JP2004289214A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザ操作により焦点位置を変更する際において、画像中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる撮像装置を提供する。
【解決手段】デジタルカメラはマニュアルフォーカス機能を備えている。マニュアルフォーカス機能によりレンズ位置を設定した後、合焦確認ボタンを押下すると、設定された位置P1、位置P1より近側の位置P2、および、位置P1より遠側の位置P3のそれぞれのレンズ位置で評価画像が取得される。取得された3つの評価画像はそれぞれブロックに区分される。そして、対応するブロックのグループごとに評価値が比較されて、グループに対応するライブ画像中の領域が合焦しているか否かが判定される。この判定後、合焦していると判定された領域を示すフレームが表示装置に表示される。この表示により、画像中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる。
【選択図】 図12
【解決手段】デジタルカメラはマニュアルフォーカス機能を備えている。マニュアルフォーカス機能によりレンズ位置を設定した後、合焦確認ボタンを押下すると、設定された位置P1、位置P1より近側の位置P2、および、位置P1より遠側の位置P3のそれぞれのレンズ位置で評価画像が取得される。取得された3つの評価画像はそれぞれブロックに区分される。そして、対応するブロックのグループごとに評価値が比較されて、グループに対応するライブ画像中の領域が合焦しているか否かが判定される。この判定後、合焦していると判定された領域を示すフレームが表示装置に表示される。この表示により、画像中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーザからの操作入力に基づいて光学系の焦点位置を変更可能な撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルカメラなどの撮像装置では、ユーザからの操作入力に基づいてフォーカシングレンズを移動させて光学系の焦点位置を変更するマニュアルフォーカス機能を備えるものが知られている。このような撮像装置においては、ユーザは光学系の焦点位置を自由に設定でき、所望の被写体を合焦対象にできる。
【0003】
また、撮像装置においては、液晶ディスプレイや電子ビューファインダなどの表示装置を備えたものが知られている。撮影待機状態において、このような表示装置には、所定の時間周期で撮像素子にて取得される画像が表示される。この表示装置の表示により、ユーザは撮影前の被写体の状態を確認することができ、表示装置をファインダ代わりに用いることができる。
【0004】
マニュアルフォーカス機能により光学系の焦点位置を変更する際は、ユーザは表示装置に表示された画像から被写体像の合焦の状態を確認する。ところが、一般に撮像装置が備える表示装置は小型で、その解像度は比較的低いことから、表示装置の表示のみでは合焦の状態についての正確な判断は困難である。このため、従来の撮像装置においては、画像中の一部の領域を拡大して表示装置に表示させることがなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−358981号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、撮像装置で取得される画像の高解像度化が進んだ結果、画像中の所望の被写体像を高精度に合焦させることが必要となってきている。しかしながら、従来のように画像中の一部の領域を拡大表示するのみでは、画像中のいずれの領域が合焦しているかの正確な確認は困難であり、画像中の所望の被写体像を高精度に合焦させることは容易でなかった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザ操作により光学系の焦点位置を変更する際において、画像中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる撮像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、光学系を介して画像を取得する撮像手段と、ユーザからの操作入力に基づいて前記光学系の焦点位置を変更する手動合焦手段とを備えた撮像装置であって、前記手動合焦手段により設定された前記光学系の設定配置と、前記設定配置に対して第1の側となる前記光学系の配置と、前記設定配置に対して第2の側となる前記光学系の配置とを含む複数の前記光学系の配置でそれぞれ、評価画像としての画像を前記撮像手段に取得させる制御手段と、取得された複数の評価画像からそれぞれ得られる合焦の程度を示す評価値を相互に比較し、その比較結果に基づいて、前記設定配置で得られる画像中の合焦領域を特定する特定手段と、前記合焦領域を示す指標を、前記設定配置で得られる画像とともに表示する表示手段と、を備えている。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の撮像装置において、画像中における処理対象領域の位置の指定を受け付ける手段、をさらに備え、前記特定手段は、前記処理対象領域内から前記合焦領域を特定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の撮像装置において、前記表示手段は、前記処理対象領域を画面の略全体に表示することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置において、前記特定手段が前記合焦領域を特定できないとき、警告を出力する手段、をさらに備えている。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、前記複数の評価画像を取得するときの前記光学系の移動量、および、前記複数の評価画像を取得するための前記光学系の配置数のうちの少なくとも一方は変更可能であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
<1.デジタルカメラの構成>
図1および図2は、本発明の実施形態に係る撮像装置であるデジタルカメラの外観構成を示す図であり、図1は正面図、図2は背面図に相当する。
【0014】
デジタルカメラ1の正面側には、被写体の光像を結像するためのレンズ群を備えた撮影レンズ2、および、デジタルカメラ1をユーザが保持するためのグリップ部9が設けられる。また、撮影レンズ2のカメラ本体部に対する接続部分には回転自在にフォーカスリング3が設けられ、グリップ部9の上部には撮像に係る動作の開始指示をユーザから受け付けるシャッタスタートボタン(以下、「シャットボタン」という。)11が設けられる。シャッタボタン11は、半押し状態(図面では「S1」と表現する。)と、全押し状態(図面では「S2」と表現する。)とが検出可能な2段階スイッチになっている。
【0015】
シャッタボタン11の上方には、電源のオン/オフを切り替えるとともに、「撮影モード」と「再生モード」との間で動作モードを切り替えるダイヤル式のメインスイッチ14が設けられる。撮影モードは被写体を撮影して画像を記録する動作モードであり、再生モードは記録された画像を再生表示する動作モードである。
【0016】
グリップ部9の逆側の側面上方には、「露出モード」や「画像圧縮率」等の項目を設定するためのファンクションダイヤル12が設けられている。ファンクションダイヤル12によって所望の項目にセットした後、グリップ部9上部の選択ダイヤル13を回転させることにより、セットされた項目の設定内容を順次変更することができる。
【0017】
デジタルカメラ1の背面側には、ライブビュー表示、記録された画像の再生表示および設定メニューの表示等を行うためのカラーの表示装置である電子ビューファインダ(以下、「EVF」という。)21および液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)22が設けられている。EVF21とLCD22とには同一内容の画像が表示されるが、省電力化を図るため、画像はEVF21とLCD22との双方同時には表示されず、いずれか一方のみに表示されるようになっている。いずれの表示装置に画像を表示するかは、EVF21の右方に設けられるディスプレイ切り替えレバー23により設定される。なお以下、EVF21およびLCD22を総称する場合は表示装置20といい、表示装置20に関する記述はEVF21およびLCD22のいずれにも該当するものとする。
【0018】
LCD22の右方にはメニューボタン15および十字キー16が設けられる。十字キー16は上スイッチ16U、下スイッチ16D、左スイッチ16Lおよび右スイッチ16Rからなる4連スイッチ、ならびに、その中央の中央ボタン16Cから構成される。メニューボタン15を押下すると表示装置20に設定メニューが表示され、設定メニューを参照しつつ十字キー16を操作することによって、デジタルカメラ1の各種の設定を行うことができる。
【0019】
メインスイッチ14の下部には、フォーカスモードを切り替えるためのフォーカスモード切替ボタン17が設けられる。フォーカスモード切替ボタン17を押下するごとに、オートフォーカス機能を能動化するAFモードと、マニュアルフォーカス機能を能動化するMFモードとの間でフォーカスモードが切り替えられる。AFモードにおいては、所定の時間周期で取得される画像に基づいて撮影レンズ2に含まれるフォーカシングレンズが移動され、撮影レンズ2の焦点位置が自動的に調整される。一方、MFモードにおいては、フォーカスリング3の操作入力に基づいてフォーカシングレンズが移動され、ユーザの意図通りに撮影レンズ2の焦点位置が変更される。
【0020】
十字キー16の下部には、合焦確認ボタン18および倍率変更ボタン19が設けられる。合焦確認ボタン18を押下すると、画像中の合焦している領域を特定する合焦領域特定処理(詳細は、後述)がなされる。一方、倍率変更ボタン19を押下すると、表示装置20の表示倍率が、「通常」と「拡大」との間で変更される。表示倍率が「拡大」に設定されると、画像中の一部の領域が表示装置20に拡大表示される。
【0021】
デジタルカメラ1の内部にはカードスロット29が設けられ、デジタルカメラ1の側面から記録媒体であるメモリカード91を挿入して装着できる。撮影モードにおいて取得された画像は、このメモリカード91に記録される。
【0022】
図3は、デジタルカメラ1の主たる内部構成を機能ブロックとして示す図である。
【0023】
レンズ駆動部25は、全体制御部4から入力される信号に基づいて、撮影レンズ2内のフォーカシングレンズおよび絞り等の駆動を行う。操作部材10は、上述したシャッタボタン11、メニューボタン15、十字キー16、フォーカスモード切替ボタン17、合焦確認ボタン18および倍率変更ボタン19等を一の機能ブロックとして示したものである。ユーザが操作部材10に対して操作を行った内容は信号として全体制御部4に入力される。
【0024】
CCD31は2次元的な画素配列を有する撮像素子であり、例えば横2560×縦1920の画素を備えて構成される。CCD31は撮影レンズ2により結像された被写体の光像を画像信号(画像)に光電変換して出力する。CCD31の撮像面はベイヤー配列で各色成分に対応づけられた画素配列となっており、各画素はベイヤー配列に対応するR(赤),G(緑),B(青)のうちのいずれか1色についての輝度成分を検出するように構成される。
【0025】
信号処理回路32は、CCD31から出力される画像信号(アナログ信号)に所定の信号処理を施すものである。信号処理回路32は、CDS(相関二重サンプリング)回路、AGC(オートゲインコントロール)回路およびA/D変換器等をその内部に有し、CDS回路により画像信号のノイズの低減を行い、AGC回路のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。さらに、A/D変換器により、各画素ごとのアナログ信号をデジタル信号に変換する。信号処理回路32から出力された画像は、画像メモリ33に格納される。
【0026】
タイミングジェネレータ24は、全体制御部4から入力される信号に基づき、CCD31および信号処理回路32への制御信号を生成して出力する。例えば、受光した光量の積分の開始や停止を指示する信号や、画像信号の出力を指示する信号等を生成し、CCD31および信号処理回路32へ出力する。
【0027】
画像処理部34は、CCD31で取得され画像メモリ33に格納された画像に対して各種の画像処理を行うように構成される。図3において、画像補正部341、表示画像生成部342、圧縮伸張部343および評価値導出部345は、画像処理部34の主たる機能を示している。
【0028】
画像補正部341は、黒レベル補正、ホワイトバランス補正およびγ補正等の各種補正処理や、画像の各画素がRGB全ての色成分についてのデータを有するように画素値を補間する処理を行う。
【0029】
表示画像生成部342は、表示装置20に表示させるために画像の解像度を調整する。本実施の形態の表示装置20は、例えば、横320×縦240画素の表示解像度を有している。表示装置20への表示対象となるCCD31からの出力画像やメモリカード91から読み出された画像は、表示装置20の表示解像度に比べて解像度が大きいため、そのままでは表示できない。このため、表示画像生成部342が、表示対象となる画像の解像度を表示可能な解像度に変換する。また、表示装置20の表示倍率が「拡大」に設定された場合は、表示画像生成部342は、画像中の拡大対象となる領域をトリミングした後、該領域の解像度を表示装置20の表示解像度と一致するように調整する。これにより、拡大対象となる領域が表示装置20の画面全体に表示され、この領域内の被写体像が拡大表示される。
【0030】
圧縮伸張部343は、撮影モードにおいては、ファンクションダイヤル12等により設定される「画像圧縮率」に基づいてJPEG方式等により画像に対して圧縮処理を行う。一方、再生モードにおいては、メモリカード91から読み出された圧縮状態の画像の伸張処理を行う。
【0031】
評価値導出部345は、画像から合焦の程度を示す評価値を導出する。本実施の形態において評価値導出部345は、コントラスト値(例えば、隣接画素間での輝度差の総和)を評価値として求める。この評価値が高いほど、画像中の合焦の程度は高くなる。
【0032】
上述した表示装置20(EVF21およびLCD22)は、全体制御部4に電気的に接続され、全体制御部4の制御下にて動作する。また、メモリカード91も図示を省略するメモリカードインターフェースを介して全体制御部4に電気的に接続され、全体制御部4の制御によりメモリカード91への画像の記録やメモリカード91からの画像の読出がなされるようになっている。
【0033】
撮影モードにおける撮影待機状態においては、CCD31により所定の時間周期で取得された画像が、信号処理回路32および画像処理部34によって所定の処理が施された後、表示装置20に表示される(ライブビュー表示)。このライブビュー表示により、ユーザは撮影前の被写体の状態を確認することができる。以下、ライブビュー表示に用いるために所定の時間周期で取得される画像を「ライブ画像」という。また、シャッタボタン11による撮影指示後は、記録用の画像がCCD31に取得され、信号処理回路32および画像処理部34によって圧縮処理を含む所定の処理が施された後、メモリカード91に記録される。
【0034】
全体制御部4は、種々の演算処理を行うCPU41、演算の作業領域となるRAM42、および、各種のプログラムやデータを格納するROM43等を備えており、電気的に接続される上述したデジタルカメラ1の各構成の動作を統括制御する。全体制御部4は、各種の機能をソフトウェア的に実現している。すなわち、ROM43に予め記憶されている制御プログラムに従って、CPU41が演算動作を行うことにより各種機能が実現される。なお、メモリカード91(制御プログラムを記憶したもの)から読み出して、新たな制御プログラムをROM43内に格納(インストール)することも可能とされている。
【0035】
図3において、フォーカス制御部51、露出制御部52、表示制御部53および合焦領域特定部54は、ROM43に記憶された制御プログラムに従ってCPU41が演算処理することにより実現される機能を模式的に表したものである。
【0036】
フォーカス制御部51は、オートフォーカス機能およびマニュアルフォーカス機能を実現する。フォーカスモードがAFモードの場合は、フォーカス制御部51は、撮影レンズ2内のフォーカシングレンズを移動させつつ、評価値導出部345によりライブ画像から導出される評価値を監視し、評価値が最大となる位置にフォーカシングレンズを移動させる。これにより、ライブ画像中の被写体像が最も合焦するように撮影レンズ2の焦点位置が調整される。
【0037】
一方、フォーカスモードがMFモードの場合は、フォーカス制御部51は、フォーカスリング3の操作入力に基づいてフォーカシングレンズの移動方向および移動量を決定し、決定した移動方向に決定した移動量だけフォーカシングレンズを移動させる。これにより、ユーザの意図する通りに撮影レンズ2の焦点位置が変更される。
【0038】
露出制御部52は、ライブ画像を利用して被写体の輝度を判定し、判定結果に基づいて所定のプログラム線図を参照して、露光時間および絞り値などの露出制御値を設定する。記録用の画像を取得する際には、設定された露出制御値に基づいて、CCD31の露光時間および撮影レンズ2内の絞りの開口径が調整される。
【0039】
表示制御部53は、表示画像生成部342の動作を制御して、表示装置20の表示内容を制御する。また、表示制御部53は、OSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)機能を有しており、各種の文字、記号およびフレーム等を生成し、表示する画像の任意位置に重ねることができる。このOSD機能により、表示装置20には各種の文字、記号およびフレーム等が必要に応じて表示される。
【0040】
合焦領域特定部56は、合焦領域特定処理を行う場合の各種の制御を行うこととなるが、詳細は後述する。
【0041】
<2.MFモードにおける動作>
次に、撮影モードにおいてフォーカスモードがMFモードに設定されている場合のデジタルカメラ1の動作について説明する。図4および図5は、MFモードにおけるデジタルカメラ1の動作の流れを示す図である。以下、これらの図を参照しつつ、MFモードにおけるデジタルカメラ1の動作について説明する。
【0042】
デジタルカメラ1は撮影モードに設定されると、シャッタボタン11により撮影指示がなされるまで、すなわち、シャッタボタン11が全押しされるまでは、撮影待機状態となる。撮影待機状態においては、所定の時間周期で得られるライブ画像を表示装置20に表示させるライブビュー表示がなされる。図6は、ライブビュー表示を行う表示装置20の画面の例を示す図である。ユーザはこのような表示装置20の画面を視認して、被写体像の状態を確認する。
【0043】
このような撮影待機状態において、シャッタボタン11が半押しされるまで(図5:ステップST15にて「OFF」の間)は、フォーカスリング3、倍率変更ボタン19および合焦確認ボタン18のいずれかの操作を待機する状態となり(ステップST1,ST3,ST13)、ユーザの操作がなされた場合は、その操作に応じた動作が行われる。
【0044】
フォーカスリング3が操作された場合(ステップST1にてYes)は、その操作入力に基づいてフォーカシングレンズが移動される(ステップST2)。このフォーカシングレンズの移動により、撮影レンズ2の焦点位置が変更され、ライブ画像中の被写体像の合焦の状態も変更される。これにより、ユーザは、表示装置20に表示されたライブ画像を視認しつつ、任意にフォーカシングレンズの位置を設定することができる。
【0045】
倍率変更ボタン19が押下された場合(ステップST3にてYes)は、表示倍率の変更処理がなされ、現在の表示倍率が「通常」であれば「拡大」に、「拡大」であれば「通常」にそれぞれ変更設定される(ステップST4)。
【0046】
変更後の表示倍率が「拡大」であるとき(ステップST5にて「拡大」)は、まず、図7に示すように、領域を指定するためのターゲットフレームTfが表示装置20の画面の中央位置に表示される(ステップST6)。このターゲットフレームTfは十字キー16の操作によって表示装置20の画面内で移動可能であり、画像(表示中のライブ画像のみならず、以降CCD31にて取得される全ての画像)中のターゲットフレームTfの位置に対応する領域が、以降、主として処理の対象となる領域(以下、「処理対象領域」という。)とされる。
【0047】
ターゲットフレームTfが表示されると、十字キー16の操作を受け付ける状態とされる(ステップST7)。十字キー16が操作された場合は、図8に示すように、その操作に合わせてターゲットフレームTfが表示装置20の画面内で移動される。そして、これに合わせて画像中における処理対象領域の位置も移動され、ユーザの所望の位置に処理対象領域が設定される(ステップST8)。ターゲットフレームTfのサイズは予め定められていてもよく、ユーザが設定メニューなどにおいて設定可能となっていてもよい。すなわち、処理対象領域のサイズは変更可能であってもよい。ターゲットフレームTfは、十字キー16の操作がなされない時間(無操作時間)が所定時間(例えば、2秒)を経過しない限りは、繰り返して移動可能である(ステップST9)。
【0048】
無操作時間が所定時間を経過した場合は(ステップST9にてYes)、表示制御部53の制御により、ライブ画像中の処理対象領域を含む領域が拡大対象の領域とされる。そして、この領域の解像度が表示装置20の表示解像度に一致するように調整され、処理対象領域を含む領域が表示装置20の画面全体に表示される。これにより、図9に示すように、処理対象領域が表示装置20の画面の略全体に表示され、処理対象領域内の被写体像およびターゲットフレームTfが拡大表示される(ステップST10)。
【0049】
一方、変更後の表示倍率が「通常」であるとき(ステップST5にて「通常」)は、以降CCD31にて取得される全ての画像中の領域全体が処理対象領域に設定される(ステップST11)。そして、ライブ画像の領域全体が表示装置20に表示され(ステップST12)、表示装置20の表示状態は図6に示す状態に戻る。
【0050】
つまり、倍率変更ボタン19を押下するごとに、表示装置20の表示状態が図6に示す状態と図9に示す状態との間で切り替えられるとともに、処理対象領域の設定が、画像の領域全体と、画像中のユーザに指定される領域との間で切り替えられる。
【0051】
合焦確認ボタン18が押下された場合(ステップST13にてYes)は、合焦領域特定部56の制御により、ライブ画像中の処理対象領域内から合焦している領域を特定する合焦領域特定処理がなされる(ステップST14)。図10および図11は、合焦領域特定処理の詳細な流れを示す図である。また、図12は、フォーカシングレンズの位置(以下、「レンズ位置」という。)を概念的に示す図である。以下、図10ないし図12を参照して、合焦領域特定処理について説明する。
【0052】
まず、合焦確認ボタン18が押下された時点におけるレンズ位置P1(図12参照。)を示す情報がRAM42に記憶される。記憶された情報は、以降の処理においてフォーカシングレンズを移動する際に参照される。レンズ位置P1は、ユーザのフォーカスリング3の操作によって設定された位置であり、以下「設定位置」という(ステップST21)。続いて、レンズ位置が設定位置P1である状態でCCD31の露光がなされ、処理に用いるための画像が第1評価画像として取得される(ステップST22)。
【0053】
次に、レンズ駆動部25に信号が送信されることにより、フォーカシングレンズが設定位置P1から所定量Laだけ近側(より近い距離の被写体に焦点を合わせる位置側)の位置P2へと移動される(ステップST23)。そして、レンズ位置が位置P2である状態でCCD31の露光がなされ、処理に用いるための画像が第2評価画像として取得される(ステップST24)。
【0054】
さらに、レンズ駆動部25に信号が送信されることにより、フォーカシングレンズが設定位置P1から所定量Laだけ遠側(より遠い距離の被写体に焦点を合わせる位置側)の位置P3へと移動される(ステップST25)。位置P3と位置P2とは、設定位置P1に関して互いに対称となる位置である。そして、レンズ位置が位置P3である状態でCCD31の露光がなされ、処理に用いるための画像が第3評価画像として取得される(ステップST26)。第3評価画像が取得されると、フォーカシングレンズは設定位置P1へと移動される(ステップST27)。
【0055】
この動作により、3つの評価画像(第1ないし第3評価画像)が取得される。すなわち、設定位置P1、設定位置P1に対して近側となる位置P2、および、設定位置に対して遠側となる位置P3のそれぞれにおいて評価画像が取得され、それぞれ第1評価画像、第2評価画像、第3評価画像とされる。これらの3つ評価画像は、処理可能なように画像メモリ33に格納される。なお、3つの評価画像を取得する順番は特に限定されない。
【0056】
3つの評価画像が取得されると、次に、3つの評価画像のそれぞれの処理対象領域が、例えば横6×縦6の36個の同一サイズのブロックに分割される。表示倍率が「通常」であるときは、図13に示すように、評価画像70の領域全体が処理対象領域61であるため、評価画像70の領域全体が36個のブロック71に分割される。一方、表示倍率が「拡大」であるときは、図14に示すように、処理対象領域61は評価画像70中のユーザに指定された一部の領域であるため、この領域61が36個のブロック71に分割される。いずれの場合も、それぞれのブロック71は複数の画素から構成される。ブロックへの分割は3つの評価画像のそれぞれに対してなされるため、3つの評価画像を合わせると36×3個のブロックが存在する状態となる(図11:ステップST28)。
【0057】
次に、3つ評価画像間で対応する3つのブロック(すなわち、同一位置となる3つのブロック)が一のグループとされることにより、3つの評価画像に含まれる全てのブロックが複数のグループに分けられる(ステップST29)。これにより、一のグループ内には、第1評価画像のブロック、第2評価画像のブロック、第3評価画像のブロックが含まれることとなる。
【0058】
以降の処理は、このグループごとに行われる。まず、複数のグループのうち一のグループが処理の対象(以下、「注目グループ」という。)として決定される(ステップST30)。次に、注目グループに含まれる3つのブロックからそれぞれ評価値導出部345により評価値が導出される(ステップST31)。以下、第1評価画像のブロックから得られる評価値を第1評価値、第2評価画像のブロックから得られる評価値を第2評価値、第3評価画像のブロックから得られる評価値を第3評価値とそれぞれいう。
【0059】
続いて、これら3つの評価値(第1ないし第3評価値)が相互に比較され(ステップST32)、この比較結果に基づいて第1評価画像のブロックが合焦しているか否かを判定する合焦判定がなされる。具体的には、第1ないし第3評価値の中で第1評価値が単独で最大となる場合は(ステップST33にてYes)、第1評価画像のブロックは合焦していると判定される(ステップST34)。一方、第1ないし第3評価値の中で第1評価値よりも高い評価値が存在する場合や、第1評価値が最大であっても第1評価値と同一の評価値が存在する場合は(ステップST33にてNo)、第1評価画像のブロックは合焦していないと判定される(ステップST36)。
【0060】
図15ないし図17は、3つの評価画像から得られる評価値と、3つの評価画像が得られたレンズ位置との関係を示す図であり、縦軸が評価値を示し、横軸はレンズ位置を示している。つまり、図15ないし図17においては、設定位置P1に第1評価値、位置P2に第2評価値、位置P3に第3評価値がそれぞれ示されている。
【0061】
第1ないし第3評価値の中で第1評価値が単独で最大となる場合は、図15のように設定位置P1が評価値のピークとなる位置のため、第1評価画像のブロックは合焦していると判定できる。また、第1ないし第3評価値の中で第1評価値よりも高い評価値が存在する場合は、図16のように設定位置P1とは別の位置において評価値のピークが存在するため、第1評価画像のブロックは合焦していないと判定できる。さらに、第1ないし第3評価値の中で第1評価値が最大であっても第1評価値と同一の評価値が存在する場合は、図17のように設定位置P1が評価値のピークとなる位置ではないため、第1評価画像のブロックは合焦していないと判定できる。
【0062】
ライブ画像はレンズ位置が設定位置P1であるときに取得されるため、第1評価画像のブロックが合焦しているか否かを判定することは、ライブ画像中において注目グループに対応する領域(注目グループと同一位置となる領域)が合焦しているか否かを判定することに実質的に相当する。したがって、第1評価画像のブロックが合焦していると判定された場合は、注目グループに対応するライブ画像中の領域が、合焦している領域(以下、「合焦領域」という)として特定される(ステップST35)。
【0063】
このようにして一の注目グループに関しての合焦判定がなされると、次の注目グループが決定され(ステップST37,ST30)、上記と同様にして、注目グループに関しての合焦判定がなされる。そして、このような処理が繰り返されて、最終的に全てのグループに関しての合焦判定がなされる。
【0064】
全てのグループに関しての合焦判定がなされると(ステップST37にてNo)、続いて、ライブ画像中に少なくとも一の合焦領域を特定できた場合(ステップST38にてYes)は、図18および図19に示すように、合焦領域を示す指標となるフレームPfが、ライブ画像とともに表示装置20に表示される(ステップST39)。図18は表示倍率が「通常」である場合における表示装置20の画面の例であり、図19は表示倍率が「拡大」である場合における表示装置20の画面の例である。これらの図に示すように、複数の合焦領域が特定された場合は、特定された複数の合焦領域のそれぞれを示すフレームPfが表示される。ユーザはこのようなフレームPfが示す領域を確認することで、ライブ画像中の処理対象領域内において、いずれの領域が合焦しているかを確認することができる。
【0065】
一方、ライブ画像中に合焦領域を特定できなかった場合(ステップST38にてNo)は、図20および図21に示すように、合焦領域が無い旨を示す警告文字列Atが表示装置20に表示される(ステップST40)。図20は表示倍率が「通常」である場合における表示装置20の画面の例であり、図21は表示倍率が「拡大」である場合における表示装置20の画面の例である。このような警告表示により、ライブ画像中に合焦領域が無いことを把握することができる。
【0066】
このような処理により、ユーザは、適宜、ライブ画像中においていずれの領域が合焦しているかを確認することができる。また、適宜、ライブ画像中の一部の領域を処理対象領域として指定することで、所望の領域中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる。さらに、指定された領域中の被写体像は拡大表示されるため、被写体像の合焦の状態を視覚的にも容易に把握できる。そして、このようにして合焦領域の確認を繰り返しつつ、フォーカスリング3を操作することにより、所望の被写体像(ライブ画像中の所望の領域)を容易に合焦させることができることとなる。
【0067】
このような処理の後、シャッタボタン11が半押しされると(図5:ステップST15にてS1)、露出制御部52によりライブ画像から露出制御値が導出された後(ステップST16)、シャッタボタン11の全押しを待機する状態となる(ステップST17)。そして、シャッタボタン11が全押しされると(ステップST17にてS2)、記録用の画像がCCD31において取得され(ステップST18)、取得された記録用の画像がメモリカード91に記録される(ステップST19)。ライブ画像で合焦確認処理を行ったときのレンズ位置と、シャッタボタン11を全押ししたときのレンズ位置とが同一であれば、ライブ画像中の合焦領域に対応する記録用の画像中の領域は合焦状態となる。したがって、上記のような合焦確認処理を行ってライブ画像中の合焦領域を確認することで、記録用の画像として、ユーザの所望の被写体像が合焦状態となった画像を得ることができることとなる。記録用の画像の記録後、または、ステップST17においてシャッタボタン11の操作が解除された場合は、再度、ステップST1に戻り、フォーカスリング3、倍率変更ボタン19および合焦確認ボタン18のいずれかの操作を待機する状態となる。
【0068】
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0069】
<3−1.評価画像の数>
上記実施の形態では、合焦領域特定処理において、3つのレンズ位置においてそれぞれ評価画像を取得して合焦領域特定処理を行うようにしていたが、3を超えるレンズ位置においてそれぞれ評価画像を取得するようにしてもよい。評価画像を取得するためのレンズ位置は、設定位置、設定位置の近側の位置、および、設定位置の遠側の位置をそれぞれ含む必要がある。また、近側の位置の数と、遠側の位置の数とは一致していることが好ましい。このため、近側(あるいは遠側)の位置の数をn(nは自然数)とすると、評価画像を取得するためのレンズ位置(以下、「取得位置」という。)の数は2n+1と表現される。つまり、取得位置数は3以上の奇数となる。
【0070】
以下、取得位置数を5として合焦領域特定処理を行う場合について説明する。図22は、この場合において移動されるレンズ位置を概念的に示す図であり、図において位置P11は設定位置である。
【0071】
この場合は上記実施の形態と同じく、まず、レンズ位置が設定位置P11である状態で第1の評価画像が取得される。続いて、フォーカシングレンズが設定位置P11から所定量Lb×2だけ近側の位置P12へと移動されて第2の評価画像が取得され、さらに、フォーカシングレンズが設定位置P11から所定量Lbだけ近側の位置P13へと移動されて第3の評価画像が取得される。
【0072】
続いて、フォーカシングレンズが設定位置P11から所定量Lbだけ遠側の位置P14へと移動されて第4の評価画像が取得され、さらに、フォーカシングレンズが設定位置P11から所定量Lb×2だけ遠側の位置P15へと移動されて第5の評価画像が取得される。その後、フォーカシングレンズは設定位置P11へと移動される。
【0073】
この場合においても、近側の一の位置と遠側の一の位置とは、設定位置に関して互いに対称の位置となる。図22の例においては、位置P12と位置P15とが設定位置P11に関して互いに対称となり、位置P13と位置P14とがそれぞれ設定位置P11に関して互いに対称となっている。なお、5つの評価画像を取得する場合も、評価画像の取得の順番は特に限定されない。
【0074】
5つの評価画像が取得されると、以降は上記実施の形態と同様に、5つの評価画像のそれぞれの処理対象領域が複数のブロックに分割され、5つ評価画像間で対応する5つのブロックが一のグループとされる。そして、グループごとに、5つの評価値が相互に比較され、比較結果に基づいて合焦判定がなされる。
【0075】
図23ないし図25は、5つの評価画像から得られる評価値と、5つの評価画像が得られたレンズ位置との関係を示す図であり、縦軸が評価値を示し、横軸はレンズ位置を示している。つまり、設定位置P11に第1の評価画像から得られる評価値、位置P12に第2の評価画像から得られる評価値、位置P13に第3の評価画像から得られる評価値、位置P14に第4の評価画像から得られる評価値、位置P15に第5の評価画像から得られる評価値がそれぞれ示されている。
【0076】
5つの評価画像を用いる場合も、複数の評価値の中で設定位置P11における評価値が単独で最大となる場合は、注目グループに対応するライブ画像中の領域が合焦していると判定され、それ以外の場合は合焦していないと判定される。したがって、図23ないし図25においては、図23の場合のみ合焦していると判定される。
【0077】
このように取得位置数を増加させると、合焦判定を行う際に、合焦していない領域を誤って合焦していると判定する確率を低下させることができる。例えば、図25の場合においては、設定位置P11における評価値よりも、位置P12および位置P15においての評価値が高いため、5つの評価値を合焦判定に用いることで合焦していないと判定される。しかしながら、位置P11、位置P13および位置P14のみにおける3つの評価画像を合焦判定に用いた場合は、設定位置P11における評価値が単独で最大となるため、合焦していると誤って判定されてしまう。このようなことから、取得位置数を増加させればさせるほど、合焦判定の精度を向上させることができるわけである。
【0078】
また、このような取得位置数は、ユーザからの指定を受け付けて変更可能となっていてもよい。この場合は、例えば、取得位置数への設定候補となる3,5,7などの数を予めROM43に準備しておく。そして、表示装置20に表示される設定メニューにおいて、取得位置数として設定候補から一の数の指定をユーザから受け付ける。上述したように、取得位置数を増加させるほど合焦判定の精度を向上できるが、その一方で、フォーカシングレンズの移動時間や評価画像の取得時間等が増加し、合焦判定までの総時間が長くなる。したがって、ユーザは、合焦判定の精度の向上を希望する場合は取得位置数を増加させ、合焦判定までの総時間の短縮を希望する場合は取得位置数を低下させることとなる。これにより、撮影時における様々な状況に対応することができる。
【0079】
<3−2.レンズの移動量>
また、評価画像を取得する位置P2,P3の設定位置P1からの距離Laは、ユーザからの指定を受け付けて変更可能となっていてもよい(図12参照。)。距離Laを変更することは、複数の評価画像を取得するときのフォーカシングレンズの移動量を変更することに相当する。この場合は、例えば、距離Laへの設定候補となる互いに異なる値を予めROM43に準備しておく。そして、表示装置20に表示される設定メニューにおいて、距離Laとして設定候補から一の値の指定をユーザから受け付ける。
【0080】
距離Laを短くすると、最も合焦する位置からレンズ位置がごく僅かにずれていた場合でも合焦していないと判定される。このため、ある一の物体に係る被写体像の僅かな領域に対して高精度に合焦させる場合(例えば、花のめしべのみを合焦させる場合)は、距離Laを短くすることが好ましい。一方、距離Laを長くすると、最も合焦する位置からレンズ位置が大きくずれていなければ合焦していると判定される。このため、ある一の物体に係る被写体像を全体的に合焦させる場合(例えば、花の全体を合焦させる場合)は、距離Laを長くすることが好ましい。したがって、距離Laが変更可能であることで、種々な被写体に適した合焦判定を行うことができる。
【0081】
なお、複数の評価画像を取得するときのフォーカシングレンズの移動量と、上述した取得位置数とは、いずれかのみが変更可能であってもよく、双方が変更可能であってもよい。
【0082】
<3−3.CCDの出力手法>
また、CCD31が、露光により得られた画像(以下、「取得画像」という。)の水平画素列を選択的に読み出すことで、画像の出力手法を変更可能なものであれば、表示装置20の表示倍率に応じてCCD31の画像の出力手法を変更するようにしてもよい。
【0083】
このような場合において、表示倍率が「通常」のときは、取得画像の領域全体が処理対象領域となるため、取得画像の水平画素列を所定の割合で間引いて読み出し、取得画像の全領域を表現した画像をCCD31に出力させる。
【0084】
一方、表示倍率が「拡大」のときは、取得画像のうちユーザに指定された処理対象領域のみが必要となる。このため、取得画像のうち処理対象領域に対応する水平画素列のみを間引きを行うことなく読み出し、処理対象領域を少なくとも含む、領域が限定された画像をCCD31から出力させる。
【0085】
このようにすることで、CCD31からは処理に最低限必要となる画像のみが出力されるため、処理を行うべき画像の画素数を減少させることができ、デジタルカメラ1の負荷を低下させることができる。また、表示倍率が「拡大」のときには、処理対象領域がさらに分割された各ブロックは比較的狭い領域となるが、処理対象領域に対応する水平画素列を間引きを行うことなく出力することで、ブロック内の画素数が著しく減少することがなくなる。このため、表示倍率が「拡大」のときであっても、合焦判定を高精度に行うことができる。
【0086】
<3−4.合焦判定に用いる閾値>
また、図26に示すように、第1評価値が単独で最大の場合であっても、3つの評価値間の差が僅少の場合は、合焦していると判定することは疑わしい場合がある。したがって、評価値の間の差分値と所定の閾値とを比較し、その比較結果を、合焦判定に用いるようにしてもよい。
【0087】
この合焦判定にあたっては、まず、第1評価値が単独で最大であるかを判定し、第1評価値が単独で最大である場合は、さらに、第1評価値と、次に大きな値となる評価値との差分値を導出する。そして、この差分値が所定の閾値を超える場合のみ、ライブ画像中の注目グループに対応する領域が合焦していると判定する。このように、評価値の間の差分値と所定の閾値との比較結果を、合焦判定に用いることで、合焦判定を厳密に行うことができる。なお、評価値の間の割合を、所定の閾値と比較してもよい。
【0088】
また、合焦判定に用いる閾値は、ユーザからの指定を受け付けて変更可能となっていてもよい。この場合は、例えば、閾値への設定候補となる互いに異なる値を予めROM43に準備しておく。そして、表示装置20に表示される設定メニューにおいて、閾値として設定候補から一の値の指定をユーザから受け付ける。このように閾値が変更可能であることで、合焦判定の厳密さを変更することができる。
【0089】
<3−5.方向の指示>
また、上記実施の形態では、ライブ画像中に合焦領域を特定できなかった場合は、表示装置20に合焦領域が無い旨を示す警告文字列Atが表示されるようになっていたが、図27に示すように、ライブ画像を合焦させるためにフォーカシングレンズを移動すべき方向を示す文字列Dtを表示するようにしてもよい。
【0090】
合焦判定において合焦していないと判定される場合は、グループ内において第1評価値よりも高い(もしくは一致する)他の評価値が存在する場合である。したがって、評価値が最大となる位置へと向かう設定位置P1(あるいはP11)からの方向を、フォーカシングレンズを移動すべき方向として特定することができる。例えば、図16に示すような3つの評価値が得られた場合は、遠側の位置P3の方が設定位置P1よりも評価値が高くなる。この場合は、遠側を、フォーカシングレンズを移動すべき方向として特定することができる。
【0091】
ただし、遠側と近側とのいずれの位置の方が評価値が高いかは、グループによって相違する。このため、評価値が最大となるレンズ位置が全グループ中の例えば60%以上において一致する場合のみ、該レンズ位置へと向かう設定位置P1(あるいはP11)からの方向をフォーカシングレンズを移動すべき方向として表示することが好ましい。それ以外の場合は、上記実施の形態と同様に、警告文字列Atを表示装置20に表示すればよい。このような表示を行うことで、ユーザは、いずれの方向へフォーカシングレンズを移動すべきかを明瞭に把握することができる。
【0092】
<3−6.絞り開放>
また、複数の評価画像を取得する際においては、絞りの絞り値を開放値に設定してもよい。絞りの絞り値を開放値に設定すると被写界深度が浅くなるため、レンズ位置が最も合焦する位置で得られる評価値と、それ以外のレンズ位置で得られる評価値との差が明瞭に現れる。このため、合焦しているか否かの判定を明瞭に行うことができる。
【0093】
また、ライブ画像中に合焦領域を特定できなかった場合にのみ、絞りの絞り値を開放値に設定した後、再び、合焦領域特定処理を行うようにしてもよい。合焦領域を特定できなかった場合であっても、絞り値を開放値することで、合焦領域を特定できる可能性がある。
【0094】
また、設定された絞り値に応じて、距離Laを変化させてもよい。絞りを絞ると被写界深度が深くなるため、距離Laを大としても撮影時の合焦精度は低下せず、合焦検出の精度を向上できる。
【0095】
<3−7.その他の変形例>
また、上記実施の形態では、評価値としてコントラスト値を用いていたがこれに限定されるものではなく、画像中の高周波成分の量、画像中のエッジ数に関する値、および、画像中のエッジ幅に関する値など、一般的なフォーカス制御に用いられる評価値であればどのようなものであってもよい。一般的なフォーカス制御に用いられる評価値を使用することで、評価値を求めるための特別な手段が必要とならず、デジタルカメラ1の製造コストを低下することができる。
【0096】
また、上記では、取得位置数、複数の評価画像を取得するときのフォーカシングレンズの移動量、および、合焦判定に用いる閾値は、ユーザからの指定を受け付けて変更されると記載したが、シーンセレクタ機能を有するデジタルカメラなどでは、シーンセレクタ機能の各モードに応じて変更されてもよい。
【0097】
また、上記実施の形態では、警告文字列Atを表示することで警告を出力していたが、例えば、所定のビープ音の発生、表示ランプの点滅等により警告を出力するようにしてもよい。
【0098】
また、デジタルカメラ1では、フォーカシングレンズの位置を制御することにより光学系の焦点位置の変更が行われるため、「レンズ位置」という言葉を用いて説明を行ったが、複数のレンズを駆動して光学系の焦点位置の変更を行う場合であっても上記実施の形態に係る手法を利用することができる。すなわち、上記実施の形態におけるレンズ位置は、少なくとも1つの光学系の配置に対応付けることが可能である。
【0099】
また、上記実施の形態では、設定位置における評価画像を最初に取得していたが、最後に取得するようにしてもよい。これにより、設定位置において評価画像を取得したときのレンズ位置と、全評価画像の取得後のレンズ位置との位置ずれが生じることがないため、位置ずれを原因とする評価誤差を無くすことができる。
【0100】
また、上記実施の形態では、CPUがプログラムに従って演算処理を行うことにより各種機能が実現されると説明したが、これら機能の全部または一部は専用の電気的回路により実現されてもよい。特に、繰り返し演算を行う箇所をロジック回路にて構築することにより、高速な演算が実現される。また逆に、電気的回路によって実現されるとした機能の全部または一部は、CPUがプログラムに従って演算処理を行うことにより実現されてもよい。
【0101】
◎なお、上述した具体的実施の形態には以下の構成を有する発明が含まれている。
【0102】
(1) 請求項1ないし5のいずれかに記載の撮像装置において、
前記評価値は、コントラスト、高周波成分、エッジ数およびエッジ幅のいずれかに関する値であることを特徴とする撮像装置。
【0103】
これによれば、一般的な評価値を用いることができ、評価値を求めるための特別な手段を必要としない。
【0104】
(2) 請求項3に記載の撮像装置において、
前記表示手段が前記処理対象領域を画面の略全体に表示するとき、前記撮像手段は、前記処理対象領域を少なくとも含む、領域が限定された画像を出力することを特徴とする撮像装置。
【0105】
これによれば、処理対象領域にほぼ限定された画像を出力するため、撮像装置の負荷を低下できる。
【0106】
(3) 請求項1に記載の撮像装置において、
前記特定手段は、
前記複数の評価画像それぞれの処理の対象とする領域を複数のブロックに分割する手段と、
前記複数の評価画像に含まれる全てのブロックを、前記複数の評価画像間で同一位置となる複数のブロックからそれぞれなる複数のグループに分ける手段と、
前記グループごとに、グループ内に含まれる複数のブロックから得られる複数の評価値を相互に比較することにより、前記設定配置で得られる画像中の前記複数のグループのそれぞれに対応する領域が合焦しているか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記合焦領域は、前記判定手段により合焦していると判定された領域であることを特徴とする撮像装置。
【0107】
これによれば、グループごとに合焦の判定を行うため、合焦領域を容易に特定できる。
【0108】
(4) 上記(3)に記載の撮像装置において、
前記判定手段は、前記複数の評価値の間の相対値と所定の閾値とを比較し、その比較結果を、合焦しているか否かの判定に用いることを特徴とする撮像装置。
【0109】
これによれば、合焦しているか否かの判定を厳密に行うことができる。
【0110】
(5) 上記(4)に記載の撮像装置において、
前記閾値は、変更可能であることを特徴とする撮像装置。
【0111】
これによれば、合焦しているか否かの判定の厳密さを変更することができる。
【0112】
(6) 請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置において、
前記特定手段が前記合焦領域を特定できないとき、前記評価値が示す合焦の程度が前記設定配置よりも高くなる配置へと向かう前記設定配置からの方向をユーザに示す手段、
をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
【0113】
これによれば、いずれの方向に光学系を移動すべきかを明瞭に把握できる。
【0114】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明によれば、合焦領域を示す指標が画像とともに表示されるため、設定配置で得られる画像中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる。
【0115】
また、請求項2の発明によれば、画像の所望の領域中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる。
【0116】
また、請求項3の発明によれば、処理対象領域が画面の略全体に表示されることで、処理対象領域内の被写体像が拡大されることから、被写体像の合焦の状態を視覚的に容易に把握できる。
【0117】
また、請求項4の発明によれば、画像中に合焦領域が無いことを明瞭に把握できる。
【0118】
また、特に請求項5の発明によれば、評価画像を得る条件の変更が可能であるため、様々な状況に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの外観構成を示す正面図である。
【図2】デジタルカメラの外観構成を示す背面図である。
【図3】デジタルカメラの内部構成を機能ブロックとして示す図である。
【図4】MFモードにおけるデジタルカメラの動作の流れを示す図である。
【図5】MFモードにおけるデジタルカメラの動作の流れを示す図である。
【図6】ライブビュー表示を行う表示装置の画面の例を示す図である。
【図7】ターゲットフレームが表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図8】ターゲットフレームが移動されたときの表示装置の画面の例を示す図である。
【図9】処理対象領域内の被写体像が拡大表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図10】合焦領域特定処理の流れを示す図である。
【図11】合焦領域特定処理の流れを示す図である。
【図12】フォーカシングレンズの位置を概念的に示す図である。
【図13】評価画像の領域全体が複数のブロックに分割される様子を示す図である。
【図14】評価画像の一部の領域が複数のブロックに分割される様子を示す図である。
【図15】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図16】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図17】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図18】合焦領域を示すフレームが表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図19】合焦領域を示すフレームが表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図20】警告文字列が表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図21】警告文字列が表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図22】フォーカシングレンズの位置を概念的に示す図である。
【図23】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図24】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図25】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図26】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図27】フォーカシングレンズを移動すべき方向を示す文字列が表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
2 撮影レンズ
3 フォーカスリング
16 十字キー
18 合焦確認ボタン
19 倍率変更ボタン
20 表示装置
Tf ターゲットフレーム
Pf フレーム
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーザからの操作入力に基づいて光学系の焦点位置を変更可能な撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルカメラなどの撮像装置では、ユーザからの操作入力に基づいてフォーカシングレンズを移動させて光学系の焦点位置を変更するマニュアルフォーカス機能を備えるものが知られている。このような撮像装置においては、ユーザは光学系の焦点位置を自由に設定でき、所望の被写体を合焦対象にできる。
【0003】
また、撮像装置においては、液晶ディスプレイや電子ビューファインダなどの表示装置を備えたものが知られている。撮影待機状態において、このような表示装置には、所定の時間周期で撮像素子にて取得される画像が表示される。この表示装置の表示により、ユーザは撮影前の被写体の状態を確認することができ、表示装置をファインダ代わりに用いることができる。
【0004】
マニュアルフォーカス機能により光学系の焦点位置を変更する際は、ユーザは表示装置に表示された画像から被写体像の合焦の状態を確認する。ところが、一般に撮像装置が備える表示装置は小型で、その解像度は比較的低いことから、表示装置の表示のみでは合焦の状態についての正確な判断は困難である。このため、従来の撮像装置においては、画像中の一部の領域を拡大して表示装置に表示させることがなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−358981号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、撮像装置で取得される画像の高解像度化が進んだ結果、画像中の所望の被写体像を高精度に合焦させることが必要となってきている。しかしながら、従来のように画像中の一部の領域を拡大表示するのみでは、画像中のいずれの領域が合焦しているかの正確な確認は困難であり、画像中の所望の被写体像を高精度に合焦させることは容易でなかった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザ操作により光学系の焦点位置を変更する際において、画像中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる撮像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、光学系を介して画像を取得する撮像手段と、ユーザからの操作入力に基づいて前記光学系の焦点位置を変更する手動合焦手段とを備えた撮像装置であって、前記手動合焦手段により設定された前記光学系の設定配置と、前記設定配置に対して第1の側となる前記光学系の配置と、前記設定配置に対して第2の側となる前記光学系の配置とを含む複数の前記光学系の配置でそれぞれ、評価画像としての画像を前記撮像手段に取得させる制御手段と、取得された複数の評価画像からそれぞれ得られる合焦の程度を示す評価値を相互に比較し、その比較結果に基づいて、前記設定配置で得られる画像中の合焦領域を特定する特定手段と、前記合焦領域を示す指標を、前記設定配置で得られる画像とともに表示する表示手段と、を備えている。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の撮像装置において、画像中における処理対象領域の位置の指定を受け付ける手段、をさらに備え、前記特定手段は、前記処理対象領域内から前記合焦領域を特定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の撮像装置において、前記表示手段は、前記処理対象領域を画面の略全体に表示することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置において、前記特定手段が前記合焦領域を特定できないとき、警告を出力する手段、をさらに備えている。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、前記複数の評価画像を取得するときの前記光学系の移動量、および、前記複数の評価画像を取得するための前記光学系の配置数のうちの少なくとも一方は変更可能であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
<1.デジタルカメラの構成>
図1および図2は、本発明の実施形態に係る撮像装置であるデジタルカメラの外観構成を示す図であり、図1は正面図、図2は背面図に相当する。
【0014】
デジタルカメラ1の正面側には、被写体の光像を結像するためのレンズ群を備えた撮影レンズ2、および、デジタルカメラ1をユーザが保持するためのグリップ部9が設けられる。また、撮影レンズ2のカメラ本体部に対する接続部分には回転自在にフォーカスリング3が設けられ、グリップ部9の上部には撮像に係る動作の開始指示をユーザから受け付けるシャッタスタートボタン(以下、「シャットボタン」という。)11が設けられる。シャッタボタン11は、半押し状態(図面では「S1」と表現する。)と、全押し状態(図面では「S2」と表現する。)とが検出可能な2段階スイッチになっている。
【0015】
シャッタボタン11の上方には、電源のオン/オフを切り替えるとともに、「撮影モード」と「再生モード」との間で動作モードを切り替えるダイヤル式のメインスイッチ14が設けられる。撮影モードは被写体を撮影して画像を記録する動作モードであり、再生モードは記録された画像を再生表示する動作モードである。
【0016】
グリップ部9の逆側の側面上方には、「露出モード」や「画像圧縮率」等の項目を設定するためのファンクションダイヤル12が設けられている。ファンクションダイヤル12によって所望の項目にセットした後、グリップ部9上部の選択ダイヤル13を回転させることにより、セットされた項目の設定内容を順次変更することができる。
【0017】
デジタルカメラ1の背面側には、ライブビュー表示、記録された画像の再生表示および設定メニューの表示等を行うためのカラーの表示装置である電子ビューファインダ(以下、「EVF」という。)21および液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)22が設けられている。EVF21とLCD22とには同一内容の画像が表示されるが、省電力化を図るため、画像はEVF21とLCD22との双方同時には表示されず、いずれか一方のみに表示されるようになっている。いずれの表示装置に画像を表示するかは、EVF21の右方に設けられるディスプレイ切り替えレバー23により設定される。なお以下、EVF21およびLCD22を総称する場合は表示装置20といい、表示装置20に関する記述はEVF21およびLCD22のいずれにも該当するものとする。
【0018】
LCD22の右方にはメニューボタン15および十字キー16が設けられる。十字キー16は上スイッチ16U、下スイッチ16D、左スイッチ16Lおよび右スイッチ16Rからなる4連スイッチ、ならびに、その中央の中央ボタン16Cから構成される。メニューボタン15を押下すると表示装置20に設定メニューが表示され、設定メニューを参照しつつ十字キー16を操作することによって、デジタルカメラ1の各種の設定を行うことができる。
【0019】
メインスイッチ14の下部には、フォーカスモードを切り替えるためのフォーカスモード切替ボタン17が設けられる。フォーカスモード切替ボタン17を押下するごとに、オートフォーカス機能を能動化するAFモードと、マニュアルフォーカス機能を能動化するMFモードとの間でフォーカスモードが切り替えられる。AFモードにおいては、所定の時間周期で取得される画像に基づいて撮影レンズ2に含まれるフォーカシングレンズが移動され、撮影レンズ2の焦点位置が自動的に調整される。一方、MFモードにおいては、フォーカスリング3の操作入力に基づいてフォーカシングレンズが移動され、ユーザの意図通りに撮影レンズ2の焦点位置が変更される。
【0020】
十字キー16の下部には、合焦確認ボタン18および倍率変更ボタン19が設けられる。合焦確認ボタン18を押下すると、画像中の合焦している領域を特定する合焦領域特定処理(詳細は、後述)がなされる。一方、倍率変更ボタン19を押下すると、表示装置20の表示倍率が、「通常」と「拡大」との間で変更される。表示倍率が「拡大」に設定されると、画像中の一部の領域が表示装置20に拡大表示される。
【0021】
デジタルカメラ1の内部にはカードスロット29が設けられ、デジタルカメラ1の側面から記録媒体であるメモリカード91を挿入して装着できる。撮影モードにおいて取得された画像は、このメモリカード91に記録される。
【0022】
図3は、デジタルカメラ1の主たる内部構成を機能ブロックとして示す図である。
【0023】
レンズ駆動部25は、全体制御部4から入力される信号に基づいて、撮影レンズ2内のフォーカシングレンズおよび絞り等の駆動を行う。操作部材10は、上述したシャッタボタン11、メニューボタン15、十字キー16、フォーカスモード切替ボタン17、合焦確認ボタン18および倍率変更ボタン19等を一の機能ブロックとして示したものである。ユーザが操作部材10に対して操作を行った内容は信号として全体制御部4に入力される。
【0024】
CCD31は2次元的な画素配列を有する撮像素子であり、例えば横2560×縦1920の画素を備えて構成される。CCD31は撮影レンズ2により結像された被写体の光像を画像信号(画像)に光電変換して出力する。CCD31の撮像面はベイヤー配列で各色成分に対応づけられた画素配列となっており、各画素はベイヤー配列に対応するR(赤),G(緑),B(青)のうちのいずれか1色についての輝度成分を検出するように構成される。
【0025】
信号処理回路32は、CCD31から出力される画像信号(アナログ信号)に所定の信号処理を施すものである。信号処理回路32は、CDS(相関二重サンプリング)回路、AGC(オートゲインコントロール)回路およびA/D変換器等をその内部に有し、CDS回路により画像信号のノイズの低減を行い、AGC回路のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。さらに、A/D変換器により、各画素ごとのアナログ信号をデジタル信号に変換する。信号処理回路32から出力された画像は、画像メモリ33に格納される。
【0026】
タイミングジェネレータ24は、全体制御部4から入力される信号に基づき、CCD31および信号処理回路32への制御信号を生成して出力する。例えば、受光した光量の積分の開始や停止を指示する信号や、画像信号の出力を指示する信号等を生成し、CCD31および信号処理回路32へ出力する。
【0027】
画像処理部34は、CCD31で取得され画像メモリ33に格納された画像に対して各種の画像処理を行うように構成される。図3において、画像補正部341、表示画像生成部342、圧縮伸張部343および評価値導出部345は、画像処理部34の主たる機能を示している。
【0028】
画像補正部341は、黒レベル補正、ホワイトバランス補正およびγ補正等の各種補正処理や、画像の各画素がRGB全ての色成分についてのデータを有するように画素値を補間する処理を行う。
【0029】
表示画像生成部342は、表示装置20に表示させるために画像の解像度を調整する。本実施の形態の表示装置20は、例えば、横320×縦240画素の表示解像度を有している。表示装置20への表示対象となるCCD31からの出力画像やメモリカード91から読み出された画像は、表示装置20の表示解像度に比べて解像度が大きいため、そのままでは表示できない。このため、表示画像生成部342が、表示対象となる画像の解像度を表示可能な解像度に変換する。また、表示装置20の表示倍率が「拡大」に設定された場合は、表示画像生成部342は、画像中の拡大対象となる領域をトリミングした後、該領域の解像度を表示装置20の表示解像度と一致するように調整する。これにより、拡大対象となる領域が表示装置20の画面全体に表示され、この領域内の被写体像が拡大表示される。
【0030】
圧縮伸張部343は、撮影モードにおいては、ファンクションダイヤル12等により設定される「画像圧縮率」に基づいてJPEG方式等により画像に対して圧縮処理を行う。一方、再生モードにおいては、メモリカード91から読み出された圧縮状態の画像の伸張処理を行う。
【0031】
評価値導出部345は、画像から合焦の程度を示す評価値を導出する。本実施の形態において評価値導出部345は、コントラスト値(例えば、隣接画素間での輝度差の総和)を評価値として求める。この評価値が高いほど、画像中の合焦の程度は高くなる。
【0032】
上述した表示装置20(EVF21およびLCD22)は、全体制御部4に電気的に接続され、全体制御部4の制御下にて動作する。また、メモリカード91も図示を省略するメモリカードインターフェースを介して全体制御部4に電気的に接続され、全体制御部4の制御によりメモリカード91への画像の記録やメモリカード91からの画像の読出がなされるようになっている。
【0033】
撮影モードにおける撮影待機状態においては、CCD31により所定の時間周期で取得された画像が、信号処理回路32および画像処理部34によって所定の処理が施された後、表示装置20に表示される(ライブビュー表示)。このライブビュー表示により、ユーザは撮影前の被写体の状態を確認することができる。以下、ライブビュー表示に用いるために所定の時間周期で取得される画像を「ライブ画像」という。また、シャッタボタン11による撮影指示後は、記録用の画像がCCD31に取得され、信号処理回路32および画像処理部34によって圧縮処理を含む所定の処理が施された後、メモリカード91に記録される。
【0034】
全体制御部4は、種々の演算処理を行うCPU41、演算の作業領域となるRAM42、および、各種のプログラムやデータを格納するROM43等を備えており、電気的に接続される上述したデジタルカメラ1の各構成の動作を統括制御する。全体制御部4は、各種の機能をソフトウェア的に実現している。すなわち、ROM43に予め記憶されている制御プログラムに従って、CPU41が演算動作を行うことにより各種機能が実現される。なお、メモリカード91(制御プログラムを記憶したもの)から読み出して、新たな制御プログラムをROM43内に格納(インストール)することも可能とされている。
【0035】
図3において、フォーカス制御部51、露出制御部52、表示制御部53および合焦領域特定部54は、ROM43に記憶された制御プログラムに従ってCPU41が演算処理することにより実現される機能を模式的に表したものである。
【0036】
フォーカス制御部51は、オートフォーカス機能およびマニュアルフォーカス機能を実現する。フォーカスモードがAFモードの場合は、フォーカス制御部51は、撮影レンズ2内のフォーカシングレンズを移動させつつ、評価値導出部345によりライブ画像から導出される評価値を監視し、評価値が最大となる位置にフォーカシングレンズを移動させる。これにより、ライブ画像中の被写体像が最も合焦するように撮影レンズ2の焦点位置が調整される。
【0037】
一方、フォーカスモードがMFモードの場合は、フォーカス制御部51は、フォーカスリング3の操作入力に基づいてフォーカシングレンズの移動方向および移動量を決定し、決定した移動方向に決定した移動量だけフォーカシングレンズを移動させる。これにより、ユーザの意図する通りに撮影レンズ2の焦点位置が変更される。
【0038】
露出制御部52は、ライブ画像を利用して被写体の輝度を判定し、判定結果に基づいて所定のプログラム線図を参照して、露光時間および絞り値などの露出制御値を設定する。記録用の画像を取得する際には、設定された露出制御値に基づいて、CCD31の露光時間および撮影レンズ2内の絞りの開口径が調整される。
【0039】
表示制御部53は、表示画像生成部342の動作を制御して、表示装置20の表示内容を制御する。また、表示制御部53は、OSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)機能を有しており、各種の文字、記号およびフレーム等を生成し、表示する画像の任意位置に重ねることができる。このOSD機能により、表示装置20には各種の文字、記号およびフレーム等が必要に応じて表示される。
【0040】
合焦領域特定部56は、合焦領域特定処理を行う場合の各種の制御を行うこととなるが、詳細は後述する。
【0041】
<2.MFモードにおける動作>
次に、撮影モードにおいてフォーカスモードがMFモードに設定されている場合のデジタルカメラ1の動作について説明する。図4および図5は、MFモードにおけるデジタルカメラ1の動作の流れを示す図である。以下、これらの図を参照しつつ、MFモードにおけるデジタルカメラ1の動作について説明する。
【0042】
デジタルカメラ1は撮影モードに設定されると、シャッタボタン11により撮影指示がなされるまで、すなわち、シャッタボタン11が全押しされるまでは、撮影待機状態となる。撮影待機状態においては、所定の時間周期で得られるライブ画像を表示装置20に表示させるライブビュー表示がなされる。図6は、ライブビュー表示を行う表示装置20の画面の例を示す図である。ユーザはこのような表示装置20の画面を視認して、被写体像の状態を確認する。
【0043】
このような撮影待機状態において、シャッタボタン11が半押しされるまで(図5:ステップST15にて「OFF」の間)は、フォーカスリング3、倍率変更ボタン19および合焦確認ボタン18のいずれかの操作を待機する状態となり(ステップST1,ST3,ST13)、ユーザの操作がなされた場合は、その操作に応じた動作が行われる。
【0044】
フォーカスリング3が操作された場合(ステップST1にてYes)は、その操作入力に基づいてフォーカシングレンズが移動される(ステップST2)。このフォーカシングレンズの移動により、撮影レンズ2の焦点位置が変更され、ライブ画像中の被写体像の合焦の状態も変更される。これにより、ユーザは、表示装置20に表示されたライブ画像を視認しつつ、任意にフォーカシングレンズの位置を設定することができる。
【0045】
倍率変更ボタン19が押下された場合(ステップST3にてYes)は、表示倍率の変更処理がなされ、現在の表示倍率が「通常」であれば「拡大」に、「拡大」であれば「通常」にそれぞれ変更設定される(ステップST4)。
【0046】
変更後の表示倍率が「拡大」であるとき(ステップST5にて「拡大」)は、まず、図7に示すように、領域を指定するためのターゲットフレームTfが表示装置20の画面の中央位置に表示される(ステップST6)。このターゲットフレームTfは十字キー16の操作によって表示装置20の画面内で移動可能であり、画像(表示中のライブ画像のみならず、以降CCD31にて取得される全ての画像)中のターゲットフレームTfの位置に対応する領域が、以降、主として処理の対象となる領域(以下、「処理対象領域」という。)とされる。
【0047】
ターゲットフレームTfが表示されると、十字キー16の操作を受け付ける状態とされる(ステップST7)。十字キー16が操作された場合は、図8に示すように、その操作に合わせてターゲットフレームTfが表示装置20の画面内で移動される。そして、これに合わせて画像中における処理対象領域の位置も移動され、ユーザの所望の位置に処理対象領域が設定される(ステップST8)。ターゲットフレームTfのサイズは予め定められていてもよく、ユーザが設定メニューなどにおいて設定可能となっていてもよい。すなわち、処理対象領域のサイズは変更可能であってもよい。ターゲットフレームTfは、十字キー16の操作がなされない時間(無操作時間)が所定時間(例えば、2秒)を経過しない限りは、繰り返して移動可能である(ステップST9)。
【0048】
無操作時間が所定時間を経過した場合は(ステップST9にてYes)、表示制御部53の制御により、ライブ画像中の処理対象領域を含む領域が拡大対象の領域とされる。そして、この領域の解像度が表示装置20の表示解像度に一致するように調整され、処理対象領域を含む領域が表示装置20の画面全体に表示される。これにより、図9に示すように、処理対象領域が表示装置20の画面の略全体に表示され、処理対象領域内の被写体像およびターゲットフレームTfが拡大表示される(ステップST10)。
【0049】
一方、変更後の表示倍率が「通常」であるとき(ステップST5にて「通常」)は、以降CCD31にて取得される全ての画像中の領域全体が処理対象領域に設定される(ステップST11)。そして、ライブ画像の領域全体が表示装置20に表示され(ステップST12)、表示装置20の表示状態は図6に示す状態に戻る。
【0050】
つまり、倍率変更ボタン19を押下するごとに、表示装置20の表示状態が図6に示す状態と図9に示す状態との間で切り替えられるとともに、処理対象領域の設定が、画像の領域全体と、画像中のユーザに指定される領域との間で切り替えられる。
【0051】
合焦確認ボタン18が押下された場合(ステップST13にてYes)は、合焦領域特定部56の制御により、ライブ画像中の処理対象領域内から合焦している領域を特定する合焦領域特定処理がなされる(ステップST14)。図10および図11は、合焦領域特定処理の詳細な流れを示す図である。また、図12は、フォーカシングレンズの位置(以下、「レンズ位置」という。)を概念的に示す図である。以下、図10ないし図12を参照して、合焦領域特定処理について説明する。
【0052】
まず、合焦確認ボタン18が押下された時点におけるレンズ位置P1(図12参照。)を示す情報がRAM42に記憶される。記憶された情報は、以降の処理においてフォーカシングレンズを移動する際に参照される。レンズ位置P1は、ユーザのフォーカスリング3の操作によって設定された位置であり、以下「設定位置」という(ステップST21)。続いて、レンズ位置が設定位置P1である状態でCCD31の露光がなされ、処理に用いるための画像が第1評価画像として取得される(ステップST22)。
【0053】
次に、レンズ駆動部25に信号が送信されることにより、フォーカシングレンズが設定位置P1から所定量Laだけ近側(より近い距離の被写体に焦点を合わせる位置側)の位置P2へと移動される(ステップST23)。そして、レンズ位置が位置P2である状態でCCD31の露光がなされ、処理に用いるための画像が第2評価画像として取得される(ステップST24)。
【0054】
さらに、レンズ駆動部25に信号が送信されることにより、フォーカシングレンズが設定位置P1から所定量Laだけ遠側(より遠い距離の被写体に焦点を合わせる位置側)の位置P3へと移動される(ステップST25)。位置P3と位置P2とは、設定位置P1に関して互いに対称となる位置である。そして、レンズ位置が位置P3である状態でCCD31の露光がなされ、処理に用いるための画像が第3評価画像として取得される(ステップST26)。第3評価画像が取得されると、フォーカシングレンズは設定位置P1へと移動される(ステップST27)。
【0055】
この動作により、3つの評価画像(第1ないし第3評価画像)が取得される。すなわち、設定位置P1、設定位置P1に対して近側となる位置P2、および、設定位置に対して遠側となる位置P3のそれぞれにおいて評価画像が取得され、それぞれ第1評価画像、第2評価画像、第3評価画像とされる。これらの3つ評価画像は、処理可能なように画像メモリ33に格納される。なお、3つの評価画像を取得する順番は特に限定されない。
【0056】
3つの評価画像が取得されると、次に、3つの評価画像のそれぞれの処理対象領域が、例えば横6×縦6の36個の同一サイズのブロックに分割される。表示倍率が「通常」であるときは、図13に示すように、評価画像70の領域全体が処理対象領域61であるため、評価画像70の領域全体が36個のブロック71に分割される。一方、表示倍率が「拡大」であるときは、図14に示すように、処理対象領域61は評価画像70中のユーザに指定された一部の領域であるため、この領域61が36個のブロック71に分割される。いずれの場合も、それぞれのブロック71は複数の画素から構成される。ブロックへの分割は3つの評価画像のそれぞれに対してなされるため、3つの評価画像を合わせると36×3個のブロックが存在する状態となる(図11:ステップST28)。
【0057】
次に、3つ評価画像間で対応する3つのブロック(すなわち、同一位置となる3つのブロック)が一のグループとされることにより、3つの評価画像に含まれる全てのブロックが複数のグループに分けられる(ステップST29)。これにより、一のグループ内には、第1評価画像のブロック、第2評価画像のブロック、第3評価画像のブロックが含まれることとなる。
【0058】
以降の処理は、このグループごとに行われる。まず、複数のグループのうち一のグループが処理の対象(以下、「注目グループ」という。)として決定される(ステップST30)。次に、注目グループに含まれる3つのブロックからそれぞれ評価値導出部345により評価値が導出される(ステップST31)。以下、第1評価画像のブロックから得られる評価値を第1評価値、第2評価画像のブロックから得られる評価値を第2評価値、第3評価画像のブロックから得られる評価値を第3評価値とそれぞれいう。
【0059】
続いて、これら3つの評価値(第1ないし第3評価値)が相互に比較され(ステップST32)、この比較結果に基づいて第1評価画像のブロックが合焦しているか否かを判定する合焦判定がなされる。具体的には、第1ないし第3評価値の中で第1評価値が単独で最大となる場合は(ステップST33にてYes)、第1評価画像のブロックは合焦していると判定される(ステップST34)。一方、第1ないし第3評価値の中で第1評価値よりも高い評価値が存在する場合や、第1評価値が最大であっても第1評価値と同一の評価値が存在する場合は(ステップST33にてNo)、第1評価画像のブロックは合焦していないと判定される(ステップST36)。
【0060】
図15ないし図17は、3つの評価画像から得られる評価値と、3つの評価画像が得られたレンズ位置との関係を示す図であり、縦軸が評価値を示し、横軸はレンズ位置を示している。つまり、図15ないし図17においては、設定位置P1に第1評価値、位置P2に第2評価値、位置P3に第3評価値がそれぞれ示されている。
【0061】
第1ないし第3評価値の中で第1評価値が単独で最大となる場合は、図15のように設定位置P1が評価値のピークとなる位置のため、第1評価画像のブロックは合焦していると判定できる。また、第1ないし第3評価値の中で第1評価値よりも高い評価値が存在する場合は、図16のように設定位置P1とは別の位置において評価値のピークが存在するため、第1評価画像のブロックは合焦していないと判定できる。さらに、第1ないし第3評価値の中で第1評価値が最大であっても第1評価値と同一の評価値が存在する場合は、図17のように設定位置P1が評価値のピークとなる位置ではないため、第1評価画像のブロックは合焦していないと判定できる。
【0062】
ライブ画像はレンズ位置が設定位置P1であるときに取得されるため、第1評価画像のブロックが合焦しているか否かを判定することは、ライブ画像中において注目グループに対応する領域(注目グループと同一位置となる領域)が合焦しているか否かを判定することに実質的に相当する。したがって、第1評価画像のブロックが合焦していると判定された場合は、注目グループに対応するライブ画像中の領域が、合焦している領域(以下、「合焦領域」という)として特定される(ステップST35)。
【0063】
このようにして一の注目グループに関しての合焦判定がなされると、次の注目グループが決定され(ステップST37,ST30)、上記と同様にして、注目グループに関しての合焦判定がなされる。そして、このような処理が繰り返されて、最終的に全てのグループに関しての合焦判定がなされる。
【0064】
全てのグループに関しての合焦判定がなされると(ステップST37にてNo)、続いて、ライブ画像中に少なくとも一の合焦領域を特定できた場合(ステップST38にてYes)は、図18および図19に示すように、合焦領域を示す指標となるフレームPfが、ライブ画像とともに表示装置20に表示される(ステップST39)。図18は表示倍率が「通常」である場合における表示装置20の画面の例であり、図19は表示倍率が「拡大」である場合における表示装置20の画面の例である。これらの図に示すように、複数の合焦領域が特定された場合は、特定された複数の合焦領域のそれぞれを示すフレームPfが表示される。ユーザはこのようなフレームPfが示す領域を確認することで、ライブ画像中の処理対象領域内において、いずれの領域が合焦しているかを確認することができる。
【0065】
一方、ライブ画像中に合焦領域を特定できなかった場合(ステップST38にてNo)は、図20および図21に示すように、合焦領域が無い旨を示す警告文字列Atが表示装置20に表示される(ステップST40)。図20は表示倍率が「通常」である場合における表示装置20の画面の例であり、図21は表示倍率が「拡大」である場合における表示装置20の画面の例である。このような警告表示により、ライブ画像中に合焦領域が無いことを把握することができる。
【0066】
このような処理により、ユーザは、適宜、ライブ画像中においていずれの領域が合焦しているかを確認することができる。また、適宜、ライブ画像中の一部の領域を処理対象領域として指定することで、所望の領域中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる。さらに、指定された領域中の被写体像は拡大表示されるため、被写体像の合焦の状態を視覚的にも容易に把握できる。そして、このようにして合焦領域の確認を繰り返しつつ、フォーカスリング3を操作することにより、所望の被写体像(ライブ画像中の所望の領域)を容易に合焦させることができることとなる。
【0067】
このような処理の後、シャッタボタン11が半押しされると(図5:ステップST15にてS1)、露出制御部52によりライブ画像から露出制御値が導出された後(ステップST16)、シャッタボタン11の全押しを待機する状態となる(ステップST17)。そして、シャッタボタン11が全押しされると(ステップST17にてS2)、記録用の画像がCCD31において取得され(ステップST18)、取得された記録用の画像がメモリカード91に記録される(ステップST19)。ライブ画像で合焦確認処理を行ったときのレンズ位置と、シャッタボタン11を全押ししたときのレンズ位置とが同一であれば、ライブ画像中の合焦領域に対応する記録用の画像中の領域は合焦状態となる。したがって、上記のような合焦確認処理を行ってライブ画像中の合焦領域を確認することで、記録用の画像として、ユーザの所望の被写体像が合焦状態となった画像を得ることができることとなる。記録用の画像の記録後、または、ステップST17においてシャッタボタン11の操作が解除された場合は、再度、ステップST1に戻り、フォーカスリング3、倍率変更ボタン19および合焦確認ボタン18のいずれかの操作を待機する状態となる。
【0068】
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0069】
<3−1.評価画像の数>
上記実施の形態では、合焦領域特定処理において、3つのレンズ位置においてそれぞれ評価画像を取得して合焦領域特定処理を行うようにしていたが、3を超えるレンズ位置においてそれぞれ評価画像を取得するようにしてもよい。評価画像を取得するためのレンズ位置は、設定位置、設定位置の近側の位置、および、設定位置の遠側の位置をそれぞれ含む必要がある。また、近側の位置の数と、遠側の位置の数とは一致していることが好ましい。このため、近側(あるいは遠側)の位置の数をn(nは自然数)とすると、評価画像を取得するためのレンズ位置(以下、「取得位置」という。)の数は2n+1と表現される。つまり、取得位置数は3以上の奇数となる。
【0070】
以下、取得位置数を5として合焦領域特定処理を行う場合について説明する。図22は、この場合において移動されるレンズ位置を概念的に示す図であり、図において位置P11は設定位置である。
【0071】
この場合は上記実施の形態と同じく、まず、レンズ位置が設定位置P11である状態で第1の評価画像が取得される。続いて、フォーカシングレンズが設定位置P11から所定量Lb×2だけ近側の位置P12へと移動されて第2の評価画像が取得され、さらに、フォーカシングレンズが設定位置P11から所定量Lbだけ近側の位置P13へと移動されて第3の評価画像が取得される。
【0072】
続いて、フォーカシングレンズが設定位置P11から所定量Lbだけ遠側の位置P14へと移動されて第4の評価画像が取得され、さらに、フォーカシングレンズが設定位置P11から所定量Lb×2だけ遠側の位置P15へと移動されて第5の評価画像が取得される。その後、フォーカシングレンズは設定位置P11へと移動される。
【0073】
この場合においても、近側の一の位置と遠側の一の位置とは、設定位置に関して互いに対称の位置となる。図22の例においては、位置P12と位置P15とが設定位置P11に関して互いに対称となり、位置P13と位置P14とがそれぞれ設定位置P11に関して互いに対称となっている。なお、5つの評価画像を取得する場合も、評価画像の取得の順番は特に限定されない。
【0074】
5つの評価画像が取得されると、以降は上記実施の形態と同様に、5つの評価画像のそれぞれの処理対象領域が複数のブロックに分割され、5つ評価画像間で対応する5つのブロックが一のグループとされる。そして、グループごとに、5つの評価値が相互に比較され、比較結果に基づいて合焦判定がなされる。
【0075】
図23ないし図25は、5つの評価画像から得られる評価値と、5つの評価画像が得られたレンズ位置との関係を示す図であり、縦軸が評価値を示し、横軸はレンズ位置を示している。つまり、設定位置P11に第1の評価画像から得られる評価値、位置P12に第2の評価画像から得られる評価値、位置P13に第3の評価画像から得られる評価値、位置P14に第4の評価画像から得られる評価値、位置P15に第5の評価画像から得られる評価値がそれぞれ示されている。
【0076】
5つの評価画像を用いる場合も、複数の評価値の中で設定位置P11における評価値が単独で最大となる場合は、注目グループに対応するライブ画像中の領域が合焦していると判定され、それ以外の場合は合焦していないと判定される。したがって、図23ないし図25においては、図23の場合のみ合焦していると判定される。
【0077】
このように取得位置数を増加させると、合焦判定を行う際に、合焦していない領域を誤って合焦していると判定する確率を低下させることができる。例えば、図25の場合においては、設定位置P11における評価値よりも、位置P12および位置P15においての評価値が高いため、5つの評価値を合焦判定に用いることで合焦していないと判定される。しかしながら、位置P11、位置P13および位置P14のみにおける3つの評価画像を合焦判定に用いた場合は、設定位置P11における評価値が単独で最大となるため、合焦していると誤って判定されてしまう。このようなことから、取得位置数を増加させればさせるほど、合焦判定の精度を向上させることができるわけである。
【0078】
また、このような取得位置数は、ユーザからの指定を受け付けて変更可能となっていてもよい。この場合は、例えば、取得位置数への設定候補となる3,5,7などの数を予めROM43に準備しておく。そして、表示装置20に表示される設定メニューにおいて、取得位置数として設定候補から一の数の指定をユーザから受け付ける。上述したように、取得位置数を増加させるほど合焦判定の精度を向上できるが、その一方で、フォーカシングレンズの移動時間や評価画像の取得時間等が増加し、合焦判定までの総時間が長くなる。したがって、ユーザは、合焦判定の精度の向上を希望する場合は取得位置数を増加させ、合焦判定までの総時間の短縮を希望する場合は取得位置数を低下させることとなる。これにより、撮影時における様々な状況に対応することができる。
【0079】
<3−2.レンズの移動量>
また、評価画像を取得する位置P2,P3の設定位置P1からの距離Laは、ユーザからの指定を受け付けて変更可能となっていてもよい(図12参照。)。距離Laを変更することは、複数の評価画像を取得するときのフォーカシングレンズの移動量を変更することに相当する。この場合は、例えば、距離Laへの設定候補となる互いに異なる値を予めROM43に準備しておく。そして、表示装置20に表示される設定メニューにおいて、距離Laとして設定候補から一の値の指定をユーザから受け付ける。
【0080】
距離Laを短くすると、最も合焦する位置からレンズ位置がごく僅かにずれていた場合でも合焦していないと判定される。このため、ある一の物体に係る被写体像の僅かな領域に対して高精度に合焦させる場合(例えば、花のめしべのみを合焦させる場合)は、距離Laを短くすることが好ましい。一方、距離Laを長くすると、最も合焦する位置からレンズ位置が大きくずれていなければ合焦していると判定される。このため、ある一の物体に係る被写体像を全体的に合焦させる場合(例えば、花の全体を合焦させる場合)は、距離Laを長くすることが好ましい。したがって、距離Laが変更可能であることで、種々な被写体に適した合焦判定を行うことができる。
【0081】
なお、複数の評価画像を取得するときのフォーカシングレンズの移動量と、上述した取得位置数とは、いずれかのみが変更可能であってもよく、双方が変更可能であってもよい。
【0082】
<3−3.CCDの出力手法>
また、CCD31が、露光により得られた画像(以下、「取得画像」という。)の水平画素列を選択的に読み出すことで、画像の出力手法を変更可能なものであれば、表示装置20の表示倍率に応じてCCD31の画像の出力手法を変更するようにしてもよい。
【0083】
このような場合において、表示倍率が「通常」のときは、取得画像の領域全体が処理対象領域となるため、取得画像の水平画素列を所定の割合で間引いて読み出し、取得画像の全領域を表現した画像をCCD31に出力させる。
【0084】
一方、表示倍率が「拡大」のときは、取得画像のうちユーザに指定された処理対象領域のみが必要となる。このため、取得画像のうち処理対象領域に対応する水平画素列のみを間引きを行うことなく読み出し、処理対象領域を少なくとも含む、領域が限定された画像をCCD31から出力させる。
【0085】
このようにすることで、CCD31からは処理に最低限必要となる画像のみが出力されるため、処理を行うべき画像の画素数を減少させることができ、デジタルカメラ1の負荷を低下させることができる。また、表示倍率が「拡大」のときには、処理対象領域がさらに分割された各ブロックは比較的狭い領域となるが、処理対象領域に対応する水平画素列を間引きを行うことなく出力することで、ブロック内の画素数が著しく減少することがなくなる。このため、表示倍率が「拡大」のときであっても、合焦判定を高精度に行うことができる。
【0086】
<3−4.合焦判定に用いる閾値>
また、図26に示すように、第1評価値が単独で最大の場合であっても、3つの評価値間の差が僅少の場合は、合焦していると判定することは疑わしい場合がある。したがって、評価値の間の差分値と所定の閾値とを比較し、その比較結果を、合焦判定に用いるようにしてもよい。
【0087】
この合焦判定にあたっては、まず、第1評価値が単独で最大であるかを判定し、第1評価値が単独で最大である場合は、さらに、第1評価値と、次に大きな値となる評価値との差分値を導出する。そして、この差分値が所定の閾値を超える場合のみ、ライブ画像中の注目グループに対応する領域が合焦していると判定する。このように、評価値の間の差分値と所定の閾値との比較結果を、合焦判定に用いることで、合焦判定を厳密に行うことができる。なお、評価値の間の割合を、所定の閾値と比較してもよい。
【0088】
また、合焦判定に用いる閾値は、ユーザからの指定を受け付けて変更可能となっていてもよい。この場合は、例えば、閾値への設定候補となる互いに異なる値を予めROM43に準備しておく。そして、表示装置20に表示される設定メニューにおいて、閾値として設定候補から一の値の指定をユーザから受け付ける。このように閾値が変更可能であることで、合焦判定の厳密さを変更することができる。
【0089】
<3−5.方向の指示>
また、上記実施の形態では、ライブ画像中に合焦領域を特定できなかった場合は、表示装置20に合焦領域が無い旨を示す警告文字列Atが表示されるようになっていたが、図27に示すように、ライブ画像を合焦させるためにフォーカシングレンズを移動すべき方向を示す文字列Dtを表示するようにしてもよい。
【0090】
合焦判定において合焦していないと判定される場合は、グループ内において第1評価値よりも高い(もしくは一致する)他の評価値が存在する場合である。したがって、評価値が最大となる位置へと向かう設定位置P1(あるいはP11)からの方向を、フォーカシングレンズを移動すべき方向として特定することができる。例えば、図16に示すような3つの評価値が得られた場合は、遠側の位置P3の方が設定位置P1よりも評価値が高くなる。この場合は、遠側を、フォーカシングレンズを移動すべき方向として特定することができる。
【0091】
ただし、遠側と近側とのいずれの位置の方が評価値が高いかは、グループによって相違する。このため、評価値が最大となるレンズ位置が全グループ中の例えば60%以上において一致する場合のみ、該レンズ位置へと向かう設定位置P1(あるいはP11)からの方向をフォーカシングレンズを移動すべき方向として表示することが好ましい。それ以外の場合は、上記実施の形態と同様に、警告文字列Atを表示装置20に表示すればよい。このような表示を行うことで、ユーザは、いずれの方向へフォーカシングレンズを移動すべきかを明瞭に把握することができる。
【0092】
<3−6.絞り開放>
また、複数の評価画像を取得する際においては、絞りの絞り値を開放値に設定してもよい。絞りの絞り値を開放値に設定すると被写界深度が浅くなるため、レンズ位置が最も合焦する位置で得られる評価値と、それ以外のレンズ位置で得られる評価値との差が明瞭に現れる。このため、合焦しているか否かの判定を明瞭に行うことができる。
【0093】
また、ライブ画像中に合焦領域を特定できなかった場合にのみ、絞りの絞り値を開放値に設定した後、再び、合焦領域特定処理を行うようにしてもよい。合焦領域を特定できなかった場合であっても、絞り値を開放値することで、合焦領域を特定できる可能性がある。
【0094】
また、設定された絞り値に応じて、距離Laを変化させてもよい。絞りを絞ると被写界深度が深くなるため、距離Laを大としても撮影時の合焦精度は低下せず、合焦検出の精度を向上できる。
【0095】
<3−7.その他の変形例>
また、上記実施の形態では、評価値としてコントラスト値を用いていたがこれに限定されるものではなく、画像中の高周波成分の量、画像中のエッジ数に関する値、および、画像中のエッジ幅に関する値など、一般的なフォーカス制御に用いられる評価値であればどのようなものであってもよい。一般的なフォーカス制御に用いられる評価値を使用することで、評価値を求めるための特別な手段が必要とならず、デジタルカメラ1の製造コストを低下することができる。
【0096】
また、上記では、取得位置数、複数の評価画像を取得するときのフォーカシングレンズの移動量、および、合焦判定に用いる閾値は、ユーザからの指定を受け付けて変更されると記載したが、シーンセレクタ機能を有するデジタルカメラなどでは、シーンセレクタ機能の各モードに応じて変更されてもよい。
【0097】
また、上記実施の形態では、警告文字列Atを表示することで警告を出力していたが、例えば、所定のビープ音の発生、表示ランプの点滅等により警告を出力するようにしてもよい。
【0098】
また、デジタルカメラ1では、フォーカシングレンズの位置を制御することにより光学系の焦点位置の変更が行われるため、「レンズ位置」という言葉を用いて説明を行ったが、複数のレンズを駆動して光学系の焦点位置の変更を行う場合であっても上記実施の形態に係る手法を利用することができる。すなわち、上記実施の形態におけるレンズ位置は、少なくとも1つの光学系の配置に対応付けることが可能である。
【0099】
また、上記実施の形態では、設定位置における評価画像を最初に取得していたが、最後に取得するようにしてもよい。これにより、設定位置において評価画像を取得したときのレンズ位置と、全評価画像の取得後のレンズ位置との位置ずれが生じることがないため、位置ずれを原因とする評価誤差を無くすことができる。
【0100】
また、上記実施の形態では、CPUがプログラムに従って演算処理を行うことにより各種機能が実現されると説明したが、これら機能の全部または一部は専用の電気的回路により実現されてもよい。特に、繰り返し演算を行う箇所をロジック回路にて構築することにより、高速な演算が実現される。また逆に、電気的回路によって実現されるとした機能の全部または一部は、CPUがプログラムに従って演算処理を行うことにより実現されてもよい。
【0101】
◎なお、上述した具体的実施の形態には以下の構成を有する発明が含まれている。
【0102】
(1) 請求項1ないし5のいずれかに記載の撮像装置において、
前記評価値は、コントラスト、高周波成分、エッジ数およびエッジ幅のいずれかに関する値であることを特徴とする撮像装置。
【0103】
これによれば、一般的な評価値を用いることができ、評価値を求めるための特別な手段を必要としない。
【0104】
(2) 請求項3に記載の撮像装置において、
前記表示手段が前記処理対象領域を画面の略全体に表示するとき、前記撮像手段は、前記処理対象領域を少なくとも含む、領域が限定された画像を出力することを特徴とする撮像装置。
【0105】
これによれば、処理対象領域にほぼ限定された画像を出力するため、撮像装置の負荷を低下できる。
【0106】
(3) 請求項1に記載の撮像装置において、
前記特定手段は、
前記複数の評価画像それぞれの処理の対象とする領域を複数のブロックに分割する手段と、
前記複数の評価画像に含まれる全てのブロックを、前記複数の評価画像間で同一位置となる複数のブロックからそれぞれなる複数のグループに分ける手段と、
前記グループごとに、グループ内に含まれる複数のブロックから得られる複数の評価値を相互に比較することにより、前記設定配置で得られる画像中の前記複数のグループのそれぞれに対応する領域が合焦しているか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記合焦領域は、前記判定手段により合焦していると判定された領域であることを特徴とする撮像装置。
【0107】
これによれば、グループごとに合焦の判定を行うため、合焦領域を容易に特定できる。
【0108】
(4) 上記(3)に記載の撮像装置において、
前記判定手段は、前記複数の評価値の間の相対値と所定の閾値とを比較し、その比較結果を、合焦しているか否かの判定に用いることを特徴とする撮像装置。
【0109】
これによれば、合焦しているか否かの判定を厳密に行うことができる。
【0110】
(5) 上記(4)に記載の撮像装置において、
前記閾値は、変更可能であることを特徴とする撮像装置。
【0111】
これによれば、合焦しているか否かの判定の厳密さを変更することができる。
【0112】
(6) 請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置において、
前記特定手段が前記合焦領域を特定できないとき、前記評価値が示す合焦の程度が前記設定配置よりも高くなる配置へと向かう前記設定配置からの方向をユーザに示す手段、
をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
【0113】
これによれば、いずれの方向に光学系を移動すべきかを明瞭に把握できる。
【0114】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明によれば、合焦領域を示す指標が画像とともに表示されるため、設定配置で得られる画像中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる。
【0115】
また、請求項2の発明によれば、画像の所望の領域中のいずれの領域が合焦しているかを容易に確認できる。
【0116】
また、請求項3の発明によれば、処理対象領域が画面の略全体に表示されることで、処理対象領域内の被写体像が拡大されることから、被写体像の合焦の状態を視覚的に容易に把握できる。
【0117】
また、請求項4の発明によれば、画像中に合焦領域が無いことを明瞭に把握できる。
【0118】
また、特に請求項5の発明によれば、評価画像を得る条件の変更が可能であるため、様々な状況に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの外観構成を示す正面図である。
【図2】デジタルカメラの外観構成を示す背面図である。
【図3】デジタルカメラの内部構成を機能ブロックとして示す図である。
【図4】MFモードにおけるデジタルカメラの動作の流れを示す図である。
【図5】MFモードにおけるデジタルカメラの動作の流れを示す図である。
【図6】ライブビュー表示を行う表示装置の画面の例を示す図である。
【図7】ターゲットフレームが表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図8】ターゲットフレームが移動されたときの表示装置の画面の例を示す図である。
【図9】処理対象領域内の被写体像が拡大表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図10】合焦領域特定処理の流れを示す図である。
【図11】合焦領域特定処理の流れを示す図である。
【図12】フォーカシングレンズの位置を概念的に示す図である。
【図13】評価画像の領域全体が複数のブロックに分割される様子を示す図である。
【図14】評価画像の一部の領域が複数のブロックに分割される様子を示す図である。
【図15】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図16】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図17】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図18】合焦領域を示すフレームが表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図19】合焦領域を示すフレームが表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図20】警告文字列が表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図21】警告文字列が表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【図22】フォーカシングレンズの位置を概念的に示す図である。
【図23】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図24】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図25】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図26】評価値とレンズ位置との関係を示す図である。
【図27】フォーカシングレンズを移動すべき方向を示す文字列が表示された表示装置の画面の例を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
2 撮影レンズ
3 フォーカスリング
16 十字キー
18 合焦確認ボタン
19 倍率変更ボタン
20 表示装置
Tf ターゲットフレーム
Pf フレーム
Claims (5)
- 光学系を介して画像を取得する撮像手段と、ユーザからの操作入力に基づいて前記光学系の焦点位置を変更する手動合焦手段とを備えた撮像装置であって、
前記手動合焦手段により設定された前記光学系の設定配置と、前記設定配置に対して第1の側となる前記光学系の配置と、前記設定配置に対して第2の側となる前記光学系の配置とを含む複数の前記光学系の配置でそれぞれ、評価画像としての画像を前記撮像手段に取得させる制御手段と、
取得された複数の評価画像からそれぞれ得られる合焦の程度を示す評価値を相互に比較し、その比較結果に基づいて、前記設定配置で得られる画像中の合焦領域を特定する特定手段と、
前記合焦領域を示す指標を、前記設定配置で得られる画像とともに表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置において、
画像中における処理対象領域の位置の指定を受け付ける手段、
をさらに備え、
前記特定手段は、前記処理対象領域内から前記合焦領域を特定することを特徴とする撮像装置。 - 請求項2に記載の撮像装置において、
前記表示手段は、前記処理対象領域を画面の略全体に表示することを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置において、
前記特定手段が前記合焦領域を特定できないとき、警告を出力する手段、
をさらに備えることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、
前記複数の評価画像を取得するときの前記光学系の移動量、および、前記複数の評価画像を取得するための前記光学系の配置数のうちの少なくとも一方は変更可能であることを特徴とする撮像装置。
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