JP2004289460A - モバイルip通信システム、モバイルip通信方法及び移動体通信端末装置 - Google Patents
モバイルip通信システム、モバイルip通信方法及び移動体通信端末装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004289460A JP2004289460A JP2003078430A JP2003078430A JP2004289460A JP 2004289460 A JP2004289460 A JP 2004289460A JP 2003078430 A JP2003078430 A JP 2003078430A JP 2003078430 A JP2003078430 A JP 2003078430A JP 2004289460 A JP2004289460 A JP 2004289460A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- network
- mobile
- communication terminal
- communication
- address
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
- Small-Scale Networks (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Abstract
【課題】独自のIPアドレス体系を有するネットワークの通信エリア内に移動体通信端末装置が移動する際に、気付アドレスの登録が必要以上に行われないようにすること。
【解決手段】セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワーク112と、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワーク113と、前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとに所属可能な移動体通信端末装置101とを具備するモバイルIP通信システム。第1のネットワーク112と第2のネットワーク113との間を移動体通信端末装置101が移動する際に、移動体通信端末装置101の移動速度を測定し、その移動速度が所定値以下のときのみハンドオーバーを許可する。
【選択図】 図1
【解決手段】セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワーク112と、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワーク113と、前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとに所属可能な移動体通信端末装置101とを具備するモバイルIP通信システム。第1のネットワーク112と第2のネットワーク113との間を移動体通信端末装置101が移動する際に、移動体通信端末装置101の移動速度を測定し、その移動速度が所定値以下のときのみハンドオーバーを許可する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モバイルIP通信システム及びモバイルIP通信方法に関する。さらには、モバイルIP通信システムにおいて使用される移動体通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、モバイルIPを利用した通信システム及び通信方法が検討されている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。
【0003】
図5(a)はモバイルIPv4の概要を、図5(b)はモバイルIPv6の概要を説明するための模式図である。以下、適宜図5を参照しながら、モバイルIPの概要について説明する。
【0004】
モバイルIPv4による通信システム(図5(a))では、移動体通信端末装置(MN:Mobile Node)101が固有のIPアドレスを有するホームネットワーク111と、このホームネットワーク111と別個のIPアドレス体系を有する外部ネットワーク112とが存在する。モバイルIPv4による通信システムでは、ホームネットワーク111のルータであるホームエージェント(HA: Home Agent)102と、外部ネットワーク112のルータである外部エージェント(FA: Foreign Agent)103と、からそれぞれ周期的にエージェント広告A1が配信される。このエージェント広告A1をMN101が受信することにより、MN101は、現在自身がホームネットワーク111の通信エリア内に居るのか、外部ネットワーク112の通信エリア内に居るのかを検知する。そして、MN101がホームネットワーク111の通信エリア内から外部ネットワーク112の通信エリア内に移動してFA103からのエージェント広告A1を受信したときに、MN101は、ホームネットワーク111から外部ネットワーク112に所属を変更する(ハンドオーバー)ために、FA103を介してHA102に気付アドレスの登録要求R1を行う。ここで、気付アドレスとは、MN101が外部ネットワーク112に所属する間に使用されるFA103によってMN101に割り当てられた外部ネットワーク112独自のIPアドレスであって、FA103のグローバルIPアドレスとFA103によってMN101に割り当てられた外部ネットワーク112独自のIPアドレスとを含んで構成される。
【0005】
HA102は、MN101からの気付アドレスの登録要求R1を受信したとき、その登録を行い、MN101に登録を行った旨の通知即ち登録応答R2を行う。その後、MN101の固有のIPアドレス宛で送信されてくる信号は、HA102によって前記気付アドレス宛で自動的に転送される。また、HA102により気付アドレスに転送が開始された後は、MN101とその通信相手との間に最適化経路が形成されるため、HA102を介すことなくMN101とその通信相手との間で通信が直接行われるようになる。従って、モバイルIPv4による通信システムでは、MN101の通信相手は、MN101の気付アドレスを知らなくても、MN101の固有のIPアドレスさえ把握していれば、MN101がどのネットワークに所属していても、MN101と通信を行うことができる。
【0006】
一方、モバイルIPv6による通信システムでは、気付アドレスにFA103のグローバルIPアドレスが含まれないことから、FA103は本質的に不要である。この点以外については、モバイルIPv6による通信システムは、モバイルIPv4による通信システムとほぼ同様の構成を採る。
【0007】
【特許文献1】
特表2002−525994号公報
【非特許文献1】
Charles E Perkins, ”MOBILE IP”, IEEE Communications Magazine. 50th Anniversary Commemorative Issue, May 2002, No.10, p.66−82
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のモバイルIP通信システムでは、移動体通信端末装置がホームネットワークから外部ネットワークへと移動する際に、或いは外部ネットワークから他の外部ネットワークへと移動する際に、気付アドレスの登録要求が移動体通信端末装置によって自動的に行われるため、移動体通信端末装置が外部ネットワークの通信エリアを単に通過するだけでも気付アドレスの登録が行われることから、気付アドレスの登録についてホームエージェントに不要な負荷が掛かる問題がある。
【0009】
また、近年のユビキタス・コンピューティングの時流に乗って、移動体通信端末装置の台数が急激に増加しており、さらにホットスポットと呼ばれる無線LANを用いた通信エリアの狭い高速無線通信ネットワークがランダムに形成され続けているため、気付アドレスの登録についてホームエージェントに掛かる負荷が今後ますます大きくなる問題がある。
【0010】
また、移動体通信端末装置の気付アドレスがホームエージェントに登録される度に前記最適化経路が形成し直されることになるため、移動体通信端末装置がホームネットワーク又は外部ネットワークの通信エリアを頻繁に移動するような状況では、ホームネットワーク及び外部ネットワークを含めた通信ネットワーク全体に最適化経路を形成するための大きな負荷が掛かる問題もある。
【0011】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、独自のIPアドレス体系を有するネットワークの通信エリア内に移動体通信端末装置が移動する際に、気付アドレスの登録が必要以上に行われないようにするモバイルIP通信システム、モバイルIP通信方法及び移動体通信端末装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るモバイルIP通信システムは、セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワークと、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワークと、前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとに所属可能な移動体通信端末装置と、前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとの間を前記移動体通信端末装置が移動する際に、前記移動体通信端末装置の移動速度を測定する測定手段と、測定結果に基づき前記移動速度が所定値以下のときのみハンドオーバーを許可するハンドオーバー制御手段と、を具備する構成を採る。
【0013】
この構成によれば、移動体通信端末装置の移動速度に基づいて前記移動体通信端末装置のハンドオーバーが許可されるため、不要な気付アドレスの登録を削減することができる。
【0014】
本発明の請求項2に係るモバイルIP通信システムは、請求項1に記載の発明において、前記移動体通信端末装置の前記移動速度は、前記移動体通信端末装置についての回線品質情報の変化に基づいて取得されたものである構成を採る。
【0015】
この構成によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、既存の移動体通信端末装置でも回線品質情報の変化を高精度に測定できるため、移動体通信端末装置の移動速度を簡便に、かつ、正確に測定することができる。
【0016】
本発明の請求項3に係るモバイルIP通信方法は、セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワークと、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワークと、前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとに所属可能な移動体通信端末装置と、を備えるモバイルIP通信システムにおけるモバイルIP通信方法であって、前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとの間を前記移動体通信端末装置が移動する際に、前記移動体通信端末装置の移動速度を測定する測定ステップと、測定結果に基づき前記移動速度が所定値以下のときのみハンドオーバーを許可するハンドオーバー制御ステップと、を具備するようにした。
【0017】
この方法によれば、移動体通信端末装置の移動速度に基づいて前記移動体通信端末装置のハンドオーバーが許可されるため、不要な気付アドレスの登録を削減することができる。
【0018】
本発明の請求項4に係るモバイルIP通信方法は、請求項3に記載の発明において、前記移動体通信端末装置の前記移動速度は、前記移動体通信端末装置についての回線品質情報の変化に基づいて取得されるようにした。
【0019】
この方法によれば、請求項3に記載の発明の効果に加えて、既存の移動体通信端末装置でも回線品質情報の変化を高精度に測定できるため、移動体通信端末装置の移動速度を簡便に、かつ、正確に測定することができる。
【0020】
本発明の請求項5に係る移動体通信端末装置は、セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワークと、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワークと、に所属可能な移動体通信端末装置であって、移動速度を測定する測定手段と、測定された前記移動速度に基づいてハンドオーバーを許可するか否か判定する判定手段と、前記判定手段により前記ハンドオーバーが許可されたときに気付アドレスを作成する気付アドレス作成手段と、作成された前記気付アドレスを送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
【0021】
この構成によれば、移動体通信端末装置の移動速度に基づいてハンドオーバーが許可されるか否か判定されるため、不要な気付アドレスの登録を削減することができると伴に、ハンドオーバーが許可されるか否かの判定即ち気付アドレスの登録要求を行うか否かの判定と前記移動速度の測定とを移動体通信端末装置が行うため、ホームエージェント及び外部エージェントに係る負荷を軽減することができる。
【0022】
本発明の請求項6に係る移動体通信端末装置は、請求項5に記載の発明において、前記測定手段は、回線品質情報の変化に基づいて移動速度を算出する構成を採る。
【0023】
この構成によれば、請求項5に記載の発明の効果に加えて、既存の移動体通信端末装置を用いて、移動体通信端末装置の移動速度を正確に測定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、独自のIPアドレス体系を有するネットワーク間を移動する移動体通信端末装置について、移動体通信端末装置の移動速度に基づいて移動体通信端末装置のハンドオーバーを許可するか否か判定することである。
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るモバイルIP通信システムの構成を示す模式図である。なお、本実施の形態のモバイルIP通信システムは、モバイルIPv4を用いて構成されたものである。
【0026】
モバイルIP通信システムは、ホームネットワーク111、セルラー方式のパケット通信を行う第1の外部ネットワーク112及び無線LANによる高速無線通信回線であってホットスポットと呼ばれる第2の外部ネットワーク113を具備する。なお、第2の外部ネットワーク113の通信エリアは、第1の外部ネットワーク112の通信エリアに包含されている。
【0027】
ホームネットワーク111は、ルータとして機能するホームエージェント(HA)102を具備し、独自のIPアドレス体系を備える。
【0028】
HA102は、移動体通信端末装置(MN)101にホームネットワーク111で使用されるIPアドレス(以下、「固有IPアドレス」と称する)を割り当てる。固有IPアドレスは、MN101が外部ネットワーク112,113に所属しているとき即ちMN101の気付アドレスがHA102に登録されたときでも、MN101の通信相手がMN101の宛先として使用する唯一のIPアドレスである。HA102は、MN101がホームネットワーク111の通信エリア内に存在し、かつ、ホームネットワーク111に所属するときには、MN101宛に送信されてくる信号を受信し、この信号をそのままMN101の固有IPアドレスに送信する。また、HA102は、MN101が外部ネットワーク112,113の通信エリア内に移動したときには、MN101から送信されてくる気付アドレスを受信し登録して、その後MN101の固有IPアドレス宛に送信されてくる信号を前記気付アドレス宛で転送する。
【0029】
第1の外部ネットワーク112は、独自のIPアドレス体系を備えるパケット通信を行うネットワークであって、ゲートウェイとして機能するGGSN(Gateway GPRS Support Nodes)105及びMN101とGGSN105との情報通信の中継を行うSGSN(Serving GPRS Support Node)106を具備する。なお、前記「GPRS」とは、GSM(Global System for Mobile Communications)の拡張されたパケットモードのことである。
【0030】
GGSN105は、第1の外部ネットワーク112の通信エリア内に周期的にエージェント広告を配信する。また、GGSN105は、第1の外部ネットワーク112に所属しようとするMN101に、第1の外部ネットワーク112で使用されるIPアドレスを割り当てる。また、GGSN105は、第1の外部ネットワーク112にMN101が所属しようとする際に、MN101から送信されてくる第1の外部ネットワーク112についての気付アドレスの登録要求を受信し、この登録要求をHA102に送信する。また、GGSN105は、第1の外部ネットワーク112にMN101が所属しているときに、HA102からMN101宛に転送されてくる信号を受信し、この信号をSGSN106を介してMN101に送信する。
【0031】
SGSN106は、MN101が第1の外部ネットワーク112の通信エリア内に存在し、かつ、第1の外部ネットワーク112に所属する場合において、MN101が通信を行うときにMN101との接点になる。SGSN106とMN101は、無線により通信を行う。一方、SGSN106とGGSN105は、無線に限らず、有線回線により通信を行ってもよい。
【0032】
第2の外部ネットワーク113は、独自のIPアドレス体系を備える無線LANによる通信エリアの比較的狭い高速無線通信ネットワークであって、アクセスルータ(AR)103及びアクセスポイント(AP)104を具備する。
【0033】
AR103は、第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に存在するMN101に周期的にエージェント広告を配信する。また、AR103は、第2の外部ネットワーク113に所属しようとするMN101に対して、第2の外部ネットワーク113で使用されるIPアドレスを割り当てる。また、AR103は、MN101が第2の外部ネットワーク113に所属しているときに、HA102からMN101宛に転送されてくる信号を受信し、この信号をMN101に対して送信する。
【0034】
AP104は、AR103とMN101の通信の中継を行う。AP104は、MN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に存在し、かつ、第2の外部ネットワーク113に所属する場合において、MN101が通信を行うときに、MN101との接点になる。AP104とMN101は、無線により通信を行う。一方、AP104とAR103は、無線に限らず、有線回線により通信を行ってもよい。
【0035】
HA102と、AR103と、GGSN105とは、互いのグローバルIPアドレスを把握しており、それぞれが所属するネットワークの通信に関して、それぞれが信号の出入り口として機能して、各ネットワークの境界における信号の受け渡しを一括して行う。
【0036】
ちなみに、本実施の形態においては、第2の外部ネットワーク113の通信エリアが第1の外部ネットワーク112の通信エリアに完全に包含されるため、第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に存在するMN101は、第2の外部ネットワーク113についての気付アドレスがHA102に登録されるまでは、第1の外部ネットワーク112についての気付アドレス宛にHA102から転送されてくる信号を受信することができる。
【0037】
図2は、本実施の形態に係るMN101の構成を示すブロック図である。
MN101は、受信部201、通信エリア検知部202、測定部203、判定部204、気付アドレス作成部205、送信部206及びアンテナ部210とを具備する。
【0038】
受信部201は、アンテナ部210に接続され、アンテナ部210で捕らえられた信号を全て受信する。受信部201は、AR103が配信するエージェント広告等を受信し、必要に応じて受信信号にA/D変換処理、逆拡散処理、復調処理及び復号処理等の処理を施して、受信信号から必要な情報を抽出する。
【0039】
通信エリア検知部202は、AP104を介してAR103から周期的に配信されるエージェント広告等を解析して、MN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したことを検知する。
【0040】
測定部203は、受信部201から出力されてくる情報に基づいてMN101の移動速度を測定する。この移動速度の測定方法としては、AR103から周期的に配信されるエージェント広告等を継続的に受信し続けて、その無線通信回線の回線品質情報例えば受信信号強度(RSSI)の時間経過に対する変化量を算出し、この算出された回線品質情報の変化量に基づいてMN101の移動速度を導出する方法が例示される。
【0041】
判定部204は、通信エリア検知部202でMN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したことを検知したときに、測定部203で算出されたMN101の移動速度が所定のしきい値を超えるか否かを判定する。判定部204は、MN101の移動速度が所定のしきい値を超える場合には、第2の外部ネットワーク113へのハンドオーバーを行わない判定をする。一方、判定部204は、MN101の移動速度が所定のしきい値以下の場合には、気付アドレス作成部205にMN101が第2の外部ネットワーク113に所属することを示す気付アドレスを作成するよう指示する。
【0042】
気付アドレス作成部205は、AR103の配信したエージェント広告からAR103のグローバルIPアドレスについての情報を取得し、またAR103から割り当てられた第2の外部ネットワーク113で使用されるMN101のIPアドレスについての情報を取得して、これらのIPアドレスの情報を含む気付アドレスを作成する。そして、気付アドレス作成部205は、作成した気付アドレスを送信部206に出力する。
【0043】
送信部206は、気付アドレス作成部205から出力されてきた気付アドレスをAP104及びAR103を介してHA102に送信する。
【0044】
アンテナ部210は、MN101の信号送受信機器であって、AP104を介してAR103から送信されてくる信号を受信部201に出力し、送信部206から出力されてくる気付アドレスをAP104及びAR103を介してHA102に送信する。
【0045】
MN101は、前記諸機能を備える移動体通信端末装置であれば、その形状及び種類を特に限定されるものではない。MN101としては、携帯電話、パームトップコンピュータ及びラップトップコンピュータが例示される。
【0046】
図3は、本実施の形態に係るモバイルIP通信システムにおいて、第1の外部ネットワーク112に所属するMN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したときに、第2の外部ネットワーク113についての気付アドレスがHA102に登録されるまでの処理の工程を示すフロー図である。
【0047】
ステップS301では、第2の外部ネットワーク113の通信エリア内にMN101が移動する前に、MN101が第1の外部ネットワーク112についての気付アドレスをHA102に登録する。この第1の外部ネットワーク112についての気付アドレスがHA102に登録されることにより、MN101が第1の外部ネットワーク112の通信エリア内に存在するときには、MN101は、固有IPアドレス宛に送信されてくる信号をHA102によって第1の外部ネットワーク112についての気付アドレス宛に転送してもらえるようになる。
【0048】
次に、ステップS302では、MN101が第2の外部ネットワーク(ホットスポット)113の通信エリア内に移動したか否かが判定される。MN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したことは、MN101の具備する通信エリア検知部202により検知される。ステップS302において、MN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したことが検知された場合は、ステップS303の判定が実行される。一方、ステップS302において、MN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したことが検知されない場合は、一連の処理が終了する。
【0049】
次に、ステップS303では、前記測定部203で測定されたMN101の移動速度が所定のしきい値を超えているか否かが判定される。ステップS303において、MN101の移動速度が所定のしきい値を超えている場合は、一連の処理が終了する。一方、ステップS303において、MN101の移動速度が所定のしきい値以下の場合は、ステップS304の処理が実行される。
【0050】
ここで、MN101の移動速度に関するしきい値としては、第2の外部ネットワーク113がホットスポットであることから、一般的な歩行速度の上限値である10km/hが適当である。このしきい値が一般的な歩行速度の上限値であれば、MN101がホットスポットを単に通過する場合には、このホットスポットへのハンドオーバーが行われなくなるので、不要な気付アドレスの登録要求が発生し難くなる。
【0051】
次に、ステップS304では、MN101がAP104及びAR103を介してHA102に対して第2の外部ネットワーク113についての気付アドレスを登録するよう要求し、これに応答してHA102が前記気付アドレスを登録し登録が行われたことをMN101に通知する。ステップS304において第2の外部ネットワーク113についての気付アドレスが登録された後は、MN101の固有IPアドレス宛に送信されてくる情報は、HA102によって前記第2の外部ネットワーク113についての気付アドレス宛に転送されるようになる。
【0052】
以上のように、本実施の形態に係るモバイルIP通信システムによれば、ホットスポットが巷に無秩序に形成されても、不要な気付アドレスの登録要求が頻発することを効果的に抑制することができる。
【0053】
また、本実施の形態に係るモバイルIP通信システムによれば、MN101の移動速度の測定と第2の外部ネットワーク113へのハンドオーバーを許可するか否かの判定とをMN101自身が行うため、気付アドレスの登録についてHA102に係る負荷が大幅に軽減される。
【0054】
また、本実施の形態に係るモバイルIP通信システムによれば、受信信号の回線品質情報の変化量からMN101の移動速度がMN101自身により算出されるため、MN101の移動速度を瞬時に、かつ、正確に測定することができる。さらに、本実施の形態に係るモバイルIP通信システムであれば、既存の携帯電話等の移動体通信端末装置には回線品質情報の変化を検出できるものが多いため、本モバイルIP通信システムを容易に、かつ、簡便に構築することができる。
【0055】
なお、本実施の形態を以下のように変形したり、応用したりしてもよい。
【0056】
本実施の形態では、MN101自身が第2の外部ネットワーク113に移動したことを検知し、またMN101自身がその移動速度を測定する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えばAR103やAP104が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内にMN101が移動してきたことを検知し、さらにMN101の移動速度を測定するようにしてもよい。
【0057】
また、本実施の形態では、AR103から送信されてくるエージェント広告の回線品質情報の変化量に基づいてMN101の移動速度を導出する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えばGGSN105又はAR103からのエージェント広告をMN101が受信し、その受信信号のドップラー周波数を解析してMN101の移動速度を測定するようにしてもよい。
【0058】
また、本実施の形態では、MN101の移動速度が10km/h以下のときに限り、第1の外部ネットワーク112から第2の外部ネットワーク113へのハンドオーバーが許可される場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えばMN101の移動速度が3km/h以下のときに限り前記ハンドオーバーが許可されるようにしてもよい。ホットスポットは、通常その通信エリア内に比較的長時間滞在する利用者を対象として構築される無線通信ネットワークであり、またその構築コストが比較的安価であることから、市井の商業店舗にも導入され始めている。従って、ホットスポットが構築されていることをMN101の保持者が知らずに、不意にその通信エリア内に移動してしまう事態が今後頻繁に発生するものと予想される。そこで、MN101の保持者が意図的に立ち止まる等の動作を行わなければ、ホットスポットへのハンドオーバーが行われないようにすることが好ましい。この意図的に立ち止まる等の動作の判定基準として、MN101の移動速度が3km/h以下のときというのが妥当と考えられる。さらに、前記しきい値を第2の外部ネットワーク113の形態に合わせて適宜変化させてもよい。
【0059】
また、本実施の形態では、図3に示すように、第2の外部ネットワーク113で使用されるMN101の気付アドレスがHA102に登録されるまでの処理の工程において、MN101の移動速度が10km/h以下のときには、前記気付アドレスがHA102に自動的に登録される場合(ステップS303からステップS304)について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えば図4に示すように、MN101の移動速度が10km/h以下のときに、10km/hの移動速度が所定時間以上維持された場合(ステップS404)に限り、前記気付アドレスがHA102に登録されるようにしてもよい。このステップS404における所定時間としては、ホットスポットの通信エリアが半径数十メートルであることを勘案すると、5秒が適当である。
【0060】
また、本実施の形態では、第2の外部ネットワーク113についての気付アドレスの登録要求をMN101が全て自動的に行う場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えばMN101の移動速度について所定のしきい値を超えるか否かの判定までMN101に自動的に行わせ、その後第2の外部ネットワーク113へのハンドオーバーを許可するか否かについて、MN101の保持者に最終的に判断させるようにしてもよい。このように前記一連の処理にMN101の保持者の意思確認工程を含めることにより、不要な気付アドレスの登録を確実に排除することができる。
【0061】
また、本実施の形態では、第1の外部ネットワーク112にセルラー方式のパケット通信を行うネットワークを用いる場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えば第1の外部ネットワーク112にホットスポットを用いてもよい。
【0062】
また、本実施の形態では、モバイルIPv4を用いてモバイルIP通信システムを構築したが、モバイルIPv6を用いてモバイルIP通信システムを構築してもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、移動体通信端末装置の移動速度が所定値以下のときのみハンドオーバーが許可されるため、独自のIPアドレス体系を有するネットワークの通信エリア内に移動体通信端末装置が移動する際に、気付アドレスの登録が必要以上に行われないようにするモバイルIP通信システム、モバイルIP通信方法及び移動体通信端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るモバイルIP通信システムの構成を示す模式図
【図2】本発明の一実施の形態で使用する移動体通信端末装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の一実施の形態における気付アドレスの登録の工程を説明するためのフロー図
【図4】本発明における気付アドレスの登録の工程を説明するためのフロー図
【図5】従来のモバイルIP通信システムの構成を示す模式図
【符号の説明】
101 移動体通信端末装置(MN)
102 ホームエージェント(HA)
103 外部エージェント(FA)(アクセスルータ(AR)を含む)
104 アクセスポイント(AP)
105 GGSN
106 SGSN
111 ホームネットワーク
112 第1の外部ネットワーク(セルラー方式)
113 第2の外部ネットワーク(ホットスポット)
201 受信部
202 通信エリア検知部
203 測定部
204 判定部
205 気付アドレス作成部
206 送信部
210 アンテナ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、モバイルIP通信システム及びモバイルIP通信方法に関する。さらには、モバイルIP通信システムにおいて使用される移動体通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、モバイルIPを利用した通信システム及び通信方法が検討されている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。
【0003】
図5(a)はモバイルIPv4の概要を、図5(b)はモバイルIPv6の概要を説明するための模式図である。以下、適宜図5を参照しながら、モバイルIPの概要について説明する。
【0004】
モバイルIPv4による通信システム(図5(a))では、移動体通信端末装置(MN:Mobile Node)101が固有のIPアドレスを有するホームネットワーク111と、このホームネットワーク111と別個のIPアドレス体系を有する外部ネットワーク112とが存在する。モバイルIPv4による通信システムでは、ホームネットワーク111のルータであるホームエージェント(HA: Home Agent)102と、外部ネットワーク112のルータである外部エージェント(FA: Foreign Agent)103と、からそれぞれ周期的にエージェント広告A1が配信される。このエージェント広告A1をMN101が受信することにより、MN101は、現在自身がホームネットワーク111の通信エリア内に居るのか、外部ネットワーク112の通信エリア内に居るのかを検知する。そして、MN101がホームネットワーク111の通信エリア内から外部ネットワーク112の通信エリア内に移動してFA103からのエージェント広告A1を受信したときに、MN101は、ホームネットワーク111から外部ネットワーク112に所属を変更する(ハンドオーバー)ために、FA103を介してHA102に気付アドレスの登録要求R1を行う。ここで、気付アドレスとは、MN101が外部ネットワーク112に所属する間に使用されるFA103によってMN101に割り当てられた外部ネットワーク112独自のIPアドレスであって、FA103のグローバルIPアドレスとFA103によってMN101に割り当てられた外部ネットワーク112独自のIPアドレスとを含んで構成される。
【0005】
HA102は、MN101からの気付アドレスの登録要求R1を受信したとき、その登録を行い、MN101に登録を行った旨の通知即ち登録応答R2を行う。その後、MN101の固有のIPアドレス宛で送信されてくる信号は、HA102によって前記気付アドレス宛で自動的に転送される。また、HA102により気付アドレスに転送が開始された後は、MN101とその通信相手との間に最適化経路が形成されるため、HA102を介すことなくMN101とその通信相手との間で通信が直接行われるようになる。従って、モバイルIPv4による通信システムでは、MN101の通信相手は、MN101の気付アドレスを知らなくても、MN101の固有のIPアドレスさえ把握していれば、MN101がどのネットワークに所属していても、MN101と通信を行うことができる。
【0006】
一方、モバイルIPv6による通信システムでは、気付アドレスにFA103のグローバルIPアドレスが含まれないことから、FA103は本質的に不要である。この点以外については、モバイルIPv6による通信システムは、モバイルIPv4による通信システムとほぼ同様の構成を採る。
【0007】
【特許文献1】
特表2002−525994号公報
【非特許文献1】
Charles E Perkins, ”MOBILE IP”, IEEE Communications Magazine. 50th Anniversary Commemorative Issue, May 2002, No.10, p.66−82
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のモバイルIP通信システムでは、移動体通信端末装置がホームネットワークから外部ネットワークへと移動する際に、或いは外部ネットワークから他の外部ネットワークへと移動する際に、気付アドレスの登録要求が移動体通信端末装置によって自動的に行われるため、移動体通信端末装置が外部ネットワークの通信エリアを単に通過するだけでも気付アドレスの登録が行われることから、気付アドレスの登録についてホームエージェントに不要な負荷が掛かる問題がある。
【0009】
また、近年のユビキタス・コンピューティングの時流に乗って、移動体通信端末装置の台数が急激に増加しており、さらにホットスポットと呼ばれる無線LANを用いた通信エリアの狭い高速無線通信ネットワークがランダムに形成され続けているため、気付アドレスの登録についてホームエージェントに掛かる負荷が今後ますます大きくなる問題がある。
【0010】
また、移動体通信端末装置の気付アドレスがホームエージェントに登録される度に前記最適化経路が形成し直されることになるため、移動体通信端末装置がホームネットワーク又は外部ネットワークの通信エリアを頻繁に移動するような状況では、ホームネットワーク及び外部ネットワークを含めた通信ネットワーク全体に最適化経路を形成するための大きな負荷が掛かる問題もある。
【0011】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、独自のIPアドレス体系を有するネットワークの通信エリア内に移動体通信端末装置が移動する際に、気付アドレスの登録が必要以上に行われないようにするモバイルIP通信システム、モバイルIP通信方法及び移動体通信端末装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るモバイルIP通信システムは、セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワークと、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワークと、前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとに所属可能な移動体通信端末装置と、前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとの間を前記移動体通信端末装置が移動する際に、前記移動体通信端末装置の移動速度を測定する測定手段と、測定結果に基づき前記移動速度が所定値以下のときのみハンドオーバーを許可するハンドオーバー制御手段と、を具備する構成を採る。
【0013】
この構成によれば、移動体通信端末装置の移動速度に基づいて前記移動体通信端末装置のハンドオーバーが許可されるため、不要な気付アドレスの登録を削減することができる。
【0014】
本発明の請求項2に係るモバイルIP通信システムは、請求項1に記載の発明において、前記移動体通信端末装置の前記移動速度は、前記移動体通信端末装置についての回線品質情報の変化に基づいて取得されたものである構成を採る。
【0015】
この構成によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、既存の移動体通信端末装置でも回線品質情報の変化を高精度に測定できるため、移動体通信端末装置の移動速度を簡便に、かつ、正確に測定することができる。
【0016】
本発明の請求項3に係るモバイルIP通信方法は、セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワークと、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワークと、前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとに所属可能な移動体通信端末装置と、を備えるモバイルIP通信システムにおけるモバイルIP通信方法であって、前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとの間を前記移動体通信端末装置が移動する際に、前記移動体通信端末装置の移動速度を測定する測定ステップと、測定結果に基づき前記移動速度が所定値以下のときのみハンドオーバーを許可するハンドオーバー制御ステップと、を具備するようにした。
【0017】
この方法によれば、移動体通信端末装置の移動速度に基づいて前記移動体通信端末装置のハンドオーバーが許可されるため、不要な気付アドレスの登録を削減することができる。
【0018】
本発明の請求項4に係るモバイルIP通信方法は、請求項3に記載の発明において、前記移動体通信端末装置の前記移動速度は、前記移動体通信端末装置についての回線品質情報の変化に基づいて取得されるようにした。
【0019】
この方法によれば、請求項3に記載の発明の効果に加えて、既存の移動体通信端末装置でも回線品質情報の変化を高精度に測定できるため、移動体通信端末装置の移動速度を簡便に、かつ、正確に測定することができる。
【0020】
本発明の請求項5に係る移動体通信端末装置は、セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワークと、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワークと、に所属可能な移動体通信端末装置であって、移動速度を測定する測定手段と、測定された前記移動速度に基づいてハンドオーバーを許可するか否か判定する判定手段と、前記判定手段により前記ハンドオーバーが許可されたときに気付アドレスを作成する気付アドレス作成手段と、作成された前記気付アドレスを送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
【0021】
この構成によれば、移動体通信端末装置の移動速度に基づいてハンドオーバーが許可されるか否か判定されるため、不要な気付アドレスの登録を削減することができると伴に、ハンドオーバーが許可されるか否かの判定即ち気付アドレスの登録要求を行うか否かの判定と前記移動速度の測定とを移動体通信端末装置が行うため、ホームエージェント及び外部エージェントに係る負荷を軽減することができる。
【0022】
本発明の請求項6に係る移動体通信端末装置は、請求項5に記載の発明において、前記測定手段は、回線品質情報の変化に基づいて移動速度を算出する構成を採る。
【0023】
この構成によれば、請求項5に記載の発明の効果に加えて、既存の移動体通信端末装置を用いて、移動体通信端末装置の移動速度を正確に測定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、独自のIPアドレス体系を有するネットワーク間を移動する移動体通信端末装置について、移動体通信端末装置の移動速度に基づいて移動体通信端末装置のハンドオーバーを許可するか否か判定することである。
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るモバイルIP通信システムの構成を示す模式図である。なお、本実施の形態のモバイルIP通信システムは、モバイルIPv4を用いて構成されたものである。
【0026】
モバイルIP通信システムは、ホームネットワーク111、セルラー方式のパケット通信を行う第1の外部ネットワーク112及び無線LANによる高速無線通信回線であってホットスポットと呼ばれる第2の外部ネットワーク113を具備する。なお、第2の外部ネットワーク113の通信エリアは、第1の外部ネットワーク112の通信エリアに包含されている。
【0027】
ホームネットワーク111は、ルータとして機能するホームエージェント(HA)102を具備し、独自のIPアドレス体系を備える。
【0028】
HA102は、移動体通信端末装置(MN)101にホームネットワーク111で使用されるIPアドレス(以下、「固有IPアドレス」と称する)を割り当てる。固有IPアドレスは、MN101が外部ネットワーク112,113に所属しているとき即ちMN101の気付アドレスがHA102に登録されたときでも、MN101の通信相手がMN101の宛先として使用する唯一のIPアドレスである。HA102は、MN101がホームネットワーク111の通信エリア内に存在し、かつ、ホームネットワーク111に所属するときには、MN101宛に送信されてくる信号を受信し、この信号をそのままMN101の固有IPアドレスに送信する。また、HA102は、MN101が外部ネットワーク112,113の通信エリア内に移動したときには、MN101から送信されてくる気付アドレスを受信し登録して、その後MN101の固有IPアドレス宛に送信されてくる信号を前記気付アドレス宛で転送する。
【0029】
第1の外部ネットワーク112は、独自のIPアドレス体系を備えるパケット通信を行うネットワークであって、ゲートウェイとして機能するGGSN(Gateway GPRS Support Nodes)105及びMN101とGGSN105との情報通信の中継を行うSGSN(Serving GPRS Support Node)106を具備する。なお、前記「GPRS」とは、GSM(Global System for Mobile Communications)の拡張されたパケットモードのことである。
【0030】
GGSN105は、第1の外部ネットワーク112の通信エリア内に周期的にエージェント広告を配信する。また、GGSN105は、第1の外部ネットワーク112に所属しようとするMN101に、第1の外部ネットワーク112で使用されるIPアドレスを割り当てる。また、GGSN105は、第1の外部ネットワーク112にMN101が所属しようとする際に、MN101から送信されてくる第1の外部ネットワーク112についての気付アドレスの登録要求を受信し、この登録要求をHA102に送信する。また、GGSN105は、第1の外部ネットワーク112にMN101が所属しているときに、HA102からMN101宛に転送されてくる信号を受信し、この信号をSGSN106を介してMN101に送信する。
【0031】
SGSN106は、MN101が第1の外部ネットワーク112の通信エリア内に存在し、かつ、第1の外部ネットワーク112に所属する場合において、MN101が通信を行うときにMN101との接点になる。SGSN106とMN101は、無線により通信を行う。一方、SGSN106とGGSN105は、無線に限らず、有線回線により通信を行ってもよい。
【0032】
第2の外部ネットワーク113は、独自のIPアドレス体系を備える無線LANによる通信エリアの比較的狭い高速無線通信ネットワークであって、アクセスルータ(AR)103及びアクセスポイント(AP)104を具備する。
【0033】
AR103は、第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に存在するMN101に周期的にエージェント広告を配信する。また、AR103は、第2の外部ネットワーク113に所属しようとするMN101に対して、第2の外部ネットワーク113で使用されるIPアドレスを割り当てる。また、AR103は、MN101が第2の外部ネットワーク113に所属しているときに、HA102からMN101宛に転送されてくる信号を受信し、この信号をMN101に対して送信する。
【0034】
AP104は、AR103とMN101の通信の中継を行う。AP104は、MN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に存在し、かつ、第2の外部ネットワーク113に所属する場合において、MN101が通信を行うときに、MN101との接点になる。AP104とMN101は、無線により通信を行う。一方、AP104とAR103は、無線に限らず、有線回線により通信を行ってもよい。
【0035】
HA102と、AR103と、GGSN105とは、互いのグローバルIPアドレスを把握しており、それぞれが所属するネットワークの通信に関して、それぞれが信号の出入り口として機能して、各ネットワークの境界における信号の受け渡しを一括して行う。
【0036】
ちなみに、本実施の形態においては、第2の外部ネットワーク113の通信エリアが第1の外部ネットワーク112の通信エリアに完全に包含されるため、第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に存在するMN101は、第2の外部ネットワーク113についての気付アドレスがHA102に登録されるまでは、第1の外部ネットワーク112についての気付アドレス宛にHA102から転送されてくる信号を受信することができる。
【0037】
図2は、本実施の形態に係るMN101の構成を示すブロック図である。
MN101は、受信部201、通信エリア検知部202、測定部203、判定部204、気付アドレス作成部205、送信部206及びアンテナ部210とを具備する。
【0038】
受信部201は、アンテナ部210に接続され、アンテナ部210で捕らえられた信号を全て受信する。受信部201は、AR103が配信するエージェント広告等を受信し、必要に応じて受信信号にA/D変換処理、逆拡散処理、復調処理及び復号処理等の処理を施して、受信信号から必要な情報を抽出する。
【0039】
通信エリア検知部202は、AP104を介してAR103から周期的に配信されるエージェント広告等を解析して、MN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したことを検知する。
【0040】
測定部203は、受信部201から出力されてくる情報に基づいてMN101の移動速度を測定する。この移動速度の測定方法としては、AR103から周期的に配信されるエージェント広告等を継続的に受信し続けて、その無線通信回線の回線品質情報例えば受信信号強度(RSSI)の時間経過に対する変化量を算出し、この算出された回線品質情報の変化量に基づいてMN101の移動速度を導出する方法が例示される。
【0041】
判定部204は、通信エリア検知部202でMN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したことを検知したときに、測定部203で算出されたMN101の移動速度が所定のしきい値を超えるか否かを判定する。判定部204は、MN101の移動速度が所定のしきい値を超える場合には、第2の外部ネットワーク113へのハンドオーバーを行わない判定をする。一方、判定部204は、MN101の移動速度が所定のしきい値以下の場合には、気付アドレス作成部205にMN101が第2の外部ネットワーク113に所属することを示す気付アドレスを作成するよう指示する。
【0042】
気付アドレス作成部205は、AR103の配信したエージェント広告からAR103のグローバルIPアドレスについての情報を取得し、またAR103から割り当てられた第2の外部ネットワーク113で使用されるMN101のIPアドレスについての情報を取得して、これらのIPアドレスの情報を含む気付アドレスを作成する。そして、気付アドレス作成部205は、作成した気付アドレスを送信部206に出力する。
【0043】
送信部206は、気付アドレス作成部205から出力されてきた気付アドレスをAP104及びAR103を介してHA102に送信する。
【0044】
アンテナ部210は、MN101の信号送受信機器であって、AP104を介してAR103から送信されてくる信号を受信部201に出力し、送信部206から出力されてくる気付アドレスをAP104及びAR103を介してHA102に送信する。
【0045】
MN101は、前記諸機能を備える移動体通信端末装置であれば、その形状及び種類を特に限定されるものではない。MN101としては、携帯電話、パームトップコンピュータ及びラップトップコンピュータが例示される。
【0046】
図3は、本実施の形態に係るモバイルIP通信システムにおいて、第1の外部ネットワーク112に所属するMN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したときに、第2の外部ネットワーク113についての気付アドレスがHA102に登録されるまでの処理の工程を示すフロー図である。
【0047】
ステップS301では、第2の外部ネットワーク113の通信エリア内にMN101が移動する前に、MN101が第1の外部ネットワーク112についての気付アドレスをHA102に登録する。この第1の外部ネットワーク112についての気付アドレスがHA102に登録されることにより、MN101が第1の外部ネットワーク112の通信エリア内に存在するときには、MN101は、固有IPアドレス宛に送信されてくる信号をHA102によって第1の外部ネットワーク112についての気付アドレス宛に転送してもらえるようになる。
【0048】
次に、ステップS302では、MN101が第2の外部ネットワーク(ホットスポット)113の通信エリア内に移動したか否かが判定される。MN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したことは、MN101の具備する通信エリア検知部202により検知される。ステップS302において、MN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したことが検知された場合は、ステップS303の判定が実行される。一方、ステップS302において、MN101が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内に移動したことが検知されない場合は、一連の処理が終了する。
【0049】
次に、ステップS303では、前記測定部203で測定されたMN101の移動速度が所定のしきい値を超えているか否かが判定される。ステップS303において、MN101の移動速度が所定のしきい値を超えている場合は、一連の処理が終了する。一方、ステップS303において、MN101の移動速度が所定のしきい値以下の場合は、ステップS304の処理が実行される。
【0050】
ここで、MN101の移動速度に関するしきい値としては、第2の外部ネットワーク113がホットスポットであることから、一般的な歩行速度の上限値である10km/hが適当である。このしきい値が一般的な歩行速度の上限値であれば、MN101がホットスポットを単に通過する場合には、このホットスポットへのハンドオーバーが行われなくなるので、不要な気付アドレスの登録要求が発生し難くなる。
【0051】
次に、ステップS304では、MN101がAP104及びAR103を介してHA102に対して第2の外部ネットワーク113についての気付アドレスを登録するよう要求し、これに応答してHA102が前記気付アドレスを登録し登録が行われたことをMN101に通知する。ステップS304において第2の外部ネットワーク113についての気付アドレスが登録された後は、MN101の固有IPアドレス宛に送信されてくる情報は、HA102によって前記第2の外部ネットワーク113についての気付アドレス宛に転送されるようになる。
【0052】
以上のように、本実施の形態に係るモバイルIP通信システムによれば、ホットスポットが巷に無秩序に形成されても、不要な気付アドレスの登録要求が頻発することを効果的に抑制することができる。
【0053】
また、本実施の形態に係るモバイルIP通信システムによれば、MN101の移動速度の測定と第2の外部ネットワーク113へのハンドオーバーを許可するか否かの判定とをMN101自身が行うため、気付アドレスの登録についてHA102に係る負荷が大幅に軽減される。
【0054】
また、本実施の形態に係るモバイルIP通信システムによれば、受信信号の回線品質情報の変化量からMN101の移動速度がMN101自身により算出されるため、MN101の移動速度を瞬時に、かつ、正確に測定することができる。さらに、本実施の形態に係るモバイルIP通信システムであれば、既存の携帯電話等の移動体通信端末装置には回線品質情報の変化を検出できるものが多いため、本モバイルIP通信システムを容易に、かつ、簡便に構築することができる。
【0055】
なお、本実施の形態を以下のように変形したり、応用したりしてもよい。
【0056】
本実施の形態では、MN101自身が第2の外部ネットワーク113に移動したことを検知し、またMN101自身がその移動速度を測定する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えばAR103やAP104が第2の外部ネットワーク113の通信エリア内にMN101が移動してきたことを検知し、さらにMN101の移動速度を測定するようにしてもよい。
【0057】
また、本実施の形態では、AR103から送信されてくるエージェント広告の回線品質情報の変化量に基づいてMN101の移動速度を導出する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えばGGSN105又はAR103からのエージェント広告をMN101が受信し、その受信信号のドップラー周波数を解析してMN101の移動速度を測定するようにしてもよい。
【0058】
また、本実施の形態では、MN101の移動速度が10km/h以下のときに限り、第1の外部ネットワーク112から第2の外部ネットワーク113へのハンドオーバーが許可される場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えばMN101の移動速度が3km/h以下のときに限り前記ハンドオーバーが許可されるようにしてもよい。ホットスポットは、通常その通信エリア内に比較的長時間滞在する利用者を対象として構築される無線通信ネットワークであり、またその構築コストが比較的安価であることから、市井の商業店舗にも導入され始めている。従って、ホットスポットが構築されていることをMN101の保持者が知らずに、不意にその通信エリア内に移動してしまう事態が今後頻繁に発生するものと予想される。そこで、MN101の保持者が意図的に立ち止まる等の動作を行わなければ、ホットスポットへのハンドオーバーが行われないようにすることが好ましい。この意図的に立ち止まる等の動作の判定基準として、MN101の移動速度が3km/h以下のときというのが妥当と考えられる。さらに、前記しきい値を第2の外部ネットワーク113の形態に合わせて適宜変化させてもよい。
【0059】
また、本実施の形態では、図3に示すように、第2の外部ネットワーク113で使用されるMN101の気付アドレスがHA102に登録されるまでの処理の工程において、MN101の移動速度が10km/h以下のときには、前記気付アドレスがHA102に自動的に登録される場合(ステップS303からステップS304)について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えば図4に示すように、MN101の移動速度が10km/h以下のときに、10km/hの移動速度が所定時間以上維持された場合(ステップS404)に限り、前記気付アドレスがHA102に登録されるようにしてもよい。このステップS404における所定時間としては、ホットスポットの通信エリアが半径数十メートルであることを勘案すると、5秒が適当である。
【0060】
また、本実施の形態では、第2の外部ネットワーク113についての気付アドレスの登録要求をMN101が全て自動的に行う場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えばMN101の移動速度について所定のしきい値を超えるか否かの判定までMN101に自動的に行わせ、その後第2の外部ネットワーク113へのハンドオーバーを許可するか否かについて、MN101の保持者に最終的に判断させるようにしてもよい。このように前記一連の処理にMN101の保持者の意思確認工程を含めることにより、不要な気付アドレスの登録を確実に排除することができる。
【0061】
また、本実施の形態では、第1の外部ネットワーク112にセルラー方式のパケット通信を行うネットワークを用いる場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えば第1の外部ネットワーク112にホットスポットを用いてもよい。
【0062】
また、本実施の形態では、モバイルIPv4を用いてモバイルIP通信システムを構築したが、モバイルIPv6を用いてモバイルIP通信システムを構築してもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、移動体通信端末装置の移動速度が所定値以下のときのみハンドオーバーが許可されるため、独自のIPアドレス体系を有するネットワークの通信エリア内に移動体通信端末装置が移動する際に、気付アドレスの登録が必要以上に行われないようにするモバイルIP通信システム、モバイルIP通信方法及び移動体通信端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るモバイルIP通信システムの構成を示す模式図
【図2】本発明の一実施の形態で使用する移動体通信端末装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の一実施の形態における気付アドレスの登録の工程を説明するためのフロー図
【図4】本発明における気付アドレスの登録の工程を説明するためのフロー図
【図5】従来のモバイルIP通信システムの構成を示す模式図
【符号の説明】
101 移動体通信端末装置(MN)
102 ホームエージェント(HA)
103 外部エージェント(FA)(アクセスルータ(AR)を含む)
104 アクセスポイント(AP)
105 GGSN
106 SGSN
111 ホームネットワーク
112 第1の外部ネットワーク(セルラー方式)
113 第2の外部ネットワーク(ホットスポット)
201 受信部
202 通信エリア検知部
203 測定部
204 判定部
205 気付アドレス作成部
206 送信部
210 アンテナ部
Claims (6)
- セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワークと、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワークと、
前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとに所属可能な移動体通信端末装置と、
前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとの間を前記移動体通信端末装置が移動する際に、前記移動体通信端末装置の移動速度を測定する測定手段と、
測定結果に基づき前記移動速度が所定値以下のときのみハンドオーバーを許可するハンドオーバー制御手段と、を具備することを特徴とするモバイルIP通信システム。 - 前記移動体通信端末装置の前記移動速度は、前記移動体通信端末装置についての回線品質情報の変化に基づいて取得されたものであることを特徴とする請求項1記載のモバイルIP通信システム。
- セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワークと、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワークと、
前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとに所属可能な移動体通信端末装置と、を備えるモバイルIP通信システムにおけるモバイルIP通信方法であって、
前記第1のネットワークと前記第2のネットワークとの間を前記移動体通信端末装置が移動する際に、前記移動体通信端末装置の移動速度を測定する測定ステップと、
測定結果に基づき前記移動速度が所定値以下のときのみハンドオーバーを許可するハンドオーバー制御ステップと、を具備することを特徴とするモバイルIP通信方法。 - 前記移動体通信端末装置の前記移動速度は、前記移動体通信端末装置についての回線品質情報の変化に基づいて取得されたものであることを特徴とする請求項3記載のモバイルIP通信方法。
- セルラー方式のパケット通信を行う第1のネットワークと、通信エリアが前記第1のネットワークよりも狭い無線LANによる通信を行う第2のネットワークと、に所属可能な移動体通信端末装置であって、
移動速度を測定する測定手段と、
測定された前記移動速度に基づいてハンドオーバーを許可するか否か判定する判定手段と、
前記判定手段により前記ハンドオーバーが許可されたときに気付アドレスを作成する気付アドレス作成手段と、
作成された前記気付アドレスを送信する送信手段と、を具備することを特徴とする移動体通信端末装置。 - 前記測定手段は、回線品質情報の変化に基づいて移動速度を算出するものであることを特徴とする請求項5記載の移動体通信端末装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003078430A JP2004289460A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | モバイルip通信システム、モバイルip通信方法及び移動体通信端末装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003078430A JP2004289460A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | モバイルip通信システム、モバイルip通信方法及び移動体通信端末装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004289460A true JP2004289460A (ja) | 2004-10-14 |
Family
ID=33292915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003078430A Pending JP2004289460A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | モバイルip通信システム、モバイルip通信方法及び移動体通信端末装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004289460A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012507932A (ja) * | 2008-10-29 | 2012-03-29 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | マルチ・モード・デバイスの選択的データ通信のためのシステム及び方法 |
CN102457962A (zh) * | 2010-10-26 | 2012-05-16 | 株式会社东芝 | 基站装置以及终端移动推定方法 |
-
2003
- 2003-03-20 JP JP2003078430A patent/JP2004289460A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012507932A (ja) * | 2008-10-29 | 2012-03-29 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | マルチ・モード・デバイスの選択的データ通信のためのシステム及び方法 |
CN102457962A (zh) * | 2010-10-26 | 2012-05-16 | 株式会社东芝 | 基站装置以及终端移动推定方法 |
JP2012095051A (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-17 | Toshiba Corp | 基地局装置、端末移動推定方法及びプログラム |
CN102457962B (zh) * | 2010-10-26 | 2015-03-18 | 株式会社东芝 | 基站装置以及终端移动推定方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4008878B2 (ja) | Ipレベルのシームレスなハンドオーバを実現するための最適なターゲット・アクセス・ルータを決定するプロトコル | |
US7362731B2 (en) | Selection of network access entity in a communication system | |
JP4248542B2 (ja) | 無線ネットワークにおける無線移動端末がハンドオーバーするときのコンテクスト転送システム及びコンテクスト転送方法 | |
US8000297B2 (en) | Access router based mobile IPv6 fast handover method | |
JP4758437B2 (ja) | 無線ネットワークにおける移動端末及び通信システム | |
Montavont et al. | Analysis and evaluation of mobile IPv6 handovers over wireless LAN | |
JP2006287426A (ja) | サービス装置、サービス装置によるクライアント装置の接続先切替制御方法およびプログラム | |
JP2004080791A (ja) | ローカル移動性管理を支援する移動IPv6で最適化されたパケットルーティング方法 | |
US20100056148A1 (en) | Mobile communication network | |
Xie et al. | IEEE 802.11-based Mobile IP fast handoff latency analysis | |
Ryu et al. | A scheme to reduce packet loss during PMIPv6 handover considering authentication | |
JP3080039B2 (ja) | 移動体通信システムにおける移動端末の位置登録方式 | |
Ha et al. | Intra-mario: A fast mobility management protocol for 6lowpan | |
JP5116950B2 (ja) | 無線通信装置 | |
KR100673202B1 (ko) | 휴대 인터넷과 이기종의 셀룰러 이동통신 시스템 간핸드오버 처리방법 | |
JP2004289460A (ja) | モバイルip通信システム、モバイルip通信方法及び移動体通信端末装置 | |
Lamont et al. | An IPv6 and OLSR based architecture for integrating WLANs and MANETs to the Internet | |
Midya et al. | A novel Vertical Handoff scheme for vehicular ad-hoc networks | |
Kousalya et al. | Predictive handoff mechanism with real-time mobility tracking in a campus wide wireless network considering ITS | |
Anwar et al. | Enhanced handoff latency reduction mechanism in layer 2 and layer 3 of mobile IPv6 (MIPv6) network | |
Xie et al. | Mobility and routing management for heterogeneous multi-hop wireless networks | |
Yadav et al. | Performance analysis and optimization of Hmipv6 And Fmipv6 handoff management protocols | |
KR20070028782A (ko) | 패스트 핸드오버 프로토콜에서 버퍼관리방법 | |
KR100481887B1 (ko) | 속도 감지 센서를 이용한 이동 아이피 사전 등록 및 해지요청 방법 | |
Kumbuza et al. | Using the global positioning system (GPS) to add intelligence to wireless handover in WLAN |