JP2004290966A - プラスチック押出式中心筒プロファイルおよび製造方法 - Google Patents

Abstract

【課題】異なる直径及び長さを有する様々なフィルタに対応できる中心筒を提供する。
【解決手段】流体システムのためのフィルタ１０は、内部空洞を有するハウジング１２を含む。ろ過材２４がハウジング内に配置され、中心開口部２７を画定する。中心筒３５が前記中心開口部内に配置され、この中心筒は、中心筒の中心部から放射状に外側に延在する複数の螺旋フィン３８を含む。螺旋フィンはろ過材に隣接する外側部分で終端する。中心筒は、この中心筒を流体が流れることを可能にしながら、所望の構造的完全性を提供している。本発明の中心筒はプラスチック押出プロセスによって製造される。
【選択図】図１

Description

この発明は、流体システムに使用されるフィルタに関し、さらに詳しくは、本発明は一般にフィルタに使用される中心筒に関する。

フィルタは、通常互いに固定された１つ以上の部品からなるハウジングから構成されている。通常はひだ（プリーツ）型ろ過（フィルタ）材であるろ過材が、ハウジングの内部空洞内に配置されている。ろ過材は通常円筒形であり、ろ過材の外部は、汚れた流体が進入する投入側を画定している。ろ過材の内部はきれいな流体を受け入れる排出側を画定する。

中心筒は通常ろ過材を基準にフィルタ内で中心に配置されて、ろ過材の形状を保持し、且つフィルタに強度を与えている。中心筒は通常金属から構成されている。直径および長さの異なった中心筒が、様々な大きさのフィルタのために製造されている。その結果、異なるフィルタのために大量の中心筒の在庫が必要とされる。さらに、様々なフィルタのための中心筒をそれぞれ製造するために、多数の個別の金型、圧延機および密封装置が必要とされる。

従って、様々なフィルタに必要とされる異なる直径および長さに対応することができると同時に、流体の流動を可能にする中心筒が必要とされている。

流体システムのためのフィルタは、内部空洞を有するハウジングを含む。ろ過材はハウジング内に配置され、中心開口部を画定する。中心筒が前記中心開口部内に配置され、この中心筒は、中心筒の中心部から放射状に外側に延在する複数の螺旋フィンを含む。螺旋フィンはろ過材に隣接する外側部分で終端する。中心筒は、この中心筒を流体が流れることを可能としながら、所望の構造的完全性を提供している。

本発明の中心筒はプラスチック押出プロセスによって製造される。具体的には、所望の形状を画定するプレートを有するプラスチック押出機が提供される。一実施の形態において、所望の形状を星形として、上述した螺旋フィンを有する中心筒を提供してもよい。前記プレートは回転し、このプレートを通ってプラスチックが押し出されて螺旋状のねじれを作り出す。中心筒には、ろ過材内に配置されるように適合された螺旋状外周面が設けられている。または、傾斜したアーチ形部分の形状を有するプレートから螺旋コイルを製造してもよい。

従って、以上により、様々なフィルタに必要とされる異なる直径および長さに対応することができると同時に、オイルの流れを可能にする中心筒が提供される。

本発明の他の利点は添付の図面と共に以下の詳細な説明を参照することによって理解することができる。

図１に示され、図２では１１０として示されているフィルタ１０は、通常、エンジン用の潤滑装置等において流体を濾過するために使用される。フィルタ１０は、容器またはハウジング１２を含み、容器またはハウジング１２は、互いに固定された１つ以上の部品から構成され得る。例えば、ナットプレート１４をシーム１８で外部円筒形壁部に固定するようにしてもよい。ナットプレート１４上にＯリング１６を設置して、フィルタ１０と取り付けアダプタ（図示せず）との間を密封する。

フィルタ１０は内部空洞（キャビティ）２０を含み、ろ過材２４がこの内部空洞２０内に配置されて流体から漂積物を濾過することによって、エンジン部品を潤滑するため等にきれいな（不要なものが取り除かれた）流体がエンジンに戻される。ろ過材２４は、概ね円筒形であってよく、通常はひだ（プリーツ）状であって、中心開口部２７を画定する内側縁２５を形成している。ろ過材２４は通常エンドキャップの間に保持されるが、明確にするためにエンドキャップは図示されていない。ろ過材２４は、汚れた流体を受け入れる吸込側２６と、きれいな流体がろ過材２４から出る排出側２８と、を有する。ナットプレート１４は、汚れた流体がフィルタ１０に入ることを可能にする穿孔２２を含んでもよい。また、ナットプレート１４は、フィルタ１０を取り付けアダプタに固定するために用いられるネジ穴３４を含んでもよい。きれいな流体はネジ穴３４を通って中心開口部２７を出て、取り付けアダプタに入る。尚、流体の流れは上述した流れと逆であってもよい。

図２は、通常適切な固定されたハウジング（図示せず）内に配置されるカートリッジ型フィルタ１１０を示している。ろ過材２４は、ろ過材２４の外周が露出するように、離間されたエンドディスク３２（一方のみ図示）の間に保持されている。技術的によく知られているような適切な方法でフィルタ１１０内にバイパス弁を配置して、ろ過材２４が詰まった際に吸込側２６から排出側２８へオイルが移動することができるようにしてもよい。尚、図１に示されたフィルタ配置１０も、必要に応じてバイパス弁を含んでもよい。さらに、以下に説明する本発明の中心筒を、どのような適切なフィルタ構成に用いてもよい。

中心筒（センターチューブ）３５を中心開口部２７内に配置することによって、フィルタ１０および１１０に構造的完全性を提供すると共に、流体が中心筒３５を通って取り付けアダプタへ流れることが可能となる。中心筒３５はろ過材２４に近接して配置されてその内側縁２５に対する支持を与え、それによってろ過材２４の形状を維持している。図３および４を参照すると、中心筒３５は如何なる所望の形状であってもよい中心部３６を含んでいる。螺旋状のフィン３８が中心部３６から放射状に外側に延在し、内側縁２５に近接して配置されている外側部分４０で終端している。尚、図４乃至５Ｃに示されている中心筒３５は星形であるが、どのような適切な形状をした中心筒３５を用いてもよい。中心筒３５を図５Ａに示されたように設計して、螺旋フィンの外側端部に、周方向に反対向きでわずかに延びるタブ４２を含むようにすることによって、内側縁２５を支持するより大きな面を設けるようにしてもよい。尚、図４および５Ａには８つの螺旋フィン３８が示されているが、フィンはいくつ使用してもよい。例えば、図５Ｂは４つの螺旋フィン３８を示している。さらに、図５Ｃに示されるように、螺旋フィン３８の間に環状壁４４を配置して、中心筒３５にさらなる構造的剛性を与えるようにしてもよい。

本発明の中心筒３５はプラスチックから構成されることが好ましい。図６に概略的に示される製造プロセス４６によって中心筒３５を製造するようにしてもよい。押出機４８によってダイアセンブリ５０を通してプラスチックを押し出す。図７に最もよく示されるように、ダイアセンブリ５０は、ファスナ５７によってエンドプレート５５が固定されている部材５２を含む。所望の形状５３を有するプロファイルプレート５４が部材５２とエンドプレート５５との間に配置されている。形状５３が中心筒３５の断面を画定する。図７乃至９を参照すると、モーター５６およびギアアセンブリ５８がシャフト５９を介してプロファイルプレート５４を駆動し、それによってプレート５４が回転して中心筒３５の螺旋フィン３８の所望の螺旋状ねじれを作り出す。より詳細には、プロファイルプレート５４は、プロファイルプレート５４の外周によって画定されたリングギア６０を含んでもよい。シャフト５９に支持されたベベルギア（傘歯車）６２が回転可能にモーター５６をプレート５４に連結して、プロファイルプレート５４を駆動する。

図１０および１１に示された他の製造プロセス４６においては、押出機５４を通してプラスチックを押し出す。ダイアセンブリ５０は、ファスナ５７によって部材５２に固定されたエンドプレート５５を含む。所望の形状６４を有するプロファイルプレート５４が、部材５２とエンド５５との間に配置されている。プロファイルプレート５４が回転した際に、図１１に螺旋コイル６８で示されている、螺旋バネと同様の螺旋コイルが製造されるように、形状６４を傾斜したアーチ形部分としてもよい。冷却用固定具６６を押出機４８と併せて使用して熱間押出コイルの温度を低下させ、それによって十分に硬化するまで所望の形状を保持するようにしてもよい。プラスチック押出中心筒は所望の長さに切断してもよい。さらに、異なる直径の中心筒３５を製造するようにプロファイルプレート５４を変更してもよい。このようにして、従来技術の金属中心筒に使用される、フィルタのための多数の専用機械が必要でなくなる。

本発明を例証的に説明したが、使用した用語は本質的に説明のための用語であり、限定するものではない。上記説明を踏まえて本発明を様々に変形および変更することが可能である。したがって、添付された請求の範囲内において、詳細に説明した方法以外の方法で本発明を実施してもよい。

図１は、本発明のフィルタの部分断面斜視図である。 図２は、フィルタカートリッジに適用された本発明の断面図である。 図３は、図１に示されたフィルタの線３−３に沿って取られた断面図である。 図４は、本発明の中心筒の一実施の形態の斜視図である。 図５Ａは、他の中心筒の断面図である。図５Ｂは、さらに他の本発明の中心筒の断面図である。図５Ｃは、本発明の中心筒のさらに他の実施形態の断面図である。 図６は、本発明の中心筒を製造するために用いられる製造プロセスの概略図である。 図７は、図５Ａに示された中心筒を製造するために用いられるダイアセンブリの斜視図である。 図８は、プロファイルプレートの端面図である。 図９は、図８に示されたプロファイルプレートの断面図である。 図１０は、他のダイアセンブリの斜視図である。 図１１は、螺旋コイル中心筒を製造するために用いられる他の製造プロセスの概略図である。

Claims (17)

1. 流体システムのためのフィルタであって、
   内部空洞を有するハウジングと、
   前記空洞内に配置され、中心開口部を画定するろ過材と、
   前記中心開口部内に配置された中心筒であって、中心部から放射状に外側に延在する複数の螺旋フィンを有し、前記螺旋フィンは前記ろ過材に隣接する外側部分で終端する中心筒と、
   を備えるフィルタ。
2. 前記ろ過材はひだ状であり、前記外側部分に近接する内側縁を形成する、請求項１に記載のフィルタ。
3. 前記ろ過材は吸込側および排出側を含み、前記中心筒は前記排出側に配置される、請求項１に記載のフィルタ。
4. 前記中心筒は星形断面を有する、請求項１に記載のフィルタ。
5. 前記中心筒は少なくとも４つのフィンを含む、請求項１に記載のフィルタ。
6. 前記中心筒は前記中心部の周囲に配置された環状壁を含み、前記フィンは前記環状壁から放射状に外側に延在する、請求項１に記載のフィルタ。
7. 前記外側部分は前記フィンの端部から周方向に延在するタブによって画定される、請求項１に記載のフィルタ。
8. 中心部から放射状に外側に延在する複数の螺旋フィンを備え、前記螺旋フィンは外側部分で終端する、
   オイルフィルタのための中心筒。
9. 前記中心筒は星形断面を有する、請求項８に記載の中心筒。
10. 前記中心筒は前記中心部の周囲に配置された環状壁を含み、前記フィンは前記環状壁から放射状に外側に延在する、請求項８に記載の中心筒。
11. 前記外側部分は前記フィンの端部から周方向に延在するタブによって画定される、請求項８に記載の中心筒。
12. 前記中心筒はプラスチックである、請求項８に記載の中心筒。
13. 流体システムフィルタの中心筒を形成する方法であって、
    ａ）所望の形状のプレートを有するプラスチック押出機を提供するステップと、
    ｂ）プレートを回転させるステップと、
    ｃ）プレートを通してプラスチックを押出すステップと、
    ｄ）螺旋状外周面を有する中心筒を形成するステップと、
    を含む、方法。
14. 所望の形状は、中心部と、中心部から放射状に外側に延在する複数のフィンと、を有する星形である、請求項１３に記載の方法。
15. ステップｄ）は、外側部分で終端する螺旋フィンを形成することを含む、請求項１４に記載の方法。
16. 所望の形状は傾斜したアーチ形部分である、請求項１３に記載の方法。
17. ステップｄ）は、螺旋コイルを形成することを含む、請求項１６に記載の方法。

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