JP2004288397A - 電流遮断素子およびそれを用いた二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い感度で電池の異常を検知できる電流遮断素子を提供すること、およびそのすぐれた電流遮断素子を組み込んだ二次電池を提供すること。
【解決手段】導電路が形成された105〜130℃の間で熱変形を起す樹脂成形体からなる二次電池に使用可能な電流遮断素子、および負極、正極、セパレ−タ−および非水電解液を含むリチウム二次電池において、集電体と電池端子の接続の少なくとも1部が前記電流遮断素子を介して行われているリチウム二次電池。
【選択図】 なし
【解決手段】導電路が形成された105〜130℃の間で熱変形を起す樹脂成形体からなる二次電池に使用可能な電流遮断素子、および負極、正極、セパレ−タ−および非水電解液を含むリチウム二次電池において、集電体と電池端子の接続の少なくとも1部が前記電流遮断素子を介して行われているリチウム二次電池。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池に使用可能な電流遮断素子およびそれを組み込んだ二次電池に関する。さらに詳しくは熱変形を起す電流遮断素子およびそれを組み込んだ二次電池に関する。
【0001】
【従来の技術】
携帯電話、ビデオカメラ、ノートパソコンをはじめとする携帯情報端末等、電子機器の普及が進む中、リチウムイオン電池などの高性能な再充電型二次電池の利用が急速に広まっている。
リチウム二次電池は、高電圧でかつ高エネルギ−密度を有しており、また貯蔵性などの信頼性も高いので、民生用電子機器の電源として広く用いられている。
【0002】
現在多く製造されているリチウム二次電池は、リチウムを吸蔵、放出が可能な活物質を含む負極と、リチウムと遷移金属との複合酸化物を含む正極と、電解液などから構成されている。
【0003】
これらの電池は高機能であるが過充電や短絡が起こった場合、負極上に金属リチウムが析出したり、あるいは正極の酸化度が高まって、電解液との化学反応が起こりやすくなり、自己発熱反応によって熱暴走が起こって温度が上昇し、電解液の分解によりガスが発生して電池内の圧力が上昇し、最悪の場合、発火や破裂を起こしてしまうことがある。それ故、これらの電池には各種の安全装置が必要である。
【0004】
これらの電池の安全装置としては、安全弁機構と電流遮断機構がある。安全弁機構は電池内の圧力上昇により電池表面に配置された安全弁が開き、電池内のガスを排気し、圧力上昇を止めるものである。電流遮断機構としては、ガスの圧力上昇を利用して導電路を遮断するもの、電池内の温度上昇を利用して導電路を遮断するものが提案されている。
【0005】
温度上昇を利用した電流遮断機構としては、PTC(Positive Temperature Coefficient)素子を利用した機構が実用化されているが、温度上昇と電流遮断の間にはタイムラグが生じ、安全機構としての動作が不安定となる欠点があった。
【0006】
ガスの圧力上昇を利用して導電路を遮断する電流遮断機構も提案されている。例えば特開平11−312515では脆性材からなる薄板上に導電路を形成し、この薄板両面の圧力差で薄板が破壊することにより薄板上に形成された導電路が破断され、電流を遮断するようにした安全装置が提案されている。しかしながら、セラミックスのような脆性材が非常に薄いために割れやすく、製造工程上取り扱いにくいという問題を有している。
【0007】
円筒型リチウムイオン二次電池では、銅箔などの負極集電体に負極活物質を塗布した負極と、アルミニウム箔などの正極集電体に正極活物質を塗布した正極とを、非水電解液を注入したセパレ−タを介して巻回し、巻回体の上下に絶縁板を載置した状態で電池缶に収納されているが、より高性能を目指すために、巻回数や巻回密度が上がってきており、電池の安全性が重要かつ困難になってきている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、温度上昇を利用した電流遮断機構として、高い感度で電池の異常を検知できる電流遮断素子を、低いコストで製造できる技術の開発に鋭意取り組んだ結果本発明に到達したのである。
本発明の目的は、高い感度で電池の異常を検知できる電流遮断素子を提供することにある。
また本発明の目的は、素子の製造工程および電池への適用工程における取り扱いが容易で、かつ低いコストで製造できる電流遮断素子を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、上記のすぐれた電流遮断素子を組み込んだ二次電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、導電路が形成された、105〜130℃の間で熱変形を起す樹脂成形体からなる、二次電池に使用可能な電流遮断素子を提供する。
【0010】
また本発明は、負極、正極、セパレ−タ−および非水電解液を含むリチウム二次電池において、集電体と出力端子の接続の少なくとも1部が前記電流遮断素子を介して行われていることを特徴とするリチウム二次電池を提供する。
【0011】
前記接続が、集電体端部と出力端子に接続する前記した電流遮断素子からなる集電タブにより行われているリチウム二次電池は本発明の好ましい態様である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の電流遮断素子は、導電路が形成された105〜130℃の間で熱変形を起す樹脂成形体からなる。
本発明の電流遮断素子を構成する樹脂成形体としては、熱可塑性樹脂であって、105〜130℃の間で熱変形を起す樹脂成形体であれば制限なく選択することができる。本発明で熱変形を起すとは、樹脂成形体が溶融して変形をする場合と、樹脂成形体が収縮することによって変形する場合を包含するものである。
【0013】
105〜130℃の間で溶融によって熱変形を起す樹脂成形体を構成する樹脂としては、融点がこの範囲にある熱可塑性樹脂が好ましい。中でもポリオレフィン系樹脂が好ましく、特には炭素数2〜6のα−オレフィンの単独重合体または共重合体好ましい。α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチルーペンテンー1、1−ヘキセンなどを挙げることができる。好ましい重合体としてポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂と呼ばれる単独重合体または共重合体のほか、上記α−オレフィンと他のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。
【0014】
例えばポリエチレン樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどが好ましく使用される。また、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共重合体などエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体、プロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体なども好ましく使用される。
【0015】
本発明の溶融によって熱変形を起す樹脂成形体は、上記した好ましい熱可塑性樹脂を、公知の成形方法によって任意の形状に成形することによって得ることができる。公知の成形方法として、射出成形法、押し出し成形法、キャスト成形法などを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0016】
本発明の105〜130℃の間で溶融によって熱変形を起す樹脂成形体としては、この温度で収縮する熱収縮性成形体を挙げることができる。中でも熱収縮性成形体としては熱収縮性シートが好ましい。シートはフィルムと呼ばれる厚さのシート状物も含む意味である。このような成形体を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましいが、当該樹脂の融点が130℃を超えるものであっても、その成形体が105〜130℃の間で収縮するものであればよい。
【0017】
本発明の熱収縮性シートとしては、前記したポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などの各種熱可塑性樹脂を用いた熱収縮性シートを挙げることができる。
【0018】
熱収縮性シートは通常インフレーション方式の二軸延伸法によりシートの縦方向と横方向の収縮率を調整して製造する方法や、Tダイ法により押出成形して得られる未延伸シートを、フラット式の同時二軸延伸法や逐次二軸延伸法により延伸して製膜する方法によって製造することことができる。熱収縮性シートは、延伸によって熱可塑性樹脂を分子配向させたものが加熱によって収縮する性質を有するシートであるが、熱収縮性シートの性質は原料として用いた熱可塑性樹脂の物理的性質に加えて、シートの製造時の延伸温度、延伸倍率などによって影響されるので、原料樹脂、製造条件を選ぶことによって好適な熱収縮性シートを製造することができる。また、単一の樹脂シートではなくて、異なった性質の樹脂が積層された積層シートを用いてもよい。
【0019】
本発明の105〜130℃の間で樹脂が収縮することによって変形する樹脂成形物の熱収縮率としては、120℃の温度で、20%以上、好ましくは70%以上のものが好ましく使用される。
【0020】
本発明の電流遮断素子を構成する樹脂成形体の形状としては、特に制限はないがストランド状やシート状のものが好適に使用される。ストランド状の場合、その直径は3〜100μm、好ましくは5〜20μmであることが望ましい。シート状の場合、その厚みは3〜100μm、好ましくは5〜20μmであることが望ましい。
【0021】
本発明の電流遮断素子を構成する樹脂成形体に形成される導電路としては、Cu、Ni、Al、Au、Ag、ステンレスなどの金属、またはこれらのいつかを用いた合金で形成されることが好ましい。
【0022】
本発明の電流遮断素子を構成する樹脂成形体に電導路を形成する方法としては、これら金属または合金を成形体上に蒸着またはスパッタ法で薄層を形成する方法、これら金属または合金の薄箔をラミネートする方法などを挙げることができる。また、これら金属または合金の粉体を前記樹脂に混練した後に成形体を成形する方法によって電導路を形成する方法も、本発明の電流遮断素子を製造する態様の一つである。
【0023】
本発明の電流遮断素子の動作としては、概略以下の通りとなる。何らかの理由で過充電状態になると、電池内の温度が上昇し始め、ガスが発生し始める。電池内温度がある値以上になった時点で電流遮断素子が溶融または収縮によって変形し、その結果電流遮断素子上に形成された導電路と電極基板を形成する集電体及び/または電池出力部との連絡が遮断され、充電が止まることにより、温度上昇が停止し、それ以上の温度上昇およびガスの発生が防げる。
【0024】
リチウム二次電池は、通常負極、正極、それらを互いに分離するセパレ−タ−、および非水電解液または高分子電解質とから基本的に構成されている。
【0025】
負極を構成する負極活物質としては、金属リチウム、リチウム含有合金、またはリチウムとの合金化が可能なシリコン、シリコン合金、スズ、スズ合金、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な酸化スズ、酸化シリコン、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な遷移金属酸化物、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な遷移金属窒素化合物、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な炭素材料、あるいはこれらの混合物のいずれをも用いることができる。
【0026】
正極を構成する正極活物質としては、FeS2、MoS2、TiS2、MnO2、V2O5などの遷移金属硫化物または遷移金属酸化物、LiCoO2、LiMnO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiNiXCo(1−X)O2、LiNixCoyMn(1−x−y)O2などのリチウムと遷移金属の複合酸化物、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ル、ポリアセチレン、ポリアセン、ジメルカプトチアジアゾ−ル・ポリアニリン複合体などの導電性高分子材料、フッ素化炭素、活性炭などの炭素材料などが使用される。
【0027】
セパレ−タは、正極と負極とを電気的に絶縁し、かつリチウムイオンが透過可能な膜であればよく、多孔性膜や高分子電解質が使用される。多孔性膜としては微多孔性高分子フィルムが好適に使用される、材質としてポリオレフィン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル等が例示される。
【0028】
非水電解液としては、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、Li2SiF6などのリチウム塩からなる電解質をエチレンカーボネートなどの非水溶媒に溶解した電解液が使用される。また高分子電解質としてはリチウム塩を溶解した高分子物質や、電解液で膨潤した高分子物質などの高分子電解質が使用される。
【0029】
このような構成のリチウム二次電池は、円筒型、コイン型、角型、フィルム型、その他任意の形状に形成することができる。しかし、電池の基本構造は形状によらずほぼ同じであり、目的に応じて設計変更を施すことができる。
【0030】
本発明が提供するリチウム二次電池は、負極、正極、セパレ−タ−および非水電解液を含むリチウム二次電池において、集電体と電池端子の接続の少なくとも1部が前記した本発明の電流遮断素子を介して行われているリチウム二次電池である。
【0031】
集電体と電池端子の接続の好ましい態様としては、集電体端部と電池端子に接続する前記本発明の電流遮断素子からなる集電タブにより行われているようなリチウム二次電池を挙げることができる。
【0032】
前記本発明の電流遮断素子からなる集電タブは、正極集電体と出力端子との接続に使用されることが好ましいが、負極集電体側に用いても同様の効果を得ることができる。
【0033】
代表例として円筒型非水電解液二次電池の構造を図1によって説明する。図1では、負極集電体9に負極活物質を塗布してなる負極1と、正極集電体8に正極活物質を塗布してなる正極2とを、非水電解液が注入されたセパレータ3を介して巻回し、この巻回体の上下に絶縁板4を載置した状態で電池缶5に収納したものである。電池缶5には、電池蓋7が封ロガスケット6を介してかしめることにより取り付けられている。図1では、正極集電体端部10は、集電タブ11を介して出力端子となる電池蓋7と接続されている。また、一方の電池端子である電池缶5は、それぞれ負極リード12を介して負極3と電気的に接続され、電池の負極あるいは正極として機能している。
【0034】
図1の電池では、正極集電体端部10は、本発明の電流遮断素子からなる集電タブ11を介して電池蓋7との電気的接続が図られている。電池内部の温度が上昇すると、電流遮断素子からなる集電タブ11が変形し、集電タブ11と正極集電体端部10および/または電池蓋7との電気的接続が切断され、電流が遮断されるようになっている。
【0035】
図1における本発明の電流遮断素子からなる集電タブ11は、温度上昇の原因となる電池の異状発生個所に近く、蓄熱しやすい電池中心部に位置しているので、電池の異状を高感度で感知することができるという特長を有している。
【0036】
図2は、円筒型リチウムイオン二次電池13が、アルミニウム箔などの正極集電体に正極活物質を塗布した正極14と、銅箔などの負極集電体に負極活物質を塗布した負極15が、非水電解液を注入したセパレ−タ16を介して巻回して形成されている様子を示している。図2は、正極集電体の端部17にシート状の本発明の電流遮断素子からなる集電タブ18が接続されている様子をより詳しく示すためのものである。集電タブ18の他端は直接またはリード線を介して電池の出力部と接続している。
【0037】
また、電池の集電体を、本発明の電流遮断素子で形成させても、同様に温度上昇時の変形による電流遮断効果を発揮させることが可能である。この場合、図2の集電体端部17を本発明の電流遮断素子で形成させる態様は、その好ましい例である。
【0038】
リチウム二次電池は、コイン型電池にも適用することができる。コイン型電池では、円盤状負極、セパレータ、円盤状正極、およびステンレス、またはアルミニウムの板が、この順序に積層された状態でコイン型電池缶に収納されている。コイン型にも、円筒状電池同様に本発明の電流遮断素子を適用することができる。
【0039】
本発明の電流遮断素子は、複雑な回路を必要とせず、また高価な材質を使用しないので、低いコストで製造することができる。さらに任意の形状に容易に成形でき、成形物には可撓性があって衝撃にも曲げにも高い強度を示すので、生産上およびその後の取り扱い上すぐれた作業性を示す。
これは、同様な構成の電池二重層キャパシタ、アルミ電解コンデンサにも応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電流遮断素子を適用した円筒型非水電解液二次電池の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の電流遮断素子を適用した様子を示す円筒型リチウムイオン二次電池の電池部の概略斜視図である。
【符号の説明】
1.負極
2.正極
3.セパレータ
4.絶縁板
5.電池缶
6.封ロガスケット
7.電池蓋
8.正極集電体
9.負極集電体
10.正極集電体端部
11.集電タブ
12.負極リード
13.円筒型リチウムイオン二次電池
14.正極
15.負極
16.セパレ−タ
17.正極集電体端部
18.集電タブ
本発明は、二次電池に使用可能な電流遮断素子およびそれを組み込んだ二次電池に関する。さらに詳しくは熱変形を起す電流遮断素子およびそれを組み込んだ二次電池に関する。
【0001】
【従来の技術】
携帯電話、ビデオカメラ、ノートパソコンをはじめとする携帯情報端末等、電子機器の普及が進む中、リチウムイオン電池などの高性能な再充電型二次電池の利用が急速に広まっている。
リチウム二次電池は、高電圧でかつ高エネルギ−密度を有しており、また貯蔵性などの信頼性も高いので、民生用電子機器の電源として広く用いられている。
【0002】
現在多く製造されているリチウム二次電池は、リチウムを吸蔵、放出が可能な活物質を含む負極と、リチウムと遷移金属との複合酸化物を含む正極と、電解液などから構成されている。
【0003】
これらの電池は高機能であるが過充電や短絡が起こった場合、負極上に金属リチウムが析出したり、あるいは正極の酸化度が高まって、電解液との化学反応が起こりやすくなり、自己発熱反応によって熱暴走が起こって温度が上昇し、電解液の分解によりガスが発生して電池内の圧力が上昇し、最悪の場合、発火や破裂を起こしてしまうことがある。それ故、これらの電池には各種の安全装置が必要である。
【0004】
これらの電池の安全装置としては、安全弁機構と電流遮断機構がある。安全弁機構は電池内の圧力上昇により電池表面に配置された安全弁が開き、電池内のガスを排気し、圧力上昇を止めるものである。電流遮断機構としては、ガスの圧力上昇を利用して導電路を遮断するもの、電池内の温度上昇を利用して導電路を遮断するものが提案されている。
【0005】
温度上昇を利用した電流遮断機構としては、PTC(Positive Temperature Coefficient)素子を利用した機構が実用化されているが、温度上昇と電流遮断の間にはタイムラグが生じ、安全機構としての動作が不安定となる欠点があった。
【0006】
ガスの圧力上昇を利用して導電路を遮断する電流遮断機構も提案されている。例えば特開平11−312515では脆性材からなる薄板上に導電路を形成し、この薄板両面の圧力差で薄板が破壊することにより薄板上に形成された導電路が破断され、電流を遮断するようにした安全装置が提案されている。しかしながら、セラミックスのような脆性材が非常に薄いために割れやすく、製造工程上取り扱いにくいという問題を有している。
【0007】
円筒型リチウムイオン二次電池では、銅箔などの負極集電体に負極活物質を塗布した負極と、アルミニウム箔などの正極集電体に正極活物質を塗布した正極とを、非水電解液を注入したセパレ−タを介して巻回し、巻回体の上下に絶縁板を載置した状態で電池缶に収納されているが、より高性能を目指すために、巻回数や巻回密度が上がってきており、電池の安全性が重要かつ困難になってきている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、温度上昇を利用した電流遮断機構として、高い感度で電池の異常を検知できる電流遮断素子を、低いコストで製造できる技術の開発に鋭意取り組んだ結果本発明に到達したのである。
本発明の目的は、高い感度で電池の異常を検知できる電流遮断素子を提供することにある。
また本発明の目的は、素子の製造工程および電池への適用工程における取り扱いが容易で、かつ低いコストで製造できる電流遮断素子を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、上記のすぐれた電流遮断素子を組み込んだ二次電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、導電路が形成された、105〜130℃の間で熱変形を起す樹脂成形体からなる、二次電池に使用可能な電流遮断素子を提供する。
【0010】
また本発明は、負極、正極、セパレ−タ−および非水電解液を含むリチウム二次電池において、集電体と出力端子の接続の少なくとも1部が前記電流遮断素子を介して行われていることを特徴とするリチウム二次電池を提供する。
【0011】
前記接続が、集電体端部と出力端子に接続する前記した電流遮断素子からなる集電タブにより行われているリチウム二次電池は本発明の好ましい態様である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の電流遮断素子は、導電路が形成された105〜130℃の間で熱変形を起す樹脂成形体からなる。
本発明の電流遮断素子を構成する樹脂成形体としては、熱可塑性樹脂であって、105〜130℃の間で熱変形を起す樹脂成形体であれば制限なく選択することができる。本発明で熱変形を起すとは、樹脂成形体が溶融して変形をする場合と、樹脂成形体が収縮することによって変形する場合を包含するものである。
【0013】
105〜130℃の間で溶融によって熱変形を起す樹脂成形体を構成する樹脂としては、融点がこの範囲にある熱可塑性樹脂が好ましい。中でもポリオレフィン系樹脂が好ましく、特には炭素数2〜6のα−オレフィンの単独重合体または共重合体好ましい。α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチルーペンテンー1、1−ヘキセンなどを挙げることができる。好ましい重合体としてポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂と呼ばれる単独重合体または共重合体のほか、上記α−オレフィンと他のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。
【0014】
例えばポリエチレン樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどが好ましく使用される。また、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共重合体などエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体、プロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体なども好ましく使用される。
【0015】
本発明の溶融によって熱変形を起す樹脂成形体は、上記した好ましい熱可塑性樹脂を、公知の成形方法によって任意の形状に成形することによって得ることができる。公知の成形方法として、射出成形法、押し出し成形法、キャスト成形法などを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0016】
本発明の105〜130℃の間で溶融によって熱変形を起す樹脂成形体としては、この温度で収縮する熱収縮性成形体を挙げることができる。中でも熱収縮性成形体としては熱収縮性シートが好ましい。シートはフィルムと呼ばれる厚さのシート状物も含む意味である。このような成形体を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましいが、当該樹脂の融点が130℃を超えるものであっても、その成形体が105〜130℃の間で収縮するものであればよい。
【0017】
本発明の熱収縮性シートとしては、前記したポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などの各種熱可塑性樹脂を用いた熱収縮性シートを挙げることができる。
【0018】
熱収縮性シートは通常インフレーション方式の二軸延伸法によりシートの縦方向と横方向の収縮率を調整して製造する方法や、Tダイ法により押出成形して得られる未延伸シートを、フラット式の同時二軸延伸法や逐次二軸延伸法により延伸して製膜する方法によって製造することことができる。熱収縮性シートは、延伸によって熱可塑性樹脂を分子配向させたものが加熱によって収縮する性質を有するシートであるが、熱収縮性シートの性質は原料として用いた熱可塑性樹脂の物理的性質に加えて、シートの製造時の延伸温度、延伸倍率などによって影響されるので、原料樹脂、製造条件を選ぶことによって好適な熱収縮性シートを製造することができる。また、単一の樹脂シートではなくて、異なった性質の樹脂が積層された積層シートを用いてもよい。
【0019】
本発明の105〜130℃の間で樹脂が収縮することによって変形する樹脂成形物の熱収縮率としては、120℃の温度で、20%以上、好ましくは70%以上のものが好ましく使用される。
【0020】
本発明の電流遮断素子を構成する樹脂成形体の形状としては、特に制限はないがストランド状やシート状のものが好適に使用される。ストランド状の場合、その直径は3〜100μm、好ましくは5〜20μmであることが望ましい。シート状の場合、その厚みは3〜100μm、好ましくは5〜20μmであることが望ましい。
【0021】
本発明の電流遮断素子を構成する樹脂成形体に形成される導電路としては、Cu、Ni、Al、Au、Ag、ステンレスなどの金属、またはこれらのいつかを用いた合金で形成されることが好ましい。
【0022】
本発明の電流遮断素子を構成する樹脂成形体に電導路を形成する方法としては、これら金属または合金を成形体上に蒸着またはスパッタ法で薄層を形成する方法、これら金属または合金の薄箔をラミネートする方法などを挙げることができる。また、これら金属または合金の粉体を前記樹脂に混練した後に成形体を成形する方法によって電導路を形成する方法も、本発明の電流遮断素子を製造する態様の一つである。
【0023】
本発明の電流遮断素子の動作としては、概略以下の通りとなる。何らかの理由で過充電状態になると、電池内の温度が上昇し始め、ガスが発生し始める。電池内温度がある値以上になった時点で電流遮断素子が溶融または収縮によって変形し、その結果電流遮断素子上に形成された導電路と電極基板を形成する集電体及び/または電池出力部との連絡が遮断され、充電が止まることにより、温度上昇が停止し、それ以上の温度上昇およびガスの発生が防げる。
【0024】
リチウム二次電池は、通常負極、正極、それらを互いに分離するセパレ−タ−、および非水電解液または高分子電解質とから基本的に構成されている。
【0025】
負極を構成する負極活物質としては、金属リチウム、リチウム含有合金、またはリチウムとの合金化が可能なシリコン、シリコン合金、スズ、スズ合金、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な酸化スズ、酸化シリコン、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な遷移金属酸化物、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な遷移金属窒素化合物、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な炭素材料、あるいはこれらの混合物のいずれをも用いることができる。
【0026】
正極を構成する正極活物質としては、FeS2、MoS2、TiS2、MnO2、V2O5などの遷移金属硫化物または遷移金属酸化物、LiCoO2、LiMnO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiNiXCo(1−X)O2、LiNixCoyMn(1−x−y)O2などのリチウムと遷移金属の複合酸化物、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ル、ポリアセチレン、ポリアセン、ジメルカプトチアジアゾ−ル・ポリアニリン複合体などの導電性高分子材料、フッ素化炭素、活性炭などの炭素材料などが使用される。
【0027】
セパレ−タは、正極と負極とを電気的に絶縁し、かつリチウムイオンが透過可能な膜であればよく、多孔性膜や高分子電解質が使用される。多孔性膜としては微多孔性高分子フィルムが好適に使用される、材質としてポリオレフィン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル等が例示される。
【0028】
非水電解液としては、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、Li2SiF6などのリチウム塩からなる電解質をエチレンカーボネートなどの非水溶媒に溶解した電解液が使用される。また高分子電解質としてはリチウム塩を溶解した高分子物質や、電解液で膨潤した高分子物質などの高分子電解質が使用される。
【0029】
このような構成のリチウム二次電池は、円筒型、コイン型、角型、フィルム型、その他任意の形状に形成することができる。しかし、電池の基本構造は形状によらずほぼ同じであり、目的に応じて設計変更を施すことができる。
【0030】
本発明が提供するリチウム二次電池は、負極、正極、セパレ−タ−および非水電解液を含むリチウム二次電池において、集電体と電池端子の接続の少なくとも1部が前記した本発明の電流遮断素子を介して行われているリチウム二次電池である。
【0031】
集電体と電池端子の接続の好ましい態様としては、集電体端部と電池端子に接続する前記本発明の電流遮断素子からなる集電タブにより行われているようなリチウム二次電池を挙げることができる。
【0032】
前記本発明の電流遮断素子からなる集電タブは、正極集電体と出力端子との接続に使用されることが好ましいが、負極集電体側に用いても同様の効果を得ることができる。
【0033】
代表例として円筒型非水電解液二次電池の構造を図1によって説明する。図1では、負極集電体9に負極活物質を塗布してなる負極1と、正極集電体8に正極活物質を塗布してなる正極2とを、非水電解液が注入されたセパレータ3を介して巻回し、この巻回体の上下に絶縁板4を載置した状態で電池缶5に収納したものである。電池缶5には、電池蓋7が封ロガスケット6を介してかしめることにより取り付けられている。図1では、正極集電体端部10は、集電タブ11を介して出力端子となる電池蓋7と接続されている。また、一方の電池端子である電池缶5は、それぞれ負極リード12を介して負極3と電気的に接続され、電池の負極あるいは正極として機能している。
【0034】
図1の電池では、正極集電体端部10は、本発明の電流遮断素子からなる集電タブ11を介して電池蓋7との電気的接続が図られている。電池内部の温度が上昇すると、電流遮断素子からなる集電タブ11が変形し、集電タブ11と正極集電体端部10および/または電池蓋7との電気的接続が切断され、電流が遮断されるようになっている。
【0035】
図1における本発明の電流遮断素子からなる集電タブ11は、温度上昇の原因となる電池の異状発生個所に近く、蓄熱しやすい電池中心部に位置しているので、電池の異状を高感度で感知することができるという特長を有している。
【0036】
図2は、円筒型リチウムイオン二次電池13が、アルミニウム箔などの正極集電体に正極活物質を塗布した正極14と、銅箔などの負極集電体に負極活物質を塗布した負極15が、非水電解液を注入したセパレ−タ16を介して巻回して形成されている様子を示している。図2は、正極集電体の端部17にシート状の本発明の電流遮断素子からなる集電タブ18が接続されている様子をより詳しく示すためのものである。集電タブ18の他端は直接またはリード線を介して電池の出力部と接続している。
【0037】
また、電池の集電体を、本発明の電流遮断素子で形成させても、同様に温度上昇時の変形による電流遮断効果を発揮させることが可能である。この場合、図2の集電体端部17を本発明の電流遮断素子で形成させる態様は、その好ましい例である。
【0038】
リチウム二次電池は、コイン型電池にも適用することができる。コイン型電池では、円盤状負極、セパレータ、円盤状正極、およびステンレス、またはアルミニウムの板が、この順序に積層された状態でコイン型電池缶に収納されている。コイン型にも、円筒状電池同様に本発明の電流遮断素子を適用することができる。
【0039】
本発明の電流遮断素子は、複雑な回路を必要とせず、また高価な材質を使用しないので、低いコストで製造することができる。さらに任意の形状に容易に成形でき、成形物には可撓性があって衝撃にも曲げにも高い強度を示すので、生産上およびその後の取り扱い上すぐれた作業性を示す。
これは、同様な構成の電池二重層キャパシタ、アルミ電解コンデンサにも応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電流遮断素子を適用した円筒型非水電解液二次電池の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の電流遮断素子を適用した様子を示す円筒型リチウムイオン二次電池の電池部の概略斜視図である。
【符号の説明】
1.負極
2.正極
3.セパレータ
4.絶縁板
5.電池缶
6.封ロガスケット
7.電池蓋
8.正極集電体
9.負極集電体
10.正極集電体端部
11.集電タブ
12.負極リード
13.円筒型リチウムイオン二次電池
14.正極
15.負極
16.セパレ−タ
17.正極集電体端部
18.集電タブ
Claims (7)
- 導電路が形成された、105〜130℃の間で熱変形を起す樹脂成形体からなる二次電池に使用可能な電流遮断素子。
- 前記変形が、樹脂成形体の溶融により起こることを特徴とする請求項1に記載の電流遮断素子。
- 前記変形が、樹脂成形体の収縮により起こることを特徴とする請求項1に記載の電流遮断素子。
- 前記導電路が樹脂表面に形成されたCu、Ni、Al、Au、Ag、ステンレスから選ばれた少なくとも1種の金属、またはその合金の薄層からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電流遮断素子。
- 負極、正極、セパレ−タ−および非水電解液を含むリチウム二次電池において、集電体と電池端子の接続の少なくとも1部が請求項1〜4のいずれかに記載された電流遮断素子を介して行われていることを特徴とするリチウム二次電池。
- 前記接続が、集電体端部および電池端子に接続する請求項1〜4のいずれかに記載された電流遮断素子からなる集電タブにより行われていることを特徴とする請求項5に記載のリチウム二次電池。
- 前記集電タブが、電池中心部に位置することを特徴とする請求項6に記載のリチウム二次電池。
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JP2003076285A JP2004288397A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 電流遮断素子およびそれを用いた二次電池 |
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- 2003-03-19 JP JP2003076285A patent/JP2004288397A/ja active Pending
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