JP2004287808A - 携帯型情報端末装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、バーコード読み取り機能を有する携帯型情報端末装置において、被写体の像を撮像する複数画素からなる撮像部3と、この撮像部3によって撮像した結果を表示する表示部8と、バーコード読み取り機能の使用時に、撮像部3の複数画素のうち、読み取り領域の画素からの出力のみを限定して読み出す際に、読み取り領域が視認可能なように表示部8に枠表示を行う枠表示プログラム14aとを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像素子を搭載して、キャラクタ等を撮像する機能を有する携帯型情報端末装置に係り、特にバーコードの読み取り機能が改善された携帯型情報端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CMOSセンサなどの固体撮像素子を搭載して人物や周囲の状況等を撮影できる携帯型情報端末装置(PDA)や携帯電話機が数多く利用されている。この撮像素子を用いて、キャラクタ例えば、バーコードを読み取る機能も付加されている。このようなバーコードは、工場等における部品の識別や在庫管理や、商店等における商品管理、証書などで用いるID確認等、様々な分野で広く用いられている。また、バーコード読み取り機能を利用して、インターネットにおけるURLの取得や送信用画像の読み込みなどに利用されている。
【0003】
このような携帯型情報端末装置や携帯電話機では、例えば撮影時の補助光を発光するためのキセノン管を搭載したものや、特許文献1のように白色発光ダイオード(LED)を搭載しているものも開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−217013号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、情報量の増加により、1次元バーコードの他に2次元の複雑なバーコードを読み取るような需要が増加し、それに伴って撮像素子の高画素化が進んでいる。しかしながら、撮像素子を高画素化することは、読み取られた後の情報処理の複雑化及び処理時間の増加に繋がるという問題が生じてしまう。
【0006】
また、このような携帯型情報端末装置は、撮影時における補助光として、キセノン管によるストロボ発光や、このキセノン管の代わりに白色LEDを用いている。この白色LEDは、特徴として、キセノン管とは異なり発光時に充電動作が必要ないが、RGB3色の光源を用いて白色に発光させるものが多いので、消費電力が大きくなってしまう。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、バーコード読み取り機能利用時における読み取り時間の短縮及び消費電力の低減を実現する携帯型情報端末装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、バーコード読み取り機能を有する携帯型情報端末装置において、被写体の像を撮像する複数画素からなる撮像手段と、上記撮像手段によって撮像した結果を表示する表示手段と、上記バーコード読み取り機能の使用時に、上記撮像手段の複数画素のうち、読み取り領域を設定し、この読み取り領域の画素からの出力のみを限定して読み出す限定手段と、上記読み取り領域を視認可能なように上記表示手段に枠表示を行う枠表示手段とを備える携帯型情報端末装置を提供する。
【0009】
さらに、バーコード読み取り機能を有する携帯型情報端末装置において、被写体の像を撮像する撮像手段と、上記被写体に補助光を照射する複数色の発光ダイオードを含む発光手段と、上記発光手段の複数色の中の第1の色の発光ダイオードのみを発光させて上記撮像手段による被写体の撮像を行う第1の発光制御手段と、上記第1の発光制御手段によって補助光が照射された被写体を、上記撮像手段で撮像した結果の中から、上記第1の色に対応する画素の出力のみを読み取る第1の読み取り手段と、上記第1の読み取り手段によって読み取られた結果に基づいてバーコードをデコードするデコード手段とを備える携帯型情報端末装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の1実施形態に係る携帯型情報端末装置の内部構成を示すブロック図である。この携帯型情報端末装置の撮影動作に関する構成及び動作について説明する。
【0011】
この構成において、メイン制御部(以下、CPUと称する)1は、例えばマイクロコンピュータ等で構成され、携帯型情報端末装置の各構成部位の制御を行う。この構成部位として、撮影光学系2と、撮像部3と、画像処理部4と、記録部5、発光部6とで構成されている。
【0012】
撮影光学系2は、複数の撮影レンズと、撮影レンズを鏡筒内で移動する移動機構(図示せず)からなり、光像を撮像部3内の撮像素子3aの受光面に結像させる。この撮影光学系2は、移動機構により人物や風景等の撮影に用いる場合の長焦点位置aとバーコード読み取り時に用いる場合の短焦点位置bの2つの焦点距離を切り替えることができ、さらに撮影レンズ位置を検出するためのレンズ位置検出スイッチ(SW)2aが設けられている。
【0013】
撮像部3は、撮像素子3aと、デジタル信号処理部(以下、DSPと称する)3bとで構成されている。この撮像部3の構成について図2を参照してさらに詳しく説明する。撮影レンズ2で集光された光像は、撮像素子3aの受光面上に結像される。撮像素子3aは、例えばRGBのカラーフィルタが取り付けられたCMOSセンサ等で構成されており受光した光像を光電変換により画像信号に変換する。この画像信号は、DSP3bに出力される。
【0014】
このDSP3bは、アナログ処理部17と、R信号処理部18a,G信号処理部18b,B信号処理部18cと、アナログ/デジタル変換部(ADC)19a,19b,19cと、初期化部20と、露出量検出部21と、露出量調整部22と、ホワイトバランス検出部23と、ホワイトバランス調整部24と、トリガ部25と、IICインターフェイス26とで構成されている。
【0015】
アナログ処理部17は、撮像素子3aからの入力信号に対してノイズの除去等のアナログ処理が行われる。アナログ処理された信号は、各R,G,B信号処理部18a,18b,18cで、R,G,Bそれぞれの色に対応する電気信号が取り出される。この取り出されたR,G,B信号は、ADC19a,19b,19cにそれぞれ入力されてデジタル信号に変換され、初期化部20にそれぞれ入力される。
【0016】
また、アナログ処理部17で処理された信号は、露出量検出部21及びホワイトバランス検出部23に入力される。露出量検出部21では、入力された信号から撮像素子3aの露出量に対応する検出値が露出量調整部22へ出力される。露出量調整部22では、検出値に基づき、撮像素子3aの露出量が適正な値に調整される。
【0017】
また、ホワイトバランス検出部23では、入力された信号からホワイトバランスが検出される。そして、この検出されたホワイトバランスに応じて、ホワイトバランス調整部24において、画像の色バランスが適正なものに調整される。露出量及びホワイトバランスが調整された後、トリガ部25からクロック信号が出力される。CPU1は、このクロック信号を受けて、読み取った撮像結果に対する処理を開始する。
【0018】
まず、初期化部20から画像信号が画像処理部4へ出力される。後述するが、初期化部20では、特定の画素の撮像結果のみが抽出されて画像処理部4へ出力される。なお、DSP3bとCPU1との間の通信は、IICインターフェイス26を介して行われる。ここで、図1に戻り、説明する。
【0019】
画像処理部4に入力された画像信号は、JPEG形式のような所定の形式で符号化(圧縮)される。そして、この符号化された画像信号は、CPU1を介して、例えばメモリカード等の記録部5に記録される。
【0020】
このような撮影時に被写体が暗い場合、図示しない測光機能または、撮影者の判断により、発光部6を発光させて露出の補助が行われることもある。この発光部6は、RGBの3色のLED6a,6b,6cからなる白色LEDを有している。
【0021】
次に、この携帯型情報端末装置による画像表示動作について説明する。
この表示動作は、画像処理部4と、記録部5と、表示制御部7と、表示部8とにより行われる。
【0022】
CPU1は、記録部5に記録された画像信号を読み出し、画像処理部4へ入力させる。画像処理部4は、入力された画像信号を所定の形式で復号(伸長)する。復号された画像信号は、表示制御部7の制御により、表示部8の液晶(LCD)モニタ8aに表示される。なお、画像表示においては、記録部5に画像信号を記録しなくとも、画像をLCDモニタ8aへ直接的に表示させることもできる。また、後述するように、バーコード読み取り時にはLCDモニタ8aに枠表示がなされる。さらに、この表示部8には、タッチセンサ8bも備えられている。このタッチセンサ8bによりLCDモニタ8aに表示されたソフトウェアのボタン表示にタッチすることにより、そのボタンの操作内容に基づく動作が実行される。
【0023】
また、この携帯型情報端末装置には、音声入出力を行うためのマイクロフォン9と、音声処理部10と、スピーカ11が設けられている。マイク9から入力された音声は、音声処理部10において、デジタル処理や符号化が行われて記録部5に記録される。逆に音声を再生するときには、記録部5に記録された音声信号が、音声処理部10で復号された後、アナログ信号に変換され、スピーカ11を介して音声として再生される。また、このマイク9から入力された音声による命令を認識できるようにして、CPU1にその認識した命令に対応する制御を実行させるようにしてもよい。
【0024】
さらに、この携帯型情報端末装置には、通信部12が設けられている。即ち、この携帯型情報端末装置は、通信部12を介して、パーソナルコンピュータ(PC)等の外部機器とデータの通信を行うことも可能である。このときの通信としては、例えば、赤外線通信やシリアル通信を用いる。
【0025】
また、この携帯型情報端末装置には、タッチパネルによるボタンの他に複数の機械的なボタンを有する操作部13が設けられている。CPU1は、ユーザによる操作部13の指示により、それに対応する制御を実行する。この操作部13には、発光部6を発光させるLEDボタンも含まれる。このLEDボタンが押されると、図示しないLEDスイッチ(SW)がONする。CPU1は、このLEDSWのON状態を判定して発光部6を発光させる。
【0026】
これらの制御は、フラッシュROMからなるメモリ部14に予め格納された所定のプログラムに従って実行される。また、このメモリ部14には、後に詳しく説明する枠表示プログラム14aや間引き撮影プログラム14b等も格納されている。また、SRAM(メモリ)15は、CPU1等で行われた演算の結果や、画像処理部4や音声処理部10で行われた処理の結果が一時的に格納されるメモリである。これらメモリ部14及びSRAM15に格納されたデータは、バス16を介してCPU1、画像処理部4、及び音声処理部10に転送される。
【0027】
このように構成された携帯型情報端末装置による人物などを撮影する一般撮影におけるCPU1が行う制御について図3のフローチャートを参照して説明する。この一般撮影のモードは、撮影レンズが図1に示す位置aにあるときのモードである。
【0028】
まず、CPU1は、撮像部3を起動して(ステップS1)、撮像部3で得られた画像をLCDモニタ8aに表示させる(ステップS2)。次に、CPU1は、LEDSWがONされたか否かを判定する(ステップS3)。ここで、LEDSWがONしたと判定したときには(YES)、発光部6のRGB3色のLED6a,6b,6cを全て発光させて、白色光を被写体に照射する(ステップS4)。一方、LEDSWがONしていないと判定したときには(NO)、そのまま次のステップS5に移行する。
【0029】
次に、ホワイトバランス制御(ステップS5)及び露出制御(ステップS6)を行って、画像を適正化する。その後、画像を記録部5に記録して(ステップS7)、一般撮影モードの制御を終了する。
【0030】
なお、ここでは、発光部6の発光指示を図示しないLEDSWのON/OFF状態で判定しているが、被写体の明るさを検出して、その明るさが所定量未満のときに発光部6を発光させるようにしてもよい。
【0031】
次に図4に示すフローチャートを参照して、実施の形態によるバーコード読み取りモード時の撮影制御について説明する。
【0032】
本実施の形態では、このバーコード読み取りモード時において、被写体、即ち、バーコードを撮像して後の処理の負担を軽くすることにより、バーコード読み取り時間の短縮及びバーコード読み取り時の消費電力の低減を達成する。
【0033】
このバーコード読み取りモードは、マクロ撮影により行われる。このモードを選択するには、例えば操作部13を操作してモード切換操作を指示してもよいし、タッチパネルを利用してLCDモニタ8aに表示されたメニュー画面からモード選択を指示してもよい。このモード選択により撮影レンズがマクロ撮影の位置に設定されたことをレンズ位置検出スイッチ2aが検出する。
【0034】
まず、CPU1は、撮像部3を起動して(ステップS11)、撮像部3で取り込まれた画像をLCDモニタ8aに表示させる(ステップS12)。このときに、その画像とともに図6(a)に示すようなLCD枠も表示される。
【0035】
通常は、図5(a)で示す撮像素子3aの有効画素エリア27のうち、エリア28で画像が取得される。本実施形態では、撮像後のデコード処理等の負担を軽くするために、有効画素エリアのうち、図5(b)で示すエリア(読み取り領域)28aの画素で取得した撮像結果のみを読み取り、後の画像処理を行う。そのためには、読み取り領域28a内にバーコードの像が撮像される必要がある。
【0036】
そこで、表示画面においては、図6(a)に示すように、読み取り領域28aがユーザに視認可能なように、枠表示30を表示する。また、図6(b)で示すように、読み取り領域28aの周囲を半透明表示にしてもよいし、遮光(マスク)表示にしてもよい。この半透明表示は、バーコードを読み取り領域28aに納める際に、周囲も視認できるため、バーコードを読み取り領域内に入れやすくなる。また、読み取り領域の大きさを枠表示30を見ながら可変できるようにして、ユーザが指定できるようにしてもよい。このような枠表示プログラム14aは、例えばメモリ部14に記憶されている。また、ユーザがより分かりやすいように、枠表示30と共に、「バーコードを枠内に入れて下さい」等の指示表示や音声指示をユーザに対して行ってもよい。
【0037】
この枠表示30を見たユーザは、枠内にバーコード29が表示されるように携帯型情報端末装置を移動させ、読み取り領域28a内のバーコード29を撮像する。
【0038】
次にCPU1は、測光を行って、最低被写体照度を検出し、この最低被写体照度が所定の基準値(例えば5lx)以上であるか否かを判定する(ステップS13)。この判定において、最低被写体照度が所定の基準値以上であると判定した場合には(YES)、発光部6を発光させずに撮影を行う。まず、CPU1は、ホワイトバランス制御(ステップS14)及び露出制御(ステップS15)を行って、画像を適正化する。次にCPU1は、上記読み取り領域28aに含まれる画素から撮像結果を読み取って(ステップS16)、読み取ったバーコード画像のデコードを行い、正しくバーコードがデコードされたか否かを判定する(ステップS17)。
【0039】
このバーコードのデコードにおいては、まず、読み取り領域28a内に正しくバーコードの像が撮像されているか否かを判定するために、バーコード29のマーカ29aの像を検出する。このマーカ29aの像が検出されなかった場合には、正しくバーコードがデコードされなかったと判定する。一方、マーカ29aが読み取り領域28a内で検出された場合には、そのバーコード29のデコードを行う。この結果からも、CPU1は、バーコードが正しくデコードされたか否かを判定する。ステップS17の判定において、正しくバーコードがデコードされなかったと判定した場合には(NO)、ステップS13に戻り、再び測光を行う。
【0040】
一方、ステップS17の判定において、正しくバーコードがデコードされたと判定された場合には(YES)、CPU1は、デコード結果をSRAM(メモリ)15に記憶させ(ステップS18)、さらに、図6(b)に示すようにLCDモニタ8aにバーコードデータを表示させる(ステップS19)。そして、このフローチャートの制御を終了する。
【0041】
また、上記ステップS13の判定において、最低被写体照度が所定の基準値以上でないと判定した場合には(NO)、発光部6を発光させて撮影を行う。このときCPU1は、発光部6を白色発光させずに、赤色LED(第1の色の発光ダイオード)6aのみを発光させる(ステップS20)。これが第1の発光制御手段に対応する。なお、最初に赤色LED6aを発光させるのは、赤色LED6aがRGB3色のLEDの中で発光時の消費電力が最も少ないためである。このようにして、赤色LED6aのみを発光させた後は、ホワイトバランス制御(ステップS21)及び露出制御(ステップS22)を行う。
【0042】
この後、バーコード画像の読み取りを行うのであるが、本実施形態では、バーコード画像の読み取り時にデータを間引いて読み取る。このステップS23のデータの間引き撮影(第1の読み取り手段)の手順を図7(a)のフローチャートに示す。なお、この間引き撮影の制御は、メモリ部14に格納された間引き撮影プログラム14bに従って行われる。
【0043】
一般にカラー撮像素子の画素は、図7(b)の符号100で示すような画素構成となっている。なお、図7(b)の行方向と列方向にふられている英数字は、画素のアドレスを示す。ここで、緑成分(G)の画素が多いのは、人間の目の特性において、緑色が最も感度が高いためである。本実施形態においては、赤色LEDを発光させて撮影を行う場合には、緑成分の画素から撮像結果を読み取ることにより、消費電力を低減する。
【0044】
即ち、間引き撮影においては、まず、縦列の画素のアドレスを指定する(ステップS41)。このとき、図7(b)に示すように、読み出し画素となる画素Gが選択される。次に、横列の画素のアドレスを指定する(ステップS42)。このとき、図7(b)に示す符号102で示す画素が選択される。
【0045】
以上の画素の選択の後、図7(b)の符号103で示すように、縦列指定した画素と横列指定した画素のうち、交差する画素(ここでは、緑成分の画素)を読み取って(ステップS43)、図4のステップS25に移行する。なお、このフローチャートに従った間引き撮影においては、全ての緑成分の画素が読み出されないが、これはバーコードのデコードに影響を与えないものとして無視する。勿論全ての緑成分の画素を読み取るようにしてもよい。また、画素のアドレスを指定する前に、ステップS17と同様に読み取り画素の限定を行ってもよい。
【0046】
ここで、再び図4の説明に戻る。ステップS23の間引き撮影の後、読み取ったバーコード画像のデコードを行う。そして、正しくバーコードがデコードされたか否かを判定する(ステップS24)。このバーコードのデコードの判定は、上記ステップS17のものと同じ動作である。このステップS24の判定において、正しくバーコードがデコードされたと判定した場合には(YES)、CPU1は、まず、赤色LED6aを消灯する(ステップS25)。次に、デコード結果をSRAM(メモリ)15に記憶させ(ステップS26)、さらに、LCDモニタ8aにバーコードデータを表示させる(ステップS27)。そして、このフローチャートの制御を終了する。
【0047】
一方、ステップS24の判定において、正しくバーコードがデコードされなかったと判定した場合には(NO)、CPU1は、赤色LED6aを消灯し(ステップS28)、今度は緑色LED(第2の色の発光ダイオード)6bのみを発光させる(ステップS29)。これが第2の発光制御手段に対応する。そして、CPU1は、ホワイトバランス制御(ステップS30)及び露出制御(ステップS31)を行う。次に間引き撮影を行う(ステップS32)。この間引き撮影(第2の読み取り手段)は、図7(a)の緑を赤に変えるだけでよい(即ち、指定する画素をずらす)ので説明を省略する。
【0048】
ステップS32の間引き撮影の後、読み取ったバーコード画像のデコードを行う。そして、正しくバーコードがデコードされたか否かを判定する(ステップS33)。このステップS33の判定において、正しくバーコードがデコードされたと判定した場合には(YES)、CPU1は、まず、緑色LED6bを消灯する(ステップS34)。次に、デコード結果をSRAM(メモリ)15に記憶させ(ステップS35)、さらに、LCDモニタ8aにバーコードデータを表示させる(ステップS36)。そして、このフローチャートの制御を終了する。一方、ステップS33の判定において、正しくバーコードがデコードされなかったと判定した場合には(NO)、緑色LED6bを消灯した後(ステップS37)、LCDモニタにバーコード読み取りがNGであったことを示す表示を行う(ステップS38)。そして、このフローチャートの制御を終了する。
【0049】
なお、図4のフローチャートでは、発光部6を発光させるときに、まず赤色LED6aを発光させているが、初めから赤色のバーコードをデコードすると分かっている場合に、赤色発光を行うのは電力の無駄であるので、自動で発光部6を発光させる他に、例えばボタン操作や音声入力により、ユーザが任意の色で発光部6を発光させることができるようにしてもよい。
【0050】
以上実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0051】
さらに、上記した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【0052】
尚、本発明は以下のような効果を有している。
バーコード読み取り機能を使用するときには、撮像手段で撮像した被写体の像のうち、読み取り領域の画素の像のみを限定して読み取るので、撮像後のデコード処理等が簡単化でき、バーコード読み取り機能利用時におけるバーコード読み取り時間の短縮及びバーコード読み取り時の消費電力の低減が可能である。
また、撮像結果が読み取られる読み取り領域が視認可能なように表示手段に表示させるので、ユーザは容易に被写体を読み取り領域内に入れることができる。
さらに、バーコード読み取り機能を使用するときには、所定の色のLEDのみを発光させるので消費電力を低減でき、また、撮像結果を読み出す際にデータの間引きを行っているので、撮像後のデコード処理等が簡単化でき、バーコード読み取り機能利用時におけるバーコード読み取り時間の短縮及びバーコード読み取り時の消費電力の低減が可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、バーコード読み取り機能利用時におけるバーコード読み取り時間の短縮及びバーコード読み取り時の消費電力の低減が可能な携帯型情報端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態に係る携帯型情報端末装置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】撮像部の詳細な内部構成を示すブロック図である。
【図3】一般撮影モード時の制御手順を示すフローチャートである。
【図4】バーコード読み取りモード時の制御手順を示すフローチャートである。
【図5】撮像素子の画素領域を示す図である。
【図6】表示部の表示例を示す図である。
【図7】図7(a)は間引き撮影の制御手順を示すフローチャートであり、図7(b)は間引き撮影時の画素の読み取り手法を説明するための図である。
【符号の説明】1…メイン制御部(CPU)、2…撮影レンズ、2a…レンズ位置検出スイッチ(SW)、3…撮像部、3a…撮像素子、3b…デジタル信号処理部(DSP)、4…画像処理部、5…記録部、6…発光部、6a…赤色LED,6b…緑色LED,6c…青色LED,7…表示制御部、8…表示部、8a…液晶(LCD)モニタ、8b…タッチセンサ、9…マイク、10…音声処理部、11…スピーカ、12…通信部、13…操作部、14…メモリ部、14a…枠表示プログラム、14b…間引き撮影プログラム、15…SRAM(メモリ)、16…バス、17…アナログ処理部、18a…R信号処理部、18b…G信号処理部、18c…B信号処理部、19a,19b,19c…アナログ/デジタル変換部(ADC)、20…初期化部、21…露出量検出部、22…露出量調整部、23…ホワイトバランス検出部、24…ホワイトバランス調整部、25…トリガ部、26…IICインターフェイス
Claims (5)
- バーコード読み取り機能を有する携帯型情報端末装置において、
被写体の像を撮像する複数画素からなる撮像手段と、
上記撮像手段によって撮像した結果を表示する表示手段と、
上記バーコード読み取り機能の使用時に、上記撮像手段の複数画素のうち読み取り領域を設定し、この読み取り領域の画素からの出力のみを限定して読み出す限定手段と、
上記読み取り領域を視認可能なように上記表示手段に枠表示を行う枠表示手段と、
を具備することを特徴とする携帯型情報端末装置。 - 上記枠表示手段による枠表示は、上記読み取り領域の周囲をマスク表示することを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報端末装置。
- 上記枠表示手段による枠表示は、上記読み取り領域の周囲を半透明表示することを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報端末装置。
- バーコード読み取り機能を有する携帯型情報端末装置において、
被写体の像を撮像する撮像手段と、
上記被写体に補助光を照射する複数色の発光ダイオードを含む発光手段と、
上記発光手段の複数色の中の第1の色の発光ダイオードのみを発光させて上記撮像手段による被写体の撮像を行う第1の発光制御手段と、
上記第1の発光制御手段によって補助光が照射された被写体を、上記撮像手段で撮像した結果の中から、上記第1の色に対応する画素の出力のみを読み取る第1の読み取り手段と、
上記第1の読み取り手段によって読み取られた結果に基づいてバーコードをデコードするデコード手段と、
を具備することを特徴とする携帯型情報端末装置。 - 上記デコード手段により上記バーコードをデコード可能であるか否かを判定する判定手段と、
上記判定手段によって上記バーコードのデコードが不可能であると判定された場合に、上記発光手段の複数色の中の上記第1の色と異なる第2の色の発光ダイオードのみを発光させて上記撮像手段による上記被写体の再撮像を行う第2の発光制御手段と、
上記第1の発光制御手段によって補助光が照射された被写体を、上記撮像手段で撮像した結果の中から、上記第2の色に対応する画素の出力のみを読み取る第1の読み取り手段と、
をさらに具備し、
上記デコード手段は、上記第2の読み取り手段によって読み取られた結果に基づいて上記バーコードを再びデコードすることを特徴とする請求項4に記載の携帯型情報端末装置。
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Cited By (7)
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