JP2004286734A - 情報取得方法及び情報取得装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マイクロカプセルの溶媒中における形態等の情報を良好に取得することができる情報取得方法を提供する。
【解決手段】 溶媒中における物質に関する情報の取得方法であって、前記物質を溶媒中で保持する工程と、前記溶媒を非晶質な固相状態にする工程と、前記非晶質の溶媒に保持された物質に関する情報を電子顕微鏡を用いて取得する工程とを有する情報取得方法。特に透過電子顕微鏡による評価の際、急速凍結法により、対象となる物質を水分などの溶媒を含んだ状態で凍結し、クライオトランスファー法によりそのままの状態でクライオ型透過電子顕微鏡に導入し観察する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、溶媒中における物質の形態等に関する情報を取得する情報取得方法及び情報取得装置に関するものである。
近年、材料の機能化が進み、溶媒中でしか形態を保てないマイクロカプセルなどの材料が考案されている。例えば、インクジェット記録用のインクとして、色材などの機能性物質をポリマーで内包してマイクロカプセル化したものをインクの中に含むことによって、発色性や耐侯性を向上させる試みがなされている。この場合、マイクロカプセルの形態、組成等の評価分析をすることがインクの特性を知る上で非常に重要になってくる。
従来の評価方法としては、走査型電子顕微鏡による評価方法がある。一般的な走査型電子顕微鏡でのマイクロカプセルの内包物の分析としては、揮発性物質を内包するマイクロカプセルの断面部を通常の走査型電子顕微鏡で観察するという方法がなされている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、水中に分散しているマイクロカプセルを分析する際には水から分離し、樹脂の殻部に覆われたカプセルの内部を観察しているため、実際の使用する際の溶媒中でのマイクロカプセルの形態が得られていないと考えられる。
本発明の情報取得方法の評価対象となるような水などの溶媒中で安定した形態を保って存在する高分子、たとえばゾル、ゲル等のような水を含んだサンプルは、通常走査型電子顕微鏡の中に入れると水分が蒸発してしまい、その構造が壊れてしまう。またそればかりでなく、サンプルの抵抗値が高く電気導電性がないためチャージアップして、二次電子像を得ることができない。
そこでこのようなサンプルを観察する分析法として、最も適している環境制御型の走査電子顕微鏡を用いて観察、分析する方法が用いられている。
この環境制御型の走査電子顕微鏡は、低真空型走査電子顕微鏡とも言われ、通常の走査電子顕微鏡での観察モードよりも低い真空度下で観察する装置である。
しかしながら、この低真空型の走査電子顕微鏡は真空度が低い為、チャンバー内に残留ガスが存在し、サンプルから発生した二次電子が検出器に到達する間の妨げになり、検出される信号量が少ないという問題があり、十分な解像度が得られなかった。
特開平09−057091号公報
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、マイクロカプセルが水などの溶媒中に含まれている系において、マイクロカプセルの溶媒中における形態等の情報を良好に取得することができる情報取得方法及び情報取得装置を提供することである。
また、本発明は、溶媒とマイクロカプセルとを含んだ組成物を製造する製造工程中の評価工程として、溶媒をほぼ非晶質の状態にすることによって、マイクロカプセルにダメージを与えることなく、形態や内部の定量や内部の定性が可能な組成物の製造方法を提供することである。
すなわち、本発明の第1は、溶媒中における物質に関する情報の取得方法であって、前記物質を溶媒中で保持する工程と、前記溶媒を非晶質な固相状態にする工程と、前記非晶質の溶媒に保持された物質に関する情報を電子顕微鏡を用いて取得する工程とを有することを特徴とする情報取得方法である。
本発明の第2は、溶媒中における物質に関する情報の取得装置であって、前記物質を溶媒中で保持する手段と、前記溶媒を非晶質な固相状態にする手段と、前記非晶質の溶媒に保持された物質に関する情報を電子顕微鏡を用いて取得する手段を有することを特徴とする情報取得装置である。
本発明の第3は、マイクロカプセルに内包された物質と溶媒とを含む組成物の製造方法であって、前記物質をマイクロカプセルに内包させる工程と、前記マイクロカプセルを溶媒中に保持する工程と、前記溶媒を非晶質な固相状態にする工程と、前記非晶質である前記溶媒に保持されたマイクロカプセルを電子顕微鏡を用いることで、前記物質に関する情報を取得する工程とを有することを特徴とする組成物の製造方法である。
本発明は、特に透過電子顕微鏡による評価の際、急速凍結法により、対象となる物質を水分などの溶媒を含んだ状態で凍結し、クライオトランスファー法によりそのままの状態でクライオ型透過電子顕微鏡に導入し、観察することを特徴とする。
また、この観察の際にコントラストをあげるためにエネルギーフィルター型の透過電子顕微鏡をもちいることを特徴とする。
本発明は、マイクロカプセルが水などの溶媒中に含まれている系において、マイクロカプセルの溶媒中における形態等の情報を良好に取得することができる。
また、本発明は、溶媒とマイクロカプセルとを含んだ組成物を製造する製造工程中の評価工程として、溶媒をほぼ非晶質の固相状態にすることによって、マイクロカプセルにダメージを与えることなく、形態や内部の定量や内部の定性が可能となる。
本発明は、溶媒中での形態と、溶媒から取り出した状態での形態が異なる物質の、溶媒中における形態に関する情報を取得する方法を提供するものである。
例えば、マイクロカプセル化された物質を分析する場合には、溶媒とマイクロカプセルとを含む組成物の製造工程の中でマイクロカプセルを評価し、マイクロカプセルの形態や内包された物質の定性と定量を分析することができる。
まず、本発明におれる物質には、種々の機能性材料が挙げられる。たとえば、インクやトナーに使われる顔料や染料などの色材、さらには、発色性を示すα−ナフトール等や、触媒機能を示すアルミナ、シリカ等などがある。さらに、真菌(かび)やボツリヌス菌等の菌類も可能である。機能性材料は、当然これらに限定されものではないことは、言うまでもない。
また、前記物質をマイクロカプセル化すると言うのは、見かけ上前記物質が覆われてればよく、たとえば、前記材料がカプセルの外に飛び出していたりしていても良い。またカプセルが殻状や皮膜状ではなく、外側ほど溶媒を多く含んで広がっていてもよい。
また、前記溶媒としては、水、水溶性溶媒、有機溶剤が挙げられる。有機溶剤としては、エタノール、メタノール、トルエン等が挙げられる。情報を取得する前に溶媒を非晶質の状態にするが、この場合の非晶質な状態とは、溶媒がほぼ非晶質な固体になることが好ましい。当然、マイクロカプセルなどの形態に影響を与えない範囲であれば、結晶質なものや非晶質なゲルなどが含まれていてもよいことは言うまでもない。
溶媒を非晶質な固相状態にする手段として急速凍結又は急速凍結固定がある。まず、一般的な凍結固定法について言及すると、生物の分野では、水分、油分を含む細胞、組織の微細構造を分析する為の試料作成法として、凍結技法と呼ばれる一連の試料処理法が注目されている。これは大量の水を含む細胞や組織を生の状態のまま瞬時に冷凍して細胞や組織の構成要素とそこに含まれる種々の物質を氷の中に閉じ込めてしまい、その状態を維持したまま形態分析や含有物質の所在を証明できるサンプルをつくろうとするもので、「細胞が生きている状態の状態を保持して分析する」ことを目的とする。しかし、上記の凍結法の最大の難点は、水の成分が凍結の際に氷になり、その結晶(氷結晶)が時間がたつにつれて次第に成長し、試料の組織の構造を歪めてしまうことである。特に高分解能の分析、観察の際に十分な解像度が得られない。
これに対して、本発明に用いる急速凍結固定法は、凍結装置の改良によって氷晶(氷の結晶)形成(液相中の水分子が結晶膜となる分子を中心として一定の秩序ある方向をもった配列を示すこと)による構造破壊を最小限に抑え、微細形態分析に十分耐えうる試料を作成するものである。すなわち、凍結法ではいかに冷却速度の速い凍結法を考えるかが重要である。
このため、できるだけ融点の低い冷却剤を用いることが好ましく、また試料と冷却剤の間の熱伝導性を高めることが好ましい。具体的には、冷却剤としては液体窒素、または液体ヘリウムを用いる。急速凍結の方法は、例えば試料に冷却剤をホルダ−に投入して直に温度を低下し、常に試料を冷却して行う方法が挙げられる。
上述のように水分、油分等を含んだ試料を電子顕微鏡で観察する際に試料を急速冷凍し、固定しそのままの状態に保った試料を、同環境下(温度、湿度)でそのままの状態で電子顕微鏡内に導入していく方法をクライオトランスファー法と言うこともある。
マイクロカプセルの形態や内包された物質の定性や定量を分析する手法としては、エネルギー型電子顕微鏡を用いるのが好ましい。エネルギー型電子顕微鏡とは、エネルギーフィルター(EF)を透過型電子顕微鏡(TEM)に組み込むことによって、好まれて用いられる。エネルギーフィルターを透過型電子顕微鏡に組み込むことにより、試料を透過した電子線を分光し、イメージとしての2次元情報と非弾性散乱電子の損失エネルギー(EELS)情報を加えた3次元情報をTEMの空間分解能で得ることが可能となる。EFTEM−EELSにより特定のエネルギーを損失した電子のみを選択してTEM像をつくることによりEF像ができ、いままでコントラストのつきにくかった有機物等を高コントラストで観察することが可能となる。また組成分析を行うことができ、点分析、線分析、マッピングを行うことも可能となる。以上のような本発明の流れを図3に示す。また、従来の分析で用いられていた工程を図4に示す。
次に、機能性物質を樹脂等で内包してマイクロカプセルを作製する方法としては国際公開公報WO03/074609号公報に記載の方法を用いることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
実施例1
<ブロックポリマーの合成>
2−エトキシエチルビニルエーテル(EOVE)、2−メトキシエチルビニルエーテル(MOVE)とHO(CH25 COOHとからなる、片末端カルボン酸ブロックポリマーの合成。
ポリ[EOVE(2−エトキシエチルビニルエーテル)−b−MOVE(メトキエチルビニルエーテル)]−O(CH25 COOH(ここで、bはブロックポリマーであることを示す記号である)を、以下の手順により合成した。
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、EOVE12mmol(ミリモル)、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.1mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、A成分(EOVE)の重合の完了を確認した。
次いで、B成分(MOVE)を12mmol添加し、重合を行った。GPCを用いるモニタリングによって、B成分の重合の完了を確認した後、HO(CH25 COOEtを30mmol添加して、重合反応を停止した。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄した。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固して、ポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH25 COOEtのブロクポリマーを得た。
合成した化合物の同定は、GPCとNMRにより行なった。特に末端に結合している部分の同定にはNMRのDOSY法による測定により、高分子量体のスペクトル中に末端部位の存在することを確認することによって行なった。Mn=2.1×104 、Mw/Mn=1.4であった。Mnは数平均分子量であり、Mwは重量平均分子量である。
得られたポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH25 COOEtの末端のエステル部位を加水分解し、NMRにて同定を行ったところ、目的物であるポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH25 COOHが得られた。
得たカルボン酸末端のブロックポリマー26質量部をpH11の水酸化ナトリウム水溶液200質量部ともに0℃で3日間攪拌し、完全にポリマーが溶解したカルボン酸ナトリウム塩ポリマー溶液とした。これから塩化メチレンでこのポリマーを抽出し、乾燥し、溶媒を留去してポリマーを単離した。
このポリマー25質量部を塩化メチレン80質量部に溶解させた後、色材としてフタロシアニンブルー(東洋インキ社製、平均粒子径≦100nm)10質量部を添加し、分散した。これを800質量部の蒸留水に攪拌しながら滴下し、さらにエチレングリコール200質量部を加えた。この状態から40℃で3時間、開口状態で放置し、塩化メチレンを完全に留去し、インクを作成した。
インク中において、色材はポリマーに内包されてマイクロカプセルが形成されていることを、光学測定により確認した。
<クライオ型透過型電子顕微鏡による評価>
次に、図3に示す方法により、マイクロカプセルの評価を行った。
以上のように作成したインクの溶液をスポイトで適量メッシュに載せる。本実施例ではメッシュはマイクログリッドを用いた。
次に冷却するときにインク(水分)が多すぎないようにろ紙で軽く抑え、余分な水分を吸い取る。このときあまり強く押しすぎるとインクがすべて吸い取られてしまったり、マイクロカプセルがダメージをうけたり、壊れてしまったり等があるので注意深く行うことが重要である。
そしてこのメッシュを急速凍結装置(ライカ社CM−10)にセットする。本実施例では冷媒として液体窒素、その液体窒素を冷却する冷媒として液体プロパンを選んだ。そしてこのメッシュ上のインクを急速凍結した。
このままの状態でクライオトランスファー(GATAN社)に搭載し、透過電子顕微鏡のホルダーに変換する。この作業は液体窒素中にサンプルが入ったままの状態で行うことが重要である。また、液体窒素のバブリングによるサンプルダメージにも注意しなくてはいけない。
このようにしてサンプルの載ったホルダーをクライオ型透過電子顕微鏡に導入して観察を行なった。本実施例で使用した透過型電子顕微鏡は日本FEI社のTECNAI20である。観察条件は加速電圧200kV,でエネルギーフィルター幅は5eVとした。観察温度は−180℃である。
この観察で得られたZero Loss像を図1に示す。約200nmの粒子径の円形のコントラストが観察された。
比較例1
通常の透過型電子顕微鏡により観察を行った。
上述の実施例1で記したブロックポリマーの合成法と同様にしてポリマーを合成した。コロジオン膜をはった透過型電子顕微鏡用のメッシュ(200メッシュ、応研商事製)に上記インクをスポイトで微量滴下した。その後、余分な溶媒(水分)をろ紙で除去し、約半日大気中で保存乾燥した。その後透過型電子顕微鏡(H−800、日立株式会社製)にて観察をおこなった。この電子顕微鏡写真を図5に示す。
これに示したように、マイクロカプセルが破壊されてしまい、インクとして存在している本来の形態は失われてしまった。
実施例2
<ブロックポリマーの合成>
実施例1と同様の方法で作製した。
<クライオ型走査型電子顕微鏡による観察>
上記インクを走査型電子顕微鏡用クライオトランスファー用のサンプル台にインクを適量のせた。その後、クライオトランスファーによってインクを−80℃まで冷却した。そのままの状態でフィールドエミッション型の走査電子顕微鏡(HITACHI社製、S−5000H)に導入し、液体窒素で冷やしつづけ−100℃の状態で観察した。この時の観察条件は加速電圧0.8kVであった。
この観察によって得られた走査型電子顕微鏡像を図2に示す。この走査型電子顕微鏡像より、約80nmのマイクロカプセルの形態が直接観察できた。
比較例2
通常の走査電子顕微鏡による観察を行った。
上述の実施例1で記したブロックポリマーの合成法と同様に、ポリマーを合成し、インクを作成した。
その後、走査型電子顕微鏡用試料台に良く洗浄したSi基板をカーボンのテープで貼り付けた。上記インクをスポイトで微量吸引し、上記Si基板の表面に微量滴下した。その後数分大気中で放置した。この放置により水分はある程度蒸発するが、若干の溶媒(水)は残存していると考えられる。
その後、試料に伝導性を持たせる為にイオンビームスパッタ(日立製)でPtを薄く(50Å)蒸着した。これを電界放射型走査電子顕微鏡(S−5000H、日立株式会社製)で観察した結果を図6に示す。
蒸着器のチャンバーに入れたこと、また走査電子顕微鏡の試料室にいれたことにより水分はほとんどなくなってしまっており、マイクロカプセルの形状は破壊されてしまっていることが確認される。
また、常温観察のため、このような有機物系のサンプルは走査電子顕微鏡観察による電子線照射により温度は上昇し、膜が溶けてしまっている様子がうかがえる。このようにして、常温での走査電子顕微鏡観察ではマイクロカプセルの形態の直接観察は非常に困難であった。
本発明は、機能性材料などを内包したマイクロカプセルが水などの溶媒中に含まれている系において、マイクロカプセルの溶媒中における形態等の情報を良好に取得することができるので、マイクロカプセルにダメージを与えることなく、機能性材料など形態や内部の定量や定性の観察に利用できる。
実施例1で評価して得られたインクの粒子構造を示す透過型電子顕微鏡写真(倍率:4万倍)である。 実施例2で評価して得られたマイクロカプセルの粒子構造を示す透過型電子顕微鏡写真(倍率:30万倍)である。 本発明の評価工程の1つの流れを示した工程図である。 従来の評価工程の流れを示した工程図である。 本発明の比較例で、通常の透過型電子顕微鏡で観察した写真(倍率:5万倍)である。 本発明の比較例で、通常の走査型電子顕微鏡で観察した写真(倍率:1万倍)である。

Claims (8)

  1. 溶媒中における物質に関する情報の取得方法であって、前記物質を溶媒中で保持する工程と、前記溶媒を非晶質な固相状態にする工程と、前記非晶質の溶媒に保持された物質に関する情報を電子顕微鏡を用いて取得する工程とを有することを特徴とする情報取得方法。
  2. 前記物質はマイクロカプセルに内包されていることを特徴とする請求項1に記載の情報取得方法。
  3. 前記情報は、前記物質の形態、定量または定性の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1または2に記載の情報取得方法。
  4. 前記溶媒を急速凍結して非晶質な固相状態にする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の情報取得方法。
  5. 前記非晶質の溶媒と物質に電子線を照射する工程を有し、電子エネルギー損失分光法を用いて物質に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の情報取得方法。
  6. 前記非晶質の溶媒と物質に電子線を照射する工程を有し、エネルギーフィルター型同化方電子顕微鏡を用いて物質に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の情報取得方法。
  7. 溶媒中における物質に関する情報の取得装置であって、前記物質を溶媒中で保持する手段と、前記溶媒を非晶質な固相状態にする手段と、前記非晶質の溶媒に保持された物質に関する情報を電子顕微鏡を用いて取得する手段を有することを特徴とする情報取得装置。
  8. マイクロカプセルに内包された物質と溶媒とを含む組成物の製造方法であって、前記物質をマイクロカプセルに内包させる工程と、前記マイクロカプセルを溶媒中に保持する工程と、前記溶媒を非晶質な固相状態にする工程と、前記非晶質である前記溶媒に保持されたマイクロカプセルを電子顕微鏡を用ることで、前記物質に関する情報を取得する工程とを有することを特徴とする組成物の製造方法。
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