JP2004290355A - 遊技機 - Google Patents

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詔八 鵜川
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Abstract

【目的】1つの可動部材で上流側流路と下流側流路のいずれから流入したかに応じて異なる流路及び排出部へ振り分けることができる遊技機を提供する。
【構成】装飾部材66は、転動部212と、回転振分手段222と、を備え、転動部212は、第1球排出部226、第2球排出部227、第3球排出部228を備え、回転振分手段222は、遊技球を第1流路217から第2流路218あるいは第3流路219に振り分ける特別振分部223、第2流路218から第4流路220又は第5流路221に振り分ける特定振分部224を備え、第3流路219及び第4流路220を転動する遊技球は、第1球排出部226又は第2球排出部227から排出され、第5流路221を転動する遊技球は、第3球排出部228から排出されるため、1つの部材によって遊技球を普通可変入賞球装置58への入賞の確率が異なる複数の流路に振り分ける振分の動作を複数行うことができる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技領域に設けられて変動表示を行い、表示結果を導出する可変表示装置の表示部の外周部分を装飾する装飾部材を備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、遊技機としての弾球遊技機において、表示状態が変化(これを変動ともいう)可能な可変表示装置を遊技盤に設けた構成では、該可変表示装置の表示部の外周部分に装飾部材を設けることで、表示部の外周部分を装飾するようになっていたが、近年、表示部の大型化に伴い装飾部材も大型化されている。このように、装飾部材が大型化した場合には、遊技球が中央に集まり難くなり、装飾部材の下方にある入賞口に遊技球が入り難くなってしまう。このため、遊技領域を流下する遊技球を装飾部材内に上方又は側方から受け入れて中央部付近に集めた後、可変表示装置の下方の遊技領域であって入賞口の上方に排出させるものが提案されている。このような装飾部材の場合、従来、装飾部材内に1つの可動部材を備え、受け入れたパチンコ玉をこの可動部材によって複数の流路に向けて振り分けるもの(例えば、特許文献1)があった。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−350815公報(第4頁、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した例の場合、1つの可動部材によって振り分けることができる遊技球の流路は複数であったが、この振り分けられた流路は、最終的に同じ排出部に連通するものであり、即ち、可動部材によって振り分けられた遊技球は、同じ排出部から排出されるものであった。このため、振分後の流路を複数設けたにも拘わらず、流路の変更できるバリエーションが少なく面白みに欠けるものであった。また、振分後の流路によって排出部が変わるようにするには、可動部材を複数設ける必要があった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、1つの可動部材で上流側流路と下流側流路のいずれから流入したかに応じて異なる流路及び排出部へ振り分けることができる遊技機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、遊技球を遊技領域に向けて打ち出すことによって遊技を行うとともに、遊技領域に設けられて可変表示を行った後に表示結果を導出する可変表示装置の表示部の外周部分を装飾する装飾部材を備えた遊技機において、前記装飾部材の下方の遊技領域には、遊技球が入賞可能な入賞口が備えられ、前記装飾部材は、該装飾部材に受け入れられた遊技球が転動する複数の流路が形成される転動部と、駆動手段によって回転駆動され且つ遊技球を前記複数の流路に振り分ける回転振分手段と、を備え、前記転動部は、前記入賞口の鉛直上に位置すると共に遊技球を該入賞口の上方へ向けて排出する第1球排出部と、前記入賞口の鉛直上に位置すると共に遊技球を左右方向で転動させた後に該入賞口の上方へ向けて排出する第2球排出部と、前記入賞口の鉛直上以外に位置すると共に遊技球を遊技領域に向けて排出する第3球排出部と、を備え、前記回転振分手段は、遊技球を前記複数の流路のうち第1流路から第2流路あるいは第3流路に振り分ける特別振分部と、前記第2流路から第4流路あるいは第5流路に振り分ける特定振分部と、を備え、前記第3流路及び第4流路を転動する遊技球は、前記第1球排出部あるいは第2球排出部から排出され、前記第5流路を転動する遊技球は、前記第3球排出部から排出されることを特徴とする。このように構成することにより、装飾部材に受け入れられて第1流路を転動する遊技球は、回転振分手段の特別振分部によって第2流路あるいは第3流路に振り分けられると共に、第2流路に振り分けられた遊技球は、回転振分手段の特定振分部によって第4流路あるいは第5流路に振り分けられる。そして、第3流路を転動する遊技球は、入賞口へ誘導される可能性が高い第1球排出部あるいは、第1球排出部の次に入賞口へ誘導される可能性が高い第2球排出部へ排出され、第4流路を転動する遊技球は、第2球排出部へ排出され、第5流路を転動する遊技球は、第1,第2球排出部よりも入賞口へ誘導される可能性が低い第3球排出部へ排出される。このため、第3流路及び第4流路を転動する遊技球に比べて第5流路を転動する遊技球は、入賞口への入賞の確率が低くなる。このように、1つの部材によって遊技球を、入賞口への入賞の確率が異なる複数の流路に振り分ける振分の動作を複数行うことができるため、最初の振り分けによって不利な流路に振り分けられても、後の振り分けによって有利な流路に振り分けられる可能性を持たせる敗者復活の面白み等を持たせることができ、振り分けの演出を向上することができる。
【0006】
また、請求項2の発明においては、前記第1球排出部から排出される遊技球は、前記第2球排出部から排出される遊技球よりも小さい転動幅で左右に転動した後あるいは左右に転動することなく排出され、前記第3流路を転動する遊技球は、前記第1球排出部から排出され、前記第4流路を転動する遊技球は、前記第2球排出部から排出され、前記第5流路を転動する遊技球は、前記第3球排出部から排出されることを特徴とする。このように構成することにより、回転振分手段によって振り分けられる流路の違いによって遊技球の入賞口への入賞の確率がすべて異なるため、遊技球がいずれの流路に振り分けられるかに期待をもつことができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0007】
また、請求項3の発明においては、前記転動部は、該転動部の上部に形成される上部転動部と、前記上部転動部の下方であって上部転動部よりも遊技領域前面側に形成される下部転動部と、から構成され、前記回転振分手段は、前記上部転動部と前記下部転動部との間に設けられ、前記上部転動部には、前記第1流路と、該第1流路から前記回転振分手段に向けて遊技球を排出する上部排出部と、該上部排出部以外の位置から遊技球が排出されることを防止するための排出防止部と、が形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、第1流路を転動するすべての遊技球を上部排出部から排出させ、回転振分手段により振り分けることができるため、振分の演出を向上することができると共に、遊技者は第1流路上のすべての遊技球に対して振り分けの結果に期待を持つことができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0008】
また、請求項4の発明においては、前記特別振分部は、前記回転振分手段を構成する回転体の外周面の一部に形成された凹部により構成され、前記特定振分部は、前記回転体の回転軸方向に形成された端面部により構成されていることを特徴とする。このように構成することにより、遊技球を振り分けるため構成部分である特別振分部及び特定振分部を、それぞれ回転体の凹部及び端面部という簡単な構造によって構成することができるため、確実に遊技球を振り分けることができる回転振分手段を安価に製造することができる。
【0009】
また、請求項5の発明においては、前記第3流路への遊技球の振り分けは、該第3流路の方向に回転駆動される前記回転振分手段を構成する回転体の凹部に遊技球が保持されることにより行われ、前記回転体の縦中心線は、前記上部排出部の縦中心線よりも前記第3流路側に位置していることを特徴とする。このように構成することにより、回転体の凹部に保持されなかった遊技球は、第3流路側に転動することなく、第2流路側に向かって転動するため、遊技球を回転振分手段によって確実に振り分けることができる。
【0010】
また、請求項6の発明においては、前記回転体の凹部と外周面との間に形成される角部のうち、前記回転体の回転駆動される回転方向に対して後側に位置する角部は、前側に位置する角部に比べて曲率半径が大きく形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、回転体の凹部に保持された遊技球が第3流路に誘導される際、第2流路側に位置する端部と第3流路との間に挟み込まれてしまうことを防止して遊技球をスムーズに第3流路へ誘導することができる。
【0011】
更に、請求項7の発明においては、前記装飾部材は、前記回転振分手段を複数備え、該複数の回転振分手段は、1つの駆動手段によって回転駆動されることを特徴とする。このように構成することにより、部品点数の削減により製造コストの低減を図ることができる共に、設計の自由度が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、弾球遊技機1の遊技者側を表,表面,前面,前方等で表し、弾球遊技機1を挟んで遊技者と反対側を裏,裏面,後面,後方,奥,背面等で示す。まず、図1乃至図3を参照して実施形態に係る弾球遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る弾球遊技機1の正面図であり、図2は、遊技盤40の正面図であり、図3は、主基板120と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図である。
【0013】
弾球遊技機1は、図1及び図2に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支され且つ弾球遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる枠基体3と、該枠基体3の前面上部に開閉自在に設けられる透明板保持枠4と、枠基体3の前面下部に開閉自在に設けられる上皿開閉枠11と、から構成されている。また、枠基体3に設けられる主要構成部としては、上記した透明板保持枠4、遊技盤40、下皿27、灰皿ユニット29、操作ハンドル30等がある。また、図示の実施形態では、弾球遊技機1の側方に遊技者に遊技球を貸し出す(球貸しする)ためのカードユニット装置31(図3に符号のみ記載)が付設されている。
【0014】
透明板保持枠4には、遊技盤40の遊技領域41をほぼ透視し得る遊技開口としての円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面から複層ガラス板が装着されるようになっている。この円形透視窓5及び複層ガラス板は、いずれもやや縦長な円形状に形成されるものである。透明板保持枠4の周縁には、後方に向かって補強周枠リブ(図示しない)が立設され、透明板保持枠4の強度の向上を図っている。また、透明板保持枠4の前面側には、円形透視窓5の外周に沿って、上部に装飾部材としての上部装飾ユニット22が、左側方に被覆部材としての左装飾ユニット23が、右側方に被覆部材としての右装飾ユニット24が、下部に前面構成部材としての下部装飾ユニット25がそれぞれ設けられている。上部装飾ユニット22の内部に、発光部材としての遊技効果LED13,14a,14c及び遊技効果ランプ14b,14dが臨むように透明板保持枠4の前面側に備えられ、左装飾ユニット23及び右装飾ユニット24の内部に、それぞれ発光部材としての遊技効果ランプ16a,16b及び遊技効果ランプ17a,17bが臨むように透明板保持枠4の前面側に備えられている。この遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bは、遊技状態に応じて点灯又は点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知すると共に遊技の雰囲気を盛り上げるものである。
【0015】
また、上部装飾ユニット22の左右には、遊技の進行に応じた効果音(音声なども含む)を発生するスピーカ12a,12bが透明板保持枠4に設けられている。なお、スピーカ12a,12bは、遊技球の貸出異常が生じたとき、あるいは遊技球の貸出時(例えば、100円相当の遊技球が払い出される毎)に、その旨を報知する報知音も発生するようにしてもよい。また、左装飾ユニット23の上部右側方に、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球が払い出されたことを報知する遊技関連情報発光部材としての賞球LED10(なお、賞球未払出分がある場合に報知するものでもよい。具体的には、賞球未払出があるときは点灯し、賞球未払出がないときは消灯するなど)が透明板保持枠4に設けられ、右装飾ユニット24の上部左側方に、払い出すべく賞球が不足したこと(球切れスイッチ157により球切れを検出したとき)を報知する遊技関連情報発光部材としての球切れLED9が透明板保持枠4に設けられている。この賞球LED10及び球切れLED9は、弾球遊技機1において行なわれる遊技演出とは別に遊技に関する情報に関連して発光する遊技関連情報発光部材であり、遊技効果LEDや遊技効果ランプとは別に設けられるものである。また、左装飾ユニット23及び右装飾ユニット24のそれぞれ左側及び右側には、装飾するための前面装飾部6が設けられている。更に、下部装飾ユニット25の両側方には、遊技盤40に貼付される証紙を視認するための透視窓18が設けられている。
【0016】
上記した遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17b、球切れLED9、賞球LED10は、それぞれプリント配線基板で構成されるLED基板190、LEDランプ基板191,192、ランプ基板193〜196、球切れLED基板197、賞球LED基板198に実装されて枠基体3の前面側に取り付けられている。なお、遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ16a,16b,17a,17b、球切れLED9、賞球LED10は、各プリント基板にそれぞれ複数個ずつ実装され、遊技効果ランプ14b,14dは、各プリント基板にそれぞれ1個ずつ実装されている。そして、図3に示すように、各基板190〜198及びスピーカ12a,12bは、保持枠中継基板100に接続され、この保持枠中継基板100は、枠基体3の裏面下部に取り付けられる中継基板取付台(図示しない)に止着される枠基体中継基板99に接続された後、電飾制御基板92に接続されている。電飾制御基板92は、主基板120(遊技制御基板)から表示制御基板90を経由して送信される情報信号の種類に応じて上記した遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17b、球切れLED9、賞球LED10の表示制御及びスピーカ12a,12bの駆動制御をするものである。なお、保持枠中継基板100は、透明板保持枠4の裏面上部に取り付けられている。
【0017】
また、枠基体3には、透明板保持枠4と枠基体3とが開放したことを検出するための保持枠開放スイッチ111(図3に符号のみ記載:図中、第1ドア開放スイッチと記載)及び枠基体3と外枠2とが開放したことを検出するための枠基体開放スイッチ112(図3に符号のみ記載:図中、第1ドア開放スイッチと記載)が設けられており、枠基体中継基板99を介して枠用外部端子基板102に接続されている。このように、保持枠開放スイッチ111及び枠基体開放スイッチ112が備えられているため、外枠2,枠基体3及び透明板保持枠4の開放状態を外部装置等によって確認することができる。なお、この保持枠開放スイッチ111及び枠基体開放スイッチ112の配線は、枠基体中継基板99に接続された後、電飾制御基板92に接続され、表示制御基板90を経由して主基板120に接続するようにし、そして、主基板120からの情報信号に基づいて電飾制御基板92によって一部又は全部のLEDあるいはランプ9,10,13,14a〜14d,16a,16b,17a,17bを点灯制御することにより枠基体3あるいは透明板保持枠4が開放されたことを報知するようにしてもよい。
【0018】
次に、透明板保持枠4の透視窓5の下方に位置する上皿開閉枠11に形成された上皿19の構成について説明すると、上皿19は、複数の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することにより構成されている。上皿19の開放側の上方には、球抜き操作レバー21が設けられている。この球抜き操作レバー21は、左右方向に移動可能に設けられ、スプリング(図示しない)の付勢力に抗して一方向に移動させることにより、上皿19に貯留されていた球を裏面側に形成される球抜き路(図示しない)及び球抜き(図示しない)を流下させて下皿27に誘導するものである。
【0019】
上記した上皿19について、さらに詳細に説明すると、上皿19は、その上流側に形成される賞球払出口20から払い出された賞球を貯留し、且つ発射位置に球を供給するものである。また、上皿19には、弾球遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置31を介して遊技球を借り受ける際に操作する操作部(残高表示部)が設けられている。この操作部は、球貸スイッチ36,返却スイッチ37,度数表示LED105及び球貸表示LED106(いずれも図3に符号のみ記載)が実装される残高表示基板104(図3に符号のみ記載)からなり、該残高表示基板104が上皿19の上面に臨むように設けられている。なお、度数表示LED105は、カード残高を7セグメントLEDで表示するLEDであり、球貸表示LED106は、球貸しが可能か否かを表すLEDである。球貸スイッチ36は、カードユニット装置31によって遊技球を借り受ける際に操作(球貸し操作)するものであり、返却スイッチ37は、遊技終了の際にカードユニット装置31のカード挿入口(図示しない)に差し込まれたカードを返却するためのものである。なお、上皿19に設けられて上記した球貸スイッチ36,返却スイッチ37,度数表示LED105及び球貸表示LED106が実装される残高表示基板104から延びる上皿配線は、枠基体3の軸支側の下部に形成される配線通し開口(図示しない)から枠基体3の裏側に引き出され、弾球遊技機1の裏面に備えられる機構板(図示しない)の裏面下部に取り付けられるインターフェイス基板103を経由して払出制御基板98に接続されている。また、上皿19の右側方には、透明板保持枠4を枠基体3に対して施錠し且つ枠基体3を外枠2に対して施錠する施錠装置(図示しない)を操作するためのシリンダー錠26が臨んでいる。
【0020】
また、枠基体3の下部に取り付けられる下皿27は、前記上皿19から溢れた賞球であって機構板の裏面下部に形成される余剰球通路(図示しない)及び接続樋(図示しない)を介して排出される余剰球を貯留する余剰球貯留皿(余剰球受皿)であり、その下皿27の下方には、球抜き操作レバー28がスライド可能に取付けられるようになっている。この球抜き操作レバー28を操作することにより、下皿27に貯留されていた球(賞球)を下方に球抜きして持ち運び可能な球箱に移し替えることができる。また、下皿27の左側には、灰皿ユニット29が設けられ、右側には、操作ハンドル30が設けられている。操作ハンドル30は、打球発射装置(図示しない)のステッピングモータ601(図3に符号のみ記載:図中、発射モータと記載)の駆動を停止させるための単発発射スイッチ109(ストップスイッチ:図3に符号のみ記載)及びタッチリング110(タッチセンサ:図3に符号のみ記載)に接続されるタッチ配線(図示しない)が組み付けられていると共に、弾発力を調節するものである。なお、タッチ配線は、単発発射スイッチ109からの配線と共に束ねられる。
【0021】
弾球遊技機1の正面構造は、概ね上記した通りであるが、上記したように、本実施形態では、弾球遊技機1にカードユニット装置31が隣接されている。このカードユニット装置31は、前記上皿19の上面に設けられる前述した球貸スイッチ36や返却スイッチ37等の操作部を操作することにより作動されるものである。しかして、カードユニット装置31の表面側には、使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器(図示しない)と、当該カードユニット装置31がいずれの側の弾球遊技機1に対応しているか否かを表示する連結台方向表示器(図示しない)と、記録媒体としての磁気カードを挿入するカード挿入口(図示しない)とが設けられている。そして、このように構成されるカードユニット装置31は、独自の制御回路によって制御されるものであるが、インターフェイス基板103とカードユニット配線35を介して接続され、このカードユニット配線35からインターフェイス基板103を経由して払出制御基板98に接続されている(図3参照)。なお、カードユニット装置31を弾球遊技機1に内蔵しても良いし、カードユニット装置31を付設せず、カードによる球貸し機能を有しない弾球遊技機でもよい。また、本実施形態においては、遊技者に遊技球を貸し出す(球貸しする)ためのユニット装置としてカードユニット装置31を例示したが、例えば、紙幣等を挿入し得るユニット装置であっても良い。
【0022】
一方、弾球遊技機1の背面には、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球を払い出すための各種の機構を装備した機構板が設けられると共に、前記操作ハンドル30に対応する裏面には、ステッピングモータ601及び打球槌(図示しない)を有する打球発射装置(図示しない)が固着され、その打球発射装置の側方には、機構板の余剰球通路(図示しない)を流下する賞球を前記下皿27に誘導する接続樋(図示しない)が固着されている。打球発射装置には、発射制御基板107(図3に符号のみ記載)が付設されており、この発射制御基板107によって打球発射装置が駆動制御されるようになっている。発射制御基板107は、枠基体中継基板99を介して払出制御基板98と接続されており(図3参照)、所定の状態(例えば、カードユニット未接続、それだけでもよいが、他に下皿満タン、球切れ時などのとき)となったときに払出制御基板98から停止信号をうけて打球の発射を行えないようになっている。
【0023】
以上で、弾球遊技機1の全体の概略構成を説明したが、以下、弾球遊技機1を構成する要素のうち、遊技盤40について、図2を参照して説明する。
【0024】
遊技盤40は、枠基体3の裏面側に一体的に形成される遊技盤収納枠部(図示しない)に収容固定されるべく、ほぼ正方形状の合板により形成され、その表面には、円形うず巻き状に誘導レール42が取り付けられ、該誘導レール42の内側が縦長の円形状に形成された遊技領域41とされて発射された打球が落下するものである。遊技領域41には、図示の場合、特別可変表示装置44、特別可変入賞球装置48、普通可変入賞球装置58、普通可変表示装置63等が設けられると共に、単に打球を入賞とする入賞口、打球の流下方向,速度を変化せしめる風車又は多数の障害釘が設けられ、また、遊技領域41の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打球が取り込まれるアウト口69が設けられている。
【0025】
遊技領域41の構成をその遊技動作に従ってより詳細に説明すると、可変表示装置44の下方に普通可変入賞球装置58が設けられると共に、この普通可変入賞球装置58の両側方には、それぞれ通過球検出器62a,62bを内蔵する通過口61a,61bが設けられている。この通過球検出器62a,62bは、遊技領域41を落下する打球の通過を検出すると、その検出信号に基づいて特別可変入賞球装置48の右側方に設けられる上下一対のLEDからなる普通図柄表示器63を可変表示(点灯移動)して表示結果を導出する(上下いずれか一方のLEDのみを点灯表示する)。しかして、普通図柄表示器63の表示結果が予め定められた当りLEDの点灯(図示の場合は、上方のLED)である場合に、普通可変入賞球装置58が所定時間開放される。なお、普通図柄表示器63の可変時間は、非特別遊技状態のときに相対的に長く(例えば、30秒)、特別遊技状態のときに相対的に短く(例えば、3〜5秒)設定されている。また、可変表示装置44の表示領域下部には、特別図柄の可変動作中に始動球検出器60によって検出された球数を記憶表示する特別図柄始動記憶表示部46(最高4個まで記憶表示する)が表示される。なお、表示領域下部に表示される特別図柄始動記憶表示部46においては、始動記憶数の上限値を一定の4個としているが、これに限らず、予め定めた所定条件の成立に伴って始動記憶数の上限値を変更可能(例えば、確変大当りした場合には、20個に増加する等)に構成してもよい。また、特別図柄始動記憶表示部46を構成する点灯部のうち消灯状態のものは輪郭「○」を表示するようにしてもいいし、輪郭「○」も何も表示しないようにしてもよい。更に、特別可変入賞球装置48の左側方には、普通図柄表示器63の可変表示中に通過球検出器62a,62bを通過した打球数を記憶表示する普通図柄始動記憶LED64(最高4個まで記憶表示する)が設けられている。
【0026】
普通可変入賞球装置58は、遊技領域41のほぼ中央に配置される可変表示装置44と遊技領域41の前記アウト口69の上部に配置される特別可変入賞球装置48との間に配置され、ソレノイド59(図3に符号のみを記載)によって開閉駆動される電動チューリップタイプの可変入賞球装置である。そして、普通可変入賞球装置58には、始動球検出器60が内蔵され、開放中又は閉成中に受け入れた入賞球を検出するようになっている。しかして、打球が始動球検出器60によって検出されると可変表示装置44が可変表示を開始する。なお、普通可変入賞球装置58の開放時間は、非特別遊技状態のときに相対的に短く(例えば、0.5秒)、特別遊技状態のときに相対的に長く(例えば、2秒)設定されている。また、普通可変入賞球装置58が開放していない場合でも打球を受け入れるようになっている。
【0027】
可変表示装置44は、図2に示すように、識別情報を可変表示する表示部67を有した液晶タイプの表示器であり、この表示部67は、左・中・右の3つの表示領域に識別情報が表示制御されるものである。
【0028】
上記した表示部67の前方外周には、表示部67の外周部分を装飾するための装飾部材66が設けられている。そして、可変表示装置44の変動停止時における図柄の組合せが予め定めた大当り図柄の組合せ(例えば、同一の図柄が当りラインのいずれかに揃った場合)である特定表示結果となった場合に、特定遊技状態となって特別可変入賞球装置48を次に説明する所定の態様で開閉駆動するものである。ただし、特定表示結果の一部は、特別表示結果として設定され、この特別表示結果で特定遊技状態となったときには、その特定遊技状態終了後における前記普通図柄表示器63における当り(当りLEDの点灯)の出現確率や可変表示装置44における大当り図柄の出現確率が高くなる遊技者に有利な特別遊技状態となるように設定されている。これに対し、特別表示結果以外の特定表示結果は、特別遊技状態よりも遊技者に不利な非特別遊技状態となる非特別表示結果として設定されている。なお、可変表示装置44は、液晶タイプのものに限らず、CRT,ドットマトリクス,LED,7セグメント,ドラム等により構成されるものであっても良い。また、装飾部材66の構成については後に詳述するものである。
【0029】
特定遊技状態となったときに駆動制御される特別可変入賞球装置48は、ソレノイド65(図3に符号のみを記載)によって開閉駆動される開閉板49を有し、その開閉板49に受け入れられた打球を検出する入賞個数検出器52(図3に符号のみを記載)が設けられている。また、特別可変入賞球装置48内(開閉板49の内側)には、打球の検出(V入賞検出)に伴って特定遊技状態の継続権を成立させる特定球検出器51(図3に符号のみを記載)が設けられており、該特定球検出器51の上方には、一旦V入賞検出があると次に開閉板49を開放するまでは打球が特定球検出器51を通過しないようにするVシャッター(図示しない)が設けられている。このVシャッターは、ソレノイド50(図3に符号のみを記載)によって開閉駆動が行われる。しかして、特定遊技状態となった場合には、一定時間(例えば、28秒)が経過するまで又はその一定時間内に所定個数(例えば、10個)の入賞球が入賞するまで開閉板25を開放(以下、この開放を開放サイクルという)し、その開放サイクル中に受け入れられた打球が特定球検出器51によって検出されたときに継続権が成立して、再度上記した開放サイクルが実行され、各開放サイクルにおいて継続権が成立していることを条件に最高16回の開放サイクルを繰り返すことができるようになっている。
【0030】
なお、本発明の特定遊技状態は、上記に限らず以下に示す▲1▼〜▲5▼の制御のうちいずれか1つの制御又は組合せた制御を実行する状態であればよい。
【0031】
▲1▼ 打球の入賞を容易にする第一の状態と、打球が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御
▲2▼ 特定の入賞又は通過領域での打球の検出を介在させ、打球の入賞を容易にする第一の状態と、打球が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御▲3▼ 打球の入賞に関わらず所定数の景品球を直接排出する制御
▲4▼ 有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
▲5▼ 得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
また、特別可変入賞球装置48の左右両側には、それぞれ入賞球検出器56a,56bを内蔵する通常入賞口54a,54bが設けられ、該通常入賞口54a,54bの外側上方には、それぞれ入賞球検出器55a,55bを内蔵する通常入賞口53a,53bが設けられている。
【0032】
上記したように、打球が入賞するすべての入賞口及び入賞装置には、入賞球を検出する入賞球検出器としての各スイッチ52,55a,55b,56a,56b,60が設けられているが、これは、これらの検出信号に基づいて所定個数の賞球を払い出すために使用されるものである。なお、入賞球を検出するが、賞球を払い出さない各スイッチ51,62a,62bも設けられている。しかして、これらのスイッチ(入賞球検出器)51,52,55a,55b,56a,56b,62a,62bは、図3に示すように、スイッチ中継基板95を介して主基板120に接続され、主基板120では、これらの検出器からの検出信号により未払出数として対応した個数を加算すると共に順次払出制御基板98に賞球個数信号を導出する。そして、払出制御基板98は、その賞球個数信号に基づいて所定個数の賞球を払い出すように球払出装置154を駆動制御するようになっている。なお、スイッチ(特定球検出器)51は、継続権の成立を検出する機能を兼用しており、スイッチ(入賞球個数検出器)52は、開閉板49の開放を規制するための計数機能を兼用している。また、スイッチ(始動球検出器)60は、特別可変表示装置44の可変表示をさせるための始動機能を兼用している。
【0033】
また、始動球検出器60は、図3に示すように、スイッチ中継基板95を介することなく直接主基板120と接続されている。(ただし、他の入賞球検出器51,52,55a,55b,56a,56b,62a,62bによって導出される賞球個数信号は、相対的に多い個数、例えば、13個や15個であるのに対し、始動球検出器60に基づく賞球個数信号は、相対的に少ない個数、例えば、5個や7個である)これは、始動球検出器60からの配線を直接主基板120に接続することにより、その途中に不正な回路基板を組み込んだ配線(ぶら下がり基板等と称されている)が接続されているか否かの発見を容易にするためである。また、始動球検出器60と主基板120とを直接接続する配線は、他の配線の色と明らかに異なる色(本実施形態の場合には、ピンクと黄の蛍光色)としたので、この点からも始動球検出器60からの配線に不正が行われているか否かを見分け易い。さらに、その始動球検出器60と主基板120とを接続する配線を遊技機裏面側から見て視認できるようにしているので、より不正を発見し易い。
【0034】
遊技盤40には、上記したようにスイッチやソレノイド、あるいは装飾ランプや装飾LED等が多数設けられるが、これらは、電飾制御基板92やあるいはスイッチ中継基板95を介して主基板120に接続されるようになっている。即ち、図3に示すように、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,55a,55b,56a,56b,62a,62b及び各ソレノイド50,59,65は、スイッチ中継基板95を介して主基板120に接続され、普通図柄可変表示装置63及びソレノイド71b,73b,74bは、盤用電飾中継基板93を介して電飾制御基板92に接続されている。
【0035】
一方、遊技盤40の裏面には、特別可変表示装置44の裏面が突出して設けられている。この特別可変表示装置44の裏面部分の右側には、音声制御基板94が取り付けられている。この音声制御基板94は、前記スピーカ12a,12bを駆動制御するものであり、主基板120からの情報信号に応じて遊技内容に対応した効果音を発生させるものである。また、音声制御基板94の下方には、表示制御基板90から特別可変表示装置44へ送信される信号を中継するための表示中継基盤91が備えられている。
【0036】
また、特別可変表示装置44の裏面部分の左側には、盤用電飾中継基板93が取り付けられている。この盤用電飾中継基板93は、前述したように遊技盤40に設けられる可変表示装置63と電飾制御基板92との接続を中継するものである。また、盤用電飾中継基板93の下方には、スイッチ中継基板95が取り付けられている。このスイッチ中継基板95は、前述したように、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,55a,55b,56a,56b,62a,62b及び各ソレノイド50,59,65と主基板120との接続を中継するものである。また、盤用電飾中継基板93の左側方には、盤用外部端子基板96が取り付けられている。この盤用外部端子基板96は、弾球遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(例えば、大当り遊技状態中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で大当り遊技状態となり、その大当り状態中及びその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(大当り中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による大当り状態終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、始動球検出器をONした打球の数を報知する始動口情報、特別可変表示装置の可変動作回数を報知する図柄確定回数1情報、普通可変表示装置の可変動作回数を報知する図柄確定回数2情報、及び普通可変入賞球装置の開閉回数を報知する役物回数2情報等)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子(図示しない)を有し、これらの情報が主基板120から与えられるようになっている。更に、どの図柄で大当りしたか、どの図柄で停止したか等の情報を出力するようにしてもよい。
【0037】
また、遊技盤40の裏面には、表示制御基板90及び電飾制御基板92が取り付けられている。表示制御基板90は、特別可変表示装置44の可変表示動作を主基板120からの情報信号の種類に応じて駆動制御するものであり、電飾制御基板92との情報信号のやり取りを行なうものである。また、電飾制御基板92は、図3に示すように、遊技盤40に設けられる装飾LED、普通可変表示装置63、ソレノイド、及び透明板保持枠4に設けられる遊技効果LEDや遊技効果ランプ等を主基板120からの情報信号に応じて一括して駆動制御するものである。
【0038】
以上、遊技盤40の構成について詳細に説明してきたが、上記のように構成される遊技盤40は、枠基体3の裏面側に形成される遊技盤収納枠部(図示しない)に収納固定されるようになっている。また、遊技盤収納枠部の下方部は、平板状の支持板となって遊技盤40の下辺を載置するようになっており、その支持板のほぼ中央にアウト球を誘導するアウト球連通口(図示しない)が形成されている。また、遊技盤40を収容固定した状態においては、その裏面から機構板が被覆されることとなるが、その機構板は、開閉自在に軸支され、また、機構板を閉じた状態で保持することができるようになっている。なお、機構板は、枠基体3に対して固定されて開閉できないものであってもよい。
【0039】
以上、弾球遊技機1の構成、遊技盤40の構成について説明してきたが、次に、配線接続される回路構成について、図3を参照して説明する。主基板120には、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,55a,55b,56a,56b,62a,62bからの信号がスイッチ中継基板95を介して入力されると共に始動球検出器60からの信号も入力され、また、満タンスイッチ158及び球切れスイッチ157からの信号が機構板中継基板101及び払出制御基板98を介して入力される。更に、主基板120には、中継基板113及び払出制御基板98を介して払出個数カウントスイッチ116からの信号が入力されるものである。
【0040】
上記した入力信号のうち、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,60,62a,62bからの入力信号に基づいて主基板120は、遊技盤40に設けられるソレノイド50,59,65を駆動制御すると共に、遊技状態に応じた電飾信号を表示制御基板90を介して電飾制御基板92に出力し、遊技状態に応じた効果音信号を表示制御基板90及び電飾制御基板92を介して音声制御基板94に出力し、更に、大当り表示制御信号あるいはリーチ表示制御信号又は外れ表示制御信号を表示制御基板90に出力し、盤用外部端子基板96に各種の遊技情報を出力する。電飾制御基板92は、主基板120から入力される信号によって、普通可変表示装置63を表示制御し、音声制御基板94は、主基板120から入力される効果音信号の種類に応じて電飾制御基板92及び保持枠中継基板100を介してスピーカ12a,12bを駆動制御する。また、表示制御基板90は、主基板120から入力される表示制御信号の種類に応じて特別可変表示装置44の表示結果を導出するように制御する。
【0041】
また、満タンスイッチ158からの入力信号に基づいて主基板120は、払出制御基板98に満タン信号(払出停止コマンド)を出力し、その満タン信号に基づいて払出制御基板98は、払出モータ115の駆動を停止させる。また、その満タン信号に基づいて、ステッピングモータ601の駆動を停止する。なお、満タンスイッチ158からの入力信号があったときには、電飾制御基板92に満タン信号を出力して所定のランプ又はLEDを表示駆動してその旨を報知するようにしてもよい。また、満タン信号を払出制御基板98に出力するので、例えば、該払出制御基板98上のエラー表示器等でその旨を報知するようにしてもよい。
【0042】
また、遊技盤40に設けられる通過球検出器62a,62bを除く各スイッチ51,52,55a,55b,60,56a,56bからの入力信号に基づいて主基板120は、払出制御基板98に賞球個数信号を出力し、払出制御基板98は、その賞球個数信号の入力に基づいて払出モータ115を駆動して所定個数の賞球を払い出す。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号に基づいて主基板120は、未払出数があるか否かを判定する。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号に基づいて主基板120は、枠用外部端子基板102に賞球個数情報(10個で1パルス)を出力し、この信号を枠用外部端子基板102から外部の管理コンピュータへ出力する。更に、各スイッチ51,52,55a,55b,60,56a,56bからの入力信号に基づいて主基板120は、電飾制御基板92(及び音声制御基板94)に賞球信号を出力し、賞球LED10(又はスピーカ12a,12b)を表示駆動してその旨を報知する。
【0043】
更に、球切れスイッチ157からの入力信号に基づいて主基板120は、払出モータ115を駆動停止させるために払出制御基板98に球切れ信号(払出停止コマンド)を出力したり、電飾制御基板92に賞球切れ信号を出力して球切れLED9を所定の態様で表示駆動する。なお、満タンスイッチ158又は球切れスイッチ157のいずれかがONすることで賞球停止信号(払出停止コマンド)を主基板120から払出制御基板98に出力して賞球しないようにし、いずれのスイッチ158,157ともOFFであれば賞球可能信号(払出停止解除コマンド)を出力するというものでもよい。また、賞球LED10に換えて未払出がある場合、点灯する未払出報知ランプなどを設けてもよい。
【0044】
主基板120には、遊技動作を制御するためのスイッチ入力、賞球の払出動作を制御するためのスイッチ入力しか入力されず、主基板120と払出制御基板98を除く他の制御基板90,92,94との関係においては、主基板120から制御基板90,92,94に向かって一方向の通信関係となる。このため、制御基板に不法な処理プログラムを組み込んで主基板120で不正な処理を施そうとしても実行することができないという利点があり、また、主基板120の制御の一部を他の制御基板90,92,94,98で担当しているので、主基板120の負担が軽減されると共に、主基板120の検査の容易化を図ることも可能である。
【0045】
また、払出制御基板98には、センサ基板114のモータ位置センサ及び払出個数カウントスイッチ116からの信号が中継基板113を介して入力され、残高表示基板104の球貸スイッチ36及び返却スイッチ37からの信号が入力され、カードユニット装置31から各種の情報が入力されている。更に、前述したように、主基板120から賞球個数信号、満タン信号、球切れ信号が入力されるものである。上記した入力信号のうち、モータ位置センサからの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球及び賞球の払出動作において払出モータ115の停止位置、即ち球払出装置154のスプロケットの停止位置を正確に制御すると共にスプロケットが回転しているか否かを検出できる。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球及び賞球の正確な払出数を払い出すように払出モータ115を駆動制御すると共に、枠用外部端子基板102に貸球数情報(100円分の球25個で1パルス)を出力する。なお、賞球数情報を主基板120から出力するようにしてもよい。
【0046】
また、払出制御基板98は、球貸スイッチ36からの入力信号に基づいてカードユニット装置31から貸球要求信号が出力されると払出モータ115を駆動し、また、返却スイッチ37からの入力信号は、インターフェイス基板103を経由してカードユニット装置31に伝達される。また、カードユニット装置31からの各種の情報信号もインターフェイス基板103を経由して残高表示基板104の度数表示LED105及び球貸表示LED106に伝達される。更に、主基板120からの球切れ信号、賞球個数信号、満タン信号等に基づいて払出制御基板98は、前述したように中継基板113を介して賞球の払出動作を実行せしめたり、発射制御基板107にステッピングモータ601の停止信号を出力したりする。なお、枠用外部端子基板102に接続される球切れスイッチ107からの入力信号は、球切れ情報として外部の管理コンピュータ等に出力される。
【0047】
次に、本実施形態の要部を構成する装飾部材66の構成について図4乃至図7を参照して説明する。図4は、装飾部材66の正面図であり、図5は、装飾部材66の斜視図であり、図6は、装飾部材66内における遊技球の転動の状態を示す斜視図であり、図7は、遊技球が回転振分手段222によって振り分けられる状態を示す概略図である。
【0048】
装飾部材66は、図5に示すように、上下面が丸みを帯びたほぼ横長の長方形状に形成され、その前面側に枠開口部205が開設されると共に、該枠開口部205の前端側のほぼ全周に亘ってフランジ部206が形成されている。フランジ部206には、装飾部材66を遊技盤40にビス止めするための取付穴164が適宜間隔をおいて複数穿設されている。装飾部材66の縦方向ほぼ中央の両側方には、遊技領域41を流下する遊技球を受け入れる誘導通路入口210が形成されている。この誘導通路入口210は、誘導通路入口210で受け入れた遊技球が通過する誘導通路209と連通するものである。誘導通路209は、遊技領域41を流下する遊技球を受け入れて装飾部材66内で下方に誘導し、排出するものである。また、誘導通路209は、詳細には図示しないが、通過する遊技球の落下の勢いを弱めるために遊技球が蛇行するように形成されている。
【0049】
誘導通路209の下流端には、誘導通路209を通過した遊技球が排出される誘導通路出口211が形成されると共に、左右の誘導通路出口211の間には、誘導通路209から排出された遊技球が転動する上部転動部213が形成されている。この上部転動部213は、表示部67の下端辺の下方の位置で装飾部材66下部に左右に亘って形成されており、上部転動部213の下方であって上部転動部213よりも遊技領域41前面側に形成される下部転動部214と共に転動部212を構成するものである。なお、下部転動部214については後に詳述する。
【0050】
上部転動部213は、左右両側方及び中央部分が上方に突出した波形形状に、誘導通路出口211から排出される遊技球が転動する第1流路217として形成されるものである。この上部転動部213の突出部分の間に形成された左右二箇所の凹部には、上部転動部213上を転動する遊技球を後述する回転振分手段222に向けて排出するための上部排出部215が形成されている。また、上部転動部213の前面側端部には、上部排出部215が形成された部分を除いて排出防止部216が上部転動部213の左右方向ほぼ全長に亘って形成されている。この排出防止部216は、上部排出部215以外の位置から遊技球が排出することを防止するためのものである。更に、上部転動部213の下部転動部214との間に形成される縦壁面のほぼ中央には、後述する第1排出から排出される遊技球が受け入れられる連通口229が形成されている。
【0051】
下部転動部214は、上部転動部213の前面側下方に装飾部材66の左右方向ほぼ全長に亘って、左右両側方が上方に突出した形状形成されるものである。下部転動部214の中央部分には、装飾部材66の前面側に位置する第4流路220と、この第4流路220と上部転動部213との間に形成される第3流路219と、が形成されている。第4流路220は、左右両側方が上方に突出して形成されると共に、その中央部分には、遊技球を第4流路220で左右方向に転動させた後、装飾部材66の下方の遊技領域41に備えられた普通可変入賞球装置(入賞口)58の上方へ向けて排出するための第2球排出部227が下方に湾曲した円弧状で形成されている。また、第3流路219の中央部分には、第3流路219を転動する遊技球を前記連通口229へ誘導するための誘導路230が、連通口229へ向けて下り傾斜して形成されている。また、上記第2球排出部227の下方であって、フランジ部206の表面部分には、装飾部材66の内部に形成される排出路233によって、前記連通口229と連通する第1球排出部226が形成されている。
【0052】
また、下部転動部214には、上部転動部213との間に、第4流路220の両側方近傍の位置を回転中心として、後述する回転振分手段222が備えられているが、この回転振分手段222の側方から第4流路220に向けて、U字形状の第2流路218が下り傾斜して形成されている。そして、この第2流路の下流端が第5流路221として形成され、この第5流路221は、前面側に下り傾斜して形成されると共に、その下流端が第3球排出部228として形成されている。
【0053】
上記した回転振分手段222は、2つ径の異なる円筒を重ねたような形状に形成されるものであり、大径の円筒部分の長さ(図では、奥行き方向)寸法は、小径の円筒部分の長さ寸法よりも小さく形成されている。また、大径の円筒部分の表面であって、その外周の近傍位置には、遊技球を吸着するための磁石225が埋設されている。この回転振分手段222の端面部として形成される大径の円筒部分及び磁石225によって、特定振分部224が構成されている。また、小径の円筒部分の外周面の一部には、外周の表面を下方に湾曲して形成することにより凹部が形成され、この凹部によって特別振分部223が構成されている。
【0054】
この特別振分部223を構成する凹部の左右両側面と回転振分手段222の外周面との間には、図7に示すように、左右に遊技球を前記第3流路へ誘導するための第1端部(回転体の回転駆動される回転方向に対して後側に位置する角部)231(図では、左側)及び第2端部(回転体の回転駆動される回転方向に対して前側に位置する角部)232(図では、右側)がそれぞれ形成されている。この第1端部231を形成する凹部の左側面と外周面との間の角度は、第2端部232を形成する凹部の右側面と外周面との角度よりも大きく形成されている。また、第1端部231及び第2端部232の先端は曲面により形成され、第1端部231の曲率半径は、第2端部232の曲率半径に比べて大きく形成されている。例えば、第1端部231の曲率半径を5Rであるのに対し、第2端部232の曲率半径を1Rとするように設定されている。なお、第1端部231及び第2端部232の先端は、上記したように曲面により形成されるものに限らず、その先端が平面状に切り欠かれた形状に形成されたもの、即ち、面取りが施されているものであってよく、このような形状にすることにより、加工を容易に行うことができる。
【0055】
また、図7に示すように、回転振分手段222の縦中心線Aは、上部排出部215の縦中心線Bよりも第3流路219側に位置している。なお、このように本実施形態においては、回転振分手段222の回転方向側に第3流路219が位置しているため、回転振分手段222の縦中心線Aは、上部排出部215の縦中心線Bよりも第3流路219側に位置するものとしているが、言い換えれば、回転振分手段222の縦中心線Aは、上部排出部215の縦中心線Bよりも回転振分手段222の回転方向側に位置しているものであればよい。
【0056】
上記した回転振分手段222は、本実施形態においては、左右2箇所に設けられており、この2つの回転振分手段222は、装飾部材66内に備えられた1つの駆動モータ等の駆動手段(図示しない)によって回転駆動されるものである。
【0057】
しかして、上記のように構成される装飾部材66は、フランジ部225の取付穴164に挿通したビス(図示しない)を遊技盤40の表面に穿設された取付ネジ穴(図示しない)に螺着することにより、遊技盤40に取り付けられて弾球遊技機1に装着されることとなる。
【0058】
次に、上記のようにして弾球遊技機1に装着された装飾部材66に受け入れられた遊技球の動きについて図6及び図7を参照して説明する。遊技領域41を流下して装飾部材66の誘導通路入口210に受け入れられた遊技球は、誘導通路209内を流下した後、誘導通路出口211から転動部212の上部転動部213に向けて排出される。上部転動部213に向けて排出された遊技球は、第1流路217から上部排出部215を介して排出される。このとき、回転振分手段222の特別振分部223が、図7に示すように、上部排出部215の下方に位置している場合には、遊技球は、特別振分部223に受け入れられる。そして、特別振分部223は、矢印で示すように、第3流路219の方向に回転しているため、特別振分部223に受け入れられて保持された遊技球も第3流路219側に回転した後、第3流路219に排出される。このとき、第1端部231の先端部の角度が大きく形成されているため、遊技球が第3流路に誘導される際に第1端部231と第3流路219との間に挟みこまれてしまうことがない。
【0059】
一方、特別振分部223が上部排出部215の下方に位置していない場合には、上部排出部215から排出された遊技球は、回転振分手段222の左側方から第2流路218へ排出される。これは、上述したように、回転振分手段222の縦中心線Aが、上部排出部215の縦中心線Bよりも第3流路219側に位置しているため、上部排出部215から排出された遊技球が回転振分手段222に乗り上げて、その右側方へ移動することがないからである。このように、第1流路を転動する遊技球は、特別振分部223によって第2流路218あるいは第3流路219に振り分けられることとなる。
【0060】
回転振分手段222によって第3流路219へ振り分けられた遊技球は、誘導路230から連通口290へ導入される。連通口290へ導入された遊技球は、排出路233を通って第1球排出部226から普通可変入賞球装置58の上方へ向けて排出される。このように第1球排出部226から排出される遊技球は、後述する第2球排出部から排出される遊技球よりも小さい転動幅で左右に転動した後、あるいは左右に転動することなく排出される。
【0061】
一方、回転振分手段222によって第2流路へ振り分けられた遊技球は、第2流路を転動した後に第5流路221に誘導される。このとき、回転振分手段222の特定振分部224に備えられた磁石225が第5流路221の上流端近傍に位置しており、第5流路221に誘導された遊技球が磁石225に吸引された場合には、遊技球は、回転振分手段222の回転に伴って回転し、第4流路220に誘導されることとなる。そして、第4流路に誘導された遊技球は、第4流路220上を左右に転動した後、第2球排出部227から普通可変入賞球装置58の上方へ向けて排出される。このように第2球排出部227から排出される遊技球は、前述した第1球排出部226から排出される遊技球よりも大きい転動幅で左右に転動した後に排出されるため、第1球排出部226から排出される遊技球よりも普通可変入賞球装置58へ入賞する確率が低い。
【0062】
また、第5流路221へ誘導された遊技球のうち磁石225に吸引されなかった遊技球は、普通可変入賞球装置58の鉛直上以外に位置する第3球排出部228から遊技領域41に向けて排出される。このため、第3球排出部228から排出される遊技球は、第2球排出部227よりも更に普通可変入賞球装置58へ入賞する確率が低くなる。
【0063】
上記したように、回転振分手段222は、遊技球を複数の流路に振り分けるものである。この回転振分手段222によって振り分けられ、第3流路219を転動する遊技球は、第1球排出部226から排出され、第4流路220を転動する遊技球は、第2球排出部227から排出され、第5流路221を転動する遊技球は、第3球排出部228から排出されて、この順番で普通可変入賞球装置58へ入賞する確率が高くなる。
【0064】
以上、実施形態にかかる弾球遊技機1について詳細に説明してきたが、本実施形態においては、遊技球を遊技領域に向けて打ち出すことによって遊技を行うとともに、遊技領域41に設けられて可変表示を行った後に表示結果を導出する可変表示装置44の表示部67の外周部分を装飾する装飾部材66を備えた弾球遊技機1において、前記装飾部材66の下方の遊技領域41には、遊技球が入賞可能な普通可変入賞球装置(入賞口)58が備えられ、前記装飾部材66は、該装飾部材66に受け入れられた遊技球が転動する複数の流路が形成される転動部212と、駆動手段によって回転駆動され且つ遊技球を前記複数の流路に振り分ける回転振分手段222と、を備え、前記転動部212は、前記普通可変入賞球装置58の鉛直上に位置すると共に遊技球を該入賞口の上方へ向けて排出する第1球排出部226と、前記入賞口の鉛直上に位置すると共に遊技球を左右方向で転動させた後に該普通可変入賞球装置58の上方へ向けて排出する第2球排出部227と、前記入賞口の鉛直上以外に位置すると共に遊技球を遊技領域41に向けて排出する第3球排出部228と、を備え、前記回転振分手段222は、遊技球を前記複数の流路のうち第1流路217から第2流路218あるいは第3流路219に振り分ける特別振分部223と、前記第2流路218から第4流路220あるいは第5流路221に振り分ける特定振分部224と、を備え、前記第3流路219及び第4流路220を転動する遊技球は、前記第1球排出部226あるいは第2球排出部227から排出され、前記第5流路221を転動する遊技球は、前記第3球排出部228から排出されることを特徴とする。このように構成することにより、装飾部材66に受け入れられて第1流路217を転動する遊技球は、回転振分手段222の特別振分部223によって第2流路218あるいは第3流路219に振り分けられると共に、第2流路218に振り分けられた遊技球は、回転振分手段222の特定振分部224によって第4流路220あるいは第5流路221に振り分けられる。そして、第3流路219を転動する遊技球は、普通可変入賞球装置58へ誘導される可能性が高い第1球排出部226あるいは、第1球排出部の次に普通可変入賞球装置58へ誘導される可能性が高い第2球排出部へ排出され、第4流路220を転動する遊技球は、第2球排出部227へ排出され、第5流路221を転動する遊技球は、第1球排出部226,第2球排出部227よりも普通可変入賞球装置58へ誘導される可能性が低い第3球排出部228へ排出される。このため、第3流路219及び第4流路220を転動する遊技球に比べて第5流路221を転動する遊技球は、普通可変入賞球装置58への入賞の確率が低くなる。このように、1つの部材によって遊技球を、普通可変入賞球装置58への入賞の確率が異なる複数の流路に振り分ける振分の動作を複数行うことができるため、最初の振り分けによって不利な流路に振り分けられても、後の振り分けによって有利な流路に振り分けられる可能性を持たせる敗者復活の面白み等を持たせることができ、振り分けの演出を向上することができる。
【0065】
また、本実施形態においては、前記第1球排出部226から排出される遊技球は、前記第2球排出部227から排出される遊技球よりも小さい転動幅で左右に転動した後あるいは左右に転動することなく排出され、前記第3流路219を転動する遊技球は、前記第1球排出部226から排出され、前記第4流路220を転動する遊技球は、前記第2球排出部227から排出され、前記第5流路221を転動する遊技球は、前記第3球排出部228から排出されることを特徴とする。このように構成することにより、回転振分手段222によって振り分けられる流路の違いによって遊技球の普通可変入賞球装置58への入賞の確率がすべて異なるため、遊技球がいずれの流路に振り分けられるかに期待をもつことができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0066】
また、本実施形態においては、前記転動部212は、該転動部212の上部に形成される上部転動部213と、前記上部転動部213の下方であって上部転動部213よりも遊技領域41前面側に形成される下部転動部214と、から構成され、前記回転振分手段222は、前記上部転動部213と前記下部転動部214との間に設けられ、前記上部転動部213には、前記第1流路217と、該第1流路217から前記回転振分手段222に向けて遊技球を排出する上部排出部215と、該上部排出部215以外の位置から遊技球が排出されることを防止するための排出防止部216と、が形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、第1流路217を転動するすべての遊技球を上部排出部215から排出させ、回転振分手段222により振り分けることができるため、振分の演出を向上することができると共に、遊技者は第1流路217上のすべての遊技球に対して振り分けの結果に期待を持つことができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0067】
また、本実施形態においては、前記特別振分部223は、前記回転振分手段222を構成する回転体の外周面の一部に形成された凹部により構成され、前記特定振分部224は、前記回転体の回転軸方向に形成された端面部により構成されていることを特徴とする。このように構成することにより、遊技球を振り分けるため構成部分である特別振分部223及び特定振分部224を、それぞれ回転体の凹部及び端面部という簡単な構造によって構成することができるため、確実に遊技球を振り分けることができる回転振分手段222を安価に製造することができる。
【0068】
また、本実施形態においては、前記第3流路219への遊技球の振り分けは、該第3流路219の方向に回転駆動される前記回転振分手段を構成する回転体の凹部に遊技球が保持されることにより行われ、前記回転体の縦中心線は、前記上部排出部215の縦中心線よりも前記第3流路219側に位置していることを特徴とする。このように構成することにより、回転体の凹部に保持されなかった遊技球は、第3流路219側に転動することなく、第2流路218側に向かって転動するため、遊技球を回転振分手段222によって確実に振り分けることができる。
【0069】
また、本実施形態においては、前記回転体の凹部と外周面との間に形成される第1端部231,第2端部232(角部)のうち、前記回転体の回転駆動される回転方向に対して後側に位置する第1端部231は、前側に位置する第2端部232に比べて曲率半径が大きく形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、回転体の凹部に保持された遊技球が第3流路219に誘導される際、第2流路218側に位置する第1端部231と第3流路219との間に挟み込まれてしまうことを防止して遊技球をスムーズに第3流路219へ誘導することができる。
【0070】
更に、本実施形態においては、前記装飾部材66は、前記回転振分手段222を複数備え、該複数の回転振分手段222は、1つの駆動手段によって回転駆動されることを特徴とする。このように構成することにより、部品点数の削減により製造コストの低減を図ることができる共に、設計の自由度が向上する。
【0071】
なお、上記した実施形態においては、回転振分手段222は、前面側に特定振分部224が位置し、その後方に特別振分部223が位置するものを示したが、このようなものに限らず、前面側に特別振分部223が位置し、その後方に特定振分部224が位置するものであってもよい。
【0072】
また、第3流路と第4流路とを完全に区切ることにより、第3流路上の遊技球が第4流路上へ転動したり、反対に第4流路上の遊技球が第3流路上へ転動したりすることのない構成としてもよい。このように構成することにより、特別振分部223による第2流路あるいは第3流路への振り分け、及び特定振分部224による第4流路あるいは第5流路への振り分けを確実に行うことができる。
【0073】
また、上記した実施形態において、普通可変入賞球装置58は、可変表示装置44で可変表示を開始させる条件の成立契機となる始動入賞口であり、このように構成することにより、振分手段の振り分け結果が始動入賞口への玉の入賞の確率を左右し、ひいては、可変表示装置で可変表示が行われるか否かに影響するため、遊技者をより惹き付けることができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1の発明においては、装飾部材に受け入れられて第1流路を転動する遊技球は、回転振分手段の特別振分部によって第2流路あるいは第3流路に振り分けられると共に、第2流路に振り分けられた遊技球は、回転振分手段の特定振分部によって第4流路あるいは第5流路に振り分けられる。そして、第3流路を転動する遊技球は、入賞口へ誘導される可能性が高い第1球排出部あるいは、第1球排出部の次に入賞口へ誘導される可能性が高い第2球排出部へ排出され、第4流路を転動する遊技球は、第2球排出部へ排出され、第5流路を転動する遊技球は、第1,第2球排出部よりも入賞口へ誘導される可能性が低い第3球排出部へ排出される。このため、第3流路及び第4流路を転動する遊技球に比べて第5流路を転動する遊技球は、入賞口への入賞の確率が低くなる。このように、1つの部材によって遊技球を、入賞口への入賞の確率が異なる複数の流路に振り分ける振分の動作を複数行うことができるため、最初の振り分けによって不利な流路に振り分けられても、後の振り分けによって有利な流路に振り分けられる可能性を持たせる敗者復活の面白み等を持たせることができ、振り分けの演出を向上することができる。
【0075】
また、請求項2の発明においては、回転振分手段によって振り分けられる流路の違いによって遊技球の入賞口への入賞の確率がすべて異なるため、遊技球がいずれの流路に振り分けられるかに期待をもつことができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0076】
また、請求項3の発明においては、第1流路を転動するすべての遊技球を上部排出部から排出させ、回転振分手段により振り分けることができるため、振分の演出を向上することができると共に、遊技者は第1流路上のすべての遊技球に対して振り分けの結果に期待を持つことができ、遊技の興趣を向上することができる。
【0077】
また、請求項4の発明においては、遊技球を振り分けるため構成部分である特別振分部及び特定振分部を、それぞれ回転体の凹部及び端面部という簡単な構造によって構成することができるため、確実に遊技球を振り分けることができる回転振分手段を安価に製造することができる。
【0078】
また、請求項5の発明においては、回転体の凹部に保持されなかった遊技球は、第3流路側に転動することなく、第2流路側に向かって転動するため、遊技球を回転振分手段によって確実に振り分けることができる。
【0079】
また、請求項6の発明においては、回転体の凹部に保持された遊技球が第3流路に誘導される際、第2流路側に位置する端部と第3流路との間に挟み込まれてしまうことを防止して遊技球をスムーズに第3流路へ誘導することができる。
【0080】
更に、請求項7の発明においては、部品点数の削減により製造コストの低減を図ることができる共に、設計の自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る弾球遊技機の正面図である。
【図2】遊技盤の正面図である。
【図3】主基板と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図である。
【図4】装飾部材の正面図である。
【図5】装飾部材の斜視図である。
【図6】装飾部材内における遊技球の転動の状態を示す斜視図である。
【図7】遊技球が回転振分手段によって振り分けられる状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 弾球遊技機(遊技機)
41 遊技領域
44 可変表示装置
58 普通可変入賞球装置(入賞口)
66 装飾部材
67 表示部
212 転動部
213 上部転動部
214 下部転動部
215 上部排出部
217 第1流路
218 第2流路
219 第3流路
220 第4流路
221 第5流路
222 回転振分手段
223 特別振分部
224 特定振分部
226 第1球排出部
228 第3球排出部

Claims (7)

  1. 遊技球を遊技領域に向けて打ち出すことによって遊技を行うとともに、遊技領域に設けられて可変表示を行った後に表示結果を導出する可変表示装置の表示部の外周部分を装飾する装飾部材を備えた遊技機において、
    前記装飾部材の下方の遊技領域には、遊技球が入賞可能な入賞口が備えられ、前記装飾部材は、該装飾部材に受け入れられた遊技球が転動する複数の流路が形成される転動部と、駆動手段によって回転駆動され且つ遊技球を前記複数の流路に振り分ける回転振分手段と、を備え、
    前記転動部は、前記入賞口の鉛直上に位置すると共に遊技球を該入賞口の上方へ向けて排出する第1球排出部と、前記入賞口の鉛直上に位置すると共に遊技球を左右方向で転動させた後に該入賞口の上方へ向けて排出する第2球排出部と、前記入賞口の鉛直上以外に位置すると共に遊技球を遊技領域に向けて排出する第3球排出部と、を備え、
    前記回転振分手段は、遊技球を前記複数の流路のうち第1流路から第2流路あるいは第3流路に振り分ける特別振分部と、前記第2流路から第4流路あるいは第5流路に振り分ける特定振分部と、を備え、
    前記第3流路及び第4流路を転動する遊技球は、前記第1球排出部あるいは第2球排出部から排出され、前記第5流路を転動する遊技球は、前記第3球排出部から排出されることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1球排出部から排出される遊技球は、前記第2球排出部から排出される遊技球よりも小さい転動幅で左右に転動した後あるいは左右に転動することなく排出され、
    前記第3流路を転動する遊技球は、前記第1球排出部から排出され、前記第4流路を転動する遊技球は、前記第2球排出部から排出され、前記第5流路を転動する遊技球は、前記第3球排出部から排出されることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記転動部は、該転動部の上部に形成される上部転動部と、前記上部転動部の下方であって上部転動部よりも遊技領域前面側に形成される下部転動部と、から構成され、
    前記回転振分手段は、前記上部転動部と前記下部転動部との間に設けられ、
    前記上部転動部には、前記第1流路と、該第1流路から前記回転振分手段に向けて遊技球を排出する上部排出部と、該上部排出部以外の位置から遊技球が排出されることを防止するための排出防止部と、が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。
  4. 前記特別振分部は、前記回転振分手段を構成する回転体の外周面の一部に形成された凹部により構成され、前記特定振分部は、前記回転体の回転軸方向に形成された端面部により構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記第3流路への遊技球の振り分けは、該第3流路の方向に回転駆動される前記回転振分手段を構成する回転体の凹部に遊技球が保持されることにより行われ、
    前記回転体の縦中心線は、前記上部排出部の縦中心線よりも前記第3流路側に位置していることを特徴とする請求項4記載の遊技機。
  6. 前記回転体の凹部と外周面との間に形成される角部のうち、前記回転体の回転駆動される回転方向に対して後側に位置する角部は、前側に位置する角部に比べて曲率半径が大きく形成されていることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の遊技機。
  7. 前記装飾部材は、前記回転振分手段を複数備え、
    該複数の回転振分手段は、1つの駆動手段によって回転駆動されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の遊技機。
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