JP2004283230A - 動力伝達装置及び回転式表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の駆動源からの回転駆動力を伝達する構成を小型化する。
【解決手段】動力伝達装置126は、丸棒状の軸棒128と、スリーブ(円筒状部材)130aの両端に歯車130b,130cが固定された第1回転部材130と、スリーブ132aの両端に歯車132b,132cが固定された第2回転部材132と、径の異なる2つの歯車部134a,134bが同軸に形成された第3回転部材134とが、同軸かつ多重に設けられたものであり、共通の回転軸線Y1を中心に独立して回転可能となっている。このため、歯車130c,132c及び歯車部134bを、それぞれに対応する駆動源としてのモータの出力軸歯車と噛合させ、歯車130b,132b及び歯車部134aを、それぞれに対応する駆動対象物と連動する歯車と噛合させることで、複数の駆動源からの回転駆動力が、対応する駆動対象物へそれぞれ独立して伝達される。
【選択図】 図5
【解決手段】動力伝達装置126は、丸棒状の軸棒128と、スリーブ(円筒状部材)130aの両端に歯車130b,130cが固定された第1回転部材130と、スリーブ132aの両端に歯車132b,132cが固定された第2回転部材132と、径の異なる2つの歯車部134a,134bが同軸に形成された第3回転部材134とが、同軸かつ多重に設けられたものであり、共通の回転軸線Y1を中心に独立して回転可能となっている。このため、歯車130c,132c及び歯車部134bを、それぞれに対応する駆動源としてのモータの出力軸歯車と噛合させ、歯車130b,132b及び歯車部134aを、それぞれに対応する駆動対象物と連動する歯車と噛合させることで、複数の駆動源からの回転駆動力が、対応する駆動対象物へそれぞれ独立して伝達される。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の駆動源からの回転駆動力を独立して伝達する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の駆動源からの回転駆動力を独立して伝達する動力伝達装置が知られている。
例えば、特許文献1には、球状の回転体を異なる2つの回転軸で回転させるように構成された回転式表示装置が開示されており、この回転式表示装置において、回転体へ回転駆動力を伝達する手段として動力伝達装置が用いられている。
【0003】
ここで、この回転式表示装置の構造を簡単に説明する。
この回転式表示装置においては、球状の回転体が、半球殻形状の保持フレームにより第1の回転軸を中心に回転可能に軸支されている。そして、この保持フレームの半球面中央には円筒状軸部が形成されており、この円筒状軸部が支持板に立設された円筒状の旋回軸により第2の回転軸を中心に回転可能に軸支されている。また、円筒状軸部の自由端部には、軸直角横方向に延びるフランジ状の旋回被動歯車が一体に形成されており、この旋回被動歯車が、支持板に設けられた第1の駆動源の駆動歯車に噛合されている。
【0004】
一方、保持フレームの外側には、半球殻形状の介在歯車が装着されている。そして、この介在歯車の半球面中央には、保持フレームの円筒状軸部の外周に嵌められて軸支される軸筒部が形成されており、第2の回転軸を中心に回転可能となっている。また、軸筒部の自由端部には、軸直角横方向に延びるフランジ状の回転被動歯車が一体に形成されており、この回転被動歯車が、支持板に設けられた第2の駆動源の駆動歯車に噛合されている。さらに、介在歯車の半球殻形の広口周端部にも歯車が形成されており、回転体における第1の回転軸両端に固定された歯車と噛合されている。
【0005】
つまり、この回転式表示装置においては、第2の回転軸を中心に独立して回転可能に設けられた保持フレーム及び介在歯車が、第1の駆動源及び第2の駆動源からの回転駆動力を回転体へ独立して伝達する動力伝達装置として機能している。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−191934号公報(第5−16頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、こうした動力伝達装置では、独立して伝達可能な回転駆動力の数(駆動源の数)を増加させた場合にも、その構成を小型化できるようにすることが望まれる。
【0008】
しかしながら、前述した回転式表示装置の動力伝達装置には、伝達可能な回転駆動力の数を増加させた場合にもその構成を小型化できるようにする思想はない。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、複数の駆動源からの回転駆動力を伝達する構成を小型化することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の動力伝達装置は、N個(ただし、Nは3以上の自然数。)の駆動対象物に対応するN個の駆動源からの回転駆動力を、そのN個の駆動対象物へそれぞれ伝達する動力伝達装置である。そして、本動力伝達装置は、共通の回転軸線を中心に独立して回転可能であるとともにこの回転軸線を中心として多重に設けられたN個の回転部材を備えており、これらN個の回転部材のそれぞれは、N個の駆動源のうち当該回転部材に対応する駆動源の出力軸と、N個の駆動対象物のうち当該回転部材に対応する駆動対象物とに連動して回転するように設けられることで、その駆動源からの回転駆動力をその駆動対象物へ伝達するように構成されている。
【0010】
このような請求項1の動力伝達装置によれば、3個以上の回転部材が同軸かつ多重に設けられた構成により、小型化を実現することができる。
また、請求項2に記載の動力伝達装置では、上記請求項1の装置において、N個の回転部材のうち、その多重の少なくとも中間に位置する回転部材は、共通の回転軸線方向に沿った中間部分が筒状に形成されており、この筒状の部分の表裏にて当該回転部材の内側及び外側の回転部材と面している。このため、本動力伝達装置によれば、多数の回転部材を多重に設けた場合にも、それらが重なり合う部分で大型化してしまうことを防ぐことができる。なお、ここでいう筒状とは、断面が円のもの(円筒状)に限らず、例えば断面が多角形の筒状であってもよいが、本動力伝達装置をより小型化できるという面では、円筒状が好ましい。
【0011】
次に、請求項3に記載の回転式表示装置は、ベース部と、このベース部に対して回転可能に軸支される回転台と、この回転台を回転させる駆動手段と、回転台に回転可能に軸支され、見る角度により異なる表示態様を有する複数の回転体と、これら複数の回転体の各々に対応させてベース部に設けられ回転駆動力を発生させて出力軸を回転させる複数の駆動源と、ベース部に対する回転台の回転軸線を中心に独立して回転可能であるとともにこの回転軸線を中心として多重に設けられた複数の回転部材とを備えている。
【0012】
そして、本回転式表示装置において、複数の回転部材のそれぞれは、複数の駆動源のうち当該回転部材に対応する駆動源の出力軸と、複数の回転体のうち当該回転部材に対応する回転体とに連動して回転するように設けられており、複数の回転体のそれぞれは、当該回転体に対応する回転部材の回転台に対する回転量に応じて、回転台に対する回転量が変化する。
【0013】
つまり、本回転式表示装置では、複数の駆動源からの回転駆動力が、各駆動源に対応する回転部材を介して駆動対象物としての回転体へ独立して伝達される構成により、複数の回転体を独立して回転駆動可能となっており、さらに、これとは独立して、これらの回転体を軸支する回転台を駆動手段により回転駆動可能となっている。
【0014】
このような請求項3の回転式表示装置によれば、複数の回転体を独立して回転させるのと同時に、これら複数の回転体を一体的に回転させることができる。このため、複雑な表示動作を実現することができる。
また、本回転式表示装置では、複数の回転体へ回転駆動力を伝達する複数の回転部材が同軸かつ多重に設けられた構成により、小型化を実現することができる。
【0015】
さらに、本回転式表示装置では、回転台に軸支された回転体を駆動するための駆動源を回転台に設ける必要がないため、回転台を軽量にすることができる。すなわち、本回転式表示装置では、複数の回転部材が回転台の回転軸線を中心に同軸かつ多重に設けられているため、回転部材と該回転部材に対応する回転体との距離を回転台の回転位置に関係なく常に一定に保つことが可能となり、その結果、回転部材から回転体への回転駆動力を常に伝達可能な状態に保つことができるのである。
【0016】
また、請求項4に記載の回転式表示装置は、上記請求項3の装置において、回転台がベース部に対して回転することによる回転体の回転台に対する回転量を加味して、回転体が所望の向きとなるようにその回転体に連動する駆動源の出力軸の回転量を制御する制御手段を備えている。
【0017】
このような請求項4の回転式表示装置によれば、回転台のベース部に対する回転動作に関係なく、回転体を所望の向きに制御可能となるため、所望の表示動作を容易に実現することができる。すなわち、本回転式表示装置では、回転部材の回転台に対する回転量に応じてこの回転部材に対応する回転体の回転台に対する回転量が変化することから、回転台がベース部に対して回転することにより回転部材が回転台に対して相対的に回転すると、回転体が回転台に対して回転する。このため、例えば駆動源により回転体を回転駆動していない状態であっても、回転台が回転することにより、回転体の回転台に対する回転位置が変化してしまうこととなる。そこで、本回転式表示装置では、回転台を回転させた場合には、回転台の回転に伴う回転体の回転台に対する回転分を打ち消す分の回転量を加味して、回転体を駆動するようにしているのである。
【0018】
また、請求項5に記載の回転式表示装置は、上記請求項3又は4の装置において、複数の回転体が、回転台に対し共通の回転軸線を中心として相互に独立回転可能に軸支されるとともに、この回転軸線に沿って3つ以上並設されたものである。そして、本回転式表示装置では、これら3つ以上並設された回転体のうち、両端の回転体以外の回転体が、当該回転体の両側に並設された回転体のうち、少なくとも片側に並設されたすべての回転体を回転台に対する当該回転体の回転軸線に沿って貫通する軸部を有しており、この軸部が当該回転体に対応する回転部材と連動して回転するように構成されている。
【0019】
このような請求項5の回転式表示装置によれば、3つ以上の回転体を近接して並設することができる。すなわち、2つの回転体を近接して並設するのであれば、その両側から回転駆動力を伝達すればよいが、3つ以上の回転体を近接して並設する場合には、中間の(両側以外の)回転体への回転駆動力の伝達が問題となる。そこで、本回転式表示装置では、中間の回転体に軸部を設けて複数並設された回転体の外側から駆動可能とすることで、回転体を近接して並設可能としているのである。このため、例えば、複数並設された回転体によって一体的な形状(例えば球状)を表現する場合に効果的である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
まず図1は、第1実施形態の回転式表示装置100の外観図である。
図1に示すように、この回転式表示装置100は、当該装置100の外観を形成するハウジング102内に、独立して回転可能な3つの球状の回転体104,106,108を有している。そして、各回転体104,106,108の表面には、その回転方向に沿って複数種類の図柄(図示せず)が描かれており、ハウジング102の回転体104,106,108が臨む円形の開口部102aを覆うように設けられた平板状の透明なカバー部材110を介して外部から視認可能となっている。このため、回転体104〜108の回転角度を変えることによって、様々なパターンの表示を行うことが可能となる。
【0021】
次に、本回転式表示装置100の内部構造について説明する。
図2は、ハウジング102及びカバー部材110を取り除いた状態での本回転式表示装置100の外観図、図3は、本回転式表示装置100における動力伝達用の機構を説明するための説明図、図4は、本回転式表示装置100の断面図である。なお、構造を分かりやすく説明するため、図面上、部品の表示の省略や、部品の配置の変更等を一部行っている。
【0022】
図2,図4に示すように、この回転式表示装置100は、回転体104〜108及びこれら各回転体104〜108を回転可能に支持する構成からなる回転部112と、ハウジング102を支持し、回転部112を回転可能に支持する土台としての役割を有する固定部114とに大別される。
【0023】
そして、図2〜図4に示すように、固定部114は、固定ベース115の底板115bに固定された4つのステッピングモータ118,120,122,124と、固定ベース115の底板115bの中央から下方に突出形成された円筒状の突出筒部115cの内側にて軸支され、ステッピングモータ120〜124が発生する回転駆動力をそれぞれ独立して伝達する動力伝達装置126とを備えている。なお、固定ベース115の底板115bには、突出筒部115cと同一方向に突出する複数の脚115dが設けられている。
【0024】
ここで、動力伝達装置126の構造について具体的に説明する。
図5は、動力伝達装置126の断面図、図6は、動力伝達装置126の分解図である。
図5に示すように、動力伝達装置126は、丸棒状の部材である軸棒128と、この軸棒128に対し同軸かつ多重に設けられる第1回転部材130、第2回転部材132及び第3回転部材134とを備えている。
【0025】
このうち、軸棒128は、図4に示すように、固定ベース115によりその突出筒部115cの内面にて軸受136,138を介して回転可能に軸支されている。
また、図5,図6に示すように、第1回転部材130は、スリーブ(円筒状部材)130aの両端外面に歯車130b,130cが固定されて一体となった部材であり、軸棒128によりその外周面にて軸受140,142を介して回転可能に軸支されている。
【0026】
そして、第2回転部材132も、第1回転部材130と同様、スリーブ132aの両端外面に歯車132b,132cが固定されて一体となった部材であり、第1回転部材130によりそのスリーブ130aの外周面にて軸受144,146を介して回転可能に軸支されている。
【0027】
一方、第3回転部材134は、径の異なる2つの歯車部134a,134bが同軸に形成された部材であり、第2回転部材132によりそのスリーブ132aの外周面にて軸受148を介して回転可能に軸支されている。
このような構成により、軸棒128、第1回転部材130、第2回転部材132及び第3回転部材134のそれぞれは、軸棒128の軸線である共通の回転軸線Y1を中心に独立して回転可能となっている。なお、本動力伝達装置126では、当該装置126を小型化するため、スリーブ130a,132aとして金属製の肉厚の薄いものが用いられている。
【0028】
そして、本回転式表示装置100では、図4に示すように、固定ベース115に固定されたステッピングモータ120の出力軸の歯車120aと、第1回転部材130の歯車130cとが噛合しており、ステッピングモータ120に連動して第1回転部材130が回転する。同様に、図3に示すように、ステッピングモータ122の出力軸の歯車122aと第2回転部材132の歯車132cとが噛合しており、ステッピングモータ122に連動して第2回転部材132が回転し、また、ステッピングモータ124の出力軸の歯車124aと第3回転部材134の歯車部134bとが噛合しており、ステッピングモータ124に連動して第3回転部材134が回転する。
【0029】
また、図3,図4に示すように、固定部114は、第1回転部材130、第2回転部材132及び第3回転部材134の各回転位置を検出するための第1回転位置センサ150、第2回転位置センサ(図示せず)及び第3回転位置センサ154を備えている。
【0030】
第1回転位置センサ150は、第1回転部材130の歯車130cと噛合した状態で回転する第1検出用歯車150aと、第1検出用歯車150aの円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する第1検出器150bとを備えており、第1検出用歯車が特定位置となったことを検出するようになっている。
【0031】
そして、第2回転位置センサも同様に、第2回転部材132の歯車132cと噛合した状態で回転する第2検出用歯車(図示せず)及びこの第2検出用歯車に形成されたスリットの通過を検出する第2検出器152b(図8参照)を備えており、第3回転位置センサ154も同様に、第3回転部材134の歯車部134bと噛合した状態で回転する第3検出用歯車154a及びこの第3検出用歯車154aに形成されたスリットの通過を検出する第3検出器154bを備えている。
【0032】
また、固定部114は、後述する回転台160の回転位置を検出するため、後述する歯車部材164における円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する回転台検出器168も備えている。
一方、回転部112は、図2,図4に示すように、略円形の底板160a及び略円筒状の側壁160bを有する回転台160と、前述した3つの回転体104,106,108と、各回転体104,106,108に対応する位置に形成された穴により回転体104〜108を外部から視認可能とする蓋部材162と、回転台160の底板160aの外周部分に固定されるとともに外周面に歯車部164aが形成された歯車部材164とを備えている。
【0033】
回転台160は、その底板160a中心位置に嵌め込まれた連結部材166を介して軸棒128と一体に固定されており、軸棒128とともにハウジング102に対して回転軸線Y1を中心に回転可能となっている。そして、本回転式表示装置100では、歯車部材164の歯車部164aと、ステッピングモータ118の出力軸の歯車118aとが噛合しており、ステッピングモータ118に連動して回転台160が回転する。
【0034】
また、歯車部材164には、円周上の一箇所にスリットが形成されており、前述した回転台検出器168により、回転台160が特定位置となったことを検出することができるようになっている。
回転体104は、図4に示すように、一対の半球型の殻体104a,104bが球状に嵌め合わされて固定されたものであり、一方の殻体104aの半球面中央部には、球の中心方向へ突出する筒状の軸筒部104cが形成されている。これにより、中心点を通る回転軸線に沿って棒状の部材を挿入可能な中空球体が構成されている。
【0035】
そして、回転体104の軸筒部104cには、回転体歯車部材170が挿入固定されている。この回転体歯車部材170は、筒状部170a及びこれと同軸の歯車部170bが形成されたものであり、筒状部170aが回転体104の軸筒部104c内に挿入された状態で固定されており、歯車部170bが回転体104の外周面上に位置している。また、回転体歯車部材170は、回転台160の側壁160bに固定された軸部材172により軸受174,176を介して回転可能に軸支されており、これにより、回転体104は、軸部材172の軸線である回転軸線Y2を中心に回転台160に対して回転可能となっている。なお、軸部材172は、回転軸線Y2が回転軸線Y1と垂直に交わる向きに設けれられている。
【0036】
また、回転体104の表面には、回転体104の回転台160に対する回転方向(殻体104a,104bの接合部)に複数種類の図柄が描かれている。具体的には、回転方向の円周を6等分した各範囲内に数字(例えば「7」)や絵柄(例えば、チェリーやレモン)等の図柄が描かれており、回転角度に応じて異なる図柄を表示するようになっている。
【0037】
なお、回転体106,108は、回転体104と同様の構成となっており、図7に示すように、それぞれ回転軸線Y3,Y4を中心に回転台160に対して回転可能となっている。
また、回転部112は、図3,図4に示すように、第1回転部材130から回転体104へ回転駆動力を伝達する駆動機構178を備えており、この駆動機構178は、第1伝達部180、第2伝達部182及び第3伝達部184からなっている。
【0038】
第1伝達部180は、第1回転部材130の歯車130bと噛合する歯車180aと、この歯車180aに一端が固定された軸部材180bと、この軸部材180bの他端に固定された傘歯車180cと、軸部材180bを回転台160の底板160aに回転可能な状態で軸支させる軸受180d,180eとを備えている。
【0039】
第2伝達部182は、第1伝達部180の傘歯車180cと噛合する傘歯車部182a及びこれと同軸の歯車部182bが形成された歯車部材182cと、回転台160の側壁160bに固定された軸部材182dと、歯車部材182cを軸部材182dに回転可能な状態で軸支させる軸受182eとを備えている。
【0040】
第3伝達部184は、第2伝達部182の歯車部材182cの歯車部182b及び回転体歯車部材170の歯車部170bと噛合する歯車184aと、回転台160の側壁160bに固定された軸部材184bと、歯車184aを軸部材184bに回転可能な状態で軸支させる軸受184cとを備えている。
【0041】
このような構成の駆動機構178により、ステッピングモータ120の出力軸の歯車120aが回転すると、その回転駆動力が、第1回転部材130→第1伝達部180→第2伝達部182→第3伝達部184→回転体歯車部材170という経路で伝達され、回転体104が回転軸線Y2を中心に回転する。
【0042】
また、回転部112は、駆動機構178のほかに、第2回転部材132から回転体106へ回転駆動力を伝達する駆動機構186と、第3回転部材134から回転体108へ回転駆動力を伝達する駆動機構188とを備えている。なお、駆動機構186,188は、駆動機構178と同様の構造であるため、説明は省略する。
【0043】
次に、本回転式表示装置100の電気的構成について説明する。
図8に示すように、本回転式表示装置100は、前述した第1検出器150b、第2検出器152b、第3検出器154b及び回転台検出器168と、前述したステッピングモータ118〜124と、これら各ステッピングモータ118,120,122,124を駆動するための駆動回路190,192,194,196と、周知のCPU198a、ROM198b、RAM198c等を有した制御装置198とを備えている。なお、制御装置198は、図示しないが前述したハウジング102の内側に固定されている。
【0044】
制御装置198は、各検出器150b,152b,154b,168から検出信号(スリットの通過を検出した旨の信号)を入力することにより、第1検出用歯車150a、第2検出用歯車、第3検出用歯車154a及び歯車部材164のそれぞれについて、その回転位置が特定位置(スリットの通過が検出される位置)となったことを判断する。
【0045】
さらに、制御装置198は、第1検出用歯車150a、第2検出用歯車、第3検出用歯車154a及び歯車部材164のそれぞれについて、各駆動回路190〜196へ出力した駆動信号に基づき、特定位置となっていない状態での回転位置を判断する。具体的には、各駆動回路190〜196に与えた駆動信号のパルス数と、各ステッピングモータ118〜124のステップ角(1パルスあたりの回転角度)とから、各ステッピングモータ118〜124の出力軸の歯車118a〜124aの回転量を算出し、この算出した回転量から、第1検出用歯車150a、第2検出用歯車、第3検出用歯車154a及び歯車部材164の各回転量を求めることにより、各回転位置を判断する。
【0046】
こうして、第1検出用歯車150a、第2検出用歯車、第3検出用歯車154a及び歯車部材164の回転位置を判断することにより、これらと連動する回転体104〜108及び回転台160についての回転位置を判断するのである。
そして、制御装置198は、当該回転式表示装置100の外部からカバー部材110を介して視認される回転体104〜108の表示態様を所望の表示態様に変化させるための制御を行う。以下、場合を分けて説明する。
【0047】
[▲1▼:回転台160を停止させた状態で回転体104〜108を回転させる場合]
この場合、制御装置198は、各回転体104〜108を回転させるべき量に見合ったパルス数の駆動信号を、各回転体104,106,108に対応するステッピングモータ120,122,124を駆動する駆動回路192,194,196へそれぞれ出力する。これにより、各回転体104,106,108を各回転軸線Y2,Y3,Y4を中心とした回転方向(図7の矢印r2,r3,r4)に独立して回転させることができる。
【0048】
[▲2▼:回転体104〜108を停止させた状態で回転台160を回転させる場合]
この場合、上記▲1▼の要領で単純にステッピングモータ118のみを駆動したのでは、回転体104〜108を停止させた状態で回転台160を回転させることができない。まず、この理由について説明する。
【0049】
ステッピングモータ120〜124を駆動していない状態では、各ステッピングモータ120〜124の出力軸はロックされた状態となっており、各ステッピングモータ120,122,124の出力軸の歯車120a,122a,124aと連動する第1回転部材130,第2回転部材132,第3回転部材134の各回転位置が、固定ベース115に対して固定された状態となっている。
【0050】
この状態で、ステッピングモータ118を駆動することにより固定ベース115に対して回転台160を回転させると、各回転体104,106,108がハウジング102に対して回転軸線Y1を中心に回転する。このため、例えば回転体104についてみると、回転台160を基準に第1回転部材130が回転している状態となることから、第1伝達部180、第2伝達部182、第3伝達部184及び回転体歯車部材170が回転台160に対して回転し、回転体104が回転台160に対して回転する。なお、回転体104以外の回転体106,108についても同様に、回転台160の回転に伴い回転する。
【0051】
このように、ステッピングモータ118のみを駆動した場合、回転体104〜108が回転台160に対して回転してしまうのである。
このため、制御装置198は、ステッピングモータ118を駆動する際には、回転台160の回転に伴う回転体104〜108の回転台160に対する回転量を求め、この回転量を打ち消すように各ステッピングモータ120〜124を駆動する。これにより、各回転体104,106,108を各回転軸線Y2,Y3,Y4を中心とした回転方向(矢印r2,r3,r4)に回転させない状態で、回転台160を回転軸線Y1を中心とした回転方向(矢印r1)に回転させることができる。
【0052】
[▲3▼:回転台160及び回転体104〜108を回転させる場合]
この場合、制御装置198は、上記▲2▼で述べたようにステッピングモータ118を駆動することによる回転体104〜108の回転台160に対する回転量を求め、この回転量を打ち消す分を加味した駆動信号を各ステッピングモータ120〜124を駆動する各駆動回路192〜196へ出力する。これにより、回転台160及び回転体104〜108に所望の回転動作を行わせることができる。
【0053】
なお、本第1実施形態の回転式表示装置100では、回転体104〜108が、駆動対象物に相当し、ステッピングモータ120〜124が、駆動源に相当している。また、ハウジング102を支持する固定ベース115が、ベース部に相当し、ステッピングモータ118が、駆動手段に相当し、制御装置198が、制御手段に相当している。
【0054】
以上のように、本第1実施形態の回転式表示装置100では、回転台160を回転させることにより回転体104〜108をハウジング102に対して一体的に回転させることができるとともに、各回転体104〜108を回転台160に対して回転させることができ、しかも、これらの回転動作を独立して制御することができる。したがって、本回転式表示装置100によれば、複雑な表示パターンを表現することができる。このため、例えば、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に用いれば、遊技機の面白みを向上させることができる。
【0055】
特に、本回転式表示装置100では、回転台160の回転に伴う回転体104〜108の回転台に対する回転量を求め、この回転量を打ち消す分を加味して各回転体104〜108を駆動するようにしているため、例えば回転体104〜108の回転位置を一定に保った状態で回転台160を回転させるというように、回転台160及び回転体104〜108に所望の回転動作を行わせることができる。
【0056】
くわえて、ステッピングモータ120〜124が発生する回転駆動力を各回転体104〜108へ伝達する動力伝達装置126は、第1回転部材130、第2回転部材132及び第3回転部材134が同軸かつ多重に組み合わされ、しかも、薄肉のスリーブ130a,132aの部分で重ね合わせられているため、極めて小型化することができる。
【0057】
なお、上記第1実施形態の回転式表示装置100では、回転体104,106,108が、回転軸線Y1に直交する回転軸線Y2,Y3,Y4を中心とした回転方向(矢印r2,r3,r4)に回転するように構成されているが、これに限ったものではない。例えば、図9に示すように、各回転体104,106,108が、回転軸線Y1に垂直な面上の線であって、回転軸線Y1に直交する線と直交する回転軸線Y5,Y6,Y7を中心とした回転方向(矢印r5,r6,r7)に回転するように構成してもよい。
【0058】
次に、第2実施形態の回転式表示装置について説明する。
まず図10は、第2実施形態の回転式表示装置300の外観図である。
図10に示すように、この回転式表示装置300は、当該装置300の外観を形成するハウジング302内に、独立して回転可能な3つの回転体304,306,308(球体を3分割した形状のもの)を有している。そして、各回転体304,306,308の表面には、その回転方向に沿って複数種類の図柄(図示せず)が描かれており、ハウジング302の回転体304,306,308が臨む円形の開口部302aを覆うように設けられた半球型の透明なカバー部材310を介して外部から視認可能となっている。このため、回転体304〜308の回転角度を変えることによって、様々なパターンの表示を行うことが可能となる。
【0059】
次に、本回転式表示装置300の内部構造について説明する。
図11は、ハウジング302及びカバー部材310を取り除いた状態での本回転式表示装置300の外観図、図12は、本回転式表示装置300における動力伝達用の機構を説明するための説明図、図13は、本回転式表示装置300の断面図である。なお、構造を分かりやすく説明するため、図面上、部品の表示の省略や、部品の配置の変更等を一部行っている。
【0060】
図11,図13に示すように、この回転式表示装置300も、第1実施形態の回転式表示装置100と同様、回転体304〜308及びこれら各回転体304〜308を回転可能に支持する構成からなる回転部312と、ハウジング302を支持し、回転部312を回転可能に支持する土台としての役割を有する固定部314とに大別される。
【0061】
そして、図11〜図13に示すように、固定部314は、固定ベース315に固定された4つのステッピングモータ318,320,322,324と、固定ベース315の底板315bの中央から下方に突出形成された円筒状の突出筒部315cの内側にて軸支され、ステッピングモータ320〜324が発生する回転駆動力をそれぞれ独立して伝達する動力伝達装置326とを備えている。なお、固定ベース315の底板315bには、突出筒部315cと同一方向に突出する複数の脚315dが設けられている。
【0062】
動力伝達装置326は、図14に示すように、第1実施形態の動力伝達装置126(図5)と同様の構成のものであり、丸棒状の部材である軸棒328と、この軸棒328に対し同軸かつ多重に設けられる第1回転部材330、第2回転部材332及び第3回転部材334とを備えている。
【0063】
このうち、軸棒328は、図13に示すように、固定ベース315によりその突出筒部315cの内面にて軸受336,338を介して回転可能に軸支されている。
また、図14に示すように、第1回転部材330は、スリーブ330aの両端外面に歯車330b,330cが固定されて一体となった部材であり、軸棒328によりその外周面にて軸受340,342を介して回転可能に軸支されている。
【0064】
そして、第2回転部材332も、第1回転部材330と同様、スリーブ332aの両端外面に歯車332b,332cが固定されて一体となった部材であり、第1回転部材330によりそのスリーブ330aの外周面にて軸受344,346を介して回転可能に軸支されている。
【0065】
一方、第3回転部材334は、径の異なる2つの歯車部334a,334bが同軸に形成された部材であり、第2回転部材332によりそのスリーブ332aの外周面にて軸受348を介して回転可能に軸支されている。
このような構成により、軸棒328、第1回転部材330、第2回転部材332及び第3回転部材334のそれぞれは、軸棒328の軸線である共通の回転軸線Y1を中心に独立して回転可能となっている。なお、本動力伝達装置326においても、第1実施形態と同様、スリーブ330a,332aとして金属製の肉厚の薄いものが用いられている。
【0066】
そして、本回転式表示装置300では、図13に示すように、固定ベース315に固定されたステッピングモータ324の出力軸の歯車324aと、第3回転部材334の歯車部334bとが噛合しており、ステッピングモータ324に連動して第3回転部材334が回転する。同様に、図12に示すように、ステッピングモータ320の出力軸の歯車320aと第1回転部材330の歯車330cとが噛合しており、ステッピングモータ320に連動して第1回転部材330が回転し、また同様に、ステッピングモータ322の出力軸の歯車322aと第2回転部材332の歯車332cとが噛合しており、ステッピングモータ322に連動して第2回転部材332が回転する。
【0067】
また、図11〜図13に示すように、固定部314は、第1回転部材330、第2回転部材332及び第3回転部材334の各回転位置を検出するための第1回転位置センサ350、第2回転位置センサ352及び第3回転位置センサ354を備えている。
【0068】
第1回転位置センサ350は、第1回転部材330の歯車330cと噛合した状態で回転する第1検出用歯車350aと、第1検出用歯車350aの円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する第1検出器350bとを備えており、第1検出用歯車が特定位置となったことを検出するようになっている。
【0069】
そして、第2回転位置センサ352も同様に、第2回転部材332の歯車332cと噛合した状態で回転する第2検出用歯車352a及びこの第2検出用歯車352aに形成されたスリットの通過を検出する第2検出器352bを備えており、第3回転位置センサ354も同様に、第3回転部材334の歯車部334bと噛合した状態で回転する第3検出用歯車354a及びこの第3検出用歯車354aに形成されたスリットの通過を検出する第3検出器354bを備えている。
【0070】
また、固定部314は、後述する回転台360の回転位置を検出するため、後述する歯車部材364における円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する回転台検出器368も備えている。
一方、回転部312は、図11,図13に示すように、略円形の底板360a及び略円筒状の側壁360bを有する回転台360と、前述した3つの回転体304,306,308と、回転台360の底板360aの外周部分に固定されるとともに外周面に歯車部364aが形成された歯車部材364とを備えている。
【0071】
回転台360は、その底板360a中心位置に嵌め込まれた連結部材366を介して軸棒328と一体に固定されており、軸棒328とともに固定ベース315に対して回転軸線Y1を中心に回転可能となっている。そして、本回転式表示装置300では、歯車部材364の歯車部364aと、ステッピングモータ318の出力軸の歯車318aとが噛合しており、ステッピングモータ318に連動して回転台360が回転する。
【0072】
また、歯車部材364には、円周上の一箇所にスリットが形成されており、前述した回転台検出器368により、回転台360が特定位置となったことを検出することができるようになっている。
回転体304,306,308は、球体を3分割した形状のものであり、左右の回転体304,308の半球面中央部には、球体の中心方向へ突出する筒状の軸筒部304a,308aがそれぞれ形成されている。また、中央の回転体306には、左右の軸筒部304a,308aと連通するように軸筒部306aが形成されており、軸方向中央位置に形成された仕切板306bによって外周部分と連結されている。また、回転台360の側壁360bには、回転体304,306,308の各軸筒部304a,306a,308aを貫通する軸棒370が固定されている。
【0073】
そして、図15に示すように、回転体306の軸筒部306aの内周面には、軸棒370と同軸に回転体304の軸筒部304aを貫通するスリーブ372の一端が固定されており、このスリーブ372の他端には、軸棒370が貫通する歯車374が固定されている。さらに、回転体306の軸筒部306a内側及び歯車374の内側には、回転体306、スリーブ372及び歯車374が一体となった部材を軸棒370に回転可能に軸支させる軸受376,378が設けられている。これにより、回転体306は、軸棒370の軸線である回転軸線Y2を中心に、歯車374と一体的に回転する。
【0074】
また、回転体304の軸筒部304a内側には、回転体304をスリーブ372に回転可能に軸支させる軸受380,382が設けられており、さらに、回転体304の外側には、その軸筒部304aと連通する中空部384a及び軸筒部304aと同軸に歯車部384bが形成された回転体歯車部材384が固定されている。これにより、回転体304は、回転軸線Y2を中心に回転体歯車部材384と一体的に回転する。
【0075】
同様に、回転体308の軸筒部308a内側にも、回転体308を軸棒370に回転可能に軸支させる軸受386,388が設けられており、さらに、回転体308の外側には、回転体歯車部材384と同様の中空部390a及び歯車部390bが形成された回転体歯車部材390が固定されている。これにより、回転体308は、回転軸線Y2を中心に回転体歯車部材390と一体的に回転する。
【0076】
このように、各回転体304〜308は、回転台360に対して回転軸線Y2を中心に独立して回転可能となっている。なお、軸棒370は、回転軸線Y2が回転軸線Y1と垂直に交わる向きに設けられている。
また、各回転体304〜308の表面には、回転体304〜308の回転台360に対する回転方向に複数種類の図柄が描かれている。具体的には、第1実施形態と同様、回転方向の円周を6等分した各範囲内に数字や絵柄等の図柄が描かれており、回転角度に応じてそれぞれ異なる図柄を表示するようになっている。
【0077】
また、回転部312は、図12,図13に示すように、第3回転部材334から回転体308へ回転駆動力を伝達する駆動機構392を備えており、この駆動機構392は、第1伝達部394、第2伝達部396及び第3伝達部398からなっている。
【0078】
第1伝達部394は、第3回転部材334の歯車部334aと噛合する歯車394aと、この歯車394aに一端が固定された軸部材394bと、この軸部材394bの他端に固定された傘歯車394cと、軸部材394bを回転台360の底板360aに回転可能な状態で軸支させる軸受394d,394eとを備えている。
【0079】
第2伝達部396は、第1伝達部394の傘歯車394cと噛合する傘歯車部396a及びこれと同軸の歯車部396bが形成された歯車部材396cと、回転台360の側壁360bに固定された軸部材396dと、歯車部材396cを軸部材396dに回転可能な状態で軸支させる軸受396eとを備えている。
【0080】
第3伝達部398は、第2伝達部396の歯車部材396cの歯車部396b及び回転体歯車部材390の歯車部390bと噛合する歯車398aと、回転台360の側壁360bに固定された軸部材398bと、歯車398aを軸部材398bに回転可能な状態で軸支させる軸受398cとを備えている。
【0081】
このような構成の駆動機構392により、ステッピングモータ324の出力軸の歯車324aが回転すると、その回転駆動力が、第3回転部材334→第1伝達部394→第2伝達部396→第3伝達部398→回転体歯車部材390という経路で伝達され、回転体308が回転軸線Y2を中心に回転する。
【0082】
また、回転部312は、駆動機構392のほかに、第1回転部材330から回転体304(回転体歯車部材384)へ回転駆動力を伝達する駆動機構400と、第2回転部材332から回転体306(歯車374)へ回転駆動力を伝達する駆動機構402とを備えている。なお、駆動機構400,402は、駆動機構392と同様の構造であるため、説明は省略する。
【0083】
次に、本回転式表示装置300の電気的構成について説明する。
図16に示すように、本回転式表示装置300は、前述した第1検出器350b、第2検出器352b、第3検出器354b及び回転台検出器368と、前述したステッピングモータ318〜324と、これら各ステッピングモータ318,320,322,324を駆動するための駆動回路404,406,408,410と、周知のCPU412a、ROM412b、RAM412c等を有した制御装置412とを備えている。なお、制御装置412は、図示しないが前述したハウジング302の内側に固定されている。
【0084】
そして、制御装置412は、第1実施形態の制御装置198と同様の方法で、第1検出用歯車350a、第2検出用歯車352a、第3検出用歯車354a及び歯車部材364のそれぞれについての回転位置を判断する。
また、制御装置412は、当該回転式表示装置300の外部からカバー部材310を介して視認される回転体304〜308の表示態様を所望の表示態様に変化させるための制御(第1実施形態の制御装置198が行う制御と同様の制御)を行う。
【0085】
すなわち、回転台360を停止させた状態で回転体304〜308を回転させる場合、制御装置412は、各回転体304〜308を回転させるべき量に見合ったパルス数の駆動信号を、各回転体304,306,308に対応するステッピングモータ320,322,324を駆動する駆動回路406,408,410へそれぞれ出力する。これにより、各回転体304,306,308を回転軸線Y2を中心とした回転方向に独立して回転させることができる。
【0086】
また、回転体304〜308を停止させた状態で回転台360を回転させる場合、制御装置412は、回転台360の回転に伴う回転体304〜308の回転台360に対する回転量を求め、この回転量を打ち消すように各ステッピングモータ320〜324を駆動する。これにより、各回転体304,306,308を回転軸線Y2を中心とした回転方向に回転させない状態で、回転台360を回転軸線Y1を中心とした回転方向に回転させることができる。
【0087】
また、回転台360及び回転体304〜308を同時に回転させる場合、ステッピングモータ318を駆動することによる回転体304〜308の回転台360に対する回転量を求め、この回転量を打ち消す分を加味した駆動信号を各ステッピングモータ320〜324を駆動する各駆動回路406〜410へ出力する。これにより、回転台360及び回転体304〜308に所望の回転動作を行わせることができる。
【0088】
なお、本第2実施形態の回転式表示装置300では、回転体304〜308が、駆動対象物に相当し、ステッピングモータ320〜324が、駆動源に相当している。また、ハウジング302を支持する固定ベース315が、ベース部に相当し、ステッピングモータ318が、駆動手段に相当し、制御装置412が、制御手段に相当し、スリーブ372が、軸部に相当している。
【0089】
以上のように、本第2実施形態の回転式表示装置300によれば、第1実施形態の回転式表示装置100と同様の効果を得ることができる。特に、本回転式表示装置300では、球体を3分割した回転体304〜308によって、今までにない表示態様を実現することができる。
【0090】
次に、第3実施形態の回転式表示装置について説明する。
まず図17は、第3実施形態の回転式表示装置500の外観図である。
図17に示すように、この回転式表示装置500は、当該装置500の外観を形成するハウジング502内に、独立して回転可能な2つの回転体504,506(球体を2分割した形状のもの)を有している。そして、各回転体504,506の表面には、その回転方向に沿って複数種類の図柄(図示せず)が描かれており、ハウジング502の回転体504,506が臨む円形の開口部502aを覆うように設けられた半球型の透明なカバー部材510を介して外部から視認可能となっている。このため、回転体504,506の回転角度を変えることによって、様々なパターンの表示を行うことが可能となる。
【0091】
次に、本回転式表示装置500の内部構造について説明する。
図18は、ハウジング502及びカバー部材510を取り除いた状態での本回転式表示装置500の外観図、図19は、本回転式表示装置500における動力伝達用の機構を説明するための説明図、図20は、本回転式表示装置における回転位置検出用の機構を説明するための説明図、図21は、本回転式表示装置500の断面図である。なお、構造を分かりやすく説明するため、図面上、部品の表示の省略や、部品の配置の変更等を一部行っている。
【0092】
図21に示すように、この回転式表示装置500も、上記各実施形態の回転式表示装置100,300と同様、回転体504,506及びこれら各回転体504,506を回転可能に支持する構成からなる回転部512と、ハウジング502を支持し、回転部512を回転可能に支持する土台としての役割を有する固定部514とに大別される。
【0093】
そして、図18〜図21に示すように、固定部514は、ハウジング502の内側に形成された仕切板502bに固定された3つのステッピングモータ518,520,522と、ハウジング502の内部下側の仕切板502bの中央から下方に突出形成された円筒状の突出筒部502cの内側にて軸支され、ステッピングモータ520,522が発生する回転駆動力をそれぞれ独立して伝達する動力伝達装置526とを備えている。
【0094】
動力伝達装置526は、図22に示すように、丸棒状の部材である軸棒528と、この軸棒528に対し同軸かつ多重に設けられる第1回転部材530及び第2回転部材532とを備えている。
このうち、軸棒528は、突出筒部502cの内面にて軸受536,538を介して回転可能に軸支されている。
【0095】
また、第1回転部材530は、スリーブ530aの両端内面に歯車530b,530cが固定されて一体となった部材であり、軸棒528によりその外周面にて軸受540,542を介して回転可能に軸支されている。
一方、第2回転部材532は、径の異なる2つの歯車部532a,532bが同軸に形成された部材であり、第1回転部材530によりそのスリーブ530aの外周面にて軸受544を介して回転可能に軸支されている。
【0096】
このような構成により、軸棒528、第1回転部材530及び第2回転部材532のそれぞれは、軸棒528の軸線である共通の回転軸線Y1を中心に独立して回転可能となっている。
そして、本回転式表示装置500では、ハウジング502に固定されたステッピングモータ520の出力軸の歯車520aと、第1回転部材530の歯車530cとが噛合しており、ステッピングモータ520に連動して第1回転部材530が回転する。同様に、ステッピングモータ522の出力軸の歯車522aと第2回転部材532の歯車部532bとが噛合しており、ステッピングモータ522に連動して第2回転部材532が回転する。
【0097】
また、固定部514は、第1回転部材530及び第2回転部材532の各回転位置を検出するための第1回転位置センサ550及び第2回転位置センサ552を備えている。
第1回転位置センサ550は、第1回転部材530の歯車530cと噛合した状態で回転する歯車550aと、ハウジング502の仕切板502bにより回転可能に軸支された固定軸550bによって歯車550aと同軸に連結された歯車550cと、歯車550cと噛合した状態で回転する第1検出用歯車550dと、第1検出用歯車550dの円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する第1検出器550eとを備えており、第1検出用歯車550dが特定位置となったことを検出するようになっている。
【0098】
また、第2回転位置センサ552は、第2回転部材532の歯車部532bと噛合した状態で回転する歯車552aと、ハウジング502の仕切板502bにより回転可能に軸支された回転軸552bによって歯車552aと同軸に連結された歯車552cと、歯車552cと噛合した状態で回転する第2検出用歯車552dと、第2検出用歯車552dの円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する第2検出器552eとを備えており、第2検出用歯車552dが特定位置となったことを検出するようになっている。
【0099】
また、固定部514は、後述する回転台560の回転位置を検出するため、軸棒528における軸受536,538の中間位置に設けられたフランジ528a(図20参照)の円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する回転台検出器568も備えている。
【0100】
一方、回転部512は、略円形の底板560a及び略円筒状の側壁560bを有する回転台560と、前述した2つの回転体504,506と、回転体の周囲を覆うように設けられた蓋部材562と、回転台560の底板560aの外周部分に固定されるとともに内周面に歯車部564aが形成された歯車部材564とを備えている。
【0101】
回転台560は、その底板560a中心位置に嵌め込まれた連結部材566を介して軸棒528と一体に固定されており、軸棒528とともにハウジング502に対して回転軸線Y1を中心に回転可能となっている。そして、本回転式表示装置500では、歯車部材564の歯車部564aと、ステッピングモータ518の出力軸の歯車518aとが噛合しており、ステッピングモータ518に連動して回転台560が回転する。
【0102】
回転体504,506は、球体を2分割した形状のものであり、各回転体504,506の半球面中央部には、球体の中心方向へ突出するとともに中心位置に貫通孔が形成された軸筒部504a,506aがそれぞれ形成されている。また、回転台560の側壁560bには、回転体504,506の各軸筒部504a,506aを貫通する軸棒570が固定されている。
【0103】
そして、各回転体504,506の軸筒部504a,506aには、回転体歯車部材572,574がそれぞれ挿入固定されている。この回転体歯車部材572,574は、それぞれ筒状部572a,574a及びこれと同軸の歯車部572b,574bが形成されたものであり、筒状部572a,574aが回転体504,506の軸筒部504a,506a内にそれぞれ挿入された状態で固定されており、歯車部572b,574bが各回転体504,506の外周面上に位置している。また、回転体歯車部材572は、軸棒570により軸受576,578を介して回転可能に軸支されており、これにより、回転体504は、回転体歯車部材572とともに軸棒570の軸線である回転軸線Y2を中心に回転台560に対して回転可能となっている。同様に、回転体歯車部材574は、軸棒570により軸受580,582を介して回転可能に軸支されており、これにより、回転体506は、回転体歯車部材574とともに回転軸線Y2を中心に回転台560に対して回転可能となっている。なお、軸棒570は、回転軸線Y2が回転軸線Y1と垂直に交わる向きに設けられている。
【0104】
また、各回転体504,506の表面には、回転体504,506の回転台560に対する回転方向に複数種類の図柄が描かれている。具体的には、第1実施形態と同様、回転方向の円周を6等分した各範囲内に数字や絵柄等の図柄が描かれており、回転角度に応じてそれぞれ異なる図柄を表示するようになっている。
【0105】
また、回転部512は、第1回転部材530から回転体504へ回転駆動力を伝達する駆動機構584を備えており、この駆動機構584は、第1伝達部586及び第2伝達部588からなっている。
第1伝達部586は、第1回転部材530の歯車530cと噛合する歯車586aと、この歯車586aに一端が固定された軸部材586bと、この軸部材586bの他端に固定された傘歯車586cと、軸部材586bを回転台560の底板560aに回転可能な状態で軸支させる軸受586d,586eとを備えている。
【0106】
第2伝達部588は、第1伝達部586の傘歯車586cと噛合する傘歯車部588a及びこれと同軸に形成され回転体歯車部材572の歯車部572bと噛合する歯車部588bが形成された歯車部材588cと、回転台560の側壁560bに固定された軸部材588dと、歯車部材588cを軸部材588dに回転可能な状態で軸支させる軸受588eとを備えている。
【0107】
このような構成の駆動機構584により、ステッピングモータ520の出力軸の歯車520aが回転すると、その回転駆動力が、第1回転部材530→第1伝達部586→第2伝達部588→回転体歯車部材572という経路で伝達され、回転体504が回転軸線Y2を中心に回転する。
【0108】
また、回転部512は、駆動機構584のほかに、第2回転部材532から回転体506(回転体歯車部材574)へ回転駆動力を伝達する駆動機構590を備えている。なお、駆動機構590は、駆動機構584と同様の構造であるため、説明は省略する。
【0109】
次に、本回転式表示装置500の電気的構成について説明する。
図23に示すように、本回転式表示装置500は、前述した第1検出器550e、第2検出器552e及び回転台検出器568と、前述したステッピングモータ518〜522と、これら各ステッピングモータ518,520,522を駆動するための駆動回路592,594,596と、周知のCPU598a、ROM598b、RAM598c等を有した制御装置598とを備えている。なお、制御装置598は、図示しないが前述したハウジング502の内側に固定されている。
【0110】
そして、制御装置598は、第1実施形態の制御装置198と同様の方法で、第1検出用歯車550d、第2検出用歯車552d及び歯車部材564のそれぞれについての回転位置を判断する。
また、制御装置598は、当該回転式表示装置500の外部からカバー部材510を介して視認される回転体504,506の表示態様を所望の表示態様に変化させるための制御(第1実施形態の制御装置198が行う制御と同様の制御)を行う。
【0111】
すなわち、回転台560を停止させた状態で回転体504,506を回転させる場合、制御装置598は、各回転体504,506を回転させるべき量に見合ったパルス数の駆動信号を、各回転体504,506に対応するステッピングモータ520,522を駆動する駆動回路594,596へそれぞれ出力する。これにより、各回転体504,506を回転軸線Y2を中心とした回転方向に独立して回転させることができる。
【0112】
また、回転体504,506を停止させた状態で回転台560を回転させる場合、制御装置598は、回転台560の回転に伴う回転体504,506の回転台560に対する回転量を求め、この回転量を打ち消すように各ステッピングモータ520,522を駆動する。これにより、各回転体504,506を回転軸線Y2を中心とした回転方向に回転させない状態で、回転台560を回転軸線Y1を中心とした回転方向に回転させることができる。
【0113】
また、回転台560及び回転体504,506を同時に回転させる場合、ステッピングモータ518を駆動することによる回転体504,506の回転台560に対する回転量を求め、この回転量を打ち消す分を加味した駆動信号を各ステッピングモータ520,522を駆動する各駆動回路594,596へ出力する。これにより、回転台560及び回転体504,506に所望の回転動作を行わせることができる。
【0114】
なお、本第3実施形態の回転式表示装置500では、ハウジング502の特に仕切板502bが、ベース部に相当し、ステッピングモータ518が、駆動手段に相当し、ステッピングモータ520,522が、駆動源に相当し、制御装置598が、制御手段に相当している。
【0115】
以上のように、本第3実施形態の回転式表示装置500によれば、第1実施形態の回転式表示装置100と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0116】
例えば、上記各実施形態の回転式表示装置100,300,500では、駆動源としてステッピングモータを用いているが、これに限ったものではなく、ステッピングモータの代わりにDCモータを用いてもよい。この場合、エンコーダを用いてDCモータの出力軸の段階的な回転量を計測すれば、ステッピングモータを用いた場合と同様の制御を行うことができる。
【0117】
また、上記各実施形態の回転式表示装置100,300,500では、動力を伝達する手段として歯車が用いられているが、これに限ったものではなく、例えばベルトを用いて動力を伝達するようにしてもよい。
また、本発明の動力伝達装置は、上記各実施形態の回転式表示装置100,300,500のような表示装置に限らず、複数の駆動源からの回転駆動力を独立して伝達する装置であれば適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図2】ハウジング上部等を取り除いた状態での第1実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図3】第1実施形態の回転式表示装置における動力伝達用の機構を説明するための説明図である。
【図4】第1実施形態の回転式表示装置の断面図である。
【図5】第1実施形態の回転式表示装置に用いられる動力伝達装置の断面図である。
【図6】第1実施形態の回転式表示装置に用いられる動力伝達装置の分解図である。
【図7】回転体の回転軸の向きを説明する説明図である。
【図8】第1実施形態の回転式表示装置の電気的構成を表わすブロック図である。
【図9】変形例としての回転体の回転軸の向きを説明する説明図である。
【図10】第2実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図11】ハウジング上部等を取り除いた状態での第2実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図12】第2実施形態の回転式表示装置における動力伝達用の機構を説明するための説明図である。
【図13】第2実施形態の回転式表示装置の断面図である。
【図14】第2実施形態の回転式表示装置に用いられる動力伝達装置の断面図である。
【図15】第2実施形態の回転体の構造を説明する断面図である。
【図16】第2実施形態の回転式表示装置の電気的構成を表わすブロック図である。
【図17】第3実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図18】ハウジング等を取り除いた状態での第3実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図19】第3実施形態の回転式表示装置における動力伝達用の機構を説明するための説明図である。
【図20】第3実施形態の回転式表示装置における回転位置検出用の機構を説明するための説明図である。
【図21】第3実施形態の回転式表示装置の断面図である。
【図22】第3実施形態の回転式表示装置に用いられる動力伝達装置の断面図である。
【図23】第3実施形態の回転式表示装置の電気的構成を表わすブロック図である。
【符号の説明】
100…回転式表示装置、102…ハウジング、104〜108…回転体、115…固定ベース、118〜124…ステッピングモータ、126…動力伝達装置、128…軸棒、130…第1回転部材、132…第2回転部材、134…第3回転部材、150b…第1検出器、152b…第2検出器、154b…第3検出器、160…回転台、168…回転台検出器、198…制御装置、300…回転式表示装置、302…ハウジング、304〜308…回転体、315…固定ベース、318〜324…ステッピングモータ、326…動力伝達装置、328…軸棒、330…第1回転部材、332…第2回転部材、334…第3回転部材、350b…第1検出器、352b…第2検出器、354b…第3検出器、360…回転台、368…回転台検出器、372…スリーブ、412…制御装置、500…回転式表示装置、502…ハウジング、502b…仕切板、504,506…回転体、518〜522…ステッピングモータ、526…動力伝達装置、528…軸棒、530…第1回転部材、532…第2回転部材、550e…第1検出器、552e…第2検出器、560…回転台、568…回転台検出器、598…制御装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の駆動源からの回転駆動力を独立して伝達する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の駆動源からの回転駆動力を独立して伝達する動力伝達装置が知られている。
例えば、特許文献1には、球状の回転体を異なる2つの回転軸で回転させるように構成された回転式表示装置が開示されており、この回転式表示装置において、回転体へ回転駆動力を伝達する手段として動力伝達装置が用いられている。
【0003】
ここで、この回転式表示装置の構造を簡単に説明する。
この回転式表示装置においては、球状の回転体が、半球殻形状の保持フレームにより第1の回転軸を中心に回転可能に軸支されている。そして、この保持フレームの半球面中央には円筒状軸部が形成されており、この円筒状軸部が支持板に立設された円筒状の旋回軸により第2の回転軸を中心に回転可能に軸支されている。また、円筒状軸部の自由端部には、軸直角横方向に延びるフランジ状の旋回被動歯車が一体に形成されており、この旋回被動歯車が、支持板に設けられた第1の駆動源の駆動歯車に噛合されている。
【0004】
一方、保持フレームの外側には、半球殻形状の介在歯車が装着されている。そして、この介在歯車の半球面中央には、保持フレームの円筒状軸部の外周に嵌められて軸支される軸筒部が形成されており、第2の回転軸を中心に回転可能となっている。また、軸筒部の自由端部には、軸直角横方向に延びるフランジ状の回転被動歯車が一体に形成されており、この回転被動歯車が、支持板に設けられた第2の駆動源の駆動歯車に噛合されている。さらに、介在歯車の半球殻形の広口周端部にも歯車が形成されており、回転体における第1の回転軸両端に固定された歯車と噛合されている。
【0005】
つまり、この回転式表示装置においては、第2の回転軸を中心に独立して回転可能に設けられた保持フレーム及び介在歯車が、第1の駆動源及び第2の駆動源からの回転駆動力を回転体へ独立して伝達する動力伝達装置として機能している。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−191934号公報(第5−16頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、こうした動力伝達装置では、独立して伝達可能な回転駆動力の数(駆動源の数)を増加させた場合にも、その構成を小型化できるようにすることが望まれる。
【0008】
しかしながら、前述した回転式表示装置の動力伝達装置には、伝達可能な回転駆動力の数を増加させた場合にもその構成を小型化できるようにする思想はない。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、複数の駆動源からの回転駆動力を伝達する構成を小型化することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の動力伝達装置は、N個(ただし、Nは3以上の自然数。)の駆動対象物に対応するN個の駆動源からの回転駆動力を、そのN個の駆動対象物へそれぞれ伝達する動力伝達装置である。そして、本動力伝達装置は、共通の回転軸線を中心に独立して回転可能であるとともにこの回転軸線を中心として多重に設けられたN個の回転部材を備えており、これらN個の回転部材のそれぞれは、N個の駆動源のうち当該回転部材に対応する駆動源の出力軸と、N個の駆動対象物のうち当該回転部材に対応する駆動対象物とに連動して回転するように設けられることで、その駆動源からの回転駆動力をその駆動対象物へ伝達するように構成されている。
【0010】
このような請求項1の動力伝達装置によれば、3個以上の回転部材が同軸かつ多重に設けられた構成により、小型化を実現することができる。
また、請求項2に記載の動力伝達装置では、上記請求項1の装置において、N個の回転部材のうち、その多重の少なくとも中間に位置する回転部材は、共通の回転軸線方向に沿った中間部分が筒状に形成されており、この筒状の部分の表裏にて当該回転部材の内側及び外側の回転部材と面している。このため、本動力伝達装置によれば、多数の回転部材を多重に設けた場合にも、それらが重なり合う部分で大型化してしまうことを防ぐことができる。なお、ここでいう筒状とは、断面が円のもの(円筒状)に限らず、例えば断面が多角形の筒状であってもよいが、本動力伝達装置をより小型化できるという面では、円筒状が好ましい。
【0011】
次に、請求項3に記載の回転式表示装置は、ベース部と、このベース部に対して回転可能に軸支される回転台と、この回転台を回転させる駆動手段と、回転台に回転可能に軸支され、見る角度により異なる表示態様を有する複数の回転体と、これら複数の回転体の各々に対応させてベース部に設けられ回転駆動力を発生させて出力軸を回転させる複数の駆動源と、ベース部に対する回転台の回転軸線を中心に独立して回転可能であるとともにこの回転軸線を中心として多重に設けられた複数の回転部材とを備えている。
【0012】
そして、本回転式表示装置において、複数の回転部材のそれぞれは、複数の駆動源のうち当該回転部材に対応する駆動源の出力軸と、複数の回転体のうち当該回転部材に対応する回転体とに連動して回転するように設けられており、複数の回転体のそれぞれは、当該回転体に対応する回転部材の回転台に対する回転量に応じて、回転台に対する回転量が変化する。
【0013】
つまり、本回転式表示装置では、複数の駆動源からの回転駆動力が、各駆動源に対応する回転部材を介して駆動対象物としての回転体へ独立して伝達される構成により、複数の回転体を独立して回転駆動可能となっており、さらに、これとは独立して、これらの回転体を軸支する回転台を駆動手段により回転駆動可能となっている。
【0014】
このような請求項3の回転式表示装置によれば、複数の回転体を独立して回転させるのと同時に、これら複数の回転体を一体的に回転させることができる。このため、複雑な表示動作を実現することができる。
また、本回転式表示装置では、複数の回転体へ回転駆動力を伝達する複数の回転部材が同軸かつ多重に設けられた構成により、小型化を実現することができる。
【0015】
さらに、本回転式表示装置では、回転台に軸支された回転体を駆動するための駆動源を回転台に設ける必要がないため、回転台を軽量にすることができる。すなわち、本回転式表示装置では、複数の回転部材が回転台の回転軸線を中心に同軸かつ多重に設けられているため、回転部材と該回転部材に対応する回転体との距離を回転台の回転位置に関係なく常に一定に保つことが可能となり、その結果、回転部材から回転体への回転駆動力を常に伝達可能な状態に保つことができるのである。
【0016】
また、請求項4に記載の回転式表示装置は、上記請求項3の装置において、回転台がベース部に対して回転することによる回転体の回転台に対する回転量を加味して、回転体が所望の向きとなるようにその回転体に連動する駆動源の出力軸の回転量を制御する制御手段を備えている。
【0017】
このような請求項4の回転式表示装置によれば、回転台のベース部に対する回転動作に関係なく、回転体を所望の向きに制御可能となるため、所望の表示動作を容易に実現することができる。すなわち、本回転式表示装置では、回転部材の回転台に対する回転量に応じてこの回転部材に対応する回転体の回転台に対する回転量が変化することから、回転台がベース部に対して回転することにより回転部材が回転台に対して相対的に回転すると、回転体が回転台に対して回転する。このため、例えば駆動源により回転体を回転駆動していない状態であっても、回転台が回転することにより、回転体の回転台に対する回転位置が変化してしまうこととなる。そこで、本回転式表示装置では、回転台を回転させた場合には、回転台の回転に伴う回転体の回転台に対する回転分を打ち消す分の回転量を加味して、回転体を駆動するようにしているのである。
【0018】
また、請求項5に記載の回転式表示装置は、上記請求項3又は4の装置において、複数の回転体が、回転台に対し共通の回転軸線を中心として相互に独立回転可能に軸支されるとともに、この回転軸線に沿って3つ以上並設されたものである。そして、本回転式表示装置では、これら3つ以上並設された回転体のうち、両端の回転体以外の回転体が、当該回転体の両側に並設された回転体のうち、少なくとも片側に並設されたすべての回転体を回転台に対する当該回転体の回転軸線に沿って貫通する軸部を有しており、この軸部が当該回転体に対応する回転部材と連動して回転するように構成されている。
【0019】
このような請求項5の回転式表示装置によれば、3つ以上の回転体を近接して並設することができる。すなわち、2つの回転体を近接して並設するのであれば、その両側から回転駆動力を伝達すればよいが、3つ以上の回転体を近接して並設する場合には、中間の(両側以外の)回転体への回転駆動力の伝達が問題となる。そこで、本回転式表示装置では、中間の回転体に軸部を設けて複数並設された回転体の外側から駆動可能とすることで、回転体を近接して並設可能としているのである。このため、例えば、複数並設された回転体によって一体的な形状(例えば球状)を表現する場合に効果的である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
まず図1は、第1実施形態の回転式表示装置100の外観図である。
図1に示すように、この回転式表示装置100は、当該装置100の外観を形成するハウジング102内に、独立して回転可能な3つの球状の回転体104,106,108を有している。そして、各回転体104,106,108の表面には、その回転方向に沿って複数種類の図柄(図示せず)が描かれており、ハウジング102の回転体104,106,108が臨む円形の開口部102aを覆うように設けられた平板状の透明なカバー部材110を介して外部から視認可能となっている。このため、回転体104〜108の回転角度を変えることによって、様々なパターンの表示を行うことが可能となる。
【0021】
次に、本回転式表示装置100の内部構造について説明する。
図2は、ハウジング102及びカバー部材110を取り除いた状態での本回転式表示装置100の外観図、図3は、本回転式表示装置100における動力伝達用の機構を説明するための説明図、図4は、本回転式表示装置100の断面図である。なお、構造を分かりやすく説明するため、図面上、部品の表示の省略や、部品の配置の変更等を一部行っている。
【0022】
図2,図4に示すように、この回転式表示装置100は、回転体104〜108及びこれら各回転体104〜108を回転可能に支持する構成からなる回転部112と、ハウジング102を支持し、回転部112を回転可能に支持する土台としての役割を有する固定部114とに大別される。
【0023】
そして、図2〜図4に示すように、固定部114は、固定ベース115の底板115bに固定された4つのステッピングモータ118,120,122,124と、固定ベース115の底板115bの中央から下方に突出形成された円筒状の突出筒部115cの内側にて軸支され、ステッピングモータ120〜124が発生する回転駆動力をそれぞれ独立して伝達する動力伝達装置126とを備えている。なお、固定ベース115の底板115bには、突出筒部115cと同一方向に突出する複数の脚115dが設けられている。
【0024】
ここで、動力伝達装置126の構造について具体的に説明する。
図5は、動力伝達装置126の断面図、図6は、動力伝達装置126の分解図である。
図5に示すように、動力伝達装置126は、丸棒状の部材である軸棒128と、この軸棒128に対し同軸かつ多重に設けられる第1回転部材130、第2回転部材132及び第3回転部材134とを備えている。
【0025】
このうち、軸棒128は、図4に示すように、固定ベース115によりその突出筒部115cの内面にて軸受136,138を介して回転可能に軸支されている。
また、図5,図6に示すように、第1回転部材130は、スリーブ(円筒状部材)130aの両端外面に歯車130b,130cが固定されて一体となった部材であり、軸棒128によりその外周面にて軸受140,142を介して回転可能に軸支されている。
【0026】
そして、第2回転部材132も、第1回転部材130と同様、スリーブ132aの両端外面に歯車132b,132cが固定されて一体となった部材であり、第1回転部材130によりそのスリーブ130aの外周面にて軸受144,146を介して回転可能に軸支されている。
【0027】
一方、第3回転部材134は、径の異なる2つの歯車部134a,134bが同軸に形成された部材であり、第2回転部材132によりそのスリーブ132aの外周面にて軸受148を介して回転可能に軸支されている。
このような構成により、軸棒128、第1回転部材130、第2回転部材132及び第3回転部材134のそれぞれは、軸棒128の軸線である共通の回転軸線Y1を中心に独立して回転可能となっている。なお、本動力伝達装置126では、当該装置126を小型化するため、スリーブ130a,132aとして金属製の肉厚の薄いものが用いられている。
【0028】
そして、本回転式表示装置100では、図4に示すように、固定ベース115に固定されたステッピングモータ120の出力軸の歯車120aと、第1回転部材130の歯車130cとが噛合しており、ステッピングモータ120に連動して第1回転部材130が回転する。同様に、図3に示すように、ステッピングモータ122の出力軸の歯車122aと第2回転部材132の歯車132cとが噛合しており、ステッピングモータ122に連動して第2回転部材132が回転し、また、ステッピングモータ124の出力軸の歯車124aと第3回転部材134の歯車部134bとが噛合しており、ステッピングモータ124に連動して第3回転部材134が回転する。
【0029】
また、図3,図4に示すように、固定部114は、第1回転部材130、第2回転部材132及び第3回転部材134の各回転位置を検出するための第1回転位置センサ150、第2回転位置センサ(図示せず)及び第3回転位置センサ154を備えている。
【0030】
第1回転位置センサ150は、第1回転部材130の歯車130cと噛合した状態で回転する第1検出用歯車150aと、第1検出用歯車150aの円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する第1検出器150bとを備えており、第1検出用歯車が特定位置となったことを検出するようになっている。
【0031】
そして、第2回転位置センサも同様に、第2回転部材132の歯車132cと噛合した状態で回転する第2検出用歯車(図示せず)及びこの第2検出用歯車に形成されたスリットの通過を検出する第2検出器152b(図8参照)を備えており、第3回転位置センサ154も同様に、第3回転部材134の歯車部134bと噛合した状態で回転する第3検出用歯車154a及びこの第3検出用歯車154aに形成されたスリットの通過を検出する第3検出器154bを備えている。
【0032】
また、固定部114は、後述する回転台160の回転位置を検出するため、後述する歯車部材164における円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する回転台検出器168も備えている。
一方、回転部112は、図2,図4に示すように、略円形の底板160a及び略円筒状の側壁160bを有する回転台160と、前述した3つの回転体104,106,108と、各回転体104,106,108に対応する位置に形成された穴により回転体104〜108を外部から視認可能とする蓋部材162と、回転台160の底板160aの外周部分に固定されるとともに外周面に歯車部164aが形成された歯車部材164とを備えている。
【0033】
回転台160は、その底板160a中心位置に嵌め込まれた連結部材166を介して軸棒128と一体に固定されており、軸棒128とともにハウジング102に対して回転軸線Y1を中心に回転可能となっている。そして、本回転式表示装置100では、歯車部材164の歯車部164aと、ステッピングモータ118の出力軸の歯車118aとが噛合しており、ステッピングモータ118に連動して回転台160が回転する。
【0034】
また、歯車部材164には、円周上の一箇所にスリットが形成されており、前述した回転台検出器168により、回転台160が特定位置となったことを検出することができるようになっている。
回転体104は、図4に示すように、一対の半球型の殻体104a,104bが球状に嵌め合わされて固定されたものであり、一方の殻体104aの半球面中央部には、球の中心方向へ突出する筒状の軸筒部104cが形成されている。これにより、中心点を通る回転軸線に沿って棒状の部材を挿入可能な中空球体が構成されている。
【0035】
そして、回転体104の軸筒部104cには、回転体歯車部材170が挿入固定されている。この回転体歯車部材170は、筒状部170a及びこれと同軸の歯車部170bが形成されたものであり、筒状部170aが回転体104の軸筒部104c内に挿入された状態で固定されており、歯車部170bが回転体104の外周面上に位置している。また、回転体歯車部材170は、回転台160の側壁160bに固定された軸部材172により軸受174,176を介して回転可能に軸支されており、これにより、回転体104は、軸部材172の軸線である回転軸線Y2を中心に回転台160に対して回転可能となっている。なお、軸部材172は、回転軸線Y2が回転軸線Y1と垂直に交わる向きに設けれられている。
【0036】
また、回転体104の表面には、回転体104の回転台160に対する回転方向(殻体104a,104bの接合部)に複数種類の図柄が描かれている。具体的には、回転方向の円周を6等分した各範囲内に数字(例えば「7」)や絵柄(例えば、チェリーやレモン)等の図柄が描かれており、回転角度に応じて異なる図柄を表示するようになっている。
【0037】
なお、回転体106,108は、回転体104と同様の構成となっており、図7に示すように、それぞれ回転軸線Y3,Y4を中心に回転台160に対して回転可能となっている。
また、回転部112は、図3,図4に示すように、第1回転部材130から回転体104へ回転駆動力を伝達する駆動機構178を備えており、この駆動機構178は、第1伝達部180、第2伝達部182及び第3伝達部184からなっている。
【0038】
第1伝達部180は、第1回転部材130の歯車130bと噛合する歯車180aと、この歯車180aに一端が固定された軸部材180bと、この軸部材180bの他端に固定された傘歯車180cと、軸部材180bを回転台160の底板160aに回転可能な状態で軸支させる軸受180d,180eとを備えている。
【0039】
第2伝達部182は、第1伝達部180の傘歯車180cと噛合する傘歯車部182a及びこれと同軸の歯車部182bが形成された歯車部材182cと、回転台160の側壁160bに固定された軸部材182dと、歯車部材182cを軸部材182dに回転可能な状態で軸支させる軸受182eとを備えている。
【0040】
第3伝達部184は、第2伝達部182の歯車部材182cの歯車部182b及び回転体歯車部材170の歯車部170bと噛合する歯車184aと、回転台160の側壁160bに固定された軸部材184bと、歯車184aを軸部材184bに回転可能な状態で軸支させる軸受184cとを備えている。
【0041】
このような構成の駆動機構178により、ステッピングモータ120の出力軸の歯車120aが回転すると、その回転駆動力が、第1回転部材130→第1伝達部180→第2伝達部182→第3伝達部184→回転体歯車部材170という経路で伝達され、回転体104が回転軸線Y2を中心に回転する。
【0042】
また、回転部112は、駆動機構178のほかに、第2回転部材132から回転体106へ回転駆動力を伝達する駆動機構186と、第3回転部材134から回転体108へ回転駆動力を伝達する駆動機構188とを備えている。なお、駆動機構186,188は、駆動機構178と同様の構造であるため、説明は省略する。
【0043】
次に、本回転式表示装置100の電気的構成について説明する。
図8に示すように、本回転式表示装置100は、前述した第1検出器150b、第2検出器152b、第3検出器154b及び回転台検出器168と、前述したステッピングモータ118〜124と、これら各ステッピングモータ118,120,122,124を駆動するための駆動回路190,192,194,196と、周知のCPU198a、ROM198b、RAM198c等を有した制御装置198とを備えている。なお、制御装置198は、図示しないが前述したハウジング102の内側に固定されている。
【0044】
制御装置198は、各検出器150b,152b,154b,168から検出信号(スリットの通過を検出した旨の信号)を入力することにより、第1検出用歯車150a、第2検出用歯車、第3検出用歯車154a及び歯車部材164のそれぞれについて、その回転位置が特定位置(スリットの通過が検出される位置)となったことを判断する。
【0045】
さらに、制御装置198は、第1検出用歯車150a、第2検出用歯車、第3検出用歯車154a及び歯車部材164のそれぞれについて、各駆動回路190〜196へ出力した駆動信号に基づき、特定位置となっていない状態での回転位置を判断する。具体的には、各駆動回路190〜196に与えた駆動信号のパルス数と、各ステッピングモータ118〜124のステップ角(1パルスあたりの回転角度)とから、各ステッピングモータ118〜124の出力軸の歯車118a〜124aの回転量を算出し、この算出した回転量から、第1検出用歯車150a、第2検出用歯車、第3検出用歯車154a及び歯車部材164の各回転量を求めることにより、各回転位置を判断する。
【0046】
こうして、第1検出用歯車150a、第2検出用歯車、第3検出用歯車154a及び歯車部材164の回転位置を判断することにより、これらと連動する回転体104〜108及び回転台160についての回転位置を判断するのである。
そして、制御装置198は、当該回転式表示装置100の外部からカバー部材110を介して視認される回転体104〜108の表示態様を所望の表示態様に変化させるための制御を行う。以下、場合を分けて説明する。
【0047】
[▲1▼:回転台160を停止させた状態で回転体104〜108を回転させる場合]
この場合、制御装置198は、各回転体104〜108を回転させるべき量に見合ったパルス数の駆動信号を、各回転体104,106,108に対応するステッピングモータ120,122,124を駆動する駆動回路192,194,196へそれぞれ出力する。これにより、各回転体104,106,108を各回転軸線Y2,Y3,Y4を中心とした回転方向(図7の矢印r2,r3,r4)に独立して回転させることができる。
【0048】
[▲2▼:回転体104〜108を停止させた状態で回転台160を回転させる場合]
この場合、上記▲1▼の要領で単純にステッピングモータ118のみを駆動したのでは、回転体104〜108を停止させた状態で回転台160を回転させることができない。まず、この理由について説明する。
【0049】
ステッピングモータ120〜124を駆動していない状態では、各ステッピングモータ120〜124の出力軸はロックされた状態となっており、各ステッピングモータ120,122,124の出力軸の歯車120a,122a,124aと連動する第1回転部材130,第2回転部材132,第3回転部材134の各回転位置が、固定ベース115に対して固定された状態となっている。
【0050】
この状態で、ステッピングモータ118を駆動することにより固定ベース115に対して回転台160を回転させると、各回転体104,106,108がハウジング102に対して回転軸線Y1を中心に回転する。このため、例えば回転体104についてみると、回転台160を基準に第1回転部材130が回転している状態となることから、第1伝達部180、第2伝達部182、第3伝達部184及び回転体歯車部材170が回転台160に対して回転し、回転体104が回転台160に対して回転する。なお、回転体104以外の回転体106,108についても同様に、回転台160の回転に伴い回転する。
【0051】
このように、ステッピングモータ118のみを駆動した場合、回転体104〜108が回転台160に対して回転してしまうのである。
このため、制御装置198は、ステッピングモータ118を駆動する際には、回転台160の回転に伴う回転体104〜108の回転台160に対する回転量を求め、この回転量を打ち消すように各ステッピングモータ120〜124を駆動する。これにより、各回転体104,106,108を各回転軸線Y2,Y3,Y4を中心とした回転方向(矢印r2,r3,r4)に回転させない状態で、回転台160を回転軸線Y1を中心とした回転方向(矢印r1)に回転させることができる。
【0052】
[▲3▼:回転台160及び回転体104〜108を回転させる場合]
この場合、制御装置198は、上記▲2▼で述べたようにステッピングモータ118を駆動することによる回転体104〜108の回転台160に対する回転量を求め、この回転量を打ち消す分を加味した駆動信号を各ステッピングモータ120〜124を駆動する各駆動回路192〜196へ出力する。これにより、回転台160及び回転体104〜108に所望の回転動作を行わせることができる。
【0053】
なお、本第1実施形態の回転式表示装置100では、回転体104〜108が、駆動対象物に相当し、ステッピングモータ120〜124が、駆動源に相当している。また、ハウジング102を支持する固定ベース115が、ベース部に相当し、ステッピングモータ118が、駆動手段に相当し、制御装置198が、制御手段に相当している。
【0054】
以上のように、本第1実施形態の回転式表示装置100では、回転台160を回転させることにより回転体104〜108をハウジング102に対して一体的に回転させることができるとともに、各回転体104〜108を回転台160に対して回転させることができ、しかも、これらの回転動作を独立して制御することができる。したがって、本回転式表示装置100によれば、複雑な表示パターンを表現することができる。このため、例えば、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に用いれば、遊技機の面白みを向上させることができる。
【0055】
特に、本回転式表示装置100では、回転台160の回転に伴う回転体104〜108の回転台に対する回転量を求め、この回転量を打ち消す分を加味して各回転体104〜108を駆動するようにしているため、例えば回転体104〜108の回転位置を一定に保った状態で回転台160を回転させるというように、回転台160及び回転体104〜108に所望の回転動作を行わせることができる。
【0056】
くわえて、ステッピングモータ120〜124が発生する回転駆動力を各回転体104〜108へ伝達する動力伝達装置126は、第1回転部材130、第2回転部材132及び第3回転部材134が同軸かつ多重に組み合わされ、しかも、薄肉のスリーブ130a,132aの部分で重ね合わせられているため、極めて小型化することができる。
【0057】
なお、上記第1実施形態の回転式表示装置100では、回転体104,106,108が、回転軸線Y1に直交する回転軸線Y2,Y3,Y4を中心とした回転方向(矢印r2,r3,r4)に回転するように構成されているが、これに限ったものではない。例えば、図9に示すように、各回転体104,106,108が、回転軸線Y1に垂直な面上の線であって、回転軸線Y1に直交する線と直交する回転軸線Y5,Y6,Y7を中心とした回転方向(矢印r5,r6,r7)に回転するように構成してもよい。
【0058】
次に、第2実施形態の回転式表示装置について説明する。
まず図10は、第2実施形態の回転式表示装置300の外観図である。
図10に示すように、この回転式表示装置300は、当該装置300の外観を形成するハウジング302内に、独立して回転可能な3つの回転体304,306,308(球体を3分割した形状のもの)を有している。そして、各回転体304,306,308の表面には、その回転方向に沿って複数種類の図柄(図示せず)が描かれており、ハウジング302の回転体304,306,308が臨む円形の開口部302aを覆うように設けられた半球型の透明なカバー部材310を介して外部から視認可能となっている。このため、回転体304〜308の回転角度を変えることによって、様々なパターンの表示を行うことが可能となる。
【0059】
次に、本回転式表示装置300の内部構造について説明する。
図11は、ハウジング302及びカバー部材310を取り除いた状態での本回転式表示装置300の外観図、図12は、本回転式表示装置300における動力伝達用の機構を説明するための説明図、図13は、本回転式表示装置300の断面図である。なお、構造を分かりやすく説明するため、図面上、部品の表示の省略や、部品の配置の変更等を一部行っている。
【0060】
図11,図13に示すように、この回転式表示装置300も、第1実施形態の回転式表示装置100と同様、回転体304〜308及びこれら各回転体304〜308を回転可能に支持する構成からなる回転部312と、ハウジング302を支持し、回転部312を回転可能に支持する土台としての役割を有する固定部314とに大別される。
【0061】
そして、図11〜図13に示すように、固定部314は、固定ベース315に固定された4つのステッピングモータ318,320,322,324と、固定ベース315の底板315bの中央から下方に突出形成された円筒状の突出筒部315cの内側にて軸支され、ステッピングモータ320〜324が発生する回転駆動力をそれぞれ独立して伝達する動力伝達装置326とを備えている。なお、固定ベース315の底板315bには、突出筒部315cと同一方向に突出する複数の脚315dが設けられている。
【0062】
動力伝達装置326は、図14に示すように、第1実施形態の動力伝達装置126(図5)と同様の構成のものであり、丸棒状の部材である軸棒328と、この軸棒328に対し同軸かつ多重に設けられる第1回転部材330、第2回転部材332及び第3回転部材334とを備えている。
【0063】
このうち、軸棒328は、図13に示すように、固定ベース315によりその突出筒部315cの内面にて軸受336,338を介して回転可能に軸支されている。
また、図14に示すように、第1回転部材330は、スリーブ330aの両端外面に歯車330b,330cが固定されて一体となった部材であり、軸棒328によりその外周面にて軸受340,342を介して回転可能に軸支されている。
【0064】
そして、第2回転部材332も、第1回転部材330と同様、スリーブ332aの両端外面に歯車332b,332cが固定されて一体となった部材であり、第1回転部材330によりそのスリーブ330aの外周面にて軸受344,346を介して回転可能に軸支されている。
【0065】
一方、第3回転部材334は、径の異なる2つの歯車部334a,334bが同軸に形成された部材であり、第2回転部材332によりそのスリーブ332aの外周面にて軸受348を介して回転可能に軸支されている。
このような構成により、軸棒328、第1回転部材330、第2回転部材332及び第3回転部材334のそれぞれは、軸棒328の軸線である共通の回転軸線Y1を中心に独立して回転可能となっている。なお、本動力伝達装置326においても、第1実施形態と同様、スリーブ330a,332aとして金属製の肉厚の薄いものが用いられている。
【0066】
そして、本回転式表示装置300では、図13に示すように、固定ベース315に固定されたステッピングモータ324の出力軸の歯車324aと、第3回転部材334の歯車部334bとが噛合しており、ステッピングモータ324に連動して第3回転部材334が回転する。同様に、図12に示すように、ステッピングモータ320の出力軸の歯車320aと第1回転部材330の歯車330cとが噛合しており、ステッピングモータ320に連動して第1回転部材330が回転し、また同様に、ステッピングモータ322の出力軸の歯車322aと第2回転部材332の歯車332cとが噛合しており、ステッピングモータ322に連動して第2回転部材332が回転する。
【0067】
また、図11〜図13に示すように、固定部314は、第1回転部材330、第2回転部材332及び第3回転部材334の各回転位置を検出するための第1回転位置センサ350、第2回転位置センサ352及び第3回転位置センサ354を備えている。
【0068】
第1回転位置センサ350は、第1回転部材330の歯車330cと噛合した状態で回転する第1検出用歯車350aと、第1検出用歯車350aの円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する第1検出器350bとを備えており、第1検出用歯車が特定位置となったことを検出するようになっている。
【0069】
そして、第2回転位置センサ352も同様に、第2回転部材332の歯車332cと噛合した状態で回転する第2検出用歯車352a及びこの第2検出用歯車352aに形成されたスリットの通過を検出する第2検出器352bを備えており、第3回転位置センサ354も同様に、第3回転部材334の歯車部334bと噛合した状態で回転する第3検出用歯車354a及びこの第3検出用歯車354aに形成されたスリットの通過を検出する第3検出器354bを備えている。
【0070】
また、固定部314は、後述する回転台360の回転位置を検出するため、後述する歯車部材364における円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する回転台検出器368も備えている。
一方、回転部312は、図11,図13に示すように、略円形の底板360a及び略円筒状の側壁360bを有する回転台360と、前述した3つの回転体304,306,308と、回転台360の底板360aの外周部分に固定されるとともに外周面に歯車部364aが形成された歯車部材364とを備えている。
【0071】
回転台360は、その底板360a中心位置に嵌め込まれた連結部材366を介して軸棒328と一体に固定されており、軸棒328とともに固定ベース315に対して回転軸線Y1を中心に回転可能となっている。そして、本回転式表示装置300では、歯車部材364の歯車部364aと、ステッピングモータ318の出力軸の歯車318aとが噛合しており、ステッピングモータ318に連動して回転台360が回転する。
【0072】
また、歯車部材364には、円周上の一箇所にスリットが形成されており、前述した回転台検出器368により、回転台360が特定位置となったことを検出することができるようになっている。
回転体304,306,308は、球体を3分割した形状のものであり、左右の回転体304,308の半球面中央部には、球体の中心方向へ突出する筒状の軸筒部304a,308aがそれぞれ形成されている。また、中央の回転体306には、左右の軸筒部304a,308aと連通するように軸筒部306aが形成されており、軸方向中央位置に形成された仕切板306bによって外周部分と連結されている。また、回転台360の側壁360bには、回転体304,306,308の各軸筒部304a,306a,308aを貫通する軸棒370が固定されている。
【0073】
そして、図15に示すように、回転体306の軸筒部306aの内周面には、軸棒370と同軸に回転体304の軸筒部304aを貫通するスリーブ372の一端が固定されており、このスリーブ372の他端には、軸棒370が貫通する歯車374が固定されている。さらに、回転体306の軸筒部306a内側及び歯車374の内側には、回転体306、スリーブ372及び歯車374が一体となった部材を軸棒370に回転可能に軸支させる軸受376,378が設けられている。これにより、回転体306は、軸棒370の軸線である回転軸線Y2を中心に、歯車374と一体的に回転する。
【0074】
また、回転体304の軸筒部304a内側には、回転体304をスリーブ372に回転可能に軸支させる軸受380,382が設けられており、さらに、回転体304の外側には、その軸筒部304aと連通する中空部384a及び軸筒部304aと同軸に歯車部384bが形成された回転体歯車部材384が固定されている。これにより、回転体304は、回転軸線Y2を中心に回転体歯車部材384と一体的に回転する。
【0075】
同様に、回転体308の軸筒部308a内側にも、回転体308を軸棒370に回転可能に軸支させる軸受386,388が設けられており、さらに、回転体308の外側には、回転体歯車部材384と同様の中空部390a及び歯車部390bが形成された回転体歯車部材390が固定されている。これにより、回転体308は、回転軸線Y2を中心に回転体歯車部材390と一体的に回転する。
【0076】
このように、各回転体304〜308は、回転台360に対して回転軸線Y2を中心に独立して回転可能となっている。なお、軸棒370は、回転軸線Y2が回転軸線Y1と垂直に交わる向きに設けられている。
また、各回転体304〜308の表面には、回転体304〜308の回転台360に対する回転方向に複数種類の図柄が描かれている。具体的には、第1実施形態と同様、回転方向の円周を6等分した各範囲内に数字や絵柄等の図柄が描かれており、回転角度に応じてそれぞれ異なる図柄を表示するようになっている。
【0077】
また、回転部312は、図12,図13に示すように、第3回転部材334から回転体308へ回転駆動力を伝達する駆動機構392を備えており、この駆動機構392は、第1伝達部394、第2伝達部396及び第3伝達部398からなっている。
【0078】
第1伝達部394は、第3回転部材334の歯車部334aと噛合する歯車394aと、この歯車394aに一端が固定された軸部材394bと、この軸部材394bの他端に固定された傘歯車394cと、軸部材394bを回転台360の底板360aに回転可能な状態で軸支させる軸受394d,394eとを備えている。
【0079】
第2伝達部396は、第1伝達部394の傘歯車394cと噛合する傘歯車部396a及びこれと同軸の歯車部396bが形成された歯車部材396cと、回転台360の側壁360bに固定された軸部材396dと、歯車部材396cを軸部材396dに回転可能な状態で軸支させる軸受396eとを備えている。
【0080】
第3伝達部398は、第2伝達部396の歯車部材396cの歯車部396b及び回転体歯車部材390の歯車部390bと噛合する歯車398aと、回転台360の側壁360bに固定された軸部材398bと、歯車398aを軸部材398bに回転可能な状態で軸支させる軸受398cとを備えている。
【0081】
このような構成の駆動機構392により、ステッピングモータ324の出力軸の歯車324aが回転すると、その回転駆動力が、第3回転部材334→第1伝達部394→第2伝達部396→第3伝達部398→回転体歯車部材390という経路で伝達され、回転体308が回転軸線Y2を中心に回転する。
【0082】
また、回転部312は、駆動機構392のほかに、第1回転部材330から回転体304(回転体歯車部材384)へ回転駆動力を伝達する駆動機構400と、第2回転部材332から回転体306(歯車374)へ回転駆動力を伝達する駆動機構402とを備えている。なお、駆動機構400,402は、駆動機構392と同様の構造であるため、説明は省略する。
【0083】
次に、本回転式表示装置300の電気的構成について説明する。
図16に示すように、本回転式表示装置300は、前述した第1検出器350b、第2検出器352b、第3検出器354b及び回転台検出器368と、前述したステッピングモータ318〜324と、これら各ステッピングモータ318,320,322,324を駆動するための駆動回路404,406,408,410と、周知のCPU412a、ROM412b、RAM412c等を有した制御装置412とを備えている。なお、制御装置412は、図示しないが前述したハウジング302の内側に固定されている。
【0084】
そして、制御装置412は、第1実施形態の制御装置198と同様の方法で、第1検出用歯車350a、第2検出用歯車352a、第3検出用歯車354a及び歯車部材364のそれぞれについての回転位置を判断する。
また、制御装置412は、当該回転式表示装置300の外部からカバー部材310を介して視認される回転体304〜308の表示態様を所望の表示態様に変化させるための制御(第1実施形態の制御装置198が行う制御と同様の制御)を行う。
【0085】
すなわち、回転台360を停止させた状態で回転体304〜308を回転させる場合、制御装置412は、各回転体304〜308を回転させるべき量に見合ったパルス数の駆動信号を、各回転体304,306,308に対応するステッピングモータ320,322,324を駆動する駆動回路406,408,410へそれぞれ出力する。これにより、各回転体304,306,308を回転軸線Y2を中心とした回転方向に独立して回転させることができる。
【0086】
また、回転体304〜308を停止させた状態で回転台360を回転させる場合、制御装置412は、回転台360の回転に伴う回転体304〜308の回転台360に対する回転量を求め、この回転量を打ち消すように各ステッピングモータ320〜324を駆動する。これにより、各回転体304,306,308を回転軸線Y2を中心とした回転方向に回転させない状態で、回転台360を回転軸線Y1を中心とした回転方向に回転させることができる。
【0087】
また、回転台360及び回転体304〜308を同時に回転させる場合、ステッピングモータ318を駆動することによる回転体304〜308の回転台360に対する回転量を求め、この回転量を打ち消す分を加味した駆動信号を各ステッピングモータ320〜324を駆動する各駆動回路406〜410へ出力する。これにより、回転台360及び回転体304〜308に所望の回転動作を行わせることができる。
【0088】
なお、本第2実施形態の回転式表示装置300では、回転体304〜308が、駆動対象物に相当し、ステッピングモータ320〜324が、駆動源に相当している。また、ハウジング302を支持する固定ベース315が、ベース部に相当し、ステッピングモータ318が、駆動手段に相当し、制御装置412が、制御手段に相当し、スリーブ372が、軸部に相当している。
【0089】
以上のように、本第2実施形態の回転式表示装置300によれば、第1実施形態の回転式表示装置100と同様の効果を得ることができる。特に、本回転式表示装置300では、球体を3分割した回転体304〜308によって、今までにない表示態様を実現することができる。
【0090】
次に、第3実施形態の回転式表示装置について説明する。
まず図17は、第3実施形態の回転式表示装置500の外観図である。
図17に示すように、この回転式表示装置500は、当該装置500の外観を形成するハウジング502内に、独立して回転可能な2つの回転体504,506(球体を2分割した形状のもの)を有している。そして、各回転体504,506の表面には、その回転方向に沿って複数種類の図柄(図示せず)が描かれており、ハウジング502の回転体504,506が臨む円形の開口部502aを覆うように設けられた半球型の透明なカバー部材510を介して外部から視認可能となっている。このため、回転体504,506の回転角度を変えることによって、様々なパターンの表示を行うことが可能となる。
【0091】
次に、本回転式表示装置500の内部構造について説明する。
図18は、ハウジング502及びカバー部材510を取り除いた状態での本回転式表示装置500の外観図、図19は、本回転式表示装置500における動力伝達用の機構を説明するための説明図、図20は、本回転式表示装置における回転位置検出用の機構を説明するための説明図、図21は、本回転式表示装置500の断面図である。なお、構造を分かりやすく説明するため、図面上、部品の表示の省略や、部品の配置の変更等を一部行っている。
【0092】
図21に示すように、この回転式表示装置500も、上記各実施形態の回転式表示装置100,300と同様、回転体504,506及びこれら各回転体504,506を回転可能に支持する構成からなる回転部512と、ハウジング502を支持し、回転部512を回転可能に支持する土台としての役割を有する固定部514とに大別される。
【0093】
そして、図18〜図21に示すように、固定部514は、ハウジング502の内側に形成された仕切板502bに固定された3つのステッピングモータ518,520,522と、ハウジング502の内部下側の仕切板502bの中央から下方に突出形成された円筒状の突出筒部502cの内側にて軸支され、ステッピングモータ520,522が発生する回転駆動力をそれぞれ独立して伝達する動力伝達装置526とを備えている。
【0094】
動力伝達装置526は、図22に示すように、丸棒状の部材である軸棒528と、この軸棒528に対し同軸かつ多重に設けられる第1回転部材530及び第2回転部材532とを備えている。
このうち、軸棒528は、突出筒部502cの内面にて軸受536,538を介して回転可能に軸支されている。
【0095】
また、第1回転部材530は、スリーブ530aの両端内面に歯車530b,530cが固定されて一体となった部材であり、軸棒528によりその外周面にて軸受540,542を介して回転可能に軸支されている。
一方、第2回転部材532は、径の異なる2つの歯車部532a,532bが同軸に形成された部材であり、第1回転部材530によりそのスリーブ530aの外周面にて軸受544を介して回転可能に軸支されている。
【0096】
このような構成により、軸棒528、第1回転部材530及び第2回転部材532のそれぞれは、軸棒528の軸線である共通の回転軸線Y1を中心に独立して回転可能となっている。
そして、本回転式表示装置500では、ハウジング502に固定されたステッピングモータ520の出力軸の歯車520aと、第1回転部材530の歯車530cとが噛合しており、ステッピングモータ520に連動して第1回転部材530が回転する。同様に、ステッピングモータ522の出力軸の歯車522aと第2回転部材532の歯車部532bとが噛合しており、ステッピングモータ522に連動して第2回転部材532が回転する。
【0097】
また、固定部514は、第1回転部材530及び第2回転部材532の各回転位置を検出するための第1回転位置センサ550及び第2回転位置センサ552を備えている。
第1回転位置センサ550は、第1回転部材530の歯車530cと噛合した状態で回転する歯車550aと、ハウジング502の仕切板502bにより回転可能に軸支された固定軸550bによって歯車550aと同軸に連結された歯車550cと、歯車550cと噛合した状態で回転する第1検出用歯車550dと、第1検出用歯車550dの円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する第1検出器550eとを備えており、第1検出用歯車550dが特定位置となったことを検出するようになっている。
【0098】
また、第2回転位置センサ552は、第2回転部材532の歯車部532bと噛合した状態で回転する歯車552aと、ハウジング502の仕切板502bにより回転可能に軸支された回転軸552bによって歯車552aと同軸に連結された歯車552cと、歯車552cと噛合した状態で回転する第2検出用歯車552dと、第2検出用歯車552dの円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する第2検出器552eとを備えており、第2検出用歯車552dが特定位置となったことを検出するようになっている。
【0099】
また、固定部514は、後述する回転台560の回転位置を検出するため、軸棒528における軸受536,538の中間位置に設けられたフランジ528a(図20参照)の円周上の一箇所に形成されたスリットの通過を検出する回転台検出器568も備えている。
【0100】
一方、回転部512は、略円形の底板560a及び略円筒状の側壁560bを有する回転台560と、前述した2つの回転体504,506と、回転体の周囲を覆うように設けられた蓋部材562と、回転台560の底板560aの外周部分に固定されるとともに内周面に歯車部564aが形成された歯車部材564とを備えている。
【0101】
回転台560は、その底板560a中心位置に嵌め込まれた連結部材566を介して軸棒528と一体に固定されており、軸棒528とともにハウジング502に対して回転軸線Y1を中心に回転可能となっている。そして、本回転式表示装置500では、歯車部材564の歯車部564aと、ステッピングモータ518の出力軸の歯車518aとが噛合しており、ステッピングモータ518に連動して回転台560が回転する。
【0102】
回転体504,506は、球体を2分割した形状のものであり、各回転体504,506の半球面中央部には、球体の中心方向へ突出するとともに中心位置に貫通孔が形成された軸筒部504a,506aがそれぞれ形成されている。また、回転台560の側壁560bには、回転体504,506の各軸筒部504a,506aを貫通する軸棒570が固定されている。
【0103】
そして、各回転体504,506の軸筒部504a,506aには、回転体歯車部材572,574がそれぞれ挿入固定されている。この回転体歯車部材572,574は、それぞれ筒状部572a,574a及びこれと同軸の歯車部572b,574bが形成されたものであり、筒状部572a,574aが回転体504,506の軸筒部504a,506a内にそれぞれ挿入された状態で固定されており、歯車部572b,574bが各回転体504,506の外周面上に位置している。また、回転体歯車部材572は、軸棒570により軸受576,578を介して回転可能に軸支されており、これにより、回転体504は、回転体歯車部材572とともに軸棒570の軸線である回転軸線Y2を中心に回転台560に対して回転可能となっている。同様に、回転体歯車部材574は、軸棒570により軸受580,582を介して回転可能に軸支されており、これにより、回転体506は、回転体歯車部材574とともに回転軸線Y2を中心に回転台560に対して回転可能となっている。なお、軸棒570は、回転軸線Y2が回転軸線Y1と垂直に交わる向きに設けられている。
【0104】
また、各回転体504,506の表面には、回転体504,506の回転台560に対する回転方向に複数種類の図柄が描かれている。具体的には、第1実施形態と同様、回転方向の円周を6等分した各範囲内に数字や絵柄等の図柄が描かれており、回転角度に応じてそれぞれ異なる図柄を表示するようになっている。
【0105】
また、回転部512は、第1回転部材530から回転体504へ回転駆動力を伝達する駆動機構584を備えており、この駆動機構584は、第1伝達部586及び第2伝達部588からなっている。
第1伝達部586は、第1回転部材530の歯車530cと噛合する歯車586aと、この歯車586aに一端が固定された軸部材586bと、この軸部材586bの他端に固定された傘歯車586cと、軸部材586bを回転台560の底板560aに回転可能な状態で軸支させる軸受586d,586eとを備えている。
【0106】
第2伝達部588は、第1伝達部586の傘歯車586cと噛合する傘歯車部588a及びこれと同軸に形成され回転体歯車部材572の歯車部572bと噛合する歯車部588bが形成された歯車部材588cと、回転台560の側壁560bに固定された軸部材588dと、歯車部材588cを軸部材588dに回転可能な状態で軸支させる軸受588eとを備えている。
【0107】
このような構成の駆動機構584により、ステッピングモータ520の出力軸の歯車520aが回転すると、その回転駆動力が、第1回転部材530→第1伝達部586→第2伝達部588→回転体歯車部材572という経路で伝達され、回転体504が回転軸線Y2を中心に回転する。
【0108】
また、回転部512は、駆動機構584のほかに、第2回転部材532から回転体506(回転体歯車部材574)へ回転駆動力を伝達する駆動機構590を備えている。なお、駆動機構590は、駆動機構584と同様の構造であるため、説明は省略する。
【0109】
次に、本回転式表示装置500の電気的構成について説明する。
図23に示すように、本回転式表示装置500は、前述した第1検出器550e、第2検出器552e及び回転台検出器568と、前述したステッピングモータ518〜522と、これら各ステッピングモータ518,520,522を駆動するための駆動回路592,594,596と、周知のCPU598a、ROM598b、RAM598c等を有した制御装置598とを備えている。なお、制御装置598は、図示しないが前述したハウジング502の内側に固定されている。
【0110】
そして、制御装置598は、第1実施形態の制御装置198と同様の方法で、第1検出用歯車550d、第2検出用歯車552d及び歯車部材564のそれぞれについての回転位置を判断する。
また、制御装置598は、当該回転式表示装置500の外部からカバー部材510を介して視認される回転体504,506の表示態様を所望の表示態様に変化させるための制御(第1実施形態の制御装置198が行う制御と同様の制御)を行う。
【0111】
すなわち、回転台560を停止させた状態で回転体504,506を回転させる場合、制御装置598は、各回転体504,506を回転させるべき量に見合ったパルス数の駆動信号を、各回転体504,506に対応するステッピングモータ520,522を駆動する駆動回路594,596へそれぞれ出力する。これにより、各回転体504,506を回転軸線Y2を中心とした回転方向に独立して回転させることができる。
【0112】
また、回転体504,506を停止させた状態で回転台560を回転させる場合、制御装置598は、回転台560の回転に伴う回転体504,506の回転台560に対する回転量を求め、この回転量を打ち消すように各ステッピングモータ520,522を駆動する。これにより、各回転体504,506を回転軸線Y2を中心とした回転方向に回転させない状態で、回転台560を回転軸線Y1を中心とした回転方向に回転させることができる。
【0113】
また、回転台560及び回転体504,506を同時に回転させる場合、ステッピングモータ518を駆動することによる回転体504,506の回転台560に対する回転量を求め、この回転量を打ち消す分を加味した駆動信号を各ステッピングモータ520,522を駆動する各駆動回路594,596へ出力する。これにより、回転台560及び回転体504,506に所望の回転動作を行わせることができる。
【0114】
なお、本第3実施形態の回転式表示装置500では、ハウジング502の特に仕切板502bが、ベース部に相当し、ステッピングモータ518が、駆動手段に相当し、ステッピングモータ520,522が、駆動源に相当し、制御装置598が、制御手段に相当している。
【0115】
以上のように、本第3実施形態の回転式表示装置500によれば、第1実施形態の回転式表示装置100と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0116】
例えば、上記各実施形態の回転式表示装置100,300,500では、駆動源としてステッピングモータを用いているが、これに限ったものではなく、ステッピングモータの代わりにDCモータを用いてもよい。この場合、エンコーダを用いてDCモータの出力軸の段階的な回転量を計測すれば、ステッピングモータを用いた場合と同様の制御を行うことができる。
【0117】
また、上記各実施形態の回転式表示装置100,300,500では、動力を伝達する手段として歯車が用いられているが、これに限ったものではなく、例えばベルトを用いて動力を伝達するようにしてもよい。
また、本発明の動力伝達装置は、上記各実施形態の回転式表示装置100,300,500のような表示装置に限らず、複数の駆動源からの回転駆動力を独立して伝達する装置であれば適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図2】ハウジング上部等を取り除いた状態での第1実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図3】第1実施形態の回転式表示装置における動力伝達用の機構を説明するための説明図である。
【図4】第1実施形態の回転式表示装置の断面図である。
【図5】第1実施形態の回転式表示装置に用いられる動力伝達装置の断面図である。
【図6】第1実施形態の回転式表示装置に用いられる動力伝達装置の分解図である。
【図7】回転体の回転軸の向きを説明する説明図である。
【図8】第1実施形態の回転式表示装置の電気的構成を表わすブロック図である。
【図9】変形例としての回転体の回転軸の向きを説明する説明図である。
【図10】第2実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図11】ハウジング上部等を取り除いた状態での第2実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図12】第2実施形態の回転式表示装置における動力伝達用の機構を説明するための説明図である。
【図13】第2実施形態の回転式表示装置の断面図である。
【図14】第2実施形態の回転式表示装置に用いられる動力伝達装置の断面図である。
【図15】第2実施形態の回転体の構造を説明する断面図である。
【図16】第2実施形態の回転式表示装置の電気的構成を表わすブロック図である。
【図17】第3実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図18】ハウジング等を取り除いた状態での第3実施形態の回転式表示装置の外観図である。
【図19】第3実施形態の回転式表示装置における動力伝達用の機構を説明するための説明図である。
【図20】第3実施形態の回転式表示装置における回転位置検出用の機構を説明するための説明図である。
【図21】第3実施形態の回転式表示装置の断面図である。
【図22】第3実施形態の回転式表示装置に用いられる動力伝達装置の断面図である。
【図23】第3実施形態の回転式表示装置の電気的構成を表わすブロック図である。
【符号の説明】
100…回転式表示装置、102…ハウジング、104〜108…回転体、115…固定ベース、118〜124…ステッピングモータ、126…動力伝達装置、128…軸棒、130…第1回転部材、132…第2回転部材、134…第3回転部材、150b…第1検出器、152b…第2検出器、154b…第3検出器、160…回転台、168…回転台検出器、198…制御装置、300…回転式表示装置、302…ハウジング、304〜308…回転体、315…固定ベース、318〜324…ステッピングモータ、326…動力伝達装置、328…軸棒、330…第1回転部材、332…第2回転部材、334…第3回転部材、350b…第1検出器、352b…第2検出器、354b…第3検出器、360…回転台、368…回転台検出器、372…スリーブ、412…制御装置、500…回転式表示装置、502…ハウジング、502b…仕切板、504,506…回転体、518〜522…ステッピングモータ、526…動力伝達装置、528…軸棒、530…第1回転部材、532…第2回転部材、550e…第1検出器、552e…第2検出器、560…回転台、568…回転台検出器、598…制御装置
Claims (5)
- N個(ただし、Nは3以上の自然数。)の駆動対象物に対応するN個の駆動源からの回転駆動力を、前記N個の駆動対象物へそれぞれ伝達する動力伝達装置であって、
共通の回転軸線を中心に独立して回転可能であるとともに、該回転軸線を中心として多重に設けられたN個の回転部材を備え、
該N個の回転部材のそれぞれは、前記N個の駆動源のうち当該回転部材に対応する駆動源の出力軸と、前記N個の駆動対象物のうち当該回転部材に対応する駆動対象物とに連動して回転するように設けられることで、その駆動源からの回転駆動力をその駆動対象物へ伝達するように構成されていること、
を特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1に記載の動力伝達装置において、
前記N個の回転部材のうち、その多重の少なくとも中間に位置する回転部材は、前記共通の回転軸線方向に沿った中間部分が筒状に形成されており、該筒状の部分の表裏にて当該回転部材の内側及び外側の回転部材と面していること、
を特徴とする動力伝達装置。 - ベース部と、
該ベース部に対して回転可能に軸支される回転台と、
該回転台を回転させる駆動手段と、
前記回転台に回転可能に軸支され、見る角度により異なる表示態様を有する複数の回転体と、
該複数の回転体の各々に対応させて前記ベース部に設けられ、回転駆動力を発生させて出力軸を回転させる複数の駆動源と、
前記ベース部に対する前記回転台の回転軸線を中心に独立して回転可能であるとともに、該回転軸線を中心として多重に設けられた複数の回転部材と、
を備え、
該複数の回転部材のそれぞれは、前記複数の駆動源のうち当該回転部材に対応する駆動源の出力軸と、前記複数の回転体のうち当該回転部材に対応する回転体とに連動して回転するように設けられており、
前記複数の回転体のそれぞれは、当該回転体に対応する回転部材の前記回転台に対する回転量に応じて、前記回転台に対する回転量が変化すること、
を特徴とする回転式表示装置。 - 請求項3に記載の回転式表示装置において、
前記回転台が前記ベース部に対して回転することによる前記回転体の前記回転台に対する回転量を加味して、該回転体が所望の向きとなるようにその回転体に連動する駆動源の出力軸の回転量を制御する制御手段を備えたこと、
を特徴とする回転式表示装置。 - 請求項3又は請求項4に記載の回転式表示装置において、
前記複数の回転体は、前記回転台に対し共通の回転軸線を中心として相互に独立回転可能に軸支されるとともに、該回転軸線に沿って3つ以上並設されたものであり、
該3つ以上並設された回転体のうち、両端の回転体以外の回転体は、当該回転体の両側に並設された回転体のうち、少なくとも片側に並設されたすべての回転体を前記回転台に対する当該回転体の回転軸線に沿って貫通する軸部を有しており、該軸部が当該回転体に対応する回転部材と連動して回転するように構成されていること、
を特徴とする回転式表示装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010540944A (ja) * | 2007-10-05 | 2010-12-24 | ムルティテスト・エレクトロニッシェ・ジステーメ・ゲーエムベーハー | 循環軌道に沿って案内される複数の回転運搬台を有する電子部品、特にic用の取扱装置 |
-
2003
- 2003-03-19 JP JP2003075894A patent/JP2004283230A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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