JP2004287835A - オブジェクト表作成方法及びオブジェクト推薦方法及びオブジェクト表作成プログラム及びオブジェクト推薦方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者の嗜好に合ったオブジェクトを効率良く推薦する。
【解決手段】本発明は、オブジェクト表を生成し、オブジェクト表を参照してオブジェクト表のある利用者と他の利用者全員及びメタデータ値全てについて類似度を計算し、類似度から推薦度を計算し、上位n位のオブジェクトを推薦するオブジェクトとして利用者に推薦する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、オブジェクト表を生成し、オブジェクト表を参照してオブジェクト表のある利用者と他の利用者全員及びメタデータ値全てについて類似度を計算し、類似度から推薦度を計算し、上位n位のオブジェクトを推薦するオブジェクトとして利用者に推薦する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オブジェクト表作成方法及びオブジェクト推薦方法及びオブジェクト表作成プログラム及びオブジェクト推薦プログラムに係り、特に、ジャンルや作者、関連キーワード等の属性であるメタデータを保持し、また、利用者の嗜好にあったオブジェクトを推薦するためのオブジェクト表作成方法及びオブジェクト推薦方法及びオブジェクト表作成プログラム及びオブジェクト推薦プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、利用者の嗜好に合ったオブジェクト(=商品、サービス、楽曲、動画、Webページなど)を推薦するにあたり、2つの方法が使われている。利用者の嗜好を表すキーワードとオブジェクトの属性を表すキーワードの比較照合によりオブジェクトを選択するコンテンツフィルタリングと呼ばれる方法と、利用者と似た嗜好を持つ別の利用者を探し、その利用者が推薦したオブジェクトを選択する協調フィルタリングと呼ばれる方法がある(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】
「ユーザの好きと嫌いを聞き分けるパーソナライゼーション技術」,pp.127−138,日経エレクトロニクス、2003.2.3
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術には、以下のような問題がある。
【0005】
(1)コンテンツフィルタフィングでは、オブジェクトに属性が必要である。属性は、例えば、ジャンルや作者や関連キーワードなどである。属性のことをメタデータと呼ぶこともあり、本明細書でも以下メタデータと呼ぶ。オブジェクトにメタデータを付けるかどうかはオブジェクト作者やオブジェクト流通者の自由であり、強制ではない。現実世界にはメタデータが付いたオブジェクトと、付かないオブジェクトが混在して存在している。コンテンツフィルタリングでは、メタデータの付いていないオブジェクトを選択することができないため、利用者の嗜好に合ったオブジェクトであっても、メタデータが付いていない場合、それが推薦されないという問題がある。
【0006】
(2)協調フィルタリングでは、オブジェクトのメタデータは必要ないため、上記(1)の問題は発生しないが、オブジェクトにメタデータが付いている場合でもそれを使わないので、推薦の精度が低いという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、利用者の嗜好に合ったオブジェクトを効率よく推薦することが可能なオブジェクト表作成方法及びオブジェクト推薦方法及びオブジェクト表作成プログラム及びオブジェクト推薦プログラムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
【0009】
本発明は、利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するために用いられるオブジェクト表をコンピュータ上で作成し、記憶媒体に保持するためのオブジェクト表作成方法において、
利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、記憶媒体に格納するオブジェクト表作成過程(ステップ1)を有する。
【0010】
また、本発明は、記憶媒体に格納されているオブジェクト表に対して、オブジェクトの追加、オブジェクトの削除、利用者の追加、メタデータ値追加、メタデータ値削除、利用者操作履歴追加、のいずれかの処理を行う。
【0011】
本発明は、利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するためのオブジェクト推薦方法において、
利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、または、予め作成されたオブジェクト表を用いて、
ある利用者と他の利用者全員及びメタデータ値全てについて類似度を計算する類似度計算過程と、
オブジェクト表の全てのオブジェクトについて、類似度から推薦度を計算する推薦度計算過程と、
推薦度計算過程で求められた推薦度のうち、所定の上位n位の推薦度のオブジェクトを選択して出力する推薦度上位選出過程と、からなる。
【0012】
また、本発明の類似度計算過程は、利用者あるいは、メタデータ値xと、利用者あるいはメタデータ値yとの相関係数により類似度を求める。
【0013】
本発明は、利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するために用いられるオブジェクト表をコンピュータ上で作成し、記憶媒体に保持するためのオブジェクト表作成プログラムであって、
利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、記憶媒体に格納するオブジェクト表作成ステップを有する。
【0014】
また、本発明は、記憶媒体に格納されているオブジェクト表に対して、オブジェクトの追加、オブジェクトの削除、利用者の追加、メタデータ値追加、メタデータ値削除、利用者操作履歴追加、のいずれかの処理を行う更新ステップを更に有する。
【0015】
本発明は、利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するためのオブジェクト推薦プログラムであって、
利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、または、予め作成されたオブジェクト表を用いて、
ある利用者と他の利用者全員及びメタデータ値全てについて類似度を計算する類似度計算ステップと、
オブジェクト表の全てのオブジェクトについて、類似度から推薦度を計算する推薦度計算ステップと、
推薦度計算ステップで求められた推薦度のうち、所定の上位n位の推薦度のオブジェクトを選択して出力する推薦度上位選出ステップと、からなる。
【0016】
また、本発明の類似度計算ステップは、利用者あるいは、メタデータ値xと、利用者あるいはメタデータ値yとの相関係数により類似度を求める。
【0017】
上記のように、本発明は、最初に全オブジェクトに対する利用者操作履歴とメタデータ値を保持するオブジェクト表を作成し、利用者にオブジェクトを推薦する際に、当該オブジェクト表を参照して、ある利用者または、メタデータ値と、他の利用者またはメタデータ値との相関係数により、類似度を求め、その類似度からある利用者のオブジェクトに対する推薦度を求め、上位n位までのオブジェクトを選出することにより、利用者対してオブジェクトを推薦することにより、推薦の精度を向上させることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
まず、本発明の基本概念であるオブジェクト表について説明する。オブジェクト表は、全オブジェクトに対する利用者操作履歴とメタデータ値を保持するためのものであり、記憶媒体に格納されるものとする。
【0020】
本発明の各機能を実行するには、まず、オブジェクト表を作成する必要がある。作成した表に基づいてオブジェクトの推薦をはじめとする機能実行を行う。一度、このオブジェクト表を作成したら、利用者の操作履歴とメタデータ値を追加するときのみ表の一部を更新すればよく、機能実行の度に表を新規作成する必要はない。
【0021】
オブジェクト表を図2に示す。オブジェクト表を理解しやすくするために、図2に具体的な値を入れたものを図3に示す。図2と図3の表は表現が違うが同じものである。表の列は、オブジェクトひとつに対応する。行は、利用者操作履歴あるいは、メタデータ値に対応する。行の最上行にはオブジェクトを示すインデックスが格納され、表の最左列には、利用者を示すインデックスが格納される。最左列のインデックスが利用者かメタデータ値かにより、行が利用操作履歴を表す行か、メタデータ値を表す行かに区別される。インデックスの形式は文字列でも数値でもよく、オブジェクトや利用者やメタデータ値が一意に決定できるものであればよい。インデックスとして行番号、列番号を使う特別な場合は、表中のインデックス用の欄は不要となる。
【0022】
利用者操作履歴を表す行では、各列の値はその列のオブジェクトに対する利用者の操作履歴を表す。利用者操作を、クリック=1、視聴=10、購入=100のように値で表現しておき、それらの値を格納することで、操作履歴を保持する。2度視聴して、かつ購入した場合のように、複数の操作履歴を格納するときは複数の値の並びをそのまま格納するか、値の並びを表す一つの値に変換して格納する。値は、数値、文字列、ビットパターンのいずれでもよい。空欄に何かの操作を対応付けてもよい。
メタデータ値を表す行では、各列の値はその列のオブジェクトがメタデータ値の属性を持つかどうかを表す適合値を入れる。適合値は、持つ=1、持たない=0、不明=空欄のように表現しておく。この値は、数値、ビットパターンのいずれでもよい。空欄を値のひとつに使ってもよい。
【0023】
本発明の機能は、オブジェクト表作成とオブジェクト推薦の2つである。このうち、オブジェクト表作成は、7つの補助機能であるオブジェクト追加、オブジェクト削除、利用者追加、メタデータ値追加、メタデータ値削除、利用者操作履歴追加を組み合わせて行う。
【0024】
以下に機能別に動作を説明する。
【0025】
最初に、オブジェクト表作成について説明する。
【0026】
まず、オブジェクト表作成処理のオブジェクト追加機能について説明する。
【0027】
図4は、本発明の一実施の形態におけるオブジェクト表作成におけるオブジェクト追加の動作を示すフローチャートである。
【0028】
オブジェクト追加処理として、まず、列をひとつ追加する(ステップ101)。追加場所は、任意である。この列をJ列と呼ぶことにする。次に、J列の最上行に追加するオブジェクトを表すインデックスを格納する(ステップ102)。オブジェクトにメタデータが付随している場合は、それを全部処理したかを判断し、処理済みならば、終了する(ステップ103)。未処理メタデータがあれば、表の最左列に同じメタデータ値があるかを探す(ステップ104)。同じものがあれば、その行のJ列位置に適合値を格納する(ステップ107)。全ての行を検索しても同じものがなければ、新たに行を追加して(ステップ106)、その後、その行のJ列位置に適合値を格納する(ステップ107)。
【0029】
このようにして作成されたオブジェクト表は、オブジェクト推薦を行うコンピュータに接続されるディスク装置や、可般記憶媒体等に記憶されるものとし、以下に示す各更新処理では、記憶媒体に格納されているオブジェクト表を対象として処理を行うものとする。
【0030】
次に、オブジェクト表作成におけるオブジェクト削除機能について説明する。
【0031】
当該処理は、オブジェクトに対応する列を削除する。
【0032】
次に、オブジェクト表作成における利用者追加機能について説明する。
【0033】
図5は、本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成における利用者追加の動作のフローチャートである。
【0034】
まず、行をひとつ追加する(ステップ201)。追加場所は、任意である。次に、この行の最左列には、利用者を表すインデックスを格納する(ステップ201)。最左列以外は空欄とする。
【0035】
次に、オブジェクト表作成における利用者削除機能について説明する。利用者削除機能では、利用者に対応する行を削除する。
【0036】
次に、オブジェクト表作成におけるメタデータ値追加機能について説明する。
【0037】
図6は、本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成におけるメタデータ値追加の動作を示すフローチャートである。
【0038】
まず、行をひとつ追加する(ステップ301)。追加場所は任意である。次に、この行の最左列にはメタデータ値を表すインデックスを格納する(ステップ302)。最左列以外は空欄とする。
【0039】
次に、オブジェクト表作成におけるメタデータ値削除機能について説明する。メタデータ値削除機能では、メタデータ値に対応する行を削除する。
【0040】
次に、オブジェクト表作成における利用者操作履歴追加機能について説明する。
【0041】
図7は、本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成における利用者操作履歴追加の動作のフローチャートである。
【0042】
まず、当該利用者のインデックスから対応する行を取得し、操作対象オブジェクトのインデックスから対応する列を取得し、それらの交わる追加対象欄を求める(ステップ401)。次に、利用者の操作を表す数値を取得する。数値は予め、閲覧=1、購入=10、削除=100のように定めておく(ステップ402)。次に、追加対象の欄に求めた数値を追加する。追加は数値の羅列に追加するか、既存数値に追加数値を加算あるいはbit演算することにより行う(ステップ403)。
【0043】
次に、本発明の第2の機能である、オブジェクト推薦の処理について説明する。
【0044】
当該オブジェクト推薦処理は、ある利用者に対して推薦すべきオブジェクトを選ぶ動作である。
【0045】
図8は、本発明の一実施の形態のオブジェクト推薦の動作のフローチャートである。
【0046】
まず、オブジェクト表を作成し、記憶媒体に格納する(ステップ501)。表作成には前述のオブジェクト追加機能、オブジェクト削除機能、利用者追加機能、利用者削除機能、メタデータ値追加機能、メタデータ値削除機能、利用者操作履歴追加機能を用いて行うものとする。既にオブジェクト表が記憶媒体に格納されていれば、その当該記憶媒体のオブジェクト表を使用する。
【0047】
次に、記憶されているオブジェクト表から当該利用者と、その他利用者全員及びメタデータ値全てについて類似度を計算する(ステップ502)。類似度は相関係数を用いる。そのための計算式を以下に示す。
【0048】
【数1】
次に、全てのオブジェクトについて推薦度を計算する(ステップ503)。推薦度計算には、以下の計算式を用いる。
【0049】
【数2】
次に、推薦度の上位X位までのオブジェクトを選出して出力する。Xの値は用途に応じて適宜変更する(ステップ504)。
【0050】
【実施例】
以下、図面とともに、本発明の実施例を説明する。
【0051】
図9は、本発明の一実施例の状態遷移を示す。同図に示すように、待機状態、オブジェクト更新処理状態、オブジェクト推薦処理状態の3状態が存在する。
【0052】
待機状態からオブジェクト追加、オブジェクト削除、利用者追加、利用者削除、メタデータ値追加、メタデータ値削除、利用者操作履歴追加の各機能を実行する場合は、オブジェクト表更新処理状態に遷移し、処理終了後待機状態に戻る。待機状態からオブジェクト推薦機能を実行する場合は、オブジェクト推薦処理状態に遷移し、処理終了後推薦するオブジェクトを出力して待機状態に戻る。
【0053】
同図中のオブジェクト表は状態ではなく、各状態からアクセスされるデータベースである。「オブジェクト表更新処理」では、オブジェクト表に対して参照及び更新を行う。「オブジェクト推薦処理」では、オブジェクト表の参照を行う。
【0054】
図10は、本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その2)を示す。この例では、利用者操作種別をbitに割り当てておき、その操作が行われた当該bitに1を立てるように設定する。複数の操作履歴をひとつの数値で表現できる。メタデータ値適合値は、有り/無しの2値しかないため1bitで足り、数値としては、それぞれ1と0になる。利用者操作履歴もメタデータ値も未入力あるいは、不明の場合は空欄とする。
【0055】
図11は、本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その2)である。この例では、利用者操作種別の回数をbit範囲に割り当てておき、その操作が行われたら当該bit範囲が表す数値に1を加えるように設定する。図10の設計例の機能に加え、操作の回数も記録できる特徴がある。メタデータ値適合値については、図10と同じである。
【0056】
図12は、本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その3)である。この例では、利用者操作種別に数値を割り当てておき、操作が行われたときに該当数値を加算していく。『クリック』は「興味あり」を示すので正の値を割り当てる。『購入』は、『クリック』に比べ興味の程度が大なので、大きい値を割り当てる。『削除』のような「興味有り」とは逆の概念は、負の値を割り当てる。このように数値を割り当てることにより、嫌いなものを負の値で表現できる特徴がある。メタデータ値適合値については、図10と同じである。
【0057】
図13は、本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その4)である。同図の例では、利用者操作種別に数値を割り当てておき、その操作が行われたら当該数値の並びに追加していく。操作の種類や回数に加え、それらの順序も記録できる特徴がある。割り当てるのは数値ではなく、文字列で表してもよい。数値の並びや文字列の並びでは、オブジェクト推薦時の相関係数や推薦度の計算ができないので、オブジェクト推薦時には並びをひとつの数値に変換する。変換には、図10、図11、図12で説明したbit割り当てなどの方法を用いる。メタデータ値の適合値については、図10と同じである。
【0058】
図14、図15は、本発明の一実施例のオブジェクト推薦の例を示す。
【0059】
オブジェクト表は、図14の(A)に示す。操作履歴設定は、削除=−1、聞いた=1、購入=5とする。(A)の表中の各欄には操作履歴の値の和を代入する。クリックが2回行われたら、1+1=2を加える。メタデータ値の適合値は、有り=1、無し=0とする。操作履歴中の空欄は操作が何も行われていないことを示す。
【0060】
オブジェクト表から、前述の式(1)を用いて類似度を計算する。オブジェクト表中の空欄は類似度計算に含めない。利用者Aと利用者Bの類似度を計算する場合、両者ともに値が入っている欄のみ計算に用いる。楽曲A,C,D,Fについては片方あるいは両方の利用者が空欄なので、類似度計算には含めない。類似度計算結果を図14の(D)に示す。表の見方は,行が第1の利用者あるいは、メタデータ値、列が第2の利用者あるいはメタデータ値を示し、行と列が交わった欄の数値が第1と第2の類似度である。
【0061】
次に、オブジェクト表から、前述の式(2)を用いて推薦度を計算する例を図15を用いて説明する。なお、同図に示す表中の空欄は計算に含めない。計算結果は、同図の(C)に示す通りである。行が利用者であり、列がオブジェクトである。推薦は、利用者に対して行うものであるから、メタデータ値の推薦度は、計算結果としては得られるが用いない。
【0062】
推薦度表(C)から利用者Bに2個のオブジェクトを推薦する状況を考える。利用者Bの行の数値は推薦すべきものほど大きい値を持つので、これの大きいものから2個選ぶ。選ぶ場合に、オブジェクトの種類によって既にある操作をしたものを除外する処理が必要となる場合がある。オブジェクトが「CD(コンパクトディスク)」の場合、購入したことがあるものを推薦しても意味がない。「映画」の場合は、購入あるいは、鑑賞したものを推薦しても意味がない。「ビール」であれば、何度も飲むので購入したことがあるものを推薦するのは意味がある。図15の場合は、利用者Bにとって楽曲D,A,B,C,F,Eの順に推薦度が大きいが、Bは聞いたことがあるので除外し、Eは自ら削除しているので好まれないとして除外する。その結果、楽曲DとAを推薦する。
【0063】
また、本発明では、前述したオブジェクト表作成・更新処理、及びオブジェクト推薦処理をプログラムとして構築し、ネットワークを介して流通させる、または、オブジェクト表作成処理、及びオブジェクト推薦処理を行うコンピュータのCPU等の制御手段に実行させることも可能である。
【0064】
さらに、構築されたプログラムをオブジェクト表作成処理及びオブジェクト推薦処理を行うコンピュータに接続されるハードディスク装置や、フレキシブルディスク、CD−ROM等の可搬記憶媒体に格納しておき、実行時にコンピュータにインストールすることも可能である。
【0065】
なお、本発明は、上記の実施の形態及び実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【0066】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、メタデータを含めたオブジェクト表を作成し、当該オブジェクト表から類似度を求め,更に、類似度から推薦度を計算し、その推薦度に基づいて、高い推薦度を有するオブジェクトを利用者に推薦することにより、高い精度でのオブジェクト推薦が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるオブジェクト表(その1)である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるオブジェクト表(その2)である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるオブジェクト表作成へのオブジェクト追加の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成における利用者追加の動作のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成におけるメタデータ値追加の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成における利用者操作履歴追加の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態のオブジェクト推薦の動作のフローチャートである。
【図9】本発明の一実施例の状態遷移を示す図である。
【図10】本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その1)である。
【図11】本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その2)である。
【図12】本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その3)である。
【図13】本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その4)である。
【図14】本発明の一実施例のオブジェクト推薦の例(その1)である。
【図15】本発明の一実施例のオブジェクト推薦の例(その2)である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、オブジェクト表作成方法及びオブジェクト推薦方法及びオブジェクト表作成プログラム及びオブジェクト推薦プログラムに係り、特に、ジャンルや作者、関連キーワード等の属性であるメタデータを保持し、また、利用者の嗜好にあったオブジェクトを推薦するためのオブジェクト表作成方法及びオブジェクト推薦方法及びオブジェクト表作成プログラム及びオブジェクト推薦プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、利用者の嗜好に合ったオブジェクト(=商品、サービス、楽曲、動画、Webページなど)を推薦するにあたり、2つの方法が使われている。利用者の嗜好を表すキーワードとオブジェクトの属性を表すキーワードの比較照合によりオブジェクトを選択するコンテンツフィルタリングと呼ばれる方法と、利用者と似た嗜好を持つ別の利用者を探し、その利用者が推薦したオブジェクトを選択する協調フィルタリングと呼ばれる方法がある(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】
「ユーザの好きと嫌いを聞き分けるパーソナライゼーション技術」,pp.127−138,日経エレクトロニクス、2003.2.3
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術には、以下のような問題がある。
【0005】
(1)コンテンツフィルタフィングでは、オブジェクトに属性が必要である。属性は、例えば、ジャンルや作者や関連キーワードなどである。属性のことをメタデータと呼ぶこともあり、本明細書でも以下メタデータと呼ぶ。オブジェクトにメタデータを付けるかどうかはオブジェクト作者やオブジェクト流通者の自由であり、強制ではない。現実世界にはメタデータが付いたオブジェクトと、付かないオブジェクトが混在して存在している。コンテンツフィルタリングでは、メタデータの付いていないオブジェクトを選択することができないため、利用者の嗜好に合ったオブジェクトであっても、メタデータが付いていない場合、それが推薦されないという問題がある。
【0006】
(2)協調フィルタリングでは、オブジェクトのメタデータは必要ないため、上記(1)の問題は発生しないが、オブジェクトにメタデータが付いている場合でもそれを使わないので、推薦の精度が低いという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、利用者の嗜好に合ったオブジェクトを効率よく推薦することが可能なオブジェクト表作成方法及びオブジェクト推薦方法及びオブジェクト表作成プログラム及びオブジェクト推薦プログラムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
【0009】
本発明は、利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するために用いられるオブジェクト表をコンピュータ上で作成し、記憶媒体に保持するためのオブジェクト表作成方法において、
利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、記憶媒体に格納するオブジェクト表作成過程(ステップ1)を有する。
【0010】
また、本発明は、記憶媒体に格納されているオブジェクト表に対して、オブジェクトの追加、オブジェクトの削除、利用者の追加、メタデータ値追加、メタデータ値削除、利用者操作履歴追加、のいずれかの処理を行う。
【0011】
本発明は、利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するためのオブジェクト推薦方法において、
利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、または、予め作成されたオブジェクト表を用いて、
ある利用者と他の利用者全員及びメタデータ値全てについて類似度を計算する類似度計算過程と、
オブジェクト表の全てのオブジェクトについて、類似度から推薦度を計算する推薦度計算過程と、
推薦度計算過程で求められた推薦度のうち、所定の上位n位の推薦度のオブジェクトを選択して出力する推薦度上位選出過程と、からなる。
【0012】
また、本発明の類似度計算過程は、利用者あるいは、メタデータ値xと、利用者あるいはメタデータ値yとの相関係数により類似度を求める。
【0013】
本発明は、利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するために用いられるオブジェクト表をコンピュータ上で作成し、記憶媒体に保持するためのオブジェクト表作成プログラムであって、
利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、記憶媒体に格納するオブジェクト表作成ステップを有する。
【0014】
また、本発明は、記憶媒体に格納されているオブジェクト表に対して、オブジェクトの追加、オブジェクトの削除、利用者の追加、メタデータ値追加、メタデータ値削除、利用者操作履歴追加、のいずれかの処理を行う更新ステップを更に有する。
【0015】
本発明は、利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するためのオブジェクト推薦プログラムであって、
利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、または、予め作成されたオブジェクト表を用いて、
ある利用者と他の利用者全員及びメタデータ値全てについて類似度を計算する類似度計算ステップと、
オブジェクト表の全てのオブジェクトについて、類似度から推薦度を計算する推薦度計算ステップと、
推薦度計算ステップで求められた推薦度のうち、所定の上位n位の推薦度のオブジェクトを選択して出力する推薦度上位選出ステップと、からなる。
【0016】
また、本発明の類似度計算ステップは、利用者あるいは、メタデータ値xと、利用者あるいはメタデータ値yとの相関係数により類似度を求める。
【0017】
上記のように、本発明は、最初に全オブジェクトに対する利用者操作履歴とメタデータ値を保持するオブジェクト表を作成し、利用者にオブジェクトを推薦する際に、当該オブジェクト表を参照して、ある利用者または、メタデータ値と、他の利用者またはメタデータ値との相関係数により、類似度を求め、その類似度からある利用者のオブジェクトに対する推薦度を求め、上位n位までのオブジェクトを選出することにより、利用者対してオブジェクトを推薦することにより、推薦の精度を向上させることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
まず、本発明の基本概念であるオブジェクト表について説明する。オブジェクト表は、全オブジェクトに対する利用者操作履歴とメタデータ値を保持するためのものであり、記憶媒体に格納されるものとする。
【0020】
本発明の各機能を実行するには、まず、オブジェクト表を作成する必要がある。作成した表に基づいてオブジェクトの推薦をはじめとする機能実行を行う。一度、このオブジェクト表を作成したら、利用者の操作履歴とメタデータ値を追加するときのみ表の一部を更新すればよく、機能実行の度に表を新規作成する必要はない。
【0021】
オブジェクト表を図2に示す。オブジェクト表を理解しやすくするために、図2に具体的な値を入れたものを図3に示す。図2と図3の表は表現が違うが同じものである。表の列は、オブジェクトひとつに対応する。行は、利用者操作履歴あるいは、メタデータ値に対応する。行の最上行にはオブジェクトを示すインデックスが格納され、表の最左列には、利用者を示すインデックスが格納される。最左列のインデックスが利用者かメタデータ値かにより、行が利用操作履歴を表す行か、メタデータ値を表す行かに区別される。インデックスの形式は文字列でも数値でもよく、オブジェクトや利用者やメタデータ値が一意に決定できるものであればよい。インデックスとして行番号、列番号を使う特別な場合は、表中のインデックス用の欄は不要となる。
【0022】
利用者操作履歴を表す行では、各列の値はその列のオブジェクトに対する利用者の操作履歴を表す。利用者操作を、クリック=1、視聴=10、購入=100のように値で表現しておき、それらの値を格納することで、操作履歴を保持する。2度視聴して、かつ購入した場合のように、複数の操作履歴を格納するときは複数の値の並びをそのまま格納するか、値の並びを表す一つの値に変換して格納する。値は、数値、文字列、ビットパターンのいずれでもよい。空欄に何かの操作を対応付けてもよい。
メタデータ値を表す行では、各列の値はその列のオブジェクトがメタデータ値の属性を持つかどうかを表す適合値を入れる。適合値は、持つ=1、持たない=0、不明=空欄のように表現しておく。この値は、数値、ビットパターンのいずれでもよい。空欄を値のひとつに使ってもよい。
【0023】
本発明の機能は、オブジェクト表作成とオブジェクト推薦の2つである。このうち、オブジェクト表作成は、7つの補助機能であるオブジェクト追加、オブジェクト削除、利用者追加、メタデータ値追加、メタデータ値削除、利用者操作履歴追加を組み合わせて行う。
【0024】
以下に機能別に動作を説明する。
【0025】
最初に、オブジェクト表作成について説明する。
【0026】
まず、オブジェクト表作成処理のオブジェクト追加機能について説明する。
【0027】
図4は、本発明の一実施の形態におけるオブジェクト表作成におけるオブジェクト追加の動作を示すフローチャートである。
【0028】
オブジェクト追加処理として、まず、列をひとつ追加する(ステップ101)。追加場所は、任意である。この列をJ列と呼ぶことにする。次に、J列の最上行に追加するオブジェクトを表すインデックスを格納する(ステップ102)。オブジェクトにメタデータが付随している場合は、それを全部処理したかを判断し、処理済みならば、終了する(ステップ103)。未処理メタデータがあれば、表の最左列に同じメタデータ値があるかを探す(ステップ104)。同じものがあれば、その行のJ列位置に適合値を格納する(ステップ107)。全ての行を検索しても同じものがなければ、新たに行を追加して(ステップ106)、その後、その行のJ列位置に適合値を格納する(ステップ107)。
【0029】
このようにして作成されたオブジェクト表は、オブジェクト推薦を行うコンピュータに接続されるディスク装置や、可般記憶媒体等に記憶されるものとし、以下に示す各更新処理では、記憶媒体に格納されているオブジェクト表を対象として処理を行うものとする。
【0030】
次に、オブジェクト表作成におけるオブジェクト削除機能について説明する。
【0031】
当該処理は、オブジェクトに対応する列を削除する。
【0032】
次に、オブジェクト表作成における利用者追加機能について説明する。
【0033】
図5は、本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成における利用者追加の動作のフローチャートである。
【0034】
まず、行をひとつ追加する(ステップ201)。追加場所は、任意である。次に、この行の最左列には、利用者を表すインデックスを格納する(ステップ201)。最左列以外は空欄とする。
【0035】
次に、オブジェクト表作成における利用者削除機能について説明する。利用者削除機能では、利用者に対応する行を削除する。
【0036】
次に、オブジェクト表作成におけるメタデータ値追加機能について説明する。
【0037】
図6は、本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成におけるメタデータ値追加の動作を示すフローチャートである。
【0038】
まず、行をひとつ追加する(ステップ301)。追加場所は任意である。次に、この行の最左列にはメタデータ値を表すインデックスを格納する(ステップ302)。最左列以外は空欄とする。
【0039】
次に、オブジェクト表作成におけるメタデータ値削除機能について説明する。メタデータ値削除機能では、メタデータ値に対応する行を削除する。
【0040】
次に、オブジェクト表作成における利用者操作履歴追加機能について説明する。
【0041】
図7は、本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成における利用者操作履歴追加の動作のフローチャートである。
【0042】
まず、当該利用者のインデックスから対応する行を取得し、操作対象オブジェクトのインデックスから対応する列を取得し、それらの交わる追加対象欄を求める(ステップ401)。次に、利用者の操作を表す数値を取得する。数値は予め、閲覧=1、購入=10、削除=100のように定めておく(ステップ402)。次に、追加対象の欄に求めた数値を追加する。追加は数値の羅列に追加するか、既存数値に追加数値を加算あるいはbit演算することにより行う(ステップ403)。
【0043】
次に、本発明の第2の機能である、オブジェクト推薦の処理について説明する。
【0044】
当該オブジェクト推薦処理は、ある利用者に対して推薦すべきオブジェクトを選ぶ動作である。
【0045】
図8は、本発明の一実施の形態のオブジェクト推薦の動作のフローチャートである。
【0046】
まず、オブジェクト表を作成し、記憶媒体に格納する(ステップ501)。表作成には前述のオブジェクト追加機能、オブジェクト削除機能、利用者追加機能、利用者削除機能、メタデータ値追加機能、メタデータ値削除機能、利用者操作履歴追加機能を用いて行うものとする。既にオブジェクト表が記憶媒体に格納されていれば、その当該記憶媒体のオブジェクト表を使用する。
【0047】
次に、記憶されているオブジェクト表から当該利用者と、その他利用者全員及びメタデータ値全てについて類似度を計算する(ステップ502)。類似度は相関係数を用いる。そのための計算式を以下に示す。
【0048】
【数1】
次に、全てのオブジェクトについて推薦度を計算する(ステップ503)。推薦度計算には、以下の計算式を用いる。
【0049】
【数2】
次に、推薦度の上位X位までのオブジェクトを選出して出力する。Xの値は用途に応じて適宜変更する(ステップ504)。
【0050】
【実施例】
以下、図面とともに、本発明の実施例を説明する。
【0051】
図9は、本発明の一実施例の状態遷移を示す。同図に示すように、待機状態、オブジェクト更新処理状態、オブジェクト推薦処理状態の3状態が存在する。
【0052】
待機状態からオブジェクト追加、オブジェクト削除、利用者追加、利用者削除、メタデータ値追加、メタデータ値削除、利用者操作履歴追加の各機能を実行する場合は、オブジェクト表更新処理状態に遷移し、処理終了後待機状態に戻る。待機状態からオブジェクト推薦機能を実行する場合は、オブジェクト推薦処理状態に遷移し、処理終了後推薦するオブジェクトを出力して待機状態に戻る。
【0053】
同図中のオブジェクト表は状態ではなく、各状態からアクセスされるデータベースである。「オブジェクト表更新処理」では、オブジェクト表に対して参照及び更新を行う。「オブジェクト推薦処理」では、オブジェクト表の参照を行う。
【0054】
図10は、本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その2)を示す。この例では、利用者操作種別をbitに割り当てておき、その操作が行われた当該bitに1を立てるように設定する。複数の操作履歴をひとつの数値で表現できる。メタデータ値適合値は、有り/無しの2値しかないため1bitで足り、数値としては、それぞれ1と0になる。利用者操作履歴もメタデータ値も未入力あるいは、不明の場合は空欄とする。
【0055】
図11は、本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その2)である。この例では、利用者操作種別の回数をbit範囲に割り当てておき、その操作が行われたら当該bit範囲が表す数値に1を加えるように設定する。図10の設計例の機能に加え、操作の回数も記録できる特徴がある。メタデータ値適合値については、図10と同じである。
【0056】
図12は、本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その3)である。この例では、利用者操作種別に数値を割り当てておき、操作が行われたときに該当数値を加算していく。『クリック』は「興味あり」を示すので正の値を割り当てる。『購入』は、『クリック』に比べ興味の程度が大なので、大きい値を割り当てる。『削除』のような「興味有り」とは逆の概念は、負の値を割り当てる。このように数値を割り当てることにより、嫌いなものを負の値で表現できる特徴がある。メタデータ値適合値については、図10と同じである。
【0057】
図13は、本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その4)である。同図の例では、利用者操作種別に数値を割り当てておき、その操作が行われたら当該数値の並びに追加していく。操作の種類や回数に加え、それらの順序も記録できる特徴がある。割り当てるのは数値ではなく、文字列で表してもよい。数値の並びや文字列の並びでは、オブジェクト推薦時の相関係数や推薦度の計算ができないので、オブジェクト推薦時には並びをひとつの数値に変換する。変換には、図10、図11、図12で説明したbit割り当てなどの方法を用いる。メタデータ値の適合値については、図10と同じである。
【0058】
図14、図15は、本発明の一実施例のオブジェクト推薦の例を示す。
【0059】
オブジェクト表は、図14の(A)に示す。操作履歴設定は、削除=−1、聞いた=1、購入=5とする。(A)の表中の各欄には操作履歴の値の和を代入する。クリックが2回行われたら、1+1=2を加える。メタデータ値の適合値は、有り=1、無し=0とする。操作履歴中の空欄は操作が何も行われていないことを示す。
【0060】
オブジェクト表から、前述の式(1)を用いて類似度を計算する。オブジェクト表中の空欄は類似度計算に含めない。利用者Aと利用者Bの類似度を計算する場合、両者ともに値が入っている欄のみ計算に用いる。楽曲A,C,D,Fについては片方あるいは両方の利用者が空欄なので、類似度計算には含めない。類似度計算結果を図14の(D)に示す。表の見方は,行が第1の利用者あるいは、メタデータ値、列が第2の利用者あるいはメタデータ値を示し、行と列が交わった欄の数値が第1と第2の類似度である。
【0061】
次に、オブジェクト表から、前述の式(2)を用いて推薦度を計算する例を図15を用いて説明する。なお、同図に示す表中の空欄は計算に含めない。計算結果は、同図の(C)に示す通りである。行が利用者であり、列がオブジェクトである。推薦は、利用者に対して行うものであるから、メタデータ値の推薦度は、計算結果としては得られるが用いない。
【0062】
推薦度表(C)から利用者Bに2個のオブジェクトを推薦する状況を考える。利用者Bの行の数値は推薦すべきものほど大きい値を持つので、これの大きいものから2個選ぶ。選ぶ場合に、オブジェクトの種類によって既にある操作をしたものを除外する処理が必要となる場合がある。オブジェクトが「CD(コンパクトディスク)」の場合、購入したことがあるものを推薦しても意味がない。「映画」の場合は、購入あるいは、鑑賞したものを推薦しても意味がない。「ビール」であれば、何度も飲むので購入したことがあるものを推薦するのは意味がある。図15の場合は、利用者Bにとって楽曲D,A,B,C,F,Eの順に推薦度が大きいが、Bは聞いたことがあるので除外し、Eは自ら削除しているので好まれないとして除外する。その結果、楽曲DとAを推薦する。
【0063】
また、本発明では、前述したオブジェクト表作成・更新処理、及びオブジェクト推薦処理をプログラムとして構築し、ネットワークを介して流通させる、または、オブジェクト表作成処理、及びオブジェクト推薦処理を行うコンピュータのCPU等の制御手段に実行させることも可能である。
【0064】
さらに、構築されたプログラムをオブジェクト表作成処理及びオブジェクト推薦処理を行うコンピュータに接続されるハードディスク装置や、フレキシブルディスク、CD−ROM等の可搬記憶媒体に格納しておき、実行時にコンピュータにインストールすることも可能である。
【0065】
なお、本発明は、上記の実施の形態及び実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【0066】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、メタデータを含めたオブジェクト表を作成し、当該オブジェクト表から類似度を求め,更に、類似度から推薦度を計算し、その推薦度に基づいて、高い推薦度を有するオブジェクトを利用者に推薦することにより、高い精度でのオブジェクト推薦が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるオブジェクト表(その1)である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるオブジェクト表(その2)である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるオブジェクト表作成へのオブジェクト追加の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成における利用者追加の動作のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成におけるメタデータ値追加の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態のオブジェクト表作成における利用者操作履歴追加の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態のオブジェクト推薦の動作のフローチャートである。
【図9】本発明の一実施例の状態遷移を示す図である。
【図10】本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その1)である。
【図11】本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その2)である。
【図12】本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その3)である。
【図13】本発明の一実施例のオブジェクト表設計例(その4)である。
【図14】本発明の一実施例のオブジェクト推薦の例(その1)である。
【図15】本発明の一実施例のオブジェクト推薦の例(その2)である。
Claims (8)
- 利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するために用いられるオブジェクト表をコンピュータ上で作成し、記憶媒体に保持するためのオブジェクト表作成方法において、
前記利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、該利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、記憶媒体に格納するオブジェクト表作成過程を有することを特徴とするオブジェクト表作成方法。 - 前記記憶媒体に格納されている前記オブジェクト表に対して、オブジェクトの追加、オブジェクトの削除、利用者の追加、メタデータ値追加、メタデータ値削除、利用者操作履歴追加、のいずれかの処理を行う請求項1記載のオブジェクト表作成方法。
- 利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するためのオブジェクト推薦方法において、
前記利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、または、予め作成されたオブジェクト表を用いて、
ある利用者と他の利用者全員及びメタデータ値全てについて類似度を計算する類似度計算過程と、
前記オブジェクト表の全てのオブジェクトについて、前記類似度から推薦度を計算する推薦度計算過程と、
前記推薦度計算過程で求められた推薦度のうち、所定の上位n位の推薦度のオブジェクトを選択して出力する推薦度上位選出過程と、からなることを特徴とするオブジェクト推薦方法。 - 前記類似度計算過程は、
利用者あるいは、メタデータ値xと、利用者あるいはメタデータ値yとの相関係数により前記類似度を求める請求項3記載のオブジェクト推薦方法。 - 利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するために用いられるオブジェクト表をコンピュータ上で作成し、記憶媒体に保持するためのオブジェクト表作成プログラムであって、
前記利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、記憶媒体に格納するオブジェクト表作成ステップを有することを特徴とするオブジェクト表作成プログラム。 - 前記記憶媒体に格納されている前記オブジェクト表に対して、オブジェクトの追加、オブジェクトの削除、利用者の追加、メタデータ値追加、メタデータ値削除、利用者操作履歴追加、のいずれかの処理を行う更新ステップを更に有する請求項5記載のオブジェクト表作成プログラム。
- 利用者の嗜好に合ったオブジェクトを推薦するためのオブジェクト推薦プログラムであって、
前記利用者への推薦対象となる全オブジェクト毎に付与するインデックスと、該インデックスに対応する利用者操作履歴として、利用者の操作の種別を表す値、あるいは、オブジェクトがメタデータ値の属性をもつかどうかを示す適合値とを格納するオブジェクト表を作成し、または、予め作成されたオブジェクト表を用いて、
ある利用者と他の利用者全員及びメタデータ値全てについて類似度を計算する類似度計算ステップと、
前記オブジェクト表の全てのオブジェクトについて、前記類似度から推薦度を計算する推薦度計算ステップと、
前記推薦度計算ステップで求められた推薦度のうち、所定の上位n位の推薦度のオブジェクトを選択して出力する推薦度上位選出ステップと、からなることを特徴とするオブジェクト推薦プログラム。 - 前記類似度計算ステップは、
利用者あるいは、メタデータ値xと、利用者あるいはメタデータ値yとの相関係数により前記類似度を求める請求項7記載のオブジェクト推薦プログラム。
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