JP2004280518A - 色を用いた識別システム及び情報処理装置 - Google Patents

色を用いた識別システム及び情報処理装置 Download PDF

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Koji Tamamura
好司 玉村
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Abstract

【課題】色を利用することで認識対象を簡易かつ正確に識別する。
【解決手段】識別システム1において、認証用情報として予め指定され又は登録されている色を特定する情報が記憶手段4に保持されている。表示手段3に呈示される複数の色から、操作入力手段2により選択された単色又は複数の色の組み合わせを示す情報が識別処理手段5に送られる。該情報を指定の情報又は登録済みの情報と照合することにより対象が識別される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色を用いた識別システム及び情報処理装置に関し、特定の色の情報を認証用情報として利用し、選ばれた色の情報と認証用情報とを照合することで、個人情報や秘密情報等の盗用等を防止するための安全対策技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報化技術の発達に伴い、情報伝達は社会形成の基盤として益々重要性をもつようになってきており、情報の量的増大や広範囲の伝達とならんで、個人情報や秘匿情報を管理して該情報を盗用や不正使用等から保護するための技術が求められている。
【0003】
個人認識や認証のための技術は、例えば、コンピュータへのログイン許可や、コンピュータ上のファイルへのアクセス許可等を行う場合に用いられたり、あるいは建物内の限定場所への入出許可システム等に利用されており、下記に示す方法が知られている。
【0004】
(A)暗証番号やパスワード等、個人が記憶している数字や文字、記号等の認証用情報を用いる方法
(B)生体情報を用いて個人の認証を行う方法(所謂「バイオメトリクス認証」)。
【0005】
例えば、方法(A)では、認証用情報を記憶する記憶媒体(メディア)を用いて、これに秘匿すべきデータを記憶させておく形態が挙げられる。つまり、認証用情報をカード型メディア等に登録しておき、カードリーダ等の読取手段でデータを読み出したり、また、パスワード等の入力操作を行うことにより、認証用情報の照合がなされて個人認識が行われる。
【0006】
また、方法(B)では、本人だけが持っている生体情報、例えば、個人の顔、両眼の距離、虹彩、手首の動脈パターン形状、指紋や掌紋、声紋、歯の色や歯並び等を利用することで(例えば、特許文献1参照。)、他人による成り済ましを防止することができる。そして、特定個人を認識するために生体そのものがもつ情報を用いることで、記憶媒体等の特別な識別用手段を携帯しなくても済む。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−312324号公報(図2、図4、図6乃至図8)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の方法にあっては、情報の管理面や認識の確実性に関して、例えば下記に示すような問題がある。
【0009】
上記方法(A)において、記憶媒体を利用した方法では該記憶媒体を紛失する可能性があること、また、パスワード等については忘却の問題がある。例えば、後者の場合には、生年月日や電話番号等のように個人に付随する推定の容易なデータを用いると、盗用や情報漏洩等の危険性が高まるので、第三者に分からないように極力ランダムなデータを用いることが推奨されるが、盗用され難くするための防御は、その反面で記憶し難さや忘れ易さを伴う。また、安全を考慮してパスワード等を定期的に変更する場合にその管理が面倒である。
【0010】
また、上記方法(B)では、けがや事故、老化等による生体の損傷、変形等について充分な配慮が必要となる。例えば、本人でありながら誤認により正しい認証が行われなかったり、あるいは正しく認証されるまでに要する試行回数が多くなったり認識されるまでに時間がかかってしまう等の不都合が起き得る。
【0011】
このため、より簡便であってかつ誤認の少ない識別システムが望まれている。
【0012】
本発明は、色を利用することで認識対象を簡易にかつ正確に識別することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決するために、認証用情報として予め指定され又は登録されている色を特定する情報と、選択又は入力された色を示す情報とを照合することにより認識対象を識別するものである。
【0014】
従って、本発明によれば、認識対象を表象するために予め登録されている色を用いて、特定の対象を他と区別することができるので、上記方法(A)に比して安全性が高く、管理し易い。また、上記方法(B)のように生体自体がもつ情報を用いる必要がないので該情報の変化に起因する誤認の問題がなく、識別処理が簡易である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えば、色を認証用情報として用いた認証システム及び認証方法に関し、文字や記号等のテキスト情報の代わりに、特定色又は複数色の組み合わせを識別用の固有情報として用いるものである。
【0016】
尚、ここでいう「色」には光源色や物体色が含まれ、基本的には光の波長の違いに基く性質を意味するが、波長以外の違いに基く性質(例えば、黒や白、灰色等の明度差、あるいは光沢やヘイズ等)も含まれる。また、波長範囲としては、狭義の可視光域に限らず、可視光域に近接する紫外域や赤外域も含まれる。例えば、視覚には個人差(眼の色、年齢、色感等の相違)があり、人の目に感じる光の波長域(可視光域)は380〜780nm(ナノメートル)とされるが、この範囲よりも短い波長域(例えば、360〜380nm)や、長い波長域(例えば、780〜800nm)であっても、人によっては識別が可能である。
【0017】
本発明については、例えば、各種のセキュリティシステム等に適用することができ、下記に示すような形態が挙げられる。
【0018】
(a)コンピュータやネットワークシステムへのログイン時におけるユーザ認証システム、あるいは資源(ファイルやデバイス等)の使用やアクセス権限に関する認証システム
(b)限定地域(情報管理室、金庫室、管制室、制御室等)への入出権限に関する個人認証システム
(c)車両や航空機、船舶等の入出許可や、それらの運転、操縦の権限に関する特定対象者の認証システム
(d)機械、器具等の操作権限や作動権限に関する特定対象者の認証システム。
【0019】
図1は、本発明の基本構成例を示す概念図であり、識別システム1は、下記に示す構成要素を備えている(括弧内の数字は符号を示す。)。
【0020】
・操作入力手段(2)
・表示手段(3)
・記憶手段(4)
・識別処理手段(5)。
【0021】
尚、各構成要素間の情報伝達については形態の如何(例えば、有線又は無線通信の如何)を問わない。
【0022】
操作入力手段2は、個人認証等において視覚により区別される色を選択するために必要とされ、例えば、表示手段3によって呈示される複数の色から所望の色を選ぶと、その色を特定するためのデータが識別処理手段5に送られる。操作入力手段2としては、例えば、マウスやペン式等のポインティングデバイスや、タッチパネル式入力装置、スキャナー等の画像読取装置等が挙げられ、また、キーボード等を用いることもできるが、操作性を考慮するとGUI(Graphical User Interface)での操作環境が好ましい。尚、本発明では色の選択にあたって、色を区別するためのコード等を入力するのではないこと(∵数値データ等の入力では、従来のパスワード入力と同じになってしまうため。)に注意を要する。また、個人認証等では、呈示される複数の色から所望の色を選べるようにするか、あるいは、色相、明度、彩度等を変化させて色を調整して選べるようにすることが好ましい(これは何も無い状態で特定の色を選定することの困難性に基く。)。
【0023】
複数の色を呈示するための表示手段3には、例えば、色表示が可能なCRT(陰極線管)や液晶表示デバイス、各種発光素子を用いた表示デバイスを用いることができるが、充分な色再現性を有し、経年変化等の影響を受け難い装置が好ましい。
【0024】
尚、操作入力手段2や表示手段3を含むインターフェース部6について、上記(a)では端末装置等に設けられるが、その設置場所についてはこれに限らず、例えば、上記(b)の個人認証システムの場合に、扉や入出用ゲート等に設けられ、また、上記(c)、(d)の認証システムの場合には、車両等の扉や操作盤等に設けられる。この他、インターフェース部としては、色や光色等の検出手段(光センサや撮像素子等)を用いた構成形態等が挙げられる。
【0025】
記憶手段4は、色を特定する情報として数値化されたデータ、例えば、予め指定されている色のデータや、必要に応じて登録される色のデータ又はこれらのデータを盗用防止等の目的で一方向性関数等で変換したデータ等を記憶するものであり、不揮発性の半導体メモリや磁気式又は光学式のディスク状記録媒体等が挙げられる。尚、色の数値化にあたっては、例えば、CIE(国際照明委員会)表色系が挙げられるが、これに限らず、各種の表色系(マンセル、オストワルト、DIN、NCS、PCCS等)を用いることができ、また、必要であれば光の波長値を用いることもできる。そして、登録される色数は問わないので、認識対象当たり複数の色データを記憶させておいて、定期的又は状況に応じて使い分けるといった各種態様で実施可能である。
【0026】
識別処理手段5は、操作入力手段2からの色を示すデータと、記憶手段4に記憶されている色のデータとを照合して、両データの合致を判断する。例えば、コンピュータシステムへのユーザログイン時等においては、認証用情報として予め登録されている色を特定するデータが記憶手段4に格納されており、ログイン等の入力時に選択される色を示すデータが操作入力手段2から識別処理手段5に送られてくる。識別処理手段5は両データを照合して、両情報が合致することによりユーザアカウント(資格)についての認証、即ち、ユーザが登録済みであることを識別する。尚、ここで「合致」について、狭義にはデータ内容の完全一致を意味するが、これに限定される訳ではなく、予め設定された許容範囲内での一致や、ファジィ論理上の類似関係等も含まれる。また、識別処理手段5については、例えば、CPU(中央処理装置)及びこれにより解釈されて実行されるプログラムによって実現される。
【0027】
識別処理手段5による識別結果については、例えば、ログインやファイルアクセス等の許可又は不許可の決定に反映されたり、あるいは表示手段3に送られて警告表示等が行われる。また、識別システム1が通信手段を有する場合、例えば、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークを構成する場合には、認証結果の通報等が必要に応じて行われる。
【0028】
このように、識別システム1では、認証用情報として予め指定され又は登録されて記憶手段4に記憶されているデータ(色を特定する情報を表す。)と、入力時に操作入力手段2により選択される色のデータ(色を示す情報)とを照合し、両情報の合致を判断することにより認識対象を識別する。例えば、個人認証システムでは、最初に個人が嗜好により特定の色を所謂「自己色」(あるいは「自己表示色」)として選定してその色を登録する。次回以降には、この「自己色」を用いて対象者がその特定の個人か否かを判断することができる。
【0029】
本発明の実施形態としては、例えば、下記に示す態様が挙げられる。
【0030】
(I)色を特定する情報として単色あるいは単一の色を示す情報を用いる形態(II)色を特定する情報として複数の色を組み合わせた情報を用いる形態。
【0031】
図2は、上記形態(I)について説明するためのものであり、コンピュータを用いた情報処理システムにおけるユーザ認証を例示している。尚、本例では、情報処理装置として、図1に示すような構成をもつコンピュータを例示しているが、これに限らず、個人情報端末装置(PDA)や移動体通信端末装置等への適用が可能である。
【0032】
情報処理装置7の表示画面8上には、複数の色C1、C2、C3、・・・が表示されており、ユーザはポインティングデバイス等を用いて任意の色を選択することができる。尚、色の表示については見易くするために色度順に配列させたり、既存のカラーチャートの配列等を用いることができる。
【0033】
色の表示能力は表示画面8に用いるデバイスの色再現性等に依存するが、例えば、Nビットの2進データで個々の色を区別する場合には、2のN乗通りの色数が得られる。N=32とすると、ほぼ43億通りとなるが、実際にはデバイスの表示能力により制限を受けるため、例えば、6万5千色程度とされる。尚、五感のうちで最も鋭いとされる視覚に関して、人が肉眼で見分けられる色数は750万〜1000万と言われている。
【0034】
ユーザが好みの色(例えば、C2)を選んだ場合に、情報処理装置7ではその色を記憶させるために数値化を行う必要がある。例えば、上記したような所定の表色系を用いる方法や、色に対応する光の波長値を用いる方法、あるいは、3原色(RGB)に基づく色度表や色度図上で色と1対1に対応する数値を用いる方法等が挙げられる。いずれの方法でも、ユーザの選択した色を数値化することでメモリ等に記憶させることができる。
【0035】
尚、ユーザによる色の選択の際には、色以外の情報を併用しても良い。例えば、表示画面上に表示されるカーソルやポインタを使って色を選ぶときに、色を特定するための数値表示等を補助的に行うことで操作の正確性を期すことができる。
【0036】
こうして登録された色の情報は、ユーザ認証用情報として利用され、例えば、システムへのログイン時や、ファイルアクセス等を行う場合に、認証用の画面表示が現われて、複数の色がユーザに呈示される。この中からユーザが登録済みの色を選択し、その色を示すデータと登録済みの色のデータとを照合して、両データの合致が判断されるとログインやファイルアクセス等が許可される。
【0037】
色数を増やすことで選択の範囲が拡大するので、パスワード等に比して選択の余地が多くなる。また、パスワード等では言語による概念的な記憶を要するが、色の場合には視覚的な情報として記憶に残る。
【0038】
尚、色の登録時や選択時に呈示される色が波長値に従って連続的に配置される場合(例えば、紫外に近い紫色から赤外に近い赤色に亘って色を連続的に配置させた図等)、色数が少ないときには所望の色を充分に区別して選択することが可能であるが、色数が多くなってくると隣接する色同士を区別することが難しくなる。そこで、使用する色数が多い場合には、色を波長や色度等に従って規則的又は連続的に配置させない方法が好ましい。その方法としては、複数の色見本をランダムに配置させたり、色調の違いで分類した色群(例えば、純色に白を加えた色(明清色色調)、純色に黒を加えた色(暗清色色調)、純色に灰色を加えた色(中間色色調)等)をマトリクス状に配置させた図等、2次元的な色配置図を用いる方法や、色立体を3次元的に表示させた映像を用いる方法等が挙げられる。また、色に対して色以外の付加的情報を組み合わせた表示等を行うことで色の違いを区別し易くすることが好ましい。
【0039】
例えば、簡単な方法として、図3に示す情報処理装置7において、その表示画面をM個(本例ではM=6)の領域(BLK1〜6)に分割して、それぞれの分割領域毎に色調等が異なる色を配置させれば、M個の分割領域からユーザが好みの領域を選んで、該領域内で特定の色を選ぶことができる。例えば、ユーザが中間色を選択したい場合には、該当する分割領域から所望の色を選び、これを自分の色としてその色の場所とともに記憶すれば良い。特定個人の嗜好する色は多様であるため、自己の色を他者の色と充分に区別することが可能である。
【0040】
このように、色及び色の表示位置を明確化することにより、ユーザが一旦登録した色をその後に再び選択しようとする時に間違え難くなる等の利点がある。尚、その場合に、例えば、画面上の位置(縦方向及び横方向の各位置)をカーソルやポインタ等で示すとともに、その位置座標値を示すデータ及び当該位置の色を特定するための数値化データ(波長値や色度等)を記憶手段に記憶させることで、両データを認証用データとして用いることができる。
【0041】
上記形態(II)では、複数の色の組み合わせを利用する。つまり、基本となる色数が少ない場合であっても、複数の色を選択できるようにすれば、色の組み合わせを容易に増やすことができる。
【0042】
簡単な例としては、N個の基本色からM個の色を選択する場合には、組み合わせの数が「N!/(M!・(N−M)!)」(「!」は階乗を示す。)である。
【0043】
図4は、一例として情報処理装置7の表示画面8上に表示されたN個の色から特定の異なる2色(C1、C2)を選択した様子を示したものであり、一組の色のデータが登録時及び選択時に使用される。
【0044】
また、色を選択する順番をも含める場合には、同じ色を選ばないという条件下での選択肢の数が、N個からM個選んで並べる順列の数「N!/(N−M)!」となる。また、同じ色を何回でも選べる場合には、選択肢の数がNのM乗通りとなる(例えば、1回当たりN色が呈示され、その中から1色を選択するという操作をM回繰り返す等。)。
【0045】
このように、各色の情報を特定の順序に従って組にした順列の情報を用いることによって、色数が少なくても色の組み合わせとしての選択範囲を充分に確保することができる。色選択において、特定個人が選んだ色及びその順序を、第三者が正確に選ぶことは困難であり、また、偶然にそのような選択が行われる確率は低くなる。
【0046】
色の組み合わせや順列以外には、複数色の混色として得られる色の情報を用いることができる。
【0047】
例えば、図5に示すように、画面の背景色「Cbg」と前面色「Cfg」との混色を利用し、例えば、最初に背景色「Cbg」として赤色を選択し、次に前面色「Cfg」として黄色を選択する。両者の混色は橙色であり、結果として、橙色を選んでいることになるが、背景色と前面色の両方を正確に特定して選択しない限り、両者を混色したときと同じ色を他人は画面上に表示させることができない。つまり、特定の2色を鍵情報と考えた場合に2重鍵を解く必要があることと同じであり、盗用防止等に有効である。
【0048】
以上に説明した認証方法について箇条書きにまとめると、下記のようになる(図6参照)。
【0049】
(1)特定個人を区別するための色を登録する
(2)色を選択する
(3)(2)で選択した色と(1)で登録された色を比較照合する
(4)(2)で選択した色と(1)で登録された色との合致を判断することにより、特定個人を識別する。
【0050】
例えば、図6に示すように、特定個人「A」は、先ず、好みの色を選択してその色を登録しておく。その後、特定個人(被認証者)「X」が色を選択した場合には、その色を既に登録されている色と照合して認証結果(合否)を得る。もしも、「X」が「A」であって正しい色選択が行われた場合には認証をパス(通過)し、「X」が「A」以外の場合や、システムに未登録の場合には拒否されることになる。
【0051】
図7は、認証処理の一例を簡略的に示すフローチャート図である(色の登録処理と、その後の認証処理、登録色の変更等をまとめて示している。)。
【0052】
先ず、ステップS1では、ユーザが色を選択する。例えば、呈示された色から単色あるいは複数の色の組み合わせ等を選択する。そして、次ステップS2では、ユーザが選択した色を特定し、これを数値化したデータを認証用データとして登録する(図1において記憶手段4に記憶させる。)。尚、色の登録前には、ユーザに何回か色を選択してもらうことで常に同じ色が選択されることを確認することが望ましい。
【0053】
その後、次ステップS3では、ユーザが自分の色を選択した後、これを次ステップS4で登録済みの色と照合する。つまり、図1の識別処理手段5はステップS3で選択された単色又は複数の色の組み合わせ等を示すデータと、前ステップS2で登録されているデータ(認証用データ)とを比較し、両者が合致するかどうかを判断する。尚、色を選択する場合の回数や照合の回数の如何は問わないので、予め決められた回数だけ行うことができる。
【0054】
そして、次ステップS5において両データが合致すると判断された場合には、ステップS6に進むが、両データが合致しないと判断された場合にはステップS7に進む。
【0055】
ステップS6では、認識対象者が本人であるとの認証がなされ、例えば、所定の権限が与えられたり、特定個人毎に認められた事項や入退出等について許可される。そして、ステップS8に進んで、登録済みの色を変更したい場合には、ステップS1に戻るが、色の変更を希望しない場合にはステップS3に戻る。
【0056】
ステップS7では、本人の正しい認証がなされない。よって、その場合に予め決められている処理(拒否や警告表示や通報等)が行われた後、ステップS3に戻るか、あるいは上記した一連の処理を終了する。
【0057】
上記の例では、特定の色を事前に登録するとともに記憶した色を次回の色選択時に再現させる形態について説明したが、これに限らず、より簡易な操作で処理を行うこともできる。例えば、上記した(b)のシステムにおいて、多人数の通過等を迅速に処理する必要がある場合には、色の表示媒体を利用することができる。
【0058】
図8に例示するように、予め登録済みの単色又は複数の色の組み合わせを個人識別用媒体(カラーカード)に印刷しておく。本例では、N個の色列を含むカラーカードが用いられ、複数の色(C1〜CN)の組み合わせが認証用に利用され、透明材料に印刷等で着色されている。
【0059】
また、認識装置9の表示画面上には、一見してランダムに見える色模様がマトリクス状に配置された状態で呈示されているが、よく見ると、画面上には、カラーカードに表示された色C1〜CNと同じ並びをもった場所が存在する。例えば、カラーカード上の色が「赤緑黄黒白赤」の順番で横並びになっているとした場合に、画面上にもこれと同じ「赤緑黄黒白赤」の部分があるので、これを探し出して所定時間内に当該部分にカラーカードを合わせて当てるといった操作を行うことで、色の並び順について照合されて個人認証が行われる(所定時間内に色の一致が検出された場合に対象者が登録済みであること、そして、それが誰であるかが認識される。)。即ち、登録済みとされる個人は、自分のカラーカードに表示されている色の組み合わせが画面上のどの位置に存在するかを登録時に把握しているので、認証に必要な操作を短時間で行えるが、その位置を知らないでカラーカードを不正に使用しようとする第三者は、該操作に手間取り相当時間がかかるため、予め決められた時間内に照合を終えることができない。よって、登録者以外の入室等が禁止される。
【0060】
本例における基本的な認証方法は下記の通りである。
【0061】
(1)個人識別用媒体を作成し、その表示色を登録する
(2)個人識別用媒体の表示色について表示画面上の位置を確認する
(3)個人識別用媒体を表示画面上の特定位置に合わせる
(4)色配置の照合により個人を識別する。
【0062】
この例では、複数色の他に色の表示位置を併用した形態を示しており、カラーカードに表示されている色の組み合わせを、その表示位置とともに事前に登録しておき、認証時にはカラーカードを認識装置9の画面上における特定の位置に合わせるといった簡単な操作で済むので便利である。尚、本例では、分かり易さを考慮して一次元的な色の配列を例示したが、より複雑にするためには、2次元的な色の配列を採用し、縦方向にN個、横方向にM個に並んだ、N×M個の色の組み合わせを表示したカラーカードを、画面上の特定の場所に置く操作を認証時に認識対象者に要求するといった各種形態での実施が可能である。
【0063】
また、色の表示位置や角度以外にも付加情報を組み合わせることが可能であり、例えば、形状や模様、質感等が挙げられる。
【0064】
図9は、画像情報(絵画や写真等のイメージデータ)から、特定箇所の色を指定して登録したり、特定箇所の色を読み取ることで色選択を行う形態について一例を示している。
【0065】
所定の画像Gを利用して、ユーザが画像G中の特定の場所(例えば、図に矢印で示すように1番上の紐に繋がっている左から2番目の旗)を指定した場合に、その場所の色を読取装置(例えば、マウス型スキャナー等の簡易型入力装置)10で読み込むことで色の登録や選択を行うことができる。つまり、色の登録時や選択時において画像Gを構成するある部分の色を憶える方が、特定の色だけを憶えるよりも記憶に残り易いという利点が得られる(忘却対策として有効である。)。
【0066】
本例における基本的な認証方法は下記の通りである。
【0067】
(1)所定画像Gにおける特定部を指定して、その色を登録する
(2)所定画像Gのうち、特定部を選んでその色を認識させる
(3)(1)の色と(2)の色とを照合して個人を識別する。
【0068】
尚、画像G中の特定部の色を読取装置で読み取る代わりに、画面上に表示される画像に対してカーソルやポインタ等で指定される特定部の位置座標からその位置の色データを取得する方法等、各種形態での実施が可能であることは勿論である。
【0069】
以上に説明したように、色だけを純粋に利用する形態と、色以外の情報を組み合わせて利用する形態等、本発明は利用目的に応じて非常に広汎な応用範囲をもっている。そして、他の識別方法と組み合わせることによって、識別の正確性を高めることも可能である(つまり、ある方法では不確かな識別結果が得られた場合でも色を用いた識別方法を併用することで識別結果がより明瞭なものとなる。)。
【0070】
また、色に対する個人差、つまり、同じ色であっても人によって色の見え方や感じ方が異なることは、本発明において大いに利用価値があり、この個人差は個人を識別する上で非常に便利である。
【0071】
例えば、人が感じる色は、眼の色や、水晶体の老化の進度等によって異なる。よって、自分と眼の色の違う人との間で同じ色を共有することは困難であるし、また、若年者が、加齢による色の見え方の違いを推測することは困難である(換言すれば、他人への成り済ましは、自分と非常に近い生体的な特徴を有する人に限られることを意味する。)。
【0072】
また、同年齢で性別等が同じでも色度感覚の違いによって色の見え方が異なる。視感度の個人差を例にして説明すると、CIEの定める標準の視感度をもつ観測者を基準とした場合に、該観測者よりも短波長側に強い感度をもった人「A」では識別可能な色の違い(極端な例としては、群青色と藍色の違い)を、長波長側に強い感度をもった人「B」では区別することができないため、「B」が「A」に成り済ますことは困難となる。
【0073】
この他、管理者の立場からみた利便性について説明すると、例えば、個人認証においては特定個人が自分の登録した色や色の組み合わせ等(所謂「プライベートキー」に相当するもの。)を選択するが、管理者としては、特定個人ではなく共通に使用できる親鍵(所謂「マスターキー」に相当するもの。)を所持することができる。この場合には、例えば、限定された少数の色を背景として選定することで、その混色が予め指定された色(例えば、黒や白等)に一致することを判断して認証をパスすることができる。勿論、この混色に係る色の組み合わせについては管理者以外に知られないように秘匿情報として保管する必要がある。
【0074】
本発明の適用においては、個人認証のみに限られないので、例えば、光センサや撮像装置を搭載したロボットや移動装置等の識別に応用することができ、また、紫外線カメラや赤外線カメラ等の撮像装置を用いて、可視光域以外の光の波長を感知できるようにした構成形態等への応用が可能である。
【0075】
しかして、上記した構成によれば、下記に示す各種の利点を得ることができる。
【0076】
・色度や光の波長等を利用することで複雑な処理を必要とせずに個人を識別することができる
・パスワード等に比べて色の場合には情報の盗用が困難であるため安全性が高く、また色変更の頻度も少なくて済む
・特定の色を個人専用の表示色として登録することで、当人とは別の色を使っている他人と区別することができる
・複数の色の組み合せを用いることで選択範囲を広げるとともに、特定個人の識別を正確に行うことができる
・単色又は複数の色を数値化して登録することで、識別に必要な精度を充分に保証することができる
・特定の色でも個人差によって見え方が異なることを利用することで、他人への成り済まし等を防止できるので安全性が高い
・混色を利用することによって、予め決められた複数の色を合成しない限り、特定の色を現出させることができないので、認証の信頼性が高い。また、限定された色を、例えば、背景色として選定して混色の一致を判断することにより、管理者が共通に使用できる色の組み合わせを得ることができる。
【0077】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、請求項1、請求項6、請求項7に係る発明によれば、認識対象を表象するために予め登録されている色を用いることで、特定の対象を簡易に識別することができる。また、個人認証では、特定の色でも個人差(視感の違い等)を積極的に利用することができるので、本人を本人でないと識別したり、他人を本人と誤認することがないように防止することができ、安全性が高い。
【0078】
請求項2に係る発明によれば、単色を用いることで照合の処理が容易になる。
【0079】
請求項3に係る発明によれば、複数の色の組み合わせを用いることによって、選択の余地を広げることができ、また、そのために色を区別し難くなるといった弊害もない。
【0080】
請求項4や請求項5に係る発明によれば、登録されている色の情報を、第三者による盗用等から保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基本構成例を示す概念図である。
【図2】図3乃至図5とともに、情報処理装置におけるユーザ認証への適用例を示す説明図であり、本図は色の選択方法について一例を示す説明図である。
【図3】表示画面上の区分領域から色を選択する例を示す説明図である。
【図4】複数色を選択する例を示す説明図である。
【図5】混色を利用した色の選択例を示す説明図である。
【図6】認証方法について説明するための図である。
【図7】認証処理の一例を示すフローチャート図である。
【図8】個人識別用媒体としてカラーカードを用いる形態についての説明図である。
【図9】所定の画像から特定箇所の色を選んで登録する形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…識別システム、4…記憶手段、5…識別処理手段、7…情報処理装置

Claims (7)

  1. 認証用情報として予め指定され又は登録されている色を特定する情報と、選択又は入力される色を示す情報とを照合することにより認識対象を識別する
    ことを特徴とする色を用いた識別システム。
  2. 請求項1に記載した色を用いた識別システムにおいて、
    上記色を特定する情報として単色を示す情報を用いる
    ことを特徴とする色を用いた識別システム。
  3. 請求項1に記載した色を用いた識別システムにおいて、
    上記色を特定する情報として複数の色を組み合わせた情報を用いる
    ことを特徴とする色を用いた識別システム。
  4. 請求項3に記載した色を用いた識別システムにおいて、
    上記複数の色のうち、各色の情報を特定の順序に従って組にした順列の情報を用いる
    ことを特徴とする色を用いた識別システム。
  5. 請求項3に記載した色を用いた識別システムにおいて、
    上記複数の色の混色として得られる色の情報を用いる
    ことを特徴とする色を用いた識別システム。
  6. 請求項1に記載した色を用いた識別システムにおいて、
    特定個人毎に登録されている色又は色の組み合わせを上記認証用情報として記憶する記憶手段と、該認証用情報を用いることにより特定個人を識別する識別処理手段とを備えている
    ことを特徴とする色を用いた識別システム。
  7. ユーザについて登録されている色又は色の組み合わせを認証用情報として記憶する記憶手段と、該認証用情報を用いることによりユーザを識別する識別処理手段とを備えている
    ことを特徴とする情報処理装置。
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