JP2004285046A - 少なくとも一つのフォトクロミック染料を含む少なくとも二つの染料を組み合わせた化粧組成物 - Google Patents

少なくとも一つのフォトクロミック染料を含む少なくとも二つの染料を組み合わせた化粧組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 少なくとも一つのフォトクロミック染料を含む少なくとも二つの染料を組み合わせた皮膚、唇及び/又は外皮をメーキャップするための化粧組成物を提供すること。
【解決手段】 本発明は、生理学的に受容可能な媒体中に、少なくとも一つのフォトクロミック染料を含む少なくとも二つの染料であって、色相差ΔEが少なくとも5に等しく、該フォトクロミック染料が少なくとも一つのナフトピラン誘導体である、化粧組成物に関する。本発明の染料を組み合わせることにより、陰影及び/又は輝きの作用に関して急速かつ可逆的な動的作用を本発明の組成物に付与することが可能になる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、少なくとも一つのフォトクロミック染料を含む少なくとも二つの染料を組み合わせた皮膚、唇及び/又は外皮を特にメーキャップするための化粧組成物に関する。
“化粧組成物”という用語は、1993年6月14日の理事会指令93/35/EECで定義する組成物を意味する。
本発明に従う組成物をケラチン物質、例えばヒトの皮膚、まつげ、眉毛、毛髪及び爪をメーキャップし又はケアする分野で特に使用することができる。この場合、組成物は以下の形態にあることができる:マスカラ、眉用製品、アイライナー、アイシャドウ、メーキャップルージュ、ファンデーション、唇用の製品、ボディメーキャップ製品(半永久的なイレズミ)又は毛髪メーキャップ製品。
メーキャップの主な作用は、皮膚、唇、まつげ及び爪のメーキャップ領域に光学的及び/又は着色作用を提供することから成る。
一般に、これらの作用は静的であり、すなわち時間の経過又は周囲の照明の作用のいずれによっても変化しない。最も多く生じる変化は一般に、元の光学的及び/又は着色作用が時間と共に漸進的に変化することから成る。これらの変化は一般に、組成物の移転及び/又は移動(この現象は口紅について特に顕著である)、又はメーキャップ組成物に存在する顔料の皮脂に対する貧弱な挙動(この現象はファンデーションについて特に生じる)のいずれかによる。
このように今のところ、陰影に関して動的であると記述してもよいメーキャップ組成物は存在せず、すなわち、例えば周囲の照明の変化に対応して色及び/又は輝きに関して顕著に変化することができるメーキャップ組成物は存在しない。
現在、動的な光学的及び/又は着色作用を有するこの型のメーキャップ組成物が、従来のメーキャップ組成物とは対照的な新規な着色メーキャップを求める消費者の要望を正確に満足させることは明らかである。
本発明の主な目的はこの要望を満たすことである。
この場合、本発明は、ある種のフォトクロミック染料が紫外線を含む照射に曝された場合色を変化させ、かつ可逆的に変化するという該染料によって示された能力を特に利用している。
化粧組成物でフォトクロミック顔料を使用することは知られている。特許出願EP 970 689は、フォトクロミック顔料を含むベース被覆上に紫外線遮蔽剤を含む上部被覆を重ね合わせるツーコートメーキャップ製品を記載している。対応するメーキャップは、光の性質に従って出現し又は消失する模様を形成することを可能とするが、それは着色作用に関する動的な作用を伴っていない。特許出願WO 02/078665は、それに関する限り、ナフトピラン型のフォトクロミック剤を含む化粧組成物を提案している。しかしながら、これらの剤はマイクロカプセルに封入された液状形態で化粧組成物に取り込まれている。この分散性の形態は抗酸化活性を有すると記載されている。
本発明者等は、少なくとも一つのゴニオクロマチック染料を少なくとも一つの特定のフォトクロミック染料と組み合わせて、色及び輝きに関して新規な動的な作用を得ることが特に有利であることを見出し、このことは予期せざることであった。
より詳細には、本発明の観点に従うと、本発明は、生理学的に受容可能な媒体中に、少なくとも一つのフォトクロミック染料を含む少なくとも二つの染料を含む化粧組成物であって、該フォトクロミック染料が少なくとも5に等しい色相差ΔEを有し、かつ以下に規定する式(I)の2H−ナフト[2,1−b]ピラン型又は式(II)の3H−ナフト[2,1−b]ピラン型のナフトピラン誘導体であることを特徴とする組成物に関する。
本発明の他の観点に従うと、本発明はさらに、皮膚、唇及び/又は外皮を特にメーキャップするための化粧組成物において、本発明に従う少なくとも一つのフォトクロミック染料を使用することを指向している。
本発明の他の観点に従うと、本発明はさらに、本発明に従う少なくとも一つの組成物を皮膚、唇及び/又は外皮に適用することを含む、皮膚、唇及び/又は外皮をメーキャップする方法に関する。
第1の変形に従うと、本発明に従う組成物は、本発明における意味でフォトクロミックではない染料であって、特にゴニオクロマチック着色剤、水溶性又は脂溶性染料、顔料、反射粒子及び/又は真珠母から選択する少なくとも一つの第2の染料を、フォトクロミック染料と組み合わせている。
第2の変形に従うと、本化粧組成物は少なくとも二つの個別のフォトクロミック染料を含む。
このように本発明者等は、本発明に従う少なくとも一つのフォトクロミック染料を、より常用でかつ特にフォトクロミックでない少なくとも一つの第2の染料と、化粧組成物、特にメーキャップ組成物において組み合わせることにより、陰影及び/又は輝きの作用に関して急速かつ可逆的な動的作用を該組成物に付与することが可能になることを見出した。
陰影の差は肉眼で気づくのに十分な程度に顕著である。
これは直ちに、すなわち、メーキャップ組成物にUV曝露を行った後、又はこの曝露を停止した後、きわめて短時間で起こる。
この“動的な陰影及び/又は輝きに関する作用”に加えて、本発明に従う組成物は上記した変色現象を補償するために特に有利であり、この現象は皮脂に関する常用顔料の貧弱な挙動に一般的には結びついている。特にこれらの顔料を本発明に従うフォトクロミック染料と組み合わせると有利なことに、このような型の変色を補償することが可能となり、それは、このフォトクロミック染料が単独で、UV型の光の励起に応答して、該顔料によって当初生じた着色作用と等価といい得る着色作用を生じることができるからである。
フォトクロミック染料
一般に、フォトクロミック染料は、紫外線で照明された場合に陰影が変化し、その光でもはや照明されていないときは当初の色に戻り、又は着色していない形態から着色した形態に又はその逆に変化する性質を有する染料である。換言すると、これらの染料は、一定量のUV照射を含む光、例えば太陽光、又は人工光で照明されているかどうかに依存して異なる陰影を表す。
本発明の目的のために、フォトクロミック染料は少なくとも5に等しい陰影差ΔEを示す。
本発明の目的のために、ΔEは、フォトクロミック染料が励起された状態にある場合、すなわちUV照射が存在する場合と、励起されていない状態にある場合、すなわちUV照射が存在しない場合との間に見られる陰影差を表す。
ΔEを、対象とするフォトクロミック染料の色空間、より詳細には特定の色度座標から決定することができ、この値を第1に、UV照射を含む人工光を一般に使用して2分間UV照射に曝した後求め、及び第2に静止時、すなわち照射を停止した5秒後に求める。
より詳細には、測定の手順は以下のとおりである:
− 対象とする1質量%のフォトクロミック染料を、以下の組成を有する100質量%の白色口紅ベースに配合する:
− 2−オクチルドデカノール 0.5%
− ジステアリルジメチルアンモニウム
クロリドで変性したヘクトライト 0.6%
− 液状ラノリン 27.2%
− 微結晶ワックス 10.5%
− ポリグリセロール化(3モル)ミツロウ 4.2%
− アセチル化ラノリン 6.7%
− アララ油(オレイン酸エステル) 13.5%
− オキシプロピレン化(5PO)ラノリンワックス 6.7%
− オレイルエルケート 13.5%
− オレイン酸−リノール酸−リノレン酸トリグリセリド 1.7%
− パルミチン酸−オレイン酸リノール酸トリグリセリド 13.5%
− ヒアルロン酸ナトリウム 0.1%
− 保存剤 0.1%
− ビタミン 0.5%
− UV−遮蔽剤 0.7%
自動スプレッダーを使用して、参照フォームA1ペノパック(Penopac)のレネタブランド(Leneta brand)コントラストカード上に、組成物を50μmの厚さに広げる。層はカードの少なくとも白色背景をカバーする。
ミノルタ3700D分光比色計を使用して反射の測定を行う。このようにして、照射前における組成物の三つの初期色度座標(L0、a0及びb0)を測定する。次いで組成物を2mW/cm2のUVA照射の流れに2分間曝し、次いで照射を停止した直後に新たな三つの色度座標(L、a及びb)を測定する。5秒より短い時間が照射の停止から新たな座標の測定の間に経過する。
ΔEを以下のように計算する:
ΔE=[(L−L0)2+(a−a0)2+(b−b0)2]1/2
有利には、本発明に従うフォトクロミック染料のΔE値は10又はそれより大きく、特に25又はそれより大きく、より好ましくは35又はそれより大きく、さらには45又はそれより大きい。
ΔEの測定が約30より大きいことはフォトクロミック染料が明るい色を与えることを意味する。
本発明に即して、フォトクロミック染料はさらに、UV光による励起又はその励起の停止のいずれかに迅速に応答するという利点を有している。この結果、着色に関する急速な変化が生じる。こうしてこの陰影の変化を有利には2分又はそれより短い、特に1分又はそれより短い、さらには50秒又はそれより短い時間間隔に反映することができる。
本発明の変形に従うと、特許請求の範囲に係る組成物は、任意に他の染料、特に非フォトクロミック染料と組み合わせてもよい、本発明に従う少なくとも二つのフォトクロミック染料を含む。
本発明に従う対象とするフォトクロミック染料は一般に、色及び輝きに関する動的な作用を組成物に付与するのに有効な量で存在する。例えばこの量は、化粧組成物の全質量に対して、0.001質量%〜20質量%、特に0.005質量%〜10質量%、さらには0.01質量%〜5質量%、さらに好ましくは0.05質量%〜2質量%、さらには0.1質量%〜1質量%の範囲内であることができる。
より詳細には、本発明に従うフォトクロミック有機染料はナフトピラン型であり、式(I)で表すことができる3H−ナフト[2,1−b]ピラン及び式(II)で表すことができる2H−ナフト[1,2−b]ピランから選択される:

Figure 2004285046
式中:
− R1は以下を意味する:
− (i) 水素原子;
− (ii) 1〜30の、好ましくは1〜18の、より好ましくは1〜12の、さらに好ましくは1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は特にF、Br及び/又はClで任意にハロゲン化し又はペルハロゲン化してもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
− (iii) 結合“f”又は“gh”の一つ及び基R7と共に形成した炭化水素を主体とする環;又は
− (iv) −COOR4、−C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基;式中:
− R2及びR3は相互に独立に、1〜20、好ましくは1〜12、さらに好ましくは1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表すか、
又はこれらが結合している窒素原子と共に3〜10、好ましくは4〜6の炭素原子を含みかつ任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5の他のヘテロ原子を含んでもよい飽和又は不飽和の炭化水素を主体とするヘテロ環を形成し、該環は1〜20、好ましくは1〜15、さらには1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、少なくとも一つの直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基によって置換されていてもよい;
− R4は1〜20、好ましくは1〜12、さらには1〜6の炭素原子を含み、特にF、Br及び/又はClで任意にハロゲン化し又はペルハロゲン化してもよく、かつ/又は任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表し、
− R5及びR6は、相互に独立に、以下から選択する基を表し:
− (i) 式(IIA)又は(IIB)の飽和環状アミノアリール基:

Figure 2004285046

式中、N及びXを含む環は総数で3〜30の原子、好ましくは4〜10の原子、より好ましくは5〜8の原子、さらに好ましくは5、6又は7の原子を含む飽和した環であり、該原子は窒素を含み、残部は炭素原子及び/又はO、S、Si及びPから選択するヘテロ原子及び/又は−NH及び−NRから選択する基であり、式中Rは1〜20、好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表し;
− (ii) 式(III)のインドリノアリール基:

Figure 2004285046

式中、R10及びR11は、相互に独立に以下から選択する基を表し:
(i) 1〜30、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12、さらに好ましくは1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意に特にF、Br及び/又はClでハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
(ii) 複数のハロゲン原子、特にF、Br及び/又はCl;
(iii) −CN(ニトリル)、−COOH(カルボキシレート)又は−NO2(ニトロ)基;
(iv) 1個のハロゲン原子;
(v) −C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
(vi) 基R10及びR11は共に、インドリン環の原子を含めて総数で5〜8の原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする環を形成することができ、これらの原子をC、O、S及び/又はNRから選択し、式中RはH又は1〜20、さらには1〜12の炭素原子を含む、直鎖の、分岐した又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表し、該基は任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい;
− (iii) 式(IV)の基:

Figure 2004285046

式中、m及びpは相互に独立に、2〜5の範囲の整数を表し;
− (iv) 式(VA)、(VB)又は(VC)の不飽和環状アミノアリール基:

Figure 2004285046

式中、R8及びR9は相互に独立して、以下から選択する基を表し:
(i) 1〜30、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12、さらに好ましくは1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意に特にF、Br及び/又はClでハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
(ii) 複数のハロゲン原子、特にF、Br及び/又はCl;
(iii) −CN(ニトリル)、−COOH(カルボキシレート)又は−NO2(ニトロ)基;
(iv) 1個のハロゲン原子;
(v) −C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
− (v) 1〜30、好ましくは2〜18、より好ましくは3〜12の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;及び特に−C64−CONR23、−C64−NR23及び−C64−OR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
− R7は以下から選択する基を表す:
− (i) 1〜30、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意に特にF、Br及び/又はClでハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
− (ii) 複数のハロゲン原子、特にF、Br及び/又はCl;
− (iii) −CN(ニトリル)、−COOH(カルボキシレート)、−NO2(ニトロ)、−N=N−(アゾ)、=NH(イミノ)又は−CONH2(アミド)基;
− (iv) 1個のハロゲン原子;
− (v) −C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
− (vi) R7はさらに、結合“i”、“j”、“k”又は“g、h”の一つと基R1と共に、又は結合“f”と基R1と共に、総数で3〜8、好ましくは4〜7、さらに好ましくは5又は6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい飽和した炭化水素を主体とする環を形成することができる;
− R'1は以下から選択する基を表す:
− (i) 水素原子;
− (ii) 1〜30、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意に特にF、Br及び/又はClでハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
− (iii) −C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
− R'2は以下から選択する基を表す:
− (i) 1〜30、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意に特にF、Br及び/又はClでハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
− (ii) 複数のハロゲン原子、特にF、Br及び/又はCl
− (iii) −CN(ニトリル)、−COOH(カルボキシレート)、−NO2(ニトロ)、−N=N−(アゾ)、=NH(イミノ)又は−CONH2(アミド)基;
− (iv) 1個のハロゲン原子;
− (v) −C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する。
本発明に従うフォトクロミック有機染料は特に以下の式(Ia)及び(IIa)の一つに対応する:

Figure 2004285046

式中、R1、R5、R6、R7、R'1及びR'2は上記に規定したものである。
特に、R1は水素原子;結合“f”又は“gh”の一つと基R7と共に形成した炭化水素を主体とする環;又は−COOR4、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基を表すことができ、式中、
− R2及びR3は相互に独立に、1〜20、好ましくは1〜12、さらに好ましくは1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表すことができ、
又はこれらが結合している窒素原子と共に3〜10、好ましくは4〜6の炭素原子を含みかつ任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5の他のヘテロ原子を含んでもよい飽和又は不飽和の炭化水素を主体とするヘテロ環を形成することができ、該環は1〜20、好ましくは1〜15、さらには1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、少なくとも一つの直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基によって置換されていてもよい;
− R4は1〜20、好ましくは1〜15、さらには1〜6の炭素原子を含み、特にF、Br及び/又はClで任意にハロゲン化し又はペルハロゲン化してもよく、かつ/又は任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表すことができる。
この場合、R5及びR6は、相互に独立に、以下から選択する基を表すことができる:
− 式(IIA)又は(IIB)の飽和環状アミノアリール基:

Figure 2004285046

式中、N及びXを含む環は総数で3〜30の原子、好ましくは4〜10の原子、さらに好ましくは5、6又は7の原子を含む飽和した環であり、該原子は窒素を含み、残部は炭素原子及び/又はO、S、Si及びPから選択するヘテロ原子及び/又は−NH及び−NRから選択する基であり、式中Rは1〜20、好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表し;
− 1〜30、好ましくは2〜18、より好ましくは3〜12の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;及び特に−C64−CONR23、−C64−NR23及び−C64−OR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する。
特に、R7は以下から選択する基を表すことができる:
− (i) 1〜30、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意に特にF、Br及び/又はClでハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
− (ii) 複数のハロゲン原子、特にF、Br及び/又はCl;
− (iii) −CN(ニトリル)、−COOH(カルボキシレート)、−NO2(ニトロ)、−N=N−(アゾ)、=NH(イミノ)又は−CONH2(アミド)基;
− (iv) 1個のハロゲン原子;
− (v) −NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
− (vi) R7はさらに、結合“i”、“j”、“k”又は“g、h”の一つと基R1と共に、又は結合“f”と基R1と共に、総数で3〜8、好ましくは4〜7、さらに好ましくは5又は6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい飽和した炭化水素を主体とする環を形成することができる。
特に、R'1は以下から選択する基を表すことができる:水素原子又は;1〜30、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意に特にF、Br及び/又はClでハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基。
特に、R'2は水素又は−NO2、−NR23及び−C(O)NR23から選択する基を表すか、式中R2及びR3は独立して相互に、1〜20、好ましくは1〜12、さらに好ましくは1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表し;又はこれらが結合している窒素原子と共に3〜10、好ましくは4〜6の炭素原子を含みかつ任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5の他のヘテロ原子を含んでもよい飽和又は不飽和の炭化水素を主体とするヘテロ環を形成し、該環は1〜20、好ましくは1〜15、さらには1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、少なくとも一つの直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基によって置換されていてもよい。
特に式(I)又は(Ia)の有機染料を挙げることができ、式中:
− R1は水素;又は基−COORを表し、式中Rは1〜12、好ましくは1〜6の炭素原子を含む飽和した炭化水素を主体とする基、特にメチル基又はエチル基であり;又は以下の基を表し

Figure 2004285046

かつ/又は
− R5及びR6は相互に独立に(i)式(IIA)の基:

Figure 2004285046

式中、N及びXを含む環は、窒素を含んで総数で4〜7の原子、特に5又は6の原子を含む飽和環であり、該原子は特に3〜5の炭素原子及び0又は1の酸素原子を含み;特に以下の式の基である:

Figure 2004285046
又は(ii)5〜14、好ましくは6〜10の炭素原子を含み、任意にN、O及びSから選択する1又は2のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
特に以下の基:

Figure 2004285046

式中、Rは1〜12、好ましくは1〜6の炭素原子を含む飽和した炭化水素を主体とする基、特にメチル又はエチル基であり;R2及びR3は相互に独立に、1〜20、好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基のいずれかを表し;
かつ/又は
− R7は水素原子又は基−NR23を表し、式中R2及びR3は相互に独立に、1〜12、好ましくは1〜6の炭素原子を含む直鎖又は分岐した、飽和の炭化水素を主体とする基、特にメチル及び/又はエチル基を表す。
さらに式(II)又は(IIa)のフォトクロミック染料を挙げることができ、式中:
− R'1は水素又は基−COORを表し、式中Rは1〜12、好ましくは1〜6の炭素原子を含む飽和した炭化水素を主体とする基、特にメチル又はエチル基を表し;
かつ/又は
− R5及びR6は相互に独立に(i)式(IIA)の基:

Figure 2004285046

式中、N及びXを含む環は、窒素を含んで総数で4〜7の原子、特に5〜6の炭素原子を含む飽和環であり、該原子は特に4〜5の炭素原子及び0又は1の酸素原子を含み;特に以下の式の基である:

Figure 2004285046
又は(ii)5〜14、好ましくは6〜10の炭素原子を含み、任意にN、O及びSから選択する1又は2のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
特に以下の基:

Figure 2004285046

式中、Rは1〜12、好ましくは1〜6の炭素原子を含む飽和した炭化水素を主体とする基、特にメチル又はエチル基であり;R2及びR3は相互に独立に、1〜20、好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜6の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基のいずれかを表し;
かつ/又は
− R'2は水素又は基−NR'R"を表し、式中R'及びR"は、同一又は異なってもよく、1〜12、好ましくは1〜6の炭素原子を含む、直鎖又は分岐した、飽和した炭化水素を主体とする基、特にメチル及び/又はエチル基;又は以下の基を表す。

Figure 2004285046
挙げることができるナフトピラン型の染料の例示は、特許出願WO 94/22850、WO 98/45281及びWO 00/18755に記載されたものを含むが、これに限定されない。
より詳細には、以下の化合物及びこれらの混合物が本発明に特に適切である:
以下の式の3,3−ジ(4−メトキシフェニル)−6−モルホリノ−3H−ナフト[2,1−b]ピラン:

Figure 2004285046
以下の式の3−フェニル−3−(4−モルホリノフェニル)−6−モルホリノ−3H−ナフト[2,1−b]ピラン:

Figure 2004285046
以下の式の3−フェニル−3−(4−ピペリジノフェニル)−6−モルホリノ−3H−ナフト[2,1−b]ピラン:

Figure 2004285046
以下の式の3−フェニル−3−(4−ピペリジノフェニル)−6−カルボキシメチル−9−N−ジメチル−3H−ナフト[2,1−b]ピラン:

Figure 2004285046
以下の式の2−フェニル−2−(4−ピペリジノフェニル)−5−カルボキシメチル−9−N−ジメチル−2H−ナフト[1,2−b]ピラン:

Figure 2004285046

本発明に従うナフトピラン誘導体は、溶解した形態又は分散した形態、特に本発明に従う組成物に溶解した形態で存在する。従って、本発明に照らして使用することができるフォトクロミック染料の選択を、一般的には、本発明に従う生理学的に受容可能な媒体を構成する相又は複数の相のうちの一つに対する該染料の溶解性を考慮に入れて、行う。
その他の染料
本発明の目的のために、“その他の染料”又は“第2の染料”という表現は、本発明の意味におけるフォトクロミック染料ではなく、かつ脂溶性及び水溶性の単色染料、真珠母、反射粒子及びゴニオクロマチック着色剤から選択するいずれかの化合物である染料を含むことを意図している。
ゴニオクロマチック着色剤
本発明の目的のために、“ゴニオクロマチック着色剤”という用語は、支持体にそれを含む組成物を塗布したときに、CIE(国際照明委員会)1976測色空間のa**平面におけるカラーパス(color path)を得るための着色剤を意味し、これは45°の入射光に対して、法線に対する観察角が0°から80°の間で変化する場合に色相角hの変化Dhが少なくとも20°であることに相当する。
カラーパスを、例えば、参照番号GON 360 Goniometerのインストルメント システム ス ペクトロゴニオリフレクトメーター(Instrument System Spectrogonioreflectometer)を使用し、参照番号Typ 24/5のエリクセン(Erichsen)コントラストカード上に自動塗布機を使用して流体形態にある化粧組成物を300μmの厚さに塗布した後、測定を該カードの黒色背景上で行う。
ゴニオクロマチック着色剤は、例えば、組成物の全質量に対する質量に基づいて、唇に適用することを意図した組成物について特に、0.1質量%〜60質量%、さらに1質量%〜20質量%又は2質量%〜15質量%、さらになお2質量%〜10質量%の範囲であることができる量で存在することができる。マニキュア組成物は、例えば0.1質量%〜5質量%のゴニオクロマチック着色剤を含むことができ;ファンデーションは10質量%〜15質量%を、口紅は2質量%〜8質量%を含むことができる。
ゴニオクロマチック着色剤を、観察角に対して相対的に大きな色の変化を生じるように選択することができる。
ゴニオクロマチック着色剤を、例えば、多層干渉構造物及び液晶着色剤から選択することができる。
多層構造の場合、例えば少なくとも二つの層を含むことができ、それぞれの層は、任意に他の層と独立であることができ、例えば以下の物質から成る群から選択する少なくとも一つの物質から製造されている:MgF2、CeF3、ZnS、ZnSe、Si、SiO2、Ge、Te、Fe23、Pt、Va、Al23、MgO、Y23、S23、SiO、HfO2、ZrO2、CeO2、Nb25、Ta25、TiO2、Ag、Al、Au、Cu、Rb、Ti、Ta、W、Zn、MoS2、クリオライト、合金及びポリマー、及びこれらの組合せ。
本発明に従う組成物で使用することができる液晶ゴニオクロマチック粒子に関して、それらは以下を含むモノマー混合物の重合によって得ることができるポリマーに特に基づくことができる:
− a)式(I)Y1−A1−M1−A2−Y2の少なくとも一つの第1のモノマーA、式中
− i)Y1及びY2は、同一又は異なることができ、以下から選択する重合可能な基を表し:アクリレート又はメタクリレート基、エポキシ基及びイソシアナート基、ヒドロキシル、ビニルエーテル(−O−CH=CH2)又はビニルエステル(−CO−O−CH=CH2)基、かつ
− ii)A1及びA2は、同一又は異なることができ、式−Cn2n−の基を表し、式中nは0〜20の範囲の整数を表し、該基−Cn2n−の一又は複数のメチレン基は一又は複数の酸素原子で置換されていてもよく、かつ
− iii)M1は一般式(I')−R1−X1−R2−X2−R3−X3−R4−を意味し、式中R1、R2、R3及びR4は、同一又は異なることができ、−O−、−COO−、−CONH−、−CO−、−S−、−C≡C−、−CH=CH−、−N=N−、−N=N(O)−から選択する二価の基を意味し、かつ−R2−X2−R3又は−R2−X2−又は−R2−X2−R3−X3−はさらに単一の共有結合であることができ、X1、X2及びX3は以下から選択する同一又は異なる基であり:1,4−フェニレン及び1,4−シクロヘキシレン基、B1及び/又はB2及び/又はB3で任意に置換されていてもよい6〜10の原子を含むアリール核を有するアリーレン又はヘテロアリーレン基、この場合該ヘテロアリーレンはO、N及びSから選択する1〜3のヘテロ原子を含み、−B1及び/又は−B2及び/又は−B3で任意に置換されていてもよい3〜10の炭素原子を含むシクロアルキレン基、ここで、−B1、−B2及び−B3は、同一又は異なってもよく、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルコキシ、C1〜C20アルキルチオ、(C1〜C20)アルキルカルボニル、(C1〜C20)アルコキシカルボニル、(C1〜C20)アルキルチオカルボニル、−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−NO2、ホルミル及びアセチル基、から選択され、かつ、アルキル、アルコキシ又はアルキルチオ基は1〜20の炭素原子を含み、一又は複数の酸素原子又は一又は複数の硫黄原子又は一又は複数のエステル基で中断されていてもよく、
かつ
− b)式(II)V1−A'1−W1−Z−W2−A'2−V2の、対掌体である少なくとも一つの第2のモノマーB、式中、
− i)V1及びV2は、同一又は異なっていてもよく、以下から選択する基を意味し:アクリレート又はメタクリレート基、エポキシ基、ビニルエーテル又はビニルエステル基、イソシアナート基、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルコキシ、C1〜C20アルキルチオ、(C1〜C20)アルコキシカルボニル、(C1〜C20)アルキルチオカルボニル、−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−NO2、ホルミル及びアセチル基、かつ、アルキル、アルコキシ又はアルキルチオ基は1〜20の炭素原子を含み、かつ一又は複数の酸素原子又は一又は複数の硫黄原子又は一又は複数のエステル(−CO−O−)基で中断されていてもよく、
かつ、少なくともV1又はV2が以下から選択する重合可能な基を意味し:アクリレート又はメタクリレート基、エポキシ基及びイソシアナート、ヒドロキシル、ビニルエーテル(−O−CH=CH2)又はビニルエステル(−CO−O−CH=CH2)基、
− ii)A'1及びA'2は同一又は異なることができ、式−Cn2n−の基を表し、式中、nは0〜20の範囲の整数であり、該基Cn2nの一又は複数のメチレン基は一又は複数の酸素原子で置換されていてもよく、かつ
− iii)W1及びW2は一般式R'1−X'1−R'2−X'2−R'3−の二価の基を意味し、式中、R'1、R'2及びR'3は、同一又は異なることができ、−O−、−COO−、−CONH−、−CO−、−S−、−C≡C−、−CH=CH−、−N=N−及び−N=N(O)−から選択する二価の基を意味し、R'1、R'2及びR'3又はR'2−X'2はさらに単一の共有結合であってもよく、X'1及びX'2は以下から選択する同一又は異なる基であり、:1,4−フェニレン及び1,4−シクロヘキシレン基、B'1及び/又はB'2及び/又はB'3で任意に置換されていてもよい6〜10の原子を含むアリール核を有するアリーレン又はヘテロアリーレン基、この場合該ヘテロアリーレンはO、N及びSから選択する1〜3のヘテロ原子を含み、−B'1及び/又は−B'2及び/又は−B'3で任意に置換されていてもよい3〜10の炭素原子を含むシクロアルキレン基、ここで、−B'1、−B'2及び−B'3は、同一又は異なってもよく、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルコキシ、C1〜C20アルキルチオ、(C1〜C20)アルキルカルボニル、(C1〜C20)アルコキシカルボニル、(C1〜C20)アルキルチオカルボニル、−OH、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−NO2、ホルミル及びアセチル基、から選択され、かつ、アルキル、アルコキシ又はアルキルチオ基は1〜20の炭素原子を含み、一又は複数の酸素原子又は一又は複数の硫黄原子又は一又は複数のエステル基で中断されていてもよく、
かつ、Zは、少なくとも4の炭素原子、特に4〜20の炭素原子、さらには4〜10の炭素原子を含む二価の対掌体基を意味し(少なくとも一つの不斉炭素、特に1又は2の不斉炭素、さらには2の不斉炭素を含む二価の対掌体基)、特に以下の群から誘導する二価の対掌体基を意味する:ジアンヒドロヘキサイト、ヘキソース、ペントース、ビナフチル誘導体(ビナフチル基)、ビフェニル誘導体(ビフェニル基)、酒石酸誘導体及び光学活性グリコール。
液晶ポリマーを好ましくは、以下を含むモノマー混合物の重合によって得る:
− a)式(I)Y1−A1−M1−A2−Y2の少なくとも一つの第1のモノマーA、式中、
− i)Y1及びY2は、同一又は異なることができ、アクリレート又はメタクリレート基、好ましくはアクリレート基を表し;
− ii)A1及びA2は、同一又は異なることができ、式−Cn2n−の基を表し、式中、nは1〜20、好ましくは2〜6の範囲の、さらには4に等しい整数であり;
− iii)M1は、一般式(I')−R1−X1−R2−X2−R3−X3−R4−の基を意味し、式中R1及びR4は−O−を意味し、かつR2及びR3は−COO−を意味し、
かつX1、X2及びX3は1,4−フェニレン基であり、R2及びR3のカルボニル基−CO−はそれぞれ基X1又はX3にそれぞれ結合しており、
かつ
− b)式(II)V1−W1−Z−W2−V2の対掌体である少なくとも一つの第2のモノマーB、式中、
− i)V1はアクリレート又はメタクリレート基、好ましくはアクリレート基を意味し、V2はC1〜C20アルキル、C1〜C20アルコキシ、(C1〜C20)アルコキシカルボニル又は−OH基、好ましくはC1〜C20、特にC1〜C4アルコキシ基、特にメトキシ基を意味し;
− ii)W1は式−X'1−CO−O−の二価の基を表し、W2は式−O−CO−X'1−の二価の基を表し、式中X'1は1,4−フェニレン基を意味し、かつZはジアンヒドロヘキサイト基、特に以下の式の二価の基から誘導する二つの結合を含む対掌体の基を意味する:

Figure 2004285046
好ましくは、モノマー混合物は、モノマーAとモノマーBの全質量に対して、70質量%〜99質量%のモノマーAと1質量%〜30質量%のモノマーBを含み、さらに好ましくは90質量%〜95質量%のモノマーAと5質量%〜10質量%のモノマーBを含む。
好ましくは、モノマーAとモノマーBの混合物に存在する重合可能な基(モノマーAの重合可能な基Y1とY2及びモノマーBの重合可能な基V1とV2)の濃度は、3.2〜15mmol/gの範囲である。
本発明の特定の態様に従うと、液晶ポリマーは、モノマーAとモノマーBの混合物が、3.2〜15mmol/gの範囲の濃度で、少なくとも二つの重合可能な基を含むモノマー中に少なくとも90%の重合可能な基が存在するような、重合可能な基を含むものである。
特に、液晶ポリマーは上記のモノマーAとモノマーBの混合物を本質的に含むか又はこれらより成る。
液晶ポリマーは特に、450nmを越える、さらには455nm〜5,000nmの範囲、さらには455nm〜1,000nmの範囲、さらには455nm〜650nmの範囲のらせんピッチを有する。
モノマーAは150〜800の範囲の、特に460〜652の範囲の質量平均分子量を有することができる。モノマーAは特に未置換のヒドロキノンジベンゾエート誘導体であることができる。
モノマーBは500〜1,000の範囲の、特に500〜700の範囲の質量平均分子量を有することができる。
液晶ポリマーは625より小さい質量平均分子量を有することができる。
上記の液晶ポリマーを先行技術で公知の方法、例えば、上記のモノマー混合物から出発する、文献US5,362,315及びUS5,807,497に記載された方法に従って製造することができる。
目的とするモノマー混合物の重合をすでに公知の方法で行うことができ、例えば、市販の熱開始剤を使用するフリーラジカル経路を経由して、電子ビーム又はUV光を市販の光開始剤と組み合わせて使用して、又は付加反応若しくは縮合反応を経由して行うことができる。
対掌構造体の形態にあるモノマー混合物の架橋は、好ましくは重合可能な、重縮合可能な又は付加重合可能な基の型に応じて、多反応を経由して生じ、該反応はフリーラジカル重合、イオン重合又は金属接触重合、又は重縮合反応又は付加重合反応の形態で進行する。
フリーラジカル重合の開始を、対応する開始剤を使用して又はUV照射を経由して、市販の光開始剤を使用して又は高エネルギー照射、例えば電子ビームを経由して行うことができる。ラジカルの熱重合又は電子ビームによる硬化を経由する重合が有利な点は、光安定剤、例えばUV(UVA)吸収剤又はフリーラジカル捕捉剤(HALS)も重合性混合物に添加して、顔料又は得られたフィルムをUV光に対して、例えば外部適用に対して安定化することができ、さらになおUV硬化と同様に、光開始剤のUVA−遮蔽作用によって重合転換における損失が生じない、という点にある。従って、架橋密度の低下はない。
フィルムの硬化をペルオキシド又は電子ビームで行う場合、モノマー混合物は好ましくは市販の光安定剤、例えばUV吸収剤又はフリーラジカル捕捉剤を、0.5質量%〜5質量%の全体的な濃度で含む。
光安定剤に加えて、モノマー混合物はさらに、酸化を阻止し又は重合を阻止するための他の一般的な添加物、又はレオロジー特性を改良するための添加物を含むことができる。さらに、吸収剤フィラー、例えば顔料又はすす、さらに蛍光着色剤又は顔料も含むことができる。
重合後に得られたフィルムを次いで粉砕して粒子、特に血小板の形態にする。
好ましくは、液晶ポリマーの粒子は、1μm〜3mm、さらに好ましくは30μm〜500μmの範囲の大きさを有する。これらの粒子は有利には血小板の形態にある。
粒子を穀粒選択で使用する方法によって分離(仕分け)することができる。
このようなポリマー及びその粒子は、特許出願EP−A−1 046 692に記載されている。
特に使用することができる液晶ポリマー粒子は、CTFA名ポリアクリレート−4として公知であるものを含み、ワッカー(Wacker)社により以下の名称で市販されている:“Helicone(登録商標)HC Sapphire”、“Helicone(登録商標)HC Scarabeus”、“Helicone(登録商標)HC Jade”、“Helicone(登録商標)HC Maple”、“Helicone(登録商標)HC XL Sapphire”、“Helicone(登録商標)HC XL Scarabeus”、“Helicone(登録商標)HC XL Jade”及び“Helicone(登録商標)HC XL Maple”。
液晶ポリマーの粒子は本発明に従う組成物中に、組成物の全質量に対して、0.01質量%〜99質量%の範囲、特に0.1質量%〜60質量%の範囲、さらに1質量%〜30質量%の範囲、さらには5質量%〜15質量%の範囲の含量で存在することができる。
脂溶性及び水溶性単色染料
本組成物は、第2の染料として、少なくとも一つの単色染料、特に天然有機染料、例えばコチニールカルミン、及び/又は合成染料、例えばハロ酸染料、アゾ染料又はアントラキノン染料を含むことができる。硫酸銅又は硫酸鉄のような無機染料も挙げることができる。スダンブラウン、スダンレッド及びアンナット、さらにビートルート汁、カロテン及びメチレンブルーも挙げることができる。
染料は組成物中に、単独又は混合物として、組成物の全質量に対して、0.001質量%〜15質量%、特に0.01質量%〜5質量%、さらに0.1質量%〜2質量%の比率で存在することができる。
顔料
“顔料”という用語を、組成物を着色及び/又は不透明化するための白色又は着色した無機又は有機粒子を意味すると理解するべきである。
顔料は組成物中に第2の染料として、最終組成物の、特に0.01質量%〜25質量%、好ましくは3質量%〜10質量%の比率で存在することができる。
これらは白色又は着色していることができ、無機又は有機であってもよく、かつ標準的な又はナノメートルの大きさであることができる。これらは粉末の形態又は顔料ペーストであることができる。以下を挙げることができる:酸化チタン、酸化ジルコニウム又は酸化セリウム、及び酸化亜鉛、酸化鉄、又は酸化クロム、フェリックブルー、水和クロム、カーボンブラック、ウルトラマリーン(アルミノシリケートポリスルフィド)、マンガンピロホスフェート及びある種の金属粉末、例えば銀又はアルミニウム粉末。唇及び皮膚にメーキャップ効果を与えるのに一般的に使用するD&C顔料及びレーキも挙げることができ、これらはカルシウム、バリウム、アルミニウム、ストロンチウム又はジルコニウム塩である。
真珠母
“真珠母”という用語を、特にある種の軟体動物によりその殻の中で作られ、又は合成される、光を反射する真珠光沢を有する粒子を意味すると理解すべきである。
真珠母は組成物中に第2の染料として、0.01質量%〜20質量%の比率で、好ましくは約3質量%〜10質量%の含量で存在することができる。考えられる真珠母のうち、天然真珠母、酸化チタン、酸化鉄、天然顔料又はオキシ塩化ビスマスで被覆した雲母、及び着色したチタン雲母を挙げることができる。
反射粒子
本発明の目的のために、“反射粒子”という用語は、その大きさ、構造、特にそれを構成している層の厚さ、及びその物理的及び化学的性質、及びその表面の状態によって、特許請求の範囲に係る組成物をメーキャップすべき支持体に適用した場合に、肉眼で見ることができる強調点、すなわち周囲と対照的でかつ輝くように見える点を、該組成物の表面に生じることができるのに十分な強度で入射光を反射させる粒子を意味する。
反射粒子は、第2の染料として、均一に分散させることによって、組成物、特に唇に適用することを意図する組成物の全質量に対して、例えば0.1質量%〜20質量%、特に1質量%〜15質量%、さらに1質量%〜10質量%の範囲、例えば約2質量%の含量で組成物に存在することができる。
入射光を金属光沢に反射する反射粒子が最も適切である。金属、例えば銀の層上で反射粒子がその形態とは無関係に反射する場合に特に適切である。これらの粒子は組成物の色に関して相対的に中立であることが分かっている。
本発明で使用することができる、金属的又は白色のきらめきを有する反射粒子は、例えば一又は複数の波長を顕著に吸収することなく、可視領域の全ての成分の光を反射することができる。これらの反射粒子のスペクトル反射率は、例えば400〜700nmの範囲において、70%より大きく、特に少なくとも80%、さらには95%を越えることができる。
反射粒子による反射光は、特に金属的なきらめきの場合は、虹色でないことができる。
反射粒子は、その形態と無関係に、多層構造を有することも有しないこともでき、多層構造を有する場合、例えば反射物質の厚さが均一な少なくとも一つの層を有することもできる。
反射物質は金属又は金属化合物の層を含むことができる。
金属層で被覆したガラス粒子が特に文献JP−A−09 188830、JP−A−10 158450、JP−A−10 158541、JP−A−07 258460及びJP−A−05 017710に記載されている。
本組成物はさらに、第2の染料として、フォトクロミックであるが本発明の対象となるものとは異なる少なくとも一つの化合物、すなわち、一般的にΔE値<5であることを特徴とし、適切な場合は本発明に従う組成物に不溶性であるものを含むことができる。特に、無機フォトクロミック化合物、さらにドープしたアルミノシリケート、例えばハロゲンをドープした方ソーダ石、又は金属酸化物若しくは水和物、例えば、鉄、クロム、銅、ニッケル、マンガン、コバルト又はモリブデンから選択する金属の元素の形態又は塩、例えばスルフェート、クロレート、ニトレート又はアセテートの形態によってフォトクロミックとなった酸化チタン、を挙げることができる。これらのフォトクロミック化合物を、組成物の全質量に対して、0.001質量%〜20質量%の量、好ましくは0.1質量%〜10質量%の量で組成物に取り込むことができる。
生理学的に受容可能な媒体
生理学的に受容可能な媒体を、組成物を適用してメーキャップ又は処置すべき表面の性質、さらに、組成物を包装しようとする形態、特に室温及び大気圧下における固形又は流体に適合させる。
本発明に従う製品の第1及び/又は第2の組成物は、少なくとも一つの水性相及び/又は少なくとも一つの脂肪相を含むことができる。
本発明に従う製品の第1及び/又は第2の組成物は無水であることができ、又は水性相も含むことができ、該相は水、花の水、例えばコーンフラワー水、及び/又はミネラルウォーター、例えばビッテル水(eau de Vittel)、ルーカス水(eau de Lucas)又はラロッシュ ポセイ水(eau de La Roche Posay)を含むことができる。
該水性相は、水性相の全質量に対して、0.1質量%〜14質量%のC2〜C6モノアルコール、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール又はイソブタノールを含むことができる。

一般に、本発明に従う製品の第1及び/又は第2の組成物は少なくとも一つの油性相を含み、該相は一又は複数の化粧品として受容可能な油を含むことができる。
本発明に従うと、“化粧品として受容可能な油”という用語は、25℃かつ1気圧で液状である全ての脂肪物質であって、160に等しいか又はそれより大きい、特に170〜106、さらには200〜5,105の分子量を有し、皮膚、粘膜(唇)及び/又は外皮(爪、まつげ、眉毛又は毛髪)への適用に合う全ての脂肪物質を意味する。
好ましくは、油性相は巨視的に均一であり、すなわち、肉眼で見て均一である。
油性相は一又は複数の油を含むことができ、それは極性又は非極性、揮発性又は非揮発性であることができ、好ましくは炭化水素を主体とすることができる。
“極性油”という用語は、少なくとも一つの極性基を含む化学物質から成る油を意味する。極性基は当業者に周知であり:これらは特にアルコール、エステル又はカルボン酸型の基であることができる。
特に、本発明に従う極性油は、25℃におけるハンセン溶解度空間(Hansen solubility space)による平均溶解度パラメーターδaがδa≧5.0(J/cm31/2であるものとして規定することができる。
極性油は25℃における平均溶解度パラメーターが5.0≦δa≦7.0(J/cm31/2である相対的に極性の油、及び25℃における平均溶解度パラメーターがδa>7.0(J/cm31/2である完全に極性である油を含む。
同様に、本発明の目的のために、非極性油は25℃におけるハンセン溶解度空間による平均溶解度パラメーターδaが0≦δa<5.0(J/cm31/2である。
本発明の目的のために、非極性油は完全に非極性の油(δa=0)及び25℃における平均溶解度パラメーターが0<δa<5.0(J/cm31/2であるやや極性の油を含む。
従って、δaの値が大きいほど油の極性が大きくなる。
三次元ハンセン溶解度空間における溶解度パラメーターの定義及び計算は、C.M. Hansen:“The three dimentional solubility parameters”, J. Paint Technol. 39, 105 (1967)に記載されている。
このハンセン空間によると:
− δDは分子衝突の際に誘導される双極子の形成から誘導されるロンドン分散力(London dispersion forces)を特徴付け;
− δpは永久双極子間のデバイ相互作用力及び誘導双極子と永久双極子との間のキーソム(Keesom)相互作用力を特徴付け;
− δhは特定の相互作用力(例えば水素結合、酸/塩基、ドナー/アクセプター等)を特徴付け;
− δaは式δa=(δp 2+δh 21/2によって決定される。
パラメーターδp、δh、δD及びδaを(J/cm31/2で表す。
油性相が異なる油の混合物である場合、該混合物の溶解性パラメーターを個別に取った化合物のパラメーターから、以下の関係式に従って決定する:

Figure 2004285046

式中、xiは混合物中の化合物iの容量画分を表す。
各油の量を決定して所望の基準を満足する油性相を得ることは、当業者の能力の範囲内にある。
本発明の第1の態様に従うと、油性相は極性でかつ主として、又はほぼ単独で一又は複数の極性の油(相対的に又は完全に極性なもの)を混合物として含むことができ、従って、これは該油性相の全質量に対して、5質量%〜100質量%、特に10質量%〜90質量%、さらに15質量%〜60質量%、さらには20質量%〜50質量%存在することができる。
この態様に従うと、極性の油性相は、25℃におけるハンセン溶解度空間に従う平均溶解度パラメーターδaが5.0(J/cm31/2に等しいか又は大きく、特に5.3に等しいか又は大きく、さらに5.5に等しいか又は大きく、さらには6.0(J/cm31/2に等しいか又は大きく、さらには7.0(J/cm31/2に等しいか又は大きい。
本発明の第2の特定の態様に従うと、油性相は非極性でかつ5質量%〜100質量%、特に10〜90質量%、さらに15〜60質量%、さらには20〜50質量%の一又は複数の非極性(非極性又はわずかに極性の)の油を含むことができ;25℃におけるハンセン溶解度空間に従う平均溶解度パラメーターδaが5.0より小さく、特に4.9に等しいか又は小さく、さらに4.5に等しいか又は小さく、さらには4.0(J/cm31/2に等しいか又は小さい。
油性相で使用することができる油を、単独又は混合物として、揮発性又は非揮発性の動物、植物、無機又は合成起源の油から選択することができる。
“揮発性油”という用語は、25℃で2.66〜40,000Pa(0.02〜300mmHg)の蒸気圧を有する油を意味する。好ましくは、約30〜100℃の引火点を有する揮発性の油を使用する。
特に以下を挙げることができる:
− 動物又は植物油、特にポリオールの脂肪酸エステル、特に液状トリグリセリドから製造したもの、例えばヒマワリ油、トウモロコシ油、ダイズ油、マロー油、ブドウ種子油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、アプリコット油、アーモンド油又はアボカド油;魚油又はグリセリルトリカプロカプリレート、又は式R1COOR2の植物又は動物起源の油、式中R1は7〜19の炭素原子を含む高級脂肪酸残基を表し、R2は3〜20の炭素原子を含む分岐した炭化水素を主体とする鎖を表し、例えばパーセリン油;液状パラフィン、液状ワセリン、ビューティーリーフ油、マカダミア油、ナタネ油、ココナッツ油、グランドナッツ油、パーム油、ヒマシ油、ホホバ油、オリーブ油又は穀類胚芽油;シェアバター油;ペルヒドロスクアレン;
− 特に脂肪酸のエステル及びエーテル、例えば式R1COOR2の油、式中R1は7〜29の炭素原子を含む高級脂肪酸残基を表し、R2は3〜30の炭素原子を含む炭化水素を主体とする鎖を表し、例えばイソプロピルミリステート、2−エチルヘキシルパルミテート、2−オクチルドデシルステアレート、2−オクチルドデシルエルケート、イソノニルイソノナノエート又はイソステアリルイソステアレート;ヒドロキシル化したエステル、例えばイソステアリルラクテート、オクチルヒドロキシステアレート、オクチルドデシルヒドロキシステアレート、ジイソステアリルマレート、トリイソセチルシトレート、及び脂肪アルキルヘプタノエート、オクタノエート及びデカノエート;ポリオールエステル、例えばプロピレングリコールジオクタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエート又はジエチレングリコールジイソノナノエート;ペンタエリスリトールエステル、例えばペンタエリスリチルテトライソステアレート;トリデシルトリメリテートのような型のエステル;
− 12〜26の炭素原子を含む脂肪アルコール、例えばオクチルドデカノール、2−ブチルオクタノール、2−ヘキシルデカノール、2−ウンデシルペンタデカノール又はオレイルアルコール;
− 無機又は合成起源の直鎖又は分岐した炭化水素、例えば液状パラフィン及びその誘導体、ワセリン、ポリデセン、及び水素添加したポリイソブテン、例えばパーレーム;イソパラフィン、例えばイソヘキサデカン及びイソデカン;
− グリセリド特に4〜10の炭素原子を含む脂肪酸のアセチルグリセリド又はトリグリセリド、例えばヘプタン酸、オクタン酸及びカプリン酸/カプリル酸トリグリセリド、
− 及びこれらの混合物。
特に好ましい極性油のうち、以下を挙げることができる:オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、オクチルデカノール、オレイルアルコール、ヒマシ油、ジイソステアリルマレート、グリセリルトリヘプタノエート、グリセリルトリオクタノエート、カプリン酸/カプリル酸トリグリセリド、トリイソノナノイン及びトリデシルトリメリテート、及びこれらの混合物。
特に好ましい非極性油のうち、以下を挙げることができる:脂肪族炭化水素、特にC6〜C40のもの、例えば揮発性液状パラフィン、例えばイソヘキサデカン又はイソドデカン、又は非揮発性液状パラフィン、及びその誘導体;ワセリン、水素添加したか又はしていないポリデセン、水素添加したポリイソブテン、例えばパーレーム油、スクアレン、ポリブチレン及びイソノニルイソノナノエート;フルオロ油及び特にペルフルオロ油、及びこれらの混合物。
特に以下の油を挙げることができる:
Figure 2004285046
油性相を好ましくは、一又は複数のフォトクロミック染料が不溶性である場合は、少なくともそのままの状態で、すなわち表面処理を伴うことなく、少なくとも分散性であるように選択する。
油性相は、化粧組成物の全質量に対して、1質量%〜99質量%、特に10質量%〜90質量%、好ましくは15質量%〜80質量%の量で含まれる。
本発明に従う組成物はさらに上記の油以外の脂肪物質を含むことができ、これらを当業者はその一般的な知識に基づいて、最終的な組成物が所望の性質、例えばコンシステンシー及び/又はテクスチャーにおける所望の性質を有するように選択することができる。
これらの追加的な脂肪物質は、動物、植物、無機物又は合成起源のワックス、ガム及び/又はペースト状脂肪物質、及びこれらの混合物であることができる。
本発明の目的のために、ワックスは親油性脂肪物質であり、これは室温(25℃)で固形であり、固形/液体の可逆的な状態変化を行い、40℃を越える融点を有しかつ融点は200℃までであってもよく、一般に0.5MPaより大きい硬度を有し、固形状態で異方性の結晶組成を有する。
特に以下を挙げることができる:動物、植物、無機物又は合成起源のワックス、例えば微結晶ワックス、パラフィンワックス、ワセリン、オゾケライト又はモンタンワックス;ミツロウ、ラノリンワックス及びその誘導体;カンデリラワックス、オウリキュリーワックス、カルナウバワックス、ワロウ、ココアバター、コルク繊維ワックス又はサトウキビワックス、リグナイトワックス、ライスバーンワックス、もみの木ワックス及び綿ワックス;(約)40℃より高い融点を有する水素添加した油、例えば水素添加したホホバ油;25℃で固形である脂肪エステル及びトリグリセリド;ポリエチレンワックス及びフィッシャー−トロピッシュ合成によって得られるワックス;25℃で固形である水素添加した油;ラノリン。
ペースト状脂肪物質は一般に25〜60℃、好ましくは30〜45℃の融点を有し、かつ/又は0.001〜0.5MPa、好ましくは0.005〜0.4MPaの範囲の硬度を有する。特にラノリン及びその誘導体、又はコレステロールエステルを挙げることができる。
これらの追加的な脂肪物質は、組成物の全質量に対して、0.1〜50質量%、特に3〜40質量%、さらには5〜30質量%の量で存在することができる。
界面活性剤
本発明に従う組成物は、特にエマルションの形態にある場合は、組成物の全質量に対して、特に0.01質量%〜30質量%の量で、任意に界面活性剤を含むことができる。
以下の化合物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩又はアミノアルコール塩を単独又は混合物として挙げることができる:アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルアミドスルフェート及びエーテルスルフェート、アルキルアリールポリエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、アルキルスルホネート、アルキルアミドスルホネート、アルキルアリールスルホネート、α−オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルスルホスクシネート、アルキルエーテルスルホスクシネート、アルキルアミドスルホスクシネート、アルキルスルホスクシナメート、アルキルスルホアセテート、アルキルポリグリセロールカルボキシレート、アルキルホスフェート/アルキルエーテルホスフェート、アシルサルコシネート、アルキルポリペプチデート、アルキルアミドポリペプチデート、アシルイセチオネート、アルキルラウレート。これらの全ての化合物のアルキル又はアシル基は一般に12〜18の炭素原子の鎖を意味する。
以下のものも挙げることができる:石鹸及び脂肪酸の塩、例えばオレイン酸、リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びココナツ油又は水素添加したココナツ油の酸の塩、特にアミン塩、例えばアミンステアレート;アシル基が8〜20の炭素原子を含むアシルラクチレート;ポリグリコールエーテルカルボキシル酸。
以下のものも挙げることができる:8〜18の炭素原子を含む脂肪鎖を有するポリエトキシル化した、ポリプロポキシル化した又はポリグリセロール化した脂肪アルコール、脂肪アルキルフェノール及び脂肪酸;エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの脂肪アルコールにおける縮合物、ポリエトキシル化した脂肪アミド、ポリエトキシル化した脂肪アミン、エタノールアミド、グリコールの脂肪酸エステル、ソルビタンのオキシエチレン化したか又はしていない脂肪酸エステル(ステアレート又はオレエート)、スクロースの脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル(ポリエチレングリコールモノステアレート又はモノラウレート);リン酸トリエステル、グルコース誘導体の脂肪酸エステル;アミノ糖のアルキルポリグリコシド及びアルキルアミド;α−ジオール、モノアルコール、アルキルフェノール、アミド又はジグリコールアミドのグリシドール又はグリシドール前駆体との縮合生成物。
以下のものも挙げることができる:トリオレイルホスフェート;ポリオールの脂肪酸エステル、例えばグリセリル又はソルビトールモノ、−ジ−、トリ−又はセスキオレエート、及びグリセリル又はポリエチレングリコールラウレート;シリコーン骨格の側鎖又は末端であるアルキル又はアルコキシ鎖が例えば6〜22の炭素原子を含むアルキル又はアルコキシジメチコーンコポリオール;ポリオキシエチレン化したアルキル(ラウリル、セチル、ステアリル又はオクチル)エーテル及びジメチコーンコポリオール。
増粘剤
本発明に従う組成物はさらに一又は複数の増粘剤を、例えば組成物の全質量に対して、0.01質量%〜6質量%の濃度で含むことができる。
増粘剤を以下から単独又は混合物として選択することができる:
− 多糖類バイオポリマー、例えばキサンタンガム、カロブガム、グアガム、アルギネート、変性セルロース、例えばヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びカルボキシメチルセルロース、デンプン誘導体、4級アンモニウム基を含むセルロースエーテル誘導体、及びカチオン性多糖類;
− 合成ポリマー、例えばポリアクリル酸、例えばポリグリセリル(メタ)アクリレートポリマー、例えばヒスパノ キミカ(Hispano Quimica)社又はガーディアン(Gardian)社からのHispagel又はLubragel、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アクリルアミド及びアンモニウムアクリレートの架橋ポリマー、例えばヘキスト(Hoechst)社からのPAS 5161又はBozepol C;アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、例えばナショナル スターチ(National Starch)からのDermacryl;ポリアクリルアミドを主体とするポリマー、例えばセピック(SEPPIC)からのSepigel 305、アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドの架橋ポリマー、例えばアライド コロイズ(Allied Colloids)からのSalcare SC 92、
− マグネシウムアルミニウムシリケート;
− 任意に変性してもよいクレイ、例えばC10〜C22脂肪酸アンモニウムクロリドで変性したヘクトライト、例えばジステアリルジメチルアンモニウムクロリドで変性したヘクトライト;
− 任意に変性してもよいシリカ;
− 飽和又は不飽和のアルキル鎖で置換した糖1個当たり1〜6、さらには2〜4のヒドロキシル基を含むガラクトマンナン、例えばC1〜C6、さらにはC1〜C3のアルキル鎖でアルキル化したグアガム、特に2〜3の置換度を有するエチル化したグアガム、例えばアクアロン(Aqualon)社によりN-Hance-AGの名称で市販されている製品;
− セルロース誘導体、例えばエチルセルロース;
− ブロックコポリマー、特に“ジブロック”又は“トリブロック”型のもの、例えばポリスチレン/ポリイソプレン、ポリスチレン/ポリブタジエン、ポリスチレン/コポリ(エチレン−ブチレン)又はポリスチレン/コポリ(エチレン−プロピレン)、例えばシェル ケミカル(Shell Chemical)により“Kraton”の名称で市販されているもの;
− ポリアミド型のポリマー、例えばアミド繰り返し単位を含むポリマー骨格を含み、かつ任意に少なくとも一つの側鎖脂肪鎖及び/又は少なくとも一つの末端鎖を含んでもよいポリマー、ここで側鎖及び末端鎖は任意に官能化されていてもよく、8〜120の炭素原子を含み、かつこれらのアミド基に結合していてもよく、これらのうちアリゾナ ケミカル(Arizona Chemical)社によりUniclear 80及びUniclear 100の名称で市販されている製品を挙げることができ、これらはエチレンジアミンで縮合したC36ジ酸のコポリマーの混合物であり、約6,000の質量平均分子量を有し、セチルアルコール又はステアリルアルコール又はこれらの混合物(セチルステアリルアルコールとしても公知である)によって残りの酸末端基をエステル化して得られた末端エステル基を有する。
フィルム形成ポリマー
意図する適用によって、本組成物はさらに少なくとも一つのフィルム形成ポリマーを含むことができる。マニキュア、マスカラ、アイライナー又はリップグロスのような組成物を製造することが望ましい場合はこのことが一般的である。
本発明の組成物で使用することができるフィルム形成ポリマーのうち、合成ポリマー、フリーラジカル型の又は重縮合型のポリマー、及び天然起源のポリマー、及びこれらの混合物を挙げることができる。
フリーラジカル型のフィルム形成ポリマーは、特にビニルポリマー又はコポリマー、特にアクリルポリマーであることができる。
ビニルフィルム形成ポリマーを、少なくとも一つの酸基を含むエチレン系不飽和モノマー及び/又はこれらの酸モノマーのエステル及び/又はこれらの酸モノマーのアミド、例えばα,β−エチレン系不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸又はイタコン酸の重合から得ることができる。
ビニルフィルム形成ポリマーをさらに、以下から選択するモノマーのホモ重合又は共重合から得ることができる:ビニルエステル、例えばビニルアセテート、ビニルネオデカノエート、ビニルピバレート、ビニルベンゾエート及びビニルt−ブチルベンゾエート及びスチレンモノマー、例えばスチレン及びα−メチルスチレン。特に、これらのモノマーを、上記のような酸モノマー及び/又はそのエステル及び/又はそのアミドと重合することができる。
フィルム形成重縮合物のうち、挙げることができるのは、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルアミド、ポリアミド、エポキシエステル及びポリ尿素である。
任意に変性してもよい天然起源のポリマーを以下から選択することができる:シェラック樹脂、サンダラックガム、ダマー樹脂、エレミガム、コパル樹脂、水不溶性のセルロースを主体とするポリマー、例えばニトロセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセトブチレート、セルロースアセトプロピオネート又はエチルセルロース、及びこれらの混合物。
ポリマーを化粧品として受容可能な媒体中に溶解又は分散させることができる。ポリマーは、組成物の全質量に対して、0.01質量%〜40質量%の範囲で存在することができる。
本組成物はさらに、常用の可塑剤から選択する可塑剤を含むことができ、これらは組成物の全質量に対して、0.1質量%〜40質量%の範囲で存在することができる。
フィラー
本組成物はさらに、化粧組成物で通常使用するフィラーを含むことができる。
“フィラー”という用語を、組成物にボディ又は剛性、及び/又はメーキャップの柔軟さ、つや消し作用及び均一性与えることを意図する、無色又は白色の、無機又は合成の、ラメラ状又は非ラメラ状粒子を意味すると理解すべきである。
フィラーは、組成物中に、0.01質量%〜60質量%、好ましくは3質量%〜10質量%の割合で存在することができ、無機物又は合成物であってもよく、ラメラ状又は非ラメラ状であることができる。以下のものを挙げることができる:タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、テフロン(登録商標)、デンプン、窒化硼素、ポリマーミクロスフェア、例えばExpancel(Nobel Industrie)、Polytrap(Dow Corning)及びシリコーン樹脂ミクロビーズ(例えば東芝のTospearls)、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム及び8〜22の炭素原子を含む有機カルボン酸から誘導した金属石鹸。
添加物
本組成物はさらにUV−遮蔽剤を含むことができ、これを組成物の全質量に対して、0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.1質量%〜10質量%の量で含むことができる。使用することができる日焼け止め剤のうち、以下の群に属する化合物を特に挙げることができる:パラ−アミノ安息香酸;サリチレート;ジベンゾイルメタン;シンナメート;β,β'−ジフェニルアクリレート誘導体;ベンゾフェノン;ベンジリデンカンファー;フェニルベンズイミダゾール;トリアジン;フェニルベンゾトリアゾール;アントラニル酸;イミダゾリン及び/又はベンザルマロネート。
本発明に従う組成物はさらに、UV−遮蔽剤を含まなくてもよい。
本組成物はさらに、化粧品で通常使用する全ての添加物例えば以下のものを含むことができる:抗酸化剤、芳香剤、精油、保存剤、親油性又は親水性化粧活性剤、保湿剤、ビタミン、スフィンゴ脂質、自己日焼け剤、例えばDHA、蛍光増白剤、消泡剤又は封鎖剤。
いうまでもなく、当業者は、任意の追加的な化合物、及び/又はその量を、意図する添加によって、本発明に従う組成物の有利な性質が悪影響を受けないか又は実質的に受けないように、注意して選択するであろう。
常用配合物
本発明に従う化粧組成物は特に、皮膚、半粘膜、粘膜及び/又は外皮(爪、まつげ、眉毛、体毛及び毛髪)をメーキャップする分野において特に有利な適用を見出す。
本組成物は以下の形態にあり又は含むことができる:懸濁物、特に小胞を使用する水中油の分散物;任意に増粘してもよい又はゲル化してもよい油性溶液;水中油、油中水又は多層エマルション;ジェル又はムース;油性又は乳化ジェル;小胞、特に脂質小胞の分散物;2層又は多層ローション;スプレー;流動性、コンパクト又は注型粉末;無水ペースト。本組成物は、ローション、クリーム、スレーブ、軟ペースト、軟膏、特に棒状又は皿状に注型又は成形した固形物、又はコンパクト固形物。
本発明に従う化粧組成物は、身体又は顔の皮膚、唇及び毛髪、日焼け止め又は自己日焼け製品、又は毛髪製品用のケア及び/又はメーキャップ製品の形態にあることができる。
本組成物を以下の分野で特に適用することが見出される:口紅、ファンデーション、メーキャップルージュ、アイシャドウ、流動性又はコンパクトパウダー、淡彩クリーム、ボディメーキャップ製品、皮膚着色製品、アイライナー及びマスカラ。
本発明に従う化粧組成物を、化粧品で通常使用する製造方法に従って得ることができる。
以下の例は純粋に例示として示されておりかつ本発明の分野を制限しない。

以下の百分率は全て本組成物の全質量に対する質量に基づいて示されている。
以下の配合物で使用するフォトクロミック染料は、ジェームズ ロビンソン(James Robinson)社が以下の名称で市販するナフトピラン誘導体である:
Figure 2004285046
これらのそれぞれのΔE値を発明の詳細な説明に記載した手順に従って評価した。表Iに2分間曝露した後に得られた色相差(ΔE)を示す。
Figure 2004285046
本発明に従う組成物の動的な色作用特性を調べるために、以下の組成を有するファンデーション配合物を製造した:
ファンデーション
Figure 2004285046
3種のフォトクロミック染料を同時に組成物に導入した:Ref.1を0.07質量%の割合で、Ref.2を0.02質量%の割合でかつRef.3を0.01質量%の割合で導入した。
色動学的な観点からの効果を対応するフォトクロミック組成物に対して調べる。このように、最初は弱く彩色したクリームが日光に数秒間曝されてその色が濃くなるためには、組成物の全質量に対して一又は複数のフォトクロミック染料が低い濃度、特に約0.1質量%含まれるだけで十分である。
口紅のチューブ
質量%
オクチルドデシルネオペンタノエート 17.0
カプリン酸/カプリル酸トリグリセリド 10.2
ラノリン油 15.0
アセチル化ラノリン 10.2
ポリブテン 15.0
フォトクロミック染料(Ref.4) 2.0
銀−被覆ガラス粒子(METASHINE(登録商標))* 2.0
ゴニオクロマチック顔料(SICOPEARL(登録商標))** 3.0
微結晶ワックス 2.5
ポリエチレンワックス 7.4
フェニルトリメチコーン 7.0
水素添加したポリイソブテン 6.5
芳香剤、保存剤、抗酸化剤 適量
* トヤル(Toyal)社により市販
** BASF社により市販
UV光による励起に対応する良好な色の動的特性をも有する口紅のチューブが得られる。

Claims (46)

  1. 生理学的に受容可能な媒体中に、少なくとも一つのフォトクロミック染料を含む少なくとも二つの染料を含む化粧組成物であって、該フォトクロミック染料が少なくとも5に等しい色相差ΔEを有しかつ式(I)の2H−ナフト[2,1−b]ピラン型又は式(II)の3H−ナフト[2,1−b]ピラン型の少なくとも一つのナフトピラン誘導体であることを特徴とする、化粧組成物:

    Figure 2004285046

    式中:
    − R1は以下を意味する:
    − (i) 水素原子;
    − (ii) 1〜30の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意にハロゲン化し又はペルハロゲン化してもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
    − (iii) 結合“f”又は“gh”の一つ及び基R7と共に形成した炭化水素を主体とする環;又は
    − (iv) −COOR4、−C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基;式中:
    − R2及びR3は相互に独立に、1〜20の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表すか、
    又はこれらが結合している窒素原子と共に3〜10の炭素原子を含みかつ任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5の他のヘテロ原子を含んでもよい飽和又は不飽和の炭化水素を主体とするヘテロ環を形成し、該環は1〜20の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、少なくとも一つの直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基によって置換されていてもよい;
    − R4は1〜20の炭素原子を含み、任意にハロゲン化し又はペルハロゲン化してもよく、かつ/又は任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表し、
    − R5及びR6は、相互に独立に、以下から選択する基を表し:
    − (i) 式(IIA)又は(IIB)の飽和環状アミノアリール基:

    Figure 2004285046

    式中、N及びXを含む環は総数で3〜30の原子を含む飽和した環であり、該原子は窒素を含み、残部は炭素原子及び/又はO、S、Si及びPから選択するヘテロ原子であり、かつ/又は−NH及び−NRから選択する基であり、式中Rは1〜20の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表し;
    − (ii) 式(III)のインドリノアリール基:

    Figure 2004285046

    式中、R10及びR11は、相互に独立に以下から選択する基を表し:
    (i) 1〜30の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意にハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
    (ii) 複数のハロゲン原子;
    (iii) −CN(ニトリル)、−COOH(カルボキシレート)又は−NO2(ニトロ)基;
    (iv) 1個のハロゲン原子;
    (v) −C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
    (vi) 基R10及びR11は共に、インドリン環の原子を含めて総数で5〜8の原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする環を形成することができ、これらの原子をC、O、S及び/又はNRから選択し、式中RはH又は1〜20の炭素原子を含む、直鎖の、分岐した又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表し、該基は任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、
    − (iii) 式(IV)の基:

    Figure 2004285046

    式中、m及びpは相互に独立に、2〜5の整数を表し;
    − (iv) 式(VA)、(VB)又は(VC)の不飽和環状アミノアリール基:

    Figure 2004285046

    式中、R8及びR9は相互に独立して、以下から選択する基を表し:
    (i) 1〜30の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意にハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
    (ii) 複数のハロゲン原子;
    (iii) −CN(ニトリル)、−COOH(カルボキシレート)又は−NO2(ニトロ)基;
    (iv) 1個のハロゲン原子;
    (v) −C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
    − (v) 1〜30の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;及び特に−C64−CONR23、−C64−NR23及び−C64−OR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
    − R7は以下から選択する基を表す:
    − (i) 1〜30の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意にハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
    − (ii) 複数のハロゲン原子;
    − (iii) −CN(ニトリル)、−COOH(カルボキシレート)、−NO2(ニトロ)、−N=N−(アゾ)、=NH(イミノ)又は−CONH2(アミド)基;
    − (iv) 1個のハロゲン原子;
    − (v) −C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
    − (vi) R7はさらに、結合“i”、“j”、“k”又は“g、h”の一つと基R1と共に、又は結合“f”と基R1と共に、総数で3〜8の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい飽和した炭化水素を主体とする環を形成することができる;
    − R'1は以下から選択する基を表す:
    − (i) 水素原子;
    − (ii) 1〜30の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意にハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
    − (iii) −C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する;
    − R'2は以下から選択する基を表す:
    − (i) 1〜30の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよく、かつ/又は任意にハロゲン化又はペルハロゲン化されていてもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;
    − (ii) 複数のハロゲン原子;
    − (iii) −CN(ニトリル)、−COOH(カルボキシレート)、−NO2(ニトロ)、−N=N−(アゾ)、=NH(イミノ)又は−CONH2(アミド)基;
    − (iv) 1個のハロゲン原子;
    − (v) −C(O)NR23、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する。
  2. 組成物に色及び輝きに関して動的な作用を付与するのに有効な量でフォトクロミック染料が存在することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. ナフトピラン誘導体が組成物中に溶解した形態で存在することを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. ナフトピラン誘導体が以下の式(Ia)又は(IIa)に対応することを特徴とする、先の請求項1ないし3のいずれか1項に記載の組成物:

    Figure 2004285046

    式中、R1、R5、R6、R7、R'1及びR'2は請求項1に規定したものである。
  5. 以下を特徴とする、先の請求項1ないし4のいずれか1項に記載の組成物:R1は水素原子;結合“f”又は“gh”の一つと基R7を有する炭化水素を主体とする環;又は−COOR4、−NR23、−OR4及び−SR4から選択する基を表し、式中、
    − R2及びR3は相互に独立に、1〜20の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表すことができ、
    又はこれらが結合している窒素原子と共に3〜10の炭素原子を含みかつ任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5の他のヘテロ原子を含んでもよい飽和又は不飽和の炭化水素を主体とするヘテロ環を形成することができ、該環は1〜20の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、少なくとも一つの直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基によって置換されていてもよい;
    − R4は1〜20の炭素原子を含み、任意にハロゲン化し又はペルハロゲン化してもよく、かつ/又は任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表すことができ、
    かつ/又は
    5及びR6は、相互に独立に、以下から選択する基を表すことができる:
    − 式(IIA)又は(IIB)の飽和環状アミノアリール基:

    Figure 2004285046

    式中、N及びXを含む環は総数で3〜30の原子を含む飽和した環であり、該原子は窒素を含み、残部は炭素原子及び/又はO、S、Si及びPから選択するヘテロ原子であり、かつ/又は−NH及び−NRから選択する基であり、式中Rは1〜20の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基を表し;
    − 1〜30の炭素原子を含み、任意にN、O、S、Si及びPから選択する1〜5のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基;及び特に−C64−CONR23、−C64−NR23及び−C64−OR4から選択する基、式中R2、R3及びR4は上記の意味を有する。
  6. フォトクロミック染料が式(I)又は(Ia)に対応することを特徴とする、先の請求項1ないし5のいずれか1項に記載の組成物であって、式中:
    − R1は水素;又は基−COORを表し、式中Rは1〜12を含む飽和した炭化水素を主体とする基であり;又は以下の基を表し

    Figure 2004285046

    かつ/又は
    − R5及びR6は相互に独立に(i)式(IIA)の基:

    Figure 2004285046

    式中、N及びXを含む環は、窒素を含んで総数で4〜7の原子を含む飽和環であり、該原子は特に3〜5の炭素原子及び0又は1の酸素原子を含み;特に以下の式の基である:

    Figure 2004285046

    又は(ii)5〜14の炭素原子を含み、任意にN、O及びSから選択する1又は2のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基のいずれかを表し;
    かつ/又は
    − R7は水素原子又は基−NR23を表し、式中R2及びR3は相互に独立に、1〜12の炭素原子を含む直鎖又は分岐した、飽和の炭化水素を主体とする基を表す。
  7. フォトクロミック染料が式(II)又は(IIa)に対応することを特徴とする、先の請求項1ないし6のいずれか1項に記載の組成物であって、式中:
    − R'1は水素又は基−COORを表し、式中Rは1〜12の炭素原子を含む飽和した炭化水素を主体とする基を表し;
    かつ/又は
    − R5及びR6は相互に独立に(i)式(IIA)の基:

    Figure 2004285046

    式中、N及びXを含む環は、窒素を含んで総数で4〜7の原子の原子を含む飽和環であり、
    又は(ii)5〜14の炭素原子を含み、任意にN、O及びSから選択する1又は2のヘテロ原子を含んでもよい、直鎖の、分岐した又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素を主体とする基のいずれかを表し;
    かつ/又は
    − R'2は水素又は基−NR'R"を表し、式中R'及びR"は、同一又は異なってもよく、1〜12の炭素原子を含む、直鎖又は分岐した、飽和した炭化水素を主体とする基を表す。
  8. フォトクロミック染料を以下から選択することを特徴とする、先の請求項1ないし7のいずれか1項に記載の組成物:
    − 3,3−ジ(4−メトキシフェニル)−6−モルホリノ−3H−ナフト[2,1−b]ピラン
    − 3−フェニル−3−(4−モルホリノフェニル)−6−モルホリノ−3H−ナフト[2,1−b]ピラン
    − 3−フェニル−3−(4−ピペリジノフェニル)−6−モルホリノ−3H−ナフト[2,1−b]ピラン
    − 3−フェニル−3−(4−ピペリジノフェニル)−6−カルボキシメチル−9−N−ジメチル−3H−ナフト[2,1−b]ピラン
    − 2−フェニル−2−(4−ピペリジノフェニル)−5−カルボキシメチル−9−N−ジメチル−2H−ナフト[1,2−b]ピラン、及びこれらの混合物。
  9. 化粧組成物が、組成物の全質量に対して、0.001質量%〜20質量%のフォトクロミック染料を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. フォトクロミック染料が少なくとも二つの異なるナフトピラン誘導体を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 組成物がフォトクロミック染料を少なくとも一つの第2の染料と組み合わせていることを特徴とする、先の請求項1ないし10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 第2の染料をゴニオクロマチック着色剤、水溶性又は脂溶性単色染料、顔料、反射性粒子及び真珠母、及びこれらの混合物から選択することを特徴とする、請求項11に記載の組成物。
  13. 第2の染料として組成物が少なくとも一つのゴニオクロマチック着色剤を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 組成物の全質量に対して、組成物が0.1質量%〜60質量%のゴニオクロマチック着色剤を含むことを特徴とする、請求項13に記載の組成物。
  15. ゴニオクロマチック着色剤を多層干渉構造物及び液晶着色剤から選択することを特徴とする、請求項13又は14に記載の組成物。
  16. 多層干渉構造物のゴニオクロマチック着色剤が少なくとも二つの層を含み、任意に他の層と独立していてもよく、以下の物質から成る群から選択する少なくとも一つの物質から製造されることを特徴とする、請求項15に記載の組成物:MgF2、CeF3、ZnS、ZnSe、Si、SiO2、Ge、Te、Fe23、Pt、Va、Al23、MgO、Y23、S23、SiO、HfO2、ZrO2、CeO2、Nb25、Ta25、TiO2、Ag、Al、Au、Cu、Rb、Ti、Ta、W、Zn、MoS2、クリオライト、合金及びポリマー、及びこれらの組合せ。
  17. 液晶着色剤を以下を含むモノマー混合物の重合により得ることを特徴とする、請求項15に記載の組成物:
    − a)式(I)Y1−A1−M1−A2−Y2の少なくとも一つの第1のモノマーA、式中、
    − i)Y1及びY2は、同一又は異なることができ、アクリレート又はメタクリレート基を表し;
    − ii)A1及びA2は、同一又は異なることができ、式−Cn2n−の基を表し、式中、nは1〜20の範囲の整数であり;
    − iii)M1は、一般式(I')−R1−X1−R2−X2−R3−X3−R4−の基を意味し、式中R1及びR4は−O−を意味し、かつR2及びR3は−COO−を意味し、
    かつX1、X2及びX3は1,4−フェニレン基であり、R2及びR3のカルボニル基−CO−はそれぞれ基X1又はX3にそれぞれ結合しており、
    かつ
    − b)式(II)V1−W1−Z−W2−V2の対掌体である少なくとも一つの第2のモノマーB、式中、
    − i)V1はアクリレート又はメタクリレート基を意味し、V2はC1〜C20アルキル、C1〜C20アルコキシ、(C1〜C20)アルコキシカルボニル又は−OH基を意味し;
    − ii)W1は式−X'1−CO−O−の二価の基を表し、
    W2は式−O−CO−X'1−の二価の基を表し、
    式中X'1は1,4−フェニレン基を意味し、
    かつZはジアンヒドロヘキサイト基、特に以下の式の二価の基から誘導する二つの結合を含む対掌体の基を意味する:

    Figure 2004285046
  18. モノマーAとモノマーBの全質量に対して、70質量%〜99質量%のモノマーAと1質量%〜30質量%のモノマーBを含むモノマー混合物から液晶着色剤を得ることを特徴とする、請求項17に記載の組成物。
  19. 液晶着色剤が、組成物の全質量に対して、0.01質量%〜99質量%の範囲の含量で存在することを特徴とする、請求項15、17又は18に記載の組成物。
  20. 組成物が第2の染料として、組成物の全質量に対して、0.001質量%〜15質量%の少なくとも一つの脂溶性又は水溶性染料を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし19のいずれか1項に記載の組成物。
  21. 組成物が第2の染料として、組成物の全質量に対して、0.01質量%〜25質量%の少なくとも一つの顔料を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし20のいずれか1項に記載の組成物。
  22. 組成物が第2の染料として、組成物の全質量に対して、0.01質量%〜20質量%の真珠母を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし21のいずれか1項に記載の組成物。
  23. 組成物が第2の染料として、組成物の全質量に対して、0.1質量%〜20質量%の反射粒子を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし22のいずれか1項に記載の組成物。
  24. 組成物が少なくとも一つの油性相を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし23のいずれか1項に記載の組成物。
  25. 油性相が一又は複数の極性又は非極性、揮発性又は非揮発性物を含むことを特徴とする、請求項24に記載の組成物。
  26. 油性相が、油性相の全質量に対して、5質量%〜100質量%の極性油を含むことを特徴とする、請求項24又は25に記載の組成物。
  27. 油性相が、油性相の全質量に対して、5質量%〜100質量%の非極性油を含むことを特徴とする、請求項24、25又は26に記載の組成物。
  28. 油を動物、植物、無機物又は合成起源の揮発性又は非揮発性油、及びこれらの混合物から選択することができる、請求項24ないし27のいずれか1項に記載の組成物。
  29. 油を、動物又は植物油、合成エステル及びエーテル、特に脂肪酸、脂肪アルコール、無機物又は合成起源の直鎖又は分岐した炭化水素、及びグリセリド、及びこれらの混合物から選択する、請求項28に記載の組成物。
  30. 油性相が、一又は複数のフォトクロミック染料がそれに溶解又は分散可能であることを特徴とする、請求項24ないし29のいずれか1項に記載の組成物。
  31. 組成物が、組成物の全質量に対して、1質量%〜99質量%の油性相を含むことを特徴とする、請求項24ないし30のいずれか1項に記載の組成物。
  32. 組成物が、組成物の全質量に対して、0.1質量%〜50質量%の油以外の脂肪物質を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし31のいずれか1項に記載の組成物。
  33. 組成物が無水であることを特徴とする、先の請求項1ないし32のいずれか1項に記載の組成物。
  34. 組成物が少なくとも一つの水性相を含むことを特徴とする、請求項1ないし32のいずれか1項に記載の組成物。
  35. 水性相が、水性相の全質量に対して、0.1質量%〜14質量%のC2〜C6モノアルコールを含むことを特徴とする、請求項34に記載の組成物。
  36. 組成物が少なくとも一つの界面活性剤を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし35のいずれか1項に記載の組成物。
  37. 界面活性剤が、組成物の全質量に対して、0.01質量%〜30質量%の量で存在することを特徴とする、請求項36に記載の組成物。
  38. 組成物が少なくとも一つの増粘剤を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし37のいずれか1項に記載の組成物。
  39. 増粘剤が、組成物の全質量に対して、0.01質量%〜6質量%の量で存在することを特徴とする、請求項38に記載の組成物。
  40. 組成物が少なくとも一つのフィルム形成ポリマーを含むことを特徴とする、先の請求項1ないし39のいずれか1項に記載の組成物。
  41. フィルム形成剤が、組成物の全質量に対して、0.01質量%〜4質量%の量で存在することを特徴とする、請求項40に記載の組成物。
  42. 組成物が少なくとも一つのフィラーを含むことを特徴とする、先の請求項1ないし41のいずれか1項に記載の組成物。
  43. フィラーが、組成物の全質量に対して、0.01質量%〜60質量%の割合で存在することを特徴とする、請求項42に記載の組成物。
  44. 先の請求項1ないし43のいずれか1項に記載の少なくとも一つの組成物を皮膚、唇及び/又は外皮に適用することを含む、皮膚、唇及び/又は外皮のメーキャップ方法。
  45. 少なくとも5に等しい色相差ΔEを有し、かつ請求項1ないし9のいずれか1項で規定した少なくとも一つのフォトクロミック染料の、特に皮膚、外皮、爪及び唇をメーキャップするための化粧組成物における使用。
  46. フォトクロミック染料がナフトピラン型であることを特徴とする、請求項45に記載の使用。
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