JP2004288326A - 記録再生装置及び記録媒体のデータ消去方法 - Google Patents

記録再生装置及び記録媒体のデータ消去方法 Download PDF

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Ritsuko Kotani
律子 小谷
Kazuhiro Nagura
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Abstract

【課題】ディスクの空き領域と記録済み領域とを視覚的に容易に認識させ、最適なタイトルの消去を行うための表示画面を出力するDVDレコーダを提供する。
【解決手段】DVD+RW及びVideoモードで記録されるDVD−RWに対してコンテンツを記録する場合に、1つのタイトルは必ず連続した領域に記録しなければならない。本発明のDVDレコーダでは、記録済み領域及び未記録領域を示したディスクイメージ画像を含むユーザ入力画面30を画像出力端子を介して出力する。ディスクイメージ画像は、記録領域全体をバー状に示し、各タイトルが記録されている領域と、空き領域とを示している。ユーザは、このディスクイメージ上で、任意のタイトルを選択する。本発明のDVDレコーダは、ユーザ入力画面30に従ってユーザにより選択されたタイトルを、DVD+RW、DVD−RWから消去する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばDVD等の記録媒体に対してデータの記録及び再生が可能な記録再生装置及び記録媒体のデータ消去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン放送の録画や撮影画像を記録する装置として、ビデオテープレコーダに代わり、記録型DVDをメディアとして用いたDVDレコーダが普及し始めている。記録型DVDは、直径12cm、厚さ1.2mmの片面で4.7Gバイトの容量の記録可能な光ディスクである。
【0003】
記録型DVDには、追記型(一回のみ記録可能タイプ)と書き換え型(複数回の書き換え可能タイプ)を合わせて、DVD−R、DVD−RW、DVD+RW、DVD+R及びDVD−RAMの5つの種類のフォーマットが提案されている。これらのフォーマットは、DVDの民間規格団体である“DVDフォーラム” (例えば非特許文献1を参照。)、並びに、DVDフォーラムとは異なる民間規格団体である“DVD+RWアライアンス” (例えば非特許文献2を参照。)から提案されている。
【0004】
DVD−R及びDVD+Rは、1回だけしか書き込めない追記型の光ディスクである。DVD−Rは、 DVDフォーラムにより提案されたフォーマットに従った光ディスクであり、DVD+Rは、DVD+RWアライアンスにより提案されたフォーマットに従った光ディスクである。
【0005】
DVD−RW及びDVD+RWは、“DVDフォーラム”により規定されている再生専用のDVD(DVD−VIDEO)とのフォーマットの互換性が取られた複数回の書き換えが可能な光ディスクである。DVD−RW及びDVD+RWは、従来の再生専用のDVDプレーヤでも、再生が可能である。DVD−RWは、DVDフォーラムにより提案されたフォーマットに従った光ディスクであり、DVD+Rは、DVD+RWアライアンスにより提案されたフォーマットに従った光ディスクである。
【0006】
DVD−RAMは、カートリッジに収納された形式の書き換え可能な光ディスクであり、DVD−VIDEOとの互換性は低く、他のDVDとは大幅に異なるフォーマットの光ディスクである。DVD−RAMは、DVDフォーラムにより提案された光ディスクである。
【0007】
【非特許文献1】
インターネット<URL :http://www.dvdforum.gr.jp/>
【非特許文献2】
インターネット<URL :http://www.dvdrw.com/>
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、DVDフォーラムにより提案されているDVD−VIDEO規格では、データ単位として“タイトル”と呼ばれる単位が規定されている。本規格で規定された“タイトル”とは、例えば、映画の1作品や音楽アルバムの1作品等の1つのコンテンツの再生単位を示す概念である。DVD−VIDEO規格では、1つのDVDディスクに対して99個のタイトルまで記録することができるとしている。
【0009】
また、DVD−VIDEO規格は、もともと読み出し専用のROM規格を想定して規定されているため、“1つのタイトルを構成するデータは必ず物理上連続した記録領域に記録されていなければならない”、とされている。すなわち、1つのタイトルを構成するデータが、未記録領域や他のタイトルのデータを挟んで、複数の物理領域にわたって記録されていてはならない、とされている。
【0010】
ここで、DVD−RW及びDVD+RWは、書き換えや消去が可能である。そのため、タイトルの記録や消去を繰り返していくと、ディスク内の途中の記録領域に空き領域が離散的にできてしまう場合がある。DVD−RW及びDVD+RWにデータを記録する場合には、この離散的に発生した空き領域も有効に利用して、ディスク容量の限界まで利用することが望ましい。
【0011】
しかし、Videoモードで記録されるDVD−RW及びDVD+RWは、DVD−VIDEOとの互換性を保った規格であるために、“1つのタイトルを構成するデータは必ず物理上連続した記録領域に記録されていなければならない”という制限内でデータを記録しなければならず、小さな未記録領域が離散的に存在したとしても、そこには大きな容量のタイトルを記録することができないため、これらのディスク領域を有効に利用することができない。
【0012】
そこで、本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、例えば上述したVideoモードで記録されるDVD−RW及びDVD+RWのような、コンテンツの再生単位毎に連続した物理領域にデータが記録されることが規定された記録媒体に対しても、効率的に空き領域を利用してデータの記録を行うことができる記録再生装置及び記録媒体のデータ消去方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明に係る記録再生装置は、コンテンツの再生単位毎に連続した物理領域にデータが記録されることが規定されたフォーマットが採用された記録媒体に対して、データの記録及び再生を行う記録再生装置であって、記録済み領域及び未記録領域を示した上記記録媒体の記録領域表示画像を含むユーザ入力画面を画像出力端子を介して出力する入力画面出力手段と、コンテンツの再生単位毎に領域が区別され、ユーザによりコンテンツの再生単位が1つずつ選択可能とされている記録領域表示画像を含んだユーザ入力画面を表示し、上記ユーザ入力画面に従ってユーザにより選択されたコンテンツの再生単位を、上記光ディスクから消去する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るデータ消去方法は、コンテンツの再生単位毎に連続した物理領域にデータが記録されることが規定されたフォーマットが採用された記録媒体に対して、データの消去を行う記録媒体のデータ消去方法であって、記録済み領域及び未記録領域を示した上記記録媒体の記録領域表示画像であって、コンテンツの再生単位毎に領域が区別され、ユーザによりコンテンツの再生単位が1つずつ選択可能とされている記録領域表示画像が示されたユーザ入力画面を表示し、上記ユーザ入力画面に応じたユーザからのコンテンツの再生単位の選択入力を受け付け、選択されたコンテンツの再生単位を上記記録媒体から消去することを特徴とする。
【0015】
このような構成の本発明では、コンテンツの再生単位毎に領域が区別され、ユーザによりコンテンツの再生単位が1つずつ選択可能とされている記録領域表示画像を表示し、この記録領域表示画像に基づくユーザ入力に応じてコンテンツを選択して消去を行う。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として本発明を適用したDVDレコーダについて説明をする。
【0017】
図1に、本発明の実施の形態のDVDレコーダ10のブロック構成図を示す。
【0018】
本発明の実施の形態のDVDレコーダ10は、テレビジョン放送や録画テープから再生されたAV信号(映像/音声信号)をDVDディスクに記録し、また、DVDディスクからAV信号を再生して出力する装置である。
【0019】
DVDレコーダ10では、DVDの民間規格団体である“DVDフォーラム”により提案されているDVD−VIDEO,DVD−R,DVD−RW及びDVDの民間規格団体である“DVD+RWアライアンス”により提案されているDVD+R及びDVD+RWに対する記録や再生が可能なマルチタイプのディスクレコーダである。以下、DVDレコーダ10により記録再生が可能なこれらのDVDディスクを総称する場合には、DVDディスク1と呼ぶものとする。
【0020】
DVDレコーダ10の内部構成について、図1を参照して説明する。
【0021】
DVDレコーダ10には、ビデオ入力端子(Vin)11と、オーディオ入力端子(Ain)12と、ビデオ出力端子(Vout)13と、オーディオ出力端子(Aout)14と、デジタルインタフェース端子15とが設けられている。
【0022】
ビデオ入力端子11は、チューナ,セットトップボックスやビデオ信号再生装置等と映像ケーブルを介して接続される。ビデオ入力端子11には、これらの装置から、例えばNTSCやPAL等の所定の映像フォーマットの映像信号であるビデオ信号が入力される。ビデオ出力端子12は、テレビジョンモニタやビデオ信号記録装置等と映像ケーブルを介して接続される。ビデオ出力端子12は、これらの装置に対して、例えばNTSCやPAL等の所定の映像フォーマットの映像信号であるビデオ信号を出力する。なお、ビデオ入力端子11及びビデオ出力端子12に入出力されるビデオ信号は、アナログフォーマットでもデジタルフォーマットでもよい。
【0023】
オーディオ入力端子13は、チューナ,セットトップボックスやオーディオ信号再生装置等とオーディオケーブルを介して接続される。オーディオ入力端子13には、これらの装置から、例えば所定のフォーマットの音声音楽信号であるオーディオ信号が入力される。オーディオ出力端子14は、オーディオ装置やオーディオ信号記録装置等とオーディオケーブルを介して接続される。オーディオ出力端子14は、これらの装置に対して、例えば所定のフォーマットの音声音楽信号であるオーディオ信号を出力する。オーディオ入力端子13及びオーディオ出力端子14に入出力されるオーディオ信号は、アナログフォーマットでもデジタルフォーマットでもよい。
【0024】
デジタルインタフェース端子15は、例えば、IEEE1394端子やUSB等のデジタルデータ伝送用のインタフェースケーブルを介して、AVデータ(ビデオデータ及びオーディオデータ)をDVテープカセットから再生するDVプレーヤと接続される。デジタルインタフェース端子15には、このDVプレーヤがDVテープカセットから再生したDVフォーマットのAVデータ(DVデータ)が入力される。
【0025】
また、DVDレコーダ10は、NTSC/PALデコーダ15と、DVデコーダ16と、MPEGエンコーダ17と、MPEGデコーダ18と、グラフィック合成回路19と、NTSC/PALエンコーダ20とを備えている。
【0026】
NTSC/PALデコーダ15は、ビデオ入力端子11から入力されたNTSC又はPALフォーマット等のビデオ信号を、ITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号に変換する。
【0027】
DVデコーダ16は、デジタルインタフェース端子15から入力されたDVデータを、ITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号及び所定のフォーマットのオーディオ信号に変換する。
【0028】
MPEGエンコーダ17は、ITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号及び所定のフォーマットのオーディオ信号が入力され、これらをMPEG−2方式で圧縮符号化してMPEG−2方式のAVデータストリーム(MPEG−2ストリーム)を生成する。
【0029】
MPEGデコーダ18は、MPEG−2ストリームが入力され、これを伸張復号して、ITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号及び所定のフォーマットのオーディオ信号を生成する。
【0030】
グラフィック合成回路19は、ITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号の表示画面上に、外部入力されたオンスクリーンディスプレイ画像(OSD画像)を合成する処理を行う。
【0031】
NTSC/PALエンコーダ20は、グラフィック生成回路19から出力されたITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号を、NTSC又はPALフォーマットのビデオ信号に変換し、ビデオ出力端子12から出力する。
【0032】
また、DVDレコーダ10は、ビデオ信号及びオーディオ信号の伝送経路を切り換えるスイッチング回路21を備えている。
【0033】
スイッチング回路21は、記録時と再生時とで伝送経路を切り換え、さらに、記録時には、DVデータとそれ以外の信号の入力時とで伝送経路を切り換える。
【0034】
具体的には、スイッチング回路21は次のように経路を切り換える。すなわち、DVデータ以外の信号を記録する場合には、スイッチング回路21は、NTSC/PALデコーダ15から出力されたビデオ信号並びにオーディオ入力端子13から入力されたオーディオ信号が入力され、入力されたビデオ信号をMPEGエンコーダ17及びグラフィック回路20に供給し、入力されたオーディオ信号をMPEGエンコーダ18及びオーディオ出力端子14に供給するように伝送経路を切り換える。また、DVデータを記録する場合には、スイッチング回路21は、DVデコーダ16から出力されたビデオ信号及びオーディオ信号が入力され、入力されたビデオ信号をMPEGエンコーダ17及びグラフィック回路20に供給し、入力されたオーディオ信号をMPEGエンコーダ18及びオーディオ出力端子14に供給するように伝送経路を切り換える。また、再生をする場合には、スイッチング回路21は、MPEGデコーダ19から出力されたビデオ信号及びオーディオ信号が入力され、入力されたビデオ信号をグラフィック回路20に供給し、入力されたオーディオ信号をオーディオ出力端子14に供給するように伝送経路を切り換える。
【0035】
また、DVDレコーダ10は、バッファ回路22と、ドライブ装置23とを備えている。
【0036】
バッファ回路22は、DVDディスク1に対して記録及び再生される、MPEG−2ストリーム及び制御データストリームを一時的に格納するメモリである。ドライブ装置23は、DVDディスク1が装填され、装填されているDVDディスク1に対して物理的にアクセスを行いデータの記録及び再生を行う装置である。なお、制御データストリームとは、DVDディスク1のフォーマットに規定されているインフォメーション情報等が含まれているデータストリームである。
【0037】
また、DVDレコーダ10は、VBIスライス回路24を備えている。
【0038】
VBIスライス回路24は、ビデオ信号のブランキング期間に含まれているインフォメーション情報(VBI情報)を、ビデオ入力端子11から入力されたビデオ信号から検出する回路である。
【0039】
また、DVDレコーダ10は、入力装置25と、システムコントローラ26とを備えている。
【0040】
入力装置25は、例えば赤外線リモートコントローラ等の入力デバイスであり、ユーザによりDVDレコーダ10を操作するための情報入力が行われる装置である。入力装置25から入力された情報は、システムコントローラ26に供給される。
【0041】
システムコントローラ26は、上述した各回路に対する設定及び制御を行うマイクロコンピュータ等から構成される制御ブロックである。
【0042】
システムコントローラ26により行われる具体的な処理には、例えば次のようなものがある。
【0043】
例えば、システムコントローラ26は、制御データストリームをバッファ回路22から読み出してその制御データに基づいたDVDディスク1に対するアクセス制御、表示制御等を行う。システムコントローラ26は、データの記録開始時や終了時に、記録する、又は、記録したデータに関する制御情報を生成し、その制御情報をフォーマットに従ったデータストリームとしてDVDディスク1に記録する。システムコントローラ26は、MPEG−2ストリームのヘッダ情報の生成及びヘッダ情報の解析を行う。
【0044】
また、システムコントローラ26は、例えばメニュー画面等のOSD画像を生成し、生成したOSD画像をグラフィック合成回路19に供給して、当該OSD画像をテレビジョンモニタ上に表示させる。さらに、システムコントローラ26は、入力装置25からの入力情報に従ってOSD画像を適宜更新し、変更したOSD画像をテレビジョンモニタ上に表示させる。システムコントローラ26は、入力装置25からの入力に従って各種の制御を行ったり、現在表示しているOSD画像と現在入力された入力情報とに基づき決定される所定の制御を行ったりする。
【0045】
また、システムコントローラ26は、入力されたビデオ信号から検出されたVBI情報がVBIスライス回路24から供給され、このVBI情報に示されている複数の情報のうち、必要な情報をMPEGエンコーダ17に供給し、MPEG−2ストリームのヘッダ情報にエンコードさせる。システムコントローラ26は、再生時には、MPEG−2ストリームのヘッダ情報から検出された情報のうち、必要な情報に基づきVBI情報を生成し、生成したVBI情報をNTSC/PALエンコーダ20に供給して、出力するビデオ信号の所定のブランキング位置にエンコードさせる。
【0046】
以上のような構成のDVDレコーダ10の記録時の動作は、次のようになる。
【0047】
記録時には、DVDレコーダ10には、ビデオ信号及びオーディオ信号が外部から入力される。入力されたビデオ信号は、NTSC/PALデコーダ15又はDVデコーダ16によりITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号に変換される。ITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号は、スイッチング回路21を介してMPEGエンコーダ17に供給され、オーディオ信号とともにMPEG−2ストリームに符号化される。バッファ回路22は、MPEGエンコーダ17により符号化されたMPEG−2ストリームを一時的に格納するとともに、システムコントローラ26により生成された制御データストリームも一時的に格納する。そして、DVDレコーダ10では、ドライバ装置23が、DVDディスク1のフォーマットに従った順序でMPEG−2ストリーム及び制御データストリームをバッファ回路22から読み出し、読み出したデータをDVDディスク1に記録していく。
【0048】
また、さらに、DVDレコーダ10では、記録中の映像及び音声をユーザがリアルタイムでモニタリングできるように次のような動作も行っている。
【0049】
NTSC/PALデコーダ15又はDVデコーダ16によりITU−R BT.601フォーマットに変換されたビデオ信号は、スイッチング回路21を介して、グラフィック合成回路19にも供給される。グラフィック合成回路19に供給されたビデオ信号は、システムコントローラ26によりOSD画像が出力されている場合にはOSD画像と合成され、OSD画像が出力されていない場合にはそのままNTSC/PALエンコーダ20に供給される。NTSC/PALエンコーダ20に供給されたITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号は、NTSC又はPALフォーマットのビデオ信号に変換され、外部に出力される。また、入力されたオーディオ信号は、スイッチング回路21を介して、そのまま外部に出力される。
【0050】
また、DVDレコーダ10の再生時の動作は、次のようになる。
【0051】
再生時には、ドライブ装置23は、DVDディスク1からMPEG−2ストリーム及び制御データストリームを読み出して、バッファ回路22に格納する。バッファ回路22に格納されているMPEG−2ストリームは、MPEGデコーダ18により読み出され、制御データストリームはシステムコントローラ26により読み出される。読み出されたMPEG−2ストリームは、MPEGデコーダ18によりITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号及びオーディオ信号に復号される。復号されたオーディオ信号は、スイッチング回路21を介して外部に出力される。復号されたITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号は、スイッチング回路21を介して、グラフィック合成回路19に供給される。グラフィック合成回路19に供給されたビデオ信号は、システムコントローラ26によりOSD画像が出力されている場合にはOSD画像と合成され、OSD画像が出力されていない場合にはそのままNTSC/PALエンコーダ20に供給される。NTSC/PALエンコーダ20に供給されたITU−R BT.601フォーマットのビデオ信号は、NTSC又はPALフォーマットのビデオ信号に変換され、外部に出力される。また、システムコントローラ26は、読み出した制御データストリームに従い、例えばディスクの読み出し位置の制御や各種の表示制御等を行う。
【0052】
つぎに、DVD−RW及びDVD+RWに記録されたデータを消去する際に表示する操作画面(OSD画面)について説明をする。
【0053】
まず、入力装置25からの操作入力情報とOSD画像との関係について説明をする。DVDレコーダ10では、システムコントローラ26がOSD画面の生成を行うとともに入力装置25からの入力情報を検出して各種の制御をすることによって、表示されているOSD画面に従ってユーザが各種の操作制御を行うことができるようになっている。例えば、入力装置25には、上下左右への移動キー、キャンセルキー、エンターキー等が設けられている。DVDレコーダ10では、「上下左右への移動キー操作に応じてOSD画像上のカーソルを移動させる」といったようにそのキー操作をOSD画像に反映したり、「OSD画像上の再生ボタンや中止ボタンにフォーカスを合わせてエンターキーを押したときに再生開始や中止制御を行う」といったようにOSD画像で表示されているボタンの内容に従った制御をしたりする。
【0054】
DVDレコーダ10では、DVD−RW及びDVD+RWが装填されている場合、記録済みのデータの一部を“タイトル”単位で消去することができる。“タイトル”とは、DVD−VIDEOのフォーマットで定められた1つのコンテンツのデータ単位であり、例えば、映画の1作品や音楽アルバムの1作品等に対応する。DVDレコーダ10では、タイトルの消去を行う場合には、以下説明を行う所定のOSD画像を表示して、消去操作を行わせている。
【0055】
ユーザは、DVDディスク1に記録されているタイトルを消去する場合、例えばメインメニュー画面(OSD画面)等に設けられている“消去画面表示ボタン”を入力装置25を操作して押す。消去画面表示ボタンが押されると、システムコントローラ26は、図2及び図3に示すようなOSD画面(消去領域選択画面30)を表示する。
【0056】
消去領域選択画面30には、ディスクマップ31と、カーソル32と、右方向サイン33と、左方向サイン34と、選択済みタイトル識別フラグ35と、タイトル情報表示領域36と、イレースボタン37と、キャンセルボタン38とが表示されている。
【0057】
ディスクマップ31は、DVDディスク1に記録されている全てのタイトルの中から消去対象となるタイトルを選択するために、タイトルと空き領域とを識別したディスクの記録イメージを示したユーザインタフェース画像である。ディスクマップ31の具体的な表示内容についてはその詳細を後述するが、ユーザはこのディスクマップ31内で任意の1つのタイトルをフォーカスし、フォーカスしたタイトルを1つ選択していくこととなる。ディスクマップ31では、フォーカス→選択という処理が繰り返されることによって、消去対象となる1又は複数のタイトルが選択される。
【0058】
カーソル32は、ディスクマップ31内に表示されている任意の1つのタイトルや連続した1つの未記録スペース、或いは、イレースボタン37やキャンセルボタン38をフォーカスするための指示画像である。ユーザは、入力装置25の上下左右への移動キーを操作することによって、カーソル32によるフォーカス位置を移動させることができる。
【0059】
右方向サイン33は、ディスクマップ31が右方向にスクロールが可能であれば表示され、右方向にスクロールができないのであれば表示されない。左方向サイン34は、ディスクマップ31が左方向にスクロールが可能であれば表示され、左方向にスクロールができないのであれば表示されない。
【0060】
選択済みタイトル識別フラグ25は、ディスクマップ31の上方に表示され、消去対象として選択されたタイトルを識別する表示である。
【0061】
タイトル情報表示領域33は、ディスクマップ31上でカーソル32によりフォーカスされているタイトル(又は未記録スペース)に関する各種の情報が表示される領域である。
【0062】
例えば、ディスクマップ31上でカーソル32によりある任意のタイトルがフォーカスされている場合には、タイトル情報表示領域36には、図2に示すように、そのタイトルのタイトル番号、記録日時、記録時間、記録モード、使用バイト数、そのタイトルが誤消去保護のための処理がされている場合にはその旨のマークが表示される。このようタイトルの各種の情報が表示されることにより、ユーザがそのタイトルを消去するか否かを容易に判断することが可能となる。
【0063】
また、例えば、ディスクマップ31上でカーソル32により未記録領域スペースがフォーカスされている場合には、タイトル情報表示領域36には、図3に示すように、未記録領域である旨、空き容量のサイズ、その空き容量への記録可能時間(記録モード毎)が表示される。なお、Videoモードで記録されるDVD−RW,DVD+RWでは、6個の記録モード(HQモード、HSPモード、SPモード、LPモード、EPモード、SLPモード)があり、それぞれで符号化効率が異なっているので、各モード毎に記録時間が表示される。Videoモードで記録されるDVD−RW,DVD+RWの場合、1つのタイトルは連続した領域に記録しなければならないため、このように空き容量及び記録可能時間を表示することによって、その連続した1つの空きスペースに対してどの程度の時間の記録が可能であるかを容易に認識することできる。
【0064】
イレースボタン37は、ディスクマップ31上で選択した1又は複数のタイトルを消去する場合に押されるボタンである。ユーザが入力装置25を用いてイレースボタン37を押すと、図4に示すような、消去決定画面(OSD画像)40が表示される。消去決定画面40には、選択されたタイトルのタイトル情報41と、消去動作を実行させる確定ボタン42と、前画面に移動する再選択ボタン43とが表示される。ユーザが入力装置25を用いて確定ボタン42を押すと、システムコントローラ26が選択されたタイトルをDVDディスクから消去する。一方、ユーザが入力装置25を用いて再選択ボタン43を押すと、再度消去領域選択画面30が表示される。なお、イレースボタン37は、1つもタイトルが選択されていない場合には、不活性な表示状態(ボタンを押せない状態)とされる。
【0065】
キャンセルボタン38は、タイトルの消去操作をキャンセルする場合に押されるボタンである。ユーザが入力装置25を用いてキャンセルボタン38を押すと、メニュー画面が表示される。
【0066】
つぎに、消去領域選択画面30内に表示されているディスクマップ31について説明をする。
【0067】
ディスクマップ31は、DVDディスク1上の全記録領域内における記録済み領域と未記録領域とを識別した記録領域表示画像であるディスクイメージ画像である。すなわち、ディスクマップ31は、DVDディスク1内の全領域のうち、どの部分にデータが記録されているかどの部分にデータが記録されていないかを示したものである。ディスクマップ31は、DVDディスク1の管理情報を参照することにより作成することができる。
【0068】
ディスクマップ31は、例えば図5に示すように、バー状で表示される。バー状のディスクマップ31は、横方向が記録領域のアドレス方向に対応している。また、ディスクマップ31は、記録済み領域に対応する表示部分と未記録領域に対応する表示部分とが、それぞれ異なる表示パターンとなっている。例えば、記録済み領域に対応する表示部分が立体表示パターンとなっており、未記録領域に対応する表示部分が平面表示パターンとなっている。
【0069】
さらに、記録済み領域内は、“タイトル”と“タイトル”との境界位置が識別できるように境界線が表示されている。
【0070】
また、ディスクマップ31は、カーソル32を用いて、特定の1つの“タイトル”又は連続した1つの“未記録スペース”をフォーカスすることができる。例えば、ディスクマップ31上にカーソル32を表示させると、そのカーソル32は図2に示すように任意の1つのタイトルや、図3に示すように任意の1つの未記録領域のスペースをフォーカスする。
【0071】
ディスクマップ31では、任意の1つの“タイトル”が選択されているときに、入力装置25のエンターキーが押されると、そのタイトルが消去選択される。システムコントローラ26は、消去選択されたタイトルを記憶しておく。また、システムコントローラ26は、そのタイトルをフォーカスしているときに、再度エンターキーを押したり又はキャンセルキーを押すと、その選択を解除する。以上の処理が複数のタイトルに対して行われることにより、同時に複数のタイトルを消去対象として選択することができる。
【0072】
なお、システムコントローラ26は、消去対象として選択したタイトルがある場合には、ディスクマップ31上のそのタイトル上の領域に、選択済みタイトル識別フラグ35を表示する。選択済みタイトル識別フラグ35は、例えば、周囲の表示色と異なる色を表示することにより生成される。
【0073】
また、ディスクマップ31では、任意の1つのタイトル(又は1つのスペース)がフォーカスされている状態で、入力装置25の右方向キー(→)や左方向キー(←)が押されると、その方向にカーソル32が移動して、隣接したタイトル(又はスペース)がフォーカスされる。
【0074】
また、ディスクマップ31は、消去領域選択画面30内にバー全体が表示されているのではなく、図5に示すように、バーの一部の範囲(ここでは、全体の1/4の範囲)のみが消去領域選択画面30内に表示される。そして、ディスクマップ31は、表示範囲内の右端のタイトル(又はスペース)がカーソル32によりフォーカスされているときに、右方向キー(→)が押された場合には、その表示範囲が右方向にスクロールし、逆に、表示範囲内の左端のタイトル(又はスペース)がカーソル32によりフォーカスされているときに左方向キー(←)が押された場合には、その表示範囲が左方向にスクロールする。ここでは、1回のスクロール動作で、表示範囲の1/2の量(すなわち、バー全体の1/8の量)が移動する。ディスクマップ31では、このように表示範囲がスクロールするので、一部分のみの表示であっても、ディスク全貌を参照することができるようになっている。
【0075】
なお、入力装置25の右方向キー(→)又は左方向キー(←)が押されることによって、表示範囲がスクロールする場合には、カーソル32がフォーカスするタイトル(又はスペース)は移動しない。
【0076】
例えば、図6(A)、(B)、(C)に示すように、フォーカスされているタイトル(又はスペース)と隣接するタイトル(又はスペース)が表示されている状態で、右方向キー(→)又は左方向キー(←)が押された場合には、フォーカスの移動のみが行われ、スクロールはされない。
【0077】
それに対して、図7(A)、(B)に示すように、右端のタイトル(又はスペース)がフォーカスされているときに、右方向キー(→)が押された場合には、スクロールのみが行われ、フォーカスされているタイトルは移動しない。
【0078】
以上のように、DVDレコーダ10では、消去時にディスクマップ31を用いることにより、連続した大きな空き領域を確保しやすくなる。つまり、視覚的にタイトルの記録場所を認識できるので、効率的に消去対象となるタイトルを選択することができる。このため、DVDレコーダ10では、効率的にディスクの記録領域を使用することができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明に係る記録再生装置及び記録媒体のデータ消去方法では、コンテンツの再生単位毎に領域が区別され、ユーザによりコンテンツの再生単位が1つずつ選択可能とされている記録領域表示画像を表示することにより、空き領域と記録済み領域とを視覚的に容易に認識させることができる。また、この記録領域表示画像に基づきコンテンツを選択して消去を行うことにより、最適なタイトルの消去を行うことができる。このため記録再生装置では、例えばVideoモードで記録されるDVD−RW及びDVD+RWのような、コンテンツの再生単位毎に連続した物理領域にデータが記録されることが規定されたフォーマットが採用された記録媒体である光ディスクに対しても、連続した空き領域が確保しやすくなり、効率的にディスクの空き領域を利用してデータの記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のDVDレコーダのブロック構成図である。
【図2】タイトルがフォーカスされている状態の消去領域選択画面を示す図である。
【図3】スペースがフォーカスされている状態の消去領域選択画面を示す図である。
【図4】上記DVDレコーダにより表示される消去決定画面を示す図である。
【図5】ディスクマップを示す図である。
【図6】フォーカスされているタイトル(又はスペース)と隣接するタイトル(又はスペース)が表示されている状態で、右方向キー(→)又は左方向キー(←)が押された場合のディスクマップ及びカーソルを示す図である。
【図7】右端のタイトル(又はスペース)がフォーカスされている状態で、右方向キー(→)が押された場合のディスクマップ及びカーソルを示す図である。
【符号の説明】
1 DVDディスク、10 DVDレコーダ、11 ビデオ入力端子、12 オーディオ入力端子、13 ビデオ出力端子、14 オーディオ出力端子、15デジタルインタフェース端子、15 NTSC/PALデコーダ、16 DVデコーダ、17 MPEGエンコーダ、18 MPEGデコーダ、19 グラフィック合成回路、20 NTSC/PALエンコーダ、21 スイッチング回路、22 バッファ回路、23 ドライブ回路、VBIスライス回路、25 入力装置、26 システムコントローラ

Claims (2)

  1. コンテンツの再生単位毎に連続した物理領域にデータが記録されることが規定されたフォーマットが採用された記録媒体に対して、データの記録及び再生を行う記録再生装置において、
    記録済み領域及び未記録領域を示した上記記録媒体の記録領域表示画像を含むユーザ入力画面を画像出力端子を介して出力する入力画面出力手段と、
    コンテンツの再生単位毎に領域が区別され、ユーザによりコンテンツの再生単位が1つずつ選択可能とされている記録領域表示画像を含んだユーザ入力画面を表示し、上記ユーザ入力画面に従ってユーザにより選択されたコンテンツの再生単位を、上記光ディスクから消去する制御手段とを備えたこと
    を特徴とする記録再生装置。
  2. コンテンツの再生単位毎に連続した物理領域にデータが記録されることが規定されたフォーマットが採用された記録媒体に対して、データの消去を行う記録媒体のデータ消去方法において、
    記録済み領域及び未記録領域を示した上記記録媒体の記録領域表示画像であって、コンテンツの再生単位毎に領域が区別され、ユーザによりコンテンツの再生単位が1つずつ選択可能とされている記録領域表示画像が示されたユーザ入力画面を表示し、
    上記ユーザ入力画面に応じたユーザからのコンテンツの再生単位の選択入力を受け付け、
    選択されたコンテンツの再生単位を上記記録媒体から消去すること
    を特徴とする記録媒体のデータ消去方法。
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