JP2004285716A - 機能性建材 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、調湿機能を有する建材に、VOCや悪臭等の有害化学物質ガスを分解・無害化する機能が付加され、さらにそれらの機能を阻害しない表面化粧が施された内装建材の提供を課題とする。
【解決手段】30質量%より大で75質量%以下の珪藻土を含む原料を成形して製造された調湿機能を有する無機質建材の表面に、透湿性の表面化粧材が施され、さらにその表面に光触媒粒子が坦持された機能性建材を開発し、上記課題を解決した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた調湿能力を持ち、かつ揮発性有機化合物等の有害ガスを吸着し、それを無害化する機能を有し、さらには意匠性や防汚性を備えていることから、建造物の内装建材等に好適に使用される機能性建材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】夏場に高温多湿となる日本においては、構造的には通風に配慮するとともに、材質的には木材、土壁等調湿性を有する材料を使用した家屋が伝統的に利用されてきた。しかし、近年、民生用の空調機器が発達するにつれ、建築物の気密性を向上させることが要求されるようになり、それを可能にする新建材の開発も進み、各種新建材が多用されるようになった。開発されたこれ等の新建材は、気密性、耐火性、更には遮音性能に優れたものであり、特に夏場における空調機器使用下ではその性能を発揮するが、調湿機能が十分ではなく、空調を使用しない季節における結露が新たな問題となっている。
【0003】また、建築物の気密性が高まったことにより、これらの新建材や家具に使用される接着剤等から発生するVOC(揮発性有機化合物、volatile organic compound)による室内空気の汚染がシックハウス症候群の原因として、更に大きな問題となっている。
【0004】前者の問題に対しては、吸放湿性に優れた建材を提供すべく、出願人は特許文献1において調湿建材を提案した。この発明の調湿建材は、高い吸放湿速度、吸放湿容量を示し、機械的特性にも優れていることから、内装建材として使用することにより、居住空間を快適な湿度に調整することが可能となる。
【0005】一方、後者の問題に対しても、上記の発明の調湿建材は、基材中に含有される多孔質材料によって、VOCや悪臭等を吸着する機能を有しており、居住空間のVOCや悪臭等の濃度を大幅に低減することができる。しかしながら、その吸着量には限界があり、長期間使用し飽和吸着量に達すると、吸着したVOCや悪臭成分等を再放出するという問題があった。
【0006】また、特許文献2には、珪藻土5〜30%を含む珪酸カルシウム系の基材表面に光触媒粒子を坦持することにより、調湿機能を有し、またVOCを吸着し、さらに分解する機能を有する調湿建材が提案されている。しかしながら、この調湿建材は、調湿性やVOCを吸着する機能を発揮する珪藻土の含有量が全原料に対して5〜30%に制限されているため、その性能が不充分であることに加え、意匠性や防汚性を向上させるための表面化粧の方法が開示されておらず、内装材としては、その使用範囲が限定されるものであった。
【0007】特許文献3には、ケイカル板やスレート板等の多孔質建材の表面に、水ガラス系無機塗料やアクリルシリコーン系の透湿性塗料等の塗装を施し、さらにその表面に光触媒分散液をスプレー等により付着させた調湿建材が例示されている。しかし、この多孔質建材も、上記と同様に、全原料に対する珪藻土等の吸放湿材料の割合が5〜30%に制限されており、その性能が不十分である。さらに、水ガラス系無機塗料やアクリルシリコーン系の透湿塗料は、その透湿性能や通気性能が不十分であるために、基材の持つ調湿性やVOC等の吸着能力が大幅に低下するという問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−130946号公報(2ページ)
【特許文献2】
特開2002−255620号公報(2ページ)
【特許文献3】
特開2002−348183号公報(3ページ)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の特許文献1に開示された調湿建材にVOCや悪臭等の有害化学物質ガスを分解し、無害化する機能が付加され、さらにそれらの機能を阻害しない表面化粧が施された内装建材の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、珪藻土を調湿・吸着材として含み、珪藻土の本来有する特性を殺さない製法で成形し、且つ成形体の養生時に珪酸カルシウムを形成させた無機質建材の表面に、透湿性に優れた表面化粧を施し、さらにその表面に光触媒粒子を坦持させることにより、無機質建材が持つ優れた調湿性や高い有害ガスの吸着能力を阻害せず、また、吸着したVOCや悪臭等の有害化学物質を分解し、無害化するために、吸着したVOCや悪臭等の有害化学物質が再放出することがない機能性建材が得られる事を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、30質量%より大で75質量%以下の珪藻土を含む原料を成形して製造された調湿機能を有する無機質建材の表面に、透湿性の表面化粧材が施され、さらにその表面に光触媒粒子が坦持された機能性建材に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、30質量%より大で75質量%以下の珪藻土を含む原料を成形した無機質建材に、透湿性に優れた表面化粧を施し、光触媒機能によってVOCや悪臭等の有害化学物質を分解する機能を有する酸化チタン等の半導体粒子を坦持する。
本発明で使用する無機質建材は、抄造法で成形されることをひとつの特徴としている。抄造法で成形することを可能にするためには、抄造前の原料がある程度の粘性を有していることが要求されるが、本発明では、石膏を必須成分として添加することで粘性を付与している。石膏量は、質量比で全体の1〜10%とする。1%より少ないと添加効果が充分に発揮せず、抄造が困難になるだけでなく、強度的に、珪藻土の多量の添加が困難となり、十分な調湿・吸着能力を持った調湿建材が得られない。一方、石膏量が10%より大であると膨張により爆裂を起こすことがあり好ましくない。
石膏は、天然品、合成品を問わず、二水、半水、無水物の何れもが使用可能である。
【0012】珪藻土は、本発明で使用する無機質建材において、調湿・吸着性能発現の主要な担い手として働く成分であり、また、本発明成形体のマトリクスである珪酸カルシウム形成用の原料としての機能も有している。珪藻土含有量が大である程、調湿・吸着性能は高くなるが、マトリックス量が低下し、成形体の強度低下にも繋がることから、過剰の添加は避ける事になる。本発明では、珪藻土の添加量はSiO含有量78%の場合、質量比で全体の30質量%より大で75質量%以下、好ましくは40〜70%とすることにより、調湿・吸着能力、強度共に十分な無機質建材を得ることが出来る。
珪藻土は、産状・産地により成分組成が多少変動する。変動の大きいものは添加量を補正する事により使用できるが、SiO含有量70%以上のものを使用するのが好ましい。
【0013】本発明で使用する無機質建材を製造するための原料の一成分である消石灰は、成形後のオートクレーブによる養生過程で、珪砂の大部分及び珪藻土、更にはポルトランドセメントを添加した場合にはその一部をSi源として、トバモライト(5CaO・6SiO・nHO)形態の珪酸カルシウムを形成する。
トバモライトにおけるCa/Si原子比は5/6であり、CaO/SiOのモル比は、理論的には,0.83近くの値に設定する必要が在る筈であるが、CaOに比してSiOの反応性が低い事から、Si量が過剰になる様に設定される。
珪酸カルシウムの存在量は、Ca源である消石灰の添加量によって決まる事になるが、消石灰の添加量は20〜40質量%、好ましくは25〜35質量%とする。消石灰の量が多過ぎると、調湿・吸着材として働く珪藻土残存量が少なくなり、十分な調湿・吸着能を有する調湿材が得られず、逆に消石灰量が少な過ぎると、マトリックスとして働く珪酸カルシウム生成量が少なくなり、建材として十分な強度を有するものが得られない事になる。
【0014】珪酸カルシウムのSi源の一つとして添加される珪砂は、Caとの反応速度が緩やかなため、反応の初期に生成したC−S−Hからトバモライトが生成する速度を規制し、その結晶化を容易にすることから、トバモライト型珪酸カルシウムの生成を確実なものにする事に大きな意味があり、添加量は大きくなくて良い。本発明においては、1〜10質量%の珪砂を添加する。なお、添加した珪砂は、ほぼ全量がオートクレーブ養生後は、珪酸カルシウムに変換されるものと考えられる。
【0015】本発明に使用する無機質建材の原料には、上記無機成分の他に、パルプ及び繊維を構成成分として含んでいるが、パルプ、繊維は、成形体の強度及び靭性向上に大きな役割を果たす。パルプは、セピオライト、ワラストナイト等の繊維状無機物、レーヨン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル等の有機繊維が使用できるが、長さ:3〜12mm、太さ:10〜150μmのものを使用する。長さ、太さが適当でないと、繊維に期待する特性が十分に発現しなかったり、或いは、繊維添加に特異的なダマ形成を引き起こし、逆に特性低下を招く。
【0016】一方、本発明で使用する無機質建材を製造するための原料の一成分であるパルプは、木材パルプ、竹パルプ、ボロパルプ、リンターパルプ等各種のものが使用可能であるが、生産量の90%を占める木材パルプが、当然、最も好ましいものである。また、バージンパルプを使用する必要はなく、故紙から製造した回収パルプも特性的には何等問題無く、コストの面も勘案すると最も好ましい材料である。
パルプの繊維長は、1〜12mm、好ましくは3〜6mmの範囲のものを使用することにより、無機材料との混合性に優れているだけでなく、特性的に優れた無機質建材を得ることが可能となる。
繊維及びパルプの添加量は夫々、全体の0.1〜3質量%及び1〜10質量%とする。少ないと添加効果が十分発揮せず、多すぎると分散性低下に起因する強度低下に繋がるからである。
【0017】本発明で使用する無機質建材を製造するための原料には、ポルトランドセメントを添加することが出来る。ポルトランドセメントは、珪酸カルシウム形成のCa源、Si源となるだけでなく、その添加により成形体の初期強度が向上し、抄造成形が容易になるだけでなく、製品の曲げ強度の向上を図る事が出来る。
ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントの使用が好ましいが、ポルトランドセメントの添加量が多すぎると、製品の比重が大となるだけでなく、釘打ち、鋸引き等の加工性が悪くなる事から、その添加量は30質量%以下とするのが好ましい。
【0018】本発明で使用する無機質建材を製造するための原料には、パーライトを添加することも出来る。パーライト添加は、成形体の軽量化に非常に効果のある方法であるが、従来のプレス成形では成形時にパーライトの構造が機械的に破壊され、添加効果が十分に発現した成形体を得る事が出来なかった。本発明で使用する無機質建材は、抄造で成形される事から、パーライトの特性を殺さない成形が可能となり、嵩比重で0.7のものを得る事が出来る。
パーライトは、粒径0.6mm以下のものの使用が混合性、強度面から好ましい。また、その添加量は、添加量を増やせば、より軽量化が可能となるが、過度の添加は強度の低下に繋がるため、全体の10質量%以下とするのが好ましい。
【0019】本発明で使用する無機質建材は、製造の最終段階で、サンディングマシンで研削して成形体の厚みを調整するが、その際に発生する微粉体(ダスト)を原料として再利用する事が出来る。ダストの添加は、コスト低減に有効であるが、過剰の添加は強度低下に繋がるため、添加量は全体の10質量%以下とするのが好ましい。
【0020】上記、珪砂、珪藻土、消石灰、石膏、繊維及びパルプの所定量に、更に必要に応じて研削ダスト、セメント、パーライトを加えた原料を水と撹拌・混合して濃度2〜5質量%のスラリーを調整する。
成形は、該スラリーの抄造によって行うが、丸網等公知の各種抄造方法が使用可能である。抄造して所定の厚さにした後、養生する。
養生は、該成形体原版をオートクレーブ中で150〜200℃の条件下で処理して行われるが、この工程で、トバモライトタイプの珪酸カルシウムマトリックスが形成される。
【0021】養生後の硬化体は、100〜150℃で0.5〜1時間乾燥して、最終硬化体を得るが、硬化体は、更に所定厚さに研削し、且つ所定サイズにトリミングし、本発明で使用する無機質建材を得る。
【0022】この様にして得られた無機質建材に、透湿性の表面化粧材を施し、さらにその表面に光触媒粒子を坦持させる事により最終製品を得ることが出来る。
透湿性の表面化粧材は、意匠性や防汚性に優れるだけでなく、基材の持つ調湿能力や有害ガスの吸着能力を阻害しない性能を保持していることが必要であり、塗装による24時間吸放湿量の低減割合が30%以下、より好ましくは20%以下であるものを用いる。
この化粧材としては、せっこうプラスター系塗材、石灰プラスター系塗材、ドロマイトプラスター系塗材、から選ばれた一種又は二種以上からなる化粧材を用いることが出来る。
表面化粧を施す方法としては、コーター、スプレー、ディップ、スピン、刷毛等の公知の方法で塗装することが出来る。
【0023】光触媒機能を有する半導体物質としては、TiO、ZrO、SrTiO等を用いることができるが、その活性の点から、アナターゼ型TiOであることが好ましい。
無機質建材の表面に光触媒粒子を坦持させるには、光触媒粒子を水に分散させてスラリー化したもの、安定剤を加えてゾル・スラリー化したもの、無機バインダーを加えてコーティング剤としたもの等様々な形態の光触媒を使用することが可能であり、また塗布方法も、コーター、スプレー、ディップ、スピン、刷毛等の公知の方法で坦持することができる。
また、光触媒を坦持させる前の上記無機質建材を施工した後、施工現場でスプレーや刷毛塗り等の公知の方法で表面化粧し、さらに光触媒を坦持させても同様な性能を発揮させる事が出来る。
【0024】
【実施例】以下に具体的な例を示し、本発明を更に詳しく説明する。
水に、叩解バージンパルプ2.7質量部、叩解再生紙1.3質量部及び未叩解バージンパルプ0.9質量部よりなるパルプ類、及び、3mm長さのレーヨン0.8質量部を加え、固形分濃度2質量%の懸濁液としたものに、珪砂5質量部、珪藻土45質量部、石膏5質量部、消石灰30質量部、セピオライト1.1質部、パーライト2.7質量部及び研削ダスト5.5質量部を添加した後、撹拌混合して、抄造用の懸濁液を得た。
成形は、丸網ロールを有するオーバーフロー式抄造機を使用し、抄造法で行った。抄いた後の成形体生板はメーキングロールを使用して5kgf/cmの絞り圧で脱水し、厚さ約12mmの成形体を得た。
成形体は、オートクレーブ中180℃、10気圧で5時間養生して硬化体を得た。硬化体はオートクレーブ部より取り出し、110℃で35分乾燥した後、表面の研磨及びトリミングを行い、幅900mm×長さ2420mm×厚さ9.5mmの調湿機能を有する無機質建材を得た。この無機質建材に、フローコーターを用いて、ドロマイトプラスター系塗材を塗装し、更にペルオキソチタンをバインダーにしたアナターゼ型TiO水溶液(TiO濃度0.85質量%)をスプレーにより15ml/m塗布して、最終製品である機能性建材を得た。
【0025】この最終製品の機械的特性を、表1に示す評価項目及び測定方法により測定した。測定結果は、表1に示す通り、内装建材として十分な性能を有するものであった。
【0026】調湿特性は、次の方法で測定した。
測定には、最終製品から約300mm角に切出した試験片を使用した。
ドロマイトプラスター系塗材及びTiO水溶液を塗布した面を上にし、側面及び底面をアルミテープで被覆して、20℃、相対湿度60%の雰囲気下に3日間放置した試験片を、20℃、相対湿度90%の環境下に移し、24時間の質量変化(増加)を測定して吸湿量を調べた。次に、再度、20℃、相対湿度60%の雰囲気下に移し、24時間の質量変化(減少)を測定して放湿量を調べた。同様な測定を、ドロマイトプラスター系塗材及びTiO光触媒をコーティングする前の本発明による無機質建材、本発明による無機質建材にアクリルシリコーン系塗料を塗布した無機質建材、市販の半合成壁材(珪藻土系2種、アルミノ珪酸塩系1種)及び天然材である桧についても行った。結果を図1に示す。
【0027】本発明による無機質建材は、塗装やTiO光触媒の塗布によっても、その吸湿量や放湿量は低下せず、250g/m以上の吸放湿量を維持しており、市販の壁材や桧に比べて各段に高い調湿性能を保持している事が分かる。
また、アクリルシリコーン系塗料を塗布すると、無機質建材の吸放湿量が約1/2に低下した。
【0028】VOCや悪臭等の有害化学物質の吸着・分解特性については、次の方法で測定した。
測定には、最終製品から50mm角に切出した試験片を使用した。
ドロマイトプラスター系塗材及びTiO水溶液を塗布した面を上にし、側面及び底面をアルミテープで被覆した試験片を容量1.2L(リットル)の密閉容器内に入れ、ガス濃度2000ppmのホルムアルデヒドガスを1.2L/minで3日間流して、試験片にホルムアルデヒドガスを吸着させた。その後、容量5Lのテドラーバッグの片面に切込みを入れ、そこからホルムアルデヒドガスを飽和吸着させた試験片を入れた後、出来るだけバッグ内の空気を排出して粘着テープを用いて密閉した。さらに試験片を入れたバッグに清浄な空気約5Lを送り込み、すばやくコックを閉じて、暗箱中、室温(20〜25℃)で24時間静置し、バッグ中のホルムアルデヒドガス濃度を検知管を用いて測定した。更に、その後、バッグ内の試験片の表面と蛍光灯の距離が15cmになる位置から20Wの蛍光灯からの光を照射して、24時間経過後のホルムアルデヒドガス濃度を検知管を用いて測定した。比較のために、TiO光触媒コーティング剤を塗布していない試験片についても同様な測定を行った。
【0029】いずれの試料も、テドラーバッグ内でホルムアルデヒドガスが脱着し、バッグ内のホルムアルデヒドガス濃度が10ppmになったが、蛍光灯を24時間照射した後は、本発明によるTiO光触媒を塗布した試料を入れたバッグ内のホルムアルデヒドガス濃度は未検出(0.02ppm以下)となったのに対し、TiO光触媒を塗布していない試料では、さらにホルムアルデヒドの脱着が進み、バッグ内のガス濃度が24ppmにまで増加した。
【0030】
【表1】
Figure 2004285716
【0031】
【発明の効果】本発明の機能性建材は、内装建材として十分な機械的特性、意匠性、防汚性や非常に優れた調湿機能を有するのは勿論の事、シックハウス症候群の原因となるVOCや悪臭を吸着し、更にはそれを分解する機能を有するため、長期間に渡って室内空気の汚染を防ぎ、快適な環境に保持できる性能を有しており、建築分野におけるその用途は広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】各材料の吸放湿量の経時変化を示す図である。

Claims (7)

  1. 30質量%より大で75質量%以下の珪藻土を含む原料を成形して製造された調湿機能を有する無機質建材の表面に、透湿性の表面化粧材が施され、さらにその表面に光触媒粒子が坦持された機能性建材。
  2. 調湿機能を有する無機質建材が、珪藻土含有量が40〜70質量%である珪藻土を含む原料を成形したものであることを特徴とする、請求項1記載の機能性建材。
  3. 20℃、相対湿度60%と20℃、相対湿度90%の雰囲気下での24時間サイクルにおける吸放湿量が250g/m以上である、請求項1又は2に記載の機能性建材。
  4. 透湿性の表面化粧材が、せっこうプラスター系塗材、石灰プラスター系塗材、ドロマイトプラスター系塗材から選ばれた一種又は二種以上である請求項1乃至3の何れかに記載の機能性建材。
  5. 調湿機能を有する無機質建材が、固形分全体に対する割合で、珪藻土30〜75質量%、消石灰20〜40質量%、珪砂1〜10質量%、石膏1〜10質量%、パルプ1〜10質量%、繊維0.1〜3質量%を含むスラリーから抄造成形した後、養生して製造された請求項1から4までの何れかに記載の機能性建材。
  6. 調湿機能を有する無機質建材が、更に固形分全体の10質量%以下のパーライトが添加されたスラリーから製造されたものである事を特徴とする請求項5に記載の機能性建材。
  7. 調湿機能を有する無機質建材が、更に固形分全体の30質量%以下のポルトランドセメントが添加されたスラリーから製造されたものである事を特徴とする請求項5または6に記載の機能性建材。
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