列につながる状態に配置され、両端の静電マイクロバルブの開閉のタイミングを異ならせ、中央の静電マイクロバルブの開閉制御により前記試料流路の送液を行なうことを特徴とするマイクロポンプ。
  5. 前記中央の静電マイクロバルブの電極が複数の部分に分割されており、電圧が印加される電極部分の数の調節により送液流量が制御される請求項4に記載の静電マイクロポンプ。
  6. 請求項1又は2に記載の静電マイクロバルブが複数個、それらの試料流路が直列につながる状態に配置され、試料流路に沿って静電マイクロバルブを順じ閉じていくように静電マイクロバルブを開閉制御することにより前記試料流路の送液を行なうことを特徴とするマイクロポンプ。
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