JP2004286662A - 磁気センサを用いた絶対位置検出装置 - Google Patents

磁気センサを用いた絶対位置検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】移動体の被検出面を面一な平面状とした状態で、しかも移動体を移動させない場合でも移動体の絶対位置を検出することのできる絶対位置検出装置を提供することにある。
【解決手段】ピストンロッド2の表面に凹凸部を形成し、その表面を被覆層7で面一に覆うとともに凹凸部の形状の組合せで個別の絶対位置情報パターンを形成する。同個別の絶対位置情報パターンを磁気センサ4で検出する。磁気センサ4は、磁石6による磁界がピストンロッド表面に形成した凹凸部により発生する磁場の変化をホール素子6によるホール電圧として取り込む。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の移動量を予め設定した基準点からの距離を示す絶対位置として検出することのできる絶対位置検出装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から移動体の位置を検出する位置検出装置は、各種提案されている。例えば、制御用の流体圧シリンダで摺動するピストンロッドのような移動体を所定位置で停止させたり、ピストンロッドの摺動で作業機アクチュエータの駆動制御を行わせたりするために、移動体の一部又は移動体の表面の所定位置に磁気スケールによる基準尺を形成し、形成した基準尺を磁気センサで検出する位置検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、CCDカメラで基準パターンを検出することで移動体の絶対位置を求める位置決め装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
特許文献1に記載された位置検出装置では、図7で示すように強磁性部材24で形成されたピストンロッド21の最縮位置をゼロ点として設定するとともに、ピストンロッド21の表面に弱磁性部23をピストンロッド21のストローク方向に沿って所定のピッチで配設している。また、これらの弱磁性部23のうち所定の不等間隔で選んだ位置の弱磁性部を基準点として第1の深さM2に形成し、また、残りの位置の弱磁性部を第2の深さM1で形成して磁気スケール22を構成している。
【0005】
磁気スケール22のピッチに対応して90度の位相差をもった正弦波を出力する一対の磁気センサ25を磁気スケール2に対向して配置してある。ピストンロッド21を摺動させて磁気センサ25により隣接する2つの基準点を検出する。2つの基準点が検出された時点で、図8で示すようにピストンロッド21の計測開始位置から2つの基準点までのストローク位置データX1、X2の差を基準点間隔Lとして計測し、2つ目の基準点を基準として基準点間隔Lに応じたアドレスADを演算する。アドレスADが指し示すメモリに格納されている基準点位置を、2つ目の基準点に対するストローク位置データX2で置き換えることで、計測開始位置をゼロ位置とすることができる。更に、基準点の間隔は不等間隔となっているため、基準点間隔Lの値からピストンロッドの最縮位置であるゼロ点から2つ目の基準点までの距離、即ち2つ目の基準点における絶対位置をメモリから呼び出すこともできる。メモリから呼び出した2つ目の絶対位置を基に、計測開始位置における絶対位置を求めることができるようになっている。
【0006】
しかし、特許文献1に記載されたものは、ピストンロッド1を摺動させて2つの基準点を検出した後で初めて測定開始位置における絶対位置を求めることができるものとなっている。このため、ピストロッドの起動時、即ち、図8の計測開始時において絶対位置である最縮位置からどれだけピストンロッドが伸長した位置状態にあるかを検出することができない。計測開始時にそのまま絶対位置を検出することができないので、常にピストンロッドを摺動させ、2つの基準点を検出しなければならなかった。
【0007】
また、弱磁性部を形成するためには、特許文献1には明記されていないが、レーザビームのような高エネルギ密度のビームを照射し、照射した部分に母材である移動体の強磁性材質とは異なる磁気特性を与えて弱磁性部として、弱磁性部の深さを異ならせて目盛を形成するなど、特別な加工装置を必要とした。
【0008】
更に、基本的には被検出体の表面に形成された基準尺の目盛の数をカウントしているので、2つの目盛の中間のように目盛のない部分では変位を検知することができなくなり、目盛の数を増やしてその間隔を小さくすると、磁気センサの検出範囲に2個以上の目盛が同時に入ってカウントができなくなったり、磁気センサの検出範囲を小さくすることが非常に困難であるといった問題が生じていた。
【0009】
特許文献2に記載された位置決め装置は、図9で示すように台座31に設けた側板32で被加工物33と基準パターン34とを位置固定で支持している。台座31上にはXYステージ35が設けられ、XYステージ35に設けた可動アーム36には上向きに位置決め用CCDカメラ37と下向きに加工ヘッド38が設けられている。
【0010】
図10に示すように、基準パターン34は、CCDカメラ37の画像取り込み範囲39の1/2以下のピッチで二次元的に配列された個別基準パターン40が構成されている。個別基準パターン40には、基準位置座標情報が表示されている。
【0011】
CCDカメラ37で基準パターン34の絶対位置座標情報を取り込み、取り込んだ画像を画像処理装置で処理し、2次元上での位置決めを行うことができる。
即ち、CCDカメラ37に取り込まれた個別基準パターン34上で、CCDカメラ画像中心位置が占める位置座標を求め、これと個別基準パターンが持つ絶対位置座標とを演算処理し、両座標の和からCCDカメラの絶対位置を算出している。
【0012】
しかし、特許文献2に記載されたものは、基準パターンの表面に汚れ等が付着してCCDカメラで個別基準パターンを正確に取り込むことができなかったときには、位置決めを行うことができないと言った問題がある。
特に、特許文献2に記載の発明を応用して、基準パターンを移動体の表面に形成し、CCDカメラを固定することで移動体の移動位置を検出する場合などにおいて、移動体を案内ガイドに沿って円滑に摺動させるために移動体表面に潤滑油を塗布したりすると、CCDカメラで移動体表面に形成した基準パターンを塗布した潤滑油が邪魔をして正確に取り込むことができなくなったりして、移動体の位置決めを正しく行うことができなくなる。また、CCDカメラで基準パターンを取り込むためには、基準パターンに向けた照明装置が別途必要となるなど、位置決め装置としての構成が複雑となる問題があった。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−264740号公報(要約、段落番号0007、0008、0014〜0017、0044〜0055、図1〜図11)
【特許文献2】
特開2001−147720号公報(要約、段落番号0006、0007、0009〜0017、図1、図2)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、上述の問題点を解決し、移動体の位置計測時に移動体を移動させなくても、しかも移動体の表面に潤滑油を塗布した状態でも移動体の絶対位置を正確に検出することのできる位置検出装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願発明の課題は本件請求項1〜5に記載された各発明により達成される。
即ち、本願請求項1に係る発明は、磁気センサが、同一面上に複数配したホール素子と、前記複数のホール素子に対して垂直磁場を与える磁石またはコイルと、前記垂直磁場の変化に応じた前記ホール素子のホール電圧を取り出す検出回路とを備え、個別の絶対位置情報パターンを連続的に配した移動体に対して非接触で、かつ少なくとも1以上の前記個別の絶対位置情報パターンを読み取り可能な位置に前記磁気センサを配したことを特徴とする絶対位置検出装置にある。
【0016】
この発明では、複数のホール素子を用いた磁気センサで移動体に設けた個別の絶対位置情報パターンを読み取ることにより、移動体の絶対位置、即ち、予め設定したゼロ点からの距離として移動体の移動位置を絶対位置情報として検出することができる。しかも、個別の絶対位置情報パターンを連続的に配しているので、移動体の移動にともなって生じる磁束のパターン変化を複数のホール素子により確実に読み取ることができるので、移動体の表面に潤滑油等が塗布されていても個別の絶対位置情報パターンを正確に読み取ることができる。
移動体における絶対位置としては、予め設定した移動体の特定部位の位置について、予め設定した絶対座標におけるゼロ位置からの距離として定めることができる。
【0017】
個別の絶対位置情報パターンとしては、種々の形式で符号化することのできる情報パターンを用いることができる。絶対位置情報を示す個別の情報パターンを移動体の移動方向に沿って連続して配置することは、例えば、前記ゼロ点から5cmの点を示す個別の絶対位置情報パターンの次に、5.5cmの点を示す絶対位置情報パターンを配し、順次、6cm、6.5cmの点といったように個別の絶対位置情報パターンを連続的に配することで行うことができる。個別の絶対位置情報パターンは、絶対位置検出精度に応じて適宜設定することができる。
【0018】
また、移動体の表面をエッチング等により凹凸を形成することで個別の絶対位置情報パターンを連続して形成することができる。この場合、凹凸を形成した移動体の面上をメッキ等の被覆層で覆い表面を面一な平面とすることが望ましい。メッキ等の被覆層によって絶対位置情報パターンが毀損することが防止され、しかも移動体の表面は滑らかな平滑面とすることができるので、移動体の移動に支障なく常に安定した状態で移動体の絶対位置を検出することができる。
【0019】
ホール素子としては一般的なホール素子を用いることができ、板状の半導体の側端面間に電流を流し、それと直角、即ち板状の表裏面方向に磁場を印加すると、それらの方向に直角な方向、即ち、前記電流を流していない側端面間に起電力が生じるものであり、生じた起電力がホール電圧と呼ばれている。本願発明はこのホール素子を複数配列し、磁石またはコイルにより前記複数のホール素子に磁場を印加し、移動体表面に形成した凹凸部によって変化する磁場の変化をホール素子でホール電圧として検出している。磁場を与える磁石としては、永久磁石等の各ホール素子に安定した磁場を与えることができるものを用いることができる。また、コイルに流す電流を制御して、所望の安定した磁場を各ホール素子に与えることもできる。
【0020】
複数のホール素子で個別の絶対位置情報パターンを読み取ることにより、個別の絶対位置情報パターンによって表される絶対位置を検出することができる。
複数のホール素子は、直列に等間隔に配列することも、マトリックス状に配列することができ、複数のホール電圧を取り出す検出回路としてはCCD回路やCMOS回路を用いることができる。
【0021】
また、個別の絶対位置情報パターンを直交座標におけるXY座標位置情報パターンとして2次元的な広がりをもって連続的に配置することで、複数のホール素子により2次元方向における絶対位置情報を検出することもできる。このとき、複数のホール素子はマトリックス状に配することが望ましい。
【0022】
本願請求項2に係わる発明は、請求項1の事項に加えて、個別の絶対位置情報パターンが前記移動体の一表面に形成した凹凸パターンにより構成され、同凹凸パターンが形成された表面の上面が被覆層によって面一に被覆されてなることを限定した絶対位置検出装置にある。
【0023】
この発明では、移動体の一表面に凹凸パターンで個別の絶対位置情報パターンを形成し、しかも凹凸パターンを形成した面上をメッキ等の被覆層で被覆して面一としている。このため、移動体の摺動に対して凹凸パターンが障害となることが防止され、案内部材等に対して移動体の摺動を円滑に行わせることができる。また、被覆層によって凹凸が毀損するのを防止することができる。
【0024】
凹凸パターンは、エッチング、切削加工、放電加工等の簡便な手段により形成することができる。また、磁石の磁場を変化させるのには、凹部の深さも50μm程度の深さを形成すればよく、凹凸パターンによる磁場の変化を複数のホール素子により検出することができるようになる。
【0025】
本願請求項3に係わる発明は、請求項1または2に記載の事項に加えて、少なくとも2つ以上の前記個別の絶対位置情報パターンが、前記複数のホール素子により同時に読み取り可能であることを限定した絶対位置検出装置にある。
【0026】
この発明では、複数のホール素子によって少なくとも2つ以上の個別の絶対位置情報パターンを読み取ることができるので、磁気センサの検出位置が個別の絶対位置情報パターン間に位置していたとしても、確実に1つ以上の独立した個別の絶対位置情報パターンを読み取ることができるようになり、移動体の絶対位置、即ち、予め設定した絶対座標におけるゼロ点から予め設定した移動体の特定位置までの距離として検出することができる。
【0027】
移動体の移動位置に関する位置情報に高精度が要求されない場合には、複数のホール素子により検出した個別の絶対位置情報パターンのなかで、個別の絶対位置情報パターンの全てを検出することができた絶対位置をもって、検出時点における移動体の絶対位置とすることもできる。
【0028】
また、移動体の移動位置に関する位置情報に精度が要求される場合には、複数のホール素子により検出した個別の絶対位置情報パターンのなかで、個別の絶対位置情報パターンの全てを検出することができた絶対位置と、同絶対位置として検出した絶対位置情報パターンの中心と複数配列したホール素子を備えた磁気センサの中心とがどの方向にどれだけ変位しているのかを演算し、演算した変位量及び変位方向と検出した絶対位置とから移動体の検出時点における絶対位置を求めることもできる。
【0029】
請求項4、5に係わる発明は、複数のホール素子の配列を直線状に配列したものとマトリックス状に配列したものとを備えた絶対位置検出装置にある。
これらの発明では、複数のホール素子を直線状に配列したものでは、一次元的な直線運動を行う移動体における絶対位置を検出することができ、複数のホール素子をマトリックス状に配列したものでは、移動体の一次元的な直線運動と2次元的な平面運動、XY方向の運動における移動体の絶対位置を検出することができる。
【0030】
この場合、例えば、移動体の平面運度における絶対位置として直交座標系を用いるときは、直交座標系における原点およびX、Y方向を予め設定しておく。個別の絶対位置情報パターン、この場合には個別の絶対位置情報パターンを配置したXY座標位置における座標情報としてマトリックス状に配列しておく。マトリックス状に配列したホール素子で個別の絶対位置情報パターンの示すXY座標を読み取ることにより検出時点における移動体のXY座標系での絶対位置を検出することができる。また、直交座標系以外にもベクトル座標系、回転座標系等を用いて移動体の絶対位置を検出することもできる。
【0031】
【発明の実施形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。本発明は、所定方向に往復動する移動体やXYテーブルのようにXY方向に自由に移動することのできる移動体の絶対位置を検出することができる絶対位置検出装置として効果的に適用することができる。具体的には、例えば、油圧ショベル等の建設機械、ブルドーザー、ホイルローダー等の作業車両などにおいて用いられているアクチュエータにおけるピストンロッド等の移動体における絶対位置を検出する絶対位置検出装置として効果的に適用することができる。
【0032】
尚、以下における本発明の好適な実施例の説明として、ピストンロッドを移動体としたものについて説明するが、ピストンロッドは動作流体により作動されるピストンロッドに限定されるものではなく、電動機モータの回転により駆動されるピストンロッド等にも適用されるものである。更には、移動体はピストンロッドに限定されることなく、所定方向に往復動する移動体やXYテーブルのようにXY方向に自由に移動することのできる移動体に対しても効果的に適用することができるものである。
【0033】
図1には、本発明の実施例におけるピストンロッドと磁気センサの配置関係を示している。図2には、ピストンロッドの一部断面と磁気センサの配置関係の拡大図を示しており、図3には、個別の絶対位置情報パターンの例と磁気センサの検出範囲を示している。また、図4には別の個別の絶対位置情報パターンの例を示している。図5は、複数のホール素子をマトリックス状に配列し、CCD回路でホール電圧を検出する検出回路図を示しており、図6には、CMOS回路を用いた検出回路図を示している。
【0034】
図1に示すようにピストンロッド2の表面に形成した絶対位置情報パターン3(図2〜4参照。)を読み取る磁気センサ4を油圧シリンダ1に配置する。このとき、ピストンロッド2の最縮位置を絶対位置情報におけるゼロ点位置として設定し、個別の絶対位置情報パターンをそれぞれピストンロッド2のストローク量に対応した絶対位置情報パターンとなるようにピストンロッドのストローク方向に沿って形成している。即ち、個別の絶対位置情報パターンは、ゼロ点からの距離として示していることになる。
【0035】
ピストンロッド2のストロークに対する絶対位置情報の原点となるゼロ点は、ピストンロッド2の最縮位置に限定されるものではなく、ピストンロッド2を摺動させる場合において設定し易く、ピストンロッド2のストローク制御を行い易い位置をゼロ点とすることができる。また、図1においては、磁気センサ4を油圧シリンダ1部に設けた構成を示しているが、磁気センサ4の配置位置は同位置に限定されるものではなく、油圧シリンダ1に対して固定された適宜の位置に配置することができる。
【0036】
図2に示すように絶対位置情報パターンは、ピストンロッド2の表面をエッチング手段により絶対位置情報パターンに対応した凹凸部を形成し、同形成した凹凸部の上面を面一となるようにメッキ層で被覆している。凹凸部の形成はエッチング手段以外に機械的な加工等により形成することができる。凹凸部の深さとしては、約50μm程度の深さに形成することで磁石6の磁場を変化させることができる。磁石6としては、永久磁石またはコイル等を用いることで安定した磁場を与えても良い。
【0037】
凹凸部位の表面形状としては、図3に示すような幅方向を異ならせた形状とすることも、あるいは深さを異ならせた形状、深さと幅とを異ならせた形状等の種々の形状を採用することができる。図3に示す絶対位置情報パターン3では個別の絶対位置情報パターンの一部が示されており、4本の溝が1組となって個別の絶対位置情報パターン12a〜12cを形成している。磁気センサ4のセンシング範囲8内に2つの個別の絶対位置情報パターン12b、12cが読み取り可能になっていることを示している。4本の溝で構成される個別の絶対位置情報パターン12a〜12cのそれぞれの幅を一定として、4本の溝幅や各溝における深さ等を適宜組合せることで個別の絶対位置情報パターンを所望数形成することができる。
【0038】
また、個別の絶対位置情報パターン12a〜12cを構成している4本の溝のうち個別の絶対位置情報パターン12aにおいて右端にある溝と、同個別の絶対位置情報パターン12aに隣接した右側の個別の絶対位置情報パターン12bを構成している4本の溝のうち左端にある溝との間隔を、各個別の絶対位置情報パターン内での4本の溝間隔よりも広くしかも一定とすることで、個別の絶対位置情報パターンを他の絶対位置情報パターンと識別することができる。
【0039】
個別情報パターンを構成する溝数は4本に限定されるものではなく、適宜の溝数を設定することができる。更に、図4に示すような矩形の組合せにより、例えば、個別の絶対位置情報パターン13a〜13c等を形成することなど、種々の形式で符号化することのできる情報パターンを用いることができる。尚、図4において、個別の絶対位置情報パターン13a〜13c等として、4つのパターンを組合わせたものを示しているが、4つのパターンの一つ一つを個別の絶対位置情報パターンとして使用することもできる。
【0040】
ピストンロッド2の材質としては、磁性材料に限定されるものではなく磁気センサに配設した磁石6の磁場をピストンロッド2の表面に形成した凹凸部により変化させることができる材質であれば、適宜の材質を使用することができる。被覆層としてはクロームメッキ、樹脂層等を施すことができ、被覆層によってピストンロッド2の摺動面の保護も兼ねることが望ましい。
【0041】
ホール素子5は一般的なホール素子であって、板状の半導体の側端面間に電流を流し、それと直角、即ち板状の表裏面方向に磁場を印加すると、それらの方向に直角な方向、即ち、前記電流を流していない側端面間に起電力が生じるものであり、生じた起電力がホール電圧と呼ばれている。本願発明はこのホール素子5を複数配列し、磁石6により前記複数のホール素子に磁場を印加し、ピストンロッド2表面に形成した凹凸部によって変化する磁場の変化をホール素子5でホール電圧として検出している。
【0042】
図5には、各ホール素子5で検出したホール電圧を取り出すCCD回路の概略図を示してあり、図6にはCCD回路の変わりにCMOS回路を用いた概略図を示している。図5に示すCCD回路では、一般の2次元CCD撮像素子の構成と同様に、複数のホール素子5をマトリックス状に配列し、垂直ブランキング期間中に全奇数行のホール素子5のホール電圧による信号電荷がCCD垂直シフトレジスタにリードアウトパルスと呼ばれる信号に同期して移されることになる。その後走査線に従って、CCD垂直シフトレジスタの信号が、CCD水平シフトレジスタに移される。更に、CCD水平シフトレジスタで図5の左方に転送され、1水平走査線の信号として取り出される。1水平走査が終了する毎にCCD垂直シフトレジスタの信号電荷が順次下方に転送され、前記の動作により各水平走査線の信号が信号出力線に取り出される。例えば1/60秒後には奇数行のホール素子のホール電圧による夜電荷が全て走査されると、次の1/60秒間は偶数行について、上記の操作を繰り返し、磁気センサ4を構成する複数のホール素子で取り込んだ絶対位置情報パターンを検出することができる。
【0043】
図6に示すCMOS回路では、一般のCMOS回路と同様に、各ホール素子がMOSトランジスタスイッチを通じて垂直シフトレジスタに接続される構成となっている。各ホール素子5のホール電圧のよる信号電荷はソース結合(PN接合のキャパシタ)に蓄積され、ある行のMOSトランジスタスイッチが全てONすると同行にあるホール素子の信号電荷が並列に垂直シフトレジスタに流れ出る。各垂直シフトレジスタの先に水平MOSトランジスタスイッチがあり、水平走査のパルスの移動につれて順繰りに水平MOSトランジスタスイッチをONしていき、信号電荷を信号出力線に取り出すことができる。これを繰り返すことにより、磁気センサ4を構成する複数のホール素子5で読み込んだ絶対位置情報パターンを検出することができる。
【0044】
本願発明では、磁気センサ4は移動体表面に対して被接触で、しかも移動体の表面がメッキ等で被覆された状態で個別の絶対位置情報パターンを検出することができる。このため、移動体の表面に潤滑油が塗布されていても、正確に絶対位置情報パターンを読み取ることができる。しかも、移動体上に形成した絶対位置情報パターンは被覆層によって保護され、移動体表面に形成した凹凸部の毀損を防止することができる。移動体としては、直線往復動以外にもXY平面内をX方向とY方向とに自由に動きうる移動体を用いることもでき、それぞれの場合において、移動体の絶対位置を検出することができる。
【0045】
また、移動体の移動時において、検出した個別の絶対位置情報パターン間の時間と同個別の絶対位置情報パターン間の距離とから移動体の移動速度を検出することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるピストンロッドと磁気センサの配置関係を示している図である。
【図2】ピストンロッドの一部断面と磁気センサの配置関係の拡大図である。
【図3】個別の絶対位置情報パターンの例と磁気センサの検出範囲を示している図である。
【図4】他の個別の絶対位置情報パターンの例と磁気センサの検出範囲を示している図である。
【図5】CCD回路を用いた検出回路図である。
【図6】CMOS回路を用いた検出回路図である。
【図7】従来例における磁気スケールの概略図である。
【図8】図7における位置検出作業を説明する図である。
【図9】他の従来例における位置決め装置の概略図である。
【図10】図9における個別基準パターンを示す図である。
【符号の説明】
1 油圧シリンダ
2 ピストンロッド
3 絶対位置情報パターン
3a 凹溝
4 磁気センサ
5 ホール素子
6 磁石
7 被覆層
8 磁気センサ
9 垂直シフトレジスタ
10 水平シフトレジスタ
12a〜c 個別の絶対位置情報パターン
13a〜c 個別の絶対位置情報パターン
21 ピストンロッド
22 磁気スケール
23 弱磁性部
24 強磁性部
25 磁気センサ
31 台座
32 側板
33 被加工物
34 基準パターン
35 XUステージ
36 可動アーム
37 CCDカメラ
38 加工ヘッド
39 画像取り込み範囲
40 個別基準パターン

Claims (5)

  1. 磁気センサが、同一面上に複数配したホール素子と、
    前記複数のホール素子に対して垂直磁場を与える磁石またはコイルと、
    前記垂直磁場の変化に応じた前記ホール素子のホール電圧を取り出す検出回路と、
    を備え、
    個別の絶対位置情報パターンを連続的に配した移動体に対して非接触で、かつ少なくとも1以上の前記個別の絶対位置情報パターンを読み取り可能な位置に前記磁気センサを配したことを特徴とする絶対位置検出装置。
  2. 前記個別の絶対位置情報パターンが前記移動体の一表面に形成した凹凸パターンにより構成され、同凹凸パターンが形成された表面の上面が被覆層によって面一に被覆されてなることを特徴とする請求項1記載の絶対位置検出装置。
  3. 少なくとも2つ以上の前記個別の絶対位置情報パターンが、前記複数のホール素子により同時に読み取り可能であることを特徴とする請求項1または2記載の絶対位置検出装置。
  4. 前記複数のホール素子が直線状に配されてなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の絶対位置検出装置。
  5. 前記複数のホール素子がマトリックス状に配されてなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の絶対位置検出装置。
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