JP2004285104A - ポリオレフィン組成物及びフィルム - Google Patents

ポリオレフィン組成物及びフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ブロッキング性に優れたポリオレフィン系フィルムを製造する際にTダイや押出などのダイやダイスに目ヤニの付着を防止し、連続生産性に優れたポリマー微粒子を含まないポリオレフィン組成物及びこれからなる層を有する多層フィルムなどの積層体の提供を課題とした。
【解決手段】ポリオレフィン 100重量部に対し、平均粒子径が7.5μm〜12μmの合成ゼオライト 7500〜30000ppmを配合したことを特徴とするポリオレフィン組成物、及びこの組成物からなるシーラント層を有するフィルムを提供すること。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロッキング性に優れ、フィルムやシート、モノフィラメントなどの連続生産性に優れたポリオレフィン組成物及びこの組成物を含む又はからなるフィルム、さらにこのフィルムを有する積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
非多孔質又は表面疎水化処理を施した平均粒子径が6〜20μmの無機系アンチブロッキング剤を、ポリエチレン系樹脂100質量部に対して0.05〜1質量部の割合で配合した樹脂組成物からなるシーラント層を押出ラミネートしてなることを特徴とする押出ラミネートフィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
ポリオレフィン樹脂に特定構造のリン化合物を1種以上、ハイドロタルサイト類及びブロッキング防止剤を含有させたポリオレフィン樹脂組成物及びフィルムが開示されています(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−225197
【特許文献2】
特開平6−087984
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、ポリマー微粒子を含むポリオレフィン系の樹脂成分からフィルムを生産する場合、長時間連続して製造出来ない場合があり、発生する目ヤニの脱落を防止するために、適宜製造装置を止めてダイス周りの掃除が必要となる。
本発明は、ブロッキング性に優れたポリオレフィン系フィルムを製造する際にTダイや押出などのダイやダイスに目ヤニの付着を防止し、連続生産性に優れたポリマー微粒子を含まないポリオレフィン組成物及びこれからなる層を有する多層フィルムなどの積層体の提供を課題とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一は、ポリオレフィン 100重量部に対し、平均粒子径が7.5μm〜12μmの合成ゼオライト 7500〜30000ppmを配合したことを特徴とするポリオレフィン組成物を提供すること。
【0006】
本発明の第二は、ポリオレフィン組成物が、シーラント用であることを特徴とするポリオレフィン組成物を提供すること。
【0007】
本発明の第三は、本発明の第一又は第二に記載のポリオレフィン組成物を含む又はポリオレフィン組成物からなる層を有するフィルムであって、合成ゼオライトの平均粒子径と層の厚みとが下記数式(1)の関係を有することを特徴とするフィルムを提供すること。
【数2】
Figure 2004285104
【0008】
本発明の第四は、フィルムが、シーラントフィルムであることを特徴とするフィルムを提供すること。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のポリオレフィン組成物は、ポリオレフィン 100重量部に対し、平均粒子径が7.5μm〜12μmの合成ゼオライト 7500〜30000ppmを含むポリオレフィン組成物である。
【0010】
本発明のポリオレフィン組成物は、ポリオレフィン 100重量部に対し、合成ゼオライトが、7500〜30000ppm、好ましくは9500〜27000ppm、さらに好ましくは10200〜25000ppm、より好ましくは10500〜23000ppm、特に好ましくは10800〜22000ppmの範囲である。
合成ゼオライトのポリオレフィンに対する添加量が、上記範囲内では、ブロッキング特性と透明性に優れるために好ましい。特に合成ゼオライトのポリオレフィンに対する添加量が、上記範囲内では、ポリオレフィン組成物をシーラント層として用いる場合、ブロッキング特性と透明性に優れるために好ましい。
【0011】
合成ゼオライトは、平均粒子径が7.5〜12μmであり、好ましくは7.7〜11.5μm、さらに好ましくは8.0〜11.3μm、より好ましくは8.5〜11.2μm、特に好ましくは9.0〜11.0μmの範囲である。
合成ゼオライトの平均粒子径が上記範囲内では、ブロッキングとアンチブロッキング剤の分散性に優れるために好ましい。特に合成ゼオライトの平均粒子径が上記範囲内では、ポリオレフィン組成物をシーラント層として用いる場合、ブロッキングとアンチブロッキング剤の分散性に優れるために好ましい。
【0012】
本発明のポリオレフィン組成物は、フィルムに成形して用いることができる。ポリオレフィン組成物を含むフィルム又はポリオレフィン組成物からなるフィルムは、単層で用いることができ、さらに本発明以外の樹脂層、金属、繊維の編織物、不織布などの基材層と積層した多層のフィルムまたは積層体として用いることが出来る。
【0013】
本発明のポリオレフィン組成物は、シーラントフィルム又はシーラント層として用いることができ、このシーラントフィルム又はシーラント層を少なくとも1層有する多層のフィルムとして用いることが出来る。
ポリオレフィン組成物を含む又はからなるフィルム或いは層を少なくとも1層有する多層のフィルム又は成形体は、シーラントフィルム又はシーラント層が最内層であることが好ましい。
【0014】
本発明のフィルムは、ポリオレフィン組成物を含む又はからなる層をシーラントフィルム又はシーラント層として用いる場合、合成ゼオライトの平均粒子径とポリオレフィン組成物を含む又はからなる層の厚みとが下記数式(1)の関係を有することが好ましい。
本発明のフィルムにおいて、合成ゼオライトの平均粒子径と層の厚みとの関係は、合成ゼオライトの平均粒子径(μm)をCとし、層の厚み(μm)をBとすると、Bは、C×0.8、好ましくはC×0.85、さらに好ましくはC×0.9、より好ましくはC×0.95、特に好ましくはC×0.98の下限値から、C×2.0、好ましくはC×1.8、さらに好ましくはB×1.6、より好ましくはB×1.5、特に好ましくはB×1.3の上限値の範囲となる。
【数3】
Figure 2004285104
【0015】
本発明のフィルムは、ポリオレフィン組成物を含む又はポリオレフィン組成物からなる層を有するフィルムであって、単層で用いることができ、さらに本発明以外の樹脂層、金属、繊維の編織物、不織布などの基材層と積層した多層のフィルムまたは積層体として用いることが出来る。
本発明のフィルムは、積層フィルム又は積層体として用いる場合、最内層であることが好ましく、特にシーラント用として用いる場合、最内層にあることが好ましい。
【0016】
合成ゼオライトは、どの様なものでも用いることが出来る。合成ゼオライトは、結晶性及び非晶性のものを用いることが出来るが、非晶性が好ましい。合成ゼオライトは、合成アルミナシリケート、ソジュウムカルシウムアルミノシリケートが好ましく、特に非晶性の合成アルミナシリケート、ソジュウムカルシウムアルミノシリケートが好ましい。
合成ゼオライトは、酸処理あるいはカルシウム置換を行った後、焼成を行った合成ゼオライトが好ましい。合成ゼオライトは、有機シリコンなどの有機系の物質による疎水処理を行っていない物を用いることが出来る。
【0017】
ポリオレフィンは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ4−メチルペンテン−1などを用いることが出来る。ポリオレフィンは、メタロセン触媒などの公知の触媒などを用いて製造された物を用いることが出来る。
【0018】
ポリエチレン系樹脂としては、メタロセン触媒、一般的なポリエチレン製造用の触媒で製造した低密度ポリエチレン、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体(エチレン−α−オレフィン共重合体)、高密度ポリエチレンなどのエチレンを主成分とする樹脂、さらにエチレン成分が50重量%以上、さらにエチレン成分が60重量%以上含む樹脂が好ましい。
ポリオレフィンは、低密度ポリエチレン、及びエチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体(エチレン−α−オレフィン共重合体)が好ましい。
【0019】
低密度ポリエチレンとしては、密度が0.89g/cm〜0.945g/cm、さらに0.895g/cm〜0.945g/cm、特に0.90g/cm〜0.94g/cmの範囲が好ましい。
低密度ポリエチレンとしては、メルトフローレート(190℃)が0.1g/10分〜100g/10分、さらに0.5g/10分〜50g/10分、さらに1g/10分〜30g/10分、特に1g/10分〜25g/10分の範囲の樹脂を用いることが好ましい。
【0020】
低密度ポリエチレンは、エチレン−ビニルエステル共重合体などを含むものを用いることが出来る。
エチレン−ビニルエステル共重合体のビニルエステルとしては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ネオ酸ビニル等を用いることが出来る。
これらのコモノマーは1種または2種以上用いることができる。
エチレン−ビニルエステル共重合体のコモノマー含量は、1〜49重量%、さらに2〜45重量%、さらに3〜30重量%、特に5〜25重量%が好ましい。
【0021】
エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体としては、密度が0.89g/cm〜0.945g/cm、さらに0.895g/cm〜0.945g/cm、特に0.90g/cm〜0.94g/cmの範囲が好ましい。
エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体としては、メルトフローレート(190℃)が0.1g/10分〜100g/10分、さらに0.5g/10分〜50g/10分、さらに1g/10分〜30g/10分、特に1g/10分〜25g/10分の範囲の樹脂を用いることが好ましい。
【0022】
エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体としては、α−オレフィン含有量が1重量%〜25重量%、さらに2重量%〜20重量%、さらに2重量%〜18重量%、特に3重量%〜15重量%の範囲が好ましい。
炭素数3〜10のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1など鎖状α−オレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどの環状α−オレフィンなどを挙げることが出来る。
これらのα−オレフィンは一種類又は二種類以上を適宜組合せて用いることができる。
【0023】
本発明のポリオレフィン組成物をシーラント層又はシーラントフィルムとして用いる場合、ポリオレフィンは、ポリエチレン系樹脂が好ましく、さらにメタロセン触媒、一般的なポリエチレン製造用の触媒で製造した低密度ポリエチレン、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体(エチレン−α−オレフィン共重合体)が好ましい。
本発明のポリオレフィン組成物をシーラント層又はシーラントフィルムとして用いる場合、ポリエチレン系樹脂の密度は0.89g/cm〜0.945g/cm、さらに0.90g/cm〜0.943g/cm、特に0.903g/cm〜0.94g/cmの範囲が好ましい。
本発明のポリオレフィン組成物をシーラント層又はシーラントフィルムとして用いる場合、ポリエチレン系樹脂のメルトフローレートは、メルトフローレート(190℃)が0.1g/10分〜100g/10分、さらに0.5g/10分〜50g/10分、さらに1g/10分〜30g/10分、特に2g/10分〜10g/10分の範囲が好ましい。
【0024】
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン成分が50重量%以上含む樹脂が好ましい。
ポリプロピレン系樹脂としては、(a)冷キシレン可溶分60%以下、さらに50%以下、さらに40%以下のポリプロピレンが好ましく、特に20%未満の結晶性ポリプロピレンが好ましい。
【0025】
ポリプロピレン系樹脂は、所定の触媒を用いて、プロピレンとプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィンとをプロピレン含量が50重量%以上、さらに60重量%以上、さらに70重量%以上、さらに75重量%以上、さらに80重量%以上、特に90重量%以上(100%はPPホモポリマー)の組成比のポリマーを用いることが出来る。
プロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィンとして、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1など鎖状α−オレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどの環状α−オレフィンなどを挙げることが出来る。
これらのα−オレフィンは一種類又は二種類以上を適宜組合せて用いることができる。
ポリプロピレン系樹脂は、結晶性や融解熱に係わらず用いることが出来る。
【0026】
ポリオレフィンは、カルボン酸基、酸無水基、エポキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、アルケニル環状イミノエーテル基、シラン基、シラノール基、チタネート基などの架橋性の官能基を含まないポリオレフィンが好ましい。
【0027】
本発明のポリオレフィン組成物は、ポリマー微粒子を含まないポリオレフィン組成物を用いることが出来る。
ポリマー微粒子としては、架橋アクリル酸系樹脂、架橋スチレン系樹脂など架橋ポリマーを挙げることが出来る。好ましくは、架橋ポリメタクリル酸メチルや架橋ポリ(メタクリル酸メチル−スチレン)の微粒子を挙げることが出来る。
ポリマー微粒子の一例として、コールターカウンターによる平均粒子径が1〜20μm、好ましくは2〜18μm、さらに好ましくは3〜15μm、より好ましくは5〜12μm、特に好ましくは5〜10.5μmの範囲の物がある。
ポリマー微粒子としては、窒素中での熱分解開始温度が260℃以上、さらに270℃以上、さらに280℃以上、特に300℃以上のポリマーを挙げることが出来る。
【0028】
本発明のポリオレフィン組成物は、本発明のポリオレフィン組成物に含まれる合成ゼオライトを除く他の合成ゼオライト、タルクなどの無機フィラーを有することができる。
無機フィラーとしては、本発明のポリオレフィン組成物に含まれる合成ゼオライトを除く、天然シリカや合成シリカなどのシリカ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシゥム、雲母、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、窒化アルミニウム、炭化珪素、硫化カドニウム、カオリン、けい藻土などを用いることが出来る。
タルクは、遠心沈降法による平均粒子径が1〜20μm、さらに1.5〜15μm、さらに2〜12μm、特に2〜8μmの範囲のものを用いることが出来る。
【0029】
本発明のポリオレフィン組成物は、脂肪酸誘導体を含むことが出来る。
脂肪酸誘導体として、脂肪酸と周期表のマグネシウム、カルシウムなどの2A、亜鉛などの2B、ナトリウムなどの1Aなどとの化合物、脂肪酸アミドなどを用いることが出来る。
脂肪酸誘導体として、炭素数10〜20で構成される脂肪酸誘導体を用いることが出来る。
炭素数10〜20で構成される脂肪酸誘導体としては、ペンタデカ酸、ヘキサデカ酸、パルミチン酸、オクタデカ酸、ステアリン酸、ノナデカ酸、イコサ酸、オレイン酸等の脂肪酸の誘導体を用いることが出来る。
特に、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛が好ましい。
脂肪酸アミドとしては、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミドなどを用いることが出来る。
【0030】
本発明のポリオレフィン組成物において、各成分の混合方法、混合装置、混合設備に特に制限はなく、公知の単軸押出機(混練機)、2軸押出機(混練機)、2軸押出機と単軸押出機(混練機)を直列に接続したタンデム型混練装置、ブラベンダー、カレンダー、バンバリーミキサーなどを用いることが出来る。
【0031】
本発明のポリオレフィン組成物は、Tダイ成形、インフレーション成形、押出成形などの成形により、フィルム、シート、モノフィラメントなどの成形物を得ることが出来る。
本発明のポリオレフィン組成物は、フィルム状、シート状、チューブ状、繊維状、紐状又は、粒状などに加工することができる。
【0032】
本発明のポリオレフィン組成物は、Tダイ成形、インフレーション成形、押出成形などの成形によりシーラントフィルムなどのフィルムや、他の樹脂や基材との多層フィルムや積層体を製造することが出来る。
【0033】
本発明のポリオレフィン組成物は、押出し時に目ヤニの発生が殆どなく、ダイリップの掃除等による製造の中断を少なくすることが出来、Tダイ成形、インフレーション成形、押出成形などの成形の連続生産性に優れた組成物である。
【0034】
本発明のポリオレフィン組成物より得られるフィルムやシートなどの成形体は、直接又は接着剤層介して他の樹脂、例えばポリエチレンなどのポリオレフィンやポリエステル、ポリアミド又は金属層と2層以上に積層させた積層体や多層フィルムとして用いることが出来る。
本発明のポリオレフィン組成物より得られるフィルムやシートなどの成形体、上記積層体及び多層フィルムは、ドライラミネートにより、直接又は接着剤層介して他の樹脂、例えばポリエチレンなどのポリオレフィンやポリエステル、ポリアミド又は金属層と2層以上に積層させた積層体や多層フィルムを製造することが出来る。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるものでない。
【0036】
(A)ポリオレフィンの各特性の測定方法
[1]密度:ポリエチレンの場合、JIS K7112に準拠して、190℃、2.16Kg荷重におけるメルトフローレイト測定時に得られるストランドを100℃で1時間熱処理し、1時間かけて室温まで徐冷したサンプルを密度勾配管を用いて測定した。
[2]メルトフローレイト(MFR2.16):JIS K7210に準拠して、メルトインデクサーを用いて、190℃における2.16Kg荷重での10分間にストランド状に押し出される樹脂の重量を測定することにより求めた。
【0037】
[ゼオライトの平均粒子径の測定法]
コールターカウンター法により、分散溶媒として生理食塩水を用い、体積による平均粒径を求め、この平均粒径を平均粒子径とする。
【0038】
[フィルムの評価方法]
[1]ヘイズ:JIS・K7105に準拠して、ヘイズメーター(日本電色工業製:NDH−1001DP)を用いて測定した。
[2]グロス:JIS・K7105に準拠して、グロスメーター(日本電色工業製 VG−1D)を用いて測定した。
[3]ブロッキング度:フィルムを5cm幅の短冊に切り、フィルムのシーラント層どうし長さ5cm部分を重ね合わせ、10kgの荷重をかけて温度40℃、湿度70%の雰囲気中で16時間熱処理し、その後フィルムの短冊の端を引張試験機にて引張り、フィルムの密着度合い(ブロッキング度)を測定する。
【0039】
シーラント層に用いたポリオレフィン及び合成ゼオライトを表1に示す。ポリエチレンは、メタロセン触媒を用い連続式気相流動床重合法により製造したものを用いた。
【0040】
【表1】
Figure 2004285104
【0041】
[実施例1〜2および比較例1]
以下に示す3層Tダイ成形装置及び成形条件で、厚み50μmの3層フィルム(シーラント層/中間層/ラミネート層)を製造し、ヘイズ、グロス及びブロッキング度を測定し、その結果を表3に示す。
3層Tダイ成形装置は、L/D=32、ダイス:幅900mm、リップ1.6mm及びフィードブロック方式の押出機3台(中間層:SHIモダンマシナリー製メイン65mmφ、シーラント層及びラミネート層:サテライト40mmφ)、冷却ロール:450mmφ、セミマッドロール、エアチャンバ使用の装置を用いた。
3層Tダイ成形装置を用いる多層フィルムの成形条件としては、設定温度:ダイス部(220℃)、3層の多層フィルム厚み:50μm(シーラント層:10μm/中間層:30μm/ラミネート層:10μm)、冷却ロール温度:40℃、表面処理レベル:42〜44dyne/cm、引取速度50m/分で行った。
【0042】
シーラント層は、表1に示す特性の成分を用い、表2に示す組成を用いた。
合成ゼオライトATM100Rは、酸処理および焼成を行った合成ゼオライトであり、有機シリコンなどの有機系の物質による疎水処理を行っていないものを用いた。
中間層は、メタロセン触媒より製造したエチレン・ヘキセン−1共重合体(密度:0.92g/cm、メルトフローレイト:4g/10分、ヘキセン−1含有量:3重量%)100重量%を用いた。
ラミネート層は、メタロセン触媒より製造したエチレン・ヘキセン−1共重合体(密度:0.92g/cm、メルトフローレイト:4g/10分、ヘキセン−1含有量:3重量%)100重量部、EA0.08重量部、合成ゼオライト(平均粒子径 5μm)0.5重量部の組成物を用いた。
【0043】
【表2】
Figure 2004285104
【0044】
【表3】
Figure 2004285104
【0045】
【発明の効果】
本発明の組成物は、耐ブロッキング性、すべり性に優れたフィルム、特にシーラント用フィルムを提供することが出来る。
本発明の組成物は、押出し時に目ヤニの発生が殆どなく、ダイリップの掃除等による製造の中断を極めて少なくすることが出来、フィルムの連続生産性に優れた組成物である。そのため、トータルコスト削減効果も大きい。

Claims (4)

  1. ポリオレフィン 100重量部に対し、平均粒子径が7.5μm〜12μmの合成ゼオライト 7500〜30000ppmを配合したことを特徴とするポリオレフィン組成物。
  2. ポリオレフィン組成物が、シーラント用であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン組成物。
  3. 請求項1〜2に記載のポリオレフィン組成物を含む又はからなる層を有するフィルムであって、合成ゼオライトの平均粒子径と層の厚みとが下記数式(1)の関係を有することを特徴とするフィルム。
    Figure 2004285104
  4. フィルムが、シーラントフィルムであることを特徴とする請求項3に記載のフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004331855A (ja) * 2003-05-09 2004-11-25 Toppan Printing Co Ltd 吸湿機能かつインジケーター機能を有する樹脂組成物およびそれを用いた積層体、包装体

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