JP2004289676A - 通信端末装置および留守録メッセージの処理方法 - Google Patents
通信端末装置および留守録メッセージの処理方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】留守録機能を備えた通信端末装置に記録した留守録メッセージに関する情報を、効率的にユーザに伝達することのできる技術を提供する。
【解決手段】本発明による通信端末装置によると、発信者が録音した留守録メッセージの緊急度を、発信者により設定された緊急度、発番号に対応付けられた緊急度、および音声解析により設定した緊急度をもとに決定することができる(S32)。続いて、留守録メッセージに関する通知をユーザに対して行う際に、その通知方法を、決定した緊急度により定める(S34)。例えば緊急性が非常に高い場合には、回線確立の確実なアナログ電話を利用し、緊急性がそれよりも低い場合には、安価なメールを利用する。
【選択図】 図5
【解決手段】本発明による通信端末装置によると、発信者が録音した留守録メッセージの緊急度を、発信者により設定された緊急度、発番号に対応付けられた緊急度、および音声解析により設定した緊急度をもとに決定することができる(S32)。続いて、留守録メッセージに関する通知をユーザに対して行う際に、その通知方法を、決定した緊急度により定める(S34)。例えば緊急性が非常に高い場合には、回線確立の確実なアナログ電話を利用し、緊急性がそれよりも低い場合には、安価なメールを利用する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は通信技術に関し、とくに留守録機能を備えた通信端末装置および留守録メッセージの処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アナログ電話は時代とともに多機能化し、現在では留守録機能を備えるものが一般化している。家を日中空けることの多い人にとっては、帰宅後、留守録されたメッセージを聞くことができるため、非常に便利な機能といえる。このような留守録機能を活用したシステムの一例として、交換網に留守番サービス機能をもたせて、留守番サービスと電子メールサービスとを組み合わせたシステムを提案するものがある(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−135298号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
基本的に、従来のアナログ電話機では、再生ボタンを押下げすることにより、音声メッセージを再生しなければ、記録された留守録メッセージを確認することができない。しかしながら、再生するのは一般に家に帰宅した後であり、伝言が残された直後にリアルタイムで確認することができないため、用件によっては、聞くのが遅すぎて、意味をなさない場合もある。一方で、アナログ電話機に記録された全ての留守録メッセージを、ユーザの携帯電話などに転送して、ユーザに伝言を通知することも可能であるが、同一の通信方法で通知したのであれば、ユーザは留守録メッセージの重要性を認識できないまま全てに対応しなければならないため、煩わしいことが予想される。
【0005】
本発明は、そうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、通信端末装置に記録された留守録メッセージに関する情報を、効率的にユーザに伝達することのできる技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、留守録機能を備えた通信端末装置に関する。この通信端末装置は、留守録メッセージを記録する蓄積部と、留守録メッセージが記録されていることを検出する検出部と、留守録メッセージの緊急度を決定する決定部と、決定された緊急度に基づいて、留守録メッセージに関する通知を当該通信端末装置とは別の通信端末装置に対して行う通知部とを備える。緊急度に基づいて留守録メッセージに関する情報を通知することにより、ユーザが留守録メッセージの緊急性を認識することができ、留守録メッセージに対して迅速な対応をとることが可能となる。
【0007】
この態様の通信端末装置は、発信番号情報すなわち発番号に応じて緊急度を設定したリストを記憶した記憶部をさらに備え、決定部は、リストをもとに留守録メッセージの緊急度を決定してもよい。また通信端末装置は、留守録メッセージを音声認識する音声認識部をさらに備え、決定部は、音声認識した結果をもとに留守録メッセージの緊急度を決定してもよい。また通信端末装置は、発信者による緊急度の設定を受け付ける受付部をさらに備え、決定部は、受け付けた設定をもとに留守録メッセージの緊急度を決定してもよい。さらに決定部は、発信者の発番号と、留守録メッセージの内容と、発信者による設定内容のうち、少なくとも2つを緊急度を決定するための要素として採用してもよい。このとき決定部は、複数の要素のうち、最も緊急度の高い要素に基づいて緊急度を決定してもよい。
【0008】
緊急度が複数のレベルで決定される場合に、通知部は、決定されたレベルごとに通知方法を変えてもよい。この態様の通信端末装置がアナログ電話機能とメール送信機能をもつ場合に、通知部は、緊急度が最高レベルにある場合に、アナログ電話機能を用いて別の通信端末装置に通知を行い、緊急度が最高レベル以外のレベルにある場合には、メール送信機能を用いて別の通信端末装置に通知を行ってもよい。
【0009】
本発明の別の態様は、留守録メッセージを記録するステップと、留守録メッセージが記録されていることを検出するステップと、留守録メッセージの緊急度を決定するステップと、決定された緊急度に基づいて、留守録メッセージに関する通知を所定の通信端末装置に対して行うステップとを備える留守録メッセージの処理方法を提供する。
【0010】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態に係る留守番電話システム1の全体構成を示す。
留守番電話システム1において、留守録機能を備えた通信端末装置10が、電話回線網3およびIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネットワーク4とに接続される。通信端末装置10は、アナログ電話とIP電話の双方の機能を有して構成される。通信端末装置10は、電話回線網3を介してアナログ電話として機能し、また、IPネットワーク4を介してIP電話、いわゆるインターネット電話としても機能し、自身のアナログ電話番号とIP電話番号とを保持している。また通信端末装置10は、メール送受信機能も有し、IPネットワーク4を介した電子メールの送受信を可能とする。電話回線網3とIPネットワーク4はゲートウェイ5を介して接続される。
【0012】
通信端末装置10側の電話回線網3は、例えば公衆交換電話網などの加入電話回線ネットワークを含んでよく、末端にアナログ電話装置をつないで、回線交換方式で交換機2などを介して相手に接続することにより、音声通話を実現することができる。なお通信端末装置10側の電話回線網3は、アナログ回線網に限定するものではなく、要はアナログ電話を使用するための回線であればよい。したがって別の例では、アナログ回線網の代わりに、ISDNなどのデジタル回線網であってもよく、その場合には、通信端末装置10がターミナルアダプタなどを介してデジタル回線網に接続することにより、アナログ電話の機能を実現することになる。また、電話回線網3は、無線通信を行うための無線通信ネットワークも含み、基地局6を介して無線通信端末50に接続することができる。
【0013】
IPネットワーク4は、インターネットやイントラネットなどのインターネットプロトコル上で通信を可能とするネットワークであり、メールの送受信を可能とするとともに、末端にIP電話装置をつないで、ルータを介して相手に接続することにより、音声通話を実現することができる。したがって、通信端末装置10は、電話回線網3およびIPネットワーク4に接続することにより、アナログ電話とIP電話の双方を利用することができ、また電子メールの送受信を可能とする。
【0014】
無線通信端末50は、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)などの通信機能を備えた端末である。本実施の形態において、通信端末装置10は、伝言メッセージを録音された場合に、その留守録メッセージの緊急度に応じて、通信端末装置10のユーザの別の通信端末装置に対して通知を行う。図1に示す例においては、通信端末装置10が自宅にあり、外出中のユーザにより携帯される無線通信端末50が留守録メッセージに関する情報の通知先である状況を想定している。したがって通信端末装置10に緊急性の高いメッセージが録音された場合、通信端末装置10は、留守録メッセージに関する通知、例えばメッセージが録音された旨の通知や、メッセージの内容の報告などを、同一ユーザが保有する携帯型の無線通信端末50に発信する。これにより、ユーザは、緊急性の高いメッセージが録音されたことを自宅にいなくても瞬時に知ることができ、そのメッセージに対して迅速に対応をとることができる。
【0015】
なお、留守録メッセージに関する情報の通知先は、無線通信端末50に限らず、外出先、例えば職場の電話機や、ネットワークに接続してメール受信を行うことのできるコンピュータであってもよい。情報の通知先は、予め通信端末装置10においてユーザにより設定される。
【0016】
図2は、本実施の形態の通信端末装置10の構成を示す。通信端末装置10は、受信部12、通知部14、検出部20、録音部22、緊急度受付部24、照会部26、緊急度決定部28、解析部30、音声認識部32および格納部40を備える。ここでは、通信端末装置10の留守番電話モードにおいて機能する構成を主として示し、通常の電話機能やメール機能を実現するための構成については示していない。
【0017】
通信端末装置10は、ハードウエアコンポーネントでいえば、コンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0018】
受信部12は、発信者の電話からの音声メッセージを受信する。通知部14は、アナログ電話およびIP電話の双方から発信することのできる電話部16と、IPネットワーク4を利用して電子メールを送信することのできる電子メール送信部18を有する。なお通知部14は、電話機能とメール機能だけでなく、応答メッセージを発信者に流すなどの他の処理を行う機能も有する。
【0019】
格納部40は、リスト記憶部42、緊急度記憶部44およびメッセージ蓄積部46を有する。メッセージ蓄積部46は、発信者から音声入力される伝言を留守録メッセージとして記録する。リスト記憶部42は、発番号に応じて緊急度を設定したリストを記憶する。例えば、仕事の取引先からの電話については緊急度を高く設定する。特に自営業のユーザにとっては自宅に取引先から電話がかかってくることも多いため、電話がかかってくる可能性のある取引先については緊急度を高く設定しておくことが好ましいと考えられる。一方、友人などからの電話については緊急度を低く設定してもよい。
【0020】
図3は、リスト記憶部42に記憶されるリストの一例を示す。リストには、発番号と緊急度とが対応付けられて記録されている。このリストは、通信端末装置10のユーザにより作成され、リストへの登録、削除、変更はユーザにより適宜行われる。本実施の形態では3つのレベルで緊急度を設定する。最高レベルとなるレベル1は、非常に緊急である場合、レベル2は、ある程度緊急である場合、レベル3は、緊急でない場合を意味する。
【0021】
図2に戻り、留守番電話モードにおいて、通信端末装置10に着信があると、通知部14は、例えば「ただ今留守にしております。ピーとなったら伝言を入れてください。」などの留守応答メッセージを発信者に返す。ビープ音に続いて発信者が伝言を入れる場合、その音声を受信部12が受信し、録音部22が、発信者の音声を留守録メッセージとしてメッセージ蓄積部46に記録する。このとき検出部20は、留守録メッセージが記録されていることを検出する。なお、検出のタイミングは、メッセージ蓄積部46にメッセージが記録される前であってもよく、また記録中や記録後であってもよい。例えば発信者に伝言の入力を促すビープ音を発信したことにより、留守録メッセージが記録されていることを検出してもよい。いずれにしても、検出部20は、留守録メッセージが記録されたことを検出できればよく、その検出機能は、録音部22がもっていてもよい。照会部26は、着信があった時点で発信者の発番号を取得しておくことが好ましい。
【0022】
発信者が伝言を入れた後、通知部14は、例えば「記録いただきましたメッセージが、非常に緊急性の高いものである場合には1を、ある程度の緊急性がある場合には2を、緊急性がない場合については3を押してください。」との緊急度入力ガイドアナウンスを発信者に返す。この緊急度入力ガイドアナウンスを受けて、発信者は、自身の電話機の数字キーを押し下げ、メッセージの緊急度を入力する。緊急度受付部24は、入力された数字キー、すなわち発信者による緊急度の設定を受け付けて、緊急度記憶部44に記憶する。このとき、緊急度受付部24は、照会部26から発信者の発番号を受け取り、発番号と設定された緊急度を対応付けて緊急度記憶部44に記憶することが好ましい。
【0023】
照会部26は、発信者の発番号をもとに、リスト記憶部42に記憶されたリストを検索し、発番号に対応して設定されている緊急度を抽出する。照会部26は、発信者の発番号に対応付けて、抽出した緊急度を緊急度記憶部44に記憶する。
【0024】
音声認識部32は、記録された留守録メッセージを音声認識して、テキストデータに変換する。また音声認識部32は発信者の声の調子などを分析してもよい。解析部30は音声認識部32からテキストデータや分析した声の調子などを受けて、留守録メッセージの緊急度を設定する。例えば留守録メッセージの言語解析の結果、「大至急連絡ください。」という伝言が含まれている場合には、解析部30は、この留守録メッセージの緊急度を非常に高いレベルに設定してもよい。また、発信者の声の調子が非常に高く、発信者が緊迫した状態で伝言を入れていることが解析できた場合にも、緊急度を高いレベルに設定してもよい。このように、解析部30は、音声認識した結果をもとに、留守録メッセージの緊急度を設定する。解析部30は、設定した緊急度を緊急度記憶部44に記憶する。このとき、解析部30は、照会部26から発信者の発番号を受け取り、発番号と設定した緊急度を対応付けて緊急度記憶部44に記憶することが好ましい。
【0025】
以上の処理により、緊急度記憶部44には、発信者により設定された緊急度、発信者の発番号により設定された緊急度、および留守録メッセージの内容により設定された緊急度の3つの緊急度が書き込まれる。
【0026】
図4は、緊急度記憶部44に記憶された緊急度の例を示す。図中、「発信者設定」の欄は、発信者により設定された緊急度を、「リスト」は、発信者の発番号により設定された緊急度を、「音声解析」は、留守録メッセージの内容により設定された緊急度を示す。
【0027】
(A)では、発信者が伝言を残したが、緊急度の設定をしなかったため、「発信者設定」に「なし」が設定されている。「リスト」には図3のリストに示されるように「レベル3」が設定され、「音声解析」には、音声解析の結果、「レベル3」が設定されている。
【0028】
(B)では、「発信者設定」に「レベル2」が設定され、図3のリストに示されるように「リスト」に「レベル1」が設定され、「音声解析」には、音声解析の結果、「レベル2」が設定されている。
【0029】
(C)では、「発信者設定」に「レベル2」が設定され、「音声解析」には、音声解析の結果「レベル2」が設定され、また図3のリストに発番号と緊急度の対応が記録されていなかったために、「リスト」には「なし」が設定されている。
【0030】
図2に戻って、緊急度決定部28は、検出部20から留守録メッセージが記録されている旨の報告を受けると、緊急度受付部24、照会部26および解析部30においてそれぞれ設定される緊急度が、緊急度記憶部44に記憶されるのを待つ。それぞれの緊急度が記憶されると、緊急度決定部28はそれらを緊急度記憶部44から読み出し、留守録メッセージの緊急度を決定する。
【0031】
緊急度決定部28は、発信者により設定された緊急度をもとに留守録メッセージの緊急度を決定してもよい。こうすることで、発信者の希望をダイレクトに汲み上げ、発信者の緊急の要求に応えることができる。また、緊急度決定部28は、発信者の発番号により設定された緊急度をもとに留守録メッセージの緊急度を決定してもよい。既述のごとく、取引先の緊急度を高く設定している場合には、それを最優先に緊急度を決定することができ、発信者の緊急性とは別に、ユーザ自身の重要性を汲み上げることができる。また、緊急度決定部28は、留守録メッセージの内容により設定された緊急度をもとに留守録メッセージの緊急性を決定してもよい。例えば発信者が緊急度を設定しなかった場合や、リストに登録されてない場合などに、発信者の意図を汲み上げることができる。このように、緊急度決定部28は、緊急度を決定するための要素を予め定めておき、その定めた要素に基づいて緊急度を決定してもよい。
【0032】
また、緊急度決定部28は、発信者の発番号と、留守録メッセージの内容と、発信者による設定内容のうち、少なくとも2つを緊急度を決定するための要素として採用してもよい。つまり、上記の3種類の緊急度のうち、少なくとも2つ、好ましくは3つの全てから総合的に勘案して緊急度を決定してもよい。例えば、3種類の緊急度のうち最も高いレベルを設定された緊急度を、留守録メッセージの緊急度として決定してもよく、また3つの緊急度に優先順位を定めておき、その優先順位にしたがって緊急度を決定してもよい。最も高いレベルの緊急度で設定する場合には、図4を参照して、(A)の緊急度は「レベル3」、(B)の緊急度は「レベル1」、(C)の緊急度は「レベル2」と設定されることになる。
優先順位の設定方法として、例えばリストに登録された緊急度は通常変更しないため、それよりも発信者により設定された緊急度に重きをおくような方法があげられる。その場合、(B)の緊急度は「レベル2」と設定されることになる。緊急度決定部28は、決定した緊急度を通知部14に伝達する。優先順位は予め通信端末装置10に設定されていてもよいが、ユーザが自由に再設定できることが好ましい。
【0033】
通知部14は、決定された緊急度に基づいて、留守録メッセージに関する通知を別の通信端末装置、この例では無線通信端末50に行う。通知内容としては、メッセージ蓄積部46に記録された留守録メッセージを音声で通知してもよいし、また音声認識部32で作成されたテキストデータをメールにて通知してもよい。また、緊急のメッセージが通信端末装置10に録音されている旨を通知するのであってもよい。この場合、例えば、所定回数だけ無線通信端末50をコールすることにより、ユーザに緊急のメッセージが入った旨を伝達し、ユーザは、通信端末装置10の録音内容を無線通信端末50からの遠隔操作で聞くことが可能となる。
【0034】
通知部14は、緊急度が複数のレベルで決定される場合に、決定されたレベルごとに通知方法を変えてもよい。本実施の形態において通信端末装置10は、アナログ電話機能とメール送信機能とを有しているが、電子メールはIPネットワーク4のトラフィック状況などにより無線通信端末50に届くまで時間がかかることもある。一方で、アナログ電話の場合は、回線を安定に確立することができる。したがって通知部14は、緊急度がレベル1にある場合に、電話部16のアナログ電話機能を用いて無線通信端末50に通知を行い、緊急度がレベル2にある場合には、電子メール送信部18のメール送信機能を用いて無線通信端末50に通知を行ってもよい。緊急度がレベル3にある場合には、無線通信端末50への通知は行わない。緊急度がレベル1の場合にアナログ電話による通知を行うことにより、情報を確実に無線通信端末50に伝達できる。また緊急度がレベル2の場合にメールによる通知を行うことにより、特に固定料金でインターネットの常時接続がなされている場合には、コストがかからないというメリットがある。
なお、緊急度のレベルに応じた通信方法の設定は、これに限らず、例えばレベル1の場合にアナログ電話とメールの双方から通知を行ってもよく、またレベル2の場合にIP電話から通知を行ってもよい。
【0035】
図5は、留守録メッセージの処理のシーケンス図を示す。まず、発信側の電話機から発信があると(S10)、留守番電話モードの通信端末装置10が留守応答メッセージを返す(S12)。発信者は、それを受けて伝言メッセージを入れ(S14)、通信端末装置10は、留守録メッセージとして録音する(S16)。続いて、通信端末装置10は緊急度入力ガイドアナウンスを流す(S18)。
発信者は伝言メッセージの緊急性を判断し、緊急度入力ガイドアナウンスにしたがって数字キーを押し下げることにより緊急度を設定して(S20)、電話を切る(S22)。
【0036】
発信者により設定された緊急度は通信端末装置10に送られ(S24)、通信端末装置10は、発信者が設定した緊急度として受け付ける(S26)。また、通信端末装置10は、発番号をもとにリストを照会し、リストに記憶されている緊急度を読み出す(S28)。さらに通信端末装置10は、留守録メッセージを音声解析し、音声解析の結果をもとに緊急度を設定する(S30)。
【0037】
通信端末装置10は、これら3つの緊急度をもとに、留守録メッセージの緊急度を決定する(S32)。続いて、決定した緊急度に基づいて通知方法を決定し(S34)、留守録メッセージに関する情報を無線通信端末50に通知する(S36)。
【0038】
以上、本発明を複数の実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、留守録機能を備えた通信端末装置に記録された留守録メッセージに関する情報を、効率的にユーザに伝達することのできる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る留守番電話システムの全体構成を示す図である。
【図2】通信端末装置の構成を示す図である。
【図3】リスト記憶部に記憶されるリストの一例を示す図である。
【図4】緊急度記憶部に記憶された緊急度の例を示す図である。
【図5】留守録メッセージの処理のシーケンス図である。
【符号の説明】
1・・・留守番電話システム、2・・・交換機、3・・・電話回線網、4・・・IPネットワーク、5・・・ゲートウェイ、6・・・基地局、10・・・通信端末装置、12・・・受信部、14・・・通知部、16・・・電話部、18・・・電子メール送信部、20・・・検出部、22・・・録音部、24・・・緊急度受付部、26・・・照会部、28・・・緊急度決定部、30・・・解析部、32・・・音声認識部、40・・・格納部、42・・・リスト記憶部、44・・・緊急度記憶部、46・・・メッセージ蓄積部、50・・・無線通信端末。
【発明の属する技術分野】
本発明は通信技術に関し、とくに留守録機能を備えた通信端末装置および留守録メッセージの処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アナログ電話は時代とともに多機能化し、現在では留守録機能を備えるものが一般化している。家を日中空けることの多い人にとっては、帰宅後、留守録されたメッセージを聞くことができるため、非常に便利な機能といえる。このような留守録機能を活用したシステムの一例として、交換網に留守番サービス機能をもたせて、留守番サービスと電子メールサービスとを組み合わせたシステムを提案するものがある(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−135298号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
基本的に、従来のアナログ電話機では、再生ボタンを押下げすることにより、音声メッセージを再生しなければ、記録された留守録メッセージを確認することができない。しかしながら、再生するのは一般に家に帰宅した後であり、伝言が残された直後にリアルタイムで確認することができないため、用件によっては、聞くのが遅すぎて、意味をなさない場合もある。一方で、アナログ電話機に記録された全ての留守録メッセージを、ユーザの携帯電話などに転送して、ユーザに伝言を通知することも可能であるが、同一の通信方法で通知したのであれば、ユーザは留守録メッセージの重要性を認識できないまま全てに対応しなければならないため、煩わしいことが予想される。
【0005】
本発明は、そうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、通信端末装置に記録された留守録メッセージに関する情報を、効率的にユーザに伝達することのできる技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、留守録機能を備えた通信端末装置に関する。この通信端末装置は、留守録メッセージを記録する蓄積部と、留守録メッセージが記録されていることを検出する検出部と、留守録メッセージの緊急度を決定する決定部と、決定された緊急度に基づいて、留守録メッセージに関する通知を当該通信端末装置とは別の通信端末装置に対して行う通知部とを備える。緊急度に基づいて留守録メッセージに関する情報を通知することにより、ユーザが留守録メッセージの緊急性を認識することができ、留守録メッセージに対して迅速な対応をとることが可能となる。
【0007】
この態様の通信端末装置は、発信番号情報すなわち発番号に応じて緊急度を設定したリストを記憶した記憶部をさらに備え、決定部は、リストをもとに留守録メッセージの緊急度を決定してもよい。また通信端末装置は、留守録メッセージを音声認識する音声認識部をさらに備え、決定部は、音声認識した結果をもとに留守録メッセージの緊急度を決定してもよい。また通信端末装置は、発信者による緊急度の設定を受け付ける受付部をさらに備え、決定部は、受け付けた設定をもとに留守録メッセージの緊急度を決定してもよい。さらに決定部は、発信者の発番号と、留守録メッセージの内容と、発信者による設定内容のうち、少なくとも2つを緊急度を決定するための要素として採用してもよい。このとき決定部は、複数の要素のうち、最も緊急度の高い要素に基づいて緊急度を決定してもよい。
【0008】
緊急度が複数のレベルで決定される場合に、通知部は、決定されたレベルごとに通知方法を変えてもよい。この態様の通信端末装置がアナログ電話機能とメール送信機能をもつ場合に、通知部は、緊急度が最高レベルにある場合に、アナログ電話機能を用いて別の通信端末装置に通知を行い、緊急度が最高レベル以外のレベルにある場合には、メール送信機能を用いて別の通信端末装置に通知を行ってもよい。
【0009】
本発明の別の態様は、留守録メッセージを記録するステップと、留守録メッセージが記録されていることを検出するステップと、留守録メッセージの緊急度を決定するステップと、決定された緊急度に基づいて、留守録メッセージに関する通知を所定の通信端末装置に対して行うステップとを備える留守録メッセージの処理方法を提供する。
【0010】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態に係る留守番電話システム1の全体構成を示す。
留守番電話システム1において、留守録機能を備えた通信端末装置10が、電話回線網3およびIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネットワーク4とに接続される。通信端末装置10は、アナログ電話とIP電話の双方の機能を有して構成される。通信端末装置10は、電話回線網3を介してアナログ電話として機能し、また、IPネットワーク4を介してIP電話、いわゆるインターネット電話としても機能し、自身のアナログ電話番号とIP電話番号とを保持している。また通信端末装置10は、メール送受信機能も有し、IPネットワーク4を介した電子メールの送受信を可能とする。電話回線網3とIPネットワーク4はゲートウェイ5を介して接続される。
【0012】
通信端末装置10側の電話回線網3は、例えば公衆交換電話網などの加入電話回線ネットワークを含んでよく、末端にアナログ電話装置をつないで、回線交換方式で交換機2などを介して相手に接続することにより、音声通話を実現することができる。なお通信端末装置10側の電話回線網3は、アナログ回線網に限定するものではなく、要はアナログ電話を使用するための回線であればよい。したがって別の例では、アナログ回線網の代わりに、ISDNなどのデジタル回線網であってもよく、その場合には、通信端末装置10がターミナルアダプタなどを介してデジタル回線網に接続することにより、アナログ電話の機能を実現することになる。また、電話回線網3は、無線通信を行うための無線通信ネットワークも含み、基地局6を介して無線通信端末50に接続することができる。
【0013】
IPネットワーク4は、インターネットやイントラネットなどのインターネットプロトコル上で通信を可能とするネットワークであり、メールの送受信を可能とするとともに、末端にIP電話装置をつないで、ルータを介して相手に接続することにより、音声通話を実現することができる。したがって、通信端末装置10は、電話回線網3およびIPネットワーク4に接続することにより、アナログ電話とIP電話の双方を利用することができ、また電子メールの送受信を可能とする。
【0014】
無線通信端末50は、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)などの通信機能を備えた端末である。本実施の形態において、通信端末装置10は、伝言メッセージを録音された場合に、その留守録メッセージの緊急度に応じて、通信端末装置10のユーザの別の通信端末装置に対して通知を行う。図1に示す例においては、通信端末装置10が自宅にあり、外出中のユーザにより携帯される無線通信端末50が留守録メッセージに関する情報の通知先である状況を想定している。したがって通信端末装置10に緊急性の高いメッセージが録音された場合、通信端末装置10は、留守録メッセージに関する通知、例えばメッセージが録音された旨の通知や、メッセージの内容の報告などを、同一ユーザが保有する携帯型の無線通信端末50に発信する。これにより、ユーザは、緊急性の高いメッセージが録音されたことを自宅にいなくても瞬時に知ることができ、そのメッセージに対して迅速に対応をとることができる。
【0015】
なお、留守録メッセージに関する情報の通知先は、無線通信端末50に限らず、外出先、例えば職場の電話機や、ネットワークに接続してメール受信を行うことのできるコンピュータであってもよい。情報の通知先は、予め通信端末装置10においてユーザにより設定される。
【0016】
図2は、本実施の形態の通信端末装置10の構成を示す。通信端末装置10は、受信部12、通知部14、検出部20、録音部22、緊急度受付部24、照会部26、緊急度決定部28、解析部30、音声認識部32および格納部40を備える。ここでは、通信端末装置10の留守番電話モードにおいて機能する構成を主として示し、通常の電話機能やメール機能を実現するための構成については示していない。
【0017】
通信端末装置10は、ハードウエアコンポーネントでいえば、コンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0018】
受信部12は、発信者の電話からの音声メッセージを受信する。通知部14は、アナログ電話およびIP電話の双方から発信することのできる電話部16と、IPネットワーク4を利用して電子メールを送信することのできる電子メール送信部18を有する。なお通知部14は、電話機能とメール機能だけでなく、応答メッセージを発信者に流すなどの他の処理を行う機能も有する。
【0019】
格納部40は、リスト記憶部42、緊急度記憶部44およびメッセージ蓄積部46を有する。メッセージ蓄積部46は、発信者から音声入力される伝言を留守録メッセージとして記録する。リスト記憶部42は、発番号に応じて緊急度を設定したリストを記憶する。例えば、仕事の取引先からの電話については緊急度を高く設定する。特に自営業のユーザにとっては自宅に取引先から電話がかかってくることも多いため、電話がかかってくる可能性のある取引先については緊急度を高く設定しておくことが好ましいと考えられる。一方、友人などからの電話については緊急度を低く設定してもよい。
【0020】
図3は、リスト記憶部42に記憶されるリストの一例を示す。リストには、発番号と緊急度とが対応付けられて記録されている。このリストは、通信端末装置10のユーザにより作成され、リストへの登録、削除、変更はユーザにより適宜行われる。本実施の形態では3つのレベルで緊急度を設定する。最高レベルとなるレベル1は、非常に緊急である場合、レベル2は、ある程度緊急である場合、レベル3は、緊急でない場合を意味する。
【0021】
図2に戻り、留守番電話モードにおいて、通信端末装置10に着信があると、通知部14は、例えば「ただ今留守にしております。ピーとなったら伝言を入れてください。」などの留守応答メッセージを発信者に返す。ビープ音に続いて発信者が伝言を入れる場合、その音声を受信部12が受信し、録音部22が、発信者の音声を留守録メッセージとしてメッセージ蓄積部46に記録する。このとき検出部20は、留守録メッセージが記録されていることを検出する。なお、検出のタイミングは、メッセージ蓄積部46にメッセージが記録される前であってもよく、また記録中や記録後であってもよい。例えば発信者に伝言の入力を促すビープ音を発信したことにより、留守録メッセージが記録されていることを検出してもよい。いずれにしても、検出部20は、留守録メッセージが記録されたことを検出できればよく、その検出機能は、録音部22がもっていてもよい。照会部26は、着信があった時点で発信者の発番号を取得しておくことが好ましい。
【0022】
発信者が伝言を入れた後、通知部14は、例えば「記録いただきましたメッセージが、非常に緊急性の高いものである場合には1を、ある程度の緊急性がある場合には2を、緊急性がない場合については3を押してください。」との緊急度入力ガイドアナウンスを発信者に返す。この緊急度入力ガイドアナウンスを受けて、発信者は、自身の電話機の数字キーを押し下げ、メッセージの緊急度を入力する。緊急度受付部24は、入力された数字キー、すなわち発信者による緊急度の設定を受け付けて、緊急度記憶部44に記憶する。このとき、緊急度受付部24は、照会部26から発信者の発番号を受け取り、発番号と設定された緊急度を対応付けて緊急度記憶部44に記憶することが好ましい。
【0023】
照会部26は、発信者の発番号をもとに、リスト記憶部42に記憶されたリストを検索し、発番号に対応して設定されている緊急度を抽出する。照会部26は、発信者の発番号に対応付けて、抽出した緊急度を緊急度記憶部44に記憶する。
【0024】
音声認識部32は、記録された留守録メッセージを音声認識して、テキストデータに変換する。また音声認識部32は発信者の声の調子などを分析してもよい。解析部30は音声認識部32からテキストデータや分析した声の調子などを受けて、留守録メッセージの緊急度を設定する。例えば留守録メッセージの言語解析の結果、「大至急連絡ください。」という伝言が含まれている場合には、解析部30は、この留守録メッセージの緊急度を非常に高いレベルに設定してもよい。また、発信者の声の調子が非常に高く、発信者が緊迫した状態で伝言を入れていることが解析できた場合にも、緊急度を高いレベルに設定してもよい。このように、解析部30は、音声認識した結果をもとに、留守録メッセージの緊急度を設定する。解析部30は、設定した緊急度を緊急度記憶部44に記憶する。このとき、解析部30は、照会部26から発信者の発番号を受け取り、発番号と設定した緊急度を対応付けて緊急度記憶部44に記憶することが好ましい。
【0025】
以上の処理により、緊急度記憶部44には、発信者により設定された緊急度、発信者の発番号により設定された緊急度、および留守録メッセージの内容により設定された緊急度の3つの緊急度が書き込まれる。
【0026】
図4は、緊急度記憶部44に記憶された緊急度の例を示す。図中、「発信者設定」の欄は、発信者により設定された緊急度を、「リスト」は、発信者の発番号により設定された緊急度を、「音声解析」は、留守録メッセージの内容により設定された緊急度を示す。
【0027】
(A)では、発信者が伝言を残したが、緊急度の設定をしなかったため、「発信者設定」に「なし」が設定されている。「リスト」には図3のリストに示されるように「レベル3」が設定され、「音声解析」には、音声解析の結果、「レベル3」が設定されている。
【0028】
(B)では、「発信者設定」に「レベル2」が設定され、図3のリストに示されるように「リスト」に「レベル1」が設定され、「音声解析」には、音声解析の結果、「レベル2」が設定されている。
【0029】
(C)では、「発信者設定」に「レベル2」が設定され、「音声解析」には、音声解析の結果「レベル2」が設定され、また図3のリストに発番号と緊急度の対応が記録されていなかったために、「リスト」には「なし」が設定されている。
【0030】
図2に戻って、緊急度決定部28は、検出部20から留守録メッセージが記録されている旨の報告を受けると、緊急度受付部24、照会部26および解析部30においてそれぞれ設定される緊急度が、緊急度記憶部44に記憶されるのを待つ。それぞれの緊急度が記憶されると、緊急度決定部28はそれらを緊急度記憶部44から読み出し、留守録メッセージの緊急度を決定する。
【0031】
緊急度決定部28は、発信者により設定された緊急度をもとに留守録メッセージの緊急度を決定してもよい。こうすることで、発信者の希望をダイレクトに汲み上げ、発信者の緊急の要求に応えることができる。また、緊急度決定部28は、発信者の発番号により設定された緊急度をもとに留守録メッセージの緊急度を決定してもよい。既述のごとく、取引先の緊急度を高く設定している場合には、それを最優先に緊急度を決定することができ、発信者の緊急性とは別に、ユーザ自身の重要性を汲み上げることができる。また、緊急度決定部28は、留守録メッセージの内容により設定された緊急度をもとに留守録メッセージの緊急性を決定してもよい。例えば発信者が緊急度を設定しなかった場合や、リストに登録されてない場合などに、発信者の意図を汲み上げることができる。このように、緊急度決定部28は、緊急度を決定するための要素を予め定めておき、その定めた要素に基づいて緊急度を決定してもよい。
【0032】
また、緊急度決定部28は、発信者の発番号と、留守録メッセージの内容と、発信者による設定内容のうち、少なくとも2つを緊急度を決定するための要素として採用してもよい。つまり、上記の3種類の緊急度のうち、少なくとも2つ、好ましくは3つの全てから総合的に勘案して緊急度を決定してもよい。例えば、3種類の緊急度のうち最も高いレベルを設定された緊急度を、留守録メッセージの緊急度として決定してもよく、また3つの緊急度に優先順位を定めておき、その優先順位にしたがって緊急度を決定してもよい。最も高いレベルの緊急度で設定する場合には、図4を参照して、(A)の緊急度は「レベル3」、(B)の緊急度は「レベル1」、(C)の緊急度は「レベル2」と設定されることになる。
優先順位の設定方法として、例えばリストに登録された緊急度は通常変更しないため、それよりも発信者により設定された緊急度に重きをおくような方法があげられる。その場合、(B)の緊急度は「レベル2」と設定されることになる。緊急度決定部28は、決定した緊急度を通知部14に伝達する。優先順位は予め通信端末装置10に設定されていてもよいが、ユーザが自由に再設定できることが好ましい。
【0033】
通知部14は、決定された緊急度に基づいて、留守録メッセージに関する通知を別の通信端末装置、この例では無線通信端末50に行う。通知内容としては、メッセージ蓄積部46に記録された留守録メッセージを音声で通知してもよいし、また音声認識部32で作成されたテキストデータをメールにて通知してもよい。また、緊急のメッセージが通信端末装置10に録音されている旨を通知するのであってもよい。この場合、例えば、所定回数だけ無線通信端末50をコールすることにより、ユーザに緊急のメッセージが入った旨を伝達し、ユーザは、通信端末装置10の録音内容を無線通信端末50からの遠隔操作で聞くことが可能となる。
【0034】
通知部14は、緊急度が複数のレベルで決定される場合に、決定されたレベルごとに通知方法を変えてもよい。本実施の形態において通信端末装置10は、アナログ電話機能とメール送信機能とを有しているが、電子メールはIPネットワーク4のトラフィック状況などにより無線通信端末50に届くまで時間がかかることもある。一方で、アナログ電話の場合は、回線を安定に確立することができる。したがって通知部14は、緊急度がレベル1にある場合に、電話部16のアナログ電話機能を用いて無線通信端末50に通知を行い、緊急度がレベル2にある場合には、電子メール送信部18のメール送信機能を用いて無線通信端末50に通知を行ってもよい。緊急度がレベル3にある場合には、無線通信端末50への通知は行わない。緊急度がレベル1の場合にアナログ電話による通知を行うことにより、情報を確実に無線通信端末50に伝達できる。また緊急度がレベル2の場合にメールによる通知を行うことにより、特に固定料金でインターネットの常時接続がなされている場合には、コストがかからないというメリットがある。
なお、緊急度のレベルに応じた通信方法の設定は、これに限らず、例えばレベル1の場合にアナログ電話とメールの双方から通知を行ってもよく、またレベル2の場合にIP電話から通知を行ってもよい。
【0035】
図5は、留守録メッセージの処理のシーケンス図を示す。まず、発信側の電話機から発信があると(S10)、留守番電話モードの通信端末装置10が留守応答メッセージを返す(S12)。発信者は、それを受けて伝言メッセージを入れ(S14)、通信端末装置10は、留守録メッセージとして録音する(S16)。続いて、通信端末装置10は緊急度入力ガイドアナウンスを流す(S18)。
発信者は伝言メッセージの緊急性を判断し、緊急度入力ガイドアナウンスにしたがって数字キーを押し下げることにより緊急度を設定して(S20)、電話を切る(S22)。
【0036】
発信者により設定された緊急度は通信端末装置10に送られ(S24)、通信端末装置10は、発信者が設定した緊急度として受け付ける(S26)。また、通信端末装置10は、発番号をもとにリストを照会し、リストに記憶されている緊急度を読み出す(S28)。さらに通信端末装置10は、留守録メッセージを音声解析し、音声解析の結果をもとに緊急度を設定する(S30)。
【0037】
通信端末装置10は、これら3つの緊急度をもとに、留守録メッセージの緊急度を決定する(S32)。続いて、決定した緊急度に基づいて通知方法を決定し(S34)、留守録メッセージに関する情報を無線通信端末50に通知する(S36)。
【0038】
以上、本発明を複数の実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、留守録機能を備えた通信端末装置に記録された留守録メッセージに関する情報を、効率的にユーザに伝達することのできる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る留守番電話システムの全体構成を示す図である。
【図2】通信端末装置の構成を示す図である。
【図3】リスト記憶部に記憶されるリストの一例を示す図である。
【図4】緊急度記憶部に記憶された緊急度の例を示す図である。
【図5】留守録メッセージの処理のシーケンス図である。
【符号の説明】
1・・・留守番電話システム、2・・・交換機、3・・・電話回線網、4・・・IPネットワーク、5・・・ゲートウェイ、6・・・基地局、10・・・通信端末装置、12・・・受信部、14・・・通知部、16・・・電話部、18・・・電子メール送信部、20・・・検出部、22・・・録音部、24・・・緊急度受付部、26・・・照会部、28・・・緊急度決定部、30・・・解析部、32・・・音声認識部、40・・・格納部、42・・・リスト記憶部、44・・・緊急度記憶部、46・・・メッセージ蓄積部、50・・・無線通信端末。
Claims (9)
- 留守録機能を備えた通信端末装置であって、
留守録メッセージを記録する蓄積部と、
留守録メッセージが記録されていることを検出する検出部と、
留守録メッセージの緊急度を決定する決定部と、
決定された緊急度に基づいて、留守録メッセージに関する通知を当該通信端末装置とは別の通信端末装置に対して行う通知部と、を備えることを特徴とする通信端末装置。 - 発番号に応じて緊急度を設定したリストを記憶した記憶部をさらに備え、
前記決定部は、前記リストをもとに留守録メッセージの緊急度を決定することを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。 - 留守録メッセージを音声認識する音声認識部をさらに備え、
前記決定部は、音声認識した結果をもとに留守録メッセージの緊急度を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の通信端末装置。 - 発信者による緊急度の設定を受け付ける受付部をさらに備え、
前記決定部は、受け付けた設定をもとに留守録メッセージの緊急度を決定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の通信端末装置。 - 前記決定部は、発信者の発番号と、留守録メッセージの内容と、発信者による設定内容のうち、少なくとも2つを緊急度を決定するための要素として採用することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の通信端末装置。
- 前記決定部は、複数の要素のうち、最も緊急度の高い要素に基づいて緊急度を決定することを特徴とする請求項5に記載の通信端末装置。
- 緊急度が複数のレベルで決定される場合に、前記通知部は、決定されたレベルごとに通知方法を変えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の通信端末装置。
- 当該通信端末装置は、アナログ電話機能とメール送信機能をもつものであって、
前記通知部は、緊急度が最高レベルにある場合に、アナログ電話機能を用いて別の通信端末装置に通知を行い、緊急度が最高レベル以外のレベルにある場合には、メール送信機能を用いて別の通信端末装置に通知を行うことを特徴とする請求項7に記載の通信端末装置。 - 留守録メッセージを記録するステップと、
留守録メッセージが記録されていることを検出するステップと、
留守録メッセージの緊急度を決定するステップと、
決定された緊急度に基づいて、留守録メッセージに関する通知を所定の通信端末装置に対して行うステップと、を備えることを特徴とする留守録メッセージの処理方法。
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JP2003081409A JP2004289676A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 通信端末装置および留守録メッセージの処理方法 |
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JP2003081409A Pending JP2004289676A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 通信端末装置および留守録メッセージの処理方法 |
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Cited By (5)
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JP2008029003A (ja) * | 2006-07-13 | 2008-02-07 | Alcatel Lucent | 緊急時通信方法、かかる通信のためのサーバ、ネットワークおよびコンピュータプログラム |
JP2008312078A (ja) * | 2007-06-18 | 2008-12-25 | Nakayo Telecommun Inc | 録音動作通知アダプタ |
JP2010239385A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Ntt Docomo Inc | 留守番電話装置、及び、メッセージ再生促進方法 |
JP2013090186A (ja) * | 2011-10-19 | 2013-05-13 | Sanyo Electric Co Ltd | 電話装置 |
CN114241690A (zh) * | 2021-12-21 | 2022-03-25 | 华序科技开发(深圳)有限公司 | 一种智能病房对讲通讯系统及其通讯方法 |
-
2003
- 2003-03-24 JP JP2003081409A patent/JP2004289676A/ja active Pending
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