JP2004285765A - トイレ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロ波センサを用いたトイレ装置において、使用者を判定することで、予め設定したトイレ装置の動作設定を使用者が使用する前に呼び出し、円滑にトイレ装置が使用できるようにする。
【解決手段】電波の送受信を行うことによりドップラ効果に基づくドップラ出力信号を出力するセンサ部と、このセンサ部より出力されるドップラ出力信号の振幅パターンが記憶されている記憶部1と、記憶部1のパターンと今回の使用者の振幅パターンとを比較して使用者を判定する判定部と、使用者に応じたトイレ装置の動作設定を記憶している記憶部2と、を有するトイレ装置において、使用者がトイレ装置に接近して使用する際に、判定部で判定した使用者のトイレ装置の動作設定を記憶部2より導出し、使用者がトイレ装置を使用する前に予め前記動作設定を設定する動作設定部をトイレ装置に設ける。
【選択図】 図3
【解決手段】電波の送受信を行うことによりドップラ効果に基づくドップラ出力信号を出力するセンサ部と、このセンサ部より出力されるドップラ出力信号の振幅パターンが記憶されている記憶部1と、記憶部1のパターンと今回の使用者の振幅パターンとを比較して使用者を判定する判定部と、使用者に応じたトイレ装置の動作設定を記憶している記憶部2と、を有するトイレ装置において、使用者がトイレ装置に接近して使用する際に、判定部で判定した使用者のトイレ装置の動作設定を記憶部2より導出し、使用者がトイレ装置を使用する前に予め前記動作設定を設定する動作設定部をトイレ装置に設ける。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドップラ出力を利用した人体のセンシングにより動作を設定するトイレ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
センサを用いた装置を使用する使用者の認識装置としては、エアバックの展開制御用として赤外線を利用した装置が提案されている。これは車両の使用者に向かって、赤外線信号を放出し、使用者で反射した赤外線の反射照度を検出するビデオ信号アレイで使用されるCMOSセンサなどの赤外線検出器で検出する。その後検出した照度をソフトウェア処理して画像化し、使用者の判別や追尾などに利用している。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
また、トイレ装置における使用者の認識装置としては、使用者が個人認識データ送信機を持ち、前記個人認識データ送信機から、個人を判別する個人固有の信号をトイレ装置へと送信する。送信された信号は、トイレ装置に備えられたアンテナにて受信され、マイコンなどのデータ分析回路によって個人を認識するという装置が提案されている。(例えば特許文献2参照)個人を識別したトイレ装置は、使用者がトイレ装置を使用する際に、個人用の設定(例えは、洗浄水の水量、洗浄水の温水温度設定、洗浄ノズル位置、暖房便座の温度など)に変更して動作することが可能となり、使用者は円滑にトイレ装置を使用することができるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−37015号公報(第6−9頁、第5図)
【特許文献2】
特開2001−227040号公報(第4−6頁、第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のセンシングする媒体を赤外線という光の反射を利用した使用者の識別装置では、トイレ装置と光を透過する窓が必要であり、トイレ装置が水周りでなおかつ汚れもつきやすいという環境下で使用されるので、窓が汚れることによって検知精度が劣化したり、経年変化による赤外線LEDの劣化により検知距離が短くなるとい問題があった。また赤外線LEDは指向特性が鋭いため、広範囲の検知は難しいという問題がある。さらに外乱光のボール面による反射を、赤外線の反射と誤検知してしまうなどという問題もあった。
【0006】
また、使用者の認識のために送信機を使用者が、トイレ装置を使用する際に持ち歩くということでは、例えば送信機を紛失した場合、トイレ装置を個人用設定に変更できないため、円滑に使用できないという問題があった。
【0007】
本発明は上記の不具合を解決し、センサ自体を隠蔽することの出来る電波をセンシングの媒体としかつ簡潔な手法で使用者を認識することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明では、電波の送受信を行うことによりドップラ効果に基づくドップラ出力信号を出力するセンサ部と、このセンサ部より出力されるドップラ出力信号の振幅パターンが記憶されている記憶部1と、記憶部1のパターンと今回の使用者の振幅パターンとを比較して使用者を判定する判定部と、使用者に応じたトイレ装置の動作設定を記憶している記憶部2と、を有するトイレ装置において、使用者がトイレ装置に接近して使用する際に、判定部で判定した使用者のトイレ装置の動作設定を記憶部2より導出し、使用者がトイレ装置を使用する前に予め前記動作設定を設定する動作設定部を設けたことを特徴としている。
【0009】
上記構成により、使用者がトイレ装置を使用する際に、トイレ装置の動作設定をそれぞれの使用者に合わせて変更することが可能である。トイレ装置の設定には、臀部を洗浄する洗浄水の水量、洗浄水の温水温度設定、洗浄ノズル位置、暖房便座の温度など多岐に渡り、それぞれの設定をそれぞれの設定部で設定することなく、使用者の使い勝手の向上を図ることが可能である。また、トイレ装置を使用する使用者によっては、長時間暖房便座に座っていることによる臀部などの低温火傷などの恐れがあるが、使用者を判定することで、暖房便座への通電を一定時間でオフとするような使用者による設定を予め設定しておけば、そのような事故を防ぐことが可能となる。
【0010】
請求項2記載の本発明では、請求項1記載のトイレ装置において、前記判定部は、使用者の一定動作から使用者が略静止状態になるまでを判定期間とし、ドップラ出力信号による振幅パターンの最大振幅値により、使用者を判定することを特徴としている。
【0011】
上記構成により、トイレ装置を使用する使用者が変わっても、トイレのドアを開けるという動作からトイレ装置に座って略静止状態になるという動作は一定である。その間を判定期間とし、ドップラ出力信号による振幅パターンの最大振幅値を、使用者判定のレベルとして処理することが可能である。ドップラ出力信号に雑音が混じったとしても、前述した判定期間外であれば、使用者がトイレ装置の使用を開始しようとしている以外の状態と判断することが可能であり、トイレ装置の誤作動を防ぐことが可能である。
【0012】
請求項3記載の本発明では、請求項1乃至2記載のトイレ装置において、前記判定部は、センサ部から得られた振幅パターンが前記記憶部1に該当するデータが存在しないとき、使用者の振幅パターンを記憶部1に記憶し、併せて使用者の動作設定を抽出し、動作設定を記憶部2に記憶させることを特徴としている。
【0013】
上記構成により、予め設定した使用者とそれ基づく動作設定がない場合には、新たな使用者として判定することができ、前記新たな使用者に適合した動作設定を新たにトイレ装置に組込むことが可能となる。
【0014】
請求項4記載の本発明では、請求項1乃至3記載のトイレ装置において、前記判定部は、記憶部1もしくは記憶部2に記憶されているデータが、任意の期間使用されない場合には消去することを特徴としている。
【0015】
上記構成により、トイレ装置を使う使用者が長期間いない場合において、長期間使用しない使用者の記憶を持ちつづけることなく、記憶部1または記憶部2の物理的なメモリ容量のオーバーを防ぐことが可能であり、絶えずトイレ装置を使用する者のみの動作設定を持つことが可能である。
【0016】
請求項5記載の本発明では、請求項1乃至4記載のトイレ装置において、前記判定部は、予め設定した動作設定が使用者によって変更された場合は、変更後の動作設定を記憶部2に上書きすることを特徴としている。
【0017】
上記構成により、使用者個人による動作設定を使用者の意図により、最新の動作設定に更新することが可能であり、また、動作仕様を上書きすることで、記憶部2の情報を1つに保つことが可能である。
【0018】
請求項6記載の本発明は、請求項1乃至5記載のトイレ装置において、前記動作設定部に設定させる動作設定は、前記トイレ装置が有する臀部洗浄装置の洗浄水の水量設定,温水温度設定,洗浄ノズル位置設定,暖房便座の温度設定の少なくとも何れか一つであることを特徴としている。
【0019】
上記構成により、トイレ装置を使用する際に、使用者はそれぞれにが意図する動作設定に変更された状態で、トイレ装置を使用することが可能であるので、使用者はトイレ装置を円滑に使用することが可能である。
【発明の実施の形態】
【0020】
本発明の実施例を図面をもとに以下に説明する。
図1はトイレ装置に用いられる、マイクロ波センサ1の構成図である。FETや誘電体共振器からなる発振回路2で生成されたマイクロ波は、送信アンテナ側と受信アンテナ側へと分岐させる分岐部3を通じ、アンテナ側へと分岐したマイクロ波が送信アンテナ4を通じて、空間へと送信波5となるマイクロ波にて送信される。送信波5は使用者6に反射することで反射波7となり、受信アンテナ8にて受信される。受信アンテナ8で受信されたマイクロ波は、ショットキーバリヤダイオードを用いたミキサ回路9にて検波が行われる。その際の基準波形は分岐部3で分岐したもう一方のマイクロ波である。ミキサ回路9からは、ドップラ出力信号10出力はドップラー出力信号10や位相干渉波などの出力信号が得られる。
【0021】
図2は、受信電力レベル算出モデルである。マイクロ波センサ1の受信アンテナ8で受信される電力レベルは、使用する送信アンテナ4や受信アンテナ8の利得、物体までの測定距離、物体の反射面積などによって、(1)式によって算出できる。
【0022】
【数1】
ここで、それぞれの符号は、Pr:受信電力レベル、P0:送信電力、G1:送信アンテナのアンテナ利得、G2:受信アンテナのアンテナ利得、λ:波長、R1およびR2:送信及び受信アンテナから物体までの距離、σ:反射面積、Closs:損失である。
【0023】
トイレ装置11でマイクロ波センサ1を使用することを考えた場合、検知対象となる物体は人であるから、(1)式のσは使用者6の反射面積となる。またマイクロ波センサ1で出力されるドップラ出力信号10は送信波5と反射波7の合成であり、送信波5の電力レベルは一定であるから、反射波7の強度にあたる受信電力レベルPrに対応して、ドップラ出力信号10は、増加または減少することとなる。従ってドップラ信号出力10の出力レベルは、マイクロ波センサ1と使用者6の距離が近ければ大きくなり、反射物である使用者6の反射面積が大きければ大きくなるという傾向がある。つまり使用者6とマイクロ波センサ1の距離が同じであれば、ドップラ出力信号10の振幅値を分析することで、使用者6の体の大きさに換算することが可能となる。
【0024】
次に図3にマイクロ波センサ1をトイレ装置11に設置した構成図を示す。マイクロ波センサ1はトイレ装置11が設置される壁面に床面から高さhの距離にて設置される。マイクロ波センサ1は、使用者6をセンシングする媒体がマイクロ波(電磁波)であるので、樹脂や陶器を材料とする隠蔽ケース12に隠蔽することが可能であり、水周り商品特有の問題である被水の影響をなくすことができる。また、マイクロ波センサ1は、トイレ装置11のロータンク部13や壁の中に隠蔽することでもよい。トイレ装置11の使用する動作パターンを考えてみると、マイクロ波センサ1を含むトイレ装置11の設置されているトイレブースへはトイレドア14を開くことで使用者6が進入し、トイレ装置11の先端部付近までトイレ装置11を真正面で見る方向で進行し、トイレ装置11の先端部付近で体の向きを回転させ、便座16へ着座し、トイレ装置11で用便をたすという動作を行うといった動作パターンとなる。
【0025】
図3に示されたトイレ装置11は、臀部の洗浄を行えるトイレ装置であり、トイレ装置11に内蔵される臀部洗浄装置は、洗浄水の吐水を入/切の制御する電磁弁、洗浄水を加熱する温水タンク、洗浄水の流量を調整する流量調整モータ、洗浄水を吐水する洗浄ノズルで構成されている。人体の臀部の洗浄は、洗浄ノズルから放出される洗浄水により実施されている。また暖房便座は、便座ヒータにより適温に加熱制御されている。このトイレ装置11の動作設定としては、洗浄水の水量設定または温水温度設定、洗浄ノズルの位置設定、暖房便座の温度設定があり、これら設定は、マイコン内に設けられた動作設定部に設定されている。
【0026】
次に図4に使用者6がトイレ装置11を使用するための着座判定処理フローチャートを示す。ドップラ信号出力が、はじめに基準電圧V1以上であるかを判定する(S11)。これはトイレドア14を開いたかどうかの検知判定となる。マイクロ波センサ1の前に検知する使用者6や物体がないときには、ある程度のノイズに対応する電圧が観測できるが、ノイズとは明らかに異なる大きさになるように基準電圧V1を設定しておく必要がある。またトイレドア14を開ける行為に使用者6の体の大小は関係しないので、トイレドア14を開ける行為に対するドップラ出力信号10の信号強度は、トイレ装置11を使用する使用者6によらずほぼ同じ値が得られる。次にドップラ出力信号10の最大値V2と最小値V3を測定するる処理を実施する(S12)。この処理は使用者6が着座状態になるまでの期間に対して、連続的に最大値と最小値を更新して記憶しておき、その期間内の最大値V2と最小値V3をそれぞれ求めるものである。ドップラ出力信号10は、トイレドア14による信号から一旦小さくなり、次第に大きくなり、最後には小さくなるという一連の振幅パターンを得ることができる。これはトイレドア14を開けた使用者6が、トイレ装置11の先端部までだんだんと接近し、トイレ装置11の先端部で体を回転させ、トイレ装置11の便座16に着座するという動作に対応するものである。続いて基準電圧V4以上の電圧がt1時間以上発生しないことを判定する(S13)。この判定は使用者6がトイレ装置11に着座した動作を判定することに対応する。これは使用者6ば便座16に座り略静止状態となるため、ドップラ出力信号10はトイレ装置11に接近したような大きな振幅は発生しない。この処理が完了することで使用者6が着座したと判定する(S14)。S11の処理において基準電圧V1が得られない場合は、使用者6が存在しないこととなり基準電圧V1が得られるまで判定を継続し、また、基準電圧V4以上の電圧がt1時間内に発生する場合は、使用者6がまだ着座していないということとなり、S12の処理を継続することとなる。これら基準電圧V1やV4やt1は、記憶部1に予め記憶されているものである。S11やS13の判定には、基準電圧を設定する手法のほかに、絶えずドップラ出力信号の振幅の最大値かつ最小値を記憶しておき、一定時間内に最大値と最小値の差となる電圧値が予め設定した閾値と比較で、S11、S13の判定を行うといった手法をとっても可能である。
【0027】
図5にトイレ装置11を使用する使用者6を判定する処理のフローチャートを示す。着座判定が行われた後に、S12で得られたドップラ出力信号の最大値V2と最小値V3の差であるV5電圧を求める(S21)。V5電圧が予め記憶されたV6電圧以上V7電圧未満であれば、使用者Aと判定する(S22)。そうでなければ予め記憶されたV8電圧以上V9電圧未満であれば、使用者Bと判定する(S23)。そうでなければ予め記憶されたV10電圧以上V11電圧未満であれば、使用者Cと判定する(S24)。V5〜V10電圧は予め記憶部1に記憶されているものであり、V5電圧に対応するものが無ければ、新たな使用者Dの登録処理(S25)を実施する。電圧範囲を使用者A〜Cの電圧範囲以外(V12電圧以上V13電圧未満)とそれに対応する使用者Dを関連付け、記憶部1に新たに記憶することで次回の使用時に備えるものとなる。この例では予め記憶した使用者を3名としているが、増減しても問題ない。
【0028】
前述処理により使用者個人が判定され、その使用者個人に対する動作設定を記憶部2より呼び出し、その動作設定をもとに使用者個人に対応した状態でトイレ装置11を動作させることが可能である。
【0029】
記憶部1または記憶部2に登録されているデータが一定期間使用されない場合、消去することで、物理的なメモリ容量のオーバーを防ぐことが可能であり、また判定処理回数が減ることによりより短時間で使用者6を判定することが可能である。また、記憶部1や2に記憶されているデータ変更する場合、上書きすることで、例えば使用者6に対する動作設定を確実に1つに保つことが可能であり、動作設定の誤作動を防ぐことが可能である。
【0030】
本発明のトイレ装置11により、使用者6は使用者個人にあった動作設定で円滑にトイレ装置11を使用することが可能である。動作作設定部に設定させる動作設定が、トイレ装置11が有する臀部洗浄装置の洗浄水の水量設定および温水温度設定および洗浄ノズル位置設定であり、例えば使用者6がトイレ装置11のボタンを1つ押すだけで、自分専用の設定で動作可能である。また動作設定が暖房便座の温度設定であれば、使用者の好みに応じて温度を使用する直前に設定することが可能である。また使用する者が高齢者である場合などは暖房便座に座りつづけて臀部の低温火傷を引き起こす恐れがあるが、個人が判定されることで、暖房便座の加熱を一定時間経過後オフとするという動作設定を予め設けておけば、前記のような被害を未然に防ぐことも可能である。
【0031】
このドップラ出力信号10の振幅パターンによる使用者6を判定するトイレ装置11は、使用者6の身長や体の幅などから決定される、人体の反射面積σによる受信電力レベルを処理することで使用者6を判定している。従って本発明のトイレ装置11は、不特定多数の使用者6が使用する公共のトイレより、例えば、父、母、子供、祖母といった身体の大きさが明確な家庭のトイレで使用する方が、より個人識別精度を上がることが可能である。
【0032】
図6に使用者6がトイレ装置11を使用する際のドップラ出力信号10の出力例、図7にドップラ出力信号10から算出できるV5電圧の測定例を示す。マイクロ波センサ1を床面から155cm高さに設置し、ドップラ出力信号を増幅器により150倍にしている。使用者6の身長は185cmであり、またトイレドア14とトイレ装置11の先端までは、100cmである。使用者6がトイレドア14をあけると、雑音レベルとは異なる0.29Vのドップラ出力電圧が得られ、トイレ装置11に接近することで、V5電圧は2.16V程度となる。その後、便座16に着座し略静止状態になることで、雑音レベルと同等のドップラ出力電圧あることが確認できる。身長185cmの使用者のV5電圧を複数回測定してみると、(2.16V、1.92V、2.13V、2.16V、1.97V)であり、同条件で身長155cmの使用者のV5電圧は、(0.94V、1.05V、1.12V、0.99V、1.05V)、身長170cmの使用者のV5電圧は、(1.44V、1.46V、1.48V、1.53V、1.42V)であった。従って例えば、V1=0.27V、V4=0.27V、V6=0.8V、V7=1.2V、V8=1.3V、V9=1.7V、V10=1.8V、V11=2.2V、t1=2秒としておけいば、155cmの使用者、170cmの使用者、185cmの使用者を判定することができる(図7参照)。それぞれの使用者は、予め記憶した動作設定に従ってトイレ装置を利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロ波センサの構成図
【図2】受信電力レベル算出モデル
【図3】センサ装置を搭載したトイレ装置。
【図4】使用者が着座したことを判定する処理のフローチャート
【図5】使用者を判定する処理のフローチャート
【図6】使用者がトイレ装置を使用する際のドップラ出力信号の出力例
【図7】ドップラ出力信号から算出できるV5電圧の測定例
【符号の説明】
1…マイクロ波センサ、 2…発信回路、 3…分岐部、 4…送信アンテナ、5…送信波、 6…使用者、 7…反射波、 8…受信アンテナ、 9…ミキサ回路、 10…ドップラ出力信号、 11…トイレ装置、 12…隠蔽ケース、 13…ロータンク部、 14…トイレドア、 16…便座
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドップラ出力を利用した人体のセンシングにより動作を設定するトイレ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
センサを用いた装置を使用する使用者の認識装置としては、エアバックの展開制御用として赤外線を利用した装置が提案されている。これは車両の使用者に向かって、赤外線信号を放出し、使用者で反射した赤外線の反射照度を検出するビデオ信号アレイで使用されるCMOSセンサなどの赤外線検出器で検出する。その後検出した照度をソフトウェア処理して画像化し、使用者の判別や追尾などに利用している。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
また、トイレ装置における使用者の認識装置としては、使用者が個人認識データ送信機を持ち、前記個人認識データ送信機から、個人を判別する個人固有の信号をトイレ装置へと送信する。送信された信号は、トイレ装置に備えられたアンテナにて受信され、マイコンなどのデータ分析回路によって個人を認識するという装置が提案されている。(例えば特許文献2参照)個人を識別したトイレ装置は、使用者がトイレ装置を使用する際に、個人用の設定(例えは、洗浄水の水量、洗浄水の温水温度設定、洗浄ノズル位置、暖房便座の温度など)に変更して動作することが可能となり、使用者は円滑にトイレ装置を使用することができるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−37015号公報(第6−9頁、第5図)
【特許文献2】
特開2001−227040号公報(第4−6頁、第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のセンシングする媒体を赤外線という光の反射を利用した使用者の識別装置では、トイレ装置と光を透過する窓が必要であり、トイレ装置が水周りでなおかつ汚れもつきやすいという環境下で使用されるので、窓が汚れることによって検知精度が劣化したり、経年変化による赤外線LEDの劣化により検知距離が短くなるとい問題があった。また赤外線LEDは指向特性が鋭いため、広範囲の検知は難しいという問題がある。さらに外乱光のボール面による反射を、赤外線の反射と誤検知してしまうなどという問題もあった。
【0006】
また、使用者の認識のために送信機を使用者が、トイレ装置を使用する際に持ち歩くということでは、例えば送信機を紛失した場合、トイレ装置を個人用設定に変更できないため、円滑に使用できないという問題があった。
【0007】
本発明は上記の不具合を解決し、センサ自体を隠蔽することの出来る電波をセンシングの媒体としかつ簡潔な手法で使用者を認識することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明では、電波の送受信を行うことによりドップラ効果に基づくドップラ出力信号を出力するセンサ部と、このセンサ部より出力されるドップラ出力信号の振幅パターンが記憶されている記憶部1と、記憶部1のパターンと今回の使用者の振幅パターンとを比較して使用者を判定する判定部と、使用者に応じたトイレ装置の動作設定を記憶している記憶部2と、を有するトイレ装置において、使用者がトイレ装置に接近して使用する際に、判定部で判定した使用者のトイレ装置の動作設定を記憶部2より導出し、使用者がトイレ装置を使用する前に予め前記動作設定を設定する動作設定部を設けたことを特徴としている。
【0009】
上記構成により、使用者がトイレ装置を使用する際に、トイレ装置の動作設定をそれぞれの使用者に合わせて変更することが可能である。トイレ装置の設定には、臀部を洗浄する洗浄水の水量、洗浄水の温水温度設定、洗浄ノズル位置、暖房便座の温度など多岐に渡り、それぞれの設定をそれぞれの設定部で設定することなく、使用者の使い勝手の向上を図ることが可能である。また、トイレ装置を使用する使用者によっては、長時間暖房便座に座っていることによる臀部などの低温火傷などの恐れがあるが、使用者を判定することで、暖房便座への通電を一定時間でオフとするような使用者による設定を予め設定しておけば、そのような事故を防ぐことが可能となる。
【0010】
請求項2記載の本発明では、請求項1記載のトイレ装置において、前記判定部は、使用者の一定動作から使用者が略静止状態になるまでを判定期間とし、ドップラ出力信号による振幅パターンの最大振幅値により、使用者を判定することを特徴としている。
【0011】
上記構成により、トイレ装置を使用する使用者が変わっても、トイレのドアを開けるという動作からトイレ装置に座って略静止状態になるという動作は一定である。その間を判定期間とし、ドップラ出力信号による振幅パターンの最大振幅値を、使用者判定のレベルとして処理することが可能である。ドップラ出力信号に雑音が混じったとしても、前述した判定期間外であれば、使用者がトイレ装置の使用を開始しようとしている以外の状態と判断することが可能であり、トイレ装置の誤作動を防ぐことが可能である。
【0012】
請求項3記載の本発明では、請求項1乃至2記載のトイレ装置において、前記判定部は、センサ部から得られた振幅パターンが前記記憶部1に該当するデータが存在しないとき、使用者の振幅パターンを記憶部1に記憶し、併せて使用者の動作設定を抽出し、動作設定を記憶部2に記憶させることを特徴としている。
【0013】
上記構成により、予め設定した使用者とそれ基づく動作設定がない場合には、新たな使用者として判定することができ、前記新たな使用者に適合した動作設定を新たにトイレ装置に組込むことが可能となる。
【0014】
請求項4記載の本発明では、請求項1乃至3記載のトイレ装置において、前記判定部は、記憶部1もしくは記憶部2に記憶されているデータが、任意の期間使用されない場合には消去することを特徴としている。
【0015】
上記構成により、トイレ装置を使う使用者が長期間いない場合において、長期間使用しない使用者の記憶を持ちつづけることなく、記憶部1または記憶部2の物理的なメモリ容量のオーバーを防ぐことが可能であり、絶えずトイレ装置を使用する者のみの動作設定を持つことが可能である。
【0016】
請求項5記載の本発明では、請求項1乃至4記載のトイレ装置において、前記判定部は、予め設定した動作設定が使用者によって変更された場合は、変更後の動作設定を記憶部2に上書きすることを特徴としている。
【0017】
上記構成により、使用者個人による動作設定を使用者の意図により、最新の動作設定に更新することが可能であり、また、動作仕様を上書きすることで、記憶部2の情報を1つに保つことが可能である。
【0018】
請求項6記載の本発明は、請求項1乃至5記載のトイレ装置において、前記動作設定部に設定させる動作設定は、前記トイレ装置が有する臀部洗浄装置の洗浄水の水量設定,温水温度設定,洗浄ノズル位置設定,暖房便座の温度設定の少なくとも何れか一つであることを特徴としている。
【0019】
上記構成により、トイレ装置を使用する際に、使用者はそれぞれにが意図する動作設定に変更された状態で、トイレ装置を使用することが可能であるので、使用者はトイレ装置を円滑に使用することが可能である。
【発明の実施の形態】
【0020】
本発明の実施例を図面をもとに以下に説明する。
図1はトイレ装置に用いられる、マイクロ波センサ1の構成図である。FETや誘電体共振器からなる発振回路2で生成されたマイクロ波は、送信アンテナ側と受信アンテナ側へと分岐させる分岐部3を通じ、アンテナ側へと分岐したマイクロ波が送信アンテナ4を通じて、空間へと送信波5となるマイクロ波にて送信される。送信波5は使用者6に反射することで反射波7となり、受信アンテナ8にて受信される。受信アンテナ8で受信されたマイクロ波は、ショットキーバリヤダイオードを用いたミキサ回路9にて検波が行われる。その際の基準波形は分岐部3で分岐したもう一方のマイクロ波である。ミキサ回路9からは、ドップラ出力信号10出力はドップラー出力信号10や位相干渉波などの出力信号が得られる。
【0021】
図2は、受信電力レベル算出モデルである。マイクロ波センサ1の受信アンテナ8で受信される電力レベルは、使用する送信アンテナ4や受信アンテナ8の利得、物体までの測定距離、物体の反射面積などによって、(1)式によって算出できる。
【0022】
【数1】
ここで、それぞれの符号は、Pr:受信電力レベル、P0:送信電力、G1:送信アンテナのアンテナ利得、G2:受信アンテナのアンテナ利得、λ:波長、R1およびR2:送信及び受信アンテナから物体までの距離、σ:反射面積、Closs:損失である。
【0023】
トイレ装置11でマイクロ波センサ1を使用することを考えた場合、検知対象となる物体は人であるから、(1)式のσは使用者6の反射面積となる。またマイクロ波センサ1で出力されるドップラ出力信号10は送信波5と反射波7の合成であり、送信波5の電力レベルは一定であるから、反射波7の強度にあたる受信電力レベルPrに対応して、ドップラ出力信号10は、増加または減少することとなる。従ってドップラ信号出力10の出力レベルは、マイクロ波センサ1と使用者6の距離が近ければ大きくなり、反射物である使用者6の反射面積が大きければ大きくなるという傾向がある。つまり使用者6とマイクロ波センサ1の距離が同じであれば、ドップラ出力信号10の振幅値を分析することで、使用者6の体の大きさに換算することが可能となる。
【0024】
次に図3にマイクロ波センサ1をトイレ装置11に設置した構成図を示す。マイクロ波センサ1はトイレ装置11が設置される壁面に床面から高さhの距離にて設置される。マイクロ波センサ1は、使用者6をセンシングする媒体がマイクロ波(電磁波)であるので、樹脂や陶器を材料とする隠蔽ケース12に隠蔽することが可能であり、水周り商品特有の問題である被水の影響をなくすことができる。また、マイクロ波センサ1は、トイレ装置11のロータンク部13や壁の中に隠蔽することでもよい。トイレ装置11の使用する動作パターンを考えてみると、マイクロ波センサ1を含むトイレ装置11の設置されているトイレブースへはトイレドア14を開くことで使用者6が進入し、トイレ装置11の先端部付近までトイレ装置11を真正面で見る方向で進行し、トイレ装置11の先端部付近で体の向きを回転させ、便座16へ着座し、トイレ装置11で用便をたすという動作を行うといった動作パターンとなる。
【0025】
図3に示されたトイレ装置11は、臀部の洗浄を行えるトイレ装置であり、トイレ装置11に内蔵される臀部洗浄装置は、洗浄水の吐水を入/切の制御する電磁弁、洗浄水を加熱する温水タンク、洗浄水の流量を調整する流量調整モータ、洗浄水を吐水する洗浄ノズルで構成されている。人体の臀部の洗浄は、洗浄ノズルから放出される洗浄水により実施されている。また暖房便座は、便座ヒータにより適温に加熱制御されている。このトイレ装置11の動作設定としては、洗浄水の水量設定または温水温度設定、洗浄ノズルの位置設定、暖房便座の温度設定があり、これら設定は、マイコン内に設けられた動作設定部に設定されている。
【0026】
次に図4に使用者6がトイレ装置11を使用するための着座判定処理フローチャートを示す。ドップラ信号出力が、はじめに基準電圧V1以上であるかを判定する(S11)。これはトイレドア14を開いたかどうかの検知判定となる。マイクロ波センサ1の前に検知する使用者6や物体がないときには、ある程度のノイズに対応する電圧が観測できるが、ノイズとは明らかに異なる大きさになるように基準電圧V1を設定しておく必要がある。またトイレドア14を開ける行為に使用者6の体の大小は関係しないので、トイレドア14を開ける行為に対するドップラ出力信号10の信号強度は、トイレ装置11を使用する使用者6によらずほぼ同じ値が得られる。次にドップラ出力信号10の最大値V2と最小値V3を測定するる処理を実施する(S12)。この処理は使用者6が着座状態になるまでの期間に対して、連続的に最大値と最小値を更新して記憶しておき、その期間内の最大値V2と最小値V3をそれぞれ求めるものである。ドップラ出力信号10は、トイレドア14による信号から一旦小さくなり、次第に大きくなり、最後には小さくなるという一連の振幅パターンを得ることができる。これはトイレドア14を開けた使用者6が、トイレ装置11の先端部までだんだんと接近し、トイレ装置11の先端部で体を回転させ、トイレ装置11の便座16に着座するという動作に対応するものである。続いて基準電圧V4以上の電圧がt1時間以上発生しないことを判定する(S13)。この判定は使用者6がトイレ装置11に着座した動作を判定することに対応する。これは使用者6ば便座16に座り略静止状態となるため、ドップラ出力信号10はトイレ装置11に接近したような大きな振幅は発生しない。この処理が完了することで使用者6が着座したと判定する(S14)。S11の処理において基準電圧V1が得られない場合は、使用者6が存在しないこととなり基準電圧V1が得られるまで判定を継続し、また、基準電圧V4以上の電圧がt1時間内に発生する場合は、使用者6がまだ着座していないということとなり、S12の処理を継続することとなる。これら基準電圧V1やV4やt1は、記憶部1に予め記憶されているものである。S11やS13の判定には、基準電圧を設定する手法のほかに、絶えずドップラ出力信号の振幅の最大値かつ最小値を記憶しておき、一定時間内に最大値と最小値の差となる電圧値が予め設定した閾値と比較で、S11、S13の判定を行うといった手法をとっても可能である。
【0027】
図5にトイレ装置11を使用する使用者6を判定する処理のフローチャートを示す。着座判定が行われた後に、S12で得られたドップラ出力信号の最大値V2と最小値V3の差であるV5電圧を求める(S21)。V5電圧が予め記憶されたV6電圧以上V7電圧未満であれば、使用者Aと判定する(S22)。そうでなければ予め記憶されたV8電圧以上V9電圧未満であれば、使用者Bと判定する(S23)。そうでなければ予め記憶されたV10電圧以上V11電圧未満であれば、使用者Cと判定する(S24)。V5〜V10電圧は予め記憶部1に記憶されているものであり、V5電圧に対応するものが無ければ、新たな使用者Dの登録処理(S25)を実施する。電圧範囲を使用者A〜Cの電圧範囲以外(V12電圧以上V13電圧未満)とそれに対応する使用者Dを関連付け、記憶部1に新たに記憶することで次回の使用時に備えるものとなる。この例では予め記憶した使用者を3名としているが、増減しても問題ない。
【0028】
前述処理により使用者個人が判定され、その使用者個人に対する動作設定を記憶部2より呼び出し、その動作設定をもとに使用者個人に対応した状態でトイレ装置11を動作させることが可能である。
【0029】
記憶部1または記憶部2に登録されているデータが一定期間使用されない場合、消去することで、物理的なメモリ容量のオーバーを防ぐことが可能であり、また判定処理回数が減ることによりより短時間で使用者6を判定することが可能である。また、記憶部1や2に記憶されているデータ変更する場合、上書きすることで、例えば使用者6に対する動作設定を確実に1つに保つことが可能であり、動作設定の誤作動を防ぐことが可能である。
【0030】
本発明のトイレ装置11により、使用者6は使用者個人にあった動作設定で円滑にトイレ装置11を使用することが可能である。動作作設定部に設定させる動作設定が、トイレ装置11が有する臀部洗浄装置の洗浄水の水量設定および温水温度設定および洗浄ノズル位置設定であり、例えば使用者6がトイレ装置11のボタンを1つ押すだけで、自分専用の設定で動作可能である。また動作設定が暖房便座の温度設定であれば、使用者の好みに応じて温度を使用する直前に設定することが可能である。また使用する者が高齢者である場合などは暖房便座に座りつづけて臀部の低温火傷を引き起こす恐れがあるが、個人が判定されることで、暖房便座の加熱を一定時間経過後オフとするという動作設定を予め設けておけば、前記のような被害を未然に防ぐことも可能である。
【0031】
このドップラ出力信号10の振幅パターンによる使用者6を判定するトイレ装置11は、使用者6の身長や体の幅などから決定される、人体の反射面積σによる受信電力レベルを処理することで使用者6を判定している。従って本発明のトイレ装置11は、不特定多数の使用者6が使用する公共のトイレより、例えば、父、母、子供、祖母といった身体の大きさが明確な家庭のトイレで使用する方が、より個人識別精度を上がることが可能である。
【0032】
図6に使用者6がトイレ装置11を使用する際のドップラ出力信号10の出力例、図7にドップラ出力信号10から算出できるV5電圧の測定例を示す。マイクロ波センサ1を床面から155cm高さに設置し、ドップラ出力信号を増幅器により150倍にしている。使用者6の身長は185cmであり、またトイレドア14とトイレ装置11の先端までは、100cmである。使用者6がトイレドア14をあけると、雑音レベルとは異なる0.29Vのドップラ出力電圧が得られ、トイレ装置11に接近することで、V5電圧は2.16V程度となる。その後、便座16に着座し略静止状態になることで、雑音レベルと同等のドップラ出力電圧あることが確認できる。身長185cmの使用者のV5電圧を複数回測定してみると、(2.16V、1.92V、2.13V、2.16V、1.97V)であり、同条件で身長155cmの使用者のV5電圧は、(0.94V、1.05V、1.12V、0.99V、1.05V)、身長170cmの使用者のV5電圧は、(1.44V、1.46V、1.48V、1.53V、1.42V)であった。従って例えば、V1=0.27V、V4=0.27V、V6=0.8V、V7=1.2V、V8=1.3V、V9=1.7V、V10=1.8V、V11=2.2V、t1=2秒としておけいば、155cmの使用者、170cmの使用者、185cmの使用者を判定することができる(図7参照)。それぞれの使用者は、予め記憶した動作設定に従ってトイレ装置を利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロ波センサの構成図
【図2】受信電力レベル算出モデル
【図3】センサ装置を搭載したトイレ装置。
【図4】使用者が着座したことを判定する処理のフローチャート
【図5】使用者を判定する処理のフローチャート
【図6】使用者がトイレ装置を使用する際のドップラ出力信号の出力例
【図7】ドップラ出力信号から算出できるV5電圧の測定例
【符号の説明】
1…マイクロ波センサ、 2…発信回路、 3…分岐部、 4…送信アンテナ、5…送信波、 6…使用者、 7…反射波、 8…受信アンテナ、 9…ミキサ回路、 10…ドップラ出力信号、 11…トイレ装置、 12…隠蔽ケース、 13…ロータンク部、 14…トイレドア、 16…便座
Claims (6)
- 電波の送受信を行うことによりドップラ効果に基づくドップラ出力信号を出力するセンサ部と、このセンサ部より出力されるドップラ出力信号の振幅パターンが記憶されている記憶部1と、記憶部1のパターンと今回の使用者の振幅パターンとを比較して使用者を判定する判定部と、使用者に応じたトイレ装置の動作設定を記憶している記憶部2と、を有するトイレ装置において、使用者がトイレ装置に接近して使用する際に、判定部で判定した使用者のトイレ装置の動作設定を記憶部2より導出し、使用者がトイレ装置を使用する前に予め前記動作設定を設定する動作設定部を設けたとを特徴とするトイレ装置。
- 前記判定部は、使用者の一定動作から使用者が略静止状態になるまでを判定期間とし、ドップラ出力信号による振幅パターンの最大振幅値により、使用者を判定することを特徴とする請求項1記載のトイレ装置。
- 前記判定部は、センサ部から得られた振幅パターンが前記記憶部1に該当するデータが存在しないとき、使用者の振幅パターンを記憶部1に記憶し、併せて使用者の動作設定を抽出し、動作設定を記憶部2に記憶させることを特徴とする請求項1又は2記載のトイレ装置。
- 前記判定部は、記憶部1もしくは記憶部2に記憶されているデータが、任意の期間使用されない場合には消去することを特徴とする請求項1乃至3何れか一項記載のトイレ装置。
- 前記判定部は、予め設定した動作設定が使用者によって変更された場合は、変更後の動作設定を記憶部2に上書きすることを特徴とする請求項1乃至4何れか一項記載のトイレ装置。
- 前記動作設定部に設定させる動作設定は、前記トイレ装置が有する臀部洗浄装置の洗浄水の水量設定,温水温度設定,洗浄ノズル位置設定,暖房便座の温度設定の少なくとも何れか一つであることを特徴とする請求項1乃至5何れか一項記載のトイレ装置。
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- 2003-03-24 JP JP2003081107A patent/JP2004285765A/ja active Pending
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