JP2004282218A - 番組素材伝送用基地局 - Google Patents

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Yasuaki Nishida
泰章 西田
Yasuhiro Ito
泰宏 伊藤
Munenori Abe
宗則 阿部
Shingo Miura
真吾 三浦
Kenzo Seo
健三 瀬尾
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Nippon Hoso Kyokai NHK
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Abstract

【課題】従来のマラソン中継などにおいては、中継車がある基地局のカバーエリアを外れ、次の基地局でしか受信できないカバーエリア移動した場合、その基地局での受信が安定するカバーエリアに中継車が移動してから、スタジオ側で伝送ルートを上記のある基地局から次の基地局に切り替えざるを得ないため、伝送信号が不連続になるという解決すべき課題があった。
【解決手段】取材源10から送信されてきた信号をスタジオから離れた場所で受信し、その受信した信号をスタジオ側へ伝送する番組素材伝送用基地局11−14を、取材源から送信されてきた受信信号の品質を表す品質情報を生成する品質情報生成手段と、品質情報生成手段により生成した品質情報に基づいて受信信号をスタジオ側へ伝送するか否かの判断を行う判断手段と、判断手段による判断の結果、受信信号をスタジオ側へ伝送しないことになったとき、受信信号のスタジオ側への伝送を取り止める手段とを具えた構成とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動しながら番組素材を取材する取材源から送信されてきた番組素材信号を受信し、受信した信号をスタジオ側へ伝送するために1箇所、あるいは取材源の移動経路に沿って複数箇所に分散配置された番組素材伝送用基地局に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種類の基地局(特に、後者)としては、800MHz 帯ODFMを使用したマラソン中継システムに使用されるものが存在し、各基地局では複数のアンテナを使用したダイバーシチ受信により、マルチパスなどの影響を排除して番組制作用素材を伝送することを可能としている。
【0003】
図6は、従来のマラソン中継システムの一例を示している。
この従来の例では、三角形で示す基地局1,2,3は、その移動経路が4で示される中継車5,5′(ここで、中継車が2台あるのではなく、中継車が5の位置から5′の位置に移動することを示している。)にそれぞれ受信アンテナをに向けて中継車からの信号を受信し、受信した信号を右下隅に示すスタジオ側6に送り、スタジオ側では、それら送られてきた信号の中から受信状態の最良な信号を番組制作用素材として選択するようにしている。
【0004】
図6に示す例は、中継車5が、現時点で基地局1のカバーエリア(楕円で示す)7から丁度外れた所にあることを示している。基地局2では、中継車が符号5から5′に示す位置への移動に伴い、受信アンテナの方向調整を行い、カバーエリ8からカバーエリア8′まで中継車の追跡を行う。中継車が5′に示す位置へ移動した後は、基地局3のカバーエリア9に入るため、スタジオ側6では、基地局3から送られてくる信号を使うように切り替え、基地局3が中継車5′の追跡を行う。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−84215号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した例では、中継車が基地局1のカバーエリア7を外れ、基地局2でしか受信できないカバーエリア8に移動した場合、基地局2での受信が安定するカバーエリア8に中継車5が移動してから、スタジオ側6で伝送ルートを基地局1から基地局2に切り替えざるを得ないため、伝送信号が不連続になる。マラソン中継など、基地局経由の伝送信号を監視し、正常に伝送されている側の基地局の信号に切り替える設備を使う場合には、切り替えを自動で行わせることも可能であるが、受信不良になってから切り替わるため自動切り替えにおいても信号が不連続になる。
【0007】
また、従来の中継方法では、少ない基地局で広いエリアをカバーする必要性から、それぞれの基地局が受け持つカバーエリアは、基地局切り替えポイント近傍以外では他を補完することはなく、殆どの場所で単独の基地局でしか、信号は受信されない。このため、障害物により中継車と特定の基地局の伝送が分断されると、信号の伝送が中断する。この障害物の影響を少なくするため、多少の障害物があっても伝送が分断されないようUHF帯による伝送が使われる。
【0008】
別の方法として、携帯電話のローミングサービスなど、通信端末が近傍の複数の基地局と通信情報を交換しながら情報伝送を行い、通信状態に応じて経由する基地局を切り替える伝送方式もあるが、この方式は、通信端末と基地局とが互いの情報を交換することにより伝送経路となる基地局を切り替えるようにしているため、基地局から通信端末への伝送路が必要となり、中継車から基地局への単方向伝送システムには応用することができない。
【0009】
上述したように、従来の番組制作用素材伝送方法では、
1.基地局からスタジオ側へ中継車からの受信信号を伝送するために、使用する基地局の数だけ専用の伝送路が必要である、
2.受信信号の伝送に専用伝送路を使用するものとすると、伝送路の維持にコストがかかるため、回折効果で見通し外伝送の可能なUHF帯を使用し、少数の基地局で広いエリアをカバーせざるを得ない、
【0010】
3.UHF帯を使う素材伝送では、チャンネル余裕が無く、複数の放送会社が同時に近接エリアで移動中継できない等、運用上の制限が多い。一方、運用上の制限が少ないSHF帯の素材伝送では、基地局のカバーエリアが狭いため、多数の基地局を設置する必要があり、この場合には、専用の伝送路を多く確保したり、多くの基地局にそれぞれ運用要員を貼り付けたりすることが必要となる、
4.また、単方向伝送システムでは複数の基地局を適応的に切り替えながら中継放送を行うことはできない
等の解決すべき課題があった。
【0011】
以上のように、従来の番組制作用素材伝送方法では、基地局からスタジオ側へ専用回線を経由した信号の伝送が必要であり、また、専用回線設置の制限から基地局の数を増やすことが困難であった。
さらにまた、従来の番組制作用素材伝送方法では、基地局からスタジオ側にそれぞれ専用の回線を確保する必要があって、基地局の数が制限されることから、基地局からの法線上を移動するといった特殊な移動中継ルートの場合を除き、基地局で受信アンテナの方向調整をして中継車を追跡する必要があった。
【0012】
本発明の目的は、各基地局からスタジオ側へ個別の専用回線を設置することなく、従って、効果な通信費を費やすことなく基地局の数を増やすことの可能な番組素材伝送用基地局を提供することにある。
なお、以下の説明では、移動しながら番組素材を取材する中継車やワイヤレスカメラをより一般化した表現で取材源と言う。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、中継車やワイヤレスカメラを用いた番組制作において、取材源から送信されてきた信号を受信するのに、従来より高い密度で複数の基地局を分散配置し、例えば、同時に2つ以上の基地局で1つの取材源からの信号を受信できるようにすれば、それぞれの基地局が受信した信号を同時にスタジオ側に伝送できることになり、スタジオ側で受信される信号は途切れることがなく、また、基地局のアンテナを方向調整をして中継車やワイヤレスカメラを追跡する必要もなくなる。
本発明は、このような中継車やワイヤレスカメラを用いた番組制作に使用するのに最適な番組素材伝送用基地局である。
【0014】
すなわち、本発明番組素材伝送用基地局は、取材源から送信されてきた番組素材信号をスタジオから離れた場所で受信し、該受信した番組素材信号をスタジオ側へ伝送する番組素材伝送用基地局であって、該基地局は、前記受信した番組素材信号の品質を表す品質情報を生成する品質情報生成手段と、該品質情報生成手段により生成した前記品質情報に基づいて前記受信した番組素材信号をスタジオ側へ伝送するか否かの判断を行う判断手段と、該判断手段による判断の結果、前記受信した番組素材信号をスタジオ側へ伝送しないことになったとき、前記受信した番組素材信号のスタジオ側への伝送を取り止める手段とを具えてなることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明番組素材伝送用基地局は、取材源から送信されてきた番組素材信号をスタジオから離れた場所で受信し、該受信した番組素材信号をスタジオ側へ伝送する番組素材伝送用基地局であって、該基地局は、前記受信した番組素材信号の品質を表す品質情報を生成する品質情報生成手段と、該品質情報生成手段により生成した前記品質情報を、前記受信した番組素材信号に多重してスタジオ側へ伝送する手段を具えてなることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明番組素材伝送用基地局は、前記品質情報生成手段による前記品質情報の生成が、受信信号のMER、C/N、BERのうちの少なくとも1つを用いて生成するようにしたことを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明番組素材伝送用基地局は、該基地局がさらに、前記品質情報を参照して前記スタジオ側で作成された基準品質情報を受信する手段を具え、前記受信した番組素材信号の品質情報が前記受信した基準品質情報を上回るときのみ前記受信した番組素材信号をスタジオ側へ伝送するようにしたことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照し、発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明番組素材伝送用基地局を使用して構成したマラソン中継システムの一例を示している。
なお、以下の説明中、中継車をワイヤレスカメラに置き換えることにより、そのままワイヤレスカメラによる中継システムを実現することができる。
図1において、10は中継車、11−14は基地局、15−18は各基地局のカバーエリア、19は中継車の経路、および20はスタジオ側である。
【0019】
動作につき説明する。
図1において、ランナーを撮影するカメラを搭載した中継車10から送信される電波を複数の基地局11−14で同時に受信できるようにするために、基地局を従来より高い密度、すなわち短い間隔で分散配置する。そして、それぞれの基地局のカバーエリア15−18により中継車の経路19の全体をカバーさせる。そして、各基地局11−14からスタジオ側20へは、受信した信号を高速ネットワーク経由(個別の専用回線ではない)で伝送する。
【0020】
いま、中継車10が基地局12のカバーエリア16内にあり、中継車10からの信号は基地局12で良好に受信されるとともに、基地局11と基地局13(それぞれのカバーエリアが符号15,17で示される)においても電波が到達していて、受信できるものとする。しかし、基地局11と13のカバーエリアにおいては電波到達強度が低いため、受信信号の誤り率は高い状況にある。基地局11と基地局13でそれぞれ誤り率を比較し、基地局11の方が誤り率が低いならば、後述する理由から、基地局11と基地局12での受信信号が高速ネットワーク経由でスタジオ側20へ伝送されることになる。
【0021】
中継車10が基地局13のカバーエリア17側に移動していくと基地局11における受信信号の誤り率は徐々に増加し、基地局13における受信信号の誤り率は徐々に減少していく。基地局11と基地局13の受信状態がほぼ同等になると、基地局11と基地局13の誤り率の大小関係が時々逆転するようになり、基地局12における受信信号とともに基地局11と13おける受信信号もスタジオ側20へ伝送されるようになる。
【0022】
さらに中継車10が移動して、基地局13における受信状態が基地局11における受信状態を上回るようになると、基地局13における受信信号の誤り率が基地局11の受信信号の誤り率を下回る状態が継続する。基地局11は、誤り率を用いて受信信号の品質を表す品質情報を生成し、生成した品質情報が回線送り出し条件を満足しない状態が一定時間以上継続することで回線、すなわち高速ネットワークへの送り出しを停止する。
なお、受信信号の誤り率としては、変調誤差比(MER:Moduration Error Ratio)やビット誤り率(BER:Bit Error Ratio )等が用いられ、あるいは受信信号の誤り率に代えて受信信号のCN比(C/N:Carrier to Noise Ratio)を用いてもよい。
【0023】
本発明によれば、以上のように、受信状態が最良の基地局(上述例では、基地局12)は切り替えず、受信状態が2番目の基地局(上述例では、基地局11,13)を切り替えていくことで、常に安定した伝送を確保することができる。
【0024】
また、基地局のカバーエリア内であっても、移動中継を行う場合、障害物の存在などにより、その基地局の受信状態が不安定になるときがある。しかし、本発明においては、有意な信号が受信可能な限り、2カ所以上の基地局で受信を行い、スタジオ側20で、2つの基地局から伝送されてくる同一の信号を使用して誤り訂正を行う(特許文献1参照)ため、結果的に強靭な信号伝送が行われたことになる。
【0025】
図2は、中継車10から送信されてくる信号の1フレームを示している。
このフレームは、図2に示すように、取材先ID(Identification) 21とフレーム順序番号22をコンテンツデータ(番組素材データ)23に付した構成となっている。
取材先ID21、フレーム順序番号22ともに3乃至8ビット程度のデータ量を有し、誤り訂正符号により、10−1程度のランダム誤りがあっても復元可能なように、コンテンツデータ23より強力な誤り訂正保護をかけるようにしている。なお、コンテンツデータには、取材先ID21とフレーム順序番号22以外にもフレーム同期、フレーム構成用データ、誤り訂正符号等も付されて送信されるが、ここでは、簡単のため示していない。
【0026】
受信基地局11−14は中継車10から送信された信号を受信し、その受信した信号が有意であり、品質が所定レベル以上のとき、受信信号(図2参照)に受信信号の品質を表す品質情報と自局の基地局番号を多重して、高速ネットワーク経由でスタジオ側20に伝送する。
【0027】
図3は、基地局がスタジオ側20に伝送する信号の1フレームを示している。
図3において、24は品質情報、および25は基地局番号である。
また、上記において、受信信号の有意判定は、図2に示す伝送フレーム中の取材先ID21とフレーム順序番号22が認識できることを条件としている。
【0028】
次に、スタジオ側20(図1参照)について説明する。
図4は、スタジオ側の一構成例をブロック図にて示している。
図4において、26は取材先ID選別回路、27は品質管理判定回路、28はフレーム格納部、および29は読出制御回路である。
【0029】
動作につき説明する。
図4において、取材先ID選別回路26は、各基地局11−14から送られてきた信号を取り込み、取材先ID21(図2参照)参照して指定された取材先に一致するフレームを選別して取り出す。取り出した信号は、品質管理判定回路27に供給される。品質管理判定回路27においては、供給されたフレームの品質を基地局別にソートし、2番目の品質情報を基準品質情報として全部の基地局11−14に送り返す。各基地局では、自局のフレームの品質情報が送り返されてきた基準品質情報より上回るか同じ場合にのみ、該当するフレームをスタジオ側20に伝送する。
【0030】
このように、2番目の品質情報を基準品質情報として送り返すことで、スタジオ側20に向かう伝送回線上には同一取材先IDの信号が2つの基地局から伝送され、取材先が移動して基地局毎の受信品質が変化しても、自動的に最良品質の基地局を含む信号が伝送されことになる。
なお、本発明は、基準品質情報を各基地局に必ず送り返すものではなく、送り返しのための回線が無い場合には省略してもよい。
【0031】
伝送されてきたフレームはフレーム格納部28に格納される。図示の例では、フレーム格納部28が8つのフレーム格納エリアを有しているが、各フレーム格納エリアはそれぞれ対応するフレーム順序番号22(図2および3参照)をもつフレームを格納する。各フレーム順序番号に対応するフレーム格納エリアは3以上のフレーム格納容量を持ち、1番目のエリアに既にデータが入っている場合には次のエリアにデータを格納する。
【0032】
格納したフレームの読み出しは、フレーム順序番号を1つずつ変えながらフレーム格納エリアのフレームをまとめて読み出し、読み出したフレーム順序番号に相当するフレーム格納エリアをデータ無しの状態にする。フレーム格納エリアに存在するフレームが1つの場合は、そのデータを読出制御回路29に出力する。フレーム格納エリアに複数のフレームがある場合も読出制御回路29に出力するが、同回路において以下のいずれかの処理を行う。
1.フレームの品質情報を比較し一番品質の良いフレームをデコーダに送る。
2.複数のフレームを用いて誤り訂正処を行い、送り誤り訂正処理後デコーダに送る。
デコーダ(図示しない)においては、通常の素材伝送の場合と同様に信号の復号化を行う。
【0033】
以上のように、スタジオ側20では、複数の基地局11−14から伝送されてきた信号について、取材先ID21毎に分類し、それら分類した中から同一フレーム順序番号22を有するものを用いて誤り訂正を行う。
【0034】
基地局11−14で付してスタジオ側20に伝送する品質情報として、変調誤差比MERやビット誤り率BER等を使用する場合を例にとると、取材先ID21とフレーム順序番号22が誤り訂正可能な範囲を超えていて復元できない場合は無効信号と判断し、回線に送出しない。取材先ID21とフレーム順序番号22が訂正可能な範囲にあるときには、誤り訂正回路から受信信号の誤り率指標を算出し、誤り率10−3程度が中央値となるような数値範囲に変換して品質情報とする。
また、品質情報は、上記の受信信号の誤り率に代えて受信信号のCN比を使用してもよい。
【0035】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
まず、基地局からスタジオヘの伝送路を多数設けたとき、伝送設備の低コスト化を行うには、IP(インターネットプロトコル)回線等、専用回線でない回線を使って伝送する方法がある。この様なルートを使って信号を分散伝送し、スタジオ側で再構築するために、以下の要求を満足させる必要がある。
【0036】
すなわち、まず、各伝送ルートに遅延時間差があっても、伝送ルート切り替え時の信号に連続性を保つ必要がある。そのために、伝送信号をフレーム化(伝送フレーム)し、フレーム毎に取材先IDとフレーム順序番号を付加してスタジオ側へ伝送する。
【0037】
また、信号を伝送する必要のない時には伝送路を開放しないと、伝送路占有コストがかかる。そのため、伝送フレームの取材先IDとフレーム順序番号には、コンテンツより強力な誤り訂正符号を付加しておく。また、基地局では、伝送信号の誤り訂正符号により、伝送誤り率の概算値を計算する。伝送路トラフィック制御として、単方向制御による手法では、取材先IDないしフレーム順序番号が誤り訂正可能な場合、または受信信号が一定以上の品質の場合に限ってフレームを伝送する。
【0038】
これにより、スタジオ側で有効に使えない信号がネットワークに伝送されることを防止することができる。また、双方向通信による伝送トラフィック制御手法では、2カ所以上の基地局で信号を受信している場合、スタジオ側から受信信号の誤り率の高い方の値を各基地局にマルチキャストし、今まで信号を送っていなかった基地局では、当該取材先IDで受信信号の誤り率がマルチキャストされてきた値より低くなったとき自分が受信した信号をネットワーク経由でスタジオ側に送る。
【0039】
一方、信号を送り続けている基地局では、ネットワーク経由でマルチキャストされてきた誤り率が自分が送ったフレームの誤り率より低い状態が何回か継続したとき、信号のネットワーク送り出しを停止する。これにより、同じ情報を有する信号が多数ネットワーク上を流れることを防止することができる。なお、トラフィックより信号の信頼性を上げる必要がある場合、スタジオ側からマルチキャストする誤り率情報として2番目に大きな値を使うことにより、同じ情報を有する信号を3つまで同時に伝送するような制御も可能である。
【0040】
また、複数の基地局で受信できるときは、冗長性を活用して受信信号の品質を向上させたいという要求がある。
この要求に対しては、移動中継の場合の伝送誤りはマルチパスやフエージングの影響によるバースト誤りが多く、このような誤りは同時に複数の基地局で発生することは少ないので、伝送されてきた信号から伝送フレーム毎に受信品質が最良のものを選択するだけでも良い。
【0041】
または、スタジオ側で各基地局から送られてくる伝送フレームで取材先ID、フレーム順序番号の同じものを使った多数決判定を組み合わせれば、より強力な誤り訂正を行うことができる。また、取材先IDやフレーム順序番号誤りは、誤り訂正符号による訂正が可能でなくても、基地局番号や、伝送シーケンスにより誤り範囲を限定することにより誤りを修正することができる。
【0042】
次に、上述した中継システムにおいて、複数の中継車が存在する場合について説明する。
図5は、中継車が2台存在する場合を示している。
図5において、30,31は受信機、32,33は中継車、34,35は受信エリア、および36は伝送ロジックである。
【0043】
動作につき説明する。
ここでは、1つの受信基地局が2台の受信機30,31を有しているものとする。中継車32,33が受信機30,31のそれぞれの受信エリア34,35内に入るとアンテナ指向性により中継車32は受信機30で、中継車33は受信機31でそれぞれ受信される。
【0044】
中継車32,33からの各信号は、受信アンテナの指向性パターンでD/U比が稼げるだけ離れていれば受信機で分離されるため、同一の送信周波数を使用することが可能である。このように、指向性の鋭いアンテナを使用し、多数の受信機を基地局に設置すれば、同時に同一周波数で送信可能な中継車を増やすことができる。図5において、中継車32,33の双方が近くに寄ってしまうと混信のため信号を分離することができなくなるが、そのような運用が想定される場合には同一の送信周波数を使用することはできない。
【0045】
また、中継車が受信エリア内に1台しかない場合には、受信機30と受信機31の双方で信号が受信されるが、伝送ロジック36を設け、その伝送ロジックによりスタジオ側(図示しない)へは品質の良い方の受信信号のみを伝送するようにすることで、スタジオ側から見た基地局の数は受信機の数にかかわらず1つであるように動作し、伝送路の輻輳やスタジオ側での処理の複雑化を避けることができる。
【0046】
さらに、複数の中継車が存在していても、スタジオ側20では取材先IDによる分類を行うため、電波の混信によりすべての基地局で受信不能になるようなケースを除き、同一の基地局ネットワークで運用することができる。
【0047】
以上の説明においては、マラソン中継等におけるように、中継車(取材源)の移動に伴って中継車からの電波を受信するために複数の基地局が分散配置されているものとした。しかし、本発明基地局は、通常の中継番組制作時のように、取材源からの信号を1つの基地局のみで受信し、受信した信号をスタジオ側に伝送するような場合にも使用可能なものである。
【0048】
最後に、以上の説明においては、基地局は、簡単のため固定した基地局であるとして説明したが、これは自動車、ヘリコプター、あるいは船のような移動する基地局であってもよい。また、基地局とスタジオ側を結ぶ回線は無線回線だけでなく、光回線、ATM(Asynchronous Transfer Mode)回線、IP回線など他の種類の回線であってもよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の伝送ルートの信号を適応的に合成して元の信号に復元するようにしているため、1つのルートに遮蔽や反射による受信信号の乱れがあっても、他の特性の良いルートの信号が自動的に使用され、信号乱れの影響が軽減される。
【0050】
また、本発明によれば、マラソン中継などの移動中継において、多数の基地局を自動的に選択して伝送を継続することができるので、従来のUHF帯を使用した素材伝送だけでなく、伝送到達距離の短いSHF帯を使用した中継をも安定に行うことが可能になる。
【0051】
また、本発明によれば、高速ネットワークに多数の基地局をブランチ接続する構成をとることが可能になるため、素材伝送路の設営が簡便になる。
【0052】
また、本発明によれば、伝送距離の短いワイヤレスカメラによる中継システムを構成する場合、取材エリアを指向特性の緩やかな複数の基地局でカバーすることにより、受信オペレータを置かずに自由に移動しながら取材を行うことが可能になる。
【0053】
また、本発明によれば、移動中継だけでなく広域をカバーする基地局の補助としてビル影などのカバー用として、FPU(Field Pick Up )取材網のギャップを埋めることが安価にできるようになる。
【0054】
また、本発明の応用として、スタジオ側で、取材元情報をキーとして分類して自動収録することにより、映像取材の自動化(自動取材システム)を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明番組素材伝送用基地局を使用して構成したマラソン中継システムの一例を示している。
【図2】中継車1から送信されてくる信号の1フレームを示している。
【図3】基地局がスタジオ側に伝送する信号の1フレームを示している。
【図4】スタジオ側の一構成例をブロック図にて示している。
【図5】中継システムにおいて、中継車が2台存在する場合を示している。
【図6】従来のマラソン中継システムの一例を示している。
【符号の説明】
10 中継車
11−14 基地局
15−18 各基地局のカバーエリア
19 中継車の経路
20 スタジオ側
21 取材先ID
22 フレーム順序番号
23 コンテンツデータ
24 品質情報
25 基地局番号
26 取材先ID選別回路
27 品質管理判定回路
28 フレーム格納部
29 読出制御回路
30,31 受信機
32,33 中継車
34,35 受信エリア
36 伝送ロジック

Claims (4)

  1. 取材源から送信されてきた番組素材信号をスタジオから離れた場所で受信し、該受信した番組素材信号をスタジオ側へ伝送する番組素材伝送用基地局であって、該基地局は、
    前記受信した番組素材信号の品質を表す品質情報を生成する品質情報生成手段と、
    該品質情報生成手段により生成した前記品質情報に基づいて前記受信した番組素材信号をスタジオ側へ伝送するか否かの判断を行う判断手段と、
    該判断手段による判断の結果、前記受信した番組素材信号をスタジオ側へ伝送しないことになったとき、前記受信した番組素材信号のスタジオ側への伝送を取り止める手段と
    を具えてなることを特徴とする番組素材伝送用基地局。
  2. 取材源から送信されてきた番組素材信号をスタジオから離れた場所で受信し、該受信した番組素材信号をスタジオ側へ伝送する番組素材伝送用基地局であって、該基地局は、
    前記受信した番組素材信号の品質を表す品質情報を生成する品質情報生成手段と、
    該品質情報生成手段により生成した前記品質情報を、前記受信した番組素材信号に多重してスタジオ側へ伝送する手段
    を具えてなることを特徴とする番組素材伝送用基地局。
  3. 請求項1または2記載の番組素材伝送用基地局において、前記品質情報生成手段による前記品質情報の生成は、受信信号のMER、C/N、BERのうちの少なくとも1つを用いて生成するようにしたことを特徴とする番組素材伝送用基地局。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の番組素材伝送用基地局において、該基地局はさらに、前記品質情報を参照して前記スタジオ側で作成された基準品質情報を受信する手段を具え、前記受信した番組素材信号の品質情報が前記受信した基準品質情報を上回るときのみ前記受信した番組素材信号をスタジオ側へ伝送するようにしたことを特徴とする番組素材伝送用基地局。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007128209A1 (fr) * 2006-05-09 2007-11-15 Huawei Technologies Co., Ltd. Procédé et dispositif pour configurer les chemins de trafic dans un système relais et procédé de commutation pour stations mobiles

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