JP4758437B2 - 無線ネットワークにおける移動端末及び通信システム - Google Patents

無線ネットワークにおける移動端末及び通信システム Download PDF

Info

Publication number
JP4758437B2
JP4758437B2 JP2007544300A JP2007544300A JP4758437B2 JP 4758437 B2 JP4758437 B2 JP 4758437B2 JP 2007544300 A JP2007544300 A JP 2007544300A JP 2007544300 A JP2007544300 A JP 2007544300A JP 4758437 B2 JP4758437 B2 JP 4758437B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mobile terminal
value
speed
speed estimation
parameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007544300A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008523658A (ja
Inventor
マティアス ペーターション,
コニー ラルソン,
Original Assignee
テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) filed Critical テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)
Publication of JP2008523658A publication Critical patent/JP2008523658A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4758437B2 publication Critical patent/JP4758437B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/24Reselection being triggered by specific parameters
    • H04W36/32Reselection being triggered by specific parameters by location or mobility data, e.g. speed data
    • H04W36/322Reselection being triggered by specific parameters by location or mobility data, e.g. speed data by location data
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/24Reselection being triggered by specific parameters
    • H04W36/32Reselection being triggered by specific parameters by location or mobility data, e.g. speed data
    • H04W36/324Reselection being triggered by specific parameters by location or mobility data, e.g. speed data by mobility data, e.g. speed data
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W48/00Access restriction; Network selection; Access point selection
    • H04W48/18Selecting a network or a communication service

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、特に種類の異なるネットワークを含む種類の異なる通信システム間において、アクセスセレクション(選択)を改善するために、移動端末が移動する際の速さを使用する通信システム及び情報送信方法に関する。
移動端末は、多数のインターフェースを使用することで多数のリンク層(L2)を介して、種類の異なったアクセスネットワークに接続できる。
広い帯域幅、短い待ち時間、高速で移動する端末のサポート、端末移動のための低コストな処理などを提供できるアクセスネットワークがあれば、他のネットワークに較べて、そのネットワークのほうが好ましい。例えば、無線LAN(WLAN, Wireless Local Area Network)では、端末の移動が低速であれば、通信が可能であるが、高速で移動する移動端末に対応できるようには設計されていない。一方、セルラー方式の通信システムでは、例えば、自動車や電車内の端末のように高速で移動する端末との通信ができるように設計されている。他方において、セルラー方式であっても、すべての地理的な位置で、全部のアクセスネットワークが利用できるわけではない。
例えば、移動端末が、セルラー方式のネットワークのような広域アクセスネットワークだけでカバーされている場所から、例えば、無線LANのような狭域ネットワークでカバーされている場所に移動する際には、そのまま、広域ネットワークを使用続けるか、狭域ネットワークにハンドオフするかの決断が迫られる。
マルチアクセス技術の現在の研究は、ネットワークでのトポロジカルな移動関係を検知する様々な方法、及び、優れたアクセスネットワーク技術とその方法を探し出そうとする方向で進んでいる。
地理情報の検知に関する現在の研究は、移動端末の位置決めサービスや場所特定サービスを提供するために、移動端末の絶対位置をどのように検知するかという点に集中している。
物理層(L1)で収集した情報、あるいは、リンク層(L2)で収集した情報を使ったネットワーク/IP(Internet Protocol)層(L3)でのアクセス選択技術の改良に関する現在の研究は、その研究成果が実際に利用されているかという点で言えば、極めて限定的である。セルラー回線は、通常の場合、ポイント・ツー・ポイント(PPP, point-to-point)形式のリンクを採用しているため、その無線通信の全体的な物理特性は、ネットワーク層(L3)からは見えないようになっている。無線LANリンクの代表例は「イーサネット(登録商標)リンク」であるが、この場合には、上り方向に送信される情報のみが「リンクアップ・リンクダウン」される。勿論、ネットワーク層L3は、一般的には、リンクの詳しい特性について関知していないが、例えば、アクセス選択メカニズム機能部のようなネットワーク層L3を管理しているメカニズム部は、リンクを介したデータ送信の動的特性について知っている必要がある。
セルラーネットワークとWLANネットワークが融合した「ハイブリッドネットワーク」間のハンドオフを容易にするために速さ(velocity)を推定する方法とファジー論理を使う方法が研究されている(Majlesi, A., Khalai, B., [WLANと移動ネットワーク間の相互接続のためのハンドオフアルゴリズムに基づいた適応ファジー論理] PIMRC IEEE 2002, Vol. 5, pp. 244-51参照)。ここでは、移動端末がアクセスネットワーク及びアクセス方法を選択する際の移動端末の移動の速さ(speed)を用いてハンドオフする方法が開示されている。マイクロ・セルラー・システムにおいて移動端末の速度(velocity)を求める方法、求めた速度(velocity)に基づいてハンドオフを行う方法が、Austin, Mark D. Stvber, Gordon, L., の論文「マイクロセルラシステムにおける速度(velocity)適用ハンドオフアルゴリズム」(IEEE Trans. Veh. Techn., Vol. 43, pp. 549-561)で開示されている。
現存のソリューションの問題点
上記で述べたような、セルラーネットワークからWLANへのハンドオフを行う場合には、IP層での移動メカニズムを使用すると、多少時間がかかる。つまり、1秒から10秒のオーダの時間がかかるのである。
移動端末が地理的に高速でWLANのカバー域から出ているような場合には、ハンドオフをすること自体に意味がない、つまり、ハンドオフをするとすれば、数秒ごとにハンドオフを繰り返さねばならないことになる。
しかし、高速で移動する移動端末やノードに対して無線サポートやネットワークのサポートがないアクセスネットワークのカバー域に移動端末が位置していたり、現時点での通信に深刻な影響を与える速さで動き始めるバス・自動車・列車などの車両内へ移動端末が移動したりするケースでは、高速で移動する移動端末に対してより適切な無線アクセス技術へとハンドオフできるようにすることは有益である。
移動端末が移動している速さに基づいて構築されているアクセスネットワークのための方法を使うことは重要である。
一般的に、ハンドオフの際には、パケットの紛失が起こるし、受信するパケットの順序もばらばらになるため、待ち時間にも大きなバラツキが出るということを、ハンドオフする前に考慮に入れる必要がある。
トポロジカルな移動検知
ネットワークトポロジーにおける移動端末の移動検知では、ハンドオフがネットワーク層L3で実施されることが要求される。従来のネットワークトポロジーにおいて検知される移動に関して、移動端末が同じサブネットに留まる時間を予測したり、同じ接続点に接続されている時間を測定したりすることは不可能である。その理由は、移動端末の物理的、地理的な移動の速さについての予測値や情報が入手できないからである。
従来の研究の焦点は、ハンドオフの影響、又は、ハンドオフにかかる時間をいかに最小にするかである。従来の研究の多くは、移動端末が、ある特定のセル内に留まる時間の予測値をアクセス選択プロセスに導入・提供できるかの点では有用でなく、さらに、種類の異なったセル間、種類の異なったアクセスネットワーク間でのアクセス技術を提供できるかの点でも有用ではない。
位置決め・位置特定
移動端末の位置決め、位置特定に関する従来の研究は、1つ又は多数のアクセスネットワークのエリアにある1つ又は多数のセルを基礎にして、いかに移動端末の地理上の絶対位置を求めるかに焦点を当てている。このように、従来の研究は、移動端末の位置決めをすることを中心にしているが、実は、この絶対位置を求めることは、移動端末の地理的な移動の速さを求めることよりも複雑である。
移動端末の地理的位置の絶対値を測定する手順と装置を改良すれば、移動端末の地理的な移動の速さを計算できることは明らかである。その改良を行う場合の問題点は、従来の位置決め・位置特定の手順が極めて複雑であり、セル内における現存する道路情報の場合のように、インフラ情報を駆使した極めて高度な計算が必要である。
下位層からネットワーク層L3への情報伝達
現在のシステムでは、種類の異なる別の下位層から、動的な無線状態が時間と共に変化する態様に関してのどんな種類の情報も、上位層に伝達する方法がない。
一般的に、下位層は、リンクアップ及びリンクダウンに関する情報以外には上位層には一切情報を伝達することはない。
下位層は、ドライバごとに区分されており、ソフトウエアプログラムとファームウエアプログラムの機能を有している。ファームウエアとハードウエアには、信号強度などの物理的パラメータに関する詳しい情報が格納されているが、層構造においては、その情報は上り方向には伝達されることはない。仮に伝達されたとしても、その伝達の内容のバラツキが極めて大きい。アクセスネットワーク選択手順のような、ネットワーク層での手順は、下位層とは独立しており、下位層がどこでそのような情報を読み込むかについて知る方法がない。
協調型のアクセスネットワーク
移動端末の位置決めを行う現在の手順では、移動端末側で、接続すべきアクセスネットワークの地理的なトポロジーのレベルについて知っていることが要求される。
種類の異なったネットワーク間での移動端末のハンドオフに関する現在の手順では、そのネットワーク間での共同と協調が要求される。しかし、移動端末がその都度最適で最良のネットワークを選択する方法としては、ネットワーク間の共同と協調ということは、あまりにも複雑な要求である。
現在の速さ推定のためのソリューションにおける問題点
Majlesiらが論文で提案したソリューションとアルゴリズムでは、速さ推定がどのように実行されるかについては言及していない。一例として、ドップラー周波数速さ推定法を参照できるとしているものの、これは現在のハードウエアでは提供されていない。Austinらの論文では、セルラーネットワークでの速さ推定に関して数学的に複雑なアルゴリズムが開示されている。この従来のアルゴリズムは、基地局で実行されるものである。
さらに、Majlesiらが論文で提案しているアルゴリズムは、明らかに、セルラーネットワークとWLANとからなるハイブリッドネットワークでの使用を意識して設計されたものである。そのアルゴリズムでは、普通の一般的方法によっては種類の異なった下位層は扱えず、セルラーネットワークとWLANについては扱えるように決め打ちされている。
上述したアルゴリズムは、移動端末内の異なった算定プロセス部からのアプリケーション、オペレータポリシー、ユーザ選択を組み合わせた入力がある場合には対応できない。
本発明の目的は、無線通信システムにおけるネットワークに接続された移動端末の位置情報又は速さ情報を、ハンドオフを効率的に支援するように、算出・収集して無線通信システムを提供することである。
本発明の別の目的は、無線通信システムにおいて、移動端末のハンドオフ操作を効率的に支援するように移動端末の位置又は速さを算出・収集する方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、無線通信システムに使用される、自端末の位置又は速さの情報を、ハンドオフ処理を効率的に支援するように算出・収集する構成とされた移動端末を提供することである。
本発明が解決しようとする問題は、移動端末の速さをいかに効率的に推定するかであり、特に、移動端末の速さの優れた推定値を求めるために、いかに効率的にデータを収集・算出・計算するかである。
従って、一般的には、移動端末の地理的な移動の情報をアクセス選択アルゴリズムに提供するための方法と、その方法を実行する機器が提供される。このアクセス選択アルゴリズムに提供される情報は、アクセス選択アルゴリズムの側では、リンク層や下位層の詳細を知る必要がないような形で提供されるようになっている。
ネットワークの各インターフェース、そのドライバ、下位層の対応部分から、移動端末の動きや速さの推定値の情報が、ネットワーク層の速さ推定アルゴリズムに付与されて、その速さ推定アルゴリズムの側で付与された全部の情報を組み合わせることになる。ネットワーク層で実行される速さ推定アルゴリズムは、その速さの推定値を、同じネットワーク層で実行される、全体のアクセス選択アリゴリズムのほうに提供する。この全体のアクセス選択アルゴリズムは、移動端末の中にすでに何らかの形で内蔵されていることが想定され、各時点でハンドオフの相手先として好ましいアクセスネットワークを決定するために、別の入力値を受け入れる可能性も想定されて構成されているものである。
移動端末の地理的な移動に関する近似の速さの情報が不正確であっても、異なったネットワーク間、異なったセル間での移動端末のハンドオフのために有益な予測となる場合がある。
ハンドオフの実行を考慮している移動端末が、ある値以上の速さで移動している時は、高速で移動する端末には対応できない無線ネットワークへのハンドオフをしないよう決定することが非常に重要である
ネットワーク層で実行されるアルゴリズムは、下位層から受信・取得した情報の読み替えをすることが可能である。つまり、下位層の複数の部分からの情報に基づいて、別のアクセスデバイスへのハンドオフを行うために、移動端末で実行されるか、あるいは、別のネットワークで実行される、組み合わせ速さの推定を行うことが可能である。
このように、一般的には、情報通信のための通信システムとしては、無線通信システムが想定される。この無線通信システムには、少なくとも、2つの無線ネットワーク(これらは、「アクセスネットワーク」と呼ばれる)が含まれ、これらが互いに種類の異なったネットワークであってもかまわない。上記の無線通信システムは、少なくとも、2つのアクセスポイントを有する無線ネットワークシステムを含み、そのアクセスポイントのそれぞれは、別々の通信カバーエリア又は個別のカバーエリアを有している。この無線ネットワークシステムには、同一種類のアクセスポイントを有する単一の無線ネットワークあるいは複数の無線ネットワークを含む。
さらに、上記の通信システム、又は、その通信システムの一部として使用される移動端末には、少なくとも2つの無線ネットワークの1つ又は少なくとも2つのアクセスポイントの1つと無線通信を行う通信回路が含まれる。この通信回路のそれぞれには、移動端末と、少なくとも2つの無線ネットワークのうち、少なくとも1つの無線ネットワーク内のアクセスポイントの少なくとも1つ、又は無線ネットワークシステムのアクセスポイントの少なくとも1つとの間の通信において特定の機能を果たすための複数の回路ブロックが含まれる。この回路ブロックには、その回路ブロックが果たす機能に特有な電子回路又は複数の回路ブロックとの共用の形で動作する一般的電子回路が、メモリ、又は、その回路ブロックに特有なメモリと一緒に含まれており、この一般的な電子回路は、メモリ内、あるいは、メモリ内の一部分に格納されている情報に従って動作する。移動端末には、適当なアルゴリズムにより、移動端末の移動の速さの推定を実行するための速さ推定回路ブロックが具備されており、この速さの推定値は、移動端末内の選択モジュール、つまり、選択回路ブロックに供給される。この選択モジュールは、その選択機能を実行し、速さの推定値に基づいて、少なくとも2つの無線ネットワークのうちの1つ、又は、少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つを選択し、移動端末への情報及び移動端末からの情報について通信を実行する。
速さ推定回路ブロックの第1パートは、少なくとも2つの無線ネットワークのそれぞれに対応しており、速さ推定機能の第1パート(第1の部分)を実行する。その後、速さ推定回路ブロックにおける第1パートのそれぞれが、移動端末の現在の位置又は速さを、アルゴリズムに従って、推定・算出する。ここでの推定・算出は、少なくとも2つの無線ネットワークのうちの1つのアクセスポイントとの通信だけに基づいて実行される。この場合、速さ推定回路ブロックの第2パート(第2の部分)が、推定値又は算出値を受信する第1パートに接続される。速さ推定回路ブロックの第2パートは、速さ推定アルゴリズムに従って、移動端末の合成値を算出するが、この算出は、受信した推定値又は算出値に基づいて実行され、速さ推定機能の第2パートを実行する。
上記の通信回路の回路ブロックは、少なくともネットワーク層、及び、少なくとも1つの下位層を含むレイヤーシステム構造になっている。ここで、ネットワーク層は、移動端末と少なくとも2つの無線ネットワーク、又は、無線ネットワークシステムとのネットワークレベルの通信を行う回路ブロックを含む。少なくとも1つの下位層には、移動端末と少なくとも2つの無線ネットワーク又は無線ネットワークシステムのアクセスポイントとの間での情報の物理的送信を行う回路ブロックが含まれる。上記の速さ推定回路ブロックの第1パートは、少なくとも1つの下位層に含まれ、速さ推定回路ブロックの第2パートがネットワーク層に含まれる。このようにして、移動端末の現在の位置の推定値と速さの推定値は、少なくとも1つの下位層からネットワーク層に送信され、この際の送信は、特別のインターフェースを使用して実行される。
本発明の追加の目的と長所を以下に記載するが、その一部分については、以下の記載から明らかであるか、本発明の実施形態により明らかとなる。本発明の目的と長所は、特に、特許請求の範囲に記載した方法、プロセス、機器、それらの組み合わせ構成を用いて達成される。
複数の無線通信ネットワークが組み合わされて構成されている「アクセスネットワーク」(Access Network)と呼ばれる通信システムが図1に示されている。図1に示された移動端末1は、例えば、自動車に乗って、種類の異なった複数のネットワークによってカバーされている通信エリア間を移動する。さらに、図1に示したように、アクセスポイント(AP, Access Point)4の周辺の小さなエリアを通信カバレッジとする無線LAN(WLAN)が存在する。さらに、基地局(BS, Base Station)の周囲に存在する大きなエリアを通信カバレッジとするセルラーTDMA(Time Division Multiplex Access、時分割多元接続)ネットワークのような1つ又はそれ以上のセルラーネットワークがある。移動端末1(Mobile Terminal)は、通信の各時点で、最も適切なネットワーク、つまり、最良の通信条件を有するネットワークに接続されることになる。ここで言う「アクセスポイント」という用語は、一般的にも使用されている用語であり、無線通信ネットワークで使用されるすべてのアクセス機器を意味し、特に、ここでは、WLANでのアクセスポイントと、セルラーネットワークでの基地局の意味を含む。
移動端末1と無線ネットワークとの間の通信は、別々の層(レイヤー)において、標準的方法で、実行される。図2では、移動端末と通信システムとの間の通信に使用される下位層が示されており、それぞれ別々の層で異なったタスクが実行されることを示している。このようなレイヤー構造の最下位の層として物理層L1があり、この層は、ネットワーク上の機器間でデータを送信させる電気機械的なインターフェースを提供するとともに、通信に必要なハードウエアで構成される。この物理層の上位にはリンク層L2があり、この層の機能により、ネットワーク上の各機器が通信チャネルを共用でき、無線通信のための最も基本的なソフトウエア手順が実行されることになる。このリンク層のさらに上位には、ネットワーク/IP(Internet Protocol)層(ここでは、単にネットワーク層という)がある。この層は、ネットワーク通信に特有の手順、あるいは、通信が行われる通信システム全体での手順を実行する。このネットワーク層の主要な目的は、情報がその発信元から着信先に送信される場合に、どのような物理的な通信経路を使うかを決定することである。これらの他にも、さらなる上位層があるが、ここでは論じない。それぞれの層は、通信に関与している別々の機器内にあり、別々の機器内で、それぞれの層の機能が実施及び実現されている。つまり、移動端末1、アクセスポイント4、基地局6にも、中央のネットワーク機器(図示略)にも、それぞれ、これらの層があり、各層の、少なくとも、いくつかではネットワーク上の各機器と同じレベルの部分を有するように分割されている。特に、下位層のタスクは、移動端末の通信回路により実行され、各タスクは、通信機器の中に備えられた共通の回路、あるいは、各タスクのためのコマンドが入力される特別な回路、関連するメモリセル、及び、メモリエリアで実施されることになる。
以下において、主として種類の異なった無線ネットワークを含む通信システムにおいて、移動端末がアクセスネットワークを効率的に選択するために必要な方法とそのデバイスについて述べる。ここでアクセスネットワークというのは、移動端末が情報通信を行うために接続している又は接続すべき無線ネットワークのことである(図1参照)。その方法とデバイスは4つの部分を含んでおり、少なくも、そのうちのいくつかについては、ソフトウエアを適当に変更することで1つの移動端末に統合することが可能である。この4つの部分の内容については、それらの関係関して、以下の説明と図3と図10で示してある。
1.アルゴリズム11。アルゴリズム11が、1つ又はそれ以上の下位層の特定の部分の回路ブロックにおいて実行される。この下位層の特定の部分としては、物理層L1での特定の部分、あるいは、好ましくは、リンク層L2での特定の部分である。このアルゴリズム11を実施するための個別の動作として、通信システム内の無線ネットワークを構成する移動端末1とアクセスポイント4、及び、アクセスポイントとしての基地局6との間の受信信号強度(RSS,Received Signal Strength)、信号対雑音比(SNR, Signal-to-Noise Ratio)、タイミングアドバンス(TA, Timing Advance)のような種々のパラメータを測定すること、推定すること、導き出すことである。アルゴリズム11により、移動端末とアクセスポイント間の通信に必要な他のパラメータの値も計算・推定・導出される。
2.インターフェース13。下位層と上位層を結ぶインターフェース13が、後述する初期において含まれる情報を、下位層からネットワーク層L3に対して、一般的なフォーマットで送信するために使用される。
3.アルゴリズム15。アルゴリズム15は、速さ推定のためのアルゴリズムであり、例えば、ネットワーク層L3のような上位層での回路ブロックで実行されるが、このアルゴリズム15により、すべての他の下位層からの入力、特に下位層で実行されたアルゴリズム11による入力を受け入れて、そのデータを翻訳することで、移動端末1の現時点での地理的な移動の速さの近似値、組み合せ値を算出することになる。アルゴリズム15では、ヒューリスティック(発見的手法)を駆使して、移動端末が、同じ無線カバリッジエリア3、あるいは、同じセル5内に、そのまま留まるのか、リンク層のような下位層との関係で、しばらくの間、そのエリア内で移動するのか、あるいは、無線カバリッジエリア、又は、そのセルから素早く外に出るのかどうか、あるいは、無線状態が過度に悪いのかどうか、無線カバレッジエリアがすでに通信を行っている移動端末で過度に混雑しているのかどうかについての判断をする。
4.アルゴリズム17。アルゴリズム17は、全体アクセス選択(オーバーオール・アクセス・セレクション)のためのアルゴリズムである。これは、ネットワーク層L3のような上位層内の回路ブロックにより実行される。速さ推定アルゴリズム15から、ネットワーク層を管理する全体アクセス選択のための機能部に対して提供される出力が、多数の入力パラメータの1つとして使用される。アクセス選択の機能部への入力としては、上記の入力の他に、アプリケーション、ポリシー、ユーザ選択、ネットワーク命令に関する入力が含まれる。
下位層アルゴリズム11について
下位層アルゴリズムは、下位層である物理層L1及びリンク層L2のうちの1つ又は両方で実行される(図4参照)。下位層は、例えば、従来技術で開示されているような適当な方法を用いて、計算用の別々のパラメータの値を測定・推定・導出して、その結果を、別途に計算・推定・導出したパラメータと一緒に、次の上位層であるネットワーク層に転送する。
測定により直接に知ることができるパラメータについて
任意の下位層である物理層L1及びリンク層L2において測定することで、すぐに入手可能なパラメータの例は以下の通りである。
・受信信号強度(RSS)(図4のブロック401参照)
・信号対雑音比(SNR)(図4のブロック403を参照)
・タイミングアドバンス(TA)(但し、このパラメータは、セルラーTDMAだけにしか適用できない。図4のブロック405参照)
これらの測定機能は、ハードウエア又はファームウエアにより実施されてもよいし、各インターフェースのソフトウエアドライバの一部として組み込まれてもよい。無線インターフェースは、ハンドオフ動作が必要かどうかを決めるために、この測定を、すでに多数実施している場合が多い。
新規に計算するパラメータについて
下位層である物理層L1及びリンク層L2は、これらのパラメータに加えて、測定によりすぐに入手している既知のパラメータに基づいて、別の複数のパラメータを算出することが可能である。例えば、アクセスポイント4/基地局6からの距離DISTは、受信した信号の強度に基づいて推定が可能である(図4のブロック406参照)。移動端末1が、現時点での通信が行われているセルの半径を推定できるなら(図4のブロック407参照)、その時点での通信相手であるアクセスポイント/基地局の送信電力も推定可能である(図4の409参照)。移動端末がセルの大きさや送信電力を知る方法がない場合もあるが、その場合でも、移動端末では推定が可能である。例えば、移動端末1は、アクセスポイント4/基地局6が最大送信電力で送信していると仮定する方法を用いれば(図4のブロック411参照)、その最大セル半径が使用できる(図4の413参照)。たとえ、ここでの推定値が大雑把であっても、その結果に対する影響は10のオーダでの相違でしかないし、入力が何もないよりはましである。異なった下位層により得られたパラメータの精度については、後で述べる。例えば、WLANのセル3の大きさは、セルラーネットワークのセル5に較べれば、かなり小さいことは知られており、このことは、計算で得られた値を推定値として使う場合の精度を見る場合に、ある示唆を与える。
一方、移動端末1の基地局6からの距離DISTをタイミングアドバンスに基づいて計算することは、電波伝播の所要時間と速さを既知として計算するので、より直接的である(図4のブロック415、417参照)。
アクセスポイント4/基地局6と移動端末1との間の距離DISTの推定値を保存し(図4の419参照)、その推定値の精度を推定して、その結果も保存する(図4のブロック421、423参照)。
アクセスポイント4/基地局6からの移動端末1の移動の速さVELを、距離が時間と共に変化することに基づいて計算し(図4のブロック425参照)、その結果を保存する(図4のブロック427)。
限界について
移動端末1が移動する速さVELの推定は、大抵の場合、移動端末が通信している相手のアクセスポイント4/基地局6を中心として放射状(半径方向)についてだけ可能である。つまり、移動端末の移動の速度(velocity)の半径方向成分だけが推定可能である。その理由は、大抵の場合、受信信号強度又はタイミングアドバンスだけが、唯一、実態に即したリアルな数値であり、常に変化している入力パラメータである。しかし、このパラメータは、アクセスポイント4/基地局6からの距離の関数にしかすぎないからである。
残念ながら、移動端末1の移動の速度(velocity)の接線成分は不明である。最悪の場合は、移動端末1がアクセスポイント4/基地局の周りを一定の半径で円を描いて移動する場合であり、この場合には、移動の推定は全く不可能である。この場合の結果は、移動がゼロとの結果が出るが、その理由は、移動端末の速度(velocity)の半径方向成分が常にゼロであるからである。
しかし、後述するように、両方とも1つのアクセス技術の適用が可能で、しかも別々のアクセス技術も適用可能な複数のアクセスポイント4/基地局6との通信情報から導き出された移動端末1の速さ推定を組み合わせた場合には、放射(半径)方向の推定のみについては、互いに補足しあって、移動端末の速さのより優れた推定が可能となる。
例えば、移動端末1は、セル3,5内のそれぞれのアクセスポイント4,6に対して、さらに放射(半径)方向寄りに移動が可能である。一方、この移動は、別のセルのアクセスポイントに対しては、さらに接線方向寄りということにもなる。そのような2つの半径方向成分を組み合わせることで、移動端末の接線方向の移動のみに対して速さゼロとの推定をしてしまうというリスクが無くなるが、同時に、各セル3,5内での半径方向成分が多い場合には、別の隣接セルにおける半径方向成分が低いので、移動端末の速さの推定値があまりにも低いものとなってしまう。
下位層から上位層へのインターフェース
下位層から上位層L3へのインターフェースを使用して、下位層L1,L2で測定・算出された情報が、上位層であるネットワーク層L3で実行される速さ推定アルゴリズム15に取り入れられる(図5参照)。ここでの記載に採用されている「プリミティブ(初期の)」という用語は、そのような転送情報の抜粋形式を意味する。
「プリミティブ」というコンセプトの背後にある考え方は、別の異なったアクセス技術による無線状況の比較検討に使用できる無線情報の正規化フォーマットを、下位層が提供できるということである。例えば、受信信号強度を「mW」や「dBm」という単位で特定する代わりに、プリミティブのコンセプトでは、最大信号強度をパーセントで特定することになる。
下位層が、それぞれのネットワークインターフェースのためのドライバソフトウエアの1部分(パート)として動作すること、及び、そのようなインターフェースを製造する製造会社は、ネットワーク層L3で実行される一般的アルゴリズムが提供する製造会社以上に、情報正規化方法について多くを把握していることが期待される。
プリミティブを一方の層から他方の層に送出又は送信するという用語は、抽象的に解釈する必要がある。プリミティブの送出、又は、プリミティブ送信という用語は、層間での通常のデータ送信という意味での、情報パケットやデータパケットなどのトランスポートという意味に解釈すべきでない。実現可能な実施形態の説明として、下記の記述を参考のこと。
定期的又はイベントごとのシグナリング
プリミティブは下位層からネットワーク層L3に定期的に送信されるが、その際の送信の間隔(インターバル)は、例えば、デフォルト値として10msにするか、あるいは、ネットワーク層L3側が設定してもよい(プリミティブ送信を示した図5のブロック501、503を参照)。
デフォルト値、又は、上位層L3で設定される、ある閾値(例えば、90%)を越える場合には、下位層からネットワーク層L3にプリミティブを送信してもよい(図5のブロック505参照)。プリミティブのそれぞれには、例えば、10%、30%、50%、70%、90%などの閾値が設定されている。ある閾値を越えるとトリガーが引き起こされる。
ネットワーク層L3は、この層がプリミティブの定期的な送信を望んでいるかどうか、閾値を越えたためにトリガーが引き起こされた時にだけ送信を望んでいるのかどうかについて特定する能力を備えている(ブロック507参照)。
プリミティブの定義
プリミティブには、例えば、下記のパラメータが含まれているが、本発明は、それらにのみ限定されるものではない。
・受信信号強度(RSS)。これは受信した信号の強度であり、100%で正規化された無次元の値である。上記で述べたように、下位層は、全部のアクセスポイントがそれぞれ最大電力で送信しているとの仮定をしない限り、それぞれのアクセスポイント4,6との関係において、最大値がどの値であるかを特定できない。
・信号対雑音比(SNR)。これも100%で正規化された無次元の値。
・タイミングアドバンス(TA)。これは、セルラーTDMAだけに適用され、単位はメートル。移動端末1と、通信中である基地局6との間で、ミリ秒のオーダで測定した結果から算出した値である。
・移動端末1の距離(DIST)。これは、移動端末と、通信中のアクセスポイント4/基地局6との間の距離DISTであり、単位はメートル。高度のアルゴリズム11を有する下位層において、この距離の算出が可能である。
・移動端末1の速さ(VEL)。これは、移動端末が、通信中のアクセスポイント4/基地局6から移動する時の速さVELであり、単位は、m/sである。
・移動端末1の絶対位置(ABS)。これは、GPS(全地球測位システム)受信機又は将来の無線システムにだけ適用されるもので、GIS(地図情報システム)で採用されているような地理座標で特定する。また、高度のアルゴリズム11を有する下位層において、この位置の算出が可能である。この計算では、多数の地理座標の入力が必要であり、アクセスポイント4/基地局6の種類が全部同じである場合を想定している。
・リンクアップ(上りリンク)(LU)
・リンクダウン(下りリンク)(LD)
プリミティブであるRSS,SNR,DIST,VELの値は、それぞれ1つのアクセスポイント4、1つの基地局6に対応している。各プリミティブは、<XX=”value”, BSid>のような形式で与えられて送信される。ここで、「XX」は、RSS,SNR,DIST,VELのうちの1つを指す。例えば、「XX」は、特定のアクセスポイント又は基地局から現時点で受信している信号の信号強度を示していることになる。さらに、ここで、パラメータ「BSid」は、例えば、BS1,BS2、…と記載されるが、これは、単に基地局の識別子であり、上位層L3がそれを使って、すでに入手している結果をマッピングする。このパラメータは、「APid」のようにも書くことが可能である。例えば、AP1,AP2のように書いて、無線ネットワークでの別々のアクセスポイント4、6を識別することに使う。上位層L3にとっては、実際的な意味はない。
多数のアクセスポイント4/基地局6が、移動端末1の到達距離の範囲内に存在する場合には、これらのアクセスポイント4/基地局6と移動端末1との通信パラメータを測定、算出することが可能であり、その値を使って、各アクセスポイント4/基地局6ごとに、プリミティブの組が作られる。
プリミティブであるABS,LU,LDの値は、特定のアクセスポイント4/基地局6に対応はしていない。
インターフェース13において、下位層から受信したパラメータの値は、正規化値に換算されて(ブロック509参照)、対応するプリミティブが形成される(ブロック511参照)。
各プリミティブは、他の種類のプリミティブとは独立して個別に送信される。つまり、ある種類のプリミティブが測定できて、他の種類のプリミティブが測定できない場合でも、測定できたプリミティブは、測定できてないプリミティブとは関係なく独立して送信される。このことは、あるプリミティブの測定が他のプリミティブと関係している場合でも起こる。

上位層L3は、受信を望む、あるいは、望まないプリミティブを指定することができる(ブロック513)。デフォルト設定の場合には、下位層が、アクセスポイント/基地局との通信に関係しているか、あるいは、その通信から導き出されたパラメータを測定又は算出できるように、全アクセスポイント4/基地局6のすべてのプリミティブが下位層に送信されることになる。
インターフェース13での実行
下位層と上位層L3との間のインターフェースの実行として、以下の機能のいずれかを使ってプリミティブが送信される(ブロック515)。
・ソフトウエア割り込み
・ファンクションコール又はコールバックファンクション
・オペレーティング・システム・メッセージ・サービス
上記のどの機能を使用するかは、オペレーティングシステムの製造会社次第である。
上位層における速さ推定アルゴリズム
ネットワーク層L3における速さ推定アルゴリズム15では、全ての異なる下位層からの入力を取り入れ、その取り入れたデータを翻訳・解析して、移動端末1の地理的移動に関する現在の速さの近似値を算出する(図6参照)。この近似値は移動端末の速さの組み合わせ値(合成値)である。速さ推定アルゴリズム15では、ヒューリスティック(発見的手法)を使用して、移動端子1が、同じセル3、5内にそのまま留まるのか、下位層の任意の部分との関係で、しばらくそのセル内で移動するのか、あるいは、そのセルから素早く外に出るのかどうか、あるいは、無線状態が悪いのかどうか、セルがすでに通信を行っている移動端末での混雑が過度であるかどうかについての判断をする。
計算に取り込まれる無線ネットワークの数とアクセスポイント4/基地局6の数が多いほど、それだけ移動端末1の速さ推定の精度が向上する。上位層での速さ推定アルゴリズム15は、移動端末の速さ推定に必要な無線ネットワークの状態についての出力を行い、この出力は、全部のアクセス選択アルゴリズム17におけるネットワーク層への入力として使用されることになる。
上位層L3の速さ推定アルゴリズム15は、接続されている、それぞれの下位層からプリミティブ情報を定期的に取り入れ受信する。ここで受信するプリミティブの値は、すぐ下の下位層、又は、それよりさらに下位の層で作成してもよいが、上位層から見た場合には、それらの値は、下位層の特定の部分、つまり、ネットワークインターフェース/ネットワークドライバから送信されてくる情報である。
下位層へのパラメータを特定する上位層における速さ推定アルゴリズム
上位層L3での速さ推定アルゴリズムのために、すべての情報を下位層から取り入れて受信し、その速さ推定に使用する必要はない。
上位層L3での速さ推定アルゴリズムには、下位層L2のような下位層から受信したプリミティブの優先度を特定する能力を備えている。上位層L3での速さ推定アルゴリズム15では、各プリミティブごとに、下位層L2ごとに独立して、以下の設定を行う。
・存在するプリミティブを使用できるように設定する。つまり、そのプリミティブに含まれる情報が使用できる場合には、そのプリミティブを送信するように設定する。
・あるプリミティブは使用不可と設定する。
・あるプリミティブは、定期的な送信、あるいは、イベント・トリガ発生による送信と設定する。
・あるプリミティブが送信される時間間隔の設定。
・イベントによりトリガーされてプリミティブが送信される基準となる閾値の設定。
・閾値の除去の設定。
・閾値をデフォルト値にする設定。
上位層での速さ推定アルゴリズムの定義
ネットワーク層L3での速さ推定アルゴリズム15では、下位層から受信した情報を使用して、移動端末1が地理的に移動しているかどうか、移動端末が移動している大体の速さを推定する。
速さ推定アルゴリズム15は、すべての下位層からのプリミティブと、すべてのアクセスポイント4/基地局6からのプリミティブを連続的に収集し、そのプリミティブのパラメータの値を抽出する。パラメータの型が同一の場合には、新しいプリミティブ、又は、その新しいプリミティブに含まれる値により、古いプリミティブが上書き更新される。例えば、層L2の一部であるL2Aから送信された<RSS=60%、BSA>は、プリミティブ<RSS=70%>によって更新される。その理由は、これら2つのプリミティブの型が同じであり、層L2の同じ場所から送信されたものであり、その値が異なるだけだからである。しかし、その同じプリミティブ<RSS=60%、BSA>は、層L2から送信された<VEL=10,BSA>によっても、層L2のL2Bの部分から送信されたプリミティブ<RSS=0%,BSB>によっても、更新されることはない。LU値、LD値を有するプリミティブの寿命には制限があり、通常の場合には60秒に設定される。
速さ推定アルゴリズム15の一部分において、得られた各プリミティブから、移動端末1の地理的な速さ“s”が求められて(図6のブロック601参照)、別の部分において、得られた各プリミティブから移動端末の位置の精度を表す推定値が求められる(図6のブロック602参照)。この速さ推定アルゴリズム15は、例えば、定期的に、あるいは、新しいプリミティブを受信したときの任意の時点で実行される。このアルゴリズムでは、収集したプリミティブのうちの有効なすべての値を考慮して計算される。このアルゴリズムでは、下位層、例えば、層L2の各部分に対して、以下の決定がなされる(ブロック601参照)。
・下位層がLAN(Local Area Network)型のネットワークと関係しており、しかも、リンクアップ(LU)の場合には(ブロック603参照)、そのネットワークは地理的に固定したネットワークであると想定され、移動端末1が、実質的に移動していないと想定され、値“s”(“s”は、移動端末の推定速さの値)を0と設定する(ブロック605)。
・下位層の一部によりABS(移動端末の絶対位置)の値が与えられ場合には(ブロック607)、VEL(移動端末の速さの推定値),DIST(端末とアクセスポイントとの距離),TA(タイミングアドバンス),RSS(受信信号強度)を使用して、移動端末の速度(velocity)を、このABS値が時間に対して変化する、その変化の仕方から算出し(ブロック609参照)、その速度(velocity)から、推定の速さ(speed)“s”の値を算出する。
・下位層の一部により、VELの値が与えられる場合には(ブロック611参照)、DIST,TA,RSSを使用して、移動端末の速度(velocity)を算出する(ブロック613参照)。
・下位層の一部により、DISTの値が与えられる場合には(ブロック615参照)、TAとRSSを使用して、このDIST値が時間に対して変化する、その変化の仕方から速さの推定値を算出する(ブロック617参照)。
・下位層の一部により、TAの値が与えられる場合には(ブロック619参照)、RSSを使用して、このTA値が時間に対して変化する、その変化の仕方から上記の速さの推定値を算出する(ブロック621参照)。
・下位層の一部により、RSSの値が与えられる場合には(ブロック623参照)、このRSSの時間に対する変化と、この無線ネットワークの代表的なセルサイズに関して事前に設定してある情報を使用して上記の速さの推定値を算出する(ブロック625参照)。
上記と同じ方法で、下位層の一部に対して、速さ推定アルゴリズム15は、以下の設定を行う(図6のブロック602)。
・下位層の一部がWLAN型のネットワークと関係する場合には(ブロック627)、移動端末1の速さの算出に使用する相対位置の測定精度は10mのオーダであるとする(ブロック629)。
・下位層の一部がセルラー型のネットワークと関係する場合には(ブロック631)、速さの算出に使用される移動端末の相対位置、絶対位置の測定精度は500mのオーダであるとする(ブロック633)。
・但し、下位層の一部がセルラーTDMAネットワークと関係しており、しかも、TAが大きく、典型的な例として、TA>5000mであるような場合には(ブロック635)、移動端末の速さ測定の精度は低くなることが予想され、移動端末の相対位置、絶対位置の測定精度は1000mと設定する(ブロック637)。
速さ推定アルゴリズム15は、重み付けした速度(velocity)値や、収集・受信したVEL値を、下位層の一部の対応する部分と関連付けされている無線ネットワークの型に対して事前に設定してある精度を使って、一括して算出する(ブロック639)。例えば、WLANでの速さ測定の重みは、セルラー速さ測定の重みの50倍(500:10)である。この結果に基づいて、移動端末1の物理的推定値“s”又は地理的推定値“s”を得る。ここで算出されるのは速さ(speed)であり、速度(velocity)ではないことを知る必要がある。ここで、速度(velocity)には、方向があるが、速さ(speed)には、方向がないのである。
同様に、速さ推定アルゴリズム15は、下位層に関して、時間に対しての速さ“s”の平均を、二回に分けて、算出する(ブロック639、641)。第1回目は、最後の5秒間でのすべての速さの推定値に対して行い、短時間平均値“Sshort”を得て、第2回目は、最後の30秒でのすべての推定速さ値に対して平均化を行い、長時間平均値“Slong”を得る。基本的には、この短時間平均値“Sshort”は、移動端末1の移動の加速度を検出するために使い、長時間平均値“Slong”は、移動中止の検出に使う、つまり、移動端末が停止しているのか、実質的に移動していないのかを見分けるために使うのである。
すでに算出している速さ推定値に基づいてアクセスネットワークを選択するためのアルゴリズム
速さの計算済みの平均値に基づいて、アクセスネットワークを選択するアルゴリズムについて説明する(図6のブロック642参照、さらに詳しくは、図7参照)。
このアルゴリズムの行う重要な決定は、移動端末の速さの推定値に基づいて、それぞれの時点で、どのアクセスネットワークを選択すればよいかを決めることである。例えば、移動端末1が上記のようなあるレベルを越える速さで移動している場合に、WLANを選択するよりも、セルラーネットワークを選択したほうが断然よいというような選択である。
移動端末が動いてない場合には、LANを選択し、動いていても、その速さが低速の場合には、WLANを選択し、そのほかの場合には、セルラーネットワークを選択するように、アルゴリズムが事前に設定されている。このような選択を補充するものとして、別のアクセス技術を容易に追加することも可能である。このアルゴリズムでは、以下の決定がなされる。
・短時間平均値“Sshort”が0の場合で、LANが使用できる状態であれば、LANを選択する。ブロック645、647参照。
・短時間平均値“Sshort”が増加しており、WLAN、又は、セルラーネットワークがまだ選択されてなくて、条件式「Sshort < SmaxWLAN」が満たされており、しかも、WLANが使用可能であれば、WLANを選択する。ブロック649、651参照。閾値SmaxWLANは、通常の場合には、7m/sに設定する。
・長時間平均値“Slong”が減少しており、WLANがまだ選択されてなくて、条件式「Sshort < SmaxWLAN」が満たされており、しかも、WLANが使用可能であれば、WLANを選択する。ブロック653、655参照。
・下位層の2つの別の部分による、上記で述べた方法で算出した速さの推定値が、その数値の大きさの点で、互いに基本的に異なっているようであれば、ネットワークの変更は考えられず、現在使用している、下位層の対応部分が連動しているアクセスネットワークが安定していることを示しており、接続先の変更はしない。ブロック657、659参照。この例は、移動している車内で、WLANホットスポット・サービスを使用している場合であり、この場合には、移動車両の外にセルラーカバレッジがある。別の例として、移動端末1が基地局6の位置を基準として、一定の距離を移動しているケースがある。
・上記の事がいずれも当てはまらない場合には、セルラーネットワークを選択する。ブロック661参照。
WLANでは、基本的に、移動端末が移動しないことを想定している。しかし、低速で移動端末が動くことは想定されている。上記で述べた、通常の数値である「7m/s」(=25km/h)という速さは、典型的なIPレイヤの移動機構においてハンドオフが可能な時間的長さである。WLANセルにハンドオフして、逆にWLANセルからハンドオフするには、両方で、「4+2」秒かかるが、実際には、もっと短い時間である。セルの半径が50mであれば、移動端末は100mの弦を描いて移動し、中心を通過して、0mでセルに一点で接することになる。平均の弦長さは50mである。7m/sの速さで移動するとすると、端末は7秒間セル内に留まることになる。
ブロック643で示されたアルゴリズムにより選択されたアクセスネットワークが、IPレイヤ包括アクセス選択アルゴリズム17に取り入れられる出力パラメータとなる。
ここで選択されるアクセスネットワークは、このシステムでなされる最終決定ではない。移動端末1の速さの推定値により決まる最良の選択にすぎない。
速さ推定アルゴリズムからの出力
上記の速さ推定アルゴリズム15からの出力は、移動端末1が使用する最適のアクセスネットワークを示しており、それが、例えば、WLANやセルラーネットワークである。
速さ推定アルゴリズムは、いずれかの無線通信システムが使用できる移動端末の速さの推定値も出力する。
上位層における全体アクセス選択アルゴリズム
速さ推定アルゴリズム15の出力が、ネットワーク層L3を管理する全体アクセス選択アルゴリズム17への多数の入力のなかの1つとなる。アクセス選択アルゴリズムに取り入れられるその他の入力としては、下位層からのものがあり、例えば、ドライバから直接送信されるRSSやSNRであり、アプリケーション要求、オペレータポリシー情報、ユーザ選択情報、ネットワーク命令などのネットワーク層での速さ推定アルゴリズムからの出力ではない。
全体アクセス選択アルゴリズム17は、継続的に実行されて、時間軸上の各時点で、入力されているすべての状態情報に基づいて、全部の要求に最大限に適合するようなアクセスネットワークを選択しようと試みる(図8のブロック801参照)。
すでに同じ層で実行されている上記の速さ推定アルゴリズム15が状態情報源の1つとなる。状態情報源の別の例としては、トポロジカル移動検出があり、これは、IPv6(インターネットプロトコル・バージョン6)の近隣探索のようなIPレイヤ・メカニズムに基づいている(T. Narten et al., “RFC 2461-Neighbor Discovery for IP Version 6(IPv6), IETF, Dec. 1998)。
アクセス選択要求には、以下のようなものがあり、それに限定されない。
・ソケットAPI(Application Programming Interface)を介してのアプリケーション要求。
・例えば、アクセス管理のためのユーザインタフェースを介してのユーザ要求。
・例えば、オペレーター、ネットワーク、通信システムにより定義されるポリシデータベース。
これらの要求が特定される定義の詳細は、現存システムで十分に定義されているので、ここでは記載はしない。
全体アクセス選択アルゴリズム17による決定が、移動端末1でのルーティングに影響を及ぼす。例えば、別のアクセスネットワークに変更するという決定により、元のインターフェースやデフォルトルートの変更が必要となる場合もあるからである。
但し、以下の点は留意すべきである。アクセスネットワークを選択して最終的にハンドオフを実行するプロセスは、長い手順である。あるWLANでのアクセスポイント4が到達地点内にある時でも、移動端末1がそのアクセスポイント4に自動的にハンドオフして接続を回復することにはならない。移動端末は、最初に認証プロセスを実行し、別の移動プロトコルの送信を開始せねばならない。好ましいアクセスネットワークの選択がなされたからと言って、ハンドオフがそれと同時に完了ということにはならない。ネットワークの選択とハンドオフとの間にはまだいくつかのステップがあり、それに時間をかけることが必要で、そうでないと接続は失敗する。アクセス選択が実行されている間は、通信システムに対して、好ましいアクセスネットワークが継続して示される。この手順についての詳しい内容については、従来技術と同じである。
・ハンドオフの境界を変更するための速さの推定値“s”の利用
移動端末1の速さに基づいて、アクセスネットワークを大まかに決定する上記の速さ推定アルゴリズム15を使用することとは別に、別のハンドオフを実行するために、その同じアルゴリズムから得た速さの推定値“s”を利用することが可能である。
セル5内のRSSが境界値以下になったその時が、別のセルにハンドオフを行う時である。ハンドオフマージンが、例えば、RSSやSNRの何分の1というような小さなものであれば、L3移動メカニズムにより実行するハンドオフのマージンとして数秒を充てるべきであり、そうすることで、情報パケットを失うことなくハンドオフが可能となる。
しかし、移動端末1が移動する速さにより、最適なハンドオフマージンは変動する。ゆっくりと移動する場合には、マージンは小さくてもよいし、速く移動する場合には、マージンを大きくとることが必要である。
上記の速さ推定アルゴリズム15により得られる速さの推定値“s”を、ハンドオフをするかどうかの判断に用いるRSS又はSNRの閾値を増加あるいは減少させるために使用してもよい(図8のブロック803参照)。図9には、速さの推定値“s”、変動するRSSと、その閾値(RSS(s))が示され、この閾値を基準としてハンドオフがトリガーされることを表している。速さの推定値“s”が大きくなれば、閾値(RSS(s))が増加するし、あるいは、その逆となる。(RSS)の値は、速さとは無関係の閾値であり、速さの推定値が使用できない場合の第2の選択肢として用いるものである。引用したAustinらの論文において、セルラーネットワークにおける移動端末の速さの推定値が、信号強度の平均値を使う一時的なウインドウ用として使用されている。
この改良型のメカニズムは、1つのアクセス技術内、又は、異なるアクセス技術間における移動端末のハンドオフ動作に使用されている。このメカニズムが、セルラーネットワークにおけるハンドオフの決定に用いられた場合には、このハンドオフ手順は、移動端末内で実行されるのではなく、対応する基地局で実行されることになる。
長所
移動端末1の地理的な移動の速さの概算値について、大まかの情報しか入手できない場合であっても、移動端末がハンドオフ動作に移行すべきか、アクセスネットワークを変更すべきか、ハンドオフに移行する場合の最適のタイミングがいつか、アクセスネットワークを変更するタイミングがいつかに関して、より優れた予測が可能となる。
大抵の場合において、移動端末1の速さ“s”の大きさを求めることが十分に可能である。
移動端末が移動していないときに、無線条件を変更する必要はないと考えられるが、そのことは以下のように考える。
・より広いカバレッジのアクセスネットワークに変更する必要がない。
・実際問題として、より狭いカバレッジのアクセスネットワークを選択することが可能である。
・ハンドオフを実行する緊急性がない。
複数の下位層からの情報、それぞれの下位層内での複数のセルからの情報を組み合わせることにより、移動端末の実際の地理的移動についてより精密な予測が可能となる。
本発明の無線通信方法、無線通信システムによれば、位置に関する絶対値や速さに関する絶対値のような下位層からの精密な情報は不要である。位置決めや場所特定の方法やシステムであれば、より精密な情報でないと要求や目的を完全には達成できないが、本発明の通信方法・システムは、そのような位置決め(ポジショニング)や場所特定(ローカライジング)を目的としていない。
下位層間の正規化したプリミティブと、上位層の速さ推定アルゴリズムの正規化したプリミティブを用いることで、上位層でのアルゴリズムを、無線パラメータの値に依存しない状態にすることができるし、異なったアクセス技術による情報との比較が可能となる。また、オペレーティングシステムの製造会社が、ドライバ製造会社に対して、より有用な上位情報を提供するように促すことが可能となる。
本発明の無線通信方法、無線通信システムによれば、移動端末の移動の速さを推定したり、アクセスネットワークの選定を行うに際して、GPS受信機のような追加のハードウエアを必要としない。ソフトウエアに改良を加えるだけで、既存のハードウエアを使用することで、本発明の無線通信方法、無線通信システムを実現できるので、コスト削減効果が得られる。
本発明の無線通信方法、無線通信システムによれば、無線ネットワーク間の協調動作を必要としない。さらに、移動端末が複数の異なった無線ネットワークからの情報を使用することが可能となる。このため、速さ推定の精度が向上する。本発明の無線通信方法は、主に、異なったアクセスネットワーク間でのアクセス選択を行うものである。このことは、ある意味では、単一の無線ネットワーク間でのハンドオフ動作に較べて、操作が簡単である。その理由は、別々の無線ネットワークに属している基地局間での同期の問題がないからである。
単一の無線ネットワーク内でのセル間でのハンドオフに本発明の速さ推定値を用いることが可能である。
本発明の無線通信方法、無線通信システムによれば、移動端末がサイズの小さいセルを高速で通過する際には、そのサイズの小さいセルへのハンドオフを回避させることが可能であり、あるいは、サイズの小さいセルから大きいセルへのハンドオーバを回避させることが可能である。移動端末の移動の速さが速い場合には、以下のことを避けることができる。
・情報パケットの紛失。この紛失は、ハンドオフの場合にも起こるし、小さいサイズのセルでは、移動端末の無線回路が高速の移動端末用には設計されていないので、高速で移動する移動端末をサポートしないことが原因で発生する。
・情報パケットの無秩序な送信。
・待ち時間のばらつき。
・不必要な移動管理シグナリング。
以上、本発明の特有な実施態様について述べたが、さらに多数の追加の長所があり、多数の修正・変更が容易に可能であることは当業者に了承できることである。従って、本発明は、ここで述べた特有の詳細例、機器の例示、図示例に限定されるものでない。従って、ここで提示したクレームで定義されている発明の精神と範囲に逸脱することなく多様な修正が可能である。ここで提示したクレームは、発明の精神と範囲内にあるすべての修正と変更も包含するものである。
本発明の新規性の特徴部分が添付クレームと共に記載されているが、本発明の構成、内容、特徴は、非限定の実施例のさらに詳しい記載と共に下記の図面を参照することで完全に理解できる。
図1は、種類の異なった無線通信ネットワークの組み合わせを説明する、従来技術の通信システムの概略図である 図2は、通信システム又は通信ネットワークでの通信に使用する従来技術の層構造を主に示した図である。 図3は、通信システムにおけるアクセス選択のための無線通信システムでのアルゴリズム又は手順を実行する、種類の異なった回路ブロックを概略的に示した図である。 図4は、図3で示した下位層のアルゴリズムを実行する回路ブロックのブロック図である。 図5は、図3で示した通信システムにおける下位層とネットワーク層との間のインターフェースを示したブロック図である 図6は、通信システムのネットワーク層での速さ推定アルゴリズムを実行する回路ブロックのブロック図である。 図7は、図6で示された速さ推定アルゴリズムに含まれたアクセス選択アルゴリズムを実行する回路ブロックのブロック図である 図8は、通信システムのネットワーク層での全体アクセス選択アルゴリズムを実行する回路ブロックのブロック図である。 図9は、移動端末の受信信号強度を時間の関数として図示したグラフであり、このグラフでは、移動端末の速さの推定値によって変動するRSS(受信信号強度、Received signal strength)を図示している。 図10は、移動端末の回路のブロック図である。

Claims (39)

  1. 情報通信のための通信システムで使用される移動端末であって、前記通信システムは、少なくとも2つの無線ネットワークを含み、前記移動端末は、前記少なくとも2つの無線ネットワークのそれぞれと無線通信を行う通信回路を含み、該通信回路は、前記少なくとも2つの無線ネットワークのうちの少なくとも1つが備える少なくとも1つのアクセスポイントとの間で通信する際に特定の機能を実行する複数の回路ブロックを含み、該複数の回路ブロックのそれぞれは、前記移動端末が移動する際の速さを推定する速さ推定回路ブロックを含み、前記速さ推定回路ブロックは、前記速さの推定値を選択モジュールへ送信するように構成されており、該選択モジュールは、該速さの推定値にしたがって、前記少なくとも2つの無線ネットワークの1つを選択するように構成されており、
    前記移動端末は、
    前記回路ブロックは、1つのネットワーク層と少なくとも1つの下位層を含むレイヤー構造として構成され、
    前記ネットワーク層は、ネットワークレベルで、前記移動端末と前記少なくとも2つのネットワークとの間の通信を行う回路ブロックを含み、
    前記少なくとも1つの下位層は、前記移動端末と前記少なくとも2つの無線ネットワークのアクセスポイントとの間の情報の物理的送信を行う回路ブロックを含み、
    前記速さ推定回路ブロックのうち第1ブロックは、前記少なくとも1つの下位層に含まれ、
    前記速さ推定回路ブロックのうちの別のもう1つのブロックである第2ブロックは、前記ネットワーク層に含まれ、前記速さ推定回路ブロックの前記第1ブロックは、少なくとも前記移動端末の現在の位置の推定値又は速さの推定値を、前記第2ブロックに送信することを特徴とする移動端末。
  2. 前記速さ推定回路ブロックのうちの第1ブロックは、前記少なくとも2つの無線ネットワークのそれぞれに特別に対応した速さ推定回路ブロックを含むことを特徴とする請求項に記載の移動端末。
  3. 前記特別に対応した速さ推定回路ブロックのそれぞれは、少なくとも前記移動端末の現在の位置の推定値又は現在の速さの推定値を前記速さ推定回路ブロックのうちの別のもう1つのブロックに送信するように構成されており、少なくとも前記推定値が特別に対応した前記速さ推定回路ブロックのそれぞれにおいて算出されることを特徴とする請求項1または2に記載の移動端末。
  4. 前記特別に対応した速さ推定回路ブロックのそれぞれは、前記移動端末に関連しているパラメータを、個別のメッセージ、又は、情報の別の項目として、前記速さ推定回路ブロックの第2ブロックに送信するように構成されており、前記個別のメッセージ、又は、情報の項目は、単に、前記パラメータのうちの1つの値を保持するためだけに設けられていることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の移動端末。
  5. 前記特別に対応した速さ推定回路ブロックのそれぞれは、前記移動端末と前記少なくとも2つの無線ネットワークの1つの個別アクセスポイントとの間の無線送信に直接に関連するか、あるいは、その無線送信から派生したパラメータの値を、前記速さ推定回路ブロックの第2ブロックに送信するように構成されており、前記パラメータには、受信信号強度、信号対雑音比、タイミングアドバンスのうちの少なくとも1つが含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の移動端末。
  6. 前記特別に対応した速さ推定回路ブロックのそれぞれが、前記移動端末と関係するパラメータの値を、前記速さ推定回路ブロックの第2ブロックに、定期的に、または、前記パラメータの1つの値が閾値を越えた場合に送信するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の移動端末。
  7. 前記特別に対応した速さ推定回路ブロックは、
    ・ソフトウエア割り込み、
    ・ファンクションコール又はコールバックファンクション、
    ・オペレーティングシステムのメッセージサービス
    のうちの1つを選択して使用することにより、パラメータの値を送信するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の移動端末。
  8. 前記特別に対応した速さ推定回路ブロックの1つは、前記少なくとも2つの無線ネットワークの1つが備えたアクセスポイントからの前記移動端末の距離の連続的な推定値に基づいて、前記移動端末の速さの推定値を求めるように構成されていることを特徴とする請求項1またはに記載の移動端末。
  9. 前記特別に対応した速さ推定回路ブロックの1つは、前記アクセスポイントのセル半径、前記アクセスポイントとの通信に使用される送信電力、前記アクセスポイントから受信する信号強度に基づいて、前記移動端末のアクセスポイントからの距離の推定値を求めるように構成されているであることを特徴とする請求項に記載の移動端末。
  10. 前記特別に対応した速さ推定回路ブロックの1つは、前記移動端末のアクセスポイントからの距離の推定値を、前記アクセスポイントとの通信により検知されたタイミングアドバンスに基づいて、算出するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の移動端末。
  11. 前記速さ推定回路ブロックの第2ブロックは、特別に対応した速さ推定回路ブロックから受信した、前記移動端末の位置の推定値又は速さの推定値を含んでいる複数の情報を組み合わせて、前記移動端末の速さの合成値を得るように構成されていることを特徴とする請求項に記載の移動端末。
  12. 前記速さ推定回路ブロックの第2ブロックは、前記特別に対応した速さ推定回路ブロックから受信した情報が、前記移動端末がローカルエリアネットワークのアクセスポイントと通信中であることを示している場合には、前記合成値をゼロに確定するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の移動端末。
  13. 前記速さ推定回路ブロックの第2ブロックは、複数の前記特別に対応した速さ推定回路ブロックの1つから受信した、前記少なくとも2つの無線ネットワークのうちの1つに備えられた前記アクセスポイントからの移動端末の距離の連続的な推定値から、前記合成値を求めるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の移動端末。
  14. 前記速さ推定回路ブロックの第2ブロックは、複数の前記特別に対応した速さ推定回路ブロックの1つから受信した、前記アクセスポイントとの通信中に検知されたタイミングアドバンスの値における変化から、前記合成値を求めるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の移動端末。
  15. 前記速さ推定回路ブロックの第2ブロックは、1つの前記アクセスポイントから受信した信号強度の連続値と、セルサイズを表す所定値と、前記アクセスポイントにおける送信電力を表す所定値から、前記合成値を求めるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の移動端末。
  16. 前記速さ推定回路ブロックの第2ブロックは、前記合成値の精度の値を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の移動端末。
  17. 前記選択モジュールは、前記速さ推定回路ブロックに接続されている前記移動端末内の選択回路ブロックであり、前記選択回路ブロックに接続された該速さ推定回路ブロックは、前記第2ブロックのみであることを特徴とする請求項1記載の移動端末。
  18. 前記選択回路ブロックは、前記移動端末が情報通信を行う無線ネットワークを選択するためのパラメータとして、閾値又はマージン値を使用するように構成されており、該パラメータとして、前記少なくとも2つの無線ネットワークから受信した信号強度の閾値、信号対雑音比の閾値が使用されることを特徴とする請求項17に記載の移動端末。
  19. それぞれが個別のエリアをカバーする少なくとも2つのアクセスポイントを有する無線ネットワークと、
    前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つを介して前記無線ネットワークと無線通信を行うように構成された移動端末と、
    前記移動端末が移動する際の速さを推定する速さ推定機能部と、
    前記速さ推定機能部から受信した前記速さの推定値に基づいて、前記移動端末との情報通信を行うための前記少なくとも2つのアクセスポイントの1つを選択する選択機能部と
    を含む情報通信のための通信システムであって、
    通信用のレイヤーシステムには、
    前記移動端末と前記無線ネットワーク間のネットワークレベルの通信を行うネットワーク層と、
    前記移動端末と前記少なくとも2つのアクセスポイントとの間の情報の物理的送信を行う少なくとも1つの下位層と
    が含まれ、
    前記速さ推定機能部の第1パートは、前記少なくとも1つの下位層に設置されているか、又は、前記下位層において動作しており、
    前記速さ推定機能部の第2パートは、前記ネットワーク層に設置されているか、又は、前記ネットワーク層において動作しており、
    前記第1パートが前記移動端末の現在の位置の推定値又は速さの推定値を前記第2パートに送信するよう構成されていることを特徴とする通信システム。
  20. 前記速さ推定機能部の第1パートには、前記少なくとも2つのアクセスポイントの1つ1つと通信するよう個別に対応付けられた複数の部分が含まれることを特徴とする請求項19に記載の通信システム。
  21. 前記第1パートに備えられた前記部分のそれぞれが、
    前記移動端末の現在の位置の推定値又は現在の速さの少なくとも推定値を算出するように構成されており、かつ、
    前記第1パートに備えられた前記部分のそれぞれが求めた前記移動端末の現在の位置の推定値又は現在の速さの推定値を、前記速さ推定機能部の第2パートに送信するように構成されていることを特徴とする請求項20に記載の通信システム。
  22. 前記速さ推定機能部に備えられた前記第2パートは、前記第1パートから受信した前記移動端末の位置の推定値又は速さの推定値を含んだ情報を組み合わせて、前記移動端末の速さの合成値を求めるように構成されていることを特徴とする請求項20に記載の通信システム。
  23. 前記第1パートが、前記移動端末と関連付けられたパラメータの値を、該パラメータの値を保持するだけの個別のメッセージ、又は、該パラメータの値を保持するだけの個別の情報項目として、前記第2パートに送信するように構成されていることを特徴とする請求項19に記載の通信システム。
  24. 前記パラメータの値として含まれている前記移動端末の位置の推定値又は速さの推定値は、前記第1パートにおいて、測定、計算又は推定により取得された値であることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  25. 前記第1パートは、前記移動端末と、前記無線ネットワークに備えられた前記少なくとも2つのアクセスポイントの1つとの間の無線送信と直接に関係付けられたパラメータの値を前記第2パートに送信するように構成されており、該パラメータの値として、受信信号強度、信号対雑音比、タイミングアドバンスの少なくとも1つが含まれていることを特徴とする請求項19に記載の通信システム。
  26. 前記第1パートが、前記移動端末と関係付けられたパラメータの値を、定期的、又は、該パラメータの値の1つが閾値を超えたときに、前記第2パートに送信するよう構成されていることを特徴とする請求項19に記載の通信システム。
  27. 前記第1パートが、
    ソフトウエア割り込み、
    ファンクションコール又はコールバックファンクション、
    オペレーティングシステムのメッセージサービス
    のうちの1つを選択して使用することにより、前記パラメータの値を送信するように構成されていることを特徴とする請求項26に記載の通信システム。
  28. 前記選択機能部は、前記移動端末が情報通信を行うことになる前記少なくとも2つのアクセスポイントの1つを選択するためのパラメータとして、閾値又はマージン値を使用するように構成されており、前記閾値又はマージン値は、前記少なくとも2つのアクセスポイントから受信した信号強度の閾値又は信号対雑音比の閾値であることを特徴とする請求項19に記載の通信システム。
  29. 通信システムにおいて情報を通信する方法であって、
    前記通信システムは、
    異なったエリア又は個別のエリアをカバーする少なくとも2つのアクセスポイントを有した無線ネットワークシステムと、
    移動端末とを含み、
    前記情報の通信は、レイヤーシステムのネットワーク層及び少なくとも1つの下位層に備えられた複数の機能部よって処理されるように構成されており、
    前記ネットワーク層に備えられた機能部は、前記移動端末と前記無線ネットワークシステムとの間のネットワークレベルでの通信を処理するように構成されており、
    前記下位層に備えられた機能部は、前記移動端末と前記少なくとも2つのアクセスポイント間の情報の物理的送信を処理するように構成されており、
    前記方法は、
    前記無線ネットワークシステムと前記移動端末との間で、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの選択された1つを介して情報を無線で送信する送信ステップと、
    前記移動端末の移動する速さを推定して、速さの推定値を取得する推定ステップと、
    前記移動端末の情報を無線で送信するための前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの選択されたアクセスポイントを、前記速さの推定値に基づいて変更する変更ステップと
    を含み、
    前記推定ステップは、
    前記速さの推定は、前記少なくとも1つの下位層で実行される第1サブステップと、
    前記ネットワーク層で実行される第2サブステップ
    を含み、
    前記移動端末の現在の位置の推定値又は速さの推定値が、前記第1サブステップから前記第2サブステップへと渡されることを特徴とする方法。
  30. 前記第1サブステップは、前記通信システム内における異なった複数の部分で実行され、前記異なった複数の部分のそれぞれは、前記少なくとも2つの異なったアクセスポイントの1つとだけ通信を行うことを特徴とする請求項29に記載の方法。
  31. 前記推定ステップにおける前記第1サブステップのそれぞれで、前記移動端末の現在の位置の推定値又は速さの推定値を少なくとも算出し、
    前記第1サブステップのすべてにおいて算出された前記移動端末の現在の位置の推定値又は現在の速さの推定値の全部を前記第2サブステップに転送することを特徴とする請求項29に記載の方法。
  32. 前記第2サブステップにおいて、前記第1サブステップから受信した前記移動端末の位置の推定値又は速さの推定値含んだ情報を組み合わせることで前記移動端末の速さの合成値を得ることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  33. 前記第1サブステップにおいて、前記移動端末と関係付けられたパラメータの値が、該パラメータの値の1つを保持するだけの個別メッセージ、又は、該パラメータの値の1つを保持するだけの個別の情報項目として、前記第2サブステップに転送されることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  34. 前記第1サブステップにおいて、前記位置の推定値又は前記速さの推定値を含むパラメータの値は、前記少なくとも1つの下位層で動作する機能部において、測定、計算又は推定により取得されることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  35. 前記第1サブステップにおいて、前記移動端末と、前記無線ネットワークシステムに備えられた前記少なくとも2つのアクセスポイントの1つとの間の無線送信と直接に関係したパラメータである、受信信号強度、信号対雑音比及びタイミングアドバンスのうちの少なくとも1つを、前記第2サブステップに転送することを特徴とする請求項29に記載の方法。
  36. 前記移動端末と関係付けられたパラメータの値が、定期的に又は前記パラメータの値が閾値を越えた場合に、前記第1サブステップから前記第2サブステップに転送されることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  37. ソフトウエア割り込み、
    ファンクションコール又はコールバックファンクション、
    オペレーティングシステムのメッセージサービス
    のうちの1つを選択して使用することにより、前記第1サブステップから前記パラメータの値を送信することを特徴とする請求項35に記載の方法。
  38. 前記移動端末と関係付けられたパラメータの値を、該パラメータの値を保持するだけの個別メッセージ、又は、該パラメータの値を保持するだけの個別の情報項目として、前記第1サブステップのそれぞれから、前記第2サブステップに送信することを特徴とする請求項35に記載の方法。
  39. 前記変更ステップにおいて、前記移動端末が情報通信を行うための前記少なくとも2つのアクセスポイントの1つを選択するために、パラメータの値の閾値又はマージン値が使用され、
    前記閾値又はマージン値として、前記少なくとも2つのアクセスポイントから受信した信号の強度又は信号対雑音比の閾値が用いられることを特徴とする請求項29に記載の方法。
JP2007544300A 2004-12-06 2004-12-06 無線ネットワークにおける移動端末及び通信システム Expired - Fee Related JP4758437B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/SE2004/001811 WO2006062445A1 (en) 2004-12-06 2004-12-06 Access selection in wireless networks

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008523658A JP2008523658A (ja) 2008-07-03
JP4758437B2 true JP4758437B2 (ja) 2011-08-31

Family

ID=36578183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007544300A Expired - Fee Related JP4758437B2 (ja) 2004-12-06 2004-12-06 無線ネットワークにおける移動端末及び通信システム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8112111B2 (ja)
EP (1) EP1820363B1 (ja)
JP (1) JP4758437B2 (ja)
WO (1) WO2006062445A1 (ja)

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9661519B2 (en) * 2003-02-24 2017-05-23 Qualcomm Incorporated Efficient reporting of information in a wireless communication system
US9125092B2 (en) 2005-12-22 2015-09-01 Qualcomm Incorporated Methods and apparatus for reporting and/or using control information
US20070149132A1 (en) 2005-12-22 2007-06-28 Junyl Li Methods and apparatus related to selecting control channel reporting formats
US9338767B2 (en) 2005-12-22 2016-05-10 Qualcomm Incorporated Methods and apparatus of implementing and/or using a dedicated control channel
US9137072B2 (en) 2005-12-22 2015-09-15 Qualcomm Incorporated Methods and apparatus for communicating control information
EP2036265A4 (en) * 2006-06-30 2013-06-26 Ericsson Telefon Ab L M IMPROVING THE COVER FOR A HSDPA CHANNEL (HSDPA - HIGH SPEED DOWNLINK PACKET ACCESS)
US20080032712A1 (en) * 2006-08-03 2008-02-07 Bemmel Jeroen Van Determining movement context of a mobile user terminal in a wireless telecommunications network
JP4679644B2 (ja) * 2007-02-05 2011-04-27 富士通株式会社 無線端末装置
US20080225796A1 (en) 2007-03-17 2008-09-18 Qualcomm Incorporated Handover in wireless communications
US8068821B2 (en) * 2007-03-29 2011-11-29 Alcatel Lucent Method and apparatus for providing content to users using unicast and broadcast wireless networks
US8041780B2 (en) * 2007-03-29 2011-10-18 Alcatel Lucent Method and apparatus for dynamically pushing content over wireless networks
US8588750B2 (en) * 2007-03-31 2013-11-19 Alcatel Lucent Method and apparatus for providing interactive services to users using unicast and broadcast wireless networks
JP4516586B2 (ja) * 2007-08-27 2010-08-04 株式会社日立製作所 移動体通信システム
ES2330708B1 (es) * 2007-11-02 2010-09-21 Universitat Politecnica De Catalunya Procedimiento de seleccion de red de acceso radio oportunista.
US8761133B2 (en) 2008-01-14 2014-06-24 Nokia Corporation Use of movement information about a wireless client
JP5517079B2 (ja) 2008-05-09 2014-06-11 マーベル ワールド トレード リミテッド 携帯機器のために位置認識Wi−Fiアクセスを提供するための方法、プログラム、および位置を認識するWi−Fiアクセスを提供する携帯機器
KR101276607B1 (ko) * 2009-04-15 2013-06-20 한국전자통신연구원 이종 무선통신 시스템에서 액세스 시스템 선택 방법 및 장치
US8489101B1 (en) * 2009-08-28 2013-07-16 Arris Group, Inc. Call delivery in converged networks
CN102204370B (zh) * 2009-12-01 2015-07-08 高通股份有限公司 在td-scdma上行链路同步中处理同步移位命令的方法和装置
KR20120001353A (ko) * 2010-06-29 2012-01-04 주식회사 케이티 Sms를 이용한 이종 무선 시스템간 핸드오버 수행 방법 및 그 핸드오버 정보 제공 방법
KR20120001360A (ko) 2010-06-29 2012-01-04 주식회사 케이티 음성호를 이용한 이종 무선 시스템간 핸드오버 수행 방법 및 그 핸드오버 정보 제공 방법
CN102572921B (zh) * 2011-12-27 2015-05-20 中兴通讯股份有限公司 一种无线通信装置及其最大接入数调节方法
WO2013122591A1 (en) * 2012-02-16 2013-08-22 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Radio resource management
CN103369668B (zh) * 2012-03-27 2016-12-07 中兴通讯股份有限公司 利用无线通信系统进行位置定位的方法、装置及移动终端
WO2013147832A1 (en) * 2012-03-30 2013-10-03 Intel Corporation Motion-based management of a wireless processor-based device
EP2665307B1 (en) * 2012-05-16 2015-07-08 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (publ) Mobility management based on cell size
US9761924B2 (en) * 2012-11-29 2017-09-12 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Wired connector and antenna
US9420475B2 (en) * 2013-02-08 2016-08-16 Intel Deutschland Gmbh Radio communication devices and methods for controlling a radio communication device
KR102581310B1 (ko) 2016-10-25 2023-09-22 삼성전자 주식회사 무선 통신 시스템에서 접속 네트워크를 선택하는 방법 및 장치
CN112543474A (zh) * 2019-09-20 2021-03-23 奇酷互联网络科技(深圳)有限公司 网络连接方法、移动终端和存储介质

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002027519A (ja) * 2000-06-30 2002-01-25 Toshiba Corp 移動通信端末とその接続先基地局選択方法及び接続先基地局選択制御プログラムを記憶した記憶媒体
JP2004208001A (ja) * 2002-12-25 2004-07-22 Sharp Corp 無線通信システム、無線通信方法、無線通信プログラム及びプログラム記録媒体

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5396645A (en) * 1992-04-09 1995-03-07 Comcast Pcs Communications, Inc. System and method for determining whether to assign a macrocell or microcell communication frequency to a mobile communication terminal
RU2107992C1 (ru) * 1992-09-23 1998-03-27 Сименс АГ Способ переключения мобильных абонентов в мобильной радиосети
EP0785696A3 (en) * 1996-01-22 2000-04-05 Hitachi, Ltd. Mobile telecommunication system and method for setting telecommunication circuit therefor
FI105005B (fi) * 1997-05-13 2000-05-15 Nokia Networks Oy Päätelaitteen nopeuden estimoimismenetelmä, solun valitsemismenetelmä ja radiojärjestelmä
JP3732389B2 (ja) * 2000-06-16 2006-01-05 松下電器産業株式会社 無線通信システム、基地局装置、通信端末装置、及び無線通信方法
JP4287604B2 (ja) * 2001-08-27 2009-07-01 富士通株式会社 移動体通信システム並びに無線基地局,無線装置及び移動端末
US8326257B2 (en) * 2002-10-28 2012-12-04 Qualcomm Incorporated Utilizing speed and position information to select an operational mode in a wireless communication system

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002027519A (ja) * 2000-06-30 2002-01-25 Toshiba Corp 移動通信端末とその接続先基地局選択方法及び接続先基地局選択制御プログラムを記憶した記憶媒体
JP2004208001A (ja) * 2002-12-25 2004-07-22 Sharp Corp 無線通信システム、無線通信方法、無線通信プログラム及びプログラム記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
EP1820363B1 (en) 2013-07-03
JP2008523658A (ja) 2008-07-03
WO2006062445A1 (en) 2006-06-15
EP1820363A1 (en) 2007-08-22
US8112111B2 (en) 2012-02-07
US20090298496A1 (en) 2009-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4758437B2 (ja) 無線ネットワークにおける移動端末及び通信システム
EP2417800B1 (en) Method for performing proactive wireless communication handoffs using a mobile client's route information
US8934369B2 (en) Direction aware neighbor list infrastructure assisted roaming
JP4700065B2 (ja) 無線通信システム、基地局、移動機、およびハンドオーバ制御サーバ
EP3135057B1 (en) Improved vertical handover
JP5673360B2 (ja) 可搬型ネットワーク接続装置、方法、コンピュータプログラム、および記録媒体
CN113316158B (zh) 一种部署应用实例的方法、装置及可读存储介质
JP2005027313A (ja) 無線ローカル・エリア・ネットワークのハンドオフ切換方法
US20070183344A1 (en) System and method for detecting node mobility based on network topology changes in a wireless communication network
JP2003304571A (ja) 移動通信システム及び方法
JP4892002B2 (ja) 通信方法、通信システム、モバイルノード及びネットワークノード
US11671906B2 (en) Metropolitan area mesh network with adaptive load-balanced nodes
JP4791493B2 (ja) ネットワークノード
EP1821467B1 (en) Method and apparatus for motion-aware gateway selection for multihop handovers
Aljeri et al. Load balancing and QoS-aware network selection scheme in heterogeneous vehicular networks
JP5116950B2 (ja) 無線通信装置
US11503528B2 (en) Base station, terminal device, control method, and program for handover connections
JP2020074569A (ja) 無線基地局、無線通信システム、無線通信方法及び無線通信プログラム
WO2024132500A1 (en) Method for providing communication services to a user equipment using an access network of or associated with a mobile communication network, user equipment, system or mobile communication network, coverage database or coverage information entity or functionality, program and computer-readable medium
JP2004289460A (ja) モバイルip通信システム、モバイルip通信方法及び移動体通信端末装置
JP2006148565A (ja) ハンドオーバ制御方法
KR20110068329A (ko) 적응형 이종망 핸드오버를 지원하는 이동통신 단말기와 다중 무선 자원 관리 서버 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100423

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100709

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110422

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110502

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110527

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4758437

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140610

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees