JP2004284584A - 自動車用ドアガラスのエッジライト装置 - Google Patents

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弘 中嶋
Takao Tomioka
孝夫 冨岡
Takayuki Sano
佐野隆行
Katsuhiro Murahashi
克広 村橋
Masaya Ookawato
昌也 大河戸
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Abstract

【目的】夜間、自動車の乗り降りの際、乗員にガラスを充分認知させることができ、しかも意匠性が優れるだけでなく、ガラス表面から外部への光洩れを抑制しつつ、断熱性、紫外線吸収性などの機能も付与することを目的とする。
【解決手段】車両用ドアに昇降自在に設けられるドアガラスの保持側端部に配設された光源から前記ドアガラスに光を導入し自由端側端部を発光させるエッジライト装置において、前記ドアガラスは前記光源の波長域において85%以上の透過率を有する素板に機能性膜を積層した機能性膜付きガラスを用いることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は自動車ドアに昇降自在に設けられるドアガラスにおいて、ドアガラスの自由端側端部を発光させる自動車用ドアガラスのエッジライト装置に関する。
自動車等のドアガラスには、意匠性等の理由からドアガラスを上昇させたときにドアフレームで保持されることなく自立する形式が近年多く採用されている。しかしながら、夜間など周りの光量が不十分な状態ではドアガラスの存在に気付かない場合がある。この問題点を解決するための方法のひとつにガラス端部を発光させガラスを認知させる方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、ウインドガラスの板厚面内に内面反射の臨界角以下として光を放射する表示灯を設け、該表示灯の点灯により前記ウインドガラスの自由端側端部を発光させる表示灯付ウインドガラスが開示されている。また、ドアガラスの自由端側端部に蓄光塗料等を塗布してガラス端部を認識させる方法もある。
特開平6ー122343号公報
上記した従来の例えば、特許文献1には、ガラスの種類およびガラス端部での発光強度の記載がなく、近年、自動車で 一般的に用いられるようになったグリーン系着色ガラスではガラスの持つ吸収のためにガラス端部に光が到達しないという問題が生じる。
さらに近年、RV車で用いられるようになったプライバシー効果が得られる黒色系着色ガラスにおいても吸収がさらに大きくなるため、ガラス端部に光が到達しない。また吸収のないクリアー系無色透明ガラスを用いた場合は、ガラス端部では十分な光量が得られるものの、ガラス表面部から車内外へ若干の光洩れが発生する。この現象は、光を入射させる全範囲にわたって、ガラス保持側端部の端面形状が光源に対して完全な平滑面(光源として用いる灯具の中心線[今後、光軸と記す。]に対して直交し、かつ端面にうねりが存在しない平滑な面)では発生しないが、一般に用いられるドアガラスは、取り扱い上の理由から端面部には面取り加工等が施されており、しかも安全上端面部全体を完全な平滑面に仕上げる必要もないので、実際には端面形状は完全な平滑面とは言い難い。
これら不完全端面から入射した光、例えば光軸となす角度が65度の光線が、完全面に対して30度傾いたガラス端面に入射した光は、平面なガラスであっても臨界角以内でガラス内に導入されて光がガラス外に漏れる恐れがあり、曲面形状のガラスの場合には、さらにその傾向が増幅される。さらに完全端面から入射した光においても、極端に曲げRの小さいところすなわち曲げ度合いの大きい箇所では光がガラス外に漏れる恐れがある。
また、ガラス/空気界面で、光の入射角が臨界角以上になると、ガラス表面から空気へ透過する光は、伝搬定数が、虚数となるエバネセント波となり、空気中に放射されない(伝播しない)。しかし、ガラス表面に油滴、塵などの誘電体が付着すると、エバネセント波は誘電体まで侵入する。この時、誘電体の曲率が極めて小さいので、誘電体/空気界面での入射角が臨界角以下になる可能性が高くなり、「にじむ」程度に、光は漏れる。さらにクリアー系無色透明ガラスでは、断熱性および紫外線遮蔽性能に劣るという問題点がある。さらに例えば、蓄光塗料等は安価であるが、耐久性等充分な性能が得られるとは言い難い。
本発明は、従来のこのような点に鑑みてなしたものであり、自動車用ドアに昇降自在に設けられ、ドアフレームに保持されず、自立するタイプのドアガラスの保持側端部付近に光源を設け前記ガラスの自由端側端部を発光させるエッジライト装置において、吸収の小さいガラス、すなわち透過率の高いガラスに機能性膜を積層したドアガラスを用い、光源からガラスの中に入った光がガラス中を繰り返し全反射するように光源部を取り付けることで、車室内外へ光洩れすることなくガラス自由端側端部を発光させることができるようにしたもので、自動車の乗り降りの際、乗員にガラスを認知させやすく安全に充分配慮し、しかも意匠性に優れたシステムを提供するものである。
通常、ドアガラス保持側端部の不完全端部から入射した光は前述したように全反射の条件を満たす臨界角以下になるため、特に曲面ガラスを用いた場合はガラス表面部から外部に光が洩れやすくなる。ガラス中で光が全反射するように、保持側端部をすべて完全面とすることは可能ではあるが、正確な精度管理が要求され、多大なコストアップにつながる。
そこで前記した機能性膜を素板に積層するという安価な方法を用いることで、外部に洩れる光を散乱させたり吸収しガラス表面部からの光洩れを抑制し、かつガラス自由端部での発光量の減衰を極力少なくしつつ様々な機能を付与することが可能となる。さらに多大なコストをかけて保持側端部をすべて完全面としても極端に曲げRの小さい部位すなわち曲げ度合いの大きい箇所からは光が漏れる恐れがあるが、前記した機能性膜はこの光漏れを抑制する効果も有する。
前記機能性膜としては様々な膜が考えられ、例えば、可視光透過率の高いガラスに機能性膜を積層し、可視光透過率を低くし、遮光性を発現することで車内のプライバシーを確保しつつ、断熱性、紫外線遮蔽性が同時に得られる人に優しいエッジライト装置も提供することができる。さらに例えば高い可視光透過率を有したままでグリーン系着色ガラスと同等の断熱性、紫外線遮蔽性を得ることができるエッジライト装置も提供することができる。
すなわち、本発明は、自動車用ドアに昇降自在に設けられる曲面ガラスからなるドアガラスの保持側端部に配設された光源から前記ドアガラスに光を導入し自由端側端部を発光させるエッジライト装置において、該保持側端部の端面の鏡面でない面取り部位から光を入射するように光源を取り付け、該端面への該光の入射角を光軸から±20度の範囲とし、光源の波長域において85%以上の透過率を有するガラスの車内面に機能性膜を設けて、ガラス中に入った光を板ガラス内で繰り返し全反射させることを特徴とするエッジライト装置である。
また、本発明は、前記エッジライト装置において、機能性膜は、波長550nmでの屈折率が1.7以上となるような透明なガラスと接する第1薄膜と、第2薄膜として550nmで2.0以上の屈折率を有する吸収膜の多層膜であることを特徴とするエッジライト装置である。
以上詳述したように、本発明のエッジライト装置は自動車の乗り降りの際、乗員にガラスを認知させやすくすることにより安全性を向上させ、しかも意匠性が優れるだけでなく、さらに可視光透過率の高いガラスに機能性膜を積層することにより、ガラス表面部から外部への光洩れを抑制しつつ、断熱性、紫外線遮蔽性も向上させるものである。
ドアガラスとしては、適用する光源波長域において85%以上の透過率を有する素板に機能性膜を積層した曲面ガラスを用いるものである。前記素板としては一般的な無機系ガラスのほかに有機系の樹脂ガラスも使用可能である。ドアガラスの構成としては、クリアな透明単板ガラスに機能性膜をコーティングした機能性膜付きガラス、前記機能性膜付きガラスと別のクリアな透明単板ガラスをポリビニールブチラールなどの中間膜により接着し、合わせガラスとしたもの、前記機能性膜付きガラスと別のクリアな透明単板ガラスをスペーサーにより間隔を保持し、周辺部分をシールした複層ガラスとしてもよく、また、単板ガラスに、ハードコート層が表面に形成されたポリエチレンテレフタレートをポリビニールブチラールで接着した積層安全ガラス(バイレーヤ)、あるいは単板ガラスにポリウレタンなどの樹脂膜を積層した積層安全ガラス(バイレーヤ)に機能性膜をコーティングしたものも採用することができる。
前記機能性膜としてはTi、SUS、Cr、Mo、W、Zrなどの少なくとも1種の窒化物あるいはAgなどの金属を単独あるいはTi、Zr、Ta、Al、Znなど少なくとも1種類の酸化物膜、あるいはAl、Siなど少なくとも1種類の窒化物の透明誘電膜とを積層することにより得られる断熱膜、Znなどの酸化物を用いる紫外線遮蔽膜、さらに視界確保に有益な撥水性膜、親水性膜あるいは透過率を低くして遮蔽効果を有するプライバシーガラスなど各種の膜が採用可能であり、それぞれ単独あるいは組み合わせることにより、機能性膜としての機能を有す。
また、ドアガラスの自由端側端部は人が接触するところであり、安全上面取り加工をする必要があるが、この端面は鏡面ではなく、ある程度の表面凹凸が形成されるように通常の面取り加工をしておけばよい。曲面ガラスの保持側端面から光を入射する場合、端面の面取り部位等の不完全端部から入射した光は特に曲げRの小さいところすなわち曲げ度合いの大きい箇所では入射角が臨界角以下になるため、光がガラス表面から外部に漏れるという現象が発生する。
ドアガラスの保持側端部に設ける光源としては、発光ダイオード、半導体レーザー、豆電球など小型の光源であれば使用することができる。また前記エッジライト装置の光源からガラス中に入った光を板ガラス内で繰り返し全反射させるように光源部を取り付けることとしたのは、光が外部に洩れることなく効率良くガラス中を通過でき、光源部を大きくすることなく安価にシステムアップできるためである。
機能性膜付きガラスにおいて、エッジライト装置の光が板ガラス内で全反射を繰り返しながら、板ガラス内を伝搬するための光の入射条件を説明する。
空気/板ガラス端面の界面、あるいは板ガラス表面/空気界面での屈折現象にスネルの式を適応し、板ガラスの表面と裏面は平行であり、これらの面は光を入射させる板ガラスの端面と直交することを前提とすると、入射角θiが0度から20度の間で、全反射が生ずることになる。
[板ガラス中の伝搬による光量の減衰について]
図4のガラス中の伝播する光の経路を示した要部断面図において、点Pを出射した光が、点Qで反射し、続いて点Sで反射した直後の光の強度(D1)は、式1から求まる。
なお、点Pを出射した光の強度を1とする。そして、板ガラスの厚みdg、板ガラスの吸収係数αg とする。
1= exp(−2 αg dg/cosφi) ・・・・・[式1]
(1)透過率85%(光源の主たる波長λ)の板ガラスにおけるD1、Dn
透過率が85%であり、吸収係数の小さく、安価なクリアなガラスの板厚はほぼ公称12mm(実際の板厚は11.79mm)である。
ガラスの吸収係数(αg)が小さく、板ガラスの裏面反射が無視できない場合、αgは次式の近似式に透過率(T)と反射率(R)を代入することにより求まる。ngは板ガラスの屈折率、kgは板ガラスの消衰係数である。
T = (1−R1)2 exp(−αg dg) ・・・・・[式2]
R = R1{1+ (1−R1)2exp(−2αg dg)} ・・・[式3]
ここで空気とガラスの界面の反射率をR1とすると
R1 = [{1−ng+ikg}/{1+ng−ikg}]
×[{1−ng−ikg}/{1+ng+ikg}] ・・・[式4]
αg = 4πkg/λ ・・・・・[式5]
式2〜式4の連立方程式から未知数であるR1、αg、kg、ng(板ガラスの屈折率であるから既知としてもよい)を求め、T=0.85、R=0.075、視感度の高い領域の波長としてλ=550[nm]、dg=11.79[mm]として、式1においてθiを0度から20度まで変えてD1を求め、板ガラスの全長548mmの自由端側端部に到るまでのDnを求めるとDnは8.1×10-2(θi=0度)〜7.6×10-2(θi=20度)の範囲となり、この範囲で緩やかに変化しており、ほぼ1/10の減衰で済むことから、板ガラス中に入射した光をガラスの端部まで到達させて、板ガラス自由端側端部を発光させるに十分
な光量が得られエッジライトとしての機能が果たせる。
ここで、θiを0度から20度とした理由は、ガラスの保持側端部からガラスへ光を入射させる場合、側端部の幅は、2〜20mm 程度であるから、光源として、指向性の高いものが適しているが、指向性の高い光源では、一般に光軸から±20度の範囲でのみ有効な光量が得られる。 従って、ガラスに入射する光の入射角は最大20度程度であると考えられることに基づく。なお、前述のαgは、光源の波長を550nmとして計算したが、その他の可視光の範囲であれば消衰係数も波長に比例して変化するので、αgは波長が変わってもほぼ一定である。
(2)透過率80%(550nm)の板ガラスにおけるD1 、Dn
前述のように、T=0.80、R=0.071、λ=550[nm]、dg=11.79 [mm]、板ガラスの長さを548mmとして、θiを0度から20度まで変えて、Dnを求めると、Dnは5.0×10-3(θi=0度)〜4.3×10-3(θi=20度)の範囲となり、ほぼ1/200以上の減衰をしているのでガラスの端部まで光を到達させて板ガラス自由端側端部を発光させるに十分な光量を得ることが困難である。
(3)透過率25%(550nm)の板ガラスにおけるD1、Dn
αgが大きく、板ガラスの裏面反射が無視できる場合、αgは次式の近似式に透過率(T)と反射率(R)を代入することにより求まる。
T = (1−R) exp(−αg dg) ・・・・・[式6]
式6に、T=0.25、R=0.045、dg=4.69[mm]、θi=10.0[度]を代入して得られたαgを式1に代入すると、D1は、5×10-11 とな
り、減衰量が非常に大きく、従来の着色した濃色素板ガラスではエッジライトの機能が発現できない。
ここで、前記したように、ドアガラスとして適用する光源波長域において85%以上の透過率を有する素板を用い、前記素板に機能性膜を積層した曲面ガラスを用いるとしたのは、素板の透過率が85%以上を有しない場合は吸収が大きく、前記計算結果からも明らかなように、ガラス自由端側端部に光が到達しなくなるからである。さらに、機能性膜を積層するとしたのは、積層することにより、ガラス表面から外部への光洩れを抑制するためである。
図5は、機能性膜付きガラスへの光の入射、屈折、反射経路を示した拡大部分断面図である。図中記号は以下の通りである。
θi:空気/ガラス端面の界面での入射角
φi:板ガラス表面/機能性膜の界面での結節角
θt:空気/ガラス端面の界面での入射角
φt:板ガラス表面/機能性膜の界面での屈折角
実施例1
大きさ約880mm×560mm、厚さ約5mmの無色透明クリアーガラス(FL5)1をドアガラス形状に成形加工し、ガラス表面にスパッタ法にて機能性膜2を積層し、光源として主たる波長が視感度の高い領域の567nmの発光ダイオードを使用した場合について例示する。
この機能性膜2は多層膜で構成されており、ガラスと接する第1薄膜21は、光の減衰が極力おこらないように550nmでの屈折率が2.1以上となるような透明な薄膜と、第2薄膜22として550nmで2.3以上の屈折率を有する吸収膜を用い、その他の熱線遮蔽膜と誘電体膜を適宜組み合わせることで可視光透過率約22%の機能性膜付きガラスを作製した。この際、ガラス自由端側端部に膜が付着しないようにマスキングを施した。また、光源3として東芝製黄緑色発光ダイオード(TLGA158P)を20個並べたものを作製した。
次いで、第1図に示すように、曲面ガラスの保持側端面が平滑面でない端面から光を入射するように、前記した機能性膜付きガラスと光源3を自動車に取り付け、各々の発光ダイオードに電流225mA、12V、すなわち2.7Wを供給し、ガラス自由端側端部での光量をトプコン製照度計(IM−3)で測定した。この際、外光を遮断するため照度計の受光部にガラスの厚みと同じ幅のマスクを設けて測定した。
得られた結果について、表1に示した。測定位置は図3に示した点Aから点Hまでの8点で、それぞれの間隔は80mmである。ガラス表面から車内外への光洩れもなく、各測定点での照度は0.8〜21.5ルックスであり、ガラス端部を認知するのに充分な明るさを有していた。
実施例2
大きさ約880mm×560mm、厚さ約5mmの無色透明クリアーガラス(FL5)1をドアガラス形状に成形加工し、ガラス表面にスパッタ法にて機能性膜2を積層した。
この機能性膜2は多層膜で構成されており、ガラスと接する第1薄膜21は、光の減衰が極力おこらないように550nmでの屈折率が1.7以上となるような透明な薄膜と、第2薄膜22として550nmで2.0以上の屈折率を有する吸収膜を用い、その他の熱線遮蔽膜と誘電体膜を適宜組み合わせることで可視光透過率約65%の機能性膜付きガラスを作製した。この際、ガラス自由端側端部に膜が付着しないようにマスキングを施した。
次いで、光源3として東芝製黄緑色発光ダイオード(TLGA158P)を20個並べたものを作製した。次いで、第1図に示すように、曲面ガラスの保持側端面が平滑面でない端面から光を入射するように、前記した機能性膜付きガラスと光源3を自動車に取り付け、各々の発光ダイオードに電流225mA、12V、すなわち2.7Wを供給し、ガラス自由端側端部での光量をトプコン製照度計(IM−3)で測定した。この際、外光を遮断するため照度計の受光部にガラスの厚みと同じ幅のマスクを設けて測定した。
得られた結果について、表1に示した。測定位置は図3に示した点Aから点Hまでの8点で、それぞれの間隔は80mmである。ガラス表面から車内外への光洩れもなく、各測定点での照度は0.8〜21.2ルックスであり、ガラス端部を認知するのに充分な明るさを有していた。また前記した機能性膜は、充分な透視性効果、優れた断熱性、紫外線遮蔽効果も有しており、車室内でも快適に過ごすことができる人に優しいエッジライト装置を提供するものであった。
実施例3
大きさ約880mm×560mm、厚さ約5mmの無色透明クリアーガラス(FL5)をドアガラス形状に成形加工し、ガラス表面にスパッタ法にて機能性膜を積層した。この機能性膜は多層膜で構成されており、ガラスと接する第1薄膜は、光の減衰が極力おこらないように550nmでの屈折率が2.1以上となるような透明な薄膜を第2薄膜として550nmで2.3以上の屈折率を有する吸収膜用い、その他の熱線遮蔽膜と誘電体膜を適宜組み合わせることで可視光透過率約22%の機能性膜付きガラスを作製した。
次いで、このガラスを用いてそれぞれ示す複層ガラス、合わせガラスまたはバ
イレヤーガラスを周知の方法により作製した。この際、ガラス自由端側端部に膜
が付着しないようにマスキングを施した。光源3として東芝製黄緑色LED(TLGA158P)を20個並べたものを作製した。
次いで、曲面ガラスの保持側端面が平滑面でない端面から光を入射するように、前記した濃色薄膜付きガラスと光源3を自動車に取り付け、各々のLEDに電流225mA、12V、すなわち2.7Wを供給し、ガラス自由端での光量をトプコン製照度計(IM−3)で測定した。この際、外光を遮断するため照度計の受光部にガラスの厚みと同じ幅のマスクを設けて測定した。
前述した複層ガラス、合わせガラス、バイレヤーガラスはいずれの場合も同一の照度を示し、ガラス表面から車内外への光洩れもなく、ガラス端部を認知できるのに充分な明るさを有していた。
比較例1
前記実施例1に用いた無色透明クリアーガラス(FL5)に機能性膜を積層しないものを用い、前記実施例1と同様の方法でガラス端部での照度およびガラスの光学特性を評価した。その結果を、表1に示す。
ガラス端部では充分な照度が得られたが、ガラス表面から車室内外への光洩れがあり意匠性に欠けるものであった。また可視光透過率が高く、断熱性、紫外線遮蔽効果に欠けるものであり、めざす所期のエッジライト装置ではなかった。
比較例2
実施例1と同サイズの薄膜を積層しないグリーン系着色ガラス(MFL5)を用い、前記実施例1と同様の方法でガラス端部での照度を評価した。その結果を、表1に示す。ガラス端部での発光が認められず、めざす所期のエッジライト装置ではなかった。
比較例3
実施例1と同サイズの薄膜を積層しない黒色系着色ガラス(GL20)を用い、前記実施例1と同様の方法でガラス端部での照度およびガラスの光学特性を評価した。その結果を、表1に示す。ガラス端部での発光が認められず、めざす所期のエッジライト装置ではなかった。
なお、実際の車両では、ドアガラスは曲面ガラスであり、この曲面ガラスの内面側に機能性膜2が設定されている。これは外側だと埃、水、砂等が付着し性能上厳しくなるためであり、また、曲面ガラスの場合、表面から光漏れを起こしやすいため、それを防ぐ作用を付加するためでもある。
本発明の実施例におけるエッジライト装置を示す要部断面図である。 図1の丸印の部分の要部拡大図である。 実施例におけるドアガラスの照度の測定点を示す要部正面図である。 ガラス中の伝播する光の経路を示した要部断面図である。 機能性膜付きガラスへの光の入射、屈折、反射経路を示した拡大部分断面図である。
符号の説明
1 板ガラス
2 機能性膜
21 第1薄膜
22 第2薄膜
3 光源

Claims (2)

  1. 自動車用ドアに昇降自在に設けられる曲面ガラスからなるドアガラスの保持側端部に配設された光源から前記ドアガラスに光を導入し自由端側端部を発光させるエッジライト装置において、該保持側端部の端面の鏡面でない面取り部位から光を入射するように光源を取り付け、該端面への該光の入射角を光軸から±20度の範囲とし、光源の波長域において85%以上の透過率を有するガラスの車内面に機能性膜を設けて、ガラス中に入った光を板ガラス内で繰り返し全反射させることを特徴とするエッジライト装置。
  2. 機能性膜は、波長550nmでの屈折率が1.7以上となるような透明なガラスと接する第1薄膜と、第2薄膜として550nmで2.0以上の屈折率を有する吸収膜の多層膜であることを特徴とする請求項1に記載のエッジライト装置。
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