JP2004283630A - マルチ針付きホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】既充填薬液容器に対し簡単な操作で確実に固定することができ、装着の安定性に優れるマルチ針付きホルダーを提供すること。
【解決手段】マルチ針付きホルダーは、ホルダー本体41とマルチ針42とで構成されている。ホルダー本体41は、プレフィルドシリンジのキャップを収納し得る略筒状の収納部41aと、マルチ針42を固定するホルダー雌ネジ41bと、収納部41aの基端部内周面に形成され、キャップのキャップ環状凸部31dと係合し得るホルダー環状凸部41cとを備えている。マルチ針42は、互いに連通する内部通路を有する中空針で構成された内針42aおよび外針42bと、これらの間に設けられホルダー雌ネジ41bに螺合する雄ネジ42dが形成されたハブ42cと、内針42aを覆うように設けられ再シール性を有するゴムチップ42eとを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、マルチ針付きホルダーに関する。
患者に輸液を投与するのに先立って、輸液容器内に充填された輸液にビタミン剤、ミネラル類、抗生物質のような様々な薬剤を必要に応じて配合することが行われている。
また、救急医療の現場では注射器によって自律神経作用薬、昇圧薬などの複数併用および大量投与が行われている。
このような薬剤の配合や投与は、バイアル瓶から注射器によって薬液を吸引し、次いで輸液容器あるいは直接血管に薬液を注入することによって行われている。しかしながら、このような薬剤の配合及び投与は操作が煩雑であり、配合に要する時間、投与に要する時間が長くかかるという欠点がある。さらに上記の操作は、大気と接触した状態で行われるため、細菌汚染や異物混入のおそれがあった。
これらの問題を解決するものとして注射器に予め薬液を充填し先端のノズルにゴムキャップをしたいわゆるプレフィルドシリンジが提案された。しかし、従来のプレフィルドシリンジは、シリンジノズルがキャップによって密着する形で被せられている。従って、高圧蒸気滅菌時、ノズルとキャップの間に蒸気が侵入せずこの部分の滅菌が行えなかった。この問題を解決するために蒸気が侵入するようノズルとキャップの間に隙間を設けたものが提案されている。
ところで、図4に示すように、上記キャップ3’を有するプレフィルドシリンジ1’には、マルチ針付きホルダー5が装着して使用される。このマルチ針付きホルダー5は、筒状をなすホルダー本体51と、該ホルダー本体51の先端部に固定され内針52aおよび外針52bを有するマルチ針52とで構成され、マルチ針52の内針52aをキャップ3’のゴム膜32’に刺通して使用される。
しかし、従来のプレフィルドシリンジ用マルチ針付きホルダー5は、ホルダー本体51の内径がホルダー本体51の全長にわたってほぼ一定であるため、プレフィルドシリンジ1’に装着後、キャップ3’の外周面とホルダー本体51の内周面との間に隙間ができることがあり(図4参照)、装着の安定性に劣る場合があるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、既充填薬液容器に対し簡単な操作で確実に固定することができ、装着の安定性に優れるマルチ針付きホルダーを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(3)の本発明により達成される。
(1) ホルダー本体とマルチ針とで構成されるマルチ針付きホルダーであって、
前記ホルダー本体は、既充填薬液容器のキャップを収納し得る略筒状の収納部と、前記マルチ針を固定するホルダー雌ネジと、前記収納部の基端部内周面に形成されたホルダー環状凸部とを備え、
前記マルチ針は、互いに連通する内部通路を有する中空針で構成された内針および外針と、これら両針の間に設けられ前記ホルダー雌ネジに螺合する雄ネジが形成されたハブと、前記内針を覆うように設けられ再シール性を有するゴムチップとを備えていることを特徴とするマルチ針付きホルダー。
(2) 前記ホルダー環状凸部は、前記キャップの外周面に設けられたキャップ環状凸部と係合し、前記内針を前記既充填薬液容器のゴム膜に刺通したときにゴムチップの復元力によりマルチ針付きホルダーから前記既充填薬液容器が脱落するのを防止する機能を有する上記(1)に記載のマルチ針付きホルダー。
(3) 前記ホルダー本体は、前記収納部の前記ホルダー環状凸部よりも先端側の部位にその内径が縮径する縮径部を有する上記(1)または(2)に記載のマルチ針付きホルダー。
本発明によれば、既充填薬液容器に対し簡単な操作で装着することができ、特に、ホルダーの内周面にホルダー環状凸部を設けたことにより、当該ホルダー環状凸部が既充填薬液容器のキャップに係合し、優れた装着安定性が得られる。また、ホルダー本体が縮径部を有する場合には、前記効果がより顕著となる。
まず、本発明のマルチ針付きホルダー(以下単に「ホルダー」と言う)が装着される既充填薬液容器の構成例について説明する。
既充填薬液容器は、薬液吐出機構によって吐出される薬液を収納した容器本体のノズルを封止するキャップをノズルを滅菌可能なようにノズルとの間に蒸気が通過可能な隙間を持たせたものにおいて生ずることのある、キャップ内表面のくもりやキャップとノズルの間に残存した水分による黴の発生のおそれをなくすことができる。すなわち、キャップの閉塞端側に容器本体内を液密に封止する封止部を有するとともにキャップ開放端側に隙間を有した状態でノズルと係止する係止部を有し、かつキャップ内部の閉塞端と開放端との中間部にはキャップ内面とノズル外表面とで形成される空間部を有するよう構成されており、滅菌後、キャップ内面とノズル外表面間に残存した水分が容易に蒸散することができる。その結果、キャップ部分のくもりや黴の発生のおそれが除去された。
薬液収納部は内部空間に用途に応じてビタミン剤、抗生物質、抗癌剤、等の薬液が充填されている。薬液収納部の材質はガラス、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、各種エラストマー等の合成樹脂、あるいはステンレスやアルミニウム等の金属等が利用でき、後述する薬液吐出機構の構造に応じて適切な材料を選択することができるが、充填された薬液を目視できるように透明性のある材料であることが好ましい。また、既充填薬液容器の滅菌時あるいは保管中の雰囲気に含まれる酸素等のガスや水分によって変質しやすい薬液が充填されている場合にはそれぞれガス非透過性、水分非透過性の材質を選択することが好ましい。これらの例としてはガラスや、ステンレスやアルミニウム等の金属、合成樹脂では環状ポリオレフィン、ポリビニルアルコール等が好ましく、合成樹脂を酸化珪素や酸化アルミニウムあるいは上記したガス・水分非透過性樹脂で被覆したもの、さらに、必要に応じてこれらを層成分の一つとして多層構造としたものがある。また、既充填薬液容器は湿熱滅菌されるので、これに耐える耐熱性を有することが好ましい。
ノズルは薬液収納部内に充填された薬液を外部に吐出できる内部通路を有しており、通路の両端は外部と薬液収納部とにそれぞれ連通している。そしてノズルは薬液収納部と一体に同一の材料で形成されることが望ましい。
次に、薬液吐出機構について説明する。薬液吐出機構は、充填された薬液を薬液収納部からノズルを介して外部に吐出するためのものであり、薬液に対して圧を加えることにより吐出する構造をとることが好ましい。
具体的には、薬液収納部を合成樹脂等で柔軟に形成し、薬液収納部に外圧を加えて薬液を加圧することで吐出可能とするよう構成したものがある。薬液収納部を形成する材料としては、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、各種エラストマー等の合成樹脂が挙げられ、やや硬い材料を採用する場合には薬液を加圧しやすいように薄くしたり、添加剤により軟質化することが好ましい。なお、選択した薬液収納部の形成材料ではノズルとしての硬度が不十分と判断される場合には別部材でノズルを形成し、薬剤収納部と一体化することもできる。
また、いわゆるシリンジ状に薬液収納部を構成することにより、既充填薬液容器に薬液吐出機構を付与することもできる。すなわち、硬質の薬液収納部を一端が開放し他端が閉塞した筒状体に形成し、開放している一端を液密に封止し筒状体内を軸方向に液密に摺動可能とするガスケットと、閉塞している他端側にノズルとが設けられていることにより薬液収納部の薬液を吐出可能とするよう構成されている。ガスケットには予めあるいは使用時直前にプランジャーを結合し、薬液の吐出を容易にすることが好ましい。予め結合してある場合は、ガスケットとプランジャーを嵌合によって結合したり、一体成形によって一体的に成形することができる。また、使用時直前に両者を結合する場合は、ガスケットとプランジャーに一対の雌・雄ネジを設けたり、ラチェット機構を採用することができる。筒状体を形成する材料は、筒状体を硬質とすることができる材料であり、ガラス、ステンレスやアルミニウム等の金属、合成樹脂ではポリプロピレンや環状ポリオレフィン等が好ましい。ガスケットを形成する材料は、天然ゴムや合成ゴム、各種エラストマーが使用できる。また、プランジャーの形成材料は、薬液の吐出や吸引の操作に耐える硬質材料で形成され、ガラス、ステンレスやアルミニウム等の金属、ポリプロピレンやポリスチレン等の硬質合成樹脂等、各種硬質材料から適宜選択できる。
キャップは、容器本体に装着され、薬液収納部に充填された薬液が使用時までノズルから吐出しないよう封止するものである。このキャップは、閉塞端(先端)と開口端(基端開口)とを有する中空体で構成され、閉塞端側ではノズル先端開口を液密に封止している。
キャップを構成するキャップ本体は、ステンレスやアルミニウム等の金属、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂等で形成することができ、ノズルの先端開口に当接した部分(後述するゴム膜)を加硫天然ゴムや合成ゴム、各種エラストマー等の弾性体で形成すればより確実に封止することができ好ましい。また、キャップ先端面の少なくとも中央部を針で刺通可能な合成樹脂やゴム等の材質、好ましくは再シール性を有するものや刺通した中空針にコアリングを生じさせにくい材質を有するもので形成すれば、キャップをノズルに取り付けたまま両頭針等の中空針をキャップ先端面の中央部に直接刺通して薬液の投与等を行うようにすることもできる。その際、キャップ先端面(後述するゴム膜)の中央部がキャップ先端の外周縁より引き込んだ位置に設けられていれば、既充填薬液容器を包装(包材)から取り出しても中空針の刺通部となる部分が汚染されないようにすることができる。引き込みは2mm以上とることが好ましい。
また、キャップ閉塞端内面に凸部を形成し、凸部がノズル内面に嵌入した状態で凸部とノズル内面との間で封止するようにしても良い。この場合、両者間の封止はテーパ嵌合で構成することも、凸部を弾性体としノズル内面に密着させることによってもできる。
キャップはさらに基端においてノズルと係止する係止部を有している。係止部は滅菌時に水蒸気がキャップとノズルの間に侵入するための隙間を有している。この隙間は例えば、係止部を一対の雄雌ネジで構成することにより生じるネジ間の隙間を利用することができる。
キャップ内部の閉塞端と開放端との中間部にはキャップ内面とノズル外表面とで形成される空間部が設けられている。この空間部により、滅菌のためにノズルとキャップの間に導入された水蒸気を滅菌後、容易に乾燥させることができる。キャップ内面とノズル外表面との間隔は0.2〜1mmが好ましい。
なお、キャップを形成する各部品はいずれも透明性を有することが液漏れ等の確認を容易にするために好ましい。また、ノズルや薬液収納部も同様の理由あるいは内容物の確認のために透明性を有することが好ましい。
以下図示したプレフィルドシリンジ(既充填薬液容器)に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、プレフィルドシリンジの構成例を示す縦断面図であり、図2は、プレフィルドシリンジのキャップの構成例を示す縦断面図である。プレフィルドシリンジ1はシリンジ本体2とキャップ3とから構成されている。シリンジ本体2は薬液Aが充填された筒状体21、ノズル22、ガスケット23およびプランジャー24を有している。筒状体21は筒状のポリプロピレンや環状オレフィン等からなり、先端が閉塞し基端は開口している。該基端には一対のフランジ21aが対向して設けられている。閉塞した先端にはノズル22が筒状体21と一体に設けられ、充填された薬液Aを該ノズル22を介して吐出可能とする内部通路22aを有している。ノズル22は基端側外側面にキャップ3の基端側と対をなして螺合部を構成する雄ネジ22bを有している。また、雄ネジ22bより先端側の外側面はルアーテーパとし、三方活栓等への接続を可能にしている。筒状体21の基端開口よりガスケット23が筒状体内面と液密を維持した状態で軸方向に摺動可能なように挿入され、薬液Aの筒状体基端方向への移動を規制している。ガスケット23はブチルゴムや加硫天然ゴム等で形成され、摺動性を向上させるために必要に応じてシリコーン等の潤滑剤を塗布したり、摺動部分に低摩擦係数を有するフッ素樹脂等の合成樹脂を配しても良い。ガスケット23の基端にはポリプロピレン等の材質からなるプランジャー24がネジ嵌合により固定されている。従って、使用前はガスケット23から外しておけるので収納空間を小さくすることができる。
ノズル22にはキャップ3が被冠されノズルの内部通路を封止しており、充填された薬液Aが筒状体先端方向へ移動するのを規制している。キャップ3はキャップ本体31とゴム膜32とからなる。キャップ本体31は先端中央部にキャップ内部に通じる貫通孔31aを有しており、該貫通孔31aは注射針(後述する内針42a)が刺通しやすいようにテーパが施され、またキャップ本体の先端部を肉厚に形成することにより貫通孔両端間の距離が大きくとられ、後述するゴム膜32が図示しない包装(包材)から開封され外部雰囲気に晒された際にも汚染されないようになっている。キャップ本体31の基端部内面には先述のノズル22の雄ネジ22bと対をなす雌ネジ31bを有している。雄ネジ22bと雌ネジ31bとは螺合した状態で軸方向に気体流通可能な隙間Bを有しており、滅菌用水蒸気がキャップとノズルの間に侵入でき、この部分の滅菌が確実に行えるよう構成されている。
ゴム膜32は、貫通孔31aの基端開口を覆うようにキャップ本体31の内部に固定され、キャップ3をノズル22に螺合し係止した際にノズル22の先端開口を液密に封止している。ゴム膜32は加硫天然ゴム、合成ゴムあるいは各種エラストマー製で再シール性を有しており、厚さは0.1〜1mmが好ましい。
図2に示すように、キャップ3の基端部外周面には、キャップ環状凸部31dが形成されている。
キャップ3においては、ノズル22の外側面(外周面)からキャップ3の先端内面と雌ネジ31bとの間の内側面(内周面)31cを離間するよう構成したことにより空間Cを形成してある。この空間Cによって、滅菌時にノズル−キャップ間に導入された水蒸気を滅菌後容易に乾燥することが可能となる。
本実施例について、キャップとノズル間の滅菌後の乾燥状態について実験を行った。キャップ本体31に厚さ0.2mmのブチルゴム製のゴム膜32を固定し、かつノズル22とキャップ内面との間隔が0.5mmであるポリプロピレン製のキャップ3を作成した。これを生理食塩水20mlを充填した環状ポリオレフィン製20ml容量のシリンジのノズルに装着した。比較例としてキャップの代わりにノズル外面に密着したゴムキャップを同様の生理食塩水充填シリンジに装着した。実施例及び比較例各25本について105℃の高圧蒸気滅菌またはスプレー滅菌を行った。この2種類の滅菌によりスプレー滅菌では蒸気の侵入の確認を、高圧蒸気滅菌では滅菌終了時の乾燥状態の確認を行い、結果をそれぞれ表1、表2に示した。本発明に係るプレフィルドシリンジは、キャップ−ノズル間の滅菌、乾燥ともに良好に行えることが分かった。
Figure 2004283630
Figure 2004283630
以上のようなプレフィルドシリンジ1は、本発明のホルダーと組み合わせて使用される。すなわち、プレフィルドシリンジに充填された薬液を輸液バッグに混注したり、患者の血管へ直接注射する際には、キャップ3のゴム膜32に中空針の内針を刺通し、該内針とは反対側に設けられた外針を有するホルダー4をキャップ3に接続する。
図3は本発明のホルダーの実施形態を示す縦断面図である。ホルダー4はホルダー本体41とマルチ針(両頭針)42とで構成されている。
ホルダー本体41は、プレフィルドシリンジ1のキャップ3を収納する略筒状の収納部41aと、収納部41aの先端側に位置しマルチ針42を固定するホルダー雌ネジ41bと、収納部41aの基端部内周面に形成されたホルダー環状凸部41cとを有している。また、図3に示すように、収納部41aのホルダー環状凸部41cよりも先端側の部位には、内径が縮径する縮径部41dを有している。
マルチ針42は、互いに連通する内部通路を有する中空針であるステンレスや合成樹脂製の内針42aおよび外針42bを有し、両者の間にハブ42cが設けられ、該ハブ42cには先述のホルダー雌ネジ41bと螺合する雄ネジ42dが形成されている。
また、内針42aを覆うように加硫天然ゴムや合成ゴムあるいは各種エラストマー製の再シール性を有するゴムチップ42eが設けられている。従って、外針42bを輸液バッグ等の混注口に穿刺したままにしても内針42aが露出せず、内針42aをプレフィルドシリンジ1のゴム膜32に刺通しているときのみ内針42aがゴムチップ42eから現れるので、複数本のプレフィルドシリンジを連続して注入することができる。また、血管への刺通時にはさらに外針42bが刺通した血管からの血液の逆流出を防止できる。
ホルダー4をプレフィルドシリンジ1に装着した際、縮径部41dにキャップ3の先端部が嵌合するとともに、ホルダー環状凸部41cがキャップ3の基端部外周面に設けられた先述のキャップ環状凸部31dと係合する。これにより、内針42aをプレフィルドシリンジのゴム膜32に刺通したときにゴムチップ42eの復元力によりホルダー4からプレフィルドシリンジが脱落するのを防止することができる。
使用する手順は、まず、ホルダー本体41とマルチ針42とが組み立てられたホルダー4の外針42bを輸液容器等の混注口に穿刺する。次に、プレフィルドシリンジ1のキャップ3の部分をホルダー4の収納部41a内に挿入して嵌合し、両者にそれぞれ設けられたキャップ環状凸部31dとホルダー環状凸部41cとを係合させ、ホルダー4にプレフィルドシリンジ1を装着する。このとき、ホルダー4の内針42aがゴムチップ42eを貫通し、キャップ3のゴム膜32を刺通する。
次に、プレフィルドシリンジ1のプランジャー24の操作により充填された薬液を混注口より輸液容器等に注入する。注入が完了した後、プレフィルドシリンジ1をキャップ3ごとホルダー4から取り外し、複数の薬液を同一の輸液容器等に注入する場合には同様に薬液の充填された他のプレフィルドシリンジをホルダー4に順次装着して薬液を注入する。また、これらの薬液の混注操作中のゴムチップ42eは、ホルダー4からプレフィルドシリンジが抜き取られるごとに元の形状に復元し、液の飛散や浮遊菌による汚染を防止している。
本実施例についてキャップ3の先端側に位置するゴム膜32の汚染について実験を行った。上記実験と同様に作成し、ゴム膜32をキャップ本体31の先端面より2mmの位置に着けたキャップ3を装着したプレフィルドシリンジのゴム膜32に上記ホルダー4の内針42aを刺通した。内針42aがゴムチップ42eおよびゴム膜32を貫通した状態で、プレフィルドシリンジのプランジャー24を押し込み、プレフィルドシリンジ内の薬液を吐出する操作について、従来のシリンジ(比較例)を使用した混注操作との微生物汚染の点より比較を行った。比較方法は、実施例のキャップ先端及び比較例のシリンジノズル先端へ強制的に微生物を付着させ、ホルダー又は注射針を使用して混注操作を行い、薬液への菌の侵入を比較した。具体的には、保存してあるStaphylococcus Epidermidis(ATCC株番号:No.14990株)をTSA培地上に画線しこれを37℃、24時間培養した後、菌をコンラージ棒で均一の厚さになるように画線したものを用意した。次に実施例では菌繁殖培地に垂直にキャップの先端を押しつけ、比較例ではノズル先端を同様にして押しつけた後、それぞれ上述の混注操作を行い、薬液内への混入菌数を測定した。結果を表3に示す。本発明に係るプレフィルドシリンジはキャップ先端面より2mmの位置にゴム膜を配し封止部材としたため、先端が露出する比較例に比べて汚染がないことが確認された。
Figure 2004283630
既充填薬液容器(プレフィルドシリンジ)の構成例を示す縦断面図である。 既充填薬液容器のキャップの構成例を示す縦断面図である。 本発明のマルチ針付きホルダーの実施形態を示す縦断面図である。 従来のマルチ針付きホルダーをプレフィルドシリンジに装着した状態を示す縦断面図である。
符号の説明
1 プレフィルドシリンジ(既充填薬液容器)
2 シリンジ本体
21 筒状体
21a フランジ
22 ノズル
22a 内部通路
22b 雄ネジ
23 ガスケット
24 プランジャー
3 キャップ
31 キャップ本体
31a 貫通孔
31b 雌ネジ
31c 内側面
31d キャップ環状凸部
32 ゴム膜
A 薬液
B 隙間
C 空間(空間部)
4 ホルダー
41 ホルダー本体
41a 収納部
41b ホルダー雌ネジ
41c ホルダー環状凸部
41d 縮径部
42 マルチ針
42a 内針
42b 外針
42c ハブ
42d 雄ネジ
42e ゴムチップ
5 従来のマルチ針付きホルダー
51 ホルダー本体
52 マルチ針
52a 内針
52b 外針

Claims (3)

  1. ホルダー本体とマルチ針とで構成されるマルチ針付きホルダーであって、
    前記ホルダー本体は、既充填薬液容器のキャップを収納し得る略筒状の収納部と、前記マルチ針を固定するホルダー雌ネジと、前記収納部の基端部内周面に形成されたホルダー環状凸部とを備え、
    前記マルチ針は、互いに連通する内部通路を有する中空針で構成された内針および外針と、これら両針の間に設けられ前記ホルダー雌ネジに螺合する雄ネジが形成されたハブと、前記内針を覆うように設けられ再シール性を有するゴムチップとを備えていることを特徴とするマルチ針付きホルダー。
  2. 前記ホルダー環状凸部は、前記キャップの外周面に設けられたキャップ環状凸部と係合し、前記内針を前記既充填薬液容器のゴム膜に刺通したときにゴムチップの復元力によりマルチ針付きホルダーから前記既充填薬液容器が脱落するのを防止する機能を有する請求項1に記載のマルチ針付きホルダー。
  3. 前記ホルダー本体は、前記収納部の前記ホルダー環状凸部よりも先端側の部位にその内径が縮径する縮径部を有する請求項1または2に記載のマルチ針付きホルダー。
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