JP2004288705A - 電子ビーム露光方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のパターン領域を有するマスクを電子ビームで走査して露光を行う電子ビーム露光装置において、高精度の露光パターンを得られるようにする。
【解決手段】梁36により区分された複数のパターン領域34A−34Dを有するマスク30と、マスクを平行な電子ビーム15で走査し、各パターン領域34A−34Dの開口パターンで整形した電子ビームを試料に照射する電子光学系12,20とを備える電子ビーム露光装置であって、マスク30に入射する電子ビーム15は、マスクの梁36の幅より小さい。
【選択図】 図6
【解決手段】梁36により区分された複数のパターン領域34A−34Dを有するマスク30と、マスクを平行な電子ビーム15で走査し、各パターン領域34A−34Dの開口パターンで整形した電子ビームを試料に照射する電子光学系12,20とを備える電子ビーム露光装置であって、マスク30に入射する電子ビーム15は、マスクの梁36の幅より小さい。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスクの開口パターンを通過して整形された電子ビームを試料に照射して露光を行う電子ビーム露光装置に関し、特に梁により区分された複数のパターン領域を有するマスクを使用する電子ビーム露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、半導体装置(デバイス)の製造プロセスにおいてウエハにパターンを形成するリソグラフィ技術では、光露光用マスク(フォトマスク)のパターンをウエハ上に縮小露光する光リソグラフィが主として使用されているが、これ以上の微細化が難しくなってきており、更に微細化可能な電子ビーム露光法が注目されている。電子ビーム露光法には各種の方法があるが、スループットの点からEPL(Electron Projection Lithography)やLEEPL(Low Energy Electron−beam Proximity Projection Lithography)が特に注目されている。EPLは、露光パターンの4倍の大きさのマスクを用い、100kVという高い加速電圧で露光する。一方、LEEPLは、等倍のマスクを用い、2kV程度という低い加速電圧で露光する。EPLとLEEPLのいずれも、露光パターンに対応する開口パターンを有するステンシルマスク(穴開きマスク)を使用する。
【0003】
図1は、等倍のステンシルマスクを用いて露光する電子ビーム近接(LEEPL)露光装置10の基本構成を示す図である。図示のように、電子ビーム15を発生する電子ビーム源14、電子ビーム15を平行ビームにするレンズ16及び整形アパーチャ18を含む電子銃12と、主偏向器22、24及び副偏向器26、28を含み、電子ビームを光軸に平行保持して走査する走査機構20と、マスク30と、試料(ウエハ)40を保持する静電チャック50と、θXYステージ60とから構成されている。なお、これらの部分は、真空チャンバ内に設けられる。また、マスクは図示していないマスク保持機構に保持され、露光するパターンに応じて交換される。
【0004】
マスク30は、静電チャック50に吸着されたウエハ40に近接するように(マスク30とウエハ40との隙間が、例えば50μmとなるように)配置される。この状態でマスク30に垂直に電子ビームを照射すると、マスク30のマスクパターンを通過した整形された電子ビームがウエハ40上のレジスト層42に照射され、パターンが露光される。
【0005】
マスク30の全パターン領域をカバーする一様な電子ビームを生成するのは難しいので、図2に示すように、電子ビーム15でマスク30の全面を走査し、全パターン領域を一様な露光量で露光する。走査機構20はこの走査を行う。露光量の均一性の向上及び走査時間の短縮のためには、大きな電子ビーム15を使用して小さな走査ピッチで走査を行うことが望ましい。
【0006】
ステンシルマスク30のパターンは開口(穴開き)パターンであり、しかもそこに形成されるパターンは非常に微細なパターンであり、マスク30のパターン部分は非常に薄いメンブレンとする必要があるため、マスクパターンに歪みが生じる場合がある。LEEPL露光装置10では、副偏向器26、28を使用して歪みを補正して露光を行う。図3は、この補正原理を説明する図である。図示のように、主偏向器22、24で走査位置に偏向されマスク30に垂直に入射する電子ビーム15を、副偏向器26で角度−α偏向し、副偏向器28で逆方向に2倍の角度2αだけ偏向する。これにより、電子ビーム15は、予定した偏向位置に角度αで入射することになる。そして、マスク30とウエハ40の間の隙間(ギャップ)をGとするとδ=αGだけずれた位置に露光されることになる。あらかじめマスクのパターンの歪みを測定し、歪みに応じてマスク30への入射角を変えて露光位置をずらし、マスクパターンの歪みを補正する。
【0007】
LEEPL露光装置で使用するマスクは、開口パターンを有するステンシルマスクであり、環状パターンを設けることはできない。そこで、環状パターンは複数のマスクパターンに分割して、複数のマスクパターンによる露光を合成して実現する。また、環状パターンでなくても、ステンシルマスクのパターンに適さないパターン形状があり、その場合にも複数のマスクパターンによる露光を合成する。
【0008】
このような複数のパターンを別々のマスクに形成した場合、1つのパターンを露光するのにマスクを交換する必要があり、スループットを低下させる。そこで、特開2002−367885号及び特開2002−373845号は、1つのマスクに複数のマスクパターンを設け、個々のマスクパターンに相補パターンを構成するパターンなどを分けて形成し、1つのマスクを使用して1つのパターンのすべてが露光できるLEEPL露光方法及び装置を開示している。
【0009】
スループットの点から、1回の露光でできるだけ広い範囲を露光できることが望ましく、例えば、上記の特開2002−367885号公報及び特開2002−373845号公報は、1つのマスクパターンが1チップ(ダイ)の全領域に相当する大きさを有する例を開示している。
【0010】
特に、特開2002−373845号公報は、複数のマスクパターンをウエハ上のダイの配列に対応して配置し、位置合わせした後複数のマスクパターンを露光し、マスクパターンの大きさ分だけ位置をずらして位置合わせして次の露光を行うことにより、1回の位置合わせで複数のダイを露光する露光方法及び装置を開示している。
【0011】
図4は、特開2002−373845号公報に開示されたマスクにおけるマスクパターンの配置及び露光方法を説明する図である。図4の(A)に示すように、マスク30には、図示のように4つのマスクパターン34が2行2列(2×2)で配置されている。マスクパターンの間は梁36であり、マスクパターン34のメンブレンより厚くなっている。図4の(B)に示すように、ウエハ40上に形成されるダイ46は、マスク30におけるマスクパターン34の配列と同じピッチで配列される。マスクパターン34を各ダイ46の位置に合わせて4つのマスクパターンの露光を行い、以下ダイ及びマスクパターンの配列ピッチずつずらしながら露光を行う。従って、各ダイは4つのマスクパターンによる露光が合成されることになる。このような露光方法によりスループットが大幅に向上する。なお、ここではマスクに4つのマスクパターンを設ける例を説明したが、相補パターンを露光するだけであれば2つのマスクパターンを設ければよい。更に、特開2002−367885号公報は、1つのマスクに相補パターンを分割した2乃至3のパターンのグループを複数組設けて、露光量を分割することにより欠陥などの影響を低減したり、パターンに欠陥などが発生した場合でもマスクを交換せずに露光が続行できる構成を開示している。この場合には、1つのマスクに多数のマスクパターンが形成される。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−367885号公報(全体)
【特許文献2】
特開2002−373845号公報(全体)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図2で説明したように、LEEPL露光装置では、電子ビーム15でマスクパターンを走査することにより露光の均一性を向上しており、スループットを向上するためには、電子ビーム15は大きくなる。これは、スループットを大きくするためにビーム電流を増加すると、クーロン効果などによりビーム径が増加するので任意のビーム径にはできず、電子ビームの直径を梁の幅より小さくすることが難しいためである。
【0014】
また、図4に示したように、マスク30に複数のマスクパターン34をダイの配列ピッチで配置し、1回の位置合せで複数のマスクパターンを露光する場合、マスクパターンの間の梁36の幅はダイの間隔に等しい。ダイの間隔は、プロセス終了後ダイを分割するためのダイシング溝を形成できることが要求され、ダイシングの関係から最低幅が決定される。そして、ウエハを効率的に利用するためには、ダイの間隔をできるだけ狭くすることが望ましく、上記の最低幅に近い値に設定される。
【0015】
上記の特開2002−373845号公報は、図4に示したように、マスク30に複数のマスクパターン34をダイの配列ピッチで配置し、1回の位置合せで複数のマスクパターンを露光する方法を開示しているが、電子ビームの大きさとマスク30のマスクパターン34の間の梁36の幅については何ら記載していない。これは、平行な電子ビームをマスクに垂直に入射するように走査することを前提にしているためである。
【0016】
しかし、図4の複数のマスクパターン34を有するマスクを使用した状態で、図3に示すような電子ビームのマスクへの入射角度を変えることにより照射位置の補正を行う場合には、電子ビームの大きさとマスクの梁の幅の関係が問題になる。図5はこの問題を説明する図であり、図5の(A)はマスクに形成した4つのマスクパターン34A−34Dを電子ビーム15で走査する様子を示す。電子ビーム15の直径が梁36の幅より大きい場合、隣接するマスクパターン34Aの左側部分とマスクパターン34Bの右側部分とその間の梁36に同時に電子ビーム15が照射されることになる。図5の(B)に示すように、左側のマスクパターン34Aの歪みを除去するために、実線で示すように電子ビーム15を右側に傾けて入射させる必要があり、右側のマスクパターン34Bの歪みを除去するために、破線で示すように電子ビーム15を左側に傾けて入射させる必要がある場合、マスクパターン34Aの左側の部分は右側に傾いて入射する電子ビームと左側に傾いて入射する電子ビームによる露光が合成されることになり、露光位置のずれがあるため露光パターンが劣化する。これはマスクパターン34Bの右側部分についても同様である。
【0017】
本発明は、このような問題を解決して、高精度の露光パターンが得られる電子ビーム露光装置の実現することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を実現するため、本発明の電子ビーム露光装置においては、マスクに入射する電子ビームの大きさを、マスクの複数のパターン領域(マスクパターン)の間の梁によらず任意のスクライブライン幅にできることを特徴とする。
【0019】
すなわち、本発明の電子ビーム露光装置は、梁により区分された複数のパターン領域を有するマスクを平行な電子ビームで走査し、各パターン領域の開口パターンで整形した電子ビームを試料に照射して前記複数のパターン領域のパターンを露光する電子ビーム露光方法であって、前記マスクに入射する前記電子ビームは、前記マスクの梁の幅より小さくできることを特徴とする。
【0020】
前述のように、スループット向上の観点からは、マスクに入射する電子ビームはできるだけ大きいことが望ましい。また、図4のような複数のパターン領域(マスクパターン)を有するマスクを使用する場合、1枚のウエハに形成できるダイの個数を大きくするには梁の幅をできるだけ小さくすることが望ましい。このような観点から考えると、図4のような複数のパターン領域(マスクパターン)を有するマスクを使用する場合も、マスクに入射する電子ビームはマスクの梁の幅より大きくなるように設定することになる。これに対して、本願発明では、あえてマスクに入射する電子ビームをマスクの梁の幅より小さくする。これにより、歪みを補正するために、電子ビームのマスクへの入射角度を各パターン領域(マスクパターン)毎に変更しても露光パターンの劣化は生じない。なお、4個のパターン領域(マスクパターン)が図4に示すように配置されている場合、縦方向の梁と横方向の梁があるが、電子ビームはそれぞれの方向が対応する梁の幅より小さければよい。
【0021】
更に、電子ビームがマスクの梁の幅より小さいので、電子ビームのマスクへの入射角度を、各パターン領域(マスクパターン)毎に任意に設定できる。そこで、歪み補正を行わない場合でも、各パターン領域(マスクパターン)への電子ビームのマスクへの入射角度を変えることにより、試料上に照射される複数のパターン領域(マスクパターン)の間、すなわち梁に相当する部分の幅を変更できる。これにより、例えば、マスクの梁は大きくして電子ビームも大きくして露光の均一性及び走査時間を短縮するが、試料(ウエハ)上でのダイ間の間隔は小さくして1枚のウエハに形成するダイの個数を向上できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例の電子ビーム露光装置は、EPL露光装置又はLEEPL露光装置などのステンシルマスク(穴開きマスク)を通過して整形された電子ビームを試料(ウエハ)に照射する電子ビーム露光装置であり、マスクに複数のマスクパターンが形成され、電子ビームでマスクを走査してマスクパターンを通過した電子ビームを試料(ウエハ)に照射する装置である。本発明は、電子ビームが隣接するマスクパターンの間の梁より狭いことを特徴とし、それ以外の部分については、これまでに説明し、また広く知られているのでここでは詳しい説明を省略する。
【0023】
図6は、本発明の第1実施例の電子ビーム露光装置におけるマスクとそれを走査する電子ビームを示す図である。図6の(A)に示すように、マスクには4つのパターン領域(マスクパターン)34A−34Dを有し、少なくとも1チップ分以上のマスクが配置され、各マスクパターンの間には幅Sの梁36が設けられている。各マスクパターンは薄いメンブレンで形成されており、その部分に開口パターンがある。梁36はマスクパターンのメンブレンより厚く、マスクの平面度を維持する構造材として作用する。ここでは、1回の露光で4つのマスクパターンはすべて露光され、4つのマスクパターンの露光を合成して1層のパターンが露光される。相補パターンは複数のパターンに分割されて適宜マスクパターンに割り振られ、4つのマスクパターンの露光を合成して露光される。しかし、後述するように、電子ビームがマスクの梁36より小さいので一部のマスクパターンを露光しないことも可能である。
【0024】
マスクに照射される電子ビーム15は、梁36の幅より小さい。具体的には、梁の幅は縦方向も横方向も同じであり、電子ビーム15は円形の断面を有し、その直径Dは梁の幅Sより小さい。この電子ビーム15で図示のようにマスク上を走査する。図6の(B)は走査の様子を示す図であり、直径Dより十分に小さいピッチPだけずらしながら走査を行う。これにより、露光の均一性が向上する。ただし、電子ビームの直径が小さいため、このような走査を行うと走査に要する時間が長くなる。しかし、走査に要する時間は位置合わせなどに要する時間に比べて短いのでスループットの低下は大きな問題にはならない。
【0025】
図7は、本発明の第2実施例の電子ビーム露光装置におけるマスクとそれを走査する電子ビームを示す図である。第2実施例の電子ビーム露光装置は、第1実施例の電子ビーム露光装置とマスク及び電子ビームの大きさのみが異なり、他の部分は第1実施例と同じである。
【0026】
第2実施例のマスク及び電子ビームは、図7の(A)に示すように、4つのパターン領域(マスクパターン)34A−34Dが配置され、各マスクパターンの間には幅Sの梁36が設けられている。梁36の幅Sは、マスクパターンの大きさに比べて大きくなっている。マスクに照射される電子ビーム15の直径Dは梁36の幅Sより小さいが、梁36の幅Sが大きいので、電子ビーム15の直径Dはマスクパターンの大きさに対する比は第1実施例ほどは小さくない。走査は、図6の(B)のように行われるが、直径Dはマスクパターンの大きさに対する比があまり小さくないので、短い走査時間でも十分な均一性が得られる。
【0027】
第2の実施例のマスク30の梁36は広いので、マスク30に平行な電子ビームを入射させて走査を行うと、ウエハに露光されるダイの間隔はSとなる。そのため、ダイの間隔が非常に広く、1枚のウエハに形成できるダイの個数が減少してコストが増加することになる。そこで、第2実施例では、走査時に、各マスクパターンに入射する電子ビームの方向をそれぞれ中心に向かう方向に傾けることにより、ウエハ40に露光するダイ46の間隔Tを梁36の幅Sより小さくする。これにより、1枚のウエハに形成できるダイの個数が減少しない。
【0028】
図8は、この方法を説明する図である。図8に示すように、マスクパターン34Aを走査する時には電子ビームを右方向に傾け、マスクパターン34Bを走査する時には電子ビームを左方向に傾ける。これによりウエハ40上に露光されるマスクパターン34Aと34Bの間隔はTとなり、針36の幅Sより小さくできる。なお、実際には、紙面に垂直な方向にも傾ける必要がある。第2実施例では電子ビームが梁の幅より小さいので、このようなことが可能である。
【0029】
以上の本発明の実施例を説明したが、各種の変型例が可能である。例えば、第2実施例では、ウエハ上のダイの間隔を梁の幅より小さくしたが、用途によっては逆に大きくすることも可能である。また、マスク上に形成された複数のマスクパターンは、1回の露光ですべて露光されるとしたが、一部のマスクパターンを露光しないことも可能である。マスクパターンを全面に渡って正常に露光するには電子ビームがマスクパターンの端に完全に入射しなくなる位置まで走査する必要がある。本発明によれば、電子ビームが梁の幅より小さいので、このような位置まで走査しても、電子ビームが隣接するマスクパターンに入射しない。従って、その位置で電子ビームの照射を停止すれば、隣接するマスクパターンにまったく電子ビームが入射しないようにできるので、隣接するマスクパターンを露光しないようにできる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のパターン領域(マスクパターン)を有するマスクを電子ビームで走査して露光を行う電子ビーム露光装置において、高精度の露光パターンが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】近接露光方式(LEEPL)電子ビーム露光装置の基本構成を示す図である。
【図2】電子ビームによるマスクの走査を示す図である。
【図3】近接露光方式電子ビーム露光装置における副偏向器を利用した歪み補正を説明する図である。
【図4】特開2002−373845号公報に開示された複数のマスクパターンをウエハ上のダイの配列に対応して配置したマスクを使用する露光方法を説明する図である。
【図5】マスクパターン間の梁の幅が電子ビームより狭い時に、マスクへの入射角を調整して歪み補正を行うことにより生じる問題を説明する図である。
【図6】本発明の第1実施例のマスクと電子ビームの様子を示す図である。
【図7】本発明の第2実施例のマスクと電子ビームの様子及び試料(ウエハ)上に露光されるパターン(ダイ)を示す図である。
【図8】第2実施例における露光を説明する図である。
【符号の説明】
12…電子銃
15…電子ビーム
20…走査手段
30…マスク
34,34A−34D…パターン領域(マスクパターン)
36…梁
40…試料(ウエハ)
50…静電チャック
60…θXYステージ
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスクの開口パターンを通過して整形された電子ビームを試料に照射して露光を行う電子ビーム露光装置に関し、特に梁により区分された複数のパターン領域を有するマスクを使用する電子ビーム露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、半導体装置(デバイス)の製造プロセスにおいてウエハにパターンを形成するリソグラフィ技術では、光露光用マスク(フォトマスク)のパターンをウエハ上に縮小露光する光リソグラフィが主として使用されているが、これ以上の微細化が難しくなってきており、更に微細化可能な電子ビーム露光法が注目されている。電子ビーム露光法には各種の方法があるが、スループットの点からEPL(Electron Projection Lithography)やLEEPL(Low Energy Electron−beam Proximity Projection Lithography)が特に注目されている。EPLは、露光パターンの4倍の大きさのマスクを用い、100kVという高い加速電圧で露光する。一方、LEEPLは、等倍のマスクを用い、2kV程度という低い加速電圧で露光する。EPLとLEEPLのいずれも、露光パターンに対応する開口パターンを有するステンシルマスク(穴開きマスク)を使用する。
【0003】
図1は、等倍のステンシルマスクを用いて露光する電子ビーム近接(LEEPL)露光装置10の基本構成を示す図である。図示のように、電子ビーム15を発生する電子ビーム源14、電子ビーム15を平行ビームにするレンズ16及び整形アパーチャ18を含む電子銃12と、主偏向器22、24及び副偏向器26、28を含み、電子ビームを光軸に平行保持して走査する走査機構20と、マスク30と、試料(ウエハ)40を保持する静電チャック50と、θXYステージ60とから構成されている。なお、これらの部分は、真空チャンバ内に設けられる。また、マスクは図示していないマスク保持機構に保持され、露光するパターンに応じて交換される。
【0004】
マスク30は、静電チャック50に吸着されたウエハ40に近接するように(マスク30とウエハ40との隙間が、例えば50μmとなるように)配置される。この状態でマスク30に垂直に電子ビームを照射すると、マスク30のマスクパターンを通過した整形された電子ビームがウエハ40上のレジスト層42に照射され、パターンが露光される。
【0005】
マスク30の全パターン領域をカバーする一様な電子ビームを生成するのは難しいので、図2に示すように、電子ビーム15でマスク30の全面を走査し、全パターン領域を一様な露光量で露光する。走査機構20はこの走査を行う。露光量の均一性の向上及び走査時間の短縮のためには、大きな電子ビーム15を使用して小さな走査ピッチで走査を行うことが望ましい。
【0006】
ステンシルマスク30のパターンは開口(穴開き)パターンであり、しかもそこに形成されるパターンは非常に微細なパターンであり、マスク30のパターン部分は非常に薄いメンブレンとする必要があるため、マスクパターンに歪みが生じる場合がある。LEEPL露光装置10では、副偏向器26、28を使用して歪みを補正して露光を行う。図3は、この補正原理を説明する図である。図示のように、主偏向器22、24で走査位置に偏向されマスク30に垂直に入射する電子ビーム15を、副偏向器26で角度−α偏向し、副偏向器28で逆方向に2倍の角度2αだけ偏向する。これにより、電子ビーム15は、予定した偏向位置に角度αで入射することになる。そして、マスク30とウエハ40の間の隙間(ギャップ)をGとするとδ=αGだけずれた位置に露光されることになる。あらかじめマスクのパターンの歪みを測定し、歪みに応じてマスク30への入射角を変えて露光位置をずらし、マスクパターンの歪みを補正する。
【0007】
LEEPL露光装置で使用するマスクは、開口パターンを有するステンシルマスクであり、環状パターンを設けることはできない。そこで、環状パターンは複数のマスクパターンに分割して、複数のマスクパターンによる露光を合成して実現する。また、環状パターンでなくても、ステンシルマスクのパターンに適さないパターン形状があり、その場合にも複数のマスクパターンによる露光を合成する。
【0008】
このような複数のパターンを別々のマスクに形成した場合、1つのパターンを露光するのにマスクを交換する必要があり、スループットを低下させる。そこで、特開2002−367885号及び特開2002−373845号は、1つのマスクに複数のマスクパターンを設け、個々のマスクパターンに相補パターンを構成するパターンなどを分けて形成し、1つのマスクを使用して1つのパターンのすべてが露光できるLEEPL露光方法及び装置を開示している。
【0009】
スループットの点から、1回の露光でできるだけ広い範囲を露光できることが望ましく、例えば、上記の特開2002−367885号公報及び特開2002−373845号公報は、1つのマスクパターンが1チップ(ダイ)の全領域に相当する大きさを有する例を開示している。
【0010】
特に、特開2002−373845号公報は、複数のマスクパターンをウエハ上のダイの配列に対応して配置し、位置合わせした後複数のマスクパターンを露光し、マスクパターンの大きさ分だけ位置をずらして位置合わせして次の露光を行うことにより、1回の位置合わせで複数のダイを露光する露光方法及び装置を開示している。
【0011】
図4は、特開2002−373845号公報に開示されたマスクにおけるマスクパターンの配置及び露光方法を説明する図である。図4の(A)に示すように、マスク30には、図示のように4つのマスクパターン34が2行2列(2×2)で配置されている。マスクパターンの間は梁36であり、マスクパターン34のメンブレンより厚くなっている。図4の(B)に示すように、ウエハ40上に形成されるダイ46は、マスク30におけるマスクパターン34の配列と同じピッチで配列される。マスクパターン34を各ダイ46の位置に合わせて4つのマスクパターンの露光を行い、以下ダイ及びマスクパターンの配列ピッチずつずらしながら露光を行う。従って、各ダイは4つのマスクパターンによる露光が合成されることになる。このような露光方法によりスループットが大幅に向上する。なお、ここではマスクに4つのマスクパターンを設ける例を説明したが、相補パターンを露光するだけであれば2つのマスクパターンを設ければよい。更に、特開2002−367885号公報は、1つのマスクに相補パターンを分割した2乃至3のパターンのグループを複数組設けて、露光量を分割することにより欠陥などの影響を低減したり、パターンに欠陥などが発生した場合でもマスクを交換せずに露光が続行できる構成を開示している。この場合には、1つのマスクに多数のマスクパターンが形成される。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−367885号公報(全体)
【特許文献2】
特開2002−373845号公報(全体)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図2で説明したように、LEEPL露光装置では、電子ビーム15でマスクパターンを走査することにより露光の均一性を向上しており、スループットを向上するためには、電子ビーム15は大きくなる。これは、スループットを大きくするためにビーム電流を増加すると、クーロン効果などによりビーム径が増加するので任意のビーム径にはできず、電子ビームの直径を梁の幅より小さくすることが難しいためである。
【0014】
また、図4に示したように、マスク30に複数のマスクパターン34をダイの配列ピッチで配置し、1回の位置合せで複数のマスクパターンを露光する場合、マスクパターンの間の梁36の幅はダイの間隔に等しい。ダイの間隔は、プロセス終了後ダイを分割するためのダイシング溝を形成できることが要求され、ダイシングの関係から最低幅が決定される。そして、ウエハを効率的に利用するためには、ダイの間隔をできるだけ狭くすることが望ましく、上記の最低幅に近い値に設定される。
【0015】
上記の特開2002−373845号公報は、図4に示したように、マスク30に複数のマスクパターン34をダイの配列ピッチで配置し、1回の位置合せで複数のマスクパターンを露光する方法を開示しているが、電子ビームの大きさとマスク30のマスクパターン34の間の梁36の幅については何ら記載していない。これは、平行な電子ビームをマスクに垂直に入射するように走査することを前提にしているためである。
【0016】
しかし、図4の複数のマスクパターン34を有するマスクを使用した状態で、図3に示すような電子ビームのマスクへの入射角度を変えることにより照射位置の補正を行う場合には、電子ビームの大きさとマスクの梁の幅の関係が問題になる。図5はこの問題を説明する図であり、図5の(A)はマスクに形成した4つのマスクパターン34A−34Dを電子ビーム15で走査する様子を示す。電子ビーム15の直径が梁36の幅より大きい場合、隣接するマスクパターン34Aの左側部分とマスクパターン34Bの右側部分とその間の梁36に同時に電子ビーム15が照射されることになる。図5の(B)に示すように、左側のマスクパターン34Aの歪みを除去するために、実線で示すように電子ビーム15を右側に傾けて入射させる必要があり、右側のマスクパターン34Bの歪みを除去するために、破線で示すように電子ビーム15を左側に傾けて入射させる必要がある場合、マスクパターン34Aの左側の部分は右側に傾いて入射する電子ビームと左側に傾いて入射する電子ビームによる露光が合成されることになり、露光位置のずれがあるため露光パターンが劣化する。これはマスクパターン34Bの右側部分についても同様である。
【0017】
本発明は、このような問題を解決して、高精度の露光パターンが得られる電子ビーム露光装置の実現することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を実現するため、本発明の電子ビーム露光装置においては、マスクに入射する電子ビームの大きさを、マスクの複数のパターン領域(マスクパターン)の間の梁によらず任意のスクライブライン幅にできることを特徴とする。
【0019】
すなわち、本発明の電子ビーム露光装置は、梁により区分された複数のパターン領域を有するマスクを平行な電子ビームで走査し、各パターン領域の開口パターンで整形した電子ビームを試料に照射して前記複数のパターン領域のパターンを露光する電子ビーム露光方法であって、前記マスクに入射する前記電子ビームは、前記マスクの梁の幅より小さくできることを特徴とする。
【0020】
前述のように、スループット向上の観点からは、マスクに入射する電子ビームはできるだけ大きいことが望ましい。また、図4のような複数のパターン領域(マスクパターン)を有するマスクを使用する場合、1枚のウエハに形成できるダイの個数を大きくするには梁の幅をできるだけ小さくすることが望ましい。このような観点から考えると、図4のような複数のパターン領域(マスクパターン)を有するマスクを使用する場合も、マスクに入射する電子ビームはマスクの梁の幅より大きくなるように設定することになる。これに対して、本願発明では、あえてマスクに入射する電子ビームをマスクの梁の幅より小さくする。これにより、歪みを補正するために、電子ビームのマスクへの入射角度を各パターン領域(マスクパターン)毎に変更しても露光パターンの劣化は生じない。なお、4個のパターン領域(マスクパターン)が図4に示すように配置されている場合、縦方向の梁と横方向の梁があるが、電子ビームはそれぞれの方向が対応する梁の幅より小さければよい。
【0021】
更に、電子ビームがマスクの梁の幅より小さいので、電子ビームのマスクへの入射角度を、各パターン領域(マスクパターン)毎に任意に設定できる。そこで、歪み補正を行わない場合でも、各パターン領域(マスクパターン)への電子ビームのマスクへの入射角度を変えることにより、試料上に照射される複数のパターン領域(マスクパターン)の間、すなわち梁に相当する部分の幅を変更できる。これにより、例えば、マスクの梁は大きくして電子ビームも大きくして露光の均一性及び走査時間を短縮するが、試料(ウエハ)上でのダイ間の間隔は小さくして1枚のウエハに形成するダイの個数を向上できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例の電子ビーム露光装置は、EPL露光装置又はLEEPL露光装置などのステンシルマスク(穴開きマスク)を通過して整形された電子ビームを試料(ウエハ)に照射する電子ビーム露光装置であり、マスクに複数のマスクパターンが形成され、電子ビームでマスクを走査してマスクパターンを通過した電子ビームを試料(ウエハ)に照射する装置である。本発明は、電子ビームが隣接するマスクパターンの間の梁より狭いことを特徴とし、それ以外の部分については、これまでに説明し、また広く知られているのでここでは詳しい説明を省略する。
【0023】
図6は、本発明の第1実施例の電子ビーム露光装置におけるマスクとそれを走査する電子ビームを示す図である。図6の(A)に示すように、マスクには4つのパターン領域(マスクパターン)34A−34Dを有し、少なくとも1チップ分以上のマスクが配置され、各マスクパターンの間には幅Sの梁36が設けられている。各マスクパターンは薄いメンブレンで形成されており、その部分に開口パターンがある。梁36はマスクパターンのメンブレンより厚く、マスクの平面度を維持する構造材として作用する。ここでは、1回の露光で4つのマスクパターンはすべて露光され、4つのマスクパターンの露光を合成して1層のパターンが露光される。相補パターンは複数のパターンに分割されて適宜マスクパターンに割り振られ、4つのマスクパターンの露光を合成して露光される。しかし、後述するように、電子ビームがマスクの梁36より小さいので一部のマスクパターンを露光しないことも可能である。
【0024】
マスクに照射される電子ビーム15は、梁36の幅より小さい。具体的には、梁の幅は縦方向も横方向も同じであり、電子ビーム15は円形の断面を有し、その直径Dは梁の幅Sより小さい。この電子ビーム15で図示のようにマスク上を走査する。図6の(B)は走査の様子を示す図であり、直径Dより十分に小さいピッチPだけずらしながら走査を行う。これにより、露光の均一性が向上する。ただし、電子ビームの直径が小さいため、このような走査を行うと走査に要する時間が長くなる。しかし、走査に要する時間は位置合わせなどに要する時間に比べて短いのでスループットの低下は大きな問題にはならない。
【0025】
図7は、本発明の第2実施例の電子ビーム露光装置におけるマスクとそれを走査する電子ビームを示す図である。第2実施例の電子ビーム露光装置は、第1実施例の電子ビーム露光装置とマスク及び電子ビームの大きさのみが異なり、他の部分は第1実施例と同じである。
【0026】
第2実施例のマスク及び電子ビームは、図7の(A)に示すように、4つのパターン領域(マスクパターン)34A−34Dが配置され、各マスクパターンの間には幅Sの梁36が設けられている。梁36の幅Sは、マスクパターンの大きさに比べて大きくなっている。マスクに照射される電子ビーム15の直径Dは梁36の幅Sより小さいが、梁36の幅Sが大きいので、電子ビーム15の直径Dはマスクパターンの大きさに対する比は第1実施例ほどは小さくない。走査は、図6の(B)のように行われるが、直径Dはマスクパターンの大きさに対する比があまり小さくないので、短い走査時間でも十分な均一性が得られる。
【0027】
第2の実施例のマスク30の梁36は広いので、マスク30に平行な電子ビームを入射させて走査を行うと、ウエハに露光されるダイの間隔はSとなる。そのため、ダイの間隔が非常に広く、1枚のウエハに形成できるダイの個数が減少してコストが増加することになる。そこで、第2実施例では、走査時に、各マスクパターンに入射する電子ビームの方向をそれぞれ中心に向かう方向に傾けることにより、ウエハ40に露光するダイ46の間隔Tを梁36の幅Sより小さくする。これにより、1枚のウエハに形成できるダイの個数が減少しない。
【0028】
図8は、この方法を説明する図である。図8に示すように、マスクパターン34Aを走査する時には電子ビームを右方向に傾け、マスクパターン34Bを走査する時には電子ビームを左方向に傾ける。これによりウエハ40上に露光されるマスクパターン34Aと34Bの間隔はTとなり、針36の幅Sより小さくできる。なお、実際には、紙面に垂直な方向にも傾ける必要がある。第2実施例では電子ビームが梁の幅より小さいので、このようなことが可能である。
【0029】
以上の本発明の実施例を説明したが、各種の変型例が可能である。例えば、第2実施例では、ウエハ上のダイの間隔を梁の幅より小さくしたが、用途によっては逆に大きくすることも可能である。また、マスク上に形成された複数のマスクパターンは、1回の露光ですべて露光されるとしたが、一部のマスクパターンを露光しないことも可能である。マスクパターンを全面に渡って正常に露光するには電子ビームがマスクパターンの端に完全に入射しなくなる位置まで走査する必要がある。本発明によれば、電子ビームが梁の幅より小さいので、このような位置まで走査しても、電子ビームが隣接するマスクパターンに入射しない。従って、その位置で電子ビームの照射を停止すれば、隣接するマスクパターンにまったく電子ビームが入射しないようにできるので、隣接するマスクパターンを露光しないようにできる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のパターン領域(マスクパターン)を有するマスクを電子ビームで走査して露光を行う電子ビーム露光装置において、高精度の露光パターンが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】近接露光方式(LEEPL)電子ビーム露光装置の基本構成を示す図である。
【図2】電子ビームによるマスクの走査を示す図である。
【図3】近接露光方式電子ビーム露光装置における副偏向器を利用した歪み補正を説明する図である。
【図4】特開2002−373845号公報に開示された複数のマスクパターンをウエハ上のダイの配列に対応して配置したマスクを使用する露光方法を説明する図である。
【図5】マスクパターン間の梁の幅が電子ビームより狭い時に、マスクへの入射角を調整して歪み補正を行うことにより生じる問題を説明する図である。
【図6】本発明の第1実施例のマスクと電子ビームの様子を示す図である。
【図7】本発明の第2実施例のマスクと電子ビームの様子及び試料(ウエハ)上に露光されるパターン(ダイ)を示す図である。
【図8】第2実施例における露光を説明する図である。
【符号の説明】
12…電子銃
15…電子ビーム
20…走査手段
30…マスク
34,34A−34D…パターン領域(マスクパターン)
36…梁
40…試料(ウエハ)
50…静電チャック
60…θXYステージ
Claims (10)
- 梁により区分された複数のパターン領域を有するマスクを平行な電子ビームで走査し、各パターン領域の開口パターンで整形した電子ビームを試料に照射して前記複数のパターン領域のパターンを露光する電子ビーム露光方法であって、
前記マスクに入射する前記電子ビームは、前記マスクの梁の幅より小さいことを特徴とする電子ビーム露光方法。 - 請求項1に記載の電子ビーム露光方法であって、
前記電子ビームの前記マスクに入射する角度を、各パターン領域毎に異ならせ、前記試料上に照射される前記複数のパターン領域の間隔を、前記マスクの前記梁の幅と異ならせる電子ビーム露光方法。 - 請求項1又は2に記載の電子ビーム露光方法であって、
前記マスクは前記試料に近接して配置され、前記複数のパターン領域を通過して整形された電子ビームが直接前記試料に照射される電子ビーム露光方法。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の電子ビーム露光方法であって、
各パターン領域の大きさは、前記試料に形成される複数の半導体装置の少なくとも1チップ分のパターン領域を有する電子ビーム露光方法。 - 請求項4に記載の電子ビーム露光方法であって、
前記複数のパターン領域は、互いに相補マスクパターンとなるパターンを、異なるパターン領域に有する電子ビーム露光方法。 - 梁により区分された複数のパターン領域を有するマスクと、
前記マスクを平行な電子ビームで走査し、各パターン領域の開口パターンで整形した電子ビームを試料に照射する電子光学系とを備える電子ビーム露光装置であって、
前記マスクに入射する前記電子ビームは、前記マスクの梁の幅より小さいことを特徴とする電子ビーム露光装置。 - 請求項6に記載の電子ビーム露光装置であって、
前記電子光学系は、前記電子ビームの前記マスクへの入射角度を、各パターン領域毎に異ならせることが可能であり、
前記試料上に照射される前記複数のパターン領域の間隔を、前記マスクの前記梁の幅と異ならせる電子ビーム露光装置。 - 請求項6又は7に記載の電子ビーム露光装置であって、
前記マスクは前記試料に近接して配置され、前記複数のパターン領域を通過して整形された電子ビームが直接前記試料に照射される電子ビーム露光装置。 - 請求項6から8のいずれか1項に記載の電子ビーム露光装置であって、
各パターン領域の大きさは、前記試料に形成される複数の半導体装置の少なくとも1チップ分のパターン領域を有する電子ビーム露光装置。 - 請求項9に記載の電子ビーム露光装置であって、
前記複数のパターン領域は、互いに相補となるパターンを、異なる領域に有する電子ビーム露光装置。
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JP2003075893A JP2004288705A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 電子ビーム露光方法及び装置 |
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