JP2004289924A - 駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池の過渡応答性をより良くして電力不足が生じるのを抑止する。
【解決手段】走行用モータの駆動制御については、アクセル開度Accに対して駆動系のハンチングを防止するために「なまし処理」を行ない、このなまし処理後の値と走行用モータの回転数Nmとに基づいて要求トルクを設定して行ない、燃料電池の運転制御については、「なまし処理」を介さずに入力されるアクセル開度Accと走行用モータの回転数Nmとによって行なう。この結果、運転者がアクセルペダルを急激に踏み込んだときに、走行用モータの要求トルクに対してはその増加が急峻になりすぎないようにすると共に燃料電池の運転に対しては空気を供給するエアコンプレッサの回転数に立ち上がりの遅れが生じないようにして、一時的な電力不足が生じるのを抑止する。
【選択図】 図2
【解決手段】走行用モータの駆動制御については、アクセル開度Accに対して駆動系のハンチングを防止するために「なまし処理」を行ない、このなまし処理後の値と走行用モータの回転数Nmとに基づいて要求トルクを設定して行ない、燃料電池の運転制御については、「なまし処理」を介さずに入力されるアクセル開度Accと走行用モータの回転数Nmとによって行なう。この結果、運転者がアクセルペダルを急激に踏み込んだときに、走行用モータの要求トルクに対してはその増加が急峻になりすぎないようにすると共に燃料電池の運転に対しては空気を供給するエアコンプレッサの回転数に立ち上がりの遅れが生じないようにして、一時的な電力不足が生じるのを抑止する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法に関し、詳しくは、駆動軸に動力を出力可能な駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動軸に動力を出力可能な駆動装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の駆動装置としては、燃料電池からの電力を用いて動力を出力する駆動ユニットを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、アクセルペダルの踏み込み量から得られる出力要求に対して駆動ユニットがそのときに燃料電池から供給できる出力より大きな出力となるのを防止するために補正された値(補正値)を用いて駆動ユニットと燃料電池とを運転制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした駆動装置では、燃料電池の応答性より駆動ユニットの応答性を遅くする必要から、アクセルペダルの踏み込み量に応じた駆動力、即ち操作者の意志を迅速に反映した駆動力を出力することができない。応答性の向上を図るため、燃料電池と並列してキャパシタを備えるものも提案されている(例えば、特許文献2参照)が、燃料電池の応答性が悪い結果、容量の大きなキャパシタを必要とする。
【0004】
本発明の駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法は、装置の過渡応答性をより良くすることを目的の一つとする。また、本発明の駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法は、燃料電池と並列して接続されるキャパシタなどの蓄電装置の容量を小さくすることを目的の一つとする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の駆動装置は、
駆動軸に動力を出力可能な駆動装置であって、
燃料電池と、
該燃料電池からの電力の少なくとも一部を用いて前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
前記駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって前記電動機を駆動制御する電動機制御手段と、
前記駆動軸への出力指示に対して前記所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって前記燃料電池を運転制御する燃料電池制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0007】
この本発明の駆動装置では、駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって駆動軸に動力を出力する電動機を駆動制御し、駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって電動機にエネルギを供給可能なエネルギ源を制御する。この結果、エネルギ源の過渡応答性を良好にすることができるから、駆動軸への出力指示に対する応答性を良好なものにすることができる。ここで、エネルギ源としては、燃料電池や内燃機関などを挙げることができる。
【0008】
こうした本発明の駆動装置において、前記第2の処理は、前記駆動軸への出力指示を直接入力して行なう処理であるものとすることもできる。こうすれば、第2の処理の過渡応答を良好なものにすることができる。
【0009】
また、本発明の駆動装置において、前記第1の処理は、前記電動機をスムースに駆動するためのなまし処理であるものとすることもできる。こうすれば、電動機をスムースに駆動することができる。
【0010】
さらに、本発明の駆動制御において、前記駆動軸への出力指示は、少なくとも前記駆動軸の回転を正の方向に加速する出力指示であるものとすることもできる。この場合、駆動軸への出力指示は、最大加速の出力指示であるものとすることもできる。こうした出力指示のときに特に良好な過渡応答性が必要となるからである。
【0011】
あるいは、本発明の駆動装置において、前記エネルギ源は複数であり、前記エネルギ源の一つとして充放電が可能で少なくとも前記電動機に放電による電力を供給可能な蓄電手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、他のエネルギ源の応答遅れに対しても電動機への電力供給を行なうことができる。ここで、蓄電手段としてはキャパシタを用いることができ、蓄電手段を電動機に対して他のエネルギ源に並列接続するものとすることもできる。
【0012】
本発明の自動車は、
上述のいずれかの態様の本発明の駆動装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力可能な駆動装置であって、少なくとも一つのエネルギ源と、該エネルギ源からのエネルギの少なくとも一部を利用して前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、前記駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって前記電動機を駆動制御する電動機制御手段と、前記駆動軸への出力指示に対して前記所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって前記エネルギ源を制御するエネルギ源制御手段とを備える駆動装置を備え、
車軸に前記駆動軸が接続されてなる
ことを要旨とする。
【0013】
この本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の駆動装置を備えるから、本発明の駆動装置が奏する効果、例えば、エネルギ源の過渡応答性を良好にすることができる効果や駆動軸への出力指示に対する応答性を良好なものにすることができる効果などの効果と同様な効果を奏することができる。ここで、駆動軸への出力指示としては、運転者によるアクセル操作であるものとすることもできる。
【0014】
本発明の駆動装置の制御方法は、
少なくとも一つのエネルギ源と、該エネルギ源からのエネルギの少なくとも一部を利用して前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、を備える駆動装置の制御方法であって、
前記駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって前記電動機を駆動制御し、
前記駆動軸への出力指示に対して前記所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって前記エネルギ源を制御する
ことを要旨とする。
【0015】
この本発明の駆動装置の制御方法によれば、駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって駆動軸に動力を出力する電動機を駆動制御し、駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって電動機にエネルギを供給可能なエネルギ源を運転制御するから、エネルギ源の過渡応答性を良好にすることができると共に駆動軸への出力指示に対する応答性を良好なものにすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である電気自動車10の構成の概略を示す構成図である。実施例の電気自動車10は、図示するように、水素高圧タンク22から供給され循環ポンプ26により循環される燃料ガスとしての水素ガスとエアコンプレッサ28やアキュムレータ24から切替バルブ50を介して供給される空気中の酸素とにより発電する燃料電池30と、この燃料電池30に遮断器56を介して並列に接続されたキャパシタ32と、燃料電池30およびキャパシタ32からの直流電力を三相交流電力に変換するインバータ34と、インバータ34により変換された三相交流電力により駆動しデファレンシャルギヤ14を介して駆動輪12に動力を出力する走行用モータ36と、車両全体をコントロールする電子制御ユニット70とを備える。
【0017】
燃料電池30は、図示しないが、電解質膜とこの電解質膜を狭持するアノード電極およびカソード電極とからなる単セルをセル間の隔壁をなすセパレータと共に複数積層してなる燃料電池スタックにより構成されており、セパレータに形成されたガス流路を通じてアノード電極に供給された水素ガスとカソード電極に供給された空気による電気化学反応により発電する。燃料電池30には、図示しないが、冷却媒体(例えば、冷却水)が循環可能な循環路が形成されており、この循環路内の冷却媒体の循環により燃料電池30内の温度が適温(例えば、65℃〜85℃)に保持されるようになっている。
【0018】
キャパシタ32は、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)として構成されており、実施例の電気自動車10には、使用電圧の最大値が燃料電池30の開放端子間電圧より高いものが用いられている。
【0019】
走行用モータ36は、例えば、電動機として機能すると共に発電機として機能する周知の同期発電電動機として構成されており、運転者のアクセルペダル83やブレーキペダル85の踏み込み量や車速Vに応じて電動機として又は発電機として駆動する。走行用モータ36にデファレンシャルギヤ14を介して接続された駆動輪12には、ディスクブレーキなどの機械的な作用により制動力を付与することができる機械ブレーキ13が取り付けられている。
【0020】
燃料電池30およびキャパシタ32からの電力ラインには燃料電池30およびキャパシタ32からの高電圧を低電圧(例えば、12V)に変換するDC/DCコンバータ54が取り付けられており、12V電源としての2次電池60や車両に搭載された補機62に電力を供給している。また、電力ラインには、燃料電池30からのキャパシタ32への充電が可能な方向にダイオード58が取り付けられており、キャパシタ32側が高電圧になったときでも燃料電池30には逆電流が流れないようになっている。
【0021】
電子制御ユニット70は、CPU72を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に、処理プログラム等が記憶されたROM74と、一時的にデータを記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートとを備える。この電子制御ユニット70には、キャパシタ32とインバータ34との間に並列に取り付けられた電圧センサ52からの電源電圧Vpや走行用モータ36の回転子の回転数を検出する回転数センサ37からの回転数Nm,シフトレバー81のポジションを検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジション,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキポジションBP,車両の走行速度を検出する車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、電子制御ユニット70からは、機械ブレーキ13への駆動信号や循環ポンプ26への駆動信号,エアコンプレッサ28への駆動信号,インバータ34へのスイッチング信号,DC/DCコンバータ54への直流電力変換信号,遮断器56への開閉信号,切替バルブ50への切替信号等が出力ポートを介して出力されている。
【0022】
図2は、電子制御ユニット70における走行用モータ36の駆動制御と燃料電池30の運転制御の概念図である。実施例では、図示するように、走行用モータ36の駆動制御については、アクセルペダルポジションセンサ84により検出されたアクセル開度Accに対して駆動系のハンチングを防止するために「なまし処理」を行ない、このなまし処理後の値と回転数センサ37により検出された走行用モータ36の回転数Nmとに基づいて要求トルクを設定して行なっており、燃料電池30の運転制御については、「なまし処理」を介さずに入力されるアクセル開度Accと走行用モータ36の回転数Nmとによって行なわれている。即ち、走行用モータ36の駆動制御に対しては「なまし処理」を行ない、燃料電池30の運転制御に対しては「なまし処理」を行なわないのである。これは、運転者がアクセルペダル83を急激に踏み込んだときに、走行用モータ36の要求トルクに対してはその増加がステップ応答的に急峻になりすぎないようにするためであり、燃料電池30の運転に対しては燃料電池30に空気を供給するエアコンプレッサ28の回転数に立ち上がりの遅れが生じないようにして一時的な電力不足が生じないようにするためである。
【0023】
ここで、燃料電池30の運転制御において、走行用モータ36の駆動制御と同様に「なまし処理」を介在させた場合と、実施例のように「なまし処理」を介在させない場合とについて比較する。燃料電池30の運転制御に「なまし処理」を介在させた場合、運転者がアクセルペダル83を急激に踏み込んだときには、走行用モータ36の要求トルクの立ち上がりと同様に燃料電池30の発電要求も立ち上がることになる。燃料電池30の発電要求に対しては水素高圧タンク22からの水素の供給の増加とアキュムレータ24またはエアコンプレッサ28からの空気の供給の増加とにより対処することになる。このとき、アキュムレータ24に十分な圧力が確保されていない場合には、エアコンプレッサ28の回転数の立ち上がりが走行用モータ36の要求トルクの立ち上がりに遅れるため、燃料電池30から供給できる電力と走行用モータ36が消費する電力とにズレが生じる。実施例では、この電力のズレは、キャパシタ32から放電される電力により賄われるが、キャパシタ32の容量が小さいときやキャパシタ32が十分に充電されていないときには、一時的な電力不足となる。一方、実施例では、燃料電池30の運転制御に「なまし処理」を介在させないから、走行用モータ36の要求トルクの立ち上がりに対してエアコンプレッサ28の回転数の立ち上がりの遅れは生じないか或いは遅れが生じたとしてもその程度は小さい。このため、燃料電池30から供給できる電力と走行用モータ36が消費する電力とにはズレが生じないか生じたとしても僅かなズレに止まる。この結果、キャパシタ32から放電すべき電力も発生しないか僅かなものとなるため、一時的な電力不足が生じるのを防止することができる。また、キャパシタ32の充放電の依存度が小さくなるから、キャパシタ32の容量を小さくすることができる。
【0024】
以上説明した実施例の電気自動車20によれば、燃料電池30の運転制御については、「なまし処理」を介さずに入力されるアクセル開度Accと走行用モータ36の回転数Nmとによって行なうことにより、運転者がアクセルペダル83を急激に踏み込んだときでも、走行用モータ36の要求トルクの立ち上がりに比して燃料電池30に空気を供給するエアコンプレッサ28の回転数の立ち上がりが遅れるのを防止して、車両に一時的な電力不足が生じないようにすることができる。即ち、燃料電池30の運転制御における過渡応答性をより良くすることができる。この結果、燃料電池30と並列して接続されるキャパシタ32の容量を小さくすることができる。
【0025】
実施例の電気自動車20では、走行用モータ36の駆動制御に対しては「なまし処理」を行ない、燃料電池30の運転制御に対しては「なまし処理」を行なわないものとしたが、走行用モータ36の要求トルクの立ち上がりに比して燃料電池30に空気を供給するエアコンプレッサ28の回転数の立ち上がりが遅れるのを抑止すればよいから、走行用モータ36の駆動制御における「なまし処理」の過渡応答性より高い応答性を有する「なまし処理」を燃料電池30の運転制御に介在させるものとしてもよい。
【0026】
実施例の電気自動車20では、燃料電池30に空気を供給するものとしてアキュムレータ24とエアコンプレッサ28とを備えるものとしたが、アキュムレータ24を備えないものとしてもよい。この場合、燃料電池30の運転制御に「なまし処理」を介在させないことにより生じる効果は更に顕著なものとなる。
【0027】
実施例の電気自動車20では、走行用モータ36に電力を供給可能なものとして燃料電池30の他に燃料電池30に並列に接続されたキャパシタ32を備えるものとしたが、キャパシタ32以外の蓄電装置を備えるものとしたり、キャパシタ32を備えないものとしてもかまわない。
【0028】
実施例の電気自動車20では、燃料電池30として固体高分子型の燃料電池を搭載するものとしたが、固体高分子型の燃料電池に限られず、例えばリン酸型の燃料電池など異なるタイプの燃料電池を搭載するものとしてもかまわない。
【0029】
実施例では、走行用モータ36に電力を供給するエネルギ源として燃料電池30を搭載し、燃料電池30の制御に「なまし処理」を介在させないものとしたが、エネルギ源としては、燃料電池に限られず、内燃機関などの他の動力源などを用いることもできる。この場合、複数のエネルギ源を搭載するものとし、その複数のエネルギ源の少なくとも一つに対する制御に「なまし処理」を介在させないものとすればよい。
【0030】
実施例では、燃料電池30と走行用モータ36と電子制御ユニット70とを搭載する電気自動車20として説明したが、燃料電池30や走行用モータ36や電子制御ユニット70を自動車以外の車両や船舶,航空機などの移動体に搭載するものとしてもよく、燃料電池30とモータと電子制御ユニット70とを備える駆動装置としてもよい。
【0031】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電気自動車10の構成の概略を示す構成図である。
【図2】電子制御ユニット70における走行用モータ36の駆動制御と燃料電池30の運転制御の概念図である。
【符号の説明】
10 電気自動車、12 駆動輪、13 機械ブレーキ、14 デファレンシャルギヤ、22 水素高圧タンク、24 アキュムレータ、26 循環ポンプ、28 エアコンプレッサ、30 燃料電池、32 キャパシタ、32B キャパシタ装置、34 インバータ、36 走行用モータ、37 回転位置検出センサ、54 DC/DCコンバータ、60 2次電池、62 補機、70 電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法に関し、詳しくは、駆動軸に動力を出力可能な駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動軸に動力を出力可能な駆動装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の駆動装置としては、燃料電池からの電力を用いて動力を出力する駆動ユニットを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、アクセルペダルの踏み込み量から得られる出力要求に対して駆動ユニットがそのときに燃料電池から供給できる出力より大きな出力となるのを防止するために補正された値(補正値)を用いて駆動ユニットと燃料電池とを運転制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした駆動装置では、燃料電池の応答性より駆動ユニットの応答性を遅くする必要から、アクセルペダルの踏み込み量に応じた駆動力、即ち操作者の意志を迅速に反映した駆動力を出力することができない。応答性の向上を図るため、燃料電池と並列してキャパシタを備えるものも提案されている(例えば、特許文献2参照)が、燃料電池の応答性が悪い結果、容量の大きなキャパシタを必要とする。
【0004】
本発明の駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法は、装置の過渡応答性をより良くすることを目的の一つとする。また、本発明の駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法は、燃料電池と並列して接続されるキャパシタなどの蓄電装置の容量を小さくすることを目的の一つとする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の駆動装置は、
駆動軸に動力を出力可能な駆動装置であって、
燃料電池と、
該燃料電池からの電力の少なくとも一部を用いて前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
前記駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって前記電動機を駆動制御する電動機制御手段と、
前記駆動軸への出力指示に対して前記所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって前記燃料電池を運転制御する燃料電池制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0007】
この本発明の駆動装置では、駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって駆動軸に動力を出力する電動機を駆動制御し、駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって電動機にエネルギを供給可能なエネルギ源を制御する。この結果、エネルギ源の過渡応答性を良好にすることができるから、駆動軸への出力指示に対する応答性を良好なものにすることができる。ここで、エネルギ源としては、燃料電池や内燃機関などを挙げることができる。
【0008】
こうした本発明の駆動装置において、前記第2の処理は、前記駆動軸への出力指示を直接入力して行なう処理であるものとすることもできる。こうすれば、第2の処理の過渡応答を良好なものにすることができる。
【0009】
また、本発明の駆動装置において、前記第1の処理は、前記電動機をスムースに駆動するためのなまし処理であるものとすることもできる。こうすれば、電動機をスムースに駆動することができる。
【0010】
さらに、本発明の駆動制御において、前記駆動軸への出力指示は、少なくとも前記駆動軸の回転を正の方向に加速する出力指示であるものとすることもできる。この場合、駆動軸への出力指示は、最大加速の出力指示であるものとすることもできる。こうした出力指示のときに特に良好な過渡応答性が必要となるからである。
【0011】
あるいは、本発明の駆動装置において、前記エネルギ源は複数であり、前記エネルギ源の一つとして充放電が可能で少なくとも前記電動機に放電による電力を供給可能な蓄電手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、他のエネルギ源の応答遅れに対しても電動機への電力供給を行なうことができる。ここで、蓄電手段としてはキャパシタを用いることができ、蓄電手段を電動機に対して他のエネルギ源に並列接続するものとすることもできる。
【0012】
本発明の自動車は、
上述のいずれかの態様の本発明の駆動装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力可能な駆動装置であって、少なくとも一つのエネルギ源と、該エネルギ源からのエネルギの少なくとも一部を利用して前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、前記駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって前記電動機を駆動制御する電動機制御手段と、前記駆動軸への出力指示に対して前記所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって前記エネルギ源を制御するエネルギ源制御手段とを備える駆動装置を備え、
車軸に前記駆動軸が接続されてなる
ことを要旨とする。
【0013】
この本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の駆動装置を備えるから、本発明の駆動装置が奏する効果、例えば、エネルギ源の過渡応答性を良好にすることができる効果や駆動軸への出力指示に対する応答性を良好なものにすることができる効果などの効果と同様な効果を奏することができる。ここで、駆動軸への出力指示としては、運転者によるアクセル操作であるものとすることもできる。
【0014】
本発明の駆動装置の制御方法は、
少なくとも一つのエネルギ源と、該エネルギ源からのエネルギの少なくとも一部を利用して前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、を備える駆動装置の制御方法であって、
前記駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって前記電動機を駆動制御し、
前記駆動軸への出力指示に対して前記所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって前記エネルギ源を制御する
ことを要旨とする。
【0015】
この本発明の駆動装置の制御方法によれば、駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって駆動軸に動力を出力する電動機を駆動制御し、駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって電動機にエネルギを供給可能なエネルギ源を運転制御するから、エネルギ源の過渡応答性を良好にすることができると共に駆動軸への出力指示に対する応答性を良好なものにすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である電気自動車10の構成の概略を示す構成図である。実施例の電気自動車10は、図示するように、水素高圧タンク22から供給され循環ポンプ26により循環される燃料ガスとしての水素ガスとエアコンプレッサ28やアキュムレータ24から切替バルブ50を介して供給される空気中の酸素とにより発電する燃料電池30と、この燃料電池30に遮断器56を介して並列に接続されたキャパシタ32と、燃料電池30およびキャパシタ32からの直流電力を三相交流電力に変換するインバータ34と、インバータ34により変換された三相交流電力により駆動しデファレンシャルギヤ14を介して駆動輪12に動力を出力する走行用モータ36と、車両全体をコントロールする電子制御ユニット70とを備える。
【0017】
燃料電池30は、図示しないが、電解質膜とこの電解質膜を狭持するアノード電極およびカソード電極とからなる単セルをセル間の隔壁をなすセパレータと共に複数積層してなる燃料電池スタックにより構成されており、セパレータに形成されたガス流路を通じてアノード電極に供給された水素ガスとカソード電極に供給された空気による電気化学反応により発電する。燃料電池30には、図示しないが、冷却媒体(例えば、冷却水)が循環可能な循環路が形成されており、この循環路内の冷却媒体の循環により燃料電池30内の温度が適温(例えば、65℃〜85℃)に保持されるようになっている。
【0018】
キャパシタ32は、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)として構成されており、実施例の電気自動車10には、使用電圧の最大値が燃料電池30の開放端子間電圧より高いものが用いられている。
【0019】
走行用モータ36は、例えば、電動機として機能すると共に発電機として機能する周知の同期発電電動機として構成されており、運転者のアクセルペダル83やブレーキペダル85の踏み込み量や車速Vに応じて電動機として又は発電機として駆動する。走行用モータ36にデファレンシャルギヤ14を介して接続された駆動輪12には、ディスクブレーキなどの機械的な作用により制動力を付与することができる機械ブレーキ13が取り付けられている。
【0020】
燃料電池30およびキャパシタ32からの電力ラインには燃料電池30およびキャパシタ32からの高電圧を低電圧(例えば、12V)に変換するDC/DCコンバータ54が取り付けられており、12V電源としての2次電池60や車両に搭載された補機62に電力を供給している。また、電力ラインには、燃料電池30からのキャパシタ32への充電が可能な方向にダイオード58が取り付けられており、キャパシタ32側が高電圧になったときでも燃料電池30には逆電流が流れないようになっている。
【0021】
電子制御ユニット70は、CPU72を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に、処理プログラム等が記憶されたROM74と、一時的にデータを記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートとを備える。この電子制御ユニット70には、キャパシタ32とインバータ34との間に並列に取り付けられた電圧センサ52からの電源電圧Vpや走行用モータ36の回転子の回転数を検出する回転数センサ37からの回転数Nm,シフトレバー81のポジションを検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジション,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキポジションBP,車両の走行速度を検出する車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、電子制御ユニット70からは、機械ブレーキ13への駆動信号や循環ポンプ26への駆動信号,エアコンプレッサ28への駆動信号,インバータ34へのスイッチング信号,DC/DCコンバータ54への直流電力変換信号,遮断器56への開閉信号,切替バルブ50への切替信号等が出力ポートを介して出力されている。
【0022】
図2は、電子制御ユニット70における走行用モータ36の駆動制御と燃料電池30の運転制御の概念図である。実施例では、図示するように、走行用モータ36の駆動制御については、アクセルペダルポジションセンサ84により検出されたアクセル開度Accに対して駆動系のハンチングを防止するために「なまし処理」を行ない、このなまし処理後の値と回転数センサ37により検出された走行用モータ36の回転数Nmとに基づいて要求トルクを設定して行なっており、燃料電池30の運転制御については、「なまし処理」を介さずに入力されるアクセル開度Accと走行用モータ36の回転数Nmとによって行なわれている。即ち、走行用モータ36の駆動制御に対しては「なまし処理」を行ない、燃料電池30の運転制御に対しては「なまし処理」を行なわないのである。これは、運転者がアクセルペダル83を急激に踏み込んだときに、走行用モータ36の要求トルクに対してはその増加がステップ応答的に急峻になりすぎないようにするためであり、燃料電池30の運転に対しては燃料電池30に空気を供給するエアコンプレッサ28の回転数に立ち上がりの遅れが生じないようにして一時的な電力不足が生じないようにするためである。
【0023】
ここで、燃料電池30の運転制御において、走行用モータ36の駆動制御と同様に「なまし処理」を介在させた場合と、実施例のように「なまし処理」を介在させない場合とについて比較する。燃料電池30の運転制御に「なまし処理」を介在させた場合、運転者がアクセルペダル83を急激に踏み込んだときには、走行用モータ36の要求トルクの立ち上がりと同様に燃料電池30の発電要求も立ち上がることになる。燃料電池30の発電要求に対しては水素高圧タンク22からの水素の供給の増加とアキュムレータ24またはエアコンプレッサ28からの空気の供給の増加とにより対処することになる。このとき、アキュムレータ24に十分な圧力が確保されていない場合には、エアコンプレッサ28の回転数の立ち上がりが走行用モータ36の要求トルクの立ち上がりに遅れるため、燃料電池30から供給できる電力と走行用モータ36が消費する電力とにズレが生じる。実施例では、この電力のズレは、キャパシタ32から放電される電力により賄われるが、キャパシタ32の容量が小さいときやキャパシタ32が十分に充電されていないときには、一時的な電力不足となる。一方、実施例では、燃料電池30の運転制御に「なまし処理」を介在させないから、走行用モータ36の要求トルクの立ち上がりに対してエアコンプレッサ28の回転数の立ち上がりの遅れは生じないか或いは遅れが生じたとしてもその程度は小さい。このため、燃料電池30から供給できる電力と走行用モータ36が消費する電力とにはズレが生じないか生じたとしても僅かなズレに止まる。この結果、キャパシタ32から放電すべき電力も発生しないか僅かなものとなるため、一時的な電力不足が生じるのを防止することができる。また、キャパシタ32の充放電の依存度が小さくなるから、キャパシタ32の容量を小さくすることができる。
【0024】
以上説明した実施例の電気自動車20によれば、燃料電池30の運転制御については、「なまし処理」を介さずに入力されるアクセル開度Accと走行用モータ36の回転数Nmとによって行なうことにより、運転者がアクセルペダル83を急激に踏み込んだときでも、走行用モータ36の要求トルクの立ち上がりに比して燃料電池30に空気を供給するエアコンプレッサ28の回転数の立ち上がりが遅れるのを防止して、車両に一時的な電力不足が生じないようにすることができる。即ち、燃料電池30の運転制御における過渡応答性をより良くすることができる。この結果、燃料電池30と並列して接続されるキャパシタ32の容量を小さくすることができる。
【0025】
実施例の電気自動車20では、走行用モータ36の駆動制御に対しては「なまし処理」を行ない、燃料電池30の運転制御に対しては「なまし処理」を行なわないものとしたが、走行用モータ36の要求トルクの立ち上がりに比して燃料電池30に空気を供給するエアコンプレッサ28の回転数の立ち上がりが遅れるのを抑止すればよいから、走行用モータ36の駆動制御における「なまし処理」の過渡応答性より高い応答性を有する「なまし処理」を燃料電池30の運転制御に介在させるものとしてもよい。
【0026】
実施例の電気自動車20では、燃料電池30に空気を供給するものとしてアキュムレータ24とエアコンプレッサ28とを備えるものとしたが、アキュムレータ24を備えないものとしてもよい。この場合、燃料電池30の運転制御に「なまし処理」を介在させないことにより生じる効果は更に顕著なものとなる。
【0027】
実施例の電気自動車20では、走行用モータ36に電力を供給可能なものとして燃料電池30の他に燃料電池30に並列に接続されたキャパシタ32を備えるものとしたが、キャパシタ32以外の蓄電装置を備えるものとしたり、キャパシタ32を備えないものとしてもかまわない。
【0028】
実施例の電気自動車20では、燃料電池30として固体高分子型の燃料電池を搭載するものとしたが、固体高分子型の燃料電池に限られず、例えばリン酸型の燃料電池など異なるタイプの燃料電池を搭載するものとしてもかまわない。
【0029】
実施例では、走行用モータ36に電力を供給するエネルギ源として燃料電池30を搭載し、燃料電池30の制御に「なまし処理」を介在させないものとしたが、エネルギ源としては、燃料電池に限られず、内燃機関などの他の動力源などを用いることもできる。この場合、複数のエネルギ源を搭載するものとし、その複数のエネルギ源の少なくとも一つに対する制御に「なまし処理」を介在させないものとすればよい。
【0030】
実施例では、燃料電池30と走行用モータ36と電子制御ユニット70とを搭載する電気自動車20として説明したが、燃料電池30や走行用モータ36や電子制御ユニット70を自動車以外の車両や船舶,航空機などの移動体に搭載するものとしてもよく、燃料電池30とモータと電子制御ユニット70とを備える駆動装置としてもよい。
【0031】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電気自動車10の構成の概略を示す構成図である。
【図2】電子制御ユニット70における走行用モータ36の駆動制御と燃料電池30の運転制御の概念図である。
【符号の説明】
10 電気自動車、12 駆動輪、13 機械ブレーキ、14 デファレンシャルギヤ、22 水素高圧タンク、24 アキュムレータ、26 循環ポンプ、28 エアコンプレッサ、30 燃料電池、32 キャパシタ、32B キャパシタ装置、34 インバータ、36 走行用モータ、37 回転位置検出センサ、54 DC/DCコンバータ、60 2次電池、62 補機、70 電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ。
Claims (12)
- 駆動軸に動力を出力可能な駆動装置であって、
少なくとも一つのエネルギ源と、
該エネルギ源からのエネルギの少なくとも一部を利用して前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
前記駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって前記電動機を駆動制御する電動機制御手段と、
前記駆動軸への出力指示に対して前記所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって前記エネルギ源を制御するエネルギ源制御手段と、
を備える駆動装置。 - 前記エネルギ源の一つとして燃料電池を備える請求項1記載の駆動装置。
- 前記第2の処理は、前記駆動軸への出力指示を直接入力して行なう処理である請求項1または2記載の駆動装置。
- 前記第1の処理は、前記電動機をスムースに駆動するためのなまし処理である請求項1ないし3いずれか記載の駆動装置。
- 前記駆動軸への出力指示は、少なくとも前記駆動軸の回転を正の方向に加速する出力指示である請求項1ないし4いずれか記載の駆動装置。
- 前記駆動軸への出力指示は、最大加速の出力指示である請求項5記載の駆動装置。
- 請求項1ないし6いずれか記載の駆動装置であって、
前記エネルギ源は複数であり、
前記複数のエネルギ源の一つとして充放電が可能で少なくとも前記電動機に放電による電力を供給可能な蓄電手段を備える
駆動装置。 - 前記蓄電手段は、キャパシタである請求項7記載の駆動装置。
- 前記蓄電手段は、前記電動機に対して他のエネルギ源に並列接続されてなる請求項7または8記載の駆動装置。
- 請求項1ないし9いずれか記載の駆動装置を備え、車軸に前記駆動軸が接続されてなる自動車。
- 前記駆動軸への出力指示は、運転者によるアクセル操作である請求項10記載の自動車。
- 少なくとも一つのエネルギ源と、該エネルギ源からのエネルギの少なくとも一部を利用して前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、を備える駆動装置の制御方法であって、
前記駆動軸への出力指示に対して所定の過渡応答性の第1の処理をもって前記電動機を駆動制御し、
前記駆動軸への出力指示に対して前記所定の過渡応答性より高い応答性の第2の処理をもって前記エネルギ源を制御する
駆動装置の制御方法。
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JP2003078064A JP2004289924A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法 |
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JP2003078064A Pending JP2004289924A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 駆動装置およびこれを備える自動車並びに駆動装置の制御方法 |
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2003
- 2003-03-20 JP JP2003078064A patent/JP2004289924A/ja active Pending
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