JP2004288608A - 筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱膨張差や熱負荷サイクルに耐えうる信頼性の高い安全で量産性を高めた筒状固体酸化物型燃料電池を提供する。
【解決手段】 少なくとも空気極と電解質と燃料極を有する複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルと、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの間を電気的に接続する導電性部材と、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの上方端および下方端で前記筒状固体酸化物型燃料電池セルを貫通させて緩衝材を介して固定する複数のセル挿入孔を有する固定枠と、を備え、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルが電気的な直列方向と、電気的な直列方向と垂直方向の少なくともいずれかには複数配列された筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体であって、前記固定枠が、電気的な直列方向と垂直方向でかつ前記セル挿入孔を通る面で分割して形成されていることを特徴とする筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
【選択図】 図1
【解決手段】 少なくとも空気極と電解質と燃料極を有する複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルと、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの間を電気的に接続する導電性部材と、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの上方端および下方端で前記筒状固体酸化物型燃料電池セルを貫通させて緩衝材を介して固定する複数のセル挿入孔を有する固定枠と、を備え、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルが電気的な直列方向と、電気的な直列方向と垂直方向の少なくともいずれかには複数配列された筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体であって、前記固定枠が、電気的な直列方向と垂直方向でかつ前記セル挿入孔を通る面で分割して形成されていることを特徴とする筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
【選択図】 図1
Description
本発明は、固体酸化物型燃料電池に関し、さらに詳しくは、筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材によって電気的に接続される固体酸化物型燃料電池の集合体に関する。
筒状固体酸化物型燃料電池は、複数の隣り合う筒状固体酸化物型燃料電池セルの直列側をインターコネクタと燃料極の間、並列側を燃料極と燃料極の間にニッケルフェルトからなる導電性部材を配置し、所定の温度で熱処理して電気的に接続する集合体を構成することができる。このような筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体において、燃料電池容器内に燃焼室仕切り板を設けて発電室と燃焼室を形成し、この燃焼室仕切り板を複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルが貫通し、各筒状固体酸化物型燃料電池セルの配置が維持され、また、筒状固体酸化物型燃料電池セルが貫通する燃焼室仕切り板のセル挿入孔が筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の押圧方向を長軸とする楕円形状で形成されたものが開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の構成では、上方端は筒状固体酸化物型燃料電池セルの開口側より燃焼室仕切り板のセル挿入孔に、下方端は筒状固体酸化物型燃料電池セルの封止側よりセル底部固定板のセル挿入孔に、それぞれ筒状固体酸化物型燃料電池セルを挿入して固定した集合体が形成されている。このとき、筒状固体酸化物型燃料電池セルは、セラミックから構成されるため、筒状固体酸化物型燃料電池セルの上方端から下方端までの間で、1m当り約0.1〜1.5mmの曲がり等の変形を有し、この複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルを電気的に接続する金属繊維からなる導電性部材は緩衝性を示すため、各筒状固体酸化物型燃料電池セルの長手方向の間で一定に精度良く配置して隣り合う筒状固体酸化物型燃料電池セルの寸法精度を維持することが困難な構成となっている。このため、複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体を製作時、上方端および下方端において、セル挿入孔をカスタムメードした燃焼室仕切り板あるいはセル底部固定板の準備が必要である。さらに、このような集合体は、燃焼室仕切り板あるいはセル底部固定板で固定されるまで、筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材とを配置して各々の接合面のみで一体化されているため、接合面の接合強度が弱くハンドリングによる組立て、運搬等の取扱いによって接合面に剥離等を生じやすい構造となっている。このため、筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材との接続不良が生じやすくなり、通電時に接触抵抗が大きくなる恐れがあり、筒状固体酸化物型燃料電池セルの性能を維持することが難しい。したがって、筒状固体酸化物型燃料電池は、工業的に大量生産をすることが難しく、信頼性の高い筒状固体酸化物型燃料電池を形成することが難しいという大きな課題があった。
特開2000−77089号広報(3〜6頁、図1〜4)
本発明は以上のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材とを備えた集合体において、筒状固体酸化物型燃料電池セルの変形を許容し、筒状固体酸化物型燃料電池セルを機械的に積み上げ、ハンドリングによる組立て、運搬等による取扱い時の破損、接続不良を抑制すると共に、各筒状固体酸化物型燃料電池セルの位置精度を向上することで、工業的な量産性を高めた信頼性の高い安全な筒状固体酸化物型燃料電池を提供することにある。
以上のような課題を解決する請求項1の発明は、少なくとも空気極と電解質と燃料極を有する複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルと、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの間を電気的に接続する導電性部材と、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの上方端および下方端で前記筒状固体酸化物型燃料電池セルを貫通させて緩衝材を介して固定する複数のセル挿入孔を有する固定枠と、を備え、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルが電気的な直列方向と、電気的な直列方向と垂直方向の少なくともいずれかには複数配列された筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体であって、前記固定枠が、電気的な直列方向と垂直方向でかつ前記セル挿入孔を通る面で分割して形成されていることを特徴とする。
このように固定枠を形成することで、各筒状固体酸化物型燃料電池セルの導電性部材の接続部において応力が分散されながら、各筒状固体酸化物型燃料電池セルの上方端および下方端において、固定枠へはめ込んで形成されるセル挿入孔の内面で緩衝材を介して筒状固体酸化物型燃料電池セルが常に安定に保持されているため、起動・運転・停止の熱負荷サイクルがかかっても、この集合体の内部で熱膨張や収縮による不均一な応力発生を抑えて応力バランスが保たれ、筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材との電気的な接続不良や筒状固体酸化物型燃料電池セルの破損を防止できる。また、この集合体の製作時、固定枠を基準として長手方向の上方端および下方端に緩衝材を巻きつけた筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材とを圧縮しながら機械的に積み上げて容易に構成できるため、筒状固体酸化物型燃料電池はハンドリング可能な集合体の単位で筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材を接合せずに組立てができ、運搬等の取扱いを容易にできると共に、筒状固体酸化物型燃料電池セルは長手方向の上方端と下方端との2ヶ所からなる各固定枠の単位で位置精度良く配置でき、隣り合う筒状固体酸化物型燃料電池セルを接続する導電性部材を均等に圧縮して相互接続を維持しやすくできる。さらに、このように構成された集合体は、例えば、各筒状固体酸化物型燃料電池セルの先端内部までガス供給用にチューブを設ける際、各固定枠の許容誤差範囲で筒状固体酸化物型燃料電池セルの配置を抑えられるため、カスタムメードの必要な部品を無くして各筒状固体酸化物型燃料電池セルへチューブを機械的に配置できる。したがって、固体酸化物型燃料電池は容易に生産でき、信頼性の高い安全な発電を維持できる。
なお、分割して形成しているとは、複数の部材から形成されていることをいい、後述するように接着剤などで固定されていてもよい。
また、配列の仕方としては、電気的な直列方向にm行、電気的な直列方向と垂直方向にn列の配列としたときに、m,nがいずれも複数である場合の他に、mあるいはnのいずれかが1の場合(1行複数列、複数行1列)も考えられる。
このように固定枠を形成することで、各筒状固体酸化物型燃料電池セルの導電性部材の接続部において応力が分散されながら、各筒状固体酸化物型燃料電池セルの上方端および下方端において、固定枠へはめ込んで形成されるセル挿入孔の内面で緩衝材を介して筒状固体酸化物型燃料電池セルが常に安定に保持されているため、起動・運転・停止の熱負荷サイクルがかかっても、この集合体の内部で熱膨張や収縮による不均一な応力発生を抑えて応力バランスが保たれ、筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材との電気的な接続不良や筒状固体酸化物型燃料電池セルの破損を防止できる。また、この集合体の製作時、固定枠を基準として長手方向の上方端および下方端に緩衝材を巻きつけた筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材とを圧縮しながら機械的に積み上げて容易に構成できるため、筒状固体酸化物型燃料電池はハンドリング可能な集合体の単位で筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材を接合せずに組立てができ、運搬等の取扱いを容易にできると共に、筒状固体酸化物型燃料電池セルは長手方向の上方端と下方端との2ヶ所からなる各固定枠の単位で位置精度良く配置でき、隣り合う筒状固体酸化物型燃料電池セルを接続する導電性部材を均等に圧縮して相互接続を維持しやすくできる。さらに、このように構成された集合体は、例えば、各筒状固体酸化物型燃料電池セルの先端内部までガス供給用にチューブを設ける際、各固定枠の許容誤差範囲で筒状固体酸化物型燃料電池セルの配置を抑えられるため、カスタムメードの必要な部品を無くして各筒状固体酸化物型燃料電池セルへチューブを機械的に配置できる。したがって、固体酸化物型燃料電池は容易に生産でき、信頼性の高い安全な発電を維持できる。
なお、分割して形成しているとは、複数の部材から形成されていることをいい、後述するように接着剤などで固定されていてもよい。
また、配列の仕方としては、電気的な直列方向にm行、電気的な直列方向と垂直方向にn列の配列としたときに、m,nがいずれも複数である場合の他に、mあるいはnのいずれかが1の場合(1行複数列、複数行1列)も考えられる。
請求項2の発明は、前記固定枠が、少なくとも電気的な直列方向に、前記集合体を収納する燃料電池容器の壁面を介して押圧されていることを特徴とする。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体は、常に複数の固定枠の形状を直列方向において圧縮保持され、筒状固体酸化物型燃料電池セルの配置を維持でき、運転・起動・停止の熱負荷サイクル後においても、この構造を保持することができるため、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体は、常に複数の固定枠の形状を直列方向において圧縮保持され、筒状固体酸化物型燃料電池セルの配置を維持でき、運転・起動・停止の熱負荷サイクル後においても、この構造を保持することができるため、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
請求項3の発明は、前記固定枠の外周に、少なくとも電気的な直列方向で、前記集合体を圧縮保持する弾性体と、前記集合体の構造を維持する集合体保持枠と、を備えていることを特徴とする。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体は、この集合体保持枠の単位で、常に複数の固定枠の形状を直列方向において弾性体により圧縮保持され、筒状固体酸化物型燃料電池セルの配置を維持でき、運転・起動・停止の熱負荷サイクルにおいても、この構造を保持することができるため、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。また、この集合体保持枠の単位でハンドリングによる組立て、運搬等の取扱いができるため、固体酸化物型燃料電池は容易に生産できる。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体は、この集合体保持枠の単位で、常に複数の固定枠の形状を直列方向において弾性体により圧縮保持され、筒状固体酸化物型燃料電池セルの配置を維持でき、運転・起動・停止の熱負荷サイクルにおいても、この構造を保持することができるため、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。また、この集合体保持枠の単位でハンドリングによる組立て、運搬等の取扱いができるため、固体酸化物型燃料電池は容易に生産できる。
請求項4の発明は、前記固定枠が、セラミック接着剤により接合されていることを特徴とする。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体は、セラミック接着剤で接合された固定枠の単位で、常に複数の固定枠の形状を直列方向において接続して固定枠の内部が圧縮保持され、筒状固体酸化物型燃料電池セルの配置を維持でき、運転・起動・停止の熱負荷サイクルにおいても、この構造を保持することができるため、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。また、セラミック接着剤で接合された固定枠の単位で、ハンドリングによる組立て、運搬等の取扱いができるため、固体酸化物型燃料電池は容易に生産できる。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体は、セラミック接着剤で接合された固定枠の単位で、常に複数の固定枠の形状を直列方向において接続して固定枠の内部が圧縮保持され、筒状固体酸化物型燃料電池セルの配置を維持でき、運転・起動・停止の熱負荷サイクルにおいても、この構造を保持することができるため、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。また、セラミック接着剤で接合された固定枠の単位で、ハンドリングによる組立て、運搬等の取扱いができるため、固体酸化物型燃料電池は容易に生産できる。
請求項5の発明は、複数の前記固定枠が、電気的な直列方向に平行な側面にリブを備えていることを特徴とする。
これによって、各固定枠とセラミック接着剤との接合強度を向上することができ、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材との熱膨張や収縮による変形等の影響においても各固定枠の形状を維持しやすくできるため、この構造を保持して固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
これによって、各固定枠とセラミック接着剤との接合強度を向上することができ、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材との熱膨張や収縮による変形等の影響においても各固定枠の形状を維持しやすくできるため、この構造を保持して固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
請求項6の発明は、前記固定枠が、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの熱膨張係数と略同一の熱膨張係数を有する材料からなることを特徴とする。
これによって、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠との熱膨張や収縮がほぼ同じ変位量を生じ、発電室の温度が約1000℃と高温である筒状固体酸化物型燃料電池セルの熱歪みによる影響を緩和できるため、この構造を保持して固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
これによって、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠との熱膨張や収縮がほぼ同じ変位量を生じ、発電室の温度が約1000℃と高温である筒状固体酸化物型燃料電池セルの熱歪みによる影響を緩和できるため、この構造を保持して固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
請求項7の発明は、前記セラミック接着剤が、前記固定枠の熱膨張係数と略同一の熱膨張係数を有する材料からなることを特徴とする。
これによって、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる固定枠とセラミック接着剤との熱膨張や収縮がほぼ同じ変位量を生じ、発電室の温度が約1000℃と高温である固定枠との接合強度を維持しやすくできるため、この構造を保持して固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
これによって、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる固定枠とセラミック接着剤との熱膨張や収縮がほぼ同じ変位量を生じ、発電室の温度が約1000℃と高温である固定枠との接合強度を維持しやすくできるため、この構造を保持して固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
請求項8の発明は、前記燃料電池容器の壁面と、前記壁面近傍の前記導電性部材との間に絶縁性の板状部材を備えていることを特徴とする。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠とを機械的に積み上げることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における内部の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、隣り合う筒状固体酸化物型燃料電池セルと、で導電性部材を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における外周の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、筒状固体酸化物型燃料電池セルと板状部材と、で燃料電池容器の壁面より板状部材を介して圧縮され、常に電気的な相互接続を維持することができる。したがって、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠とを機械的に積み上げることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における内部の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、隣り合う筒状固体酸化物型燃料電池セルと、で導電性部材を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における外周の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、筒状固体酸化物型燃料電池セルと板状部材と、で燃料電池容器の壁面より板状部材を介して圧縮され、常に電気的な相互接続を維持することができる。したがって、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
請求項9の発明は、前記板状部材が、前記燃料電池容器の内壁面に一体で形成されていることを特徴とする。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠とを機械的に積み上げることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における内部の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、隣り合う筒状固体酸化物型燃料電池セルと、で導電性部材を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における外周の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、筒状固体酸化物型燃料電池セルと板状部材と、で燃料電池容器の壁面より板状部材を介して圧縮され、常に電気的な相互接続を維持することができる。また、この板状部材が燃料電池容器の内壁面に一体で構成され、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体と、燃料電池容器と板状部材と、で独立して形成できるため、複雑な筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の組立て構造を構成せずに、この集合体を燃料電池容器へ設置するだけで、筒状固体酸化物型燃料電池を機械的に組み立てできると共に、メンテナンス等において、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の単位で、取り扱いが容易にできる。したがって、固体酸化物型燃料電池は電気的な相互接続を簡易化した燃料電池の組み立てをすることができ、信頼性の高い安全な発電を維持できる。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠とを機械的に積み上げることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における内部の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、隣り合う筒状固体酸化物型燃料電池セルと、で導電性部材を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における外周の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、筒状固体酸化物型燃料電池セルと板状部材と、で燃料電池容器の壁面より板状部材を介して圧縮され、常に電気的な相互接続を維持することができる。また、この板状部材が燃料電池容器の内壁面に一体で構成され、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体と、燃料電池容器と板状部材と、で独立して形成できるため、複雑な筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の組立て構造を構成せずに、この集合体を燃料電池容器へ設置するだけで、筒状固体酸化物型燃料電池を機械的に組み立てできると共に、メンテナンス等において、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の単位で、取り扱いが容易にできる。したがって、固体酸化物型燃料電池は電気的な相互接続を簡易化した燃料電池の組み立てをすることができ、信頼性の高い安全な発電を維持できる。
請求項10の発明は、前記板状部材が、前記固定枠と一体で形成されていることを特徴とする。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠とを機械的に積み上げることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における内部の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、隣り合う筒状固体酸化物型燃料電池セルと、で導電性部材を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における外周の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、筒状固体酸化物型燃料電池セルと板状部材と、で導電性部材を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。また、この板状部材が固定枠と一体で構成され、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体と板状部材と、燃料電池容器と、で独立して形成できるため、複雑な筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の組立て構造を構成せずに、この集合体を燃料電池容器へ設置するだけで、固体酸化物型燃料電池を機械的に組み立てできると共に、メンテナンス等において、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の単位で、取り扱いが容易にできる。したがって、固体酸化物型燃料電池は電気的な相互接続を簡易化した燃料電池の組み立てをすることができ、信頼性の高い安全な発電を維持できる。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠とを機械的に積み上げることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における内部の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、隣り合う筒状固体酸化物型燃料電池セルと、で導電性部材を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体における外周の電気的な接続は、隣り合う固定枠と、筒状固体酸化物型燃料電池セルと板状部材と、で導電性部材を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。また、この板状部材が固定枠と一体で構成され、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体と板状部材と、燃料電池容器と、で独立して形成できるため、複雑な筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の組立て構造を構成せずに、この集合体を燃料電池容器へ設置するだけで、固体酸化物型燃料電池を機械的に組み立てできると共に、メンテナンス等において、筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の単位で、取り扱いが容易にできる。したがって、固体酸化物型燃料電池は電気的な相互接続を簡易化した燃料電池の組み立てをすることができ、信頼性の高い安全な発電を維持できる。
請求項11の発明は、前記導電性部材が金属繊維からなり、隣り合う前記導電性部材間に凹凸の剣先を有する導電性板を挟み込んでいることを特徴とする。
これによって、複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体を形成する際、固定枠を基準として直列方向の周面に導電性部材を形成した筒状固体酸化物型燃料電池セルの間に、凹凸の剣先を有する導電性板が配置されることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルを機械的に積み上げて直列方向の電気的な接続が容易に形成できる。また、この導電性板の凹凸の剣先により、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材との熱膨張や収縮による変形等の影響を緩和し、より良好に電気的な接続が維持できる。
これによって、複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体を形成する際、固定枠を基準として直列方向の周面に導電性部材を形成した筒状固体酸化物型燃料電池セルの間に、凹凸の剣先を有する導電性板が配置されることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルを機械的に積み上げて直列方向の電気的な接続が容易に形成できる。また、この導電性板の凹凸の剣先により、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材との熱膨張や収縮による変形等の影響を緩和し、より良好に電気的な接続が維持できる。
請求項12の発明は、前記導電性部材が金属繊維からなり、直列方向の電気的な接続面と同一面で、隣り合う前記導電性部材に凹凸の剣先を有する導電性板を挟み込んでいることを特徴とする。
これによって、複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体を形成する際、固定枠を基準として直列方向の周面で導電性部材を形成した筒状固体酸化物型燃料電池セルの間に、直列方向と並列方向とを一体で接続する凹凸の剣先を有する導電性板が配置されていることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルを機械的に積み上げて直列方向および並列方向の電気的な接続が容易に形成できる。また、この導電性板の凹凸の剣先により、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材との熱膨張や収縮による変形等の影響を緩和し、より良好に電気的な接続が維持できる。
これによって、複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体を形成する際、固定枠を基準として直列方向の周面で導電性部材を形成した筒状固体酸化物型燃料電池セルの間に、直列方向と並列方向とを一体で接続する凹凸の剣先を有する導電性板が配置されていることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルを機械的に積み上げて直列方向および並列方向の電気的な接続が容易に形成できる。また、この導電性板の凹凸の剣先により、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材との熱膨張や収縮による変形等の影響を緩和し、より良好に電気的な接続が維持できる。
請求項13の発明は、前記集合体における前記固定枠または前記板状部材と一体で金属繊維、金属板、金属棒等からなる集合体導電性部材を形成し、前記集合体の表面または外部で、集合体導電性部材による端子を形成していることを特徴とする。
これによって、固定枠を基準に圧縮しながら、筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材と集合体導電性部材とを積み上げることにより、集合体の外部で容易に電気配線可能な端子を有する集合体を形成でき、この集合体の単位で電気配線が容易にできるため、固体酸化物型燃料電池の組み立てを簡易化することができる。また、他の集合体に影響せずに取り扱いが容易にできるため、固体酸化物型燃料電池のメンテナンス等の際に、集合体の単位で容易に取替えや修理を行うことができる。
これによって、固定枠を基準に圧縮しながら、筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材と集合体導電性部材とを積み上げることにより、集合体の外部で容易に電気配線可能な端子を有する集合体を形成でき、この集合体の単位で電気配線が容易にできるため、固体酸化物型燃料電池の組み立てを簡易化することができる。また、他の集合体に影響せずに取り扱いが容易にできるため、固体酸化物型燃料電池のメンテナンス等の際に、集合体の単位で容易に取替えや修理を行うことができる。
請求項14の発明は、前記セル挿入孔が、この内部と前記緩衝材との間に弾性体を設けたことを特徴とする。
これによって、固体酸化物型燃料電池を運転時、固定枠のセル挿入孔を基準として弾性体の熱膨張による弾性力が緩衝材を介して各筒状固体酸化物型燃料電池セルへ働いて圧縮保持されるため、このセル挿入孔の中心に筒状固体酸化物型燃料電池セルの開口部の中心を配置でき、各筒状固体酸化物型燃料電池セルと、これらの先端内部までガス供給用に設けるチューブと、の隙間を許容でき、各筒状固体酸化物型燃料電池セルとチューブとの接触等による破損を防止できる。
これによって、固体酸化物型燃料電池を運転時、固定枠のセル挿入孔を基準として弾性体の熱膨張による弾性力が緩衝材を介して各筒状固体酸化物型燃料電池セルへ働いて圧縮保持されるため、このセル挿入孔の中心に筒状固体酸化物型燃料電池セルの開口部の中心を配置でき、各筒状固体酸化物型燃料電池セルと、これらの先端内部までガス供給用に設けるチューブと、の隙間を許容でき、各筒状固体酸化物型燃料電池セルとチューブとの接触等による破損を防止できる。
請求項15の発明は、前記セル挿入孔が、前記固定枠の熱膨張係数を前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの熱膨張係数より小さくしたことを特徴とする。
これによって、固体酸化物型燃料電池を運転時、筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠との熱膨張係数の差により、固定枠のセル挿入孔を基準として緩衝材を介して応力が働くため、筒状固体酸化物型燃料電池セルはセル挿入孔の中心で常に圧縮保持できる。
これによって、固体酸化物型燃料電池を運転時、筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠との熱膨張係数の差により、固定枠のセル挿入孔を基準として緩衝材を介して応力が働くため、筒状固体酸化物型燃料電池セルはセル挿入孔の中心で常に圧縮保持できる。
請求項16の発明は、前記弾性体が、セラミック、セラミック繊維、ニッケルを主成分とする金属板や金属繊維、あるいは、いずれかの複合体により形成されていることを特徴とする。
これによって、発電室内の水蒸気を含む還元雰囲気においても安定であり、発電室の温度が約1,000℃においても弾性体は劣化を抑えることができるため、固体酸化物型燃料電池は構造を維持できる。
これによって、発電室内の水蒸気を含む還元雰囲気においても安定であり、発電室の温度が約1,000℃においても弾性体は劣化を抑えることができるため、固体酸化物型燃料電池は構造を維持できる。
請求項17の発明は、前記固定枠が、内部に通気孔を備えていることを特徴とする。
これによって、上方端および下方端の固定枠に通気孔が設けられることにより、例えば、固体酸化物型燃料電池セルの内部に酸化剤ガス、外部に燃料ガスを供給する場合、下方端の固定枠は固体酸化物型燃料電池セルの外表面へ燃料ガスを均等分配する燃料分散板の働きをし、上方端の固定枠は発電室での余剰燃料ガスを燃焼室へ均等分配可能な発電室と燃焼室を区分する仕切り板の働きをし、各々の固定枠がガス分散機能を持つことができる。したがって、固体酸化物型燃料電池は発電によるバラツキの少ない安定な構造を形成できる。
これによって、上方端および下方端の固定枠に通気孔が設けられることにより、例えば、固体酸化物型燃料電池セルの内部に酸化剤ガス、外部に燃料ガスを供給する場合、下方端の固定枠は固体酸化物型燃料電池セルの外表面へ燃料ガスを均等分配する燃料分散板の働きをし、上方端の固定枠は発電室での余剰燃料ガスを燃焼室へ均等分配可能な発電室と燃焼室を区分する仕切り板の働きをし、各々の固定枠がガス分散機能を持つことができる。したがって、固体酸化物型燃料電池は発電によるバラツキの少ない安定な構造を形成できる。
請求項18の発明は、前記通気孔が、前記集合体の中心部と外周部で異なる孔径を備えていることを特徴とする。
これによって、発電時における筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の中心部と外周部の通気孔の孔径を変えることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルの外側を流れるガスの流量分布を少なくし、燃焼室の中心部と外周部での熱容量を制御でき、この集合体の中心部と外周部との放熱差による温度分布を緩和することができ、各筒状固体酸化物型燃料電池セルが平均的な発電をすることができるため、バラツキの少ない高性能な固体酸化物型燃料電池を形成できる。
これによって、発電時における筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の中心部と外周部の通気孔の孔径を変えることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルの外側を流れるガスの流量分布を少なくし、燃焼室の中心部と外周部での熱容量を制御でき、この集合体の中心部と外周部との放熱差による温度分布を緩和することができ、各筒状固体酸化物型燃料電池セルが平均的な発電をすることができるため、バラツキの少ない高性能な固体酸化物型燃料電池を形成できる。
請求項19の発明は、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの封止側における前記固定枠が、前記筒状固体酸化形燃料電池セルの封止端で緩衝材と一体で形成されていることを特徴とする。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠とを機械的に積み上げた集合体において、この集合体の単位で緩衝材を設けることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルの封止端が常に保護でき、固体酸化物型燃料電池の組立て、運搬等の取扱い時の破損を防止できるため、固体酸化物型燃料電池は容易に生産できる。
これによって、筒状固体酸化物型燃料電池セルと固定枠とを機械的に積み上げた集合体において、この集合体の単位で緩衝材を設けることにより、筒状固体酸化物型燃料電池セルの封止端が常に保護でき、固体酸化物型燃料電池の組立て、運搬等の取扱い時の破損を防止できるため、固体酸化物型燃料電池は容易に生産できる。
本発明によれば、筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材とからなる集合体において、筒状固体酸化物型燃料電池セルの変形を許容し、筒状固体酸化物型燃料電池セルと導電性部材とを接合せずに機械的に積み上げ、ハンドリングによる組立て、運搬等による取扱い時の破損、接続不良を抑制すると共に、各筒状固体酸化物型燃料電池セルの位置精度を向上することで、工業的な量産性を高めた信頼性の高い安全な固体酸化物型燃料電池を形成することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して具体的かつ詳細に説明を行う。図1は、本発明の一実施形態を示す筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体の概略図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。複数の片側先端が密封された筒状固体酸化形燃料電池セル(以下、燃料電池セルという)1の長手方向において上方端および下方端では、燃料電池セル1の支持部2を設け、上方端と下方端の支持部2の間では、隣り合う燃料電池セル1との間を金属繊維等からなる導電性部材3で電気的に接続して燃料電池セル1の集合体を形成している。
図2は、本発明の一実施形態に係わる支持部2の構成例を示す概略図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。図2は、下方より上方へ順に、固定枠4、セル緩衝材5、燃料電池セル1、セル緩衝材5、固定枠4、セル緩衝材5、燃料電池セル1、セル緩衝材5、固定枠4を配置し、これらを積み上げることで支持部2を形成している。
図3は、燃料電池セル1の概略図である。燃料電池セル1は、筒状の電解質7の内面に空気極6を、外面に燃料極8が形成されており、空気極6へ電気的に接続されたインターコネクタ9が燃料極8と通電せず電気的に接続される構造により形成されている。このとき、空気極6は多孔質のLaCoO3、LaMnO3、LaFeO3等のペロブスカイト型酸化物でSrやCa等をLaサイトにドープしたもの、ドープしないもの、あるいはそれらの複合材により形成されている。電解質7は、YSZにより形成されている。燃料極8は、多孔質のニッケルとYSZのサーメットにより形成されている。インターコネクタ9はLaCrO3にSrやCa等をドープしたものにより形成されている。
次に、このように構成されたハンドリングが可能な集合体をバンドルとし、複数のバンドルが電気的に接続して形成される集合体をモジュールとし、このようなバンドル、モジュールより構成される筒状固体酸化物型燃料電池の動作について簡単に説明を行う。モジュール内において、空気は、各燃料電池セル1の先端内部に流れて空気極6へ供給され、燃料ガスは、各燃料電池セル1の外側に流れて燃料極8に供給されると、電解質7の両側で電気化学的反応が起こり、電気と熱と水を発生する。この反応は水の電気化学的反応の逆反応である。固体酸化物型燃料電池において、発電室21の内部におけるモジュールの温度は約1,000℃であり、起動・運転・停止の熱負荷サイクルがかかると、燃料電池セル1、導電性部材3との熱膨張率の差により、燃料電池セル1と導電性部材3との接続部の表面に不均一な応力が働こうとする。しかしながら、各燃料電池セル1の導電性部材3の接続部において応力を分散しながら、各燃料電池セル1の上方端および下方端におの支持部2においても、固定枠4をはめ込んで形成されるセル挿入孔10の内面よりセル緩衝材5を介して燃料電池セル1に働く応力が分散される構造を形成している。
これによって、各燃料電池セル1の上方端および下方端の支持部2において、固定枠4をはめ込んで形成されるセル挿入孔10の内面でセル緩衝材5を介して燃料電池セル1が常に安定に保持されているため、起動・運転・停止の熱負荷サイクルがかかっても、この集合体の内部で熱膨張や収縮による不均一な応力発生を抑えて応力バランスが保たれ、燃料電池セル1と導電性部材3との電気的な接続不良や燃料電池セル1の破損を防止できる。また、バンドル、モジュールの製作時、固定枠4を基準として長手方向の上方端および下方端にセル緩衝材5を巻き付けた燃料電池セル1と金属繊維等の導電性部材3を圧縮しながら機械的に積み上げて容易に集合体が構成できるため、固体酸化物型燃料電池は燃料電池セル1と導電性部材3を接合せずにバンドル、モジュールの組立て、運搬等の取扱いが容易にできると共に、燃料電池セル1は長手方向の上方端と下方端との2ヶ所からなる各固定枠4の単位で精度良く配置できる。さらに、このように構成された燃料電池セル1の集合体は、例えば、各燃料電池セル1の開口部より先端内部までガス供給用にチューブを設ける際、各固定枠4の許容誤差範囲で燃料電池セル1の配置が抑えられるため、カスタムメードの必要な部品を無くして各燃料電池セル1へチューブが機械的に配置できる。したがって、固体酸化物型燃料電池は容易に生産でき、信頼性の高い安全な発電を維持できる。このとき、固定枠4はアルミナ、ジルコニア、マグネシア等のセラミック材料や、アルミナ、ジルコニア、マグネシア等のセラミック材料と耐熱ステンレス鋼やインコネルの複合材料や、アルミナ繊維または耐熱ステンレス鋼等の金属繊維と耐熱ステンレス鋼またはインコネルの複合材料、等により形成できる。また、セル緩衝材5は、支持部2における燃料電池セル1の表面が電解質7の場合、アルミナ等のセラミック繊維やニッケルを主成分とする金属繊維により形成でき、それ以外の場合、アルミナ等のセラミック繊維により形成できる。
図4は、本発明の他の実施形態を示す支持部2における固定枠4の形状を維持する構造例の断面図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。図4は、支持部2において、セル緩衝材5を周囲に巻き付けた燃料電池セル1が固定枠4を基準として直列方向に3行、並列方向に3列で形成する集合体のセル挿入孔10へ配置され、この集合体は燃料電池容器壁面11を基準として上方端および下方端の固定枠4の表面を固定枠弾性体12で直列方向に押圧されている。このとき、押圧方法は、直列の1方向、直列の2方向と並列の2方向、直列の2方向と並列の1方向等で行うこともできる。また、燃料電池容器は耐熱ステンレス鋼やインコネル等により形成できる。
これによって、燃料電池セル1の集合体は、常に複数の固定枠4の形状を直列方向において圧縮保持され、燃料電池セル1の配置を維持でき、運転・起動・停止の熱負荷サイクル後においても、この構造を保持することができるため、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
図5は、本発明の他の実施形態を示す支持部2における固定枠4の形状を維持する構造例の断面図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。図5は、支持部2において、セル緩衝材5を周囲に巻き付けた燃料電池セル1が固定枠を基準として直列方向に3行、並列方向に3列で形成する集合体のセル挿入孔10へ配置され、この集合体は集合体保持枠13の内面を基準として上方端および下方端の固定枠4の表面を固定枠弾性体12で直列方向に押圧されている。このとき、押圧方法は、直列の1方向、直列の2方向と並列の2方向、直列の2方向と並列の1方向等で行うこともできる。また、集合体保持枠13は耐熱ステンレス鋼、インコネル、アルミナ等のセラミック材料、等により形成できる。
これによって、燃料電池セル1の集合体は、この集合体保持枠13の単位で、常に複数の固定枠4の形状を直列方向において圧縮保持され、燃料電池セル1の配置を維持でき、運転・起動・停止の熱負荷サイクル後においても、この構造を保持することができるため、筒状固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。また、この集合体保持枠13の単位でハンドリングによる組立て、運搬等の取扱いができるため、固体酸化物型燃料電池は容易に生産できる。
図6は、本発明の他の実施形態を示す支持部2における固定枠4の形状を維持する構造例の断面図であり、図7は、図6の側面図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。図6、7は、支持部2において、セル緩衝材5を周囲に巻き付けた燃料電池セル1が固定枠4を基準として直列方向に3行、並列方向に3列で形成する集合体のセル挿入孔10へ配置され、この集合体は直列方向に押圧されながら各固定枠4がセラミック接着剤14により接合されて一体で形成されている。このとき、セラミック接着剤14はアルミナ、ジルコニア、マグネシア等を主材料、ガラス系材料等をバインダー、としたセラミック材料により形成できる。
これによって、燃料電池セル1の集合体は、セラミック接着剤14で接合された固定枠4の単位で、常に複数の固定枠4の形状を直列方向において接続して固定枠4の内部が圧縮保持され、燃料電池セル1の配置を維持でき、運転・起動・停止の熱負荷サイクルにおいても、この構造を保持することができるため、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。また、セラミック接着剤14で接合された固定枠4の単位でハンドリングによる組立て、運搬等の取扱いができるため、固体酸化物型燃料電池は容易に生産できる。
図8は、本発明の他の実施形態を示す支持部2における固定枠4の形状を維持する構造例の側面図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。図8は、支持部2において、セル緩衝材5を周囲に巻き付けた燃料電池セル1が固定枠を基準として直列方向に3行で形成する集合体のセル挿入孔10へ配置され、この集合体は直列方向に押圧されながら各固定枠4とリブ15がセラミック接着剤14により接合されて一体で形成されている。このとき、リブ15は固定枠4と同等な材料により形成できる。
これによって、各固定枠4とセラミック接着剤14との接合強度を向上することができ、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる燃料電池セル1と導電性部材3との熱膨張や収縮による変形等の影響においても各固定枠4の形状を維持しやすくできるため、この構造を保持して固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
固定枠4は、燃料電池セル1の熱膨張係数と略同一の熱膨張係数を有する材料からなることが好ましい。例えば、燃料電池セル1の熱膨張係数が約10.5×10-6(cm/cm・K-1)に対し、固定枠4のそれが約7〜14×10-6(cm/cm・K-1)のアルミナ、ジルコニア、マグネシア等のセラミック材料やフェライト系耐熱ステンレス鋼等により形成できる。
これによって、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる燃料電池セル1と固定枠4との熱膨張や収縮がほぼ同じ変位量を生じ、発電室21の温度が約1000℃と高温である燃料電池セル1の熱歪みによる影響を緩和できるため、この構造を保持して固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
セラミック接着剤14は、固定枠4の熱膨張係数と略同一の熱膨張係数を有する材料からなることが好ましい。例えば、固定枠4の熱膨張係数が約8×10-6(cm/cm・K-1)に対し、セラミック接着剤14のそれが約7〜9×10-6(cm/cm・K-1)により形成できる。
これによって、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる固定枠4とセラミック接着剤14との熱膨張や収縮がほぼ同じ変位量を生じ、発電室21の温度が約1000℃と高温である固定枠4の接合強度を維持できるため、この構造を保持して筒状固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
図9は、本発明の他の実施形態を示す燃料電池セル1の集合体における直列方向の燃料電池セル1と導電性部材3との相互接続を維持する構造例の概略図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。図9は、燃料電池セル1と導電性部材3と固定枠4とで集合体が形成され、この集合体の直列方向の外周に、絶縁性の板状部材17、燃料電池容器壁面11、燃料電池容器弾性体16が形成されている。このとき、燃料電池セル1の封止側にはセル封止緩衝材18とガス分散隔壁19とを形成し、また、燃料電池セル1の開口側には固定枠4と補助隔壁20とで発電室21と燃焼室22の仕切り構造を形成している。このとき、板状部材17は、アルミナ、ジルコニア等のセラミック材料等により形成でき、セル封止緩衝材18は、アルミナ等のセラミック繊維やニッケルを主成分とする金属繊維により形成できる。また、燃料電池容器壁面11、燃料電池容器弾性体16、ガス分散隔壁19、補助隔壁20は、耐熱ステンレス鋼やインコネル等により形成できる。
これによって、燃料電池セル1と固定枠4とを機械的に積み上げることにより、燃料電池セル1の集合体における内部の電気的な接続は、隣り合う固定枠4と、隣り合う燃料電池セル1と、で導電性部材3を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。燃料電池セル1の集合体における外周の電気的な接続は、隣り合う固定枠4と、燃料電池セル1と板状部材17と、で燃料電池容器壁面11より板状部材17を介して圧縮され、常に電気的な相互接続を維持することができる。したがって、固体酸化物型燃料電池は信頼性の高い安全な発電を維持できる。
図10は、本発明の他の実施形態を示す燃料電池セル1の集合体における直列方向の燃料電池セル1と導電性部材3との相互接続を維持する構造例の概略図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。図10は、燃料電池セル1と導電性部材3と固定枠4とで集合体が形成され、この集合体の直列方向の外周に、板状部材スライド治具23と板状部材固定治具24で燃料電池容器壁面11に一体化された板状部材17、燃料電池容器弾性体16が形成されている。また、燃料電池セル1の封止側にはセル封止緩衝材18とガス分散隔壁19とを形成し、また、燃料電池セル1の開口側には固定枠4と補助隔壁20とで発電室21と燃焼室22の仕切り構造を形成している。このとき、板状部材スライド治具23と板状部材固定治具24は、耐熱ステンレス鋼やインコネル等により形成できる。
これによって、燃料電池セル1と固定枠4とを機械的に積み上げることにより、燃料電池セル1の集合体における内部の電気的な接続は、隣り合う固定枠4と、隣り合う燃料電池セル1と、で導電性部材3を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。燃料電池セル1の集合体における外周の電気的な接続は、隣り合う固定枠4と、燃料電池セル1と板状部材17と、で燃料電池容器壁面11より板状部材17を介して圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。また、この板状部材17が燃料電池容器壁面11と一体で形成されているため、固体酸化物型燃料電池を機械的に組み立てをできると共に、メンテナンス等における燃料電池セル1の集合体の取り扱いが容易にできる。したがって、固体酸化物型燃料電池は電気的な相互接続を簡易化した燃料電池の組み立てができ、信頼性の高い安全な発電を維持できる。
図11は、本発明の他の実施形態を示す燃料電池セル1の集合体における直列方向の燃料電池セル1と導電性部材3との相互接続を維持する構造例の概略図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。図11は、燃料電池セル1と、導電性部材3と、板状部材17を一体で形成する固定枠4と、で燃料電池セル1の集合体が形成されている。
これによって、燃料電池セル1と固定枠4とを機械的に積み上げることにより、燃料電池セル1の集合体における内部の電気的な接続は、隣り合う固定枠4と、隣り合う燃料電池セル1と、で導電性部材3を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。燃料電池セル1の集合体における外周の電気的な接続は、隣り合う固定枠4と、燃料電池セル1と板状部材17と、で導電性部材3を圧縮して常に電気的な相互接続を維持することができる。また、板状部材17が固定枠4と一体で構成され、燃料電池セル1の集合体と板状部材17、燃料電池容器と、で独立して形成できるため、複雑な燃料電池セル1の集合体の組立て構造を構成せずに、この集合体を燃料電池容器へ設置するだけで、固体酸化物型燃料電池を機械的に組み立てをできると共に、メンテナンス等において、燃料電池セル1の集合体の単位で、取り扱いが容易にできる。したがって、固体酸化物型燃料電池は電気的な相互接続を簡易化した燃料電池の組み立てができ、信頼性の高い安全な発電を維持できる。
図12は、本発明の他の実施形態を示す直列方向における隣り合う燃料電池セル1の相互接続構造例の概略図である。しかし、これは一例であり、限定されるものではない。図12は、上部にインタコネクター9、下部に燃料極8を形成した燃料電池セル1と、その直列方向の上下に配置した導電性部材3と、複数の凹凸の剣先25を有する直列導電板26と、が直列方向に配置されて隣り合う燃料電池セル1の電気的な相互接続を形成している。このとき、直列導電性板26は、ニッケルやニッケルを主成分とする金属により形成できる。
これによって、複数の燃料電池セル1の集合体を形成する際、固定枠4を基準として直列方向の周面に導電性部材3を形成した燃料電池セル1の間に、凹凸の剣先25を有する直列導電板26が配置されることにより、燃料電池セル1を機械的に積み上げて直列方向の電気的な相互接続が容易に形成できる。また、直列導電板26の凹凸の剣先25により、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる燃料電池セル1と導電性部材3との熱膨張や収縮による変形等の影響を緩和し、より良好に電気的な接続が維持できる。
図13は、本発明の他の実施形態を示す並列方向における隣り合う燃料電池セル1の相互接続構造例の概略図である。しかし、これは一例であり、限定されるものではない。図5は、上部にインタコネクター9、下部に燃料極8を形成した燃料電池セル1と、その直列方向の上下に配置した導電性部材3と、が直列方向と並列方向に配置され、両方向を直列方向で隣り合う燃料電池セル1が複数の凹凸の剣先25を有する並列導電板27で電気的な相互接続を形成している。このとき、並列導電板27は、ニッケルやニッケルを主成分とする金属により形成できる。
これによって、複数の燃料電池セル1の集合体を形成する際、固定枠4を基準として直列方向の周面で導電性部材3を形成した燃料電池セル1の間に、直列方向と並列方向とを一体で接続する凹凸の剣先25を有する並列導電板27が配置されていることにより、燃料電池セル1を機械的に積み上げて直列方向および並列方向の電気的な接続が容易に形成できる。また、並列導電板27の凹凸の剣先25により、運転・起動・停止の熱負荷サイクルによる燃料電池セル1と導電性部材3との熱膨張や収縮による変形等の影響を緩和し、より良好に電気的な接続が維持できる。
図14は、本発明の他の実施形態を示す燃料電池セル1の集合体におけるバンドルおよびモジュール単位の電気的な相互接続構造例の断面図であり、図15は、図14のa−a部平面図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。図14、15は、燃料電池セル1の外周に形成される固定枠4と板状部材17とが一体化され、この一体化された固定枠4の片側には、導電性金属棒29が周囲に緩衝材(図示せず)を介してはめ込まれ、この固定枠4を基準に圧縮しながら、導電性金属板28と、燃料電池セル1と、固定枠4と、導電性部材3と、並列導電板27と、で積み上げ後、固定枠4を圧縮固定して一体化したバンドルが形成されている。また、このバンドルは、導電性金属板28と導電性金属棒29とからなる集合体導電性部材を形成する端子が側面配線部30および下方配線部31で電気配線可能な構造を形成している。このとき、導電性金属板28と導電性金属棒29は、ニッケルやニッケルを主成分とする金属により形成できる。
これによって、固定枠4を基準に圧縮しながら、燃料電池セル1、導電性部材3、並列導電板27、導電性金属板28、導電性金属棒29とを機械的に積み上げることにより、バンドルの外部で容易に電気配線可能な端子を有するバンドルを形成でき、このバンドルの単位で側面配線部30あるいは下方配線部31において端子により電気配線が容易にできるため、固体酸化物型燃料電池の組み立てを簡易化することができる。また、他のバンドルに影響せずに取り扱いが容易にできるため、固体酸化物型燃料電池のメンテナンス等の際に、バンドルの単位で容易に取替えや修理を行うことができる。
複数のバンドルの側面配線部30における電気的な相互接続は、隣り合うバンドル間の導電性金属板28からなる端子をバンドル自身で挟み込み、これらのバンドルに挟み込まれる側面配線部30と水平な外周より押圧した構造、隣り合うバンドル間の導電性金属板28からなる端子を溶接した構造、隣り合うバンドル間の導電性金属板28からなる端子を金属板(図示せず)により挟み込んで押圧した構造等で形成することが好ましい。
これによって、バンドルの単位で、複数のバンドルが、隣り合うバンドルの導電性金属板28からなる端子により、モジュールの電気的な相互接続を維持できるため、固体酸化物型燃料電池は容易に生産できる。
図16は、本発明の他の実施形態を示す固定枠4における燃料電池セル1の保持手段を形成する圧縮構造例の断面図である。しかし、これは一例であり、限定されるものではない。図16は、直列方向において上部から下部へ順に、固定枠4、セル弾性体32、セル緩衝材5を巻き付けた燃料電池セル1、セル緩衝材5、セル弾性体32、固定枠4を形成している。
これによって、固体酸化物型燃料電池を運転時、固定枠4のセル挿入孔10を基準としてセル弾性体32の部材自身の熱膨張による弾性力がセル緩衝材5を介して各燃料電池セル1へ働いて圧縮保持されるため、このセル挿入孔10の中心に燃料電池セル1の開口部の中心を配置でき、各燃料電池セル1と、これらの先端内部までガス供給用に設けるチューブと、の隙間が許容でき、各燃料電池セル1とチューブとの接触等による破損が防止できる。
燃料電池セル1の保持手段が、固定枠4の熱膨張係数を燃料電池セル1のそれより小さくして両者の熱膨張係数による差により、燃料電池セル1を圧縮保持することが好ましい。例えば、燃料電池セル1の熱膨張係数が約10.5×10-6(cm/cm・K-1)に対し、固定枠4の熱膨張係数が約7×10-6(cm/cm・K-1)のアルミナ等のセラミック材料で形成されている。
これによって、固体酸化物型燃料電池を運転時、燃料電池セル1と固定枠4との熱膨張係数の差により、固定枠4のセル挿入孔10を基準としてセル緩衝材5を介して応力が働くため、燃料電池セル1はセル挿入孔10の中心で常に圧縮保持できる。
固定枠弾性体12およびセル弾性体32は、セラミック、セラミック繊維、ニッケルを主成分とする金属板や金属繊維、いずれかの複合体により形成されていることが好ましい。
これによって、発電室21の内部の水蒸気を含む還元雰囲気において安定であり、発電室の温度が約1,000℃においても各弾性体は劣化を抑えることができるため、固体酸化物型燃料電池は常に構造を維持できる。
図17は、本発明の他の実施形態を示す固定枠4の構造例の断面図である。しかしながら、これは一例であり、限定されるものではない。図17は、各固定枠4の内部においてガスを均一に流すための通気孔33を形成している。
これによって、上方端および下方端の固定枠4に通気孔33が設けられることにより、例えば、燃料電池セル1の内部に酸化剤ガス、外部に燃料ガスを供給する場合、下方端の固定枠4は燃料電池セル1の外表面へ燃料ガスを均等分配する燃料ガスの分散板の働きをし、上方端の固定枠4は発電室21での余剰燃料ガスを燃焼室22へ均等分配可能な発電室21と燃焼室22を区分する仕切り板の働きをし、各々の固定枠4がガス分散機能を持つことができる。したがって、固体酸化物型燃料電池は発電によるバラツキの少ない安定な構造を形成できる。
通気孔33は、モジュールの中心部から外周部に向かってガス流量を制御可能な異なる孔径を備えて形成されていることが好ましい。
これによって、例えば、燃料電池セル1の内部に空気、外側に都市ガス等の燃料ガス、を供給した場合、固体酸化物型燃料電池の発電時におけるモジュールの通気孔33が、中心部の孔径を大きくし、外周部を小さくすることにより、燃料電池セル1の外側を流れる燃料ガスの流量分布を少なくし、燃焼室22の中心部と外周部での熱容量を制御でき、モジュールの中心部と外周部との放熱差による温度分布を緩和することができ、各燃料電池セル1が平均的に発電できるため、バラツキの少ない高性能な固体酸化物型燃料電池を形成できる。
図18は、本発明の他の実施形態を示す燃料電池セル1の集合体であるバンドル、モジュールの取扱いを容易にする封止側の構造例の概略図である。図18は、燃料電池セル1の封止側にセル封止緩衝材18を形成し、ガス分散機能を有する緩衝材固定治具34により固定枠4と一体で形成されている。このとき、緩衝材固定治具34は、耐熱ステンレス鋼やインコネル等により形成できる。
これによって、燃料電池セル1と固定枠4とを機械的に積み上げたバンドル、モジュールにおいて、これらの集合体の単位でセル封止緩衝材18を設けることにより、燃料電池セル1の封止端が常に保護でき、固体酸化物型燃料電池の組立て、運搬等の取扱い時の破損を防止できるため、固体酸化物型燃料電池は容易に生産できる。
なお、前述の実施例にかかわらず、燃料ガスが燃料電池セル1の内側を流れ、酸化剤ガスが燃料電池セル1の外側に流れるように構成し、燃料ガスと酸化剤ガスを入れ替えて燃料電池セル1の集合体とした構成、また、燃料電池セル1の両端が開放された構成においても同様に構成することもできる。
1 筒状固体酸化物型燃料電池セル、2 支持部、3 導電性部材、4 固定枠、5 セル緩衝材、6 空気極、7 電解質、8 燃料極、9 インターコネクタ、10 セル挿入孔、11 燃料電池容器壁面、12 固定枠弾性体、13 集合体保持枠、14 セラミック接着剤、15 リブ、16 燃料電池容器弾性体、17 板状部材、18 セル封止緩衝材、19 ガス分散隔壁、20 補助隔壁、21 発電室、22 燃焼室、23 板状部材スライド治具、24 板状部材固定治具、25 凹凸の剣先、26 直列導電板、27 並列導電板、28 導電性金属板、29 導電性金属棒、30 側面配線部、31 下方配線部、32 セル弾性体、33 通気孔、34 封止緩衝材固定治具
Claims (19)
- 少なくとも空気極と電解質と燃料極を有する複数の筒状固体酸化物型燃料電池セルと、
前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの間を電気的に接続する導電性部材と、
前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの上方端および下方端で前記筒状固体酸化物型燃料電池セルを貫通させて緩衝材を介して固定する複数のセル挿入孔を有する固定枠と、
を備え、
前記筒状固体酸化物型燃料電池セルが電気的な直列方向と、電気的な直列方向と垂直方向の少なくともいずれかには複数配列された筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体であって、
前記固定枠が、電気的な直列方向と垂直方向でかつ前記セル挿入孔を通る面で分割して形成されていることを特徴とする筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。 - 前記固定枠が、少なくとも電気的な直列方向に、前記集合体を収納する燃料電池容器の壁面を介して押圧されていることを特徴とする請求項1に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記固定枠の外周に、少なくとも電気的な直列方向で、前記集合体を圧縮保持する弾性体と、前記集合体の構造を維持する集合体保持枠と、を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記固定枠が、セラミック接着剤により接合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 複数の前記固定枠が、電気的な直列方向に平行な側面にリブを備えていることを特徴とする請求項4に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記固定枠が、前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの熱膨張係数と略同一の熱膨張係数を有する材料からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記セラミック接着剤が、前記固定枠の熱膨張係数と略同一の熱膨張係数を有する材料からなることを特徴とする請求項4または5に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記燃料電池容器の壁面と、前記壁面近傍の前記導電性部材との間に絶縁性の板状部材を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記板状部材が、前記燃料電池容器の内壁面に一体で形成されていることを特徴とする請求項8に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記板状部材が、前記固定枠と一体で形成されていることを特徴とする請求項8に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記導電性部材が金属繊維からなり、隣り合う前記導電性部材間に凹凸の剣先を有する導電性板を挟み込んでいることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記導電性部材が金属繊維からなり、直列方向の電気的な接続面と同一面で、隣り合う前記導電性部材に凹凸の剣先を有する導電性板を挟み込んでいることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記集合体における前記固定枠または前記板状部材と一体で金属繊維、金属板、金属棒等からなる集合体導電性部材を形成し、前記集合体の表面または外部で、集合体導電性部材による端子を形成していることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記セル挿入孔が、この内部と前記緩衝材との間に弾性体を設けたことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記セル挿入孔が、前記固定枠の熱膨張係数を前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの熱膨張係数より小さくしたことを特徴とする請求項1〜14に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記弾性体が、セラミック、セラミック繊維、ニッケルを主成分とする金属板や金属繊維、あるいは、いずれかの複合体により形成されていることを特徴とする請求項3または14に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記固定枠が、内部に通気孔を備えていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記通気孔が、前記集合体の中心部と外周部で異なる孔径を備えていることを特徴とする請求項17に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
- 前記筒状固体酸化物型燃料電池セルの封止側における前記固定枠が、前記筒状固体酸化形燃料電池セルの封止端で緩衝材と一体で形成されていることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体。
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